説明

メラトニン成分及びフラバノール成分を含む組成物及びキット

本明細書では、各組成物が、メラトニン成分、フラバノール成分、又は両方を含み、各キットが、メラトニン成分及びフラバノール成分を含む、組成物及びキットを開示する。組成物及びキットは、回復性睡眠機能及びエネルギー強化に有益である。更に本明細書では、組成物及びキットの使用方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各組成物が、メラトニン成分、フラバノール成分、又はその両方を含み、各キットが、メラトニン成分及びフラバノール成分を含む、組成物及びキットを目的とする。組成物及びキットは、回復性睡眠機能及びエネルギー強化に有益である。
【背景技術】
【0002】
睡眠の機能の一つは、身体の維持、回復、及び修復である。睡眠は、一般に、筋肉、骨、結合組織、皮膚及び脳を含む主要器官における同化活性(構築及び再構築を含む)を特徴とする。この活性の成果の一つは、スタミナ、エネルギー及び賢さのような身体的及び精神的能力を含む機能の修復である。
【0003】
持続時間及び質に関して睡眠を誘導及び改善するために用いられる栄養補助食品、食品、薬剤、及び他の製品が市販されている。例は、メラトニン、カノコソウ及びホップのような栄養補助食品、ジフェンヒドラミン及びドキシルアミンのような市販薬、並びにアンビエン(AMBIEN)(登録商標)及びルネスタ(LUNESTA)(登録商標)のような処方薬である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの製品は、睡眠の誘導及び改善、並びにかかる誘導及び改善由来の間接的効果を超える、任意の追加効果を提供しない。身体が構築及び再構築活性の影響を受けやすい時、効果が達成され、かつ、他の方法で達成されるより更に高い水準で達成されるように、睡眠周期を利用して、これらの効果をより直接的に誘導することは有益である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、回復性睡眠機能及びエネルギー強化に有益な組成物及びキットを目的とする。
【0006】
具体的には、本発明は、
(a)メラトニン成分と、
(b)フラバノール成分と、を含む組成物を目的とする。
【0007】
本発明は、更に
(a)メラトニン成分を含む組成物と、
(b)フラバノール成分を含む組成物と、を含むキットを目的とする。
【0008】
本発明は、更に、組成物及びキットを用いる方法を目的とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、かかる成分がキット内で単一組成物にまとめられていようと、別々の組成物であろうと、メラトニン成分及びフラバノール成分の組み合わせを目的とする。組成物及びキット、並びにその使用方法は、睡眠回復効果、具体的にはエネルギー強化をより直接的に誘導するのに有益である。
【0010】
例えば、刊行物及び特許を含む様々な文献が、本開示全体を通して列挙される。かかる文書は全て、参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
種々の成分を含む製品又は成分の商品名を、本明細書で参照することができる。本発明者らは、本明細書において、特定の商品名の物質により限定されることを意図しない。
【0012】
本発明の記載において、様々な実施形態又は個々の特徴が開示される。当業者に明らかであるように、これらの実施形態及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施実施となり得る。
【0013】
本明細書の組成物は、本明細書に記載される任意の要素を含んでもよいし、任意の要素から本質的になってもよいし、又は任意の要素からなってもよい。
【0014】
本発明の様々な実施形態及び個々の特徴を説明し記載したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正が可能である。これも明らかになるように、先行する開示で教示された実施形態及び特徴の全ての組み合わせが可能であり、本発明の好ましい実施となり得る。
【0015】
好ましい投与に関して、投薬量レベルは典型的なヒト被験者(例えば65kgの被験者)に基づいて開発される。本発明を他の哺乳類又は種々のヒト被験者に用いる時、投薬量の修正が必要になる場合がある。被験者の要件に基づいた投薬量の修正は、当業者の技術の範囲内である。それ故に、これらの投薬量の範囲は、単に例示目的のためであり、その連日投与は様々な要因に応じて調整され得ることを理解されたい。投与される化合物の特定の投薬量と、治療期間とは、相互に依存する。投薬量及び治療レジメンもまた、用いられる具体的な化合物、治療の指示、化合物の有効性、被験者の個人的特性(例えば、被験者の体重、年齢、性別、及び病状のような)、及び治療レジメンの順守のような要因に依存する。
【0016】
本発明は、各組成物が、メラトニン成分、フラバノール成分、又は両方を含み、各キットが、メラトニン成分及びフラバノール成分を含む、組成物及びキットを目的とする。組成物及びキットは、回復性睡眠機能及びエネルギー強化のために有益である。
【0017】
メラトニン成分及びフラバノール成分については以下で記載する。これらの化合物は、組成物中でともに利用してもよく、キットの一部として別々の組成物で提供してもよい。具体的には、これらの化合物がそれぞれ1つの組成物中に存在する実施形態では、投薬の利便性を得ることができるが、一方、これらの化合物がそれぞれキットの一部として別々の組成物中に存在する実施形態では、利便性及び更に投薬の柔軟性を得ることができる。例えば、キットの使用者は、任意の所与の日にメラトニン成分及びフラバノール成分の1種のみを必要とすることができ、それ故に投与中に不必要な化合物を過剰に投薬するのを避けることができる。
【0018】
メラトニン成分及びフラバノール成分については、以下に記載する。更に、任意の投薬量指針、並びに任意の補助剤及び剤形が提供される。
【0019】
メラトニン成分
本キット及び組成物はメラトニン成分を含む。本明細書で使用する時、メラトニン成分としては、メラトニン、メラトニン前駆体、メラトニン作用薬、及び内因性メラトニン濃度を上昇させる化合物、並びにこれらの混合物が挙げられる。例えば、米国特許出願公開第2004/0044064号を参照のこと。
【0020】
メラトニンを含むメラトニン成分は市販されている。メラトニン前駆体、メラトニン作用薬、及びメラトニン活性を擬態するような他の化合物の非限定的な例としては、N−アセチル−5−ヒドロキシトリプタミンが挙げられる。例えば、これらとしては、それぞれ、内因性メラトニン濃度を低下させる又は上昇させる薬剤(メラトニン遮断薬又はメラトニン刺激薬)及び介入(光又は暗黒への曝露のような)に加えて、メラトニン受容体においてメラトニンと競合する化合物及びメラトニン受容体を刺激し、メラトニンとは逆の効果を有する化合物(メラトニン逆作用薬)が挙げられる。
【0021】
本明細書における一実施形態では、メラトニン成分はメラトニンである。
【0022】
本明細書における一実施形態では、メラトニン成分を含む組成物は、約0.01mg〜約100mgのメラトニン成分、或いは約0.1mg〜約10mgのメラトニン成分、或いは約0.1mg〜約1mgのメラトニン成分の投薬量を含む。当業者は、投薬量を調節し、内因性メラトニン産生のサーカディアンリズムの位相に所望の変化を生じさせる。
【0023】
メラトニン成分、具体的にはメラトニンは、ほぼ全ての組織にわたって吸収されることができるため、多くの投与経路が可能である。これらとしては、粘膜下、舌下、鼻孔内、眼球底(ocular cul-de-sac)、直腸、経皮、頬側(buccal)、静脈内、筋肉内、及び皮下投与経路が挙げられるが、これらに限定されない。メラトニンを含有及び調剤することができる、カプセル、錠剤、坐剤、又は任意のレザバーを含むが、これらに限定されない種々の投与手段が有益である。本明細書における好ましい実施形態では、メラトニン成分を含む組成物は経口投与される。
【0024】
典型的には、メラトニン成分を含む組成物は、所望の入眠にふさわしい方式で投与される。一実施形態では、メラトニン成分を含む組成物は、所望の睡眠時間の1時間以内、所望の睡眠時間の少なくとも約1時間、所望の睡眠時間の少なくとも約4時間前、又は所望の睡眠時間の少なくとも約8時間前に投与される。持続性又は遅延放出形態の組成物は、典型的には、所望の睡眠時間の少なくとも約4時間前又は少なくとも約8時間前に投与することができる。一実施形態では、投与は、好ましくは、米国特許第5,242,941号、同第5,420,152号、同第5,591,768号、同第5,707,652号、同第5,716,978号、同第6,069,164号、同第6,423,738号、同第6,638,963号、及び同第6,794,407、並びに米国特許出願公開第2004/0044064号及び同第2003/0008912号に記載されている説明に従う。
【0025】
フラバノール成分
本明細書において利用されるフラバノール成分は、それを必要とする人のためのさらなるエネルギーの源を含む、種々の目的に対して有益である場合がある。フラバノール成分は、当該技術分野においてかなり周知であり、当業者は本発明で使用するための任意のかかる成分を選択する能力を有する。
【0026】
フラバノール類は多様な植物(例えば、果物、野菜及び花)に存在する天然物質である。本発明で利用することができるフラバノール類は例えば果物、野菜、緑茶又は他の天然資源から、当業者に周知の任意の好適な方法によって抽出することもできる。例えば、酢酸エチル又は塩素化有機溶媒での抽出が、緑茶からフラバノール類を分離するための一般的な方法である。フラバノール類は1の種植物又は植物の混合物から抽出することができる。多くの果物、野菜、及び花がフラバノール類を含有するが、緑茶に比べて程度は低い。フラバノール類を含有する植物は当業者に既知である。茶植物及びカテキュー・ガンビール(ウンカリア科)の他のものから抽出される最も一般的なフラバノール類としては、例えばカテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、及びエピガロカテキンガレートが挙げられる。
【0027】
本発明の全ての組成物に利用されるフラバノール類は茶抽出物の形態であってよい。茶抽出物は、未発酵茶、発酵茶、部分発酵茶、及びこれらの混合物の抽出から得ることができる。好ましくは、茶抽出物は、未発酵茶及び部分発酵茶の抽出によって得られる。最も好ましい茶抽出物は緑茶から得られる。温及び冷抽出物の両方を本発明に使用することができる。茶抽出物を得るために好適な方法は周知である。例えば、1999年3月9日にエカナヤケ(Ekanayake)へ発行された米国特許第5,879,733号、1990年6月にサイ(Tsai)へ発行された米国特許第4,935,256号、1987年7月にランダー(Lunder)へ発行された米国特許第4,680,193号、及び1987年5月26日にクレスウィック(Creswick)へ発行された米国特許第4,668,525号を参照のこと。
【0028】
本発明の組成物に好ましいフラバノール源は緑茶である。緑茶、特に緑茶に存在するフラバノール類が、組成物又はキットに組み込まれる時、本発明者らは、フラバノールが少なくとも部分的にカフェインのような強壮剤の生物学的利用能の遅延に関与し、これは典型的にかかる強壮剤に関連する神経質状態及び緊張の低減及び/又は除去に寄与することを発見した。
【0029】
或いは、これらの同じフラバノール類を合成的に又は他の適切な化学的方法で調製し、本組成物に組み込むことができる。カテキン、エピカテキン、及びこれらの誘導体を含むフラバノールが市販されている。
【0030】
本発明における組成物中のフラバノール類の量は変化し得る。
【0031】
本発明のキット
本明細書における一実施形態では、キットは、メラトニン成分を含む組成物及びフラバノール成分を含む組成物を含む。この実施形態では、キットは、少なくとも2種の別々の組成物、即ち、組成的に区別できる少なくとも2種の組成物を含む。
【0032】
この実施形態では、キットは、組成物の投薬時間に関する様々な要求に特に有利である。例えば、哺乳類の所望の睡眠時間に関する時間、例えば、所望の睡眠時間の約1時間以内、少なくとも約1時間前、少なくとも約4時間前又は少なくとも約8時間前に、メラトニン成分を含む組成物を投与することは有利である場合がある。かかる投与時間は、組成物が即時型、持続性若しくは遅延放出製剤であるかどうかのような、種々の要因によって、又は特に哺乳類の回復性睡眠の要件によって決定することができる。他方、フラバノール成分を含む組成物の投与時間はそれ程重要ではない場合があり、それ故に、この組成物は、例えば、哺乳類にとって便利な任意の時間に投与することができる。無論、本発明は、特に哺乳類に対して便利である場合がある、これらの組成物の両方の併用投与を十分に考慮するが、キットは柔軟性の容易さを可能にし、それ故に治療レジメンの順守を強化するためのさらなる機会を与える。
【0033】
本明細書におけるキットは、哺乳類に対して究極的に便利である任意の方式のような、任意の方式でパッケージ化することができる。例えば、キットは、各ブリスター包装が、メラトニン成分を含む組成物及びフラバノール成分を含む組成物の日用量を収容する、複数のブリスター包装を提供することができる。この例では、組成物はカプセル又は錠剤として処方することができ、各ブリスター包装は、日用量の頻度に応じて、組成物の各種類の1以上を収容することができる。別々の組成物の複数回投薬を提供する毎週、毎月又は他の種類のキットを提供することができる。
【0034】
使用方法
本発明の方法は、本発明の組成物を哺乳類、好ましくはヒトに経口投与(即ち、摂取を通して)し、回復性睡眠機能、エネルギー強化、及びこれらの組み合わせの誘導を含む、種々の健康上の利益を提供することを含む。本発明の組成物は、安らかな睡眠中、哺乳類の体の回復作用を利用しながら、最も好ましくは、主に回復性睡眠機能を望み、更にこの効果をエネルギー強化で補うことを望む消費者により摂取される。本発明の組成物はまた、通常の栄養要件の栄養補助食品として摂取され得る。投与の頻度は限定されないが、かかる投与は典型的には少なくとも週に1回、より好ましくは少なくとも週に3回、最も好ましくは少なくとも1日に1回である。回復性睡眠機能の必要の程度は、少なくともメラトニン成分を含む組成物の投与に影響する場合がある。
【0035】
本明細書で使用する時、「回復性睡眠機能(restorative sleep function)」とは、任意のサーカディアンリズム移相効果、時差ぼけ、冬季うつ病、交代勤務関連脱同期、睡眠相疾患、及び他の睡眠疾患、睡眠の質の改善、睡眠時間の改善、並びにこれらの組み合わせの軽減を指す。
【0036】
本明細書で使用する時、哺乳類(好ましくはヒト)に関連して「経口投与」という用語は、哺乳類が1以上の本発明の組成物を(好ましくは、本明細書に記載した1以上の健康上の利益を提供する目的のために)摂取する、又は摂取することを指示されることを意味する。一実施形態では、組成物は、錠剤、カプセル、食品又は飲料組成物として処方される。哺乳類が1以上の組成物を摂取することを指示される時、かかる指示は、組成物の使用が、回復性睡眠機能、エネルギー強化、及びこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない、1以上の一般的な健康及び/又は一般的な生理的効果を提供する場合がある、及び/又は提供することを、ユーザーに指導及び/又は知らせるものであってよい。例えば、かかる指示は、口頭指示(例えば、医師、医療従事者、専門販売員、又は協会による口頭での指示、及び/又はラジオ若しくはテレビ媒体(即ち、広告)を通じて)、又は書面での指示(例えば、医師又は他の医療従事者(例えば、手書きメモ)、専門販売員、又は協会(例えば、広告用チラシ、パンフレット、又はその他教育的備品を通じて)による書面指示を通じて)、文字媒体(例えば、インターネット、電子メール、その他コンピュータ関連媒体)、及び/又は本組成物に付随する包装(例えば、本組成物を収容する包装上に存在するラベル)であってもよい。本明細書で使用する時、「書面の」は、言葉、絵、記号、及び/又はその他の視覚的記述子によることを意味する。かかる指示は、本明細書で使用する、例えば「睡眠」、「回復性」、「強化」、「エネルギー」、「ヒト」又は「哺乳類」といった実際の語を使用する必要はなく、むしろそれと同一又は類似の意味を伝達する言葉、絵、記号等の使用が本発明の範囲内で意図される。
【0037】
メラトニンはほぼ全ての組織にわたって吸収されるように思われるため、多くの投与経路が可能である。これらとしては、粘膜下、舌下、鼻孔内、眼球底、直腸、経皮、頬側、静脈内、筋肉内、及び皮下投与経路が挙げられるが、これらに限定されない。カプセル、錠剤、坐剤又はメラトニンを含有及び調剤することができる任意のレザバーが挙げられるが、これらに限定されない種々の投与手段が有益である。本明細書における好ましい実施形態では、メラトニンは経口投与される。
【0038】
本明細書では、組成物は、例えば、即時型又は持続放出性製剤として処方することができる。一実施形態では、メラトニン含有組成物は、即時放出形態である。別の実施形態では、メラトニン含有組成物は、持続放出性形態(メラトニンが決められた時間にわたって持続放出されるような)である。更に別の実施形態では、メラトニンを含有する組成物は、遅延放出形態(メラトニンは投与後のある時期に放出されるような)である。本発明キットとして存在する時、フラバノール成分を含有する組成物は、例えば、即時放出組成物として処方することができ、更にメラトニンを含有する組成物は、持続放出又は遅延放出製剤として処方される。
【0039】
更に、本発明の方法は、哺乳類にメラトニンの投薬量を投与するタイミングに関する。記載のような哺乳類におけるメラトニンのタイミングは、哺乳類のサーカディアンリズムにおいて、特定の位相(位相前進又は位相後退)をもたらす。
【実施例】
【0040】
以下は従来の方法を利用して調製される本組成物の非限定的な実施例である。以下の実施例は、本発明を例示するために提供するものであり、任意の方式で本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【0041】
(実施例1)
7日間の使用を目的とするブリスター包装を含むキットを調製する。ブリスター包装は、メラトニン成分を含む7つの組成物及びフラバノール成分を含む7つの組成物を収容する。全ての組成物は錠剤形態である。
【0042】
メラトニン成分を含む組成物は持続放出形態であり、以下の成分を、指示した量で含有する。
【表1】

【0043】
フラバノール成分を含む組成物は、以下を含有する。
【表2】

【0044】
7日間にわたるそれぞれの日に、日周活動のために回復性睡眠機能及びエネルギー強化を必要とするヒトは、メラトニン成分を含む組成物の錠剤1つと、フラバノール成分を含む組成物の錠剤1つを摂取する。ヒトは、特定のヒトの所望の睡眠時間である、午後11時の約4時間前にメラトニン成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、投薬レジメン全体にわたって柔軟性がある、任意の都合のよい時刻にフラバノール成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、さらなるキットを得、不定の期間にわたって毎日組成物を投与する。
【0045】
(実施例2)
メラトニン成分を含む組成物が遅延放出製剤であることを除き、実施例1のようにキットを調製する。メラトニン成分を含む組成物は、錠剤の形態であり、これはメタクリル酸コポリマー及びシメチコン混合物で経腸的にコーティングされる。コーティングは、およそ以下の配合を有する。
【表3】

【0046】
7日間にわたるそれぞれの日に、日周活動のために回復性睡眠機能及びエネルギーの強化を必要とするヒトは、メラトニン成分を含む組成物の錠剤1つと、フラバノール成分を含む組成物の錠剤1つを摂取する。ヒトは、特定のヒトの所望の睡眠時間である、午後11時の約8時間前にメラトニン成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、投薬レジメン全体にわたって柔軟性がある、任意の都合のよい時刻にフラバノール成分を含む組成物を摂取する。ヒトは、さらなるキットを得、不定の期間にわたって毎日組成物を投与する。
【0047】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく限定されられるものとして理解されるべきでない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
【0048】
「発明を実施するための最良の形態」で引用した全ての文献は、関連部分において本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものと解釈されるべきではない。この文書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲については、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義を適用するものとする。
【0049】
本発明の特定の実施形態を例示し記載してきたが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。従って、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)メラトニン成分と、
(b)フラバノール成分と、
を含む組成物。
【請求項2】
メラトニン成分が、メラトニンであり、フラバノール成分が、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物を含み、約0.01mg〜約100mgのメラトニンを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
フラバノール成分が、緑茶を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
錠剤及びカプセルからなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
(a)メラトニン成分を含む組成物と、
(b)フラバノール成分を含む組成物と、
を含むキット。
【請求項6】
メラトニン成分が、メラトニンであり、フラバノール成分が、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート及びこれらの混合物からなる群から選択される化合物を含み、組成物が約0.01mg〜約100mgのメラトニンを含むメラトニン成分を含む、請求項5に記載のキット。
【請求項7】
フラバノール成分が、緑茶を含む、請求項5又は6に記載のキット。
【請求項8】
各組成物が、独立に、錠剤及びカプセルからなる群から選択される、請求項5、6又は7のいずれか一項に記載のキット。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物をそれを必要とする哺乳類に投与することを含む、回復性睡眠機能を誘導すること及びこれらの組み合わせから選択される方法。
【請求項10】
投与が、経口である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
組成物が、哺乳類の所望の睡眠時間の少なくとも約4時間前、好ましくは哺乳類の所望の睡眠時間の少なくとも約8時間前に投与される、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
組成物が、持続放出性形態である、請求項9、10又は11のいずれか一項に記載の方法。

【公表番号】特表2009−539969(P2009−539969A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514981(P2009−514981)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【国際出願番号】PCT/IB2007/052439
【国際公開番号】WO2007/148309
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】