説明

メラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物及びキット

本明細書において、各組成物は、メラトニン成分、オメガ−3−脂肪酸成分、又はその両方を含み、また各キットが、メラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分を含む、組成物及びキットが開示される。組成物及びキットは、睡眠機能の回復、及び皮膚への効果に有用である。本明細書において、更に組成物及びキットを使用する方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各組成物が、メラトニン成分(melatonin component)、又はオメガ−3−脂肪酸成分(omega-3-fatty acid component)、或いはその両方を含み、各キットがメラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分を含む、組成物類及びキット類を目的とする。組成物及びキットは、睡眠機能の回復及び皮膚の改善に有用である。
【背景技術】
【0002】
睡眠の機能の1つに、身体の維持、回復、及び修復がある。睡眠を特徴付けるのは、一般に、筋肉、骨、結合組織、皮膚、及び脳を含む主要器官の(形成及び再形成を含む)タンパク同化作用である。この作用の1つの結果に、スタミナ、エネルギー及び覚醒状態のような、身体的、精神的能力を含む機能の回復がある。
【0003】
睡眠を持続時間とその質に関してそれぞれ誘導、改善するために用いられる補助食品、食品、薬剤、その他の製品が、市販されている。その例には、メラトニン、カノコソウ及びホップのような補助食品、ジフェンヒドラミン及びドキシルアミンのような市販薬、及びアンビエン(AMBIEN)(登録商標)及びルネスタ(LUNESTA)(登録商標)のような処方薬がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、これらの製品からは、いかなる睡眠の誘導及び改善を超える追加的な効果も、そのような誘導及び改善から得られる間接的な効果も得られない。他の方法で達成されるより更に大きな効果が得られるように、身体が構成及び再構成活動しやすい時に、これらの効果をより直接的に誘導させるための睡眠周期を利用することが効果的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、睡眠機能の回復及び皮膚への効果に有用な組成物及びキットに関する。
【0006】
特に、本発明は、
(a)メラトニン成分と、
(b)オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物と、を目的とする。
【0007】
本発明は、更に、
(a)メラトニン成分を含む組成物と、
(b)オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物と、を含むキットを目的とする。
【0008】
本発明は、更に組成物及びキットを使用する方法を目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明はメラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分の混合物を目的としており、そのような成分は単一の組成物においてか、又はキット内の別個の組成物において混合される。組成物及びキット、並びにそれらの使用方法は、特に皮膚の総合的な健康の改善における、睡眠の回復の効果をより直接的に誘導するために有用である。
【0010】
例えば、刊行物及び特許を包含する様々な文献が、本開示全体を通して列挙される。こうした文書は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
様々な成分を含む製品又は成分の商標名が、本明細書で参照される。本発明者らは、本明細書において、特定の商標名の物質により限定されることを意図していない。
【0012】
本発明の記載において、様々な実施形態又は個々の特徴が開示される。当業者には明らかであろうが、これらの実施形態及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施となり得る。
【0013】
本明細書の組成物は、本明細書に記載されるようないかなる要素を含んでもよいし、いかなる要素から本質的に成ってもよいし、又はいかなる要素から成ってもよい。
【0014】
本発明の様々な実施形態及び個々の特徴が説明され記載されているが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正が可能である。これも明らかになるであろうが、先行する開示で教示された実施形態及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施となり得る。
【0015】
好ましい投与に関して、投与量レベルは典型的なヒト患者(例えば65kgの患者)に基づいて設定される。本組成物が他の哺乳類、又は、様々な患者に使用される場合、投与量の修正が必要となる場合がある。患者の必要に基づいた投与量の修正は、通常の熟練者の技術範囲内である。従って、これらの投与量の範囲は例として示されるだけで、日々の投与は様々な要因に応じて調整される得ることが理解されよう。投与される化合物の特定の投与量と治療期間は、相互に依存する。投与量及び治療計画はまた、使用する特定の化合物、治療効果、化合物の有効性、患者の個人的特質(例えば患者の体重、年齢、性別及び医学的状態のような)、及び治療計画の順守のような要因にも依存する。
【0016】
本発明は組成物及びキットを目的としており、各組成物はメラトニン成分、オメガ−3−脂肪酸成分、又はその両方を含み、各キットはメラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分を含む。本組成物及びキットは、睡眠機能の回復、及び皮膚の改善に有用である。
【0017】
メラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分は、以下のように記載される。これらの化合物は、組成物に一緒に使用されるか、又はキットの一部として別々の組成物に提供されてよい。特に、これらの化合物の各々が1つの組成物に存在する、実施形態に好都合な投薬が提供され、これらの化合物の各々がキットの一部として別々の組成物に存在すると、好都合な更に柔軟性のある投薬が提供される場合がある。例えば、キットのユーザーは、1日にメラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分の1つだけを必要としている場合があり、従って、投与期間中の不必要な化合物の過剰な投薬を回避できることがある。
【0018】
メラトニン成分及びオメガ−3−脂肪酸成分は、以下のように記載される。更に、任意の投与量の手引き、並びに任意の添加剤及び剤形が提供される。
【0019】
メラトニン成分
本キット及び組成物は、メラトニン成分を含む。本明細書で使用する時、メラトニン成分としては、メラトニン、メラトニン前駆体、メラトニン作動薬、及び内因性のメラトニンレベルを上昇させる化合物、並びにそれらの混合物が挙げられる。例えば、米国公開特許出願第2004/0044064号を参照。
【0020】
メラトニンを含むメラトニン成分は、市販されている。メラトニン前駆体、メラトニン作動薬及びメラトニン活性に類似したその他の化合物の非限定的な例としては、N‐アセチル‐5−ヒドロキシトリプタミンが挙げられる。例えば、これらは、それぞれ、薬剤(メラトニン遮断剤又はメラトニン刺激剤)及び内因性のメラトニンレベルを低下又は上昇させる干渉(光への露出又は暗さのような)に加えて、メラトニン受容体においてメラトニンと競合する化合物及びメラトニンの効果と逆の効果(メラトニン逆作動薬)をもつようにメラトニン受容体を刺激する化合物を含んでもよい。
【0021】
本明細書の一実施例において、メラトニン成分は、メラトニンである。
【0022】
本明細書の一実施例において、メラトニン成分を含む組成物には、約0.01mg〜約100mgのメラトニン成分、或いは、約0.1mg〜約10mgのメラトニン成分、或いは、約0.1mg〜約1mgのメラトニン成分の投与量が含まれる。通常の熟練者は、内因性のメラトニン生産のサーカディアンリズムの相において所望の変化を達成するように投与量を調整するだろう。
【0023】
メラトニン成分(特にメラトニン)はほとんど全ての組織にわたって吸収され得るので、多くの投与経路が可能である。これらとしては、粘膜下、舌下、鼻腔内、眼盲嚢、直腸、経皮、頬側、静脈内、筋肉内、及び、皮下の投与経路が挙げられるが、これらに限定されない。カプセル、錠剤、坐薬、又はメラトニンを収容及び調剤できるあらゆるリザーバが含まれるが、これに限らず、有用な種々の投与手段がある。本明細書における好ましい実施形態において、メラトニン成分を含む組成物は経口投与される。
【0024】
一般に、メラトニン成分を含む組成物は、所望の睡眠開始時に相応するように投与される。一実施形態において、メラトニン成分を含む組成物は、所望の睡眠時間の1時間以内、所望の睡眠時間の少なくとも約1時間以内、所望の睡眠時間の少なくとも約4時間前、又は所望の睡眠時間の少なくとも約8時間前に投与される。持続放出性又は遅延放出性製剤の組成物は、一般に、所望の睡眠時間の少なくとも約4時間又は少なくとも約8時間前に投与されてよい。一実施形態において、投与は、好ましくは、以下の文献に記載されている記述に従う:米国特許番号5,242,941;5,420,152;5,591,768;5,707,652;5,716,978;6,069,164;6,423,738;6,638,963;及び、6,794,407;並びに、米国公開特許出願2004/0044064及び2003/0008912。
【0025】
オメガ−3−脂肪酸成分
当該技術分野においてよく理解されているように、オメガ−3−脂肪酸は、オメガ−3二重結合を有する脂肪酸物質であり、その際、炭素鎖内の第1の二重結合は、鎖のオメガ(末端)炭素原子から数えた時に、脂肪酸の鎖の第3と第4炭素原子との間に位置付けられる。
【0026】
オメガ−3−脂肪酸は、アラキドン酸カスケードの競合的阻害物質として作用する抗炎症の化合物である。オメガ−3−脂肪酸は、哺乳類の炎症を抑制する機能を有するプロスタグランジン合成への前駆体である。例えば、1998年12月1日に発行された、米国特許第5,843,919号(バーガー(Burger))を参照のこと。
【0027】
本明細書において任意に利用されるオメガ−3−脂肪酸は、任意のオメガ−3−脂肪酸又はオメガ−3−脂肪酸の混合物であってよい。本明細書で用いるのに好適なオメガ−3−脂肪酸の非限定的な例としては、エイコサペンタエン酸(EPAとしても既知)、ドコサヘキサエン酸(DHAとしても既知)、及びそれらの混合物が挙げられる。
【0028】
オメガ−3−脂肪酸は、メンハーデン(ニシンのような魚)を含めた海の(魚の)供給源から得られてよく、そのような供給源の製剤として供給されてよい。オメガ−3−脂肪酸供給源の非限定的な例としては、テキサス州ヒューストンのオメガプロテイン社から市販されているオメガピュア(OMEGAPURE)が挙げられる。脂肪酸の全ての形態もまた本明細書において考慮される。例えば、DHAは多くの場合トリグリセリドとして提供される。そのため、特定の脂肪酸(例えば、「DHA」)が言及される場合には、こうした脂肪酸は、脂肪酸の自由な形態並びにその他の形態、例えば天然起源のトリグリセリド又は他の形態を包含する。用語、DHA、EPA、又はその他の特定の用語は便宜上使用されるが、このように称される物質の全ての形態を包含することが当該技術分野において一般的に理解される。
【0029】
オメガ−3−脂肪酸並びに本明細書に記載の他の全ての油溶性成分は、エマルション及び/又はカプセルとして本組成物に任意に加えられることができる。加えて、オメガ−3−脂肪酸は、本質的に乾燥した組成物として、一般的に既知の技術に従って噴霧乾燥されてよい。
【0030】
一実施形態において、オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物は、約10mg〜約5000mg、或いは約100mg〜約2500mg、或いは約500mg〜約1500mgのオメガ−3−脂肪酸成分を含んでよい。
【0031】
本発明のキット
本明細書の一実施形態において、本キットは、メラトニン成分を含む組成物及びオメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物を含む。本実施形態において、該キットは、少なくとも2つの別個の組成物、すなわち、組成的に異なる少なくとも2つの組成物を含む。
【0032】
本実施形態において、該キットは、特に、組成物の投与時間に関する異なる要求に対して有利である。例えば、哺乳類の所望の睡眠時との関連で、例えば、所望の睡眠時の約1時間以内、少なくとも約1時間、少なくとも約4時間、又は少なくとも約8時間前に、メラトニン組成物を含む組成物を投与することが有益である場合がある。そのような投与の時間は、組成物が即時放出性、持続放出性、若しくは遅延放出性製剤として調合されるかどうかといった様々な要因に依存するか、又は、哺乳類の特定の睡眠の回復の必要性に依存するだろう。一方では、オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物の投与の時間はそれほど重要ではない場合があり、従って、この組成物は、例えば、哺乳類に都合のいい任意の時間に投与されてよい。もちろん、本発明は、哺乳類に特に都合がいいように、これらの組成物両方を同時に投与することを十分に考慮しているが、キットによって、容易に柔軟性が与えられ、それにより治療計画の順守が強化されるようになる。
【0033】
本明細書のキットは、哺乳類に最も都合のいいような任意の方法でパッケージ化されてよい。例えば、該キットは、各ブリスターパック(blister pack)がメラトニン成分を含む組成物及びオメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物の1日の投与量を包含するような複数のブリスターパックを提供し得る。この例では、組成物はカプセル又は錠剤として調合され、各ブリスターパックは1日の投与の頻度に応じて、各タイプの組成物の1つ以上を包含してよい。個別組成物の複数の投与を提示する毎週、毎月、又は別のタイプのキットが提供されてよい。
【0034】
使用方法
本発明の方法は、睡眠機能の回復の誘導、皮膚の改善、及びそれらの組み合わせを含む、様々な健康上の利益を提供するために、本発明の組成物を経口的に(すなわち、摂取によって)哺乳類、好ましくはヒトに投与することを含む。本発明の組成物は最も好ましくは、主に睡眠機能の回復を望み、更に休息睡眠の間に哺乳類の身体の回復作用を利用すると共に皮膚の改善を誘導することによってこの効果を補足することを望む消費者によって摂取される。本発明の組成物はまた、通常の栄養必要物に対する栄養補助食品として摂取されてもよい。投与の頻度は限定されないが、そのような投与は典型的には少なくとも週に1回、より好ましくは少なくとも週に3回、及び最も好ましくは少なくとも1日に1回である。少なくともメラトニン成分を含む組成物の投与は、睡眠機能の回復が必要な度合に影響される。
【0035】
本明細書で使用する時、「睡眠機能の回復」とは、全てのサーカディアンリズムのずれによる影響、時差ボケ、冬期うつ病、時差勤務関連の失調症(shift work-related desynchronies)、睡眠位相障害(sleep phase disorders)、並びに他の睡眠障害の緩和、睡眠の質の改善、睡眠持続時間の改善、及びそれらの組み合わせを指す。
【0036】
皮膚の改善としては、不均等な肌色の防止、遅延、及び/又は治療;哺乳類の皮膚の毛穴寸法の減少;哺乳類の皮膚の外見の油っぽさ/てかりの抑制;角質組織の厚み増大(すなわち、皮膚の表皮及び/又は真皮及び/又は皮下層、及び、該当する場合、爪と毛幹の角質層の形成);肌色の不均等性の防止、遅延、及び/又は治療、哺乳類皮膚の萎縮の防止、遅延、及び/又は治療;哺乳類の皮膚のかゆみの防止、遅延、及び/又は治療;哺乳類の皮膚の血色の悪さの防止、遅延、及び/又は治療;哺乳類の皮膚の弛みの防止、遅延、及び/又は治療;哺乳類の皮膚の小じわ及びしわの防止、遅延、及び/又は治療;乾燥肌(すなわち肌荒れ、はがれ、小はがれ)及び小じわの防止、遅延、及び/又は治療、が挙げられるがこれらに限定されない。
【0037】
本明細書で使用する時、哺乳動物(好ましくはヒト)に関連して用語「経口投与」とは、哺乳動物が本発明の1つ以上の組成物を(好ましくは、本明細書に記載する健康上の利益の1つ以上を提供するために)摂取する、又は摂取するよう指導されることを意味する。一実施形態において、組成物は、錠剤、カプセル、食品又は飲料組成物として調合される。哺乳類が1つ以上の組成物を摂取するよう指導される場合、そのような指導は、これらに限定されるものではないが、組成物の使用が、睡眠機能の回復、皮膚の改善、及びそれらの組み合わせを含む1つ以上の一般的な健康上の利益及び/又は一般的な生理学的利益を提供してもよく、並びに/或いは提供することを、ユーザーに指示並びに/或いは知らせるものであってよい。例えば、そのような指導は、口頭指導(例:例えば、医師、保健専門家、専門販売員、又は協会による口頭での指示、及び/又はラジオやテレビ媒体(即ち、広告)を通じて)、又は書面での指導(例:例えば、医師又は他の保健専門家(例:手書きメモ)、専門販売員、又は協会(例:例えば、広告用チラシ、パンフレット、又はその他教育的備品を通じて)による書面指示を通じて)、文字媒体(例:インターネット、電子メール、その他コンピュータ関連媒体)、及び/又は本組成物に関連する包装(例:本組成物を収容する包装上に存在するラベル)であってもよい。本明細書で使用する時、「書面の」とは、言葉、絵、記号、及び/又はその他の視覚的記述子によることを意味する。そのような指導は、本明細書で使用する、例えば「睡眠」、「回復」、「改善」、「皮膚」、「ヒト」、又は「哺乳類」、といった実際の語を使用する必要はなく、むしろそれと同一又は類似の意味を伝達する言葉、絵、記号等の使用が本発明の範囲内で意図される。
【0038】
メラトニンは、ほとんど全ての組織にわたって吸収されるようなので、多くの投与経路が可能である。これらは、粘膜下、舌下、鼻腔内、眼盲嚢、直腸、経皮、頬側、静脈内、筋肉内、及び、皮下の投与経路を含むが、これらに限定されない。カプセル、錠剤、坐薬、又はメラトニンを収容及び調剤できる任意のリザーバが含まれるが、これらに限定されない、種々の投与手段が有用である。本明細書における好ましい実施形態において、メラトニンは、経口投与される。
【0039】
本明細書における組成物は、例えば、即時性又は持続放出性製剤として調合されてよい。一実施形態において、メラトニンを含有する組成物は、即時放出性製剤である。別の実施形態において、メラトニンを含有する組成物は、(メラトニンが設定された時間にわたって連続的に放出されるような)持続放出性製剤である。更に別の実施形態では、メラトニンを含有する組成物は、(メラトニンが投与後の一定時間後に放出されるような)遅延放出性製剤である。本発明がキットとして提供される場合、オメガ−3−脂肪酸成分を含有する組成物は、メラトニンを含有する組成物が持続放出性又は遅延放出性製剤として調合される場合でも、例えば即時放出性組成物として調合されてよい。
【0040】
更に、本発明の方法は、メラトニンを哺乳類に投与するタイミングに関する。哺乳類におけるメラトニンのタイミングは、上記のように、哺乳類のサーカディアンリズムの特定の位相変化(位相前進又は位相後退)という結果を生じる。
【実施例】
【0041】
以下は従来の方法を使用して調製される本組成物の非限定的な実施例である。以下の実施例は、本発明を例示するために提供するものであり、いかなる方法でも本発明の範囲を制限しようとするものではない。
【0042】
(実施例1)
7日分の使用を意図するブリスターパックを備えるキットが調製される。ブリスターパックは、メラトニン成分を含む7つの組成物及びオメガ−3−脂肪酸成分を含む7つの組成物を包含する。全ての組成物は、錠剤製剤である。
【0043】
メラトニン成分を含む組成物は、持続放出性製剤であり、示された量の以下の成分を包含する。
【表1】

【0044】
オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物は、以下を包含する:
【表2】

【0045】
睡眠機能の回復が必要で、乾燥肌、肌荒れ又は斑状肌を有するヒトが、7日間にわたって毎日、メラトニン成分を含む組成物の錠剤1錠とオメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物の錠剤1錠とを摂取する。この特定のヒトの所望の睡眠時間である午後11時の4時間前に、ヒトはメラトニン成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、投与計画を通じて柔軟に、1日の都合のいい時にいつでも、オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、追加キットを得て、無期限にわたり毎日組成物を投与される。
【0046】
(実施例2)
メラトニン成分を含む組成物が遅延放出性製剤である点を除いて、キットは実施例1と同じに調合される。メラトニン成分を含む組成物は、メタアクリル酸コポリマー及びシメチコン混合物で腸溶的にコーティングされた錠剤製剤である。コーティングは、概略以下のように処方される:
【表3】

【0047】
睡眠機能の回復が必要で関節の痛みを有するヒトが、7日間にわたって毎日、メラトニン成分を含む組成物の錠剤1錠とオメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物の錠剤1錠とを摂取する。この特定のヒトの所望の睡眠時間である午後11時の8時間前にヒトはメラトニン成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、投与計画を通じて柔軟に、1日の都合のいい時にいつでも、オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、追加キットを得て、無期限にわたり毎日組成物を投与される。
【0048】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に狭義に限定されるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、そのような各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0049】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0050】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)メラトニン成分と、
(b)オメガ−3−脂肪酸成分と、
を含む、組成物。
【請求項2】
前記メラトニン成分がメラトニンであり;前記オメガ−3−脂肪酸成分が、DHA、EPA、及びそれらの混合物からなる群から選択され、0.01mg〜100mgのメラトニンを含み、また10mg〜5000mgの前記オメガ−3−脂肪酸成分を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記オメガ−3−脂肪酸成分がDHAである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
錠剤及びカプセルからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
(a)メラトニン成分を含む組成物と、
(b)オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物と、
を含む、キット。
【請求項6】
前記メラトニン成分がメラトニンであり;前記オメガ−3−脂肪酸成分が、DHA、EPA、及びそれらの混合物からなる群から選択され;前記メラトニン成分を含む組成物が、0.01mg〜100mgのメラトニンを含み、また前記オメガ−3−脂肪酸成分を含む組成物が、10mg〜5000mgの前記オメガ−3−脂肪酸成分を含む、請求項5に記載のキット。
【請求項7】
前記オメガ−3−脂肪酸成分がDHAである、請求項5又は6に記載のキット。
【請求項8】
各組成物が、錠剤及びカプセルからなる群から独立して選択される、請求項5、6、又は7のいずれか一項に記載のキット。
【請求項9】
睡眠機能の回復の誘導、皮膚の改善、及びそれらの組み合わせから選択される方法であって、それらを必要とする哺乳類に請求項1に記載の組成物を投与する工程を含む、方法。
【請求項10】
前記投与が経口である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記組成物が、哺乳類の所望の睡眠時間の少なくとも4時間前、好ましくは哺乳類の所望の睡眠時間の少なくとも8時間前に投与される、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記組成物が持続放出性製剤である、請求項9、10、又は11のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2009−539968(P2009−539968A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514980(P2009−514980)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052438
【国際公開番号】WO2007/148308
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】