説明

マタニティグリップ

【課題】改善された分娩用ベッド用のハンドルを提供する。
【解決手段】使用者支持装置は、フレーム12に可動的に連結されたハンドル32を有するフレーム14を備える。ハンドル32は、フレーム14上に支持される使用者が握れるようになっている。ハンドル32は、ハンドル32の長さを調節するよう構成された調節機構40を有する。調整機構40はロック可能である。ハンドル32は、ハンドル32に連結されたコントローラ64を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、使用者支持装置に関する。さらに詳細には、限定するものではないが、例示の一実施形態は、各病院用ベッドに連結された多機能性分娩用バーに関する。
【背景技術】
【0002】
分娩用ベッドなどの各使用者支持装置は、医療処置中の各患者を支えることができる。各分娩用ベッドの場合、使用者支持装置は、陣痛及び分娩全体を通して母体を支持できる。その過程では、産道を通過する胎児の移動を助けるよう母体が筋肉を収縮させる間に、母体が楽な姿勢をとれることが重要となりうる。各分娩用ベッドは、母親が体を支えるために握ることができる位置に合わせてベッドの両側にハンドルを備えることができる。各分娩用ベッド用の多様なハンドルが開発されてきているが、それらのハンドルにはまだ改善の余地がある。従って、当該分野の技術においては、さらなる貢献の必要性が存続している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
例示的な一実施形態には、フレームと連結されるポストが含まれ、該フレームは、ポストの長さを調節するよう構成された調節機構を有し、フレーム上の使用者が握れるようになっている。別の例示的な実施形態においては、上部フレームと連結されるポストは、使用者支持装置および/または使用者支持装置と通信するデバイスの機能を制御するように構成されたコントローラを有する。さらに別の例示的な実施形態においては、ハンドルは、フレームと可動的に連結された第一端部と第二端部とを有し、第二端部が第一端部に対して回転できるように構成された第一端部と第二端部との間に回転ジョイントが位置している。さらに別の例示的な実施形態においては、サイドレールは、サイドレールの内部に一体化されたマタニティグリップを有し、フレーム上に位置する使用者が握れるようになっている。
【0004】
単独または上記に列挙した特徴および/または請求項に列挙した特徴などの他の任意の特徴と組み合わせた追加的な特徴は、特許性のある主題を備えることができ、当業者にとっては、現時点で理解される発明を実施する最良の形態を例示する以下のさまざまな実施形態の詳細な説明を考察することにより明らかとなるであろう。
【0005】
次に、各図面における例示の実施例を参照するが、ここで類似の参照番号は、全体を通して同一または類似の要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】例示の一実施形態に係る使用者支持装置の斜視図である。
【図2】長さ調節可能な分娩用バーの付いた図1の使用者支持装置の斜視図である。
【図3】図2の長さ調節機構の側面図である。
【図4】複数の枢動点を有する分娩用バーの付いた別の例示の実施形態に係る使用者支持装置の側面図である。
【図5】分娩用バーを使用する使用者を示す、図4の使用者支持装置の斜視図である。
【図6】長さ調節装置および複数の枢動点を有する別の例示の実施形態に係る分娩用バーの側面図である。
【図7】分娩用バーサイドレールを有するさらに別の例示の実施形態に係る使用者支持装置の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
例示の一実施形態は、フレームに連結されたポストを有し、該ポストは、ポストの長さを調節するように構成された調節機構を含み、フレーム上の使用者が握れるようになっている。別の例示の実施形態において、上部フレームに連結されたポストは、使用者支持装置および/または使用者支持装置と通信する装置の機能を制御するように構成されたコントローラを有する。さらに別の例示の実施形態において、ハンドルは、フレームに移動可能に連結された第一端部と第二端部とを有し、第二端部が第一端部に対して回転できるように構成された第一端部と第二端部との間に回転ジョイントが位置している。さらに別の例示の実施形態において、サイドレールは、サイドレールの内部に一体化されたマタニティグリップを有し、フレーム上に位置する使用者が握れるようになっている。
【0008】
本開示は、多くの異なる形態をとりうる一方で、この開示の原理の理解を促進する目的で、図面に示した実施形態の参照を行い、また同一のことを説明するために特定の文言が使用される。従って、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。様々な代替、記載した実施形態のさらなる変更、および本明細書において説明される本開示の原理のさらなる任意の応用が考慮される。
【0009】
本開示の例示の一実施形態による使用者支持装置10が図1に示されている。使用者支持装置10は、使用者(不図示)の頭部が位置する頭部部分H1と、使用者(不図示)の足部が位置する足部部分F1とを有することができる。使用者支持装置10は、下部フレーム12またはベース12と、上部フレーム14と、上部フレーム14および下部フレーム12に連結される複数の支持部16とを有することができる。使用者支持装置10は、一つの支持部16のみを有することができることを理解すべきである。
【0010】
使用者支持装置10は、図1に示すように上部フレーム14上の使用者支持面18を支持できる。使用者支持面18は、複数の連接位置で使用者(不図示)を支持するように構成できる。使用者支持面18は、背中部分B1および主要部分M1(不図示)を含みうる複数の部分から形成できる。使用者支持面18は、単一の部分から形成できることも理解すべきである。背中部分B1は、上部フレーム部分14および主要部分M1に対して枢動可能であり、背中部分上に支持される使用者の頭部を上下させることができる。使用者支持面18は、膨張/収縮、圧力の変化、および/または空気の吹き込みにより使用者にセラピーを提供する発泡体および/または複数の空気袋を有する一つ以上の支持部分を有することができる。例えば、使用者支持面18の一つ以上の部分において、交互加圧セラピー、連続ローテーションセラピー(continuous lateral rotation therapy)、ローエアロスセラピー(low air loss therapy)、ブースト機能、パーカッション/バイブレーションセラピー(percussion/vibration therapy)および/またはターンアシスト機能を設けることができる。
【0011】
下部フレーム12は、図1に示すとおり、支持部16および上部フレーム14を支持するために各支持部16と連結できる。下部フレーム12は、各キャスター22によって支えられる複数の下部フレーム部分20を有することができる。下部フレーム12は、単一の下部フレーム部分20を有することができることを理解すべきである。また、下部フレーム12を各キャスター22によって支持することはできず、代わりに床上で支持できることを理解すべきである。
【0012】
各支持部16は、図1に示すように、下部フレーム12および上部フレーム14を通って延在し、下部フレーム12および上部フレーム14に対して実質的に垂直である縦軸Z1を画定できる。各支持部16は、下部フレーム12に対して上部フレーム14を昇降させるよう各リフト機構16を膨張および/または収縮させることができるリフト駆動装置(不図示)を有する各リフト機構16でもよい。各支持部16は、複数のテレスコープ型タワー、シザーリフト、回転式リフト、油圧リフトまたはアクチュエータ、空気圧リフトまたはアクチュエータ、リニアアクチュエータ、電子アクチュエータ、チェーンリフト、または他のリフト機構であってもよく、あるいは少なくともそのうち一つを備えることができることを理解すべきである。さらに、各支持部16は、各リフト機構16ではなく、代わりに少なくとも一つの固定支柱(不図示)であってもよいことを理解すべきである。各支持部16は、上部フレーム14と連結された上部支持部分24と、下部フレーム12と連結された下部支持部分26とを有する。
【0013】
上部フレーム14は、図1に示すように、上部フレーム14の横方向中心に沿って頭側端部H1および足側端部F1を通過し少なくとも使用者支持装置10の長さだけ伸びる縦軸X1と、縦軸X1に対して直交させることができ、上部フレーム14の長軸方向中心を通過して少なくとも使用者支持装置10の幅だけ伸びる横軸Y1とを画定できる。上部フレーム14は、中間フレーム30により支持されうるデッキ28が含まれうる。上部フレーム14は、中間フレーム30により支持されうるフットボード(不図示)、ヘッドボードHB1、および/またはサイドレールSR1を有することができることも理解すべきである。また、上部フレーム14はデッキ28のみを含むことができることも理解すべきである。デッキ28は、横軸Y1を中心に連接できる複数の部分から構成できる。デッキ28は、横軸Y1またはそれに平行な軸を中心に連接できる単一の部分のみを含むことができることを理解すべきである。また、デッキ28は連接できないことを理解すべきである。
【0014】
上部フレーム14は、図2に示すように本開示の一つの例示的な実施形態による各分娩用バー32または各ハンドル32を有することができる。各ハンドル32は、下部フレーム12または支持部16に可動的に連結できることを理解すべきである。また、各ハンドル32は、下部フレーム12、上部フレーム14、または支持部16に固定連結できることを理解すべきである。ハンドル32は、上部フレーム14の長軸側に沿って各第一ジョイント34で枢転可能に連結できる。各ハンドル32は、保管位置および使用位置の間を移動しうる。図3に示すとおり、保管位置では、各ハンドル32は各ハンドル32が実質的に上部フレーム14の下に位置するように回転でき、また使用位置では、各ハンドル32はハンドル32が実質的に使用者支持面18の上に位置するように回転できる。各ハンドル32は、各ハンドル32が保管位置で使用者支持面18より上に伸びないように回転させることができることを理解すべきである。
【0015】
図2に示すように、各ハンドル32は、第一部材36、第二部材38、調節機構40、およびグリップ部分42を有することができる。第一部材36は管状部材36とすることができ、第一部材36は、第一下端部44および第一上端部46を有することができる。第一下端部44は、第一ジョイント34で上部フレーム14に枢転可能に連結できる。第一上端部46は、図3に示すとおり、開口部48を第一部材36の内側領域50内に有することができる。
【0016】
図2に示すとおり、第一ジョイント34は、遠隔操作で起動できるロック用および回動用ジョイントを利用することにより、上部フレーム14に対する各ハンドル32の回動を阻止/許容できるよう選択的にロック及びロック解除ができる。例示的な一実施形態において、各可動ジョイントは、各可動ジョイントの回動および固定、または回動を阻止するようロックさせるために、ケーブルなどの伝送装置により、または空気圧によって遠隔操作で作動させて、選択的なロック/ロック解除ができる。そのようなジョイントは、Adjustable Locking Technologies社の登録商標INFILOCおよびVARILOCなどのように、各製造業者から市販されている。選択的にロック可能かつ枢転可能な他のジョイントは、本発明の範囲内である。一実施例には、スプライン型の可動ジョイント(不図示)が考えられ、該スプラインがメッシュ止めされるかまたは噛み合って可動ジョイントをロックして可動ジョイントの回動動作を阻止したり、メッシュ止めを外すかまたは噛み合いを解除して、可動ジョイントの回動動作を可能にする。別の実施例では、クラッチ型の可動ジョイント(不図示)が考えられ、各クラッチの摩擦パッドが噛み合い、可動ジョイントをロックして可動ジョイントの動作を阻止したり、噛み合いが解除されて、可動ジョイントの回動動作を可能にする。
【0017】
第二部材38は、図2および図3に示すとおり、第一部材36に対して移動できる。第二部材38は、第二下端部52および第二上端部54を有することができ、第一部材36の内側領域50内の開口部48の直径より小さい直径のポールとなりうる。第二部材38は、内側領域50を有するシリンダーでもよく、また第一部材36は、第二部材38の内側領域50内の開口部48の直径よりも小さい直径のポールでもよいことを理解すべきである。第二下端部52は、第一部材36の内側領域50内に配置でき、内側領域50内でハンドル32の長さを調節するために、開口部48に向かって、または第一下端部44に向かって移動可能である。第二上端部54は、グリップ部分42と第二ジョイント56で連結しうる。第二ジョイント56は、第一ジョイント34について上述したように、選択的にロック/ロック解除可能なジョイントとすることができることを理解すべきである。
【0018】
調節機構40は、図2および図3に示すとおり、第一部材36の第一上端部46、および第二部材38の第二下端部52と連動させて、ハンドル32の所望の長さを維持させることができる。調節機構40は、図3に示すとおり、第一部材36の第一上端部46内で第一穴58と噛み合い、第二部材38の第二下端部52内で複数の第二穴60と噛み合う着脱可能なピン56とすることができる。調節機構40は、カムロック、ばね式ピン、摩擦ロック、またはテレスコープ型配列に使用される他のロックであってもよいことを理解すべきである。ハンドル32の長さおよび/または方向を調節するために、ピン56を第一穴58および第二穴60から外すことができ、これにより、第二部材38の第二下端部52は第一部材36の内側領域50内部で、第一部材36の第一上端部46に対してスライドすることができる。ハンドル32の長さおよび/または方向を維持するために、ピン56を第一穴58と、第二穴60のうち一つに挿入して、第二部材38に対する第一部材36の移動を阻止することができる。各ハンドル32は、使用者の快適さに応じて、高さが調節できる。
【0019】
グリップ部分42には、図2に示すとおり、グリップ62およびコントローラ64を有することができる。グリップ62は、第二部材38の第二上端部54に一体化しうる。グリップ62は、図4に示すとおり、第二ジョイント56付近で、第二部材38の第二上端部54に連結できることを理解すべきである。上部フレーム14上に支持される使用者は、体を支えるためにグリップ62にしっかりと掴まることができる。例示の一実施形態において、グリップ62は、出産過程にある使用者がしっかりと掴まることができる。
【0020】
図2に示すとおり、コントローラ64はグリップ62に連結しうる。コントローラ64は、グリップ62から取外しでき、また離れた場所から使用できることを理解すべきである。また、コントローラ64は、グリップ62と一体化できることを理解すべきである。さらに、コントローラ64は、各ハンドル32の任意の部分に連結または一体化できることを理解すべきである。コントローラ64は、使用者支持装置10の制御システム(不図示)と電気的に連結された複数のボタン66を有することができ、使用者支持装置10の少なくとも一つの機能を制御するよう構成できる。コントローラ64は、回転式ダイアル、タッチスクリーン、マイクロホン、および/またはその他のユーザインターフェースも有することができることを理解すべきである。また、デバイスまたはシステムが有線、無線、病院ネットワーク、またはその他の接続のどの手段を介して使用者支持装置と通信するかにかかわらず、コントローラ64が、使用者支持装置10と通信する、例えば、ナースコールシステム、部屋/ベッドの照明、テレビ、および/または窓/ブラインドなどのデバイスまたはシステムの機能を制御できることを理解すべきである。
【0021】
本開示の別の実施形態による使用者支持装置110を図4および図5に示すが、ここで類似の数字は、他の実施形態にあるような類似の各特徴を表す。使用者支持装置10は、下部フレーム12またはベース12と、上部フレーム114と、上部フレーム114および下部フレーム12に連結された複数の支持部16とを有することができる。上部フレーム114は、該フレームに連結されたハンドル132または分娩用バー132を有することができる。ハンドル132は、第一部材136と、第二部材138と、回動ジョイント140と、グリップ部分42とを有することができる。ハンドル132は、上述して図6に示した調節機構40も有することができることを理解すべきである。
【0022】
第一部材136はポールでもよく、図4に示すように第一下端部144および第一上端部146を有することができる。第一下端部144は、第一ジョイント34で上部フレーム114に枢動可能に連結できる。第一上端部146は、回動ジョイント140で第二部材138に連結できる。回動ジョイント140は、第一ジョイント34に関連して上記に説明したように、選択的にロック/ロック解除可能なジョイントとなりうる。
【0023】
第二部材138はポールでもよく、図4に示すように第一部材136に対して回動可能であることによってハンドル132の方向を変更できる。第二部材138は、第二下端部152および第二上端部154を有することができる。第二下端部152は、回動ジョイント140で第一部材136に連結できる。第二部材138。第一部材136および/または第二部材138は、使用者支持装置110上で支持される使用者の好む向きおよび/または高さに合わせるように、回転させて頭部部分H1に近づけたり離したりできることを理解すべきである。また、ハンドル124は、第一部材136および第二部材138が実質的に互いに平行であり、さらに上部フレーム114の下の保管位置に移動するように回転できることを理解すべきである。第二部材138の第二上端部154は、第二ジョイント56でグリップ部分42に連結できる。
【0024】
本開示の別の実施形態による使用者支持装置210を図7に示す。使用者支持装置210は、下部フレーム12またはベース12と、上部フレーム214と、上部フレーム214および下部フレーム12に連結された複数の支持部16とを有することができる。上部フレーム214は、該フレームに各第一ジョイント234で可動的に連結されたサイドレールSR1を有することができる。各第一ジョイント234は、上記で第一ジョイント34について説明したとおり、選択的にロック/ロック解除可能なジョイントでもよいことを理解すべきである。上部フレーム214に対するサイドレールSR1の方向は、使用者支持装置210上で支持される使用者の好みに基づき、第一ジョイント234を通過する回転軸R1を中心にサイドレールSR1を回転させることによって、適切な方向に変更できる。
【0025】
図7に示すとおり、サイドレールSR2は、該サイドレールと一体化されたハンドル232または分娩用バー232を有することができる。ハンドル232は、該ハンドルに連結されたグリップ262およびコントローラ264を有することができる。コントローラ264は、サイドレールSR2に一体化することや、サイドレールSR2から取外し可能とすることができ、離れた場所から使用できることを理解すべきである。グリップ262は、使用者支持装置210上で支持される使用者が握ることができる。例示の一実施形態において、出産中の使用者はグリップ262にしっかりと掴まることができる。コントローラ264は、各ボタン266を含めることができ、デバイスまたはシステムが有線、無線、病院ネットワーク、または他の接続のどの手段を介して使用者支持装置と通信するかにかかわらず、使用者支持装置210と通信するデバイスまたはシステムの機能、例えば、ナースコールシステム、部屋/ベッドの照明、テレビ、および/または窓/ブラインドなどを制御するよう構成できる。コントローラ264は、上述したコントローラ64と同様に構成および/または動作しうることを理解すべきである。
【0026】
本開示の他の多数の実施形態も想定される。例えば、使用者支持装置は、フレームに可動的に連結されたハンドルを含むフレームを備える。ハンドルは、フレーム上で支持される使用者が握れるようになっている。ハンドルは、ハンドルの長さを調節するよう構成された調節機構を有する。
【0027】
別の実施例において、使用者支持装置は、下部フレームと、複数の支持部と、上部フレームとを備える。上部フレームは、下部フレームの上部の複数の支持部により支持される。上部フレームと下部フレームのうち少なくとも一つは、下部フレームと上部フレームのうち少なくとも一つに可動的に連結されたハンドルを有する。ハンドルは、上部フレーム上に位置する使用者が握れるようになっている。ハンドルは、使用者支持装置の機能を制御するよう構成されたコントローラを有する。
【0028】
さらに別の実施例において、使用者支持装置はフレームおよびハンドルを備える。ハンドルは、フレームおよび第二部材と可動的に結合された第一部材を有する。ハンドルは、フレーム上で支持される使用者が握れるようになっている。ハンドルは、第一部材と第二部材の間に位置し、第二部材が第一部材に対して回転できるよう構成された回転ジョイントを有する。
【0029】
さらに別の実施例において、使用者支持装置はフレームおよびサイドレールを備える。フレームは、一対の横方向の側面を有する。サイドレールは、横方向側面のうち少なくとも一つに沿って位置する。サイドレールは、該サイドレールに一体化されたマタニティグリップを有する。マタニティグリップは、フレーム上に支持される使用者が握れるようになっている。
【0030】
本明細書に記載した一切の理論、動作メカニズム、証明、または所見は、本開示の原理の理解をさらに高めることを意図しており、いかなる方法でも本開示をそうした理論、動作メカニズム、例示の実施形態、証明、または所見に依存するものとすることを意図していない。上記の説明において、好ましいという用語は、そのように記載した特徴がより望ましいことを示すが、それにもかかわらず、それが必要なわけではなく、その記載のない実施形態も本開示の以下の請求項に定義される範囲内に入るものとして考えられることが理解されるべきである。
【0031】
各請求項を読む際に、単数形(原文で「a」、「an」)や「少なくとも一つ」、「少なくとも一部分」などの単語が使用される場合、請求項にそれに反する内容が具体的に述べられていない限り、請求項を一つの項目だけに限定することを意図したものではないことを意味する。「少なくとも一部分」および/または「一部分」という文言が使用される場合、当該項目には、これに反して具体的に記載のない限り、一部分および/または項目全体が含まれる。
【0032】
選択した実施形態のみを表示および説明してきたが、本明細書に画定するように、または下記の各請求項のいずれかにより、本開示の趣旨を逸脱しない考えられるすべての代替物、改良物、態様、組み合わせ、原理、変形物、および等価物が保護されることが望ましいことを理解すべきである。本開示の各実施形態について、図面および上述の説明で詳細に図示および説明してきたが、各実施形態は例示的なものとして考慮されるべきであり、本発明を全て網羅するものではなく、本開示を開示した正確な各形態に限定することを意図したものではない。追加的な代替物、改良物および変形物が、当業者にとって明らかである。また、複数の発明の態様や原理を提示してきたが、これらを組み合わせて利用する必要はなく、上記の各種実施形態に照らして発明の各態様や原理の様々な組み合わせが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームに可動的に連結されたハンドルを有するフレームを備え、前記ハンドルは、前記フレーム上に支持される使用者が握れるようになっており、前記ハンドルは、前記ハンドルの長さを調節するよう構成された調節機構を有する、使用者支持装置。
【請求項2】
前記調節機構はロック可能である、請求項1に記載の使用者支持装置。
【請求項3】
前記ハンドルは、前記ハンドルに連結されたコントローラを有し、前記コントローラは前記使用者支持装置の少なくとも一つの機能と、前記使用者支持装置と通信するデバイスと、前記使用者支持装置と通信するシステムとを制御するよう構成される、請求項1に記載の使用者支持装置。
【請求項4】
前記コントローラは、ハンドルから取外し可能および遠隔操作可能である、請求項3に記載の使用者支持装置。
【請求項5】
前記ハンドルは、部材間に軸がある第一部材と第二部材とを有し、前記第一部材は前記フレームに可動的に連結され、前記第二部材は前記第一部材に対して前記軸を中心に移動可能である、請求項1に記載の使用者支持装置。
【請求項6】
前記軸はロック可能である、請求項5に記載の使用者支持装置。
【請求項7】
下部フレームと、
複数の支持部と、
前記下部フレームの上の複数の支持部上に支持される上部フレームとを備え、前記下部および前記上部フレームのうち少なくとも一つは、前記下部フレームと前記上部フレームの少なくとも一つと可動的に連結されたハンドルを有し、前記ハンドルは、前記上部フレーム上に位置する使用者が握れるようになっており、前記ハンドルには、前記使用者支持装置の少なくとも一つの機能と、前記使用者支持装置と通信するデバイスと、前記使用者支持装置と通信するシステムとを制御するよう構成されたコントローラを有する、使用者支持装置
【請求項8】
前記コントローラは前記ハンドルから取外し可能および遠隔操作可能である、請求項7に記載の使用者支持装置。
【請求項9】
前記コントローラは前記ハンドルに一体化される、請求項7に記載の使用者支持装置。
【請求項10】
前記ハンドルは、前記ハンドルの長さを調節するよう構成された長さ調節部分を有する、請求項7に記載の使用者支持装置。
【請求項11】
前記ハンドルは、部材間に軸がある下部部材および上部部材を有し、前記下部部材は前記下部フレームと前記上部フレームのうち少なくとも一つと可動的に連結され、前記上部部材は前記下部部材に対して前記軸を中心に枢動可能である、請求項7に記載の使用者支持装置。
【請求項12】
前記軸はロック可能である、請求項11に記載の使用者支持装置。
【請求項13】
前記ハンドルは、前記ハンドルの長さを調節するよう構成された調節機構をも有する、請求項11に記載の使用者支持装置。
【請求項14】
前記調節機構はロック可能である、請求項13に記載の使用者支持装置。
【請求項15】
フレームと、
前記フレームに可動的に連結された第一部材と第二部材とを有するハンドルとを備え、前記ハンドルは、前記フレーム上に支持される使用者が握れるようになっており、前記ハンドルは、前記第一部材と前記第二部材との間に位置し、前記第二部材が前記第一部材に対して回転するよう構成された回転ジョイントを有する、使用者支持装置。
【請求項16】
前記回転ジョイントはロック可能である、請求項15に記載の使用者支持装置。
【請求項17】
前記第一部材および第二部材のうち少なくとも一つが高さ調節部分を有し、前記高さ調節部分は前記第一部材および前記第二部材のうち一つの長さを調節する、請求項15に記載の使用者支持装置。
【請求項18】
前記ハンドルは前記ハンドルに連結されたコントローラを有し、前記コントローラは前記使用者支持装置の少なくとも一つの機能と、前記使用者支持装置と通信するデバイスと、前記使用者支持装置と通信するシステムとを制御するよう構成される、請求項15に記載の使用者支持装置。
【請求項19】
前記コントローラは、前記ハンドルから取外し可能および遠隔操作可能である、請求項18に記載の使用者支持装置。
【請求項20】
前記ハンドルは、保管位置と使用位置との間で移動可能であり、前記ハンドルは前記保管位置で前記フレーム上に支持される支持面の表面よりも低い位置にあり、前記ハンドルの少なくとも一部分は、前記使用位置で、前記フレーム上に支持される前記支持面の表面よりも上の位置にある、請求項15に記載の使用者支持装置。
【請求項21】
頭部部分および足部部分を含むフレームと、
軸で前記フレームに可動的に連結された少なくとも一つのサイドレールとを備え、前記サイドレールは、前記サイドレールに一体化されたマタニティグリップを有し、前記マタニティグリップは前記フレーム上に支持される使用者が握れるようになっている、使用者支持装置。
【請求項22】
前記サイドレールは前記マタニティグリップに隣接して連結されたコントローラを有し、前記コントローラは前記使用者支持装置の少なくとも一つの機能と、前記使用者支持装置と通信するデバイスと、前記使用者支持装置と通信するシステムとを制御するよう構成される、請求項21に記載の使用者支持装置。
【請求項23】
前記コントローラは前記サイドレールから取外し可能及び遠隔操作可能である、請求項22に記載の使用者支持装置。
【請求項24】
前記軸はロック可能である、請求項21に記載の使用者支持装置。
【請求項25】
前記頭部部分が前記足部部分に対して連接するように、前記サイドレールが前記フレームの前記頭部部分と共に移動する、請求項21に記載の使用者支持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−240399(P2010−240399A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−69945(P2010−69945)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(501453167)ヒル−ロム サービシーズ,インコーポレイティド (54)
【Fターム(参考)】