説明

ロール塗布方法およびロール塗布装置

【課題】高速で連続的に走行する基材に対する塗布液の濡れ性を向上させ、薄膜化のために塗布液の希釈率を上昇させた際にも擦れ等の欠陥が発生しないロール塗布方法およびロール塗布装置を提供する。
【解決手段】3ロールコーターにおいて、アプリケーターロール3の位置より上流側の位置にプラズマ照射装置9を設置し、このプラズマ照射装置9からのプラズマ照射によって、基材1の表面を改質して濡れ性が良好な状態にしてから、アプリケーターロール3で塗布液7を塗布する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロールを用いて鋼帯等の長尺基材に連続して塗布液を塗布するロール塗布方法およびロール塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、連続して走行する基材(例えば鋼帯)に耐食性、加工性、美観性、絶縁性等の性能を付与するために、各種の塗膜を基材表面上に形成させる処理を行っている。この処理方法としては、ロールコーター(ロール塗布装置)が一般的に用いられており、ロールを2本用いる2ロールコーター、あるいは3本のロールを用いる3ロールコーターが広く使用されている。特に、3ロールコーターは塗布膜厚の制御性に優れることと、表面外観が比較的美麗であることから、主流のコーティング方式になっている。
【0003】
この方式の塗布装置(3ロールコーター)は、図2に示すように、塗布液が満たされているコーターパン6より塗布液7をくみ上げるピックアップロール4と、ピックアップロール4によりくみ上げられた塗布液量を調整するミタリングロール3と、調整された塗布液量をピックアップロール4から基材1に転写するアプリケーターロール3により構成されている。
【0004】
各ロールの回転方向は、ロール間の近接点、あるいは密接点において同方向に回転するナチュラル回転の場合と逆方向に回転するリバース回転の場合があるが、一般的にはリバース回転の方が基材の凹凸に沿った均一な膜厚の塗膜面が得られやすいということから、特にアプリケーターロール3と基材1間ではリバース回転にする場合が多い。また、アプリケーターロール3は基材1の表面に傷を付けないように鋼ロールにゴムをライニングしたゴムロールを用いている。
【0005】
ただし、3ロールコーターを含むロールコーターの代表的な塗布欠陥として、ローピングと呼ばれる周方向に筋状の模様が現れる外観欠陥がある。このローピングは流体圧力の変動が表面張力の安定化の効果を上回ったときに発生する欠陥として知られている。また、アプリケーターロール3と基材1間の空気巻き込みによる擦れの発生による膜厚むらとなり、外観を劣化させる場合がある。
【0006】
当然このような塗布欠陥の発生を抑止する必要があるが、それに加えて、近年、加工性、高電導性のニーズの高まりから、皮膜の薄膜化(塗布乾燥後の膜厚が0.1μm未満)が求められている。
【0007】
従来、薄膜塗布技術としては、小径のグラビアロールを用いたマイクログラビア方式(例えば特許文献1参照)や、ダイコーター方式(例えば特許文献2参照)が開示されている。マイクログラビア方式においては塗液膜厚を3μm未満、最小で1μm程度の薄膜化が可能であり、また、ダイコーター方式においても近年1μm程度の塗布が可能となっている。
【0008】
しかしながら、マイクログラビア方式の場合、金属ロールを用いて基材へ塗布液を転写させる方式であるため、基材が金属の場合には基材表面に疵が発生してしまう。また、ダイコーター方式の場合、薄膜化させるためには、基材と塗布液を供給するダイとのギャップを所望する膜厚程度まで近接化させる必要があり、ガラス基板等の平滑な基材であれば近接化は可能であるが、連続して走行する鋼帯の場合は幅方向、長手方向ともに形状変動が発生するため、ダイの近接化は困難である。しかも、ダイコーター方式の場合、高速塗布を行うと空気同伴と呼ばれる欠陥が発生するため、10mpm程度の低速領域での塗布に限定され、生産性を阻害する。
【0009】
また、鋼帯の生産のように、幅が1000mm程度あるような大型のロールコーターを用いて基材に塗布を行った場合、ロールの精度によるが、一般的にかすれがなく塗布出来る塗布後の液膜厚みは5μm程度以上である。この液膜厚みを確保しつつ塗布乾燥後の膜厚を0.1μm未満とするためには、塗布液の希釈率を上げる(塗布液の濃度を下げる)必要があり、塗膜の比重にもよるが、塗液中固形分濃度を2%未満程度と低濃度にする必要がある。特に水系の塗布液を用いた場合、希釈率の上により表面張力が上昇してしまうため、基材との濡れ性が悪化し、ライン方向に擦れが発生しやすくなる。
【特許文献1】特開平11−197569号公報
【特許文献2】特開2004−230361号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、高速で連続的に走行する基材に対する塗布液の濡れ性を向上させ、薄膜化のために塗布液の希釈率を上昇させた際にも擦れ等の欠陥が発生しないロール塗布方法およびロール塗布装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述したように、ロールコーターの場合、固形分濃度2%未満に希釈した塗布液を基材に塗布した際には、表面張力が上昇して濡れ性が悪くなるため、ライン方向に擦れが発生しやすくなる。擦れが発生する原因としては、基材と塗布液の濡れ性が悪化することにより、基材上での液切れが発生しやすくなるためである。したがって、均一な膜厚を得るためには、基材に随伴されるエアーがアプリケーターロールと基材とのメニスカスに影響を及ぼさないようにすればよい。
【0012】
そこで、本発明者らは鋭意検討を行った結果、アプリケーターロールの位置より上流側にプラズマ照射装置を設置し、そのプラズマ照射装置によって基材の表面を改質して濡れ性が良好な状態にしてからアプリケーターロールと接触するようにすれば、塗布液の希釈率を上昇させた際でも、擦れの発生がなくなるとの考えに至った。
【0013】
本発明は、上記のような考え方に基づいて、以下の特徴を有している。
【0014】
[1]連続的に走行する基材に対して、基材に接触あるいは近接させたロールにより塗布液を塗布するロール塗布方法において、塗布液を塗布する前の基材に対しプラズマ照射を行うことを特徴とするロール塗布方法。
【0015】
[2]前記プラズマ照射において、基材へのプラズマ照射時間を0.2秒以上10秒以下とすることを特徴とする前記[1]に記載のロール塗布方法。
【0016】
[3]前記プラズマ照射において、基材までのプラズマ照射距離を50mm以下とすることを特徴とする前記[1]または[2]に記載のロール塗布方法。
【0017】
[4]前記プラズマ照射において、プラズマは電極間で発生させたアークプラズマであり、そのアークプラズマにエアーを噴射することで放電の方向を変える機構を備え、その際のエアー噴射速度を30〜260m/sとすることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載のロール塗布方法。
【0018】
[5]連続的に走行する基材に対して、基材に接触あるいは近接させたロールにより塗布液を塗布するロール塗布装置において、前記ロールの位置より上流側の位置にプラズマ照射装置が設置されていることを特徴とするロール塗布装置。
【0019】
[6]前記プラズマ照射装置から基材までのプラズマ照射距離が50mm以下であることを特徴とする前記[5]に記載のロール塗布装置。
【0020】
[7]前記プラズマ照射装置は、電極間でアークプラズマを発生させるものであり、アークプラズマにエアーを噴射することで放電の方向を変える機構を備えていることを特徴とする前記[5]または[6]に記載のロール塗布装置。
【発明の効果】
【0021】
本発明においては、ロールコーターによって基材に塗布液を塗布するに際して、予め基材にプラズマ照射するようにしているので、基材の表面が改質されて濡れ性が良好な状態になってから塗布液が塗布されるようになり、薄膜化のために塗布液の希釈率を上昇させた際でも擦れの発生がなくなって、高速ラインにおいて塗布欠陥のない薄膜塗布を行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係るロール塗布装置を示すものである。このロール塗布装置は、バックアップロール2に巻き付きながら連続的に通板する基材1の片面に塗布液を塗布する形式の3ロールコーターであり、コーターパン6から塗布液7をくみ上げるピックアップロール4と、ピックアップロール4上の塗布液7の液量を調整するミタリングロール5と、調整されたピックアップロール5上の塗布液7を基材1に転写するアプリケーターロール3を備えている。
【0024】
なお、ピックアップロール4は、胴部表面に多数の凹部が形成されたグラビアロール又は表面が鏡面加工されたフラットロールを用いる。また、基材1が鋼帯等の金属板の場合は、アプリケーターロール3はゴムがライニングされたゴムロールを用いる。そして、各ロールの回転方向は、各ロール間およびアプリケーターロールと基材間において逆方向であり、ミタリングロール3上には塗布液をかきとるブレード8が設置されている。
【0025】
その上で、この実施形態に係るロール塗布装置においては、アプリケーターロール3の位置より上流側の位置にプラズマ照射装置9が設置されており、このプラズマ照射装置9から基材1にプラズマが照射されて、基材1の表面が改質されて濡れ性が良好な状態になってから、アプリケーターロール3で塗布液7が塗布されるようになっている。
【0026】
ここで、プラズマ照射装置9は、電源装置、電極、アース、エアー供給装置から構成されており、アークプラズマ方式のものである。大気圧下でプラズマを発生させるには様々な方法があるが、アークプラズマは大気中で発生できるため、真空設備などを必要とせず簡易的にプラズマ照射による表面改質を行うことができる。大気圧グロー放電方式では、プラズマを安定的に生成するには、キャリヤーガスにアルゴン、ヘリウム等希ガスを使う必要があるが、アークプラズマ方式であれば、エアーを使うことにより放電の方向を変えることができるため、排気設備などを必要とせず工程化が容易である。また、真空設備を要するプラズマ照射装置は設備の設置およびメンテナンスにかかるコストが増大し、安価な商品を連続的に生産するラインでは採算がとれなくなるため、大気中で使用できるアークプラズマ照射装置が優位である。
【0027】
以下に、プラズマ照射による基材の表面改質によって基材の濡れ性が改善される条件について調査を行った結果を述べる。なお、濡れ性の評価は、接触角計PG−X((株)マツボー製)を用いて静的、動的接触角を測定することによって行った。
【0028】
ちなみに、基材の濡れ性改善は、表面酸化により発現する。表面酸化は放電によって基材表面に生成したラジカルが空気中の酸素と反応して起こる。酸化処理により基材表面に極性のある官能基、例えば水酸基−OHなどを導入することができ表面自由エネルギーが大きくなり親水化される。
【0029】
そして、基材へのプラズマ照射時間については、基材の濡れ性改善が顕著になるのは照射時間が0.2秒からであった。そして、照射時間が10秒までの間は、照射時間が増えるにつれて基材の濡れ性は改善された。しかし、照射時間が10秒を超えると、10秒間照射した場合に比べて濡れ性にほとんど変化はみられなかった。したがって、プラズマ照射時間は0.2秒以上10秒以下とすることが好ましい。
【0030】
また、基材へのプラズマ照射距離については、照射距離が50mm以上離れると安定的に生成したプラズマを基材に照射することが困難となり、濡れ性の改善はみられなかった。したがって、プラズマ照射距離(すなわち、プラズマ照射装置と基材とのギャップ)は、50mm以下とすることが好ましい。ただし、プラズマ照射装置と基材との接触による欠陥発生を避けるため、基材の厚さ変動よりギャップを大きくとることが好ましい。
【0031】
また、プラズマの方向を変えるため噴射するエアー速度については、30m/s以上260m/s以下とすることが好ましい。エアー速度が30m/s未満であると、プラズマの方向を容易に変えることができなくなり、基材にプラズマを照射することが難しくなるからであり、エアー速度が260m/sを超えると、安定したプラズマの生成が困難となり、濡れ性改善効果が小さくなるからである。
【0032】
次に、塗布後の外観が均一となるロールの周速条件範囲について調査を行った結果を述べる。前述したように、3ロールコーターを含むロールコーターの代表的な塗布欠陥として、ローピングと呼ばれるロールの周方向の筋模様が、基材に転写され、膜厚むらとなり、外観劣化となる場合がある。このローピングは、塗布液の粘度が高いほど、また、ロール周速が高速ほど発生しやすい傾向にある。ローピングの発生条件は、主に各ロールの周速、押し付け圧、ロール間ギャップ、塗布液の物性値(粘度、表面張力)に依存するが、高速塗布では、ライン速度に合わせてアプリケーターロールの周速も速くなり、必然的に各ロール周速が速くなるために、ローピングの発生は避け難くなる。ローピングはミタリングロールとピックアップロール間、およびピックアップロールとアプリケーターロール間で発生する可能性があるが、高速塗布では後者で必ず発生する。また、後者でローピングが発生する場合には前者で発生するローピングはキャンセルされるため、ピックアップロールとアプリケーターロール間のみに着目すればよい。
【0033】
種々の実験による検討を行った結果、ピックアップロールの周速を上げていくと、アプリケーターロール上のローピングのピッチが小さくなっていき、ピックアップロールの周速がアプリケーターロールの周速に対して、0.5倍以上では非常に細かいローピングが得られた。ローピングのピッチが小さくなると、塗布むらが目立ち難くなることもあるが、塗布後から乾燥までの間にレベリング効果が高まることから、乾燥後の外観が向上する。
【0034】
また、アプリケーターロールの周速は、基材の走行速度(ライン速度)に対して0.7倍以上1.4倍以下とすることが好ましい。アプリケーターロールと基材間においても、ピックアップロールとアプリケーターロール間同様、ライン速度に対してアプリケーターロール周速が遅いほど、ローピングが顕著に現れる。アプリケーターロール周速が速くなり、前記周速比が0.7以上になると、ローピングが軽減し、良好な外観が得られるが、アプリケーターロール周速を過度に速くしすぎると、外観が劣化する。この理由は、アプリケーターロール周速を速くしすぎた場合、ピックアップロールとアプリケーターロール間で発生するローピングが避けられなくなるからである。つまり、アプリケーターロールと基材だけを考えた場合、アプリケーターロール周速は速い方が良好な外観が得られるが、ピックアップロールとアプリケーターロール間ではローピングが発生しやすくなり、ローピングが発生した場合はアプリケーターロールから基材にそのまま転写してしまう。ピックアップロールとアプリケーターロール間のローピングを避けるためには、前述したようにピックアップロール周速を速くすればよいが、アプリケーターロール周速が速くなると、ピックアップロール周速もそれに伴い非常に速くしなければならない。しかし、ピックアップロール周速を速くしすぎると、コーターパンから塗布液をくみ上げる際に塗布液の飛散が激しくなる。また、ミタリングロール、あるいはアプリケーターロールの磨耗の進行が速くなり、実際の操業には好ましくない。また、ライン速度に対してアプリケーターロール周速が1.4倍を超えると、基材とアプリケーターロール間の塗布液の液溜りが振動を起こしやすく、塗布ムラとなりやすいため、アプリケーターロール周速はライン速度の1.4倍以下にすることが好ましい。
【0035】
このようにして、この実施形態においては、3ロールコーターによって基材1に塗布液7を塗布するに際して、予めプラズマ照射装置9から基材1にプラズマ照射することによって、基材1の表面が改質されて濡れ性が改善された状態で塗布液7が塗布されるようになるので、薄膜化のために塗布液の希釈率を上昇させた際でも擦れの発生がなくなり、高速ラインにおいて塗布欠陥のない薄膜塗布を行うことができるようになる。
【0036】
なお、上記の実施形態では、通常よく用いられる、基材がバックアップロールに巻き付いた状態で塗布される片面塗布方式であったが、本発明は、基材を挟んで両面にロールコーターが配置されていてバックアップロールを必要としない両面同時塗布方式にも同様に適用することができる。また、3ロールコーター以外のロールコーターにも適用できることは言うまでもない。
【実施例1】
【0037】
本発明を以下の本発明例と比較例により詳細に説明する。
【0038】
本発明例として、板厚0.9mm、板幅1250mmの亜鉛メッキ鋼板のコイル(鋼帯)を基材にして、図1に示したロール塗布装置を用いて、表1に記載した塗布条件で塗布を行い、乾燥後の膜厚および外観の評価を行った。
【0039】
その際、各ロールの材質については、アプリケーターロール3とミタリングロール5にはゴムをライニングしたゴムライニングロールを用い、ピックアップロール4には表面に多数の凹部が形成されているグラビアロールを用いた。各ロールのロール径は、アプリケーターロール3とピックアップロール4が300mm、ミタリングロール5が200mmである。塗布液は、液温度20℃において粘度が3mPa・s、表面張力が40dyn/cm、固形分濃度5%のリン酸系水性塗料を水で希釈して用いた。
【0040】
一方、比較例として、図2に示したような、プラズマ照射装置が設置されていないロール塗布装置を用い、その他は本発明例と同様にして、表1に記載した塗布条件で塗布を行い、乾燥後の膜厚および外観の評価を行った。
【0041】
なお、これらの本発明例と比較例の塗布・乾燥後の外観の評価は、十分に明るい蛍光灯の下で目視による観察によって行った。
【0042】
本発明例および比較例の評価結果を表1に示す。
【0043】
表1に示すように、本発明例では、固形分濃度2%未満の場合においても、ほとんど擦れを発生することなく、乾燥後の膜厚が0.1μm未満の皮膜を均一に塗布することができた。一方、比較例では、固形分濃度2%でも顕著な擦れが発生した。
【0044】
【表1】

【0045】
なお、この実施例では、基材として冷延鋼板を用いたが、本発明は、特に鋼板に限定されることなく、アルミ等の他の金属板や、紙、フィルムにも適用されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施形態に係るロール塗布装置を示す側面図である。
【図2】従来のロール塗布装置を示す側面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 基材
2 バックアップロール
3 アプリケーターロール
4 ピックアップロール
5 ミタリングロール
6 コーターパン
7 塗布液
8 ブレード
9 プラズマ照射装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
連続的に走行する基材に対して、基材に接触あるいは近接させたロールにより塗布液を塗布するロール塗布方法において、塗布液を塗布する前の基材に対しプラズマ照射を行うことを特徴とするロール塗布方法。
【請求項2】
前記プラズマ照射において、基材へのプラズマ照射時間を0.2秒以上10秒以下とすることを特徴とする請求項1に記載のロール塗布方法。
【請求項3】
前記プラズマ照射において、基材までのプラズマ照射距離を50mm以下とすることを特徴とする請求項1または2に記載のロール塗布方法。
【請求項4】
前記プラズマ照射において、プラズマは電極間で発生させたアークプラズマであり、そのアークプラズマにエアーを噴射することで放電の方向を変える機構を備え、その際のエアー噴射速度を30〜260m/sとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロール塗布方法。
【請求項5】
連続的に走行する基材に対して、基材に接触あるいは近接させたロールにより塗布液を塗布するロール塗布装置において、前記ロールの位置より上流側の位置にプラズマ照射装置が設置されていることを特徴とするロール塗布装置。
【請求項6】
前記プラズマ照射装置から基材までのプラズマ照射距離が50mm以下であることを特徴とする請求項5に記載のロール塗布装置。
【請求項7】
前記プラズマ照射装置は、電極間でアークプラズマを発生させるものであり、アークプラズマにエアーを噴射することで放電の方向を変える機構を備えていることを特徴とする請求項5または6に記載のロール塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−125358(P2010−125358A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300286(P2008−300286)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】