メカニカルスイッチ
【課題】固定接点に弾性体で支持された可動接点を押圧して回路をオンにするメカニカルスイッチにおいて、弾性体の反発力に対向するために、スイッチケースやスイッチカバーを肉厚にしたり、リブ立て補強をする必要がないメカニカルスイッチを提供する。
【解決手段】上部に開口部を有するケース2と、ケース2に支持された固定接点31と、ケース2に弾性体を介して支持された可動接点41と、固定接点31に可動接点41を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタン5を備え、ケース2の一組の対向する内壁面に、スイッチボタン5の移動方向と平行に延在する凸部21を設け、これに噛み合う溝部51をスイッチボタン5の両側面に設ける。
【解決手段】上部に開口部を有するケース2と、ケース2に支持された固定接点31と、ケース2に弾性体を介して支持された可動接点41と、固定接点31に可動接点41を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタン5を備え、ケース2の一組の対向する内壁面に、スイッチボタン5の移動方向と平行に延在する凸部21を設け、これに噛み合う溝部51をスイッチボタン5の両側面に設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、導電性の接点の接触離脱をバネによって付勢された押しボタンのスライドによっておこなう電気回路開閉用のメカニカルスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ケース内に可動接点を有する板バネを備え、上記板バネを押圧しながらスイッチボタンを押し込むことによって復帰バネを付勢すると同時に可動接点を固定接点に押圧して閉極し、再度スイッチボタンを押すことによって、復帰バネを開放してスイッチボタンを当初位置に復帰させると同時に固定接点と可動接点を解離させて開極するメカニカルスイッチが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−117747号公報(段落0009−0010)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のメカニカルスイッチにおいて、スイッチボタンは、その最大横幅をスイッチケースの一対の内側面間と概略同サイズとし、スイッチケースの内側面に設けた段差によって、ケース内でのスイッチボタンの落下を防止し、上部カバーでスイッチボタン上面を押さえることによってガタつきを押さえている。しかしながら、このような構造の場合、可動接点の板バネの反発力はスイッチボタンを通してケースカバーに直接及ぶことになる。
従って、接点の板バネによる反発力は、スイッチのON状態では常にケースカバーとスイッチボタンの間に作用するので、スイッチボタン、ケースカバー、スイッチケースに劣化によるクリープ変形が発生しやすい。
これを防止するためには、スイッチケース及びケースカバーを肉厚にする、或いはリブ立て構造を施すなどの対策が必要であり、メカニカルスイッチの小型化とコストダウンが難しいという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、スイッチケースやケースカバーを肉厚にすることや、リブ立ての補強を必要とせずにスイッチボタンをケース内にストレス無く保持できるメカニカルスイッチの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明によるメカニカルスイッチは、上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、固定接点に可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設け、スイッチボタンには凸部と噛み合う溝部を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
また、この発明によるメカニカルスイッチは、上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、固定接点に可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在するスリットを設け、スイッチボタンにはスリットと噛み合う凸部を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によるメカニカルスイッチは、ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設け、スイッチボタンには凸部と噛み合う溝部を設けたことを特徴とするものなので、
可動接点を支持する弾性体の反発力を凸部と溝部で受け止め、スイッチカバーに下方からの圧力がかからない。したがって、スイッチケース及びケースカバーを薄肉化でき、リブ立てを必要としない構造とすることができるのでメカニカルスイッチの小型化とコストダウンが可能となる。
【0009】
また、この発明によるメカニカルスイッチは、ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在するスリットを設け、スイッチボタンにはスリットと噛み合う凸部を設けた、ことを特徴とするものなので、
可動接点を支持する弾性体の反発力をスリットの上部とスイッチボタンの凸部全体で受け止め、ケースカバーに下方からの圧力がかからない。したがって、スイッチケース及びケースカバーを薄肉化でき、リブ立てを必要としない構造とすることができるのでメカニカルスイッチの小型化とコストダウンが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1におけるメカニカルスイッチ1(以下スイッチ1と呼ぶ)の分解斜視図である。図2は、このスイッチ1のケースカバー6(以下カバー6という)を取り外した図である。また、図3は組み立てたスイッチ1を左端面から透視した図である。
【0011】
最初に、スイッチ1の構成の概略を説明する。
上部が開口している樹脂製のケース2の底部には、固定接点31を有する固定切片3と、固定接点31に押圧、解離させることにより回路をオンオフする可動接点41を有する可動切片4とを設けている。
それぞれの切片の反接点側の一端は、ケース2の底部に開けたスリットからケース2外に突出しており、カシメなどによってケース底部に圧着固定されている。
また、ケース2の一対の側面には凸型形状のガイドリブ21を設けている。
このガイドリブ21は、ケース2内を移動するスイッチボタン5(以下ボタン5という)の側面に設けた溝部51の上下面から突出しているスライドリブ52と噛み合う構造であって、これに沿ってボタン5は進退するように、動きを規制されている。
ケース2の四隅には図1に示すようにスリット22を設けている。これによってケース2の側面を撓ませることが可能となりボタン5のケース2への取り付けが容易になる。
【0012】
図4、図5はそれぞれ、開極状態及び閉極状態にあるスイッチ1の側断面図である。
ボタン5は右端部を指で押さえて操作する。ボタン5の操作する側と反対側の端部と、この端部が対面するケース2の側面(図4左端)の間には、弦巻バネ7を設けている。
ボタン5は、操作者が指で奥まで押し込んでその指を離すと、弦巻バネ7を付勢した状態で図5に示す位置で静止する。再度押し込んで指を離すと、ボタン5は図4の位置に復帰する。この動作はハートカム機構によるが、ピン8の役割を含むハートカム機構の詳細については後述する。
【0013】
可動切片4は弾性のある導電金属、例えば板バネで構成されている。ボタン5が押し込まれると、ボタン5の下面に突出して設けられている可動切片押圧部57が、可動切片4の上部を押圧して両接点が閉極する。再度ボタン5を押し込んで指を離すと、弦巻バネ7が放勢されてボタン5が当初位置に復帰し、両接点間が開極する。このように可動接点41が固定接点31に圧着、解離する構造となっている。
【0014】
ケース2内に以上の部材を取り付けた後、最後に樹脂製のカバー6を取り付ける。
このカバー6は底部のフック61によってケース2を把持する構造である。
【0015】
次に、スイッチボタン5の動きを規制するハートカム機構を説明する。
図6はハートカム構造体58を示す斜視図である。また、図7はその平面図である。
ハートカム構造体58は、ボタン5の底面の中央部分、2組の可動接点押圧部57の中間に設けられている。したがって、図6、図7はボタン5中央部を下から見た図であって、各図面の下側が弦巻バネ7側、上側がボタン5の、指で操作する側となる。
また、図4及び図5では可動切片押圧部57の背後にハートカム構造体58の大部分が隠れて存在するため、敢えて全体を省略してある。このハートカム構造体58とピン8、そして弦巻バネ7でハートカム機構を構成している。
【0016】
ピン8の一端は、図1に示す向きに、図4に示すようにケース2の内壁面に設けた円筒状の支持部25に挿入して、回転自在に取り付けられている。そしてピン8の他端はボタン5の操作に合わせてハートカム構造体58の中を移動する。
実際のピン8の動きは、先述した通り支持部25を中心とする回転運動である。
以下に説明するピン8の先端81の位置取りは、この回転運動とボタン5の進退運動の合成によって実現されているものである。
つまり、ピン8の先端81の位置取りを説明するために、先端81が「移動する」ような表現をする場合があるが、その時は常にボタン5とその下面に設けたハートカム構造体58自体も前後のいずれかの方向に動いているということである。
【0017】
さらに、先述したように図6及び図7はハートカム構造体58を下から見た図であるが、以下の説明では説明の都合上、天地を逆にした状態、すなわちこれらの図の通りの位置関係で説明を進める。
さて、P1からP2へ向かう通路は、緩い登りスロープになっており、境界線で示す部分は段差になっている。その段差部分ではP2側がP1側より低くなっている。またP2とP3の間にも図に示す境界線の場所に段差があって、P3側が低い。同様にP4側はP3側より低い。P4からP1へ戻る通路は登りのスロープになっており、P4とP1の間の段差部分ではP1側が低くなっている。
ピン8は、図6に示すようにハートカム構造体58上面と平行に延びており、直角に折れ曲がった先端81がハートカム構造体58の底面に接触している。また、常に先端81が接触状態を維持できるようピン8にはややテンションがかけられている。
【0018】
スイッチ1がオフの状態にあるとき、ピン8の先端81はP1近傍の位置に接触している。
ここでボタン5の端部が指で一杯に押し込まれると、先端81は段差があるためP4側へは動けず、段差に沿ってスロープをP2側に進む。そしてP1とP2の間の段差から落ちた先で止まる。
ここでボタン5から指を離すと、弦巻バネ7の反発力によってボタン5が退き、ピン8の先端81は手前側に戻ってくるのであるが、P1とP2の間には先ほどの段差があるので、ピン8はその段差に沿って、P3へと進んでハートカム構造体58の中央にある突起の凹部にひっかかる。これがスイッチ1のオン状態である。
【0019】
もう一度ボタン5を指で一杯に押し込むと、ピン5の先端81は段差があってP2側へは移動できないのでこの段差に沿って移動してP4側の段差から落ちる。ここで指をボタン5から離すと、ピン8の先端は、先の段差に進路を規制されてP1方向へスロープを登り、最後に段差から落ちてスイッチ1がオフとなる状態の位置であるP1に戻る。
以上がハートカム機構の動作についての説明である。
【0020】
図8及び図9の各図は、スライドリブ52の変形例を示す図である。
スライドリブの位置と形状を、図8の符号53に示すものや、図9の符号54に示すもののようにすることによって、スライドリブ53、54とガイドリブ21との接触面積を小さくしてボタン5の動きをスムーズにすることができる。
この実施の形態では溝部51内に、スライドリブ52を設ける構造を説明したがスライドリブ52は無くても良い。
【0021】
次に、この実施の形態における発明の特徴を説明する。
上述のように、ボタン5の進退によって接点が開閉する構造であるため、可動切片4には弾性がある。この反発力がボタン5を上方へ押し上げようとするのであるが、本実施の形態によれば、反発力をガイドリブ21と溝部51内のスライドリブ52で受け止め、カバー6に直接下方からの圧力がかからない。
【0022】
したがって、ケース2及びカバー6を薄肉化でき、リブ立てを必要としない構造とすることができるのでスイッチ1の小型化とコストダウンが可能となる。
また、従来のメカニカルスイッチと異なり、カバー6とボタン5が接触しない構造であるため、高温環境下でもカバー6にクリープ変形が発生する心配もなく、ボタン5動作時の摩擦抵抗を大幅に削減でき、ボタン5及びスイッチ1全体の耐久性、安全性を向上できる。
また、ボタン5全体を常にケース2に対して水平に保持できるため、ガタつきが発生せず、接点の接触加重を均一にできる。
更に、四隅に設けたスリットによって側面が撓る構造なので、組み立て時の破損による不良品発生を抑制でき、組立性と強度維持による信頼性を両立できる。
【0023】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2を図に基づいて説明する。
図10は、この発明の実施の形態2におけるメカニカルスイッチ101(以下スイッチ101と呼ぶ)の分解斜視図である。
図11は組み立てたスイッチ101を左端面から透視した図である。
この実施の形態2のスイッチ101と実施の形態1のスイッチ1との違いは2点である。
まず、ガイドリブ24は図10,11に示すように断面が下方に広がるテーパ形状となっている。次に、ボタン5の側面下端部55は、図11にその断面を示すように、ガイドリブ24のテーパ形状に対応するようにテーパ形状に形成さられている。
【0024】
これらによって、実施の形態2のスイッチ101では実施の形態1と同様の効果があると同時に、ボタン5のケース2への組み付けが一段と容易になるという効果がある。
すなわち、スイッチ101の組み立て時に、ボタン5の側面下端部55のテーパ形状が、ケース2のガイドリブ24のテーパ形状に対応するので、ケース2の上部開口部からボタン5を挿入して上から押し込むだけで、ケース2の両側面を押し広げて、ボタン5の溝部51をケース2のガイドリブ24に噛み合わせることができる。
【0025】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3を図に基づいて説明する。
図12は、この発明の実施の形態3におけるメカニカルスイッチ102(以下スイッチ102と呼ぶ)の分解斜視図である。
この実施の形態3のスイッチ102と実施の形態1のスイッチ1との違いは以下に示す3点である。
まず、ボタン5とケース2に設けた、噛み合う凹凸部の構成が逆になっているということである。図12に示すように、この実施の形態3ではケース2側にガイドスリット23を設けてあり、ボタン5にはガイドスリット23に噛み合う形状の凸部56を設けてある。
次に、ケース2の内壁面でガイドスリット23より上側に有る部分を肉薄に加工してある。
更に実施の形態1のスイッチ1のケース2に設けていた四隅のスリットは、この実施の形態3のスイッチ102のケース2には設けていない。
【0026】
この実施の形態によれば、四隅のスリットを設けなくても肉薄部を撓ませてボタン5を容易に取り付けることができる。また、内壁面に肉薄構造部を設けているが、縦方向のスリットが無い分強度は増すため、他の実施の形態以上のケースの剛性を発揮できる。
したがって、カバー6を取り付ける必要がないメカニカルスイッチを提供することもできる。
【0027】
実施の形態4.
これまで説明した各実施の形態ではカバー6として樹脂製のカバーを使用した。
この実施の形態4では、これを板金を曲加工した金属カバーとする。
この構成によれば、樹脂に比べて強度が高いため、カバー6はより薄肉可が可能となる。
また、金属製カバー6は熱伝導率が高いので、スイッチ内部の熱をカバー6を通してケース2の外部に放出できる。
スイッチ内部の温度上昇を抑制することにより、接点の接触抵抗の増加や樹脂製部品の変形が抑制されて、メカニカルスイッチの接触信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1における分解斜視図である。
【図2】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるカバー6を取り外した図である。
【図3】図1のメカニカルスイッチを組み立てて、左端面から透視した図である。
【図4】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1における開極状態の側断面図である。
【図5】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1における閉極状態の側断面図である。
【図6】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるスイッチボタン底面の要部とピンを示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態1におけるメカニカルスイッチのスイッチボタン底面の要部平面図である。
【図8】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるガイド溝とスライドリブの変形例を示す図である。
【図9】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるガイド溝とスライドリブの変形例を示す図である。
【図10】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態2における分解斜視図である。
【図11】図10のメカニカルスイッチを組み立てて、左端面から透視した図である。
【図12】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態3における分解斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1,101,102 メカニカルスイッチ、2 ケース、21,24 ガイドリブ、
22 スリット、23 ガイドスリット、25 支持部、3 固定切片、
31 固定接点、4 可動切片、41 可動接点、5 スイッチボタン、51 溝部、
52,53,54 スライドリブ、57 可動切片押圧部、58 ハートカム構造体、
6 ケースカバー、61 フック、7 弦巻バネ、8 ピン、81 先端。
【技術分野】
【0001】
この発明は、導電性の接点の接触離脱をバネによって付勢された押しボタンのスライドによっておこなう電気回路開閉用のメカニカルスイッチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ケース内に可動接点を有する板バネを備え、上記板バネを押圧しながらスイッチボタンを押し込むことによって復帰バネを付勢すると同時に可動接点を固定接点に押圧して閉極し、再度スイッチボタンを押すことによって、復帰バネを開放してスイッチボタンを当初位置に復帰させると同時に固定接点と可動接点を解離させて開極するメカニカルスイッチが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2002−117747号公報(段落0009−0010)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のメカニカルスイッチにおいて、スイッチボタンは、その最大横幅をスイッチケースの一対の内側面間と概略同サイズとし、スイッチケースの内側面に設けた段差によって、ケース内でのスイッチボタンの落下を防止し、上部カバーでスイッチボタン上面を押さえることによってガタつきを押さえている。しかしながら、このような構造の場合、可動接点の板バネの反発力はスイッチボタンを通してケースカバーに直接及ぶことになる。
従って、接点の板バネによる反発力は、スイッチのON状態では常にケースカバーとスイッチボタンの間に作用するので、スイッチボタン、ケースカバー、スイッチケースに劣化によるクリープ変形が発生しやすい。
これを防止するためには、スイッチケース及びケースカバーを肉厚にする、或いはリブ立て構造を施すなどの対策が必要であり、メカニカルスイッチの小型化とコストダウンが難しいという問題点があった。
【0005】
この発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、スイッチケースやケースカバーを肉厚にすることや、リブ立ての補強を必要とせずにスイッチボタンをケース内にストレス無く保持できるメカニカルスイッチの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明によるメカニカルスイッチは、上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、固定接点に可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設け、スイッチボタンには凸部と噛み合う溝部を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
また、この発明によるメカニカルスイッチは、上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、固定接点に可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在するスリットを設け、スイッチボタンにはスリットと噛み合う凸部を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によるメカニカルスイッチは、ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設け、スイッチボタンには凸部と噛み合う溝部を設けたことを特徴とするものなので、
可動接点を支持する弾性体の反発力を凸部と溝部で受け止め、スイッチカバーに下方からの圧力がかからない。したがって、スイッチケース及びケースカバーを薄肉化でき、リブ立てを必要としない構造とすることができるのでメカニカルスイッチの小型化とコストダウンが可能となる。
【0009】
また、この発明によるメカニカルスイッチは、ケースの一組の対向する内側面に、スイッチボタンの移動方向に平行に延在するスリットを設け、スイッチボタンにはスリットと噛み合う凸部を設けた、ことを特徴とするものなので、
可動接点を支持する弾性体の反発力をスリットの上部とスイッチボタンの凸部全体で受け止め、ケースカバーに下方からの圧力がかからない。したがって、スイッチケース及びケースカバーを薄肉化でき、リブ立てを必要としない構造とすることができるのでメカニカルスイッチの小型化とコストダウンが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1におけるメカニカルスイッチ1(以下スイッチ1と呼ぶ)の分解斜視図である。図2は、このスイッチ1のケースカバー6(以下カバー6という)を取り外した図である。また、図3は組み立てたスイッチ1を左端面から透視した図である。
【0011】
最初に、スイッチ1の構成の概略を説明する。
上部が開口している樹脂製のケース2の底部には、固定接点31を有する固定切片3と、固定接点31に押圧、解離させることにより回路をオンオフする可動接点41を有する可動切片4とを設けている。
それぞれの切片の反接点側の一端は、ケース2の底部に開けたスリットからケース2外に突出しており、カシメなどによってケース底部に圧着固定されている。
また、ケース2の一対の側面には凸型形状のガイドリブ21を設けている。
このガイドリブ21は、ケース2内を移動するスイッチボタン5(以下ボタン5という)の側面に設けた溝部51の上下面から突出しているスライドリブ52と噛み合う構造であって、これに沿ってボタン5は進退するように、動きを規制されている。
ケース2の四隅には図1に示すようにスリット22を設けている。これによってケース2の側面を撓ませることが可能となりボタン5のケース2への取り付けが容易になる。
【0012】
図4、図5はそれぞれ、開極状態及び閉極状態にあるスイッチ1の側断面図である。
ボタン5は右端部を指で押さえて操作する。ボタン5の操作する側と反対側の端部と、この端部が対面するケース2の側面(図4左端)の間には、弦巻バネ7を設けている。
ボタン5は、操作者が指で奥まで押し込んでその指を離すと、弦巻バネ7を付勢した状態で図5に示す位置で静止する。再度押し込んで指を離すと、ボタン5は図4の位置に復帰する。この動作はハートカム機構によるが、ピン8の役割を含むハートカム機構の詳細については後述する。
【0013】
可動切片4は弾性のある導電金属、例えば板バネで構成されている。ボタン5が押し込まれると、ボタン5の下面に突出して設けられている可動切片押圧部57が、可動切片4の上部を押圧して両接点が閉極する。再度ボタン5を押し込んで指を離すと、弦巻バネ7が放勢されてボタン5が当初位置に復帰し、両接点間が開極する。このように可動接点41が固定接点31に圧着、解離する構造となっている。
【0014】
ケース2内に以上の部材を取り付けた後、最後に樹脂製のカバー6を取り付ける。
このカバー6は底部のフック61によってケース2を把持する構造である。
【0015】
次に、スイッチボタン5の動きを規制するハートカム機構を説明する。
図6はハートカム構造体58を示す斜視図である。また、図7はその平面図である。
ハートカム構造体58は、ボタン5の底面の中央部分、2組の可動接点押圧部57の中間に設けられている。したがって、図6、図7はボタン5中央部を下から見た図であって、各図面の下側が弦巻バネ7側、上側がボタン5の、指で操作する側となる。
また、図4及び図5では可動切片押圧部57の背後にハートカム構造体58の大部分が隠れて存在するため、敢えて全体を省略してある。このハートカム構造体58とピン8、そして弦巻バネ7でハートカム機構を構成している。
【0016】
ピン8の一端は、図1に示す向きに、図4に示すようにケース2の内壁面に設けた円筒状の支持部25に挿入して、回転自在に取り付けられている。そしてピン8の他端はボタン5の操作に合わせてハートカム構造体58の中を移動する。
実際のピン8の動きは、先述した通り支持部25を中心とする回転運動である。
以下に説明するピン8の先端81の位置取りは、この回転運動とボタン5の進退運動の合成によって実現されているものである。
つまり、ピン8の先端81の位置取りを説明するために、先端81が「移動する」ような表現をする場合があるが、その時は常にボタン5とその下面に設けたハートカム構造体58自体も前後のいずれかの方向に動いているということである。
【0017】
さらに、先述したように図6及び図7はハートカム構造体58を下から見た図であるが、以下の説明では説明の都合上、天地を逆にした状態、すなわちこれらの図の通りの位置関係で説明を進める。
さて、P1からP2へ向かう通路は、緩い登りスロープになっており、境界線で示す部分は段差になっている。その段差部分ではP2側がP1側より低くなっている。またP2とP3の間にも図に示す境界線の場所に段差があって、P3側が低い。同様にP4側はP3側より低い。P4からP1へ戻る通路は登りのスロープになっており、P4とP1の間の段差部分ではP1側が低くなっている。
ピン8は、図6に示すようにハートカム構造体58上面と平行に延びており、直角に折れ曲がった先端81がハートカム構造体58の底面に接触している。また、常に先端81が接触状態を維持できるようピン8にはややテンションがかけられている。
【0018】
スイッチ1がオフの状態にあるとき、ピン8の先端81はP1近傍の位置に接触している。
ここでボタン5の端部が指で一杯に押し込まれると、先端81は段差があるためP4側へは動けず、段差に沿ってスロープをP2側に進む。そしてP1とP2の間の段差から落ちた先で止まる。
ここでボタン5から指を離すと、弦巻バネ7の反発力によってボタン5が退き、ピン8の先端81は手前側に戻ってくるのであるが、P1とP2の間には先ほどの段差があるので、ピン8はその段差に沿って、P3へと進んでハートカム構造体58の中央にある突起の凹部にひっかかる。これがスイッチ1のオン状態である。
【0019】
もう一度ボタン5を指で一杯に押し込むと、ピン5の先端81は段差があってP2側へは移動できないのでこの段差に沿って移動してP4側の段差から落ちる。ここで指をボタン5から離すと、ピン8の先端は、先の段差に進路を規制されてP1方向へスロープを登り、最後に段差から落ちてスイッチ1がオフとなる状態の位置であるP1に戻る。
以上がハートカム機構の動作についての説明である。
【0020】
図8及び図9の各図は、スライドリブ52の変形例を示す図である。
スライドリブの位置と形状を、図8の符号53に示すものや、図9の符号54に示すもののようにすることによって、スライドリブ53、54とガイドリブ21との接触面積を小さくしてボタン5の動きをスムーズにすることができる。
この実施の形態では溝部51内に、スライドリブ52を設ける構造を説明したがスライドリブ52は無くても良い。
【0021】
次に、この実施の形態における発明の特徴を説明する。
上述のように、ボタン5の進退によって接点が開閉する構造であるため、可動切片4には弾性がある。この反発力がボタン5を上方へ押し上げようとするのであるが、本実施の形態によれば、反発力をガイドリブ21と溝部51内のスライドリブ52で受け止め、カバー6に直接下方からの圧力がかからない。
【0022】
したがって、ケース2及びカバー6を薄肉化でき、リブ立てを必要としない構造とすることができるのでスイッチ1の小型化とコストダウンが可能となる。
また、従来のメカニカルスイッチと異なり、カバー6とボタン5が接触しない構造であるため、高温環境下でもカバー6にクリープ変形が発生する心配もなく、ボタン5動作時の摩擦抵抗を大幅に削減でき、ボタン5及びスイッチ1全体の耐久性、安全性を向上できる。
また、ボタン5全体を常にケース2に対して水平に保持できるため、ガタつきが発生せず、接点の接触加重を均一にできる。
更に、四隅に設けたスリットによって側面が撓る構造なので、組み立て時の破損による不良品発生を抑制でき、組立性と強度維持による信頼性を両立できる。
【0023】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2を図に基づいて説明する。
図10は、この発明の実施の形態2におけるメカニカルスイッチ101(以下スイッチ101と呼ぶ)の分解斜視図である。
図11は組み立てたスイッチ101を左端面から透視した図である。
この実施の形態2のスイッチ101と実施の形態1のスイッチ1との違いは2点である。
まず、ガイドリブ24は図10,11に示すように断面が下方に広がるテーパ形状となっている。次に、ボタン5の側面下端部55は、図11にその断面を示すように、ガイドリブ24のテーパ形状に対応するようにテーパ形状に形成さられている。
【0024】
これらによって、実施の形態2のスイッチ101では実施の形態1と同様の効果があると同時に、ボタン5のケース2への組み付けが一段と容易になるという効果がある。
すなわち、スイッチ101の組み立て時に、ボタン5の側面下端部55のテーパ形状が、ケース2のガイドリブ24のテーパ形状に対応するので、ケース2の上部開口部からボタン5を挿入して上から押し込むだけで、ケース2の両側面を押し広げて、ボタン5の溝部51をケース2のガイドリブ24に噛み合わせることができる。
【0025】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3を図に基づいて説明する。
図12は、この発明の実施の形態3におけるメカニカルスイッチ102(以下スイッチ102と呼ぶ)の分解斜視図である。
この実施の形態3のスイッチ102と実施の形態1のスイッチ1との違いは以下に示す3点である。
まず、ボタン5とケース2に設けた、噛み合う凹凸部の構成が逆になっているということである。図12に示すように、この実施の形態3ではケース2側にガイドスリット23を設けてあり、ボタン5にはガイドスリット23に噛み合う形状の凸部56を設けてある。
次に、ケース2の内壁面でガイドスリット23より上側に有る部分を肉薄に加工してある。
更に実施の形態1のスイッチ1のケース2に設けていた四隅のスリットは、この実施の形態3のスイッチ102のケース2には設けていない。
【0026】
この実施の形態によれば、四隅のスリットを設けなくても肉薄部を撓ませてボタン5を容易に取り付けることができる。また、内壁面に肉薄構造部を設けているが、縦方向のスリットが無い分強度は増すため、他の実施の形態以上のケースの剛性を発揮できる。
したがって、カバー6を取り付ける必要がないメカニカルスイッチを提供することもできる。
【0027】
実施の形態4.
これまで説明した各実施の形態ではカバー6として樹脂製のカバーを使用した。
この実施の形態4では、これを板金を曲加工した金属カバーとする。
この構成によれば、樹脂に比べて強度が高いため、カバー6はより薄肉可が可能となる。
また、金属製カバー6は熱伝導率が高いので、スイッチ内部の熱をカバー6を通してケース2の外部に放出できる。
スイッチ内部の温度上昇を抑制することにより、接点の接触抵抗の増加や樹脂製部品の変形が抑制されて、メカニカルスイッチの接触信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1における分解斜視図である。
【図2】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるカバー6を取り外した図である。
【図3】図1のメカニカルスイッチを組み立てて、左端面から透視した図である。
【図4】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1における開極状態の側断面図である。
【図5】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1における閉極状態の側断面図である。
【図6】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるスイッチボタン底面の要部とピンを示す斜視図である。
【図7】この発明の実施の形態1におけるメカニカルスイッチのスイッチボタン底面の要部平面図である。
【図8】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるガイド溝とスライドリブの変形例を示す図である。
【図9】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態1におけるガイド溝とスライドリブの変形例を示す図である。
【図10】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態2における分解斜視図である。
【図11】図10のメカニカルスイッチを組み立てて、左端面から透視した図である。
【図12】この発明のメカニカルスイッチの実施の形態3における分解斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1,101,102 メカニカルスイッチ、2 ケース、21,24 ガイドリブ、
22 スリット、23 ガイドスリット、25 支持部、3 固定切片、
31 固定接点、4 可動切片、41 可動接点、5 スイッチボタン、51 溝部、
52,53,54 スライドリブ、57 可動切片押圧部、58 ハートカム構造体、
6 ケースカバー、61 フック、7 弦巻バネ、8 ピン、81 先端。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、前記固定接点に前記可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
前記ケースの一組の対向する内側面に、前記スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設け、前記スイッチボタンには前記凸部と噛み合う溝部を設けたことを特徴とするメカニカルスイッチ。
【請求項2】
前記凸部は下方に向かって広がるテーパ形状であり、
前記スイッチボタンの側面下端部は前記凸部に対面するように、テーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルスイッチ。
【請求項3】
前記溝部の上下面に前記スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のメカニカルスイッチ。
【請求項4】
前記ケースの四隅に前記スイッチボタンの移動方向に垂直に延在するスリットを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のメカニカルスイッチ。
【請求項5】
上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、前記固定接点に前記可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
前記ケースの一組の対向する内側面に、前記スイッチボタンの移動方向に平行に延在するスリットを設け、前記スイッチボタンには前記スリットと噛み合う凸部を設けたことを特徴とするメカニカルスイッチ。
【請求項6】
前記内側面のスリットより上部は、他の部分より肉薄に加工されていることを特徴とする請求項5に記載のメカニカルスイッチ。
【請求項1】
上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、前記固定接点に前記可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
前記ケースの一組の対向する内側面に、前記スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設け、前記スイッチボタンには前記凸部と噛み合う溝部を設けたことを特徴とするメカニカルスイッチ。
【請求項2】
前記凸部は下方に向かって広がるテーパ形状であり、
前記スイッチボタンの側面下端部は前記凸部に対面するように、テーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルスイッチ。
【請求項3】
前記溝部の上下面に前記スイッチボタンの移動方向に平行に延在する凸部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のメカニカルスイッチ。
【請求項4】
前記ケースの四隅に前記スイッチボタンの移動方向に垂直に延在するスリットを設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のメカニカルスイッチ。
【請求項5】
上部に開口部を有するケースと、このケースに支持された固定接点と、上記ケースに弾性体を介して支持された可動接点と、前記固定接点に前記可動接点を押圧、解離させて回路をオンオフするスイッチボタンとを備えたメカニカルスイッチにおいて、
前記ケースの一組の対向する内側面に、前記スイッチボタンの移動方向に平行に延在するスリットを設け、前記スイッチボタンには前記スリットと噛み合う凸部を設けたことを特徴とするメカニカルスイッチ。
【請求項6】
前記内側面のスリットより上部は、他の部分より肉薄に加工されていることを特徴とする請求項5に記載のメカニカルスイッチ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−153204(P2010−153204A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329917(P2008−329917)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]