説明

ベルト構造体

【課題】現在工事現場等で用いられている錐型コーンを連結するためのコーンバーは、視認性が悪く、また大きさが嵩張るため、運送や保管の場所を必要とするという問題があった。
【解決手段】本件発明では、錐型コーンに係止可能な環状帯と、先端に係止具を有し錐型コーン間に張設されるためのベルトと、ベルトを収納方向に引出自在に付勢して収納する環状帯の外側面に配置されるベルト収納部と、環状帯の外側面に配置されベルトの係止具を係止するための係止具受と、を有するベルト構造体を提供する。これにより、視認性が高く、また運送や保管の際に場所を取らないベルト構造体が提供可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件発明は、道路工事や建築現場等で用いられる、錐型コーン間に設置されるベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
従来道路工事や建築現場等で用いられる、錐型コーン間には、特許文献1に示すような、コーンバーが設置されていた。錐型コーン間にコーンバーを設置することで、錐型コーンは、バリケードとしての役割を担うこととなる。しかし、特許文献1に示したコーンバーでは、長さを調節することができないため、錐型コーンはコーンバーの長さに合わせた位置に設置する必要があった。
【0003】
そこで、特許文献2では、コーンバーの長さを調整可能に構成することによって、錐型コーンの設置位置にかかわらずコーンバーを用いることが可能となった。
【特許文献1】特開平2000−034712
【特許文献2】実開平05−016816
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1や特許文献2に示したコーンバーは、折りたたむことができないため、運送時などに嵩張ってしまう。運送時の問題は、コーンバーが数本程度の小規模であれば、さほど大きな問題とはならないが、長距離にわたる道路工事や、イベント時の交通規制などで大量に用いる場合は、コーンバーだけで、大がかりな運送が必要となってしまう。
【0005】
また、コーンバーは視認性が悪いという問題も発生していた。コーンバーの太さを太くすることで視認性の問題を回避することも可能であるが、前述のように嵩張るコーンバーのバーをさらに太くすることで、さらに嵩張ることとなり、別の問題が発生してしまう。また、別の手法として、コーンバーに歩行者や自動車の運転者に対して警告を発するための垂れ幕などを設置する例もみられるが、コーンバーを取り外す際の不便さや、別部材を持ちいらなければならない不便さ等が残ってしまう。さらに、先行技術1のように、コーンバーにLEDを配置して視認性を向上させる方法もあるが、LEDのための電源を確保する必要があるなど、取り扱いが不便である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、上記課題に鑑み、本件発明では次のベルト構造体を提供する。すなわち、第一の発明としては、錐型コーンに係止可能な環状帯と、先端に係止具を有し錐型コーン間に張設されるためのベルトと、ベルトを収納方向に引出自在に付勢して収納する環状帯の外側面に配置されるベルト収納部と、環状帯の外側面に配置されベルトの係止具を係止するための係止具受と、を有するベルト構造体を提供する。
【0007】
第二の発明としては、環状帯が、係止される錐型コーン側面に応じて変形可能な変形可能部材からなる第一の発明に記載のベルト構造体を提供する。
【0008】
第三の発明としては、環状帯が、錐型コーンの側面にならうように側面が傾斜している第一の発明または第二の発明に記載のベルト構造体を提供する。
【0009】
第四の発明としては、ベルトの少なくとも一面に、反射材が配置されている第一の発明から第三の発明のいずれか一に記載のベルト構造体を提供する。
【0010】
第五の発明としては、環状帯の外側面には、反射材が配置されている第一の発明から第四の発明のいずれか一に記載のベルト構造体を提供する。
【0011】
第六の発明としては、ベルトは通風性を有する素材からなる第一の発明から第五の発明のいずれか一に記載のベルト構造体を提供する。
【0012】
第七の発明としては、環状帯は、ゴム、皮革、布のいずれかを素材とする第一の発明から第六の発明のいずれか一に記載のベルト構造体を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本件発明のベルト構造体により、長さ調整が自在であって、視認性が高く、また運送や保管の際に場所を取らないベルト構造体が提供可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本件発明の実施の形態について、添付図面を用いて説明する。なお、本件発明は、これら実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
【0015】
実施形態1は、主に請求項1、請求項2、請求項6、請求項7などに関する。実施形態2は、主に請求項3などに関する。実施形態3は主に請求項4などに関する。実施形態4は主に請求項5などに関する。
<実施形態1>
<実施形態1 概要>
【0016】
本実施形態は、錐型コーンに係止する環状帯を有するベルトであって、ベルトを収納方向に引き出し自在に付勢することで、ベルトが引張された状態を保つことが可能なベルト構造体である。
<実施形態1 構成>
【0017】
本実施形態のベルト構造体の概念図を図1に示した。本実施形態のベルト構造体は、錐型コーンに係止可能な環状帯(0101)と、先端に係止具(0102)を有し錐型コーン間に張設されるためのベルト(0103)と、ベルトを収納方向に引出自在に付勢して収納する環状帯の外側面に配置されるベルト収納部(0104)と、環状帯の外側面に配置されベルトの係止具を係止するための係止具受(0105)と、を有する。
【0018】
「環状帯」は、錐型コーンにベルト構造体を係止するために環状に形成された帯である。図2に環状帯部分の拡大図を示した。環状帯(0201)は、帯状の部材を環状に形成することで構成されている。環状帯を構成する素材としては、ゴム、皮革、布などが挙げられる。特に環状帯を構成する部材としては、係止される錐型コーン(0202)側面に応じて変形可能な変形可能部材を用いると良い。ここで、錐型コーン側面に応じて変形可能な変形可能部材とは、例えば、前述の錐型コーンの側面の形状に追従できる程度の柔軟性を有する部材である。図2の(a)に示したように、錐型コーンの側面に応じて変形しない部材である場合、錐型コーンに係止することは可能であるが、錐型コーンに対する環状帯の座りが悪い。しかし、環状帯を錐型コーン側面応じて変形可能な変形可能部材を用いることで、(b)のように、環状帯が錐型コーンの側面に沿って変形するため、錐型コーンに対する環状帯の座りがよい。このように、環状帯を錐型コーンに対して座りが良くなるようにすることで、環状帯が、錐型コーンから外れるリスクを減らすことも可能となる。
【0019】
また、環状帯の環状部分の直径は、錐型コーンに係止させた際に、錐型コーンの中腹部のやや上部に係止される程度の大きさであることが望ましい。図3に環状帯を錐型コーンの上端部に係止させた場合(a)と、中腹部のやや上部に係止させた場合(b)と、下部に係止させた場合の概念図(c)を示した。本実施形態のベルト構造体は、道路工事など屋外で使用されることを想定している。このため、風などの影響を考慮する必要がある。従って、(a)のように、錐型コーンの上端部に係止させた場合、風の影響が大きく、錐型コーンが転倒する恐れがある。また、(c)のように、錐型コーンの下部に環状帯を係止させた場合、風の影響により転倒する恐れは無いが、設置される位置が低くなるため視認性が悪い。よって、(b)のように、錐型コーンの中腹部のやや上部に環状帯を係止させることで、風の影響による転倒リスクを低減し、かつ視認性を確保することが可能となる。
【0020】
錐型コーンが内照式の場合、環状帯は錐型コーンから発せられる光を妨げないよう、光を透過する素材でることが望ましい。このとき、環状帯は、無色透明であってもよいし、着色されていてもよい。また環状帯には、蛍光や蓄光などを用いてもよい。さらに、LEDなどの照明を配してもよい。この際、LEDに供給する電力は後述するベルトに設けられた太陽電池から供給することで、別途配線を設ける必要はなくなる。
【0021】
「ベルト」は、錐型コーンに張設され、その先端に係止具を有している。ベルトは、不使用時には、後述するベルト収納部に収納され、使用時には、ベルト収納部から引き出されて使用される。またベルトは収納方向に付勢されているため、使用時には常に引張された状態となる。ベルトを構成する部材は、ベルト収納部に巻き取り可能である必要があるため、柔軟性があり、薄い部材であることが望ましい。また常に収納方向に付勢されているため、ある程度の強度を有する部材が好ましい。具体的には、布や樹脂製フィルムなどが望ましい。ベルトの幅は、視認性を確保できる程度の幅が必要である。しかし、あまり幅が広い場合、風の影響を大きく受けるため、錐型コーンが転倒する恐れがある。ベルトの幅が広くなると、ベルト収納部の大きさも大きくなるため、ベルトの幅は、略10cmから20cm程度が望ましい。また、ベルトの先端には、後述する係止具受に係止するための係止具が設けられている。このように、ベルトをベルト収納部に収納可能に構成することで、ベルト構造体をコンパクトに納めることが可能となる。またさらに環状帯を柔軟性のある素材を用いて構成することで、さらにコンパクトにすることが可能となる。
【0022】
さらに、ベルトを構成する材料を通風性を有する素材とすることで、風の影響を減らすことが可能である。ベルトを構成する材料を通風性を有する素材とすることで、視認性を向上させるためにベルトの幅を広くしても風が通風性を有する素材の網目を通り抜けるため、風に煽られるリスクが低減される。従って、ベルトを通風性を有する素材によって構成することで、幅が広く視認性の高いベルト構造体を提供することが可能となる。通風性を有する素材としては、網目状の素材であっても良いし、図4の(a)に示したように、布などの素材に四角形の通風のための穴の空を有する素材であっても良いし、(b)のように、縦のスリットの空いた素材であっても良いし、(c)のような円形の穴の空いた素材であっても良い。
【0023】
また、ベルトには張力の変化を関知するセンサーを備えていてもよい。例えば、張力の変化を関知するセンサーを備えることで、歩行者が倒れかかったり、自動車や自転車が接触し、バリケードが転倒したりした際に、張力の変化を関知し、警備員や管理者に通報することも可能である。さらに、ベルトにLANや電話などの通信回線や電力線を備えていてもよい。また、ベルトにベルトを巻き取り収納可能な程度小型のLEDを多数備えていてもよい。小型のLEDをベルトに配置することで、ベルトが電光掲示板のような役割を担うことが可能となり、ベルトに注意を喚起するための文字や、矢印などの図形を表示させることが可能となる。また、単にLEDを照明として利用することで、視認性を向上させることも可能である。さらに、ベルトに太陽電池を搭載することも可能である。ベルトで発電された電力は、錐型コーンの照明用の電力や、環状帯にLEDを設けてこのLEDへ電力を供給してもよい。
【0024】
「ベルト収納部」は、収納方向に引出自在に付勢して収納する環状帯の外側面に配置される。ここで、「収納方向に引き出し自在に付勢して」とは、図5に示すように、ベルトを収納状態(a)から、使用者の手によって引き出し方向へ自由に引き出すことが可能(b)であって、逆に使用者が手を離したり、係止具受から係止具を外したりした場合(c)には、収納方向へ付勢されているため、ベルト収納部へ自動的に収納される状態のことである。またベルト収納部は、環状帯の外側面に固定されていても良いし、環状帯の外側面を移動可能に配置されていても良い。
【0025】
「係止具受」は、環状帯の外側面に配置され、ベルトの先端に設けられた係止具を係止する。また係止具受は、ベルト収納部と同様に、環状帯の外側面に固定されていても良いし、環状帯の外側面を移動可能に配置されていても良い。図5に係止具受と係止具の一例を説明するための拡大図概念図を示した。図6に示した例としては、係止具(0601)が略T字形状であって、係止具受(0602)には、係止具の先端が嵌合するように溝(0603)が設けられている。係止をする具体的な動作としては、係止具を係止具受の上部から係止具受のスリット上をスライドして挿入する。これにより、係止具は係止具受に嵌合される。
【0026】
ここで、本実施形態のベルト構造体を錐型コーンに設置した場合の具体例を示す。図7は、錐型コーンに設置したベルト構造体を上方から見たときの概念図である。図7に示した例では、ベルト収納部(0701)および係止具受(0702)が環状帯(0703)の外側面に固定されている例である。(a)に示したのは、ベルト構造体を直線状に配置した場合である。ベルト構造体を直線状に配置した場合、ベルト(0704)の先端に設けられた係止具を、対象となるベルト構造体の係止具受に係止する。これを繰り返すことで、直線状のバリケードが構成される。(b)は、ベルト構造体を直線状ではなく、角を設けて設置した例である。角を設けてベルト構造体を設置した場合は、ベルト収納部および係止具受けは環状帯の外側面に固定されているため、ベルトを折り曲げることで、角を形成する。このため、ベルトは柔軟性のある材料によって構成することが好ましい。また、角を構成する場合には、(c)のように、係止具受を環状帯の外側面に複数配置し、角度に応じて係止具受を選択して角を構成しても良い。
【0027】
次に、図8に示したのは、ベルト収納部(0801)及び係止具受(0802)を環状帯(0803)の外側面に移動可能に配置した場合の例である。(a)は、ベルト構造体を直線状に配置した例である。図6と同様に、ベルト(0804)の先端に設けられた係止具を、対象となるベルト構造体の係止具受に係止し、これを繰り返すことで、直線状のバリケードを構成している。(b)は、ベルト構造体を直線状ではなく、角を設けて設置した例である。図7では、角を形成する場合には、ベルトの柔軟性を利用し、ベルトを折り曲げることで角を形成していた。しかし、図8では、ベルト収納部および係止具受を環状帯の外側面に移動可能に配置しているため、ベルト収納部または係止具受のどちらか一方、もしくは両方を移動させることで、容易に角を形成することが可能となる。尚、図7の(c)と同様に、ベルト収納部及び係止具受は、環状帯の外側面に複数配置してもよい。
【0028】
尚、ベルト収納部および係止具受を環状帯の外側面に移動可能に配置するには、図9に示すような構成にするとよい。尚、図9に示した例は、係止具受(0901)の例であるがベルト収納部であっても同様の構成にすることで、環状帯(0902)の外側面に移動可能に配置することが可能である。図9に示した例では、係止具受またはベルト収納部の上下に折り曲げ部分(0903、0904)を設け、これを環状帯内側に向けて折り曲げて、ベルト収納部および係止具受を環状帯に係止させる。このように構成することで、ベルト収納部および係止具受を環状帯外側面に移動可能に配置することが可能となる。
【0029】
また、本実施形態のベルト構造体は、図10のように使用してもよい。図7や図8では、複数のベルト構造体を連結してバリケードとして利用していたが、図10では1つのベルト構造体(1001)を用いて、特定の領域を囲むように利用している。具体的には、一つのベルト構造体からベルト(1002)を引き出し、複数の支柱(1003、1004、1005)の外周に巻き付けるように係止し、自身の係止具(1006)を自身の係止具受(1007)に係止させる。このようにすることで、特定の領域を一つのベルト構造体で囲うことが可能となる。このような利用方法は、開口しているマンホールの周囲などに利用することが可能である。
【0030】
さらに、ベルトの断面形状を金属製の巻き尺のように弧状にすることで、図11のように、支柱などを介さずに屈曲させることも可能である。
【0031】
尚、本実施形態の錐型コーンとは、一般的にコーンや、パイロン、三角コーン、ロードコーンなどと呼ばれるものであり、本件明細書を通じて同様である。また錐型コーンの水平断面は、円形の他、三角形や四角形などの多角形であっても良い。
<実施形態1 効果>
【0032】
本実施形態のベルト構造体によって、従来用いられてきたコーンバーのように運送時や保管時に嵩張ること無く、視認性の良い錐型コーン用のベルト構造体を提供することが可能となる。
<実施形態2>
<実施形態2 概要>
【0033】
本実施形態は、実施形態1の環状帯の側面が、錐型コーンの側面にならうように傾斜していることを特徴としているベルト構造体である。
<実施形態2 構成>
【0034】
本実施形態のベルト構造体の環状帯は、錐型コーンの側面にならうように側面が傾斜している。ベルト構造体の環状帯を、ベルト構造体を設置する錐型コーンの側面にならうように側面を傾斜させることで、ベルト構造体を錐型コーンに設置した際に、ベルト構造体の座りが良くなり、がたつき等を抑えることが可能となる。図12に本実施形態のベルト構造体の概念図を示した。環状帯(1201)の側面が傾斜することにより、環状帯に設けられたベルト収納部(1202)および係止具受(1203)も、傾斜してしまう。そこで、(a)のように環状帯の側面とベルト収納部および係止具受の間にスペーサ(1204)を設けて、ベルト収納部および係止具受が垂直になるようにすることが望ましい。また、スペーサ以外にも、(b)のように、環状帯を構成する部材の一部に凸部分(1205)を設けることで、環状帯の側面が傾斜するように構成しても良い。
<実施形態2 効果>
【0035】
ベルト構造体の環状帯を、ベルト構造体を設置する錐型コーンの側面にならうように側面を傾斜させることで、ベルト構造体を錐型コーンに設置した際に、ベルト構造体の座りが良くなり、がたつき等を抑えることが可能となる。
<実施形態3>
<実施形態3 概要>
【0036】
本実施形態は、実施形態1および実施形態2に示したベルトに反射材が配置されていることを特徴とするベルト構造体である。
<実施形態3 構成>
【0037】
本実施形態のベルト構造体のベルトは、ベルトの少なくとも一面に、反射材が配置されている。ベルトの一面に反射材が配置されることで、夜間、自動車やバイク、自転車などのヘッドライトが反射され視認性が向上する。反射材が配置される面は、自動車やバイク、自動車のヘッドライトが当たる一面のみでも良いし、ベルトの両面に反射材を配置しても良い。図13に本実施形態のベルト構造体を説明するための概念図を示した。(a)はベルト(1301)に反射材(1302)が配置されていないベルト構造体であって、(b)はベルトに反射材が配置されたベルト構造体である。(a)(b)ともに、夜間に自動車やバイク、自転車のヘッドライトが照射された状態を示している。このように、ベルトの一面に反射材を配置することで、夜間における視認性が向上する。またベルトに配置される反射材の形状は、図13に示したような、ライン形状であっても良いし、矢印などの絵図や注意を喚起するための文字などであってもよい。
<実施形態3 効果>
【0038】
本実施形態のベルト構造体のように、ベルトの少なくとも一面に反射材を配置することで、夜間における視認性を向上させることが可能となる。
<実施形態4>
<実施形態4 概要>
【0039】
本実施形態は、実施形態1から3に示した環状帯の外側面に反射材を配置することにより、夜間における視認性を向上させたことを特徴とするベルト構造体である。
<実施形態4 構成>
【0040】
本実施形態のベルト構造体の環状帯は、外側面に反射材が配置されている。環状帯の外側面に反射材を配置することで、夜間、自動車やバイク、自転車などのヘッドライトの光が反射される。これにより、環状帯および環状帯が取り付けられた錐型コーンの視認性を向上することが可能となる。図14に本実施形態のベルト構造体を説明するための概念図を示した。(a)は環状帯(1401)に反射材(1402)が配置されていないベルト構造体であって、(b)は環状帯に反射材が配置されたベルト構造体である。図14の(a)および(b)は、ともに夜間に自動車やバイク、自転車のヘッドライトが照射された状態を示している。このように、環状帯の外側に反射材を配置することで、夜間における視認性が向上する。また、実施形態3に示した、反射材を配置したベルトと、本実施形態の反射材を配置した環状帯を組み合わせることで、さらに視認性が向上する。これにより、LEDや電球などの照明によって、錐型コーンを明るくさせて視認性を向上させる必要が無くなる。
<実施形態4 効果>
【0041】
本実施形態のベルト構造体のように、環状帯の外側面に反射材を配置することで、夜間における視認性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図2】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図3】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図4】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図5】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図6】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図7】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図8】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図9】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図10】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図11】実施形態1のベルト構造体を説明するための概念図
【図12】実施形態2のベルト構造体を説明するための概念図
【図13】実施形態3のベルト構造体を説明するための概念図
【図14】実施形態4のベルト構造体を説明するための断面図
【符号の説明】
【0043】
0101 環状帯
0102 係止具
0103 ベルト
0104 収納部
0105 係止具受

【特許請求の範囲】
【請求項1】
錐型コーンに係止可能な環状帯と、
先端に係止具を有し錐型コーン間に張設されるためのベルトと、
ベルトを収納方向に引出自在に付勢して収納する環状帯の外側面に配置されるベルト収納部と、
環状帯の外側面に配置されベルトの係止具を係止するための係止具受と、
を有するベルト構造体。
【請求項2】
環状帯は、係止される錐型コーン側面に応じて変形可能な変形可能部材からなる請求項1に記載のベルト構造体。
【請求項3】
環状帯は、錐型コーンの側面にならうように側面が傾斜している請求項1または2に記載のベルト構造体。
【請求項4】
前記ベルトの少なくとも一面に、反射材が配置されている請求項1から3のいずれか一に記載のベルト構造体。
【請求項5】
前記環状帯の外側面には、反射材が配置されている請求項1から4のいずれか一に記載のベルト構造体。
【請求項6】
前記ベルトは通風性を有する素材からなる請求項1から5のいずれか一に記載のベルト構造体。
【請求項7】
前記環状帯は、ゴム、皮革、布のいずれかを素材とする請求項1から6のいずれか一に記載のベルト構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−47922(P2010−47922A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−211179(P2008−211179)
【出願日】平成20年8月19日(2008.8.19)
【出願人】(593065590)株式会社エスエスシー (51)
【Fターム(参考)】