説明

ユーザードメインのためにデジタル権限管理をインポートする方法

【課題】モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMAに準じない非OMAデジタル権限管理データをOMAデジタル権限管理データに変換する。
【解決手段】DRMデータをインポートする方法はDRMソリューションを通じて非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータに変換させる。ローカル権限管理者(LRM)をドメイン権限附与者または権限発行者に登録する段階と、ユーザードメイン情報を交換する段階、ユーザードメイン情報に基づいて非OMAのDRMデータからOMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DCF)と権限明示個体(RO)を生成する段階を含む。DRMデータを使用する方法は、LRMを登録する段階と、非OMAのDRMデータからOMAのDRM標準に符合するDCFを生成する段階と、ROを生成する段階と、DCFとROをディバイスのDRMエージェントに伝送する段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデジタル権限管理(Digital Rights Management、DRM)に関するもので、より詳細にはモバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMA(Open Mobile Alliance)に準じない非OMAデジタル権限管理データをOMAデジタル権限管理データに変換するために、デジタル権限管理データをインポートする方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マルチメディアコンテンツをユーザーに伝達できるデバイスの増加によって、ユーザーはネットワークに連結した家庭用メディアセンターの娯楽システム及びネットワーク連結性の程度を変化させるハンドヘルドデバイスのような、多数のデバイスに亘って制御または責任を所有、操作または維持できる。ハンドヘルドデバイスは移動電話機及び携帯用音楽再生機を含むことができる。ネットワーク連結性は、例えば移動電話機を通じた無線連結または個人用コンピュータを通じた有線広域インターネット連結を含むことができる。ユーザーはネットワーク連結を通じて一つのデバイス上で運営するためのマルチメディアコンテンツのようなコンテンツまたはプログラムを購買してダウンロードできる。
【0003】
しかし、ユーザーは所有している他のデバイス上でそのようなコンテンツまたはプログラムを運営することを希望することもできる。したがって、モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMA(Open Mobile Alliance)が提案し、本明細書で参照として併合した、「ユーザードメイン」の概念を確立する、OMAのデジタル権限管理(Digital Rights Management、DRM)の保安コンテンツ交換(Secure Content Exchange、SCE)要件(以後「OMAのSCE要件」と略称する)によって、ユーザーはユーザードメインを確立できる。ユーザードメインはユーザーが所有、運営、制御したり、ユーザーの責任である他のデバイスを含むことができる。ユーザーはユーザードメインにデバイスを付加でき、ユーザードメイン内で使用することができるコンテンツを得るためにユーザードメイン内の一つのデバイスを使用することができる。さらに、ユーザーはネットワーク連結を通じて、または保安移動可能媒体(Secure Removable Media、SRM)のようなデバイス間でコンテンツを伝達するのに適合した格納メモリを通じて、ユーザードメイン内のデバイス間でコンテンツを共有できる。選択的に、コンテンツがネットワーク連結を通じてストリーミングされるように、ユーザーはユーザードメイン内の他のデバイスとコンテンツをストリーミングするための権限確認を共有できる。このようなものは、例えば権限確認に関連したユーザートークンを共有することによって達成できる。
【0004】
したがって、ユーザードメインはDRMコンテンツを共有できるユーザーグループを指す。デバイスはユーザードメイン内のDRMコンテンツを共有できる任意のデバイスを含むことができる。ユーザードメイン管理はユーザードメインにデバイスを付加したり、デバイスを除去するというような管理任務、及びドメイン政策のアプリケーションを含むことができる。
【0005】
したがって、コンテンツ供給者はそのユーザーのユーザードメイン内におけるデバイス間でコンテンツのコピー及び使用を許容することができる。さらに、コンテンツ供給者はそのようなコンテンツの使用及びユーザードメイン外のデバイスに対する配布を制限及び/または禁止することができる。
【0006】
ネットワーク連結を有するユーザードメイン内の一つのデバイスの運営を通じて、ユーザーはユーザードメインを生成することができる。例えば、ユーザーは可能なドメイン政策の目録を見るためのデバイスを運営することによって、ユーザードメインを生成できる。多様なドメイン政策を開発することができ、これらのうちいずれかをユーザーのために最も適切なものとしてユーザーは選択することができる。SCEイネイブラーは一つのユーザードメインに対してただ一つのドメイン政策だけを支援できる。ドメイン権限附与者(Domain Authority、DA)により発行されたユーザードメインのためのドメイン政策は、ユーザードメイン内のデバイスの最大数、コンテンツ使用に対する一時的制限またはコンテンツ使用の頻度のような制限を含むことができる。
【0007】
DAは選択したドメイン政策とドメインキー(Domain Key、DK)をユーザーデバイスに格納したドメイン執行エージェント(Domain Enforcement Agent、DEA)に提供できる。デバイスはDEAを通じてユーザーのユーザードメインを生成及び管理できる。
【0008】
ユーザーはその後、他のデバイスをユーザードメインに付加できる。例えば、ユーザーは移動電話、携帯用音楽プレーヤー、及び家庭用メディアセンターをデバイスに連結し、これらのデバイスをユーザードメインに付加できる。DAから発行したドメイン政策はユーザードメインに付加できるデバイスの総数を制限でき、DEAはユーザードメインに付加したデバイスの総数がこのような制限を超過することを予防する。
【0009】
ユーザーがユーザードメインの権限明示個体(Rights Object、RO)を有するコンテンツを獲得する時、ユーザーはこのようなコンテンツをユーザードメイン内のデバイス、またはユーザードメイン外のデバイスと共有することを希望できる。したがって、ユーザーは連結したデバイスをユーザードメイン内の他のデバイスに連結し、コンテンツの複製物とこれに相応するROをユーザードメイン内の他のデバイスに伝達できる。
【0010】
SCEイネイブラーは、ユーザードメイン内にあるデバイス上で権限の消費及びデバイス間の権限の伝達のための使用許容を詳述するために、権限発行者(RI)をイネーブルさせることができ、このような権限発行者はコンテンツ暗号キー(Content Encryption Key、CEK)をコンテンツ発行者と交換できる。使用許容はユーザードメイン内のデバイス間にコンテンツの再生、コピー、及び/または移動するための許容を含むことができる。SCEイネイブラーはまた、ユーザードメイン外のデバイス間の権限のための使用許容を詳述するためにRIをイネーブルさせることができる。使用許容はコンテンツをコピーしてユーザードメイン外のデバイスに移動させるための許容を含むことができる。選択的に、使用許容はユーザードメイン内のデバイスがコンテンツをコピーしてユーザードメイン外のデバイスに移動させることを禁止することもできる。
【0011】
SCEイネイブラーはDEAに対して、DAが前述したドメイン政策によってドメイン政策を執行してユーザードメイン管理を行うように許容する。ユーザードメイン管理はユーザードメインにデバイスを付加したり、除去するなどといった管理業務と、ドメイン政策のアプリケーションを含むことができる。
【0012】
したがって、OMAのSCE要件は、ユーザーがRIを通じてユーザードメイン管理を行う代わりに、直接ユーザードメイン管理を行うことができるように、「ユーザードメイン」の概念を導入した。したがって、OMAのSCE要件はまた、ドメイン政策を定義して記述することをDAで行うことができ、ドメイン政策の執行をDEAで行うことができるように、DA及びDEAの概念を導入した。DA及びDEAは実体を分離したり、単一実体に統合することができる。
【0013】
DAはドメイン政策を定義して詳述でき、このようなドメイン政策をDEAに伝達できる。DEAはDAからドメイン政策を受信することができ、受信したドメイン政策に基づいてユーザードメインを定義及び管理できる。すなわち、DEAにより生成したユーザードメインはまた、DEAにより管理する。仮りにDAとDEAが単一実体に統合されると、DAはユーザードメインを定義することができ、別のDEAとインターフェースしなくてもドメイン管理を行うことができる。
【0014】
図1はOMAのSCE要件を示す概略図である。
【0015】
参照のためここに併合し、OMAのSCE要件より時期的に早かった、伝統的なOMAのDRM V2.0標準(以後、「OMAのDRM V2.0」と称する)とは異なり、OMAのSCEは次の要件を含む。
【0016】
(1)ローカル権限管理者(Local Right Manager)によるインポート(Import)機能;
(2)DAとDEAによるユーザードメイン機能;及び
(3)ROを一つのデバイスから他のデバイスに移動させるための移動機能。
【0017】
以後、インポート機能とユーザードメイン機能について詳細に説明する。
【0018】
OMAのSCE要件はLRMにより行うことができるインポート機能を提供する。インポート機能は非OMAのDRMデータをOMAのDRMデータに変換することを指す。
【0019】
例えば、OMAのDRMと互換できるデバイスは非OMAのDRMデータの再生を試みることができる。この場合、非OMAのDRMデータはOMAのSCE要件に従ってLRMによりOMAのDRMデータに変換またはインポートしなければならない。したがって、LRMは非OMAのDRMデータをDRMコンテンツフォーマット(DCF)にインポートし、OMAのDRMのためのROをインポートする。これらは、それぞれ「変換済みDCF」及び「変換済みRO」と称する。OMAのDRMを支援する変換済みDCFと変換済みROはOMAのSCE要件によってOMAのDRMと互換できるデバイス内でDRMエージェントが使用することができる。
【0020】
前述したように、ユーザードメインは、伝統的なOMAのDRM V2.0標準で確立したように、ユーザーが権限発行者(RI)を通じて各デバイスに対してユーザードメイン管理を行う代わりに、ユーザードメイン内に含まれた多数のデバイスのためにユーザードメイン管理を行うことを許容する。
【0021】
しかし、伝統的なOMAのDRM V2.0標準の他の特徴はOMAのSCE要件と互換できる。例えば、OMAのDRM V2.0はディバイスがROを獲得するために、4−パス登録プロトコルと2−パス権限明示個体(RO)獲得プロトコルを含む。
【0022】
図2はOMAのDRM V2.0に伴う4−パス登録プロトコルを示す。
【0023】
4−パス登録プロトコルはデバイスとRIが互いに情報を交換し、互いに対して登録するために使用する。プロトコルが成功的であれば、デバイスはRIの情報を含むRIコンテクストを所有できて、RIはデバイスの情報を所有できる。
【0024】
4−パス登録プロトコルによって、デバイスはまずデバイス情報を含むDeviceHelloメッセージをRIに伝送する。DeviceHelloメッセージはデバイスのためのプロトコルバージョン、デバイスID、及び支援された暗号アルゴリズムを含むことができる。
【0025】
RIはRI情報を含むRIHelloメッセージを第2段階でデバイスに伝送する。RIHelloメッセージは伝送結果、セッションID、プロトコルバージョン、RIのID、支援されたアルゴリズム、及び他の確認及びサーバー情報を含む。
【0026】
デバイスはその後、第3段階でデバイスをRIに登録するためにRegistrationRequestメッセージをRIに伝送する。このRegistrationRequestメッセージはセッションID、メッセージ伝送時間、認証及び署名、及び臨時データのような確認データを含む。
【0027】
RIは最終的に、第4段階でRegistrationResponseメッセージをデバイスに伝送する。RegistrationResponseメッセージはデバイス登録結果、セッションID、RI認証/デジタル署名、及びオンライン認証状態プロトコル(Online Certificate Status Frotocol、OCSP)応答のような確認データを含む。OCSP応答は、より詳細に記述しない特定の付随的な事件に対してRIからOCSP応答者に送ることができるOCSP要請メッセージに対する応答で、RIに送ることもできる。
【0028】
図3はOMAのDRM V2.0に伴う2−パスRO獲得プロトコルを示す。
【0029】
2−パスRO獲得プロトコルは4−パス登録プロトコルに沿ってROを獲得するために行う。4−パス登録プロトコルを行って得たRIコンテクストに基づいて、ディバイスはRORequestメッセージをRIに伝送し、RIからROResponseメッセージを受信することによって、RIからROを受信する。付加的に、OCSP応答は特定付随的な事件に対してRIからOCSP応答者に伝送したOCSPRequestメッセージに応答してRIに伝送できる。
【0030】
付加的に、ディバイスは対応するユーザードメインに登録できる。図4はOMAのDRM V2.0に伴う2−パスドメイン加入(join domain)プロトコルを示す。
【0031】
2−パスドメイン加入プロトコルはドメインに基づいたROを使用するために、OMAのDRM V2.0を支援するディバイスで使用する。この場合、ディバイスは2−パスドメイン加入プロトコルを使用して対応するドメインに加入した後、ドメインに基づいたROを使用することができる。2−パスドメイン加入プロトコルは一般的に4−パス登録プロトコルが発生した後にだけ運営される。一旦加入すれば、ディバイスは図5に示した過程を通じてROを使用することができる。
【0032】
図5はOMAのDRM V2.0に伴うディバイスを通じてROを使用する方法を示す。
【0033】
第1段階において、ディバイスD1、D2及びD3は図2に示した4−パス登録プロトコルと、図4に示した2−パスドメイン加入プロトコルを使用してドメインに加入する。第2段階において、ディバイスD1は図3に示した2−パスRO獲得プロトコルを通じてRIからROを獲得する。第3段階で獲得したROはディバイスD1からディバイスD2及びD3に伝送する。ディバイスD2及びD3がディバイスD1と同一なドメインに加入するために、ディバイスD2及びD3はディバイスD1から受信したROを使用することができる。第4段階において、ディバイスD1はROを、ディバイスD1と同一なドメインに加入しないディバイスD4に伝送する。ディバイスD4はドメインに加入しなかったため、4第5段階で2−パスドメイン加入プロトコルを通じてドメインに加入し、ディバイスD1から受信したROを使用する。
【0034】
しかし、OMAのSCE要件はLRMによる非OMAのDRMデータをOMAのDRMデータでにインポート及び変換する方法、またはユーザードメインに属したDRMエージェントが変換済みOMAのDRMデータを使用する方法を含んでいない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0035】
本発明は非OMAのDRMデータをOMAのDRMデータに変換するためにDRMデータをインポートする方法を提供する。
【0036】
また、本発明はDAまたはRIからDRMエージェントにより変換済みDEROを獲得することによって、変換済みDEDRMデータを使用する方法を提供する。
【0037】
本発明の追加的な特徴は次の詳細な説明で明確になり、部分的には以下の説明から明白になるか、または本発明の実施形態を通じて理解できる。
【課題を解決するための手段】
【0038】
前述の目的を達成するための本発明に係るデジタル権限管理(Digital Rights Management、DRM)データをインポートする方法は、ローカル権限管理者(Local Rights Management、LRM)をドメイン権限附与者(Domain Authority、DA)に登録する段階と、ユーザードメイン情報を交換する段階と、ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMA(Open Mobile Alliance)に準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DRM Content Format、DCF)と権限明示個体(Rights Object、RO)を生成する段階と、を含むことを特徴とする。
【0039】
また、本発明に係るデジタル権限管理(DRM)データを使用する方法は、ローカル権限管理者(LRM)をドメイン権限附与者(DA)に登録する段階と、ユーザードメイン情報を交換する段階と、ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体の(Open Mobile Alliance)に準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DCF)を生成する段階と、を含むことを特徴とする。
【0040】
また、本発明に係るデジタル権限管理(DRM)をインポートする方法は、ローカル権限管理者(LRM)を権限発行者(RI)に登録する段階と、ユーザードメイン情報を交換する段階と、ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMAに準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DCF)と権限明示個体(RO)を生成する段階と、を含むことを特徴とする。
【0041】
さらに、本発明に係るデジタル権限管理(DRM)データを使用する方法は、ローカル権限管理者(LRM)をドメイン権限発行者(RI)に登録する段階と、ユーザードメイン情報を交換する段階と、ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMAに準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DCF)を生成する段階と、ユーザードメインのための権限明示個体(RO)を生成する段階と、ドメイン権限附与者(DA)と前記RIとの間で前記ユーザードメイン情報を交換する段階と、前記DCFを前記LRMからディバイスのDRMエージェントに伝送する段階と、を含むことを特徴とする。
【0042】
本発明の追加的な特徴は次の詳細な説明で明確になり、部分的には以下の説明から明白になるか、または本発明の実施形態を通じて理解できる。
【発明の効果】
【0043】
本発明によれば、OMAのDRM標準を支援するディバイスを通じて非OMAのDRMデータを再生することが可能である。
【0044】
さらに、仮りに非OMAのDRMデータがOMAのDRMデータに変換される場合、DRMエージェントはLRMから直接だけでなく、RIからも変換されたROを獲得できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
本発明の例示的な実施形態を示す添付図面を参照してさらに詳細に説明する。しかし、本発明は他の多くの形態に実行することができ、本明細書で説明する例示的な実施形態に制限されないと解釈しなければならない。むしろ、これらの例示的な実施形態は本明細書が徹底的に本発明の範疇を当業者に完全に伝達するように提供する。図面において、層及び領域の大きさ及び相対的な大きさは明確性のために誇張されることがある。図面で類似の番号は類似要素を示す。
【0046】
以下、本発明の本例示的な実施形態に係るOMAのDRMデータをインポートする方法を説明する。本発明のこの例示的な実施形態に係るOMAのDRMデータをインポートする方法は、OMAのDRM V2.0標準で詳細に説明したプロトコルと同様の方式で運営するプロトコルを使用する。
【0047】
図6は本発明の例示的な実施形態によって非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータにインポートする方法を示す。より詳細に、図6はユーザードメインに属したディバイスのDRMエージェント50がOMAのDRMデータを使用することができるようにローカル権限管理者(Local Rights Management、LRM)10により非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータにインポートする方法を示す。
【0048】
第1段階において、運営ステップS100でLRM10とドメイン権限附与者(Domain Authority、DA)20との間で登録手順を行う。登録はLRM10がまずユーザードメインのためのインポート機能を行う時、処理できる。付加的に、登録が満了する場合、登録を行うことができる。より詳細に、登録段階は相互確認/キー交換、及び事後−登録通信のための多数のパラメーターの相互交換/確認を行う。登録手順はLRM10とDA20との間で4−パス登録プロトコルを使用して実行できる。すなわち、登録段階は多数のメッセージ交換を通じて実行できる。
【0049】
第2段階において、ユーザードメイン情報は運営ステップS102で交換する。ユーザードメイン情報はLRM10により非OMAのDRMデータをDA20に関連したユーザードメインのためのOMAのDRMデータに変換するために交換する。
【0050】
仮りに既存ユーザードメインのためのOMAのDRMデータが必要であればLRM10はDA20からユーザードメインに対する情報を受信する。
【0051】
ユーザードメインが存在しない場合、OMAのDRMデータのためのユーザードメインがDA20を通じて割り当てられ、ユーザードメインに関する情報はLRM10に伝送される。ユーザードメイン情報の交換手順は多数のメッセージ交換を通じて実行できる。
【0052】
第3段階において、運営ステップS104でDRMコンテンツフォーマット(DCF)を生成するためにインポート−準備データが受信される。インポート−準備データはOMAのDRMデータに変換される非OMAのDRMデータを言う。データを受信して変換する方法はLRM10によりDRMに関連したコンテンツを受信して変換する任意の方法であることができる。
【0053】
ユーザードメインのためのDCFへの変換のためにインポート−準備データを受信する時、LRM10がユーザードメインに対する不充分な情報を有する場合、前述したユーザードメイン情報交換手順を行うことができる。
【0054】
第4段階において、ユーザードメインのためのROが運営ステップS106及び運営ステップS108でDCFから生成される。LRM10は運営ステップS106でCreatRORequestメッセージを権限発行者(Rights Issuer、RI)40に伝送する。RI40は運営ステップS108でCreatROResponseメッセージをLRM10に伝送する。
【0055】
これらの運営ステップ途中に、RI40とLRM10は権限承認に関する情報とROに含まれる制限事項を交換し、DCFを生成する時使用したキーとRO生成と安全な通信のためのデータを交換する。結果的に、RI40はユーザードメインのためのROを生成し、LRM10の要請時ROをLRM10に伝送できる。しかし、RI40はROが生成された以後にはROをLRM10に伝送しなくなる。
【0056】
RI40がROを生成するためにユーザードメイン情報を使用するために、第4段階でユーザードメイン情報はLRM10とRI40との間で交換する。ユーザードメイン情報はROを生成するためのキーに関連したデータ交換のための情報を含む。
【0057】
第5段階において、LRM10は運営ステップS110で生成したDCFをDRMエージェント50に伝送する。
【0058】
第6段階において、DRMエージェント50は運営段階S112でDCFを使用するためにユーザードメインに加入する。DRMエージェント50が第6段階以前にユーザードメインに加入した場合は、この段階を含んでいない。
【0059】
第7段階において、運営ステップS114でROを獲得するためにRO獲得手順を行う。RO獲得段階は図3に示すように多数のメッセージ交換を通じて実行できる。しかし、第7段階はROがLRM10から受信する場合は不要である。付加的に、仮りにDRMエージェント50がユーザードメインのためのROを獲得する時、ユーザードメインに加入しなかった場合、第6段階はROを使用する前に行うことができる。
【0060】
図7は本発明の他の例示的な実施形態によって非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータにインポートする方法を示す。この例示的な実施形態は運営ステップS208及び運営ステップS210でDA20とRI40との間でメタ情報またはユーザードメイン情報を交換する段階を含む。
【0061】
第1段階において、LRM10とRI40との間の登録手順は運営ステップS200で行う。登録はLRM10がまずユーザードメインのためのインポート機能を行う時、処理できる。付加的に、登録が満了する場合、登録を行うことができる。より詳細に、登録段階は相互確認/キー交換、及び事後登録通信のために多数パラメーターの相互交換/確認を行う。登録手順はLRM10とRI40との間で4−パス登録プロトコルを使用して実行できる。すなわち、登録段階は多数のメッセージ交換を通じて実行する。
【0062】
第2段階において、インポート−準備データは運営ステップS202でDCFを生成するためにLRM10に受信される。インポート−準備データはOMAのDRMデータに変換される非OMAのDRMデータを言う。データを受信して変換する方法はLRM10によりDRMに関連したコンテンツを受信して変換する任意の方法であることができる。
【0063】
第3段階において、運営ステップS204でDCFを生成する。第4段階でLRM10は運営ステップS206でCreatRORequestメッセージをRI40に伝送する。第5段階において、RI40は運営ステップS208でDA20からユーザードメイン情報の伝送を要請するためにUserDomainRequestメッセージをDA20に伝送する。第6段階において、DA20は運営ステップS210でユーザードメイン情報を有するUserDomainResponseメッセージをRI40に伝送する。
【0064】
前述したように、第5段階と第6段階に先に行うことができる、RI40とDA20を登録する方法は代理人管理番号P2197US00を有する特許出願で開示、及び請求しており、この出願は本出願と同時に出願して、本出願の譲受人に譲渡した。
【0065】
第7段階において、RI40はユーザードメイン情報によってROを生成し、運営ステップS212でCreatROResponseメッセージをLRM10に伝送する。RI40はまた運営ステップS212でROをLRM10に伝送できる。
【0066】
第8段階において、LRM10は運営ステップS214でDCFとROをDRMエージェント50に伝送する。したがって、以前の例示的な実施形態とは対照的に、DRMエージェント50はRI40でなくLRM10からROを受信する。
【0067】
第9段階において、DRMエージェント50は運営ステップS216でユーザードメインに加入してDCFを使用するためにJoinDomainRequestメッセージをDA20に伝送し、第10段階において、DA20は運営ステップS218でJoinDomainResponseメッセージをDRMエージェント50に伝送する。DRMエージェント50が既にユーザードメインに加入した場合は、第9段階と第10段階を含んでいないこともある。
【0068】
図8は本発明のもう一つの例示的な実施形態によって非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータにインポートする方法を示す。第1段階、第2段階、第3段階、第4段階、第5段階、第6段階及び第7段階は図7に対して前述した段階と同様であるか、ほとんど似ている。
【0069】
第8段階において、DCFはLRM10からDRMエージェント50に伝送される。しかし伝送したDCFに関連したROはDRMエージェント50に伝送されない。したがって、DCFを使用するために、第11段階でRO獲得手順が図8に示すように含まれる。RO獲得段階は図3に対して説明したように実行できる。仮りにROが獲得される時、DRMエージェント50がユーザードメインに加入しなかった場合は、図7に対して説明したように第9段階及び第10段階がROを使用する前に行うことができる。
【0070】
前述したDRMデータをインポートするための例示的な実施形態は多様な変更が可能である。
【0071】
例えば、図6の第2段階は図6の第3段階以後に行うことができる。
【0072】
さらに、図6の第6段階と図7と図8の第9段階及び第10段階は、現ディバイスのDRMエージェント50が既にユーザードメインに加入した場合は、省略できる。
【0073】
付加的に、図6の第7段階と図8の第11段階は、ROが初期段階でDCFと共に伝送された場合は、省略できる。
【0074】
さらに、ドメイン加入手順はRO獲得手順以後に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明によれば、以上の説明から明白であるように、OMAのDRM標準を支援するディバイスを通じて非OMAのDRMデータを再生することが可能である。
【0076】
さらに、仮りに非OMAのDRMデータがOMAのDRMデータに変換される場合、DRMエージェントはLRMから直接だけでなく、RIからも変換されたROを獲得できる。従って、本発明の産業利用性はきわめて高いものといえる。
【0077】
一方、本明細書内で本発明をいくつかの好ましい実施形態によって記述したが、当業者ならば、添付の特許請求範囲に開示した本発明の範疇及び思想から外れずに、多くの変形及び修正がなされ得ることがわかるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】OMAのSCE要件を示す概略図である。
【図2】OMAのDRM V2.0に伴う4−パス登録プロトコルを示す図面である。
【図3】OMAのDRM V2.0に伴う2−パスRO獲得プロトコルを示す図面である。
【図4】OMAのDRM V2.0に伴う2−パスドメイン加入プロトコルを示す図面である。
【図5】OMAのDRM V2.0に伴うディバイスによりROを使用する方法を示す図面である。
【図6】本発明の例示的な実施形態によって非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータにインポートする方法を示す図面である。
【図7】本発明の他の例示的な実施形態によって非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータにインポートする方法を示す図面である。
【図8】本発明のもう一つの例示的な実施形態によって非OMAのDRMデータをユーザードメインのためのOMAのDRMデータにインポートする方法を示す図面である。
【符号の説明】
【0079】
10 ローカル権限管理者(LRM)
20 ドメイン権限附与者(DA)
40 権限発行者(RI)
50 DRMエージェント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル権限管理(Digital Rights Management、DRM)データをインポートする方法であって、
ローカル権限管理者(Local Rights Management、LRM)をドメイン権限附与者(Domain Authority、DA)に登録する段階と、
ユーザードメイン情報を交換する段階と、
ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMA(Open Mobile Alliance)に準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DRM Content Format、DCF)と権限明示個体(Rights Object、RO)を生成する段階と、を含むことを特徴とするデジタル権限管理データをインポートする方法。
【請求項2】
前記ユーザードメイン情報を交換する段階は、非OMAのDRMデータからユーザードメインのためのDRMデータを獲得するためにメタ(meta)情報を交換する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタル権限管理データをインポートする方法。
【請求項3】
前記登録段階は、
LRM情報を前記DAに伝送する段階と、
DA情報を前記LRMに伝送する段階と、
前記DA情報に基づいて登録情報を生成し、前記登録情報を前記DAに伝送する段階と、
前記登録情報に基づいてLRMを登録し、登録結果を前記LRMに伝送する段階を含むことを特徴とする請求項1に記載のデジタル権限管理データをインポートする方法。
【請求項4】
デジタル権限管理(DRM)データを使用する方法であって、
ローカル権限管理者(LRM)をドメイン権限附与者(DA)に登録する段階と、
ユーザードメイン情報を交換する段階と、
ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体の(Open Mobile Alliance)に準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DCF)を生成する段階と、を含むことを特徴とするデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項5】
DRMエージェントを通じて前記ユーザードメインのためのROを獲得する段階をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項6】
前記ROを権限発行者(Rights Issuer、RI)から前記LRMに伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項7】
前記DRMエージェントは、前記LRMまたは前記RIから前記ROを獲得することを特徴とする請求項5に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項8】
前記登録段階は、
LRM情報を前記DAに伝送する段階と、
DA情報を前記LRMに伝送する段階と、
前記DA情報に基づいて登録情報を生成し、前記登録情報を前記DAに伝送する段階と、
前記登録情報に基づいてLRMを登録し、登録結果を前記LRMに伝送する段階と、を含むことを特徴とする請求項4に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項9】
前記DRMエージェントを前記ユーザードメインに加入させるために、前記DRMエージェントからドメイン加入要請メッセージを伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項10】
デジタル権限管理(DRM)をインポートする方法であって、
ローカル権限管理者(LRM)を権限発行者(RI)に登録する段階と、
ユーザードメイン情報を交換する段階と、
ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMAに準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DCF)と権限明示個体(RO)を生成する段階と、を含むことを特徴とするデジタル権限管理データをインポートする方法。
【請求項11】
前記ユーザードメイン情報を交換する段階は、非OMAのDRMデータからユーザードメインのためのDRMデータを獲得するためにメタ(meta)情報を交換する段階を含むことを特徴とする請求項10に記載のデジタル権限管理データをインポートする方法。
【請求項12】
前記登録段階は、
LRM情報を前記RIに伝送する段階と、
RI情報を前記LRMに伝送する段階と、
前記RI情報に基づいて登録情報を生成し、前記登録情報を前記RIに伝送する段階と、
前記登録情報に基づいてLRMを登録し、登録結果を前記LRMに伝送する段階と、を含むことを特徴とする請求項10に記載のデジタル権限管理データをインポートする方法。
【請求項13】
デジタル権限管理(DRM)データを使用する方法であって、
ローカル権限管理者(LRM)をドメイン権限発行者(RI)に登録する段階と、
ユーザードメイン情報を交換する段階と、
ユーザードメイン情報に基づいて、モバイル応用ソフトウェア標準化団体のOMAに準じない非OMAのDRMデータから、OMAのDRM標準に符合するDRMコンテンツフォーマット(DCF)を生成する段階と、
ユーザードメインのための権限明示個体(RO)を生成する段階と、
ドメイン権限附与者(DA)と前記RIとの間で前記ユーザードメイン情報を交換する段階と、
前記DCFを前記LRMからディバイスのDRMエージェントに伝送する段階と、を含むことを特徴とするデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項14】
前記DAと前記RIとの間でユーザードメイン情報を交換する段階は、前記非OMAのDRMデータからユーザードメインのためのDRMデータを獲得するためにメタ情報を交換する段階を含むことを特徴とする請求項13に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項15】
DRMエージェントを通じて前記ユーザードメインのためのROを獲得する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項16】
前記DRMエージェントは前記RIまたは前記LRMから前記ROを獲得することを特徴とする請求項15に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項17】
前記ROを前記RIから前記LRMに伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項18】
前記登録段階は、
LRM情報を前記RIに伝送する段階と、
RI情報を前記LRMに伝送する段階と、
前記RI情報に基づいて登録情報を生成し、前記登録情報を前記RIに伝送する段階と、
前記登録情報に基づいてLRMを登録し、登録結果を前記LRMに伝送する段階と、を含むことを特徴とする請求項13に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。
【請求項19】
前記DRMエージェントを前記ユーザードメインに加入させるために、前記DRMエージェントからドメイン加入要請メッセージを伝送する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載のデジタル権限管理データを使用する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2008−52736(P2008−52736A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215135(P2007−215135)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(505463102)パンテック カンパニー リミテッド (89)
【出願人】(505224097)パンテック アンド キュリテル コミュニケーションズ,インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】