説明

メンブレンスイッチ構造体

【課題】経時に伴う緩衝材の変形又は振動に起因した誤動作が起こりにくくする。
【解決手段】取り付けフレーム2の上面には、リング状のメンブレンスイッチ10が配置されている。メンブレンスイッチ10は、下部フィルム電極11と、上部フィルム電極12とを含んでいる。両電極11、12の間には、絶縁スペーサ13が配置されており、下部フィルム電極11と上部フィルム電極12は、絶縁スペーサ13が配置されていない領域において、絶縁スペーサ13によって形成された間隙を介して互いに対向している。取り付けフレーム2は、発泡体スペーサ4、5を介して緩衝リング3と接触しており、上部フィルム電極12の外側面と緩衝リング3の上対向面3aとが離隔している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メンブレンスイッチ構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
医療機器又は産業用機器などの可動部が人体や周辺機器に接触したことを検出することができるセンサとして、メンブレンスイッチ構造体が用いられている。
【0003】
特許文献1には、下部ライン電極(下部フィルム電極)と上部ライン電極(上部フィルム電極)とが部分的に絶縁スペーサを介して対向するメンブレンスイッチを含む構造体(メンブレンスイッチ構造体)が記載されている。下部ライン電極は硬い基体上に配置されており、上部ライン電極上には、スポンジが配置されている。2つのライン電極の間隙を狭くする方向に所定の大きさ以上の力がメンブレンスイッチ構造体に加えられると、絶縁スペーサ以外の場所で2つのライン電極が接触する。緩衝材として機能するスポンジがこれに加えられた力を多方向に分散させるので、メンブレンスイッチ構造体に加えられた荷重を方向に関係なく検出することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2005−235723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されたメンブレンスイッチ構造体では、上部フィルム電極の外側面全域が緩衝材と接触している。そのため、振動によって上部フィルム電極が緩衝材に押圧されて変形しやすく、所定の大きさに満たない力が加えられたときにメンブレンスイッチがオンする誤作動が起こりやすい。また、緩衝材が経時に伴って変形することに起因した誤作動も起こりやすい。以上の点から、特許文献1のメンブレンスイッチ構造体は、軽荷重でメンブレンスイッチがオンしないように、緩衝材の厚み及び電極間距離などが調整されている必要がある。
【0006】
ところが、メンブレンスイッチ構造体の用途によっては、軽荷重でメンブレンスイッチがオンすることが所望されることがあり、特許文献1の技術によっては、そのような要望に対応することができない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、経時に伴う緩衝材の変形又は振動に起因した誤動作が起こりにくいメンブレンスイッチ構造体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のメンブレンスイッチ構造体は、硬質な基体と、前記基体上に配置された下部フィルム電極と、前記下部フィルム電極と対向する上部フィルム電極と、前記下部フィルム電極と前記上部フィルム電極との間に挟持されてこれらの間に間隙を形成する絶縁スペーサと、前記上部フィルム電極の外側面から離隔し且つこの外側面に面した対向面を有していると共に、前記上部フィルム電極と前記絶縁スペーサとが互いに対向する範囲外では前記上部フィルム電極に接触していない緩衝材とを備えている。
【0009】
本発明によると、上部フィルム電極の外側面に面した緩衝材の対向面が上部フィルム電極の外側面から離隔しているので、経時に伴う緩衝材の変形又は振動に起因した誤動作が起こりにくくなる。したがって、緩衝材の形状を調整することなどによって軽荷重でメンブレンスイッチをオンさせることが可能となる。
【0010】
前記緩衝材が、前記基体に接触していてもよい。代替的には、前記緩衝材が、前記上部フィルム電極と前記絶縁スペーサとが互いに対向する範囲内で前記上部フィルム電極に接触していてもよい。これらによると、緩衝材が安定に支持されるので、さらに誤動作が起こりにくくなる。
【0011】
前記上部フィルム電極において前記絶縁スペーサと接触していない領域が、前記絶縁スペーサと前記上部フィルム電極との接触個所から両側に延びていることが好ましい。これによって、メンブレンスイッチ構造体の検知範囲を広げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態にかかるメンブレンスイッチ構造体の部分分解斜視図である。図2は、図1に示すメンブレンスイッチ構造体の部分縦断面図である。図3は、図1の拡大詳細図である。メンブレンスイッチ構造体1は、L字形状の縦断面を有する取り付けフレーム2を含んでいる。取り付けフレーム2は、樹脂又は金属などの材料からなる硬質な基体であって、リング形状を有している。なお、変形例として、取り付けフレームは矩形状などの別の形状を有するものであってもよい。
【0014】
取り付けフレーム2の外側には、L字形状の縦断面を有する緩衝材としての緩衝リング3が配置されている。緩衝リング3は、ウレタンフォームやスポンジなどの発泡体からなる。緩衝リング3の外側面には、緩衝リング3を変形させようとする外力が加えられる。取り付けフレーム2及び緩衝リング3は、これらの間に挟まれるようにその内周端付近と下端付近とにそれぞれ配置された緩衝材の一部としての発泡体スペーサ4、5と接触している。そのため、取り付けフレーム2と緩衝リング3とは互いに離隔しており、両者の間にはL字形状の間隙が形成されている。
【0015】
取り付けフレーム2の上面には、リング状のメンブレンスイッチ10が配置されている。メンブレンスイッチ10は、取り付けフレーム2上に配置された下部フィルム電極11と、下部フィルム電極11と対向する上部フィルム電極12とを含んでいる。下部フィルム電極11及び上部フィルム電極12は、いずれも、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるシート基材の片側全面(下部フィルム電極11、上部フィルム電極12のそれぞれ内側面)に導電体が印刷されたものであって、互いに同寸法のリング形状を有している。
【0016】
下部フィルム電極11と上部フィルム電極12との間には、絶縁スペーサ13が挟持されている。絶縁スペーサ13は、リング状の主部13aと、取り付けフレーム2の径方向に延びた複数のリブ13bとから構成されている。主部13aは、下部フィルム電極11及び上部フィルム電極12の径方向中央付近に配置されている。各リブ13bは、下部フィルム電極12の幅とほぼ同じ長さを有している。複数のリブ13bは、主部13aに対して周方向に等間隔となるように接続されている。主部13aは下部フィルム電極11及び上部フィルム電極12に比べると幅が十分に狭く、主部13aの半径は、電極11、12の内周半径と外周半径との平均値とほぼ同じである。絶縁スペーサ13から露出する下部フィルム電極11は、互いに同じ寸法を有する、周方向に2列に配列された複数の矩形領域に区分されているように見える。下部フィルム電極11と上部フィルム電極12は、絶縁スペーサ13が配置されていない領域において、絶縁スペーサ13によって形成された間隙を介して互いに対向している。上部フィルム電極12において絶縁スペーサ13と接触していない領域は、これら両者の接触個所から径方向の両側に向かって延びている。
【0017】
緩衝リング3に外力(主に緩衝リング3の上面への外力)が加えられていないとき、上部フィルム電極12の外側面と面した緩衝リング3の上対向面3aは、上部フィルム電極12の外側面から離隔している。
【0018】
取り付けフレーム2の外周面には、リング状のメンブレンスイッチ20が配置されている。メンブレンスイッチ20は、取り付けフレーム2上に配置された下部フィルム電極21と、下部フィルム電極21と対向する上部フィルム電極22とを含んでいる。下部フィルム電極21及び上部フィルム電極22は、いずれも、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるシート基材の片側全面(下部フィルム電極21及び上部フィルム電極22のそれぞれ内周面)に導電体が印刷されたものであって、互いに同寸法のリング形状を有している。
【0019】
下部フィルム電極21と上部フィルム電極22との間には、絶縁スペーサ23が挟持されている。絶縁スペーサ23は、リング状の主部23aと、取り付けフレーム2の軸方向に延びた複数のリブ23bとから構成されている。主部23aは、下部フィルム電極21の下端付近を全周に亘って覆っている。各リブ23bは、下部フィルム電極21の幅とほぼ同じ長さを有している。複数のリブ23bは、主部23aに対して周方向に等間隔となるように接続されている。絶縁スペーサ23から露出する下部フィルム電極21は、互いに同じ寸法を有する、周方向に1列に配列された複数の矩形領域に区分されているように見える。下部フィルム電極21と上部フィルム電極22は、絶縁スペーサ23が配置されていない領域において、絶縁スペーサ23によって形成された間隙を介して互いに対向している。
【0020】
緩衝リング3に外力(主に緩衝リング3の外周面への外力)が加えられていないとき、上部フィルム電極22の外周面と面した緩衝リング3の側対向面3bは、上部フィルム電極22の外側面から離隔している。
【0021】
上記のような構造を有するメンブレンスイッチ構造体1において、緩衝リング3の上面に外力が加えられると、緩衝リング3の上対向面3aが下方に向かって凸となるように変形する。そして、外力が所定値を超えたときに、緩衝リング3の上対向面3aに押圧された上部フィルム電極12が下部フィルム電極11に近づくように変形し、上部フィルム電極12と下部フィルム電極11とが接触する。その結果、メンブレンスイッチ10がオンとなり、メンブレンスイッチ構造体1に外力が加えられたことが検知される。同様に、緩衝リング3の外周面に所定値を超えた外力が加えられると、メンブレンスイッチ20がオンとなり、メンブレンスイッチ構造体1に外力が加えられたことが検知される。
【0022】
本実施の形態のメンブレンスイッチ構造体1では、上部フィルム電極12、22の外側面に面した緩衝リング3の上対向面3a、側対向面3bが上部フィルム電極12、22の外側面から離隔しているので、経時に伴う緩衝リング3の変形又は振動に起因してメンブレンスイッチ10、20がオンとなる誤動作が起こりにくくなる。なおかつ、緩衝リング3の形状、電極間距離、上部フィルム電極12と緩衝リング3との距離などを調整することなどによって、局所的には、微小な荷重で緩衝リング3が大きく変形して上部フィルム電極12を押圧するようにすることができる。したがって、軽荷重でメンブレンスイッチ10、20をオンさせることが可能となる。
【0023】
また、本実施の形態では、上部フィルム電極12において絶縁スペーサ13と接触していない領域が、絶縁スペーサ13と上部フィルム電極12との接触個所から両側に延びているので、メンブレンスイッチ10に関してメンブレンスイッチ構造体1の検知範囲を広げることができる。つまり、上部フィルム電極12の幅方向両端が絶縁スペーサ13によって拘束されていない自由端となっていることによって、上部フィルム電極12が内周端付近でも大きく変形して下部フィルム電極11と接触することが可能となるため、メンブレンスイッチ20のように上部フィルム電極22の下端が全周に亘って絶縁スペーサ23によって拘束されている場合と比較して、検知範囲が広がっている。
【0024】
さらに、緩衝リング3が発泡体スペーサ4、5を介して基体である取り付けフレーム2と接触して、取り付けフレーム2に支持されているので、緩衝リング3が安定に支持される。したがって、メンブレンスイッチ10、20の誤動作がさらに起こりにくくなっている。例えば、図4のように緩衝リング3の中央の開口を閉じる丸形又は四角形の保護板30を取り付けた場合に、保護板30を圧迫する外力が加えられたときであっても、比較的軽荷重でメンブレンスイッチ10がオンする。一例として、このメンブレンスイッチ構造体1がX線検出装置に採用されたときには、軽荷重で動作する安全センサとなる。
【0025】
次に、本実施の形態の一変形例のメンブレンスイッチ構造体について説明する。図5は、本変形例のメンブレンスイッチ構造体に係る図2に相当する部分縦断面図である。上述した実施の形態では緩衝リング3が発泡体スペーサ4、5を介して基体である取り付けフレーム2と接触しているのに対して、本変形例のメンブレンスイッチ構造体51では、緩衝リング3が発泡体スペーサ4、5を介して上部フィルム電極62、72とそれぞれ接触している。以下、本変形例の詳細について説明する。
【0026】
メンブレンスイッチ構造体51は、2つのリング状のメンブレンスイッチ60、70を有している。メンブレンスイッチ60は、取り付けフレーム2の上面に配置されている。メンブレンスイッチ10は、取り付けフレーム2上に配置された下部フィルム電極61と、下部フィルム電極61と対向する上部フィルム電極62とを含んでいる。
【0027】
下部フィルム電極61と上部フィルム電極62との間には、絶縁スペーサ63が挟持されている。絶縁スペーサ63は、リング状の主部と、取り付けフレーム2の径方向に延びた複数のリブとから構成されている。主部は、下部フィルム電極61の内周端付近を全周に亘って覆っている。各リブは、下部フィルム電極62の幅とほぼ同じ長さを有している。複数のリブは、主部に対して周方向に等間隔となるように接続されている。絶縁スペーサ63から露出する下部フィルム電極61は、互いに同じ寸法を有する、周方向に1列に配列された複数の矩形領域に区分されているように見える。下部フィルム電極61と上部フィルム電極62は、絶縁スペーサ63が配置されていない領域において、絶縁スペーサ63によって形成された間隙を介して互いに対向している。
【0028】
緩衝リング3に外力(主に緩衝リング3の上面への外力)が加えられていないとき、上部フィルム電極62の外側面と面した緩衝リング3の上対向面3aは、上部フィルム電極62の外側面から離隔している。また、緩衝リング3は、発泡体スペーサ4を介して上部フィルム電極62と接触している。発泡体スペーサ4と上部フィルム電極62との接触個所は、上部フィルム電極62と絶縁スペーサ63とが互いに対向する範囲内にある。
【0029】
メンブレンスイッチ70は、取り付けフレーム2の外周面に配置されている。メンブレンスイッチ70は、取り付けフレーム2上に配置された下部フィルム電極71と、下部フィルム電極71と対向する上部フィルム電極72とを含んでいる。
【0030】
下部フィルム電極71と上部フィルム電極72との間には、絶縁スペーサ73が挟持されている。絶縁スペーサ73は、リング状の主部と、取り付けフレーム2の軸方向に延びた複数のリブとから構成されている。主部は、下部フィルム電極71の下端付近を全周に亘って覆っている。各リブは、下部フィルム電極71の幅とほぼ同じ長さを有している。複数のリブは、主部に対して周方向に等間隔となるように接続されている。絶縁スペーサ73から露出する下部フィルム電極71は、互いに同じ寸法を有する、周方向に1列に配列された複数の矩形領域に区分されているように見える。下部フィルム電極71と上部フィルム電極72は、絶縁スペーサ73が配置されていない領域において、絶縁スペーサ73によって形成された間隙を介して互いに対向している。
【0031】
緩衝リング3に外力(主に緩衝リング3の外周面への外力)が加えられていないとき、上部フィルム電極72の外周面と面した緩衝リング3の側対向面3bは、上部フィルム電極72の外側面から離隔している。また、緩衝リング3は、発泡体スペーサ5を介して上部フィルム電極72と接触している。発泡体スペーサ5と上部フィルム電極72との接触個所は、上部フィルム電極72と絶縁スペーサ73とが互いに対向する範囲内にある。
【0032】
上記のような構造を有するメンブレンスイッチ構造体1において、緩衝リング3の上面に外力が加えられると、緩衝リング3の上対向面3aが下方に向かって凸となるように変形する。そして、外力が所定値を超えたときに、緩衝リング3の上対向面3aに押圧された上部フィルム電極62が下部フィルム電極61に近づくように変形し、上部フィルム電極62と下部フィルム電極61とが接触する。その結果、メンブレンスイッチ60がオンとなり、メンブレンスイッチ構造体1に外力が加えられたことが検知される。同様に、緩衝リング3の外周面に所定値を超えた外力が加えられると、メンブレンスイッチ70がオンとなり、メンブレンスイッチ構造体1に外力が加えられたことが検知される。
【0033】
さらに、緩衝リング3が、発泡体スペーサ4、5を介して、上部フィルム電極62、63と絶縁スペーサ72、73とがそれぞれ互いに対向する範囲内で、上部フィルム電極62、63と接触しているので、緩衝リング3が安定に支持される。したがって、メンブレンスイッチ60、70の誤動作がさらに起こりにくくなっている。
【0034】
なお、発泡体スペーサ4、5を介する緩衝リング3と上部フィルム電極62、72との接触個所が、上部フィルム電極62と絶縁スペーサ63とが互いに対向する範囲からわずかにはみ出したとしても、発泡体スペーサ4、5に押圧された上部フィルム電極62、72がほとんど変形しないのであれば、誤動作が起こることはほとんど無く、本発明はこのような場合を包含するものとする。
【0035】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施の形態に施すことが可能である。例えば、より軽荷重でメンブレンスイッチをオンさせたい場合には、外力が印加されたときに上部フィルム電極を押圧するアクチュエータを取り付けてもよい。
【0036】
上述した実施の形態では緩衝リング3が発泡体スペーサ4、5を介して取り付けフレーム2又は上部フィルム電極62、72と接触しているが、緩衝リング3が発泡体スペーサ4、5を介さずに、取り付けフレーム2又は上部フィルム電極62、72と直接接触するようにしてもよい。
【0037】
メンブレンスイッチ構造体の形状は実施の形態のものに限らず、用途に合わせて適宜変更してよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるメンブレンスイッチ構造体の部分分解斜視図である。
【図2】図1に示すメンブレンスイッチ構造体の部分縦断面図である。
【図3】図1の拡大詳細図である。
【図4】図1に示すメンブレンスイッチ構造体の中央の開口に、これを閉じる保護板を取り付けた様子を描いた断面図である。
【図5】変形例のメンブレンスイッチ構造体に係る、図2に相当する部分縦断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 メンブレンスイッチ構造体
2 取り付けフレーム
3 緩衝リング
3a 上対向面
3b 側対向面
4、5 発泡体スペーサ
10、20 メンブレンスイッチ
11、21 下部フィルム電極
12、22 上部フィルム電極
13、23 絶縁スペーサ
13a、23a 主部
13b、23b リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質な基体と、
前記基体上に配置された下部フィルム電極と、
前記下部フィルム電極と対向する上部フィルム電極と、
前記下部フィルム電極と前記上部フィルム電極との間に挟持されてこれらの間に間隙を形成する絶縁スペーサと、
前記上部フィルム電極の外側面から離隔し且つこの外側面に面した対向面を有していると共に、前記上部フィルム電極と前記絶縁スペーサとが互いに対向する範囲外では前記上部フィルム電極に接触していない緩衝材とを備えていることを特徴とするメンブレンスイッチ構造体。
【請求項2】
前記緩衝材が、前記基体に接触していることを特徴とする請求項1に記載のメンブレンスイッチ構造体。
【請求項3】
前記緩衝材が、前記上部フィルム電極と前記絶縁スペーサとが互いに対向する範囲内で前記上部フィルム電極に接触していることを特徴とする請求項1に記載のメンブレンスイッチ構造体。
【請求項4】
前記上部フィルム電極において前記絶縁スペーサと接触していない領域が、前記絶縁スペーサと前記上部フィルム電極との接触個所から両側に延びていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のメンブレンスイッチ構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−235175(P2008−235175A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−76613(P2007−76613)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【出願人】(000006068)三ツ星ベルト株式会社 (730)
【Fターム(参考)】