マルチモード内部画像化
【課題】光および画像化の第2形態を用いてマルチモーダル画像化を行うシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】光学画像化は、発光対象物からの低強度の光をキャプチャすることを伴う。カメラは、対象物の表面から放射された光の2次元空間分布を得る。カメラと通信するコンピュータによって操作されるソフトウェアは、1つ以上の画像からの2次元空間分布を3次元空間表現へ変換しえる。第2画像化モードは、光学画像化を補完する任意の画像化技術を含みえる。例としては、磁気共鳴画像(MRI)およびコンピュータトモグラフィ(CT)が含まれる。対象物ハンドリングシステムは、画像化される対象物を光学画像化システムおよび第2画像化システム間で移動させ、それぞれのシステムをインタフェースするよう構成される。
【解決手段】光学画像化は、発光対象物からの低強度の光をキャプチャすることを伴う。カメラは、対象物の表面から放射された光の2次元空間分布を得る。カメラと通信するコンピュータによって操作されるソフトウェアは、1つ以上の画像からの2次元空間分布を3次元空間表現へ変換しえる。第2画像化モードは、光学画像化を補完する任意の画像化技術を含みえる。例としては、磁気共鳴画像(MRI)およびコンピュータトモグラフィ(CT)が含まれる。対象物ハンドリングシステムは、画像化される対象物を光学画像化システムおよび第2画像化システム間で移動させ、それぞれのシステムをインタフェースするよう構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の内部の複数の表現を得るシステムおよび方法に関し、これは研究および画像化応用例において特に有用である。特に、本発明は、光および他のタイプの画像化を用いたマルチモードの画像化に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、研究者および画像化実務家は、内部画像を作るための多くの非侵襲性画像化技術のうちの一つを用いる。これらの技術は、X線、磁気共鳴画像法(MRI)、CATスキャンおよび超音波を採用する。他のシステムにおいては、物体の光学画像を作るために光学画像化が用いられる。例えば、生物発光画像化は、医療研究および薬剤発見および開発の分野における動物物体に対するインビボ診断研究を実行するための非侵襲性技術である。生物発光は、ルシフェラーゼのような発光レポーターで移入された細胞によって典型的には作られ、特定の組織タイプ(例えば腫瘍)を区別し、生理学的機能をモニタし、対象物に処方された治療化合物の分布または病気の進行を追跡するためのマーカーとして用いられえる。蛍光は、細胞または分子をインビボで追跡するのに用いられえる別の光学的画像化技術である。この技術は、緑色蛍光タンパク質(GFP)のような遺伝子的に発現されたレポーターおよびCy5のような近赤外(NIR)染料を用いて最近示されてきている。簡単には蛍光は、物質が特定の波長の光を吸収し、より長い波長の光を放射する分子現象である。光の吸収は、「励起」として呼ばれ、より長い波長の放出は「放射」と呼ばれる。
【0003】
それぞれの技術は、異なる画像化の応用例について有用たらしめる長所および短所を有する。ある技術は、内部についての空間または解剖学的情報を提供するのに適し、一方、他の技術は画像化されている物体内部の対象活動についての機能的な情報を提供するのに適する。
【0004】
今や研究者は、複数のシステムの出力および長所を結合することが望ましいと考えている。しかし、これらの従来の画像化システムのそれぞれのコストは、そのような組み合わせの障壁となっており、単一の場所における複数の技術を想定するときは、より不可能なくらいになっている。例えば、MRIおよびコンピュータトモグラフィ(CT)システムは、数百万ドルもかかりえる。加えて、ほとんどの従来の画像化システムは、複数の画像化システム環境における実現を不可能にする実際的な複雑さを有する。MRIシステムは、動作中は高電力磁石の付近には鉄を含む金属がないことを要求する。ポジトロン放出断層撮像(PET)センターは、当該技術で用いられる短寿命放射性同位元素を作る粒子加速装置に近くあるよう地理的に制限される。また、システム間での物体の搬送のために妥協することなくそれぞれのシステムによって提供される空間的正確さを維持するのが困難なように、画像化される物体を異なる画像化システム間で搬送することは困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述を鑑み、画像化の複数のモードを実行する新しいシステムが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、光および画像化の第2形態を用いてマルチモーダル画像化を行うシステムおよび方法を提供する。光学画像化は、発光対象物からの低強度の光をキャプチャすることを伴う。低強度の光は、対象物内のさまざまな光源のうちの任意のものから放射されえる。例えば、光源は、マウスのような生きた試料内のルシフェラーゼ発現細胞に対応しえる。カメラは、対象物の表面から放射された光の2次元空間分布を得る。カメラと通信するコンピュータによって操作されるソフトウェアは、1つ以上の画像からの2次元(2−D)空間分布を3次元(3−D)空間表現へ変換しえる。
【0007】
第2画像化モードは、光学画像化を補完する任意の画像化技術を含みえる。例としては、磁気共鳴画像(MRI)、コンピュータトモグラフィ(CT)、CATスキャン、X線、超音波、ポジトロン放射断層撮像(PET)、単一光子放射コンピュータトモグラフィ(SPECT)、心臓血管系画像化、および骨スキャニングのような核医学画像化が含まれる。第2画像化モードは、対象物の、またはその内部の2−D(絵的)または3−D幾何学記述に寄与する空間情報を作りえる。
【0008】
コンピュータによって光学画像化システムおよび第2画像化システムと通信するよう操作されるソフトウェアは、それぞれの画像化システムによって提供される出力を分析および結合するよう動作しえる。例えば、光学画像化システムは、対象物内の関心のある活動に関する機能的情報を作るのに特に有用である。この機能情報は、第2画像化システムによって提供される対象物の内部に関する空間情報と結合されえる。
【0009】
対象物ハンドリングシステムは、画像化される対象物を光学画像化システムおよび第2画像化システム間で移動させる。第2画像化システムは、対象物ハンドリングシステムから対象物を受け取る受け取り領域を備える。受け取り領域は、対象物が画像化される領域に対応しえ、またはそれを備える。例えば、MRIシステムは、磁気共鳴画像化磁石を通る円筒キャビティをふつう備える。この円筒キャビティは受け取り領域を含み、ハンドリングシステムは、対象物を円筒キャビティに移動させ、対象物をMRI画像化のために位置決めする。遮光性の要件および低強度の光の画像化システム中で用いられる画像化チャンバを受け入れるために、対象物ハンドリングシステム、光学画像化チャンバ、またはそれら両方は、画像化チャンバ中で採用される低い光レベルを維持するよう構成された光学封止のような特別の構成を含みえる。
【0010】
ある局面において、本発明は、対象物の内部についての画像化データの複数のモードを提供するシステムに関する。このシステムは、前記対象物内部に位置する光源から放射される光に関する光学データを提供する光学画像化システムを含む。この光学画像化システムは、a)内部キャビティを備える画像化チャンバ、およびb)前記対象物が前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物からの光データをキャプチャするよう構成されるカメラを含む。このシステムは、また前記対象物の内部についての画像化データを提供するよう構成され、前記対象物が前記受け取り領域内にあるとき、前記内部が画像化されることを可能にする受け取り領域を有する第2画像化システムを含む。このシステムはさらに前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送する対象物ハンドリングシステムを備える。このシステムは、前記光学画像化システムと論理的通信をし、前記第2画像化システムと論理的通信をし、かつ前記対象物ハンドリングシステムと論理的通信をする少なくとも1つの処理装置をさらに含む。
【0011】
他の局面において、本発明は、光学画像化システム中に含まれる画像化チャンバの内部キャビティ中の対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムに関する。このシステムは、前記マニピュレータによって前記ステージの位置付けのあいだ前記対象物を支持する携帯ステージを備える。このシステムはまた、前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む周囲領域の間で前記携帯ステージを移動させるよう構成されるマニピュレータを備える。このシステムは、前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性のシールを提供するよう構成される遮光シールをさらに備える。
【0012】
さらに他の局面において、本発明は、対象物内に位置する光源の表現を得る画像化システムに関する。前記画像化システムは、画像化チャンバであって、a)内部キャビティ、b)前記対象物が前記内部キャビティ中にあるとき、前記対象物からの光学データをキャプチャするカメラを位置付けるよう構成されるカメラマウント、およびc)前記画像化チャンバの外壁上の光シールを含む画像化チャンバを備える。この画像化システムは、また、前記画像化チャンバの前記内部キャビティ中で前記対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムであって、a)前記対象物を支持する携帯ステージ、およびb)前記携帯ステージを前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む前記周囲領域の間で移動させるよう構成されるマニピュレータ、およびc)前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記内部キャビティ内にあるとき、前記画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性シールを提供する光シールを備える、対象物ハンドリングシステムを備える。
【0013】
他の局面において、本発明は、対象物の画像化データの複数のモードを得る方法に関する。この方法は、前記対象物が光学画像化システムの前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物内に位置する光源から放射される光学データをキャプチャすることを含む。この方法はまた、前記対象物が第2画像化システムの受け取り領域にあるとき、前記対象物の内部の画像化データを得ることを含む。この方法は、前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送することをさらに備える。
【0014】
本発明のこれらおよび他の特徴は、本発明の詳細な説明において、以下の図と併せて、より詳細に記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、添付図面の図において限定としてではなく例示として示され、これらの図中で同様の参照番号は同様の要素を参照する。
【0016】
本発明の以下の詳細な説明において、多くの具体的な実施形態が述べられるが、これは本発明の完全な理解のためである。しかし当業者には明らかなように、本発明はこれらの特定の詳細なしで、または代替要素またはプロセスを用いることによって実施されえる。あるいは、本発明の局面を不必要にぼかさないために、よく知られたプロセス、要素、および設計は詳細に説明されない。
【0017】
1.概観
【0018】
図1Aは、本発明のある実施形態による物体の内部のための画像化データの複数モードを提供する簡略化されたシステム1を示す。システム1は、光学画像化システム10、第2画像化システム8、物体ハンドリングシステム6、および少なくとも1つのプロセッサ2を備える。物体ハンドリングシステム6は、画像化される物体(または試料)を光学画像化システムの内部キャビティおよび第2画像化システムの受け入れ領域の間で搬送する。本発明は、主に2つの画像化システムからのデータを結合することについて説明されるが、システム1は、2つより多いシステムを含みえ、例示的実施形態は、結合されるシステムの個数を限定するよう意図されない。
【0019】
光学画像化を使用するシステム10は、低い強度(しばしば約103から約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンのオーダー)の光を発光物体から捕捉することを伴う。低強度光は、物体内のさまざまな光源の任意のものから放射されえる。例えば、光源は、マウスのような生体試料内のルシフェラーゼ発現細胞に対応しえる。光源は、生体試料の特定の部分中のトレースされた分子のような試料の一部を示し、対象となる活動が行われえる。
【0020】
光学画像化システム10は、物体の表面から放射された光の2次元(2−D)空間分布を得るためにカメラを採用する。物体内部の光源(表面放射よりも)の詳細を提供するために、プロセッサ2は、試料内部に位置する光源の3次元(3−D)表現を構築するよう記憶された命令について操作する。これは、表面光学放射データを、試料表面内部の光データに変換することを伴う。内部3−D光源表現のためのパラメータは、ソース放射強度、3−D位置および幾何学的配置に関する詳細を含みえる。
【0021】
第2画像化システム8は、さまざまな画像化モードの任意のものを採用する。例示的な画像化システムは、磁気共鳴画像(MRI)システム、コンピュータトモグラフィ(CT)システム、CATスキャンシステム、X線システム、超音波システム、ポジトロン放射断層撮像(PET)システム、心臓血管系画像化システム、および骨スキャニングシステムのような核医学画像化システムを含む。
【0022】
光学画像化システム10および第2画像化システム8は、空間的および/または機能的情報を作りえる。空間情報とは、物体またはその内部の2−D(画像)または3−Dの幾何学的記述に寄与する情報をいう。空間表現は、試料の2−Dまたは3−D画像レファレンスをユーザに提供する。3−D幾何学的記述は、複数の2−D画像群からのデータを処理することによって作られた再構築物を典型的には備える。機能的情報とは、物体内の対象となる要素または活動に寄与する情報をいう。ある画像化実施形態において、光学画像化システム10は、マウスの内部の生物発光光源の2−Dまたは3−D表現を作る。生物発光光源は、マウスの内部の特定のガンの進行追跡のような、マウスの内部で追跡または試験されているさまざまな種類の生理学的組織に対応しえる。ある画像化実施形態は、試料の空間表現上にスーパーインポーズされた、試料の内部からの光放射の1つ以上の表現の分析を含む。発光表現は、対象となるアクティビティが行われている試料の部分を示す。ある画像化システム8または10は、空間および機能情報の両方を作る。例えば光画像化システム10は、構造および機能情報の両方を生成するのに適する。核医学は、放射性物質を用いて体内を画像化し、疾病を治療し、診断および治療を確立するのに対象物の生理学的(機能的)および解剖学的(空間的)の両方に有用な情報を提供しえる。
【0023】
少なくともプロセッサ2は、光学画像化システム10と論理的に通信し、第2画像化システム8と論理的に通信し、物体ハンドリングシステム6と論理的に通信する。通信は、システム要素、位置および動き制御の制御、画像キャプチャの制御などのような目的のために、データをそれぞれのシステム6、8および10に送ることを含む。通信は、画像データ獲得、要素制御フィードバック、較正などのような目的のために、データをシステム6、8および10の要素から受け取ることも含む。プロセッサ2は、記憶されたソフトウェアと協働し、光学画像化システム10からのカメラ出力のような、それぞれの画像化システムによって提供される画像化センサデータをシステムユーザに有用な形に変換する。
【0024】
プロセッサ2は、光学画像化システム10および第2画像化システム8によって作られたデータを結合しえる。プロセッサ2によって実現される命令の一つの応用例は、1つ以上の表面光放射による画像を用いて、生きた動物の対象物内の生物発光または蛍光光源を再構築することである。これは、例えば、腫瘍学、感染症研究、遺伝子発現研究、および毒物学において有用である。本発明による光学画像化は、動物の対象物のような(例えばマウスまたはラット)複雑な表面を有する物体と共に用いるのに適する。ここでこの語が用いられるように、複雑な表面とは、単一の多角形記述を用いるだけでは記述されえない任意の表面である。ここで採用される光学再構成技術は、物体内の光源の個数またはソースのサイズおよび形状のようなソース分布に制限を加えず、かつ表面の幾何学的配置、サイズ、または形状に制限を加えない。以下に説明されるように、プロセッサ2は、システム8からの空間データを、システム10からの光学画像化データと結合しえる。
【0025】
2.光学画像化システム
【0026】
図2Aは、本発明のある実施形態による、試料内部に位置する光源の2−Dまたは3−D表現を作るよう構成された画像化システム10を示す。画像化システム10は、写真的、発光的、および構造的光学画像のキャプチャを含むさまざまな画像化作業のために用いられえる。コンピュータ28およびそれに含まれる画像化システム10と協働するプロセッサ2は、2−Dまたは3−D光源表現を獲得、処理および操作することのような処理および画像化タスクを実行しえる。
【0027】
図2Bは、カメラ20によって画像化されている哺乳類対象物302および光学画像化システム10を示す。哺乳類組織および多くの他の混濁した媒体(turbid media)は、物体内の光源305から物体表面309へと移動する光について光子散乱307を起こし、その結果、表面309上で画像を拡散する。カメラ20は、表面109において物体302から放射される光の表現をキャプチャする。光子拡散モデルおよび画像化データを用いて、記憶された命令で動作するコンピュータ28内のプロセッサ2は、1つ以上の表面309の画像から光源305の位置、サイズ、および明るさについての3−D表現を作りえる。
【0028】
表面光放射データとは、物体内部から漏れた光に関する情報をいう。この光は、まさに表面から直ぐ下の物体空間から典型的には漏れ出る。光源は、ルシフェラーゼ発現細胞、蛍光分子からの蛍光などの発光を含みえる。物体302は、一般に、ルシフェラーゼ発現細胞または蛍光レポーターを含むマウスおよびラットを含むさまざまな哺乳類の対象物をいう。ある応用例において、試料302は、光発生細胞を含む生物学的試料である。したがって結果として生じる発光像は、試料そのもの以外の光源を用いることなく捕捉されえる。試料302からの発光は、発光画像を作るために位置の関数として記録される。そのような複合写真/発光画像を生成するあるアプローチは、1997年7月22日付けでContagらに発行された米国特許第5,650,135号に記載される。共通して所有される米国特許第5,650,135号は、ディジタルオーバレイ画像のための分析アプリケーションのさらなる例を含む。
【0029】
図2Aを参照して、システム10は、感光性カメラ20を用いて低強度光源を画像化および処理する。光源からの光とは、波長範囲400〜950nmにおけるスペクトルの可視から近赤外(NIR)部分中の任意のフォトンおよび電磁エネルギーをいう。システム10において画像化および処理されたある強度は、直ぐには肉眼では検出されないことが理解されよう。例えば、試料から放射された低強度光は、約103から約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンの間の表面輻射を有しえる。この範囲の下端は、典型的には肉眼で検出できるレベルよりはずっと下である。
【0030】
示される実施形態において、画像化システム10は、低強度光、例えばルシフェラーゼに基づく発光がその中で検出される、発光試料を受け取るよう構成された画像化チャンバ12を含む。増感または電荷結合素子(CCD)カメラのような高感度カメラ20は、画像化チャンバ12と結合する。カメラ20は、画像化チャンバ12内の試料302の発光的、写真的(すなわち反射に基づく画像)および構造的な光学画像をキャプチャできる。冷凍装置22は、導管24を介してカメラ20を冷却するための低温液体を循環する。
【0031】
画像化処理ユニット26は、オプションとして、カメラ20およびコンピュータ28をケーブル30および32をそれぞれ通してインタフェースする。コンピュータ28は、任意の適切なタイプでありえるが、プロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読み出し専用メモリ(ROM)のようなメモリ要素、およびディスクドライブ要素(例えばハードドライブ、CD、フレキシブルディスクドライブなど)を含むハードウェアを含むメインユニット36を典型的には備える。コンピュータ28は、ディスプレイ38およびキーボード40およびマウス42のような入力デバイスも含む。コンピュータ28は、ケーブル34を介して画像化チャンバ12内のさまざまな要素と通信する。他の実施形態において、コンピュータ28は、単一のユニットに画像化装置と一体化される。
【0032】
システム10中の要素のための制御および通信を提供するために、コンピュータ28は、システム10内の画像化要素を制御およびモニタするハードウェアおよびソフトウェアと共に実現される。コンピュータ28によって制御される要素は、カメラ20、カメラ20のフォーカス、カメラレンズ、f絞りを担うモータ、チャンバ12内に含まれる可動ステージに結合された1つ以上のモータ(不図示)などを含みえる。コンピュータ28は、画像化情報をユーザに示し、画像化システム10を制御するインタフェースとして働くためにディスプレイ38とも通信する。
【0033】
コンピュータ28は、ここで説明される画像処理およびデータ操作のための適切な処理ハードウェアおよびソフトウェアを含む。例えば、コンピュータ28は、試料の表面からの光放射計測を用いた光源の3−D表現を構築するソフトウェアと共に構成されえる。加えて、コンピュータ28は、チャンバ12の内部キャビティ中のステージの1つ以上の位置から撮られた2−D構造化光画像を用いて3−D表面トポグラフィを作るよう構成されえる。
【0034】
ある実施形態において、3−D光再構築技術は、生物発光表面輻射および全体の試料表面にわたる表面トポグラフィ計測を要求する。この場合、画像化システム10は、複数の視線および視点からの対象物表面の画像キャプチャのための命令およびメカニズムを含む。これら複数の位置からのデータは、それから対象物の3−D表現を構築するのに用いられる。システム10は、以下のスキームに従って3−Dで画像化しえる。すなわち、1)カメラ20が固定されたままである(カメラを冷却するためのさまざまなケーブルおよび供給ラインが煩わしく画像化のあいだに動けない)、2)画像化のあいだ試料が水平である、3)画像化システムが複数の視線および視点からの対象物の画像を得る、および4)ソフトウェア中に記憶された再構築命令に従ってコンピュータ28が複数の画像群を用いて対象物の3−D表面トポグラフィを構築する。
【0035】
対象物または動物の対象は、画像キャプチャのために典型的には画像化チャンバ12にローディングされる。画像化チャンバ12は、対象物を内部キャビティ44にローディングするための複数の選択肢を提供する。図2Cは、本発明のある実施形態による画像化チャンバ12の上部透視図を示す。ドア18は、ユーザが手動でドアを開閉し、対象物を内部キャビティ44内に置くことを可能にする。
【0036】
図2Dは、本発明のある実施形態によってチャンバ12の内部キャビティ44におけるステージ609の自動化された位置付けを許す要素を示す。筐体壁103aは、カメラ20を受け入れる側壁の反対にある。壁103a上の可動インタフェース90は、自動化された対象物ハンドリングシステム6がステージ609をチャンバ12内に穴91を通して挿入し、ステージをチャンバ12内で移動することを可能にする。可動インタフェース90は、壁103a、壁92、円形ベアリング93、円形ベアリング94、および内部カラー95を備える。内部カラー95は、携帯ステージ609が受け入れられる穴91の形状およびサイズを規定する。使用されないとき、キャップ(不図示)が穴91をカバーし、内部キャビティ44に入る光を遮りえる。円形ベアリング93は、画像化チャンバ壁103aおよび壁92の間に配置され、外部固定壁103および可動壁92間での回転を許す。円形ベアリング93は、壁92および内部カラー95間での回転を許す。累積して、ベアリング93および94は、穴91が中心基準線102の周りに円形軌道をトレースするのを可能にする。基準線102は、ステージ609の動きに対する固定点および試料の画像化についての共通点を表す。ベアリング93および94は、それが基準線102の周りに回るとき、外部壁103に対して内部カラー95およびステージ609が一定の角度を維持することも可能にする。ある実現例において、ステージ609は、基準線102の周りを回りながら水平を維持する。ベアリング93および94は、内部カラー95とインタフェースするロボットマニピュレータ502の基準に対してステージ609が一定の角度を維持することも可能にする。
【0037】
ある実施形態において、対象物ハンドリングシステム6は、内部キャビティ44中で可動ステージ609を移動させるように構成される。図1Bに示されるように、対象物ハンドリングシステム6は、トラック504およびステージ609を移動させるマニピュレータ502を備える。トラック504は、ステージ609を画像化システム10の近傍へ搬送し、部屋の間でのように長い距離にわたって対象物ハンドリングシステム6の大きな動きを可能にする。これは、画像化システム8が、付近またはMRIシステムを収める部屋内で鉄系の金属が最小であることを好むMRIシステムであるときに用いられる。マニピュレータ502は、ステージ609をそれぞれのシステム8および10において位置付け、アラインさせる。よってマニピュレータ502は、ステージ609を穴91に挿入し、ステージ609を、MRI画像化システム8のための円筒の受け入れ領域に対して位置付けもする。より具体的には、マニピュレータ502は、ステージ609および穴91の間で適切な垂直および水平位置付けを確立し、ステージ609をチャンバ12内へ光画像化システム10のための穴91を介して挿入する。
【0038】
いったんチャンバ12の内部に入ると、本発明は、キャビティ44内でステージ609を位置付け、移動させる複数のやり方が考えられる。ある実施形態において、ベアリング93および94は受動であり、対象物ハンドリングシステム6が、例えばマニピュレータ502を介し、ステージ609を内部キャビティ44内で基準線102に対して移動させる。この場合、図2Bのコンピュータ28内のプロセッサは、ステージ609についての所望の位置のユーザ入力を、マニピュレータ502に含まれるモータのためのモータ位置に変換する位置制御ソフトウェアを採用する。図2Dに示される他の実施形態において、モータ95aおよびセンサ96aは、外部壁103に対して壁92の回転を制御するためにベアリング93に結合され、一方、モータ95bおよびセンサ96bは、壁92に対して内部カラー95の回転を制御するためにベアリング94に結合される。この場合、マニピュレータ502は受動のままであるが、モータ95は、固定基準線102の周りのステージの軌道位置を制御する。
【0039】
可動ステージ609は、対象物の光源、またはその一部が、対象物302の位置を再位置付けすることなく、カメラ20によって画像化チャンバ12内で異なる視線、角度、および位置からキャプチャされることを可能にする。複数の視線から試料を画像化することは、3−D内部光源表現を構築するのを助けるさらなる情報を提供する。追加情報は、コンピュータ28上のソフトウェアに記憶された3−D再構築モデルを制限することによって、対象物のより正確な3−D表現を提供するのに用いられえる。
【0040】
マニピュレータ502は、ステージ609をキャビティ44内に位置付ける。さまざまな商業的に入手可能なロボットマニピュレータ502は、ステージ609を位置付けるのに適切なエンドエフェクター位置付けスキーム(end-effector positioning schemes)を提供する。一つのよくあるスキームは、マニピュレータ内の上流のジョイントがステージ609の冗長な位置付けを達成できるようにする円形のロール、ピッチおよびヨージョイントを採用する。マニピュレータ502の1つ以上の上流のジョイントは、チャンバ12の中および外でステージ609を移動するよう構成されえる。チャンバ12およびマニピュレータ502間のシールは、ステージ609がチャンバ12内にあるとき外の部屋からの光がチャンバ12内部へ入るのを効果的に封止する(図6C)。
【0041】
マニピュレータ502は、実質的に互いに垂直に方向付けられ、マニピュレータ502の上流アーム506に取り付けられた直線アクチュエータを代替として備えうる。それぞれの直線アクチュエータは、ステージ609を直交方向において直線的に位置付ける。例えば、第1直線アクチュエータは、ステージ609のための垂直位置付けを提供し、第2直線アクチュエータは、ステージのための水平位置付けを提供する。第1直線アクチュエータ206は、マニピュレータ502で上流のアームまたは基台に取り付けられた比較的静止した部分および垂直な直線平行移動ができる部分を有する。第2直線アクチュエータ208は、第1直線アクチュエータに取り付けられた比較的静止した部分および水平な直線平行移動ができる部分を有しえる。地面に平行にステージ609を平行移動させ、ステージを穴91を通してチャンバ12へ、かつチャンバ12から移動させるために、第3直線アクチュエータも用いられえる。マニピュレータ502において用いられるのに適切なそのような直線アクチュエータのある例は、ニューヨーク州、Port WashingtonのThomson Industriesによって作られるLC-33である。
【0042】
システム1は、内部キャビティ44中のステージ609のために閉ループ位置制御を含む。より具体的には、ユーザは、コンピュータ28を介して、固定された基準線102の周りの実質的に円形のパスに沿ったステージ609についての1つ以上の位置を入力する。代替として、ユーザは、固定された基準線102に対するステージ609についての視角を提供しえる。コンピュータ28に含まれるソフトウェアは、それから視角を、ステージ609をその現在の位置から所望の位置へ移動させる制御信号に変換する。マニピュレータ502のためのアクチュエータのそれぞれに含まれるモータは、コンピュータ28によって提供された制御信号を受け取り、それに従ってステージ609を位置付ける。マニピュレータ502およびマニピュレータ502中のそれぞれのジョイントは、ステージ609の位置フィードバックおよび制御を促進するためにプロセッサコンピュータ28と通信する位置センサを含みえる。
【0043】
本発明と共に用いるのに適する光学画像化システム10は、カリフォルニア州、AlamedaのXenogen Corporationから入手可能である。本発明と共に用いるのに適するいくつかの光学画像化システムは、2001年7月13日に出願された発明者としてD. Nilsonらを挙げる「Multi-View Imaging Apparatus」と題された共通に所有された係属中の米国特許出願第09/905,668号に記載される。本発明と共に用いるのに適する3−D画像化システムは、本発明と共に用いるのに適するいくつかの光学画像化システムは、2003年6月25日に出願された発明者としてD. Stearns らを挙げる「Method and Apparatus for 3-D Imaging of Internal Light Source」と題された共通に所有された係属中の米国特許出願第09/905,668号にさらに記載される。
【0044】
3.第2画像化システム
【0045】
ある実施形態において、第2画像化システムは、磁気共鳴画像(MRI)システムである。図3は、本発明のある実施形態による磁気共鳴画像(MRI)システム300を示す。MRIシステム300は、MRI装置301およびMRIシステム300の電子要素とディジタル通信する少なくとも1つのプロセッサ(図2Aからのコンピュータ28に含まれるプロセッサのような)を典型的には備える。MRI装置301は、サイズ、形状、および構成において変わりえ、あるモデルは円筒側面において開口を含む。示されるように、MRI装置301は、磁石304を通る水平円筒キャビティ303を含む。この場合、キャビティ303は、MRI装置301の前面307から背面309へ磁石304を通って走る。円筒キャビティ303は、磁石304のボアともよく呼ばれる。画像化される対象物308は、円筒キャビティ303内へ移動されるステージ310上に置かれる。対象物ハンドリングシステム6がステージ310および対象物308を円筒キャビティ303内で位置付けする。実行される試験の種類によって、哺乳類試料308が頭が先に入るか、足が先に入るかと共に、磁石304の中にどのくらい深くそれらが配置されるかが決定される。いったんスキャンされるべき試料部分が磁石304の磁界の中心または等角点に位置するとMRIスキャニングが開始されえる。
【0046】
MRI装置301は、約0.5テスラから約60.0テスラまで、つまり約5,000から約600,000ガウスまでの磁石を採用しえる。磁石304によって作られる高周波パルスエネルギーを用いて、MRI装置301は、試料の体内を点から点へと通して対象物および内部の部分をスキャンし、現在スキャンされている組織タイプの2−Dまたは3−Dマップを構築する。装置301と電気的に通信するプロセッサ2は、磁気的出力を受け取り、記憶されたソフトウェア命令に基づいてスキャンされた情報を統合し、2−Dまたは3−Dモデルを作るよう動作する。
【0047】
MRIシステム300は、他の画像化手法と比較して高いレベルの空間情報を提供する。MRIシステム300によって作られた3−Dモデルは、3−D光学再構築を補助するよう、例えば表面光学放射データを対象物308の内部の光学表現に変換するのに有用な表面表現を作るよう用いられえる。プロセッサは、MRIシステム300によって提供される2−Dまたは3−D空間情報を、光学画像化システム10によって提供される3−D機能情報と結合することもできる。上述の生物発光技術を用いて対象となる生物学的実体を追跡する能力と結合され、MRIシステム300および光学画像化システム10は、以前には達成不可能だった忠実性および特徴で試料308の特定の内部部分を通して、研究者が生物学実体の進行をマッピングすることを可能にする。ある応用例において、MRIシステム300からの空間情報は、対象物308の特定の解剖学的構造に対して3−D光データを位置付けるのに用いられる。例えば、哺乳類試料308内の腫瘍の物理的サイズは、MRIシステム300から得られ、光学画像化システム10によって提供される腫瘍からの3−D光放射をより正確に再構築するために用いられえる。
【0048】
MRIシステム300で用いられる磁界強度に依存して、MRIシステム使用に関連した鉄系金属の制限が存在しえる。この場合、ステージ310は、鉄を含む金属部品を欠くかもしれない。加えて、磁石304(オン/オフ制御を含む抵抗に基づく磁石のような)は、試料の搬送のあいだはシャットオフされえる。本発明と共に用いるのに適するあるMRIシステムは、マサチューセッツ州、BillericaのBruker BioSpinから入手可能なBruker BioSpecである。
【0049】
他の実施形態において、第2画像化システム8は、コンピュータトモグラフィ画像(CT)システムである。MRI装置300と同様に、CTシステムは、高いレベルの空間情報を提供し、これは光学画像化システム10によって集められた機能情報と結合されえる。
【0050】
図4は、本発明のある実施形態によるコンピュータトモグラフィ(CT)システム600のブロック図である。CTシステム600は、X線CCDカメラ602、対象物ハンドリングシステム604、マイクロフォーカスX線管のアレイ606、およびプロセッサ608を備える。対象物ハンドリングシステム604は、CCDカメラ602から放射されたX線が対象物610を通るように、受け取り領域において携帯ステージ609上に置かれる対象物610を位置付ける。X線は、それからマイクロフォーカスX線管アレイ606によって受け取られる。プロセッサ608は、これら装置のそれぞれとディジタル的に通信し、記憶されたソフトウェアからの命令を走らせてCCDカメラ602からのX線放射を制御し、試料610を位置付け、かつマイクロフォーカスX線管アレイ606によって集められたデータを処理する。
【0051】
CTシステム600は、固体対象物の一連のX線ベースの断面画像を生む。X線強度プロファイル計測は、X線でスキャンされた材料または部分を通る2次元スライス、または平面を表す画像を作る再構築アルゴリズムを用いて典型的には処理される。スライスのそれぞれの点は、物質の密度に対応する。プロセッサ608は、高解像度画像を再構築し、マイクロフォーカスコンピュータトモグラフィおよび産業用マイクロCTスキャナを用いて1〜10μmのオーダーの詳細が検出されえ、マイクロメートルレンジの体積要素解像度を生む。CTスキャンニングは、生きた、または生きていない試料の内部の解剖学的特徴および部分を明らかにするのに特に有用である。
【0052】
CTシステム600は、3−D空間および/またはトポロジーデータの獲得を許容もする。連続的な断面画像は、試料610の部分の3−D画像を形成するために積層されえる。試料610の全体をスキャンすることは、全体の空間画像が構築されることを可能にする。3−D画像データから、部分境界を見つけ、コンピュータモデルおよび試料610の全体または興味のある特定の部分の表現を作るためにソフトウェア中の命令が採用されえる。本発明と共に用いるのに適するあるCTシステムは、{ HYPERLINK "http://ut-battelle.org" ,UT-Battelle, LLC}による{ HYPERLINK "http://energy.gov" ,U.S. Department of Energy}のために管理されるOak Ridge National Labにおける研究者によって開発されたMicroCATである。
【0053】
MRIシステム300と同様に、CTシステム600は、光学画像化システム10によって作られた機能情報を補完する高解像度空間情報を提供する。CTシステム600によって作られた3−Dモデルは、表面光学放射データをその対象物の外部または内部の詳細な光学表現に変換するのに有用な表面または内部表現を作るために3−D光学再構築を補助するのに用いられえる。プロセッサは、CTシステム600によって提供される2−Dまたは3−D空間情報を、光学画像化システム10によって提供される2−Dまたは3−D機能情報と結合しえる。試料610の内部についてCTシステム600が高解像度空間情報を作れるというこの能力は、生きた動物の対象物内における、高度に詳細な生物発光または蛍光光源、またはソース分布を再構築するのに有用である。例えば、マウス610の内部の3次元光学データは、内部臓器の生物学的活動の詳細な絵を作るために、CTシステム600によって生成された3−D構造情報とマッチングされえる。空間および機能情報のこの結合は、腫瘍学、感染症研究、遺伝子発現研究、および毒物学において、スナップショット画像化および進行追跡の両方について有用である。
【0054】
核医療画像化システム8は、哺乳類の体のような対象物の内部を見るために、研究者および画像化実務家に他の画像化モードを与える。核画像化システムは、既知の特性を有する放射性粒子を放射する放射性物質、およびその放射性物質およびその放射を検出する1つ以上のセンサを採用する。従来の核医療画像化システムは、ポジトロン放射断層撮像(PET)システム、単一光子放射コンピュータトモグラフィ(SPECT)システム、心臓血管系画像化システム、および骨スキャニングシステムを含む。これらシステムは、放射性元素のさまざまな特性を用いて画像を作る。核医療画像化は、腫瘍、動脈瘤、さまざまな組織への不規則または不適切な血流、血液細胞障害、および甲状腺および肺機能欠陥のような臓器の不適切な機能を検出するのに有用である。これら医療画像化システムのいずれも、光学画像化システム10によって作られた空間および/または機能情報を補完する代替の画像化システム8を提供する。例えば、光学画像化および核医療画像化の両方が腫瘍学の応用例において腫瘍を検出しえる。
【0055】
図5は、本発明のある実施形態によるPETシステムによる画像化を示す。PETシステムは、対象物内の放射性物質から放射された放射線を検出することによって対象物、またはその一部の画像を作る。これら物質は、対象物に注射され、短い崩壊時間を有する炭素11、フッ素18、酸素15、または窒素13のような放射性原子でふつうは標識が付けられる。PETスキャンにおいて、対象物は、放射性物質が注射され、「ドーナツ」形状の筐体404の円筒受け入れ領域405を通して少しずつ移動する平らなステージ上に配置される。筐体404は、それぞれが光電増倍管408と関連付けられるシンチレーションクリスタルのセットを含む円形ガンマ線検出器アレイ406を含む。クリスタルは、対象物410内部から放射されたガンマ線409を光の光子に変換する。光電増倍管408は、光子を電気信号に変換および増幅する。これら電気信号は、光電増倍管408からの電気信号に基づいて画像を生成するよう構成される光電増倍管とディジタル的に通信するプロセッサによってそれから処理される。それからステージ402は、円筒受け入れ領域405を通して移動され、処理が反復され、その結果、対象となる内部(例えば脳、胸部、肝臓)にわたる対象物410の一連の薄いスライス画像群が生まれる。プロセッサは、これら薄いスライス画像を内部の3次元表現に組み立てる。PETは、放射性によって標識が付けられる分子のタイプに依存して、血流および他の生化学的機能の画像を提供するのに特に有用である。例えば、PET画像は、さまざまな体内の領域における糖代謝または活動の急速な変化を示しえる。
【0056】
単一光子放射コンピュータトモグラフィ(SPECT)は、PETと類似の技術であるが、SPECTで用いられる放射性物質(キセノン133、テクネチウム99、ヨウ素123)は、PETで用いられるそれらより長い崩壊時間を有し、2重ガンマ線の代わりに単一のガンマ線を放射する。SPECTシステムは、血流および体内での放射性物質の分布に関する情報を提供するのに適する。その画像は、PET画像よりも感度が低く、詳細さも低いが、SPECTシステムは、PETシステムよりも安価である。光学画像化システム10は、比較的安価であるので、結合されたSPECTシステム8および光学画像化システム10は、低価格のマルチモード画像化の代替品を提供する。
【0057】
他の実施形態において、第2画像化システム8は、超音波画像化システムを備える。図9は、本発明のある実施形態による超音波画像化システム800を示す。超音波システム800は、プローブ802、プロセッサ804、プローブ制御806、メモリ808およびディスプレイ810を備える。
【0058】
超音波システム800は、プローブ802を用いて試料610内に高周波(例えば1から5メガヘルツ)の音響パルスを発する。プローブ802は、試料610を通して伝わり、組織間の境界(例えば液体および柔らかい組織、柔らかい組織および骨)に当たる音波を発生する。一部の音波は、プローブ802へ反射して戻り、一方、他のものはさらに伝わり、それらは他の境界に届き、反射する。プローブ802は、反射された波を検出し、対応するする信号をプロセッサ804に伝える。プローブ802の形状は、その視野を決定し、一方、放射される音波の周波数は一般にどのくらい深く音波が浸透するか、および画像データの解像度を決定する。ある実施形態において、プローブ802は、圧電効果を用いて音波を発生および受信する。例えば、プローブ802は、1つ以上のクリスタル要素を含みえ、複数の要素のプローブにおいて、それぞれのクリスタルはそれ自身の回路を含みえる。複数要素のプローブ802は、それぞれの要素がパルス状に駆動されるタイミングを変えることによって、超音波ビームが「指向性を付けられる(steered)」ことを可能にする。試料610の表面にわたって動かされえるプローブ802に加えて、いくつかのプローブ802は、調べられる臓器(例えば前立腺、胃)により近くなるよう試料610の開口部(例えば直腸、食道)を通して挿入することを許される。
【0059】
プロセッサ804は、音波放射を決定する電気的電流をプローブ802に送り、戻ってくるエコーを用いて作られたプローブ802からの電気的パルスを受け取る。プロセッサ804は、組織内での音の速度(5,005ft/sまたは1,540m/s)およびそれぞれのエコーの戻り(ふつうは1秒の数百万分の1のオーダー)を用いてプローブ802から反射する表面または境界(例えば組織または臓器)への距離を計算する。それからプロセッサ804は、ディスプレイ810上にエコーの距離および強度を表示し、2次元画像を形成する。プロセッサ804は、プローブ802のための電源を含むコンピュータシステム中に含まれえ、これは増幅器および信号処理電子回路を含みえる。プロセッサ804は、処理されたデータおよび/または画像をメモリ808に記憶もしえる。
【0060】
プローブ制御806は、トランスデューサプローブ802から放射される音響パルスの振幅、周波数および期間を変化させる。プローブ制御806は、オペレータが、システム800のスキャンモードと共に、超音波の周波数および期間を設定および変更することも可能にする。ディスプレイ810は、プロセッサ804によって提供される超音波データからの画像を出力する。メモリ808は、システム800の3−Dデータ獲得および2−Dまたは3−D画像再構築のための獲得された画像および命令を記憶するディスク記憶装置(ハードディスク、フレキシブルディスク、CD)を含みえる。
【0061】
超音波システム800は、3−D空間情報を作りえる。この場合、いくつかの2−D画像が試料609の表面にわたってプローブ802を移動させることによって、または挿入されたプローブを回転させることによって得られる。それから2次元データは、3−D画像を形成するためにメモリ808に記憶されたソフトウェアによって結合される。ある超音波画像化システム800は、30ミクロンの低さにまで達する解剖学的および生理学的構造の2−Dまたは3−D空間画像解像度を提供する。加えて、ユーザは、複数の任意の平面を見て分析し、腫瘍の体積を決定することのような空間測定を実行することができる。本発明と共に用いるのに適する超音波システムは、カナダ、トロントのVisualSonicsによって提供されるVevo 660を含みえる。超音波システム800は、また比較的安価であり、結合された超音波画像化システム800および光学画像化システム10は、よって低コストなマルチモード画像化代替品を提供する。
【0062】
4.対象物ハンドリングシステム
【0063】
対象物ハンドリングシステムは、画像化される対象物を光学画像化システム10および第2画像化システム8の間で移動させる。図6Aは、本発明のある実施形態による対象物ハンドリングシステム700を示す。対象物ハンドリングシステム700は、対象物701を、光学画像化システム702の内部キャビティ720および第2画像化システム706の受け取り領域704の間で搬送する。
【0064】
対象物ハンドリングシステム700は、マニピュレータ708およびマニピュレータ708に取り外し可能に結合される携帯ステージ710を備える。マニピュレータ708は、携帯ステージ710を光学画像化システム702および第2画像化システム706の近傍に位置付け、またそれぞれのシステムの画像化または受け取り領域内で携帯ステージ710の正確な位置付けおよび方向づけを提供しえる。上述のように、それぞれの画像化システム8は、対象物701を受け入れる受け取り領域を備え、これはMRI装置の円筒キャビティ303のような、対象物が画像化される領域に対応し、またはそのような領域を備えうる。この場合、ハンドリングシステム700は、対象物701を円筒キャビティ303中に位置付け、MRI画像化のためにステージ710および対象物701の位置を設定する。マニピュレータ708は、2つの画像化システム間での、またはそれらの中での携帯ステージ710の移動、位置付けおよび方向づけに適切な任意の個数のアームおよびジョイントを含みえる。例えば、いくつかの商業用ロボット製造者は、約1kgから約20kgの範囲のペイロード重量に適切な5および6自由度のマニピュレータを提供する。対象物ハンドリングシステム700と共に用いるのに適するあるロボットマニピュレータは、マサチューセッツ州、BillericaのBruker BioSpinから入手可能なDenso Model VMである。
【0065】
第2画像化システム706が、磁気的な目的のために第2ルーム内に配置されるMRI画像化システムであるとき、マニピュレータ708は、ルーム間での大幅な移動を可能にするトラック714も含みえる。自動化されたトラックインタフェース716は、トラック714に沿って移動し、マニピュレータ708の基台アーム718の底部に取り付けられる。トラックインタフェース716は、a)マニピュレータ708が、ルーム間で用いられるような大きな距離を動くことを可能にし、かつb)基台アーム718(またはロボット内の任意の他の第1または基台リンク)の第1回転ジョイントのための静止レファレンスを提供する。マニピュレータ708および自動化されたトラックインタフェース716を移動させ位置付けるために、1つ以上のプロセッサを介して上述のようなコンピュータ制御が用いられえる。全体として、マニピュレータ708およびトラック714は、長い距離にわたる大きな全体的動き、および携帯ステージ710を正確に位置付けおよび方向づけする能力の両方を提供する。
【0066】
対象物ハンドリングシステム700は、画像化チャンバ712または他の画像化システムの内部キャビティ中での対象物701の正確な位置付けの責任を担いえる。図6Bは、本発明のある実施形態によるMRI受け取り領域内で携帯ステージを位置付けする図6Aのマニピュレータを示す。この場合、マニピュレータ708は、MRI画像化システム706の円筒中央キャビティの中心軸に沿って携帯ステージ710を位置付けおよび方向づけする。
【0067】
マニピュレータ708の最後のアームまたはリンクに取り外し可能に結合される携帯ステージ710は、マニピュレータ708による位置付けのあいだ対象物701を支持する。ステージ710は、対象物701を支持するのに適する任意の平らな表面または携帯テーブルを一般にさす。ある実施形態において、それぞれの画像化システムにおいて、画像システム群間での搬送のあいだ、同じステージ710が対象物701を支持する。携帯ステージ710は、複数の画像化システムでの使用のために設計された特別のロボットエンドエフェクター(robotic end effector)を備えうる。対象物701は、画像化システム間で実質的に移動することなく、携帯ステージ710上に位置し、対象物ハンドリングシステム700によって位置付けられる。したがって、対象物ハンドリングシステム700は、画像化チャンバ712の内部キャビティ710中で、ステージ710を挿入および位置付けし、ステージ710を内部キャビティ720から取り除き、ステージ710を第2画像化チャンバ706の受け取り領域704へ搬送し、ステージ710を受け取り領域704内で位置付けすることができ、これらは対象物701を乱すことなくなされえる。これは、それぞれの画像化システムによって提供される位置付け正確さを維持し、または哺乳類試料701の麻酔状態を維持するのに特に有利である。非金属の周辺部によって支持される実質的に透明なメッシュテーブルまたはワイヤアレイ(釣り糸のような)を備えるステージ710が、MRIシステム300における画像化に影響を与えないために適切である。加えて、ステージ710または光学画像化システム10である。
【0068】
2つの画像化システム間の位置付け正確さおよび対象物の参照(object referencing)を促進するために、携帯ステージ710は、光学画像化システム10によって検出可能な位置を有する光学参照、および第2画像化システム8によって検出可能な位置を有する第2参照を備える。固定するペグおよび他の基準ツールが、空間参照情報を提供するのに適する。このペグおよびツールは、それぞれの画像化システムについての検出可能性を増すアイテムでマークが付けられえる。すなわち、このマークは、試験下で光学的に検出可能で対象物701から区別可能なように構成される。携帯ステージ710上で既知の位置を有する標的、十字、バーコード、既知の多角形の形状などが光学画像化システム10のための位置参照として適切である。第2参照マーキングは、第2画像化システム8の種類に依存する。例えば、鉛のマーカーがX線システムと共には適しえる。MRI画像化システムは、水素源または既知の密度の他の区別できる物質を有する位置付けペグを参照しえる。具体的な実施形態において、光学画像化システム10によって検出可能な参照位置および第2画像化システム8によって検出可能な参照位置は、ステージ710上の同じ位置を含む。
【0069】
対象物ハンドリングシステム700は、光学画像化システム704の内部キャビティ中の対象物701を位置付けするためにも適切である。図6Dを参照して、チャンバ712の外部壁744は、ステージ710が内部チャンバ720内にアクセスできるようにする穴742を含む。光学画像化チャンバ702は、内部キャビティ720が画像化チャンバ702の外の空間から実質的に光を通さないように構成されえる。光学画像化システムにおいて用いられる光学的密閉の要件を満たすために、対象物ハンドリングシステム700、光学画像化チャンバ702、またはその両方は、画像化チャンバ702中で採用される低い光レベルを維持する光シールおよび他の部品のような特殊な構成を含みえる。ある実施形態において、対象物ハンドリングシステム700および画像化チャンバ702は、携帯ステージ710が内部キャビティ720内に位置しながら、画像化チャンバ712の内部キャビティ720およびチャンバ712の外の空間の間に実質的に光を阻止する障壁を提供するよう構成される相補的円形光シールを備える。プラグは、画像化システム10が使用中でないときに穴742を封止しえる。プラグなしでは、穴742はマニピュレータ708が内部キャビティ720にアクセスできるようにする。
【0070】
図6Cは、本発明のある実施形態による、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるときに確立された光シール761を示す。壁750は、穴742の周縁の周りに延び、壁744から外に向かい、垂直である。壁750は、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に配置するとき、マニピュレータ708上の後部壁770に実質的に隣接して配置された遠端部を含む。
【0071】
画像化チャンバ712の壁748および750は、マニピュレータ708上の壁764および766と協働して、キャプチャ空間774を形成し、これは穴742の円形周縁の周りに周囲に沿って延びる。この場合、キャプチャ空間774は、ボックス壁748および750によって形成される頂点Aが、ドア壁764および766によって形成される頂点Bに対向する長方形の断面領域を有する。マニピュレータ708上の壁766、764および770は、光学画像化ボックス壁748および750上の外部表面と協働して、キャプチャ空間772を定義する。
【0072】
圧縮可能な材料762が、キャプチャ空間772内でマニピュレータ708の壁764と接触する。圧縮可能な材料762は、周囲の部屋から内部キャビティ720への光による光の浸入を防ぐ。マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるとき、材料762の圧縮は、実質的に「遮光」封止を形成する。よって圧縮可能な材料762は、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるときに、キャビティ720に入る外部光の量を最小化する。ある実施形態において、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるとき、カラー壁770は、圧縮可能な材料762の第1側763aに実質的に沿って圧縮可能な材料762を圧縮するよう構成され、壁748は、圧縮可能な材料762を側部763bに実質的に沿って圧縮可能な材料762を圧縮するよう構成される。圧縮可能な材料762は、不透明な、好ましくは黒い、可撓性の変形可能な材料である。
【0073】
マニピュレータ708は、前壁764、側壁766および第2壁セグメント768を備える。カラー後壁770は、光学画像化チャンバと共に遮光を促進するためにマニピュレータ708に含まれるカラー764の内部表面に接触する。具体的な実施形態において、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるとき、マニピュレータ708のカラー壁770は、穴742の周りに周囲に沿って延びる壁部771を有する。他の実施形態において、壁部771は、ボディ前壁748によって係合されるその第2側部763bおよびマニピュレータ708のカラー壁770によって係合される圧縮可能な材料762の第1側部763a間で、圧縮可能な材料762の第4側壁部763dを係合する向きにおいてボディ前壁748に向かって延びる。
【0074】
図6Eは、本発明の他の実施形態による遮光シール61dを示す。遮光シール61dは、2つのチャネル77aおよび77bの中にそれぞれ保持される2つの圧縮可能な材料62dおよび62eを含む。チャネル壁78および79は、両方がマニピュレータ708から延び、チャネル77aを形成する。チャネル77bは、概ね平行なチャネル壁50aおよび50bによって形成され、これら両方は、チャネル12の前壁48から延び、実質的に穴91の周りの周囲に沿う。この場合、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44内に挿入するとき、チャネル壁79は、チャネル77bに受け入れられる。よって、チャネル壁79は、ボディ14の外部から第2チャネル77bに入る光が第2圧縮可能な材料62eによって遮断されるように、第2圧縮可能な材料62eを係合する。
【0075】
材料62dおよび62eは、それぞれチャネル77aおよび77bのうちの一部しか満たさない。ある実施形態において、材料62dおよび62eは、それぞれ壁70および48から測られると、多くてチャネル75の深さの約3/4を満たす。他の実施形態において、材料62dおよび62eは、多くてチャネル深さの約1/2を満たす。具体的な実施形態において、材料62dおよび62eは、多くてチャネル深さの約1/4を満たす。よって、相互に係合された壁50aおよび50bおよびチャネル壁78および79は、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44内に挿入するとき、それらのそれぞれの深さに対して、実質的に重複する。光障壁を浸入しようとする光は、それが周囲の部屋から内部キャビティ44に入るまでに、少なくとも6回(圧縮可能な材料62dおよび62eを通る4回を含む)直角に曲がることを要求される。
【0076】
遮光シール61dは、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44に挿入するとき、マニピュレータ708から外に前壁48に向かって延びるマニピュレータ側壁66をさらに含む。この場合、マニピュレータ側壁66は、チャネル壁78および79および相互係合壁50の外側を周囲に沿って、これら壁にほぼ平行に配置される。マニピュレータ708は、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44に挿入するとき、側壁66から延び、前壁48に実質的に隣接して方向付けられる第2壁セグメント68をさらに含む。示されるように、第2壁セグメント68は、相互係合前壁50およびチャネル壁78および79に向かって内側方向に延びる。
【0077】
図6Dは、携帯ステージ710を光学画像化チャンバ712の内部キャビティ720内に位置付けるマニピュレータ708を示す。この場合、マニピュレータ708は、携帯ステージ710、およびその上に置かれる対象物701を光学画像化チャンバ712の内部キャビティ内で2次元に動かす。より具体的には、マニピュレータ708は、携帯ステージ710を、チャンバ712中のカメラまたは共通視点基準線の周りに円形軌道で移動させる。対象物がチャンバ712内で可変におよび複数の位置で配置されえるので、光伝達装置711は、対象物から放射または反射された光を、横にマウントされたカメラ20に関連付けられる共通基準線へ伝送する。ある実施形態において、光伝達装置711は、ステージ710と共に共通基準線の周りを回転し、常に対象物701に向き、ステージ710上の対象物からの光を共通基準線に沿って固定されたカメラ20へ反射する鏡713を備える。これは、対象物の光画像、またはその一部が、ステージ710上の対象物701の姿勢を再位置付けすることなく、またはカメラ20を動かすことなく、画像化チャンバ12内で異なる視線、角、および位置からカメラによってキャプチャされることを可能にする。
【0078】
そのような動きを促進するために、画像化チャンバ710の外部壁740は、a)携帯ステージ710をその中を通って受け取る穴742を有する移動可能なインタフェース、b)外部壁740および移動可能なインタフェースの壁742の間に配置された第1円形ベアリング741、およびc)壁742および対象物ハンドリングシステム708間での回転を許す第2円形ベアリング743を備える。併せると、円形ベアリング741および743は、反対の自由回転(ステージ710およびチャンバ712間での相対的回転をなくす)を許し、ステージ710が軌道パス内で移動するあいだ、水平で留まることを許す。
【0079】
携帯ステージ710は、対象物701を乱すことなく、複数の画像化システム8および10内で画像化が行われることを可能にする。動物701について、腹側を見るために動物を回転させたりひっくり返したりすることは、動物の内臓位置に大きなズレを生じ、これは観測に影響を与えうる。システム8および10のそれぞれにおける画像化およびシステム間での搬送は、かなりの時間を要求しえる。発光表現を得ることも、数分のような長い期間にわたった画像キャプチャを伴いえる。画像化のあいだに生きた試料の動きを防ぐために、対象物ハンドリングシステム700は、1つ以上の生きた試料の近傍にある吐出口へ麻酔ガスを送出する麻酔送出システムを備えうる。麻酔送出システムは、画像化システム間での搬送のあいだに生きた試料を麻酔するにも有用である。本発明と共に用いるのに適する例示的麻酔送出システムおよびガス送出システムは、2002年2月20日に出願されたRichard George Dalgettyらによる「Multiple Output Anesthesia System」と題された共通して所有された同時係属中の米国特許出願第10/081,040号(弁護士整理番号XENOP008)に記載される。
【0080】
ここで記載された画像化技術は、適切なプロセッサまたはコンピュータベースの装置と併せて実現される。図7を参照して、例示的コンピュータシステム350は、中央処理ユニット(CPU)352、読み出し専用メモリ(ROM)354、ランダムアクセスメモリ(RAM)356、拡張RAM358、入力/出力(I/O)回路360、ディスプレイアセンブリ362、入力デバイス364、および拡張バス366を含む。コンピュータシステム350は、オプションとして、ディスクドライブユニットまたはフラッシュメモリのような不揮発性メモリのような大量記憶ユニット368およびリアルタイムクロック360を含みえる。大量記憶ユニット368は、プログラムおよびデータの記憶ためにフレキシブルディスク、光磁気ディスク、光学媒体などのような取り外し可能なコンピュータで読み取り可能な媒体を利用するユニットを含みえる。
【0081】
CPU352は、好ましくはインテル(Pentium(商標)を含む)またはモトローラのチップファミリーの中の一つ、モトローラ社から入手可能なPowerPC(商標)マイクロプロセッサのような縮小命令セットコンピュータ(RISC)チップ、または任意の他の適切なプロセッサのような商業的に入手可能なマイクロプロセッサである。CPU352は、ROM354にデータバス372、制御バス374、およびアドレスバス376によって結合される。ROM354は、コンピュータシステム350のために部分的に基本オペレーティングシステムを含みえる。CPU352は、スクラッチパッドメモリとしてのRAM356の使用を可能にするためにRAM356にもバス372、374、および376によって接続される。拡張RAM358は、オプションとして、CPU352によって用いられるようにRAM356に結合される。CPU352は、周辺装置とのデータ転送を可能にするためにデータバス372、制御バス374、およびアドレスバス376によってI/O回路360にも結合される。
【0082】
適切なI/O入力を介して、CPU352は、光学画像化システム10と論理的に通信し、第2画像化システム8と論理的に通信し、かつ対象物ハンドリングシステム6と論理的に通信する。CPU352は、第2画像化システム8によって提供される空間情報を、光学画像化システム10によって提供される情報と結合するよう、記憶された命令に対して動作する。ROM354は、画像処理命令を記憶しえる。ROM354は、マルチモーダル画像化システムの位置決めの必要に応じて対象物ハンドリングシステム6を制御するプロトコルも記憶しえ、例えば、画像化のための位置決め命令にしたがってロボットの動きを支配する所有権を持ったロボット制御コマンドを記憶する。
【0083】
I/O回路360は、多くのラッチ、レジスタおよび直接メモリアクセス(DMA)コントローラを典型的には含む。I/O回路360の目的は、CPU352およびディスプレイアセンブリ362、入力デバイス364、大量記憶368、および/または画像化システム8および10中の任意の他のI/Oデバイスのような周辺機器の間のインタフェースを提供することである。I/O回路360は、アナログ・ディジタル(A/D)変換器、ディジタル・アナログ(D/A)変換器と共に、制御し、かつフィードバックデータをI/Oデバイスから受け取る他の制御回路も含みえる。コンピュータシステム350のディスプレイアセンブリ362は、オブジェクトおよびデータの他の視覚的表現を表示するための出力デバイスである。
【0084】
ディスプレイアセンブリ362のためのスクリーンは、さまざまな製造者から商業的に入手可能なタイプの陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)などを用いるデバイスでありえる。入力デバイス364は、キーボード、マウス、位置感応性ディスプレイと協働して働くスタイラスなどでありえる。代替として、入力デバイス364は、「アクティブな」RFスタイラスによってアクティベートされる埋め込みRFディジタイザでありえる。さらなる代替物として、入力デバイス364は、試験対象の応答をコンピュータシステム350に通信することができる任意のタイプのスイッチでありえる。したがって、ここで用いられるように、入力デバイスという語は、データを入力するおよび/または特定の位置をコンピュータディスプレイのスクリーン上で指し示す任意のメカニズムまたはデバイスをいう。コンピュータ350を制御するために、および/またはテスト対象からの応答を受け取るために1つ以上の入力デバイスが提供されえる。前述の入力デバイスは、さまざまなベンダーから入手可能であり、この技術でよく知られている。
【0085】
大量記憶368のあるタイプが一般に望ましいと考えられる。しかし、大量記憶368は、ユーザアプリケーションプログラムおよびデータを記憶するために充分な量のRAM356および拡張RAM358を提供することによってなくしえる。その場合、RAM356および358は、コンピュータシステム350がオフにされているときにもデータの損失が防げるように、バックアップバッテリと共にオプションとして提供されえる。しかし、商業的に入手可能なハードディスクドライブ、フラッシュメモリのような不揮発性メモリ、バッテリバックアップされたRAM、PCデータカードなどのような長期大量記憶368のなんらかのタイプを有することが一般には望ましい。
【0086】
コンピュータシステム350の構成にかかわりなく、それは、ロボット制御、光源の3次元表現を得ること、およびここで記載された本発明の他の画像化機能のためのプログラム命令を記憶するよう構成された1つ以上のメモリまたはメモリモジュールを採用しえる。そのようなメモリまたはメモリ群は、データ構造、画像化データ、またはここで記載された他の具体的な非プログラム情報を記憶するようにも構成されえる。コンピュータシステム350は、説明を進めるためにここではある程度詳細に議論されているが、本発明はさまざまな適切なコンピュータによって実現される技術を用いて実現されえる。一般に、試料内部に位置する光源の3次元表現を得るために、任意の適切なコンピュータシステムが採用されえる。
【0087】
情報およびプログラム命令は、ここで記載されたシステム/方法を実現するために採用されえるので、本発明は、ここで記載されたさまざまな操作を実行するためのプログラム命令、状態情報などを含む機械で読み取り可能な媒体に関する。機械で読み取り可能な媒体の例は、以下に限定されないが、ハードディスク、フレキシブルディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD−ROMのような光媒体、フロプティカルディスクのような光磁気媒体、および読み出し専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような特別に構成されたハードウェアデバイスを含む。プログラム命令の例は、コンパイラによって作られるような機械コード、およびインタープリタを用いてコンピュータによって実行されえるより高レベルのコードを含むファイルの両方を含む。
【0088】
図8は、本発明のある実施形態によって対象物についての複数のタイプの画像化データを得るプロセスフロー900を示す。本発明によるプロセスは、本発明をぼかさないためにここでは記載または図示されていないいくつかのさらなるステップまでも含みえる。
【0089】
プロセスフロー900は、対象物内部に位置する光源から放射される光データをキャプチャすることによって始まり、一方、対象物は光学画像化システムの内部キャビティ内にある(902)。画像化システム10についての、表面光放射データは、カメラ20によってキャプチャされた画像内に含まれる。画像は、表面の1つ以上の部分にわたる光放射の一連の計測を含む。ある実施形態において、試料の複数の画像は、カメラに対する試料の複数の視点から得られる。この場合、それぞれの画像は、試料からの表面光放射の異なる2次元画像を提供する。複数の画像は、複数の角度からさらなるデータを提供するために取られえる。
【0090】
それからプロセスフロー900は、対象物の内部の画像化データを得ることによって続き、一方、対象物は、第2画像化システムの受け取り領域にある(904)。第2画像化システムが磁気共鳴システムであるとき、画像化データを得ることは、磁気共鳴画像化磁石を用いて画像化データを受け取ることを含む。コンピュータトモグラフィ画像化システムについては、画像化データを得ることは、対象物から放射されるX線を検出するX線センサのアレイを用いて画像化データを受け取ることを含む。
【0091】
光学画像化または第2画像化システム中の画像化は、決まった順番で起こらないことが理解されよう。画像化システムのどちらが最初に用いられても、対象物は光学画像化システムの内部キャビティおよび第2画像化システムの受け取り領域の間で搬送される(906)。ある実施形態において、搬送は、実質的に対象物をその対象物が載っている携帯ステージ上を移動させることなく起こる。搬送は、光学画像化チャンバを封止することも含み、一方、携帯ステージは、光学画像化チャンバの内部キャビティ内にあり、対象物ハンドリングシステムに含まれる遮光シールを用いる。
【0092】
プロセスフロー900は、それぞれの画像化システムの出力を結合しえる。例えば、ソフトウェアおよびユーザ入力が用いられて、磁気共鳴画像化システムによって提供される空間データを、光学画像化システムによって提供される機能データと結合することができる。場合によっては、ソフトウェアは、MRIまたはコンピュータトモグラフィによって提供される3次元空間情報を、光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合することができる。
【0093】
試料表面から放射された光学データを再構築するために3−D光学再構築技術が採用されえる。再構築技術は、試料の幾何学形状および試料表面からの光放射の空間分布に関する情報を提供するデータを用いる。これは、a)試料の表面表現(例えば第2システム8からの)、およびb)表面の少なくとも一部にわたる光放射の一連の計測(例えば画像)を備えるデータを含みえる。このデータのあるフォーマットは、(1)試料の表面を定義する表面表現、(2)試料表面からの光放射画像のセット、および(3)試料およびそれぞれの画像の間の空間的関係を定義するパラメータのセットを備える。それから3−D光再構築は、内部光源の3次元表現を得るために、表面光画像データを、対象物表面の内部の光データに変換することを含む。これは、対象物内の空間要素のセットを作ることを含みえる。
【0094】
表面表現は、第2画像化システムまたは構造化光技術を介しても獲得されえる。例えば、コンピュータトモグラフィ画像化システム8によって提供される3次元空間情報は、表面表現を構築するために用いられえる。光学3−D光再構築を促進するために、表面表現は、試料の実際の表面を近似する表面要素または適切な表面メッシュに分割される。例えば、表面メッシュは、接続されたポリゴン群のセットによって定義されえ、ここでそれぞれのポリゴンは表面要素である。表面要素の数は、対象物のサイズおよび所望の解像度正確性に従って変わる。表面表現の正確性は、表面要素の個数を増すことによって一般に改善する。
【0095】
本発明は、いくつかの好ましい実施形態について記載されてきたが、簡潔さのために省略された、本発明の範囲に入る代替物、組み合わせ、および等価物が存在する。例えば、画像化チャンバ12は、内部キャビティ44への対象物のアクセスのために複数のオプションと共に記載されているが、本発明は1つだけのアクセスの形態を含みえる(例えば手動アクセスまたは自動化アクセスであって、両方ではない)。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきであると意図される。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1A】本発明のある実施形態による物体の内部のための画像化データの複数モードを提供するシステムを示す図である。
【図1B】本発明のある実施形態による光および磁気共鳴(MRI)画像化データを提供するシステムを示す図である。
【図2A】本発明のある実施形態による、試料内部に位置する光源の2−Dまたは3−D表現を作るよう構成された画像化システムの透視図である。
【図2B】本発明のある実施形態による光学画像化の簡略化された図である。
【図2C】本発明のある実施形態によるサイドマウントカメラの反対側の外壁の透視図である。
【図2D】本発明のある実施形態によるサイドマウントカメラの反対側の外壁の側面図である。
【図3】本発明のある実施形態による磁気共鳴画像(MRI)システムを示す図である。
【図4】本発明のある実施形態によるコンピュータトモグラフィ(CT)システムのブロック図である。
【図5】本発明のある実施形態によるポジトロン放射断層撮像法(PET)システムによる画像化を示す図である。
【図6A】本発明のある実施形態による対象物ハンドリングシステムを示す図である。
【図6B】本発明のある実施形態によるMRI受け取り領域内で携帯ステージを位置付けする図6Aのマニピュレータを示す図である。
【図6C】本発明のある実施形態による外に延び、壁に概ね垂直である穴の周囲の周りの第2壁を示す図である。
【図6D】本発明のある実施形態による図6Aの光学画像化チャンバの内部キャビティ内の携帯ステージを位置付ける図6Aのマニピュレータを示す図である。
【図6E】本発明の他の実施形態による遮光シールを示す図である。
【図7】本発明のある実施形態による例示的コンピュータシステムを示す図である。
【図8】本発明のある実施形態によって対象物についての複数のモード表現を得るプロセスフローの図である。
【図9】本発明のある実施形態による超音波画像化システムを示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体の内部の複数の表現を得るシステムおよび方法に関し、これは研究および画像化応用例において特に有用である。特に、本発明は、光および他のタイプの画像化を用いたマルチモードの画像化に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、研究者および画像化実務家は、内部画像を作るための多くの非侵襲性画像化技術のうちの一つを用いる。これらの技術は、X線、磁気共鳴画像法(MRI)、CATスキャンおよび超音波を採用する。他のシステムにおいては、物体の光学画像を作るために光学画像化が用いられる。例えば、生物発光画像化は、医療研究および薬剤発見および開発の分野における動物物体に対するインビボ診断研究を実行するための非侵襲性技術である。生物発光は、ルシフェラーゼのような発光レポーターで移入された細胞によって典型的には作られ、特定の組織タイプ(例えば腫瘍)を区別し、生理学的機能をモニタし、対象物に処方された治療化合物の分布または病気の進行を追跡するためのマーカーとして用いられえる。蛍光は、細胞または分子をインビボで追跡するのに用いられえる別の光学的画像化技術である。この技術は、緑色蛍光タンパク質(GFP)のような遺伝子的に発現されたレポーターおよびCy5のような近赤外(NIR)染料を用いて最近示されてきている。簡単には蛍光は、物質が特定の波長の光を吸収し、より長い波長の光を放射する分子現象である。光の吸収は、「励起」として呼ばれ、より長い波長の放出は「放射」と呼ばれる。
【0003】
それぞれの技術は、異なる画像化の応用例について有用たらしめる長所および短所を有する。ある技術は、内部についての空間または解剖学的情報を提供するのに適し、一方、他の技術は画像化されている物体内部の対象活動についての機能的な情報を提供するのに適する。
【0004】
今や研究者は、複数のシステムの出力および長所を結合することが望ましいと考えている。しかし、これらの従来の画像化システムのそれぞれのコストは、そのような組み合わせの障壁となっており、単一の場所における複数の技術を想定するときは、より不可能なくらいになっている。例えば、MRIおよびコンピュータトモグラフィ(CT)システムは、数百万ドルもかかりえる。加えて、ほとんどの従来の画像化システムは、複数の画像化システム環境における実現を不可能にする実際的な複雑さを有する。MRIシステムは、動作中は高電力磁石の付近には鉄を含む金属がないことを要求する。ポジトロン放出断層撮像(PET)センターは、当該技術で用いられる短寿命放射性同位元素を作る粒子加速装置に近くあるよう地理的に制限される。また、システム間での物体の搬送のために妥協することなくそれぞれのシステムによって提供される空間的正確さを維持するのが困難なように、画像化される物体を異なる画像化システム間で搬送することは困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述を鑑み、画像化の複数のモードを実行する新しいシステムが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、光および画像化の第2形態を用いてマルチモーダル画像化を行うシステムおよび方法を提供する。光学画像化は、発光対象物からの低強度の光をキャプチャすることを伴う。低強度の光は、対象物内のさまざまな光源のうちの任意のものから放射されえる。例えば、光源は、マウスのような生きた試料内のルシフェラーゼ発現細胞に対応しえる。カメラは、対象物の表面から放射された光の2次元空間分布を得る。カメラと通信するコンピュータによって操作されるソフトウェアは、1つ以上の画像からの2次元(2−D)空間分布を3次元(3−D)空間表現へ変換しえる。
【0007】
第2画像化モードは、光学画像化を補完する任意の画像化技術を含みえる。例としては、磁気共鳴画像(MRI)、コンピュータトモグラフィ(CT)、CATスキャン、X線、超音波、ポジトロン放射断層撮像(PET)、単一光子放射コンピュータトモグラフィ(SPECT)、心臓血管系画像化、および骨スキャニングのような核医学画像化が含まれる。第2画像化モードは、対象物の、またはその内部の2−D(絵的)または3−D幾何学記述に寄与する空間情報を作りえる。
【0008】
コンピュータによって光学画像化システムおよび第2画像化システムと通信するよう操作されるソフトウェアは、それぞれの画像化システムによって提供される出力を分析および結合するよう動作しえる。例えば、光学画像化システムは、対象物内の関心のある活動に関する機能的情報を作るのに特に有用である。この機能情報は、第2画像化システムによって提供される対象物の内部に関する空間情報と結合されえる。
【0009】
対象物ハンドリングシステムは、画像化される対象物を光学画像化システムおよび第2画像化システム間で移動させる。第2画像化システムは、対象物ハンドリングシステムから対象物を受け取る受け取り領域を備える。受け取り領域は、対象物が画像化される領域に対応しえ、またはそれを備える。例えば、MRIシステムは、磁気共鳴画像化磁石を通る円筒キャビティをふつう備える。この円筒キャビティは受け取り領域を含み、ハンドリングシステムは、対象物を円筒キャビティに移動させ、対象物をMRI画像化のために位置決めする。遮光性の要件および低強度の光の画像化システム中で用いられる画像化チャンバを受け入れるために、対象物ハンドリングシステム、光学画像化チャンバ、またはそれら両方は、画像化チャンバ中で採用される低い光レベルを維持するよう構成された光学封止のような特別の構成を含みえる。
【0010】
ある局面において、本発明は、対象物の内部についての画像化データの複数のモードを提供するシステムに関する。このシステムは、前記対象物内部に位置する光源から放射される光に関する光学データを提供する光学画像化システムを含む。この光学画像化システムは、a)内部キャビティを備える画像化チャンバ、およびb)前記対象物が前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物からの光データをキャプチャするよう構成されるカメラを含む。このシステムは、また前記対象物の内部についての画像化データを提供するよう構成され、前記対象物が前記受け取り領域内にあるとき、前記内部が画像化されることを可能にする受け取り領域を有する第2画像化システムを含む。このシステムはさらに前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送する対象物ハンドリングシステムを備える。このシステムは、前記光学画像化システムと論理的通信をし、前記第2画像化システムと論理的通信をし、かつ前記対象物ハンドリングシステムと論理的通信をする少なくとも1つの処理装置をさらに含む。
【0011】
他の局面において、本発明は、光学画像化システム中に含まれる画像化チャンバの内部キャビティ中の対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムに関する。このシステムは、前記マニピュレータによって前記ステージの位置付けのあいだ前記対象物を支持する携帯ステージを備える。このシステムはまた、前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む周囲領域の間で前記携帯ステージを移動させるよう構成されるマニピュレータを備える。このシステムは、前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性のシールを提供するよう構成される遮光シールをさらに備える。
【0012】
さらに他の局面において、本発明は、対象物内に位置する光源の表現を得る画像化システムに関する。前記画像化システムは、画像化チャンバであって、a)内部キャビティ、b)前記対象物が前記内部キャビティ中にあるとき、前記対象物からの光学データをキャプチャするカメラを位置付けるよう構成されるカメラマウント、およびc)前記画像化チャンバの外壁上の光シールを含む画像化チャンバを備える。この画像化システムは、また、前記画像化チャンバの前記内部キャビティ中で前記対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムであって、a)前記対象物を支持する携帯ステージ、およびb)前記携帯ステージを前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む前記周囲領域の間で移動させるよう構成されるマニピュレータ、およびc)前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記内部キャビティ内にあるとき、前記画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性シールを提供する光シールを備える、対象物ハンドリングシステムを備える。
【0013】
他の局面において、本発明は、対象物の画像化データの複数のモードを得る方法に関する。この方法は、前記対象物が光学画像化システムの前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物内に位置する光源から放射される光学データをキャプチャすることを含む。この方法はまた、前記対象物が第2画像化システムの受け取り領域にあるとき、前記対象物の内部の画像化データを得ることを含む。この方法は、前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送することをさらに備える。
【0014】
本発明のこれらおよび他の特徴は、本発明の詳細な説明において、以下の図と併せて、より詳細に記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、添付図面の図において限定としてではなく例示として示され、これらの図中で同様の参照番号は同様の要素を参照する。
【0016】
本発明の以下の詳細な説明において、多くの具体的な実施形態が述べられるが、これは本発明の完全な理解のためである。しかし当業者には明らかなように、本発明はこれらの特定の詳細なしで、または代替要素またはプロセスを用いることによって実施されえる。あるいは、本発明の局面を不必要にぼかさないために、よく知られたプロセス、要素、および設計は詳細に説明されない。
【0017】
1.概観
【0018】
図1Aは、本発明のある実施形態による物体の内部のための画像化データの複数モードを提供する簡略化されたシステム1を示す。システム1は、光学画像化システム10、第2画像化システム8、物体ハンドリングシステム6、および少なくとも1つのプロセッサ2を備える。物体ハンドリングシステム6は、画像化される物体(または試料)を光学画像化システムの内部キャビティおよび第2画像化システムの受け入れ領域の間で搬送する。本発明は、主に2つの画像化システムからのデータを結合することについて説明されるが、システム1は、2つより多いシステムを含みえ、例示的実施形態は、結合されるシステムの個数を限定するよう意図されない。
【0019】
光学画像化を使用するシステム10は、低い強度(しばしば約103から約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンのオーダー)の光を発光物体から捕捉することを伴う。低強度光は、物体内のさまざまな光源の任意のものから放射されえる。例えば、光源は、マウスのような生体試料内のルシフェラーゼ発現細胞に対応しえる。光源は、生体試料の特定の部分中のトレースされた分子のような試料の一部を示し、対象となる活動が行われえる。
【0020】
光学画像化システム10は、物体の表面から放射された光の2次元(2−D)空間分布を得るためにカメラを採用する。物体内部の光源(表面放射よりも)の詳細を提供するために、プロセッサ2は、試料内部に位置する光源の3次元(3−D)表現を構築するよう記憶された命令について操作する。これは、表面光学放射データを、試料表面内部の光データに変換することを伴う。内部3−D光源表現のためのパラメータは、ソース放射強度、3−D位置および幾何学的配置に関する詳細を含みえる。
【0021】
第2画像化システム8は、さまざまな画像化モードの任意のものを採用する。例示的な画像化システムは、磁気共鳴画像(MRI)システム、コンピュータトモグラフィ(CT)システム、CATスキャンシステム、X線システム、超音波システム、ポジトロン放射断層撮像(PET)システム、心臓血管系画像化システム、および骨スキャニングシステムのような核医学画像化システムを含む。
【0022】
光学画像化システム10および第2画像化システム8は、空間的および/または機能的情報を作りえる。空間情報とは、物体またはその内部の2−D(画像)または3−Dの幾何学的記述に寄与する情報をいう。空間表現は、試料の2−Dまたは3−D画像レファレンスをユーザに提供する。3−D幾何学的記述は、複数の2−D画像群からのデータを処理することによって作られた再構築物を典型的には備える。機能的情報とは、物体内の対象となる要素または活動に寄与する情報をいう。ある画像化実施形態において、光学画像化システム10は、マウスの内部の生物発光光源の2−Dまたは3−D表現を作る。生物発光光源は、マウスの内部の特定のガンの進行追跡のような、マウスの内部で追跡または試験されているさまざまな種類の生理学的組織に対応しえる。ある画像化実施形態は、試料の空間表現上にスーパーインポーズされた、試料の内部からの光放射の1つ以上の表現の分析を含む。発光表現は、対象となるアクティビティが行われている試料の部分を示す。ある画像化システム8または10は、空間および機能情報の両方を作る。例えば光画像化システム10は、構造および機能情報の両方を生成するのに適する。核医学は、放射性物質を用いて体内を画像化し、疾病を治療し、診断および治療を確立するのに対象物の生理学的(機能的)および解剖学的(空間的)の両方に有用な情報を提供しえる。
【0023】
少なくともプロセッサ2は、光学画像化システム10と論理的に通信し、第2画像化システム8と論理的に通信し、物体ハンドリングシステム6と論理的に通信する。通信は、システム要素、位置および動き制御の制御、画像キャプチャの制御などのような目的のために、データをそれぞれのシステム6、8および10に送ることを含む。通信は、画像データ獲得、要素制御フィードバック、較正などのような目的のために、データをシステム6、8および10の要素から受け取ることも含む。プロセッサ2は、記憶されたソフトウェアと協働し、光学画像化システム10からのカメラ出力のような、それぞれの画像化システムによって提供される画像化センサデータをシステムユーザに有用な形に変換する。
【0024】
プロセッサ2は、光学画像化システム10および第2画像化システム8によって作られたデータを結合しえる。プロセッサ2によって実現される命令の一つの応用例は、1つ以上の表面光放射による画像を用いて、生きた動物の対象物内の生物発光または蛍光光源を再構築することである。これは、例えば、腫瘍学、感染症研究、遺伝子発現研究、および毒物学において有用である。本発明による光学画像化は、動物の対象物のような(例えばマウスまたはラット)複雑な表面を有する物体と共に用いるのに適する。ここでこの語が用いられるように、複雑な表面とは、単一の多角形記述を用いるだけでは記述されえない任意の表面である。ここで採用される光学再構成技術は、物体内の光源の個数またはソースのサイズおよび形状のようなソース分布に制限を加えず、かつ表面の幾何学的配置、サイズ、または形状に制限を加えない。以下に説明されるように、プロセッサ2は、システム8からの空間データを、システム10からの光学画像化データと結合しえる。
【0025】
2.光学画像化システム
【0026】
図2Aは、本発明のある実施形態による、試料内部に位置する光源の2−Dまたは3−D表現を作るよう構成された画像化システム10を示す。画像化システム10は、写真的、発光的、および構造的光学画像のキャプチャを含むさまざまな画像化作業のために用いられえる。コンピュータ28およびそれに含まれる画像化システム10と協働するプロセッサ2は、2−Dまたは3−D光源表現を獲得、処理および操作することのような処理および画像化タスクを実行しえる。
【0027】
図2Bは、カメラ20によって画像化されている哺乳類対象物302および光学画像化システム10を示す。哺乳類組織および多くの他の混濁した媒体(turbid media)は、物体内の光源305から物体表面309へと移動する光について光子散乱307を起こし、その結果、表面309上で画像を拡散する。カメラ20は、表面109において物体302から放射される光の表現をキャプチャする。光子拡散モデルおよび画像化データを用いて、記憶された命令で動作するコンピュータ28内のプロセッサ2は、1つ以上の表面309の画像から光源305の位置、サイズ、および明るさについての3−D表現を作りえる。
【0028】
表面光放射データとは、物体内部から漏れた光に関する情報をいう。この光は、まさに表面から直ぐ下の物体空間から典型的には漏れ出る。光源は、ルシフェラーゼ発現細胞、蛍光分子からの蛍光などの発光を含みえる。物体302は、一般に、ルシフェラーゼ発現細胞または蛍光レポーターを含むマウスおよびラットを含むさまざまな哺乳類の対象物をいう。ある応用例において、試料302は、光発生細胞を含む生物学的試料である。したがって結果として生じる発光像は、試料そのもの以外の光源を用いることなく捕捉されえる。試料302からの発光は、発光画像を作るために位置の関数として記録される。そのような複合写真/発光画像を生成するあるアプローチは、1997年7月22日付けでContagらに発行された米国特許第5,650,135号に記載される。共通して所有される米国特許第5,650,135号は、ディジタルオーバレイ画像のための分析アプリケーションのさらなる例を含む。
【0029】
図2Aを参照して、システム10は、感光性カメラ20を用いて低強度光源を画像化および処理する。光源からの光とは、波長範囲400〜950nmにおけるスペクトルの可視から近赤外(NIR)部分中の任意のフォトンおよび電磁エネルギーをいう。システム10において画像化および処理されたある強度は、直ぐには肉眼では検出されないことが理解されよう。例えば、試料から放射された低強度光は、約103から約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンの間の表面輻射を有しえる。この範囲の下端は、典型的には肉眼で検出できるレベルよりはずっと下である。
【0030】
示される実施形態において、画像化システム10は、低強度光、例えばルシフェラーゼに基づく発光がその中で検出される、発光試料を受け取るよう構成された画像化チャンバ12を含む。増感または電荷結合素子(CCD)カメラのような高感度カメラ20は、画像化チャンバ12と結合する。カメラ20は、画像化チャンバ12内の試料302の発光的、写真的(すなわち反射に基づく画像)および構造的な光学画像をキャプチャできる。冷凍装置22は、導管24を介してカメラ20を冷却するための低温液体を循環する。
【0031】
画像化処理ユニット26は、オプションとして、カメラ20およびコンピュータ28をケーブル30および32をそれぞれ通してインタフェースする。コンピュータ28は、任意の適切なタイプでありえるが、プロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)および読み出し専用メモリ(ROM)のようなメモリ要素、およびディスクドライブ要素(例えばハードドライブ、CD、フレキシブルディスクドライブなど)を含むハードウェアを含むメインユニット36を典型的には備える。コンピュータ28は、ディスプレイ38およびキーボード40およびマウス42のような入力デバイスも含む。コンピュータ28は、ケーブル34を介して画像化チャンバ12内のさまざまな要素と通信する。他の実施形態において、コンピュータ28は、単一のユニットに画像化装置と一体化される。
【0032】
システム10中の要素のための制御および通信を提供するために、コンピュータ28は、システム10内の画像化要素を制御およびモニタするハードウェアおよびソフトウェアと共に実現される。コンピュータ28によって制御される要素は、カメラ20、カメラ20のフォーカス、カメラレンズ、f絞りを担うモータ、チャンバ12内に含まれる可動ステージに結合された1つ以上のモータ(不図示)などを含みえる。コンピュータ28は、画像化情報をユーザに示し、画像化システム10を制御するインタフェースとして働くためにディスプレイ38とも通信する。
【0033】
コンピュータ28は、ここで説明される画像処理およびデータ操作のための適切な処理ハードウェアおよびソフトウェアを含む。例えば、コンピュータ28は、試料の表面からの光放射計測を用いた光源の3−D表現を構築するソフトウェアと共に構成されえる。加えて、コンピュータ28は、チャンバ12の内部キャビティ中のステージの1つ以上の位置から撮られた2−D構造化光画像を用いて3−D表面トポグラフィを作るよう構成されえる。
【0034】
ある実施形態において、3−D光再構築技術は、生物発光表面輻射および全体の試料表面にわたる表面トポグラフィ計測を要求する。この場合、画像化システム10は、複数の視線および視点からの対象物表面の画像キャプチャのための命令およびメカニズムを含む。これら複数の位置からのデータは、それから対象物の3−D表現を構築するのに用いられる。システム10は、以下のスキームに従って3−Dで画像化しえる。すなわち、1)カメラ20が固定されたままである(カメラを冷却するためのさまざまなケーブルおよび供給ラインが煩わしく画像化のあいだに動けない)、2)画像化のあいだ試料が水平である、3)画像化システムが複数の視線および視点からの対象物の画像を得る、および4)ソフトウェア中に記憶された再構築命令に従ってコンピュータ28が複数の画像群を用いて対象物の3−D表面トポグラフィを構築する。
【0035】
対象物または動物の対象は、画像キャプチャのために典型的には画像化チャンバ12にローディングされる。画像化チャンバ12は、対象物を内部キャビティ44にローディングするための複数の選択肢を提供する。図2Cは、本発明のある実施形態による画像化チャンバ12の上部透視図を示す。ドア18は、ユーザが手動でドアを開閉し、対象物を内部キャビティ44内に置くことを可能にする。
【0036】
図2Dは、本発明のある実施形態によってチャンバ12の内部キャビティ44におけるステージ609の自動化された位置付けを許す要素を示す。筐体壁103aは、カメラ20を受け入れる側壁の反対にある。壁103a上の可動インタフェース90は、自動化された対象物ハンドリングシステム6がステージ609をチャンバ12内に穴91を通して挿入し、ステージをチャンバ12内で移動することを可能にする。可動インタフェース90は、壁103a、壁92、円形ベアリング93、円形ベアリング94、および内部カラー95を備える。内部カラー95は、携帯ステージ609が受け入れられる穴91の形状およびサイズを規定する。使用されないとき、キャップ(不図示)が穴91をカバーし、内部キャビティ44に入る光を遮りえる。円形ベアリング93は、画像化チャンバ壁103aおよび壁92の間に配置され、外部固定壁103および可動壁92間での回転を許す。円形ベアリング93は、壁92および内部カラー95間での回転を許す。累積して、ベアリング93および94は、穴91が中心基準線102の周りに円形軌道をトレースするのを可能にする。基準線102は、ステージ609の動きに対する固定点および試料の画像化についての共通点を表す。ベアリング93および94は、それが基準線102の周りに回るとき、外部壁103に対して内部カラー95およびステージ609が一定の角度を維持することも可能にする。ある実現例において、ステージ609は、基準線102の周りを回りながら水平を維持する。ベアリング93および94は、内部カラー95とインタフェースするロボットマニピュレータ502の基準に対してステージ609が一定の角度を維持することも可能にする。
【0037】
ある実施形態において、対象物ハンドリングシステム6は、内部キャビティ44中で可動ステージ609を移動させるように構成される。図1Bに示されるように、対象物ハンドリングシステム6は、トラック504およびステージ609を移動させるマニピュレータ502を備える。トラック504は、ステージ609を画像化システム10の近傍へ搬送し、部屋の間でのように長い距離にわたって対象物ハンドリングシステム6の大きな動きを可能にする。これは、画像化システム8が、付近またはMRIシステムを収める部屋内で鉄系の金属が最小であることを好むMRIシステムであるときに用いられる。マニピュレータ502は、ステージ609をそれぞれのシステム8および10において位置付け、アラインさせる。よってマニピュレータ502は、ステージ609を穴91に挿入し、ステージ609を、MRI画像化システム8のための円筒の受け入れ領域に対して位置付けもする。より具体的には、マニピュレータ502は、ステージ609および穴91の間で適切な垂直および水平位置付けを確立し、ステージ609をチャンバ12内へ光画像化システム10のための穴91を介して挿入する。
【0038】
いったんチャンバ12の内部に入ると、本発明は、キャビティ44内でステージ609を位置付け、移動させる複数のやり方が考えられる。ある実施形態において、ベアリング93および94は受動であり、対象物ハンドリングシステム6が、例えばマニピュレータ502を介し、ステージ609を内部キャビティ44内で基準線102に対して移動させる。この場合、図2Bのコンピュータ28内のプロセッサは、ステージ609についての所望の位置のユーザ入力を、マニピュレータ502に含まれるモータのためのモータ位置に変換する位置制御ソフトウェアを採用する。図2Dに示される他の実施形態において、モータ95aおよびセンサ96aは、外部壁103に対して壁92の回転を制御するためにベアリング93に結合され、一方、モータ95bおよびセンサ96bは、壁92に対して内部カラー95の回転を制御するためにベアリング94に結合される。この場合、マニピュレータ502は受動のままであるが、モータ95は、固定基準線102の周りのステージの軌道位置を制御する。
【0039】
可動ステージ609は、対象物の光源、またはその一部が、対象物302の位置を再位置付けすることなく、カメラ20によって画像化チャンバ12内で異なる視線、角度、および位置からキャプチャされることを可能にする。複数の視線から試料を画像化することは、3−D内部光源表現を構築するのを助けるさらなる情報を提供する。追加情報は、コンピュータ28上のソフトウェアに記憶された3−D再構築モデルを制限することによって、対象物のより正確な3−D表現を提供するのに用いられえる。
【0040】
マニピュレータ502は、ステージ609をキャビティ44内に位置付ける。さまざまな商業的に入手可能なロボットマニピュレータ502は、ステージ609を位置付けるのに適切なエンドエフェクター位置付けスキーム(end-effector positioning schemes)を提供する。一つのよくあるスキームは、マニピュレータ内の上流のジョイントがステージ609の冗長な位置付けを達成できるようにする円形のロール、ピッチおよびヨージョイントを採用する。マニピュレータ502の1つ以上の上流のジョイントは、チャンバ12の中および外でステージ609を移動するよう構成されえる。チャンバ12およびマニピュレータ502間のシールは、ステージ609がチャンバ12内にあるとき外の部屋からの光がチャンバ12内部へ入るのを効果的に封止する(図6C)。
【0041】
マニピュレータ502は、実質的に互いに垂直に方向付けられ、マニピュレータ502の上流アーム506に取り付けられた直線アクチュエータを代替として備えうる。それぞれの直線アクチュエータは、ステージ609を直交方向において直線的に位置付ける。例えば、第1直線アクチュエータは、ステージ609のための垂直位置付けを提供し、第2直線アクチュエータは、ステージのための水平位置付けを提供する。第1直線アクチュエータ206は、マニピュレータ502で上流のアームまたは基台に取り付けられた比較的静止した部分および垂直な直線平行移動ができる部分を有する。第2直線アクチュエータ208は、第1直線アクチュエータに取り付けられた比較的静止した部分および水平な直線平行移動ができる部分を有しえる。地面に平行にステージ609を平行移動させ、ステージを穴91を通してチャンバ12へ、かつチャンバ12から移動させるために、第3直線アクチュエータも用いられえる。マニピュレータ502において用いられるのに適切なそのような直線アクチュエータのある例は、ニューヨーク州、Port WashingtonのThomson Industriesによって作られるLC-33である。
【0042】
システム1は、内部キャビティ44中のステージ609のために閉ループ位置制御を含む。より具体的には、ユーザは、コンピュータ28を介して、固定された基準線102の周りの実質的に円形のパスに沿ったステージ609についての1つ以上の位置を入力する。代替として、ユーザは、固定された基準線102に対するステージ609についての視角を提供しえる。コンピュータ28に含まれるソフトウェアは、それから視角を、ステージ609をその現在の位置から所望の位置へ移動させる制御信号に変換する。マニピュレータ502のためのアクチュエータのそれぞれに含まれるモータは、コンピュータ28によって提供された制御信号を受け取り、それに従ってステージ609を位置付ける。マニピュレータ502およびマニピュレータ502中のそれぞれのジョイントは、ステージ609の位置フィードバックおよび制御を促進するためにプロセッサコンピュータ28と通信する位置センサを含みえる。
【0043】
本発明と共に用いるのに適する光学画像化システム10は、カリフォルニア州、AlamedaのXenogen Corporationから入手可能である。本発明と共に用いるのに適するいくつかの光学画像化システムは、2001年7月13日に出願された発明者としてD. Nilsonらを挙げる「Multi-View Imaging Apparatus」と題された共通に所有された係属中の米国特許出願第09/905,668号に記載される。本発明と共に用いるのに適する3−D画像化システムは、本発明と共に用いるのに適するいくつかの光学画像化システムは、2003年6月25日に出願された発明者としてD. Stearns らを挙げる「Method and Apparatus for 3-D Imaging of Internal Light Source」と題された共通に所有された係属中の米国特許出願第09/905,668号にさらに記載される。
【0044】
3.第2画像化システム
【0045】
ある実施形態において、第2画像化システムは、磁気共鳴画像(MRI)システムである。図3は、本発明のある実施形態による磁気共鳴画像(MRI)システム300を示す。MRIシステム300は、MRI装置301およびMRIシステム300の電子要素とディジタル通信する少なくとも1つのプロセッサ(図2Aからのコンピュータ28に含まれるプロセッサのような)を典型的には備える。MRI装置301は、サイズ、形状、および構成において変わりえ、あるモデルは円筒側面において開口を含む。示されるように、MRI装置301は、磁石304を通る水平円筒キャビティ303を含む。この場合、キャビティ303は、MRI装置301の前面307から背面309へ磁石304を通って走る。円筒キャビティ303は、磁石304のボアともよく呼ばれる。画像化される対象物308は、円筒キャビティ303内へ移動されるステージ310上に置かれる。対象物ハンドリングシステム6がステージ310および対象物308を円筒キャビティ303内で位置付けする。実行される試験の種類によって、哺乳類試料308が頭が先に入るか、足が先に入るかと共に、磁石304の中にどのくらい深くそれらが配置されるかが決定される。いったんスキャンされるべき試料部分が磁石304の磁界の中心または等角点に位置するとMRIスキャニングが開始されえる。
【0046】
MRI装置301は、約0.5テスラから約60.0テスラまで、つまり約5,000から約600,000ガウスまでの磁石を採用しえる。磁石304によって作られる高周波パルスエネルギーを用いて、MRI装置301は、試料の体内を点から点へと通して対象物および内部の部分をスキャンし、現在スキャンされている組織タイプの2−Dまたは3−Dマップを構築する。装置301と電気的に通信するプロセッサ2は、磁気的出力を受け取り、記憶されたソフトウェア命令に基づいてスキャンされた情報を統合し、2−Dまたは3−Dモデルを作るよう動作する。
【0047】
MRIシステム300は、他の画像化手法と比較して高いレベルの空間情報を提供する。MRIシステム300によって作られた3−Dモデルは、3−D光学再構築を補助するよう、例えば表面光学放射データを対象物308の内部の光学表現に変換するのに有用な表面表現を作るよう用いられえる。プロセッサは、MRIシステム300によって提供される2−Dまたは3−D空間情報を、光学画像化システム10によって提供される3−D機能情報と結合することもできる。上述の生物発光技術を用いて対象となる生物学的実体を追跡する能力と結合され、MRIシステム300および光学画像化システム10は、以前には達成不可能だった忠実性および特徴で試料308の特定の内部部分を通して、研究者が生物学実体の進行をマッピングすることを可能にする。ある応用例において、MRIシステム300からの空間情報は、対象物308の特定の解剖学的構造に対して3−D光データを位置付けるのに用いられる。例えば、哺乳類試料308内の腫瘍の物理的サイズは、MRIシステム300から得られ、光学画像化システム10によって提供される腫瘍からの3−D光放射をより正確に再構築するために用いられえる。
【0048】
MRIシステム300で用いられる磁界強度に依存して、MRIシステム使用に関連した鉄系金属の制限が存在しえる。この場合、ステージ310は、鉄を含む金属部品を欠くかもしれない。加えて、磁石304(オン/オフ制御を含む抵抗に基づく磁石のような)は、試料の搬送のあいだはシャットオフされえる。本発明と共に用いるのに適するあるMRIシステムは、マサチューセッツ州、BillericaのBruker BioSpinから入手可能なBruker BioSpecである。
【0049】
他の実施形態において、第2画像化システム8は、コンピュータトモグラフィ画像(CT)システムである。MRI装置300と同様に、CTシステムは、高いレベルの空間情報を提供し、これは光学画像化システム10によって集められた機能情報と結合されえる。
【0050】
図4は、本発明のある実施形態によるコンピュータトモグラフィ(CT)システム600のブロック図である。CTシステム600は、X線CCDカメラ602、対象物ハンドリングシステム604、マイクロフォーカスX線管のアレイ606、およびプロセッサ608を備える。対象物ハンドリングシステム604は、CCDカメラ602から放射されたX線が対象物610を通るように、受け取り領域において携帯ステージ609上に置かれる対象物610を位置付ける。X線は、それからマイクロフォーカスX線管アレイ606によって受け取られる。プロセッサ608は、これら装置のそれぞれとディジタル的に通信し、記憶されたソフトウェアからの命令を走らせてCCDカメラ602からのX線放射を制御し、試料610を位置付け、かつマイクロフォーカスX線管アレイ606によって集められたデータを処理する。
【0051】
CTシステム600は、固体対象物の一連のX線ベースの断面画像を生む。X線強度プロファイル計測は、X線でスキャンされた材料または部分を通る2次元スライス、または平面を表す画像を作る再構築アルゴリズムを用いて典型的には処理される。スライスのそれぞれの点は、物質の密度に対応する。プロセッサ608は、高解像度画像を再構築し、マイクロフォーカスコンピュータトモグラフィおよび産業用マイクロCTスキャナを用いて1〜10μmのオーダーの詳細が検出されえ、マイクロメートルレンジの体積要素解像度を生む。CTスキャンニングは、生きた、または生きていない試料の内部の解剖学的特徴および部分を明らかにするのに特に有用である。
【0052】
CTシステム600は、3−D空間および/またはトポロジーデータの獲得を許容もする。連続的な断面画像は、試料610の部分の3−D画像を形成するために積層されえる。試料610の全体をスキャンすることは、全体の空間画像が構築されることを可能にする。3−D画像データから、部分境界を見つけ、コンピュータモデルおよび試料610の全体または興味のある特定の部分の表現を作るためにソフトウェア中の命令が採用されえる。本発明と共に用いるのに適するあるCTシステムは、{ HYPERLINK "http://ut-battelle.org" ,UT-Battelle, LLC}による{ HYPERLINK "http://energy.gov" ,U.S. Department of Energy}のために管理されるOak Ridge National Labにおける研究者によって開発されたMicroCATである。
【0053】
MRIシステム300と同様に、CTシステム600は、光学画像化システム10によって作られた機能情報を補完する高解像度空間情報を提供する。CTシステム600によって作られた3−Dモデルは、表面光学放射データをその対象物の外部または内部の詳細な光学表現に変換するのに有用な表面または内部表現を作るために3−D光学再構築を補助するのに用いられえる。プロセッサは、CTシステム600によって提供される2−Dまたは3−D空間情報を、光学画像化システム10によって提供される2−Dまたは3−D機能情報と結合しえる。試料610の内部についてCTシステム600が高解像度空間情報を作れるというこの能力は、生きた動物の対象物内における、高度に詳細な生物発光または蛍光光源、またはソース分布を再構築するのに有用である。例えば、マウス610の内部の3次元光学データは、内部臓器の生物学的活動の詳細な絵を作るために、CTシステム600によって生成された3−D構造情報とマッチングされえる。空間および機能情報のこの結合は、腫瘍学、感染症研究、遺伝子発現研究、および毒物学において、スナップショット画像化および進行追跡の両方について有用である。
【0054】
核医療画像化システム8は、哺乳類の体のような対象物の内部を見るために、研究者および画像化実務家に他の画像化モードを与える。核画像化システムは、既知の特性を有する放射性粒子を放射する放射性物質、およびその放射性物質およびその放射を検出する1つ以上のセンサを採用する。従来の核医療画像化システムは、ポジトロン放射断層撮像(PET)システム、単一光子放射コンピュータトモグラフィ(SPECT)システム、心臓血管系画像化システム、および骨スキャニングシステムを含む。これらシステムは、放射性元素のさまざまな特性を用いて画像を作る。核医療画像化は、腫瘍、動脈瘤、さまざまな組織への不規則または不適切な血流、血液細胞障害、および甲状腺および肺機能欠陥のような臓器の不適切な機能を検出するのに有用である。これら医療画像化システムのいずれも、光学画像化システム10によって作られた空間および/または機能情報を補完する代替の画像化システム8を提供する。例えば、光学画像化および核医療画像化の両方が腫瘍学の応用例において腫瘍を検出しえる。
【0055】
図5は、本発明のある実施形態によるPETシステムによる画像化を示す。PETシステムは、対象物内の放射性物質から放射された放射線を検出することによって対象物、またはその一部の画像を作る。これら物質は、対象物に注射され、短い崩壊時間を有する炭素11、フッ素18、酸素15、または窒素13のような放射性原子でふつうは標識が付けられる。PETスキャンにおいて、対象物は、放射性物質が注射され、「ドーナツ」形状の筐体404の円筒受け入れ領域405を通して少しずつ移動する平らなステージ上に配置される。筐体404は、それぞれが光電増倍管408と関連付けられるシンチレーションクリスタルのセットを含む円形ガンマ線検出器アレイ406を含む。クリスタルは、対象物410内部から放射されたガンマ線409を光の光子に変換する。光電増倍管408は、光子を電気信号に変換および増幅する。これら電気信号は、光電増倍管408からの電気信号に基づいて画像を生成するよう構成される光電増倍管とディジタル的に通信するプロセッサによってそれから処理される。それからステージ402は、円筒受け入れ領域405を通して移動され、処理が反復され、その結果、対象となる内部(例えば脳、胸部、肝臓)にわたる対象物410の一連の薄いスライス画像群が生まれる。プロセッサは、これら薄いスライス画像を内部の3次元表現に組み立てる。PETは、放射性によって標識が付けられる分子のタイプに依存して、血流および他の生化学的機能の画像を提供するのに特に有用である。例えば、PET画像は、さまざまな体内の領域における糖代謝または活動の急速な変化を示しえる。
【0056】
単一光子放射コンピュータトモグラフィ(SPECT)は、PETと類似の技術であるが、SPECTで用いられる放射性物質(キセノン133、テクネチウム99、ヨウ素123)は、PETで用いられるそれらより長い崩壊時間を有し、2重ガンマ線の代わりに単一のガンマ線を放射する。SPECTシステムは、血流および体内での放射性物質の分布に関する情報を提供するのに適する。その画像は、PET画像よりも感度が低く、詳細さも低いが、SPECTシステムは、PETシステムよりも安価である。光学画像化システム10は、比較的安価であるので、結合されたSPECTシステム8および光学画像化システム10は、低価格のマルチモード画像化の代替品を提供する。
【0057】
他の実施形態において、第2画像化システム8は、超音波画像化システムを備える。図9は、本発明のある実施形態による超音波画像化システム800を示す。超音波システム800は、プローブ802、プロセッサ804、プローブ制御806、メモリ808およびディスプレイ810を備える。
【0058】
超音波システム800は、プローブ802を用いて試料610内に高周波(例えば1から5メガヘルツ)の音響パルスを発する。プローブ802は、試料610を通して伝わり、組織間の境界(例えば液体および柔らかい組織、柔らかい組織および骨)に当たる音波を発生する。一部の音波は、プローブ802へ反射して戻り、一方、他のものはさらに伝わり、それらは他の境界に届き、反射する。プローブ802は、反射された波を検出し、対応するする信号をプロセッサ804に伝える。プローブ802の形状は、その視野を決定し、一方、放射される音波の周波数は一般にどのくらい深く音波が浸透するか、および画像データの解像度を決定する。ある実施形態において、プローブ802は、圧電効果を用いて音波を発生および受信する。例えば、プローブ802は、1つ以上のクリスタル要素を含みえ、複数の要素のプローブにおいて、それぞれのクリスタルはそれ自身の回路を含みえる。複数要素のプローブ802は、それぞれの要素がパルス状に駆動されるタイミングを変えることによって、超音波ビームが「指向性を付けられる(steered)」ことを可能にする。試料610の表面にわたって動かされえるプローブ802に加えて、いくつかのプローブ802は、調べられる臓器(例えば前立腺、胃)により近くなるよう試料610の開口部(例えば直腸、食道)を通して挿入することを許される。
【0059】
プロセッサ804は、音波放射を決定する電気的電流をプローブ802に送り、戻ってくるエコーを用いて作られたプローブ802からの電気的パルスを受け取る。プロセッサ804は、組織内での音の速度(5,005ft/sまたは1,540m/s)およびそれぞれのエコーの戻り(ふつうは1秒の数百万分の1のオーダー)を用いてプローブ802から反射する表面または境界(例えば組織または臓器)への距離を計算する。それからプロセッサ804は、ディスプレイ810上にエコーの距離および強度を表示し、2次元画像を形成する。プロセッサ804は、プローブ802のための電源を含むコンピュータシステム中に含まれえ、これは増幅器および信号処理電子回路を含みえる。プロセッサ804は、処理されたデータおよび/または画像をメモリ808に記憶もしえる。
【0060】
プローブ制御806は、トランスデューサプローブ802から放射される音響パルスの振幅、周波数および期間を変化させる。プローブ制御806は、オペレータが、システム800のスキャンモードと共に、超音波の周波数および期間を設定および変更することも可能にする。ディスプレイ810は、プロセッサ804によって提供される超音波データからの画像を出力する。メモリ808は、システム800の3−Dデータ獲得および2−Dまたは3−D画像再構築のための獲得された画像および命令を記憶するディスク記憶装置(ハードディスク、フレキシブルディスク、CD)を含みえる。
【0061】
超音波システム800は、3−D空間情報を作りえる。この場合、いくつかの2−D画像が試料609の表面にわたってプローブ802を移動させることによって、または挿入されたプローブを回転させることによって得られる。それから2次元データは、3−D画像を形成するためにメモリ808に記憶されたソフトウェアによって結合される。ある超音波画像化システム800は、30ミクロンの低さにまで達する解剖学的および生理学的構造の2−Dまたは3−D空間画像解像度を提供する。加えて、ユーザは、複数の任意の平面を見て分析し、腫瘍の体積を決定することのような空間測定を実行することができる。本発明と共に用いるのに適する超音波システムは、カナダ、トロントのVisualSonicsによって提供されるVevo 660を含みえる。超音波システム800は、また比較的安価であり、結合された超音波画像化システム800および光学画像化システム10は、よって低コストなマルチモード画像化代替品を提供する。
【0062】
4.対象物ハンドリングシステム
【0063】
対象物ハンドリングシステムは、画像化される対象物を光学画像化システム10および第2画像化システム8の間で移動させる。図6Aは、本発明のある実施形態による対象物ハンドリングシステム700を示す。対象物ハンドリングシステム700は、対象物701を、光学画像化システム702の内部キャビティ720および第2画像化システム706の受け取り領域704の間で搬送する。
【0064】
対象物ハンドリングシステム700は、マニピュレータ708およびマニピュレータ708に取り外し可能に結合される携帯ステージ710を備える。マニピュレータ708は、携帯ステージ710を光学画像化システム702および第2画像化システム706の近傍に位置付け、またそれぞれのシステムの画像化または受け取り領域内で携帯ステージ710の正確な位置付けおよび方向づけを提供しえる。上述のように、それぞれの画像化システム8は、対象物701を受け入れる受け取り領域を備え、これはMRI装置の円筒キャビティ303のような、対象物が画像化される領域に対応し、またはそのような領域を備えうる。この場合、ハンドリングシステム700は、対象物701を円筒キャビティ303中に位置付け、MRI画像化のためにステージ710および対象物701の位置を設定する。マニピュレータ708は、2つの画像化システム間での、またはそれらの中での携帯ステージ710の移動、位置付けおよび方向づけに適切な任意の個数のアームおよびジョイントを含みえる。例えば、いくつかの商業用ロボット製造者は、約1kgから約20kgの範囲のペイロード重量に適切な5および6自由度のマニピュレータを提供する。対象物ハンドリングシステム700と共に用いるのに適するあるロボットマニピュレータは、マサチューセッツ州、BillericaのBruker BioSpinから入手可能なDenso Model VMである。
【0065】
第2画像化システム706が、磁気的な目的のために第2ルーム内に配置されるMRI画像化システムであるとき、マニピュレータ708は、ルーム間での大幅な移動を可能にするトラック714も含みえる。自動化されたトラックインタフェース716は、トラック714に沿って移動し、マニピュレータ708の基台アーム718の底部に取り付けられる。トラックインタフェース716は、a)マニピュレータ708が、ルーム間で用いられるような大きな距離を動くことを可能にし、かつb)基台アーム718(またはロボット内の任意の他の第1または基台リンク)の第1回転ジョイントのための静止レファレンスを提供する。マニピュレータ708および自動化されたトラックインタフェース716を移動させ位置付けるために、1つ以上のプロセッサを介して上述のようなコンピュータ制御が用いられえる。全体として、マニピュレータ708およびトラック714は、長い距離にわたる大きな全体的動き、および携帯ステージ710を正確に位置付けおよび方向づけする能力の両方を提供する。
【0066】
対象物ハンドリングシステム700は、画像化チャンバ712または他の画像化システムの内部キャビティ中での対象物701の正確な位置付けの責任を担いえる。図6Bは、本発明のある実施形態によるMRI受け取り領域内で携帯ステージを位置付けする図6Aのマニピュレータを示す。この場合、マニピュレータ708は、MRI画像化システム706の円筒中央キャビティの中心軸に沿って携帯ステージ710を位置付けおよび方向づけする。
【0067】
マニピュレータ708の最後のアームまたはリンクに取り外し可能に結合される携帯ステージ710は、マニピュレータ708による位置付けのあいだ対象物701を支持する。ステージ710は、対象物701を支持するのに適する任意の平らな表面または携帯テーブルを一般にさす。ある実施形態において、それぞれの画像化システムにおいて、画像システム群間での搬送のあいだ、同じステージ710が対象物701を支持する。携帯ステージ710は、複数の画像化システムでの使用のために設計された特別のロボットエンドエフェクター(robotic end effector)を備えうる。対象物701は、画像化システム間で実質的に移動することなく、携帯ステージ710上に位置し、対象物ハンドリングシステム700によって位置付けられる。したがって、対象物ハンドリングシステム700は、画像化チャンバ712の内部キャビティ710中で、ステージ710を挿入および位置付けし、ステージ710を内部キャビティ720から取り除き、ステージ710を第2画像化チャンバ706の受け取り領域704へ搬送し、ステージ710を受け取り領域704内で位置付けすることができ、これらは対象物701を乱すことなくなされえる。これは、それぞれの画像化システムによって提供される位置付け正確さを維持し、または哺乳類試料701の麻酔状態を維持するのに特に有利である。非金属の周辺部によって支持される実質的に透明なメッシュテーブルまたはワイヤアレイ(釣り糸のような)を備えるステージ710が、MRIシステム300における画像化に影響を与えないために適切である。加えて、ステージ710または光学画像化システム10である。
【0068】
2つの画像化システム間の位置付け正確さおよび対象物の参照(object referencing)を促進するために、携帯ステージ710は、光学画像化システム10によって検出可能な位置を有する光学参照、および第2画像化システム8によって検出可能な位置を有する第2参照を備える。固定するペグおよび他の基準ツールが、空間参照情報を提供するのに適する。このペグおよびツールは、それぞれの画像化システムについての検出可能性を増すアイテムでマークが付けられえる。すなわち、このマークは、試験下で光学的に検出可能で対象物701から区別可能なように構成される。携帯ステージ710上で既知の位置を有する標的、十字、バーコード、既知の多角形の形状などが光学画像化システム10のための位置参照として適切である。第2参照マーキングは、第2画像化システム8の種類に依存する。例えば、鉛のマーカーがX線システムと共には適しえる。MRI画像化システムは、水素源または既知の密度の他の区別できる物質を有する位置付けペグを参照しえる。具体的な実施形態において、光学画像化システム10によって検出可能な参照位置および第2画像化システム8によって検出可能な参照位置は、ステージ710上の同じ位置を含む。
【0069】
対象物ハンドリングシステム700は、光学画像化システム704の内部キャビティ中の対象物701を位置付けするためにも適切である。図6Dを参照して、チャンバ712の外部壁744は、ステージ710が内部チャンバ720内にアクセスできるようにする穴742を含む。光学画像化チャンバ702は、内部キャビティ720が画像化チャンバ702の外の空間から実質的に光を通さないように構成されえる。光学画像化システムにおいて用いられる光学的密閉の要件を満たすために、対象物ハンドリングシステム700、光学画像化チャンバ702、またはその両方は、画像化チャンバ702中で採用される低い光レベルを維持する光シールおよび他の部品のような特殊な構成を含みえる。ある実施形態において、対象物ハンドリングシステム700および画像化チャンバ702は、携帯ステージ710が内部キャビティ720内に位置しながら、画像化チャンバ712の内部キャビティ720およびチャンバ712の外の空間の間に実質的に光を阻止する障壁を提供するよう構成される相補的円形光シールを備える。プラグは、画像化システム10が使用中でないときに穴742を封止しえる。プラグなしでは、穴742はマニピュレータ708が内部キャビティ720にアクセスできるようにする。
【0070】
図6Cは、本発明のある実施形態による、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるときに確立された光シール761を示す。壁750は、穴742の周縁の周りに延び、壁744から外に向かい、垂直である。壁750は、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に配置するとき、マニピュレータ708上の後部壁770に実質的に隣接して配置された遠端部を含む。
【0071】
画像化チャンバ712の壁748および750は、マニピュレータ708上の壁764および766と協働して、キャプチャ空間774を形成し、これは穴742の円形周縁の周りに周囲に沿って延びる。この場合、キャプチャ空間774は、ボックス壁748および750によって形成される頂点Aが、ドア壁764および766によって形成される頂点Bに対向する長方形の断面領域を有する。マニピュレータ708上の壁766、764および770は、光学画像化ボックス壁748および750上の外部表面と協働して、キャプチャ空間772を定義する。
【0072】
圧縮可能な材料762が、キャプチャ空間772内でマニピュレータ708の壁764と接触する。圧縮可能な材料762は、周囲の部屋から内部キャビティ720への光による光の浸入を防ぐ。マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるとき、材料762の圧縮は、実質的に「遮光」封止を形成する。よって圧縮可能な材料762は、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるときに、キャビティ720に入る外部光の量を最小化する。ある実施形態において、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるとき、カラー壁770は、圧縮可能な材料762の第1側763aに実質的に沿って圧縮可能な材料762を圧縮するよう構成され、壁748は、圧縮可能な材料762を側部763bに実質的に沿って圧縮可能な材料762を圧縮するよう構成される。圧縮可能な材料762は、不透明な、好ましくは黒い、可撓性の変形可能な材料である。
【0073】
マニピュレータ708は、前壁764、側壁766および第2壁セグメント768を備える。カラー後壁770は、光学画像化チャンバと共に遮光を促進するためにマニピュレータ708に含まれるカラー764の内部表面に接触する。具体的な実施形態において、マニピュレータ708が携帯ステージ710を内部キャビティ720内に位置付けるとき、マニピュレータ708のカラー壁770は、穴742の周りに周囲に沿って延びる壁部771を有する。他の実施形態において、壁部771は、ボディ前壁748によって係合されるその第2側部763bおよびマニピュレータ708のカラー壁770によって係合される圧縮可能な材料762の第1側部763a間で、圧縮可能な材料762の第4側壁部763dを係合する向きにおいてボディ前壁748に向かって延びる。
【0074】
図6Eは、本発明の他の実施形態による遮光シール61dを示す。遮光シール61dは、2つのチャネル77aおよび77bの中にそれぞれ保持される2つの圧縮可能な材料62dおよび62eを含む。チャネル壁78および79は、両方がマニピュレータ708から延び、チャネル77aを形成する。チャネル77bは、概ね平行なチャネル壁50aおよび50bによって形成され、これら両方は、チャネル12の前壁48から延び、実質的に穴91の周りの周囲に沿う。この場合、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44内に挿入するとき、チャネル壁79は、チャネル77bに受け入れられる。よって、チャネル壁79は、ボディ14の外部から第2チャネル77bに入る光が第2圧縮可能な材料62eによって遮断されるように、第2圧縮可能な材料62eを係合する。
【0075】
材料62dおよび62eは、それぞれチャネル77aおよび77bのうちの一部しか満たさない。ある実施形態において、材料62dおよび62eは、それぞれ壁70および48から測られると、多くてチャネル75の深さの約3/4を満たす。他の実施形態において、材料62dおよび62eは、多くてチャネル深さの約1/2を満たす。具体的な実施形態において、材料62dおよび62eは、多くてチャネル深さの約1/4を満たす。よって、相互に係合された壁50aおよび50bおよびチャネル壁78および79は、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44内に挿入するとき、それらのそれぞれの深さに対して、実質的に重複する。光障壁を浸入しようとする光は、それが周囲の部屋から内部キャビティ44に入るまでに、少なくとも6回(圧縮可能な材料62dおよび62eを通る4回を含む)直角に曲がることを要求される。
【0076】
遮光シール61dは、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44に挿入するとき、マニピュレータ708から外に前壁48に向かって延びるマニピュレータ側壁66をさらに含む。この場合、マニピュレータ側壁66は、チャネル壁78および79および相互係合壁50の外側を周囲に沿って、これら壁にほぼ平行に配置される。マニピュレータ708は、マニピュレータ708がステージ310をキャビティ44に挿入するとき、側壁66から延び、前壁48に実質的に隣接して方向付けられる第2壁セグメント68をさらに含む。示されるように、第2壁セグメント68は、相互係合前壁50およびチャネル壁78および79に向かって内側方向に延びる。
【0077】
図6Dは、携帯ステージ710を光学画像化チャンバ712の内部キャビティ720内に位置付けるマニピュレータ708を示す。この場合、マニピュレータ708は、携帯ステージ710、およびその上に置かれる対象物701を光学画像化チャンバ712の内部キャビティ内で2次元に動かす。より具体的には、マニピュレータ708は、携帯ステージ710を、チャンバ712中のカメラまたは共通視点基準線の周りに円形軌道で移動させる。対象物がチャンバ712内で可変におよび複数の位置で配置されえるので、光伝達装置711は、対象物から放射または反射された光を、横にマウントされたカメラ20に関連付けられる共通基準線へ伝送する。ある実施形態において、光伝達装置711は、ステージ710と共に共通基準線の周りを回転し、常に対象物701に向き、ステージ710上の対象物からの光を共通基準線に沿って固定されたカメラ20へ反射する鏡713を備える。これは、対象物の光画像、またはその一部が、ステージ710上の対象物701の姿勢を再位置付けすることなく、またはカメラ20を動かすことなく、画像化チャンバ12内で異なる視線、角、および位置からカメラによってキャプチャされることを可能にする。
【0078】
そのような動きを促進するために、画像化チャンバ710の外部壁740は、a)携帯ステージ710をその中を通って受け取る穴742を有する移動可能なインタフェース、b)外部壁740および移動可能なインタフェースの壁742の間に配置された第1円形ベアリング741、およびc)壁742および対象物ハンドリングシステム708間での回転を許す第2円形ベアリング743を備える。併せると、円形ベアリング741および743は、反対の自由回転(ステージ710およびチャンバ712間での相対的回転をなくす)を許し、ステージ710が軌道パス内で移動するあいだ、水平で留まることを許す。
【0079】
携帯ステージ710は、対象物701を乱すことなく、複数の画像化システム8および10内で画像化が行われることを可能にする。動物701について、腹側を見るために動物を回転させたりひっくり返したりすることは、動物の内臓位置に大きなズレを生じ、これは観測に影響を与えうる。システム8および10のそれぞれにおける画像化およびシステム間での搬送は、かなりの時間を要求しえる。発光表現を得ることも、数分のような長い期間にわたった画像キャプチャを伴いえる。画像化のあいだに生きた試料の動きを防ぐために、対象物ハンドリングシステム700は、1つ以上の生きた試料の近傍にある吐出口へ麻酔ガスを送出する麻酔送出システムを備えうる。麻酔送出システムは、画像化システム間での搬送のあいだに生きた試料を麻酔するにも有用である。本発明と共に用いるのに適する例示的麻酔送出システムおよびガス送出システムは、2002年2月20日に出願されたRichard George Dalgettyらによる「Multiple Output Anesthesia System」と題された共通して所有された同時係属中の米国特許出願第10/081,040号(弁護士整理番号XENOP008)に記載される。
【0080】
ここで記載された画像化技術は、適切なプロセッサまたはコンピュータベースの装置と併せて実現される。図7を参照して、例示的コンピュータシステム350は、中央処理ユニット(CPU)352、読み出し専用メモリ(ROM)354、ランダムアクセスメモリ(RAM)356、拡張RAM358、入力/出力(I/O)回路360、ディスプレイアセンブリ362、入力デバイス364、および拡張バス366を含む。コンピュータシステム350は、オプションとして、ディスクドライブユニットまたはフラッシュメモリのような不揮発性メモリのような大量記憶ユニット368およびリアルタイムクロック360を含みえる。大量記憶ユニット368は、プログラムおよびデータの記憶ためにフレキシブルディスク、光磁気ディスク、光学媒体などのような取り外し可能なコンピュータで読み取り可能な媒体を利用するユニットを含みえる。
【0081】
CPU352は、好ましくはインテル(Pentium(商標)を含む)またはモトローラのチップファミリーの中の一つ、モトローラ社から入手可能なPowerPC(商標)マイクロプロセッサのような縮小命令セットコンピュータ(RISC)チップ、または任意の他の適切なプロセッサのような商業的に入手可能なマイクロプロセッサである。CPU352は、ROM354にデータバス372、制御バス374、およびアドレスバス376によって結合される。ROM354は、コンピュータシステム350のために部分的に基本オペレーティングシステムを含みえる。CPU352は、スクラッチパッドメモリとしてのRAM356の使用を可能にするためにRAM356にもバス372、374、および376によって接続される。拡張RAM358は、オプションとして、CPU352によって用いられるようにRAM356に結合される。CPU352は、周辺装置とのデータ転送を可能にするためにデータバス372、制御バス374、およびアドレスバス376によってI/O回路360にも結合される。
【0082】
適切なI/O入力を介して、CPU352は、光学画像化システム10と論理的に通信し、第2画像化システム8と論理的に通信し、かつ対象物ハンドリングシステム6と論理的に通信する。CPU352は、第2画像化システム8によって提供される空間情報を、光学画像化システム10によって提供される情報と結合するよう、記憶された命令に対して動作する。ROM354は、画像処理命令を記憶しえる。ROM354は、マルチモーダル画像化システムの位置決めの必要に応じて対象物ハンドリングシステム6を制御するプロトコルも記憶しえ、例えば、画像化のための位置決め命令にしたがってロボットの動きを支配する所有権を持ったロボット制御コマンドを記憶する。
【0083】
I/O回路360は、多くのラッチ、レジスタおよび直接メモリアクセス(DMA)コントローラを典型的には含む。I/O回路360の目的は、CPU352およびディスプレイアセンブリ362、入力デバイス364、大量記憶368、および/または画像化システム8および10中の任意の他のI/Oデバイスのような周辺機器の間のインタフェースを提供することである。I/O回路360は、アナログ・ディジタル(A/D)変換器、ディジタル・アナログ(D/A)変換器と共に、制御し、かつフィードバックデータをI/Oデバイスから受け取る他の制御回路も含みえる。コンピュータシステム350のディスプレイアセンブリ362は、オブジェクトおよびデータの他の視覚的表現を表示するための出力デバイスである。
【0084】
ディスプレイアセンブリ362のためのスクリーンは、さまざまな製造者から商業的に入手可能なタイプの陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)などを用いるデバイスでありえる。入力デバイス364は、キーボード、マウス、位置感応性ディスプレイと協働して働くスタイラスなどでありえる。代替として、入力デバイス364は、「アクティブな」RFスタイラスによってアクティベートされる埋め込みRFディジタイザでありえる。さらなる代替物として、入力デバイス364は、試験対象の応答をコンピュータシステム350に通信することができる任意のタイプのスイッチでありえる。したがって、ここで用いられるように、入力デバイスという語は、データを入力するおよび/または特定の位置をコンピュータディスプレイのスクリーン上で指し示す任意のメカニズムまたはデバイスをいう。コンピュータ350を制御するために、および/またはテスト対象からの応答を受け取るために1つ以上の入力デバイスが提供されえる。前述の入力デバイスは、さまざまなベンダーから入手可能であり、この技術でよく知られている。
【0085】
大量記憶368のあるタイプが一般に望ましいと考えられる。しかし、大量記憶368は、ユーザアプリケーションプログラムおよびデータを記憶するために充分な量のRAM356および拡張RAM358を提供することによってなくしえる。その場合、RAM356および358は、コンピュータシステム350がオフにされているときにもデータの損失が防げるように、バックアップバッテリと共にオプションとして提供されえる。しかし、商業的に入手可能なハードディスクドライブ、フラッシュメモリのような不揮発性メモリ、バッテリバックアップされたRAM、PCデータカードなどのような長期大量記憶368のなんらかのタイプを有することが一般には望ましい。
【0086】
コンピュータシステム350の構成にかかわりなく、それは、ロボット制御、光源の3次元表現を得ること、およびここで記載された本発明の他の画像化機能のためのプログラム命令を記憶するよう構成された1つ以上のメモリまたはメモリモジュールを採用しえる。そのようなメモリまたはメモリ群は、データ構造、画像化データ、またはここで記載された他の具体的な非プログラム情報を記憶するようにも構成されえる。コンピュータシステム350は、説明を進めるためにここではある程度詳細に議論されているが、本発明はさまざまな適切なコンピュータによって実現される技術を用いて実現されえる。一般に、試料内部に位置する光源の3次元表現を得るために、任意の適切なコンピュータシステムが採用されえる。
【0087】
情報およびプログラム命令は、ここで記載されたシステム/方法を実現するために採用されえるので、本発明は、ここで記載されたさまざまな操作を実行するためのプログラム命令、状態情報などを含む機械で読み取り可能な媒体に関する。機械で読み取り可能な媒体の例は、以下に限定されないが、ハードディスク、フレキシブルディスク、および磁気テープのような磁気媒体、CD−ROMのような光媒体、フロプティカルディスクのような光磁気媒体、および読み出し専用メモリ(ROM)およびランダムアクセスメモリ(RAM)のような特別に構成されたハードウェアデバイスを含む。プログラム命令の例は、コンパイラによって作られるような機械コード、およびインタープリタを用いてコンピュータによって実行されえるより高レベルのコードを含むファイルの両方を含む。
【0088】
図8は、本発明のある実施形態によって対象物についての複数のタイプの画像化データを得るプロセスフロー900を示す。本発明によるプロセスは、本発明をぼかさないためにここでは記載または図示されていないいくつかのさらなるステップまでも含みえる。
【0089】
プロセスフロー900は、対象物内部に位置する光源から放射される光データをキャプチャすることによって始まり、一方、対象物は光学画像化システムの内部キャビティ内にある(902)。画像化システム10についての、表面光放射データは、カメラ20によってキャプチャされた画像内に含まれる。画像は、表面の1つ以上の部分にわたる光放射の一連の計測を含む。ある実施形態において、試料の複数の画像は、カメラに対する試料の複数の視点から得られる。この場合、それぞれの画像は、試料からの表面光放射の異なる2次元画像を提供する。複数の画像は、複数の角度からさらなるデータを提供するために取られえる。
【0090】
それからプロセスフロー900は、対象物の内部の画像化データを得ることによって続き、一方、対象物は、第2画像化システムの受け取り領域にある(904)。第2画像化システムが磁気共鳴システムであるとき、画像化データを得ることは、磁気共鳴画像化磁石を用いて画像化データを受け取ることを含む。コンピュータトモグラフィ画像化システムについては、画像化データを得ることは、対象物から放射されるX線を検出するX線センサのアレイを用いて画像化データを受け取ることを含む。
【0091】
光学画像化または第2画像化システム中の画像化は、決まった順番で起こらないことが理解されよう。画像化システムのどちらが最初に用いられても、対象物は光学画像化システムの内部キャビティおよび第2画像化システムの受け取り領域の間で搬送される(906)。ある実施形態において、搬送は、実質的に対象物をその対象物が載っている携帯ステージ上を移動させることなく起こる。搬送は、光学画像化チャンバを封止することも含み、一方、携帯ステージは、光学画像化チャンバの内部キャビティ内にあり、対象物ハンドリングシステムに含まれる遮光シールを用いる。
【0092】
プロセスフロー900は、それぞれの画像化システムの出力を結合しえる。例えば、ソフトウェアおよびユーザ入力が用いられて、磁気共鳴画像化システムによって提供される空間データを、光学画像化システムによって提供される機能データと結合することができる。場合によっては、ソフトウェアは、MRIまたはコンピュータトモグラフィによって提供される3次元空間情報を、光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合することができる。
【0093】
試料表面から放射された光学データを再構築するために3−D光学再構築技術が採用されえる。再構築技術は、試料の幾何学形状および試料表面からの光放射の空間分布に関する情報を提供するデータを用いる。これは、a)試料の表面表現(例えば第2システム8からの)、およびb)表面の少なくとも一部にわたる光放射の一連の計測(例えば画像)を備えるデータを含みえる。このデータのあるフォーマットは、(1)試料の表面を定義する表面表現、(2)試料表面からの光放射画像のセット、および(3)試料およびそれぞれの画像の間の空間的関係を定義するパラメータのセットを備える。それから3−D光再構築は、内部光源の3次元表現を得るために、表面光画像データを、対象物表面の内部の光データに変換することを含む。これは、対象物内の空間要素のセットを作ることを含みえる。
【0094】
表面表現は、第2画像化システムまたは構造化光技術を介しても獲得されえる。例えば、コンピュータトモグラフィ画像化システム8によって提供される3次元空間情報は、表面表現を構築するために用いられえる。光学3−D光再構築を促進するために、表面表現は、試料の実際の表面を近似する表面要素または適切な表面メッシュに分割される。例えば、表面メッシュは、接続されたポリゴン群のセットによって定義されえ、ここでそれぞれのポリゴンは表面要素である。表面要素の数は、対象物のサイズおよび所望の解像度正確性に従って変わる。表面表現の正確性は、表面要素の個数を増すことによって一般に改善する。
【0095】
本発明は、いくつかの好ましい実施形態について記載されてきたが、簡潔さのために省略された、本発明の範囲に入る代替物、組み合わせ、および等価物が存在する。例えば、画像化チャンバ12は、内部キャビティ44への対象物のアクセスのために複数のオプションと共に記載されているが、本発明は1つだけのアクセスの形態を含みえる(例えば手動アクセスまたは自動化アクセスであって、両方ではない)。したがって、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して決定されるべきであると意図される。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1A】本発明のある実施形態による物体の内部のための画像化データの複数モードを提供するシステムを示す図である。
【図1B】本発明のある実施形態による光および磁気共鳴(MRI)画像化データを提供するシステムを示す図である。
【図2A】本発明のある実施形態による、試料内部に位置する光源の2−Dまたは3−D表現を作るよう構成された画像化システムの透視図である。
【図2B】本発明のある実施形態による光学画像化の簡略化された図である。
【図2C】本発明のある実施形態によるサイドマウントカメラの反対側の外壁の透視図である。
【図2D】本発明のある実施形態によるサイドマウントカメラの反対側の外壁の側面図である。
【図3】本発明のある実施形態による磁気共鳴画像(MRI)システムを示す図である。
【図4】本発明のある実施形態によるコンピュータトモグラフィ(CT)システムのブロック図である。
【図5】本発明のある実施形態によるポジトロン放射断層撮像法(PET)システムによる画像化を示す図である。
【図6A】本発明のある実施形態による対象物ハンドリングシステムを示す図である。
【図6B】本発明のある実施形態によるMRI受け取り領域内で携帯ステージを位置付けする図6Aのマニピュレータを示す図である。
【図6C】本発明のある実施形態による外に延び、壁に概ね垂直である穴の周囲の周りの第2壁を示す図である。
【図6D】本発明のある実施形態による図6Aの光学画像化チャンバの内部キャビティ内の携帯ステージを位置付ける図6Aのマニピュレータを示す図である。
【図6E】本発明の他の実施形態による遮光シールを示す図である。
【図7】本発明のある実施形態による例示的コンピュータシステムを示す図である。
【図8】本発明のある実施形態によって対象物についての複数のモード表現を得るプロセスフローの図である。
【図9】本発明のある実施形態による超音波画像化システムを示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の内部についての画像化データの複数タイプを提供するシステムであって、
前記対象物内部に位置する光源から放射される光に関する光学データを提供する光学画像化システムであって、
内部キャビティを備える画像化チャンバ、および
前記対象物が前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物からの光データをキャプチャするよう構成されるカメラ
を含む光学画像化システム、
前記対象物の内部についての画像化データを提供するよう構成され、前記対象物が前記受け取り領域内にあるとき、前記内部が画像化されることを可能にする受け取り領域を有する第2画像化システム、および
前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送する対象物ハンドリングシステム
を備えるシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、
磁気共鳴画像化磁石を通る円筒キャビティであって、前記円筒キャビティは、前記対象物ハンドリングシステムに含まれるステージ上に位置する前記対象物を受け取る前記受け取り領域を備える、円筒キャビティ
を備える磁気共鳴画像化システムであるシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、前記光学画像化システムと論理的通信をし、前記第2画像化システムと論理的通信をし、かつ前記対象物ハンドリングシステムと論理的通信をする少なくとも1つの処理装置をさらに備え、前記プロセッサは、前記第2画像化システムによって提供される情報を、前記光学画像化システムによって提供される情報と結合するシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、前記プロセッサは、前記磁気共鳴画像化システムによって提供される空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される機能情報と結合するシステム。
【請求項5】
請求項2または4に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、金属部品を持たない携帯ステージを備えるシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、
前記対象物ハンドリングシステム中に含まれる携帯ステージ上に位置し、前記受け取り領域内に位置する前記対象物を通るX線を放射するよう構成されるX線発生器、および
前記X線を受け取るX線センサのアレイ
を備えるコンピュータトモグラフィ画像化システムであるシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムであって、前記光学画像化システムと論理的通信をし、前記第2画像化システムと論理的通信をし、かつ前記対象物ハンドリングシステムと論理的通信をする処理装置をさらに備え、前記プロセッサは、前記コンピュータトモグラフィシステムによって提供される情報を、前記光学画像化システムによって提供される情報と結合するシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムであって、前記プロセッサは、前記コンピュータトモグラフィ画像化システムによって提供される3次元空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合するシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記光学画像化システム中での光学画像化および前記第2画像化システム中での画像化のあいだ、前記対象物を支持する携帯ステージを備えるシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で、前記携帯ステージ上で前記対象物を実質的に移動させることなく、搬送するシステム。
【請求項11】
請求項1、2または6に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、前記内部についての空間情報を作るよう構成されるシステム。
【請求項12】
請求項1または9に記載のシステムであって、前記画像化チャンバは、前記内部キャビティが前記画像化チャンバの外の空間から実質的に遮光性であるよう構成されるシステム。
【請求項13】
請求項1または9に記載のシステムであって、前記画像化チャンバの外部壁上の遮光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記光画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性のシールを提供する、前記対象物ハンドリングシステム中に含まれる遮光シールをさらに備えるシステム。
【請求項14】
請求項13に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記対象物を前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内で移動させるシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記画像化チャンバの外壁は移動可能なインタフェースを備え、前記移動可能なインタフェースは、
前記携帯ステージをそれを通して受け取る穴、
前記外壁および前記移動可能なインタフェースの壁の間に設けられ、前記外壁および前記移動可能なインタフェースの前記壁の間での回転を許す第1円形ベアリング、
前記移動可能なインタフェースの前記壁および前記対象物ハンドリングシステムの間での回転を許す第2円形ベアリング
を有するシステム。
【請求項16】
請求項1に記載のシステムであって、画像化される前記対象物は、約103および約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンの間で放射するシステム。
【請求項17】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、
前記対象物内の放射性物質によって作られる放射線放射を検出する1つ以上のセンサ
を備える核医療画像化システムであるシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムであって、前記核医療画像化システムは、ポジトロン放射トモグラフィシステムおよび単一光子放射コンピュータトモグラフィシステムのうちの一つであるシステム。
【請求項19】
請求項17に記載のシステムであって、前記第2画像化システムはポジトロン放射トモグラフィシステムであって、前記ポジトロン放射トモグラフィシステムは、
それぞれが光増倍管に接続されたシンチレーションクリスタルのセットを含む円形ガンマ線検出器アレイ
を備えるシステム。
【請求項20】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは超音波画像化システムであって、前記超音波画像化システムは、
前記対象物を通って伝わる音波を発生するよう構成され、前記対象物で作られた反射波を検出するよう構成されるプローブ
を備えるシステム。
【請求項21】
請求項20に記載のシステムであって、前記超音波画像化システムは、
前記プローブからの音波放射を決定する電流を前記プローブに送るよう構成され、前記プローブから反射表面への距離を対象物中での音の速度を用いて計算するよう構成されるプロセッサ
さらに備えるシステム。
【請求項22】
光学画像化システム中に含まれる画像化チャンバの内部キャビティ中の対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムであって、
前記マニピュレータによって前記ステージの位置付けのあいだ前記対象物を支持する携帯ステージ、および
前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む周囲領域の間で前記携帯ステージを移動させるよう構成されるマニピュレータ、
前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性のシールを提供するよう構成される遮光シール
を備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項23】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記マニピュレータは、前記光学画像化システムの前記内部キャビティ内で前記携帯ステージを移動させるよう構成される対象物ハンドリングシステム。
【請求項24】
請求項23に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記対象物を前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内において2次元で移動させる対象物ハンドリングシステム。
【請求項25】
請求項22または23に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記携帯ステージは、鉄を含む金属部品を含まない対象物ハンドリングシステム。
【請求項26】
請求項22、23または25に記載の対象物ハンドリングシステムであって、画像化される前記対象物は、約103および約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンの間で放射する対象物ハンドリングシステム。
【請求項27】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記マニピュレータは、前記画像化チャンバを通る軸の周りの受動的回転を可能にするよう構成される対象物ハンドリングシステム。
【請求項28】
請求項22、23、25または26に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物を支持する前記携帯ステージの一部は、実質的に透明である対象物ハンドリングシステム。
【請求項29】
請求項28に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記一部は実質的に透明なワイヤアレイを備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項30】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物が前記携帯ステージ上に位置するとき、麻酔ガスを前記対象物に与える少なくとも1つのガス送出吐出口に麻酔ガスを送るよう構成されるガス送出システムを備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項31】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記光学画像化システムによって検出可能な位置を有する光学参照、および前記第2画像化システムによって検出可能な位置を有する第2参照をさらに備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項32】
対象物内に位置する光源の表現を得る画像化システムであって、前記画像化システムは、
画像化チャンバであって、
a)内部キャビティ、
b)前記対象物が前記内部キャビティ中にあるとき、前記対象物からの光学データをキャプチャするカメラを位置付けるよう構成されるカメラマウント、および
c)前記画像化チャンバの外壁上の光シール
を含む画像化チャンバ、および
前記画像化チャンバの前記内部キャビティ中で前記対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、
a)前記対象物を支持する携帯ステージ、および
b)前記携帯ステージを前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む前記周囲領域の間で移動させるよう構成されるマニピュレータ、および
c)前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記内部キャビティ内にあるとき、前記画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性シールを提供する光シール
を備える、対象物ハンドリングシステム
を備える画像化システム。
【請求項33】
請求項32に記載の画像化システムであって、前記画像化チャンバは移動可能なインタフェースを備え、前記移動可能なインタフェースは、
前記携帯ステージをそれを通して受け取る穴、
前記外壁および前記移動可能なインタフェースの壁の間に設けられ、前記外壁および前記移動可能なインタフェースの前記壁の間での回転を許す第1円形ベアリング、
前記移動可能なインタフェースの前記壁および前記対象物ハンドリングシステムの間での回転を許す第2円形ベアリング
を有する画像化システム。
【請求項34】
対象物の画像化データの複数のタイプを得る方法であって、
前記対象物が光学画像化システムの前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物内に位置する光源から放射される光学データをキャプチャすること、
前記対象物が第2画像化システムの受け取り領域にあるとき、前記対象物の内部の画像化データを得ること、および
前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送すること
を含む方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法であって、前記搬送は、前記対象物を前記内部キャビティおよび前記受け取り領域の両方の中で前記対象物を支持する携帯ステージ上で、前記対象物を実質的に移動させることなく、行われる方法。
【請求項36】
請求項34に記載の方法であって、前記第2画像化システムは、磁気共鳴画像化システムである方法。
【請求項37】
請求項36に記載の方法であって、
前記磁気共鳴画像化システムによって提供される空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される機能情報と結合すること
をさらに含む方法。
【請求項38】
請求項37に記載の方法であって、
前記磁気共鳴画像化システムによって提供される3次元空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合すること
をさらに含む方法。
【請求項39】
請求項34に記載の方法であって、前記第2画像化システムは、コンピュータトモグラフィ画像化システムであり、画像化データを得ることは、前記対象物から放射されるX線を検出するX線センサのアレイを用いて前記画像化データを受け取ることを含む方法。
【請求項40】
請求項37に記載の方法であって、
前記コンピュータトモグラフィシステムによって提供される空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される機能情報と結合すること
をさらに備える方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法であって、前記コンピュータトモグラフィ画像化システムによって提供される3次元空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合することをさらに含む方法。
【請求項42】
請求項34、36または39に記載の方法であって、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成される、前記対象物ハンドリングシステムに含まれる光シールを用いることをさらに含む方法。
【請求項43】
請求項34、36または39に記載の方法であって、前記対象物を前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内で移動させることをさらに含む方法。
【請求項44】
請求項34、36または39に記載の方法であって、前記対象物が画像化されるとき、前記光学画像化チャンバの前記内部キャビティは、約103から約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンを含む方法。
【請求項45】
請求項34、36または39に記載の方法であって、表面光学画像データを、前記対象物表面の内部の光学データに変換することによって、前記光源の3次元表現を得ることをさらに含む方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法であって、前記第2画像化システムから前記対象物に関する解剖学的情報を得ること、および前記解剖学的情報を用いて前記対象物内に位置する前記光源の前記3次元表現を得ることをさらに含む方法。
【請求項1】
対象物の内部についての画像化データの複数タイプを提供するシステムであって、
前記対象物内部に位置する光源から放射される光に関する光学データを提供する光学画像化システムであって、
内部キャビティを備える画像化チャンバ、および
前記対象物が前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物からの光データをキャプチャするよう構成されるカメラ
を含む光学画像化システム、
前記対象物の内部についての画像化データを提供するよう構成され、前記対象物が前記受け取り領域内にあるとき、前記内部が画像化されることを可能にする受け取り領域を有する第2画像化システム、および
前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送する対象物ハンドリングシステム
を備えるシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、
磁気共鳴画像化磁石を通る円筒キャビティであって、前記円筒キャビティは、前記対象物ハンドリングシステムに含まれるステージ上に位置する前記対象物を受け取る前記受け取り領域を備える、円筒キャビティ
を備える磁気共鳴画像化システムであるシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、前記光学画像化システムと論理的通信をし、前記第2画像化システムと論理的通信をし、かつ前記対象物ハンドリングシステムと論理的通信をする少なくとも1つの処理装置をさらに備え、前記プロセッサは、前記第2画像化システムによって提供される情報を、前記光学画像化システムによって提供される情報と結合するシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のシステムであって、前記プロセッサは、前記磁気共鳴画像化システムによって提供される空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される機能情報と結合するシステム。
【請求項5】
請求項2または4に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、金属部品を持たない携帯ステージを備えるシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、
前記対象物ハンドリングシステム中に含まれる携帯ステージ上に位置し、前記受け取り領域内に位置する前記対象物を通るX線を放射するよう構成されるX線発生器、および
前記X線を受け取るX線センサのアレイ
を備えるコンピュータトモグラフィ画像化システムであるシステム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムであって、前記光学画像化システムと論理的通信をし、前記第2画像化システムと論理的通信をし、かつ前記対象物ハンドリングシステムと論理的通信をする処理装置をさらに備え、前記プロセッサは、前記コンピュータトモグラフィシステムによって提供される情報を、前記光学画像化システムによって提供される情報と結合するシステム。
【請求項8】
請求項7に記載のシステムであって、前記プロセッサは、前記コンピュータトモグラフィ画像化システムによって提供される3次元空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合するシステム。
【請求項9】
請求項1に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記光学画像化システム中での光学画像化および前記第2画像化システム中での画像化のあいだ、前記対象物を支持する携帯ステージを備えるシステム。
【請求項10】
請求項9に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で、前記携帯ステージ上で前記対象物を実質的に移動させることなく、搬送するシステム。
【請求項11】
請求項1、2または6に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、前記内部についての空間情報を作るよう構成されるシステム。
【請求項12】
請求項1または9に記載のシステムであって、前記画像化チャンバは、前記内部キャビティが前記画像化チャンバの外の空間から実質的に遮光性であるよう構成されるシステム。
【請求項13】
請求項1または9に記載のシステムであって、前記画像化チャンバの外部壁上の遮光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記光画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性のシールを提供する、前記対象物ハンドリングシステム中に含まれる遮光シールをさらに備えるシステム。
【請求項14】
請求項13に記載のシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記対象物を前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内で移動させるシステム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記画像化チャンバの外壁は移動可能なインタフェースを備え、前記移動可能なインタフェースは、
前記携帯ステージをそれを通して受け取る穴、
前記外壁および前記移動可能なインタフェースの壁の間に設けられ、前記外壁および前記移動可能なインタフェースの前記壁の間での回転を許す第1円形ベアリング、
前記移動可能なインタフェースの前記壁および前記対象物ハンドリングシステムの間での回転を許す第2円形ベアリング
を有するシステム。
【請求項16】
請求項1に記載のシステムであって、画像化される前記対象物は、約103および約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンの間で放射するシステム。
【請求項17】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは、
前記対象物内の放射性物質によって作られる放射線放射を検出する1つ以上のセンサ
を備える核医療画像化システムであるシステム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムであって、前記核医療画像化システムは、ポジトロン放射トモグラフィシステムおよび単一光子放射コンピュータトモグラフィシステムのうちの一つであるシステム。
【請求項19】
請求項17に記載のシステムであって、前記第2画像化システムはポジトロン放射トモグラフィシステムであって、前記ポジトロン放射トモグラフィシステムは、
それぞれが光増倍管に接続されたシンチレーションクリスタルのセットを含む円形ガンマ線検出器アレイ
を備えるシステム。
【請求項20】
請求項1に記載のシステムであって、前記第2画像化システムは超音波画像化システムであって、前記超音波画像化システムは、
前記対象物を通って伝わる音波を発生するよう構成され、前記対象物で作られた反射波を検出するよう構成されるプローブ
を備えるシステム。
【請求項21】
請求項20に記載のシステムであって、前記超音波画像化システムは、
前記プローブからの音波放射を決定する電流を前記プローブに送るよう構成され、前記プローブから反射表面への距離を対象物中での音の速度を用いて計算するよう構成されるプロセッサ
さらに備えるシステム。
【請求項22】
光学画像化システム中に含まれる画像化チャンバの内部キャビティ中の対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムであって、
前記マニピュレータによって前記ステージの位置付けのあいだ前記対象物を支持する携帯ステージ、および
前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む周囲領域の間で前記携帯ステージを移動させるよう構成されるマニピュレータ、
前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性のシールを提供するよう構成される遮光シール
を備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項23】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記マニピュレータは、前記光学画像化システムの前記内部キャビティ内で前記携帯ステージを移動させるよう構成される対象物ハンドリングシステム。
【請求項24】
請求項23に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、前記対象物を前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内において2次元で移動させる対象物ハンドリングシステム。
【請求項25】
請求項22または23に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記携帯ステージは、鉄を含む金属部品を含まない対象物ハンドリングシステム。
【請求項26】
請求項22、23または25に記載の対象物ハンドリングシステムであって、画像化される前記対象物は、約103および約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンの間で放射する対象物ハンドリングシステム。
【請求項27】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記マニピュレータは、前記画像化チャンバを通る軸の周りの受動的回転を可能にするよう構成される対象物ハンドリングシステム。
【請求項28】
請求項22、23、25または26に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物を支持する前記携帯ステージの一部は、実質的に透明である対象物ハンドリングシステム。
【請求項29】
請求項28に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記一部は実質的に透明なワイヤアレイを備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項30】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物が前記携帯ステージ上に位置するとき、麻酔ガスを前記対象物に与える少なくとも1つのガス送出吐出口に麻酔ガスを送るよう構成されるガス送出システムを備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項31】
請求項22に記載の対象物ハンドリングシステムであって、前記光学画像化システムによって検出可能な位置を有する光学参照、および前記第2画像化システムによって検出可能な位置を有する第2参照をさらに備える対象物ハンドリングシステム。
【請求項32】
対象物内に位置する光源の表現を得る画像化システムであって、前記画像化システムは、
画像化チャンバであって、
a)内部キャビティ、
b)前記対象物が前記内部キャビティ中にあるとき、前記対象物からの光学データをキャプチャするカメラを位置付けるよう構成されるカメラマウント、および
c)前記画像化チャンバの外壁上の光シール
を含む画像化チャンバ、および
前記画像化チャンバの前記内部キャビティ中で前記対象物を位置付ける対象物ハンドリングシステムであって、前記対象物ハンドリングシステムは、
a)前記対象物を支持する携帯ステージ、および
b)前記携帯ステージを前記画像化チャンバの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバを囲む前記周囲領域の間で移動させるよう構成されるマニピュレータ、および
c)前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成され、前記携帯ステージが前記内部キャビティ内にあるとき、前記画像化システムの前記内部キャビティおよび前記画像化チャンバの外の空間の間で実質的に遮光性シールを提供する光シール
を備える、対象物ハンドリングシステム
を備える画像化システム。
【請求項33】
請求項32に記載の画像化システムであって、前記画像化チャンバは移動可能なインタフェースを備え、前記移動可能なインタフェースは、
前記携帯ステージをそれを通して受け取る穴、
前記外壁および前記移動可能なインタフェースの壁の間に設けられ、前記外壁および前記移動可能なインタフェースの前記壁の間での回転を許す第1円形ベアリング、
前記移動可能なインタフェースの前記壁および前記対象物ハンドリングシステムの間での回転を許す第2円形ベアリング
を有する画像化システム。
【請求項34】
対象物の画像化データの複数のタイプを得る方法であって、
前記対象物が光学画像化システムの前記内部キャビティ内にあるとき、前記対象物内に位置する光源から放射される光学データをキャプチャすること、
前記対象物が第2画像化システムの受け取り領域にあるとき、前記対象物の内部の画像化データを得ること、および
前記対象物を前記光学画像化システムの前記内部キャビティおよび前記第2画像化システムの前記受け取り領域の間で搬送すること
を含む方法。
【請求項35】
請求項34に記載の方法であって、前記搬送は、前記対象物を前記内部キャビティおよび前記受け取り領域の両方の中で前記対象物を支持する携帯ステージ上で、前記対象物を実質的に移動させることなく、行われる方法。
【請求項36】
請求項34に記載の方法であって、前記第2画像化システムは、磁気共鳴画像化システムである方法。
【請求項37】
請求項36に記載の方法であって、
前記磁気共鳴画像化システムによって提供される空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される機能情報と結合すること
をさらに含む方法。
【請求項38】
請求項37に記載の方法であって、
前記磁気共鳴画像化システムによって提供される3次元空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合すること
をさらに含む方法。
【請求項39】
請求項34に記載の方法であって、前記第2画像化システムは、コンピュータトモグラフィ画像化システムであり、画像化データを得ることは、前記対象物から放射されるX線を検出するX線センサのアレイを用いて前記画像化データを受け取ることを含む方法。
【請求項40】
請求項37に記載の方法であって、
前記コンピュータトモグラフィシステムによって提供される空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される機能情報と結合すること
をさらに備える方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法であって、前記コンピュータトモグラフィ画像化システムによって提供される3次元空間情報を、前記光学画像化システムによって提供される3次元機能情報と結合することをさらに含む方法。
【請求項42】
請求項34、36または39に記載の方法であって、前記携帯ステージが前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内にあるとき、前記画像化チャンバの外壁上の光シールでインタフェースするよう構成される、前記対象物ハンドリングシステムに含まれる光シールを用いることをさらに含む方法。
【請求項43】
請求項34、36または39に記載の方法であって、前記対象物を前記画像化チャンバの前記内部キャビティ内で移動させることをさらに含む方法。
【請求項44】
請求項34、36または39に記載の方法であって、前記対象物が画像化されるとき、前記光学画像化チャンバの前記内部キャビティは、約103から約1010個のフォトン/秒/平方センチメートル/ステラジアンを含む方法。
【請求項45】
請求項34、36または39に記載の方法であって、表面光学画像データを、前記対象物表面の内部の光学データに変換することによって、前記光源の3次元表現を得ることをさらに含む方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法であって、前記第2画像化システムから前記対象物に関する解剖学的情報を得ること、および前記解剖学的情報を用いて前記対象物内に位置する前記光源の前記3次元表現を得ることをさらに含む方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7】
【図8】
【図9】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図6E】
【図7】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2007−530077(P2007−530077A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517825(P2006−517825)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/021204
【国際公開番号】WO2005/005381
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(500055647)ゼノジェン コーポレイション (8)
【氏名又は名称原語表記】Xenogen Corporation
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/021204
【国際公開番号】WO2005/005381
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(500055647)ゼノジェン コーポレイション (8)
【氏名又は名称原語表記】Xenogen Corporation
【Fターム(参考)】
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