説明

ユーザ情報管理システム及びユーザ情報管理プログラム

【課題】ユーザの年齢を高い信頼度で認証することができるシステム等を提供する。
【解決手段】本発明のユーザ情報管理システムによれば、適格性判定手段113が、運転免許証やキャッシュカード等の情報媒体に付されている1次符号を基礎とする「2次符号」を用いて、当該情報媒体の年齢認証の基礎としての的確性の有無を判定する。当該適格性があると判定された場合、年齢認証手段114が、この情報媒体に付されている「1次符号」に基づいてユーザの年齢を認証する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに関する情報を管理するシステム、及びユーザに関する情報を管理する機能をコンピュータに付与するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザがパソコン等の情報端末を通じて、20歳未満(未成年)はアクセス禁止等、年齢制限があるサイトにアクセスする際、例えば「あなたの年齢をお選び下さい」というメッセージとともに、「20歳未満」及び「20歳以上」という選択ボタンが情報端末に表示される。ユーザは「20歳以上」というボタンをクリックすることにより、そのサイトにアクセスすることができる。そして、ユーザは、メニューボタンのクリック等の操作によってそのサイトに関連する情報を入手したり、特典を享受したりすることができる。一方、ユーザは「20歳未満」というボタンをクリックすることで、ブラウザ起動時に情報端末に最初に表示されるトップページ等、年齢制限のない別のサイトに誘導されることとなる。
【非特許文献1】「私流タバコの楽しみ方」2005年3月25日検索 <URL : http:/yellow-j.or.tv/tabako/ent.htm>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、年齢認証は自己申告方式であり、ユーザはその年齢が20歳未満であっても「20歳以上」というボタンをクリックすれば、年齢制限のあるサイトにアクセスすることができる。これでは、例えば、サイト関連商品やサービスの潜在的な購買層と、サイトにアクセスするユーザ層とが乖離し、当該サイトを開設したことによる商品等の販売促進を図ることが困難になる可能性がある。
【0004】
そこで、本発明は、ユーザの年齢を高い信頼度で認証することができるように、ユーザに関する情報を管理するシステム、及び当該情報管理機能をコンピュータに付与するプログラムを提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するための本発明の第1態様のユーザ情報管理システムは、情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理するシステムであって、ユーザにより情報端末に入力された、情報媒体に付されている1次符号を、該情報端末とのネットワーク通信に基づいて認識する1次符号認識手段と、1次符号認識手段により認識された1次符号に基づいて2次符号を認識する2次符号認識手段と、2次符号認識手段により認識された2次符号に基づいて該ユーザの年齢認証の基礎としての該情報媒体の適否を判定する適格性判定手段と、適格性判定手段による判定結果が肯定的なものであった場合、1次符号認識手段により認識された1次符号に基づいて該ユーザの年齢を認証する年齢認証手段とを備えていることを特徴とする。
【0006】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、情報媒体に付されている「1次符号」を基礎とする「2次符号」に基づいて、この情報媒体が年齢認証の基礎として適切なものであるか否か(適格性の有無)が判定される。そして、当該判定結果が肯定的なものであった場合のみ、「1次符号」に基づいてユーザの年齢が認証される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上を図ることができる。
【0007】
なお、本発明の構成要素が情報を「認識する」とは、当該構成要素が、サーバ等の情報端末からインターネット等のネットワーク経由で情報を受信すること、データベースや記憶装置から情報を読み出すこと、そのような受信情報や読み出し情報を基礎として情報を決定、推定、算定すること等を意味する。
【0008】
また、本発明の第1態様のユーザ情報管理システムは、1次符号認識手段が、ユーザによりカメラを用いて撮影された情報媒体の画像情報を、情報端末との通信に基づいて認識した上で、該画像情報に基づいて該情報媒体に付されている1次符号を認識することを特徴とする。
【0009】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、ユーザによりカメラを用いて撮影された情報媒体の画像情報に基づき、この情報媒体に付されている「1次符号」が認識される。これにより、ユーザによって第三者の情報媒体の1次符号が情報媒体に入力される事態を防止し、ユーザの年齢認証の信頼度の向上を図ることができる。
【0010】
さらに、本発明の第1態様のユーザ情報管理システムは、1次符号認識手段が、数列が含まれる1次符号を認識し、2次符号認識手段が、1次符号に含まれる数列のチェックデジットを2次符号として認識することを特徴とする。
【0011】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、数列が含まれている1次符号が認識された場合、この数列のチェックデジットが2次符号として利用され、年齢認証の基礎としての情報媒体の適格性の有無が判定される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0012】
また、本発明の第1態様のユーザ情報管理システムは、2次符号認識手段が、1次符号のうち情報媒体の発行場所を表す符号部分を2次符号として認識することを特徴とする。
【0013】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、情報媒体の発行場所を表す符号部分が1次符号に含まれている場合、当該符号部分が2次符合として利用され、発行場所に鑑みて、その情報媒体が年齢認証の基礎として適切なものであるか否かが判定される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0014】
さらに、本発明の第1態様のユーザ情報管理システムは、適格性判定手段が、2次符号認識手段により認識された2次符号に加えて、1次符号認識手段により認識された1次符号に基づき、ユーザの年齢認証の基礎としての、この1次符号が付された情報媒体の適否を判定することを特徴とする。
【0015】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、1年齢認証の基礎としての情報媒体の適格性の有無が、1次符号及び2次符号に基づいて判定される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0016】
また、本発明の第1態様のユーザ情報管理システムは、適格性判定手段が、2次符号と、1次符号の所定部分との同否に基づき、ユーザの年齢認証の基礎としての、この1次符号が付された情報媒体の適否を判定することを特徴とする。
【0017】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、2次符号と、1次符号の所定部分との照会により、年齢認証の基礎としての当該情報媒体の適格性の有無が判定される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0018】
さらに、本発明の第1態様のユーザ情報管理システムは、年齢認証手段が、1次符号のうち情報媒体の発行時期を表す符号部分に基づいてユーザの年齢を認証することを特徴とする。
【0019】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、1次符号に情報媒体の発行時期を表す符号部分が含まれている場合、当該符号部分と、さらには情報媒体の取得可能年齢等の付加的情報とに基づき、ユーザの年齢が認証される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0020】
前記課題を解決するための本発明の第2態様のユーザ情報管理システムは、情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理するシステムであって、ユーザによりカメラで撮影された情報媒体の画像情報を、情報端末との通信に基づいて認識した上で、該画像情報に基づき、該情報媒体の種類を判定する種類判定手段と、該画像情報から該情報媒体の掲載情報を認識した上で、該掲載情報に基づき、種類判定手段により判定された情報媒体の種類の別に応じた方法に従ってユーザの年齢を認証する年齢認証手段とを備えていることを特徴とする。
【0021】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、ユーザによりカメラを用いて撮影された情報媒体の画像情報に基づいて、この情報媒体の種類が判定される。なお、カメラは情報端末に備え付けられたカメラ、情報端末とは個別のカメラのいずれであってもよい。そして、画像情報から認識される情報媒体の掲載情報に基づき、情報媒体の種類に応じた方法に従って、ユーザの年齢が認証される。これにより、情報媒体やその発行主体の社会的信頼度の高低等の諸事情に鑑みて、適切な方法によってユーザの年齢が認証され、この年齢認証の信頼度の向上を図ることができる。
【0022】
また、年齢認証用の情報媒体の種類の幅が広げられることにより、ユーザに本発明のユーザ情報管理システムの使い勝手のよさを覚えさせることができるものと期待される。
【0023】
また、本発明の第2態様のユーザ情報管理システムは、種類判定手段が、情報媒体が、公的機関により発行された運転免許証又は健康保険証が含まれる第1種の情報媒体であるか、私的機関により発行されたキャッシュカード又はクレジットカードが含まれる第2種の情報媒体であるかを判定し、年齢認証手段が、種類判定手段により情報媒体が第1種の情報媒体であると判定された場合、第1種の情報媒体の掲載情報に基づき、ユーザの年齢を認証する一方、種類判定手段により情報媒体が第2種の情報媒体であると判定された場合、第2種の情報媒体の掲載情報に対応するユーザの年齢をデータベースに照会した上で認証することを特徴とする。
【0024】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、情報媒体が公的機関により発行(交付)された運転免許証や健康保険証等の「第1種の情報媒体」であるか、私的機関により発行されたキャッシュカードやクレジットカード等の「第2種の情報媒体」であるかが判定される。
【0025】
情報媒体が「第1種の情報媒体」であると判定された場合、公的機関により発行された第1種の情報媒体は信頼度の高いものであることに鑑みて、その情報媒体の掲載情報から直接的にユーザの年齢が認証される。一方、情報媒体が「第2種の情報媒体」であると判定された場合、私的機関が情報媒体発行時に確認したユーザの年齢等の情報と、情報媒体の掲載情報とを組み合わせてデータベースにより管理するものと期待されることに鑑みて、その情報媒体の掲載情報に対応するユーザの年齢がデータベースの照会を経て認証される。これにより、第1種及び第2種の情報媒体の別によらず、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0026】
さらに、本発明の第2態様のユーザ情報管理システムは、種類判定手段が、情報端末との通信に基づき、情報端末識別子と、ユーザにより情報端末に入力されたユーザ識別子とを認識し、該情報端末識別子とユーザ識別子との組合せがデータベースにより管理されているか否かを判定し、該データベースにより管理されていると判定した場合のみ、情報媒体の画像情報を認識することを特徴とする。
【0027】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、真正のユーザ識別子が真正の情報端末に入力されなければユーザの年齢は認証されない。従って、年齢認証、さらには年齢認証を要件とするサービス享受等を目的として、真のユーザ識別子の第三者による不正利用を抑制することができる。
【0028】
また、本発明の第2態様のユーザ情報管理システムは、種類判定手段が、情報媒体の掲載情報の判読可否を判定するとともに、掲載情報の判読不可であると判定した場合、情報端末との通信に基づき、カメラを用いた情報媒体の撮影及びカメラにより撮影された情報媒体の画像情報の送信を促すメッセージを情報端末に表示させることを特徴とする。
【0029】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、カメラにより撮影された情報媒体の掲載情報がいわゆるピンボケ等のために判読され得ない場合、もう一度情報媒体をカメラで撮影して、情報端末から情報媒体の画像情報を送信するようにユーザに促すことができる。これにより、情報媒体の明確な画像情報に基づき、ユーザの年齢が精度よく認証され得る。
【0030】
さらに、本発明の第2態様のユーザ情報管理システムは、種類判定手段が、カメラによる情報媒体の撮影、及び情報媒体の画像情報の送信に必要な機能の一部又は全部を情報端末に付与することを特徴とする。
【0031】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、年齢認証に必要な機能の一部又は全部が欠けている情報端末であっても、ユーザはその情報端末を通じて年齢を認証させ得る。これにより、ユーザに情報媒体の画像情報に基づく年齢認証の融通性や利便性を感じさせ、当該年齢認証の普及を図ることができるものと期待される。
【0032】
また、本発明の第2態様のユーザ情報管理システムは、年齢認証手段が、所定種類の情報媒体の掲載情報に対応するユーザの氏名及び年齢をデータベースに照会するとともに、該ユーザの氏名及び年齢をさらに同窓会名簿データベースに照会した上で、ユーザの年齢を認証することを特徴とする。
【0033】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、所定種類の情報媒体の掲載情報に対応するユーザの「氏名」及び「年齢」がデータベースに照会され、さらに同窓会名簿データベースに照会されるという二重の照会により、年齢認証の信頼度向上を図ることができる。
【0034】
前記課題を解決するための本発明の第3態様のユーザ情報管理システムは、情報端末とのネットワーク通信を利用してユーザに関する情報を管理するシステムであって、店舗に備え付けられたレジスター端末との通信により、商取引履歴情報を自動的に記憶する機能を有する情報端末との通信に基づき、ユーザによる商取引履歴情報を認識する商取引履歴認識手段と、商取引履歴認識手段により認識されたユーザによる商品の商取引履歴情報に基づき、購入に年齢制限がある特定商品の購入頻度が基準頻度以上であるか否かを判定する適格性判定手段と、適格性判定手段によりユーザによる特定商品の購入頻度が基準頻度以上であると判定された場合、ユーザの年齢を認証する年齢認証手段とを備えていることを特徴とする。
【0035】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、購入に年齢制限がある「特定商品」を一定の頻度で購入するユーザの年齢は、この特定商品の購入が許可されている年齢である可能性が高いという推測に鑑みて、特定商品の購入頻度に基づいてユーザの年齢が認証される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上を図ることができる。
【0036】
また、本発明の第3態様のユーザ情報管理システムは、商取引履歴認識手段が、情報端末との通信に基づき、情報端末識別子と、ユーザにより情報端末に入力されたユーザ識別子とを認識し、該情報端末識別子とユーザ識別子との組合せがデータベースにより管理されているか否かを判定し、該データベースにより管理されていると判定した場合のみ、商取引履歴情報を認識することを特徴とする。
【0037】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、真正のユーザ識別子が真正の情報端末に入力されなければユーザの年齢は認証されない。従って、年齢認証、さらには年齢認証を要件とするサービス享受等を目的として、真のユーザ識別子の第三者による不正利用を抑制することができる。
【0038】
さらに、本発明の第3態様のユーザ情報管理システムは、商取引履歴認識手段が、店舗に備え付けられたレジスター端末との通信による商取引履歴情報の自動記憶、及び特定商取引履歴情報の送信に必要な機能のうち一部又は全部を情報端末に付与することを特徴とする。
【0039】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、年齢認証に必要な機能の一部又は全部が欠けている情報端末であっても、ユーザはその情報端末を通じて年齢を認証させ得る。これにより、ユーザに情報媒体の画像情報に基づく年齢認証の融通性や利便性を感じさせ、当該年齢認証の普及を図ることができるものと期待される。
【0040】
また、本発明の第3態様のユーザ情報管理システムは、適格性判定手段が、特定商品の購入頻度が基準頻度未満であると判定した場合、商取引履歴認識手段により認識されたユーザによる商取引履歴情報に基づき、商品の購入金額が基準金額以上であるか否かを判定し、年齢認証手段が、適格性判定手段によってユーザによる商品の購入頻度が基準金額以上であると判定された場合、ユーザの年齢を認証することを特徴とする。
【0041】
本発明のユーザ情報管理システムによれば、特定商品の購入頻度がさほど高くないユーザでも、経済力があって商品の購入金額がある程度高い場合、その特定商品の購入が許可されている年齢に達している可能性が高いという推測に鑑みて、そのユーザの年齢が認証され得る。そして、商取引履歴情報に基づく年齢認証の利便性向上を図ることができる。
【0042】
前記課題を解決するための本発明の第1態様のユーザ情報管理プログラムは、情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、ユーザにより情報端末に入力された、情報媒体に付されている1次符号を、該情報端末とのネットワーク通信に基づいて認識する1次符号認識機能と、1次符号認識機能により認識された1次符号に基づいて2次符号を認識する2次符号認識機能と、2次符号認識機能により認識された2次符号に基づいて該ユーザの年齢認証の基礎としての該情報媒体の適否を判定する適格性判定機能と、適格性判定機能による判定結果が肯定的なものであった場合、1次符号認識機能により認識された1次符号に基づいて該ユーザの年齢を認証する年齢認証機能とをコンピュータに付与することを特徴とする。
本発明の第1態様のユーザ情報管理プログラムによれば、情報媒体に付されている1次符号に基づいてユーザの年齢を高い信頼度で認証し得る機能がコンピュータに付与される。
【0043】
前記課題を解決するための本発明の第2態様のユーザ情報管理プログラムは、情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、ユーザによりカメラで撮影された情報媒体の画像情報を、情報端末との通信に基づいて認識した上で、該画像情報に基づき、該情報媒体の種類を判定する種類判定機能と、該画像情報から該情報媒体の掲載情報を認識した上で、該掲載情報に基づき、種類判定機能により判定された情報媒体の種類の別に応じた方法に従ってユーザの年齢を認証する年齢認証機能とをコンピュータに付与することを特徴とする。
【0044】
本発明の第2態様のユーザ情報管理プログラムによれば、情報媒体の種類の別を考慮しながら、ユーザの年齢を高い信頼度で認証し得る機能がコンピュータに付与される。
【0045】
前記課題を解決するための本発明の第3態様のユーザ情報管理プログラムは、情報端末とのネットワーク通信を利用してユーザに関する情報を管理する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、店舗に備え付けられたレジスター端末との通信により、商取引履歴情報を自動的に記憶する機能を有する情報端末との通信に基づき、ユーザによる商取引履歴情報を認識する商取引履歴認識機能と、商取引履歴認識機能により認識されたユーザによる商品の商取引履歴情報に基づき、購入に年齢制限がある特定商品の購入頻度が基準頻度以上であるか否かを判定する適格性判定機能と、適格性判定機能によりユーザによる特定商品の購入頻度が基準頻度以上であると判定された場合、ユーザの年齢を認証する年齢認証機能とをコンピュータに付与することを特徴とする。
【0046】
本発明の第3態様のユーザ情報管理プログラムによれば、特定商品の購入頻度の高低という客観的事実により、ユーザの年齢を信頼度高く認証し得る機能がコンピュータに付与される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
本発明のユーザ情報管理システム及びユーザ情報管理プログラムの実施形態について図面を用いて説明する。
【0048】
図1は本発明の第1実施形態におけるユーザ情報管理システムの構成説明図であり、図2は本発明の第1実施形態におけるユーザ情報管理システムの機能説明図であり、図3は本発明の第2実施形態におけるユーザ情報管理システムの構成説明図であり、図4は本発明の第2実施形態におけるユーザ情報管理システムの機能説明図であり、図5は本発明の第3実施形態におけるユーザ情報管理システムの構成説明図であり、図6は本発明の第3実施形態におけるユーザ情報管理システムの機能説明図である。
【0049】
まず、本発明の第1実施形態におけるユーザ情報管理システムの構成及び機能について、図1及び図2を用いて説明する。
【0050】
図1に示されているユーザ情報管理システムは、ハードウェアとしてのサーバ100と、後述の諸機能をサーバ100に付与するソフトウェアとしての本発明の「ユーザ情報管理プログラム」とにより構成されている。サーバ100は、情報端末200とのインターネット等のネットワークを介した通信機能や、データベース101とのネットワークを通じた通信機能等を有している。情報端末200はカメラ202を備えている。データベース101は、ユーザID及び情報端末IDを組み合わせて管理している。
【0051】
ユーザ情報管理システムは、1次符号認識手段111と、2次符号認識手段112と、適格性判定手段113と、年齢認証手段114とを備えている。各手段は、CPU,ROM,RAM,その他電子回路等により構成されている。
【0052】
1次符号認識手段111は、情報端末200とのネットワーク通信に基づき、運転免許証やクレジットカード等の情報媒体に付されている番号やカード番号等を「1次符号」として認識する。
【0053】
2次符号認識手段112は、1次符号認識手段111により認識された番号(1次符号)に含まれる数列のチェックデジットを「2次符号」として認識する。
【0054】
適格性判定手段113は、2次符号認識手段112により認識された2次符号に基づいてユーザの年齢認証の基礎としての情報媒体の適否(適格性の有無)を判定する。
【0055】
年齢認証手段114は、適格性判定手段113による判定結果が肯定的なものであった場合、1次符号認識手段111により認識された1次符号に基づいてユーザの年齢を認証する。
【0056】
前記構成の本発明の第1実施形態のユーザ情報管理システムの機能について図2を用いて説明する。なお、以下、主要な情報(又はデータ)の通信及び情報処理についてのみ説明するが、通信プロトコル等に応じてその他のデータ通信や情報処理が実行され得る。
【0057】
ユーザによる情報端末200への「ユーザID」の入力操作等に応じて、この情報端末200から「ユーザID」及び「情報端末ID」がサーバ100に送信される(図2/矢印A11)。1次符号認識手段111は、当該IDの組合せの適格性の有無を、データベース101への照会によって判定する(図2/矢印A12、A13、S110)。
【0058】
1次符号認識手段111は、ID組合せに適格性があると判定した場合(図2/S110・・「1」)、「カメラ202による情報媒体の撮影」及び「情報媒体の画像情報の送信」を促すメッセージを情報端末200に表示させる(図2/S211)。このメッセージに応じたユーザによるカメラ202を用いた情報媒体の撮影操作等(図2/S212)に応じて、情報端末200からサーバ100に「情報端末の画像情報」が送信され(図2/矢印A14)。この際、カメラ202により撮影された情報媒体の画像情報の送信機能等、年齢認証に必要な機能(例えば、当該機能を付与するプログラム)の一部又は全部が、1次符号認識手段111によってネットワークを介して情報端末200に付与されてもよい。
【0059】
一方、1次符号認識手段111は、ID組合せに適格性がないと判定した場合(図2/S112・・「2」)、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に年齢認証不成功に応じた「第2種の情報処理」を実行させる(図2/S214)。
【0060】
続いて、1次符号認識手段111は、情報媒体の画像情報に基づき、この情報媒体に付されている番号を「1次符号」として認識する(図2/S111)。例えば、情報媒体が運転免許証である場合、309865・・等の「免許証番号」が「1次符号」として認識される。また、情報媒体がクレジットカードや会員カードである場合、0123・・等のカード番号が「1次符号」として認識される。
【0061】
1次符号認識手段111により「1次符号」が認識された場合(図2/S111・・「A」)、2次符号認識手段112が、この1次符号に基づき、所定のルールに従って「2次符号」を認識する(図2/S112)。例えば、免許証番号等の数列としての1次符号のモジュラス11等のチェックデジットが「2次符号」として認識される。
【0062】
但し、1次符号認識手段111による1次符号の認識が失敗に終わった場合(図2/S111・・「B」)、1次符号認識手段111は情報端末200との通信に基づき、情報端末200に前記メッセージを表示させる(図2/S211)。
【0063】
次に、適格性判定手段113が、2次符号認識手段112により認識された2次符号に基づいて、ユーザの年齢認証の基礎としての、当該情報媒体の適格性の有無を判定する(図2/S113)。例えば、2次符号としてのチェックデジットが、1次符号としての免許証番号等の数列の所定箇所の数字と一致するか否かに応じて、当該適格性の有無が判定される。
【0064】
適格性判定手段113によって情報媒体に適格性があると判定された場合(図2/S113・・「1」)、年齢認証手段114が、1次符号認識手段111により認識された1次符号に基づいてユーザの年齢を認証する(図2/S114)。例えば、1次符号としての免許証番号等の数列に、発行(又は交付)年齢制限がある情報媒体の発行時期を表す数字又は数列部分が含まれている場合、当該数列部分等により特定される情報媒体の発行時期に基づき、ユーザの年齢が認証される。この上で、年齢認証手段114は、情報端末200との通信に基づき、年齢認証成功に応じた「第1種の情報処理」をこの情報端末200に実行させる(図2/S213)。
【0065】
一方、適格性有無判定手段113によって情報媒体に適格性がないと判定された場合(図2/S113・・「2」)、年齢認証手段114は、情報端末200との通信に基づき、年齢認証不成功に応じた「第2種の情報処理」を情報端末200に実行させる(図2/S214)。
【0066】
本発明の第1実施形態におけるユーザ情報管理システムによれば、ユーザによりカメラ202を用いて撮影された情報媒体の画像情報に基づき、この情報媒体に付されている「1次符号」が認識される。これにより、ユーザによって他社が所有する情報媒体に付されている1次符号が情報端末200に入力される事態を防止することができる。
【0067】
また、情報媒体に付されている「1次符号」を基礎とする「2次符号」に基づいて、この情報媒体が年齢認証の基礎として適切なものであるか否か(適格性の有無)が判定される。そして、当該判定結果が肯定的なものであった場合のみ、「1次符号」に基づいてユーザの年齢が認証される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上を図ることができる。
【0068】
なお、2次符号認識手段112が、1次符号のうち情報媒体の発行場所を表す符号部分を2次符号として認識してもよい。この場合、当該符号部分が2次符合として利用され、発行場所に鑑みて、その情報媒体が年齢認証の基礎として適切なものであるか否かが判定される。これにより、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0069】
次に、本発明の第2実施形態におけるユーザ情報管理システムの構成及び機能について、図3及び図4を用いて説明する。
【0070】
図3に示されているユーザ情報管理システムは、ハードウェアとしてのサーバ100と、後述の諸機能をサーバ100に付与するソフトウェアとしての本発明の「ユーザ情報管理プログラム」とにより構成されている。サーバ100は、情報端末200とのインターネット等のネットワークを介した通信機能や、第1データベース101、第2データベース102及び第3データベース103のそれぞれとのネットワークを通じた通信機能等を有している。情報端末200はカメラ202を備えている。ユーザ情報管理システムは、種類判定手段121と、年齢認証手段122とを備えている。
【0071】
種類判定手段121は、ユーザによりカメラ202で撮影された情報媒体の画像情報を、情報端末200との通信に基づいて認識した上で、この画像情報に基づき、情報媒体の種類を判定する。
【0072】
年齢認証手段122は、画像情報から情報媒体の掲載情報を認識した上で、この掲載情報に基づき、種類判定手段121により判定された情報媒体の種類に応じた方法に従ってユーザの年齢を認証する。
【0073】
第1データベース101は、情報端末IDとユーザIDとを対応付けて管理する。第1データベース101は、ユーザに対して情報端末200の使用を許諾した情報通信会社や、ユーザに対して情報端末200を販売又は貸与したメーカー等の第1エンティティにより管理されている。
【0074】
第2データベース102は、キャッシュカードやクレジットカード等の「カード番号(第2種の情報媒体の掲載情報)」と、ユーザの氏名、年齢(又は生年月日)、住所、電話番号、E−mailアドレス等を含む「ユーザ情報」とを組み合わせて記憶・管理する。第2データベース102は、キャッシュカードやクレジットカード等の第2種の情報媒体の発行元であるカード会社や銀行等の第2エンティティ(私的機関)により管理されている。
【0075】
第3データベース103は、ユーザの氏名、卒業校名及び卒業年度等が含まれる「卒業名簿」を管理する。
【0076】
情報端末200は、ネットワークを介した通信機能、キーボード、マウス装置やボタンを通じた情報入力機能、モニタやスピーカを介した情報出力機能、及び備え付けカメラ202による撮影機能を有する携帯電話機、モバイルパソコン等により構成されている。
【0077】
前記構成の本発明の第2実施形態のユーザ情報管理システムの機能について図4を用いて説明する。
【0078】
第1実施形態のシステムと同様にユーザID及び情報端末IDの組み合わせの適格性の有無が判定され(図2/S110参照)、当該適格性があるとの判定に応じてカメラ202により撮影された「情報媒体の画像情報」が情報端末200からサーバ100に送信される(図2/矢印A14参照)。これに応じて、種類判定手段121が情報媒体の掲載情報の判読可否を判定する(図4/S121)。例えば、画像情報に含まれる文字・数字部分(符号)における輝度変化の大小に応じて、情報媒体の掲載情報の判読可否が判定される。
【0079】
情報媒体の掲載情報の判読が可能であると判定された場合(図4/S121・・「1」)、種類判定手段121は、情報媒体が「第1種の情報媒体」であるか「第2種の情報媒体」であるかを判定する(図2/S122)。「第1種の情報媒体」は「公的機関」により発行されたものであり、生年月日が掲載された「運転免許証」や「健康保険証」等が該当する。「第2種の情報媒体」は「私的機関」により発行されたものであり、カード番号が掲載された「キャッシュカード」や「クレジットカード」等が該当する。
【0080】
一方、情報媒体の掲載情報の判読が不可能であると判定された場合(図2/S121・・「2」)、種類判定手段121は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に第1実施形態のシステムと同様のメッセージを表示させる(図2/S221)。
【0081】
なお、種類判定手段121は、カメラ202による情報媒体の撮影、及び情報媒体の画像情報の送信に必要な機能の一部又は全部を情報端末200に付与しておく。
【0082】
第1処理手段110により情報媒体が「第1種の情報媒体」であると判定された場合(図2/S122・・「1」)、年齢認証手段122は、第1種の情報媒体の掲載情報としての「生年月日(又は年齢)」を認識する(図2/S123)。この上で、年齢認証手段122は、第1種の情報媒体の掲載情報(生年月日)に基づいてユーザの年齢を認証する(図2/S126)。この上で、年齢認証手段122は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に年齢認証成功に応じた「第1種の情報処理」を実行させる(図2/S223)。
【0083】
一方、第1処理手段110により情報媒体が「第2種の情報媒体」であると判定された場合(図2/S122・・「2」)、年齢認証手段122は、その第2種の情報媒体の掲載情報としての「カード番号」を認識する(図2/S124)。この上で、第2処理手段120は、第2種の情報媒体の掲載情報(カード番号)に対応する「ユーザ情報」を第2データベース102に照会する(図2/矢印A22,A23)。「ユーザ情報」には、ユーザの「氏名」「年齢」等が含まれている。また、年齢認証手段122は、第2データベース102に照会したユーザ情報の年齢認証の基礎としての適格性の有無を判定する(図2/S125)。ユーザ情報の適格性の有無は、ユーザ情報に基づく第3データベース103の同窓会名簿の照会結果により判定される(図2/矢印A24,A25)。例えば、ユーザ情報に含まれる氏名及び年齢を有するユーザが、同窓会名簿(氏名、卒業年度等が含まれる。)に存在する場合、このユーザ情報は適切であると判定される。
【0084】
ユーザ情報に適格性があると判定された場合(図2/S125・・「1」)、年齢認証手段122は、このユーザ情報に基づいてユーザの年齢を認証する(図2/S126)。この上で、年齢認証手段122は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に年齢認証成功に応じた「第1種の情報処理」を実行させる(図2/S223)。一方、ユーザ情報に適格性がないと判定された場合(図2/S125・・「2」)、年齢認証手段122は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に年齢認証不成功に応じた「第2種の情報処理」を実行させる(図2/S224)。
【0085】
本発明の第2実施形態のユーザ情報管理システムによれば、ユーザによりカメラ202を用いて撮影された情報媒体の画像情報に基づいて、この情報媒体の種類が判定される。具体的には、情報媒体が公的機関により発行(交付)された運転免許証や健康保険証等の「第1種の情報媒体」であるか、私的機関により発行されたキャッシュカードやクレジットカード等の「第2種の情報媒体」であるかが判定される(図4/S122参照)。
【0086】
そして、画像情報から認識される情報媒体の掲載情報に基づき、情報媒体の種類に応じた方法に従って、ユーザの年齢が認証される。具体的には、情報媒体が「第1種の情報媒体」であると判定された場合、公的機関により発行された第1種の情報媒体は信頼度の高いものであることに鑑みて、その情報媒体の掲載情報から直接的にユーザの年齢が認証される(図4/S122・・「1」、S123、S126参照)。一方、情報媒体が「第2種の情報媒体」であると判定された場合、私的機関が情報媒体発行時に確認したユーザの年齢等の情報と、情報媒体の掲載情報とを組み合わせてデータベースにより管理するものと期待されることに鑑みて、その情報媒体の掲載情報に対応するユーザの年齢が第2データベース102等への照会を経て認証される(図4/S122・・「2」、S124〜S126参照)。これにより、第1種及び第2種の情報媒体の別によらず、ユーザの年齢認証の信頼度の向上が図られる。
【0087】
さらに、真正のユーザ識別子が真正の情報端末に入力されなければユーザの年齢は認証されない(図2/S110参照)。従って、年齢認証、さらには年齢認証を要件とするサービス享受等を目的として、真のユーザ識別子の第三者による不正利用を抑制することができる。
【0088】
また、カメラ202により撮影された情報媒体の掲載情報がいわゆるピンボケ等のために判読され得ない場合、もう一度情報媒体をカメラ202で撮影して、情報端末200から情報媒体の画像情報を送信するようにユーザに促すことができる(図4/S121・・「2」、S221参照)。これにより、情報媒体の明確な画像情報に基づき、ユーザの年齢が精度よく認証され得る。
【0089】
さらに、カメラ202による情報媒体の撮影、及び情報媒体の画像情報の送信に必要な機能の一部又は全部が情報端末200に付与されるので、当該機能の一部又は全部が欠けている情報端末であっても、ユーザはその情報端末200を通じて年齢を認証させ得る。これにより、ユーザに情報媒体の画像情報に基づく年齢認証の融通性や利便性を感じさせ、当該年齢認証の普及を図ることができるものと期待される。
【0090】
また、所定種類の情報媒体の掲載情報に対応するユーザの「氏名」及び「年齢」が第2データベース102に照会され、さらに第3データベース(同窓会名簿データベース)103に照会されるという二重の照会により、年齢認証の信頼度向上を図ることができる。具体的には、第2種の情報媒体の掲載情報に基づきユーザの「氏名」及び「年齢」が第2データベース102に照会された後、さらに第3データベース(同窓会名簿データベース)103に照会される。「私的機関」により発行された「第2種の情報媒体」が、「公的機関」により発行された「第1種の情報媒体」よりも若干信頼度が劣ると考えられることに鑑みて、ユーザの「氏名」及び「年齢」のこのような二重の照会により、年齢認証の信頼度向上を図ることができる。
【0091】
次に、本発明の第3実施形態のユーザ情報管理システムの構成及び機能について図5及び図6を用いて説明する。
【0092】
図5に示されているユーザ情報管理システムは、ハードウェアとしてのサーバ100と、後述の諸機能をサーバ100に付与するソフトウェアとしての本発明の「ユーザ情報管理プログラム」とにより構成されている。サーバ100は、情報端末200とのインターネット等のネットワークを介した通信機能や、データベース101とのネットワークを通じた通信機能等を有している。データベース101は、ユーザID及び情報端末IDを組み合わせて管理している。
【0093】
ユーザ情報管理システムは、商取引履歴認識手段131と、適格性判定手段132と、年齢認証手段133とを備えている。各手段は、CPU,ROM,RAM,その他電子回路等により構成されている。
【0094】
商取引履歴認識手段131は、情報端末200との通信に基づき、ユーザによる商取引履歴情報を認識する。
【0095】
適格性判定手段132は、商取引履歴認識手段131により認識されたユーザによる商品の商取引履歴情報に基づき、購入に年齢制限がある特定商品の購入頻度が基準頻度以上であるか否かを判定する。
【0096】
年齢認証手段133は、適格性判定手段132によりユーザによる特定商品の購入頻度が基準頻度以上であると判定された場合、ユーザの年齢を認証する。
【0097】
情報端末200は、店舗に備え付けられたレジスター端末300との通信により、商取引履歴情報を自動的に記憶する機能を有する。
【0098】
前記構成の本発明の第3実施形態のユーザ情報管理システムによれば、まず、情報端末200が、店舗に設置されているレジ端末300との通信に基づき、ユーザによる商取引履歴情報をその記憶装置(図示略)に記憶する(図6/矢印A30)。「店舗に備え付けられたレジスター端末300との通信による商取引履歴情報の自動記憶」及び「特定商取引履歴情報」の送信に必要な機能(当該機能を付与するプログラム)のうち一部又は全部は、商取引履歴認識手段131により情報端末200に予め付与されている。
【0099】
また、商取引履歴認識手段131により、第1実施形態と同様に、ID組合せの適格性の有無が判定され(図2/S110等参照)、当該適格性があると判定された場合、商取引履歴認識手段131は、情報端末200との通信に基づき、「商取引履歴情報」を認識する(図6/矢印A31,S131)。一方、ID組合せの適格性がないと判定された場合(図4/S112:「2」)、商取引履歴認識手段131は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に「第2種の情報処理」を実行させる(図6/S232)。
【0100】
次に、適格性判定手段132は、ユーザによる商取引履歴情報に基づき、ユーザによる特定商品の購入頻度が基準頻度以上であるか否かを判定する(図6/S132)。「特定商品」は、例えば20歳未満は購入禁止等、法規制等により購入年齢が制限されている商品である。また「購入頻度」は、購入回数が多いほど、購入数量が多いほど高く算出される。
【0101】
特定商品の購入頻度が基準頻度以上であると判定された場合(図6/S132・・YES)、年齢認証手段133は、この判定結果に基づいてユーザの年齢を認証する(図6/S134)。その上で、年齢認証手段133は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に「第1種の情報処理」を実行させる(図6/S231)。
【0102】
一方、特定商品の購入頻度が基準頻度未満であると判定された場合(図6/S132・・NO)、適格性判定手段132が、商取引履歴情報に基づき、商品の購入金額が基準金額以上であるか否かを判定する(図6/S133)。
【0103】
商品の購入金額が基準金額以上であると判定された場合(図6/S133・・YES)、年齢認証手段133は、この判定結果に基づいてユーザの年齢を認証する(図6/S134)。その上で、年齢認証手段133は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に「第1種の情報処理」を実行させる(図6/S231)。
【0104】
一方、商品の購入金額が基準金額未満であると判定された場合(図6/S133・・NO)、年齢認証手段133は、情報端末200との通信に基づき、情報端末200に「第2種の情報処理」を実行させる(図6/S232)。
【0105】
本発明の第3実施形態のユーザ情報管理システムによれば、購入に年齢制限がある「特定商品」を一定の頻度で購入するユーザの年齢は、この特定商品の購入が許可されている年齢である可能性が高いという推測に鑑みて、特定商品の購入頻度に基づいてユーザの年齢が認証される(図6/S132,S134)。例えば「20歳未満」の購入が禁止されている特定商品を基準頻度以上で購入したことのあるユーザの年齢は「20歳以上である」と認証されることとなる。このように、特定商品の購入履歴の頻度という客観的事実により、ユーザの年齢が認証されることで、当該年齢認証の信頼度を向上させることができる。
【0106】
また、特定商品の購入頻度が基準頻度未満であると判定された場合でも、商品の購入金額が基準金額以上である場合、ユーザの年齢が認証される(図6/S132,S133,S134)。これにより、特定商品の購入頻度がさほど高くないユーザでも、経済力があって商品の購入金額がある程度高い場合、その特定商品の購入が許可されている年齢に達している可能性が高いという推測に鑑みて、そのユーザの年齢が認証され得る。そして、商取引履歴情報に基づく年齢認証の利便性向上を図ることができる
また、「店舗に備え付けられたレジスター端末300との通信による商取引履歴情報の自動記憶」及び「特定商取引履歴情報の送信」に必要な機能の一部又は全部が欠けている情報端末200であっても、ユーザはその情報端末200を通じて年齢認証され得る。これにより、ユーザに商取引履歴情報に基づく年齢認証の利便性を感じさせ、当該年齢認証の普及を図ることができるものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の第1実施形態のユーザ情報管理システムの構成説明図
【図2】本発明の第1実施形態のユーザ情報管理システムの機能説明図
【図3】本発明の第2実施形態のユーザ情報管理システムの構成説明図
【図4】本発明の第2実施形態のユーザ情報管理システムの機能説明図
【図5】本発明の第3実施形態のユーザ情報管理システムの構成説明図
【図6】本発明の第3実施形態のユーザ情報管理システムの機能説明図
【符号の説明】
【0108】
100‥サーバ(ユーザ情報管理システム)、101‥第1データベース、102・・第2データベース、103‥第3データベース(同窓会名簿データベース)、111‥1次符号認識手段、112‥2次符号認識手段、113・・適格性判定手段、114・・年齢認証手段、121・・種類判定手段、122・・年齢認証手段、131・・商取引履歴認識手段、132・・適格性判定手段、133・・年齢認証手段、200‥情報端末、202・・カメラ、300・・レジ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理するシステムであって、
ユーザにより情報端末に入力された、情報媒体に付されている1次符号を、該情報端末とのネットワーク通信に基づいて認識する1次符号認識手段と、
1次符号認識手段により認識された1次符号に基づいて2次符号を認識する2次符号認識手段と、
2次符号認識手段により認識された2次符号に基づいて該ユーザの年齢認証の基礎としての該情報媒体の適否を判定する適格性判定手段と、
適格性判定手段による判定結果が肯定的なものであった場合、1次符号認識手段により認識された1次符号に基づいて該ユーザの年齢を認証する年齢認証手段とを備えていることを特徴とするユーザ情報管理システム。
【請求項2】
1次符号認識手段が、ユーザによりカメラを用いて撮影された情報媒体の画像情報を、情報端末との通信に基づいて認識した上で、該画像情報に基づいて該情報媒体に付されている1次符号を認識することを特徴とする請求項1記載のユーザ情報管理システム。
【請求項3】
1次符号認識手段が、数列が含まれる1次符号を認識し、2次符号認識手段が、1次符号に含まれる数列のチェックデジットを2次符号として認識することを特徴とする請求項1記載のユーザ情報管理システム。
【請求項4】
2次符号認識手段が、1次符号のうち情報媒体の発行場所を表す符号部分を2次符号として認識することを特徴とする請求項1記載のユーザ情報管理システム。
【請求項5】
適格性判定手段が、2次符号認識手段により認識された2次符号に加えて、1次符号認識手段により認識された1次符号に基づき、ユーザの年齢認証の基礎としての、この1次符号が付された情報媒体の適否を判定することを特徴とする請求項1記載のユーザ情報管理システム。
【請求項6】
適格性判定手段が、2次符号と、1次符号の所定部分との同否に基づき、ユーザの年齢認証の基礎としての、この1次符号が付された情報媒体の適否を判定することを特徴とする請求項1記載のユーザ情報管理システム。
【請求項7】
年齢認証手段が、1次符号のうち情報媒体の発行時期を表す符号部分に基づいてユーザの年齢を認証することを特徴とする請求項1記載のユーザ情報管理システム。
【請求項8】
情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理するシステムであって、
ユーザによりカメラで撮影された情報媒体の画像情報を、情報端末との通信に基づいて認識した上で、該画像情報に基づき、該情報媒体の種類を判定する種類判定手段と、
該画像情報から該情報媒体の掲載情報を認識した上で、該掲載情報に基づき、種類判定手段により判定された情報媒体の種類の別に応じた方法に従ってユーザの年齢を認証する年齢認証手段とを備えていることを特徴とするユーザ情報管理システム。
【請求項9】
種類判定手段が、情報媒体が、公的機関により発行された運転免許証又は健康保険証が含まれる第1種の情報媒体であるか、私的機関により発行されたキャッシュカード又はクレジットカードが含まれる第2種の情報媒体であるかを判定し、
年齢認証手段が、種類判定手段により情報媒体が第1種の情報媒体であると判定された場合、第1種の情報媒体の掲載情報に基づき、ユーザの年齢を認証する一方、種類判定手段により情報媒体が第2種の情報媒体であると判定された場合、第2種の情報媒体の掲載情報に対応するユーザの年齢をデータベースに照会した上で認証することを特徴とする請求項8記載のユーザ情報管理システム。
【請求項10】
種類判定手段が、情報端末との通信に基づき、情報端末識別子と、ユーザにより情報端末に入力されたユーザ識別子とを認識し、該情報端末識別子とユーザ識別子との組合せがデータベースにより管理されているか否かを判定し、該データベースにより管理されていると判定した場合のみ、情報媒体の画像情報を認識することを特徴とする請求項8記載のユーザ情報管理システム。
【請求項11】
種類判定手段が、情報媒体の掲載情報の判読可否を判定するとともに、掲載情報の判読不可であると判定した場合、情報端末との通信に基づき、カメラを用いた情報媒体の撮影及びカメラにより撮影された情報媒体の画像情報の送信を促すメッセージを情報端末に表示させることを特徴とする請求項8記載のユーザ情報管理システム。
【請求項12】
種類判定手段が、カメラによる情報媒体の撮影、及び情報媒体の画像情報の送信に必要な機能の一部又は全部を情報端末に付与することを特徴とする請求項8記載のユーザ情報管理システム。
【請求項13】
年齢認証手段が、所定種類の情報媒体の掲載情報に対応するユーザの氏名及び年齢をデータベースに照会するとともに、該ユーザの氏名及び年齢をさらに同窓会名簿データベースに照会した上で、ユーザの年齢を認証することを特徴とする請求項8記載のユーザ情報管理システム。
【請求項14】
情報端末とのネットワーク通信を利用してユーザに関する情報を管理するシステムであって、
店舗に備え付けられたレジスター端末との通信により、商取引履歴情報を自動的に記憶する機能を有する情報端末との通信に基づき、ユーザによる商取引履歴情報を認識する商取引履歴認識手段と、
商取引履歴認識手段により認識されたユーザによる商品の商取引履歴情報に基づき、購入に年齢制限がある特定商品の購入頻度が基準頻度以上であるか否かを判定する適格性判定手段と、
適格性判定手段によりユーザによる特定商品の購入頻度が基準頻度以上であると判定された場合、ユーザの年齢を認証する年齢認証手段とを備えていることを特徴とするユーザ情報管理システム。
【請求項15】
商取引履歴認識手段が、情報端末との通信に基づき、情報端末識別子と、ユーザにより情報端末に入力されたユーザ識別子とを認識し、該情報端末識別子とユーザ識別子との組合せがデータベースにより管理されているか否かを判定し、該データベースにより管理されていると判定した場合のみ、商取引履歴情報を認識することを特徴とする請求項14記載のユーザ情報管理システム。
【請求項16】
商取引履歴認識手段が、店舗に備え付けられたレジスター端末との通信による商取引履歴情報の自動記憶、及び特定商品の購入履歴情報の送信に必要な機能のうち一部又は全部を情報端末に付与することを特徴とする請求項14記載のユーザ情報管理システム。
【請求項17】
適格性判定手段が、特定商品の購入頻度が基準頻度未満であると判定した場合、商取引履歴認識手段により認識されたユーザによる商取引履歴情報に基づき、商品の購入金額が基準金額以上であるか否かを判定し、
年齢認証手段が、適格性判定手段によってユーザによる商品の購入頻度が基準金額以上であると判定された場合、ユーザの年齢を認証することを特徴とする請求項14記載のユーザ情報管理システム。
【請求項18】
情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、
ユーザにより情報端末に入力された、情報媒体に付されている1次符号を、該情報端末とのネットワーク通信に基づいて認識する1次符号認識機能と、
1次符号認識機能により認識された1次符号に基づいて2次符号を認識する2次符号認識機能と、
2次符号認識機能により認識された2次符号に基づいて該ユーザの年齢認証の基礎としての該情報媒体の適否を判定する適格性判定機能と、
適格性判定機能による判定結果が肯定的なものであった場合、1次符号認識機能により認識された1次符号に基づいて該ユーザの年齢を認証する年齢認証機能とをコンピュータに付与することを特徴とするユーザ情報管理プログラム。
【請求項19】
情報端末とのネットワーク通信に基づき、ユーザに関する情報を管理する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、
ユーザによりカメラで撮影された情報媒体の画像情報を、情報端末との通信に基づいて認識した上で、該画像情報に基づき、該情報媒体の種類を判定する種類判定機能と、
該画像情報から該情報媒体の掲載情報を認識した上で、該掲載情報に基づき、種類判定機能により判定された情報媒体の種類の別に応じた方法に従ってユーザの年齢を認証する年齢認証機能とをコンピュータに付与することを特徴とするユーザ情報管理プログラム。
【請求項20】
情報端末とのネットワーク通信を利用してユーザに関する情報を管理する機能をコンピュータに付与するプログラムであって、
店舗に備え付けられたレジスター端末との通信により、商取引履歴情報を自動的に記憶する機能を有する情報端末との通信に基づき、ユーザによる商取引履歴情報を認識する商取引履歴認識機能と、
商取引履歴認識機能により認識されたユーザによる商品の商取引履歴情報に基づき、購入に年齢制限がある特定商品の購入頻度が基準頻度以上であるか否かを判定する適格性判定機能と、
適格性判定機能によりユーザによる特定商品の購入頻度が基準頻度以上であると判定された場合、ユーザの年齢を認証する年齢認証機能とをコンピュータに付与することを特徴とするユーザ情報管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−11964(P2007−11964A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−195114(P2005−195114)
【出願日】平成17年7月4日(2005.7.4)
【出願人】(598125567)株式会社ランドスケイプ (4)
【Fターム(参考)】