説明

ペプチドデホルミラーゼ阻害剤としてのイソキサゾール類

式(I)のイソキサゾール化合物及び医薬的に許容されるその塩又はエステルは、ペプチドデホルミラーゼが関係する感染及びその他の疾患の治療又は予防、特に細菌及び寄生体の感染、例えば、スタフィロコッカス、エンテロコッカス、ストレプトコッカス、ヘモフィラス、モラクセラ、エシェリヒア、マイコバクテリウム、マイコプラズマ、シュードモナス。クラミジア、リケッチア、クレブシエラ、シゲラ、サルモネラ、ボルデテラ、クロストリジウム、ヘリコバクター、カンピロバクター、レジオネラ又はナイセリアに属する微生物により完全又は部分的に引き起こされる感染の治療に有用なペプチドデホルミラーゼ阻害剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な酵素阻害剤、より具体的には、ペプチドデホルミラーゼが関与する感染及びその他の疾患の治療又は予防、特に細菌及び寄生体の感染の治療に有用なペプチドデホルミラーゼの阻害剤に関する。より具体的には、本発明は、PDFとしても知られる細菌のペプチドデホルミラーゼの阻害が可能なイソキサゾール類に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
PDFとしても知られるペプチドデホルミラーゼ(EC 3.4.1.88)は、ホルミル-L-メチオニルペプチドの脱ホルミル化を触媒する酵素である。PDFは、新しく合成されたタンパク質のN-末端メチオニンからホルミル基を除去する、すなわちホルミル-L-メチオニルペプチドのメチオニルペプチドへの変換を触媒する(Adams及びCapecchi, 1966; Adams, 1968)。
【0003】
PDFは細菌に必須であり、細菌のペプチドデホルミラーゼ(PDF)は、現在、抗菌化学療法の魅力的な標的として広く認識されている(Giglioneら, 2000; Giglione及びMeinnel, 2001; Pei 2001; Yuanら, 2001; Clementsら, 2002)。
脱ホルミル化は、細菌のタンパク質生合成において非常に重要な工程であり、PDFは細菌の増殖に必須の成分であり、PDFをコードする遺伝子は、配列決定された全ての病原性細菌のゲノムに存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
グラム陰性及びグラム陽性の細菌両方ならびにその他の微生物が示す耐性が増加していることから、新規な抗菌化合物についての差し迫った必要性がある。伝統的な抗生物質は、細菌の複製及び維持に特有の経路を標的としていた。しかし、細菌の耐性の増加をしのぐような、新規な経路は標的とされていない。よって、耐性細菌を撲滅するのに用い得る新規な化合物及びストラテジが非常に必要とされる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の要約
本発明は、一般式(I):
【0006】
【化1】

【0007】
(式中、R1、R2、X及びYは、本明細書の詳細な説明で定義されるとおりである)
の化合物に関する。
【0008】
本発明の化合物は、細菌又は寄生体により引き起こされる感染の治療に有用であると考えられる。本発明の化合物は、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)及びスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)のようなグラム陽性又はグラム陰性の細菌、あるいはプラスモディウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)のような寄生体により完全に又は部分的に引き起こされる感染の治療に有用であることが特に考えられる。
【0009】
本発明の目的は、PDFの阻害剤として薬理活性を有する新規な化合物を提供することである。
さらなる目的は、次の説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
発明の詳細な説明
定義
本明細書で用いられる「ペプチドデホルミラーゼ」又は「PDF」の用語は、新しく合成されたタンパク質のN-末端ホルミル-L-メチオニルペプチドのメチオニルペプチドへの変換を触媒する、PDFとしても知られるペプチドデホルミラーゼ(EC 3.4.1.88)を意味することを意図する。
【0011】
「治療」の用語は、疾患、状態(condition)又は障害と闘う目的のための患者の管理及び看護と定義され、症状又は合併症の開始の予防あるいは症状又は合併症の緩和あるいは疾患、状態又は障害の除去のための本発明の化合物の投与を含む。
【0012】
本明細書において単独または組み合わせで用いられるように、「C1-6アルキル」の用語は、1〜6の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖状の飽和炭化水素鎖を意味する。C1-6アルキル基は、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、4-メチルペンチル、ネオペンチル、2,2-ジメチルプロピルなどを含む。
【0013】
本明細書において単独または組み合わせで用いられるように、「C2-6アルケニル」の用語は、2〜6の炭素原子及び少なくとも1つの二重結合を有する直鎖又は分岐鎖状の不飽和炭化水素鎖を意味する。C2-6アルケニル基は、限定されないが、ビニル、1-プロペニル、アリル、イソプロペニル、n-ブテニル、n-ペンテニル、n-ヘキセニルなどを含む。
【0014】
本明細書の関係における「C1-6アルコキシ」の用語は、単独又は組み合わせで用いられるO-C1-6アルキル基(ここで、C1-6アルキルは上記で規定したとおりである)を示す。直鎖状のアルコキシ基の例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ及びヘキソキシである。分岐鎖状のアルコキシの例は、イソプロポキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、イソペントキシ及びイソヘキソキシである。環状アルコキシの例は、シクロプルピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ及びシクロヘキシルオキシである。
【0015】
本明細書の関係における「アミノカルボニルC1-6アルキル」の用語は、単独又は組み合わせで用いられるNH-C(O)-C1-6アルキル基(ここで、C1-6アルキルは上記で規定したとおりである)を示す。アミノカルボニルC1-6アルキル基の例は、限定されないが、アミノカルボニルメチル及びアミノカルボニルエチルを含む。
【0016】
本明細書において用いられる「C3-10シクロアルキル」の用語は、3〜10の炭素原子を有する1又はそれより多い飽和のモノ-、ビ-、トリ-又はスピロ環炭化水素の基を意味する。その例は、限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、ビシクロ[3.2.1]オクチル、スピロ[4.5]デシル、ノルピニル、ノルボルニル、ノルカリル、アダマンチルなどを含む。
【0017】
本明細書において用いられる「C3-7ヘテロシクロアルキル」の用語は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1又はそれより多いヘテロ原子を独立して環に含有する環状炭化水素のような、完全に飽和の複素環式基を意味する。複素環の例は、限定されないが、ピロリジン(1-ピロリジン、2-ピロリジン、3-ピロリジン、4-ピロリジン、5-ピロリジン)、ピラゾリジン(1-ピラゾリジン、2-ピラゾリジン、3-ピラゾリジン、4-ピラゾリジン、5-ピラゾリジン)、イミダゾリジン(1-イミダゾリジン、2-イミダゾリジン、3-イミダゾリジン、4-イミダゾリジン、5-イミダゾリジン)、
【0018】
チアゾリジン(2-チアゾリジン、3-チアゾリジン、4-チアゾリジン、5-チアゾリジン)、ピペリジン(1-ピペリジン、2-ピペリジン、3-ピペリジン、4-ピペリジン、5-ピペリジン、6-ピペリジン)、ピペラジン(1-ピペラジン、2-ピペラジン、3-ピペラジン、4-ピペラジン、5-ピペラジン、6-ピペラジン)、モルホリン(2-モルホリン、3-モルホリン、4-モルホリン、5-モルホリン、6-モルホリン)、チオモルホリン(2-チオモルホリン、3-チオモルホリン、4-チオモルホリン、5-チオモルホリン、6-チオモルホリン)、1,2-オキサチオラン(3-(1,2-オキサチオラン)、4-(1,2-オキサチオラン)、5-(1,2-オキサチオラン))、1,3-ジオキソラン(2-(1,3-ジオキソラン)、3-(1,3-ジオキソラン)、4-(1,3-ジオキソラン))、テトラヒドロピラン(2-テトラヒドロピラン、3-テトラヒドロピラン、4-テトラヒドロピラン、5-テトラヒドロピラン、6-テトラヒドロピラン)、ヘキサヒドロピラジジン、(1-(ヘキサヒドロピラジジン)、2-(ヘキサヒドロピラジジン)、3-(ヘキサヒドロピラジジン)、4-(ヘキサヒドロピラジジン)、5-(ヘキサヒドロピラジジン)、6-(ヘキサヒドロピラジジン))を含む。
【0019】
本明細書で用いられる「アリール」の用語は、炭素環式芳香族環系を含むことを意図する。アリールは、以下で列挙する炭素環式系の部分的に水素化された誘導体を含むことも意図する。
【0020】
本明細書で用いられる「ヘテロアリール」の用語は、窒素、酸素及び硫黄から選択される1又はそれより多いヘテロ原子を含有する複素環式芳香族環系、例えばフリル、チエニル、ピロリルを含み、以下に列挙する複素環系の部分的に水素化された誘導体を含むことも意図する。
【0021】
その例は、限定されないが、フェニル、ビフェニル、インデニル、ナフチル(1-ナフチル、2-ナフチル)、N-ヒドロキシテトラゾリル、N-ヒドロキシトリアゾリル、N-ヒドロキシイミダゾリル、アントラセニル(1-アントラセニル、2-アントラセニル、3-アントラセニル)、フェナントレニル、フルオレニル、ペンタレニル、アズレニル、ビフェニレニル、チオフェニル(1-チエニル、2-チエニル)、フリル(1-フリル、2-フリル)、フラニル、チオフェニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、ピラニル、ピリダジニル、ピラジニル、1,2,3-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、1,3,5-トリアジニル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、
【0022】
テトラゾリル、チアジアジニル、インドリル、イソインドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル(チアナフテニル)、インドリル、オキサジアゾリル、イソキサゾリル、キナゾリニル、フルオレニル、キサンテニル、イソインダニル、ベンズヒドリル、アクリジニル、ベンズイソキサゾリル、プリニル、キナゾリニル、キノリジニル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、フテリジニル、アゼピニル、ジアゼピニル、ピロリル(2-ピロリル)、ピラゾリル(3-ピラゾリル)、イミダゾリル(1-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、5-イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3-トリアゾリ-1-イル、1,2,3-トリアゾリ-2-イル、1,2,3-トリアゾリ-4-イル、1,2,4-トリアゾリ-3-イル)、オキサゾリル(2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、5-オキサゾリル)、チアゾリル(2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル)、ピリジル(2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル)、ピリミジニル(2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、6-ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、5-ピリダジニル)、
【0023】
イソキノリル(1-イソキノリル、3-イソキノリル、4-イソキノリル、5-イソキノリル、6-イソキノリル、7-イソキノリル、8-イソキノリル)、キノリル(2-キノリル、3-キノリル、4-キノリル、5-キノリル、6-キノリル、7-キノリル、8-キノリル)、ベンゾ[b]フラニル (2-ベンゾ[b]フラニル、3-ベンゾ[b]フラニル、4-ベンゾ[b]フラニル、5-ベンゾ[b]フラニル、6-ベンゾ[b]フラニル、7-ベンゾ[b]フラニル)、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル (2-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、3-(2,3-ジヒドロベンゾ[b]フラニル)、4-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、5-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、6-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル)、7-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]フラニル))、ベンゾ[b]チオフェニル(2-ベンゾ[b]チオフェニル、3-ベンゾ[b]チオフェニル、4-ベンゾ[b]チオフェニル、5-ベンゾ[b]チオフェニル、6-ベンゾ[b]チオフェニル、7-ベンゾ[b]チオフェニル)、2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル (2-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、3-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、4-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、5-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、6-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル)、7-(2,3-ジヒドロ-ベンゾ[b]チオフェニル))、
【0024】
インドリル (1-インドリル、2-インドリル、3-インドリル、4-インドリル、5-インドリル、6-インドリル、7-インドリル)、インダゾリル (1-インダゾリル、2-インダゾリル、3-インダゾリル、4-インダゾリル、5-インダゾリル、6-インダゾリル、7-インダゾリル)、ベンズイミダゾリル (1-ベンズイミダゾリル、2-ベンズイミダゾリル、4-ベンズイミダゾリル、5-ベンズイミダゾリル、6-ベンズイミダゾリル、7-ベンズイミダゾリル、8-ベンズイミダゾリル)、ベンゾキサゾリル (1-ベンゾキサゾリル、2-ベンゾキサゾリル)、ベンゾチアゾリル (1-ベンゾチアゾリル、2-ベンゾチアゾリル、4-ベンゾチアゾリル、5-ベンゾチアゾリル、6-ベンゾチアゾリル、7-ベンゾチアゾリル)、カルバゾリル (1-カルバゾリル、2-カルバゾリル、3-カルバゾリル、4-カルバゾリル)を含む。部分的に水素化された誘導体の限定しない例は、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、1,4-ジヒドロナフチル、ピロリニル、ピラゾリニル、インドリニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゼピニルなどである。
【0025】
本明細書において用いられる「C1-6アルキルアリール」の用語は、1、2、3、4、5又は6の炭素原子を有する上記で規定するC1-6アルキル基を介して結合した上記で規定するアリール基のことである。
【0026】
本明細書において用いられる「C1-6アルキルへテロアリール」の用語は、1、2、3、4、5又は6の炭素原子を有する上記で規定するC1-6アルキル基を介して結合した上記で規定するヘテロアリール基のことである。
【0027】
「ハロゲン」は、F、Cl、Br及びIからなる群より選択される原子を意味する。
【0028】
本明細書において用いられる「非置換」又は「置換」の用語は、問題の基が任意に置換されていないかあるいは1又はそれより多い、例えば1、2、3又は4つの特定された置換分で置換されていることを意味する。好ましくは、問題の基が、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノカルボニルC1-6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、ヘテロアリール、ニトロ及びシアノから互いに独立して選択される1又はそれより多い、例えば1、2、3又は4つの置換分で置換される。問題の基が1より多い置換分で置換される場合、置換分は同じであっても異なっていてもよい。
【0029】
上記で規定する用語のあるものは、構造式において1回より多く出現するが、そのような場合に各用語は互いに独立して定義されるべきである。
【0030】
本明細書で用いられるように、「インビボで水素に変換され得る官能基」の句は、本発明の化合物をそれを必要とする対象に投与する際に、例えば酵素的に又は胃内の酸性環境により水素に変換され得るいずれの基をも含むことを意図する。そのような基の限定しない例は、アシル、カルバモイル、モノアルキル化カルバモイル、ジアルキル化カルバモイル、アルコキシカルボニル、アルコキシアルキル基など、例えばC1-6アルキルカルボニル、アロイル、C1-6アルキルカルバモイル、ジ-C1-6アルキル-アルキルカルバモイル、C1-6アルコキシカルボニル及びC1-6アルコキシ-C1-6アルキルである。
【0031】
本明細書で用いられるように、「ペプチドデホルミラーゼに関係する疾患及び障害」の句は、ペプチドデホルミラーゼ、特に細菌のペプチドデホルミラーゼに対する影響、好ましくは阻害作用が有益であるいずれの疾患又は障害を含むことを意図する。
【0032】
本明細書で用いられる「IC50」の用語は、結合アッセイにおいてPDFの50%阻害に必要な濃度を意味する。
【0033】
化合物
本発明は一般式(I):
【0034】
【化2】

【0035】
の化合物又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステルに関し、ここで
Xは、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ及び-NH-OHから選択され;
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され;
R1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基から選択され、ここでR1に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換され;そして
【0036】
R2は、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、あるいは非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択され、ここでR2に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノカルボニルC1-6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、ヘテロアリール、ニトロ及びシアノからなる群から独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換されるが;
但し、Xがヒドロキシ又はエトキシであり、YがS、SO又はSO2でありかつR1が水素であるときに、R2はメチルであることができず;
Xがメトキシ又はエトキシであり、YがSでありかつR1が水素であるときに、R2は4-ハロゲン-ピリダジン-3-オンであることができず;
Xがメトキシであり、YがSでありかつR1がメチルであるときに、R2は4-ハロゲン-ピリダジン-3-オンであることができない。
【0037】
本発明の好ましい実施形態において、Xはヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又は-NH-OHである。
【0038】
本発明の別の好ましい実施形態において、YはS、SO又はSO2であり、より好ましくはS (硫黄)である。
【0039】
本発明のさらに別の好ましい実施形態において、R1は水素、C1-6アルキル又はC3-10シクロアルキルであり、より好ましくは水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、シクロペンチル又はシクロヘキシルであるか、あるいはR1は、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基であるか、あるいはR1は、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基及び非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択される。
【0040】
R2は、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基及び非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択される。
R2は、非置換又は置換のアリール基、あるいは非置換又は置換のフェニル基でもあり得る。
【0041】
好ましい実施形態において、R2は置換のフェニル基であり、ここで置換のフェニルは、メチル、エチル、n-プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニルメチル及びチオフェニルから独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換される。具体的な実施形態において、R2は、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシから独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換された置換のフェニル基である。
【0042】
適切なR2基の例は、非置換又は置換の基であって、該基はビフェニル、ジフェニル、ナフチル、ベンゾチオフェニルメチル、チオフェニル-ピリミジニル、ピリジル、キノリル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チオフェニル、フラニル、チアジアゾリル及びオキサジアゾリルから選択される。
【0043】
別の実施形態において、R2は、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル及びC3-7ヘテロシクロアルキルから選択される。
【0044】
好ましい本発明の化合物は:
5-(4-トルエンスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3,4-ジクロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-ブロモ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-ブロモ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-イソプロピル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2,4,6-トリメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
【0045】
5-(4-フルオロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-トリフルオロメチル-ベンジルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
【0046】
5-(4-トルエンスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(3-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2-イソプロピル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2,4,6-トリメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(3-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-フルオロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
【0047】
5-(4-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(3-トリフルオロメチル-ベンジルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-トルエンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-クロロ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
【0048】
5-(3-クロロ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-イソプロピル-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-メトキシ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-トルエンスルフィニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-[1-(4-トルエンスルホニル)-エチル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-[1-(4-クロロ-ベンゼンスルホニル)-エチル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-[1-(3-メトキシ-ベンゼンスルホニル)-プロピル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
【0049】
5-[1-(2-イソプロピル-ベンゼンスルホニル)-プロピル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(ベンゾチオフェン-2-イルメチルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
ヒドロキシアミド;
5-(4-チオフェン-2-イル-ピリミジン-2-イルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(ベンゾチオフェン-2-イルメチルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;及び
5-(4-チオフェン-2-イル-ピリミジン-2-イルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
である。
【0050】
本発明の化合物は、幾何異性体又は光学異性体又は立体異性体や互変異性体として存在し得る。よって、本発明は、全ての幾何異性体及び混合物を含む互変異性体及びそのラセミ混合物並びにそれらの医薬的に許容される塩、特に全てのR-及びS-異性体を含む。
【0051】
本発明は、本発明の化合物の医薬的に許容される塩も含む。このような塩は、医薬的に許容される酸付加塩、医薬的に許容される金属塩、アンモニウム塩及びアルキル化アンモニウム塩を含む。酸付加塩は、無機酸及び有機酸の塩を含む。適切な無機酸の代表例は、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸などを含む。適切な有機酸の代表例は、ギ酸、プロピオン酸、安息香酸、桂皮酸、クエン酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、シュウ酸、ピクリン酸、ピルビン酸、サリチル酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、酒石酸、アスコルビン酸、パモイック(pamoic)酸、ビスメチレンサリチル酸、エタンジスルホン酸、グルコン酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、EDTA、グリコール酸、p-アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などを含む。医薬的に許容される無機又は有機の酸付加塩のさらなる例は、本明細書に参照として組み込まれるJ. Pharm. Sci. 1977, 66, 2に列挙される医薬的に許容される塩を含む。
【0052】
金属塩の例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの塩を含む。アンモニウム塩及びアルキル化アンモニウム塩の例は、アンモニウム、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ヒドロキシエチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、ブチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウムなどの塩を含む。
【0053】
医薬的に許容される酸付加塩として、本発明の化合物が形成し得る水和物も意図される。
【0054】
酸付加塩は、化合物合成の直接の産物として得ることができる。代わりに、遊離の塩基を適切な酸を含有する適切な溶媒に溶解させることができ、塩は溶媒を蒸発させることにより単離するか又は塩と溶媒とを分別する。
【0055】
本発明の化合物は、当業者に公知の方法を用いて、標準的な低分子量溶媒と溶媒和物を形成し得る。このような溶媒和物も、本発明の範囲内であると考えられる。
【0056】
本発明は、活性薬物になる前に代謝プロセスにより投与の際に化学変換を受ける本発明の化合物のプロドラッグをも含む。一般に、このようなプロドラッグは、インビボで式Iの所望の化合物に容易に変換され得る本発明の化合物の機能的誘導体であろう。プロドラッグは、インビボで式Iによる活性な元の薬物を放出するいずれの共有結合化合物である。キラル中心又は異性体中心の別の形が本発明の化合物に存在するならば、鏡像異性体及びジアステレオマーを含むそのような異性体の全ての形を本発明で含むことを意図する。キラル中心を含有する本発明の化合物は、ラセミ混合物、鏡像異性体に富む混合物(enant
iomerically enriched mixture)として使用することができ、ラセミ混合物は、公知の方法を用いて分割でき、個別の鏡像異性体を単独で用い得る。化合物が不飽和炭素−炭素二重結合を有する場合、シス(Z)及びトランス(E)異性体はともに、本発明の範囲内である。化合物がケト−エノール互変異性体のような互変異性型で存在し得る場合、各互変異性型は、平衡又は一方の形が優勢に存在していても本発明に含まれると考えられる。適切なプロドラッグ誘導体の選択及び製造のための従来の方法は、例えば"Design of Prodrugs", H. Bundgaard編, Elsevier, (1985)に記載される。
【0057】
本発明は、本発明の化合物の活性代謝物をも包含する。
本発明は、本発明の化合物の全ての錯体(complexes)を含む。
【0058】
本発明の好ましい実施形態において、式Iの化合物は、細菌PDFアッセイに付したときに、500μM未満、好ましくは100μM未満、より好ましくは50μM未満、さらにより好ましくは1μM未満、特に500 nM未満、特に100 nM未満のIC50値を示す。
【0059】
本発明による化合物は、特にペプチドデホルミラーゼ阻害剤のようなプロテアーゼ阻害剤として医薬に用いることができる。
【0060】
本発明による化合物は、スタフィロコッカス(Staphylococcus)、エンテロコッカス(Enterococcus)、ストレプトコッカス(Streptococcus)、ヘモフィラス(Haemophilus)、モラクセラ(Moraxella)、エシェリヒア(Escherichia)、マイコバクテリウム(Mycobacterium)、マイコプラズマ(Mycoplasma)、シュードモナス(Pseudomonas)、クラミジア(Chlamydia)、リケッチア(Rickettsia)、クレブシエラ(Klebsiella)、シゲラ(Shigella)、サルモネラ(Salmonella)、ボルデテラ(Bordetella)、クロストリジウム(Clostridium)、ヘリコバクター(Helicobacter)、カンピロバクター(Campylobacter)、レジオネラ(Legionella)及びナイセリア(Neisseria)の属のいずれに属する微生物により完全に又は部分的に引き起こされた細菌感染の治療、予防及び/又は診断においても用い得る。
【0061】
製造の合成方法
本発明の化合物は、以下のスキームA〜Eに示す方法により製造できる。
スキームA
一般式(A)の化合物は、次のスキームに示すようにして合成することができ、ここでRは本発明の範囲内のいずれの置換基を意味する。
【0062】
【化3】

【0063】
一般的な合成スキームは、N-ブロモスクシンイミド及びベンゾイルペルオキシドをラジカル開始剤として用いるエチル-5-メチルイソキサゾール-3-カルボキシレートの最初のラジカル臭素化を含む。多くのチオール、例えば芳香族、複素環式芳香族及びベンジルチオールとの、中間体のベンジルブロミドの反応により、所望のチオエーテルが得られる。ヒドロキシルアミン塩酸塩のメタノール溶液とのエチルエステルの反応により、所望のヒドロキサム酸が得られる。
【0064】
スキームB
一般式(B)の化合物(ここでRは本発明の範囲内のいずれの置換基を意味する)は、当業者に知られた方法、例えばNaOHでの塩基性処理により、中間体のエステルの加水分解により製造できる。
【0065】
【化4】

【0066】
スキームC
一般式(C)の化合物(ここでRは本発明の範囲内のいずれの置換基を意味する)は、次のスキームに記載のようにして合成できる。
【0067】
【化5】

【0068】
(例えばm-クロロ過安息香酸を用いて)中間体のチオエーテルをスルホンに酸化した後、所望のヒドロキサム酸は、ヒドロキシルアミン塩酸塩のメタノール溶液との反応により得られる。
【0069】
スキームD
一般式(D)の化合物(ここでRは本発明の範囲内のいずれの置換基を意味する)は、次のスキームに記載のようにして合成できる。
【0070】
【化6】

【0071】
中間体チオエーテルの選択的一酸化(mono-oxidation)は、例えばNaBO3・H2Oを酸化剤として用い、変換をHPLC-MS (質量分析)により監視することにより達成できる。所望のヒドロキサム酸は、ヒドロキシルアミン塩酸塩のメタノール溶液との反応により得られる。
【0072】
スキームE
一般式(E)の化合物(ここでRは本発明の範囲内のいずれの置換基を意味する)は、次のスキームに記載のようにして合成できる。
【0073】
【化7】

【0074】
ベンジル位のアルキル化は、先に得られた(スキームC、工程1)中間体を適切な塩基(例えばNaH)で処理し、続いて求電子体(例えばハロゲン化のアルキル/ベンジル)を加えることにより達成できる。所望のヒドロキサム酸は、ヒドロキシルアミン塩酸塩のメタノール溶液との反応により得られる。
【0075】
スキームF
対応する酸素アナログの合成が、硫黄含有化合物の合成に共通の方法により合成できることが考えられ得る(スキームF)。
【0076】
【化8】

【0077】
式Iの化合物の酸付加塩は、元の化合物と過剰の酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸、コハク酸又はメタンスルホン酸とから適切な溶媒中に標準的な方法で製造される。ある化合物は内部塩(inner salts)又は双性イオンを形成し、どちらも許容できる。カチオン塩は、元の化合物を、適切なカチオンを含有する過剰のアルカリ試薬、例えば水酸化物、カーボネート又はアルコキシドで、又は適切な有機アミンで処理することにより製造される。Li+、Na+、K+、Ca++、Mg++及びNH4+のようなカチオンは、医薬的に許容される塩に存在するカチオンの具体例である。ハロゲン化物、サルフェート、ホスフェート、アルカノエート(例えばアセテート及びトリフルオロアセテート)、ベンゾエート及びスルホネート(例えばメシレート)は、医薬的に許容される塩に存在するアニオンの例である。
【0078】
医薬組成物
本発明のある観点において、有効成分として本発明の化合物を医薬的に許容される担体
又は希釈剤とともに含む医薬組成物が提供される。この化合物は、単位投与形態であり得、約1μg〜約1000 mg、例えば約10μg〜約500 mg、約0.05〜約100 mg又は約0.1〜約50 mgの本発明の化合物又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステルを含み得る。本発明の組成物は、経口、経鼻、経皮、肺又は非経口の投与に用い得る。本発明の医薬組成物は、細菌及び/又は寄生体の感染の治療に有用であると考えられる。
【0079】
本発明の化合物は、単独で又は医薬的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤との組み合わせで、単回又は複数回の用量のいずれかにおいて投与され得る。よって、式Iの化合物は、医薬品の製造において用い得る。本発明による医薬組成物は、医薬的に許容される担体又は希釈剤、及び通常の技術に従ういずれの他の知られたアジュバント及び賦形剤、例えばRemington (Gennaro and Gennaro (1995))に開示されるものとともに処方され得る。
【0080】
医薬組成物は、いずれの適切な経路、例えば経口、直腸、経鼻、肺、局所(バッカル及び舌下を含む)、経皮、嚢内(intracisternal)、腹腔内、膣内及び非経口(皮下、筋肉内、鞘内(intrathecal)、静脈内及び皮内を含む)の経路、好ましくは経口経路による投与用に特に処方され得る。好ましい経路は、治療される対象の一般状態及び年齢、治療される状態の性質及び選択される有効成分に依存することが認識される。
【0081】
経口投与用の医薬組成物は、カプセル剤、錠剤、糖衣錠、丸剤、ロゼンジ、散剤及び顆粒剤のような固体投与形態を含む。適切であれば、該医薬組成物は、腸溶コーチングのようなコーチングを用いて製造できるか、又は当該技術において公知の方法による、徐放性(sustained or prolonged release)のような有効成分の制御放出を提供するように処方されることができる。
【0082】
経口投与用の液体投与形態は、液剤、乳剤、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤を含む。
【0083】
非経口投与用の医薬組成物は、滅菌の水性又は非水性の注射可能な液剤、分散剤、懸濁剤又は乳剤、及び使用に先立って滅菌の注射可能な液剤又は分散液に再構築される滅菌散剤を含む。デポー注射製剤も本発明の範囲内であると考えられる。
【0084】
その他の適切な投与形態は、坐剤、噴霧剤、軟膏剤、クリーム、ゲル、吸入剤、皮膚パッチ剤、インプラントなどを含む。
【0085】
典型的な経口用量は、1又はそれより多い用量、例えば1〜3の用量で投与される、1日当たり約0.001〜約50 mg/kg-体重、好ましくは1日当たり約0.01〜約30 mg/kg-体重、より好ましくは約0.05〜約20 mg/kg-体重の範囲である。厳密な用量は、投与の頻度及び様式、治療される対象の性別、年齢、体重及び一般状態、治療される状態及びいずれの随伴疾患の性質及び重篤度並びに当業者に明らかなその他の因子に依存する。
【0086】
製剤は、当業者に知られた方法により単位投与形態に適切にあり得る。1日当たり1又はそれより多い回数、例えば1日当たり1〜3回の経口投与用の典型的な単位投与形態は、約0.05〜約500 mg、好ましくは約0.05〜約100 mg、より好ましくは約0.1〜約50 mg、そしてより好ましくは約0.5 mg〜約20 mgを含み得る。
【0087】
非経口経路、例えば静脈内、鞘内、筋肉内及び類似の投与について、典型的な用量は、経口投与に用いられる用量の約半分程度である。
【0088】
本発明の化合物は、通常、遊離の物質又は医薬的に許容されるその塩として用いられる。遊離の塩基の有用性を有する化合物の酸付加塩がその例である。式(I)の化合物が遊離
の塩基を含有する場合、そのような塩は、式(I)の遊離の塩基の溶液又は懸濁液を、医薬的に許容される酸、例えば無機及び有機の酸の化学当量で処理することによる従来の方法で製造される。代表例は、上記のとおりである。ヒドロキシ基を有する化合物の医薬的に許容される塩は、該化合物のアニオンを、ナトリウム又はアンモニウムイオンのような適切なカチオンとの組み合わせで含む。
【0089】
非経口投与のために、滅菌の水溶液、水性プロピレングリコール又はごま油若しくはピーナッツ油中の式(I)の新規化合物の溶液を用い得る。このような水溶液は、必要であれば適切に緩衝剤で処理され、液体の希釈物は充分な生理食塩水又はグルコースでまず等張にされる。水溶液は、静脈内、筋肉内、皮下及び腹腔内の投与に特に適する。用いられる滅菌水性媒体は、当業者に知られた標準の方法により容易に入手できる。
【0090】
適切な医薬担体は、不活性な固体の希釈剤又は充填剤、滅菌水溶液及び種々の有機溶媒を含む。固体担体の例は、ラクトース、白土、スクロース、シクロデキストリン、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はセルロースの低級アルキルエーテルである。液体担体の例は、シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、リン脂質、脂肪酸、脂肪酸アミン、ポリオキシエチレン又は水である。同様に、担体又は希釈剤は、当該技術において知られるいずれの徐放性材料、例えば単独又はろうと混合したグリセリルモノステアレート又はグリセリルジステアレートを含み得る。式(I)の新規化合物と医薬的に許容される担体とを組み合わせて形成される医薬組成物は、次いで、開示された投与経路に適切な種々の投与形態で容易に投与される。製剤は、薬学技術において知られる方法により、単位投与形態に適切にあることができる。
【0091】
経口投与に適切な本発明の製剤は、それぞれが所定の量の有効成分を含みかつ適切な賦形剤を含んでいてもよいカプセル剤又は錠剤のような別個の単位として存在し得る。これらの製剤は、散剤又は顆粒剤の形で、水性又は非水性の液体における液剤又は懸濁剤として、あるいは水中油型又は油中水型の乳剤としてあり得る。
【0092】
固体担体が経口投与に用いられる場合、製剤は打錠されるか、粉末又はペレットの形でゼラチンハードカプセル内に入れられるか、あるいはトローチ又はロゼンジの形であり得る。固体担体の量は広く変動するが、通常、約25 mg〜約1 gである。液体担体を用いる場合、製剤はシロップ剤、乳剤、ゼラチンソフトカプセル剤又は水性若しくは非水性液体懸濁剤又は液剤のような滅菌の注射可能な液体の形であり得る。
【0093】
通常の打錠法により製造できる典型的な錠剤は:
コア:
活性化合物(遊離の化合物又は塩) 5.0 mg
ラクトサム(Lactosum) Ph. Eur. 67.8 mg
微結晶セルロース(アビセル(Avicel)) 31.4 mg
アンバーライト(Amberlite) 1.0 mg
ステアリン酸マグネシウム(Magnesii stearas) q.s.
コーチング:
ヒドロキシプロピル メチルセルロース(約) 9 mg
アシル化モノグリセリド(約) 0.9 mg
を含有し得る。
【0094】
所望により、本発明の医薬組成物は、式(I)の化合物を、上記のもののようなさらなる薬理学的に活性な物質と組み合わせて含み得る。
【0095】
本発明の使用
本発明による式Iの化合物は、医薬において有用である。さらに、式I:
【0096】
【化9】

【0097】
(式中、
Xは、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ及び-NH-OHから選択され;
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され;
R1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基から選択され、ここでR1に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシからなる群より独立して選択される1、2,3又は4の置換基で置換され;そして
R2は、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、あるいは非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択され、ここでR2に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノカルボニルC1-6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、ヘテロアリール、ニトロ及びシアノからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換される)
の化合物又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステルは、細菌感染の治療用の医薬の製造に用い得る。
【0098】
クレームされる化合物の範囲は、式Iの定義に含まれる、いくつかの以前に記載された化合物を考慮に入れるが、これらはディスクレーマーにより除外される。しかし、これらの化合物は、細菌感染に対して治療活性を有すると考えられ、よって疾患(ailments)の治療方法又は式Iによる化合物の使用に関する本発明の観点に含まれる。
【0099】
式Iの化合物(ディスクレーマーあり又はなし)は、プロテアーゼ阻害剤、具体的にメタロプロテアーゼの阻害剤、より具体的にペプチドデホルミラーゼの阻害剤、さらにより具体的には細菌のペプチドデホルミラーゼの阻害剤として用い得る。本発明は、該化合物の医薬組成物及び製剤を含む、該化合物の有用な組成物及び製剤を提供する。
【0100】
本発明の化合物は、種々の細菌又は原核生物により引き起こされる疾患の治療又は予防に特に有用であり得る。その例は、グラム陽性及びグラム陰性の好気性及び嫌気性細菌、例えばブドウ球菌(Staphylococci)、例えばS. aureus及びS. epidermidis;腸球菌(Enterococci)、例えばE. faecium及びE. faecalis;連鎖球菌(Streptococci)、例えばS. pneumoniae; ヘモフィラス(Haemophilus)、例えばH. influenzae;モラクセラ(Moraxella)、例えばM. catarrhalis;エシェリヒア(Escherichia)、例えばE. coli;マイコバクテリア(Mycobacteria)、例えばM. tuberculosis及びM. ranae;マイコプラズマ(Mycoplasma)、例えばM. pneumoniae;シュードモナス(Pseudomonas)、例えばP. aeruginosa;細胞間微生物(intercellular microbes)、例えばクラミジア(Chlamydia)及びリケッチア(Rickettsiae)を含む。その他の例は、クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)、シゲラ・フレキシネル(Shigella flexneri)、サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)、ボルデテラ・ペルツッシス(Bordetella pertussis)、クロストリジア・パーフリンジェンス(Clostridia perfringens)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)及びナイセリア・ゴノロエエ(Neisseria gonorrhoeae)を含む。本発明の化合物が、寄生性の感染、例えばプラスモディウム・ファルシパルム(Plasmodium falciparum)などにより引き起こされる感染の治療に有用であることがさらに考えられる。
【0101】
よって、本発明のある観点は、疾患の治療方法に関し、該方法は、治療を必要とする患者に、本発明の化合物又は組成物の有効量を投与することを含む。本発明の化合物又は組成物の有効量は、1日当たり約1μg〜約1000 mg、例えば約10μg〜約500 mg、約0.05〜約100 mg又は約0.1〜約50 mgの範囲の有効成分、すなわち活性化合物又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステルの量に相当することが考えられる。
【0102】
さらに別の観点において、本発明は、本発明の化合物の、医薬品、好ましくはグラム陽性又はグラム陰性の好気性又は嫌気性の細菌、あるいは寄生体により引き起こされる感染の治療用の医薬品の製造のための使用に関する。
【0103】
本発明の好ましい実施形態において、ブドウ球菌、腸球菌、連鎖球菌、ヘモフィラス、モラクセラ、エシェリヒア、マイコバクテリア、マイコプラズマ、シュードモナス、クラミジア、リケッチア、クレブシエラ、シゲラ、サルモネラ、ボルデテラ、クロストリジウム、ヘリコバクター、カンピロバクター、レジオネラ及びナイセリア、好ましくはスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)、ヘモフィラス・インフルエンザ(Haemophilus influenzae)、モラクセラ・カタラリス(Moraxella catarrhalis)、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、マイコバクテリウム・ラナエ(Mycobacterium ranae)、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)、シュードモナス・エルギノサ(Pseudomonas aeruginosa)、クラミジア、リケッチア、クレブシエラ・ニューモニエ、シゲラ・フレキシネル、サルモネラ・チフィムリウム、ボルデテラ・ペルツッシス、クロストリジア・パーフリンジェンス、ヘリコバクター・ピロリ、カンピロバクター・ジェジュニ、レジオネラ・ニューモフィラ及びナイセリア・ゴノロエエにより引き起こされる感染の治療用の医薬品が提供される。
【0104】
本発明の化合物は、寄生体感染、例えばプラスモディウム・ファルシパルムなどにより引き起こされる感染の治療に有用であることも考えられる。
【0105】
筋肉内骨注射も有用ではあるが、水又は通常の生理食塩水中の5%デキストロース中の本発明の化合物、あるいは適切な賦形剤を用いた類似の製剤の静脈内注入が最も効果的である。典型的には、非経口用量は、PDFを阻害するのに効果的な濃度に血漿での薬剤の濃度を維持する様式において、約0.01〜約100 mg/kg、好ましくは0.1〜20 mg/kgの間である。化合物は、毎日1〜4回、約0.4〜約400 mg/kg/日の一日当たりの全用量を達成するレベルで投与され得る。治療に有効な本発明の化合物の正確な量、及びそのような化合物が投与されるのに最適な経路は、治療効果を得るのに必要とされる濃度と剤の血液レベルを比較することにより、当業者により容易に決定される。
【0106】
本発明の化合物は、薬剤の濃度が骨吸収を阻害するか又は本明細書に開示されるいずれの他の治療効果を達成するのに充分であるような様式で、患者に経口投与することもできる。典型的には、該化合物を含有する医薬組成物は、患者の状態に矛盾しない様式で、約0.1〜約50 mg/kgの間の経口用量で投与される。好ましくは、経口用量は約0.5〜約20 mg/kgである。
【0107】
本発明に従って本発明の化合物を投与するときに、許容できない毒性作用は予想されない。
【0108】
本発明の化合物は、完全に又は部分的に細菌のPDFを阻害し、よってPDFの阻害が有益である広い種類の状態及び障害の治療及び/又は予防に有用である。
よって、本発明の別の観点は、医薬組成物として用いるための、一般式(I)の化合物又は混合物を含むそのいずれの光学若しくは幾何異性体若しくは互変異性型あるいはそれらの医薬的に許容される塩である。
【0109】
本発明は、有効成分として少なくとも1種の式(I)の化合物又は混合物を含むそのいずれの光学若しくは幾何異性体若しくは互変異型あるいはそれらの医薬的に許容される塩を、1又はそれより多い医薬的に許容される担体又は希釈剤とともに含む医薬組成物にも関する。
【0110】
以下の合成実施例において、全ての原料は、明記しないかぎりは市販の起源から得た。更なる説明なしに、上記の記載を用いて、当業者が本発明を最大限に利用できると考えられる。これらの実施例は本発明の説明のために与えられ、その範囲を限定するためのものではない。
【実施例】
【0111】
実施例
材料及び方法
ここで用いた原料は、市販で入手可能であるか、又は文献に以前に記載された方法に従って製造できる。明記しないかぎりは、市販の原料は、さらなる精製を行わずに用いた。全ての溶媒はHPLCグレードである。4Åの活性化モレキュラーシーブで貯蔵することにより無水溶媒を得た。本発明の化合物を製造する合成方法は、反応性の官能基をマスクするため、又は望ましくない副反応を最小限にするために、保護基を用いなければならない。このような保護基は、一般的にGreen (1981)に記載される。
【0112】
NMRデータは、Bruker Advance DRX 250で得た。CDCl3はジュウテリオクロロホルムであり、DMSO-d6はヘキサジュウテリオジメチルスルホキシドであり、D2Oはジュウテリオオキシドであり、アセトン-d6はヘキサジュウテリオアセトンであり、CD3ODはテトラジュウテリオメタノールである。NMRデータについての略号は次のとおりである:s = シングレット、d = ダブレット、t = トリプレット、q = カルテット、h = ヘプテット、m = マルチプレット。ケミカルシフトは、内部溶媒ピーク(DMSO-d6について2.50、CDCl3について7.26、D2Oについて4.79、CD3ODについて3.31)に対するppmで記載する。結合定数Jは、Hzで記載する。ES-MSスペクトルは、Micromass Quattro micro (登録商標)装置で、明記しないかぎりはポジティブモードで得た。分析用HPLCは、Gilsonシステム(UV/VIS-155 検出器215及び254 nm、402シリンジポンプ、819インジェクションモジュール、バルブメイト35、864デガッサー、233 XLオンラインカラム交換モジュール及び322ポンプを用いるZorbax 300SB RP-18カラム、4.6×50 mm)で行なった。溶離液A (水中0.1% TFA)及びB (アセトニトリル中1% TFA)を直線勾配(7分間で0% B→100% B)で用いた。分取HPLCは、同じGilsonシステムで、Zorbax 300SB RP-18, 21.2 mm×25 cmカラムを用いて、流速15 mL/minで行なった。
【0113】
略号
AcOH 酢酸
BPO 過酸化ベンゾイル
DCM ジクロロメタン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
m-CPBA m-クロロ過安息香酸
NBS N-ブロモスクシンイミド
THF テトラヒドロフラン
【0114】
本発明の化合物の合成
本発明の化合物の例証となる一般的な合成方法は、以下に記載され、スキームA〜Eで説明される。
【0115】
一般的な方法A (スキームA)
工程1:エチル-5-メチルイソキサゾール-3-カルボキシレート(6.24 g, 40 mmol)を乾燥CCl4 (50 mL)中に溶解し、溶液を還流に加熱した。微細粉末のNBS (新しく再結晶化したもの, 7.1 g, 1 mmol)及びBPO (新しく再結晶化したもの, 0.5 g, 0.05 mmol)の混合物を少しずつ1時間かけて還流溶液に加えた。混合物を2時間還流させ、その後さらに1.4 gのNBS
(0.2 mmol)及び0.5 gのBPO (0.05 mmol)を一度に加えた。還流をさらに2時間継続した。混合物を0℃に冷却し、白色の薄片を濾過して除き、溶液を乾燥させて濃縮した。カラムクロマトグラフィ(ヘプタン/EtOAc 97:3→80:20)による粗混合物の精製により、冷却により徐々に結晶化する無色の油を得、これは予想された臭素化物質と未反応の出発物質との85:15の混合物であった(2つの物質はTLCで非常に近く移動し、完全に分離するのが困難である)。結晶をエーテルで洗浄して不純物の痕跡を除去した。あるいは、未反応の出発物質は、バルブ-チューブ蒸留(0.3 mbarで100℃; Micetichら, 1985)で除去できる。純粋物質を36%の収率で得た(3.4 g, 無色の結晶)。
【0116】
工程2:工程1の物質(234 mg, 1 mmol)を、アルゴン雰囲気下で乾燥DMFに溶解した。K2CO3
(138 mg, 1.5 mmol)及びチオール(1.1 mmol)を加え、混合物を60℃で1〜3時間攪拌した。溶液を室温に冷却し、水を加えて混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過して乾燥させて濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィによる精製により、予想された物質を得た。
【0117】
工程3: NH2OK/NH2OH溶液の製造を、以前に報告された方法に従って行なった(Hauser及びRenfrow, 1943; Hanessianら, 2001)。別個のバイアル中で、アルゴンの下でMeOH (2 mL)中のNH2OH・HCl (28 mg, 4 mmol)及びMeOH (1 mL)中のKOH (34 mg, 6 mmol)を均質になるまで還流に加熱した。40℃未満に冷却後、アルカリ溶液を一度にヒドロキシルアミン溶液に加えると、塩化カリウムの沈殿がすぐに観察された。5分間の攪拌後、MeOH (1 mL)に溶解した工程2で製造したエチルエステル(1 mmol)を懸濁物に一度に加えた。室温で1〜12時間、全ての出発材料がTLCで消滅するまで攪拌を継続した。1N HClをpH 2まで加え、容量を3 mLに減らし、溶液を分取HPLCにより直接精製した。
【0118】
実施例1〜18は、一般的な方法Aに従って製造した。
【0119】
一般的な方法B (スキームB)
スキームA、工程2で得られた中間体(0.1 mmol)を、MeOH (1.5 mL)に溶解し、1N NaOH (0.5 mL, 0.5 mmol)を加えた。出発物質がTLCで見えなくなるまで室温で1時間、攪拌を継続した。1N HClをpH 2まで加え、水相をEtOAcで抽出した。集めた有機相をNaClで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、乾燥させて濃縮した。ほとんどの場合、分析的に純粋な物質がさらなる精製の必要なく得られた。そうでなければ、ヘプタン/EtOAcからの再結晶化又は分取HPLCによる精製により、分析的に純粋な物質を得た。
【0120】
実施例19〜32は、一般的な方法Bに従って製造した。
【0121】
一般的な方法C (スキームC)
工程1:一般的な方法A、工程2で得られた中間体 (1 mmol)を乾燥DCMに溶解し、m-CPBA (690 mg, 2.5 mmol)を一度に加えた。二酸化物へ完全に変換される(TLC及びES-MSにより監
視)まで、室温で1〜3時間攪拌を継続した。さらなるDCMを加え、有機相をNa2CO3水溶液で3回、水で1回抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過して乾燥させて濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィによる精製又はヘプタン/EtOAcからの再結晶化により、予想された物質を得た。
【0122】
工程2:一般的な方法Aの工程3と同じ手順。
【0123】
実施例33〜37は、一般的な方法Cに従って製造した。
【0124】
一般的な方法D (スキームD)
工程1:一般的な方法A、工程2で得られた中間体(1 mmol)を、氷AcOH (8 mL)に溶解し、NaBO3・H2O (229 mg, 1.5 mmol)を一度に加えた。反応をES-MS及びTLCで監視しながら、室温で1〜3時間攪拌を継続した。NaClの飽和溶液を加え、EtOAcで3回抽出した。集めた有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過して乾燥させて濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィによる精製により、予想された物質を得た。
【0125】
工程2:一般的な方法Aの工程3と同じ手順。
【0126】
実施例38は、一般的な方法Dに従って製造した。
【0127】
一般的な方法E (スキームE)
工程1:一般的な方法C、工程1で得られた中間体(0.5 mmol)をTHF (5 mL)に溶解し、−30℃に冷却し、NaH (0.6 mmol)を一度に加えた。低温で15分間攪拌後、求電子体(1.5 mmol,
例えばMeI, EtBr, i-PrBr)を溶液にゆっくりと加えた。低温で15〜30分間攪拌後、冷却浴を除き、溶液を室温に温めた。攪拌を室温で1〜2時間継続した。水を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出し、Na2SO4で乾燥させ、濾過して乾燥させて濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘプタン/EtOAc)又はHPLCによる精製により、予想された物質を得た。
【0128】
工程2:一般的な方法A、工程3と同じ手順。
【0129】
実施例39〜42は、一般的な方法Eに従って製造した。
本発明の化合物及び方法を、以下の限定しない実施例によりさらに説明する。
【0130】
実施例1
5-(4-トルエンスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0131】
【化10】

【0132】
4-チオクレゾール(136 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 81%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.40 (dt, J= 8.1 Hz, 2H), 7.24 (ブロード d, J= 8.1 Hz, 2H), 6.57 (s, 1H), 4.55 (q, J= 7.2 Hz, 2H), 4.24 (s, 2H), 2.46 (s, 3H), 1.53 (t, J= 7.2 Hz, 2H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.6, 159.8, 156.4, 138.2, 131.9, 130.0, 129.9, 103.1, 62.1, 30.4, 21.1, 14.1. C14H15NO3SについてのES-MS: 278.0 [M+H]+ .
【0133】
一般的な方法A、工程3。収率70%。オフホワイトの結晶。 Mp 94〜96℃(分解).
1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 7.26 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.12 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.38, (s, 1H), 4.21 (s, 2H), 2.29 (s, 3H). 13C NMR (500 MHz, CD3OD) δ 173.0, 158.9, 158.3, 139.1, 132.8, 131.5, 130.9, 102.7, 30.4, 21.0. C12H12N2O3S についてのES-MS: 265.0 [M+H]+.
【0134】
実施例2
5-(4-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0135】
【化11】

【0136】
4-クロロチオフェノール (144 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 89%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.30 (s, 4H), 6.49 (s, 1H), 4.45 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.17 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 1.43 (t, J= 7.1 Hz, 2H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 170.8, 159.4, 156.3, 133.8, 132.3, 131.9, 129.2, 103.1, 62.0, 29.7, 13.9. C13H12ClNO3S についてのES-MS: 298.0 [M+H]+.
【0137】
一般的な方法A、工程3、収率65%。オフホワイトの結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.37 (m, 4H), 6.48 (s, 1H), 4.33 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172, 158.1, 134.3, 133.9, 133.2, 129.9, 102.6, 29.5 (1つのシグナルがない). C11H9ClN2O3S についてのES-MS: 285.0 [M+H]+
【0138】
実施例3
5-(3-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0139】
【化12】

【0140】
3-クロロチオフェノール (144 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 74%。無色の油. 1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.55 (m, 1H), 7.42 (m, 3H), 6.70 (s, 1H), 4.62 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.39 (s, 2H), 1.60 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 170.5, 159.3, 156.2, 135.6, 134.5, 130.0, 129.8, 128.1, 127.4, 103.1, 61.9, 28.9, 13.8. C13H12ClNO3S についてのES-MS: 298.0 [M+H]+.
【0141】
一般的な方法A、工程3。収率75%。薄黄色の結晶。Mp 105〜107℃ (分解)。1H NMR (250
MHz, CD3OD) δ 7.40 (m, 1H), 7.28 (m, 3H), 6.50 (s, 1H), 4.35 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172.8, 159.2, 158.9, 138.2, 136.2, 131.9, 131.2, 130.0, 128.8, 103.4, 29.7. C11H9ClN2O3S についてのES-MS: 285.0 [M+H]+.
【0142】
実施例4
5-(2-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0143】
【化13】

【0144】
2-クロロチオフェノール (144 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 70%。白色の結晶。 Mp 57℃。 1H
NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.33 (m, 1H), 7.21 (m, 1H), 7.11 (m, 2H), 6.41 (d, J= 0.7 Hz, 1H), 4.32 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.15 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 1.31 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 170.5, 159.4, 156.3, 135.1, 132.4, 131.1, 129.8, 128.4, 127.2, 103.2, 61.9, 27.8, 13.9. C13H12ClNO3S についてのES-MS: 298.0 [M+H]+.
【0145】
一般的な方法A、工程3。収率86%。白色の結晶。 Mp 141〜143℃ (分解)。
1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.42 (m, 2H), 7.21 (m, 2H), 6.50 (s, 1H), 4.38 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172.1, 158.7, 158.4, 135.8, 134.4, 132.0, 130.9, 129.4, 128.6, 103.0, 28.2. C11H9ClN2O3S についてのES-MS:285.1 [M+H]+
【0146】
実施例5
5-(3,4-ジクロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0147】
【化14】

【0148】
3,4-ジクロロチオフェノール (196 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 81%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.43 (d, J= 2.1 Hz, 1H), 7.34 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.15 (dd, J= 8.4, 2.1 Hz, 1H), 6.5 (s, 1H), 4.40 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.18 (s, 2H), 1.39 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 170.1, 159.2, 156.1, 133.7, 132.6, 131.6, 131.4, 130.5, 129.4, 103.0, 61.8, 29.0, 13.7. C13H11Cl2NO3S についてのES-MS: 332.0 [M+H]+.
【0149】
一般的な方法A、工程3。収率79%。オフホワイトの結晶。Mp 99〜102℃ (分解)。1H NMR
(250 MHz, CD3OD) δ 7.54 (d, J= 2.1 Hz, 1H), 7.44 (d, J= 8.4 Hz, 1H), 7.29 (dd,
J= 8.4, 2.1 Hz, 1H), 6.53 (s, 1H), 4.37 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172.1, 158.7, 158.4, 136.2, 133.8, 132.8, 132.3, 132.0, 131.0, 103.1, 29.3. C11H8Cl2N2O3S についてのES-MS: 319.0 [M+H]+.
【0150】
実施例6
5-(2-ブロモ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0151】
【化15】

【0152】
2-ブロモチオフェノール (207 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 90%。白色の結晶。 Mp 58〜59℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.13 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.15 (m, 1H), 6.55 (s, 1H), 4.45 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.27 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 1.41 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 170.4, 159.5, 156.3, 134.5, 133.2, 130.7, 128.4, 127.9, 125.3, 103.3, 62.0, 28.2, 13.9. C13H12BrNO3S についてのES-MS: 341.9 [M+H]+.
【0153】
一般的な方法A、工程3。収率89%。白色の結晶。 Mp 135〜136℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.66 (dd, J= 8.0, 1.3 Hz, 1H), 7.47 (dd, J= 7.8, 1.3 Hz, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.19 (m, 1H), 6.59 (s, 1H), 4.45 (2, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ
172.0, 158.7, 158.4, 136.5, 134.3, 131.5, 129.3, 129.2, 125.7, 103.1, 28.6. C11H9BrN2O3S についてのES-MS: 328.9 [M+H]+.
【0154】
実施例7
5-(3-ブロモ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0155】
【化16】

【0156】
3-ブロモチオフェノール (207 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 82%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.53 (dt, J= 1.8, 0.3 Hz, 1H), 7.40 (ddd, J= 7.8, 1.8, 1.3 Hz, 1H), 7.27 (ddd, J= 7.8, 1.8, 1.3 Hz, 1H), 7.17 (dt, J= 7.8, 0.3 Hz, 1H), 6.52 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.47 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.21 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 1.42 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 170.5, 159.4, 156.3, 135.8, 132.8, 130.4, 130.3, 128.8, 122.7, 103.2, 62.0, 29.1, 13.9. C13H12BrNO3S についてのES-MS: 341.9 [M+H]+.
【0157】
一般的な方法A、工程3。収率86%。白色の結晶。 Mp 104〜105℃。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.55 (t, J= 1.8 Hz, 1H), 7.40 (ddd, J= 7.8, 1.8, 1.1 Hz, 1H), 7.35 (ddd,
J= 7.8, 1.8, 1.1 Hz, 1H), 7.22 (t, J= 7.8 Hz, 1H), 6.50 (s, 1H), 4.35 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172.3, 159.0, 158.4, 138.0, 133.7, 131.7, 131.3, 130.0, 123.7, 103.0, 29.3. C11H9BrN2O3S についてのES-MS: 328.9 [M+H]+.
【0158】
実施例8
5-(2-イソプロピル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0159】
【化17】

【0160】
2-イソプロピル-チオフェノール (152 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 85%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.43 (m, 3H), 7.28 (m, 1H), 6.54 (s, 1H), 4.55 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.27 (s, 2H), 3.60 (h, J= 6.9 Hz, 1H), 1.54 (t, J= 7.1 Hz, 3H), 1.34 (d, J= 6.9 Hz, 6H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.0, 159.6, 156.2, 149.8, 131.6, 131.5, 128.1, 126.4, 125.8, 103.0, 61.9, 30.2, 29.7, 23.3, 13.9. C16H19NO3S についてのES-MS: 306.0 [M+H]+.
【0161】
一般的な方法A、工程3。収率86%。白色の結晶。 Mp 121〜123℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.42 (m, 1H), 7.27 (m, 2H), 7.14 (m, 1H), 6.34 (s, 1H), 3.44 (h, J= 6.9 Hz, 1H), 1.15 (d, J= 6.9 Hz, 6H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173.0, 159.2, 158.8, 151.9, 133.9, 133.5, 129.8, 128.0, 127.3, 103.2, 31.9, 31.0, 24.3. C14H16N2O3S についてのES-MS: 292.9 [M+H]+.
【0162】
実施例9
5-(2,4,6-トリメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0163】
【化18】

【0164】
2,4,6-トリメチルベンゼン-1-チオール (152 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 45%。無色の油。1H
NMR (250 MHz, CDCl3) δ 6.82 (ブロード s, 2H), 6.15 (ブロード t, J= 0.5 Hz, 1H), 4.32 (q, J= 7.2 Hz, 2H), 3.79 (d, J= 0.5 Hz, 2H), 2.27 (s, 6H), 2.16 (s, 3H), 1.31 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.8, 160.2, 156.7, 143.5,
139.6, 129.6, 128.1, 103.2, 62.5, 29.9, 21.9, 21.4, 14.4. C16H19NO3S についてのES-MS: 305.9 [M+H]+.
【0165】
一般的な方法A、工程3。収率84%。白色の結晶。 Mp 133〜135℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 6.90 (s, 2H), 6.16 (s, 1H), 3.94 (s, 2H), 2.32 (s, 6H), 2.22 (s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172.7, 158.8, 158.4, 144.5, 140.4, 130.1, 128.9, 102.6, 29.9, 21.7, 21.1. C14H16N2O3S についてのES-MS: 293.0 [M+H]+.
【0166】
実施例10
5-(3-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0167】
【化19】

【0168】
4-メトキシチオフェノール (140 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 63%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.30 (m, 2H), 6.81 (m, 2H), 6.38 (ブロード t, J= 0.6 Hz, 1H), 4.40
(q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.03 (d, J= 0.6 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.39 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.4, 159.8, 159.6, 156.1, 134.6, 123.5, 114.6, 102.8, 61.8, 55.0, 31.2, 13.8. C14H15NO4S についてのES-MS: 293.9 [M+H]+.
【0169】
一般的な方法A、工程3。収率75%。薄黄色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.30 (m, 2H), 6.85 (m, 2H), 6.34 (ブロード s, 1H), 4.12 (d, J= 0.4 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173.0, 161.5, 158.9, 158.3, 135.9, 125.2, 115.8,
102.7, 55.8, 31.7. C12H12N2O4S についてのES-MS: 280.9 [M+H]+.
【0170】
実施例11
5-(3-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0171】
【化20】

【0172】
3-メトキシチオフェノール (140 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 78%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.21 (m, 1H), 6.91 (ddd, J= 7.6, 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.87 (m, 1H), 6.79 (ddd, J= 8.3, 2.5, 0.9 Hz, 1H), 6.49 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.40 (q, J= 7.1 Hz,
2H), 4.17 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 3.77 (s, 3H), 1.39 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.2, 159.8, 159.6, 156.3, 134.8, 129.9, 122.5, 115.8, 113.2,
103.1, 62.0, 55.1, 29.2, 13.9. C14H15NO4S についてのES-MS: 294.0 [M+H]+.
【0173】
一般的な方法A、工程3。収率96%。白色の結晶。 Mp 116℃。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.21 (m, 1H), 6.95 (ddd, J= 7.7, 1.6, 0.9 Hz, 1H), 6.91 (m, 1H), 6.81 (ddd, J= 8.2, 2.5, 0.9 Hz, 1H), 6.46 (s, 1H), 4.29 (s, 2H), 3.75(s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173.3, 161.9, 159.2, 158.8, 137.0, 131.4, 124.1, 117.3, 114.7, 103.3, 56.1, 30.0. C12H12N2O4S についてのES-MS: 281.1 [M+H]+.
【0174】
実施例12
5-(4-フルオロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0175】
【化21】

【0176】
4-フルオロチオフェノール (128 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A
、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 70%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.33 (m, 2H), 6.97(m, 2H), 6.39 (s, 1H), 4.39 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.08 (s, 2H), 1.37 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.0, 162.6 (d, J= 249 Hz), 159.6, 156.3, 134.4 (d, J= 8 Hz), 128.3 116.5 (d, J= 22 Hz), 103.0, 62.1, 30.7, 13.9. C13H12FNO3S についてのES-MS: 282.0 [M+H]+.
【0177】
一般的な方法A、工程3。収率77%。薄いオレンジ色の結晶。Mp 98〜99℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.41 (m, 2H), 7.05 (m, 2H), 6.41 (s, 1H), 4.24 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172.7, 163.8 (d, J= 247 Hz), 158.8, 158.4, 135.5 (d, J= 8 Hz), 130.5 (d, J= 3 Hz), 117.4 (d, J= 22 Hz), 102.9, 30.8. C11H9FN2O3S についてのES-MS: 269.0 [M+H]+.
【0178】
実施例13
5-(4-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0179】
【化22】

【0180】
4-(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール (178 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 78%。薄黄色の結晶。Mp 50〜51℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.55 (d, J= 8.8 Hz, 2H), 7.40 (d, J= 8.8 Hz, 2H), 6.54 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.42 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.25 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 1.39 (t, J= 7.1 Hz, 2H). C14H12F3NO3S についてのES-MS: 332.0 [M+H]+.
【0181】
一般的な方法A、工程3。収率80%。白色の結晶。 Mp 129℃。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.78 (m, 4H), 6.79 (s, 1H), 4.68 (s, 2H). C12H9F3N2O3S についてのES-MS: 319.0
[M+H]+.
【0182】
実施例14
5-(2-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0183】
【化23】

【0184】
2-(トリフルオロメチル)ベンゼンチオール (178 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 78%. 薄黄色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.60 (m, 1H), 7.36 (m, 3H), 6.39 (s, 1H), 4.33 (q, J= 7.1Hz, 2H), 4.13 (s, 2H), 1.31 (t, J= 7.1Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 170.4, 159.6, 156.4, 136.8, 133.8, 132.2, 129.3, 127.9, 127.0 (q, J= 5 Hz), 123.3 (q, J= 273 Hz), 103.4, 62.1, 29.9, 13.9. C14H12F3NO3S についてのES-MS: 332.0 [M+H]+.
【0185】
一般的な方法A、工程3。収率56%。白色の結晶。Mp 140〜144℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.70 (ブロード d, J= 7.8 Hz, 1H), 7.65 (ブロード d, J= 7.8 Hz, 1H), 7.57 (ブロード t, J= 7.5 Hz, 1H), 7.43 (ブロード t, J= 7.5 Hz, 1H), 6.45 (s, 1H), 4.40 (s, 1H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 172.3, 159.1, 158.8, 136.8, 134.9,
134.1, 129.1, 128.3 (q, J= 5 Hz), 125.4 (q, J= 273 Hz), 103.5, 30.4 (1つのシグナルがない). C12H19F3N2O3S についてのES-MS: 318.9 [M+H]+.
【0186】
実施例15
5-(2-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0187】
【化24】

【0188】
2-(トリフルオロメトキシ)ベンゼンチオール (194 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 84%。薄黄色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.30- 7.14 (m, 4H), 6.43 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.36 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.15 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 1.34 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR
(250 MHz, CDCl3) δ 170.5, 159.5, 156.3, 148.1, 132.2, 128.9, 127.2, 126.9, 120.9, 120.2 (d, J= 259 Hz), 103.1, 61.9, 27.9, 13.8. C14H12F3NO4S についてのES-MS:
347.9 [M+H]+.
【0189】
一般的な方法A、工程3。収率73%。白色の結晶。Mp 108〜109℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.52 (m, 1H), 7.34 (m, 3H), 6.48 (s, 1H), 4.36 (s, 2H).
13C NMR (500 MHz, CD3OD) δ 172.0, 158.4, 149.0, 132.8, 129.7, 129.1, 128.7, 122.1, 102.7, 27.9 (2つのシグナルがない). C12H9F3N2O4S についてのES-MS: 335.0 [M+H]+.
【0190】
実施例16
5-(ベンゾチオフェン-2-イルメチルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0191】
【化25】

【0192】
ベンゾチオフェン-3-イルメタンチオール (180 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 65%。薄いピンク色の結晶。Mp 78〜79℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.80 (m, 2H), 7.34 (m, 3H), 6.45 (s, 1H), 4.39 (q, J= 7.1 Hz), 3.96 (s, 2H), 3.61 (s, 2H), 1.38 (t, J= 7.1 Hz,
3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.9, 159.5, 156.3, 140.4, 137.3, 130.3, 124.8, 124.4, 123.9, 122.7, 121.9, 102.5, 61.9, 29.3, 25.2, 13.9. C16H15NO3S2についてのES-MS: 334.0 [M+H]+.
【0193】
一般的な方法A、工程3。収率75%。白色の結晶。Mp 143〜145℃ (分解)。
13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173,4; 158,9; 158,5; 142,0; 139,1; 132,4; 125,9; 125,6; 125,0; 123,8; 123,3; 102,5; 30,3; 26,3. C14H12N2O3S2についてのES-MS: 321.0 [M+H]+.
【0194】
実施例17
5-(3-トリフルオロメチル-ベンジルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0195】
【化26】

【0196】
[3-(トリフルオロメチル)フェニル] (192 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 84%。薄いピンク色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.49 (m, 4H), 6.51 (s, 1H), 4.44 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 3.81 (s, 2H), 3.69 (s, 2H), 1.41 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 172.1, 160.0, 156.9, 138.4, 132.7, 131.5 (q, J= 32 Hz), 129.5, 126.0 (q, J=
4 Hz), 124.6 (q, J= 4 Hz), 124.2 (q, J= 272 Hz), 103.3, 62.5, 36.2, 25.8, 14.4.
C15H14F3NO3S についてのES-MS: 345.8 [M+H]+.
【0197】
一般的な方法A、工程3。収率85%。ピンク色の結晶。Mp 109〜110℃。1H NMR (250 MHz,
CD3OD) δ 7.62 (s, 1H), 7.53 (m, 3H), 6.53 (s, 1H), 3.87 (s, 2H), 3.79 (s, 2H).
13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173.2, 158.9, 158.5, 140.4, 133.8, 131.9 (q, J= 32 Hz), 130.4, 126.7 (q, J= 4 Hz), 125.5 (q, J= 272 Hz), 125.0 (q, J= 4 Hz), 102.7,
36.7, 26.3. C13H11F3N2O3S についてのES-MS: 332.9 [M+H]+.
【0198】
実施例18
5-(4-チオフェン-2-イル-ピリミジン-2-イルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0199】
【化27】

【0200】
4-(2-チエニル)ピリミジン-2-チオール (194 mg, 1.1 mmol)を出発物質として用いる一般的な方法A、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 82%。薄黄色の結晶。Mp 76〜77℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 8.40 (d, J= 5.3 Hz, 1H), 7.68 (dd, J= 3.8, 1.1 Hz, 1H), 7.49 (dd, J= 5.0, 1.1 Hz, 1H), 7.20 (d, J= 5.3 Hz, 1H), 7.08 (dd, J= 5.0, 3.8 Hz, 1H), 6.68 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.49 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 4.33 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 1.32 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 172.2, 170.0, 160.2, 159.6, 158.1, 156.8, 141.8, 131.3, 128.9, 128.6, 111.4, 103.5, 62.4, 25.9, 14.4. C15H13N3O3S2についてのES-MS: 348.0 [M+H]+.
【0201】
一般的な方法A、工程3。収率78%。白色の結晶。Mp 165〜168℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 8.50 (d, J= 5.4 Hz, 1H), 7.93 (dd, J= 3.8, 1.1 Hz, 1H), 7.70 (dd, J= 5.0, 1.1 Hz, 1H), 7.53 (d, J= 5.4 Hz, 1H), 7.20 (dd, J= 5.0, 3.8 Hz, 1H), 6.70 (ブロード s), 4.62 (ブロード s, 2H). C13H10N4O3S2についてのES-MS: 335.0 [M+H]+.
【0202】
実施例19
5-(4-トルエンスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0203】
【化28】

【0204】
一般的な方法B。収率84%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.27 (m, 2H), 7.11 (ブロード d, J= 7.9 Hz, 2H), 6.47 (s, 1H), 4.12 (s, 2H), 2.33 (s, 3H). C12H11NO3S についてのES-MS: 249.9 [M+H]+.
【0205】
実施例20
5-(4-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0206】
【化29】

【0207】
一般的な方法B。収率75%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.29 (s, 4H), 6.51 (s, 1H), 4.16 (s, 2H). C11H8ClNO3S についてのES-MS: 269.9 [M+H]+.
【0208】
実施例21
5-(3-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0209】
【化30】

【0210】
一般的な方法B。収率98%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.35 (m, 1H), 7.23 (m, 3H), 6.54 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.20 (d, J= 0.7 Hz, 2H). C11H8ClNO3S についてのES-MS: 269.9 [M+H]+.
【0211】
実施例22
5-(2-イソプロピル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0212】
【化31】

【0213】
一般的な方法B。収率98%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.21 (m, 3H), 7.06 (m, 1H), 6.35 (s, 1H), 4.07 (s, 2H), 3.38 (h, J= 6.9 Hz, 1H), 1.12 (d, J= 6.9 Hz, 6H). C14H15NO3S についてのES-MS: 277.9 [M+H]+.
【0214】
実施例23
5-(2,4,6-トリメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0215】
【化32】

【0216】
一般的な方法B。収率96%。白色の泡。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 6.92 (s, 2H), 6.27 (d, 1H), 3.90 (s, 2H), 2.37 (s, 6H), 2.26 (s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ
172.1, 163.6, 155.6, 143.1, 139.3, 129.2, 127.5, 102.9, 29.4, 21.5, 21.0. C14H15NO3S についてのES-MS: 278.0 [M+H]+.
【0217】
実施例24
5-(4-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0218】
【化33】

【0219】
一般的な方法B。収率87%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.34 (d, J= 8.8
Hz, 2H), 6.89 (d, J= 8.8 Hz, 2H), 6.39 (s, 1H), 4.93 (s, 2H), 3.87 (s, 3H). 13C
NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173.9, 162.8, 162.0, 158.6, 136.4, 125.6, 116.2, 104.4,
56.2, 32.1. C12H11NO4S についてのES-MS: 266.0 [M+H]+.
【0220】
実施例25
5-(3-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0221】
【化34】

【0222】
一般的な方法B。収率100%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.1 (t, J= 8.1
Hz, 1H), 6.86 (dd, J= 1.7, 0.9 Hz, 1H), 6.81 (m, 1H), 6.71 (ddd, J= 8.1, 2.5, 0.9 Hz, 1H), 4.19 (s, 2H), 3.16 (s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 162.9, 161.9, 158.8, 136.9, 131.5, 124.2, 117.4, 114.7, 104.6, 56.2, 30.1 (1つの4級シグナルがない). C12H11NO4S についてのES-MS: 266.0 [M+H]+.
【0223】
実施例26
5-(4-フルオロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0224】
【化35】

【0225】
一般的な方法B。収率100%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.40 (m, 2H), 7.08 (m, 2H), 6.49 (s, 1H), 4.27 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173.1, 163.8 (d, J= 247 Hz), 162.2, 158.1, 135.4 (d, J= 8 Hz), 130.2, 117.3 (d, J= 22 Hz),
104.1, 30.9. C11H18FNO3S についてのES-MS: 253.9 [M+H]+.
【0226】
実施例27
5-(4-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0227】
【化36】

【0228】
一般的な方法B。収率98%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.56 (d, J= 8.2
Hz, 2H), 7.41 (d, J= 8.2 Hz, 2H), 7.26, 6.59 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.27 (d, J= 0.7 Hz, 2H). C12H8F3NO3S についてのES-MS: 303.9 [M+H]+.
【0229】
実施例28
5-(2-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0230】
【化37】

【0231】
一般的な方法B。ヘプタン/EtOAcからの再結晶化後の収率61%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 9.24 (ブロード s, 1H), 7.72 (m, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.41 (m, 2H), 6.51 (s, 1H), 4.23 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 171.3, 163.1, 155.6, 134.7, 134.2, 133.4, 132.3, 128.2, 127.3, 103.6, 30.1 (CF3のシグナルがない). C12H8F3NO3S についてのES-MS: 303.9 [M+H]+.
【0232】
実施例29
5-(2-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0233】
【化38】

【0234】
一般的な方法B。再結晶化後の収率81%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.38-7.20 (m, 4H), 6.49 (s, 1H), 4.23 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 173.0, 162.7, 158.7, 154.2, 133.8, 130.5, 129.3, 128.0, 122.8, 104.6, 28.8 (OCF3COCF3のシグナルがない). C12H18F3NO4S についてのES-MS: 319.8 [M+H]+.
【0235】
実施例30
5-(ベンゾチオフェン-2-イルメチルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0236】
【化39】

【0237】
一般的な方法B。収率100%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.85 (m, 2H), 7.41 (ブロード s, 1H), 7.34 (m, 2H), 6.46 (t, J= 0.7 Hz, 1H), 4.05 (d, J= 0.8 Hz, 2H), 3.77 (d, J= 0.7 Hz, 2H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 174.0, 162.3, 158.2,
142.0, 139.1, 132.5, 126.0, 125.6, 125.0, 123.8, 123.3, 103.7, 30.5, 26.4. C14H11NO3S2についてのES-MS: 305.9 [M+H]+.
【0238】
実施例31
5-(3-トリフルオロメチル-ベンジルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【化40】

【0239】
一般的な方法B。収率100%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 9.93 (ブロード
s, 1H), 7.59 (ブロード s, 1H), 7.49 (m, 3H), 6.58 (s, 1H), 3.82 (s, 2H), 3.71 (s, 2H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 172.5, 163.5, 155.8, 137.8, 132.3, 131.1 (q,
J= 32 Hz), 129.2, 125.6 (q, J= 4 Hz), 124.4 (q, J= 4 Hz), 103.1, 36.0, 25.5 (CF3のシグナルがない).
C34H10F3NO3S についてのES-MS: 317.9 [M+H]+.
【0240】
実施例32
5-(4-チオフェン-2-イル-ピリミジン-2-イルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
【0241】
【化41】

【0242】
一般的な方法B。収率97%。薄黄色の結晶。1H NMR (250 MHz, アセトン-d6) δ 8.61 (d, J= 5.3 Hz, 1H), 8.02 (dd, J= 3.8, 1.1 Hz, 1H), 7.79 (dd, J= 5.0, 1.1 Hz, 1H), 7.62 (d, J= 5.3 Hz, 1H), 7.24 (dd, J= 5.0, 3.8 Hz, 1H), 6.76 (t, J= 0.7 Hz, 1H),
4.69 (d, J= 0.7 Hz, 2H). C13H9N3O3S2についてのES-MS: 319.9 [M+H]+.
【0243】
実施例33
5-(4-トルエンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0244】
【化42】

【0245】
一般的な方法C、工程1。収率83%。白色の結晶。Mp 88〜89℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.43 (d, J= 8.3 Hz, 2H), 7.11 (d, J= 8.3 Hz, 2H), 6.57 (s, 1H), 4.38 (s, 2H), 4.22 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 2.23 (s, 3H), 1.19 (q, J= 7.1 Hz, 3H). C14H15NO5S についてのES-MS: 310.0 [M+H]+.
【0246】
一般的な方法C、工程2。収率76%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.69(d, J= 8.2 Hz, 2H), 7.42 (d, J= 8.2 Hz, 2H), 6.64 (s, 1H), 4.90 (s, 2H), 2.45 (s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 164.6, 159.1, 158.8, 147.5, 136.7, 131.5, 129.9, 106.7, 22.0 (1つのシグナルがない). C12H12N2O5S についてのES-MS: 296.9 [M+H]+.
【0247】
実施例34
5-(4-クロロ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0248】
【化43】

【0249】
一般的な方法C、工程1。収率97%。白色の結晶。Mp 107〜109℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.70 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 7.52 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 6.81 (s, 1H), 4.59 (s, 2H), 4.43 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 1.40 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 161.9, 159.1, 156.8, 141.6, 135.8, 129.9, 129.8, 106.7, 62.4, 53.8, 14.0. C13H12ClNO5S についてのES-MS: 329.8 [M+H]+.
【0250】
一般的な方法C、工程2。収率84%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.80 (d,
J= 8.7 Hz, 2H), 7.65 (d, J= 8.7 Hz, 2H), 6.69 (s, 1H), 4.98 (s, 2H). C11H9ClN2O5S についてのES-MS: 316.8 [M+H]+.
【0251】
実施例35
5-(3-クロロ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0252】
【化44】

【0253】
一般的な方法C、工程1。収率93%。白色の結晶。Mp 134〜135℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.76 (m, 1H), 7.69 (m, 1H), 7.44 (m, 2H), 6.77 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 4.56 (d, J= 0.7 Hz, 2H), 4.39 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 1.36 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 161.6, 159.1, 156.8, 139.1, 135.9, 134.8, 130.8, 128.3, 126.5, 106.8, 62.4, 53.8, 14.0. C13H12ClNO5S についてのES-MS: 329.8 [M+H]+.
【0254】
一般的な方法C、工程2。収率70%。白色の結晶。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.86 (m,
1H), 7.76 (m, 2H), 7.60 (m, 1H), 6.70 (s, 1H), 5.01 (s, 2H). C11H9ClN2O5S についてのES-MS: 316.8 [M+H]+.
【0255】
実施例36
5-(2-イソプロピル-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0256】
【化45】

【0257】
一般的な方法C、工程1。収率95%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.71 (dd, J= 8.0, 1.4 Hz, 1H), 7.54 (m, 1H), 7.48 (m, 1H), 7.20 (m, 1H), 6.66 (s, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.33 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 3.75 (h, J= 6.8 Hz, 1H), 1.30 (t, J= 7.1 Hz,
3H), 1.25 (d, J= 6.8 Hz, 6H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 162.0, 159.0, 156.5, 149.6, 134.7, 134.4, 130.2, 128.0, 126.3, 106.3, 62.2, 53.8, 29.3, 24.0, 13.9. C16H19NO5S についてのES-MS: 338.0 [M+H]+.
【0258】
一般的な方法C、工程2。収率62%。白色の結晶。Mp 170℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.79 (m, 2H), 7.66 (m, 2H), 7.35 (m, 1H), 6.66 (s, 1H), 4.92 (s, 2H), 3.79 (h, J= 6.8 Hz, 1H), 1.32 (s, J= 6.8 Hz, 6H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ. 164.0, 158.8, 151.4, 136.4, 136.0, 131.4, 129.4, 127.6, 106.4, 54.8, 30.7, 24.5 (1つの4級炭素がない). C14H16N2O5S についてのES-MS: 324.9 [M+H]+.
【0259】
実施例37
5-(3-メトキシ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0260】
【化46】

【0261】
一般的な方法C、工程1。収率95%。白色の結晶。Mp 75〜76℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.30 (m, 1H), 7.19 (m, 1H), 7.11 (m, 1H), 7.04 (ddd, J= 8.1, 2.6, 1.1 Hz, 1H), 6.64 (s, 1H), 4.44 (s, 2H), 4.28 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 3.67 (s, 3H), 1.22 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 162.6, 160.5, 159.6, 157.2, 138.9, 131.0, 121.6, 120.8, 113.0, 107.0, 62.8, 56.1, 54.2, 14.4. C14H15NO6S についてのES-MS: 325.8 [M+H]+.
【0262】
一般的な方法C、工程2。収率80%。白色の結晶。Mp 138℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.54 (m, 1H), 7.39 (m, 1H), 7.30 (m, 2H), 6.66 (s, 1H), 4.94 (s, 2H), 3
.84 (s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 164.2, 161.6, 158.8, 158.4, 140.4, 131.7, 121.9, 121.5, 114.0, 106.5, 56.3, 54.0. C12H12N2O6S についてのES-MS: 312.8 [M+H]+.
【0263】
実施例38
5-(4-トルエンスルフィニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0264】
【化47】

【0265】
一般的な方法D、工程1。収率87%。無色の結晶。Mp 77〜79℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.16 (m, 2H), 7.07 (m, 2H), 6.38 (s, 1H), 4.20 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.05 (d,
J= 14.4 Hz, 1H), 3.95 (d, J= 14.4 Hz, 1H), 2.18 (s, 3H), 1.18 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 163.3, 159.3, 156.4, 142.5, 138.5, 130.0, 123.8, 105.8, 62.1, 53.3, 21.3, 13.9. C14H15NO4S についてのES-MS: 294.0 [M+H]+.
【0266】
一般的な方法D、工程2。収率79%。薄いピンク色の結晶。Mp 160℃ (分解)。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.45 (d, J= 8.2 Hz, 2H), 7.37 (d, J= 8.2 Hz, 2H), 6.50 (s, 1H),
4.55 (d, J= 14.1 Hz, 1H), 4.41 (d, J= 14.1 Hz, 1H), 2.41 (s, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 165.0, 158.6, 144.2, 139.4, 131.2, 125.4, 105.8, 53.2, 21.4 (1つのシグナルがない). C12H12N2O4S についてのES-MS: 280.9 [M+H]+.
【0267】
実施例39
5-[1-(4-トルエンスルホニル)-エチル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0268】
【化48】

【0269】
求電子体としてヨウ化メチル(1.5 mmol)を用いることによる一般的な方法E、工程1。白色の結晶。Mp 75〜77℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.32 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.77 (s, 1H), 4.57(q, J= 7.2 Hz, 1H), 4.45 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 2.45 (s, 3H), 1.78 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 1.42 (t, J= 7.1 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 167.6, 159.3, 156.5, 145.7, 132.9, 129.9, 129.0, 105.3, 62.3, 58.7, 21.6, 14.0, 12.8. C17H21NO5S についてのES-MS: 351.9 [M+H]+.
【0270】
一般的な方法E、工程2。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 69%。白色の粘性の泡。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.61 (m, 2H), 7.46 (m, 2H), 6.66 (s, 1H), 4.93 (q, J= 7.2 Hz, 1H), 2.45 (s, 3H), 1.70 (d, J= 7.2 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 168.7, 158.5, 158.4, 147.2, 134.6, 131.0, 130.2, 105.3, 59.5, 21.5, 12.9. C13H14N2O5S についてのES-MS: 310.9 [M+H]+.
【0271】
実施例40
5-[1-(4-クロロ-ベンゼンスルホニル)-エチル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0272】
【化49】

【0273】
求電子体としてヨウ化メチル(1.5 mmol)を用いることによる一般的な方法E、工程1。収率(FC後) 46%。無色の結晶。Mp 114〜115℃。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.62 (m, 2H), 7.49 (m, 2H), 6.77 (d, J= 0.5 Hz, 1H), 4.57 (dq, J= 7.2, 0.5 Hz, 1H), 4.43 (q,
J= 7.1 Hz, 2H), 1,77 (d, J= 7.2 Hz, 3H), 1.04 (t, J= 7.1Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 167.1, 159.2, 156.6, 141.5, 134.4, 130.4, 129.7, 105.5, 62.4, 58.7
, 14.0, 12.6. C14H14ClNO5S についてのES-MS: 347.8 [M+H]+.
【0274】
一般的な方法E、工程2。白色の結晶。Mp 162℃ (分解) 1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.72 (m, 2H), 7.62 (m, 2H), 6.72 (s, 1H), 5.01 (q, J= 7.2 Hz, 1H), 1.73 (d, J= 7.2 Hz, 3H). C12H11ClN2O5S についてのES-MS: 227.9 [M+H]+.
【0275】
実施例41
5-[1-(3-メトキシ-ベンゼンスルホニル)-プロピル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0276】
【化50】

【0277】
求電子体として臭化エチル (1.5 mmol)を用いることによる一般的な方法E、工程1。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 30%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ 7.34 (dd, J= 8.8, 7.7 Hz, 1H), 7.19 (m, 2H), 7.10 (m, 2H), 6.71 (s, 1H), 4.37
(q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.30 (dd, J= 11.5, 3.9 Hz, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.37 (ddq, J=
13.9, 7.5, 3.9 Hz, 1H), 2.05 (ddq, J= 13.7, 11.5, 7.3 Hz, 1H), 1.35 (t, J= 7.1 Hz, 3H), 0.89 (t, J= 7.5 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 166.7, 159.9, 159.3, 156.6, 137.6, 130.3, 121.1, 121.0, 113.1, 105.7, 65.4, 62.3, 55.6, 21.0, 14.0, 11.2. C16H19NO6S についてのES-MS: 354.1 [M+H]+.
【0278】
一般的な方法E、工程2。収率65%。徐々に結晶化するピンク色の泡。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.48 (t, J= 7.9 Hz, 1H), 7.28 (m, 2H), 7.18 (m, 1H), 6.70 (s, 1H), 4.84 (dd, J= 11.2, 4.0 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 2.34 (ddq, J= 13.8, 7.8, 4.0 Hz, 1H),
2.12 (ddq, J= 13.8, 11.2, 7.8 Hz, 1H), 0.95 (t, J= 7.8 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 167.7, 161.5, 158.6, 158.3, 139.3, 131.5, 122.1, 121.9, 114.4, 106.2, 65.8, 56.2, 21.8, 11.3. C14H16N2O6S についてのES-MS: 341.1 [M+H]+.
【0279】
実施例42
5-[1-(2-イソプロピル-ベンゼンスルホニル)-プロピル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド
【0280】
【化51】

【0281】
求電子体として臭化エチル(1.5 mmol)を用いることによる一般的な方法E、工程1。収率(フラッシュカラムクロマトグラフィの後) 42%。無色の油。1H NMR (250 MHz, CDCl3) δ
7.70 (dd, J= 8.1, 1.4 Hz, 1H), 7.53 (m, 2H), 7.23 (m, 1H), 6.75 (s, 1H), 4.41 (q, J= 7.1 Hz, 2H), 4.40 (dd, 重複, 1H), 3.80 (h, J= 6.8 Hz, 1H), 2.43 (ddq, J= 13.8, 7.5, 3.9 Hz, 1H), 2.19 (ddq, J= 13.8, 11.2, 7.3 Hz, 1H), 1.39 (t, J= 7.1 Hz, 3H), 1.36 (d, J= 6.8 Hz, 3H), 1.28 (d, J= 6.7 Hz, 3H), 0.97 (t, J= 7.5 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CDCl3) δ 166.9, 159.3, 156.5, 150.0, 134.6, 133.8, 130.8, 128.1, 126.2, 105.2, 65.3, 62.3, 29.5, 24.5, 23.9, 20.9, 14.0, 11.3. C18H23NO5S についてのES-MS: 366.1 [M+H]+.
【0282】
一般的な方法E、工程2。収率74%. 徐々に結晶化するピンク色の泡。1H NMR (250 MHz, CD3OD) δ 7.73 (m, 1H), 7.62 (m, 2H), 7.32 (m, 1H), 6.71 (s, 1H), 4.69 (dd, J= 11.0, 4.3 Hz, 1H), 3.76 (h, J= 6.7 Hz, 1H), 2.36 (m, 1H), 2.22 (m, 1H), 1.33 (d. J= 6.7 Hz, 3H), 1.25 (d, J= 6.7 Hz, 3H), 0.97 (t, J= 7.4 Hz, 3H). 13C NMR (250 MHz, CD3OD) δ 167.6, 158.6, 158.2, 151.6, 135.9, 135.5, 132.0, 129.3, 127.5, 105.9, 66.4, 30.6, 24.8, 24.3, 21.7, 11.4. C16H20N2O5S についてのES-MS: 353.1 [M+H]
+.
【0283】
生物学的アッセイ
本発明の化合物は、所望の薬理学的効果を示すのに必要とされる化合物の濃度(IC50)を決定するために、以下の生物学的アッセイにおいて試験され得る。
ペプチドデホルミラーゼ(PDF)の阻害剤を見出すために、PDFの酵素活性を測定するための比色無細胞アッセイを、マイクロタイタープレートフォーマット(96ウェル)に適合させた。このアッセイは、3つの成分、精製PDF、基質としてのf-Met-Ala及び第1級アミノ基の検出剤としてのTNBSを含む。得られるTNP-NH-Met-Alaサルファイト複合体は、420 nmで検出できる。天然の金属としてFe2+を含むPDF酵素を精製し、トリス(2-カルボキシエチル)ホスフィン (TCEP)の添加により安定化する。
【0284】
化学薬品
ホウ酸 (Fluka, cat no. 15663)
BSA (Fluka, cat no. 5476), ウシ血清アルブミン
カタラーゼ (Fluka, cat no. 60640)
DMSO ジメチルスルホキシド
f-Met-Ala (Bachem, cat no. G-1855)
メタノール (Fluka, cat no. 65544)
MOPS (Fluka, cat no. 69947), 4-モルホリンプロパンスルホン酸1/2ナトリウム塩
NaCl (Fluka, cat no. 71382)
NaH2PO4 (Fluka, cat no. 71505)
NaOH (Fluka, cat no. 71689)
Na2SO3 (Fluka, cat no. 71988)
4-(ヒドロキシ水銀) 安息香酸ナトリウム (Fluka, cat no. 55540)
TNBS (Fluka, cat no. 92823), 2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸
【0285】
細菌のペプチドデホルミラーゼ(PDF)アッセイ
細菌のPDF阻害剤としての本発明の化合物のIC50値は、次のアッセイを用いて測定された。
【0286】
材料:
アッセイバッファー:0.1 M MOPSのpHを7.2にNaOHで合わせ、0.25 M NaCl、100μg/mL カタラーゼ及び1 mg/mL BSAを含有する。
【0287】
酵素ミックス:
E.coliの酵素(2.5 mg/ml) 10μl + 290μl アッセイバッファー、酵素ミックス1 ml当たり1μl。
S.aureus (15 mg/ml) 10μl + 990μl アッセイバッファー、酵素ミックス1 ml当たり0.3μl。
【0288】
基質ミックス:10 mM f-Met-Alaは、メタノール中の200 mM f-Met-Alaとアッセイバッファーからつくった。
TNBS溶液:水で1:10に新たに希釈した1 M TNBSストック溶液。
バッファーC:NaOHでpH 9.5に調整した0.5 Mホウ酸バッファー。
バッファーD:新しく調製した0.5 M Na2SO3 0.2 mlを、0.5M NaH2PO4 9.8 mLと混合した。
【0289】
阻害剤溶液:アッセイバッファー中の2 mM 4-(ヒドロキシ水銀) 安息香酸ナトリウム。
化合物ミックス:式Iの化合物をDMSOに10 mg/mLのストック溶液で溶解した。さらなる
希釈をDMSO中に0.05〜100 mMの濃度範囲でつくった。
【0290】
方法(アッセイ条件):
アッセイは、試験化合物を含有する96マイクロタイタープレートで行なった。試験化合物ミックスを含有する各ウェルに、酵素ミックス75μl、続いて基質ミックス25μlを加えた。得られた混合物を室温で振とうしながら30分間インキュベートした。TNBS溶液(50μl/ウェル)を加え、得られた混合物を振とうしながら15分間インキュベーションした。次いで、バッファーC (20μl/ウェル)を加えた。室温で振とうしながら15分間インキュベーションした後、バッファーD (50μl/ウェル)を加えた。次いで、420 nmで光回折を測定することにより、IC50値を決定した。
【0291】
結果:
【0292】
【表1】

【0293】
これらの結果は、試験した化合物がペプチドデホルミラーゼ阻害活性を有することを示す。
【0294】
上記の明細書及び実施例は、本発明の化合物をどのようにして製造しかつ用いるかについて充分に開示する。しかし、本発明は、本明細書で記載した具体的の実施形態に限定されないが、請求の範囲内のその全ての変形を含む。本明細書に引用する種々の雑誌、特許及び他の出版物の参照は、当該技術の技術水準を含み、その全てが本明細書に参照として組み込まれる。
【0295】
文献リスト
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【0296】
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J. Pharm. Sci. 1977, 66, 2。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】

(式中、
Xは、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ及び-NH-OHから選択され;
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され;
R1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基から選択され、ここでR1に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換され;そして
R2は、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、あるいは非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択され、ここでR2に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノカルボニルC1-6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、ヘテロアリール、ニトロ及びシアノからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換されるが;
但し、Xがヒドロキシ又はエトキシであり、YがS、SO又はSO2でありかつR1が水素であるときに、R2はメチルであることができず;
Xがメトキシ又はエトキシであり、YがSでありかつR1が水素であるときに、R2は4-ハロゲン-ピリダジン-3-オンであることができず;
Xがメトキシであり、YがSでありかつR1がメチルであるときに、R2は4-ハロゲン-ピリダジン-3-オンであることができない)
の化合物又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステル。
【請求項2】
Xが-NH-OHである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Xがヒドロキシである請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
Xが、メトキシ、エトキシ及びプロポキシからなる群から選択される請求項1または2に記載の化合物。
【請求項5】
YがS、SO及びSO2から選択される請求項1〜4のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項6】
YがSである請求項1〜5のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項7】
R1が、水素、C1-6アルキル及びC3-10シクロアルキルからなる群より選択される請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項8】
R1が、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ペンチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルからなる群より選択される請求項1〜7のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項9】
R1が非置換又は置換のアリール基である請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項10】
R1が非置換又は置換のヘテロアリール基である請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項11】
R1が、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基及び非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択される請求項1〜6のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項12】
R2が、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基及び非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基からなる群より選択される請求項1〜11のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項13】
R2が非置換又は置換のアリール基である請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項14】
R2が非置換又は置換のフェニル基である請求項1〜13のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項15】
R2が置換のフェニル基(ここで、置換のフェニルは、メチル、エチル、n-プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、メトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アミノカルボニルメチル及びチオフェニルから独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換されている)である請求項1〜14のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項16】
R2が、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシから独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換された置換のフェニル基である請求項1に記載の化合物。
【請求項17】
R2が非置換又は置換基であり、該基がビフェニル、ジフェニル、ナフチル、ベンゾチオフェニルメチル、チオフェニル-ピリミジニル、ピリジル、キノリル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チオフェニル、フラニル、チアジアゾリル及びオキサジアゾリルから選択される請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項18】
R2が、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル及びC3-7ヘテロシクロアルキルから選択される請求項1〜11のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項19】
5-(4-トルエンスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3,4-ジクロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-ブロモ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-ブロモ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-イソプロピル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2,4,6-トリメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシ
アミド;
5-(4-フルオロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-トリフルオロメチル-ベンジルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-トルエンスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(3-クロロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2-イソプロピル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2,4,6-トリメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(3-メトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-フルオロ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2-トリフルオロメチル-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(2-トリフルオロメトキシ-フェニルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(3-トリフルオロメチル-ベンジルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸;
5-(4-トルエンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-クロロ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-クロロ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(2-イソプロピル-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(3-メトキシ-ベンゼンスルホニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-トルエンスルフィニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-[1-(4-トルエンスルホニル)-エチル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-[1-(4-クロロ-ベンゼンスルホニル)-エチル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-[1-(3-メトキシ-ベンゼンスルホニル)-プロピル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-[1-(2-イソプロピル-ベンゼンスルホニル)-プロピル]-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(ベンゾチオフェン-2-イルメチルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(4-チオフェン-2-イル-ピリミジン-2-イルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸 ヒドロキシアミド;
5-(ベンゾチオフェン-2-イルメチルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
;及び
5-(4-チオフェン-2-イル-ピリミジン-2-イルスルファニルメチル)-イソキサゾール-3-カルボン酸
のR-及びS-立体異性体が存在する場合にそれらから選択される請求項1に記載の化合物。
【請求項20】
PDFアッセイにおいて、500μM未満、好ましくは100μM未満、より好ましくは50μM未満、さらに好ましくは1μM未満、特に500 nM未満、特に100 nM未満のIC50値を示す請求項1〜19のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項21】
医薬において用いるための請求項1〜20のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項22】
プロテアーゼ阻害剤として用いるための請求項1〜21のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項23】
ペプチドデホルミラーゼ阻害剤として用いるための請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
スタフィロコッカス、エンテロコッカス、ストレプトコッカス、ヘモフィラス、モラクセラ、エシェリヒア、マイコバクテリウム、マイコプラズマ、シュードモナス、クラミジア、リケッチア、クレブシエラ、シゲラ、サルモネラ、ボルデテラ、クロストリジウム、ヘリコバクター、カンピロバクター、レジオネラ及びナイセリアの属のいずれに属する微生物により完全に又は部分的に引き起こされる細菌感染の治療、予防及び/又は診断に用いるための請求項1〜23のいずれか1つに記載の化合物。
【請求項25】
有効成分として、請求項1〜24のいずれか1つ又は請求項36〜40のいずれか1つに規定される化合物又は医薬的に許容されるその塩を、医薬的に許容される担体又は希釈剤とともに含む医薬組成物。
【請求項26】
抗菌活性を有する第二の有効成分を含む請求項25に記載の医薬組成物。
【請求項27】
約1μg〜約1000 mg、例えば約10μg〜約500 mg、約0.05〜約100 mg又は約0.1〜約50 mgの有効成分又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステルを含む請求項25又は26に記載の医薬組成物。
【請求項28】
単位投与形態にある請求項25〜27のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項29】
有効成分として、請求項1〜24のいずれか1つ又は請求項36〜40のいずれか1つに規定される化合物又は医薬的に許容されるその塩を、医薬的に許容される担体又は希釈剤とともに含む感染治療用の請求項25〜28のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項30】
スタフィロコッカス、エンテロコッカス、ストレプトコッカス、ヘモフィラス、モラクセラ、エシェリヒア、マイコバクテリウム、マイコプラズマ、シュードモナス、クラミジア、リケッチア、クレブシエラ、シゲラ、サルモネラ、ボルデテラ、クロストリジウム、ヘリコバクター、カンピロバクター、レジオネラ及びナイセリアの属のいずれに属する微生物により完全に又は部分的に引き起こされる細菌感染の治療用の請求項29に記載の医薬組成物。
【請求項31】
経口、経鼻、経皮、肺又は非経口の投与用の請求項25〜30のいずれか1つに記載の医薬組成物。
【請求項32】
式(I):
【化2】

(式中、
Xは、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ及び-NH-OHから選択され;
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され;
R1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基から選択され、ここでR1に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換され;そして
R2は、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、あるいは非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択され、ここでR2に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノカルボニルC1-6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、ヘテロアリール、ニトロ及びシアノからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換される)
の化合物又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステルの有効量を、治療を必要とする対象に投与することを含む、疾患の治療方法。
【請求項33】
式Iの化合物のX、Y、R1及びR2のいずれかが請求項2〜18のいずれか1つで規定されるとおりである請求項32に記載の方法。
【請求項34】
PDFアッセイにおいて、化合物が、500μM未満、好ましくは100μM未満、より好ましくは50μM未満、さらに好ましくは1μM未満、特に500 nM未満、特に100 nM未満のIC50値を示す請求項32又は33に記載の方法。
【請求項35】
化合物の有効量が、1日当たり約1μg〜約1000 mg、例えば約10μg〜約500 mg、約0.05〜約100 mg又は約0.1〜約50 mgの範囲内である請求項32〜34のいずれか1つに記載の方法。
【請求項36】
医薬の製造のための請求項1〜24のいずれか1つに規定される化合物の使用。
【請求項37】
細菌感染の治療用の医薬の製造のための、式(I):
【化3】

(式中、
Xは、ヒドロキシ、C1-6アルコキシ及び-NH-OHから選択され;
Yは、S、SO、SO2及びOから選択され;
R1は、水素、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基から選択され、ここでR1に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換され;そして
R2は、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C3-7ヘテロシクロアルキル、非置換又は置換のアリール基、非置換又は置換のヘテロアリール基、非置換又は置換のC1-6アルキルアリール基、あるいは非置換又は置換のC1-6アルキルヘテロアリール基から選択され、ここでR2に関連する置換基は、ハロゲン、C1-6アルキル、C3-10シクロアルキル、C1-6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノカルボニルC1-6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチルチオ、ヘテロアリール、ニトロ及びシアノからなる群より独立して選択される1、2、3又は4つの置換分で置換される)
の化合物又は医薬的に許容されるその塩若しくはエステルの使用。
【請求項38】
式Iの化合物のX、Y、R1及びR2のいずれかが請求項2〜18のいずれか1つで規定されるとおりである請求項37に記載の使用。
【請求項39】
スタフィロコッカス、エンテロコッカス、ストレプトコッカス、ヘモフィラス、モラクセラ、エシェリヒア、マイコバクテリウム、マイコプラズマ、シュードモナス、クラミジア、リケッチア、クレブシエラ、シゲラ、サルモネラ、ボルデテラ、クロストリジウム、ヘリコバクター、カンピロバクター、レジオネラ及びナイセリアからなる群に属する微生物により完全に又は部分的に引き起こされる感染の治療用の医薬を製造するための請求項36〜38のいずれか1つに記載の使用。
【請求項40】
スタフィロコッカス・アウレウス、スタフィロコッカス・エピデルミディス、エンテロコッカス・フェシウム、エンテロコッカス・フェカリス、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ヘモフィラス・インフルエンザ、モラクセラ・カタラリス、エシェリヒア・コリ、マイコバクテリウム・ツベルクローシス、マイコバクテリウム・ラナエ、マイコプラズマ・ニューモニエ、シュードモナス・エルギノサ、クラミジア、リケッチア、クレブシエラ・ニューモニエ、シゲラ・フレキシネル、サルモネラ・チフィムリウム、ボルデテラ・ペルツッシス、クロストリジア・パーフリンジェンス、ヘリコバクター・ピロリ、カンピロバクター・ジェジュニ、レジオネラ・ニューモフィラ及びナイセリア・ゴノロエエからなる群に属する微生物により完全に又は部分的に引き起こされる感染の治療用の医薬の製造のための請求項36〜39のいずれか1つに記載の使用。

【公表番号】特表2007−505050(P2007−505050A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525630(P2006−525630)
【出願日】平成16年9月10日(2004.9.10)
【国際出願番号】PCT/DK2004/000604
【国際公開番号】WO2005/026133
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(506072963)
【氏名又は名称原語表記】ARPIDA A/S
【住所又は居所原語表記】Vesterbrogade 188,DK−1800 Frederiksberg C,DENMARK
【Fターム(参考)】