説明

リムーバブル機器の管理システム、リムーバブル機器の管理方法、プログラム

【課題】情報処理装置に着脱可能に備えられるリムーバブル機器の管理を可能とする。
【解決手段】情報処理端末が、前記情報処理端末自身に着脱可能に接続されるリムーバブル機器の接続状態を監視し、前記リムーバブル機器が接続された場合に、当該リムーバブル機器に係る機器情報を所定の記憶部から取得し、前記機器情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信し、管理サーバが、前記情報処理端末から受信した機器情報と送信元の前記情報処理端末の情報を対応づけてデータベースに登録し、前記機器情報に基づいて管理情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に着脱可能に備えられるリムーバブル機器を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のコンピュータ端末がネットワークに繋がれている環境で、ソフトウェアのインストール作業やアップデート作業をサーバで一括して管理し、合理化を行う為、あらかじめソフトウェアやアップデータをサーバに登録し、クライアントからサーバヘアクセスを行ったときに、サーバからクライアントへソフトウェアを自動的にインストールする或いはサーバからクライアントへアップデータを配信して自動的にソフトウェアをアップデートするといった方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−301786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようにサーバでソフトウェアのインストールやアップデートを一括管理する端末は、ネットワークを介してサーバと接続可能な端末に限られていた。
【0005】
このためネットワークに直接接続されていないリムーバブル機器(USB,SCSI等の動的に取り付け/取り外しが可能な機器)について、機器のファームウェアおよびこの機器に必
要なドライバやアプリケーションの管理(最新アップデータの確認、インストールおよびアップデータの適用、ファームウェアやドライバ情報の設定値変更)は、機器を接続する各端末の利用者によって実施されていたり、システム管理者が各端末の状態を確認して回るなどして実施したりしている。
【0006】
前者の場合、各端末の利用者が自ら管理手順(ファームウェアやドライバの状態確認方法、インストール手順やアップデート方法)を調査するか、あるいは、システム管理者が管理手順を提示して利用者に作業実施を依頼する必要があり、作業漏れや作業ミスのリスクが高いという問題がある。
【0007】
後者の場合、管理対象とする端末や機器の数が多くなるとシステム管理者の作業負荷が膨大となり、管理コストが大きくなってしまうという問題がある。
【0008】
また、機器やドライバおよびアプリケーションの設定値を統一する際も同様な作業実施が必要であり、これも運用環境を統一する際のシステム管理上の問題となる。
【0009】
本発明は、上記した問題に鑑み、情報処理装置に着脱可能に備えられるリムーバブル機器の管理を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記課題を解決するために、情報処理装置に以下の手段を備えることとした。即ち、本発明のリムーバブル機器の管理システムは、
ネットワークを介して接続する管理サーバと情報処理端末とを備え、
前記情報処理端末が
前記情報処理端末自身に着脱可能に接続されるリムーバブル機器の接続状態を監視し、前記リムーバブル機器が接続された場合に、当該リムーバブル機器に係る機器情報を所定の記憶部から取得する機器情報取得部と、
前記機器情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信する送信制御部とを備え、
前記管理サーバが、
前記情報処理端末から受信した機器情報と送信元の前記情報処理端末の情報を対応づけてデータベースに登録する機器情報登録部と、
前記機器情報に基づいて管理情報を出力する管理部とを備える。
【0011】
前記機器情報が、前記リムーバブル機器の識別情報、前記リムーバブル機器のファームウェアのレベル(バージョン)、前記リムーバブル機器のドライバの識別情報、前記ドライバのバージョン、前記リムーバブル機器を用いるアプリケーションソフトウェアの識別情報、前記アプリケーションソフトウェアのバージョン情報、前記リムーバブル機器に係る設定値、前記設定値の変更情報の少なくとも一つを含むものでも良い。
【0012】
前記管理サーバが、前記機器情報の適用条件を含む適用情報を当該機器情報に付加して記憶しておき、前記適用情報に基づいて前記機器情報を前記情報処理端末に配信するか否かを判定する配信判定部を備えても良い。
【0013】
前記管理サーバが、前記機器情報を前記情報処理端末に送信する送信部を備え、
前記情報処理端末が、前記リムーバブル機器の使用状態をチェックし、前記管理サーバから受信した機器情報で自装置の機器情報を更新する適用部を備えても良い。
【0014】
前記機器情報のうち前記リムーバブル機器に係る設定情報を前記リムーバブル機器の所定記憶部から読み出して収集する設定情報収集部と、
前記リムーバブル機器に係る設定情報を所定形式のデータとして前記管理サーバに送信する情報整形部とを更に備えても良い。
【0015】
また、本発明のリムーバブル機器の管理方法は、ネットワークを介して接続する管理サーバと情報処理端末が実行する方法であって、
前記情報処理端末が
前記情報処理端末自身に着脱可能に接続されるリムーバブル機器の接続状態を監視し、前記リムーバブル機器が接続された場合に、当該リムーバブル機器に係る機器情報を所定の記憶部から取得するステップと、
前記機器情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信するステップとを実行し、
前記管理サーバが、
前記情報処理端末から受信した機器情報と送信元の前記情報処理端末の情報を対応づけてデータベースに登録するステップと、
前記機器情報に基づいて管理情報を出力するステップとを実行する。
【0016】
また、本発明は、上記リムーバブル機器の管理方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとしてとらえることもできる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、情報処理装置に着脱可能に備えられるリムーバブル機器の管理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態に係る管理システム全体の構成を示す図
【図2】利用者端末1の構成の概略を示した図
【図3】管理サーバ2の構成の概略を示した図
【図4】管理者端末3の構成の概略を示した図
【図5】リムーバブル機器の管理方法の説明図
【図6】リムーバブル機器の管理方法の説明図
【図7】リムーバブル機器の管理方法の説明図
【図8】リムーバブル機器の管理方法の説明図
【図9】リムーバブル機器の管理方法の説明図
【図10】リムーバブル機器の管理方法の説明図
【図11】リムーバブル機器の管理方法の説明図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る管理システムの実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的構成に限定するものではない。本発明を実施するにあたっては、実施の形態に応じた具体的構成が適宜採用されることが好ましい。
【0020】
<構成>
図1は、本実施形態に係る管理システム10全体の構成を示す図である。本実施形態に係る管理システム10は、ネットワーク5を介して接続する利用者端末(情報処理端末)1や、管理サーバ2、管理者端末3を備える。なお、ネットワーク5としては、利用者端末1と管理サーバ2、そして管理サーバ2と管理者端末3が通信可能であれば、インターネット、携帯電話網、専用回線、プライベートネットワーク、イントラネット等、どの様なネットワークであっても良い。
【0021】
図2は、本実施形態に係る利用者端末1の構成の概略を示した図である。利用者端末1は、CPU(Central Processing Unit)11や、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、補助記憶装置14、入出力インタフェース15、通信制御部16を備えた所謂コンピュータである。
【0022】
RAM12は、所謂メインメモリ(主記憶装置)であり、CPU11によって各種命令やデータが読み書きされる。
【0023】
補助記憶装置14は、大量の情報を永続的に記憶し、揮発性のRAM12を補う記憶装置であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(solid state drive)である。
【0024】
入出力インタフェース15は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。CPU11で処理するデータとしての信号を入力する入力手段としては、例えばマウスやタッチパネル等のポインティングデバイス、各種ボタンやダイヤル等の操作部、CD−ROMドライブやメモリカードリーダといった記憶媒体の読み取り装置、キーボード、スキャナ、マイクが挙げられる。
【0025】
また、CPU11の処理結果としての信号を出力する出力手段としては、例えば表示装置やプリンター、キーボード、FDドライブやメモリカードライタといった記憶媒体の書き込み装置、スピーカが挙げられる。
【0026】
なお、入出力手段は、入出力インタフェース15に対して固定的に接続されたものでも良いが、一般的には入出力インタフェース15に対して着脱可能に接続されるリムーバブ
ル機器である。
【0027】
入出力インタフェース15の規格は、特に限定されず、例えばUSBやSCSI、IEEE1394であっても良い。即ち、USBやSCSIを採用した場合、入出力インタフェース15は、USBコントローラやSCSIコントローラを備える。
【0028】
通信制御部16は、ネットワーク5を介して他のコンピュータとの接続を確立し、CPU11からの命令に応じた他のコンピュータとの通信の制御を行う。
【0029】
CPU11は、中央処理装置であり、RAM12等に展開された命令及びデータを処理することで、RAM12、補助記憶装置14、通信制御部16、入出力手段等を制御する。
【0030】
また、CPU11は、リムーバブル機器の情報を管理するためのプログラム(以降、端末プログラムと称する)を実行することにより、端末情報収集部111や、プログラム情報収集部112、機器状態監視部113、機器情報取得部114、情報加工部115、通信部(送信制御部)116、情報アーカイブ部(情報整形部)118、アップデート適用確認部119、アップデート適用部110、機器設定情報収集部120の機能を実現する。
【0031】
端末情報収集部111としてCPU11は、機器状態監視部114がリムーバブル機器の接続を検知した場合に利用者端末1に係る端末情報を所定の記憶部から読み出して取得する。この端末情報は、例えば、利用者端末1の識別情報、OSの名称やバージョン、CPU11の型番、マザーボードの型番、チップセットの型番、BIOSの名称及びバージョン等である。なお、利用者端末1の識別情報とは、管理システム10の各利用者端末1を識別できる情報であれば良く、例えば予め各利用者端末1に割り当てた情報を補助記憶装置14に記憶させたものや、通信制御部16に割り当てられたMACアドレス、マザーボードのシリアルナンバ、ハードディスクのシリアルナンバが挙げられる。また、端末情報を読み出す所定の記憶部とは、例えばMACアドレスであれば通信制御部16内のROM、CPU11の型番、マザーボードの型番であればOSのレジストリ情報を記憶したRAM12や補助記憶装置14であり、各情報を記憶した記憶部である。
【0032】
プログラム情報収集部112は、利用者端末1にインストールされているアプリケーションソフトウェアやドライバの情報をRAM12や補助記憶装置14から読み出して取得する。具体的にはRAM12や補助記憶装置14内のOSのレジストリ領域からアプリケーションソフトウェアやドライバの名称及びバージョン等の情報を取得する。
【0033】
機器状態監視部113としてCPU11は、入出力インタフェース15に対し着脱可能に接続されるリムーバブル機器の接続状態を監視し、リムーバブル機器が接続された場合、端末情報収集部111やプログラム情報収集部112、機器情報取得部114にその旨を通知する。具体的には入出力インタフェース15が、USBポート等のコネクタにリムーバル機器が接続されたことを、当該コネクタ内の端子にかかる電気的特性の変化として検出して機器状態監視部113に通知し、機器状態監視部113(CPU11)がこれを認識する。
【0034】
機器情報取得部114としてCPU11は、リムーバブル機器が接続されたことを通知された場合に、当該リムーバブル機器に係る機器情報を所定の記憶部から取得する。例えば、機器情報取得部114は、接続したリムーバブル機器のROMから識別情報(ベンダーIDやプロダクトID)を読み出し、この識別情報に対応付けられたドライバやソフトウェアの情報を補助記憶装置14から読み出す。なお、プラグアンドプレイに対応したリ
ムーバブル機器が利用者端末1に接続された場合のように、リムーバル機器が接続されたことや、当該リムーバブル機器の機器情報がOSのAPIで提供される場合には、これを利用しても良い。
【0035】
情報加工部115は、端末情報収集部111が収集した端末情報や、プログラム情報収集部112が収集したプログラム情報、機器情報取得部114が取得した機器情報等の情報(以下、取得情報と称する)を管理サーバに送る所定の形式に加工する。
【0036】
通信部116としてCPU11は、ネットワーク5を介して前記管理サーバ2に機器情報を送信する送信制御部や、管理サーバ2から配信用データを受信する受信制御部として機能する。
【0037】
機器設定情報収集部120としてCPU11は、接続されたリムーバブル機器の動作等を定めた情報(機器設定情報)を所定の記憶部から収集する。例えばリムーバブル機器の接続時に当該リムーバブル機器内のメモリから読み出す。この機器設定情報は、例えばスキャナであれば、「縁消しの有無」や「マルチフィードの感度」等であり、プリンタであれば「インクカートリッジの種類」や「増設用紙トレイの有無」等である。
なお、機器設定情報は、リムーバブル機器のドライバをインストールする場合や利用者によって入力(設定)が行われた場合に補助記憶装置14内の所定フォルダに記憶しても良い。即ち機器設定情報収集部120は、リムーバブル機器が接続された際に、補助記憶装置14と当該リムーバブル機器の何れか、補助記憶装置14と当該リムーバブル機器の双方から読み出しても良い。
【0038】
情報アーカイブ部118としてCPU11は、機器設定情報収集部120から受信した機器設定情報に機器の識別情報や更新条件を付加する等して所定形式のアーカイブ(配信用アップデータ)を生成し、管理者端末3に送信する。
【0039】
アップデート適用確認部119としてCPU11は、管理サーバ2から受信した配信用アップデータのアップデータ適用情報を自装置内の端末情報や機器情報、プログラム情報と比較して適合しているか否かを判定する。
【0040】
アップデート適用部110としてCPU11は、配信用アップデータに基づきドライバやアプリケーション、それらの設定値等を更新する。
【0041】
一方、図3は、本実施形態に係る管理サーバ2の構成の概略を示した図である。管理サーバ2は、CPU21や、RAM22、ROM23、補助記憶装置24、入出力インタフェース25、通信制御部26を備えたコンピュータである。
【0042】
RAM22は、所謂メインメモリ(主記憶装置)であり、CPU21によって各種命令やデータが読み書きされる。
【0043】
補助記憶装置24は、大量の情報を永続的に記憶し、揮発性のRAM22を補う記憶装置であり、例えばHDDやSSDである。
【0044】
入出力インタフェース25は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。入出力インタフェース25には、コンソール(キーボードやディスプレイを含む)や記憶媒体の読み書き装置等が入出力手段として適宜接続される。
【0045】
通信制御部26は、ネットワーク5を介して他のコンピュータとの接続を確立し、CPU21からの命令に応じた他のコンピュータとの通信の制御を行う。
【0046】
CPU21は、中央処理装置であり、RAM22等に展開された命令及びデータを処理することで、RAM22、補助記憶装置24、通信制御部26、入出力手段等を制御する。
【0047】
また、CPU21は、リムーバブル機器の情報を管理するプログラム(管理サーバプログラム)を実行することにより、通信部211、端末・機器情報管理部212、管理ビュー作成部213、アップデート管理部214、アップデート配信判定部215の機能を実現する。
【0048】
通信部211としてCPU21は、通信制御部26を制御し、ネットワーク5を介して利用者端末1や管理者端末3と通信する。例えば通信部211は利用者端末1に配信用データを送信する送信制御部や、利用者端末1からを受信する受信制御部として機能する。
【0049】
端末・機器情報管理部212としてCPU21は、利用者端末1から受信した端末情報や機器情報を管理する。本実施形態の端末・機器情報管理部212は、利用者端末1から受信した機器情報と送信元の利用者端末1の端末情報を対応づけて補助記憶装置24のデータベースに登録する機器情報登録部として機能する。また、端末・機器情報管理部212は、端末情報や機器情報、プログラム情報に基づいて管理情報を出力する管理部として機能する。
【0050】
管理ビュー作成部213としてCPU21は、端末・機器情報管理部212から管理情報を受けた場合に所定形式の管理ビューを作成し、管理者端末3に送信する。
【0051】
アップデート管理部214としてCPU21は、管理者端末3から受信した配信用アップデータを補助記憶装置24に記憶させる。
【0052】
アップデート配信判定部215としてCPU21は、利用者端末1にリムーバブル機器が接続されて機器情報や端末情報、プログラム情報を受信した際に、これらの情報が、補助記憶装置24に記憶されている配信用アップデータのアップデート適用情報に適合しているか否かを判定し、適合している場合に配信用アップデータを適用すべきと判定し、当該配信用アップデータをアップデート管理部214によって読み出し、この配信用アップデータを通信部211を介して利用者端末1に送信する。
【0053】
更に、図4は、本実施形態に係る管理者端末3の構成の概略を示した図である。管理者端末3は、CPU31や、RAM32、ROM33、補助記憶装置34、入出力インタフェース35、通信制御部36を備えたコンピュータである。
【0054】
RAM32は、所謂メインメモリ(主記憶装置)であり、CPU31によって各種命令やデータが読み書きされる。
【0055】
補助記憶装置34は、大量の情報を永続的に記憶し、揮発性のRAM32を補う記憶装置であり、例えばHDDやSSDである。
【0056】
入出力インタフェース35は、入出力手段と接続し、信号の入出力を行うインタフェースである。入出力インタフェース35には、キーボードやディスプレイ、記憶媒体の読み書き装置等が入出力手段として適宜接続される。
【0057】
通信制御部36は、ネットワーク5を介して他のコンピュータとの接続を確立し、CPU31からの命令に応じた他のコンピュータとの通信の制御を行う。
【0058】
CPU31は、中央処理装置であり、RAM32等に展開された命令及びデータを処理することで、RAM32、補助記憶装置34、通信制御部36、入出力手段等を制御する。
【0059】
また、CPU31は、アプリケーションプログラムを実行することにより、管理ビュー表示部310や、適用情報入力部311、情報アーカイブ部312、配信用データ作成部313の機能を実現する。
【0060】
管理ビュー表示部310は、管理サーバ2から受信した管理ビューのデータに基づいてディスプレイ上に管理ビューを表示させる。
【0061】
適用情報入力部311は、設定値や適用条件等の適用情報を入力する入力ウィンドウをディスプレイ上に表示させて管理者に示し、管理者がキーボード等の入出力手段を操作して入力した適用情報を情報アーカイブ部312へ送り補助記憶装置34に記憶させる。
【0062】
情報アーカイブ部312は、ネットワーク5を介してアプリケーションソフトウェアやリムーバブル機器のベンダのサーバに接続し、リムーバブル機器のドライバやアップデートデータを取得し、補助記憶装置34に記憶させる。
【0063】
配信用データ作成部313は、適用情報入力部311を介して入力された適用情報や情報アーカイブ部312が取得した配信用データ、これらを補助記憶装置34から読み出し、
管理部としてCPU31は、前記機器情報に基づいて管理情報を出力する。
【0064】
上記構成の利用者端末1および管理サーバ2が実行するリムーバブル機器の管理方法について図5−11を用いて説明する。図5−11は、本実施形態1におけるリムーバブル機器の管理方法の説明図である。
【0065】
〈機器情報の収集と集約〉
先ず、管理サーバ2は、ネットワーク5を介して接続された利用者端末1に対して、リムーバブル機器の接続状態を監視するための端末プログラムを配信し、利用者端末1が、この端末プログラムを実行して常駐させる。これにより利用者端末1は、図5,図8に示すようにリムーバブル機器の管理を開始し、機器状態監視部113が機器状態を監視する(ステップS2)。リムーバブル機器が接続されて機器状態に変化があった場合(ステップS3)、機器状態監視部113は、端末情報収集部111、プログラム情報収集部112、機器情報取得部114にその旨を通知する。
【0066】
このリムーバブル機器接続の通知を受けた場合、端末情報収集部111は端末情報を収集し、プログラム情報収集部112はプログラム情報を収集し、機器情報取得部114は機器情報を取得し、情報加工部115に送る(ステップS4)。
【0067】
情報加工部115は、受信したこれらの情報を以前の送信情報と比べ、変更があったか否かを判定し、変更があったときに、ネットワーク5を介して管理サーバ2へこれらの情報を送信する(ステップS7,S8)。
【0068】
通信部211を介してこれらの情報を受信した管理サーバ2の端末・機器情報管理部212は、受信した機器の情報と送信元の端末情報を関連づけて(ステップS11)、補助記憶装置24のデータベースに蓄積する(ステップS12)。
【0069】
そして管理者端末3から閲覧要求を受信すると(ステップS13)、管理サーバ2の端末・機器情報管理部212は、蓄積されたデータベースを参照して要求された情報を抽出し(ステップS14)、これを管理ビュー作成部213に送り、機器の情報やアップデートの適用要否を確認するための管理ビュー(例えばHTML形式のWEBページ)を作成して(ステップS15)、管理者端末3に送信し管理者が機器の一元管理を可能とする(ステップS16)。
【0070】
〈機器の更新用アップデータ一斉適用〉
図6,図9,図11は、リムーバブル機器の情報を更新するアップデータを一斉配信する際の説明図である。
システム管理者の操作に応じて管理者端末3の情報アーカイブ部312がアップデートのデータを受信すると(ステップS21)、適用情報入力部311は管理者に適用情報の入力を促し、この適用情報の入力を受ける(ステップS22)。適用情報としては、例えば配信範囲(どの利用者端末を配信対象範囲とするか)や配信スケジュール(配信時刻や配信対象監視時間間隔)を設定する。
【0071】
配信用データ作成部313は、上記アップデートの情報及び適用情報を適用情報入力部311及び情報アーカイブ部312から受信し(ステップS23)、一斉配信可能な配信用アップデータを作成し、管理サーバ2にアップロードする(ステップS24)。
【0072】
管理サーバ2は、管理者端末3から配信用アップデータを受信すると、アップデート管理部214がこの配信用アップデータを補助記憶装置24に登録する(ステップS31)。
【0073】
そして、利用者端末1からリムーバブル機器が接続された場合の取得情報を受信すると、アップデート配信判定部215が、配信すべきアップデータがあるか否かを判定し(ステップS32)、配信すべきアップデータがあれば当該利用者端末1にアップデータを配信する(ステップS33)。
【0074】
利用者端末1は、管理サーバ2から配信用アップデータを受信すると(ステップS41)、アップデート適用確認部119が自装置の端末情報やプログラム情報、機器情報と、当該アップデータのアップデート適用情報を比較し、これらが適合しているか否かを確認する(ステップS42)。適合していた場合、アップデート適用部110は、機器の電源状態を確認し(ステップS43)、電源がOFFならばONになるまで待機する(ステップS44)。
【0075】
機器の電源がONの場合、アップデート適用部110は、機器の使用状態を確認する(ステップS45)。例えばアップデート適用部110は、リムーバブル機器の状態を参照し、ビジーであれば使用中と判断する。機器が使用状態であれば、アップデート適用部110は、未使用状態となるまで待機し(ステップS40)、未使用状態となった場合には、配信用アップデータ内の適用方法を参照する(ステップS46)。この適用方法に基づき例えば、更新の順序や更新後の再起動の要否を確認する。
【0076】
そしてアップデート適用部110は、配信用アップデータを適用し(ステップS47)、完了した場合、管理サーバ2へ適用完了を通知する(ステップS48)。
【0077】
管理サーバ2は、適用完了の通知を受信すると(ステップS51)、アップデート管理部214は、当該利用者端末1に送った配信用アップデータの適用が完了したことを補助記憶装置24に記憶し、このステータスを更新する(ステップS52)。
【0078】
〈機器の設定情報の一斉適用〉
図7,図10は、利用者端末1において、機器自体および機器に関連したドライバやアプリケーションに設定されている情報を収集し、これに機器の識別情報と適用条件および適用方法を付加して、配信用アップデータの形式に沿ったアーカイブファイルを作成し、一斉適用する際の説明図である。
【0079】
利用者端末1は、リムーバブル機器が接続された場合に、機器設定情報収集部120が、当該リムーバブル機器内のメモリや補助記憶装置14等の所定の記憶部から、当該機器に関して設定されている情報や、当該機器に関連したドライバやアプリケーションに設定されている情報、即ち機器設定情報を収集する(ステップS61)。
情報アーカイブ部118がこの機器設定情報に機器の識別情報と適用条件を付加して所定形式の配信用アップデータを生成し(ステップS62)、管理サーバ2に送信する(ステップS63)。
【0080】
管理サーバ2は、利用者端末1から機器設定情報の配信用アップデータを受信すると、アップデート管理部214がこの配信用アップデータを補助記憶装置24に登録する(ステップS71)。
【0081】
そして、利用者端末1からリムーバブル機器が接続された場合の取得情報を受信すると、アップデート配信判定部215が、配信すべき設定情報のアップデータがあるか否かを判定し(ステップS72)、配信すべき設定情報のアップデータがあった場合、例えば管理者が管理者端末3から一斉に適用すべき設定を変更するなどして更新された機器設定情報が存在した場合に当該利用者端末1に機器設定情報のアップデータを配信する(ステップS73)。
【0082】
機器設定情報のアップデータを受信した利用者端末1は、図6のステップS40−S48と同様に機器設定情報のアップデータを適用する。
【0083】
以上のように、本実施形態によれば、リムーバブル機器の情報を利用者端末が取得して管理サーバに送信し、管理サーバ側での一括管理可能にし、リムーバブル機器の情報のアップデートや機器設定情報の適用等を当該リムーバブル機器が利用者端末に接続した際に管理サーバから行うように管理することができる。
【0084】
なお、図10に示した利用者端末1が備える全ての機能を管理者端末3が備えても良い。
【符号の説明】
【0085】
10 管理システム
5 ネットワーク
1 利用者端末(情報処理端末)
2管理サーバ
3管理者端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続する管理サーバと情報処理端末とを備える管理システムであって、
前記情報処理端末が
前記情報処理端末自身に着脱可能に接続されるリムーバブル機器の接続状態を監視し、前記リムーバブル機器が接続された場合に、当該リムーバブル機器に係る機器情報を所定の記憶部から取得する機器情報取得部と、
前記機器情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信する送信制御部とを備え、
前記管理サーバが、
前記情報処理端末から受信した機器情報と送信元の前記情報処理端末の情報を対応づけてデータベースに登録する機器情報登録部と、
前記機器情報に基づいて管理情報を出力する管理部とを備えたリムーバブル機器の管理システム。
【請求項2】
前記機器情報が、前記リムーバブル機器の識別情報、前記リムーバブル機器のファームウェアのレベル、前記リムーバブル機器のドライバの識別情報、前記ドライバのバージョン、前記リムーバブル機器を用いるアプリケーションソフトウェアの識別情報、前記アプリケーションソフトウェアのバージョン情報、前記リムーバブル機器に係る設定値、前記設定値の変更情報の少なくとも一つを含む請求項1に記載のリムーバブル機器の管理システム。
【請求項3】
前記管理サーバが、前記機器情報の適用条件を含む適用情報を当該機器情報に付加して記憶しておき、前記適用情報に基づいて前記機器情報を前記情報処理端末に配信するか否かを判定する配信判定部を備えた請求項1又は2に記載のリムーバブル機器の管理システム。
【請求項4】
前記管理サーバが、前記機器情報を前記情報処理端末に送信する送信部を備え、
前記情報処理端末が、前記リムーバブル機器の使用状態をチェックし、前記管理サーバから受信した機器情報で自装置の機器情報を更新する適用部を備えた請求項1から3の何れか1項に記載のリムーバブル機器の管理システム。
【請求項5】
前記機器情報のうち前記リムーバブル機器に係る設定情報を前記リムーバブル機器の所定記憶部から読み出して収集する設定情報収集部と、
前記リムーバブル機器に係る設定情報を所定形式のデータとして前記管理サーバに送信する情報整形部とを更に備える請求項1から4の何れか1項に記載のリムーバブル機器の管理システム。
【請求項6】
ネットワークを介して接続する管理サーバと情報処理端末が実行する方法であって、
前記情報処理端末が
前記情報処理端末自身に着脱可能に接続されるリムーバブル機器の接続状態を監視し、前記リムーバブル機器が接続された場合に、当該リムーバブル機器に係る機器情報を所定の記憶部から取得するステップと、
前記機器情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信するステップとを実行し、
前記管理サーバが、
前記情報処理端末から受信した機器情報と送信元の前記情報処理端末の情報を対応づけてデータベースに登録するステップと、
前記機器情報に基づいて管理情報を出力するステップとを実行するリムーバブル機器の
管理方法。
【請求項7】
ネットワークを介して接続する管理サーバと情報処理端末が実行するプログラムであって、
前記情報処理端末に
前記情報処理端末自身に着脱可能に接続されるリムーバブル機器の接続状態を監視し、前記リムーバブル機器が接続された場合に、当該リムーバブル機器に係る機器情報を所定の記憶部から取得するステップと、
前記機器情報を前記ネットワークを介して前記管理サーバに送信するステップとを実行させ、
前記管理サーバに、
前記情報処理端末から受信した機器情報と送信元の前記情報処理端末の情報を対応づけてデータベースに登録するステップと、
前記機器情報に基づいて管理情報を出力するステップとを実行させるためのリムーバブル機器の管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−210104(P2011−210104A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−78765(P2010−78765)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000136136)株式会社PFU (354)
【Fターム(参考)】