説明

ヨウ素殺菌具

【課題】 本発明は、流通過程でヨウ素成分が昇華しないように発泡体にヨウ素組成物を塗布したり、物品の表面にヨウ素組成物を塗布した上でさらに塗料を塗布するなど流通過程におけるヨウ素成分の昇華抑制手段を講じたヨウ素殺菌具を提供する。
【解決手段】 本発明のヨウ素殺菌具は、物品の表面にヨウ素組成物を付着或は塗着し、このヨウ素組成物中のヨウ素成分の昇華を抑制する抑制手段を講じたものであり、抑制手段の一例として物品が多孔性或は多間隙性物品1であり、この多孔性或は多間隙性物品1の孔或は間隙にヨウ素組成物2を浸透させたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は殺菌具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、貯水槽としての浴槽内の水の殺菌処理方法として特開平11−216477(特許文献1)があった。この処理方法は、レジオネラ菌等の殺菌剤として、ヨウ素化合殺菌樹脂を使用し、浴槽のみならず循環路にもヨウ素化合殺菌樹脂を配置し、かつ浴槽内のヨウ素化合殺菌樹脂を浮体物とし、かつ循環装置の吐出口を槽に沿って噴出する構成として、浮体物を浴槽内で効率的に泳遊させ、浴槽全体を殺菌するものであった。
【0003】
この殺菌法は、湯水の循環路にヨウ素化合殺菌樹脂を配置すると共に浴槽に、ビーズ状のヨウ素化合殺菌樹脂とポリエチレン樹脂とを混合したものを樹脂ネット状の袋に収容したヨウ素化合殺菌樹脂浮体物が配置されている。この浮体物は、浴槽の水面を浮遊するようになっている。しかし、ヨウ素化合殺菌樹脂の詳細は明細書に記載されていないため不明であるが、このヨウ素化合殺菌樹脂は合成樹脂を加熱した状態でヨウ素を混合した上でビーズ状に加工するか、ビーズ状の樹脂の表面にヨウ素を塗着したものと思われる。しかし、ヨウ素は高温下では急激に昇華するため高温下で樹脂と化合させると化合中にほとんど昇華してしまう。また、ビーズ状の樹脂の表面にヨウ素を塗着した場合は、40度内外の浴槽に投下すればヨウ素の全量が極めて短時間で昇華し実用的でない。ビーズ状の樹脂に単にヨウ素を塗着した場合であっても、40度内外の浴槽に投下すればヨウ素の全量が極めて短時間で昇華するので、こちらも実用的でない。さらに、この浮遊物体は、ポリエチレンの袋に収納した状態で流通過程で流通していると思われ、この場合、ヨウ素化合殺菌樹脂内のヨウ素は順次昇華し、2〜3ヶ月で昇華したヨウ素のほとんどがポリエチレンの袋の内壁に付着し、ヨウ素化合殺菌樹脂内の残存ヨウ素は限りなく0に近くなっているのが実情であろう。
【0004】
また、市販の商品として洗濯槽除菌クリーナーがあった。この洗濯槽除菌クリーナーは、合成樹脂の微細片に試薬品として市販されている液状のヨウ素を塗布乾燥し、ヨウ素が合成樹脂の表面に剥き出しの状態で不織紙製袋に収納された上でネット製袋に収納したものである。しかし、この洗濯槽除菌クリーナーは、前記ヨウ素化合殺菌樹脂と同様、ポリエチレンの袋に収納した状態で流通過程に流通させているから流通過程でヨウ素が昇華し、ポリエチレンの袋の内壁が黄変するほどに変色してしまう。その結果、洗濯槽に投入した時点では、洗濯槽除菌クリーナーの残存ヨウ素がほとんどなくなっているのが現実である。
【0005】
以上、水槽中の除菌・殺菌について述べてきたが、今一つの課題として、例えば、冷蔵庫、保冷庫、冷却オープンショウケース、ごみ容器など所定の空域内の除菌・殺菌具としてヨウ素を使ったものはなかったし、さらに、ヨウ素を使って除菌・殺菌すると共に汚臭を吸着できるものもなかった。
【特許文献1】特開平11−216477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の如く、従来の水槽内で使うヨウ素を使った除菌・殺菌具は、微細な合成樹脂の表面にヨウ素成分を単に塗布しているだけであるから、流通過程でヨウ素成分が昇華してしまい使用時に実質的に除菌・殺菌効力が失われることが多かった。すなわち、ヨウ素の昇華抑制手段が取られていなかったのである。
【0007】
本発明は、第一にヨウ素の昇華抑制手段を用いることにより、各種水槽内の水並びに水槽の水域内壁面、或は、冷蔵庫、保冷庫、冷却オープンショウケースなど所定の空域の内壁面ならびに同収納物を殺菌する殺菌具を提供し、第二にヨウ素の昇華速度抑制手段と共に活性炭を取り付けることにより上記各種水槽内の水並びに水槽内、或は、水や冷蔵庫、保冷庫、冷却オープンショウケースなど所定の空域内を殺菌し、さらに、汚臭を吸着できる殺菌具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のヨウ素殺菌具は、物品の表面に付着或は塗布もしくは浸透させたヨウ素組成物と、該ヨウ素組成物の昇華を抑制する抑制手段と、を有することを特徴とし、この物品を多孔性或は多間隙性物品とし、抑制手段をヨウ素組成物を多孔性或は多間隙性物品の孔或は間隙に浸透させたり、ヨウ素組成物の表面に付着或は塗着させた塗料とすることもできる。なお、この塗料は、水性塗料よりも常温乾燥型油性塗料の方が望ましい。
【0009】
また、前記物品を無数の微細片とし、該無数の微細片を収納体に収納させたり、これらのヨウ素殺菌具の任意の位置に浮遊体を取り付けたり、ヨウ素殺菌具の任意の位置に活性炭を取り付けたりできる。
【0010】
なお、ヨウ素は、沃素、ヨード、沃度とも言い、空気中では昇華性を備え、固体の結晶構造は紫黒色の斜方晶で、には容易に溶けないが、溶液、四塩化炭素、シンナー、アルコール、エステルなどの有機溶剤にはよく溶ける元素である。また、ヨウ素をアルコールで希釈した溶液が、ヨードチンキであり、消毒薬として用いられている。本発明のヨウ素殺菌具は、関東化学株式会社の「0.5mol/l よう素(1N) 500ml」を用い、前記有機溶剤に溶解させた常温乾燥タイプの塗料に対しこの関東化学株式会社の「よう素」を混合した可溶性塗料をヨウ素組成物として用い、反復テストを繰り返したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のヨウ素殺菌具は、ヨウ素の昇華抑制手段を有しているので、流通過程における無駄になるヨウ素の昇華が抑制され使用時の有効期間を延長できた。ヨウ素の昇華抑制手段として多孔性或は多間隙性物品の孔或は間隙にヨウ素組成物を浸透させているので、多孔性或は多間隙性物品の孔或は間隙から物品の表面に露出しているヨウ素組成物のみが、すなわち物品の表面に露出しているヨウ素組成物から順次空中に昇華し、水中に溶出するから長期間にわたって殺菌作用が有効に働く。また、ヨウ素の昇華抑制手段として物品に付着或は塗着したヨウ素組成物を塗料が覆うように付着或は塗着した場合、この塗料は昇華・溶出したヨウ素に対し透過性を有するが、スムースに透過するわけではないので、ヨウ素殺菌具の流通過程における無駄な昇華を妨げるから、使用時にはさらに長期間にわたって殺菌作用が有効に働く。そして水中では、水によってこの塗料の薄い塗膜の表面から徐々に破壊され昇華したヨウ素の透過を促進する。
【0012】
これらの物品が、無数の微細片で形成した物品の場合は、袋などの収納体に収納すると使いやすく、上記のヨウ素殺菌具の比重が重く、水中に潜水或は沈潜する場合、ヨウ素殺菌具の任意の位置に発泡体や浮き袋などの浮遊体を取り付けると、ヨウ素殺菌具が水上に浮上し取り扱いが便利である。
【0013】
さらに、前記ヨウ素殺菌具の任意の位置に活性炭を取り付けたときは、上記ヨウ素の殺菌効果と共に活性炭の汚臭吸着効果も得られる。殊に、この汚臭吸着効果は、ごみ容器、冷蔵庫、冷却オープンショウケースなどの空域に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明のヨウ素殺菌具は、物品の表面に付着或は塗布もしくは浸透させたヨウ素組成物と、該ヨウ素組成物の昇華を抑制する抑制手段と、を有するものであり、この抑制手段は、流通過程すなわち空気中におけるヨウ素の昇華を防ぐためのものである。先ず第一に、図1に示すように、多孔性物品であるスポンジ、活性炭、軽石、大鋸屑、石灰石など〔或は多間隙性物品である紙、不織布、布・繊維束(天然繊維が望ましい)〕1の表面にヨウ素組成物2を付着或は塗着し、付着或は塗着したヨウ素組成物2を多孔性或は多間隙性物品の孔或は間隙に浸透させたヨウ素殺菌具である。このヨウ素組成物2は、ヨウ素をヨウ化カリウム溶液、四塩化炭素、シンナー、アルコール、エステルなどの有機溶剤に溶解した液体である。このヨウ素殺菌具は、多孔性或は多間隙性物品1を上記ヨウ素組成物2中に浸漬したり塗着することにより多孔性或は多間隙性物品1の無数の孔や間隙に液状のヨウ素組成物2を浸透させた上で乾燥させたヨウ素殺菌具である。(図1、図2は、物品の無数の間隙にヨウ素組成物を浸透させた状態のイメージ断面図である。)
【0015】
上記構成のヨウ素殺菌具を空気中にあっては、ヨウ素組成物2中のヨウ素成分が表面に露出しているところから順次昇華し、流通過程において無駄になるヨウ素成分の昇華が大幅に妨げられる。また、同ヨウ素殺菌具を水中に投入すると、多孔性或は多間隙性物品1の無数の孔や間隙内から表面に露出したヨウ素組成物2中のヨウ素成分が水中に徐々に溶出する。その結果、ヨウ素組成物2が物品の表面に付着させてあるだけの従来品と比べ殺菌効果が極めて長期間有効である。また、この多孔性或は多間隙性物品1の比重が水と同じ場合は、ヨウ素殺菌具が水中を遊泳し、水より軽く比重が1未満の場合は、ヨウ素殺菌具が水上に浮遊し、後者のヨウ素殺菌具は大変取り扱いが楽である(詳細については、後述する)。
【0016】
第二の要素成分昇華抑制手段として、上記多孔性或は多間隙性物品1の無数の孔や間隙に液状のヨウ素組成物2を浸透させた上で塗料3(ヨウ素を含有せず)の薄い被膜を表面に付着或は塗着する。塗料には、水性塗料と油性塗料があり、本発明で使う塗料は油性塗料が好ましく、天然塗料よりもアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂などの合成樹脂を主成分とする塗料が好ましい。これらの塗料を有機溶剤(シンナー:thinner)でうすめて粘度を下げて用いる。この有機溶剤にはトルエン、酢酸エステル類、アルコール類などが用いられる。このような構成のヨウ素殺菌具は、水中にあっても空気中にあってもヨウ素組成物2内のヨウ素成分が塗料3の薄い塗膜を透過して徐々に溶出或は昇華する。また、水中にあるヨウ素殺菌具の塗料3の薄い被膜は、水に侵され表面から徐々に破壊されて薄くなり、多孔性或は多間隙性物品1の無数の孔や間隙に浸透させた液状のヨウ素組成物2の残量が少なくなっても確実に水中に溶出する。以上の結果、従来の殺菌具と異なり流通過程におけるヨウ素成分の昇華が抑制されると共に空水両域内における適度な昇華・溶出期間が継続され長期間に亘って殺菌効果が持続する。なお、この塗料3の被膜の厚さによってヨウ素成分の昇華速度を調整することができる。
【0017】
図2に示すように、液状のヨウ素組成物2を浸透させた多孔性或は多間隙性物品1の任意の位置に比重が水よりも軽い発泡体や浮き袋などの浮遊体4を取り付ける。このような構成のヨウ素殺菌具とすることにより殺菌具を水中に投下した場合、殺菌具が常に水の表面に浮遊することになり、例え、水よりも比重の重く、水中に沈む多孔性或は多間隙性物品1であっても、水上に浮遊しているから大変取り扱いやすい。
【0018】
図3に示すように、微細片として物品の一種であるの合成樹脂のペレット6の表面に前述のヨウ素組成物7を付着させる。このヨウ素組成物7は、ヨウ素を有機溶剤の一種であるシンナーに溶解してあり、合成樹脂のペレット6の表面にヨウ素組成物7を付着させるとこのペレット6の表面が溶解し、乾燥時にはヨウ素組成物7がペレット6の表面を覆うように密着する。このヨウ素組成物7を表面に付着させたペレット6の表面に、前記第二の要素成分昇華抑制手段である塗料8を付着或は塗着させたヨウ素殺菌具である。この塗料8もシンナーに塗料を混合したものであるから、ペレット6の表面のヨウ素組成物7の表面を溶解しペレット6の表面を覆っているヨウ素組成物7を覆うように密着する。
【0019】
上記説明では、物品を微細片である合成樹脂のペレット6として例示して説明しているが、微細片を合成樹脂のペレット6に限定するものではなく、一つの大きな塊や他の物品でも良く、表面にヨウ素組成物7を付着、塗着、溶着、浸透させ、さらに、塗料8を付着、塗着、溶着させることができれば、活性炭、軽石、大鋸屑、石灰石など如何なる物品であってもよい。また、合成樹脂のペレット6は、バージンペレットのみならず、再生ペレットであっても良い。
【0020】
図4に示すように、上記物品6が、無数の微細片6である場合、この無数の微細片6を収納する収納体9に収納した上でネット12などに再度収納したヨウ素殺菌具とすることができる。この収納体9は、昇華し或は溶出するヨウ素成分が透過できる収納体9であり、布や不織布など柔軟で低コストな袋が望ましく、ネット12もまたヨウ素成分が透過できるものを使う。また、この収納体9内には、前記表面にヨウ素組成物7や塗料8を付着、塗着、溶着、浸透させた微細片6と共に表面にヨウ素組成物7や塗料8を付着、塗着、溶着、浸透させない微細片もともに収納しても良く、用途によって任意である。なお、図示した13は、増量材でありヨウ素殺菌具の効果に影響するものではない。また、この微細片6を合成樹脂のペレットとした場合、ヨウ素組成物7を希釈する有機溶剤によってペレット6の表面が溶解され、表面が溶解されたペレット6にヨウ素組成物7が確実に密着する。さらに、ペレット6の表面に密着したヨウ素組成物7が前記塗料8によって覆われるから、従来のヨウ素殺菌具のように同ペレット6の表面に付着させたヨウ素組成物7が使用前に剥落したり昇華してしまうことを防げる。
【0021】
図5に示すように、これらの微細片6が、水に潜水或は沈潜する微細片6でつくられた殺菌具の場合、このヨウ素殺菌具の任意の位置に発泡体や浮き袋などの水に浮く浮遊体10を取り付けと使いやすくなる。
【0022】
図5の浮遊体10の代わりに、上記全実施例で示したヨウ素殺菌具の任意の位置に活性炭を取り付けることもできる(図示せず)。この活性炭は、用途に応じ任意の形状の収納容器や収納袋(図示せず)に収納され、取付け手段も用途に応じ任意である。この場合、1個の収納容器や収納袋内にヨウ素組成物7や塗料8を付着、塗着、溶着、浸透させた微細片6と活性炭を混合して収納しても良いし、別々につくった収納容器や収納袋の一方にヨウ素組成物7や塗料8を付着、塗着、溶着、浸透させた微細片6を、他方の収納容器や収納袋に活性炭を夫々別にして収納しても良い。さらに、この活性炭としては、椰子殻、石炭、木炭系原料をベースに、破砕状、顆粒状、円柱状、球状など様々な形状と粒度の活性炭が知られており、特徴も用途もいろいろあり、用途に応じ使い分けることができる。
【0023】
上記構成のヨウ素殺菌具は、前記構成の活性炭を取り付けたヨウ素殺菌具は、洗濯槽や浴槽の水の中に投入すれば、ヨウ素の作用により槽内の水及び水域内の槽内壁や槽内投入物の殺菌(或は滅菌や除菌)ができると共に、活性炭の作用により水や他の収納物から発生する汚臭を吸着できる。また、このヨウ素殺菌具を空域すなわちごみ容器や冷蔵庫、冷却オープンショウケースなどに投入すれば、上述の場合と同様ヨウ素の作用により空域内を殺菌(或は滅菌や除菌)できる上に活性炭の作用によりこれらの発する汚臭を吸着することもできる。特に冷却オープンショウケースなどに投入した場合、同機器により冷却された冷気は、冷却オープンショウケースの商品陳列部内で還流するから、上記活性炭を取り付けたヨウ素殺菌具の効果は極めて有効であり、食品販売店等に設置された冷却オープンショウケース内の殺菌(或は滅菌や除菌)と脱臭効を兼ね備えた殺菌具が存在しない現状では、大変価値がある。
【0024】
尚、本発明のヨウ素殺菌具は、上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明のヨウ素殺菌具は、洗濯槽、湯船などの水槽内の水や水が浸入する装置の内壁などの水域内及び収納物、ごみ容器、冷蔵庫、冷却オープンショウケースなどの空域内及び収納物の殺菌(或は滅菌や除菌)用として使える。また、活性炭を取り付けたヨウ素殺菌具は、上記ヨウ素の殺菌(或は滅菌や除菌)効果と同空水域内の臭気を活性炭により吸着する汚臭吸着効果を併せ持ったヨウ素殺菌具として使える。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明のヨウ素殺菌具の断面を示す概念図である。
【図2】本発明のヨウ素殺菌具の異なる実施例の断面を示す概念図である。
【図3】本発明のヨウ素殺菌具の微細片の断面を示す部分拡大図つき概念図である。
【図4】本発明のヨウ素殺菌具の異なる実施例の断面を示す概念図である。
【図5】本発明のヨウ素殺菌具の異なる実施例の断面を示す概念図である。
【符号の説明】
【0027】
1 多孔性或は多間隙性物品
2 ヨウ素組成物
3 塗料
4 浮遊体
6 微細片として物品の一種であるの合成樹脂のペレット
7 ヨウ素組成物
8 塗料
9 収納体
10 発泡体や浮き袋などの浮遊体
12 ネット
13 増量材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の表面に付着或は塗布もしくは浸透させたヨウ素組成物と、
該ヨウ素組成物の昇華を抑制する抑制手段と、
を有することを特徴とするヨウ素殺菌具。
【請求項2】
前記物品が、多孔性或は多間隙性物品であり、
前記抑制手段が、ヨウ素組成物を多孔性或は多間隙性物品の孔或は間隙に浸透させたものであることを特徴とする請求項1記載のヨウ素殺菌具。
【請求項3】
前記抑制手段が、ヨウ素組成物の表面に付着或は塗着させた塗料であることを特徴とする請求項1または2記載のヨウ素殺菌具。
【請求項4】
前記物品が、無数の微細片であり、
該無数の微細片を収納する収納体を有することを特徴とする請求項1ないし3のうち1項記載のヨウ素殺菌具。
【請求項5】
前記ヨウ素殺菌具の任意の位置に浮遊体を取り付けたことを特徴とする請求項1ないし4のうち1項記載のヨウ素殺菌具。
【請求項6】
前記ヨウ素殺菌具の任意の位置に活性炭を取り付けたことを特徴とする請求項1ないし5のうち1項記載のヨウ素殺菌具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−307195(P2007−307195A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−139909(P2006−139909)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【出願人】(591080335)
【Fターム(参考)】