説明

マルチセグメントフィルタの製造プロセスにおけるフィルタセグメントの安全移送方法

マルチセグメントフィルタの製造にあたり、適正に調製されたセグメント(1)を、送り出しゾーン(2)を通って分離ユニット(5)を備えた分離ゾーン(4)に移送し、次に、軸線(10)に取り付けられていて移送ユニット(11)を構成する回転円板(9)のドライバ(8)相互で移送し、中断ユニット(T)で移送ユニット(11.)により中断し、中断ユニット(T)においてセグメントを個々に、移送ゾーン(12)を通って配置ゾーン(4)に移送し、配置ゾーン(4)においてセグメントをグループ分けベルト(13)の水平軌道上に位置決めし、いずれかのゾーン(2,4,7,12,14)内における且つ/或いはゾーン相互間におけるフィルタセグメント(1)の不正確な流れの場合、少なくとも1つのゾーン内におけるフィルタセグメントの移送を中断し、それによりフィルタ製造プロセスを停止する。不正確な流れの検出は、各ゾーン内におけるモータの駆動トルクをチェックすることにより各種機構体の動作に対する抵抗をチェックすることによって、或いは移送ユニット(11)及び/又は分離ユニット(5)内に固定された位置センサ(17)により各種機構体の位置の変化をチェックすることによって行なわれる。プロセスの中断は、フィルタセグメント(1)の流れ軌道からの移送ユニット(11)及び/又は分離ユニットの取り出しによって行われ、取り出しは、空気圧シリンダが移送ユニット(11)を移送ユニット(11)の回転軸線(10)に平行な軸線を備えたその案内(16)に沿って動かすことにより、或いは空気圧シリンダが移送ユニットを案内の軸線回りに回転させることにより行なわれる。案内に一緒に取り付けられた移送ユニット及び分離ユニットは、移送ユニットの回転軸線に垂直な軸線の案内に沿って動くことにより或いは移送ユニットの回転軸線に平行な案内の軸線回りに回転することにより取り出し可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の技術分野は、紙巻きたばこのためのたばこ製造業界において用いられているマルチセグメントフィルタを製造するプロセスにおけるグループ分けベルトへのフィルタセグメントの安全移送方法である。
【背景技術】
【0002】
たばこ製造業界では、紙巻きたばこの製造に用いられるマルチセグメントフィルタの需要が存在し、マルチセグメントフィルタは、種々のフィルタ材料で作られた少なくとも2つの形式のセグメントから成り、かかるセグメントは、軟質であり、これらセグメントには例えば不織布、紙、セルロースアセテートが詰め込まれている場合があり、或いは、かかるセグメントは、硬質であり、これらセグメントには粒質物、焼結要素又は中空筒体が充填されている場合がある。次に、得られた一連のセグメントを紙巻きたばこの製造に用いられるフィルタ内に適切に分ける。マルチセグメントフィルタを製造する一公知の方法は、ライン法(line method )であり、この動作原理は、英国会社モーリンス・リミテッド(MOLINS Ltd.)の所有する特許文献に何度か提供されている。例えば、英国特許第1,146,259号明細書は、少なくとも3つの互いに異なるセグメントから成るフィルタを備えた紙巻きたばこを製造する方法及びかかる方法の使用を可能にし、3つのモジュールから成る機械を記載している。セグメントは、3つの互いに異なるドラム上で周方向に動く円形カッタによりフィルタロッドを切断することによって形成され、切断された組をなすセグメントは、ドラムに設けられている各溝から、ドライバを備えていて切断ドラムの軸線から僅かに角度をなして傾けられた垂直平面内で常時働くチェーンコンベアにより取り出される。次に、セグメントは、突出装置によりチェーンコンベアから水平に設けられた回転中間円板に取り出され、回転中間円板の周囲に設けられているドライバがセグメントをグループ分けベルトの水平軌道に沿ってセグメントの運動を調節するウォームドラムに端方向に移送し、他方、これよりも先に、他のモジュール内のドラムでフィルタロッドを切断することによって得られた別形式のセグメントが同様な仕方でセグメント相互間の空の空間内に送られ、そしてグループ分けベルト上に送られる。提供された構造では、中間モジュールの中間円板も又、フィルタセグメントのウェッジ作用によって引き起こされる規定された強度の抵抗に出会うと、前後運動を行なうドライバを有する。かかる移送は、ボールクラッチの使用により可能であり、ボールクラッチは、誤動作の場合にドライバが損傷しないようこれらを保護する。同一会社によって出願された別の英国特許第2,151,901号明細書は、たばこ入りのロッドが水平に設けられた1組の円板によってグループ分けベルトの水平軌道に送られ、ドラム上で切断されたフィルタセグメントがベルト軌道の垂直方向上方に配置された回転円板によってロッド相互間の空の空間内に挿入される装置を記載している。フィルタセグメントをグループ分けベルト上に配置するよう指定された公知の機械では、フィルタセグメントの供給プロセスにおいて機械の任意のゾーンにおける外乱を報告する場合、互いに協働するユニットの切り離しを行なうための制御システムの即時の応答を生じさせる包括的なモニタプロセスが存在しない。というのは、製造条件下において、例えば間違った寸法形状又は不適切に製造された欠陥のあるセグメントがフィルタ製造プロセスに送られる場合があり、それにより、セグメントの運動につかえが生じると共に機構体の動作に対する抵抗が増すからである。セグメントが適切な品質のものであるが、次のセグメントの各々を配置する前にセグメントをグループ分けベルト上に配置するユニットがセグメントを不正確に位置決めした場合又はセグメントを配置する次のユニットが互いに同期されない場合、移送中のユニットと先にグループ分けベルト上に配置されたセグメントが衝突する場合がある。この欠点により、ユニットの損傷が生じる場合があると共にマルチセグメントフィルタの不正確なバーの製造の恐れが生じる。ユニットの或る特定の要素を損傷が生じないよう保護するこれまでの試みは、プロセス全体の完全に適正な機能を保護するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】英国特許第1,146,259号明細書
【特許文献2】英国特許第2,151,901号明細書
【発明の概要】
【0004】
本発明によれば、たばこ製造業界で用いられるマルチセグメントフィルタを製造するプロセスにおけるグループ分けベルトにフィルタセグメントを安全に移送する方法であって、プロセスは、調製されたセグメントの送り出しゾーン、送り出されたセグメントの分離ユニットによる分離ゾーン、分離されたセグメントの移送ユニットによる中断ゾーン、セグメントの移送ユニットによる移送ゾーン及び移送ユニットによるグループ分けベルトの水平経路上への配置ゾーンにおいて連続的に進行する、方法は、いずれかのゾーン内における且つ/或いはゾーン相互間におけるフィルタセグメントの不正確な流れの場合、少なくとも1つのゾーン内におけるフィルタセグメントの移送を中断することを特徴とする。フィルタセグメントの不正確な流れの検出は、各ゾーン内におけるモータの駆動トルクのチェック及び制御システムによる通常のトルクとの比較により各種機構体の動作に対する抵抗をチェックすることによって行なわれる。この検出は、移送ユニット及び/又は分離ユニット内に固定された位置センサにより各種機構体の位置の変化をチェックすることによっても実施可能である。フィルタセグメントの移送の中断は、フィルタセグメントの流れ軌道からの移送ユニット及び/又は分離ユニットの取り出しによって行われる。移送ユニットの取り出しは、空気圧シリンダが移送ユニットを移送ユニットの回転軸線に平行な軸線を備えたその案内に沿って動かすことによって、或いは空気圧シリンダが移送ユニットを移送ユニットの回転軸線に平行な案内の軸線回りに回転させることによって行なわれる。本方法の別の実施例では、移送ユニットの取り出しは、空気圧シリンダが移送ユニットを移送ユニットの回転軸線に平行な軸線を備えたその案内に沿って動かすことにより行なわれ、移送ユニットは、空気圧シリンダによって移送ユニットの回転軸線に平行な軸線を備えた案内に沿って逆方向に取り出される。本方法の更に別の実施例では、移送ユニット及び分離ユニットが案内に一緒に取り付けられている場合、移送ユニットと分離ユニットの両方は、空気圧シリンダが移送ユニットの回転軸線に垂直な軸線の案内に沿って移送ユニット及び分離ユニットを動かすことによって一緒に取り出される。移送プロセスの任意のゾーンにおいて且つ/或いはゾーン相互間において、フィルタ製造プロセスの再開は、フィルタセグメントの不正確な流れの原因の除去後に実施可能である。提供される本方法は、製造プロセスの常時モニタを可能にすると共に不規則性の検出の場合にプロセスを中断する制御システムの迅速な応答が可能であり、それにより、用いられる機構体の損傷の恐れ並びにマルチセグメントフィルタの不完全なロッドの製造の恐れがなくなった。
【0005】
良好な理解が得られるよう、本発明の内容が図に実施形態の実施例として示されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】セグメントの移送段階を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図2】本発明の実施形態の実施例Iとしての方法の中断段階を示す図であり、移送ユニットが垂直軸線上に水平に設けられると共にかかる軸線に沿って摺動する回転円板の形態で用いられる状態を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図3】セグメントの移送段階を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先1する要素の運動が矢印によって示されている。
【図4】本発明の実施形態の実施例IIとしての方法の中断段階を示す図であり、移送ユニットが例えば実施例Iの形態で用いられ、回転円板が円板の軸線に平行な軸線回りの回転によって取り出される状態を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図5】セグメントの移送段階を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図6】本発明の実施形態の実施例IIIとしての方法の中断段階を示す図であり、移送ユニットが水平軸線上に垂直に取り付けられると共に回転軸線に垂直な軸線に沿って分離ユニットと共に摺動する状態を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図7】セグメントの移送段階を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図8】本発明のセグメントの実施例IVとしての方法の中断段階を示す図であり、移送ユニットが実施例IIIの場合と同様な形態で用いられ、かかる移送ユニットが回転軸線に平行な軸線に沿って動かされ、分離ユニットが回転軸線に平行な軸線に沿って動かされるが、逆方向に動かされる状態を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図9】セグメントの移送段階を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【図10】本発明の実施形態の実施例Vとしての方法の中断段階を示す図であり、移送ユニットが実施例IIIの場合と同様な形態で用いられ、円板の回転軸線に平行な軸線に分離ユニットと一緒に取り付けられ、かかる軸線回りに回転することによって取り出される状態を示す図であり、図中、本発明の方法の中断段階に先行する要素の運動が矢印によって示されている。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施例I.図1は、正しく調製されたセグメント1が輸送装置3を構成するゾーン2を通って、製作シーケンスとしてゾーン4に送り出され、ゾーン4では、セグメント1は、永続的に固定された傾斜路又は斜面6の形態をした分離ユニット5によって分離され、そして水平軸線10に垂直に設けられていて移送ユニット11を構成する回転円板9のドライバ8相互間のゾーン7内に移送される状況を記載している。ドライバ8によってゾーン7内で中断された分離状態のセグメント1は、個々にゾーン12内に移送され、そしてゾーン14内のグループ分けベルト13の水平軌道上に配置され、セグメント1は、セグメント1の所要のグループを作るためにゾーン14を通って別のモジュールに移送される。円板9の軸線10は、軸線10に平行な案内16に摺動可能に取り付けられた水平延長アーム15に設けられ、延長アーム15は、軸線10の近くに位置したセンサ17と協働する。軸線10を備えた円板9の位置の変化がセンサ17により万一検出された場合又は機構体の運動に対する抵抗の増大が検出された場合、制御システムにより、図示されていない空気圧シリンダが作動され、この空気圧シリンダは、延長アーム15を移送ユニット11と共に図2に矢印18で示されている方向に動かし、それにより、セグメント1の移送が中断され、それによりフィルタ製造プロセスが中断される。
【0008】
実施例II.図3は、正しく調製されたセグメント21が輸送装置23を構成するゾーン22を通って、製作シーケンスとしてゾーン24に送り出され、ゾーン24では、セグメント21は、永続的に固定された傾斜路又は斜面26の形態をした分離ユニット25によって分離され、そして垂直軸線30に水平に設けられていて移送ユニット31を構成する回転円板29のドライバ28相互間のゾーン27内に移送される状況を記載している。ドライバ28によってゾーン27内で中断された分離状態のセグメント21は、個々にゾーン32内に移送され、そしてゾーン34内のグループ分けベルト33の水平軌道上に配置され、セグメント21は、セグメント21の所要のグループを作るためにゾーン34を通って別のモジュールに移送される。円板29の軸線30は、軸線30に平行な案内36に回転可能に取り付けられた水平延長アーム35に設けられ、延長アーム35は、軸線30の近くに位置したセンサ37と協働する。軸線30を備えた円板29の位置の変化がセンサ37により万一検出された場合又は機構体の運動に対する抵抗の増大が検出された場合、制御システムにより、図示されていない空気圧シリンダが作動され、この空気圧シリンダは、延長アーム35を移送ユニット31と共に図4に矢印38で示されている方向に動かし、それにより、セグメント21の移送が中断され、それによりフィルタ製造プロセスが中断される。
【0009】
実施例III.図5は、正しく調製されたセグメント41が輸送装置43を構成するゾーン42を通って、製作シーケンスとしてゾーン44に送り出され、ゾーン44では、セグメント41は、傾斜路又は斜面46の形態をした分離ユニット45によって分離され、そして水平軸線50に垂直に設けられていて移送ユニット51を構成する回転円板49のドライバ48相互間のゾーン47内に移送される状況を記載している。ドライバ48によってゾーン47内で中断された分離状態のセグメント41は、個々にゾーン52内に移送され、そしてゾーン54内のグループ分けベルト53の水平軌道上に配置され、セグメント41は、セグメント41の所要のグループを作るためにゾーン54を通って別のモジュールに移送される。また、円板49の軸線50には、延長アーム55が取り付けられており、延長アームの一端部は、傾斜路又は斜面46であり、延長アーム55は、軸線50に垂直な案内56に摺動可能に取り付けられると共に案内56の近くに位置したセンサ57と協働する。かかる取り付け方法により、分離ユニット45は、移送ユニット51にしっかりと結合される。例えばドライバ48がグループ分けベルト53上に誤って先に位置決めされたセグメント41に当たることによって生じた円板49又は傾斜路46の位置の変化がセンサ57により万一検出された場合又は機構体の運動に対する抵抗の増大が検出された場合、制御システムにより、図示されていない空気圧シリンダが作動され、この空気圧シリンダは、延長アーム55を、分離ユニット45を構成する傾斜路又は斜面46及び移送ユニット31と共に図6に矢印58で示されている方向に動かし、それにより、セグメント41の移送が中断され、それによりフィルタ製造プロセスが中断される。
【0010】
実施例IV.図7は、正しく調製されたセグメント61が輸送装置63を構成するゾーン62を通って、製作シーケンスとしてゾーン64に送り出され、ゾーン64では、セグメント61は、回転円板カム66の形態をした分離ユニット65によって分離され、そして水平軸線70に垂直に設けられていて移送ユニット71を構成する回転円板69のドライバ68相互間のゾーン67内に移送される状況を記載している。ドライバ68によってゾーン67内で中断された分離状態のセグメント61は、個々にゾーン72内に移送され、そしてゾーン74内のグループ分けベルト73の水平軌道上に配置され、セグメント61は、セグメント61の所要のグループを作るためにゾーン74を通って別のモジュールに移送される。円板69の軸線70は、垂直延長アーム75に設けられ、垂直延長アームは、軸線70に平行な案内76に摺動可能に取り付けられている。回転円板カム66は、その回転軸線が円板69の軸線70に垂直な状態で、軸線70に平行な案内76′内に摺動可能に取り付けられたヨーク79内に設けられ、したがって、分離ユニット65と移送ユニット71は、互いに連結されていないが、ユニット65,71相互間に位置したセンサ77に影響を及ぼすようになっている。例えばドライバ78がグループ分けベルト53上に誤って先に位置決めされたセグメント41に当たることによって生じた円板69又は傾斜路46の位置の変化がセンサ77により万一検出された場合又は機構体の運動に対する抵抗の増大が検出された場合、制御システムにより、図示されていない空気圧シリンダが作動され、一方の延長アーム75と他方のヨーク79は、図8の矢印78により示されている互いに逆方向に摺動し、それによりセグメント61を移送するプロセスが中断され、それによりフィルタ製造プロセスが中断される。
【0011】
実施例V.図9は、正しく調製されたセグメント81が輸送装置83を構成するゾーン82を通って、製作シーケンスとしてゾーン84に送り出され、ゾーン84では、セグメント81は、回転円板カム86の形態をした分離ユニット85によって分離され、そして水平軸線90に垂直に設けられていて移送ユニット91を構成する回転円板89のドライバ88相互間のゾーン87内に移送される状況を記載している。ドライバ88によってゾーン87内で中断された分離状態のセグメント81は、個々にゾーン92内に移送され、そしてゾーン94内のグループ分けベルト93の水平軌道上に配置され、セグメント81は、セグメント81の所要のグループを作るためにゾーン94を通って別のモジュールに移送される。また、円板89の軸線90には、延長アーム95が取り付けられており、延長アームの一方の端部には回転軸線が円板89の軸線90に垂直な状態で回転円板カム86が取り付けられ、延長アーム95の他端部は、軸線90に平行な案内96に回転的に固定されている。延長アーム95は、円板89の軸線90の近くに位置したセンサ97と協働し、分離ユニット85及び輸送ユニット91が延長アーム95にしっかりと取り付けられているので、円板カム86及び/又は円板89の位置の変化がセンサ97によって検出される。例えばドライバ88がグループ分けベルト73上に先に不正確に位置決めされたセグメント81に当たることにより生じるかかる位置の変化の情報又は機構体の運動に対する抵抗の増大の検出の情報は、制御システムに送られ、制御システムは、図示されていない空気圧シリンダを作動させ、空気圧シリンダは、延長アーム95を分離ユニット85及び移送ユニット91と一緒に図10の矢印98により示されている方向に回転させ、それによりセグメント81の移送が中断され、それによりフィルタ製造プロセスが中断される。
【0012】
実施例VI.図7及び図8に示されている実施例では、送り出しゾーン62内の輸送装置63、分離ユニット65内の回転円板カム66、移送ユニット71内の回転円板69及びグループ分けベルト83は、図示されていないこれら自体の独立駆動装置を有する。どのモータであっても、そのモータのトルクの測定値は、それぞれのゾーン内におけるセグメント81の移送運動に対する抵抗の増大を意味する。かかる場合、制御システムは、このゾーン内における駆動装置の切り離しを行なうと共に図示されていない空気圧シリンダの作動を生じさせ、それにより、分離ユニット65及び/又は移送ユニット91を取り出し、セグメント81の移送を中断させ、それによりフィルタ製造プロセスを中断させる。
【0013】
提供された実施例は、本発明の方法の使用の全ての可能性を排除するものではない。というのは、サブアセンブリを交換することが可能であると共にこの方法の固有の特徴を含む種々の解決策を結合することが可能だからである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
たばこ製造業界で用いられるマルチセグメントフィルタを製造するプロセスにおけるグループ分けベルトにフィルタセグメントを安全に移送する方法であって、前記プロセスは、調製された前記セグメントの送り出しゾーン、送り出された前記セグメントの分離ユニットによる分離ゾーン、分離された前記セグメントの移送ユニットによる中断ゾーン、前記セグメントの前記移送ユニットによる移送ゾーン及び前記移送ユニットによる前記グループ分けベルトの水平経路上への配置ゾーンにおいて連続的に進行する、方法において、いずれかのゾーン内において且つ/或いは前記ゾーン相互間においてフィルタセグメントの不正確な流れが検出された場合、前記フィルタセグメントの流れ軌道からの前記移送ユニット及び/又は前記分離ユニットの取り出しによって前記フィルタセグメントの移送を中断する、方法。
【請求項2】
前記フィルタセグメントの不正確な流れの検出は、各種機構体の動作に対する抵抗をチェックすると共に/或いは各種機構体の位置の変化のチェックによって行なわれる、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記機構体の動作に対する抵抗の前記チェックは、各ゾーン内におけるモータの駆動トルクのチェック及び制御システムによる通常のトルクとの比較によって行なわれる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記機構体の位置の変化の前記チェックは、前記移送ユニット及び/又は前記分離ユニット内に固定された位置センサによって行なわれる、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記移送ユニットの前記取り出しは、空気圧シリンダが前記移送ユニットを前記移送ユニットの回転軸線に平行な軸線を備えたその案内に沿って動かすことにより行なわれる、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記移送ユニットの前記取り出しは、空気圧シリンダが前記移送ユニットを前記移送ユニットの回転軸線に平行な案内の軸線回りに回転させることにより行なわれる、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記移送ユニットの前記取り出しは、空気圧シリンダが前記移送ユニットを前記移送ユニットの回転軸線に平行な軸線を備えたその案内に沿って動かすことにより行なわれ、前記移送ユニットは、空気圧シリンダによって前記移送ユニットの前記回転軸線に平行な軸線を備えた案内に沿って逆方向に取り出される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
案内に一緒に取り付けられた前記移送ユニット及び前記分離ユニットは、空気圧シリンダが前記移送ユニットの回転軸線に垂直な軸線の案内に沿って前記移送ユニット及び前記分離ユニットを動かすことによって一緒に取り出される、請求項1記載の方法。
【請求項9】
案内に一緒に取り付けられた前記移送ユニット及び前記分離ユニットは、空気圧シリンダが前記移送ユニット及び前記分離ユニットを前記移送ユニットの回転軸線に平行な案内の軸線回りに回転させることによって一緒に取り出される、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記フィルタセグメントの不正確な流れの原因の除去後、前記フィルタ製造プロセスの再開を行なうことができる、請求項1又は2記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−533295(P2012−533295A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520558(P2012−520558)
【出願日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際出願番号】PCT/PL2010/000052
【国際公開番号】WO2011/008113
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(510298012)インターナショナル タバコ マシーネリー ポーランド エスピー. ゼット オー.オー. (8)
【Fターム(参考)】