説明

リバロキサバン及びその中間体の調製方法

本発明は、第1の塩基の存在下で、式9の化合物を式8の化合物と反応させる段階を含んでなる、S−リバロキサバン及び/又はR−リバロキサバンの調製のための方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機化合物の化学合成分野、特にリバロキサバン及びその中間体の合成のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リバロキサバン(1)
(5−クロロ−N−{[(5S)−2−オキソ−3−[4−(3−オキソモルホリン−4−イル)フェニル]オキサゾリジン−5−イル]メチル}チオフェン−2−カルボキサミド)は、低分子であり、且つ経口で投与可能な抗凝固薬である。当該医薬品は、セリンプロテアーゼ第Xa因子(FXa)の活性型を直接阻害する。リバロキサバンは、様々な血栓塞栓性疾患、特に深部静脈血栓症(DVT)、肺塞栓症(PE)、心筋梗塞、狭心症、血管形成術又は大動脈冠状動脈バイパス後の再閉塞及び再狭窄、脳卒中、一過性虚血性発作、及び末梢動脈閉塞性疾患の予防及び治療に使用可能である。
【0003】
リバロキサバンは、WO01/47919において開示され、次の構造:
【化1】

を有する。
【0004】
US2007/0149522は、5−クロロチオフェン−2−カルボニルクロリド及び(2S)−3−アミノ−プロパン−1,2−ジオール及び4−(4−アミノフェニル)−3−モルホリノンを出発原料とする、5−クロロ−N−[{(5S)−2−オキソ−3−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)−フェニル]−1,3−オキサゾリジン−5−イル}−メチル]−2−チオフェンカルボキサミドの製造方法に関する。
【0005】
US2007/0066611は、水素化触媒の存在下で4−(4−ニトロフェニル)−3−モルホリノンを水素と反応させることによる4−(4−アミノフェニル)−3−モルホリノンの調製方法に関し、脂肪族アルコール中で反応が生じることを特徴とする。
【0006】
US7,351,823は、2−[(2S)−2−オキシラニルメチル]−1H−イソインドール−1,3−(2H)−ジオン,4−(4−アミノフェニル)−3−モルホリノン及び5−クロロチオフェン−2−カルボニルクロリドを出発原料とする、5−クロロ−N−({(5S)−2−オキソ−3−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]−1,3−オキサゾリジン−5−イル}メチル)−2−チオフェンカルボキサミドの調製方法に関する。
【0007】
WO2009/023233は、置換オキサゾリジノン誘導体及び医薬として許容されるその塩である新規化合物に関する。より具体的には、この発明は、リバロキサバンの誘導体である新規オキサゾリジノン化合物に関する。この発明はまた、第Xa因子の選択的阻害剤、例えばリバロキサバンを投与することによって有利に治療される疾患及び疾病を治療するための方法における開示された化合物及び組成物の使用と共に、この発明の1又は複数の化合物及び担体を含んでなる発熱物質非含有の組成物を提供する。
【発明の概要】
【0008】
本発明は、1つには、スキーム1中の式8a、8b又は8cの化合物を式9の5−クロロチオフェン−2−カルボキサミドと反応させることによってリバロキサバンを調製することに基づく。
【0009】
本発明は、リバロキサバンの調製方法、リバロキサバンの調製において有用な様々な中間体及びこれらの中間体の調製方法に関する。
【0010】
本発明の実施形態において、リバロキサバン及びその中間体は、スキーム1に記載される代表的な方法によって調製することができる。これらの反応のための代表的な試薬及び条件は明細書中に開示される。
【化2】

【0011】
本発明の実施形態において、リバロキサバンの(R)−鏡像異性体は、スキーム1の式4の化合物を(S)−鏡像異性体(すなわち、(S)−(+)−エピクロロヒドリン)と置換し、スキーム1aにおいて示される立体化学を有する化合物を調製することによる本発明の方法によって調製される。
【化3】

【0012】
本発明の実施形態において、S−リバロキサバン及び/又はR−リバロキサバンの調製のための方法であって、第1の塩基の存在下で、式9:
【化4】

の化合物を、
式8:
【化5】

の化合物と反応させる段階を含んでなる方法であり、
上記式中、
は:
【化6】

から成る群から選択され、
ここで、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、これらはH、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;
Xは、ハロゲンであり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である方法が提供される。
【0013】
本発明の実施形態において、式8の化合物が式8a及び/又は8aa:
【化7】

の化合物である、明細書中に記載される方法が提供される。
【0014】
本発明の実施形態において、式8の化合物が、式8b及び/又は8ba:
【化8】

の化合物である、明細書中に記載される方法が提供される。
【0015】
本発明の実施形態において、式8の化合物が、式8c及び/又は8ca:
【化9】

の化合物である、明細書中に記載される方法が提供される。
【0016】
本発明の実施形態において、式8a:
【化10】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)、
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化11】

の化合物を、任意には第2の塩基の存在下で、
式3:
【化12】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8aに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化13】

(式中、Gは、式8aに関して上述した通りである)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4:
【化14】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0017】
本発明の実施形態において、式8a:
【化15】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、これらはH、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化16】

の化合物を式4:
【化17】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6:
【化18】

の化合物を形成する段階及び;
ii.任意には第5の塩基の存在下で、式6の化合物を式3:
【化19】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8aに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0018】
本発明の実施形態において、式8c:
【化20】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRはこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化21】

の化合物を式4:
【化22】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式7:
【化23】

(式中、Lは、式4に関して定義した通りである)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第6の塩基の存在下で、式7の化合物を式3:
【化24】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8cに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8cの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0019】
本発明の実施形態において、式8a:
【化25】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRはこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって、式8cの化合物の式8aの化合物への転換を含んでなる方法が提供される。
【0020】
本発明の実施形態において、式5a:
【化26】

(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルである)
の化合物が提供される。
【0021】
本発明の実施形態において、式5a:
【化27】

(式中、Rは、アルキル又は置換アルキルである)
の化合物が提供される。
【0022】
本発明の実施形態において、式5b:
【化28】

の化合物が提供される。
【0023】
本発明の実施形態において、式6:
【化29】

の化合物が提供される。
【0024】
本発明の実施形態において、式8a:
【化30】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRはこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物が提供される。
【0025】
本発明の実施形態において、式8a1:
【化31】

(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルである)
の化合物が提供される。
【0026】
本発明の実施形態において、式8a1:
【化32】

(式中、Rは、アルキル又は置換アルキルである)
の化合物が提供される。
【0027】
本発明の実施形態において、式8a2:
【化33】

の化合物が提供される。
【0028】
本発明の実施形態において、式8c:
【化34】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRはこれらが結合するNと共に単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物が提供される。
【0029】
本発明の実施形態において、式8c1:
【化35】

(式中、
は、アルキル又は置換アルキルであり、そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物が提供される。
【0030】
本発明の実施形態において、式8c2:
【化36】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物が提供される。
【0031】
本発明の実施形態において、式8c3:
【化37】

の化合物が提供される。
【0032】
本発明の実施形態において、式8aa:
【化38】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.任意には第2の塩基の存在下で、式2:
【化39】

の化合物を式3:
【化40】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8aaに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化41】

(式中、Gは、式8aaに関して上述した通りである)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4a:
【化42】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物が形成される段階を含んでなる方法が提供される。
【0033】
本発明の実施形態において、式8aa:
【化43】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRはこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xはハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化44】

の化合物を式4a:
【化45】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6a:
【化46】

の化合物を形成する段階及び;
ii.任意には第5の塩基の存在下で、式6aの化合物を式3:
【化47】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8aaに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0034】
本発明の実施形態において、式8ca:
【化48】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化49】

の化合物を式4a:
【化50】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式7a:
【化51】

(式中、Lは、式4aに関して定義した通りである)
の化合物を形成する段階、及び
ii.第6の塩基の存在下で、式7aの化合物を式3:
【化52】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8caに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8caの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0035】
本発明の実施形態において、式8aa:
【化53】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRはこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって、式8caの化合物の式8aaの化合物への転換の段階を含んでなる方法が提供される。
【0036】
本発明の実施形態において、式6a:
【化54】

の化合物が提供される。
【0037】
本発明の実施形態において、式8aa:
【化55】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物が提供される。
【0038】
本発明の実施形態において、式8aa1:
【化56】

(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルである)
の化合物が提供される。
【0039】
本発明の実施形態において、式8aa1:
【化57】

(式中、Rは、アルキル又は置換アルキルである)
の化合物が提供される。
【0040】
本発明の実施形態において、式8aa2:
【化58】

の化合物が提供される。
【0041】
本発明の実施形態において、式8ca:
【化59】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物が提供される。
【0042】
本発明の実施形態において、式8ca1:
【化60】

(式中、
は、アルキル又は置換アルキルであり、そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物が提供される。
【0043】
本発明の実施形態において、式8ca2:
【化61】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物が提供される。
【0044】
本発明の実施形態において、式8ca3:
【化62】

の化合物が提供される。
【0045】
本発明の他の態様及び特徴は、添付図と共に以下の本発明の特定の実施形態の説明を検討することによって当業者に明らかであろう。
【0046】
詳細な説明
本明細書で用いられる場合、用語「置換」は、化合物上の水素原子の置換基との置換を意味する。置換基は、非水素原子、あるいは少なくとも1つの原子が非水素原子でありそして1又は複数の原子が水素原子又は非水素原子である複数の原子であってよい。例えば、置換化合物は:R’’、OR’’、NR’’R’’’、SR’’、ハロゲン、SiR’’R’’’R’’’’、OC(O)R’’、C(O)R’’、COR’’、CONR’’R’’’、NR’’’C(O)R’’、S(O)R’’、S(O)R’’、CN、及びNOから成る群から選択される1又は複数の置換基を含んでよく、これらに限定されるものではない。
【0047】
本明細書で用いられる場合、各R’’、R’’’、及びR’’’’は:水素、ハロゲン、酸素、置換又は非置換ヘテロアルキル、置換又は非置換アリール、置換又は非置換アルキル、アルコキシ又はチオアルコキシ基、及びアリールアルキル基から成る群から独立して選択されてよい。
【0048】
本明細書で単独又は他の置換基の一部として用いられる場合、用語「アルキル」は、特に記載しない限り、指定の炭素原子数(例えば、C−C10又は1−10員環は、1−10個の炭素を意味する)を有する飽和の直鎖又は分岐鎖、又は環状の炭化水素ラジカル、或いはこれらの組合せを意味する。アルキル中の炭素原子数に指示のない場合、文脈で他に指示されない限り、1−10個の炭素を意味する。飽和炭化水素ラジカルの実施例は、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、シクロヘキシル、(シクロヘキシル)メチル、シクロプロピルメチル、例えば、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルの同族体及び異性体等の基を含むがこれに限定されない。
【0049】
本明細書で単独又は他の置換基の一部として用いられる場合、用語「アリール」は、特に記載しない限り、共に融合される又は共有結合で結合される単環又は複数の環(大抵の場合、1−3の環)である多価不飽和、芳香族、炭化水素置換基を意味する。「アリール」は、「ヘテロアリール」基を含むがこれに限定されない。「ヘテロアリール」は、N、O、及びSから選択される1−4個のヘテロ原子を含むアリール基を意味し、ここで窒素及び硫黄原子は任意には酸化型であり、窒素原子は任意には四級化されたものである。ヘテロアリール基は、ヘテロ原子を介して分子の残部に結合されてよい。アリール及びヘテロアリール基の非限定的な実施例は:フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、4−ビフェニル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−ピラゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、ピラジニル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、2−フェニル−4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ベンゾチアゾリル、プリニル、2−ベンズイミダゾリル、5−インドリル、1−イソキノリル、5−イソキノリル、2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、3−キノリル、及び6−キノリルを含む。用語「アリール」は、他の用語と組合せて使用される場合(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)、上述の通りアリール及びヘテロアリール環のどちらも含む。したがって、用語「アリールアルキル」は、アリール基がアルキル基に結合されたこれらのラジカルを含むことを意味し(例えば、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチル、等)、このアルキル基は炭素原子を含む基(例えば、メチレン基)が例えば、酸素原子で置換されているアルキル基(例えば、フェノキシメチル、2−ピリジルオキシメチル、3−(1−ナフチルオキシ)プロピル、等)を含む。
【0050】
本発明は、リバロキサバンの調製方法、リバロキサバンの調製において有用な様々な中間体、及びこのような中間体の調製方法に関する。
【0051】
試薬の適当な選択によって、本発明の方法はリバロキサバンの(R)−鏡像異性体の調製に同等に適用できることは、当業者によって認識される。本発明の(式4の化合物)(R)−(−)−エピクロロヒドリンを(S)−(+)−エピクロロヒドリンと置換することによって、リバロキサバンの(R)−鏡像異性体が得られる。本発明の方法は、リバロキサバンの両方のエナンチオマーの調製を含む。
【0052】
本発明の実施形態によれば、(S)−リバロキサバン及び/又は(R)−リバロキサバンの調製のための方法であって、第1の塩基の存在下で、式9:
【化63】

の化合物を式8:
【化64】

(式中、
は、以下の:
【化65】

の1つであり
式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;
Xは、ハロゲンであり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させる段階を含んでなる方法が提供される。
【0053】
第1の塩基は、アミドの脱プロトンに適当な強塩基としてよい。第1の塩基は、有機金属化合物としてよい。有機金属化合物は、有機マグネシウム、有機亜鉛、有機ナトリウム、有機リチウム化合物及びこれらの混合物から成る群から選択されてよい。第1の塩基は、アルキルマグネシウムハライド、アリールマグネシウムハライド、アルキル亜鉛ハライド、アルキルリチウム、アリールリチウム、リチウムヘキサアルキルジシルアジド、ナトリウムヘキサアルキルジシルアジド、カリウムヘキサアルキルジシルアジド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、水素化リチウム、L−セレクトリド(selectride)、スーパーヒドリド(superhydride)、リチウムアミド、ナトリウムアミド、リチウムジアルキルアミド、及びこれらの混合物から成る群から選択されてよい。第1の塩基は、リチウムヘキサメチルジシルアジド、n−ブチルリチウム、又はカリウムt−ブトキシドであってよい。第1の塩基は、無機塩添加物、例えばXがハロゲンであるLiX又はCuX等と組合わされてよい。
【0054】
式8の化合物の式9の化合物との反応は、第1の溶媒中で行ってよい。第1の溶媒は、適当な非プロトン有機溶媒である。第1の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族、及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、及びこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0055】
本発明の実施形態によれば、式8a:
【化66】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.任意には第2の塩基の存在下で、式2:
【化67】

の化合物を式3:
【化68】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基;及び
Gは、式8aに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化69】

(式中、Gは、式8aに関して上述した通りである)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4:
【化70】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0056】
一部の実施形態において、式3の化合物は、式中Lがハロゲンであり、GがORである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、式中Lがクロロであり、Rがアルキルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがクロロであり、Rがメチルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、L及びGがイミダゾールである化合物である。
【0057】
一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがトルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがハロゲンである化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがクロロである化合物である。
【0058】
第2の塩基は、無機又は有機であってよい。第2の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン、及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第2の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、及びこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0059】
式2の化合物の式3の化合物との反応は、第2の溶媒中で行ってよい。第2の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、水並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0060】
第3の塩基は、適当な非求核塩基であってよい。第3の塩基は、リチウムヘキサメチルジシルアジド、リチウムジアルキルアミド、水素化ナトリウム、カリウムt−ブトキシド及びn−ブチルリチウムから成る群から選択されてよい。
【0061】
式5の化合物の式4の化合物との反応は、第3の溶媒中で行ってよい。第3の溶媒は、適当な非プロトン有機溶媒であってよい。第3の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0062】
本発明の実施形態によれば、式8a:
【化71】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRはこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化72】

の化合物を式4:
【化73】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6:
【化74】

の化合物を形成する段階、及び;
ii.任意には第5の塩基の存在下で、式6の化合物を式3:
【化75】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8aに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0063】
一部の実施形態において、式4の化合物は、Lが、スルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lが、トルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがハロゲンである化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがクロロである化合物である。
【0064】
一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがハロゲンであり、GがORである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがクロロであり、Rがアルキルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがクロロであり、Rがメチルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、L及びGがイミダゾールである化合物である。
【0065】
第4の塩基は、無機又は有機であってよい。第4の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン、及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第4の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0066】
式2の化合物の式4の化合物との反応は、第4の溶媒中で行ってよい。第4の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、水並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0067】
第5の塩基は、無機又は有機であってよい。第5の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン、及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第5の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0068】
一部の実施形態において、式2の化合物は塩基なしに式4の化合物で処理され、式7の中間体が得られてよく、式6の化合物を得るための第4の塩基での処理の前に、当該中間体は単離されても単離されなくてもよい。
【0069】
式6の化合物の式3の化合物との反応は、第5の溶媒中で行ってよい。第5の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、水並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0070】
本発明の実施形態によれば、式8c:
【化76】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRはこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化77】

の化合物を式4:
【化78】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式7:
【化79】

(式中、Lは、式4に関して定義した通りである)
の化合物を形成する段階及び;
ii.第6の塩基の存在下で、式7の化合物を式3:
【化80】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8cに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8cの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0071】
一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがトルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがハロゲンである化合物である。一部の実施形態において、式4の化合物は、Lがクロロである化合物である。
【0072】
一部の実施形態において、式3の化合物は、Rがアルキルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Rがメチルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、XがクロロでありRがメチルである化合物である。
【0073】
第6の塩基は、無機又は有機であってよい。第6の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第6の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0074】
式2の化合物の式4の化合物との反応は、上述の第4の溶媒と同一である第6の溶媒中で行ってよい。
【0075】
式7の化合物の式3の化合物との反応は、上述の第5の溶媒と同一である第7の溶媒中で行ってよい。
【0076】
本発明の実施形態によれば、式8a:
【化81】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって、式8cの化合物の式8aの化合物への転換を含んでなる方法が提供される。
【0077】
式8cの化合物の式8aの化合物への転換は、任意には第7の塩基の存在下で、式8cの化合物の適当なアルカリハライドでの処理によって行ってよい。適当なアルカリハライドは、ヨウ化ナトリウムである。第7の塩基は、上述の第6の塩基と同一であってよい。
【0078】
式8b:
【化82】

(式中、Lは、式4に関して上述した通りである)
の化合物は、式7又は式8cの化合物から調製されてよい。例えば、式7の化合物が適当な塩基の存在下で式3の化合物で処理される場合、環化された式8bの化合物が得られてよい。同様に、式8cの化合物は、適当な条件下で、式8bの化合物に変換されてよい。例えば、式8cの化合物が適当な塩基で処理される場合、式8bの化合物が得られてよい。式7又は式8cの化合物を、式8bの化合物に変換するための他の方法は、当業者に周知である。
【0079】
本発明の実施形態によれば、式8aa:
【化83】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.任意には第2の塩基の存在下で、式2:
【化84】

の化合物を式3:
【化85】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8aaに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化86】

(式中、Gは、式8aaに関して上述した通りである)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4a:
【化87】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0080】
一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがハロゲンであり、GがORである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがクロロであり、Rがアルキルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物が、Lがクロロであり、Rがメチルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、L及びGがイミダゾールである化合物である。
【0081】
一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがトルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがハロゲンである化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがクロロである化合物である。
【0082】
第2の塩基は、無機又は有機であってよい。第2の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン、及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第2の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0083】
式2の化合物の式3の化合物との反応は、第2の溶媒中で行ってよい。第2の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、水並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0084】
第3の塩基は、適当な非求核塩基であってよい。第3の塩基は、リチウムヘキサメチルジシルアジド(disilazide)、リチウムジアルキルアミド、水素化ナトリウム、カリウムt−ブトキシド及びn−ブチルリチウムから成る群から選択されてよい。
【0085】
式5の化合物の式4aの化合物との反応は、第3の溶媒中で行ってよい。第3の溶媒は、適当な非プロトン有機溶媒であってよい。第3の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0086】
本発明の実施形態によれば、式8aa:
【化88】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化89】

の化合物を式4a:
【化90】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6a:
【化91】

の化合物を形成する段階及び;
ii.任意には第5の塩基の存在下で、式6aの化合物を式3:
【化92】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8aに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0087】
一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがトルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがハロゲンである化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがクロロである化合物である。
【0088】
一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがハロゲンであり、GがORである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがクロロであり、Rがアルキルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Lがクロロであり、Rがメチルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、L及びGがイミダゾールである化合物である。
【0089】
第4の塩基は、無機又は有機であってよい。第4の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン、及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第4の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0090】
式2の化合物の式4aの化合物との反応は、第4の溶媒中で行ってよい。第4の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピル アセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、水並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0091】
第5の塩基は、無機又は有機であってよい。第5の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン、及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第5の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0092】
一部の実施形態において、式2の化合物は塩基なしに式4aの化合物で処理され、式7aの中間体が得られてよく、式6aの化合物を得るための第4の塩基での処理の前に、当該中間体は単離されても単離されなくてもよい。
【0093】
式6aの化合物の式3の化合物との反応は、第5の溶媒中で行ってよい。第5の溶媒は、アルキルエーテル(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ブチルエーテル)、アルキルエステル(例えば、酢酸エチル、イソプロピルアセテート)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、芳香族及び脂肪族炭化水素(例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、及びヘプタン)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、及びベンゾニトリル)、N,N−ジアルキルアミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチル−2−ピロリジノン)、スルホキシド及びスルホン(例えば、ジメチルスルホキシド及びスルホラン)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン及びジクロロエタン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール)、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0094】
本発明の実施形態によれば、式8ca:
【化93】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;、
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化94】

の化合物を式4a:
【化95】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式7a:
【化96】

(式中、Lは、式4に関して定義した通りである)
の化合物を形成する段階及び;
ii.第6の塩基の存在下で、式7aの化合物を式3:
【化97】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、式8caに関して上述した通りである)
の化合物と反応させ、これによって式8caの化合物を形成する段階を含んでなる方法が提供される。
【0095】
一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがトルエンスルホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基である化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがハロゲンである化合物である。一部の実施形態において、式4aの化合物は、Lがクロロである化合物である。
【0096】
一部の実施形態において、式3の化合物は、Rがアルキルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Rがメチルである化合物である。一部の実施形態において、式3の化合物は、Xがクロロであり、Rがメチルである化合物である。
【0097】
第6の塩基は、無機又は有機であってよい。第6の塩基は、金属水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、三級アミン及びアリールアミンから成る群から選択されてよい。第6の塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、並びにこれらの混合物から成る群から選択されてよい。
【0098】
式2の化合物の式4aの化合物との反応は、上述の第4の溶媒と同一である第6の溶媒中で行ってよい。
【0099】
式7aの化合物の式3の化合物との反応は、上述の第5の溶媒と同一である第7の溶媒中で行ってよい。
【0100】
本発明の実施形態によれば、式8aa:
【化98】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRは独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され;
及びRは共にこれらが結合するNと単環基を形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって、式8caの化合物の式8aaの化合物への転換を含んでなる方法が提供される。
【0101】
式8caの化合物の式8aaの化合物への転換は、任意には第7の塩基の存在下で、式8caの化合物の適当なアルカリハライドでの処理によって行ってよい。適当なアルカリハライドは、ヨウ化ナトリウムとしてよい。第7の塩基は上述の第6の塩基と同一であってよい。
【0102】
式8ba:
【化99】

(式中、Lは、式4aに関して上述した通りである)
の化合物は、式7a又は式8caの化合物から調製されてよい。例えば、式7aの化合物が、適当な塩基の存在下で、式3の化合物で処理される場合、環化した式8baの化合物が得られてよい。同様に、式8caの化合物は、適当な条件下で、式8baの化合物に変換されてよい。例えば、式8caの化合物が適当な塩基で処理される場合、式8baの化合物が得られてよい。式7a又は式8caの化合物を式8baの化合物に変換するための他の方法は、当業者に周知である。
【実施例】
【0103】
以下の実施例は、明細書中に記載される発明の実施形態を説明するものである。これらの実施例は、本発明の趣旨及び範囲を限定するものと決して見なすべきでない。
【0104】
実施例1:
メチルN−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(5b)の調製:N,N−ジイソプロピルエチルアミン(27.2mL, 156.08mmol)を、CHCl(750mL)中の撹拌した4−(4−アミノフェニル)−3−モルホリノン(2, 25g, 130.07mmol)の懸濁液に3分間かけて添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、クロロギ酸メチル(11.6mL, 149.58mmol)を10分間かけて液滴で添加した。生じた濃懸濁液をさらに1時間撹拌し、ブフナー漏斗を通して濾過した。固体をCHCl(2x75mL)で洗浄し、真空下で乾燥し、結晶固体としてメチルN−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(5b, 30.92g, 95%)を得た。
【0105】
【表1】

【0106】
実施例2:
メチルN−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8a2)の調製:NaH(ミネラルオイル中、1.772g, 48mmol, 65%)をヘプタン(30mL)で窒素雰囲気下で洗浄し、DMF(30mL)を添加した。DMF(60mL)中のメチルN−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(5b, 10g, 40mmol)の懸濁液を一箇所に添加した。(R)−(−)−エピクロロヒドリン(4.7mL, 60mmol)を添加し、反応混合物を60℃で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水(700mL)及びNHCl飽和水溶液の混合物で希釈した。水層をEtOAc(100mL)で抽出し、続いてCHCl(3x100mL)で抽出した。混合の有機層を乾燥し(Na2SO4)、蒸発した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによってシリカゲル(6x20cm)を通して70%のEtOAc−ヘプタンを使用して精製し、メチルN−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8a2, 5.075g, 42%)を結晶固体として得た。
【0107】
【表2】

【0108】
実施例3:
4−[4−(N−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)アミノ)フェニル]モルホリン−3−オン(6)の調製:R−(−)エピクロロヒドリン(1.3mL, 16.5mmol)を、IPA(75mL)中の4−(4−アミノフェニル)−3−モルホリノン(2, 2.883g, 15mmol)の懸濁液に添加した。反応混合物を20時間還流し、水(30mL)中のNaHCOの溶液(1.513g, 18mmol)を添加し、還流をさらに1.5時間継続した。回転式エバポレーターを使用して溶媒を蒸発し、残渣を水(100mL)で希釈し、EtOAc(3x50mL)で抽出した。混合の有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、蒸発し、そして残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって、シリカゲル(4x12cm)を通して80%のEtOAc−ヘプタンを使用して精製し、4−[4−(N−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)アミノ)フェニル]モルホリン−3−オン(6,1.675g, 46%)を結晶の白色固体として得た。
【0109】
【表3】

【0110】
実施例4:
メチルN−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8a2)の調製:クロロギ酸メチル(0.17mL, 2.214mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.39mL, 2.214mmol)をこの順番で、撹拌し且つ冷却した(0℃)MeCN(10mL)中の4−[4−(N−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)アミノ)フェニル]モルホリン−3−オン(6, 500mg, 2.013mmol)の溶液に添加した。冷却槽を5分後に除去し、撹拌をさらに30分間継続した。反応混合物を水(70mL)で希釈し、EtOAc(3x30mL)で抽出した。混合された有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、蒸発し、そして残渣をフラッシュクロマトグラフィーによってシリカゲル(2x16cm)を通して90%のEtOAc−ヘプタンを使用して精製し、メチルN−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8a2, 536mg, 87%)を結晶の白色固体として得た。
【0111】
【表4】

【0112】
実施例5:
4−[4−(N−(3−クロロ−2R−ヒドロキシ−1−プロピル)アミノ)フェニル]モルホリン−3−オン(7, Lは、クロロ)の調製:R(−)−エピクロロヒドリン(2.12mL, 27.053mmol)を、IPA(125mL)中の4−(4−アミノフェニル)−3−モルホリノン(2, 4.0g, 20.81mmol)の還流溶液に添加した。混合物を24時間還流し、溶媒を真空内で蒸発した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって、シリカゲル(4x22cm)を通して90%のEtOAc−ヘキサンを使用して精製し、4−[4−(N−(3−クロロ−2R−ヒドロキシ−1−プロピル)アミノ)フェニル]モルホリン−3−オン(7, Lは、クロロ, 4.89g, 83%)を結晶白色固体として得た。あるいは、未精製の残渣を結晶化によってEtOAc−ヘキサン(2:1)中で精製することができる。
【0113】
【表5】

【0114】
実施例6:
メチルN−(3−クロロ−2R−ヒドロキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8c3)の調製:クロロギ酸メチル(0.05mL, 0.631mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.09mL, 0.5mmol)をこの順に撹拌したMeCN(5mL)中の4−[4−(N−(3−クロロ−2R−ヒドロキシ−1−プロピル)アミノ)フェニル]モルホリン−3−オン(7, Lは、クロロ, 150mg, 0.526mmol)溶液に添加した。混合物を室温で1時間撹拌し、溶媒を真空内で30−35℃で蒸発した。残渣をCHCl(25mL)中に取り出し、水(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、蒸発し、そして真空下で乾燥し、メチルN−(3−クロロ−2R−ヒドロキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8c3, 181mg, 約100%)を得た。
【0115】
【表6】

【0116】
実施例7:
リバロキサバンの調製:n−BuLi(ヘキサン中、2.36mL, 3.77mmol, 1.6M)を、撹拌し且つTHF(8mL)中の低温(−10℃)の5−クロロチオフェン−2−カルボキサミドの懸濁液(9, 831mg, 5.141mmol)に液滴で(約2−3分間に渡って)添加した。冷却槽を30分後に取り除き、反応混合物をさらに30分撹拌した。メチルN−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8a2, 1.05g, 3.427mmol)を、固体として一箇所に添加した。続いて反応混合物を5時間還流し、溶媒を真空内で蒸発した。冷水(30mL; 〜5℃)及びNHCl飽和水溶液(10mL)の混合物を、湿気のある残渣に添加した。混合物を10分間撹拌し、濾過し、固体を冷水(〜5℃)(2x10mL)で洗浄した。固体をMeOH(40mL)中で60℃で1時間パルプ化し、〜10mLまで濃縮し室温まで冷却した。固体を濾過し、低温(0℃)のMeOH(2x4mL)で洗浄し、真空下で乾燥し、リバロキサバン(925mg, 62%)を結晶固体として得た。
【0117】
実施例8:
リバロキサバンの調製:LiCl(17mg, 0.391mmol)を、THF(1mL)中のt−BuOK(42mg, 0.359mmol)の溶液に添加した。30分間の撹拌後に、5−クロロチオフェン−2−カルボキサミド(9, 79mg, 0.489mmol)を添加した。懸濁液をさらに30分間撹拌し、メチルN−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8a2, 100mg, 0.326mmol)を添加した。反応混合物を4時間還流し、回転式エバポレーターを使用して溶媒を蒸発した。冷水(8mL; 〜5℃)とNHCl飽和水溶液(2mL)との混合物を、湿気のある残渣に添加した。混合物を10分間撹拌し、濾過し、固体を冷水(〜5℃)(2x2mL)で洗浄した。固体をMeOH(8mL)中に溶解し、回転式エバポレーターを使用して〜1mLまで濃縮した。沈殿した固体を濾過し、低温(0℃)のMeOH(0.5mL)で洗浄し、真空下で乾燥し、リバロキサバン(44mg, 31%)を結晶固体として得た。
【0118】
実施例9:
リバロキサバンの調製:LiHMDS(THF中、0.36mL, 0.36mmol, 1M)を液滴で、THF(1mL)中の5−クロロチオフェン−2−カルボキサミド(9, 95mg, 0.587mmol)の懸濁液に添加した。生じた均一溶液を室温で15分間撹拌し、メチルN−(2R,3−エポキシ−1−プロピル)−N−[4−(3−オキソ−4−モルホリニル)フェニル]カルバメート(8a2, 100mg, 0.326mmol)を固体として添加した。反応混合物を3時間還流し、その時間中に固体が分離した。溶媒を真空内で蒸発させ、冷水(5℃)(8mL)とNHCl飽和水溶液(2mL)の混合物を、湿気のある固体に添加した。固体を濾過し、冷水(5℃)(5ml)で洗浄した。MeOH−CHClが1:1の混合物(10mL)中に固体を溶解し、回転式エバポレーター上で〜1mLまで濃縮した。沈殿した固体を濾過し、低温(5℃)のMeOH(2x0.5mL)で洗浄し、真空下で乾燥し、リバロキサバンを結晶固体として得た(90mg, 64%)。
【0119】
【表7】

【0120】
本発明の様々な実施形態が明細書中に開示されるが、当業者の通常の一般知識に従って本発明の範囲内で多くの調整及び変更が可能である。このような変更には、実質的に同様の方法で同一の結果を達成するための、本発明の任意の態様に関する周知の等価物の置換を含む。数値範囲は、その範囲を規定する数を含む。用語「を含んでなる(comprising)」は、明細書中でオープネンドの用語として使用し、フレーズ「を含むがこれに限定されない」と実質的に等価であり、用語「含んでなる(comprises)」は、同様の意味を有する。本明細書で用いられる場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈で他に明記しない限り、複数の参照対象を含む。従って、例えば、「a thing」への言及は、1以上のこのようなthingを含む。明細書中の参考文献の引用は、これらの参考文献が本発明の先行技術であることを容認するものでない。いずれの先行文献も、各先行文献は明細書中で参照により組み込まれることが具体的且つ個別に示され、明細書中で十分に説明されているものとして、参照により明細書中に組み込まれている。本発明には、これまで記載し且つ実施例及び図面に関するあらゆる実施形態及び変更が実質的に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
S−リバロキサバン及びR−リバロキサバンの少なくとも1つの調製のための方法であって、第1の塩基の存在下で、式9:
【化1】

の化合物を式8:
【化2】

の化合物と反応させる段階を含んでなり、
上記式中、
は:
【化3】

から成る群から選択され、
ここで、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;
Xは、ハロゲンであり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である、方法。
【請求項2】
前記式8の化合物が、式8a:
【化4】

化合物であって
式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記式8の化合物が、式8a2:
【化5】

の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記式8の化合物が、式8b:
【化6】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記式8の化合物が、式8c:
【化7】

の化合物であって、
式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;
Xは、ハロゲンであり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記式8の化合物が、式8c3:
【化8】

の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記式8aの化合物が:
i.式2:
【化9】

の化合物を式3:
【化10】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化11】

(式中、Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4:
【化12】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法によって調製される、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記式2の化合物の式3の化合物との反応が、第2の塩基の存在下で生じる、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記式3の化合物がハロギ酸塩(haloformate)である、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記式4の化合物が(R)−(−)−エピクロロヒドリンである、請求項7に記載の方法。
【請求項13】
前記式8aの化合物が:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化13】

の化合物を式4:
【化14】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6:
【化15】

の化合物を形成する段階及び;
ii.式6の化合物を式3:
【化16】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法によって調製される、請求項2に記載の方法。
【請求項14】
前記式6の化合物の式3の化合物との反応が、第5の塩基の存在下で生じる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記式3の化合物がハロギ酸塩である、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記式4の化合物が、(R)−(−)−エピクロロヒドリンである、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記式8cの化合物が:
i.式2:
【化17】

の化合物を式4:
【化18】

の化合物と反応させ、これによって式7:
【化19】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第6の塩基の存在下で、式7の化合物を式3:
【化20】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8cの化合物を形成する段階を含んでなる方法によって調製される、請求項5に記載の方法。
【請求項20】
前記式4の化合物が、(R)−(−)−エピクロロヒドリンである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記式3の化合物がクロロギ酸メチルである、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
式8a:
【化21】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化22】

の化合物を式3:
【化23】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化24】

(式中、Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物を形成する段階;及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4:
【化25】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法。
【請求項23】
前記式2の化合物の式3の化合物との反応が、第2の塩基の存在下で生じる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記式3の化合物がハロギ酸塩である、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記式4の化合物が、(R)−(−)−エピクロロヒドリンである、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
式8a:
【化26】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製ための方法であって:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化27】

の化合物を式4:
【化28】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6:
【化29】

の化合物を形成する段階及び;
ii.式6の化合物を式3:
【化30】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8aの化合物を形成する段階を含んでなる方法。
【請求項29】
前記式6の化合物の式3の化合物との反応が、第5の塩基の存在下で生じる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記式3の化合物がハロギ酸塩である、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
前記式4の化合物が(R)−(−)−エピクロロヒドリンである、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
式8c:
【化31】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化32】

の化合物を式4:
【化33】

の化合物と反応させ、これによって式7:
【化34】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物を形成する段階及び;
ii.第6の塩基の存在下で、式7の化合物を式3:
【化35】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8cの化合物を形成する段階を含んでなる方法。
【請求項35】
前記式4の化合物が(R)−(−)−エピクロロヒドリンである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記式3の化合物がクロロギ酸メチルである、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
式8a:
【化36】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって、式8c:
【化37】

の化合物を式8aの化合物に変換する段階を含んでなる方法。
【請求項38】
前記式8cの化合物を変換する段階が、式8cの化合物をヨウ化ナトリウムで処理する段階を含んでなる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記式8cの化合物の処理が、第7の塩基の存在下で生じる、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
式5a:
【化38】

(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルである)
の化合物。
【請求項41】
前記式中、Rは、アルキル又は置換アルキルである、請求項40に記載の化合物。
【請求項42】
式5b:
【化39】

の化合物。
【請求項43】
式6:
【化40】

の化合物。
【請求項44】
式8a:
【化41】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物。
【請求項45】
式8a1:
【化42】

(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルである)
の化合物。
【請求項46】
は、アルキル又は置換アルキルである、請求項45に記載の化合物。
【請求項47】
式8a2:
【化43】

の化合物。
【請求項48】
式8c:
【化44】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物。
【請求項49】
式8c1:
【化45】

(式中、
は、アルキル又は置換アルキルであり、そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物。
【請求項50】
式8c2:
【化46】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物。
【請求項51】
式8c3:
【化47】

の化合物。
【請求項52】
前記式8の化合物が、式8aa:
【化48】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項53】
前記式8の化合物が、式8aa2:
【化49】

の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項54】
前記式8の化合物が、式8ba:
【化50】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項55】
前記式8の化合物が、式8ca:
【化51】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;
Xは、ハロゲンであり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項56】
前記式8の化合物が、式8ca3:
【化52】

の化合物である、請求項1に記載の方法。
【請求項57】
前記式8aaの化合物が:
i.式2:
【化53】

の化合物を式3:
【化54】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化55】

(式中、Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物を形成する段階及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4a:
【化56】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物を形成する段階を含んでなる方法によって調製される、請求項52に記載の方法。
【請求項58】
前記式2の化合物の式3の化合物との反応が、第2の塩基の存在下で生じる、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記式3の化合物が、ハロギ酸塩である、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項57に記載の方法。
【請求項62】
前記式4aの化合物が(S)−(+)−エピクロロヒドリンである、請求項57に記載の方法。
【請求項63】
前記式8aaの化合物が:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化57】

の化合物を式4a:
【化58】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6a:
【化59】

の化合物を形成する段階及び;
ii.式6aの化合物を式3:
【化60】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物を形成する段階を含んでなる方法によって調製される、請求項52に記載の方法。
【請求項64】
前記式6aの化合物の式3の化合物との反応が、第5の塩基の存在下で生じる、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記式3の化合物がハロギ酸塩である、請求項63に記載の方法。
【請求項66】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項63に記載の方法。
【請求項68】
前記式4aの化合物が(S)−(+)−エピクロロヒドリンである、請求項63に記載の方法。
【請求項69】
前記式8caの化合物が:
i.式2:
【化61】

の化合物を式4a:
【化62】

の化合物と反応させ、これによって式7a:
【化63】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物を形成する段階及び;
ii.第6の塩基の存在下で、式7aの化合物を式3:
【化64】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8caの化合物を形成する段階を含んでなる方法によって調製される、請求項55に記載の方法。
【請求項70】
前記式4aの化合物が(S)−(+)−エピクロロヒドリンである、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記式3の化合物がクロロギ酸メチルである、請求項69に記載の方法。
【請求項72】
式8aa:
【化65】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化66】

の化合物を式3:
【化67】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式5:
【化68】

(式中、Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物を形成する段階及び
ii.第3の塩基の存在下で、式5の化合物を式4a:
【化69】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物を形成する段階を含んでなる方法。
【請求項73】
前記式2の化合物の式3の化合物との反応が、第2の塩基の存在下で生じる、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記式3の化合物がハロギ酸塩である、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項74に記載の方法。
【請求項76】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項72に記載の方法。
【請求項77】
前記式4aの化合物が、(S)−(+)−エピクロロヒドリンである、請求項72に記載の方法。
【請求項78】
式8aa:
【化70】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって:
i.第4の塩基の存在下で、式2:
【化71】

の化合物を式4a:
【化72】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物と反応させ、これによって式6a:
【化73】

の化合物を形成する段階及び;
ii.式6aの化合物を式3:
【化74】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8aaの化合物を形成する段階を含んでなる方法。
【請求項79】
前記式6aの化合物の式3の化合物との反応が、第5の塩基の存在下で生じる、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記式3の化合物がハロギ酸塩である、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
前記ハロギ酸塩がクロロギ酸メチルである、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記式3の化合物がカルボニルジイミダゾールである、請求項78に記載の方法。
【請求項83】
前記式4aの化合物が(S)−(+)−エピクロロヒドリンである、請求項78に記載の方法。
【請求項84】
式8ca:
【化75】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物の調製のための方法であって:
i.式2:
【化76】

の化合物を式4a:
【化77】

の化合物と反応させ、これによって式7a:
【化78】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物を形成する段階及び;
ii.第6の塩基の存在下で、式7aの化合物を式3:
【化79】

(式中、
は、ハロゲン、イミダゾール、エステル、C−Cアルコキシ、トリハロメトキシ、N−ヒドロキシスクシンイミド、p−ニトロフェノール、N−ヒドロキシフタルイミド、及びN−ヒドロキシベンゾトリアゾールから成る群から選択される脱離基であり;そして
Gは、OR、NR、又はCXである)
の化合物と反応させ、これによって式8caの化合物を形成する段階を含んでなる方法。
【請求項85】
前記式4aの化合物が、(S)−(+)−エピクロロヒドリンである、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記式3の化合物がクロロギ酸メチルである、請求項84に記載の方法。
【請求項87】
式8aa:
【化80】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物の調製のための方法であって、式8ca:
【化81】

の化合物を式8aaの化合物に変換する段階を含んでなる方法。
【請求項88】
前記式8caの化合物を変換する段階が、式8caの化合物をヨウ化ナトリウムで処理する段階を含んでなる、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記式8caの化合物の処理が、第7の塩基の存在下で生じる、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
式6a:
【化82】

の化合物。
【請求項91】
式8aa:
【化83】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
Xは、ハロゲンである)
の化合物。
【請求項92】
式8aa1:
【化84】

(式中、Rは、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルである)
の化合物。
【請求項93】
は、アルキル又は置換アルキルである、請求項92に記載の化合物。
【請求項94】
式8aa2:
【化85】

の化合物。
【請求項95】
式8ca:
【化86】

(式中、
Gは、OR、NR、又はCXであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、又は置換アリールアルキルであり;
及びRは、(a)2つの独立した基であるか、又は(b)これらが結合するNと単環基を共に形成し;
及びRが独立した基である場合には、H、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル及び置換アリールアルキルから成る群から独立して選択され、
及びRがこれらが結合するNと単環基を共に形成する場合には、ヘテロアリール環であり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物。
【請求項96】
式8ca1:
【化87】

(式中、
は、アルキル又は置換アルキルであり;そして
は、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物。
【請求項97】
式8ca2:
【化88】

(式中、Lは、ハロゲン又はスルホニルオキシ基である)
の化合物。
【請求項98】
式8ca3:
【化89】

の化合物。
【請求項99】
S−リバロキサバン並びに化合物8a、8b及び8c:
【化90】

の少なくとも1つを含んでなる組成物。
【請求項100】
残りのTHF並びにS−リバロキサバン及びR−リバロキサバンの少なくとも1つを含んでなる組成物。

【公表番号】特表2012−525337(P2012−525337A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507552(P2012−507552)
【出願日】平成22年4月28日(2010.4.28)
【国際出願番号】PCT/CA2010/000656
【国際公開番号】WO2010/124385
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(511159772)アポテックス ファーマケム インコーポレイティド (2)
【Fターム(参考)】