説明

レーザ光源装置

【課題】低コスト化及び小型化を図りながら、レーザ光の波長及び光強度を安定化できるレーザ光源装置を提供する。
【解決手段】レーザ光源装置1は、電流が供給されることで励起光L1を出射する励起用光源10と、励起用光源10からの励起光L1を受けてレーザ光L2を生成する共振器20と、レーザ光源装置1から出射されるレーザ光の光強度を可変とする光学素子81を有する光強度変更装置80と、当該レーザ光源装置1から出射されるレーザ光の光強度を検出する光強度検出装置70と、励起用光源10及び光学素子81を制御する制御装置60とを備える。制御装置60は、光強度検出装置70の検出結果に基づいて、励起用光源10に供給する電流値を制御する光源制御手段と、光強度検出装置70の検出結果に基づいて、光学素子81を制御する素子制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電流が供給されることで励起光を出射する励起用光源と、励起用光源からの励起光を受けてレーザ光を生成する共振器とを備えたレーザ光源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図11は、従来のレーザ光源装置100を示すブロック図である。
レーザ光源装置100は、図11に示すように、励起用光源としての半導体レーザ10と、共振器20と、波長調整部30と、レーザ光検出部40と、変復調信号発生器50Aと、アクチュエータ駆動回路50Bと、ロックインアンプ50Cと、制御装置60とを備える。
半導体レーザ10は、制御装置60による制御の下、電流が供給されることで、波長808nm付近の励起光L1を出射する。
共振器20は、半導体レーザ10から出射され、コリメートレンズ10Aにて略平行化され、フォーカスレンズ20Aにて集光された励起光L1を共振させてレーザ光L2を生成する。
【0004】
具体的に、共振器20は、誘導輻射から波長1064nmの光を発光するNd:YVO4結晶21、波長1064nmの光の一部を波長532nmの光とするKTP結晶(非線形光学結晶)22、レーザ光の特定周波数のみを透過させるエタロン23、波長1064nmの光を反射させ波長532nmの光を透過させる反射鏡24等の光学部品が共振器筐体25に収納された構成を有する。
そして、共振器筐体25内部にエタロン23を配設することで、シングルモードのレーザ光L2が得られる。
また、共振器筐体25内部には、電圧の印加により反射鏡24の位置を変更(共振器長を変更)するピエゾ素子等のアクチュエータ26が配設されている。
【0005】
波長調整部30は、共振器20からの漏れ光である励起光L1を減衰させる第1フィルタ31と、レーザ光源装置1の光路(光軸)に対して傾斜した状態で配設され、共振器20からの漏れ光である波長1064nmの光を反射させる第2フィルタ32とを備える。
【0006】
レーザ光検出部40は、レーザ光L2を、λ/2板41を透過させた後、第1偏光ビームスプリッタ42で、測長等に使用するレーザ光L3と、後述する飽和吸収線探索処理(以下、探索処理)及びレーザ光発振周波数固定処理(以下、周波数固定処理)に使用するレーザ光L4に分離する。
また、レーザ光検出部40は、レーザ光L4を、第2偏光ビームスプリッタ43、λ/4板44、及びヨウ素セル(吸収セル)45を透過させた後、反射鏡46にてヨウ素セル45に向けて反射させる。
そして、レーザ光検出部40は、レーザ光L4を、再度、ヨウ素セル45及びλ/4板44を透過させた後、第2偏光ビームスプリッタ43にて光検出器47に向けて反射させ、光検出器47にて光電変換することで光出力信号S1を出力する。
【0007】
変復調信号発生器50Aは、アクチュエータ駆動回路50Bに変調周波数1fHzの変調信号Sm1を出力し、ロックインアンプ50Cに周波数2f,3fHzの変調信号Sm2,Sm3を出力する。
アクチュエータ駆動回路50Bは、制御装置60による制御の下、アクチュエータ26を駆動させ(アクチュエータ26に電圧Vを印加し)、変復調信号発生器50Aからの変調信号Sm1でレーザ光L2を変調する。
ロックインアンプ50Cは、アクチュエータ駆動回路50Bにて変調信号Sm1に基づき変調されたレーザ光L2の励起により得られる光出力信号S1を周波数2f,3fHzの変調信号Sm2,Sm3で復調し、2次,3次微分信号S2,S3を出力する。
【0008】
図12は、光出力信号S1及び2次微分信号S2を示す図である。
なお、図12(A)は、各信号S1,S2の出力値を縦軸とし、アクチュエータ26への出力電圧Vを横軸とし、出力電圧Vを変化させた場合(共振器長を変化させた場合)での各信号S1,S2の波形をそれぞれ示す図である。図12(B)は、図12(A)の領域Arの2次微分信号S2を拡大した図である。
図12(A)に示すように、出力電圧Vを幅広く走査すると、吸収線M1〜M4(以下、説明の便宜上、ピーク群M1〜M4と記載)が周期的に繰り返して観測されることがわかる。なお、ピーク群M1とピーク群M3とは同一のピーク群であり、ピーク群M2とピーク群M4とは同一のピーク群である。
ここで、ピーク群M1〜M4は、飽和吸収線群が束となったものである。例えば、ピーク群M2は、図12(B)に示すように、出力電圧Vの低い側から順に、飽和吸収線群N1(飽和吸収線a1)と、飽和吸収線群N2(飽和吸収線a2〜a5)と、飽和吸収線群N3(飽和吸収線a6〜a9)と、飽和吸収線群N4(飽和吸収線a10)と、飽和吸収線群N5(飽和吸収線a11〜a14)と、飽和吸収線群N6(飽和吸収線a15)とで構成されている。
【0009】
そして、制御装置60(波長制御手段61)は、探索処理にて、一度、飽和吸収線を測定し(各ピーク群M1〜M4に属する飽和吸収線群の数、及び各飽和吸収線群に属する飽和吸収線の数を測定し)、周波数固定処理にて、再度、飽和吸収線を測定して、発振周波数(波長)を所望の飽和吸収線に固定する。
なお、波長制御手段61は、探索処理及び周波数固定処理において、出力電圧Vを変更しながら、2次微分信号S2の出力値が所定の電圧値Vth1(図12(B))以上となった場合に、当該信号を飽和吸収線と認定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−141054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、従来のレーザ光源装置では、レーザ光の波長を所望の飽和吸収線に安定化できるが、レーザ光の光強度の変動を抑制することができない。
そして、レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度が変動した場合には、レーザ光の光強度の変動が問題とされる用途でレーザ光源装置を使用することができず、レーザ光源装置の用途が限定されてしまう。
【0012】
そこで、レーザ光の光強度を安定化する方法として、以下の方法が考えられる。
第1の方法としては、レーザ光の光強度を光検出器で検出し、当該光検出器で検出されたレーザ光の光強度の変動を抑制するように、励起用光源に供給する電流値を制御する。
第2の方法としては、レーザ光の光路中に、EOM(Electro-Optic Modulator)やAOM(Acousto-Optic Modulator)等の変調器を配設しておき、上述したように検出したレーザ光の光強度の変動を抑制するように、変調器を制御する。
【0013】
しかしながら、上述した第1の方法を採用した場合には、励起用光源に供給する電流値を大きく変化させると、共振器内に配設された光学部品の局所的な温度が変化し、共振器内の光路長が変化して発振波長が変化しようとするため、レーザ光の波長安定性が図れない、という問題がある。一方、レーザ光の波長安定性を優先し、励起用光源に供給する電流値の可変幅を小さくした場合には、レーザ光の光強度を効果的に安定化できない、という問題がある。
また、上述した第2の方法を採用した場合には、EOMやAOM等の変調器は非常に高価であり、かつ、比較的大型のものであるため、レーザ光源装置の低コスト化及び小型化が図れない、という問題がある。
【0014】
本発明の目的は、低コスト化及び小型化を図りながら、レーザ光の波長及び光強度を安定化できるレーザ光源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明のレーザ光源装置は、電流が供給されることで励起光を出射する励起用光源と、前記励起用光源からの励起光を受けてレーザ光を生成する共振器とを備えたレーザ光源装置であって、当該レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度を可変とする光学素子を有する光強度変更装置と、当該レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度を検出する光強度検出装置と、前記励起用光源及び前記光学素子を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記励起用光源に供給する電流値を制御する光源制御手段と、前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記光学素子を制御する素子制御手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明では、レーザ光源装置は、上述した光強度変更装置、光強度検出装置、光源制御手段、及び素子制御手段を備える。
すなわち、(1)励起用光源の電流制御、及び(2)光学素子の制御の2つの手法を組み合わせて、光強度検出装置にて検出されたレーザ光の光強度(レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度)が一定となるように制御できる。
このため、レーザ光の光強度の変動が問題とされる用途でもレーザ光源装置を使用することができ、レーザ光源装置の用途を拡大できる。
【0017】
また、上記(1),(2)の2つの手法を組み合わせてレーザ光の光強度を安定化しているので、励起用光源に供給する電流値を大きく変化させることがなく、すなわち、共振器内に配設された光学部品の局所的な温度が変化することがなく、レーザ光の波長も安定化できる。
さらに、EOMやAOM等の変調器を用いずにレーザ光の光強度を安定化できるので、レーザ光源装置の低コスト化及び小型化も図れる。
以上のことから、本発明によれば、低コスト化及び小型化を図りながら、レーザ光の波長及び光強度を安定化でき、本発明の目的を達成できる。
【0018】
本発明のレーザ光源装置では、前記共振器の共振器長を変化させるアクチュエータと、レーザ光が照射される吸収セルと、前記吸収セルを介したレーザ光を検出して光出力信号を出力する光検出器とを備え、前記制御装置は、前記光検出器から出力される光出力信号に含まれる飽和吸収線に基づき前記アクチュエータを制御してレーザ光の波長を制御する波長制御手段を備え、前記光学素子は、前記吸収セルに照射されるレーザ光の光強度を可変とすることが好ましい。
【0019】
ところで、吸収セルを利用してレーザ光の波長を安定化するレーザ光源装置において、レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度を安定化しても、吸収セルに照射されるレーザ光の光強度が変動している場合には、以下の問題が生じる恐れがある。
すなわち、吸収セルに照射されるレーザ光の光強度が変動すると、飽和吸収線の認定に用いられる2次微分信号等の振幅等が変化するため、レーザ光の波長を所望の飽和吸収線に安定化することが難しい。
したがって、レーザ光の波長を所望の飽和吸収線に安定化できなくなる等、レーザ光の波長安定化の性能が低下してしまう、という問題が生じる恐れがある。
【0020】
本発明では、光学素子が吸収セルに照射されるレーザ光の光強度を可変とするので、レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度のみならず、吸収セルに照射されるレーザ光の光強度をも安定化できる。
したがって、レーザ光の波長を所望の飽和吸収線に安定化できなくなる等、レーザ光の波長安定化の性能が低下してしまう問題が生じることを防止できる。
【0021】
本発明のレーザ光源装置では、前記光学素子は、配設位置を変更可能に構成され、前記光強度変更装置は、前記光学素子の配設位置に応じて前記光強度変更装置から出射されるレーザ光の光強度が異なるように構成され、前記素子制御手段は、前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記光学素子の配設位置を変更することが好ましい。
【0022】
ここで、光学素子としては、配設位置を変更することで入射したレーザ光の偏光状態を変更するλ/4板またはλ/2板等の波長板や、配設位置を変更することで入射したレーザ光の透過光量を変更するND(Neutral Density)フィルタ等が例示できる。
本発明では、光強度変更装置が光学素子の配設位置に応じて出射するレーザ光の光強度が異なるように構成されているので、素子制御手段は、光学素子の配設位置を変更することで、レーザ光の光強度を安定化できる。
また、光学素子の配設位置を変更してレーザ光の光強度を可変とする構成を採用することで、レーザ光の光強度を高速に可変できる。
【0023】
本発明のレーザ光源装置では、前記光学素子は、前記光学素子の温度に応じて前記光学素子から出射されるレーザ光の光強度が異なるように構成され、前記素子制御手段は、前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記光学素子の温度を制御することが好ましい。
【0024】
ここで、光学素子としては、温度に応じて入射したレーザ光の透過光量を変更する複屈折性材料から構成された複屈折素子やエタロン等が例示できる。
本発明では、光学素子が温度に応じて出射するレーザ光の光強度が異なるように構成されているので、素子制御手段は、光学素子の温度を制御することで、レーザ光の光強度を安定化できる。
また、光学素子の温度を制御してレーザ光の光強度を可変とする構成を採用することで、光学素子を移動する必要がなく、移動に伴う振動等が発生することがない。
【0025】
本発明のレーザ光源装置では、前記制御装置は、前記光強度検出装置にて検出されたレーザ光の光強度を2つの周波数成分に分ける周波数分離手段を備え、前記光源制御手段は、前記2つの周波数成分のうち高周波数成分に基づいて、前記励起用光源に供給する電流値を制御し、前記素子制御手段は、前記2つの周波数成分のうち低周波数成分に基づいて、前記光学素子を制御することが好ましい。
【0026】
ところで、レーザ光の光強度は、以下に示す挙動(時間変化)を示すものである。
すなわち、レーザ光は、数千秒程度の周期のゆっくりとした大きな変動の上に、周期の短い小さな変動が重畳する。
そして、本発明では、制御装置が上述した周波数分離手段を備えるので、光強度検出装置にて検出されたレーザ光の光強度を2つの周波数成分に分け、光強度の変動の小さい高周波数成分を光源制御手段による励起用光源の電流制御によって低減し、光強度の変動の大きい低周波数成分を素子制御手段による光学素子の制御によって低減できる。
したがって、励起用光源に供給する電流値を大きく変える必要がなく、すなわち、共振器内に配設された光学部品の局所的な温度が変化することがなく、レーザ光の波長の安定化を効果的に実現できる。
【0027】
また、上記のように低周波数成分を光学素子の制御によって低減することで、光学素子の制御速度を低く設定できる。
したがって、光学素子の制御として、光学素子の配設位置を変更する場合には、光学素子の移動を低速に設定できるので、光学素子の移動に伴う振動等が発生することがない。また、光学素子の制御として、光学素子の温度を制御する場合であっても、制御速度を低く設定できるので、十分に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1実施形態におけるレーザ光源装置を示すブロック図。
【図2】第1実施形態における制御装置を示すブロック図。
【図3】第1実施形態におけるレーザ光の光強度の時間変化を示す図。
【図4】第1実施形態におけるレーザ光の光強度の制御構造を示すブロック図。
【図5】第2実施形態における光強度変更装置を示すブロック図。
【図6】第3実施形態における光強度変更装置を示すブロック図。
【図7】第3実施形態におけるNDフィルタの構成を示す模式図。
【図8】第4実施形態における光強度変更装置を示すブロック図。
【図9】第4実施形態におけるエタロンの特性を示す図。
【図10】第5実施形態における光強度変更装置を示すブロック図。
【図11】従来のレーザ光源装置を示すブロック図。
【図12】光出力信号及び2次微分信号を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
〔レーザ光源装置の構成〕
図1は、第1実施形態におけるレーザ光源装置1を示すブロック図である。
レーザ光源装置1は、図1に示すように、従来のレーザ光源装置100と同様の半導体レーザ10、共振器20、波長調整部30、レーザ光検出部40、変復調信号発生器50A、アクチュエータ駆動回路50B、ロックインアンプ50C、及び制御装置60の他、光強度検出装置70と、光強度変更装置80とを備える。
また、本実施形態の制御装置60は、従来のレーザ光源装置100に搭載された制御装置60と同様の機能(波長制御手段61)の他、レーザ光L2の光強度を安定化する機能等も有するものである。
以下では、従来のレーザ光源装置100と同様の機能及び構成については同様の符号を付して説明を省略し、本願の要部である光強度検出装置70、光強度変更装置80、及び制御装置60について詳細に説明する。
【0030】
〔光強度検出装置の構成〕
光強度検出装置70は、レーザ光の光強度を検出する。
この光強度検出装置70は、図1に示すように、第3偏光ビームスプリッタ71と、光検出器72とを備える。
第3偏光ビームスプリッタ71は、第1偏光ビームスプリッタ42で分離されたレーザ光L3を、測長等に使用するレーザ光L5と、光強度の検出に使用するレーザ光L6とに分離する。
光検出器72は、照射されたレーザ光L6を光電変換することで、レーザ光L6の光強度に応じた光強度信号S4を出力する。
【0031】
〔光強度変更装置の構成〕
光強度変更装置80は、図1に示すように、波長調整部30(第2フィルタ32)及びレーザ光検出部40(λ/2板41)の間に配設され、制御装置60による制御の下、レーザ光L2の光強度を変更する。
すなわち、本実施形態では、光強度変更装置80は、ヨウ素セル45の光路前段に配設されているため、レーザ光L2の光強度を変更することで、レーザ光源装置1から出射されるレーザ光L5や、ヨウ素セル45に照射されるレーザ光L4の光強度を変更する。
この光強度変更装置80は、図1に示すように、光学素子としてのλ/4板81と、偏光子82とを備える。
【0032】
λ/4板81は、具体的な図示は省略したが、光学軸がレーザ光源装置1の光軸に直交する平面に沿うように配設されるとともに、当該光軸を中心として回転可能に構成されている。
そして、λ/4板81は、制御装置60による制御の下、光軸を中心として回転することで、レーザ光L2の偏光状態を変更する。
例えば、λ/4板81は、所定の回転位置に設定されると入射した楕円偏光のレーザ光L2を直線偏光のレーザ光L2に変更し、他の回転位置に設定されると他の偏光状態のレーザ光L2に変更する。
偏光子82は、所定の透過軸を有し、当該透過軸と同一の偏光方向を有する直線偏光成分のみを透過させる。
以上のように、光強度変更装置80は、λ/4板81が光軸を中心として回転することで、偏光子82に入射するレーザ光L2の偏光状態が変わり、すなわち、偏光子82を透過する光量が変わり、レーザ光L2の光強度を変更する。
すなわち、光強度変更装置80は、λ/4板81の配設位置(回転位置)に応じて、当該光強度変更装置80から出射されるレーザ光L2の光強度が異なるように構成されている。
【0033】
〔制御装置の構成〕
図2は、第1実施形態における制御装置60を示すブロック図である。
制御装置60は、CPU(Central Processing Unit)や、メモリ等を備え、メモリに記憶されたプログラムにしたがって、種々の処理を実行する。
この制御装置60は、図2に示すように、波長制御手段61の他、周波数分離手段としてのフィルタ62と、光源制御手段63と、素子制御手段64と、温度制御手段65等を備える。
【0034】
図3は、レーザ光の光強度の時間変化を示す図である。
なお、図3では、説明の便宜上、光源制御手段63及び素子制御手段64が後述する処理を実行していない場合に光強度検出装置70にて検出されたレーザ光L5の光強度の変動率の時間変化を示している。
レーザ光L5の光強度は、図3に示す挙動(時間変化)を示す。
すなわち、レーザ光L5は、図3に示すように、数千秒程度の周期のゆっくりとした大きな変動の上に、周期の短い小さな変動が重畳する。
そして、本実施形態では、レーザ光L5の光強度が上述した挙動を示すことを利用して、以下に示すように、当該光強度の変動を抑制する制御構造を採用している。
【0035】
図4は、レーザ光の光強度の制御構造を示すブロック図である。
フィルタ62は、光強度検出装置70から出力された光強度信号S4を2つの周波数成分に分離する。
そして、フィルタ62は、2つの周波数成分のうち、高周波数成分を光源制御手段63に出力し、低周波数成分を素子制御手段64に出力する。
光源制御手段63は、フィルタ62にて分離された高周波数成分に基づいて、半導体レーザ10に供給する電流値を制御し、周期の短い小さな変動(図3)を低減する。
素子制御手段64は、フィルタ62にて分離された低周波数成分に基づいて、光軸を中心としてλ/4板81を回転させ、周期のゆっくりとした大きな変動(図3)を低減する。
【0036】
温度制御手段65は、半導体レーザ10、KTP結晶22、共振器筐体25、及びヨウ素セル45の温度を制御する。
なお、具体的な図示は省略したが、半導体レーザ10、KTP結晶22、共振器筐体25、及びヨウ素セル45には、温度を検出するためのサーミスタや、温度を調整するためのペルチェ素子等で構成される温度調整器が取り付けられている。
そして、温度制御手段65は、各温度調整器を制御することで、各構成10,22,25,45の温度を制御する。
【0037】
上述した第1実施形態によれば、以下の効果がある。
本実施形態では、レーザ光源装置1は、光強度変更装置80、光強度検出装置70、光源制御手段63、及び素子制御手段64を備える。
すなわち、(1)半導体レーザ10の電流制御、及び(2)λ/4板81の制御の2つの手法を組み合わせて、光強度検出装置70にて検出されたレーザ光L6の光強度(レーザ光源装置1から出射されるレーザ光L5の光強度)が一定となるように制御できる。
このため、レーザ光L5の光強度の変動が問題とされる用途でもレーザ光源装置1を使用することができ、レーザ光源装置1の用途を拡大できる。
【0038】
また、上記(1),(2)の2つの手法を組み合わせてレーザ光L5の光強度を安定化しているので、半導体レーザ10に供給する電流値を大きく変化させることがなく、すなわち、共振器20内に配設されたKTP結晶22等の光学部品の局所的な温度が変化することがなく、レーザ光L5の波長も安定化できる。
さらに、EOMやAOM等の変調器を用いずにレーザ光L5の光強度を安定化できるので、レーザ光源装置1の低コスト化及び小型化も図れる。
【0039】
また、レーザ光源装置1を長期的に使用することでKTP結晶22等の光学部品が経時劣化して特性が変化し、レーザ光L5の光強度が変動した場合等であっても、上述した制御により、当該レーザ光L5の光強度を安定化できる。
したがって、レーザ光源装置1の長期的な信頼性や品質を向上できる。
さらに、レーザ光源装置1の使用環境(環境温度等)が変化してKTP結晶22等の光学部品の特性が変化し、レーザ光L5の光強度が変動した場合等であっても、上述した制御により、当該レーザ光L5の光強度を安定化できる。
したがって、レーザ光源装置1の耐環境性を向上できる。
【0040】
また、λ/4板81がヨウ素セル45に照射されるレーザ光L4の光強度を可変とするので、レーザ光源装置1から出射されるレーザ光L5の光強度のみならず、ヨウ素セル45に照射されるレーザ光L4の光強度をも安定化できる。
したがって、波長制御手段61による探索処理及び周波数固定処理によりレーザ光L5の波長を所望の飽和吸収線に良好に安定化することができ、レーザ光L5の波長安定化の性能が低下してしまう問題が生じることを防止できる。
【0041】
さらに、光強度変更装置80がλ/4板81の回転位置に応じて出射するレーザ光L2の光強度が異なるように構成されているので、素子制御手段64は、λ/4板81の回転位置を変更することで、レーザ光L5の光強度を安定化できる。
また、λ/4板81の回転位置を変更してレーザ光L5の光強度を可変とする構成を採用することで、レーザ光L5の光強度を高速に可変できる。
【0042】
また、制御装置60がフィルタ62を備えるので、光強度検出装置70にて検出されたレーザ光L6の光強度を2つの周波数成分に分け、光強度の変動の小さい高周波数成分を光源制御手段63による半導体レーザ10の電流制御によって低減し、光強度の変動の大きい低周波数成分を素子制御手段64によるλ/4板81の制御によって低減できる。
したがって、半導体レーザ10に供給する電流値を大きく変える必要がなく、すなわち、共振器20内に配設されたKTP結晶22等の光学部品の局所的な温度が変化することがなく、レーザ光L5の波長の安定化を効果的に実現できる。
【0043】
さらに、上記のように低周波数成分をλ/4板81の制御によって低減することで、λ/4板81の制御速度を低く設定できる。
すなわち、λ/4板81の回転速度を低速に設定できるので、λ/4板81の回転に伴う振動等が発生することがない。
【0044】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
なお、以下では、前記第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図5は、第2実施形態における光強度変更装置80を示すブロック図である。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、図5に示すように、光強度変更装置80の構成が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0045】
第2実施形態における光強度変更装置80は、図5に示すように、前記第1実施形態で説明したλ/4板81及び偏光子82の他、光学素子としてのλ/2板83を備える。
なお、本実施形態におけるλ/4板81は、前記第1実施形態と異なり、入射した楕円偏光のレーザ光L2を直線偏光のレーザ光L2に変更する回転位置で回転不能に固定されているものである。
λ/2板83は、λ/4板81及び偏光子82の間に配設され、具体的な図示は省略したが、光学軸がレーザ光源装置1の光軸に直交する平面に沿うように配設されるとともに、当該光軸を中心として回転可能に構成されている。
【0046】
そして、λ/2板83は、素子制御手段64による制御の下、光軸を中心として回転することで、λ/4板81を透過したレーザ光L2を直線偏光の状態で、光軸を中心として当該直線偏光の偏光方向を回転する。
以上のように、本実施形態の光強度変更装置80は、λ/2板83が光軸を中心として回転することで、偏光子82に入射するレーザ光L2(直線偏光)の偏光方向が回転し、すなわち、偏光子82を透過する光量が変わり、レーザ光L2の光強度を変更する。
すなわち、光強度変更装置80は、λ/2板83の配設位置(回転位置)に応じて、当該光強度変更装置80から出射されるレーザ光L2の光強度が異なるように構成されている。
【0047】
上述した第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
ここで、前記第1実施形態では、λ/4板81を回転させても、入射した楕円偏光であるレーザ光L2を直線偏光に変更する等、偏光状態を変更することができるのみであり、直線偏光に変更できても、その偏光方向までも自由に変えることができないため、レーザ光L5の光強度の可変幅が制限されてしまう。
これに対して、本実施形態では、λ/4板81及び偏光子82の間にλ/2板83を配設し、当該λ/2板83を回転することで、レーザ光L5の光強度を可変とする構成を採用している。
すなわち、λ/2板83を回転することで、入射した直線偏光であるレーザ光L2の偏光方向を自由に変えることができるため、レーザ光L5の光強度の可変幅を大きく設定できる。
【0048】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
なお、以下では、前記第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図6は、第3実施形態における光強度変更装置80を示すブロック図である。
本実施形態では、前記第1実施形態に対して、図6に示すように、光強度変更装置80の構成が異なるのみである。その他の構成は、前記第1実施形態と同様である。
【0049】
第3実施形態における光強度変更装置80は、図6に示すように、前記第1実施形態で説明したλ/4板81及び偏光子82の他、光学素子としてのNDフィルタ84を備える。
なお、本実施形態におけるλ/4板81は、前記第1実施形態と異なり、入射した楕円偏光のレーザ光L2を直線偏光のレーザ光L2に変更し、かつ、当該直線偏光の偏光方向が偏光子82の透過軸に一致する回転位置で回転不能に固定されているものである。
【0050】
図7は、NDフィルタ84の構成を示す模式図である。
NDフィルタ84は、図6に示すように、λ/4板81の光路前段に配設され、レーザ光L2の入射位置に応じて透過する光量が異なるように構成されている。
そして、NDフィルタ84は、素子制御手段64による制御の下、配設位置が変更されることで、透過するレーザ光L2の光量を変更する。
なお、NDフィルタ84の構成としては、例えば、図7に示す構成を採用できる。
例えば、NDフィルタ84としては、図7(A)に示すように、レーザ光源装置1の光軸を中心として回転可能に構成される。そして、NDフィルタ84は、素子制御手段64による制御の下、回転することで、透過するレーザ光L2の光量を変更する。
【0051】
また、例えば、NDフィルタ84としては、図7(B)に示すように、レーザ光源装置1の光軸に直交する平面内で直線的に移動可能に構成される。そして、NDフィルタ84は、素子制御手段64による制御の下、移動することで、透過するレーザ光L2の光量を変更する。
すなわち、本実施形態の光強度変更装置80は、NDフィルタ84の配設位置に応じて、当該光強度変更装置80から出射されるレーザ光L2の光強度が異なるように構成されている。
【0052】
上述した第3実施形態のように本発明に係る光学素子としてNDフィルタ84を採用した場合であっても、前記第1,第2実施形態と同様の効果を享受できる。
【0053】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
なお、以下では、前記第3実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図8は、第4実施形態における光強度変更装置80を示すブロック図である。
本実施形態では、前記第3実施形態に対して、図8に示すように、光強度変更装置80の構成が異なるのみである。その他の構成は、前記第3実施形態と同様である。
第4実施形態における光強度変更装置80では、図8に示すように、前記第3実施形態で説明したNDフィルタ84の代わりに、エタロン85を用いている。
【0054】
図9は、エタロン85の特性を示す図である。
エタロン85は、図9に示すように、波長フィルタとしての機能を有する。
具体的に、エタロン85は、図9(A)に示すようにレーザ光源装置1の光軸に直交する平面に対して面外方向に回転すると、図9(B)に示すように波長透過特性が変化する特性を有する。
本実施形態では、上述したエタロン85の特性を利用して、本発明に係る光学素子としてエタロン85を採用している。
【0055】
そして、エタロン85は、レーザ光源装置1の光軸に直交する平面に対して面外方向に回転可能に構成される。そして、エタロン85は、素子制御手段64による制御の下、回転することで、透過するレーザ光L2の光量を変更する。
すなわち、本実施形態の光強度変更装置80は、エタロン85の配設位置(回転位置)に応じて、当該光強度変更装置80から出射されるレーザ光L2の光強度が異なるように構成されている。
【0056】
上述した第4実施形態のように本発明に係る光学素子としてエタロン85を採用した場合であっても、前記第1,第2実施形態と同様の効果を享受できる。
【0057】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
なお、以下では、前記第3実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図10は、第5実施形態における光強度変更装置80を示すブロック図である。
本実施形態では、前記第3実施形態に対して、図10に示すように、光強度変更装置80の構成が異なるのみである。その他の構成は、前記第3実施形態と同様である。
第5実施形態における光強度変更装置80では、図10に示すように、前記第3実施形態で説明したNDフィルタ84の代わりに、複屈折性材料から構成された複屈折素子86を用いている。
【0058】
複屈折性材料は、温度に応じて偏光特性が変化する特性を有する。
本実施形態では、上述した複屈折性材料の特性を利用して、本発明に係る光学素子として複屈折素子86を採用している。
なお、具体的な図示は省略したが、複屈折素子86には、温度を検出するためのサーミスタや、温度を調整するためのペルチェ素子等で構成される温度調整器が取り付けられている。
そして、素子制御手段64は、フィルタ62にて分離された低周波数成分に基づいて、温度調整器を制御することで、複屈折素子86の温度を制御し、周期のゆっくりとした大きな変動を抑制する。
【0059】
上述した第5実施形態によれば、前記第1,第2実施形態と同様の効果の他、以下の効果がある。
本実施形態では、複屈折素子86が温度に応じて出射するレーザ光L2の光強度が異なるように構成されているので、素子制御手段64は、複屈折素子86の温度を制御することで、レーザ光L5の光強度を安定化できる。
また、複屈折素子86の温度を制御してレーザ光L5の光強度を可変とする構成を採用することで、複屈折素子86を移動する必要がなく、移動に伴う振動等が発生することがない。
【0060】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、ヨウ素セル45を利用してレーザ光L5の波長を安定化する(共振器20の共振器長を変更する)レーザ光源装置1に本発明を適用したが、これに限らず、ヨウ素セル45を利用してレーザ光L5の波長を安定化する(共振器20の共振器長を変更する)レーザ光源装置1以外のレーザ光源装置にも適用可能である。
前記第5実施形態では、本発明に係る光学素子として複屈折素子86を採用していたが、これに限らず、温度に応じて偏光特性や透過率が変化する特性を有していれば、その他の構成、例えば、前記第4実施形態で説明したエタロン85等を採用しても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、電流が供給されることで励起光を出射する励起用光源と、励起用光源からの励起光を共振させてレーザ光を生成する共振器とを備えたレーザ光源装置に利用できる。
【符号の説明】
【0062】
1・・・レーザ光源装置
10・・・半導体レーザ(励起用光源)
20・・・共振器
26・・・アクチュエータ
45・・・ヨウ素セル(吸収セル)
47・・・光検出器
60・・・制御装置
61・・・波長制御手段
62・・・フィルタ(周波数分離手段)
63・・・光源制御手段
64・・・素子制御手段
70・・・光強度検出装置
80・・・光強度変更装置
81・・・λ/4板(光学素子)
83・・・λ/2板(光学素子)
84・・・NDフィルタ(光学素子)
85・・・エタロン(光学素子)
86・・・複屈折素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流が供給されることで励起光を出射する励起用光源と、前記励起用光源からの励起光を受けてレーザ光を生成する共振器とを備えたレーザ光源装置であって、
当該レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度を可変とする光学素子を有する光強度変更装置と、
当該レーザ光源装置から出射されるレーザ光の光強度を検出する光強度検出装置と、
前記励起用光源及び前記光学素子を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記励起用光源に供給する電流値を制御する光源制御手段と、
前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記光学素子を制御する素子制御手段とを備える
ことを特徴とするレーザ光源装置。
【請求項2】
請求項1に記載のレーザ光源装置であって、
前記共振器の共振器長を変化させるアクチュエータと、
レーザ光が照射される吸収セルと、
前記吸収セルを介したレーザ光を検出して光出力信号を出力する光検出器とを備え、
前記制御装置は、
前記光検出器から出力される光出力信号に含まれる飽和吸収線に基づき前記アクチュエータを制御してレーザ光の波長を制御する波長制御手段を備え、
前記光学素子は、
前記吸収セルに照射されるレーザ光の光強度を可変とする
ことを特徴とするレーザ光源装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のレーザ光源装置において、
前記光学素子は、
配設位置を変更可能に構成され、
前記光強度変更装置は、
前記光学素子の配設位置に応じて前記光強度変更装置から出射されるレーザ光の光強度が異なるように構成され、
前記素子制御手段は、
前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記光学素子の配設位置を変更する
ことを特徴とするレーザ光源装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載のレーザ光源装置において、
前記光学素子は、
前記光学素子の温度に応じて前記光学素子から出射されるレーザ光の光強度が異なるように構成され、
前記素子制御手段は、
前記光強度検出装置の検出結果に基づいて、前記光学素子の温度を制御する
ことを特徴とするレーザ光源装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載のレーザ光源装置において、
前記制御装置は、
前記光強度検出装置にて検出されたレーザ光の光強度を2つの周波数成分に分ける周波数分離手段を備え、
前記光源制御手段は、
前記2つの周波数成分のうち高周波数成分に基づいて、前記励起用光源に供給する電流値を制御し、
前記素子制御手段は、
前記2つの周波数成分のうち低周波数成分に基づいて、前記光学素子を制御する
ことを特徴とするレーザ光源装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−30672(P2013−30672A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166866(P2011−166866)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】