説明

マイクロレンズ構成の画像化システム及びサンプル検出用システム付設装置

発明はサンプル(4)を検出するための画像化システム及び付設装置に関する。画像化システムは光センサ(26)のマトリクス(24)と、光センサマトリクス(24)に対向して配置され、サンプル支持面(28A)を画成する第1の薄片(28)と、光センサマトリクス(24)と第1の薄片(28)の間に配置された光学素子のセット(30)とから構成される。各マイクロレンズ(34)は光センサマトリクス(24)の光センサ(26)の上方に配置される。光学素子のセット(30)はマイクロレンズ(34)のマトリクス(32)を含む。光学素子のセット(30)はマイクロレンズマトリクス(32)と第1の薄片(28)の間に配置された光学媒体(36)を含み、光学媒体(36)の屈折率は実質的に1とマイクロレンズ(34)の屈折率の間にある。サンプル支持面(28A)とマイクロレンズ(34)の頂点の間の距離は実質的に光センサ(26)の光学軸(Z)に沿って測られるとき0〜1500μmである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマイクロレンズで構成される画像システムと、サンプルの検出及び光学的特性決定のための、システムを付設した装置に関する。
本発明は化学又は生物学的分析のための測定器の小型化の分野に関わる。
【背景技術】
【0002】
生物学において細胞の観測には、細胞の画像を拡大し、これ等画像の細部を分離するため、光学顕微鏡の使用が一般に欠かせない。細菌、酵母菌、菌類、花粉、藻類、リポソーム並びに合成粒子等、他種の対象(オブジェクト)を見るため、同様の装置が用いられる。その目的のため、顕微鏡は光学レンズ(対物、接眼)、光源及び少なくとも1つのセンサを含む。研究者等が日々用いる顕微鏡は高価であり、特にそれ等の立体的嵩のため制限的なことが多い。一般にいってそれらはある期間に亘って又は所定の瞬間々々で画像を連続的に生成することができない。
【0003】
現在考えられている小型化方法の1つは顕微鏡の拡大レンズを省き、光センサの感受面に作られる陰影又は回折像の画像を生成することである。光センサに接する観測オブジェクトの陰影又は回折像により形成される画像はフォトグラムと呼ばれる。2つの極近接ディスクを区別する能力として定義される先験的解像度は、この種の系では、画素の大きさ及びオブジェクトと光センサ間の距離によって制限される。通常の顕微鏡では、オブジェクトのレンズ系における回折によって制限される。
【0004】
次のようなシステムが存在する。 光センサのマトリクスと、光センサマトリクスに対向し、且つサンプル支持面を画成する第1の薄片と、光センサマトリクスと第1の薄片間に配置された光学素子の1組(セット)から構成され、該光学素子のセットをマイクロレンズのマトリクスとし、各マイクロレンズ(34)が光センサマトリクス(24)の各光センサ(26)の上方に位置するようにしたサンプル画像化システムである。
【0005】
だが、斯かる画像化システムにより得られる画像は、分析すべきサンプルの細胞が粘着性の場合、形態(モフォロジ)又は形状を示さない。実際、細胞は懸濁又は付着物かで同一課題に対応しない、即ち細胞は培養液とのコントラストが、屈折率近似のため、低いオブジェクトである。細胞の付着時に、細胞は形状が平ら又は細長く、このことが細胞の画像化をよりし難くしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は細胞、特に粘着細胞を画像化でき、細胞を見つけ出し、識別でき、細胞を計数し、それ等のモフォロジを分析できる、より小型の装置を提案することにある。この寸法のより小型化された装置は、培養器へのその直接挿入を可能にし、サンプルの細胞の増殖を許容するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的のため、本発明は上記種のサンプル画像化システムに関し、上記光学素子の1組(セット)がマイクロレンズのマトリクスと第1の薄片間に配置された光学媒体を含み、該光学媒体の屈折率が実質的に1とマイクロレンズの屈折率の間にあり、サンプル支持面とマイクロレンズの頂点間の、光センサの光学軸に沿って測定される距離が実質的に0〜1500nmとなるようにして上記システムが成ること特徴とする。
【0008】
特定の実施態様によれば、サンプル画像化システムは以下の特徴の1つ以上を含んで成る:
‐サンプル支持面とマイクロレンズ頂点間の、光センサの光学軸に沿って測定される距離が、空気中で測定されるマイクロレンズの焦点距離をF,光学媒体の屈折率をnとしたとき、−150×F×n+400×F以下に、且つ光学媒体の屈折率が実質的に1〜1.64となるようにする;
‐それがサンプルを照射する目的の光源を含み、該光源がサンプルの上方に配置され透過画像を生成するようにする;
‐それがサンプルを照射する目的の光源を含み、該光源が画像化システムの第1の薄片に光を、画像化システムの光学軸に垂直に照射するように配置される;
‐光源が200nm〜800nmの波長の光照射を可能とする;
‐光源を白色光とする;
‐光学媒体を液体とする;
‐画像化システムが上記液体及びサンプルを含有するキュベットを含む;
‐第2の薄片を、サンプルが第1の薄片と第2の薄片間に位置するように配置する;
‐第1の薄片のサンプル支持面を光センサのマトリクスに対向して配置する;
‐第1の薄片がスライドと、スライドに平行して着脱可能な、且つサンプルの支持面を画成する薄片とを含む;
‐画像システムがサンプル支持面とマイクレンズ頂点の間の、光センサの光学軸に沿って測定される距離を調整する手段を含む;
‐第1の薄片が複数のマイクロ室又はマイクロチャンネルを含む;
‐光センサが生体発光、化学発光又は蛍光による200nm〜800nmの発光光を検出可能とする;
‐サンプルが細胞を含み、マイクロレンズに付随する光センサを、細胞が第1の方向に少なくとも2つの隣接する光センサによって覆われ、第2の方向に他の2つの隣接光センサによって覆われるように配置する;
‐各マイクロレンズの開口径が細胞の最小横方向寸法より少なくとも2倍小さく、2つのより近接する隣接マイクロレンズの光軸間の距離がマイクロレンズ1つの開口径の少なくとも30%より小さく、マイクロレンズ1つの開口径がマイクロレンズを形成する平ジオプターと凸ジオプターの交差部の径であり、細胞の最小横方向寸法が細胞の重心を通り、サンプルの支持面(28A)に平行する面で測定される細胞の最小寸法となるようにする;
‐各マイクロレンズの開口径を実質的に0.7〜10μmとする。
【0009】
斯くして、この小型化画像装置はある期間に亘って、又は所定時間内に細胞画像を連続的に生成して、細胞の繁殖を定量化でき、それ等の移動を個々に監視でき、それ等の経路及び速度を推測でき、細胞の分割を検出し、関係を定義でき、モフォロジの変化を示して定量化でき、目的とする細胞事象(希有事象、等)を特定することができる。
【0010】
本発明はまた、サンプルを検出及び特性決定するための装置であって、上記のような画像化システムと、電子制御器と、画像化システムの制御を目的とするコンピュータシステムとを含むようにして成ることを特徴とする装置に関する。
【0011】
具体的実施態様によれば、サンプルを検出及び特性決定するための装置は以下の特徴の1つ以上を含む:
‐それが電子制御器によって並列操作される、上記のような画像化システム少なくとも2つを含む;
‐第1の薄片が隣接する画像化システム少なくとも2つによって共有されるようにする;
‐画像化システムとサンプルが設置される培養室を含む。
添付図面を参照して、単に例示として提示される以下の記述の読解から、本発明のより以上の理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に従ってサンプルを検出及び特性決定するための装置の概略図である。
【図2】本発明に従ってサンプルを検出及び特性決定するようにした画像化システムの光学系の断面における概略図である。
【図3】本発明による画像化システムの光学系の異なる実施態様の断面概略図である。
【図4】本発明による画像化システムの光学系の異なる実施態様の断面概略図である。
【図5】本発明による画像化システムの光学系の異なる実施態様の断面概略図である。
【図6】本発明による画像化システムのもう1つの実施態様の概略図である。
【図7】本発明に従って画像化システムの光学系に組み込まれる、マイクロ流体システムを含んだ薄片の概略図である。
【図8】本発明に従って画像化システムの光学系に組み込まれる、マイクロ流体システムを含んだ薄片の概略図である。
【図9】は本発明に従って1つ以上のサンプルを検出及び特性決定する装置の他の実施態様3つの中、第1実施態様の概略図である。
【図10】は本発明に従って1つ以上のサンプルを検出及び特性決定する装置の他の実施態様3つの中、第2実施態様の概略図である。
【図11】本発明に従って1つ以上のサンプルを検出及び特性決定する装置の他の実施態様3つの中、第3実施態様の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明はサンプル4を検出及び特性決定する装置2に関し、その一実施態様を図1に示す。サンプル4には、特性(モフォロジ、寸法等)を調べるため検出及び測定される対象(オブジェクト)5が含まれる。対象5はマイクロメータサイズの対象(細菌、酵母菌、真菌類、花粉、藻類、リポソーム等)で、好ましくは細胞である。
【0014】
装置2はサンプル4の検出及び特性決定を目的とする画像化システム6少なくとも1つと、画像化システム6を制御できる電子制御器8を含む。電子制御器8は、画像化システム6を固定でき、例えばそれが接続プラグを含む場合、それを差し込める支持部を含む。画像化システムについては詳細に後述する。
【0015】
装置2はまた、電子制御器8に接続される、それを操作する目的のコンピュータシステム10を含む。
コンピュータシステム10は電子制御器8を操作する情報の入力、及びサンプル4に関する情報の表示を目的とするマンマシーンインターフェース12を含む。
コンピュータシステムはまた、画像の処理を実行できる計算ユニット及びサンプルの取得画像を記録する記憶ユニットを含む。
【0016】
装置2は培養室又は培養器14と、培養室内部のCOレベル、湿度及び温度を監視及び調整する手段16を含む。例えば、培養器14は既知の方法で1立方メートル近傍の大きさに作製する細胞生物学用の標準的培養器であり、場合によっては画像化システム6を数個含んでも良く、或いは培養器が一画像システム6の大きさに合わせて小型化したものでも良い。後者の場合、装置2は例えばサンプル収集位置近くでの使用のため、容易に移動可能となる。
【0017】
画像化システム6、電子制御器8及びサンプル4は培養室14の内部に配置される。
【0018】
画像化システム6はサンプル4の分析を目的とする光学系17を含む。好ましくは、画像化システム6はサンプル4を照射する目的の光源18少なくとも1つを含み、サンプル4は光源18と光学系17の間に配置される。
【0019】
光源18はサンプルの透過画像を生成すべく光学系17とは反対側の、且つ光学系17から、調整された間隔の、例えば数センチメートル離れたところに位置付けられる。光源18は光学系17の垂直位置に設けられる。
【0020】
一代替例によれば、光源18は光学系17の垂直位置に対して斜めに、例えば光学系17の回りの円の円弧に応じて数センチメートル離れて設けられる。
【0021】
更に、光源は20°より小さい、例えば10°の臨界光角度で僅かに平行化又は全く非平行化される。
【0022】
それにもかかわらず、操作者の必要によっては、また既知の方法において、光源はレンズ系、ダイアフラム及び/又はフィルタ、方向性の有無、多色系か淡色系か、極性化の有無、長期的か周期的かに応じて平行化することができる。
【0023】
光源18は200nm〜800nmから成る、即ち可視及び/又は近紫外(UV)領域で発光する波長の光を照射できる。好ましくは、白色光、即ち連続波長スペクトル、特に可視域(400nm〜800nm)で発光する光である。
【0024】
光源18は例えば、発光ダイオード(LED)、例えば白色LED、LEDアレイ、白熱電球、又はCree社(Durham, USA)により市販されているXLamp等の発光シート又はフラットLEDから成る。
【0025】
一代替例によれば、光源18はKoelher式の照明装置、即ち光学顕微鏡に通常用いられ対象又はサンプルを照射する画像システムを含む。
【0026】
光源18を制御する手段20が装置2に組み込まれ、コンピュータシステム10に接続される。
【0027】
一代替例によれば、光源18は光学系17の上方に位置付けられ、操作者又はコンピュータシステムにより監視される特定の角度(照射角)でサンプルを照射するようにする。
【0028】
光源18は対象又はサンプルを、操作者又はコンピュータシステムにより特定される強度で、及び/又は時間中に、及び/又は瞬時に照射する。
【0029】
操作者の必要によっては、光源18は数個のサンプルで共有しても良く、単一サンプルのみを照射するようにしても良い。
【0030】
次に、本発明による、サンプル4を検出及び特性決定する装置の動作を説明する。
【0031】
サンプル4を研究及び分析するため、操作者はそれを画像化システムに配置する。画像化システムは6、例えば光学系17を電子制御器8の支持部に差し込むことによって、電子制御器8に接続される。
【0032】
要すれば、光学系17、サンプル4、電子制御器8及び光源18から成る組立体が培養室14に設置され、特に細胞個体群を正常に繁殖できるようにする。培養器14は温度及びCOレベルを調整し、操作者により予め調節された、監視による高湿度レベルを維持する。
【0033】
更に、この組立体(光源18、サンプル4及び電子制御器8を含む画像化システム)は好ましくは暗室に設置され、周囲光に関係する寄生ノイズを低下させる。
【0034】
次いで、操作者はマンマシーンインターフェース12を介して情報を入力して、光制御手段20を介して光源18を調整し、電子制御器8を介して画像化システム6の光学系17を操作する。このように、操作者はコンピュータシステム10を用いて、光源18を含む画像装置6を検査する。
【0035】
動作中、光源18はサンプル4を照射する。サンプル4の透過する光信号(フォトン)は画像化システム6の光学系17によって電気信号に変換される。次いで、電気信号は電子制御器8によってコンピュータシステム10に伝送される。
【0036】
光学系17によって得られる画像化システム6のデータは、コンピュータシステム10の記憶装置に記録される。次いで、計算装置はデータから、サンプル4の細胞5の画像又は画像シーケンスを再構築する。実際、本装置は既知の方法にて動的事象を記録するが、これをサンプルの透過中に検出される光信号の強度を得るのみならず、連続収集(ビデオモード)を実行してフィルムを得るか、又は画像を正規間隔(フォトモード)で取得して一連の画像を得て行う。
【0037】
最後に、操作者はマンマシーンインターフェース12を介して、画像又は画像シーケンスの他の処理を実行する計算装置を制御して、サンプル4の特性を決定する。例えば、計算装置はサンプルの細胞5を空間的に識別、それ等のモフォロジ及び/又は蛍光信号及び/又は特定ルミネセンスの分析に基づいて細胞5を識別、細胞を計数、それ等の位置とそれ等の前位置との比較、各細胞の移動軌跡及び速度を記録、細胞の繁殖を定量化、各細胞のモフォロジ特性(各細胞で覆われる面積及び周長、各細胞の円対称判断基準、断面形テクスチャ)決定、個々の細胞又は細胞集団のモフォロジ変化を表示、画像を分割して細胞間の接合を追跡及び隣接細胞の数を計算、細胞分割又は細分化又は石灰質バースト等の目的の事象を検出、関係を定義及び/又は細胞内のオルガネラ(細胞核等)の位置決定することができる。更に、例えば実験毎に背景が白色の光(寄生光)及び背景が暗色の光(暗流)で画像を生成することにより、背景ノイズを除去することができる。また、画像の全部または一部に細胞培養物のフィルムを再構築することもできる。
【0038】
発光、例えば生体発光又は化学発光する細胞4のもう一つの実施態様によれば、光源18無しに装置2を用いることができる。その場合、全暗中(暗室内)で分析がなされねばならない。ルミネセンスの強度は操作者によって特定の時間、積分され、測定の強度を増大するように、例えばルミネセンス積分時間を5分とする。
【0039】
図2はサンプル4の検出及び特性決定を目的とする画像化システム6の光学系17の概略的断面図である。例えば、サンプル4は公知の手法で培養媒体に接着された対象、例えば細胞5、好ましくは水性媒体に接着された生物細胞から成る。
【0040】
画像化システム6の光学系17は規則的に配置された光センサ26のマトリクス24を含み、各光センサ26の感光部は例えばシリコンから成る。
【0041】
光学系17はまた、光センサ26のマトリクス24に対向して配置され、サンプル4の支持面28Aを画成する第1の透明薄片28を含む。
【0042】
好ましくは、第1の薄片28には、適宜のタンパク質、好ましくは細胞外マトリクスのタンパク質、例えばフィブロネクチンを用いる、又は酸素プラズマを用いる機能化方法による既知の仕方でサンプル4の支持面28A上での細胞22の捕捉及び/又はその粘着に利する、特定の表面処理が施されている。
【0043】
更に、もう1つの表面処理、例えば面に疎水性を付与するポリリシン―PEG(ポリリシン―ポリエチレングリコール)を用いた表面処理をして、サンプル支持面である面28Aと反対側の面28B上の付着を防止する。
【0044】
例えば、細胞22の支持面28Aには細胞の粘着を増大する表面処理が施され、他の面28Bには細胞22の付着を低下又は皆無にする表面処理が施される。
【0045】
例えば、第1の薄片28は細胞培養物の支持体をしての役割を果たす。
【0046】
第1の薄片28は光透過性の点で高品質のものであり、例えばガラス又はポリスチレンから成る。
【0047】
画像化システム6の光学系17はまた、光センサ26のマトリクス24と第1の薄片28間に配置された光学素子の1組(セット)30を含む。
【0048】
光学素子のセット30はフォトセンサマトリクス24に対向及び接して位置付けられた分離素子37と、分離素子37と第1の薄片28間に配置されたマイクロレンズ34のマトリクス32を含む。
【0049】
マイクロレンズ34のマトリクス32は光センサ26のマトリクス24の上方に位置付けられ、各マイクロレンズが光センサマトリクス24の各光センサ26の上方に位置するようにする。このようにして、各マイクロレンズ34には各光センサ26が付随するようにする。各マイクロレンズ34の光軸は実質的に、各光センサ26の光軸と1つになる。
【0050】
例えば、マイクロレンズ34の光軸と光センサ26の光軸は僅かにオフセットしても良く、このオフセット(角度又は距離の)は20%以下とする。このオフセットは、マイクロレンズマトリクスを光センサマトリクスに同軸にする困難の結果として不作為的な場合と、斜め入射光ビームをマイクロレンズに向かって方向を変えるような故意の場合の何れかである。
【0051】
分離素子37は1つ以上の光透過性材料、例えばフィルタ群又は不動態化層から形成される。
【0052】
分離素子37の機能は光センサ26のマトリクス24をマイクロレンズ34のマトリクス32から間隔を置いて光半径が光センサに向かって集中されるか焦点化されるようにすることである。
【0053】
光学素子のセット30はまた、マイクロレンズマトリクス32と第1の薄片28間に配置され、屈折率がnである第1の媒体36を含む。第1の光学媒体36は各マイクロレンズ34の焦点距離を変更することを目的とする。実際、屈折率nの第1の媒体36における各マイクロレンズ34の焦点距離は
Fn=((nlens−nair)/(nlens−n))×F
であり、ここでFは空気中で測定される各マイクロレンズの焦点距離である。
【0054】
第1の光学媒体36の屈折率は実質的に1と、マイクロレンズ34の屈折率の間にある。好ましくは、媒体36はゲル又は液体、例えば油である。
【0055】
画像化システム6の光学系17はまた第2の薄片40を含み、第2の薄片40は細胞22が2つの薄片28、40で区切られる第2の媒体42内、第1の薄片28と第2の薄片40間に位置するように配置される。
【0056】
好ましくは、第2の薄片40には表面処理が、第1の薄片28に付き記載したのものの中からなされるようにする。
【0057】
第2の媒体42は液体、例えば、通常ではDMEM(Dulbecco’s Modified Eagle’s Medium)又はリン酸緩衝類溶液(PBS)等の食塩水等の、細胞培養し易い生物液体から成る。
【0058】
第2の媒体の液位は、該媒体がサンプル4の支持面28Aと対象22を覆うようにするものである。
【0059】
一実施態様によれば、第1の媒体36を第2の媒体42と類似の液体とする。
【0060】
画像化システム6の光学系17は、光学素子のマトリクス30、第1の薄片28及びサンプル4が設置され第1の媒体36及び/又は第2の媒体42の液体又はゲルを液密に収容するキュベット38を含む。
【0061】
キュベット38の底部は光センサ26の面と一致するようにして良い。例えば、キュベット38は底部にて貫通する光センサ26のマトリクス24に接着され、生体適合性接着剤による封止を効かすようにする。
【0062】
画像化システム6の光学系17はまた、第1の媒体36と第2の媒体42が異なる場合、一方を他方から分離できる分離手段43を含む。この分離手段43はキュベット38の壁又は第1の薄片28に固定される。
【0063】
もう1つの代替例によれば、第1のスライド28と第2のスライド40間の、光軸Zに沿って測定される距離を調整して既知の方法でスライドと薄片間のサンプル4の所定配置を得るようにする。この配置では、第2の薄片40がサンプル4と接触している。
【0064】
第2の薄片40は有利には、第2の薄片40を通してガス交換させることができ、且つ/或いは第2の薄片40を通して第2の媒体42の一部、例えば培養液とサンプル4が蒸発するのを防ぐことができる。
【0065】
光学系17はまた、第1の薄片28のサンプル支持面28と、第1の薄片28に対向して配置される光センサ26面との間の、光軸Zに沿って測定される距離を調整する手段44を含む。
【0066】
好ましくは、この調整手段44は圧電性セラミック少なくとも1つを含む。調整手段44はキュベット38の底部又は縁部又は光センサ26のマトリクス24の支持部に機械的に固定しても良い。
【0067】
もう1つの代替例によれば、第1の薄片28は機械的、静電的、磁気的又は同等の手段により画像化システム6のキュベット38の壁に一定の高さで固定される。
【0068】
第1の薄片28、従ってサンプル4及び対象5、好ましくは粘着細胞を、操作者の必要によって、例えばサンプルの別の機器での特性決定のため、又はサンプルの付加的処理(乾燥、蛍光体でのマーキング等)のため、画像化システム6の光学系17から着脱可能である。第1の薄片28及びサンプル又は対象はまた、画像化システム6内で再配置可能である。
【0069】
次に、本発明のよる画像化システムの動作を説明する。
【0070】
上記装置2によるサンプルの分析方法において、製造者又は操作者は画像化システムの分離素子37と第1の薄片28をそれ等の光学特性(材料、屈折率、厚み等)及び望まれる使用・用途に従って予め選ぶ。
【0071】
次いで、マイクロレンズ34のマトリクス32はマイクロレンズ34の存在、特に各マイクロレンズ34の性質(屈折角)及び形状(曲り半径)により制御される光センサ26の受光コーン傾斜角を考慮して選ばれる。
【0072】
各マイクロレンズ34は平ジオプター及び凸ジオプターから成る。サンプルに対向する、マイクロレンズの上面が、球面状のボウルにたとえ得る凸ジオプターである。好ましくは、マイクロレンズはポリスチレン、ポリアミド、AZ4562フォト樹脂又は同様の材料、ポリジメチルシロキサン、SU−8,シリカ、亜リン酸ケイ酸硼素ガラス(BPSG)又はポリメチルメタアクリル酸塩(PMMA)又はポリカーボネート等の透明熱可塑性材料から成る。
【0073】
各マイクロレンズ34の焦点距離はマイクロレンズと、下にある付随光センサとの間の光学的クロスカップリング現象を制限するように25μm未満、好ましくは10μm未満である。
【0074】
好ましくは、各マイクロレンズの開口径は細胞の最小横方向寸法より少なくとも2倍小さい。細胞の最小横方向寸法は、その重心を通る細胞の、画像化システムの光軸に直角な面、即ち細胞を支える薄片の面28Aに平行な面で測定される最小寸法である。
【0075】
更に、2つのより近い隣接マイクロレンズの光軸間の距離は好ましくは、マイクロレンズの開口径の少なくとも30%未満である。ここで、マイクロレンズの開口径とは、マイクロレンズを形成する平ジオプターと凸ジオプターの交差部分の径である。
【0076】
マイクロレンズ34に随伴する光センサ26は対象、好ましくは細胞が隣接する光センサ少なくとも2つによって第1の方向に、隣接する他の光センサ少なくとも2つによって第2の方向に覆われるように配置される。
【0077】
かくして1つの細胞の画像は隣接する光センサの少なくとも2×2マトリクスによって作られる。
【0078】
例えば、径が実質的に20〜30μmの細胞等の対象を画像化するため、各マイクロレンズの開口径は0.7〜10μmである。これ等の値により、細胞の同一部分が隣接する2つの光センサの光強度に貢献するようになるとしても、対象の画像における不連続性が回避できるようになる。細胞の良質な画像を得るためには、対象を過剰サンプリングする方が過小サンプリングするより好ましい。
【0079】
斯くして、各細胞は画像で面毎に少なくとも2画素、好ましくは少なくとも6画素によって表され、細胞の画像に関する後段のコンピュータ処理を容易にする。多数の画素によって表される細胞が多ければ多いほど、画像のコンピュータ処理中に為されるコントラスト改良、フィルタリング及び強度閾値化操作が実際のものにより一致するようになる。
【0080】
例えば、2つのより近い隣接マイクロレンズの光軸間の距離は開口径10μmのマイクロレンズでは3.0μm未満、開口径3.0μmのマイクロレンズでは900nm未満、開口径700nmのマイクロレンズでは210nm未満である。
【0081】
次いで、製造者又は操作者はマイクロレンズ34の焦点距離、従って光センサ26の受光角を変更するため、第1の媒体36をその屈折率の関数として選ぶ。実際、光ビームは第1の媒体36と各マイクロレンズ34間の光学的界面でデカルトの法則に従って偏光する。斯くして、第1の媒体36の指数は光センサの受光コーンの角度の調整を可能にする。
【0082】
より詳しくは、第1の媒体36の屈折率を選ぶことによって、隣接又は近接光センサの受光コーンの交差部の位置が制御される。斯くして、媒体36の屈折率nを増大することによって、光センサ26の受光コーン傾斜角は増大、従って隣接光センサの受光コーンの交差部の位置は減少され、その逆もまた同様である。
【0083】
例えば、屈折率1.61のポリスチレンから成るマイクロレンズ34では、光センサ26の受光コーンを拡大するのに、当初空気(n=1.0003)である媒体36を屈折率1.55であるオイルで交換すれば十分である。
【0084】
第1の媒体36の屈折率は実質的に1と、マイクロレンズ34の屈折率の間、好ましくは1と1.64の間にある。
【0085】
実際、どんな作用物質も、光センサのマトリクスとサンプル間に位置付けられると、光センサも受光コーンの変更に加わる。これは特に、分離素子37と第1の薄片28に付いて云える。後者の場合、光ビームは第1の薄片28と第1の光学媒体36の光学的界面でデカルトの法則により偏光される。その結果、第1の薄片の選択は光センサの受光角をも調整する。それにもかかわらず、それはその光学的品質(高透過性)のためにも選ばれ、対象5、好ましくは画像化すべき粘着細胞22を支持するのに用いられる。
【0086】
次いで、調整手段44により、第1の薄片28のサンプル4の支持面28Aとマイクロレンズ34の頂点との間で光軸Zに沿って測定される距離が調整され、その結果として第1の媒体36の厚みも同様になされる。この距離は0〜1500μm、好ましくは100〜500μmである。
【0087】
好ましくは、この距離は−150×F×n+400×F以下、ここでFは空気中で測定されるマイクロレンズ34の焦点距離、nは第1の光学媒体36の屈折率である。
【0088】
Hは第1の光学媒体36の、マイクロレンズに対向する、第1の薄片28の面とマイクロレンズの頂点の間の、光軸Zに沿って測定される距離を表す。距離Hを調整することにより、操作者が細胞5の詳細として何を観測したいかにより細胞5の、好ましくはサンプル4に粘着された細胞22の、程度の差はあれ明瞭及び又はコントラストのある画像を得ることができる。
【0089】
実際、対象5と光センサの面間の距離Dを変えると結果として次のことがもたらされる:
― 対象の画像の寸法又は拡大倍率の変更、即ち一定数でない隣接光センサに亘って拡開する。:対象が光センサ26のマトリクス24から遠くなればなるほど、対象はより多数の光センサ26によって画像化され、従って対象はより大きく最終生成画像に現れる。
― 対象5、好ましくは粘着細胞22の回折輪郭が所定高さから見せる。表面に近接すると、対象の輪郭上の回折パターンは、回折パターンが単一光センサ上に集まるので、現れない。このため、回折パターンの空間的詳細を明らかにすることができない。表面から徐々に離れると、対象の輪郭上に回折パターンは光センサに近接して2、3、4等と拡がり、より良く観測されるようになる。それにもかかわらず、表面から余りに遠くでは、回折パターンは過度に多数の光センサ上に拡散する(対象の点の画像が200を超える光センサに亘って広がると、対象の使用可能な画像を成立させることができなくなる)。
― 対象の輪郭のコントラストの変更。
【0090】
第1の薄片28の面28A及び28Bを最適化して、回折、拡散及び分散効果を強化し、細胞22の輪郭が見えるようにすることができる。
【0091】
画像システム6の光学系17の、図3に示す第2の実施態様において、第1の面28Aは光センサ26のマトリクス24に対向して位置付けられ、細胞、好ましくは第1の薄片28の面に付着した細胞5を含むサンプル4は従って、第1の薄片28とマイクロレンズ26のマトリクス24の間に配置される。
【0092】

この実施態様によれば、画像化すべき対象とマイクロレンズの頂点間の距離を調整するに、第1の薄片28の厚みを無視することができる。この構成には、対象22とマイクロレンズ34間の距離を極めて微小、好ましくは実質的にゼロにし、画像を光センサ26に近づけると云う利点がある。
【0093】
図4に示す第3の実施態様によれば、第1の薄片28はマイクロレンズ34の頂点上に設置される。マイクロレンズの頂点と第1の薄片28の、マイクロレンズに対向する面28B間の距離Hはその場合、ゼロである。
【0094】
その場合、サンプル支持面28Aとマイクロレンズ頂点間の距離を調整することは、サンプル支持面28Aとマイクロレンズ34の頂点間の、光センサ28の光軸に沿って測定される距離が実質的に0〜1500μm、好ましくは100〜500μmとなるように第1の薄片28の厚みEを選ぶことである。
【0095】
それにもかかわらず、第1の媒体36がマイクロレンズ34と第1の薄片28間の隙間になお存在し、従って光センサ26の受光コーンになお作用することに注意すべきである。
【0096】
図5に示す第4の実施態様によれば、第1の薄片28は厚みE1のスライド45とスライド45と並行して着脱可能で、サンプル支持面を規定する厚さE2の薄片46から成る。厚みE1とE2の合計は従って、第1の薄片28の厚みEに等しい。この代替例は第1の薄片28と、予め調整されたマイクロレンズ34の頂点間の距離Hを変更せずにサンプルを移動し易くする。
【0097】
例えばガラスから成る第2の薄片40の存在は蛍光における使用の場合には、蛍光物質又は量子ドットを画像化するのに必要である。この実施例では、第1及び第2の薄片28、40は好ましくは光学フィルタである。
【0098】
この使用では好ましくは、励起光源となる光源18は単色のものである。
【0099】
第2のフィルタ40は励起波長が第1のフィルタ28によって濾過されれば必要ではない。例えば、第2の薄片40を無くし、第1のガラス薄片28をフィルタとして用いることによって、ガラスの紫外(UV)における吸収が励起光をそれがUVにあれば濾過する。第2の例は、面28A又は面28Bが、誘電体積層(stack)から成り、励起波長を吸収する濾過積層(stack)で覆われた第1の薄片28から成る。
【0100】
一代替例によれば、画像化システム6の光学系17には、光センサ26のマトリクス24とマイクロレンズ34のマトリクス間に位置するフィルタ、又は専用フィルタのアレイが含まれる。例えば、このフィルタ又はフィルタアレイは分離素子37に組み込まれる。このフィルタは、少なくとも2つの異なる波長による同一サンプル5の特性決定のため、隣接マイクロレンズの下で異なっているもので良い。
【0101】
もう一つの代替例によれば、第2の薄片40は、光源18の、画像に歪みを生ずるコリメーション系の欠如を補償する方向フィルタである。
【0102】
図6に示すもう一つの実施態様によれば、光源18はサンプル4又は対象22を薄片の内側から照射するように光を光軸Zに直角に、第1の薄片28に通すように配置される。
【0103】
もう一つの代替例によれば、薄片28、40の何れかが偏光子であるか、薄片28,40何れもが交差偏光子である。第1の場合、光源18は偏光を直線的に発する。例えば、光源18は液晶ディスプレイ(LCD)である。第2の場合、光源18は偏光励起光を発せず、励起光はその場合第2の偏光子40によって偏光される。何れの場合にも、励起光は第1の偏光子28によって停止され、サンプル4から到来する蛍光放射光が偏光され、第1の偏光子28によって伝達される。この構成では強度は低いが、信号/ノイズ比は励起光の直接伝達に対して増大する。好ましくは、第2の偏光子40は空気/液体界面での励起光の減偏光を回避するため、第2の媒体42を構成する液体に直接、接している。
【0104】
図7に示すもう一つの実施態様によれば、第1の薄片28は、互いに連通して又はしなくて良い複数のマイクロ室又はマイクロチャンネル(又は井戸)48を含む。マイクロ室48は好ましくはマトリクスとして配置され、例えばマイクロ室48は第1の薄片28に形成又は蝕刻される。第1の薄片28の面28Aとマイクロレンズ34の頂点間の距離の調整に参加する厚さEはその場合、マイクロ室48の底部と第1の薄片28の面28B間の、光軸に沿って測定される距離である。
【0105】
図8に示す代替例によれば、マイクロ室48は前記着脱可能薄片46の厚みE2全体に形成され、第1の薄片28の面28Bとマイクロレンズ34の頂点間の距離調整に参加する厚さはその場合、スライド45の厚みE1である。
【0106】
一代替例によれば、複数のマイクロ室48は、流体、例えばサンプル4を、画像化システム6の光学系17に組み込まれる流体駆動手段を用いて流動させる目的の、サンプルのための複数の流動部又はマイクロチャンネルを形成する。既知の方法では、この駆動手段はマイクロポンプ、マイクロバルブ等である。
【0107】
マイクロ室48又はマイクロチャンネルは、例えば画像化システム6の光学系17に関して観測を並行することによるスクリーニングを実行するために用いられる。既知の方法において、並行観測により実験の再現、数個の細胞種及び/又は細胞密度の調査、空間構成、試薬濃度、培養条件の変更等が可能になる。
【0108】
次いで、各マイクロ室48又はマイクロチャンネルから到来する光学信号を記録して、各マイクロ室48又はマイクロチャンネルの画像を再構築する。
【0109】
有利なことに、各マイクロ室48又はマイクロチャンネルの画像は、通常の光学顕微鏡透過でなされる観測とは反対に、各井戸又は調査対象部48の下面全体に対応する。
【0110】
並行調査を実行することを目的とするもう一つの実施態様を図9に示す。装置はその場合、同一電子制御器8により操作される複数の画像化システム6を含む。その場合、コンピュータシステム10は各画像化システム6から到来する信号を同期して又は交互に管理する。
【0111】
もう一つの代替例によれば、装置は数個の電子制御器8によって並列に操作される複数の画像化システム6を含む。限定された数の電子制御器8を用いることにより、本発明による画像化システムとコンピュータシステム10間のインターフェース機能を集中化することができる。
【0112】
好ましくは、これ等画像化システム6は単一の電子回路8に設けられ、且つ/或いはハウジング内、又はラック上に組み立てられて、操作者による取扱を簡単にし、培養器14内の装置により取られる空間を制限する。
【0113】
図10及び11に示す2つの実施態様によれば、第1の薄片28は夫々、細胞培養を目的とする井戸プレート又は瓶の底壁である。
【0114】
有利には、細胞培養用井戸プレート(又はマイクロプレート)及び瓶の壁は滅菌され、細胞の粘着に利する表面処理、例えば細胞外マトリクスのタンパク質の付着又は酸素プラズマ処理がなされる。滅菌及び表面処理はこれ等支持体上、特に対象5の支持面28A上の細胞、好ましくは粘着細胞の拡がりと成長を向上する。
【0115】
図10に本発明による、サンプルを特性決定及び検出する装置の実施態様を示す。ここで、第1の薄片28は井戸プレート又はマイクロプレートの底部である。
【0116】
マイクロプレート50は台板52、複数の井戸56を有する支持部54及び蓋58を含む。蓋は支持部54上に設置され、そしてまた支持部は台板52上に設置される。蓋はサンプル4、特に細胞培養媒体の蒸発を防止する。
【0117】
マイクロプレート50の支持部54は下方延長部68を含む。下方延長部68を有する支持部54の全高さは井戸56の高さより大きい。斯くして、下方延長部68はマイクロプレートの台板52に対して井戸56の底部60を、例えば少なくとも1mm引き上げることができる。井戸56の底部60と台板60間のこの利用可能な空間は画像化システム6及び電子制御器8のためのものである。
【0118】
更に、マイクロプレート50の支持部54の下方延長部68の4つのコーナー部はカーブ半径3.18±1.6mmで丸みが付けられており、マイクロプレート50の操縦ロボットがマイクロプレート50をこれ等コーナー部で把握できるようにする。
【0119】
装置はまた、本発明による画像化システム6を複数含んで、異なる井戸56に含まれるサンプルに付き並行調査を実施できるようにする。
【0120】
この実施態様においては、各画像化システム6の第1薄片28はマイクロプレートの支持部54の下に置かれる画像化システムの全部により共有される。対象5、好ましくは粘着細胞22を支持する目的の第1薄片28の面28Aはマイクロプレート50の壁1組の底部60を形成する。底部60は好ましくは平坦、且つサンプル4の対象5によって送られる光線に対して透過性である。
【0121】
この目的のため、第1薄片28はガラス又はプラスティックから成り、生物医学的装置等で用いられるクラス6USP接着剤等の生体適合性接着剤を用いて井戸56の下に接着され、井戸56の底部60を形成するようにする。
【0122】
計量マーキングが井戸56の底部60を形成する第1薄片28に、好ましくはマイクロレンズと対向するその下面28Bに付着又は蝕刻される。計量マーキングは好ましくは線厚み4μmの、ミリメートル毎に離隔された30μmの十字標である。これ等マークは生成画像上に現れる。計量マーキングは細胞の寸法を測定するための基準スケールを提供し、そしてコンピュータシステム10を用いる画像処理動作中の画像の再度フレーム化を容易にする。
【0123】
井戸56の底部以外のマイクロプレート50の壁(台板52、支持部54、井戸56の壁及び蓋58)はポリスチレン又はポリプロピレンから成る。
【0124】
更に、これ等の壁の全部又は一部はサンプル4の対象5によって送られる光線に対して透過性である。その場合、マイクロプレート50とマイクロプレート50の下部に組み立てられる画像化システム6は暗室に設置され、外部光からの妨害を防止する。
【0125】
一代替例によれば、これ等壁の全部又は一部は黒色又は白色で不透明である。既知の方法では、不透明及び白色壁を有するマイクロプレートは特にルミネセンス実験に用いられる。
【0126】
好ましくは、マイクロプレート50の壁は第1薄片28を除いて、不透明及び黒色とし、外部光妨害を防止する。この第1薄片28はサンプルの対象5によって送られる光線に対して透明性であり、例えばガラス又はプラスティックから成る。
【0127】
壁が不透明で黒色のとき、対象5の画像化のため蓋58で覆ったマイクロプレート50を、暗室内に置く必要はない。実際、蓋58をしたマイクロプレート50は暗室として作用する。そのようなマイクロプレート50は特に、蛍光実験に適している。
【0128】
蓋が完全に黒であれば、単数又は複数の光源18は蓋58に、マイクロプレート50の井戸56内に収容されたサンプルに対向して固定される。
【0129】
図10に示す実施態様では、各画像化システム6は一つの光源18を含み、従って、単一井戸と連携して、その内部でサンプルを照射する。
【0130】
光源18は例えば、発光シート、即ちCree社(Durham, USA)によって市販されているXLamp等の平型LEDである。
【0131】
光源はまた、蓋が透明であればその外面に、蓋が不透明で黒であれば各井戸56の上方に設けて、各井戸56の内部を照射することができる。
【0132】
一般に、熱を殆ど放出しない光源18が選ばれ、サンプル4の加熱及び蒸発を制限する。
【0133】
光学素子のマトリクス30を上にのせた光センサ26のマトリクス24は、マイクロプレート50の各井戸56の下に位置付けられ、マイクロプレート50の各井戸56の底部上に配置された対象5を見るようにされ、特に各井戸内のサンプル4、好ましくは細胞の画像を生成できるようにする。厚さEはそのとき、図4の実施態様におけると同様に、第1薄片28の厚みである。
【0134】
斯くして、数回の実験が行われ、マイクロプレート50の異なる井戸56で同時に映像化される。
【0135】
各画像化システム6は、画像化システムと装置の電子制御器(単、複)8間のインターフェースの生成を可能にする電子基板62又は印刷回路上に組み立てられる。
【0136】
図10に示すこの実施態様の一構成では、複数の画像システムが電子基板62により単一電子制御器8に接続され、本発明の画像化システムとコンピュータシステム10間のインターフェース機能を集中化する。
【0137】
電子基板62の種々の電子部品を接続する電気経路は、湿潤大気からの保護のため、印刷回路内に埋め込まれるか、保護ワニスで覆われる。
【0138】
電子基板62はコンピュータシステム10に、基板62に接続された電子ポート64と、一方で該ポートに接続され、他方でコンピュータシステム10に接続されたケーブル66を介して接続される。孔70がマイクロプレート50の下方延長部68を貫通し、接続ポート64とコンピュータシステム10を接続するケーブル66を通す。
【0139】
例えば、画像システム6は複数井戸に対向する、電子基板62の一方の面に連結され、ポート64と電子制御器8が他の面に接続される。
【0140】
もう1つの構成によれば各画像システム6は、電子制御器8と接続ポート64が組み立てられた電子親基板にコネクタにより接続される電子子供基板に接続され、組み立てられる。
【0141】
電子基板(単、複)62は機械的固定手段と、マイクロプレート50と電子基板(単、複)62間に配置された支承点を用いて、マイクロプレート50に固定される。
【0142】
既知の方法で画像のコンピュータシステム10への高伝送速度を確保するため、接続ポート64をUSB2,FireWire, Ethernet Gigabit 、又はCamLinkポートとする。
【0143】
もう1つの代替例によれば、コンピュータシステム10と電子基板62間の2方向通信が送信機及び受信機によってなされ、画像化システム6(単、複)用の電源は装置に近い電池又はバッテリーによって提供される。
【0144】
光センサ26のマトリクス24の寸法により、それが対向して配置される井戸56の底部の全部又は一部のみを覆うことが可能になる。更に、光学素子のマトリクス30の寸法は、それが対向して配置される光センサ26のマトリクス24の寸法に実質的に等しい。
【0145】
例えば、光センサ26の各マトリクス24は、径9mmの円形井戸下に置かれるとき、面積が3.6mm×2.7mmである。
【0146】
もう1つの例では、光センサ26の各マトリクス24は、径18mmの円形井戸下に置かれるとき、面積が6.4mm×4.6mmである。
【0147】
各画像化システム6に付いて、マトリクス24及び30の中心は井戸の中心と一直線上に並ぶ。
【0148】
寸法が井戸の径より小さい光センサ26のマトリクス24と光学素子のマトリクス30を用いると、井戸の縁部に位置付けられ、挙動が細胞集団のものを表さないと考えられることの多い複数の細胞を画像化することができる。
【0149】
マイクロプレート50の寸法は、Society for Biomolecular Screening (SBS)の推奨する仕様:ANSI/SBS 1−2004〜14−2004の正当性を証明している。詳しくは、マイクロプレートは長さが127.76±0.5mm、幅が85.48±0.5mmである。
【0150】
マイクロプレート50は井戸2×3、3×4、4×6、6×8、8×12、16×24又は32×48のアレイを有する。
【0151】
画像化システム6を備えるマイクロプレート50の支持部54の全高は14.35mm〜35.00mmであって、即ち井戸56の、第1薄片28に接する端部とは反対側に端部と、延長部68の、台板52に接する端部間の、光センサ26の光軸に沿って測定される距離である。
【0152】
第1の薄片28は例えば、厚み175μm又は210μmのガラス板、又は厚み125μmの透明なポリスチレンのフィルムである。
【0153】
画像化システムと一体化するマイクロプレート50は就中、細胞増殖研究、毒物学研究、形態分析、運動性分析、走化性分析、ウイルス感染分析、発癌学研究、医薬スクリーニング分析又は細胞挙動に影響する分子の研究のために用いられる。
【0154】
電子基板62は長さ115mm、幅75mmで、マイクロプレート50の支持部54の下方延長部68に挿入可能なものとする。従って、電子基板のどんな成分もマイクロプレート50の台板52に接することはない。更に、この台板52は電子基板62を培養器14内の湿気から保護する。
【0155】
本発明による画像化システムは瓶1つ又は数個の内壁上に配置される対象の特性を決定するため、1つ以上の瓶の外壁に当てて配置できる。その際、厚Eは瓶の厚さである。
【0156】
図11に関して、細胞培養瓶80には培養瓶内の細胞の増殖を監視するため、本発明の画像化システム6が備わる。
【0157】
培養瓶80は既知の様に、ポリスチレン又はポリプロピレンから成り、好ましくは細胞粘着に好ましい表面処理をした瓶である。
【0158】
好ましくは、画像化システム6は培養瓶80の下に設置され、対象、好ましくは瓶80の、画像化システム6とは反対側の壁である下壁4に接着した細胞22を画像化する。該下壁は画像化システム6の第1の薄片28を構成する。従って、下壁84は本発明による細胞画像化を実行するに適した厚みEをもつ。
【0159】
もう一つの代替例によれば、瓶はガラス又はプラスティックから成る薄片又は板であり、厚みがEの下壁84の全部又は一部を除いて、培養瓶はポリスチレンから成る。上記薄片、即ちガラス又はプラスティック板はclass6、USP glue等の生体適合性接着剤を用いて、培養瓶のポリスチレン壁に接着される。
【0160】
図10に示した実施態様と同様、画像化システム6は電子基板86を介して電子制御器8に接続される。ケーブル92に接続される電子ポート90は電子基板86に組み立てられ、電子制御器8を装置のコンピュータシステム10に接続する。
【0161】
更に、電子基板86は機械的固定手段88A,88Bと、下壁84と電子基板間に配置される支承点を用いて、瓶80の下壁に固定される。
【0162】
更に、光源18は瓶80の上壁に固定される。更に、瓶はサンプル4を例えば細胞培養媒体の蒸発から防止するストッパー82を含む。
【0163】
培養瓶80と画像化システム6と光源18を上下方向に積み重ね、培養器14の内部の空間をセーブすることができる。その場合、発光シート等の非常に平坦な光源が選ばれ、培養瓶のサンプルを照射するようにすることによって、瓶と画像化システムを積み重ねし易くする。別の種の光源が選ばれる場合、光源用の空間が固定手段及び支承点を用いて、各培養瓶の上方に確保される。
【0164】
コンピュータシステム10によって収集される画像は、コンピュータサーバを用いて遠隔視認することができる。細胞の画像に遠隔アクセスするユーザは、細胞の培養媒体を変更する、又は新しい培養瓶に細胞を移すことを決めるか、決めない。
【0165】
較正寸法のマイクロビーズをサンプルに導入して、生成画像から媒体の温度を測定することができる。実際、既知の方法にて、マイクロビーズは画像上に現れ、2つの相続画像間のマイクロビードの移動はブラウン運動、即ち温度に依存する。従って、2つの相続画像間のマイクロビードの移動の測定はストークス・アインスタイン方程式:
T=3πrη<d>/kt
を用いての温度推定を可能にする。ここで、rはマイクロビードの半径、ηは媒体の粘度、<d>は時間t中のマイクロビードの走行距離の2乗、kはボルツマン定数(k=1,3806504.10−23J.K−1)である。
【0166】
画像上のビーズの位置の正確な測定は、画像化システムの実施態様(マイクロプレート、培養瓶等)とは無関係に、先に参考として示したように、基準として上記の、薄片上の付着又は蝕刻計量マーキングを用いることによって為される。
【0167】
画像化システム及びシステム付設装置は、画像を光学的に、特に細胞を検出及び特性決定することを目的とする。
【0168】
マイクロレンズは光をできるだけ多く収集するため、サンプルの部分から到来する光をシリコンの対応する感知部分に焦点化する。光強度は各光センサによって積分される。マイクロレンズのマトリクスは、光センサのマトリクスによって与えられる空間の分割(離散化)を修正・変更する。
【0169】
更に、第1の薄片28は、これの表面に付着する細胞等の低コントラスト対象、特にこれ等対象の輪郭の視覚化に利する回折及び干渉効果をもたらす。
【0170】
画像化システム6のフィールドは光センサ26のマトリクス24の寸法に対応する。一例として、このフィールドは通常の顕微鏡に対して、面積数mmの、そして上限数cmまでの矩形に亘って拡げられる。現在、得られる画像は通常の顕微鏡法における×4の拡大倍率に対応するが、通常のディジタル開口対象(opening objective)に対して約3.5×4.5mmのより大きいフィールドに亘って対応する。画像の拡大倍率は、第1の薄片28のサンプル支持面28Aとマイクロレンズ34の頂点間の距離によって異なる。実際、サンプル4又は対象22が光センサ26のマトリクス24から離間しているとき、サンプル又は対象の画像は増大する数の光センサ26に亘って拡げられる。
【0171】
解像度は画素の大きさによるが、マイクロレンズの焦点距離、サンプル4又は対象22と光センサのマトリクス間の距離及び媒体36の屈折率nに依存する。
【0172】
装置は寸法がより小さく、好ましくは辺が10cmの立方体のもので、培養器内に設置がより簡単である。
【0173】
寸法を小さくすると、赤血球計数等の患者のベッドへの使用を考慮して装置の可搬性が良好になり、細胞培養室にコンピュータの存在を付加するのみで培養器に直接設置できる。
【0174】
本発明を、細胞から成るサンプルでの生物学的応用の文脈で以上記載した。だが、他の分野、例えば細菌、酵母菌、真菌類、藻類、リポソーム、合成粒子の視認及び/又は第1の薄片28上のリザーバ内の結晶形成の視認等の、物理化学現象に対する光学的応答の検出に応用可能である。
【符号の説明】
【0175】
2 検出・特性決定装置
4 サンプル
5 対象、例えば細胞
6 画像化システム
8 電子制御器
10 コンピュータシステム
12 マンマシーンインターフェース
14 培養器
16 COレベル監視・調整手段
17 光学系
18 光源
20 光源制御手段
22 細胞、粘着生物細胞
24 光センサのマトリクス
26 光センサ
28 透明薄片
28A、28B その支持面
30 光学素子のセット
32 マイクロレンズのマトリックス
34 マイクロレンズ
36 光学媒体
37 分離素子
38 キュベット
40 第2の薄片
42 第2の媒体
43 分離手段
44 調整手段
45 スライド
46 薄片
48 マイクロ室(井戸)
50 マイクロプレート
52 台板
54 サポート
56 井戸
58 蓋
60 井戸底
62 電子基板
64 電子ポート
66 ケーブル
68 下方延長部
70 開口
80 細胞培養瓶
82 ストッパー
84 瓶底壁部
86 電子基板
88A、88B 機械的固定手段
90 電子ポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル(4)を画像化するためのシステムであって、光センサ(26)のマトリクス(24)と、光センサマトリクス(24)に対向して配置され、且つサンプル支持面(28A)を画成する第1の薄片(28)と、光センサマトリクス(24)と第1の薄片(28)の間に配置された光学素子のセット(30)とを含み、該光学素子のセット(30)がマイクロレンズ(34)のマトリクス(32)を含に、マイクロレンズ(34)はフォトセンサのマトリックス(24)の各フォトセンサ(26)上に位置するサンプル画像化システムであって、光学素子のセット(30)がマイクロレンズマトリクス(32)と第1の薄片(28)との間に配置される光学媒体(36)を含むこと、該光学媒体(36)の屈折率が実質的に1とマイクロレンズ(34)の屈折率の間にあること、及びサンプル支持面(28A)とマイクロレンズ(34)の頂点の間の、光センサ(26)の光軸(Z)に沿って測られる距離が実質的に0〜1500μmであるようにして成ること、を特徴とする画像化システム。
【請求項2】
サンプル支持面(28A)とマイクロレンズ(34)の頂点の間の距離が−150×F×n+400×F以下、ここでFは空気中で測られるマイクロレンズの焦点距離、nは光学媒体(36)の屈折率であり、及び光学媒体(36)の屈折率が実質的に1〜1.64であるようにして成ることを特徴とする請求項1に記載の画像化システム。
【請求項3】
サンプル(4)の照射を目的とする光源(18)を含んで、該光源(18)がサンプル(4)の上方に配置されて透過画像を生成するようにして成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像化システム。
【請求項4】
サンプル(4)の照射を目的とする光源(18)を含んで、該光源(18)が画像化システム(6)の第1の薄片(28)に対して、画像化システム(6)の光軸に直角に照射するように配置されて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像化システム。
【請求項5】
光源(18)が200nm〜800nmの波長で照射し得るようにして成ることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像化システム。
【請求項6】
光源(18)を白色光として成ることを特徴とする請求項5に記載の画像化システム。
【請求項7】
光学媒体(36)を液体として成ることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項8】
前記液体及びサンプルを含有するキュベット(38)を含んで成ることを特徴とする請求項7に記載の画像化システム。
【請求項9】
第2の薄片(40)を含んで、サンプル(4)が第1の薄片(28)と第2の薄片(40)との間に位置して成ることを特徴とする請求項1〜8の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項10】
第1の薄片(28)におけるサンプル(4)の支持面(28A)が光センサのマトリクスに対向して配置されて成ることを特徴とする請求項1〜9の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項11】
第1の薄片(28)がスライド(45)と、スライド(45)に平行して着脱可能な、且つサンプル(4)の支持面(28A)を画成する薄片(46)とを含んで成ることを特徴とする請求項1〜10の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項12】
サンプル(4)の支持面(28A)とマイクロレンズ(34)の頂点間の、光センサ(26)の光軸(Z)に沿って測定される距離を調整するための手段を含んで成ることを特徴とする請求項1〜11の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項13】
第1の薄片(28)が複数のマイクロ室(48)又はマイクロチャンネルを含んで成ることを特徴とする請求項1〜12の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項14】
光センサが生物発光、化学発光又は蛍光によって200nm〜800nmで発せられる光を検出できるようにして成ることを特徴とする請求項1〜13の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項15】
サンプル(4)が細胞(5)であること、及びマイクロレンズ(34)に連携する光センサ(26)は、細胞(5)が第1の方向に隣接光センサ少なくとも2つにより覆われ、第2の方向に隣接光センサ他の2つにより覆われるように配置されて成ることを特徴とする請求項1〜14の何れか1つに記載の画像化システム。
【請求項16】
各マイクロレンズの開口径が細胞の最小横方向寸法より少なくとも2倍小さいこと、近接する隣接マイクロレンズ2つの光軸間の距離がマイクロレンズ1つの開口径の少なくとも30%より小さく、マイクロレンズ1つの開口径がマイクロレンズを形成する平ジオプターと凸ジオプターの交差部の径であること、及び、細胞の最小横方向寸法が細胞の重心を通り、サンプルの支持面(28A)に平行する面で測定される細胞の最小寸法であるようにして成ることを特徴とする請求項15に記載の画像化システム。
【請求項17】
各マイクロレンズの開口径が実質的に0.7〜10μmであるようにして成ることを特徴とする請求項15又は16に記載の画像化システム。
【請求項18】
サンプル(4)を検出及び特性決定するための装置(2)であって、請求項1〜17の何れか1つに記載の画像化システム(6)と、電子制御器(8)と、画像化システム(6)の制御を目的とするコンピュータシステム(10)とを含んで成ることを特徴とする装置。
【請求項19】
電子制御器(8)によって並列操作される、請求項1〜17の何れか1つに記載の画像化システム(6)少なくとも2つを含んで成ることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
第1の薄片(28)が隣接する画像化システム(6)少なくとも2つによって共有されて成ることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
画像化システム(6)とサンプル(4)が設置される培養室(14)を含んで成ることを特徴とする請求項18〜20の何れか1つに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2012−529025(P2012−529025A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513660(P2012−513660)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【国際出願番号】PCT/FR2010/051076
【国際公開番号】WO2010/139900
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ETHERNET
【出願人】(511293548)
【氏名又は名称原語表記】COMMISSARIAT A L‘ENERGIE ATOMIQUE ET AUX ENERGIES ALTERNATIVES
【Fターム(参考)】