説明

モード切替え式電話機及びモード設定方法

【課題】留守番電話機能又は簡易ページャ機能を有する電話機における操作性を大幅に向上させる。
【解決手段】着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモード121と、着呼があった場合に発信電話機2に対しメッセージを送出してから該発信電話機2からの情報を蓄積する第2のモード122とを有し、これらのモードの切替えが可能なモード切替え式電話機1において、計時手段26と、第2のモード設定用計時値14Bを設定する設定手段と、該計時手段26での計時結果と該設定手段での該第2のモード設定用計時値14Bとを比較する比較手段15Bと、該比較手段15Bにて、該計時手段26での計時結果が該第2のモード設定用計時値14Bになったと判定されると、前記第2のモードにする制御手段24Bとを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モード切替え式電話機及びモード設定方法に関する。
近年、一般家庭などに設置されている電話機には、加入者の不在などにより着信呼に応答できない場合に、この着信呼に自動的に応答して加入者が不在である旨のメッセージを発信者に対して通知するとともに発信者からの着信内容(メッセージなど)を録音するといった留守番電話機能を有するものが広く普及してきている。
【0002】
また、同様に、携帯電話などに代表される移動体通信システムで用いられる携帯型端末装置も、近年、急速に普及しつつあるが、特に、携帯電話などでは、発信者の電話番号などの発信情報を液晶ディスプレイなどの表示器に表示できる簡易ページャ機能(簡易ページャモード)や上述の留守番電話機能(留守録モード)をもったものが一般的になりつつある。
【0003】
そして、このような携帯電話などにおいては、より簡単な操作で留守録モードなどのモードの切替えが可能なものが必要とされてきている。
【背景技術】
【0004】
一般的に、留守番電話機能又は簡易ページャ機能を有する携帯電話などの端末において、端末を留守録モードに切替える際には、留守録オン・オフキーなどの専用のファンクションキーを押下するか、あるいはいくつかのキー(例えば、ファンクションキーと留守録モード設定用キーなど)を連続して押下するといった所要のキー操作により、留守録モードの設定/解除などを行なうようになっている。
【0005】
すなわち、図44(a)に示すように、留守録モードを設定する場合は、まず、ファンクションキーなどの機能キーを押下し(ステップA1)、続いて留守録モード設定用のキーを押下することにより(ステップA2)、留守録モードが設定される(ステップA3)。
一方、図44(b)に示すように、留守録モードを解除する場合は、まずファンクションキーなどの機能キーを押下し(ステップB1)、続いて留守録モード解除用のキーを押下することにより(ステップB2)、留守録モードが解除されるようになっている(ステップB3)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述のようなモードの切替え方法では、上述のように、ファンクションキーや留守録モード設定/解除用などのキーを用いて、予めある手順によって留守録モードに設定しておかなければこの機能は動作しないので、着呼時にユーザが何らかの事情により、この着呼に応答できない場合に、すぐに留守録モードに切替えることができずに大事なメッセージなどを逃してしまうという課題がある。
【0007】
また、例えば、端末の呼出音のボリュームを"0"(サイレントアラートモード)にしていたときに着呼があっても、予め、留守録モードに設定しておかなければ留守録機能は動作しないので、着信があったことを気づかずにこの着呼に応答できなかったりするという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、留守番電話機能や簡易ページャ機
能などの留守モードを有する電話機において、常に、確実に着呼に応答してメッセージなどのその内容を蓄積・録音させることができるようにするとともに、かかる電話機の操作性も大幅に向上させることができるようにした、モード切替え式電話機及びモード設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
図1は本発明の関連技術を示すブロック図で、この図1において、1,2はそれぞれネットワーク3を介して通信を行なうモード切替え式電話機であり、電話機1は、送受信部11を通じて着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモード121と、着呼があった場合に発信電話機2に対しメッセージを送出してから発信電話機2からの情報を蓄積する第2のモード122とを有し、これらのモード121,122の切替えがモード切替え部12にて可能になっている。
【0009】
また、この図1に示すように、電話機1は、比較手段15,制御手段16,第2のモード122下で発信電話機2からの情報を蓄積するメモリ17,呼出し音調整用ボリューム18,マイク19,スピーカ20及び呼出し音を送出するブザー21を有して構成される。
ここで、比較手段15は、電話機1の呼出し音調整用ボリューム18のボリューム値と、第2のモード設定用ボリューム値14とを比較するものである。
【0010】
また、制御手段16は、上述の比較手段15での比較結果に基づき、呼出し音調整用ボリューム18の値が第2のモード設定用ボリューム値14以下に設定されていると判定された場合には、第1のモード121から第2のモード122に切替えるものである。
このような構成により、上述のモード切替え式電話機1では、モードの切替えを行なうことにより、第1のモード121では通常の通話が行なわれ、第2のモード122では発信電話機2に対しメッセージを送出してからこの発信電話機2からの情報がメモリ17に蓄積される。
【0011】
ここで、上述のごとく構成された電話機1における第2のモード122への切替え(設定)は、次のようにして行なわれる。すなわち、まず、呼出し音調整用ボリューム18の値と第2のモード設定用ボリューム値14とが比較手段15で比較され、この結果、呼出し音調整用ボリューム18の値が第2のモード設定用ボリューム値14以下の場合には、制御手段16により、電話機1のモードが第1のモード121から第2のモード122に切替えられる。
【0012】
また、このとき比較手段15で、電話機1の呼出し音調整用ボリューム18の値と、第1のモード設定用ボリューム値13,第2のモード設定用ボリューム値14とが比較される場合、呼出し音調整用ボリューム18の値が第2のモード設定用ボリューム値14以下の場合には、第2のモード122が設定されるとともに、呼出し音調整用ボリューム18の値が第1のモード設定用ボリューム値13以上の場合には、第1のモード121が設定される。
【0013】
具体的には、第2のモード設定用ボリューム値14を、呼出音がゼロに相当する値に設定しておけば、呼出し音調整用ボリューム18の値がゼロに設定されると、第2のモード122が設定される。
さらに、このとき、第2のモード122下でメモリ17への情報蓄積動作を実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数を、呼出し音調整用ボリューム18の値に応じて設定してもよく、これにより、呼出し音調整用ボリューム18の値に応じて第2のモード122下でメモリ17への情報蓄積動作を実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数を設定することができる。
【0014】
また、電話機1が第2のモード122に予め設定されている場合は、電話機1の呼出し音調整用ボリューム18の値とは無関係に、この第2のモード122が継続される一方、電話機1が第2のモード122に予め設定されていない場合は、電話機1の呼出し音調整用ボリューム18の値と第2のモード設定用ボリューム値14とが比較手段15で比較され、呼出し音調整用ボリューム18の値が第2のモード設定用ボリューム値14以下の場合には、制御手段16により第2のモード122が設定される。
【0015】
また、第1のモード121が予め設定されている場合は、呼出し音調整用ボリューム18の値とは無関係に、この第1のモード121が継続される一方、第1のモード121が予め設定されていない場合は、電話機1の呼出し音調整用ボリューム18の値と上記の第1のモード設定用ボリューム値13,第2のモード設定用ボリューム値14とが比較手段15で比較され、呼出し音調整用ボリューム18の値が第2のモード設定用ボリューム値14以下の場合には、制御手段16により第2のモード122が設定されるとともに、呼出し音調整用ボリューム18の値が第1のモード設定用ボリューム値13以上の場合には、制御手段16により第1のモード121が設定される。
【0016】
なお、上述のように第2のモード122が設定されると、電話機1の送信状態がミュート状態となる。
次に、図2は本発明に関連する技術を示すブロック図で、この図2においても、1,2はそれぞれネットワーク3を介して通信を行なうモード切替え式電話機であり、電話機1は、送受信部11を通じて着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモード121と、着呼があった場合に発信電話機2に対しメッセージを送出してから発信電話機2からの情報を蓄積する第2のモード122とを有し、これらのモード121,122の切替えがモード切替え部12にて可能になっている。
【0017】
また、この図2に示すように、電話機1は、着呼検出手段22,キー操作検出手段23及び制御手段24と、図1にて前述したものと同様の第2のモード122下で発信電話機2からの情報を蓄積するメモリ17,マイク19,スピーカ20及び呼出し音を送出するブザー21とを有して構成される。なお、25はテンキーなどのキーである。
ここで、着呼検出手段22は、着呼の有無を検出するものであり、キー操作検出手段23は、キー25での操作が所要のキー操作であるかどうかを検出するものであり、制御手段24は、着呼検出手段22によって着呼があったことが検出され、且つ、キー操作検出手段23により、所要のキー操作が行なわれたことが検出されると、第2のモード122を設定するものである。
【0018】
このような構成により、上述の本発明に関連する技術のモード切替え式電話機1でも、第1のモード121では通常の通話が行なわれ、第2のモード122では発信電話機2に対しメッセージを送出してからこの発信電話機2からの情報がメモリ17に蓄積される。
ここで、この場合のモードの切替えは、次のようにして行なわれる。すなわち、まず、着呼があった場合に、所要のキー操作が行なわれると、着呼検出手段22によって着呼があったことが検出され、且つ、キー操作検出手段23により所要のキー操作が行なわれたことが検出されると、制御手段24により、第2のモード122が設定される。
【0019】
また、このとき、上述のように所要のキー操作が行なわれることにより第2のモード122が設定されると、直ぐにメモリ17への情報蓄積動作が実行される。
なお、上述のように第2のモード122が設定されると、直ぐに呼出し音をゼロにし、その後は、呼出し音調整用ボリューム18の値に応じて設定された呼出し音の回数に相当する時間だけ待機したのちに、メモリ17への情報蓄積動作が実行されるようにしてもよい。
【0020】
さらに、このとき、上述のようにして設定された第2のモード122は、該当着呼についてのみ有効であるようにしてもよい。
また、上述の所要のキー操作としてボリュームダウンキー操作を行なうことにより電話機1を第2のモード122に切り替えようにしてもよく、この場合、ボリュームダウンキー操作を1回行なった場合は、情報蓄積動作を実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数を規定するためのボリューム連動設定値を変えず、ボリュームダウンキー操作を複数回行なった場合は、ボリューム連動設定値を変えて呼出し音の回数を変化させるようにする。
【0021】
さらに、このような電話機1の第2のモード122への切替えは、上述の所要のキー操作が所定時間以上継続して行なわれることによって行なってもよく、また、所要のキー操作が所定時間内に複数回行なわれることによって行なってもよい。
また、他に、このような電話機1の第2のモード122への切替えは、所要のキー操作として任意の異なるキーが同時に押下されることによって行なってもよく、この場合、具体的には、任意のキーとボリュームキーとが同時に押下されることによって第2のモード122が設定される。
【0022】
さらに、上述のようにして第2のモード122が設定されると、呼出し音がゼロに設定され、この呼出し音設定のためのボリュームを上げると、第2のモード122が解除される。
なお、このように第2のモード122が設定されると、送信状態がミュート状態になるようにしてもよい。
【0023】
次に、図3は本発明に関連する技術を示すブロック図であるが、この図3においても、1,2はそれぞれネットワーク3を介して通信を行なうモード切替え式電話機であり、電話機1は、送受信部11を通じて着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモード121と、着呼があった場合に発信電話機2に対しメッセージを送出してから発信電話機2からの情報を蓄積する第2のモード122とを有し、これらのモード121,122の切替えがモード切替え部12にて可能になっている。
【0024】
また、この図3に示すように、電話機1は、比較手段15A,制御手段24A及び電話機1用の電源25Aと、図1にて前述したものと同様の第2のモード122下で発信電話機2からの情報を蓄積するメモリ17,マイク19,スピーカ20及び呼出し音を送出するブザー21とを有して構成される。
ここで、比較手段15Aは、電話機1用の電源25Aの電圧値と第2のモード設定用電圧値14Aとを比較するものであり、制御手段24Aは、比較手段15Aにて、電源25Aの電圧値が上述の第2のモード設定用電圧値14A以下であると判定されると、電話機1を第2のモード122に切替えるものである。
【0025】
このような構成により、上述のモード切替え式電話機1でも、第1のモード121では通常の通話が行なわれ、第2のモード122では発信電話機2に対しメッセージを送出してからこの発信電話機2からの情報がメモリ17に蓄積される。
ここで、この場合のモードの設定は、次のようにして行なわれる。すなわち、まず、電話機1用の電源25Aの電圧値と第2のモード設定用電圧値14Aとが比較手段15Aで比較され、この結果、電源25Aの電圧値が第2のモード設定用電圧値14A以下であると判定されると、制御手段24Aにより第2のモード122が設定される。
【0026】
次に、図4は本発明を示すブロック図であるが、この図4に示すモード切替え式電話機1は、図3にて前述した電源25A,比較手段15A及び制御手段24Aの代わりに、それぞれ計時手段26,比較手段15B及び制御手段24Bを用いて構成されている。
ここで、比較手段15Bは、計時手段26での計時結果と第2のモード設定用計時値14Bとを比較するものであり、制御手段24Bは、この比較手段15Bにて、計時手段26での計時結果が第2のモード設定用計時値14Bになったと判定されると、第2のモード122を設定するものである。
【0027】
このような構成により、上述の本発明のモード切替え式電話機1では、計時手段26での計時結果と第2のモード設定用計時値14Bとが比較手段15Bにて比較され、この結果、計時手段26での計時結果が第2のモード設定用計時値14Bになると、制御手段24Bにより、第2のモード122が設定される。
ここで、上述の計時手段26は、具体的に、実時間タイマとして構成すれば、指定時刻になると、第2のモード122が設定される。
【0028】
また、上述の計時手段26を、発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成すれば、この場合は、発着呼断後、所定時間が経過すると、第2のモード122が設定される。
さらに、このように計時手段26が発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成される場合は、発着呼断後、所定時間が経過すると、第2のモード122が設定される一方、第2のモード122が設定されている状態で、発着呼断後、所定時間が経過すると、第2のモード122が解除されるようにすることもできる。
【0029】
次に、図5も本発明を示すブロック図であるが、この図5に示すモード切替え式電話機1は、図4にて前述した計時手段26,比較手段15B及び制御手段24Bの代わりに、音声識別手段27及び制御手段24Cを用いて構成されている。
ここで、音声識別手段27は、音声入力手段(マイク)19を通じて入力された第1のモード121あるいは第2のモード122の設定・解除のための音声の内容を識別するものであり、制御手段24Cは、この音声識別手段27によって識別された結果に基づき、第2のモード122及び第1のモード121の設定・解除を行なうものである。
【0030】
このような構成により、上述のモード切替え式電話機1では、音声入力手段19を通じて入力された第1のモード121あるいは第2のモード122の設定・解除のための音声内容が音声認識手段27にて識別され、その識別結果に基づき、制御手段24Cにより、第2のモード122及び第1のモード121の設定・解除が行なわれる。
次に、図6も本発明を示すブロック図であるが、この図6に示すモード切替え式電話機1は、図5にて前述した音声識別手段27及び制御手段24Cの代わりに、識別情報対モード設定手段28,比較手段15D及び制御手段24Dを用いて構成されている。
【0031】
ここで、識別情報対モード設定手段28は、通信相手に応じた識別情報に対応して第1のモード121又は第2のモード122を設定するものであり、比較手段15Dは、着呼してきた通信相手の識別情報と、この識別情報対モード設定手段28で設定されている識別情報とを比較するものであり、制御手段24Dは、この比較手段15Dでの比較結果に基づき、第2のモード122及び第1のモード121の設定・解除を行なうものである。
【0032】
このような構成により、上述のモード切替え式電話機1では、識別情報対モード設定手段28にて通信相手に応じた識別情報に対応した第1のモード121又は第2のモード122が設定され、着呼してきた通信相手の識別情報と、この識別情報対モード設定手段28で設定されている識別情報とが比較手段15Dで比較され、この比較結果に基づいて、制御手段24Dにより第2のモード122及び第1のモード121の設定・解除が行なわれる。
【0033】
また、図1〜図6には図示しないが、電話機1が、着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから発信電話機からの音声情報を音声メモリに蓄積する第2のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから発信電話機からの音声以外の情報を蓄積する第3のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な場合、本発明のモード切替え式電話機における留守モード切替方法では、上述の第2のモード下で、音声情報を音声メモリに蓄積している場合に、音声メモリの記憶容量が所定値以下になると、第3のモードに切り替えることができる。
【0034】
また、電話機が上述のように第1のモードと、第2のモードと第3のモードとからなる留守モードとを有し、これらのモードの切替えが可能である場合、本発明のモード切替え式電話機における留守モード切替方法では、留守モードが設定されると、まず最初に、音声情報を音声メモリに蓄積する第2のモードが選択され、その後、音声メモリの記憶容量が所定値以下になると、第3のモードに切り替えることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明に関連する技術によれば、着呼があったことが検出され、且つ、所要のキー操作が行なわれたことが検出されると第2のモードに設定されるので、複雑な手順を必要とせずに、極めて容易に、第2のモードを設定することができる。
また、このとき、上述のように所要のキー操作が行なわれることにより、第2のモードが設定されると、直ぐに情報蓄積動作が実行されるので、急な着呼に対して応答できない場合や意図的に応答しない場合などでも、極めて簡単な手順で発信電話機からの情報を蓄積することができる。
【0036】
なお、上述のように所要のキー操作が行なわれることにより、第2のモードが設定されると、直ぐに呼出し音をゼロにし、その後は、呼出し音調整用ボリュームの値に応じて設定された呼出し音の回数に相当する時間だけ待機したのちに、情報蓄積動作が実行されるようにしてもよいので、第2のモードにおける情報蓄積動作の実行までの時間を極めて簡単な手順で設定することができる。
【0037】
さらに、上述のようにして所要のキー操作を行なうことにより設定された第2のモードは、該当着呼についてのみ有効であるようにしてもよいので、応答したくない着呼などに対してのみ第2のモードを設定して、通常の通話を行なわずにその情報を蓄積することができる。
また、上述の所要のキー操作としてボリュームダウンキー操作を行なうだけで第2のモードにすることもできるので、極めて簡単な操作で第2のモードを設定することができ、さらに、この場合、ボリュームダウンキー操作を1回行なった場合は、情報蓄積動作を実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数を変えず、ボリュームダウンキー操作を複数回行なった場合に、この呼出し音の回数を変化させるようにすることもできるので、極めて簡単な手順で情報蓄積動作を実行するまでの時間を設定することができる。
【0038】
さらに、このような第2のモードの設定は、上述の所要のキー操作を所定時間以上継続することにより行なうこともでき、また、所要のキー操作を所定時間内に複数回行なうことにより行なうこともできるので、同様に、極めて簡単な手順で第2のモードを設定することができるとともに、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に第2のモードに設定してその情報を蓄積することができるようになる。
【0039】
また、他に、このような第2のモードへの切替えは、任意の異なるキーを同時に押下することによって行なうこともでき、例えば、任意のキーとボリュームキーとを同時に押下することによって第2のモードの設定を行なことができるようにすれば、キーの数が制限され上述のような第2のモード設定専用のキーを設けることができない電話機などでも、簡単に第2のモードの設定を行なうことができるようになる。
【0040】
さらに、上述のようにして第2のモードが設定されると、呼出し音をゼロに設定し、この呼出し音設定のためのボリュームを上げると、第2のモードが解除されるようにすれば、着呼に応答したくない,応答したいといった利用者の意思に応じて自動的に第2のモードの設定・解除を行なうことができるようになり、第2のモード設定の操作性も大幅に向上する。
【0041】
また、上述のようにして第2のモードに設定された場合に、送信状態をミュート状態にするようにすれば、送信電力を大幅に節約できるようになる。
さらに、本発明に関連する技術のモード切替え式電話機及び同モード切替え式電話機におけるモード設定方法によれば、電話機用の電源の電圧値が第2のモード設定用電圧値以下であると、第2のモードに切替えられるので、電話機の消費電力を大幅に節約することができる。
【0042】
また、本発明のモード切替え式電話機及び同モード切替え式電話機におけるモード設定方法によれば、計時手段での計時結果が第2のモード設定用計時値になると、第2のモードが設定されるので、利用者の不在などにより電話機が長時間放置されても自動的に第2のモードが設定され、これにより発信電話機からの情報を逃すことなく蓄積することができるとともに、電話機の消費電力も大幅に節約できるようになる。
【0043】
ここで、上述の計時手段を、実時間タイマとして構成すれば、指定時刻に第2のモードを設定できるので、特に、予め利用者が不在となる時間が分かっている場合などに、効果的に第2のモードを設定することができるようになるとともに、電話機の消費電力も大幅に節約できるようになる。
また、上述の計時手段を、発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成すれば、発着呼断後、所定時間が経過すると、自動的に第2のモードが設定されるので、予め第2のモードに設定することを忘れて電話機を長時間放置することになっても、発信電話機からの情報を逃すことなく蓄積できるとともに、消費電力も大幅に節約することができる。
【0044】
さらに、このように計時手段が発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成される場合は、発着呼断後、所定時間が経過すると、第2のモードが設定される一方、第2のモードが設定されている状態で、発着呼断後、所定時間が経過すると、第2のモードが解除されるようにすれば、発着呼が長時間ない場合に第2のモードが設定されるようになるので、電話機の消費電力を大幅に節約することができる。
【0045】
また、本発明のモード切替え式電話機によれば、音声入力手段を通じて入力された第1のモードあるいは第2のモードの設定・解除のための音声内容が音声認識手段にて識別され、この識別結果に基づき、第2のモード及び第1のモードの設定・解除が行なわれるので、複雑なキー操作を行なうことなく、音声のみで第2のモード及び第1のモードの設定・解除を行なうことができ、これにより、モード切替え式電話機の操作性が大幅に向上する。
【0046】
さらに、本発明のモード切替え式電話機によれば、着呼してきた通信相手の識別情報に応じて第1のモード又は第2のモードが設定されるので、例えば、応答したくない通信相手からの着呼に対しては直接通話を行なわずに音声情報を蓄積してその用件を確認できるようになる。
また、本発明のモード切替え式電話機におけるモード切替え方法によれば、発信電話機からの音声情報を音声メモリに蓄積する第2のモード下で、音声情報を音声メモリに蓄積している場合に、音声メモリの記憶容量が所定値以下になると、音声情報よりは情報量の少ない音声以外の情報を蓄積する第3のモードに切り替えることができるので、音声メモリの記憶容量を極めて効率的に使用できるようになる。
【0047】
さらに、本発明のモード切替え式電話機におけるモード切替え方法によれば、第2及び第3のモードからなる留守モードが設定されると、まず最初に、音声情報を音声メモリに蓄積する第2のモードが選択され、その後、音声メモリの記憶容量が所定値以下になると、音声情報よりも情報量の少ない音声以外の情報を蓄積する第3のモードに切り替えることもできるので、音声情報を優先的に音声メモリに蓄積しつつ、このメモリの記憶容量も極めて効率的に使用できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
(a)第1実施例の説明
図7は本発明の第1実施例としての携帯電話機(モード切替え式電話機)の構成を示すブロック図で、この図7において、30は携帯電話機、31は他の携帯電話機との無線の送受信を行なう無線部、32は電気的に消去/プログラムが可能なメモリ(EEPROM)、33は読み出し専用のリード・オンリー・メモリ(ROM)、34は読み出し/書き込みが可能なランダム・アクセス・メモリ(RAM)である。
【0049】
ここで、EEPROM32,ROM33には、後述するメインCPU36のためのソフトウェアなどが保持されており、RAM34には、通常の通話を行なう通常モード(第1のモード)を設定する場合の呼出し音のボリューム設定値(第1のモード設定用ボリューム値)や留守モード(第2又は第3のモード)を設定する場合の呼出し音のボリューム設定値をはじめとする後述する各種の留守モード設定用の値が予め設定され保持されている。なお、各種の留守モード設定用の値の詳細については、後述してゆく。
【0050】
また、36はメインCPU、37は表示操作部用制御部、38は液晶ディスプレイ(LCD)、39は押下されたキー(テンキーなど)の入力に応じた信号を送出するキースイッチ、40は無線部31を通じて送受される信号に対してベースバンドフィルタなどを用いて変復調を施すベースバンド部である。
ここで、メインCPU(以下、単にCPUということがある)36は、携帯電話機30の発着信や通常モードや留守モードなどのモードの切替えなどを統括的に制御するもので、後述するような各種の機能を有している。また、表示操作部用制御部(キー操作検出手段)37は、キースイッチ39からのキー入力がモードを切り替えるための所要のキー操作であるかを検出して、この検出結果に応じた制御を行なうようメインCPU36に通知するとともに、例えば、ユーザによりダイヤルされた電話番号などを液晶ディスプレイ38に表示するよう制御するものである。
【0051】
さらに、41は留守モード制御部、42は音声認識機能制御部、43はベースバンド部40への信号経路を切り替えることにより留守モードと通常モードとを切り替えるバス切替えスイッチ、44,45はそれぞれスピーカ49の音量,呼出し音の音量を調整する電子ボリューム、46,47はそれぞれマイク48から入力された音声の送信レベル,ブザー50からの呼出し音の音量を"0"にするミュート部である。
【0052】
ここで、留守モード制御部41は、留守モード時に着呼があった場合に、発信側の携帯電話機にメッセージを送出して、無線部31を通じて受信した通信相手からの音声信号を音声情報として録音(蓄積)するもので、このため、この留守モード制御部41は、留守録機能を実行するためのソフトウェアを保持しておくROM411と、発信側の携帯電話機へのメッセージ,発信側の携帯電話機からの音声を録音(蓄積)するRAM412と、ROM411からソフトウェアを読み出して留守録機能を実行する留守録機能制御部413を有して構成される。
【0053】
また、音声認識機能制御部42は、マイクを通じて入力されるユーザの音声を識別するもので、この音声認識機能制御部42により、通常モードと留守モードとの切替えが音声によっても行なうことができるようになっている。
また、本実施例では、CPU36は、具体的に、次のような機能(手段)を有している。
【0054】
(1)着呼の有無を検出する機能。
(2)携帯電話機30の呼出し音調整用の電子ボリューム45の値と、RAM34に予め設定される通常モード設定用のボリューム値,留守モード設定用のボリューム値とを比較する機能。
(3)上述の機能による比較結果に基づき、呼出し音のボリューム音量が留守モード設定用のボリューム値以下に設定されていると判定した場合に、留守モードを設定するとともに、呼出し音のボリューム音量が通常モード設定用のボリューム値以上に設定されていると判定した場合に、通常モードを設定する制御機能。
【0055】
(4)(1)の機能により着呼があったことが検出され、且つ、表示操作部用制御部37によりモードを切り替えるための所要のキー操作が行なわれたことが検出された場合に留守モードを設定する制御機能。
(5)携帯電話機30用の電源(図示略)の電圧を監視して、この電圧値とRAM34に予め設定される留守モード設定用の電圧値とを比較する比較機能。
【0056】
(6)(5)の機能により電源の電圧値が留守モード設定用の電圧値以下であった場合に留守モードを設定する制御機能。
(7)タイマ(計時)機能。
(8)タイマ機能での計時結果とRAM34に予め設定される留守モード設定用の計時値とを比較する比較機能。
【0057】
(9)タイマ機能での計時結果が留守モード設定用の計時値になった場合に留守モードを設定する制御機能。
(10)音声認識制御部42によって識別された結果に基づき、バス切替えスイッチ43を切り替えて留守モード及び通常モードの設定・解除を行なう制御機能。
(11)着呼してきた通信相手の識別情報(電話番号やIDなど)とRAM34に予め設定される識別情報とを比較する比較機能。
【0058】
(12)(11)の機能による比較結果に基づき、留守モード及び通常モードの設定・解除を行なう制御機能。
以下、上述のごとく構成された本実施例における携帯電話機30の動作について詳述する。
まず、例えば、ユーザにより携帯電話機30のボリューム(キー)が操作されて呼出音のボリューム音量が変更されると、キースイッチ39からボリュームキーが操作されたことを示す信号が表示操作部用制御部37へ出力され、表示操作部用制御部37は、この変更された呼出し音のボリューム音量を、液晶ディスプレイ38などに表示するとともに、このボリューム値をメインCPU36へ出力する。
【0059】
さらに、メインCPU36は、図8(a)に示すように、このボリューム音量に応じて電子ボリューム45を制御して呼出し音のボリューム音量を設定する一方、RAM34に保持されている留守モード用のボリューム値,通常モード用のボリューム値を読み出して、ユーザにより操作された呼出し音のボリューム音量と、予め設定されているこれらの留守モード用のボリューム値,通常モード用のボリューム値とを比較し、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム値以下かどうかを判定する(ステップS1)。
【0060】
このとき、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム値以下であれば、メインCPU36は、留守モード制御部41を起動するとともに、バス切替えスイッチ43を留守モード制御部41側に切り替えることにより留守モードを設定し(ステップS1のYESルートからステップS2)、逆に、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム値以下でない場合は、留守モードは設定しない(ステップS1のNOルートからステップS3)。
【0061】
一方、図8(b)に示すように、上述のようにして留守モードが設定されている状態で、ユーザにより呼出し音のボリューム音量が操作されると、同様に、メインCPU36で、このボリューム音量とRAM34に設定されている留守モード用のボリューム値,通常モード用のボリューム値とが比較され(ステップS1′)、この結果、呼出し音のボリューム音量が通常モード用のボリューム値以上であれば、マイク48から入力される音声が無線部31を通じて送出されるように、バス切替えスイッチ43がマイク48側に切替えられることにより留守モードが解除され(通常モードが設定され)(ステップS1′のYESルートからステップS2′)、呼出し音のボリューム音量が通常モード用のボリューム値以上でない場合は、留守モードは解除されない(ステップS1′のNOルートからステップS3′)。
【0062】
つまり、例えば、呼出音のボリューム音量(電子ボリューム45のボリューム値)が「0〜10」まで存在し、留守モード用のボリューム音量を「3」,通常モード用のボリューム音量を留守モード用のボリューム音量「3」以上の「7」に設定しておいた場合、呼出し音のボリュームを「3」以下にすれば自動的に留守モードになり、「7」以上にすれば留守モードが解除されて通常モードになるのである。
【0063】
従って、着呼に応答したくないなどの場合には、呼出し音を小さくして呼出し音のボリューム音量を留守モード用設定値以下にしておき、逆に、着呼に応答したい場合には、呼出し音を大きくして呼出し音のボリューム音量を通常モード用設定値以上にしておけば、自動的に、留守モード又は通常モードが設定されるので、例えば、呼出し音のボリューム音量を小さくしておいたために着呼に気づかない場合でも、留守モードにて自動的に通信相手からの通話内容を録音することができるようになる。
【0064】
ここで、上述の留守モード用のボリューム設定値,通常モード用のボリューム設定値は可変であり、この場合、留守モードの設定・解除動作は、図9(a),図9(b)に示すようにして行なわれる。
すなわち、図9(a)に示すように、まず、ボリュームキーが押下されたか否かが繰り返しメインCPU36で判定され(ステップS4のNOルート)、ボリュームキーが押下され呼出し音のボリューム音量が変化すると、さらにこの呼出し音のボリューム音量が、RAM34に予め設定されている留守モード用のボリューム設定値と同じか、あるいはそれ以下であるか判定される(ステップS4のYESルートからステップS5)。
【0065】
そして、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム設定値と同じかそれ以下であれば、留守モードが設定され(ステップS5のYESルートからステップS6)、ボリューム音量が設定値と同じかそれ以下でない場合は、留守モードは設定されない(ステップS4,S5のNOルートからステップS7)。
一方、図9(b)に示すように、留守モードが設定されている状態では、まず、ボリュームキーが押下られたか否かが繰り返しメインCPU36で判定され(ステップS4′のNOルート)、ボリュームキーが押下され呼出し音のボリューム音量が変化すると、さらにこの呼出し音のボリューム音量が、RAM34に予め設定されている通常モード用のボリューム設定値と同じかそれ以下であるかが判定される(ステップS4′のYESルートからステップS5′)。
【0066】
そして、この呼出し音のボリューム音量が、通常モード用のボリューム設定値と同じかそれ以上であれば、メインCPU36によりバス切替えスイッチ43がマイク側に切替えられ留守モードが解除されて通常モードが設定され(ステップS5′のYESルートからステップS6′)、呼出し音のボリューム音量が、通常モード用のボリューム設定値以下であれば、そのまま留守モードは解除されない。
【0067】
このように、本実施例における携帯電話機30によれば、上述の通常モード用設定値が、留守モード用設定値以上の値として設定されるので、通常モードになる場合と留守モードになる場合とを明確にでき、確実に通常モードと留守モードとを切り替えることができる。
また、上述のように、RAM34における通常モード用設定値,留守モード用設定値はユーザにより設定変更することができるので、通常モード,留守モードが設定される呼出し音のボリューム音量の設定をユーザにとって都合よく自由に変更することができる。
【0068】
また、本実施例における携帯電話機30では、予めRAM34に設定しておく留守モード用のボリューム音量を「0」に設定しておけば、ユーザが着呼に応答したくない場合などに呼出し音が鳴らないように「0」にすれば、自動的に留守モードが設定され、ボリューム音量が「0」以外の値であれば、通常モードが設定されるようにすることもできる。
すなわち、この場合は、図10(a)に示すように、まずボリュームキーが押下されたか否かの判定が繰り返しメインCPU36で行なわれ(ステップS8のNOルート)、ボリュームキーが押下されると、さらにこのボリュームキーの押下により呼出し音のボリューム音量が「0」になっているかが判定される(ステップS8のYESルートからステップS9)。
【0069】
そして、呼出し音のボリューム音量が「0」になっていれば、メインCPU36によりバス切替えスイッチ43が留守モード制御部41側へ切替えられ、留守モードが設定され(ステップS9のYESルートからステップS10)、ボリューム音量が「0」になっていない場合は、バス切替えスイッチ43の切替えは行なわれず、留守モードは設定されない(S9のNOルートからステップS11)。
【0070】
一方、図10(b)に示すように、留守モードが設定されている状態でも、ボリュームキーが押下されたか否かの判定がメインCPU36で繰り返し行なわれ(ステップS8′のNOルート)、ボリュームキーが押下されると、さらにこのボリュームキーの押下によって呼出し音のボリューム音量が「0」になっているかが判定される(ステップS8′のYESルートからステップS9′)。
【0071】
そして、呼出し音のボリューム音量が「0」のままであれば、メインCPU36によるバス切替えスイッチ43の切替えは行なわれず、留守モードは解除されない(つまり、通常モードには設定されない)(ステップS9′のYESルートからステップS10′)。一方、ボリューム音量が「0」になっていない場合は、メインCPU36によりバス切替えスイッチ43がマイク48側に切替えられ、留守モードが解除されて通常モードが設定される(ステップS9′のNOルートからステップS11′)。
【0072】
このように、上述の携帯電話機30によれば、留守モード用設定値を、呼出音がゼロに相当する値に設定しておくことにより、着呼に応答したくないために呼出し音をゼロにしておいた場合でも、着呼があれば自動的に留守モードになるので、通信相手からの通話内容などを逃すことなく確実に録音(蓄積)することができるようになる。また、このように呼出し音をゼロに設定しておいたことを忘れていて着呼があっても気づかない場合でも、通信相手からの通話内容などを逃すことなく確実に録音することができる。
【0073】
さて、次に、上述のようにして留守モードが設定されている場合に着呼があると、CPU36が留守モード制御部41を起動し、留守録機能制御部413が、ユーザによってRAM412に予め登録されているメッセージ(例えば、「ただいま、留守にしております、発信音のあとにメッセージをお入れ下さい。」などのメッセージ)を読み込んで、この音声メッセージをベースバンド部40へ出力し、ベースバンド部40は、この音声メッセージをアナログの音声信号に変換し無線部31を通じて発信側の携帯電話機へ送出する。
【0074】
そして、留守録機能制御部413は、発信側の携帯電話機から受信した音声(情報)を電気信号に変換してRAM412に蓄積することにより、留守録を行なう。
ここで、上述の留守録動作は、通常、ある程度、呼出し音を鳴動させたのちに実行されるが、本実施例では、この呼出し音の鳴動回数もボリューム音量に応じて設定することできる。
【0075】
すなわち、図11に示すように、まず着呼があると(ステップS12)、メインCPU36により留守モードになっているか否かが判定され(ステップS13)、留守モードになっていれば、そのときの呼出し音ボリューム音量がいくつになっているかが判定される(ステップS14)。
そして、メインCPU36は、例えば、呼出し音のボリューム音量が「5」になっている場合は、呼出音を10回鳴動させてから留守モード制御部41を起動して留守録を実行し、ボリューム音量が「1」になっている場合には、呼出音を2回鳴動させてから留守モード制御部41を起動して留守録を実行するという具合に、呼出音のボリューム音量に応じて留守録を実行するまでの呼出音の鳴動回数を変化させる(ステップS15)。
【0076】
なお、このような呼出し音のボリューム音量に対応した呼出し音の鳴動回数は、予めユーザによって登録されており、RAM34に設定・保持されている。
また、このような留守録を実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数とボリューム音量との関係は変更することができ、例えば、ボリューム音量が大きいほど呼出し音の鳴動回数を少なくすることもできるし、また、逆にボリューム音量が大きいほど呼出し音の鳴動回数を多くすることもできる。
【0077】
従って、この場合、留守モード下で通信相手からの通話内容などの情報を蓄積させるまでに鳴動させる呼出し音の回数設定に関する自由度も大いに向上する。
さらに、このときCPU36では、この呼出し音の鳴動中に、通話ボタンが押下されるなどのオフフック操作が行なわれたどうかが判定されており(ステップS16)、オフフック操作が行なわれていなければ、無線部31を通じて入力された発信側の携帯電話機からの音声が、留守録機能制御部413によりRAM41に録音(蓄積)される。
【0078】
一方、着呼があった場合に、留守モードになっていない場合や呼出し音を鳴動させている最中にオフフック操作が行なわれた場合は、いずれも通常モードでの通話が行なわれる(ステップS18)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、留守モード下で通信相手からの通話内容などの情報を留守モード制御部41のRAM412に蓄積させるまでに鳴動させる呼出し音の回数を、呼出し音調整用の電子ボリューム45のボリューム音量に応じて設定することができるので、留守モードを実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数を、予め個別に設定しておく必要がなく、これにより携帯電話機30の操作性が大幅に向上する。
【0079】
また、本実施例における携帯電話機30では、留守モード設定用のキーなどが押下されることにより、留守モードが予め設定されている場合は、図12(a)に示すように、呼出し音のボリューム音量とは無関係に留守モードが継続される一方(ステップS19のYESルートからステップS20)、留守モード設定用のキーが押下されず留守モードに予め設定されていない場合は、上述と同様に、呼出し音のボリューム音量とRAM34に設定されている留守モード用のボリューム値とが比較される(ステップS19のNOルートからステップS21)。
【0080】
この結果、呼出し音のボリューム音量が、留守モード用のボリューム値以下であれば、留守モードが設定され(ステップS21のYESルートからステップS20)、そうでなければ通常モードが設定される(ステップS21のNOルートからステップS22)。
一方、通常モード設定用のキーなどにより予め通常モードに設定されている場合は、図12(b)に示すように、まず留守モード設定用のキーが押下されるなどによって留守モードが設定されない限り、呼出し音のボリューム音量とは無関係に通常使用モードが継続され(ステップS19′のNOルートからステップS20′)、通常モード設定用のキーなどにより予め通常モードに設定されていない場合には、呼出し音のボリューム音量と、通常モード用のボリューム値,留守モード用のボリューム値とが比較され、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム値以下になっていれば留守モードが設定され(ステップS21′のYESルートからステップS22′)、呼出し音のボリューム音量が通常モード用のボリューム値以上になっていれば通常モードが設定される(ステップS21′のNOルートからステップS22′)。
【0081】
従って、ユーザが着呼に応答したくないので呼出し音を小さくした場合やこのように呼出し音を小さくしたことを忘れてしまって着呼に気づかない場合などでも、確実に、着呼に応答してその情報を蓄積することができる。
なお、上述のように留守モードが設定されると、いずれの場合も、自動的にCPU36がミュート部46を制御してマイク48からの送信音声をミュート(送信レベルがゼロ)状態にし、逆に、通常モードが設定されると、自動的にCPU36がミュート部46を制御してこのミュート状態を開放する。
【0082】
従って、通常、留守モードでは使用されないマイク48などの消費電力を削減することができるので、携帯電話機30の消費電力も大幅に削減できるようになる。
次に、上述の携帯電話機30における通常モード/留守モードの設定動作は、いずれも呼出し音のボリューム音量に応じて自動的に各モードが設定されるものであったが、以下では、ユーザが意図的に留守モードを設定する場合の動作について詳述する。
【0083】
すなわち、図13に示すように、通常モード時に着呼があるとCPU36でこの着呼が検出され(ステップS23)、携帯電話機30において何らかのキー操作(所要のキー操作)が行なわれると(ステップS24)、このキー操作がモードを切替えるための操作であるかが表示制御部用制御部37で判定される(ステップS25)。
そして、この結果、モードを切り替えるためのキー操作が行なわれていれば、CPU36は留守モード制御部41を起動して留守録動作(RAM412への音声蓄積動作)を実行し(ステップS25のYESルートからステップS26)、発信側の携帯電話機からの通話が終了すると(ステップS27)、携帯電話機30は留守モードのまま次の着呼まで待機する(ステップS28)。
【0084】
なお、ステップS25において行なわれたキー操作が、留守モード設定用のキー操作でなければ、通常モードにて発信側の携帯電話機との通話が行なわれ(ステップS25のNOルートからステップS29)、通話が終了すると(ステップS30)、携帯電話機30は通常モードのまま次の着呼があるまで待機する(ステップS31)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、着呼があったことがCPU36で検出され、且つ、留守モードを設定するための所要のキー操作が行なわれたことがCPU36で検出されると、自動的に留守モードが設定されるので、複雑な手順を必要とせずに、極めて容易に、留守モードを設定することができるようになる。
【0085】
ここで、具体的に、携帯電話機30での所要のキー操作とは、例えば、モード切替え用のキーを押下するなどの操作であり、この場合は、図14のステップS25′に示すように、上述の所要のキー操作としてモード切替え用のキーが押下された場合に、留守モードが実行される。なお、他の各ステップでの動作は図13にて前述した動作とそれぞれ同様である。
【0086】
また、本実施例における携帯電話機30では、モードを切り替えるための所要のキー操作が行なわれると、直ぐに発信側の携帯電話機からの音声を、留守録機能制御部41によりRAM41に蓄積することも可能である。
すなわち、図15に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS32)、CPU36がブザー50を通じて呼出し音を送出している際(ステップS33)、上述のような所要のキー操作によって留守モード切替え命令がCPU36に通知されると、直ちにCPU36は留守モード制御部41を起動して留守録動作(音声の蓄積動作)を実行させる(ステップS34のYESルートからステップS37)。
【0087】
なお、このような留守モード切替え命令がCPU36に出されない場合は、CPU36は、通話ボタンの押下などのオフフック操作が行なわれたか否かの判定を繰り返し行ない(ステップS34のNOルートからステップS35及びステップS35のNOルート)、オフフック操作が行なわれた時点で、通常の通話を行なうよう携帯電話機30を制御する(ステップS35のYESルートからステップS36)。
【0088】
このように、上述の携帯電話機30によれば、所要のキー操作が行なわれることにより、留守モードに設定されると、直ぐに留守モード制御部41のRAM412への音声の蓄積動作が実行されるので、急な着呼に対して応答できない場合や意図的に応答しない場合などでも、極めて簡単な手順で通信相手からの通話内容を録音することができるようになる。
【0089】
また、本実施例における携帯電話機30では、モードを切り替えるための所要のキー操作が行なわれると、CPU36により電子ボリューム45を制御して呼出し音のボリューム音量を「0」にし、その後は、呼出し音のボリューム音量に応じてRAM34に設定された呼出し音の回数に相当する時間だけ待機したのちに、留守録機能制御部413によるRAM412への音声情報の蓄積行なうこともできる。
【0090】
すなわち、図16に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS38)、CPU36がブザー50を通じて呼出し音を送出している際(ステップS39)、上述のような所要のキー操作が行なわれると、まずCPU36は、電子ボリューム45を制御して呼出し音のボリューム音量を「0」に設定し(ステップS40のYESルートからステップS41)、その後、呼出し音のボリューム音量に応じてRAM34に設定されている呼出し音の鳴動回数だけ、呼出し音を鳴動させ(ステップS42のNOルート)、留守録動作(音声の蓄積動作)を実行する(ステップS42のYESルートからステップS43)。
【0091】
なお、ステップS40において、留守モードに切り替えるための所要のキー操作が行なわれていない場合、CPU36は、通話キーが押下されるなどのオフフック操作が行なわれたか否かの判定を繰り返し行ない(ステップS44のNOルート)、オフフック操作が行なわれると、CPU36はバス切替えスイッチ43をマイク48側に切替えることにより、通常の通話動作を実行する(ステップS44のYESルートからステップS45)。
【0092】
このように、上述の携帯電話機30によれば、上述のように所要のキー操作が行なわれることにより、留守モードにされると、直ぐに呼出し音を「0」にし、その後は、呼出し音調整用の電子ボリューム45のボリューム音量の値に応じて設定された呼出し音の回数に相当する時間だけ待機したのちに、通信相手からの通話内容などを録音することできるので、留守モードにおける音声録音動作の実行までの時間を極めて簡単な手順で設定することができるようになる。
【0093】
また、本実施例における携帯電話機30では、留守モードに切り替えるための所要のキー操作を行なった時点で、既に留守モード状態である場合は、留守録機能制御部413により、着信してきた音声を直ぐにRAM412に蓄積することができる。
すなわち、図17に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS46)、CPU36がブザー50を通じて呼出し音を送出している際(ステップS47)、上述のような所要のキー操作が行なわれ、このとき既に留守モードになっていると自動的に留守モードの切替え命令がCPU36に出され、CPU36は、直ちに留守モード制御部41を制御して、着信してきた音声をRAM412に蓄積する(ステップS48のYESルートからステップS51)。
【0094】
なお、ステップS48において、上述のように所要のキー操作が行なわれた時点で留守モードになっていない場合は、予め呼出し音のボリューム音量に応じてRAM34に設定された呼出し音の鳴動回数だけ呼出し音が鳴動され(ステップS50のNOルート)、この間の時間が経過してから留守録動作が実行される(ステップS50のYESルートからステップS51)。
【0095】
このように、上述の携帯電話機30によれば、上述のように所要のキー操作を行なった時点で、既に留守モード状態である場合は、直ぐに通信相手からの通話内容などの音声録音動作が実行されるので、急な着呼に対しても即座に通信相手からの通話内容を録音することができるようになる。
なお、本実施例における携帯電話機30では、留守モードに切り替えるための所要のキー操作を行なった時点で既に留守モード状態である場合は、呼出し音のボリューム音量を「0」に設定してから、着信してきた音声を直ぐにRAM412に蓄積することもできる。
【0096】
すなわち、図18に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS52)、CPU36がブザー50を通じて呼出し音を送出している際(ステップS53)、上述のような所要のキー操作が行なわれ、このとき既に留守モードになっていると自動的に留守モードの切替え命令がCPU36に出され、CPU36は、直ちに電子ボリューム45を制御して呼出し音のボリューム音量を「0」に設定する(ステップS54のYESルートからステップS55)。
【0097】
そして、その後は、予め呼出し音のボリューム音量に応じてRAM34に設定された呼出し音の鳴動回数だけ呼出し音が鳴動され(ステップS56のNOルート)、この間の時間が経過してから留守録動作が実行される(ステップS56のYESルートからステップS57)。
また、本実施例における携帯電話機30では、モードを切り替えるための所要のキー操作を行なうことにより設定された留守モードを、1回の着呼に対してのみ有効にして、その後は通常モードに設定するようにすることもできる。
【0098】
すなわち、図19に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS58)、何らかのキーが押下されたことが表示操作部用制御部37からCPU36に通知されると(ステップS59)、CPU36では、この押下されたキーがモード切替え用のキーかどうかが判定され(ステップS60)、押下されたキーがモード切替え用のキーであれば、留守モード制御部41が起動されて留守録動作が実行され(ステップS60のYESルートからステップS61)、押下されたキーがモード切替え用のキーでなければ、通常モードによる通話が行なわれる(ステップS60のNOルート)。
【0099】
そして、いずれの場合も、発信側の電話機からの通話が終了すると(ステップS63)、携帯電話機30は通常モードになる(ステップS64)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、上述のようにして所要のキー操作を行なうことにより設定された留守モードは、該当着呼についてのみ有効であるので、応答したくない着呼などに対してのみ留守モードを設定して、通常の通話を行なわずにその通話内容などの音声情報を留守モード制御部41のRAM412などに蓄積することができるようになる。
【0100】
また、本実施例における携帯電話機30では、上述のように1回の着呼に対してのみ留守録動作を実行させるだけでなく、留守録動作を実行させたのちも留守モードを継続するように設定することもできる。
すなわち、この場合は、図20に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS65)、何らかのキーが押下されたことが表示操作部用制御部37からCPU36に通知されると(ステップS66)、CPU36では、この押下されたキーがモード切替え用のキーかどうかが判定され(ステップS67)、押下されたキーがモード切替え用のキーであれば、さらにこの押下されたキーが留守録動作を1回のみ実行させるためのキーであるかの判定が行なわれる(ステップS68)。
【0101】
この結果、押下されたキーが留守録動作を1回のみ実行させるためのキーでなければ、CPU36が留守モード制御部41を起動し、留守録機能制御部413がRAM412に発信側の電話機からの音声を蓄積して録音する(ステップS68のNOルートからステップS69)。
そして、発信側の電話機からの通話が終了すると(ステップS70)、留守モードのまま、次の着呼を待つ(ステップS71)。
【0102】
一方、上述のステップS68において、押下されたキーが留守録動作を1回のみ実行させるためのキーであれば、CPU36が留守モード制御部41を起動し、留守録機能制御部413がRAM412に発信側の電話機からの音声を蓄積して録音し(ステップS68のYESルートからステップS69)、その後、発信側の電話機からの通話が終了すると(ステップS73)、今度は、通常モードにて次の着呼を待つ(ステップS76)。
【0103】
なお、上述のステップS67において、押下されたキーが留守モードに切り替えるためのキーでなければ、通常モードによる通話が行なわれ(ステップS67のNOルートからステップS75)、通話が終了すると(ステップS75)、通常モードのまま次の着呼に対する待受動作に入る(ステップS76)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、所要のキー操作を行なうことにより設定された留守モードは、該当着呼についてのみ有効であるだけでなく、留守録動作を実行させたのちも留守モードを継続することもできるので、通常の通話を行なわずにその通話内容などの音声情報を留守モード制御部41のRAM412などに蓄積したのち、その都度、留守モードを設定しなおすという手間が省ける。
【0104】
なお、上述のように、留守録動作を1回のみ実行させることは、留守モードに切り替えるためのキーが押下されたのち、さらに他の任意のキーを押下するなどの操作を行なうことによっても可能であり、この場合は、上述のステップS68において、留守録動作を1回のみ実行させるためのキーが押下されたかどうかの判定を行なう代わりに、図21のステップS80に示すように、モード切替え用のキーが押下されたのち、さらに何らかのキー操作が行なわれたかどうかの判定を行なえばよい。なお、他の各ステップにおける動作はそれぞれ図20にて前述したものとそれぞれ同様である。
【0105】
従って、この場合、留守モードに切り替えるためのキーを押下したのち、さらにユーザの操作しやすいキーを押下することにより、簡単に該当着呼に対して留守録動作を実行させることできるようになる。
さらに、本実施例における携帯電話機30では、モードを切り替えるための所要のキー操作を行なったのちに、留守モードを実行させる回数を設定するためのキー操作を行なって、留守モード時での留守録動作を実行させる回数を設定することもできる。
【0106】
ここで、具体的に、この留守モードを実行させる回数の設定は、任意のキーの押下回数によって行なえばよい。この場合は、図22に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出されると(ステップS89)、CPU36は留守録動作を実行させる残の回数が「0」であるかどうかを判定し(ステップS90)、残り回数が「0」であれば、ブザー50を通じて呼出し音を送出し(ステップS90のYESルートからステップS91)、残り回数が「0」でなければ、電子ボリューム45を制御して呼出し音のボリューム音量を「0」に設定する(ステップS90のNOルートからステップS92)。
【0107】
その後、CPU36では、留守モードに切り替えるためのキーが押下されたことによる留守モード切替え命令が、キースイッチ39,表示操作部用制御部37を通じて出されているか否かの判定が行なわれ(ステップS93)、この留守モード切替え命令が出されていれば、直ちに電子ボリューム45を制御して呼出し音のボリューム音量を「0」に設定する(ステップS93のYESルートからステップS94)。
【0108】
さらに、CPU36は、この留守モードに切り替えるためのキーが何回押下されたかをカウントし(ステップS95)、その後、ボリューム音量に応じて設定された呼出し音の回数分だけの時間が経過したかを判定する(ステップS96)。なお、上述のステップS93において、留守モード切替え命令が出ていない場合(つまり、留守モードに切り替えるためのキーが押下されていない場合)、CPU36は、直ぐに、ボリューム音量に応じて設定された呼出し音の回数分だけの時間が経過したかを判定する(ステップS93のNOルートからステップS96)。
【0109】
そして、この呼出し音の回数分だけの時間が経過していれば、CPU36は、留守モード制御部41を起動し、留守モード制御部413は、留守録機能制御部413により、ユーザが留守である旨のメッセージを発信側の電話機へ向けて送出したのち、発信側の電話機からの音声をRAM412へ録音(蓄積)し(ステップS96のYESルートからステップS97)、経過していなければ、ステップ91からの処理を繰り返す(ステップS96のNOルート)。
【0110】
このように、上述の携帯電話機30によれば、所要のキー操作を行なったあとに、留守モード回数設定のためのキー操作を行なうことにより、留守モード回数を設定することができるので、例えば、ある一定の時間の間は着呼に応答できないことが分かっている場合などにおいて、このように留守モードの回数を予め設定しておけば、この間の着呼の通話内容などを逃すことなく録音できるようになる。また、留守モードを実行させる回数の設定は、上述のようにキー押下回数に応じて行なえばよいので、設定の際の操作性も大いに向上する。
【0111】
なお、この場合、留守モードを実行させることができる最大回数は、音声情報を録音(蓄積)するメモリ(本実施例では、RAM412)の容量などに応じて異なる。
さてここで、近年の携帯電話機は、着呼があった場合に、通話キーだけでなくどのキーを押下してもこの着呼に応答することができるという"エニーキー・アンサー"という機能をもったものが多くなってきているが、この機能をもった携帯電話機においては、着呼があった場合に、留守モードや通常モードを設定するためのキー操作を区別する必要がある。
【0112】
そこで、本実施例における携帯電話機30では、呼出し音のボリューム音量を下げるためのボリュームダウンキーを押下(操作)することによって、"エニーキー・アンサー"機能を動作させずに留守モードに切り替えることができる。
すなわち、この場合は、図23に示すように、携帯電話機30に着呼があると、まずCPU36により、この着呼が検出され(ステップS98)、さらに何らかのキーが押下されると(ステップS99)、この押下されたキーがボリュームダウンキーであるかどうかの判定が行なわれる(ステップS100)。
【0113】
そして、ボリュームダウンキーが押下されていれば、CPU36は留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させ(ステップS100のYESルートからステップS101)、発信側の電話機からの通話が終了すれば(ステップS102)、留守モードを継続したまま次の着呼に対する待受動作に入る(ステップS103)。
一方、上述のステップS100において、ボリュームダウンキー以外のキーが押下されていれば、通常モードによる通常の通話が行なわれ(ステップS100のNOルートからステップS104)、通話が終了すると(ステップS105)、通常モードを継続したまま次の着呼に対する待受動作に入る(ステップS106)。
【0114】
なお、上述のステップS102で留守録動作が終了したのちは、前述したように、1回の着呼に対してのみ留守録動作が実行されるように、通常モードで次の着呼を待つようにすることもできる(ステップS107)。
このように、上述の携帯電話機30では、上述の所要のキー操作としてボリュームダウンキー操作を行なうだけで留守モードにすることができるので、極めて簡単な操作で留守モードを設定することができるようになる。
【0115】
また、このとき本実施例における携帯電話機30では、ボリュームダウンキー操作を1回行なった場合は、留守録動作を実行させて発信側の電話機からの音声を録音(蓄積)するまでに鳴動させる呼出し音の設定回数(ボリューム連動設定値)を変えず、ボリュームダウンキー操作を複数回行なった場合は、この呼出し音の設定回数を変えるようにすることもできる。
【0116】
すなわち、この場合は、図24に示すように、携帯電話機30に着呼があり、この着呼がCPU36により検出されると(ステップS108)、まずCPU36は、呼出し音のボリューム音量が、留守モード用のボリューム設定値以下か、通常モード用のボリューム設定値以上かを判定し(ステップS109)、呼出し音のボリューム音量が、留守モード用のボリューム設定値以下であれば、呼出し音を鳴動させ(ステップS109のYESルートからステップS110)、その後、ボリュームダウンキーが押下されたかを判定する(ステップS111)。
【0117】
そして、ボリュームダウンキーが押下されたことが、キースイッチ39,表示操作部用制御部37を通じてCPU36で検出されると、CPU36は、電子ボリューム45を制御して呼出し音をストップ(呼出し音を「0」に設定)し(ステップS112)、さらにボリュームダウンキーが押下された回数が1回かどうかを判定する(ステップS113)。
【0118】
このとき、ボリュームダウンキーが1回だけ押下されていれば、CPU36は、呼出し音の設定回数を変更せずに通話キーが押下されるなどのオフフック操作が行なわれたかどうかの判定を行ない(ステップS113のYESルートからステップS115)、ボリュームダウンキーが複数回押下されていれば、CPU36は、この押下された回数だけ呼出し音の回数を設定(規定)し(ステップS113のNOルートからステップS114)、その後、通話キーが押下されるなどのオフフック操作が行なわれたかどうかの判定を行なう(ステップS115)。
【0119】
そして、オフフック操作が行なわれたことがCPU36で検出されると、CPUは、バス切替えスイッチ43をマイク48側に切り替えて通常モードを設定して通常の通話動作を実行し(ステップS115のYESルートからステップS118)、オフフック操作が行なわれていなければ、CPU36は、鳴動中の呼出し音の回数が規定回数に達したかどうかの判定を行ない(ステップS115のNOルートからステップS116)、規定回数に達していれば、留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させる(ステップS116のYESルートからステップS114)。
【0120】
なお、鳴動中の呼出し音の回数が規定回数に達していない場合は、規定回数に達するまで、ステップS110からの処理を繰り返す(ステップS116のNOルート)。
一方、上述のステップS109において、呼出し音のボリューム音量が通常モード用のボリューム設定値以上であった場合、CPU36は、呼出し音を鳴動させ(ステップS119)、その後、ボリュームダウンキーが押下されたかどうかの判定を行なう(ステップS120)。
【0121】
この結果、ボリュームダウンキーが押下されたことがCPU36で検出されれば、ステップS112以降の処理を行ない(ステップS120のYESルート)、ボリュームダウンキーが押下されていなければ、さらに、通話キーが押下されるなどのオフフック操作が行なわれたかどうかの判定を行なう(ステップS120のNOルートからステップS121)。
【0122】
そして、オフフック操作がCPU36で検出されると、通常モードによる通話が行なわれ(ステップS121のYESルートからステップS118)、オフフック操作が行なわれていなければ、留守録動作を実行するか、通常モードによる通話が行なわれるまで、ステップS119からの処理が繰り返される(ステップS121のNOルート)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、ボリュームダウンキー操作を1回行なった場合は、着呼してきた通信相手からの通話内容を留守モード制御部41のRAM412に蓄積して録音させるまでに鳴動させる呼出し音の回数を変えず、ボリュームダウンキー操作を2回以上の複数回行なった場合に、この呼出し音の回数を変化させるので、極めて簡単な手順で、通信相手からの通話内容を録音させるまでの時間を設定することができるようになる。
【0123】
また、本実施例における携帯電話機30では、着呼があった場合に、終話キーを押下することによって"エニーキー・アンサー"機能による応答を行なわずに留守モードを設定して動作させることができる。
すなわち、この場合は、図25に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS122)、さらに、何らかのキーが押下されたことが検出されると(ステップS123)、CPU36は、この押下されたキーが終話キーであるかどうかの判定を行ない(ステップS124)、終話キーが押下されていれば、留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させる(ステップS124のYESルートからステップS125)。
【0124】
そして、発信側の電話機からの通話が終了して留守録動作が終了すると(ステップS126)、留守モードを継続したまま次の着呼を待つ(ステップS127)。
一方、上述のステップS124において、終話キー以外のキーが押下されていた場合、CPU36は、"エニーキー・アンサー"機能を動作して通常モードにて通常の通話動作を実行させ(ステップS124のNOルートからステップS128)、通話が終了すると(ステップS129)、通常モードのまま次の着呼を待つ(ステップS130)。
【0125】
なお、上述のステップS126で留守録動作が終了したのちは、前述したように、1回の着呼に対してのみ留守録動作が実行されるように、通常モードで次の着呼を待つようにすることもできる(ステップS126からステップS130)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、所要のキー操作として終話キー操作を行なうことにより留守モードに設定することができるので、この場合も、極めて簡単な手順で留守モードを設定・実行させることができ、これにより、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードに設定して通信相手からの音声情報を留守モード制御部41のRAM412に蓄積して録音することができるようになる。
【0126】
さらに、本実施例における携帯電話機30では、留守モード設定用の専用キー(機能キー)が設けられている場合、着呼があった場合に、留守モードを設定するための所要のキー操作としてこの専用キーを押下するだけで、"エニーキー・アンサー"機能を動作させずに留守モードを設定することができる。
すなわち、この場合は、図26に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS131)、さらに、何らかのキーが押下されたことが検出されると(ステップS132)、CPU36は、この押下されたキーが留守モード設定用の専用キーであるかどうかの判定を行ない(ステップS133)、専用キーが押下されていれば、留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させる(ステップS133のYESルートからステップS134)。
【0127】
そして、発信側の電話機からの通話が終了して留守録動作が終了すると(ステップS126)、留守モードを継続したまま次の着呼を待つ(ステップS127)。
一方、上述のステップS133において、専用キー以外のキーが押下されていた場合、CPU36は、このキー押下により"エニーキー・アンサー"機能を動作して通常モードにて通常の通話動作を実行させ(ステップS133のNOルートからステップS137)、通話が終了すると(ステップS138)、通常モードのまま次の着呼を待つ(ステップS139)。
【0128】
なお、この場合も、上述のステップS135で留守録動作が終了したのちは、前述したように、1回の着呼に対してのみ留守録動作が実行されるように、通常モードで次の着呼を待つようにすることもできる(ステップS135からステップS139)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、所要のキー操作として留守モード設定専用のキーによるキー操作により留守モードに設定することができるので、この場合も、極めて簡単な手順で留守モードを設定・実行させることができ、これにより、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードに設定して通信相手からの音声情報を留守モード制御部41のRAM412に蓄積して録音することができるようになる。
【0129】
また、本実施例における携帯電話機30では、着呼があった場合に、任意のキーをある一定時間(所定時間)以上継続して押下(操作)することによって、"エニーキー・アン
サー"機能による応答を行なわずに、留守モードを設定することもできる。
すなわち、この場合は、図27に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS140)、さらに、何らかのキーが押下されたことが検出されると(ステップS141)、まず、CPU36は、この押下されたキーが所定の時間以上継続して押下され続けたかどうかの判定を行ない(ステップS142)、所定の時間以上キーが押下され続けていれば、留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させる(ステップS142のYESルートからステップS143)。
【0130】
そして、発信側の電話機からの通話が終了して留守録動作が終了すると(ステップS144)、留守モードを継続したまま次の着呼を待つ(ステップS145)。
一方、上述のステップS142において、キーが押下され続けた時間が所定の時間以下であった場合、CPU36は、"エニーキー・アンサー"機能を動作して通常モードにて通常の通話動作を実行させ(ステップS142のNOルートからステップS146)、通話が終了すると(ステップS147)、通常モードのまま次の着呼を待つ(ステップS148)。
【0131】
なお、この場合も、上述のステップS144で留守録動作が終了したのちは、前述したように、1回の着呼に対してのみ留守録動作が実行されるように、通常モードで次の着呼を待つようにすることもできる(ステップS144からステップS148)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、任意のキー操作を所定時間以上継続して行なうことにより留守モードを設定することができるので、極めて簡単な手順で留守モードを設定することができるとともに、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードを設定・動作させて、着呼してきた通信相手からの音声情報などを録音することができるようになる。
【0132】
さらに、本実施例における携帯電話機30では、着呼があった場合に、任意のキーをある一定時間(所定時間)内に2回連続して押下(操作)することによって、"エニーキー
・アンサー"機能による応答を行なわずに、留守モードを設定することもできる。
すなわち、この場合は、図28に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS149)、さらに、何らかのキーが押下されたことが検出されると(ステップS150)、まず、CPU36は、このキーが所定の時間内に2回以上連続して押下されたかどうかの判定を行ない(ステップS151)、2回以上連続して押下されていれば、留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させる(ステップS151のYESルートからステップS152)。
【0133】
そして、発信側の電話機からの通話が終了して留守録動作が終了すると(ステップS153)、留守モードを継続したまま次の着呼を待つ(ステップS154)。
一方、上述のステップS151において、所定の時間内に2回以上キーが押下されなかった場合、CPU36は、1回目に押下されたキーにより"エニーキー・アンサー"機能を作動して通常モードにて通常の通話動作を実行させ(ステップS151のNOルートからステップS155)、通話が終了すると(ステップS156)、通常モードのまま次の着呼を待つ(ステップS157)。
【0134】
なお、この場合も、上述のステップS153で留守録動作が終了したのちは、前述したように、1回の着呼に対してのみ留守録動作が実行されるように、通常モードで次の着呼を待つようにすることもできる(ステップS153からステップS157)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、また、任意のキーを所定時間内に複数回行なうことによっても留守モードを設定することができるので、この場合も極めて簡単な手順で留守モードを設定することができるとともに、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードを設定・動作させて、着呼してきた通信相手からの音声情報などを録音することができるようになる。
【0135】
また、本実施例における携帯電話機30では、着呼があった場合に、任意のキーを2つ以上同時に押下(操作)することによって、"エニーキー・アンサー"機能による応答を行なわずに、留守モードを設定することもできる。
すなわち、この場合は、図29に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS158)、さらに、何らかのキーが押下(操作)されたことが検出されると(ステップS159)、まず、CPU36は、2つ以上の異なるキーが同時に押下されたかどうかの判定を行ない(ステップS160)、同時に押下されていれば、留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させる(ステップS160のYESルートからステップS161)。
【0136】
そして、発信側の電話機からの通話が終了して留守録動作が終了すると(ステップS162)、留守モードを継続したまま次の着呼に対する待受動作に入る(ステップS163)。
一方、上述のステップS160において、2つ以上のキーが同時に押下されなかった場合、CPU36は、"エニーキー・アンサー"機能を作動して通常モードにて通常の通話動作を実行させ(ステップS160のNOルートからステップS164)、通話が終了すると(ステップS165)、通常モードのまま次の着呼に対する待受動作に入る(ステップS166)。
【0137】
なお、この場合も、上述のステップS162で留守録動作が終了したのちは、前述したように、1回の着呼に対してのみ留守録動作が実行されるように、通常モードで次の着呼に対する待受動作に入るようにすることもできる(ステップS162からステップS166)。
このとき、具体的には、任意のキーと呼出し音の音量を調整するボリュームキーとを同時に押下することにより、留守モードまたは通常モードを設定することができる。
【0138】
すなわち、図30に示すように、携帯電話機30が通常モードである状態で(ステップS168)、何らかのキーが押下されたことが、キースイッチ39,表示操作部用制御部37を通じてCPU36で検出されると(ステップS169)、まずCPU36は、2つ以上の異なるキーが同時に押下されたのかどうかの判定を行なう(ステップS170)。
この結果、2つ以上の異なるキーが同時に押下されていれば、さらにCPU36は、少なくとも任意のキーとボリュームキーとが同時に押下されているかどうかを判定し(ステップS170のYESルートからステップS171)、同時に押下されていれば、バス切替えスイッチを留守モード制御部41側に切り替えることによりモードを通常モードから留守モードに切替える(ステップS172,ステップS173)。
【0139】
その後、このように携帯電話機30が留守モードとなっている状態で、さらに何らかのキーが押下されたことがCPU36で検出されると(ステップS174)、さらにCPU36は、2つ以上の異なるキーが押下されたのかどうかを判定し(ステップS175)、2つ以上の異なるキーが押下されていれば、さらにこれらの同時に押下されたキーが少なくとも任意のキーとボリュームキーであるかを判定する(ステップS175のYESルートからステップS176)。
【0140】
この結果、任意のキーとボリュームキーとが同時に押下されていれば、CPU36は、バス切替えスイッチ43をマイク48側に切替えることにより、モードを留守モードから通常モードに切替える(ステップS176のYESルートからステップS168)。
一方、上述のステップS170又はステップS175において、何らかのキーが押下されてはいるが、2つ以上の異なるキーが同時に押下されていない場合は、いずれも"エニーキー・アンサー"機能による通常の通話処理が行なわれる。
【0141】
また、上述のステップS171又はステップS176において、2つ以上の異なるキーが押下されたが、それが任意のキーとボリュームキーではなかった場合は、いずれも再び何らかのキーが押下されるまでCPU36は処理を待機する(ステップS171又はステップS176のNOルート)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、任意の異なるキーを同時に押下する、例えば、任意のキーとボリュームキーとを同時に押下することによっても留守モードの設定を行なことができるので、特に、携帯電話機のように、配置できるキーの数が制限され留守モード設定専用のキーを設けることができない電話機などでも、極めて簡単な操作で留守モードの設定を行なうことができるようになる。
【0142】
ここで、本実施例における携帯電話機30では、上述のように留守モードが設定されると、着呼があった際の呼出し音のボリューム音量を自動的に「0」に設定することができる。
すなわち、図31に示すように、携帯電話機30に着呼があったことがCPU36で検出され(ステップS178)、さらに、何らかのキー操作が行なわれたことが検出されると(ステップS179)、まず、CPU36は、そのキー操作がモードを切替えて留守モードを設定するための操作であるかどうかの判定を行ない(ステップS180)、留守モードを設定するための操作であれば、電子ボリューム45のボリューム音量を「0」に設定して呼出し音を「0」にし(ステップS180のYESルートからステップS181)、さらに留守モード制御部41を起動して留守録動作を実行させる(ステップS182)。
【0143】
そして、発信側の電話機からの通話が終了して留守録動作が終了すると(ステップS183)、留守モードを継続したまま次の着呼に対する待受動作に入る(ステップS184)。
一方、上述のステップS180において、携帯電話機30で行なわれた操作が留守モードを設定するためのキー操作でなければ、CPU36は、"エニーキー・アンサー"機能を作動して通常モードにて通常の通話動作を実行させ(ステップS180のNOルートからステップS185)、通話が終了すると(ステップS186)、通常モードのまま次の着呼に対する待受動作に入る(ステップS187)。
【0144】
なお、この場合も、上述のステップS183で留守録動作が終了したのちは、前述したように、1回の着呼に対してのみ留守録動作が実行されるように、通常モードで次の着呼に対する待受動作に入るようにすることもできる(ステップS183からステップS187)。
そして、本実施例における携帯電話機30では、上述のように留守モードが設定された状態で、呼出し音のボリューム音量を上げることによって、留守モードを解除することができる。
【0145】
すなわち、この場合は、図32に示すように、携帯電話機30が留守モードにて着呼の待受状態となっている場合(ステップS188)、CPU36は、何らかのキー操作(キー押下)が行なわれたかどうかの判定を繰り返し行なっており(ステップS189のNOルート)、もし何らかのキーが押下されると、さらにCPU36は、この押下されたキーがボリューム音量を上げるためのボリュームアップキーであるかどうかを判定する(ステップS189のYESルートからステップS190)。
【0146】
この結果、ボリュームアップキーが押下されていれば、CPU36は、バス切替えスイッチ43をマイク48側に切り替えることにより、留守モードから通常モードへのモードの切替えを行ない(ステップS191)、通常モードでの着呼の待受動作に入る(ステップS192)。
【0147】
なお、上述のステップS190において、キー操作は行なわれたがそのキー操作がボリュームアップキーを押下する操作でなかった場合は、CPU36は留守モードを解除せずにそのまま留守モードでの着呼の待受動作となる(ステップS190のNOルートからステップS193)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、例えば、着呼に応答したくないために留守モードを設定すると、自動的に呼出し音をゼロに設定し、また、着呼に応答したいために呼出し音のボリューム音量を上げると、留守モードが自動的に解除されるので、利用者の意思に応じて自動的に留守モードの設定・解除を行なうことができるようになり、留守モード設定の操作性も大幅に向上する。
【0148】
なお、この場合も、留守モードを設定した場合は、CPU36が送信音声ミュート部46(図7参照)を制御して携帯電話機30からの音声の送信状態をミュート状態にすることができる。
また、本実施例における携帯電話機30では、携帯電話機30用の電源(図示略)の電圧値と、予めRAM34に設定されている留守モード用の電圧設定値(留守モード設定用電圧値)とをCPU36が比較して、通常モードでの着呼の待受動作中に、携帯電話機30用の電源の電圧値が、この留守モード用の電圧設定値以下となった場合に、携帯電話機30のモードを切り替えて留守モードを設定することができる。
【0149】
すなわち、この場合は、図33に示すように、通常モードでの着呼の待受動作中に(ステップS197)、CPU36が携帯電話機30用の電源の電圧値を測定して(ステップS195)、この携帯電話機30用の電源の電圧値が、RAM34に設定されている留守モード用の電圧設定値以下になっているかどうかをチェックしている(ステップS196)。
【0150】
そして、携帯電話機30用の電源の電圧値がメモリに設定されている所定の電圧値以下になったことがCPU36で検出されると、CPU36は、バス切替えスイッチ43を留守モード制御部41側に切替えることにより、留守モードを設定し(ステップS196のYESルートからステップS197)、留守モードでの着呼の待受動作に入る(ステップS198)。
【0151】
なお、上述のステップS196において、携帯電話機30用の電源の電圧値が所定の電圧以下になっていなければ、CPU36は、引続き携帯電話機30用の電源の電圧を測定し続ける(ステップS196のNOルート)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、携帯電話機30用の電源の電圧値が留守モード用の設定値以下であると、CPU36が、自動的に、留守モードを設定するので、携帯電話機30の消費電力を大幅に節約することができるようになる。
【0152】
また、本実施例における携帯電話機30では、留守モードと通常モードとのモードの切替え(設定)をタイマによって行なうことができる。
まず、留守モードを設定する場合は、図34(a)に示すように、CPU36が留守モードを設定(オン)にするためのタイマをスタートさせ(ステップS201)、通常モードでの着呼の待受動作中に(ステップS202)、タイマがタイムアウトしたかどうかを判定する(ステップS203)。
【0153】
そして、タイマがタイムアウトしたことがCPU36で検出されると、CPU36はバス切替えスイッチ43を留守モード制御部41側に切り替えて留守モードを設定し(ステップS204)、そのまま、留守モードでの着呼の待受動作に入る(ステップS205)。
【0154】
一方、留守モードを解除して通常モードを設定する場合は、図34(b)に示すように、CPU36が留守モードを解除(オフ)にするためのタイマをスタートさせ(ステップS201′)、留守モードでの着呼の待受動作中に(ステップS202′)、タイマがタイムアウトしたかどうかを判定する(ステップS203′)。
そして、タイマがタイムアウトしたことがCPU36で検出されると、CPU36はバス切替えスイッチ43をマイク48側に切り替えて留守モードを解除し(ステップS204′)、そのまま、通常モードでの着呼の待受動作に入る(ステップS205′)。
【0155】
このように、上述の携帯電話機30によれば、タイマでの計時結果が留守モード用設定値になると、留守モードが設定されるので、ユーザの不在などの理由により携帯電話機30が長時間放置されても、自動的に留守モードが設定され、これにより予め留守モードを設定しておくことを忘れた場合でも、着呼してきた通信相手からの通話内容などの音声情報を逃すことなく蓄積・録音することができるとともに、携帯電話機30の消費電力も大幅に節約できるようになる。
【0156】
さらに、本実施例における携帯電話機30では、上述のタイマとして時刻を刻むタイマ(実時間タイマ)を用いることにより、留守モードを設定又は解除する時刻を予め設定しておけば、この指定時刻に、自動的に留守モードの設定又は解除が行なわれるようにすることができる。なお、これらの指定時刻は、携帯電話機30のテンキーなどからの入力に応じて、キースイッチ39,表示操作部用制御部37を経由してCPU36によりRAM34に書き込まれて記憶されるようになっている。
【0157】
そして、この場合は、図35に示すように、携帯電話機30が通常モードでの着呼の待受動作中に(ステップS206)、CPU36が、RAM34に予め設定された留守モード設定用の指定時刻を読み出し、この指定時刻とCPU36内のタイマが刻んでいる時刻とを比較しており(ステップS207)、指定時刻になったと判定すると、CPU36は、バス切替えスイッチ43を留守モード制御部41側に切り替えることにより、留守モードを設定し(ステップS208)、留守モードでの着呼の待受動作に入る(ステップS209)。なお、上述のステップS207において、CPU36内のタイマでの時刻が指定時刻になっていない間は、留守モードの設定は行なわれない(ステップS207のNOルート)。
【0158】
さらに、このように留守モードが設定された後は、CPU36は、今度はRAM34から留守モード解除用の指定時刻を読み出し、この指定時刻とCPU36内で刻んでいる時刻とを比較して、タイマの時刻が指定時刻になったかどうかを判定しており(ステップS210)、指定時刻になったと判定すると、CPU36は、バス切替えスイッチ43をマイク48側に切り替えることにより、留守モードを解除して通常モードを設定し(ステップS211)、通常モードでの待受動作に入る(ステップS212)。なお、上述のステップS210において、CPU36内のタイマでの時刻が指定時刻になっていない間は、留守モードの解除は行なわれない。以降は、上述と同様の処理が繰り返される。
【0159】
このように、上述の携帯電話機30によれば、ユーザの指定時刻に留守モードを設定できるので、特に、予めユーザが不在となる時間が分かっている場合などに、効果的に留守モードを設定することができるようになるとともに、この場合も、携帯電話機30の消費電力が大幅に節約できるようになる。
また、本実施例における携帯電話機30では、CPU36内のタイマとして携帯電話機30の発着呼が断となるとともにスタート(トリガ)され所定の時間だけ時間を刻むタイマを用いることにより、携帯電話機30の発着呼断後、所定の時間が経過した場合に、自動的に留守モードが設定/解除されるようにすることもできる。
【0160】
すなわち、まず、留守モードが設定される場合は、図36に示すように、携帯電話機30での発着呼が断となると(ステップS213)、CPU36は、内部の留守モード設定用のタイマをスタートさせ(ステップS214)、携帯電話機30での発着呼があったかどうかの判定を行なう(ステップS215)。
このとき、携帯電話機30に発着呼があった場合は、CPU36は、上述のタイマをリセットしてから再びスタートさせ(ステップS215のYESルート)、発着呼がなかった場合は、このタイマがタイムアウトしたかどうかの判定を行ない(ステップS215のNOルートからステップS216)、タイムアウトしていれば、CPU36が、バス切替えスイッチを留守モード制御部41側に切り替えることにより、留守モードが設定される(ステップS217)。
【0161】
なお、上述のステップS216において、タイマがタイムアウトしていなければ、CPU36は、上述のステップS215における発着呼があるかどうかの判定を行なう(ステップS216のNOルート)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、発着呼断後、所定時間が経過すると、自動的に留守モードが設定されるので、予め留守モードに設定することを忘れて携帯電話機30が長時間放置されることになっても、着呼してきた通信相手からの通話内容などの音声情報を逃すことなく蓄積・録音できるとともに、携帯電話機30の消費電力も大幅に節約することができるようになる。
【0162】
なお、留守モードが解除される場合は、図37に示すように、携帯電話機30での発着呼が断となると(ステップS213′)、CPU36は、内部の留守モード設定用のタイマをスタートさせ(ステップS214′)、携帯電話機30での発着呼があったかどうかの判定を行なう(ステップS215′)。
このとき、携帯電話機30に発着呼があった場合は、CPU36は、上述のタイマをリセットしてから再びスタートさせ(ステップS215′のYESルート)、発着呼がなかった場合は、このタイマがタイムアウトしたかどうかの判定を行ない(ステップS215′のNOルートからステップS216′)、タイムアウトしていれば、CPU36が、バス切替えスイッチをマイク48側に切り替えることにより、留守モードが解除され通常モードが設定される(ステップS217′)。
【0163】
なお、上述のステップS216′において、タイマがタイムアウトしていなければ、CPU36は、上述のステップS215′における発着呼があるかどうかの判定を行なう(ステップS216のNOルート)。
さらに、本実施例における携帯電話機30では、マイクを通じて入力されるユーザの音声の内容を音声認識制御部42により識別することができるので、ユーザの音声によって留守モードを設定又は解除することができる。
【0164】
まず、留守モードを設定する場合は、図38に示すように、ユーザがマイク48を通じて音声を入力すると(ステップS221)、この音声信号が音声認識制御部42へ入力され、音声認識制御部42では、入力された音声の内容が留守モード設定用のキーワードであるかどうかが識別される(ステップS222)。
そして、この音声認識制御部42による識別の結果、マイク48を通じて入力された音声の内容が留守モード設定用のキーワードでなければ、上述のステップS221からの処理を繰り返して入力された音声内容の識別を行なうが(ステップS222のNOルート)、留守モード設定用のキーワードであった場合、音声認識制御部42がこの識別結果をCPU36に通知し、CPU36は、留守モードを設定してもよいかどうかをユーザに確認するための音声をスピーカ49から送出する(ステップS223)。
【0165】
これにより、ユーザが、留守モードを設定してもよいという確認を音声入力又はキー操作などで行なうと、CPU36はバス切替えスイッチ43を留守モード制御部41側に切り替えることにより留守モードを設定し(ステップS224のYESルートからステップS225)、その後、携帯電話機30は、この留守モードでの着呼の待受動作に入る(ステップS226)。
【0166】
なお、上述のようなユーザによる留守モードを設定してもよいという確認が行なわれない場合は、CPU36は留守モードを設定せずに、通常モードでの待受動作となる(ステップS224のNOルートからステップS227)。
一方、留守モードを解除する場合も、図39に示すように、ユーザがマイク48を通じて音声を入力すると(ステップS221′)、この音声信号が音声認識制御部42へ入力され、音声認識制御部42では、今度は、入力された音声の内容が留守モード解除用のキーワードであるかどうかが識別される(ステップS222′)。
【0167】
そして、この音声認識制御部42による識別の結果、マイク48を通じて入力された音声の内容が留守モード解除用のキーワードでなければ、上述のステップS221′からの処理を繰り返し、入力された音声内容の識別を行なうが(ステップS222′のNOルート)、識別結果が留守モード解除用のキーワードであった場合、音声認識制御部42がこの識別結果をCPU36に通知し、CPU36は、留守モードを解除してもよいかどうかをユーザに確認するための音声をスピーカ49から送出する(ステップS223′)。
【0168】
これにより、ユーザが、留守モードを解除してもよいという確認を音声入力又はキー操作などで行なうと、CPU36はバス切替えスイッチ43をマイク48側に切り替えることにより留守モードを解除して通常モードを設定し(ステップS224′のYESルートからステップS225′)、その後、携帯電話機30は、この留守モードでの着呼の待受動作に入る(ステップS226′)。
【0169】
なお、上述のようなユーザによる留守モードを解除してもよいという確認が行なわれない場合は、CPU36は留守モードを解除せずに、そのまま留守モードが継続され、留守モードでの待受動作となる(ステップS224′のNOルートからステップS227′)。
このように、上述の携帯電話機30によれば、複雑なキー操作を行なうことなく、音声のみで留守モード及び通常使用モードの設定・解除を行なうことができるので、携帯電話機30の操作性が大幅に向上する。
【0170】
さらに、本実施例における携帯電話機30では、着呼時に、着呼してきた通信相手に応じた電話番号情報やIDなどの識別情報から、着呼してきた通信相手に応じて留守モードを設定又は解除することもできる。なお、通常モード又は留守モードを設定する通信相手に対応する識別情報は、予めユーザによりCPU36を通じてRAM34に登録しておく。
【0171】
そして、この場合は、図40に示すように、携帯電話機30に着呼があり、この着呼がCPU36で検出されると(ステップS231)、CPU36は、この着呼してきた信号から通信相手の電話番号情報やIDなどの識別情報を抽出して確認し(ステップS232)、この識別情報と、RAM34などに予め登録された通信相手に応じてモードを設定するための登録情報とを比較する(ステップS233)。
【0172】
この結果、着呼してきた通信相手の識別情報が、着呼に応答したい通信相手として登録されていないことがRAM34の登録情報からわかると、CPU36は、着呼してきた通信相手に応答する必要がないものとして、留守モード制御部41を起動して、留守録動作を実行させ(ステップS233のNOルートからステップS234)、その後、通信相手からの通話が終了して留守録動作が終了すると(ステップS235)、CPU36は留守モードを継続したまま次の着呼の待受動作に入る(ステップS236)。
【0173】
一方、上述のステップS233において、着呼してきた通信相手の識別情報が、着呼に応答したい通信相手としてRAM34などに登録されていれば、CPU36は、通常通り、呼出し音を鳴動させ(ステップS233のYESルートからステップS237)、その後、通信相手との通常の通話が終了すると(ステップS238)、CPU36は再び留守モードにて次の着呼の待受動作に入る(ステップS236)。
【0174】
このように、上述の携帯電話機30によれば、着呼があった際、例えば、応答したい通信相手に対しては通常モードで通常の通話を行ない、応答したくない通信相手に対しては留守モードで通信相手からの通話内容などの音声情報を蓄積・録音することができるので、応答したくない通信相手とは直接通話を行なわなくても、その用件を確認することができる。
【0175】
(b)第2実施例の説明
図41は本発明の第2実施例としての携帯電話機(モード切替え式電話機)の構成を示すブロック図であるが、この図41に示すように、本実施例における携帯電話機30Bでは、第1実施例の図7にて前述した留守録機能制御部413の代わりに簡易ページャ機能制御部413′を用いて留守モード制御部41′が構成されている。なお、この図41において、図7中と同一符号が指す部分は、図7にて前述したものとそれぞれ同様のものである。
【0176】
ここで、この簡易ページャ機能制御部413′は、留守モード時に着呼してきた通信相手からの通話内容(メッセージなど)を、第1実施例にて前述した留守録機能制御部413のように音声情報としてRAM412に蓄積して録音させるよう制御するのではなく、文字情報としてRAM412に蓄積させるよう制御するものである。
つまり、第1実施例の携帯電話機30でいう「留守モード」が着呼してきた通信相手からのメッセージなどを音声情報として蓄積(録音)させるモードであったのに対し、本実施例の携帯電話機30Bでいう「留守モード」は、着呼してきた通信相手からのメッセージなどを文字情報として蓄積(録音)させるモードということになる。
【0177】
従って、本実施例の携帯電話機30Bにおける「留守モード」の設定や解除などの各動作には、それぞれ第1実施例にて前述した動作を適用することができる。
すなわち、本実施例における携帯電話機30Bでも、呼出し音のボリューム音量に応じて、通常モードと留守モードとの切替え(設定)を行なうことができる。
具体的には、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム値以下であれば、メインCPU36は、留守モード制御部41′を起動するとともに、バス切替えスイッチ43を留守モード制御部41側に切り替えることにより留守モードを設定し、逆に、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム値以下でない場合は、留守モードは設定しない。
【0178】
一方、留守モードが設定されている状態で、呼出し音のボリューム音量が通常モード用のボリューム値以上であれば、マイク48から入力される音声が無線部31を通じて送出されるように、バス切替えスイッチ43がマイク48側に切替えられることにより留守モードが解除される(通常モードが設定される)。なお、呼出し音のボリューム音量が通常モード用のボリューム値以上でない場合は、留守モードは解除されない。
【0179】
つまり、本実施例でも、例えば、呼出音のボリューム音量(電子ボリューム45のボリューム値)が「0〜10」まで存在し、留守モード用のボリューム音量を「3」,通常モード用のボリューム音量を留守モード用のボリューム音量「3」以上の「7」に設定しておいた場合、呼出し音のボリュームを「3」以下にすれば自動的に留守モードになり、「7」以上にすれば留守モードが解除されて通常モードになるのである。
【0180】
従って、着呼に応答したくないなどの場合には、呼出し音を小さくして呼出し音のボリューム音量を留守モード用設定値以下にしておき、逆に、着呼に応答したい場合には、呼出し音を大きくして呼出し音のボリューム音量を通常モード用設定値以上にしておけば、自動的に、留守モード又は通常モードが設定されるので、例えば、呼出し音のボリューム音量を小さくしておいたために着呼に気づかない場合でも、留守モードにて自動的に通信相手からの通話内容を、本実施例の携帯電話機30Bでは、文字情報として蓄積することができるようになる。
【0181】
なお、上述の留守モード用のボリューム設定値,通常モード用のボリューム設定値は可変であり、上述の通常モード用設定値を、留守モード用設定値以上の値として設定すれば、通常モードになる場合と留守モードになる場合とを明確にでき、確実に通常モードと留守モードとを切り替えることができる。
また、上述のように、RAM34における通常モード用設定値,留守モード用設定値はユーザにより設定変更することができるので、通常モード,留守モードが設定される呼出し音のボリューム音量の設定をユーザにとって都合よく自由に変更することができる。
【0182】
また、本実施例における携帯電話機30Bでは、予めRAM34に設定しておく留守モード用のボリューム音量を「0」に設定しておけば、ユーザが着呼に応答したくない場合などに呼出し音が鳴らないように「0」にすれば、自動的に留守モードが設定され、ボリューム音量が「0」以外の値であれば、通常モードが設定されるようにすることもできる。
【0183】
従って、留守モード用設定値を、呼出音がゼロに相当する値に設定しておくことにより、着呼に応答したくないために呼出し音をゼロにしておいた場合でも、着呼があれば自動的に留守モードになるので、通信相手からの通話内容などを逃すことなく確実に文字情報として蓄積できるようになる。また、このように呼出し音をゼロに設定しておいたことを忘れていて着呼があっても気づかない場合でも、通信相手からの通話内容などを逃すことなく確実に文字情報として蓄積することができる。
【0184】
ここで、携帯電話機30Bに着呼があってから留守モードを実行させるまでには、通常、ある程度、呼出し音を鳴動させるが、本実施例でも、留守モード下で通信相手からのメッセージなどを、留守モード制御部41′のRAM412に文字情報として蓄積させるまでに鳴動させる呼出し音の回数を、呼出し音調整用の電子ボリューム45のボリューム音量に応じて設定することができるので、留守モードを実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数を、予め個別に設定しておく必要がなく、これにより携帯電話機30Bの操作性が大幅に向上する。
【0185】
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、留守モードが予め設定されている場合は、呼出し音のボリューム音量とは無関係に留守モードが継続される一方、留守モードに予め設定されていない場合は、呼出し音のボリューム音量とRAM34に設定されている留守モード用のボリューム値とが比較され、呼出し音のボリューム音量が、留守モード用のボリューム値以下であれば、留守モードが設定され、そうでなければ通常モードが設定される。
【0186】
一方、通常モード設定用のキーなどにより予め通常モードに設定されている場合は、留守モード設定用のキーが押下されるなどによって留守モードが設定されない限り、呼出し音のボリューム音量とは無関係に通常使用モードが継続され、予め通常モードに設定されていない場合には、呼出し音のボリューム音量と、通常モード用のボリューム値,留守モード用のボリューム設定値とが比較され、呼出し音のボリューム音量が留守モード用のボリューム設定値以下になっていれば留守モードが設定され、呼出し音のボリューム音量が通常モード用のボリューム設定値以上になっていれば通常モードが設定される。
【0187】
従って、ユーザが着呼に応答したくないので呼出し音を小さくした場合やこのように呼出し音を小さくしたことを忘れてしまって着呼に気づかない場合などでも、確実に、着呼に応答してその情報を蓄積することができるようになる。
なお、本実施例でも、上述のように留守モードが設定されると、いずれの場合も、自動的にCPU36がミュート部46を制御してマイク48からの送信音声をミュート(送信レベルがゼロ)状態にし、逆に、通常モードが設定されると、自動的にCPU36がミュート部46を制御してこのミュート状態を開放する。
【0188】
従って、通常、留守モードでは使用されないマイク48などの消費電力を削減することができるので、携帯電話機30Bの消費電力も大幅に削減できるようになる。
さらに、本実施例の携帯電話機30Bでも、着呼があったことがCPU36で検出され、且つ、留守モードを設定するための所要のキー操作が行なわれたことがCPU36で検出されると、自動的に留守モードが設定されるので、複雑な手順を必要とせずに、極めて容易に、留守モードを設定することができるようになる。なお、具体的に、携帯電話機30Bでの所要のキー操作とは、例えば、モード切替え用のキーを押下するなどの操作である。
【0189】
また、本実施例における携帯電話機30Bでは、モードを切り替えるための所要のキー操作が行なわれると、直ぐに発信側の携帯電話機からの音声を、簡易ページャ機能制御部413′によりRAM41に蓄積することが可能であり、急な着呼に対して応答できない場合や意図的に応答しない場合などでも、極めて簡単な手順で通信相手からのメッセージなどを蓄積することができるようになる。
【0190】
さらに、本実施例におる携帯電話機30Bでも、モードを切り替えるための所要のキー操作が行なわれると、直ぐに呼出し音を「0」にし、その後は、呼出し音調整用の電子ボリューム45のボリューム音量の値に応じて設定された呼出し音の回数に相当する時間だけ待機したのちに、通信相手からの通話内容などを録音することができるので、留守モードにおける文字情報の蓄積動作を実行させるまでの時間を極めて簡単な手順で設定することができるようになる。
【0191】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、留守モードに切り替えるための所要のキー操作を行なった時点で、既に留守モード状態である場合は、簡易ページャ機能制御部413′により、直ぐに通信相手からの通話内容などの音声録音動作が実行されるので、急な着呼に対しても即座に通信相手からの通話内容を録音することができるようになる。
【0192】
なお、上述のように留守モードに切り替えるための所要のキー操作を行なった時点で既に留守モード状態である場合、呼出し音のボリューム音量を「0」に設定してから、着信してきた音声を直ぐにRAM412に蓄積することもできる。
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、モードを切り替えるための所要のキー操作を行なうことにより設定された留守モードを、1回の着呼に対してのみ有効にして、その後は通常モードに設定するようにすることができるので、応答したくない着呼などに対してのみ留守モードを設定して、通常の通話を行なわずに通信相手からのメッセージなどの音声を文字情報として留守モード制御部41′のRAM412などに蓄積することができるようになる。
【0193】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、上述のように1回の着呼に対してのみ留守モードを実行させるだけでなく、留守モードを実行させたのちもこの留守モードを継続するように設定することができるので、通常の通話を行なわずに通信相手からのメッセージなどの音声を文字情報として留守モード制御部41′のRAM412などに蓄積したのち、その都度、留守モードを設定しなおすという手間が省ける。
【0194】
なお、上述のように、留守モードを1回のみ実行させるためには、留守モードに切り替えるためのキーが押下されたのち、さらに他の任意のキー操作を行なうことによって実行させることができるので、留守モードに切り替えるためのキーを押下したのち、さらにユーザの操作しやすいキーを押下することにより、簡単に該当着呼に対して留守モードを実行させることできるようになる。
【0195】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、モードを切り替えるための所要のキー操作を行なったのちに、留守モードを実行させる回数を設定するためのキー操作を行なって、留守モード時での留守モードを実行させる回数を設定することができるので、例えば、ある一定の時間の間は着呼に応答できないことが分かっている場合などにおいて、このように留守モードを実行させる回数を予め設定しておけば、この間の着呼の通話内容などを逃すことなく録音できるようになる。また、留守モードを実行させる回数の設定を、キー押下回数によって行なえば、設定の際の操作性も大いに向上する。
【0196】
なお、留守モードを実行させることができる最大回数は、文字情報を蓄積するメモリ(本実施例では、RAM412)の容量などに応じて異なる。
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、呼出し音のボリューム音量を下げるためのボリュームダウンキーを押下(操作)することによって、"エニーキー・アンサー"機能を動作させずに留守モードに切り替えることができるので、極めて簡単な操作で留守モードを設定することができるようになる。
【0197】
さらに、このとき、ボリュームダウンキー操作を1回行なった場合は、留守モードを実行させて着信してきた通信相手からのメッセージなどの音声を文字情報として蓄積するまでに鳴動させる呼出し音の設定回数(ボリューム連動設定値)を変えず、ボリュームダウンキー操作を複数回行なった場合は、この呼出し音の設定回数を変えるようにすることができるので、通信相手からのメッセージなどを文字情報として蓄積させるまでの時間を、極めて簡単な手順で設定することができるようになる。
【0198】
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、着呼があった場合に、終話キーを押下することによって"エニーキー・アンサー"機能による応答を行なわずに留守モードを設定して動作させることができるので、この場合も、極めて簡単な手順で留守モードを設定・実行させることができ、これにより、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードに設定して通信相手からのメッセージなどを文字情報として留守モード制御部41′のRAM412に蓄積することができるようになる。
【0199】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、留守モード設定用の専用キー(機能キー)が設けられている場合、着呼があった場合に、留守モードを設定するための所要のキー操作として、この専用キーを押下するだけで、"エニーキー・アンサー"機能を動作させずに留守モードを設定することができるので、この場合も、極めて簡単な手順で留守モードを設定・実行させることができ、これにより、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードを設定して通信相手からのメッセージなどの音声を文字情報として留守モード制御部41′のRAM412に蓄積して録音することができるようになる。
【0200】
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、着呼があった場合に、任意のキーをある一定時間(所定時間)以上継続して押下(操作)することによって、"エニーキー・アンサー"機能による応答を行なわずに、留守モードを設定することができるので、極めて簡単な手順で留守モードを設定することができるとともに、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードを設定・動作させて、着呼してきた通信相手からのメッセージなどの音声を文字情報として蓄積することができるようになる。
【0201】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、着呼があった場合に、任意のキーをある一定時間(所定時間)内に複数回連続して押下(操作)することによって、"エニーキー・アンサー"機能による応答を行なわずに、留守モードを設定することができるので、この場合も極めて簡単な手順で留守モードを設定することができるとともに、急な着呼に対しても応答したくない場合などには、即座に留守モードを設定・動作させて、着呼してきた通信相手からのメッセージなどの音声を文字情報として蓄積することができるようになる。
【0202】
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、着呼があった場合に、任意のキーを2つ以上同時に押下(操作)することによって、"エニーキー・アンサー"機能による応答を行なわずに、留守モードを設定することができ、具体的には、任意のキーと呼出し音の音量を調整するボリュームキーとを同時に押下することにより、留守モードまたは通常モードを設定することができるので、特に、携帯電話機のように、配置できるキーの数が制限され留守モード設定専用のキーを設けることができない電話機などでも、極めて簡単な操作で留守モードの設定を行なうことができるようになる。
【0203】
さらに、本実施例における携帯電話機30でも、留守モードが設定されると、着呼があった際の呼出し音のボリューム音量を自動的に「0」に設定し、留守モードが設定されている状態で、呼出し音のボリューム音量を上げることによって、留守モードを解除することができるので、例えば、着呼に応答したくないために留守モードを設定すると、自動的に呼出し音をゼロに設定し、また、着呼に応答したいために呼出し音のボリューム音量を上げると、留守モードが自動的に解除され、これにより利用者の意思に応じて自動的に留守モードの設定・解除を行なうことができるようになり、留守モード設定の操作性も大幅に向上する。
【0204】
なお、本実施例における携帯電話機30Bでも、留守モードを設定した場合は、CPU36が送信音声ミュート部46を制御して携帯電話機30Bからの音声の送信状態をミュート(送信レベルがゼロ)状態にすることができるので、携帯電話機30Bの送信電力を大幅に節約できるようになる。
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、携帯電話機30B用の電源(図示略)の電圧値と、予めRAM34に設定される留守モード用の電圧設定値(留守モード設定用電圧値)とをCPU36が比較して、通常モードでの着呼の待受動作中に、携帯電話機30B用の電源の電圧値が、この留守モード用の電圧値設定値以下となった場合に、携帯電話機30のモードを切り替えて留守モードを設定することができる。
【0205】
従って、携帯電話機30B用の電源の電圧値が留守モード用の設定値以下であると、CPU36が、自動的に、留守モードを設定するので、携帯電話機30Bの消費電力を大幅に節約することができるようになる。
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、タイマでの計時結果が留守モード用設定値になると、留守モードが設定されるようにすることができるので、ユーザの不在などの理由により携帯電話機30Bが長時間放置されても、自動的に留守モードが設定され、これにより予め留守モードを設定しておくことを忘れた場合でも、着呼してきた通信相手からのメッセージなどを逃すことなく文字情報として蓄積することができるとともに、携帯電話機30Bの消費電力も大幅に節約できるようになる。
【0206】
また、本実施例における携帯電話機30Bでも、上述のタイマとして時刻を刻むタイマ(実時間タイマ)を用いることにより、留守モードを設定又は解除する時刻を予め設定しておけば、この指定時刻に、自動的に留守モードの設定又は解除が行なわれるようにすることができるので、特に、予めユーザが不在となる時間が分かっている場合などに、効果的に留守モードを設定することができるようになるとともに、この場合も、携帯電話機30Bの消費電力が大幅に節約できるようになる。
【0207】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、CPU36内のタイマとして、携帯電話機30Bの発着呼が断となるとともにスタート(トリガ)され所定の時間だけ時間を刻むタイマを用いることにより、携帯電話機30Bの発着呼断後、所定の時間が経過した場合に、自動的に留守モードが設定/解除されるようにすることができるので、ユーザが予め留守モードに設定することを忘れて携帯電話機30Bが長時間放置されることになっても、着呼してきた通信相手からの通話内容などの音声情報を逃すことなく蓄積・録音できるとともに、携帯電話機30Bの消費電力も大幅に節約することができるようになる。
【0208】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、マイクを通じて入力されるユーザの音声の内容を音声認識制御部42により識別することができるので、ユーザの音声によって留守モードを設定又は解除することができる。
従って、複雑なキー操作を行なうことなく、音声のみで留守モード及び通常使用モードの設定・解除を行なうことができるので、携帯電話機30Bの操作性が大幅に向上する。
【0209】
さらに、本実施例における携帯電話機30Bでも、着呼時に、着呼してきた通信相手に応じた電話番号情報やIDなどの識別情報から、着呼してきた通信相手に応じて留守モードを設定又は解除することができるので、着呼してきた応答したい通信相手に対しては通常モードで通常の通話を行ない、応答したくない通信相手に対しては留守モードで通信相手からの通話内容などの音声情報を蓄積・録音することができ、ユーザにとって都合のよい携帯電話機30Bの使用が可能になる。
【0210】
(c)第3実施例の説明
図42は本発明の第3実施例としての携帯電話機(モード切替え式電話機)の構成を示すブロック図であるが、この図42に示す携帯電話機30Cは、着呼があった場合に通常の通話を行なう通常モード(第1のモード)と、着呼があった場合に着信してきた通信相手の電話機(発信電話機)に対しメッセージを送出してからこの通信相手からの音声を録音(蓄積)する留守録モード(第2のモード)と、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから発信電話機からの文字情報(音声以外の情報)を蓄積する簡易ページャモード(第3のモード)との3つのモードを有するもので、このため、この携帯電話機30Cは、第1実施例にて前述した留守録機能制御部413と第2実施例にて前述した簡易ページャ機能制御部413′とで構成された留守モード制御部41Cを有している。
【0211】
なお、411A,411Bはリード・オンリー・メモリ(ROM)で、それぞれ留守録機能制御部413,簡易ページャ機能制御部413′の動作手順などをプログラムしたソフトウェアを保持しておくものである。また、他の各構成部分はそれぞれ第1実施例にて前述したものと同様のものである。
【0212】
ここで、上述の留守モード制御部41Cは、メインCPU36の制御に応じて留守録機能制御部413,簡易ページャ機能制御部413′のいずれかを起動することにより、発信電話機からのメッセージ(音声)を録音する留守録モードと、発信電話機からのメッセージを文字情報として蓄積する簡易ページャモードとの2つのモードを切り替えるものである。なお、本実施例でも、通常モードとこれら2つのモードとの切替えは、CPU36がバス切替えスイッチ43をマイク48側か留守モード制御部41C側へ切り替えることによって行なわれるようになっている。
【0213】
そして、CPU36により留守録機能制御部413が起動された場合は、この留守録機能制御部413により、無線部31を通じて受信した発信電話機からのメッセージが音声情報としてRAM(音声メモリ)412に蓄積・録音され、簡易ページャ機能制御部413′が起動された場合は、この簡易ページャ機能制御部413′により、無線部31を通じて受信した発信電話機からのメッセージが文字情報としてRAM412に蓄積されるようになっている。
【0214】
このような構成により、本実施例の携帯電話機30Cでは、CPU36により留守録機能制御部413が起動されて留守録モードとなっている状態で、発信電話機からのメッセージを音声情報としてRAM412に蓄積して録音している場合に、このRAM412の記憶容量が少なくなり、ある所定値以下になったとCPU36が判断すると、CPU36が留守録機能制御部413の代わりに簡易ページャ機能制御部413を起動して、発信電話機からのメッセージを、音声情報に比べて情報量の少ない文字情報としてRAM412に蓄積することができる。
【0215】
以下、上述のような動作について、図43に示すフローチャート(ステップS241〜ステップS251)を参照しながら詳述する。
まず、携帯電話機30Cに着呼があり、この着呼がCPU36で検出されると(ステップS241)、まず、CPU36は、留守録モードが設定されているかどうかの判定を行ない(ステップS242)、留守録モードが設定されていれば、さらに留守録モード用のメモリ(RAM412)の記憶容量の残量をチェックして残量があるかどうかの判定を行なう(ステップS242のYESルートからステップS243)。
【0216】
そして、まだ、RAM412の記憶容量に残量があれば、CPU36は、留守録機能制御部413を起動して留守録モードを実行させ、発信電話機からのメッセージなどを音声情報としてRAM412に蓄積・録音する(ステップS243のNOルートからステップS244)。
その後、CPU36は、発信電話機からの通話が終了する際に送信される終話要求を受信したかをチェックし(ステップS245)、終話要求を受信していれば、通話を終了し(ステップS245のYESルートからステップS249)、終話要求を受信していなければ、さらにRAM412の記憶容量に残量があるかどうかを判定する(ステップS245のNOルートからステップS243)。
【0217】
ここで、RAM412の記憶容量の残量が少なくなり、ある所定値以下になると、CPU36は、留守録機能制御部413の代わりに簡易ページャ機能制御部413′を起動し、簡易ページャ機能制御部413′は、それまで音声情報としてRAM412に蓄積・録音していた発信電話機からのメッセージなどを、音声情報よりも情報量の少ない文字情報としてRAM412に蓄積してゆく(ステップS243のYESルートからステップS247)。
【0218】
その後は、上述のステップS245と同様に、CPU36が発信電話機からの通話が終了する際に送信される終話要求を受信したかをチェックし(ステップS248)、終話要求を受信するまで、この簡易ページャモードの実行を継続し(ステップS248のNOルート)、終話要求を受信した時点で発信電話機との通話を終了する(ステップS248のYESルートからステップS249)。
【0219】
なお、上述のステップS242において、留守録モードが設定されていない場合は、CPU36は簡易ページャモードが設定されているかをチェックし(ステップS242のNOルートからステップS250)、簡易ページャモードが設定されている場合は、上述のステップS247以降の処理を行なう(ステップS250のYESルート)。
また、上述のステップS250において、簡易ページャモードが設定されていない場合、つまり、着呼があった際、留守録モードも簡易ページャモードも設定されていない場合は、通常モードによる通話が行なわれる(ステップS250のNOルートからステップS251)。
【0220】
このように、本実施例における携帯電話機30Cによれば、留守録モード下で、発信電話機からのメッセージなどの音声をRAM412に蓄積・録音している場合に、RAM412の記憶容量が少なくなり所定値以下になると、この発信電話機からのメッセージなどの音声をより少ない情報量で表した文字情報としてRAM412に蓄積する簡易ページャモードに切り替えることができるので、RAM412などの音声メモリの記憶容量を極めて効率的に使用できる。
【0221】
なお、実用的には、留守モードが設定されると、まず最初に、音声を蓄積・録音する留守録モードが選択され、その後、RAM412の記憶容量が所定値以下になると、簡易ページャモードに切り替えることが考えられる。
従って、この場合も、音声情報を優先的にメモリ(RAM412)に蓄積・録音しつつ、このメモリの記憶容量も極めて効率的に使用できるようになる。
【0222】
(d)その他
なお、上述の各実施例(第1実施例〜第3実施例)では、携帯電話機30,30B,30Cにおけるモードの設定について述べたが、本発明は、これに限定されるものではなく、一般家庭に設置されるような固定型の電話機などにも適用することができ、この場合も、上述の各実施例と同様の作用・効果が得られる。
【0223】
以上の実施例及び変形例を含む実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(e)付記
(付記1)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、着呼の有無を検出する着呼検出手段と、所要のキー操作であるかどうかを検出するキー操作検出手段と、該着呼検出手段によって着呼があったことが検出され、且つ、該キー操作検出手段により、所要のキー操作が行なわれたことが検出されると、前記第2のモードに設定する制御手段とが設けられたことを特徴とする、モード切替え式電話機。
【0224】
(付記2)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、着呼があった場合に、所要のキー操作を行なうことにより、前記第2のモードにすることを特徴とする、モード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0225】
(付記3)
該所要のキー操作を行なうことにより、該第2のモードにされると、直ぐに情報蓄積動作を実行することを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
(付記4)
該所要のキー操作を行なうことにより、該第2のモードにされると、直ぐに呼出し音をゼロにし、その後は、該電話機の呼出し音調整用ボリュームの値に応じて設定された呼出し音の回数に相当する時間だけ待機したのちに、情報蓄積動作を実行することを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0226】
(付記5)
該所要のキー操作を行なうことにより設定された該第2のモードは、該当着呼についてのみ有効であることを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
(付記6)
該所要のキー操作がボリュームダウンキー操作であり、該ボリュームダウンキー操作を1回行なった場合は、情報蓄積動作を実行するまでに鳴動させる呼出し音の回数を規定するためのボリューム連動設定値を変えず、該ボリュームダウンキー操作を複数回行なった場合は、該ボリューム連動設定値を変えることを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0227】
(付記7)
該所要のキー操作が所定時間以上継続して行なわれると、前記第2のモードにすることを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
(付記8)
該所要のキー操作が所定時間内に複数回行なわれると、前記第2のモードにすることを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0228】
(付記9)
該所要のキー操作が任意の異なるキーを同時に押下する操作であることを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
(付記10)
該所要のキー操作が任意のキーとボリュームキーとを同時に押下する操作であることを特徴とする、付記9記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0229】
(付記11)
前記第2のモードに設定すると、呼出し音をゼロに設定することを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
(付記12)
該呼出し音設定のためのボリュームを上げることにより、前記第2のモードが解除されることを特徴とする、付記11記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0230】
(付記13)
前記第2のモードに設定すると、送信状態をミュート状態にすることを特徴とする、付記2記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
(付記14)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、該電話機用の電源の電圧値と第2のモード設定用電圧値とを比較する比較手段と、該比較手段にて、該電源の電圧値が該第2のモード設定用電圧値以下であると判定されると、前記第2のモードにする制御手段とが設けられたことを特徴とする、モード切替え式電話機。
【0231】
(付記15)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、計時手段と、第2のモード設定用計時値を設定する設定手段と、該計時手段での計時結果と該設定手段での該第2のモード設定用計時値とを比較する比較手段と、該比較手段にて、該計時手段での計時結果が該第2のモード設定用計時値になったと判定されると、前記第2のモードにする制御手段とが設けられたことを特徴とする、モード切替え式電話機。
【0232】
(付記16)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、該電話機に計時手段を設け、該計時手段での計時結果と第2のモード設定用計時値とを比較し、該計時手段での計時結果が該第2のモード設定用計時値になると、前記第2のモードにすることを特徴とする、モード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0233】
(付記17)
該計時手段が実時間タイマとして構成され、指定時刻になると、前記第2のモードにすることを特徴とする付記16記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
(付記18)
該計時手段が発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成され、発着呼断後、所定時間が経過すると、前記第2のモードにすることを特徴とする、付記16記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0234】
(付記19)
該計時手段が発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成され、発着呼断後、所定時間が経過すると、前記第2のモードにする一方、前記第2のモードを設定している状態で、発着呼断後、所定時間が経過すると、前記第2のモードを解除することを特徴とする、付記16記載のモード切替え式電話機におけるモード設定方法。
【0235】
(付記20)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、音声入力手段と、該音声入力手段を通じて入力された第1のモードあるいは第2のモードの設定・解除のための音声の内容を識別する音声識別手段と、該音声識別手段によって識別された結果に基づき、前記第2のモード及び前記第1のモードの設定・解除を行なう制御手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、モード切替え式電話機。
【0236】
(付記21)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、通信相手に応じた識別情報に対応して前記第1のモード又は前記第2のモードを設定する識別情報対モード設定手段と、着呼してきた通信相手の識別情報と該識別情報対モード設定手段で設定されている識別情報とを比較する比較手段と、該比較手段での比較結果に基づき、前記第2のモード及び前記第1のモードの設定・解除を行なう制御手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、モード切替え式電話機。
【0237】
(付記22)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの音声情報を音声メモリに蓄積する第2のモードと、着呼があった場合に該発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの音声以外の情報を蓄積する第3のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、前記第2のモード下で、音声情報を該音声メモリに蓄積している場合に、該音声メモリの記憶容量が所定値以下になると、前記第3のモードに切り替えることを特徴とする、モード切替え式電話機におけるモード切替え方法。
【0238】
(付記23)
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの音声情報を音声メモリに蓄積する第2のモード及び着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの音声以外の情報を蓄積する第3のモードからなる留守モードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、該留守モードが設定されると、まず最初に、音声情報を該音声メモリに蓄積する前記第2のモードが選択され、その後、該音声メモリの記憶容量が所定値以下になると、前記第3のモードに切り替えることを特徴とする、モード切替え式電話機におけるモード切替え方法。
【図面の簡単な説明】
【0239】
【図1】本発明の関連技術を示すブロック図である。
【図2】本発明の関連技術を示すブロック図である。
【図3】本発明の関連技術を示すブロック図である。
【図4】本発明を示すブロック図である。
【図5】本発明を示すブロック図である。
【図6】本発明を示すブロック図である。
【図7】第1実施例としての携帯電話機(モード切替え式電話機)の構成を示すブロック図である。
【図8】(a),(b)はそれぞれ第1実施例の携帯電話機において呼出し音のボリューム音量に応じて通常モード/留守モードの設定を行なう場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図9】(a),(b)はそれぞれ第1実施例の携帯電話機において呼出し音のボリューム音量に応じて通常モード/留守モードの設定を行なう場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】(a),(b)はそれぞれ第1実施例の携帯電話機において呼出し音のボリューム音量に応じて通常モード/留守モードの設定を行なう場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】第1実施例の携帯電話機において呼出し音のボリューム音量に応じて留守モードを実行させるまでの呼出し音の鳴動回数を設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】(a),(b)はそれぞれ第1実施例の携帯電話機において通常モード又は留守モードが予め設定されていない場合に呼出し音のボリューム音量に応じて各モードを設定する動作を説明するためのフローチャートである。
【図13】第1実施例の携帯電話機において所要のキー操作により留守モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】第1実施例の携帯電話機においてモード切替え用のキー操作により留守モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】第1実施例の携帯電話機において所要のキー操作により直ぐに留守モードを実行させる場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図16】第1実施例の携帯電話機において呼出し音をゼロにしたのち呼出し音のボリューム音量に応じて呼出し音を鳴動させる動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】第1実施例の携帯電話機において所要のキー操作を行なった時点で既に留守モードが設定されている場合に直ぐに留守モードを実行させる動作を説明するためのフローチャートである。
【図18】第1実施例の携帯電話機において所要のキー操作を行なった時点で既に留守モードが設定されている場合に呼出し音をゼロにしたのち直ぐに留守モードを実行させる動作を説明するためのフローチャートである。
【図19】第1実施例の携帯電話機において設定された留守モードを1回の着呼に対してのみ設定・実行させる場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】第1実施例の携帯電話機において設定された留守モードを複数回実行させる場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】第1実施例の携帯電話機において設定された留守モードを複数回実行させる場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図22】第1実施例の携帯電話機において実行させる留守モード回数をキーの押下回数に応じて設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図23】第1実施例の携帯電話機においてボリュームキーの操作によって留守モードを設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図24】第1実施例の携帯電話機においてボリュームキーの操作回数に応じて鳴動させる呼出し音の回数を設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図25】第1実施例の携帯電話機において終話キーの操作によって留守モードを設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図26】第1実施例の携帯電話機において留守モード設定用の専用キーの操作によって留守モードを設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図27】第1実施例の携帯電話機において所要のキー操作の継続時間に応じて留守モードを設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図28】第1実施例の携帯電話機において所要のキー操作回数に応じて留守モードを設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図29】第1実施例の携帯電話機において2つ以上の異なるキーが同時に押下された場合に留守モードを設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図30】第1実施例の携帯電話機において任意のキーとボリュームキーとが操作された場合に留守モードを設定・実行する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図31】第1実施例の携帯電話機において留守モードが設定された場合に呼出し音のボリューム音量をゼロに設定する動作を説明するためのフローチャートである。
【図32】第1実施例の携帯電話機においてボリュームアップキーを操作することによって留守モードを解除する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図33】第1実施例の携帯電話機において電源の電圧値に応じて留守モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図34】(a),(b)はそれぞれ第1実施例の携帯電話機においてタイマによって留守モード/通常モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図35】第1実施例の携帯電話機においてタイマを用いて指定時刻に留守モード/通常モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図36】第1実施例の携帯電話機において発着呼の有無状態に応じて留守モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図37】第1実施例の携帯電話機において発着呼の有無状態に応じて留守モードを解除する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図38】第1実施例の携帯電話機においてユーザの音声により留守モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図39】第1実施例の携帯電話機においてユーザの音声により留守モードを解除する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図40】第1実施例の携帯電話機において着呼してきた通信相手の識別情報に応じて留守モードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図41】第2実施例としての携帯電話機(モード切替え式電話機)の構成を示すブロック図である。
【図42】第3実施例としての携帯電話機(モード切替え式電話機)の構成を示すブロック図である。
【図43】第3実施例の携帯電話機においてメモリの記憶容量の残量に応じて留守録モード/簡易ページャモードを設定する場合の動作を説明するためのフローチャートである。
【図44】(a),(b)はそれぞれ一般的な携帯電話機における留守モードの設定/解除動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0240】
1,2 電話機
3 ネットワーク
11 送受信部
12 モード切替え部
13 第1のモード設定用ボリューム値
14 第2のモード設定用ボリューム値
14A 第2のモード設定用電圧値
14B 第2のモード設定用計時値
15,15B,15D 比較手段
16,24,24A,24B,24C,24D 制御手段
17 メモリ
18 呼出し音調整用ボリューム
19,48 マイク(音声入力手段)
20,49 スピーカ
21,50 ブザー
22 着呼検出手段
23 キー操作検出手段
25 キー
25A 電源
26 計時手段
27 音声識別手段
28 識別情報対モード設定手段
30,30B,30C 携帯電話機(モード切替え式電話機)
31 無線部
32 メモリ(EEPROM)
33,411,411A,411B リード・オンリー・メモリ(ROM)
34,412 ランダム・アクセス・メモリ(RAM)
35 バックアップ回路
36 メインCPU(制御手段,比較手段,着呼検出手段,計時手段)
37 表示操作部用制御部(キー操作検出手段)
38 液晶ディスプレイ(LCD)
39 キースイッチ
40 ベースバンド部
41,41′,41C 留守モード制御部
42 音声認識制御部(音声識別手段)
43 バス切替えスイッチ
44,45 電子ボリューム
46,47 ミュート部
121 第1のモード
122 第2のモード
413 留守録機能制御部
413′ 簡易ページャ機能制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能なモード切替え式電話機であって、
計時手段と、
第2のモード設定用計時値を設定する設定手段と、
該計時手段での計時結果と該設定手段での該第2のモード設定用計時値とを比較する比較手段と、
該比較手段にて、該計時手段での計時結果が該第2のモード設定用計時値になったと判定されると、前記第2のモードにする制御手段とが設けられたことを特徴とする、モード切替え式電話機。
【請求項2】
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能な電話機において、
該電話機に計時手段を設け、該計時手段での計時結果と第2のモード設定用計時値とを比較し、該計時手段での計時結果が該第2のモード設定用計時値になると、前記第2のモードにすることを特徴とする、モード設定方法。
【請求項3】
該計時手段が実時間タイマとして構成され、指定時刻になると、前記第2のモードにすることを特徴とする、請求項2記載のモード設定方法。
【請求項4】
該計時手段が発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成され、発着呼断後、所定時間が経過すると、前記第2のモードにすることを特徴とする、請求項2記載のモード設定方法。
【請求項5】
該計時手段が発着呼断とともにトリガされるタイマとして構成され、発着呼断後、所定時間が経過すると、前記第2のモードにする一方、前記第2のモードを設定している状態で、発着呼断後、所定時間が経過すると、前記第2のモードを解除することを特徴とする、請求項2記載のモード設定方法。
【請求項6】
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能なモード切替え式電話機であって、
音声入力手段と、
該音声入力手段を通じて入力された第1のモードあるいは第2のモードの設定・解除のための音声の内容を識別する音声識別手段と、
該音声識別手段によって識別された結果に基づき、前記第2のモード及び前記第1のモードの設定・解除を行なう制御手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、モード切替え式電話機。
【請求項7】
着呼があった場合に通常の通話を行なう第1のモードと、着呼があった場合に発信電話機に対しメッセージを送出してから該発信電話機からの情報を蓄積する第2のモードとを有し、これらのモードの切替えが可能なモード切替え式電話機であって、
通信相手に応じた識別情報に対応して前記第1のモード又は前記第2のモードを設定する識別情報対モード設定手段と、
着呼してきた通信相手の識別情報と該識別情報対モード設定手段で設定されている識別情報とを比較する比較手段と、
該比較手段での比較結果に基づき、前記第2のモード及び前記第1のモードの設定・解除を行なう制御手段とをそなえて構成されたことを特徴とする、モード切替え式電話機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2009−65700(P2009−65700A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−280167(P2008−280167)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【分割の表示】特願2006−148631(P2006−148631)の分割
【原出願日】平成7年3月1日(1995.3.1)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】