説明

ラモトリジンの口腔内崩壊錠組成物

本発明の組成物の組成物は、治療有効量のラモトリジンを含む粒子を、崩壊剤、および糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒と組み合わせて含む。これらの組成物は、てんかんおよび双極性障害を治療する際に、特に嚥下困難を有する患者にとって、かつ双極性患者のコンプライアンスを向上させるのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2007年7月2日に出願された米国仮特許出願第60/929,536号の利益を主張する。この全開示内容は、すべての目的で参照により完全に本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、てんかんおよび双極性障害などの気分障害の治療に有用な、ラモトリジンを含む、味が好ましい口腔内溶解錠または口腔内崩壊錠(ODT)組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
嚥下困難、または気道閉塞の恐れによる嚥下困難は、どの年齢層にも多く見られる。例えば、嚥下困難は、一般人口の約35%に見られ、さらに加えて、施設に収容されている高齢患者の30〜40%および長期医療施設におけるすべての人の18〜22%に見られ、それらの多くは、自身の生活の質を維持するために、定期的に医薬品を服用するように義務付けられている。嚥下困難は、経口治療のコンプライアンスが悪くなるかまたはノンコンプライアンスの原因となり、ひいては経口治療の有効性に悪影響を及ぼす。
【0004】
てんかん患者のための主要な治療目的は、抗てんかん薬の適切な濃度を維持し、後に続く発作を防ぐことである。双極性障害などの気分障害を有する患者では、その目的は、再発を防ぎ、気分を安定させることである。いずれにしても、処方された投与計画のコンプライアンスは、治療血中濃度を維持するために不可欠である。
【0005】
ラモトリジンは、てんかんおよび双極性障害の治療に使用される抗けいれん薬であり、部分発作、一次性および二次性強直間代発作、レノックス−ガストー症候群に関連している発作を治療するために使用されている。ラモトリジンは、化学的には3,5−ジアミノ−6−(2,3,−ジクロロフェニル)−1,2,4−トリアジン)である。ラモトリジンは、実験式C12、分子量256.09および以下に示されている構造式を有する。
【0006】
【化1】

ラモトリジンの調製は、すべての目的で参照により本明細書に完全に組み込まれるU.S.4,602,017に記載されている。ラモトリジンは、水に非常に溶けにくい(25℃で約0.17mg/ml;37℃で約0.57mg/ml)が、0.01N HCl(25℃で約3mg/ml)および0.1N HCl(25℃で約4mg/ml)に極めてより溶けやすい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施形態では、本発明は、治療有効量のラモトリジンを含む口腔内崩壊錠(ODT)組成物であって、投与後に、患者の口腔内で実質的に崩壊し、即時放出ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロフィールと実質的に同一のラモトリジン放出プロフィールをもたらす組成物を対象とする。
【0008】
別の実施形態では、本発明は、苦味マスキング層で被覆されている治療有効量のラモトリジンを、崩壊剤、糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒と組み合わせて含む口腔内崩壊錠(ODT)組成物であって、投与後に、患者の口腔内で実質的に崩壊し、即時放出ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロフィールと実質的に同一のラモトリジン放出プロフィールをもたらす組成物を対象とする。
【0009】
別の実施形態では、本発明は、ラモトリジンを含む粒子と、崩壊剤、糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒とを含む組成物を調製する方法であって、(a)ラモトリジンを含む粒子を苦味マスキング層で被覆する工程と、(b)崩壊剤、糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒を調製する工程と、(c)工程(a)の被覆された粒子を工程(b)の顆粒および任意選択により他の薬学的に許容できる成分と混合する工程と、(d)工程(c)の混合物を圧縮して錠剤にする工程とを含む方法を対象とする。
【0010】
さらに別の実施形態では、本発明は、気分障害を治療し、または発作を治療もしくは予防する方法であって、治療有効量のラモトリジンを含む粒子を、崩壊剤、糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒と組み合わせて含む組成物を、それを必要とする患者に治療有効量投与する工程を含む方法を対象とする。
【0011】
本発明のこれらのおよび他の実施形態、利点および特徴は、後に続く項に提供されている詳細な説明および実施例から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例3のラモトリジンマイクロ顆粒を含む口腔内崩壊錠(ODT)製剤の溶解プロフィールを示す図である。
【図2】実施例3のラモトリジンマイクロカプセルを含む口腔内崩壊錠(ODT)製剤の溶解プロフィールを示す図である。
【図3】口腔内(インビボ)崩壊時間について、実施例3のラモトリジンのマイクロ顆粒を含むODT製剤とマイクロカプセルを含むODT製剤とを比較する図である。
【図4】味/風味の格付け結果について、実施例3のラモトリジンのマイクロ顆粒を含むODT製剤とマイクロカプセルを含むODT製剤とを比較する図である。
【図5】後味の格付け結果について、実施例3のラモトリジンのマイクロ顆粒を含むODT製剤とマイクロカプセルを含むODT製剤とを比較する図である。
【図6】血漿中濃度−時間プロフィールについて、実施例5の苦味がマスクされているマイクロ粒子を含むラモトリジンODTとLamictal(登録商標)IRとを比較する図である。
【図7】平均Cmax結果について、実施例5の苦味がマスクされているマイクロ粒子を含むラモトリジンODTとLamictal(登録商標)IRとを比較する図である。
【図8】平均AUC(0−24)結果について、実施例5の苦味がマスクされているマイクロ粒子を含むラモトリジンODTとLamictal(登録商標)IRとを比較する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書において使用される用語「薬物」、「活性」または「活性医薬成分」は、薬学的に許容でき、治療的に有効な化合物(例えば、ラモトリジン)、薬学的に許容できる塩、立体異性体および立体異性体の混合物、溶媒和物(水和物を含む)および/またはそれらの(例えば、ラモトリジンの)エステルを含む。
【0014】
用語「口腔内崩壊錠」、「口腔内分散錠」または「ODT」は、投与後に咀嚼せずに、患者の口腔内で急速に崩壊する、本発明の固体剤形を指す。崩壊速度は変化しうるが、投与後すぐに嚥下されるように意図されている、従来の固体剤形または咀嚼可能な固体剤形(すなわち、錠剤またはカプセル剤)の崩壊速度に比べて速い。本発明のODT組成物は、膨張、溶解する薬学的に許容できる成分、またはODT組成物の崩壊または溶解を促進する他のものを含むことができる。そのような成分は、製剤学的な、崩壊剤、糖アルコール、糖またはそれらの混合物、水溶性結合剤、融解可能な固体(例えば、ワックス)を含むことができ、胃などに入った後ラモトリジンを放出することができる。
【0015】
用語「約」は、本明細書において使用される場合、数量を指し、「正確に」を含む。例えば、「約60秒」は、正確に60秒、および60秒に近い値(例えば、50秒、55秒、59秒、61秒、65秒、70秒など)を含む。用語「約」が値の範囲に関して使用される場合、用語「約」は、その範囲の最小値および最大値の両方に当てはまる(例えば、「約1〜50μm」とは「約1μm〜約50μm」を意味する)。
【0016】
ほとんどの実施形態では、本発明のODT組成物は、苦味マスキング層で被覆されている治療有効量のラモトリジンを、例えば、崩壊剤を含む顆粒をさらに含む錠剤の形態で含む。本発明のODT錠を患者の口腔内に投与した後、錠剤は患者の口腔内で急速に崩壊して、苦味がマスクされているラモトリジンを含む粒子になると同時に、糖アルコール/糖を含む顆粒が急速に溶解して、容易に嚥下できるなめらかな懸濁液を形成する。
【0017】
患者の口腔内における本発明のODT組成物の崩壊速度は、約60秒以下、約50秒以下、約40秒以下、約30秒以下、約20秒以下または約10秒以下のオーダーでありうる。
【0018】
あるいは、本発明のODT組成物の崩壊速度は、種々のインビトロ試験方法、例えば米国薬局方<701>崩壊試験を使用して測定することができる。米国薬局方<701>崩壊試験を使用する場合、ODT組成物の崩壊速度は、従来の経口非ODT組成物の崩壊速度に比べて速く、例えば約60秒以下、約30秒以下、約20秒以下または約10秒以下である。
【0019】
本発明のODT組成物におけるラモトリジンの溶解速度は、米国薬局方装置2(0.01N HCl緩衝液900mL中75rpmにてパドルで撹拌する)を使用して評価することができる。米国薬局方装置2試験を使用する場合、薬物(例えば、ラモトリジン)の溶解速度は、従来の非ODT組成物の溶解速度に匹敵し、例えば、ラモトリジンの総量の約70%以上、約75%以上、約80%以上、約85%以上、約90%以上、約95%以上または約100%が30分で放出される。
【0020】
用語「実質的に崩壊する」とは、ODT組成物の少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%の崩壊または約100%の崩壊に達する崩壊のレベルを意味する。
【0021】
用語「ラモトリジン放出プロフィール」は、(例えば、図1および2に示されているような)ラモトリジンを含む組成物の溶解プロフィール、および/または(例えば、図6に示されているような)血漿中濃度−時間プロフィール、および/または(例えば、図7および8に示されているような)Cmax値または平均AUC(0−24)値を指す。本発明のODT組成物は、ラモトリジン(例えば、Lamictal(登録商標))の同用量を有する非ODT即時放出経口ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロフィールと実質的に同一のラモトリジン放出プロフィールをもたらす。したがって、非ODT即時放出ラモトリジン組成物と実質的に同一の、溶解プロフィール、血漿中濃度−時間プロフィール、CmaxもしくはAUC(0−24)またはこれらのパラメータの任意の組合せもしくは副次的組合せを有する本発明のODT組成物は、非ODT即時放出ラモトリジン組成物と実質的に同一のラモトリジン放出プロフィールを有する。
【0022】
「実質的に同一」とは、本発明者らは、(定義されているような)本発明のODT組成物のラモトリジン放出プロフィールが、ラモトリジンの同用量を有する非ODT即時放出経口ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロフィールから25%以下だけ変化することを意味する。あるいは、用語「実質的に同一」とは、ラモトリジンの同用量を有する非ODT即時放出経口ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロフィールと統計的に区別がつかないラモトリジン放出プロフィールを意味する。
【0023】
用語「非ODT即時放出ラモトリジン組成物」は、ラモトリジンの放出を遅延させるための長期放出被覆または制御放出被覆を含まない、ラモトリジンを含む非ODT組成物を指す。例えば、非ODT即時放出組成物には、嚥下され、胃腸管に吸収されるように意図されている従来の錠剤、錠剤構造を粉々に壊すために噛み砕くことが必要な咀嚼可能な錠剤、および当技術分野において知られている種々の型のカプセル剤が含まれる。
【0024】
本発明において使用されるマイクロ粒子は、400μm以下、より特定すれば300μm以下の平均粒径を有する粒子または顆粒を指す。粒子、マイクロ粒子、顆粒および/またはマイクロ顆粒という用語は、本明細書において、相互に交換可能に使用され、前記粒子がラモトリジンおよび/または糖アルコールであろうとなかろうと関係なく、400μm以下の平均粒径を有する粒子を意味する。用語「ラモトリジンMicrocaps」は、具体的には、苦味がマスクされているラモトリジンを含む、400μm以下の平均粒径を有する粒子を指す。
【0025】
マイクロ粒子は、一次粒子または二次粒子として記載することができる。一次粒子は凝塊していないが、二次粒子は凝塊した一次粒子である。したがって、一次粒子は一般的に、二次粒子に比べて小さい。ラモトリジンの一次粒子は、約1〜50μm、約1〜100μmおよび約1〜150μmを含む、約1〜300μmの範囲の平均粒径を有することができる。
【0026】
他に指示がない限り、百分率および比率はすべて、重量で算出されている。他に指示がない限り、百分率および比率はすべて、組成物の総量に対して算出されている。
【0027】
上記のように、てんかん患者のための主要な治療目的は、抗てんかん薬の適切な濃度を維持し、後に続く発作を防ぐことである。双極性障害の患者では、その目的は、再発を防ぎ、気分を安定させることである。いずれにしても、処方された投与計画のコンプライアンスは、治療血中濃度を維持するために不可欠である。コンプライアンスを向上させる1つのアプローチは、容易に嚥下することができるように(すなわち、嚥下困難の患者にとって)、口の中で容易に崩壊して、ラモトリジンを含むなめらかで口に合う懸濁液を形成する口腔内崩壊錠(ODT)の形態で、ラモトリジンを投与することである。同様に、ODT形態は、急速に崩壊しすぎて捨てることができないならば、「頬に保持すること」を防ぐこともできる。したがって、30秒以下のインビトロ崩壊時間を有する(例えば、米国薬局方<701>崩壊試験を使用して)ODT製剤は、患者の許容性/コンプライアンスを向上させるためには、および特に施設に収容されている高齢の双極性障害患者において、医薬品が「頬に保持された」後に捨てられないようにするためには理想的である。
【0028】
しかし、ODT製剤が許容できる崩壊時間を有していても、例えば許容できる味および口あたりの特性を有するなど、口に合うことも必要である。ラモトリジンなどの苦味がある薬物に関しては、ODT製剤は、製剤の味特性を改良するために、苦味マスキングポリマーを含んでよく、口腔内での急速な崩壊および「クリームのような」口あたりをもたらすために、崩壊剤、糖アルコール、糖またはそれらの混合物を含んでよい。加えて、ODT製剤はまた、望ましい治療効果をもたらすために、許容できる薬物動態およびバイオアベイラビリティーを提供しなければならない。ODT製剤のこれらの望ましい性質は、許容できる苦味マスキング性をもたらす製剤の構成成分が、ラモトリジンの放出を阻止または遅延させることがあり、それによって許容できない薬物動態性をもたらすという点で、相反するものである可能性がある。逆に言えば、ラモトリジンの放出を促進する製剤の構成成分は、望ましくない味または口あたりの性質を生み出す結果となる。それ故に、許容できるODT製剤は、許容できる薬物動態を有する、口に合い(例えば、苦味がマスクされている)、急速に崩壊する組成物を提供するために、これらの相反する特性のバランスが保たれていなければならない。
【0029】
本発明のODT組成物は、良好な崩壊特性および薬物動態を有する、口に合うラモトリジン製剤であり、それを必要とし、従来のラモトリジン錠の嚥下に困難を有する患者のために、または双極性障害を有する患者のために、ラモトリジンを含む非ODT組成物と比較して、向上したコンプライアンスを提供する。
【0030】
本発明の組成物は、治療有効量のラモトリジンおよび本明細書において定義されているようなODT組成物を提供する1種または複数種の薬学的に許容できる成分の任意の組合せを含むことができる。例えば、ラモトリジンは、崩壊剤、糖アルコールおよび/または糖および/または結合剤と組み合わせることができ、それによって糖アルコール、崩壊剤および結合剤が患者の口腔の唾液中で膨張および/または溶解し、それによってラモトリジンを含むなめらかで嚥下しやすい懸濁液を形成する。加えて、スクラロースなどの合成甘味剤、サクランボ風味などの着香剤および/または同一のもしくは異なる崩壊剤が、急速な崩壊を促進するために、およびラモトリジンODT製剤の感覚受容性をさらに向上させるために含まれる。
【0031】
一実施形態では、本発明のODT組成物は、(a)ラモトリジンを造粒することおよび/またはラモトリジンを含むコアをカプセル化すること、(b)顆粒またはカプセル化されたラモトリジンを含むコアを、崩壊剤、糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒と混合すること(以後、急速に分散するマイクロ顆粒と称する)、ならびに(c)混合物を圧縮してODTにすることを含む工程によって調製される顆粒(例えば、マイクロ顆粒またはマイクロ粒子)を含む。
【0032】
別の実施形態では、本発明のラモトリジンを含む顆粒は、ラモトリジン結晶およびフィルム形成結合剤を含む顆粒であってよく、例えば、造粒によって調製されうる。ラモトリジン結晶は、約1〜300μmの範囲、例えば約1〜50μm、約1〜100μm、約1〜150μm、約1〜200μm、約1〜250μm、約50〜100μm、約50〜150μm、約50〜200μm、約50〜250μm、約50〜300μm、約100〜150μm、約100〜200μm、約150〜200μm、約150〜250μm、約150〜300μm、約200〜250μm、約200〜300μmまたは約250〜300μmの範囲の平均粒径を有することができる。
【0033】
フィルム形成結合剤は、造粒に使用される任意の適した結合剤を含むことができる。適したフィルム形成結合剤の非限定的な例には、水溶性、アルコール可溶性またはアセトン/水に可溶性の結合剤、例えばポリビニルピロリドン(PVP)、コーンスターチ、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロース(HPC)が含まれる。ラモトリジンを含む顆粒におけるフィルム形成結合剤の量は、約0.5%〜1%、約0.5%〜2%、約0.5%〜5%、約0.5%〜7%、約1%〜2%、約1%〜5%、約1%〜7%、約1%〜10%、約2%〜5%、約2%〜7%、約2%〜10%、約5%〜7%、約5%〜10%および約7%〜10%を含む、約0.5%から約10%までの範囲でありうる。
【0034】
本発明のラモトリジンを含む顆粒はまた、他の薬学的に許容できる成分、例えば、賦形剤または希釈剤を含むことができる。ラモトリジンを含む顆粒のための他の薬学的に許容できる成分の非限定的な例には、例えば、マンニトール、乳糖、微結晶性セルロース、硫酸カリウム、リン酸カルシウム、加工デンプンおよびそれらの混合物が含まれる。ラモトリジンを含む顆粒における他の薬学的に許容できる成分(例えば賦形剤または希釈剤)の量は、約5%〜70%、約5%〜60%、約5%〜50%、約5%〜40%、約5%〜30%、約5%〜20%、約5%〜15%、約5%〜10%、約10%〜70%、約10%〜60%、約10%〜50%、約10%〜40%、約10%〜30%、約10%〜20%、約10%〜15%、約20%〜70%、約20%〜60%、約20%〜50%、約20%〜40%、約20%〜30%、約20%〜25%、約30%〜70%、約30%〜60%、約30%〜50%、約30%〜40%、約30%〜35%、約40%〜70%、約40%〜60%、約40%〜50%、約40%〜45%、約50%〜70%、約50%〜60%、約50%〜55%、約60%〜70%または約60%〜65%を含む、約5%〜80%の範囲でありうる。
【0035】
本発明のラモトリジンを含む顆粒は、任意の適した方法によって調製することができる。例えば、ラモトリジンを含む顆粒は、ラモトリジン結晶、1種または複数種の崩壊剤および1種または複数種の賦形剤(例えば、糖アルコール、糖および/または微結晶性セルロース)を、高剪断造粒機または流動層造粒機中で、1種または複数種のポリマー結合剤の溶液を使用して造粒することによって調製することができ、流動層装置中または従来のオーブン中のトレイ上で乾燥して、ラモトリジンを含む顆粒を製造することができる。
【0036】
本発明のODT組成物は、崩壊剤および糖アルコールおよび/または糖を含む、急速に分散する顆粒を含む。崩壊剤を含む顆粒に適した崩壊剤の非限定的な例は、崩壊剤またはいわゆるスーパー崩壊剤、例えばクロスポビドン(架橋PVP)、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋カルボキシルメチルセルロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびそれらの混合物を含むことができる。急速に分散する顆粒における崩壊剤の量は、急速に分散する顆粒の総重量の約1%〜10%または約5%〜10%の範囲であってよく、それらの間のすべての範囲および副次的範囲を含むことができる。
【0037】
糖アルコールは、炭水化物の水素化形であり、炭水化物中のカルボニル基(すなわち、アルデヒドまたはケトン)が第1級または第2級のヒドロキシル基へと還元されている。本発明のODT組成物の急速に分散する顆粒に適した糖アルコールの非限定的な例は、例えばアラビトール、イソマルト、エリスリトール、グリセロール、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトールおよびそれらの混合物を含むことができる。用語「糖(saccharide)」は、用語「糖類(sugars)」と同義であり、これには、ブドウ糖、果糖、乳糖およびリボースなどの単糖類;およびショ糖、乳糖、麦芽糖、トレハロースおよびセロビオースなどの二糖類が含まれる。一実施形態では、本発明の組成物に関して、使用に適した糖類の非限定的な例は、例えば乳糖、ショ糖、麦芽糖およびそれらの混合物を含むことができる。別の実施形態では、急速に分散する顆粒は、少なくとも1種の崩壊剤を、糖アルコールと組み合わせて含む。別の実施形態では、急速に分散する顆粒は、少なくとも1種の崩壊剤を、糖と組み合わせて含む。さらに別の実施形態では、崩壊剤を含む顆粒は、少なくとも1種の崩壊剤を、糖アルコールおよび糖と組み合わせて含む。急速に分散する顆粒における糖アルコールおよび/または糖の量は、崩壊剤を含む顆粒の総重量の約99%〜90%または約95%〜90%の範囲であり、それらの間のすべての範囲および副次的範囲を含む。一実施形態では、糖アルコールおよび/または糖の平均粒径は、30μm以下であり、例えば約1〜30μm、約5〜30μm、約5〜25μm、約5〜20μm、約5〜15μm、約5〜10μm、約10〜30μm、約10〜25μm、約10〜20μm、約10〜15μm、約15〜30μm、約15〜25μm、約15〜20μm、約20〜30μm、約20〜25μmまたは約25〜30μmである。
【0038】
本発明の急速に分散する顆粒は、任意の適した方法によって調製することができる。例えば、急速に分散する顆粒は、1種または複数種の崩壊剤および1種または複数種の糖アルコールおよび/または糖を、高剪断造粒機中で造粒することによって調製することができ、流動層装置中または従来のオーブン中のトレイ上で乾燥して、急速に分散する顆粒を、例えば急速に分散するマイクロ顆粒の形態で製造することができる。急速に分散するマイクロ顆粒はまた、すべての目的で参照により完全に本明細書に組み込まれる、2004年4月19日に出願された米国特許出願第10/827,106号に記載されている方法によって製造することができる。
【0039】
本発明の組成物は、患者の口腔内における適した崩壊速度をもたらし、ラモトリジン粒子を含むなめらかで口に合い、嚥下しやすい懸濁液を形成するのに十分な量の、急速に分散する顆粒ならびに/または崩壊剤および糖アルコールおよび/もしくは糖の混合物を含む。本発明の組成物中のラモトリジンに関して、急速に分散する顆粒における崩壊剤の量および/または崩壊剤−糖アルコール/糖の組合せの量は、適した崩壊速度をもたらすように、およびラモトリジン粒子を含むなめらかで口に合い、嚥下しやすい懸濁液を形成するように調節することができる。例えば、本発明の組成物は、ラモトリジンに関して、約30秒以下のインビトロ崩壊時間(米国薬局方<701>崩壊試験)をもたらすのに十分な量の崩壊剤−糖アルコール/糖の組合せを含む。
【0040】
ラモトリジンに関して、急速に分散する顆粒の量または崩壊剤−糖アルコール/糖の組合せの量は、望ましい崩壊速度ならびに苦味マスキング、口あたりおよび後味を含む望ましい感覚受容性に応じて変化することができる。本発明の組成物における崩壊剤−糖アルコール/糖の組合せの量は、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%および約95%を含む、約40%から約95%までの範囲であってよく、それらの間のすべての値、範囲および副次的範囲を含むことができる。一実施形態では、崩壊剤−糖アルコール/糖の組合せの量は、組成物の総重量の約60〜70%である。別の実施形態では、崩壊剤−糖アルコール/糖の組合せの量は、約65重量%である。
【0041】
同様に、本発明の組成物は、ラモトリジンの治療有効投与量を提供するために、十分な量の、ラモトリジンを含む顆粒または苦味がマスクされているラモトリジンを含むコアを含むべきである。ラモトリジンを含む顆粒または苦味がマスクされているラモトリジンを含むコアにおけるラモトリジンの量および/または本発明のODT組成物におけるラモトリジンを含む顆粒の量または苦味がマスクされているコアの量は、ラモトリジンの治療有効投与量を提供するために調節することができる。
【0042】
本発明のODT組成物におけるラモトリジンの量は、約5%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%および約50%を含む、約5%から約50%までの範囲であってよく、それらの間のすべての値、範囲および副次的範囲を含むことができる。一実施形態では、本発明のODT組成物におけるラモトリジンを含む顆粒の量は、ODT組成物の約30重量%である。
【0043】
別の実施形態では、本発明のラモトリジンを含む顆粒は、ラモトリジン層状ビーズの形態であってよい。ラモトリジン層状ビーズは、ラモトリジン層で被覆されている、コア、例えば薬学的に許容できる糖ビーズを含む。そのようなラモトリジン層状ビーズは、例えば、ラモトリジンをポリマー結合剤溶液中に溶解または懸濁し、次いでこれを不活性粒子(例えば、糖球またはセルロース球(Celphere(登録商標))上に噴霧または被覆することによって調製することができる。適したポリマー結合剤には、本明細書において開示されている任意のもの、例えばデンプン、加工セルロース(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム)、アルギン酸、ポリビニルピロリドン(ポビドン)およびそれらの混合物が含まれる。ラモトリジン層におけるラモトリジンの量、およびラモトリジン層の厚さは、ラモトリジンの治療有効投与量を提供するために変更することができる。ラモトリジンを含む層は、約90%〜99%のラモトリジンおよび約1%〜約10%の結合剤を含む。
【0044】
別の実施形態では、本発明の組成物は、苦味マスキング層で被覆されているラモトリジン粒子(例えば、結晶)を含むことができる。(本明細書に記載されているような)苦味マスキング層は、任意の適した方法、例えばコアセルベーションまたは流動層被覆法によって、ラモトリジン粒子に適用することができる。
【0045】
本発明の組成物は、ラモトリジンを含む顆粒または苦味がマスクされているラモトリジンを含む粒子(例えば、本明細書に記載されているような、苦味がマスクされているラモトリジンを含む顆粒、ラモトリジン結晶またはラモトリジン層状ビーズ)と急速に分散する顆粒との混合物を含んでよい。本発明の組成物は、1種または複数種の薬学的に許容できる着香剤をさらに含んでよい。そのような着香剤の非限定的な例には、例えばサクランボ、スペアミント、オレンジもしくは他の許容できる果実風味、またはサクランボ、スペアミント、オレンジおよび他の許容できる果実風味の混合物が含まれ、そのような着香剤は、錠剤重量に対して約3%までの量で含む。加えて、本発明の組成物はまた、アスパルテーム、スクラロースなどの1種もしくは複数種の甘味剤、または他の薬学的に許容できる甘味剤、またはそのような甘味剤の混合物を、錠剤重量に対して約2重量%までの量で含むことができる。さらに、本発明の組成物は、1種または複数種のFD&C着色剤を、錠剤重量に対して0.5重量%までの量で含むことができる。
【0046】
加えて、本発明の組成物はまた、崩壊剤を含む顆粒(例えば、ラモトリジンを含む顆粒および/または急速に分散する顆粒)における崩壊剤に加えて、追加の崩壊剤を含むことができる。追加の崩壊剤は、崩壊剤を含む顆粒において使用されるものと同一の崩壊剤または異なる崩壊剤でありうる。追加の崩壊剤は、本発明の組成物中に、錠剤重量に対して約10%までの量で存在してよい。
【0047】
本発明の組成物はまた、薬学的に許容できる微結晶性セルロース、例えばAvicel PH101、Avicel PH102、Ceolus KG−802、Prosolv SMCC 50もしくはSMCC90または他の薬学的に許容できる等級の微結晶性セルロースおよびそれらの混合物を含むことができる。
【0048】
本発明の組成物の、ラモトリジンを含む粒子(例えば、結晶、顆粒または薬物層状ビーズ)はまた、組成物の嗜好性を向上させるために、苦味マスキング層で被覆することができる。ラモトリジンを含む粒子は、ラモトリジンを含む粒子(例えば、結晶、顆粒または薬物層状ビーズ)を、水不溶性ポリマーで被覆することによって、苦味をマスクすることができる。苦味マスキング層に適した水不溶性ポリマーの非限定的な例には、エチルセルロース、ポリ酢酸ビニル(PVA)、酢酸セルロース(CA)、酢酸酪酸セルロース(CAB)、「EUDRAGIT」(例えば、RL、RSおよびNE30D型)という商用名で入手できるものなどのメタクリレートコポリマーおよびそれらの組合せが含まれる。
【0049】
一実施形態では、水不溶性ポリマーは、Ubbelohde粘度計で5重量%80:20トルエン/エタノール溶液として25℃で試験される場合に、約90〜110cpsの粘度を有するエチルセルロースである。
【0050】
一実施形態では、本発明のODT組成物は、水不溶性ポリマー(例えば、エチルセルロース)を含む苦味マスキング層でマイクロカプセル化された、約25〜35%のラモトリジン結晶;約60〜70%の急速に分散する顆粒(例えば、クロスポビドンおよびマンニトールを含む);約5%の追加の崩壊剤(例えば、クロスポビドン);約1%の1種または複数種の着香剤および約0.5%〜1%の甘味剤(例えば、スクラロース)を含む。
【0051】
ラモトリジンを含む粒子(例えば、結晶、顆粒または薬物層状ビーズ)を水不溶性ポリマーで被覆することは、ラモトリジンの放出速度を減少させるため、苦味マスキング被覆はまた、水溶性または胃で溶ける細孔形成剤を含むことができる。胃で溶ける細孔形成剤は、水および唾液に溶けないが、胃の中で見られる条件などの酸性条件下では容易に溶ける。水溶性細孔形成剤の非限定的な例には、例えば塩化ナトリウム、ショ糖、ポビドンおよびそれらの混合物が含まれる。胃で溶ける細孔形成剤の非限定的な例には、例えば炭酸カルシウム、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウムおよびそれらの混合物が含まれる。苦味がマスクされているラモトリジンを含む粒子を製造するための、水不溶性ポリマーと、水溶性または胃で溶ける細孔形成剤との比率は、通常、約95/5から約50/50まで変化する可能性がある。苦味マスキング被覆の量は、苦味がマスクされているラモトリジンを含む顆粒の重量に対して約5%から約30%までの範囲、または約5%〜25%、約5%〜20%、約5%〜15%、約5%〜10%、約10%〜30%、約10%〜25%、約10%〜20%、約10%〜15%、約15%〜30%、約50%〜25%、約15%〜20%、約20%〜30%、約20%〜25%または約25%〜30%の範囲である。
【0052】
約100〜400μmの平均粒径を有するラモトリジンマイクロ粒子を含む、味が好ましい、本発明のラモトリジンODT製剤を製造するための方法の一実施形態は、(i)望ましい平均粒径を有するラモトリジン結晶を有する、薬物を含むコアを、例えば、マイクロ顆粒、ラモトリジン粒子(例えば、結晶)として、または薬物層状ビーズとして調製する工程と、(ii)崩壊剤、糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒を調製する工程と、(iii)ラモトリジンマイクロ粒子および崩壊剤顆粒を含み、任意選択により、薬学的に許容できる、十分な量の(1種または複数種の)着香剤、(1種または複数種の)甘味剤、(1種または複数種の)他の崩壊剤、(1種または複数種の)着色剤および/または微結晶性セルロースなどの圧縮助剤を有する混合物を、圧縮前にパンチおよびダイを潤滑させるための外部潤滑システムが装備された回転式打錠機などの打錠機を使用して、圧縮してODT形態にする工程とを含む。これらのODT錠は、口の中の唾液に曝された後、急速に崩壊し、ざらざらした後味のない、なめらかで嚥下しやすい懸濁液になる。
【0053】
別の実施形態では、約100〜400μmの平均粒径を有するラモトリジンマイクロ粒子を含む、本発明のODT製剤を調製するための方法はまた、混合および圧縮してODT錠にする前に、コアセルベーションまたは流動層被覆によって、ラモトリジンを含む粒子(例えば、ラモトリジン結晶、ラモトリジンを含む顆粒または薬物層状ビーズ)の苦味をマスクするための単位加工処理を含むことができる。例えば、約1〜200μm、より特定すれば約50〜150μmの平均粒径を有するラモトリジン結晶性物質は、本発明の他の態様による流動層被覆または溶媒コアセルベーションによって、苦味マスキング層で被覆することができる。約5〜50μmの平均粒径を有するラモトリジン結晶性物質はまた、本明細書に記載されているような溶媒コアセルベーションによって、苦味をマスクすることができる。
【0054】
本発明の一実施形態では、薬物層状ビーズを製造する方法は、ラモトリジンをポリマー結合剤溶液中に溶解または懸濁する工程と、糖球またはセルロース球(例えば、Celphere(登録商標)CP-203)などの不活性粒子(50〜100メッシュまたは直径150〜300μm)上に、底部噴霧式Wursterインサートが装備された流動層被覆装置を使用して、層状にする工程とを含む。ラモトリジンを被覆したこれらのビーズは、次いで、本明細書に記載されているような、流動層被覆によってまたは溶媒コアセルベーションによって、苦味をマスクすることができる。
【0055】
別の実施形態では、本発明の組成物を調製する方法は、苦味マスキング工程を含む。本発明の組成物の、苦味がマスクされているラモトリジンを含む粒子(例えば、本発明のラモトリジン結晶、ラモトリジンを含むマイクロ顆粒または薬物層状ビーズ)は、エチルセルロースなどの水不溶性ポリマーを用いた溶媒コアセルベーションを含む種々の方法によって調製することができる。水不溶性ポリマー(例えば、エチルセルロース)、相誘導物質(例えば、ポリエチレン)およびラモトリジンを、シクロヘキサンを含むコアセルベーション槽に入れる。槽中の混合物を約80℃に加熱して、エチルセルロースを溶解し、次いで、制御された条件下でゆっくり冷却することによって、相が誘導された、ラモトリジン粒子のエチルセルロースによるマイクロカプセル化が起こる。マイクロカプセル化またはコアセルベーションは、苦味マスキング(または持続放出)性を付与するための、相分離による膜を応用する加工処理を指す。周囲温度に到達すると、マイクロカプセル化されたラモトリジン粒子の懸濁液をろ過し、新たなシクロヘキサンで洗浄し、乾燥させて、残留溶媒濃度を許容限界内(例えば、4,000ppm未満)に、一実施形態では1,000ppm未満に減じる。マイクロカプセル化されたラモトリジン粒子の被覆重量は、約10%、15%、20%および25%を含む、約5%から約30%までの範囲であってよく、それらの間のすべての範囲および副次的範囲を含むことができる。そのようなコアセルベーション加工の例は、米国特許第5,252,337号、第5,639,475号、第6,139,865号および第6,495,160号に開示されており、それらの各々は、すべての目的で参照により完全に本明細書に組み込まれる。
【0056】
あるいは、コアセルベーション溶液は、水不溶性ポリマー(例えば、エチルセルロース)および水不溶性または胃で溶ける細孔形成剤(例えば、炭酸カルシウム)の混合物を含むことができる。水不溶性ポリマーと細孔形成剤との比率は、約55/45、約60/40、約65/35、約70/30、約75/25、約80/20、約85/15および約90/10を含む、約50/50から95/05までの範囲であってよく、それらの間のすべての範囲および副次的範囲を含むことができる。マイクロカプセル化されたラモトリジン粒子の被覆重量は、約10%、15%、20%および25%を含む、約5%から約30%までの範囲であってよく、それらの間のすべての範囲および副次的範囲を含むことができる。一実施形態では、コアセルベーション工程は、コアセルベーション槽中で80℃にて、薬物を含む粒子を水不溶性エチルセルロースの溶液中に懸濁させることを含む。冷却サイクル中、形成/硬化相において、微粉化された細孔形成剤を約58℃の温度で槽中に導入し、その間、懸濁液を絶えず撹拌しながら、マイクロカプセル膜に細孔形成剤を均一に塗る。そのようなコアセルベーション加工の例は、すべての目的で参照により完全に本明細書に組み込まれる米国特許出願第11/213,266号に開示されている。
【0057】
別の実施形態では、本発明の組成物は、ラモトリジンマイクロ顆粒または苦味がマスクされているラモトリジンマイクロ粒子、1種または複数種の着香剤、甘味剤、急速に分散するマイクロ顆粒、微結晶性セルロースおよび追加の崩壊剤を混合し、この混合物を圧縮して口腔内崩壊錠にすることによって調製される口腔内崩壊錠であってよい。それによって形成される口腔内崩壊錠は、頬腔内の唾液と接触した後、急速に崩壊し、好ましい味(クリームのような良好な口あたり)を有し、胃の中で、投与量の急速な、実質的に完全な放出をもたらす。
【0058】
さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、ラモトリジンを含む粒子、急速に分散する顆粒、ならびに任意選択により、着香剤、甘味剤および他の薬学的に許容できる添加剤を含む組成物を、ダイおよびパンチを予備潤滑させるための外部潤滑システムが装備され、それによって他に潤滑剤を含まない錠剤製剤をもたらす打錠機で圧縮することによって形成される口腔内崩壊錠である。このようにして製造される口腔内崩壊錠は通常、保存用、運搬用および商品流通用に、従来の装置を使用して、HDPE瓶中におよび裏側が押し出しフィルムのブリスターパックまたは裏側が剥がれる紙のブリスターパック中にパッケージするのに適した十分な硬さおよび十分に低い破砕性を示す。
【0059】
本発明の医薬組成物(例えば、本明細書に記載されているような、ラモトリジンマイクロ顆粒または苦味がマスクされているマイクロ粒子を含むODT組成物)は、口の中に入れると嚥下されるまで、許容できる苦味マスキングをもたらす(例えば、pH約7.0の模擬唾液における溶解を試験したところ、ラモトリジン投与量の約10%以下が、約3分で放出された)。米国薬局方<701>崩壊試験を使用して評価される場合、ODTは約30秒で崩壊する。ODTは通常、頬腔内の唾液と接触した後約60秒で崩壊し、許容できる後味を有する、苦味がマスクされているマイクロ粒子の、なめらかで嚥下しやすい懸濁液を形成する。これらの苦味がマスクされているマイクロ粒子は通常、胃に入った後、ラモトリジン投与量の実質的に完全な放出をもたらす(例えば、模擬胃液または0.01N HClにおける溶解を試験したところ、投与量の約60%以上、より特定すれば70%以上が、約30分で放出された)。
【0060】
別の実施形態では、本発明の口腔内崩壊錠を製造する方法は、
(a)約5〜50μmの平均粒径を有する結晶性ラモトリジン物質ならびに乳糖、マンニトール、微結晶性セルロースおよびそれらの混合物などの1種または複数種の希釈剤/賦形剤を、ポリマー結合剤とともに、高剪断造粒機中または流動層被覆装置中で造粒することによって、ラモトリジンを含むマイクロ顆粒を調製する工程と、
(b)2004年4月19日に出願された米国特許出願第10/827,106号に記載されているように、約30μm以下の平均粒径をそれぞれが有する1種または複数種の糖アルコールおよび/または糖を、クロスポビドンなどの崩壊剤とともに、水またはアルコール−水の混合物を使用して、従来の造粒機中で造粒し、造粒物を流動層装置中または従来のオーブン中で乾燥して、約400μm以下の平均粒径を有する、急速に分散するマイクロ顆粒を製造する工程と、
(c)工程(a)のラモトリジンマイクロ顆粒を、1種または複数種の着香剤、甘味剤、微結晶性セルロース、追加の崩壊剤および工程(b)の急速に分散するマイクロ顆粒と混合する工程と、
(d)例えば、ダイおよびパンチを予備潤滑させるための外部潤滑システムが装備された従来の回転式打錠機を使用して、工程(c)の混合物を圧縮して錠剤にする工程と
を含む。
【0061】
別の実施形態では、本発明の口腔内崩壊錠を製造する方法は、
a)薬物ならびに任意選択により、乳糖、マンニトール、微結晶性セルロースおよびそれらの混合物などの1種もしくは複数種の希釈剤/賦形剤を、ポリマー結合剤とともに、高剪断造粒機中もしくは流動層被覆装置中で造粒することによって、または不活性粒子(60〜100メッシュの糖球もしくはセルロース球、例えば、Celphere(登録商標)CP-203)上に、ポリマー結合剤および薬物を含む溶液/懸濁液から、流動層被覆装置を使用して、任意選択によりシールコート(例えば、Opadry(登録商標)Clear)を適用して、薬物を層状にすることによって、薬物を含むコア粒子(例えば、ラモトリジン結晶、薬物層状ビーズまたはラモトリジンを含むマイクロ顆粒)を調製する工程と、
b)マイクロカプセル化によって、例えばエチルセルロースなどの水不溶性ポリマーを用いるか、または水不溶性機能性ポリマーと水溶性/胃で溶ける細孔形成剤(例えば、約50/50から95/5までの範囲の比率での、エチルセルロースおよび塩化ナトリウムもしくは炭酸カルシウム)との混合物を用いる、溶媒コアセルベーションまたは流動層被覆によって、コア粒子の苦味をマスクして、望ましい粒径分布(例えば、約400μm以下の平均粒径または約300μm以下の平均粒径)を有する、味が好ましいマイクロ粒子を製造する工程と、
c)本明細書に開示されているように、約30μm以下の平均粒径をそれぞれが有する1種または複数種の糖アルコールおよび/または糖を、クロスポビドンなどの崩壊剤とともに造粒する工程と、
d)工程(b)の苦味がマスクされているマイクロ粒子を、1種または複数種の着香剤、甘味剤、微結晶性セルロース、追加の崩壊剤および工程(c)の急速に分散するマイクロ顆粒と混合する工程と、
e)例えば、ダイおよびパンチを予備潤滑させるための外部潤滑システムが装備された従来の回転式打錠機を使用して、工程(d)の混合物を圧縮して錠剤にする工程と
を含む。
【0062】
インビトロ崩壊時間/溶解試験
崩壊時間は、米国薬局方<701>崩壊試験法を使用して測定された。苦味がマスクされているマイクロ粒子および口腔内崩壊錠の、口の中での苦味マスキング性は、米国薬局方装置2(75rpmにてパドルで撹拌する)を使用して、唾液を模したpH約6.8〜7.0の流体900mLにおける溶解を試験する場合、薬物放出の百分率を決定することによって評価することができる(約3分で投与量の約10%以下の放出が許容できると考えられる)。加えて、苦味がマスクされているマイクロ粒子および口腔内崩壊錠の、胃の中での急速放出性は、米国薬局方装置2(75rpmにてパドルで撹拌する)を使用して、0.01N HCl900mL中、37.0±0.5℃において溶解を試験する場合、薬物放出の百分率を決定することによって評価することができる(約30分で投与量の約70%以上の放出が許容できると考えられる)。錠剤の力価および異なる時点で溶解される薬物の百分率は、3μm Phenomenex Luna C18で充填された150×4.6mmステンレス製カラムを使用する、バリデートされたHPLC方法論を使用して、または適切にバリデートされた代替の方法論を使用して決定される。
【0063】
一実施形態によるラモトリジンマイクロ顆粒を含む、本発明の組成物(例えばODT組成物)は、以下の性質を示す。
(1)瓶でのパッケージおよびブリスターパッケージ、保存、運搬ならびに商品流通に適した、許容できる硬さおよび破砕性;
(2)口腔内の唾液と接触した後約60秒で崩壊し、好ましい味を有する(ざらつきまたは後味がない)、なめらかで嚥下しやすい懸濁液を形成し、<米国薬局方701>崩壊試験において30秒以下の規格を満たすこと;ならびに
(3)ラモトリジンマイクロ顆粒が、胃の中に入った後、投与量の急速な、実質的に完全な放出をもたらし、このことは、米国薬局方装置2(75rpmにてパドルで撹拌する)を使用して溶解を試験する場合、pH6.8の模擬唾液緩衝液において約3分で投与量の約10%を超える溶解規格および0.01N HCl緩衝液900mLにおいて約30分で投与量の約75%以上の溶解規格を満たすことによって明らかである。
【0064】
別の実施形態では、本発明の医薬ODT組成物は、エチルセルロースを用いた溶媒コアセルベーションよって苦味をマスクされているラモトリジン結晶性物質を含み、以下の性質を示す。
1)保存用、運搬用および商品流通用の瓶およびブリスターパック中にパッケージするのに適するために、許容できる硬さおよび破砕性を示す;
2)口腔内の唾液と接触した後約60秒で崩壊し、好ましい味を有する(ざらつきまたは後味がない)、なめらかで嚥下しやすい懸濁液を形成し、米国薬局方<701>崩壊試験において30秒以下の規格を満たす;ならびに
3)胃の中に入った後、投与量が急速に、実質的に完全に放出し、米国薬局方装置2(緩衝液900mL中75rpmにてパドルで撹拌する)を使用して溶解を試験する場合、pH6.8の模擬唾液緩衝液において約3分で投与量の約10%を超える溶解規格および0.01N HCl緩衝液において約30分で投与量の約75%以上の溶解規格を満たす。
【0065】
本発明の組成物は、てんかんおよび/または双極性障害の治療に有用であり、治療有効量のラモトリジンを含む。本発明の組成物は、2mg、5mg、25mg、50mg、100mg、150mgおよび200mgのラモトリジンを含む、約1〜250mgのラモトリジンを含むことができる。本発明の組成物は、主治医によって容易に決定されうるような任意の適した投与計画に従って、投与することができる。例えば、本発明の組成物は、状態の重症度および患者の健康状態に応じて、1日単回投与または1日反復投与することができる。
【0066】
以下の非限定的な実施例は、マイクロ顆粒、苦味がマスクされているマイクロ粒子または口腔内崩壊錠剤形を含む本発明の組成物であって、苦味がマスクされているラモトリジンまたはそうでないラモトリジンを含む組成物を例証している。本発明の組成物は、本明細書に記載されているように調製され、口の中に入れると、許容できる感覚受容性を示し、胃の中に入った後、投与量の実質的に完全な、急速な放出を示す。
【実施例1】
【0067】
ラモトリジンマイクロ顆粒A:マンニトール25(69.4%w/w)およびクロスポビドンXL−10(3.7%w/w)を95/5の比率で混合し、その混合物を、0.225インチスペーサーが装備されたComil(登録商標)粉砕装置に、約1400〜1500rpmの速度で通すことによって個々に共粉砕した。マンニトール、クロスポビドンおよびTeva由来のラモトリジン結晶性物質(26.9%w/w)を、約3〜5分間混合して成分を混合した。上部噴霧式造粒チャンバーおよび造粒ボウルが装備されたGlatt GPCG−3流動層装置に、マンニトール、クロスポビドンおよびラモトリジン(バッチサイズ:1500g)の予備混合物を投入し、精製水(ノズル:先端1.2mm)を、約1.25barの噴霧化圧および30〜50mL/分の噴霧速度および70℃を超える出口温度および33℃を超える生成物温度で噴霧することによって造粒した。湿塊の乾燥は、含水量(乾燥時の損失百分率)が約1%未満になるまで行った。
【0068】
ラモトリジンマイクロ顆粒B:マンニトール25(59.8%w/w)およびクロスポビドンXL−10(3.1%w/w)を95/5の比率で混合し、その混合物を、0.225インチスペーサーが装備されたComil(登録商標)粉砕装置に、約1400〜1500rpmの速度で通すことによって個々に共粉砕した。マンニトール、クロスポビドンおよび予備段階の炭酸カルシウム(10%w/w)およびGlaxo SmithKline由来のラモトリジン結晶性物質(26.9%w/w)を、約3〜5分間混合して成分を混合し、上記と同一のGlatt中で、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel LF;0.2%w/w)の水溶液を噴霧することによって造粒した。
【0069】
ラモトリジンマイクロ顆粒C:乳糖一水和物(35.0%w/w)およびGlaxo SmithKline由来のラモトリジン結晶性物質(26.9%w/w)を、約3〜5分間混合して成分を混合した。ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel LF;5.0%w/w)をステンレス製容器中の水にゆっくり加えて溶解させ、撹拌して目に見えるほどの渦を完成した。乳糖−ラモトリジン混合物の造粒は、上記のように、Glatt 3中で、結合剤水溶液を25〜50mL/分の噴霧速度で噴霧することによって行った。
【0070】
ラモトリジンマイクロ顆粒D:マンニトール25(58.5%w/w)およびクロスポビドンXL−10(3.1%w/w)を95/5の比率で混合し、その混合物を、Comil(登録商標)粉砕機に通すことによって個々に共粉砕した。マンニトール、クロスポビドンおよび予備段階の微結晶性セルロース(Avicel PH 101を10.0%w/wにて)およびGlaxo SmithKline由来のラモトリジン結晶性物質(26.9%w/w)を、約3〜5分間混合して成分を混合した。ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel LF;1.5%w/w)をステンレス製容器中の水にゆっくり加えて溶解させ、撹拌して目に見えるほどの渦を完成した。上記混合物の造粒は、上記のように、Glatt 3中で、結合剤水溶液を25〜50mL/分の噴霧速度で噴霧することによって行った。造粒物はまた、結合剤含量を0.2%w/wに減らすことによって調製した。
【0071】
ラモトリジンODT、200mg:スクラロース、サクランボまたはペパーミント風味、クロスポビドンXL−10および微結晶性セルロースを予備混合し、ラモトリジンマイクロ顆粒A、B、CまたはDと混合し、錠剤成形パラメータ、すなわち、重量(目標:800mg)、硬さ、破砕性(目標:0.6%未満)、崩壊時間(目標:30秒未満)、溶解、味、口あたり、後味(ざらつき)、風味または甘味剤の含量を最適化するために、異なる圧縮力で圧縮して、直径14または15mmおよび重さ800〜1,000mgの200mg口腔内崩壊錠(ODT)にした。組成物および/または圧縮条件は、製剤の堅牢性を評価するために変化させた。圧縮時はいつでも、ラモトリジンODT錠25−mg、50−mgおよび100−mgを同一の圧縮混合物を使用して圧縮し、200−mgODT錠に比例した投与量であった。
【0072】
錠剤成形:真空供給システム、錠剤脱塵装置、金属探知器およびMatsui Ex−lubeシステムが装備されたHata製打錠機を、標準作業手順に従ってセットアップした。ステアリン酸マグネシウムを加工助剤として、すなわち、パンチおよびダイの表面を外面的に潤滑させるために使用し、そのため、錠剤上に僅かな量だけ存在した。錠剤についての重量範囲は、通常、目標錠剤重量の±5%であった。打錠機が作動している時に潤滑剤が適切に噴霧されていることを保証するために、Ex−lubeシステムを起動した。下記に掲載されている例示的な規格を満たす25mg錠剤を製造するために、充填深さ(mm)、予備圧縮位置(mmまたはkN)および本圧縮位置(mmまたはkN)などの錠剤成形パラメータを、加圧時に調節した。
【0073】
【表1】

【0074】
セットアップが成功した後、圧縮まで「自動モード」で加圧を作動させた。作動中、製造された錠剤が上記に掲載されている規格を満たしていることを保証するために、定期的に錠剤の試料を採取して調べた。
【実施例2】
【0075】
10%被覆のラモトリジンMicrocaps:撹拌羽根6インチ+4インチ高剪断3枚刃インサートが装備された5ガロンのコアセルベーション槽に、シクロヘキサン10kgを投入し、ラモトリジン結晶性物質1350g、エチルセルロース(Ethocel Standard 100 Premium)150g、ポリエチレン(Epoline C-10)100gを槽に投入した。約200rpmで撹拌しながら、槽を約80℃に加熱し、エチルセルロースを溶解させた。その後、槽を制御冷却し、相分離を誘導した。周囲温度に冷却すると、マイクロカプセルをろ過し、新たなシクロヘキサンで洗浄し、ろ過された物質をドラフトチャンバーに移動させ、残留シクロヘキサンを蒸発させることによって、苦味がマスクされている10重量%の被覆を有するラモトリジンMicrocapsを生成した。
【0076】
15または20%被覆のラモトリジンMicrocaps:15重量%または20重量%のエチルセルロースで被覆されているラモトリジンMicrocapsを、上記と同様の方法を使用して調製した。
【0077】
10%(エチルセルロース+細孔形成剤)被覆のラモトリジンMicrocaps:マイクロカプセルはまた、5ガロンの槽に、ラモトリジン1080g、微粉化された炭酸カルシウム(胃で溶ける細孔形成剤)270g、エチルセルロース150gおよびEpoline C−10 100gを投入することによって、上記と同様の方法を使用して調製した。
【0078】
急速に分散するマイクロ顆粒:急速に分散するマイクロ顆粒は、マンニトールなどの糖アルコールおよび/または乳糖などの糖およびクロスポビドンXL−10などのスーパー崩壊剤を含むことができる。糖アルコールおよび/または糖および崩壊剤は、急速に分散するマイクロ顆粒において、通常約99:1から約90:10(糖アルコールおよび/または糖:崩壊剤)の比率で存在する。例えば、約15μmの平均粒径を有する糖アルコールであるD−マンニトールおよびスーパー崩壊剤であるクロスポビドンXL−10は、約95/5の比率で、造粒流体として精製水を使用する高剪断造粒機中で使用され、造粒された混合物を熱対流オーブン中のトレイ上に広げることによって乾燥することができる。
【0079】
ラモトリジンODT、25および200mg:スクラロース、サクランボまたはペパーミント風味、クロスポビドンXL−10および微結晶性セルロースを予備混合し、急速に分散するマイクロ顆粒および10重量%、15重量%、20重量%または10重量%(エチルセルロース+細孔形成剤)被覆のラモトリジンMicrocapsと混合し、錠剤成形パラメータ:重量(目標:800mg)、硬さ、破砕性(目標:0.6%未満)、崩壊時間(目標:30秒未満)、溶解、味、口あたり、後味(ざらつき)、風味または甘味剤の含量を最適化するために、異なる圧縮力で圧縮して、直径14または15mmおよび重さ800〜1,000mgの200mg口腔内崩壊錠(ODT)にした。組成物および/または圧縮条件は、製剤の堅牢性を評価するために変化させた。
【実施例3】
【0080】
ラモトリジンマイクロ顆粒:マンニトール25(58.75%w/w)およびクロスポビドンXL−10(3.10%w/w)を95/5の比率で混合し、その混合物を、Comil(登録商標)粉砕機に通すことによって個々に共粉砕した。マンニトール、クロスポビドンおよび予備段階の微結晶性セルロース(Avicel PH 101を10.00%w/wにて)およびGlaxo SmithKline由来のラモトリジン結晶性物質(26.90%w/w)を、約3〜5分間混合して成分を混合した。ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel LF;1.25%w/w)をステンレス製容器中の水にゆっくり加えて溶解させ、撹拌して目に見えるほどの渦を達成した。上記混合物の造粒は、上記のように、Glatt 3中で、結合剤水溶液を50mL/分の噴霧速度で噴霧することによって行った。追加の2バッチ分の顆粒も、上記のように調製した。
【0081】
官能試験用の試作品1〜3:試作品1〜3の組成物の詳細については、下表1を参照されたい。スクラロース、サクランボまたはスペアミント風味、クロスポビドンXL−10からなる予備混合物は、これらの成分を0.25cu−ft V−ブレンダー中で混合することによって最初に調製した。次いで、上記由来のラモトリジンマイクロ顆粒を混合して混合物にした。次いで、得られた組成物を圧縮して、直径11mmおよび重さ400mgの100mg口腔内崩壊錠(試作品1;1220-NHV-056)に、または直径14mmおよび重さ800mgの200mg口腔内崩壊錠(試作品2;1220-NHV-088および試作品3(1220-NHV-072)にした。
【0082】
【表2】

【0083】
15%被覆のラモトリジンMicrocaps(登録商標):撹拌羽根6インチ+4インチ高剪断3枚刃インサートが装備された5ガロンのコアセルベーション槽に、シクロヘキサン10kgを投入し、ラモトリジン結晶性物質850g、エチルセルロース(Ethocel Standard 100 Premium)150g、ポリエチレン(Epoline C-10)100gを槽に投入した。約200rpmで撹拌しながら、槽を約80℃に加熱し、エチルセルロースを溶解させた。その後、槽を制御冷却し、相分離を誘導した。周囲温度に冷却すると、マイクロカプセルをろ過し、新たなシクロヘキサンで洗浄し、ろ過された物質をドラフトチャンバーに移動させ、残留シクロヘキサンを蒸発させて、苦味がマスクされている15重量%の被覆を有するラモトリジンMicrocaps(登録商標)を生成した。追加バッチ分のMicrocaps(登録商標)を、同一の手順を使用して調製した。
【0084】
官能試験用の試作品4および5:スクラロース0.4%、サクランボ(364450)風味1.0%およびクロスポビドンXL−10 5%からなる予備混合物は、これらの成分を0.25cu−ft V−ブレンダー中で混合することによって最初に調製した。次いで、急速に分散するマイクロ顆粒(64.19%w/w)および実施例2由来のラモトリジンマイクロカプセル(29.41%w/w)を混合して混合物にした。次いで、得られた組成物を圧縮して、直径11mmおよび重さ400mgの100mg口腔内崩壊錠(試作品4;1220-NHV-104)に、または直径14mmおよび重さ800mgの200mg口腔内崩壊錠(試作品5;1220-NHV-120)にした。
【0085】
試作品1〜3および4〜5の溶解プロフィールを、図1および図2にそれぞれ示す。年齢18〜55歳の健常な男性ボランティア9例を対象とした無作為化盲検交叉デザインを使用した、ODT試作品(造粒によるアプローチに基づいた1および3ならびにMicrocap(登録商標)によるアプローチに基づいた4〜5)の感覚受容評価を使用し、味、インビボ崩壊時間(錠剤が口の中で崩壊する秒単位の実時間)、口あたりおよび後味[苦さ尺度:1(非常に苦い)〜5(さらなる苦味マスキングが必要)〜10(好ましい味)]ならびに風味/甘味剤[バランス尺度:1(低い、増量が必要)〜8(最適)〜10(強すぎる、減量が必要)]を評価した。DT、味/風味および後味の結果を、図3〜5に示し、また下記に要約する。
【0086】
官能試験からの結果:
− Microcap(登録商標)製剤と造粒製剤との違いが証明された統計分析は、統計的に有意であり、Microcap(登録商標)製剤は、造粒製剤と比較して、優れた溶解時間、味/風味および後味の性質を有していた。
− Microcaps(登録商標)製剤は、造粒製剤と比較して、大幅に改良された崩壊時間を示した。
− Microcaps(登録商標)製剤は、造粒製剤と比較して、味および後味の両方に関して有意に高い得点を示した。
− Microcaps(登録商標)製剤と造粒製剤との間の、口あたりにおける有意差は全くなく、両方が許容できた。
− Microcaps(登録商標)製剤間の、2つの異なる強度における有意差は全くなく、両方が許容できた。
【実施例4】
【0087】
ラモトリジンマイクロ顆粒:Glatt GPCG 120に、ラモトリジン48.8kg、マンニトールUSP(マンニトール25共粉砕物)103.7kgおよびクロスポビドン、NF XL−10(共粉砕物)5.5kgを投入した。粉末混合物を、ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel LF;1.25%w/w)の水溶液を用いて、4.0barにて900〜1200g/分の噴霧速度で噴霧することによって造粒し、1.0%未満のLODを得るために乾燥した。
【0088】
ラモトリジンMicrocaps(登録商標):上記のように調製されたラモトリジンマイクロ顆粒(78.3kg)、Ethocel 100 cps(13.8kg)およびEpolene(9.2kg)を、シクロヘキサン312.5ガロンを含む500ガロンのコアセルベーション槽のホッパー上に輸送した。撹拌機を約40rpmに設定し、上記の物質を、不活性窒素雰囲気下でコアセルベーション槽に投入した。カプセル化加工を、「自動モード」で行った。定常状態で、撹拌速度は約68(66〜70)rpm、槽温度は約81℃(78〜85℃)であった。制御冷却後、周囲温度に到達すると、組成物を真空ろ過/新たなシクロヘキサンで洗浄し、得られたマイクロカプセル化された物質を、流動層乾燥装置中で、乾燥装置に関する乾燥サブルーチン(すなわち、入口温度25℃〜99℃、入口気流2500cu−ft/分および乾燥時間3〜5時間)によって乾燥した。乾燥したMicrocaps(登録商標)をKasonふるいを通してふるい分けし、2枚の4milポリエチレン袋が並んだ清潔な30ガロンの繊維ドラム中に入れた。200ガロンのコアセルベーション槽/流動層乾燥装置システムにおいて、同様の手順を使用した。
【0089】
ラモトリジンODT、25および200mg:スクラロース(0.40%w/w)およびクロスポビドン(5.0%w/w)の混合物をComil(登録商標)に通すことによって予備混合し、均質性を達成した。同様に、サクランボ風味(1.0%w/w)を、少量の急速に分散するマイクロ顆粒(64.19%w/w)と予備混合し、2種の予備混合された混合物を均質になるまで混合した。苦味がマスクされているマイクロ粒子を上記のように調製し(29.41%w/w)、残りの急速に分散するマイクロ顆粒を一緒に混合し、クロスポビドン、風味および甘味剤を含む上記の混合物とさらに混合し、75.0Kgから501〜626kgまでのバッチサイズを有する混合物を製造した。
【実施例5】
【0090】
ヒトを対象としたパイロットPK試験:4群の無作為パイロットPK(薬物動態)試験を、健常成人被験者16例を対象として行い、本発明によるラモトリジン製剤を、従来のラモトリジン即時放出(IR)製剤、例えば、Lamictal(登録商標)と比較した。即時放出(IR)製剤であるLamictal(登録商標)は、剤形の経口投与後、急速におよびほとんど完全に吸収され(98%絶対的バイオアベイラビリティー)、1.3〜4.7時間の最高血清中濃度を生み出す。単回投与後の消失半減期は、約33時間である。カルバマゼピンのような酵素誘導を起こす抗てんかん薬の存在下で、経口クリアランスは約2倍になり、t1/2は約15時間に減少する。
【0091】
4つの剤形を比較した:A:25mgラモトリジン即時放出(IR)、B:25mgラモトリジンODT、C:200mgラモトリジンIRおよびD:200mgラモトリジンODT。ODT剤形を、本発明の方法(例えば、200ガロンのシステムで製造されたラモトリジンMicrocaps(登録商標)を使用する実施例4)に従って調製した。血液試料の採取を、被験者から0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.5、3、4、5、6、8、10、12、16および24時間の時点で行い、血漿中濃度を生物分析的に決定した。血漿中濃度プロフィールを図6〜8に示し、PKパラメータを下表2および3に示す。投与されたODT製剤は、それぞれのラモトリジン(Lamictal(登録商標))IR錠と生物学的に同等であると判断された。
【0092】
【表3】

【0093】
【表4】

【実施例6】
【0094】
ラモトリジンIRビーズ:ヒドロキシプロピルセルロース(Klucel LF;20g)を95/5のアセトン/水混合物にゆっくり加え、絶えず撹拌しながら溶解させる。ラモトリジン(180g)を結合剤溶液に、溶解するまでゆっくり加える。底部噴霧式Wursterインサートが装備されたGlatt GPCGに、60〜80メッシュの糖球900gを投入する。薬物を層状にする溶液を、1.5barの噴霧化圧でおよび10〜30mg/分の噴霧速度で、生成物温度を約30〜33℃に維持しながら噴霧する。これらの薬物層状ビーズに、Opadry(登録商標)Clearの2%シールコートを施し、約20重量%の薬物を担持するIRビーズを製造する。
【0095】
苦味がマスクされているラモトリジンビーズ:エチルセルロースおよび胃で溶ける微粉化された炭酸カルシウムの溶液を、70/30の比率で噴霧被覆することによって、IRビーズを膜被覆し、被覆されたビーズの総重量に対して約10%の重量増加を行う。
【0096】
ラモトリジンODT、25mg、50mg:本明細書に記載されているような方法を使用して、スクラロース(0.5%)、サクランボ風味1.0%)およびFD&C Blue No.2(0.2%)およびクロスポビドン(5%)を0.25cu−ft V−ブレンダー中で予備混合し、上記で調製された、苦味がマスクされているラモトリジンビーズ(43%)および本明細書に記載されているように調製された(実施例2を参照のこと)急速に分散するマイクロ顆粒(50.3%)とさらに混合し、圧縮して、それぞれ重さ約400および800mgの25−mgODT錠および50−mgODT錠にする。
【0097】
本発明は、その特定の実施形態と併せて記載されているが、上記の説明およびその後に続く実施例は、例証するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。本発明の範囲内の任意の改変は、この発明が関係する当業者には明らかである。
【0098】
本明細書に引用されているすべての文献は、すべての目的で参照により完全に組み込まれる。任意の文献の引用は、それが本発明に関する先行技術であるということを認めることとして解釈されるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療有効量のラモトリジンを含む口腔内溶解または口腔内崩壊(ODT)組成物であって、投与後に、患者の口腔内で実質的に崩壊し、即時放出ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロフィールと実質的に同一のラモトリジン放出プロフィールをもたらす組成物。
【請求項2】
患者の口腔内への投与後に、約60秒以内で実質的に崩壊する、請求項1に記載のODT組成物。
【請求項3】
患者の口腔内への投与後に、約30秒以内で実質的に崩壊する、請求項2に記載のODT組成物。
【請求項4】
<米国薬局方701>崩壊試験によって試験される場合、約30秒以内で崩壊する、請求項1に記載のODT組成物。
【請求項5】
米国薬局方装置2(0.01N HCl緩衝液900mL中75rpmにてパドルで撹拌する)を使用して溶解を試験する場合、30分でラモトリジンの約70%以上を放出する、請求項1に記載のODT組成物。
【請求項6】
賦形剤、着香剤、甘味剤、着色剤、崩壊剤およびそれらの組合せからなる群から選択される薬学的に許容できる追加の成分をさらに含む、請求項1に記載のODT組成物。
【請求項7】
苦味マスキング層で被覆されている、ラモトリジンを含む粒子の形態のラモトリジンと、崩壊剤および糖アルコールおよび/または糖を含む、急速に分散する顆粒とを含む、請求項6に記載のODT組成物。
【請求項8】
苦味マスキング層で被覆されていないラモトリジンと、崩壊剤および糖アルコールおよび/または糖を含む、急速に分散する顆粒とを含む、請求項6に記載のODT組成物。
【請求項9】
ラモトリジンを含む粒子が、ラモトリジン結晶性物質、顆粒またはラモトリジンを含む薬物層状ビーズの形態であり、ラモトリジンを含む粒子が、苦味マスキング層で被覆されている、請求項7に記載のODT組成物。
【請求項10】
ラモトリジンを含む二次粒子が、約400μm以下の平均粒径を有し、ラモトリジンの一次粒子が、約1〜300μmの平均粒径を有する、請求項7に記載のODT組成物。
【請求項11】
ラモトリジンを含む二次粒子が、約300μm以下の平均粒径を有し、ラモトリジンの一次粒子が、約1〜100μmの平均粒径を有する、請求項10に記載のODT組成物。
【請求項12】
ラモトリジンを含む二次粒子が、約100μm以下の平均粒径を有し、ラモトリジンの一次粒子が、約1〜50μmの平均粒径を有する、請求項10に記載のODT組成物。
【請求項13】
ラモトリジンを含む二次粒子が、約400μm以下の平均粒径を有し、ラモトリジンの一次粒子が、約1〜50μmの平均粒径を有し、急速に分散する顆粒が、約400μm以下の平均粒径を有し、糖アルコールおよび/または糖の一次粒子が、約1〜30μmの平均粒径を有する、請求項7に記載のODT組成物。
【請求項14】
苦味マスキング層が、水不溶性苦味マスキングポリマーを含み、または水不溶性苦味マスキングポリマーを水溶性もしくは胃で溶ける細孔形成剤と組み合わせて含む、請求項1に記載のODT組成物。
【請求項15】
組成物が口腔内で崩壊した後、崩壊した組成物が、1(非常に苦い)〜5(さらなる苦味マスキングが必要)〜10(好ましい味)の口あたり/後味尺度に関して、5以上の口あたり評点を有する、請求項1に記載のODT組成物。
【請求項16】
ラモトリジン粒子が、不活性コアと苦味マスキング層で被覆されている薬物層とを含む薬物層状ビーズであり、コアが、糖球またはセルロース球である、請求項9に記載のODT組成物。
【請求項17】
苦味マスキング層が、水不溶性苦味マスキングポリマーを含む、請求項9に記載のODT組成物。
【請求項18】
約5重量%〜約30重量%のラモトリジン粒子を含む、請求項17に記載のODT組成物。
【請求項19】
水不溶性苦味マスキングポリマーが、エチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、中性メタクリルエステルコポリマー、アンモニオ−メタクリレートコポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項17に記載のODT組成物。
【請求項20】
ラモトリジンを含む粒子が、水不溶性苦味マスキングポリマーを、水溶性細孔形成剤と組み合わせて含み、水溶性細孔形成剤が、ショ糖、塩化ナトリウム、ポビドンおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項17に記載のODT組成物。
【請求項21】
ラモトリジンを含む粒子が、水不溶性苦味マスキングポリマーを、胃で溶ける細孔形成剤と組み合わせて含み、胃で溶ける細孔形成剤が、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウムおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項17に記載のODT組成物。
【請求項22】
水不溶性ポリマー/水溶性細孔形成剤の比率が、約90/10から約50/50までの範囲である、請求項20に記載のODT組成物。
【請求項23】
水不溶性苦味マスキングポリマー/胃で溶ける細孔形成剤の比率が、約90/10から約50/50までの範囲である、請求項21に記載のODT組成物。
【請求項24】
水不溶性苦味マスキングポリマーが、Ubbelohde粘度計で5重量%80:20トルエン/エタノール溶液として25℃で試験される場合に、約90〜110cpsの粘度を有するエチルセルロースである、請求項17に記載のODT組成物。
【請求項25】
崩壊剤および糖アルコールおよび/または糖は、糖アルコールおよび/または糖と崩壊剤が約90/10から約99/1までの比率で存在する、請求項7に記載のODT組成物。
【請求項26】
クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウム、架橋カルボキシルメチルセルロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびそれらの混合物からなる群から選択される崩壊剤を含む、請求項6に記載のODT組成物。
【請求項27】
マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、マルチトールおよびそれらの混合物からなる群から選択される糖アルコールを含む、請求項6に記載のODT組成物。
【請求項28】
乳糖、ショ糖および麦芽糖ならびにそれらの混合物からなる群から選択される糖を含む、請求項6に記載のODT組成物。
【請求項29】
ラモトリジン、賦形剤、ポリマー結合剤および/または崩壊剤を含む造粒と、ODT組成物を形成する工程とを含む、請求項1に記載のODT組成物を調製する方法。
【請求項30】
組成物が、賦形剤、着香剤、甘味剤、着色剤、崩壊剤およびそれらの組合せからなる群から選択される1種または複数種の薬学的に許容できる成分を含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
(a)ラモトリジンを含む粒子を苦味マスキング層で被覆する工程と、
(b)崩壊剤および糖アルコールおよび/または糖を含む顆粒を調製する工程と、
(c)工程(a)の被覆された粒子を工程(b)の顆粒および任意選択により他の薬学的に許容できる成分と混合する工程と、
(d)工程(c)の混合物を圧縮して錠剤にする工程と
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項32】
ラモトリジンを含む粒子が、約400μm以下の平均粒径を有し、急速に分散する顆粒が、約400μm以下の平均粒径を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
ラモトリジンを含む粒子が、約1〜200μmの平均粒径を有するラモトリジン結晶性物質の形態である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
ラモトリジン結晶性物質が、約1〜50μmの平均粒径を有する、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
ラモトリジンを含む粒子が、ポリマー結合剤、崩壊剤および親水性の賦形剤/希釈剤と組み合わせたラモトリジンのマイクロ顆粒である、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
ラモトリジンを含む粒子が、不活性コア上に層状にされている、ラモトリジンおよびポリマー結合剤を含む薬物層状ビーズである、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記被覆工程がコアセルベーションである、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記被覆工程を、流動層被覆装置中で行う、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
苦味マスキング層が、エチルセルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、中性メタクリルエステルコポリマー、アンモニオ−メタクリレートコポリマーおよびそれらの混合物からなる群から選択される水不溶性苦味マスキングポリマーを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項40】
苦味マスキング層が、ショ糖、塩化ナトリウム、ポビドンおよび炭酸カルシウムからなる群から選択される水溶性または胃で溶ける細孔形成剤をさらに含む、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
前記圧縮を、ダイおよびパンチを予備潤滑させるための外部潤滑システムが装備された打錠機を用いて行う、請求項31に記載の方法。
【請求項42】
工程(a)が、ラモトリジンを含む粒子を潤滑剤と混合することをさらに含み、前記圧縮を回転式打錠機を使用して行う、請求項41に記載の方法。
【請求項43】
気分障害を治療し、または発作を治療もしくは予防する方法であって、請求項1から28までのいずれか一項に記載のODT組成物を、それを必要とする患者に治療有効量投与する工程を含み、ODT組成物の前記投与が、患者において、即時放出ラモトリジン組成物のラモトリジン放出プロフィールと実質的に同一のラモトリジン放出プロフィールをもたらす方法。
【請求項44】
気分障害が双極性障害である、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
請求項1から28までのいずれか一項に記載のODT組成物を投与する工程を含む双極性障害を治療する方法を用いて患者のコンプライアンスを増大させる方法であって、患者のコンプライアンスの増大が、非ODTラモトリジン組成物と比較される方法。
【請求項46】
患者が組成物を吐き出すことができる前に、ODT組成物が患者の口腔内で溶解または崩壊する、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
ODT組成物が、患者の口腔内で約60秒以内に実質的に崩壊する、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
ODT組成物が、患者の口腔内で約30秒以内に実質的に崩壊する、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
ODT組成物が、患者の口腔内で約30秒以内に実質的に崩壊する、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
ODT組成物が、患者の胃に入った後、ラモトリジンの総投与量の少なくとも約70%を送達する、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
ODT組成物が、患者の胃に入った後、ラモトリジンの総投与量の少なくとも約90%を送達する、請求項49に記載の方法。
【請求項52】
ODT組成物が、患者の胃に入った後、ラモトリジンの総投与量の少なくとも約95%を送達する、請求項49に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−532384(P2010−532384A)
【公表日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515251(P2010−515251)
【出願日】平成20年7月2日(2008.7.2)
【国際出願番号】PCT/US2008/069000
【国際公開番号】WO2009/006516
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(507362111)ユーランド,インコーポレイテッド (8)
【Fターム(参考)】