説明

マルチ導線ケーブル用のコネクタ装置

【課題】特に比較的多数の導線を有するフラットケーブルの迅速且つ確実な配線の問題を解決する。
【解決手段】少なくとも1つの又は複数の楔形構造(30,36,37)が設けられているようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の導線を有するケーブル、特に連続的なフラットケーブルの導線を接触接続させるためのコネクタ装置であって、前記導線が、場合によってはそれぞれ絶縁材によって取り囲まれており且つ上位に配置されたケーブルカバーに埋設されており、ケーブルを収容するためのベース区分とカバー区分とを有する、複数部分から成るケーシングが設けられており、該ケーシングに絶縁スルーコンタクト、特に穿孔コンタクト(9)が配置されている形式のものに関する。
【0002】
更に本発明は、請求項1から35までのいずれか1項記載のコネクタ装置のためのフラットケーブルに関する。
【背景技術】
【0003】
このような形式のコネクタ装置は、絶縁スルーコンタクトを備えたものも、ドイツ連邦共和国特許第3422607号明細書及びドイツ連邦共和国特許出願公開第4402837号明細書から自体公知である。
【0004】
フラットケーブルの端部のためのコネクタ装置は、米国特許第5429526号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願公開第4436829号明細書、ドイツ連邦共和国実用新案第9210333号明細書、米国特許第4252396号明細書及び米国特許第5076801号明細書に開示されている。
【0005】
更に、特に比較的多数の導線を有するフラットケーブルの迅速且つ確実な配線に関しても、改良の要求が生じている。
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許第3422607号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許出願公開第4402837号明細書
【特許文献3】米国特許第5429526号明細書
【特許文献4】ドイツ連邦共和国特許出願公開第4436829号明細書
【特許文献5】ドイツ連邦共和国実用新案第9210333号明細書
【特許文献6】米国特許第4252396号明細書
【特許文献7】米国特許第5076801号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、特に比較的多数の導線を有するフラットケーブルの迅速且つ確実な配線の問題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題を解決するために本発明では、少なくとも1つの又は複数の楔形構造が設けられているようにした。
【発明の効果】
【0008】
特に有利には、複数の楔形構造の内の少なくとも1つが、フラットバンドケーブルの配線のために構成されており、特に、当該楔形構造は、有利には導線が接触接続するまでフラットケーブルを絶縁スルーコンタクトに被せ嵌めるために構成されており且つ/又は絶縁スルーコンタクトをフラットバンドケーブルに被せ嵌めるために構成されている。
【0009】
前記楔形構造により、比較的高い接続力を簡単に実現することができるので、マルチ導線ケーブルも唯一回の運動だけで確実に接触接続される。
【0010】
更に有利には、少なくとも1つの又は複数の楔構造が、ケーブルの張力を軽減させるための装置の作動用に構成されている。このように、有利な楔操作技術は張力軽減の課題のためにも利用される。このことは、有利には複数の楔形構造が張力軽減のために各1つの楔面をスライドカバーの内側に有しており、このスライドカバーの内側に沿って、配線時に張力軽減用のウェブがそれぞれ滑動するように行われる。
【0011】
更に、配線が難しくなることを防ぐためには、有利には配線用の楔形構造と張力軽減用の楔形構造とが、フラットバンドケーブルの配線後に初めて張力軽減が作動されるように互いに調整されている。
【0012】
特に有利には、楔形構造の楔の相対的な摺動を高いてこ力で実施するのに適したねじ回しが、接触接続のために使用される。
【0013】
この場合、楔形構造の楔は、フラットケーブルが、場合によっては(以下で説明する)別のエレメントと一緒に絶縁スルーコンタクトに対して押圧されるように構成されている。
【0014】
特に有利には、ケーシングが複数部分から構成されており且つベース区分とカバー区分とを有しており、これらのベース区分及びカバー区分も、やはり複数部分から構成されている。ベース区分及びカバー区分の全ての部分をプレート状に形成することが可能なので、ケーシング全体が比較的平らに構成される。
【0015】
この場合有利には、ベースプレートに沿って摺動可能にガイドされており且つ内側に支持板の楔と協働する楔を有するスライドカバーが設けられており、しかも、前記支持板はケーブルと、該ケーブルのための取付け板と共にユニットとして、絶縁スルーコンタクトに対して押圧される。この構成はコンパクトであると同時に、更に特に確実な配線を実現する。
【0016】
別の有利な構成は従属請求項に記載されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面につき詳しく説明する。
【0018】
図1に分解図で示したコネクタ装置1は、フラットケーブル2の接触接続用に設計されており、このフラットケーブル2は一般に複数の導線3を有しており、これらの導線3は、場合によってはそれぞれ絶縁材により取り囲まれており且つ上位に配置されたケーブルカバー4に埋め込まれている。前記フラットケーブルは、例えばエレベータシャフトに敷設されるフラットケーブルであってよい。
【0019】
コネクタ装置は複数部分から成るケーシング5を有しており、このケーシング5はベース区分6とカバー区分7とを有しており、これらの両区分もやはり有利には複数部分から形成されている。
【0020】
つまり、ベース区分6はベースプレート8を有しており、このベースプレート8には複数の絶縁スルーコンタクトが配置されており、これらの絶縁スルーコンタクトは本実施例では穿孔コンタクト9として形成されているが、切断コンタクトとして形成されていてもよい。
【0021】
本実施例ではベースプレート8に複数の穿孔コンタクト9が配置されており、この場合、これらの穿孔コンタクト9は有利にはそれぞれ互いに角度を成して向けられた、交差するダブル先端部10,11(図5b参照)を有しており、これらのダブル先端部10,11は、絶縁貫通(スルー)作用を高めるために補足的に切断エッジを設けられていてよく、これにより、接触接続しようとするフラットケーブルの個々の導線の、特に確実な接触接続が保証されることになる。
【0022】
ベースプレート8は互いに平行な2つのサイドウェブ12,13を有しており、これらのサイドウェブ12,13は、以下で詳しく説明する保持板18のためのガイドを実現する。本実施例では、サイドウェブはフラットケーブル2よりも高いので、当該サイドウェブは組み込まれたフラットケーブル2の側縁を越えて突出する。
【0023】
絶縁スルーコンタクト9は、有利にはフラットケーブル2におけるT字形の分岐を実現するために、それぞれ別のコネクタと接続されている。これらの別のコネクタは、本実施例では例えば特に迅速且つ簡単に接触接続可能な直接差込み式圧縮ばねコンタクト14として形成されている(図5b参照)が、引張りばねコンタクト、IDCコンタクト、ねじコンタクトとして形成されているか、又は別の形式(図示せず)で形成されていてもよい。
【0024】
絶縁スルーコンタクト9は、その先端部10,11で以てベースプレート8からフラットケーブル2の側面に向かって突出する。
【0025】
この場合に実現される簡単な組込み形式に従って、絶縁スルーコンタクトは直接差込み式コンタクト14と共にそれぞれベースプレート8の収容室15に挿入される。これらの収容室15はフラットケーブル2の側面に対して開いて形成されており、これにより、絶縁スルーコンタクト9は組込み時に前記側面の側から収容室15に挿入可能である。
【0026】
収容室15のフラットケーブル2とは反対の側には別の開口が設けられており、これらの開口は、分岐導線17(図2参照;場合によってはフラットケーブルとしてもまとめられる)及び/又は分岐コンタクトを操作するための操作工具(開口16、図5)が当該収容室15に挿入可能であるように構成されている。この場合、前記開口16は更に、絶縁スルーコンタクト(特に穿孔コンタクト)9が収容室15から脱落不能であるように構成されている。本実施例では、分岐導線17用にベースプレート8のフラットケーブル2とは反対の側に複数の空間33が設けられている。
【0027】
収容室15と、接触接続しようとするフラットケーブル2の異なる導線のための絶縁スルーコンタクトとは、それぞれフラットコンタクト2の長手方向延在部の方向で、互いにややずらされて配置されていてよいので、個々のIDCコンタクトは、フラットケーブル2の導線間隔よりやや広幅であってよい。このようにして、本実施例では例えば11個の穿孔コンタクト9が狭いスペースに収納されている。
【0028】
絶縁スルーコンタクト9を収容室15から脱落不能にするためには、収容室15が上方から係合する保持プレート18によって被覆される。この保持プレート18は、第1の係止手段(本実施例では係止ウェブ19)を有していてよく、この第1の係止手段は、ベースプレートの対応する第2の係止手段(本実施例では係止用切欠き20)と相俟って係止可能である。
【0029】
保持プレート18には複数の開口、特にスリット21が設けられており、これらのスリット21からは、それぞれ絶縁スルーコンタクトが組み込もうとするフラットケーブル2に向かって突出する。
【0030】
保持プレート18には、フラットケーブルを取り付けるための、本実施例では任意の取付け板22を載置することができ、この取付け板22は、有利には接触接続しようとするフラットケーブルのカバーの輪郭に対応する輪郭部23を有しているので、フラットケーブルは当該輪郭部23において良好に位置調整及びセンタリングされ、このことは確実な接触接続のために有利である。
【0031】
本実施例では、取付け板22も第1の係止手段(本実施例では係止ウェブ24)を有しており、この第1の係止手段は、対応するベースプレート8の係止手段における係止を可能にする。
【0032】
更に、取付け板22にはやはり複数の開口、特にスリットが設けられており、これらの開口からは、それぞれ接触接続状態の絶縁スルーコンタクト9が突出する。
【0033】
接触接続していない状態では、取付け板22はまだ絶縁スルーコンタクト9が当該取付け板22から突出しない高さでベースプレート8に載置されているので、フラットケーブルが載着可能である。取付け板22はフラットケーブルに対して垂直な接触接続のために、ベースプレート8に向かって摺動可能である。
【0034】
保持プレート18と取付け板22とは一体に形成されていてもよい(図示せず)。
【0035】
接触接続のためには、フラットケーブル2がまず予め組み込まれたケーシングのベース区分の取付け板22に嵌め込まれ、これにより、フラットケーブル2は確実にセンタリングされて、絶縁スルーコンタクト9のダブル先端部10,11のすぐ上に位置している(図2;図5)。
【0036】
次いでフラットケーブルの本来の接触接続が、カバー区分7によって行われる。このカバー区分7は、操作ユニットとしても働き且つベース区分に対して相対的に摺動可能にガイドされている。
【0037】
前記操作ユニットは、フラットケーブル2を取り付けるベース区分に載置可能な支持板27と、スライドカバー28とから成っている。
【0038】
支持板27は所定の輪郭部(本実施例では側方のウェブ29)を有しており、この輪郭部はベース区分の輪郭部(特にサイドウェブ12,13)と協働して、支持板27が組み込まれた状態で、接続前にフラットケーブル2に対して垂直方向で絶縁スルーコンタクト9に向かっては可動であるが、フラットケーブル2の延在部に対して平行な方向では運動しない、又はほぼ運動しないようにする。
【0039】
次いで、本来の接触接続がスライドカバー28によって行われる。このスライドカバー28は、ベース区分、特にベースプレート8に摺動可能に保持されている。
【0040】
このためには、スライドカバー28はサイドウェブ31を有しており、これらのサイドウェブ31は、それぞれベースプレート8の側方に設けられたウェブ40に直接に下方係合する(図8)か、又はベースプレート8と溝/キー構造の形式で協働する。
【0041】
このようにして、スライドカバー28はフラットケーブルの長手方向でベース区分に沿って摺動可能にガイドされている(図2〜図7参照)。
【0042】
重要なのは、スライドカバー28と支持板27との間に、楔形部材若しくは楔形輪郭部を備えた少なくとも1つの、又は有利には複数の楔形構造30,36,37が形成されているということである。
【0043】
第1の楔形構造30の楔形部材32,34は、スライドカバー28をフラットケーブル2に対して平行にベースプレートに被せ嵌める際に、当該スライドカバー28が支持板27を、フラットケーブル2及び取付け板22と一緒にフラットケーブル2に対して垂直方向で絶縁スルーコンタクト9に対して押圧するように構成されている。このことは、絶縁スルーコンタクト9がまず最初に取付け板22を、次いでケーブルカバー4及び導線絶縁材を貫通/穿刺してから、個々の導線3に接触接続するということを生ぜしめる。
【0044】
この場合、楔形部材32,34はスライドカバー28の下位に接触する(図6)。
【0045】
楔形部材32,34は、フラットケーブル2に対して一定の傾斜角αを有していてよい。但し、この傾斜角若しくは楔角αは、フラットケーブル2の長手方向で可変に構成されていてもよい(図示せず)。
【0046】
つまり、理論的には平らな楔の代わりに、湾曲した上面を有する楔が使用されてもよい。
【0047】
重要なのは、楔形部材32,34により、スライドカバー28の摺動時に支持板27と絶縁スルーコンタクト9とが互いに接近させられ、これにより、絶縁スルーコンタクト9がフラットケーブル2に接触接続するということである。
【0048】
補足的に、支持板27にはフラットケーブル2に対して直交して延びる少なくとも1つのウェブ35が形成されており、該ウェブ35は、接触接続後にねじ回しが更に旋回されると(図7)、スライドカバー28とフラットケーブル2との間で緊締され、これにより、フラットケーブル2は張力軽減形式で、支持板27とケーシング5のベース区分6との間に確実に緊締されている。
【0049】
前記張力軽減装置を作動させるためには、別の楔形構造36,37が各1つの楔面を備えて、スライドカバー28の内側に設けられており、このスライドカバー28の内側に沿って前記ウェブ35が滑動する。この場合、楔形構造30,36,37は、張力軽減がフラットバンドケーブルの配線後に初めて作動されるように、互いに調整されている。
【0050】
配線過程は図2〜図4及び図5〜図7に示されている。配線は、有利にはねじ回しを用いて行われる。このねじ回しは、スライドカバー28の切欠き36に挿入可能であり且つその先端部をベースプレートで支持可能であり(図8参照)、しかも、当該ねじ回しにより有利には迅速且つ簡単に、唯一回の旋回運動によってフラットケーブル2の配線を行うことができる。この場合、連続するフラットケーブル2に分岐を形成するためには、分岐導線17を接続するだけでよい。
【0051】
必要に応じて取り外す場合も、やはりねじ回しが用いられる(図示せず)。
【0052】
配線に有利なケーブルが、図9及び図10に示されている。図9に示したフラットケーブル2は図1に示したフラットケーブル2に対応する。このフラットケーブル2とは異なり、図10に示した符号化されたフラットバンドケーブルは、それぞれ2本の導線3a,3bが、いずれにしても部分的に(少なくとも配線しようとする範囲まで)「ツイステッドペア技術」で互いに捻られており、このことは図10c,図10d,図10eに示した断面図及び正面図から明らかである。
【0053】
有利には、互いに捻られた導線3a,3bが、ケーブルカバーの拡幅された符号化領域38に配置されており、この符号化領域38は符号化形式で構成されているので、常に当該ケーブルの正しい配線を可能にする。
【0054】
配線時には、符号化されたフラットバンドケーブルの複数の導線の内の1本又は複数本が部分的に(部分領域39)分断され、これにより、所定の電子機器が分断された2つの端部間に接続される。これに対応して、当該導線のためには複数の穿孔コンタクト9が、当該導線の両端部に接触接続するために設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明によるコネクタ装置の分解図である。
【図2】図1に示した形式のコネクタ装置とフラットケーブルとの接触接続の第1ステップを示した斜視図である。
【図3】図1に示した形式のコネクタ装置とフラットケーブルとの接触接続の第2ステップを示した斜視図である。
【図4】図1に示した形式のコネクタ装置とフラットケーブルとの接触接続の第3ステップを示した斜視図である。
【図5】図5a及び図5bは、フラットケーブルの、図1に示したコネクタ装置との接触接続の別のステップを示した断面図及び拡大断面図である。
【図6】図6a及び図6bは、フラットケーブルの、図1に示したコネクタ装置との接触接続の別のステップを示した断面図及び拡大断面図である。
【図7】図7a、図7b及び図7cは、フラットケーブルの、図1に示したコネクタ装置との接触接続の別のステップを示した断面図及び拡大断面図である。
【図8】コネクタ装置の断面図である。
【図9】図9a〜図9eは、本発明の枠内での使用に特に適した異なるフラットケーブルの図及びこれらのフラットケーブルの断面図である。
【図10】図10a〜図10eは、本発明の枠内での使用に特に適した異なるフラットケーブルの図及びこれらのフラットケーブルの断面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 コネクタ装置、 2 フラットケーブル、 3,3a,3b 導線、 4 ケーブルカバー、 5 ケーシング、 6 ベース区分、 7 カバー区分、 8 ベースプレート、 9 穿孔コンタクト、 10,11 ダブル先端部、 12,13 サイドウェブ、 14 直接差込み式圧縮ばねコンタクト、 15 収容室、 16 開口、 17 分岐導線、 18 保持プレート、 19,24 係止ウェブ、 20,25 係止用切欠き、 21 スリット、 22 取付け板、 27 支持板、 28 スライドカバー、 29 ウェブ、 30,36,37 楔形構造、 31 サイドウェブ、 32,34 楔形輪郭部、 33 空間、 35,40 ウェブ、 38 符号化領域、 39 部分領域、 α 傾斜角

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の導線(3)を有するケーブル、特に連続的なフラットケーブル(2)の導線を接触接続させるためのコネクタ装置であって、前記導線が、それぞれ絶縁材によって取り囲まれており且つ上位に配置されたケーブルカバー(4)に埋設されており、ケーブル(2)を収容するためのベース区分(6)とカバー区分(7)とを有する、複数部分から成るケーシング(5)が設けられており、該ケーシングに絶縁スルーコンタクトが配置されている形式のものにおいて、
少なくとも1つの又は複数の楔形構造(30,36,37)が設けられていることを特徴とする、マルチ導線ケーブル用のコネクタ装置。
【請求項2】
少なくとも1つの楔形構造(30)がフラットバンドケーブルの配線用に構成されている、請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項3】
フラットバンドケーブルの配線用の少なくとも1つの楔形構造(30)が、有利には導線が接触接続するまで、フラットケーブルを絶縁スルーコンタクト(9)に被せ嵌めるために構成されており且つ/又は絶縁スルーコンタクト(9)をフラットバンドケーブルに被せ嵌めるために構成されている、請求項1又は2記載のコネクタ装置。
【請求項4】
少なくとも1つ又は複数の楔形構造(36,37)が、ケーブルの張力を軽減させるための装置の作動用に構成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項5】
張力軽減が、フラットバンドケーブルの配線後に初めて作動されるように、配線用の楔形構造と、張力軽減用の楔形構造とが互いに調整されている、請求項1から4までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項6】
カバー区分(7)が、全体的又は部分的にベース区分(6)に対して相対的に摺動可能である、請求項1記載のコネクタ装置。
【請求項7】
楔形構造(36,37)が、張力軽減のために各1つの楔面をスライドカバー(28)の内側に有しており、配線時にこのスライドカバーの内側に沿って、支持板(27)に設けられた張力軽減用のウェブ(35)が滑動する、請求項1から6までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項8】
ベース区分(6)が、複数の絶縁スルーコンタクトが配置されたベースプレート(8)を有している、請求項1から7までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項9】
ベースプレート(8)がサイドウェブ(12,13)を有しており、これらのサイドウェブ間に接触接続しようとするフラットケーブル(2)が挿入可能である、請求項1から3までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項10】
絶縁スルーコンタクト(9)が、フラットケーブル(2)における分岐を実現するために別のコネクタと接続されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項11】
前記の別のコネクタが直接差込み式圧縮ばねコンタクト(14)として形成されている、請求項1から10までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項12】
絶縁スルーコンタクトが、直接差込み式コンタクト(14)と一緒にベースプレート(8)の収容室(15)に挿入されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項13】
収容室(15)が、フラットケーブル(2)の側に対して開いて形成されている、請求項1から12までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項14】
収容室(15)と絶縁スルーコンタクト(9)とが、フラットケーブル(2)の長手方向延在部の方向で互いにずらされて配置されている、請求項1から13までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項15】
収容室(15)が、上方から係合する保持プレート(18)によって被覆されている、請求項1から14までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項16】
保持プレート(18)が係止手段(19)を有しており、該係止手段が、ベースプレートに設けられた対応する係止手段(係止用切欠き20)において係止可能である、請求項1から15までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項17】
保持プレート(18)に開口、特にスリット(21)が設けられており、これらの開口又はスリットを介して絶縁スルーコンタクトが、組み込もうとするフラットケーブル(2)の方向に突出している、請求項1から16までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項18】
保持プレート(18)に取付け板(22)が載置可能である、請求項1から17までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項19】
取付け板(22)が、フラットケーブル(2)の輪郭に対応した輪郭部(23)を有している、請求項1から18までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項20】
取付け板(22)が第1の係止手段、特に係止ウェブ(24)を有しており、該係止ウェブが、対応する係止手段、特に係止用切欠き(25)における係止を可能にする、請求項1から19までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項21】
取付け板(22)に別の開口、特にスリット(26)が設けられている、請求項1から20までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項22】
取付け板(22)が、未だ接触接続されていない状態で絶縁スルーコンタクト(9)が当該取付け板から突出しない高さでベースプレート(8)に載置可能である、請求項1から21までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項23】
カバー区分が、支持板(27)とスライドカバー(28)とを有する操作ユニットとして形成されている、請求項1から22までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項24】
スライドカバー(28)がベースプレート(8)に沿って摺動可能に案内されている、請求項1から23までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項25】
支持板(27)が、ベース区分の輪郭と協働する輪郭を有しており、これにより、支持板(27)が組み込まれた状態で配線前はフラットケーブル(2)に対して垂直方向で絶縁スルーコンタクト(9)に向かって可動であるが、フラットケーブル(2)の延在部に対して平行な方向にはほぼ運動しない、請求項1から24までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項26】
支持板(27)に、絶縁スルーコンタクト(9)のための切欠き及び/又は開口(30)が設けられている、請求項1から25までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項27】
スライドカバー(28)が、ベースプレート(8)の側方に下方から係合するサイドウェブ(31)を有している、請求項1から26までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項28】
スライドカバー(28)と支持板(27)との間に、楔形構造を実現するために少なくとも1つの、有利には複数の楔形部材若しくは楔形輪郭部(32,34)が形成されている、請求項1から27までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項29】
フラットケーブル(2)に対して平行にスライドカバー(28)をベースプレート(8)に被せ嵌める際に、スライドカバーが支持板(27)を、フラットケーブル(2)と場合によっては取付け板(22)と共に、フラットケーブル(2)に対して垂直方向で絶縁スルーコンタクト(9)に対して押圧し、これにより、絶縁スルーコンタクト(9)がまず最初に取付け板を、次いでケーブルカバー(4)及び導線絶縁材を貫通/穿刺し、これにより、個々の導線(3)が接触接続されるように、楔形部材(32,34)が構成されている、請求項1から28までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項30】
楔形部材が、フラットケーブル(2)に対して一定の傾斜角(α)を有している、請求項1から29までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項31】
スライドカバー(28)の摺動時に、支持板(27)と絶縁スルーコンタクト(9)とが互いに接近させられ、これにより、絶縁スルーコンタクト(9)がフラットケーブル(2)と接触接続するように、楔形部材(32,34)が構成されている、請求項1から30までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項32】
支持板(27)に、フラットケーブル(2)に対して直交して延びる張力軽減装置のウェブ(35)が形成されており、該ウェブが接触接続後に、スライドカバー(28)とフラットケーブル(2)との間で、フラットケーブル(2)に対する張力を軽減するように緊締される、請求項1から31までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項33】
絶縁スルーコンタクト(9)がそれぞれダブル先端部(10,11)を有している、請求項1から32までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項34】
配線された状態で、符号化されたフラットバンドケーブルの複数の導線の内の1本又は複数本が、それぞれ部分的(部分領域39)に分断されており、これらの導線のためには、複数の絶縁スルーコンタクト(9)が当該導線の両端部を接触接続するために設けられている、請求項1から33までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項35】
ケーブルが、有利には2本の外側の導線(3a,3b)を有するフラットバンドケーブル(2)であり、前記導線が、ツイステッドペア技術で互いに捻られており、互いに捻られた導線(3a,3b)が、ケーブルカバーの拡幅された符号化領域(38)に配置されている、請求項1から34までのいずれか1項記載のコネクタ装置。
【請求項36】
請求項1から35までのいずれか1項記載のコネクタ装置のためのフラットケーブルにおいて、ケーブルが、有利には2本の外側の導線(3a,3b)を有するフラットバンドケーブル(2)であり、前記導線が、ツイステッドペア技術で互いに捻られており、互いに捻られた導線(3a,3b)が、ケーブルカバーの拡幅された符号化領域(38)に配置されていることを特徴とする、フラットケーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−305588(P2007−305588A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127182(P2007−127182)
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(505422464)ワイドミュラー インターフェース ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (29)
【氏名又は名称原語表記】Weidmueller Interface GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Klingenbergstrasse 16, D−32758 Detmold, Germany
【Fターム(参考)】