説明

レンズが回動するリソグラフイシステム

【課題】
【解決手段】本発明は、ターゲットに像を、像をターゲットに転送するための複数の荷電粒子小ビームを使用して投影するための、荷電粒子を基本としたリソグラフイシステムであって、このシステムは、荷電粒子源と、コリメータレンズと、アパチャーアレイと、ブランキング手段と、ビーム絞りとを備え、前記複数の荷電粒子小ピームを発生させるための電子光学集合体を有する荷電粒子カラムと、前記ターゲットに前記複数の荷電粒子小ビームを投影させるためのプロジェクターとを具備する。前記プロジェクターは、前記電子光学集合体に対してプロジェクターを移動させるための少なくとも1つのプロジェクターのアクチュエータによりリソグラフイシステム内で移動可能であり、前記プロジェクターのアクチュエータは、前記プロジェクターを機械的に駆動し、移動の少なくとも1自由度をプロジェクターに与え、前記自由度は、システムの光軸を中心とした移動に関連している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウエハのようなターゲットに像を、像をターゲットに転送するための複数の小ビームを使用して投影するための、荷電粒子を基本としたリソグラフイシステムに関する。このシステムは、ターゲットに複数の小ビームを投影するためのプロジクターと、投影された像と前記ターゲットとを互いに関連して位置付けるための少なくとも1つのアクチュエータとを具備する。
【0002】
このような形式のシステムは、一般的に知られており、マスクの使用、交換、位置付けが不要なので、要求される、可能であれば低いツールコストにおける製造上の効果を有している。この形式の一例は、特許文献1に開示されており、荷電粒子射出手段と、この射出された荷電粒子から互いに平行な複数の小ビームを形成する手段と、複数の電極を備えた複数の静電レンズ構造体とを含む荷電粒子源と共に真空中で動作する荷電粒子カラムを有している。前記静電レンズ構造体は、主として小ビームを収束し、ブランキングさせるように機能する。ここで、ブランキングは、ウエハのようなターゲットに1つの粒子ビームもしくは複数の小ビームが達するのを阻止するように、1もしくは複数の一般に収束された荷電粒子ビームを偏向することによりなされる。前記ターゲットに、コンピュータに基づくビームパターンの投影のうちの最後の投影を果たすために、ブランキングされなかった小ビームが、静電レンズのうちの最後の静電リンズのセットの所で、前記ターゲットの撮像プロセスの一工程として所謂描画方向へと偏向される。
【0003】
投影の間、既知のシステムのコンセプトに従って、ターゲットは、前記荷電粒子カラムに対して、移動可能な支持体により案内される。前記支持体は、小ビーム最終の投影方向とは異なる、通常はこの投影方向に対して横方向に移動される。このプロセスにおいて、非常に高い精度が、最も重要とあり、このために、複雑で高価な駆動かつ位置付け手段が必要である。荷電粒子ビームの焦点深度の制限と、描画されるパターンの小さいディメンションと、ターゲット自体の厚さの相違とのために、ターゲットの位置付けには制限があるために、ターゲットの位置付けは、ターゲットの優れた露光に対して重要であり、広範囲の動きに対して高精度でなければならない。
【0004】
しかし、今まで、ターゲット用のステージは、マスクを使用しないリソグラフイシステムの発展に対しては主な問題にはなっていなかった。従って、この分野で知られている限り、ほとんどのマスクを使用しないリソグラフイシステムは、比較的簡単なデザインの、即ち、低いスループット並びに/もしくは限定された機能の欠点を有する、ステージと組み合わされていた。
【0005】
優れた露光を達成するための更なる要因は、既知の荷電粒子システムは、描画方向への偏向とターゲットホルダの移動とを使用してターゲットのXY面でのエラーを補償するための手段を有しているので、前記偏向とターゲットホルダの移動とを使用して回転エラーの矯正はできなかった。前記回転エラーは、投影システムとターゲットとのZ軸を中心とするミスアラインメントから、実際には、x方向とy方向との夫々のステージの案内に対する充分でない精度から生じる。そして、この回転エラーにより、投影が回転中心からかなり離れたところになされるのに従って影響が大きくなる位置エラーが生じる。従って、ターゲット位置付けシステムでの回転エラーに対して更に高い精度が要求されている。この回転精度の要求は、代表的には、ターゲットの平面性に対する制度の要求と比較して、かなり高い。
【0006】
適したターゲット位置付けシステムの追求に関して、リソグラフイで使用するためのターゲット位置付けシステムは、一般的に知られてており、通常はウエハステージと称されていることは、注目されている。位置付けされるターゲットは、一般的にはウエハの形態である。このようなウエハステージは、ウエハステージの全ての実用的な具体例ではないが、ほとんどが、通常のリソグラフイ、即ち、マスクを使用した光学的なリソグラフイの分野で知られている。これら既知の位置付けシステムは、マスクを使用しないリソグラフイに適用できる限りは、少なくとも、サイズ、コスト、真空などに対する適用性の観点において、マスクを使用しないリソグラフイシステムでの使用に対しては、ほとんど適してはいない。また、アクチュエータで、特に、ローレンツモータのような電磁アクチュエータで一般的に生じるような分散電磁界(electromagnetic dispersion field)は、荷電粒子投影システムには、一般的には好ましくない。これは、このような電磁界は、露光の品質に対して負の影響を与えるからである。使用した場合には、電磁アクチュエータは、常時複雑な磁気シールドを必要とし、マスクを使用しないリソグラフイシステムの複雑さとコストとが増大する。
【0007】
位置付けシステムの具体例が、荷電粒子露光システムと組み合わされ知られている場合には、位置付けシステムは、今までは、ラージスケール製造に対するよりもプロトタテピング目的に適した、概念的もしくは比較的高価な態様のものであった。ターゲットの位置付けシステム、即ち、ウエハステージの実用的な例は、一般的に、所謂チャックが上に装着された安定したベースフレームを有している。これら例では、チャックは、ベースフレームに対して少なくとも1方向に移動可能となっている。そして、前記チャックは、ターゲットを、通常は、露光されるウエハを支持する。要求されている精度と比較するように移動範囲が非常に広いので、この移動は、移動を、2自由度に通常は制限された広範囲の移動のための長いストロークと、6自由度までの精度の比較的制御された短いストロークとに分けることにより一般的に果たされている。
【0008】
既知の位置付けシステムの具体例は、また、プロジェクターシステム、例えば、電流粒子カラムが上に固定され、ベースフレームの上方に配置された所謂メトロロジイ(metrology)フレーム、即ち、メトロ(metro)フレームを有している。前記メトロフレームは、一般には振動の形態の高い周波数の外乱を緩衝するためと、この外乱がプロジェクターしに悪影響を与えるのを防ぐために、大きい質量を有してする。同様の目的のために、このシステムは、カップラーを省略する場合には、通常は。振動の緩衝手段により、前記ベースフレームを介して地面に機械的にカップリングされる。また、前記メトウフレームは、位置測定が行なわれるときの基準としても機能する。
【0009】
一般的に、既知のシステムで、チャックへのターゲットの、例えば、ウエハの位置と向きとの測定は、メトメフレームに関連した高精度のレーザ干渉計により行なわれる。この測定システムは、リアルタイムで動作し、リソグラフイシステムノメトロフレームに対して6つ以下の軸に沿うターゲットの位置を精度良く決定する。更に、ウエハ位置付けシステム上のウエハの位置と向きはプロジェクターしに対して測定される。メトロロジイシステムと称されている前記測定システムは、実際に利用可能なリソグラフイシステムうえは位置付けシステムの高価な部品である。前置チャックの実際の位置付けは、測定結果に基づいて位置付けの可能な制御システムにより、アクチュエータを使用してなされる。
【0010】
上記一つの具体例、即ち、産業化されたウエハ位置付けシステムは、マスクを使用した光リソグラフィの分野では知られており、特許文献2により開示されている。この既知の装置は、複数のターゲットを同時に支持して位置づけるための光リソグラフィ装置で使用されている。このシステムは、主に、製造アウトプットを、代わって示されるウエハスループットを高めるために、2つのターゲットホルダーを使用している。各ターゲットは、X方向とY方向との両方で位置付けられる。このシステムでは、多く像が複写されるが、技術的に複雑で高価である問題がある。荷電粒子システム、一般的にはマスクを使用しないシステムは、これらシステムの特徴により、比較的低い製造アウトプットを有しているので、光リソグラフィでの高いウエハスループットによりもたらされる比較的高い複雑性は、必要ではなく、実際には要求されない。かくして、少なくともこの既知の工業的なターゲットステージを最近の荷電粒子ビームシステム、特に、マスクを使用しないリソグラフイシステムと組合わせることは、望まれていない。この既知のシステムの他の欠点は、Z方向での調節のための手段がなく、このために、Z方向でのエラー、例えば、ターゲットの厚さの変動によるエラーを矯正することができないことである。
【0011】
特許文献3には、ウエハに像を露光するための荷電粒子投影システムが開示されている。この既知のシステムにおいて、荷電粒子ビームは、走査方向とは直交方向、即ち、ターゲットのウエハの移動方向に偏向される。走査方向に直交方向のタイミングを調節することにより、投影される像の位置を矯正することが、可能である。しかし、このタイミングの調節は、実質的には1自由度のみを有する一方向での調節のみを可能にしている。また、この方法は、Z方向でのエラー、例えば、ターゲットの厚さの変動と回転エラーによるZ軸を中心とした移転とによるエラーを矯正することはできない。
【0012】
特許文献4には、ターゲット上の幾つかの位置でのZ位置を測定し、補償のために必要なレンズパラメータを計算することにより、軸方向、即ち、Z方向に対する、像の位置とターゲットの位置との間のずれを補償する意図の粒子−光投影システムが開示されている。この特許文献においては、上記訂正は、磁界レンズ。静電レンズ、もしくは機械的にシフトさせることにより果たされ得る。後者の場合には、この特許文献には、Z方向での調節がどのようにして果たされるのかの開示はない。この既知のアプローチは、特に、複数のビームを使用した荷電粒子システムで達成するためのより検討が必要なZ軸を中心とした回転エラー補償するのを可能にはしていない。
【0013】
他のウエハ位置付けシステムが、特許文献5により知られている。この公開公報には、極端紫外線(EUV)リソグラフィで使用するためのウエハ走査ステージが記載されている。ここに記載のシステムは、合計6自由度(DOF)を与えるZ方向とZ軸を中心とした回転との両方のエラーを調節している。この既知のシステムでの多数の制御軸は、全ての自由度を測定し制御するためにモノリシックミラーとレーザ干渉計とを使用して複雑な6DOF測定装置を有している。この形式の測定システムと制御システムとは、高価であり、このために、リソグラフィ装置のトータルコストが高くなっている。この既知のシステムの更なる欠点は、電磁分散界を与える駆動のために、ローレンツモータを使用していることである。かくして、この形態は、禁止するわけではないが、現在問題となっているこの既知のターゲット位置付けシステムと荷電粒子ビームのリソグラフイシステムとの組合わせを複雑にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】WO2007/013802
【特許文献2】US5969441公開公報
【特許文献3】WO2004/040614
【特許文献4】US2005/0201246
【特許文献5】US6353271
【発明の概要】
【0015】
一般的にはステージと称されている従来のターゲット位置付けシステムの上記欠点に対して、本発明の目的は、製造者レベルのスルプットを有し、経済的なマスクを使用しないリソグラフイシステムに道理的に適しており、また、低価格で比較的低いスループットの要求のある現在の荷電粒子リソグラフイシステムの特性に対応する、好ましい位置付けシステムを提供することである。特に、本発明の目的ハ、システムの精度を犠牲にしないで、既知のウエハスジの精度の要求を満たし、コストを減じることである。
【0016】
本発明に係れば、既知のウエハステージの精度の要求の低下は、リソグラフイシステムの荷電粒子カラムの位置付けシステムの必要な位置付け動作の一部を果たすことにより実現される、本発明の基本となる基礎洞察力に従っている。前記荷電粒子カラムは、この結論であり、かつ、本発明に従えば、前記位置付けと投影レンズによりなされる短いストロークでの位置付けとチャックによりなされる長いストローク部分とに実質的に分けることにより達成されるように、投影レンズの1もしくは複数の自由度を含んでいる。
【0017】
上述したことを実現させるために、本発明は、荷電粒子コラム内のプロジェクターを特徴付けている。最後の投影レンズと、ターゲット上に収束されたスポット偏向させるための、例えば、「ストリップの描画」のための小ビームを偏向させる小ビームデイフレクターとから離れ、好ましくは一体的なユニットとして含まれている前記プロジェクターは、ターゲットへの小ピーム光路に、前記デイフレクター並びにレンズの前に設けられたアパチャアレイを有している。
【0018】
本発明において、メトロロジイフレームと、ターゲットのウエハを保持するチャックとは、ターゲット位置付けシステムの多DOFアクチュエータを使用して、全投影サイクル中に、互いに平行に維持されるように、好ましくは位置付けされる。特に、荷電粒子カラム内のプロジェクターの更なる自由度は、光学カラム内に既に生じているか、生じるであろう幾つかの形態の位置決めエラーの調節を容易にする。安定かつ正確に位置付けられたメトロロジイフレームに装着された投影レンズアレイが、前記調節を果たすので、プロジェクターレンズアレイは、この働きを果たすために良く適合されている。
【0019】
プロジェクターレンズに最終的にはターゲットのウエハを位置づけるために、ウエハステージの構成部材は、積み重ねられた全ての構成部材が全体の誤差とステージの平坦化とに貢献するように高精度で平坦にされねばならないか、ステージは、Z,Rx,Ry方向でのエラーを、即ち、XY平面内の回転を矯正できるようにしなければならない。後者の場合、このことは、特別の制御軸が、高さ測定システムと同様に必要とされていることを意味する。代わって、ステージの構成部材を可能な限り平坦となるように構成することによって、高い測定システムを必要としないウエハステージの比較的単純なセットアップを果たすことができるが、このセトアップは、Z方向での乱れを実際に制御することはできない。
【0020】
ターゲットのウエハは、数100ナノメータのオーダで変動する厚さを常時有している。この変動が矯正されないと投影エラーが生じる。投影レンズアレイが、比較的大きい焦点深度を有していることを考慮すると、リソグラフイシステムは、ターゲットのウエハの前記厚さの変動を、前記投影レンズアレイの1以上の自由度を使用して、矯正するのに適しているとことが、理解される。特に、Z,Rx,Ryの制御は、レジスト層の平均平面が、投影レンズアレイに対して精度良く位置付けられることを確実にする。
【0021】
本発明の更なる効果は、投影レンズを精度良く位置づけるのに必要なストロークが、ベースフレームに対して、さもなくば、ウエハステージでなそされるチャックの位置付けと比較してかなり短くなっていることを保つことである。更に検討することにより、このような投影レンズの短いストロークにより、従来技術から知られているローレンツモータの使用よりもピエゾアクチュエータの使用を可能にしていることが理解される。このようなピエゾアクチュエータは、荷電粒子リソグラフイシステムにおいて非常に望まれている電磁分散界(electromagnetic dispersion fields)を発しないので、複雑な電磁シールドの必要性を減じる効果を有している。
【0022】
前記メトロフレームに対するプロジェクターの駆動と位置付けとによる、ターゲットの前記投影レンズの平面での、即ち、光軸に直交する平面での位置付けを果たすことにより、長いストロークの測定システムは、非常に簡単にされる。かくして、チャックとウエハステージに対する精度の要求は、非常に低くなる。このために、プロジェクターは、比較的簡単な容量性測定システムの使用を可能にする短いストロークの比較的小さいエラーに対してのみ考慮する必要がある。
【0023】
また、本発明は、荷電粒子システムのアラインメントエラーを調節することができる。荷電粒子カラムの組立ての間に、この荷電粒子システムの構成部材を、互いに精度良くアラインメントさせる必要がある。特に、このことは、静電レンズを構成している複数の偏向プレートのような幾つかの構成部材が、これらにとって必要な位置の500nm内の比較的高精度で位置付けられるプロジェクターにとって必要である。ターゲットへの像の最後の投影を果たす、荷電粒子システムの他の構成部材は、マイクロメータ級の精度で位置付けられる。一般的に荷電粒子露光システムを、特にプロジェクターを高精度にする要求がある場合には、構成部材相互を高精度でアラインメントさせるためには、コストと時間との両方が必要である。少なくとも1の自由度を使用してもZ方向でのエラーと回転エラーとの両者を補償することができることにより、本発明により実現できるような必要なアラインメントの程度の低下は、今後の技術的な観点においては非常に好ましいだけではなく、現在の技術的観点での使用においても望ましい。
【0024】
プロジェクターを使用して位置付け動作の一部を果たす更なる効果は、ウエハ位置付けシステムによる回転エラーを知らせることである。この効果は、前述した効果と組み合わされて、製造にとって非常に望まれている他の要求と同じ程度のオーダである回転エラーに対するリソグラフイシステムの測定システムに対する全体の必要性を減じている。
【0025】
本発明は、荷電粒子カラムのプロジェクター内に配置されて位置付けされなければならない質量がステージとチャックとウエハとの組み合わされた質量と比較して非常に小さく、このため、制御システムへの負荷を減じプロジェクターの質量がウエハ位置付けシステムに比較して小さいことを認識している。このことは、高周波の動き、即ち、高速移動の場合に、事実である。かくして、移動する質量を低下させる本発明は、製造アウトプット、即ち、単位時間当たりに処理されるウエハの数を増すことを可能にする高速移動を使用することができるようにしている。
【0026】
本発明に基づいた更なる検討は、必要とされている位置付けの一部の存在が,簡単かつ低コストで非常にうまくなされ得ることである。後者に関して、例えば、少しのピエゾアクチュエータとばね部材並びに容量センサとの組合わせは、前記一部を実現するために使用され得る。このようなアクチュエータと、ばね部材ト、センサとは、一般に知られており、広く利用され、コスト的に悪くはない。
【0027】
一実施の形態において、プロジェクターには、プロジェクターの光軸を中心としてプロジェクターを回動させることにより、荷電粒子カラムでの位置を調節するためのピエゾアクチュエータの使用により、更なる自由度が与えられている。このプロジェクターを前記光軸を中心として所定量回動させることにより、投影される像は、ターゲット上で実質的に同じ量回動される。この回転は、可撓性のマウントにより果たされる。ここで使用されているピエゾアクチュエータは、一方向のみに力を与え、これの使用は、ピエゾアクチュエータとは反対方向に力を付与する弾性的に変形可能部材、換言すれば、ヘリカルコイルばねのようなばね部材の使用により可能となっている。容量センサが、電子光カラムのフレームに対してのプロジェクターの変位を高精度で測定するために、設けられている。かくして、制御システムへの位置フィードバックが与えられる。
【0028】
本発明の更なる好ましい実施の形態においては、プロジェクターには、ピエゾアクチュエータとばね部材と容量センサとの2の更なるセットが設けられている。これらセットの追加により、プロジェクターには、3自由度が、即ち、Z軸を中心とした回転ト、X方向の移動と、Y方向の移動とが与えられている。更に、本発明の好ましい更なる実施の形態に係る3DOFが、システム全体のアラインメントエラーを補償するために使用されている。
【0029】
本発明に従えば、プロジェクターの実施の形態は、更に、更なる3つのピエゾアクチュエータと、更なる3つのばねと、更なる3つの容量センサとを具備している。
【0030】
前記更なる3つのピエゾアクチュエータの三角形状のレイアウトの構造を使用することにより、プロジェクターは、X軸を中心とする回転と、Y軸を中心とする回転と、Z方向の移動とを前述した実施の形態に対して果たす6自由度を有する。
【0031】
上記観点から、一態様に係れば、本発明は、ウエハのようなターゲットに像を、像をターゲットに転送するための複数の荷電粒子小ビームを使用して投影するための、荷電粒子を基本としたリソグラフイシステムであって、荷電粒子カラムと、荷電粒子源と、コリメータレンズと、アパチャーアレイと、ブランキング手段と、ビーム絞りとを有し、前記複数の荷電粒子小ピームを発生させるための電子光学集合体と、前記像を形成するように、前記ターゲットに前記複数の荷電粒子小ビームを投影させるためのプロジェクターとを具備し、前記プロジェクターは、前記電子光学集合体に対してプロジェクターを移動させるための少なくとも1つのプロジェクターのアクチュエータによりリソグラフイシステム内で移動可能であり、前記プロジェクターのアクチュエータは、前記プロジェクターをシステムの光軸を中心として機械的に移動させる。かくして、前記プロジェクタープロジェクターは、少なくとも1自由度をプロジェクターに与え、前記自由度は、リソグラフイシステムの光軸を中心とした移動に関連している。
一実施の形態では、前記アクチュエータは、ピエゾ素子を有している。
一実施の形態では、前記アクチュエータは、前記ピエゾ素子の駆動に対する反力を与えるためのばね部材を有している。
一実施の形態では、前記プロジェクターは、荷電粒子投射レンズのアレイを備えた投影システムを有し、この投影システムは、フレームに支持されている。
【0032】
一実施の形態では、前記プロジェクターは、可撓性の部材により支持されている。一実施の形態では、前記可撓性の部材は、プロジェクターを前記フレームに接続している。
一実施の形態では、前記プロジェクターは、3つの可撓性部材により支持され、また、前記プロジェクターのアクチュエータは、これら可撓性部材の1つの移動の自由の方向に駆動する。
一実施の形態では、前記アクチュエータは、前記1つの可撓性部材に近接した前記プロジェクターと関連している。好ましくは、前記アクチュエータは、前記可撓性の部材とプロジェクターとの接続部近くで、プロジェクターもしくは可撓性の部材と係合している。一実施の形態では、前記アクチュエータは、前記プロジェクターもしくは可撓性の部材に接続されている。
一実施の形態では、このシステムは、前記プロジェクターの移動方向でのプロジェクターの移動を測定するためのセンサ素子を具備している。
一実施の形態では、前記センサ素子は、容量センサを含んでいる。一実施の形態では、前記センサ素子は、容量センサである。
一実施の形態では、前記アクチュエータとばね部材とは、例えば、これらが互いに隣接した形態で、互いに近接して設けられている。
一実施の形態では、前記ばね部材とアクチュエータとは、プロジェクターの部分の対向する両側に位置された形態で設けられている。
一実施の形態では、このシステムは、前記プロジェクターを駆動するための3つのアクチュエータを有しており、これらアクチュエータは、前記プロジェクターの光軸を中心とした正三角形に配置されている。
一実施の形態では、前記少なくとも1つのプロジェクターのアクチュエータは、前記プロジェクターの光軸に直交する仮想面に沿う方向に駆動する。
一実施の形態では、少なくとも1つの更なるプロジェクターのアクチュエータが、前記プロジェクターの光軸に実質的に平行な方向に駆動する。
一実施の形態では、前記少なくとも1つのプロジェクターのアクチュエータが、前記プロジェクターの光軸に直交する仮想面の方向に駆動し、少なくとも1つの更なるプロジェクターのアクチュエータが、前記光軸に実質的に平行な方向に駆動する。
一実施の形態では、複数のピエゾ素子と、対応した複数のばね部材とが、対応した構成でシステム内らもうけらせもしくは配置されている。好ましくは、各ピエゾ素子とこれに対応した各ばね部材とは、ピエゾ素子の駆動と対向するように働き、プロジェクターの移動方向とは反対方向に動く。
一実施の形態では、前記自由度は、前記プロジェクターの光軸に直交する仮想面内での移動可能性と、前記プロジェクターの光軸を中心とした回動の可能性と、前記プロジェクターの光軸に直交した仮想面の軸を中心とした傾動の可能性として与えられている。一実施の形態では、対応した形態は、各ピエゾ素子と、これに対応したばね部材との相対的な位置と称される。
一実施の形態では、このシステムは、前記ターゲットを支持する移動可能なステージを有し、前記相対的位置付けを実現するためのターゲット位置付けシステムを具備し、前記投影された像とターゲットとの相対的位置付けは、前記ターゲット位置付けシステムの精度の要求を緩和するために使用される。
【0033】
一実施の形態では、このリソグラフイシステムは、前記ターゲットを支持する移動可能なステージを有するターゲット位置付けシステムを具備し、前記プロジェクターと、電子光学集合体との相対的位置付けは、前記ターゲット位置付けシステムの精度の要求を緩和するために使用される。一実施の形態では、電子光学集合体に対するプロジェクターの移動により、ターゲット上の像の投影位置が変えられる。
一実施の形態では、前記ターゲットの位置付けは、長いストロークの位置付けステージのみでなされる。
【0034】
一実施の形態では、前記プロジェクターは、1もしくは複数の荷電粒子小ピームを投影するための静電レンズアレイと磁界レンズアレイとの一方を有している。
他の態様に係れば、本発明は、前記荷電粒子リソグラフイシステムによりターゲットに像を投影する方法であって、前記システムのプロジェクターとターゲットの一面とは、全投影サイクルの間、互いに実質的に平行に維持されている方法を提供する。
【0035】
一実施の形態では、この方法は、ターゲットのウエハの厚さの変動を矯正するように、システム、好ましくは電子光学集合体に対して、プロジェクターを移動させる工程を有している。
一実施の形態では、 前記厚さの変動は、前記プロジェクターの光軸に直交する面内の1もしくは複数の軸を中心としたプロジェクターの傾動により補償される。
一実施の形態では、前記投影される像とターゲットとの相対的な移動は、システムでのアラインメントエラーを調節するように機能する。
前記説明と後述する説明とのどちらか一方もしくは両方から、本発明の基本は、以下に説明する並びに/もしくは説明する複数の実施の形態の組合わせに加えて、種々の他の方法でのプラクテスに設定されることは、明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、ウエハステージ構成要素を備えた荷電粒子システムの概略を示す図である。
【図2】図2は、従来技術の荷電粒子露光システムの電子光学カラムを概略的に示す図である。
【図3】図3は、プロジェクターと、メトロフレームと、ターゲットと、チャックとの相対位置を示す概略図である。
【図4】図4は、本発明に係る回転調整のための手段を有する、荷電粒子投影システムのためのプロジェクターの概略図である。
【図5】図5は、本発明に係る回転並びに位置調整のための手段を有する、荷電粒子投影システムのためのプロジェクターの概略図である。
【図6】図6は、本発明に係る回転並びに位置調整手段を有する本発明の実施の形態を概略的に示す図である。
【図7】図7は、図6の矢印A,A‘から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1は、像を、特に制御システムにより与えられた像をターゲットに投影するための従来の荷電粒子システム1の概略的な図である。このシステムは、特に、本発明の一部が関連したウエハステージの構成要素を含んでする。このデザインにおいて、荷電粒子システムは、制御システム2と、ベースフレーム8上に装着された真空チャンバ3とを有している。このチャンバ内には、荷電粒子カラム4と、メトロフレーム6と、ターゲット位置付けシステム9〜13とが収容されている。ターゲット9は、一般には、基板の面に荷電粒子感応層が設けられたウエハである。このターゲットは、ウエハテーブル10の上面に載置されており、このウエハテーブル10ハ、チャック12並びに長いストローク装置13上に位置されている。測定装置11が前記メトロフレーム6に接続されて、ウエハテーブル10とメトロフレーム6との相対位置の測定を果たす。前記メトロフレーム6は、代表的には、外乱を緩衝するために、比較的高い質量であり、また、ばね部材により例えば、具体化される振動絶縁体7により支えられている。電子光学的な前記カラム4は、プロジェクター5を使用して最後の投影を果たす。このプロジェクター5は、静電もしくは磁界投影レンズのシステムを有している。示された好ましい例では、レンズシステムは、静電荷電粒子レンズのアレイを有している。プロジェクター全体を支持し固定するために、このレンズシステムは、キャリアフレーム内に収容されている。
【0038】
前記プロジェクター5は、ターゲット9に近接させて、即ち、25ミクロンないし75ミクロンの範囲内に、位置されている。この例に従えば、位置付け距離は、約50ミクロンプラスマイナス10%である。
【0039】
広い範囲での移動に対して所望の精度を得るために、ウエハ位置付けシステムは、代表的には、走査方向とこの走査方向と直交する方向とに比較的長い距離ウエハステージを移動させるための長いストローク要素13と、ターゲット9を精度良く位置づけるためと乱れを矯正するためとの短いストローク要素12とを有している。前記メトロフレーム6に対するウエハステージの相対的な位置は、前記測定システム11により測定される。ターゲット9は、投影の間にターゲット9を固定するために、ウエハテープル10上にクランプ留めされる。
【0040】
図2は、既知の荷電粒子カラム4の一例の概略図である。既知のシステムにおいて、荷電粒子源17は、荷電粒子ピーム16を発生する。この荷電粒子ピームは、荷電粒子ピームをコリメートするためのコリメータレンズ19を通過する。そして、コリメートされた荷電粒子ピームは、アパチャーアレイ21により複数の小ビーム22に変更される。このアパチャーアレイは、既知のシステムであり、コリメートされたビームの一部をブロックし、小ビームが通過することを可能にする透孔付きのプレートを有する。小ビームは、ブロック手段23に投影される。このブロック手段は、この例では、偏向手段が設けられたアパチャーアレイを有している。前記ブロック手段23は、偏向されなかった小ビームを通すようにブロック手段23のアパチャーアレイとアラインメントされたアパチャーアレイにより形成されたビーム絞り25上へと個々の選定された小ビームを偏向することができる。このようなビーム絞り25上への小ビーム24の偏向は、偏向された個々の小ビーム24を「オフ」に、即ち、ターゲットに達しないように、効果的にスイッチする。偏向されなかった小ビームは、妨げられないで、通過することができ、かくしてブランキングアレイ23とビーム絞りアレイとによってブランキングされない。前記ブランキングアレイ23のための制御信号は、パターンストリーマ14で発生され、電気信号15として送られ、変調手段16により光制御信号20に変換される。この光制御信号20は、スイッチ情報を伝えるために、前記ブランキングアレイ23に送られる。前記プロジェクター5は、偏向されなかった小ビーム収束すると共に、ターゲット上を描画方向へと偏向されなかった小ビームを偏向する。かくして、最後の投影が果たされる。このターゲット9上への荷電粒子ビームの最後の投影は、第1の方向でのターゲット9への小ピーム22の偏向を同時に果たしながら、また、ターゲット9が、上記ターゲット位置付けシステム9〜13により、前記第1の方向とは直交する第2の方向に移動されながら、露光を果たす。
【0041】
図3は、本発明に従った前記プロジェクター9と、前記メトロフレーム6と、ターゲット9と、チャック10との相対位置を概略的に示している。前記前記メトロフレーム6とチャック10とは、チャック10のために6−DOFアクチュエータの使用の場合の、メトロフレームとチャックとが平行に維持されるように位置付けられている。本発明に係れば、プロジェクター5は、ターゲットでの変動を矯正できるように、6−DOF駆動手段を備えている。位置と移動との測定は、この例ではレーザ干渉計を有する測定システム11によりなされる。代わって、測定ルーラのような他のシステムが適用され得る。
【0042】
図4は、本発明に係るレーザプロジェクター5の第1の実施の形態を概略的に示している。このプロジェクター5は、Z方向に硬く。静的に決定された配置で、例えば、第1の実施の形態では図示されているように三角形の配置で位置された支持体26,28,30を有している。これら支持体により、レンズは、メトロフレーム6に対してZ,Rx,Ry方向では固定されている。弾性的に変形可能な更なる3つの支持体27,29,31、所謂「可撓性のマウント」により、プロジェクター5は、XY平面内に維持されているけれども、これら支持体が回転中心を有する三角形状に配置されているので、レンズの中心、即ち、Z軸を中心として回動可能になっている。このような形態では、プロジェクター5は、光学(Z)軸Rzを中心とした回転である1自由度を有している。
【0043】
図4に示された構造では、容量センサ33により前記メトロフレームに対するプロジェクターの位置が測定される。ピエゾアクチュエータ34は、プロジェクターを回動させるための手段を構成している。このピエゾアクチュエータ34は、回転エラーを補償するのに充分に長いストロークを有している。このストロークは、5x10−6 ないし25x10−6 mの範囲、好ましくは、10x10−6 m未満の長さである。前記容量センサ33は、本選定に従えば、5x10-9 m未満、好ましくは0.5x10-9 m未満のエラーでプロジェクター5の位置を精度良くするのに充分な高精度を有している。また、前記制御システム2と接続されたこの容量センサ33は、プロジェクター5の移動と位置とを測定し制御することによって、プロジェクターの位置付けを可能にしている。この実施の形態では、前記ピエゾアクチュエータは、一方向のみに延出しており、プロジェクターの一部5Aに作用する。弾性的なばね部材32が、プロジェクターの前記一部5Aに対して他の方向からピエゾアクチュエータに対して反力を与えるように配置されている。この実施の形態では、前記反力は、ピエゾアクチュエータの動きの方向とは反対の方向の力である。好ましくは、プロジェクターのアクチュエータと弾性のばね部材とは互いにか近接されて関連つけられた状態で配置され、好ましくは、リソグラフイシステム内の制限された予定の空間内で、プロジェクター並びに/もしくはセンサ素子に近接されている。
【0044】
図の上方もしくは下方から見た、図5は、2つの更なるピエゾアクチュエータ38,39を使用することにより、プロジェクター5が、XY平面内で調節可能な、前の実施の形態の改良例を示している。この実施の形態では、XY平面内にプロジェクター5を固定させるためのマウントは、設けられていない。この実施の形態では、3つのピエゾアクチュエータにより、レンズは、Z軸を中心として回動されると同様に、XY平面内で移動される。このような構成では、プロジェクター5は、3自由度を有している。更なる容量センサ36、41と、ばね部材35,42とか、所望の動きを調節するために、使用されている。
【0045】
図6は、Z方向と、Rx方向と、Y方向とのエラーを矯正することが可能なプロジェクター5を有する更に優れた実施の形態を示している。この実施の形態では、Rz、X、Yに対する調節に、Z、Rx、Yの更なる調節が、ピエゾアクチュエータ51、52,53の使用により、追加されている。このような構成では、アクチュエータは、6自由度を有している。
【0046】
図7は、プロジェクター5が、Z方向と、Rx方向と、Y方向とのエラーを矯正することが可能である図6の実施の形態を示している図6の矢印A、A‘方向からの側面図である。プロジェクター5は、ピエゾアクチュエータ51,52によりZ方向で支持されている。更なる容量センサ47,50とばね部材48,49とが、Z方向と、Rx方向と、Y方向との所望の動きを可能にするように設けられている。
【0047】
上記説明は、好ましい実施の形態の動作の説明が含まれており、本発明の範囲を規定する意味では無いことが、理解されるであろう。上記説明から、多くの変更が、本発明の精神と範囲とに含まれるであろうことは、当業者により明らかであろう。前述したコンセンプトと、関連した説明とから離れて、本発明は、当業者により直接かつ明瞭に導かれるような、添付の図面に示されている全てと同様に、特許請求の範囲規定されせた全ての形態に関している。参照符号が特許請求の範囲に記載されていれば、これらは、例示的なものを示すためにだけに記載されているのであって、括弧により示された用語に限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷電粒子カラムを有し、ウエハのようなターゲットに像を、像をターゲットに転送するための複数の荷電粒子小ビームを使用して投影するための、荷電粒子を基本としたリソグラフイシステムであって、
荷電粒子源と、コリメータレンズと、アパチャーアレイと、ブランキング手段と、ビーム絞りとを有し、前記複数の荷電粒子小ピームを発生させるための電子光学集合体と、
前記像を形成するように、前記ターゲットに前記複数の荷電粒子小ビームを投影させるためのプロジェクターとを具備し、
前記プロジェクターは、前記電子光学集合体に対してプロジェクターを移動させるための少なくとも1つのプロジェクターのアクチュエータによりシステム内で移動可能であり、
前記プロジェクターのアクチュエータは、前記プロジェクターを機械的に駆動し、移動の少なくとも1自由度をプロジェクターに与え、
前記自由度は、システムの光軸を中心とした移動に関連しているシステム。
【請求項2】
前記アクチュエータは、ピエゾ素子を有している請求項1のシステム。
【請求項3】
前記アクチュエータは、前記ピエゾ素子の駆動に対する反力を与えるためのばね部材を有している請求項2のシステム。
【請求項4】
前記プロジェクターは、荷電粒子投射レンズのアレイを備えフレームに支持された投影システムを有する請求項1のシステム。
【請求項5】
前記プロジェクターは、可撓性の部材により支持されている請求項1のシステム。
【請求項6】
前記プロジェクターは、3つの可撓性部材により支持され、また、前記プロジェクターのアクチュエータは、これら可撓性部材の1つの移動の自由の方向に駆動する請求項5のシステム。
【請求項7】
前記アクチュエータは、前記1つの可撓性部材に近接した前記プロジェクターと関連している請求項6のシステム。
【請求項8】
前記システムは、前記プロジェクターの移動方向でのプロジェクターの移動を測定するためのセンサ素子を具備している請求項1のシステム。
【請求項9】
前記センサ素子は、容量センサを含んでいる請求項8のシステム。
【請求項10】
前記アクチュエータとばね部材とは、互いに近接して設けられている請求項3のシステム。
【請求項11】
前記ばね部材とアクチュエータとは、前記プロジェクターの一部分の対向する両側に位置された形態で設けられている請求項3のシステム。
【請求項12】
前記プロジェクターを駆動するための3つのアクチュエータが、前記プロジェクターの光軸を中心とした正三角形に配置されている請求項1のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロジェクターのアクチュエータが、前記プロジェクターの光軸に直交する仮想面の方向に駆動する請求項1のシステム。
【請求項14】
少なくとも1つの更なるプロジェクターのアクチュエータが、前記プロジェクターの光軸に実質的に平行な方向に駆動する請求項1のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロジェクターのアクチュエータが、前記プロジェクターの光軸に直交する仮想面の方向に駆動し、
少なくとも1つの更なるプロジェクターのアクチュエータが、前記光軸に実質的に平行な方向に駆動する請求項1のシステム。
【請求項16】
前記アクチュエータの各々は、ピエゾ素子を有し、このピエゾ素子の駆動とは反対に動作するばね部材と関連しており、前記各ピエゾ素子と、ピエゾ素子に関連したばね部材とは、対応した形態である請求項12のシステム。
【請求項17】
このシステムは、対応したプロジェクターのアクチュエータの駆動方向でのプロジェクターの移動を測定するセンサ素子を有し、前記複数のピエゾ素子と、複数のばね部材と、これらピエゾ素子とばね部材とに関連した複数のセンサ素子とは、対応した形態である請求項16のシステム。
【請求項18】
前記自由度は、前記プロジェクターの光軸に直交する仮想面内での移動可能性と、前記プロジェクターの光軸を中心とした回動の可能性と、前記プロジェクターの光軸に直交した仮想面の軸を中心とした傾動の可能性として定義付けられている請求項1のシステム。
【請求項19】
前記投影された像とターゲットとの相対的移動は、システムでのアラインメントエラーの調節のために機能する請求項1のシステム。
【請求項20】
前記ターゲットを支持する移動可能なステージを有し、前記相対的位置付けを実現するためのターゲット位置付けシステムを具備し、前記投影された像とターゲットとの相対的位置付けは、前記ターゲット位置付けシステムの精度の要求を緩和するために使用される請求項1のシステム。
【請求項21】
前記ターゲットの位置付けは、比較的長いストロークの位置付けステージのみでなされる請求項20のシステム。
【請求項22】
前記プロジェクターは、1もしくは複数の荷電粒子小ピームを投影するための静電レンズアレイと磁界レンズアレイとの一方を有している請求項1のシステム。
【請求項23】
特に、請求項1に係る荷電粒子リソグラフイシステムによりターゲットに像を投影する方法であって、
前記システムのプロジェクターとターゲットの一面とは、全投影サイクルの間、互いに実質的に平行に維持されている方法。
【請求項24】
前記プロジェクターは、ターゲットのウエハの厚さの変動を矯正する請求項23の方法。
【請求項25】
前記厚さの変動は、前記プロジェクターの光軸に直交する面内の1もしくは複数の軸を中心としたプロジェクターの傾動により補償される請求項24の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−518408(P2013−518408A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−549962(P2012−549962)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【国際出願番号】PCT/NL2011/050036
【国際公開番号】WO2011/090379
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(505152479)マッパー・リソグラフィー・アイピー・ビー.ブイ. (55)
【Fターム(参考)】