説明

ワーク搬送検査装置およびワーク搬送検査方法

【課題】検査手段に到達したワークに対し、検査工程を中断することなく連続的に検査を行なって、全体としての作業効率の向上を図る。
【解決手段】ワーク搬送検査装置は複数のワーク収納孔4を有する搬送テーブル2を備え、搬送テーブル2の周縁に沿って、分離供給部6と、方向判別部7と、方向変換部8と、検査部9と、分離排出部10とが設けられている。各ワーク収納孔4は搬送テーブル2の外縁から内側に向って搬送方向に直交して延びる第1孔4aと、搬送テーブル2の外縁に沿って第1孔4aと直交して延びる第2孔4bとを有し、T字形形状を有する。分離供給部6はワークWを第1孔4a内に収納し、第1孔4a内のワークWは方向変換部8によって外方へ移動した後、90°回転して第2孔4b内に収納される。検査部9は第2孔4b内に収納されたワークWのうち搬送テーブル2の外縁方向を向く面に対して特性検査が行なわれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チップ形電子部品等のワークを搬送しながら検査を行うワーク搬送検査装置およびワーク搬送検査方法に係り、とりわけ検査時間の短縮を図ることができるワーク搬送検査装置およびワーク搬送検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来よりチップ形電子部品等のワークを搬送しながら検査を行なうワーク搬送検査装置として、複数のワーク収納孔を有する搬送体と、搬送体のワーク収納孔内のワークに対して特性検査を行なう検査手段とを有するものが知られている。
【0003】
ワーク搬送検査装置において、ワーク収納孔内のワークが搬送体により搬送され、ワーク収納孔内のワークが検査手段に達すると、この検査手段によりワークに対する特性検査が行なわれる。
【0004】
一般にワークは直方体形状をもち、ワーク収納孔内においてはワーク搬送体の搬送方向と直交する方向に収納されている。ワークが検査手段に達すると、ワークはワーク収納孔からその長手方向(搬送方向と直交する方向)外方へ引出されて取出され、検査手段によりワークの側面が検査される。
【0005】
その後ワークはワーク収納孔内へ再び戻されて、搬送体により再び搬送される。
【0006】
しかしながら、検査手段においてワーク収納孔からワークをその長手方向外方へ取り出して検査し、その後にワーク収納孔内へワークを戻す場合、ワークの取出作業および戻し作業の間、検査手段におけるワークの検査工程を中断する必要がある。このため作業効率が全体として低下してしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、検査手段に到達したワークに対し、検査工程を中断することなく、連続的に検査を行なって全体としての作業効率向上を図ることができるワーク搬送検査装置およびワーク搬送検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、直方体形状のワークを収納する複数のワーク収納孔を有し、間歇移動によりワークを搬送方向に沿って搬送する搬送体と、搬送体に設けられ、ワークをワーク収納孔に収納する分離供給手段と、搬送体に設けられ、ワーク収納孔内のワークの方向変換を行う方向変換手段と、搬送体に設けられ、ワーク収納孔内のワークの特性検査を行う検査手段と、を備え、各ワーク収納孔はそれぞれワークを異なる姿勢で収納する第1孔と第2孔とを有し、T字形に構成され、第1孔は搬送体の外縁から内側に向って搬送方向に直交して延び、搬送方向に直交する姿勢をとるようワークを収納し、第2孔は搬送体の外縁に沿って搬送方向に平行に延び、搬送方向に平行する姿勢をとるようワークを収納し、分離供給手段はワークを第1孔に収納し、方向変換手段は第1孔内のワークを搬送体の外方に移動させ、90°回転させて第2孔に収納し、検査手段は第2孔に収納されたワークのうち搬送体の外側方向を向く面に対して特性検査を行うことを特徴とするワーク搬送検査装置である。
【0009】
本発明は、方向変換手段は、第1孔内のワークを吸着して搬送体の搬送方向およびワークの長手方向に直交する方向外方に移動させ、ワークを90°回転させて第2孔内に収納する吸着ノズルを有することを特徴とするワーク搬送検査装置である。
【0010】
本発明は、方向変換手段は第1孔内のワークをワークの長手方向外方へ引出すエア噴出装置を更に有することを特徴とするワーク搬送検査装置である。
【0011】
本発明は、分離供給手段と方向変換手段との間に、第1孔内のワークの方向を判別する方向判別手段が配置されていることを特徴とするワーク搬送検査装置である。
【0012】
本発明は、方向変換手段は、方向判別手段の判別結果に応じてワークを時計回り或いは反時計回りに90°回転させることを特徴とするワーク搬送検査装置である。
【0013】
本発明は、搬送体は円形の搬送テーブルであることを特徴とするワーク搬送検査装置である。
【0014】
本発明は、搬送体は無端の搬送ベルトであることを特徴とするワーク搬送検査装置である。
【0015】
本発明は、上記記載のワーク搬送検査装置を用いたワーク搬送検査方法において、分離供給手段によりワークを搬送手段に設けられたワーク収納孔に収納する分離供給工程と搬送体の間歇移動によりワークを搬送する搬送工程と、方向変換手段によりワークの方向変換を行う方向変換工程と、検査手段によりワークの特性検査を行う検査工程とを備え、分離供給工程において分離供給手段はワークを第1孔に収納し、方向変換工程において方向変換手段は第1孔内のワークを搬送体の外方に移動させ、90°回転させて第2孔に収納し、検査工程において検査手段は第2孔に収納されたワークのうち搬送体の外側方向を向く面に対して特性検査を行なうことを特徴とするワーク搬送検査方法である。
【0016】
本発明は、方向変換工程において、方向変換手段は、第1孔内のワークを吸着して搬送体の搬送方向およびワークの長手方向に直交する方向外方に移動させ、ワークを90°回転させて第2孔内に収納する吸着ノズルを有することを特徴とするワーク搬送検査方法である。
【0017】
本発明は、方向変換工程において、方向変換手段は第1孔内のワークをエア噴出装置によりワークの長手方向外方へ引出すことを特徴とするワーク搬送検査方法である。
【0018】
本発明は、分離供給工程と方向変換工程との間に、方向判別手段によって第1孔内のワークの方向を判別する方向判別工程が行なわれることを特徴とするワーク搬送検査方法である。
【0019】
本発明は、方向変換工程において、方向変換手段は方向判別工程の判別結果に応じてワークを時計回り或いは反時計回りに90°回転させることを特徴とするワーク搬送検査方法である。
【0020】
本発明は、搬送体は円形の搬送テーブルであることを特徴とするワーク搬送検査方法である。
【0021】
本発明は、搬送体は無端の搬送ベルトであることを特徴とするワーク搬送検査方法である。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば検査手段に到達したワークに対し検査工程を中断することなく連続的に検査を行なって全体としての作業効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は本発明によるワーク搬送検査装置を示す平面図。
【図2】図2はワークの形状を示す斜視図。
【図3】図3は搬送テーブルのワーク収納孔を示す斜視図。
【図4】図4はリニアフィーダ内のワークの搬送状態を示す平面図。
【図5】図5はリニアフィーダ内のワークの搬送状態を示す側面図。
【図6】図6はワーク収納孔の第1孔に収納されているワークを示す斜視図。
【図7】図7はワーク収納孔の第1孔に収納されているワークを示す斜視図。
【図8】図8は方向判別部にワーク収納孔が停止している様子を示す側面図。
【図9】図9(a)(b)は方向変換部にワーク収納孔が停止している様子を示す平面図。
【図10】図10は回転シャフトおよび吸着ノズルの構造を示す斜視図。
【図11】図11は回転シャフトおよび吸着ノズルの構造を示す拡大斜視図。
【図12】図12(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図13】図13(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図14】図14(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図15】図15(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図16】図16(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図17】図17(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図18】図18はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図19】図19(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図20】図20(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図21】図21(a)(b)はワーク搬送検査装置の方向変換部の動作を示す図。
【図22】図22はワーク収納孔の第2孔に収納されているワークを示す斜視図。
【図23】図23はワーク搬送検査装置の検査部の構成と動作を示す図。
【図24】図24はワーク搬送検査装置の検査部の構成と動作を示す図。
【図25】図25はワーク搬送検査装置の検査部の構成と動作を示す図。
【図26】図26はワーク搬送検査装置の検査部の構成と動作を示す図。
【図27】図27はワーク搬送検査装置の検査部の構成と動作を示す図。
【図28】図28はワーク搬送検査装置の検査部の構成と動作を示す図。
【図29】図29はワーク搬送検査装置の検査部の構成と動作を示す図。
【図30】図30はワーク搬送検査装置の方向変換部及び検査部の動作に係るタイムチャート。
【図31】図31は比較例によるワーク搬送検査装置の平面図。
【図32】図32は比較例のワーク収納孔の斜視図。
【図33】図33は比較例のワーク収納孔に収納されているワークを示す斜視図。
【図34】図34は比較例におけるリニアフィーダ内のワークの搬送状態を示す平面図。
【図35】図35は比較例におけるリニアフィーダ内のワークの搬送状態を示す側面図。
【図36】図36は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図37】図37は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図38】図38は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図39】図39は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図40】図40は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図41】図41は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図42】図42は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図43】図43は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図44】図44は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図45】図45は比較例の検査部の構成と動作を示す図。
【図46】図46は比較例の検査部の動作に係るタイムチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
発明の実施の形態
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0025】
図1乃至図30は本発明の実施の形態を示す図である。
【0026】
図1および図2に示すように、ワーク搬送検査装置Xは水平方向に配置されたテーブルベース1と、テーブルベース1上に回転自在に配置され直方体形状のワークWを収納するワーク収納孔4を有し間歇回転する円形の搬送テーブル(搬送体)2と、搬送テーブル2の外縁に沿って各々配置された分離供給部6、方向判別部7、方向変換部8、検査部9および分類排出部10とを備えている。
【0027】
このうち搬送テーブル2は図示されない駆動機構の作用により、中心軸3の周囲に時計回りの搬送方向(矢印Aの向き)に沿って間歇移動すなわち間歇回転する。搬送テーブル2の周縁部(外縁)には上述のように、図2に示すワークWを個別に収納する複数のワーク収納孔4が設けられている。
【0028】
また搬送テーブル2の外方には、ワークWを搬送テーブル2に向けて矢印Bの方向に搬送する直線状のリニアフィーダ5が配置されている。リニアフィーダ5の終端部分は搬送テーブル2の周縁部に位置し、そこにワークWを個別にワーク収納孔4に収納する分離供給手段としての分離供給部6が上述のように設置されている。
【0029】
ワークWがワーク収納孔4に収納された状態で搬送テーブル2が間歇回転すると、ワークWは矢印Aの方向に搬送される。方向判別部7はワークWの方向を判別し、方向変換部8は方向判別部7の判別結果に基づいてワークWの方向を変換し、検査部9はワークWの特性検査を行い、分類排出部10は検査部9における検査結果に基づいてワークWを所定の等級に分類して各等級に対応する図示されない排出箱に向けて排出する。ワーク収納孔4の上面は、分離供給部6から分類排出部10に至る搬送テーブル2の回転経路において、テーブルカバー21により覆われている。さらに、搬送テーブル2の周縁部の外側に沿って、搬送テーブル2を囲む形状のガード壁22が設置されている。
【0030】
ここでワークWは直方体形状の発光ダイオード(LED)であり、長手方向を形成する4面のうち1面に発光面Waが形成されるとともに、発光面Waに隣接する面(電極面)Wbに電極Wc1及びWc2が形成されている(図2参照)。電極Wc1はアノードで、電極Wc2はカソードであり、電極Wc1とWc2との間に電極Wc1側がプラスになるように直流電圧を印加すると発光面Waが発光する。電極Wc1及びWc2の極性表示Wxが発光面Waの角部に設けられている。図2の場合、極性表示Wxに近い電極Wc2がカソードである。このように、発光面に隣接する面に電極が形成されているLEDをサイドビューLEDといい、多くの製品が市販されている。
【0031】
ワーク収納孔4の拡大斜視図を図3、図6及び図7に示す。ただし、簡単のために、テーブルカバー21及びガード壁22は省略してある。
【0032】
図3、図6及び図7に示すように、各ワーク収納孔4は搬送テーブル2の外方に向けた開口部41Aを有する第1孔4aと、第1孔4aよりも搬送テーブル2の外方側に位置して、第1孔4aの開口部41Aにおいて第1孔4aと直交する第2開口41Bを有する第2孔4bとにより構成される。ワーク収納孔4の下面はテーブルベース1の上面となっている。
【0033】
図3、図6及び図7に示すように、ワーク収納孔4の第1孔4aの第1開口41Aは搬送テーブル2の外縁2Aから内側に向って搬送方向Aに直交して延び、搬送方向Aに直交する姿勢をとるようワークWを収納するようになっている。また第2孔4bの第2開口41Bは搬送テーブル2の外縁2Aに沿って搬送方向Aに平行に延び、搬送方向Aに平行に延びる姿勢をとるようワークWを収納するようになっている。
【0034】
そしてワーク収納孔4は第1孔4aと第2孔4bとからなり、平面T字形形状を有している。
【0035】
また、第1孔4aは壁面4a、4a、4aから形成され、ワークWは図2における長手方向の一方の端面Wd又はWeが第1開口部41Aから搬送テーブル2の外側を向いた姿勢で、第1孔4a内に収納される。その際、下面に発光面Waが位置するようにワークWを第1孔4a内に収納すると間歇回転時にテーブルベース1との摩擦が生じて発光面Waが損傷するおそれがある。また、第1孔4a内において壁面4aや4aに発光面Waが対向するようにワークWを収納すると、搬送テーブル2が矢印Aの方向に間歇回転するため、回転開始時や停止時に発光面Waが壁面4a或いは4aに衝突して、発光面Waを損傷するおそれがある。また、検査部9において発光面Waに対向して波長や輝度等の検査を行うセンサを設置する位置は、搬送テーブル2の上側或いは下側が好ましい。
【0036】
これらの理由により、分離供給部6によりワーク収納孔4にワークWを収納する際には、第1孔4aの上面に発光面Waが位置するようにワークWが収納される。このとき、図2において電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbは、端面WdとWeのうちいずれが搬送テーブル2の外側を向くかによって、壁面4a或いは4aのいずれかに対向することになる。
【0037】
また、第2孔4bは、方向変換部8により第1孔4a内のワークWの方向を90°回転させたものを収納するために使用される。また、図3において第1孔4aを構成する壁面のうち、搬送テーブル2の外縁2Aと反対側に位置する壁面4aのテーブルベース1に近接した箇所には連通溝4aが開口している。
【0038】
連通溝4aは、搬送テーブル2のテーブルベース1側の面において、図1における中心軸3に向って延びている。そして、分離供給部6、方向判別部7、方向変換部8において、テーブルベース1内に設置された真空源或いは圧縮エア源に連通し、第1孔4a内を真空吸引したり、第1孔4a内に圧縮エアを供給したりする作用を有する。
【0039】
さらに、第2孔4bを構成する壁面のうち、搬送テーブル2の内側に位置する壁面4bのテーブルベース1に近接した箇所には連通溝4bが開口している。連通溝4bは方向変換部8においてテーブルベース1内に設置された真空源に連通し、第2孔4b内を真空吸引する作用を有する。
【0040】
次に図8乃至図11により、方向判別部7および方向変換部8について説明する。方向判別部7は第1孔4a内のワークWの方向を判別するものである。ここで図8は図1におけるM線方向矢視図である。図8に示すように、方向判別部7におけるテーブルカバー21には、第1孔4a内に収納されたワークWの上面に対向する箇所に、透明材料からなるモニタ窓71が形成されている。そして、モニタ窓71の上方には、第1孔4a内に収納されたワークWの発光面Waを撮像可能な撮像手段72が設置され、撮像手段72はその上方において支柱73により支えられている。
【0041】
支柱73は撮像手段72の直上で搬送テーブル2の外側に向けて曲がり、支柱73は図示されていないが、搬送テーブル2の外側上方において再度テーブルベース1側に向けて曲がり、テーブルベース1に接続されている。
【0042】
また、第1孔4aの連通溝4aはテーブルベース1内に設置された図示されない真空源に接続され、第1孔4aに収納されているワークWは壁面4aに吸着される。方向判別部7において、ワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbが、第1孔4aの壁面4aに対向して収納されている場合を斜視図として示す(図6参照)。また、ワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbが、第1孔4aの壁面4aに対向して収納されている場合を斜視図として示す(図7参照)。ただし、簡単のために、これらの斜視図においてテーブルカバー21及びガード壁22は省略してある。
【0043】
図6と図7において、発光面Waに設けられたカソードを示す極性表示Wxの位置が異なっている。従って、図8における撮像装置72により発光面Waを撮像し、画像処理ソフトを用いて図6及び図7に示す極性表示Wxの位置を判別することにより、第1孔4a内のワークWの方向すなわち面Wbが壁面4a及び4aのいずれに対向しているかを判別することができる。
【0044】
このようにして、方向判別部7において第1孔4a内のワークWの方向を判別した後、再び搬送テーブル2が回転し、ワークWを方向変換部8に向けて搬送する。
【0045】
次に図9(a)(b)乃至図11により、方向変換部8について説明する。
【0046】
図9(a)に方向変換部8の拡大平面図を示す。ただし、図1における矢印Nの位置が、図9(a)において左側となるように表記している。また図9(b)に図1における矢印P方向透視図を示す。
【0047】
なお、図9(a)及び図9(b)においては、搬送テーブル2が停止しているが、第1孔4aにはワークWが収納されていない状態を示している。方向変換部8におけるテーブルカバー21には、ワーク収納孔4の上面に対向する箇所に、透明材料からなる円形のセンサ窓82が設けられている。そして、ガード壁22の第1孔4aと対向する位置には、第1孔4aと同様の形状をもつ停止溝81aが形成されている。
【0048】
停止溝81aはワークWを第1孔4aと同様の姿勢で収納することができる形状を有している。そして、センサ窓82の上側の停止溝81aの直上となる箇所に、光センサ83が、支柱88に支えられて設置されている。
【0049】
支柱88は搬送テーブル2の外側に向けて延びており、図示されていないが、搬送テーブル2の外側上方において再度テーブルベース1側に向けて曲がり、テーブルベース1に接続されている。光センサ83は停止溝81aに向けて光を当て、反射光を検出することによって、ワークWが停止溝81aに収納されているか否かを検知する。
【0050】
ワーク収納孔4及び停止溝81aの下側のテーブルベース1内には、図示されない駆動機構の作用により搬送テーブル2と同一平面内で回転する円柱形の回転シャフト84が設置されている。回転シャフト84の内部は空洞となっており、回転シャフト84の上端面84aはテーブルベース1上面と略同一平面である。そして、回転シャフト84の回転方向は、上端面84aをテーブルベース1の上方から見たときに時計回り及び反時計回りのいずれも可能である。
【0051】
回転シャフト84の内部には、図示されない駆動機構の作用により回転シャフト84と一体に回転自在かつ回転シャフト84内を上下方向に進退自在の吸着ノズル85が、回転シャフト84の下方から挿入されている。
【0052】
回転シャフト84と吸着ノズル85の詳細な構造を図10及び図11に示す。図10は回転シャフト84と吸着ノズル85のそれぞれの構造及び回転シャフト84に吸着ノズル85を挿入するときの位置関係を示し、また、図11は回転シャフト84に吸着ノズル85を挿入して一体化したときの状態を示す。
【0053】
図10において、回転シャフト84の上端面84aにはワークWを収納可能な形状のワーク引込孔84bが、回転シャフト84の内部の空洞に連通して形成されている。また、回転シャフト84の周縁部には、上端面84aから少し下方に離れた位置に、回転シャフト84の外周よりも内側にへこんだ真空吸引溝84cが、回転シャフト84の側面を一周して形成されている。真空吸引溝84cの壁面には、回転シャフト84の内部に連通するシャフト吸引孔84dが、上端面84aを矢印Q1の方向から見たときに対角線上に向かい合うように2組、すなわち4箇所形成されている。また、吸着ノズル85の上端にはワーク引込孔84bに挿入可能な形状を有する先端部85aが形成され、先端部85aの上面85asには先端吸引孔85bが2箇所形成されている。先端部85aの上面85asの形状は、図2に示すワークWの発光面Waの形状と略同一である。
【0054】
吸着ノズル85の周縁部には、2つの壁面85cが先端部85aの長手方向両端面と同一平面に形成されている。また、先端部85aと壁面85cとの境界線に近い壁面85cには、吸着ノズル85の内部において先端吸引孔85bに連通するノズル吸引孔85dが、上面85asを矢印Q2の方向から見たときに対角線上に向かい合うように2箇所形成されている。
【0055】
同様に、壁面85cが形成されていない吸着ノズル85の側面にも、ノズル吸引孔85dが上面85asを上側から見たときに対角線上に向かい合うように2箇所形成されている。吸着ノズル85は、回転シャフト84の下側から矢印R方向に挿入されると、回転シャフト84のワーク引込孔84bに吸着ノズル85の先端部85aが挿入されて、図11に示すように一体化される。このとき、吸着ノズル85の先端部85aの上面85asと回転シャフト84の上端面84aが同一平面になった状態で、吸着ノズル85のノズル吸引孔85dは回転シャフト84のシャフト吸引孔84dと略同一位置になる。
【0056】
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用、すなわちワーク搬送検査方法について説明する。
【0057】
図1において、ワークWが図示されないパーツフィーダに供給されると、その作用によりワークWは長手方向を進行方向としてリニアフィーダ5に移載される。そして、リニアフィーダ5は振動によりワークを矢印Bの方向に搬送し、その途中で図示されない整列手段によって図2に示されるワークWの発光面Waをリニアフィーダ5の上面側に揃える。この様子を、図1中の領域Tの拡大平面透視図として図4に示す。
【0058】
一方、図2においてワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbは、図1における矢印L1方向から見た側或いは矢印L2方向から見た側のいずれか一方に位置する。この様子の一例を図1中の矢視L2拡大透視図として図5に示す。図5において、リニアフィーダ5により搬送されるワークWのうち、右側から数えて1番目、3番目、4番目のワークWは、矢印L2方向から見た側に面Wbを向けている。
【0059】
このような状態でリニアフィーダ5により一列連続搬送されたワークWは、リニアフィーダ5の終端部分に到達して、停止している搬送テーブル2の周縁部においてワーク収納孔4の第1孔4aの開口部41Aと対向する。そして、この対向部分に設置された分離供給部6の作用によりワークWは1個ずつに分離される。さらに搬送テーブル2が分離供給部6に停止している間、図3に示す連通溝4aがテーブルベース1内に設置された図示されない真空源に連通し、第1孔4aの内部が真空吸引されるため、ワークWは図6又は図7に示すように第1孔4aに収納される。その際、上述のように分離供給部6に対向する搬送テーブル2の上面はテーブルカバー21により覆われているため、ワーク収納孔4の内部は密閉性が保たれ、真空吸引が効率的に行われる。
【0060】
次に搬送テーブル2が図1に示す矢印Aの方向に間歇回転し、ワークWが方向判別部7に到達すると搬送テーブル2が停止する。このような間歇回転は、分離供給部6、方向判別部7、方向変換部8、検査部9、分類排出部10の各部間において行われ、間歇回転中は、図3に示す連通溝4aは真空源に連通することがないので、第1孔4a内のワークWに遠心力が作用する。
【0061】
しかし、図1に示すガード壁22が設けられているので、ワークWは第1孔4aから搬送テーブル2の外方に飛び出すことはない。また、テーブルカバー21がワーク収納孔4の上面を覆っているため、間歇回転中に発生する振動によってワークWが第1孔4aから搬送テーブル2の上方に飛び出すことはない。
【0062】
上述のようにワークWが方向判別部7に到達すると、搬送テーブル2が停止する。そして方向判別部7の撮像手段72によりワークWの発光面Waが撮像され、極性表示Wxの位置を判別することにより、第1孔4a内のワークWの方向が判別される。その後搬送テーブル2が再び回転して、ワークWが方向変換部8へ送られる。
【0063】
次に方向変換部8の動作について、図12乃至図22を用いて詳述する。ここで図12(a)(b)は、第1孔4a内にワークWを収納した状態で、ワーク収納孔4が図9(a)(b)に示す方向変換部8に停止した様子を示す。図12(a)(b)におけるワークW近傍の拡大図を図13(a)(b)に示す。
【0064】
図13(a)(b)に示すように、第1孔4a内の連通溝4aは、テーブルベース1内に設置された制御配管86aを経由して切替弁87aに接続されている。またテーブルベース1内には真空源11及び圧縮エア源12が設置されており、切替弁87aは制御配管86aを真空源11又は圧縮エア源12に接続する機能を有する。図13(b)において、切替弁87aは制御配管86aを真空源11側に接続しており、このため第1孔4a内は真空吸引され、ワークWは壁面4aに吸引される。
【0065】
この場合、第1孔4aの上面はテーブルカバー21により覆われているため、第1孔4aの内部は密閉性が保たれ、真空吸引が効率的に行われる。また、停止溝81a内の壁面81bに開口する連通溝81cは、方向変換部8におけるガード壁22の下面において搬送テーブル2の外側に向けて延びており、テーブルベース1内に設置された制御配管86bを経由して切替弁87bに接続されている。切替弁87bは制御配管86bを真空源11又は圧縮エア源12のいずれにも接続しない状態にしている。以下の説明において、この状態を中立と呼ぶ。また、吸着ノズル85の先端部85aの長手方向は、第1孔4aの長手方向に一致している。
【0066】
(吸着ノズル85の初期位置)
そして、先端部85aの長手方向の一端面は、停止溝81aの壁面81bと略同一平面上に位置している。また、回転シャフト84の上端面84a及び吸着ノズル85の先端部85aの上面85as(図10参照)は、テーブルベース1上面と略同一平面である。これが、吸着ノズル85の初期位置となる。また、図10に示すシャフト吸引孔84dは、ノズル吸引孔85d及びテーブルベース1内に設置された制御配管86cを経由して切替弁87cに接続されている。切替弁87cは中立である。
【0067】
さらに、図13(a)に示す第2孔4b内の2個の連通孔4bは、搬送テーブル2の下面に設けられた図示されない真空溝及びテーブルベース1内に設けられた図示されない配管を経由して、図13(b)に示す真空源11に接続されている。これにより、第2孔4b内は常時真空吸引されている。なお、第2孔4bの上面はテーブルカバー21によって覆われているため、第2孔4bの内部は密閉性が保たれ、真空吸引が効率的に行われる。
【0068】
図13(a)(b)の状態から、切替弁87aが圧縮エア源12に接続され、切替弁87bが真空源11に接続される。この様子を図14(a)(b)に示す。図14(b)において、切替弁87a、87bの作用により、第1孔4a内に圧縮エアが供給され、停止溝81a内は真空吸引されるため、ワークWは第1孔4aから停止溝81aに向けて矢印Hの方向に移動を開始する。この場合、連通溝4aはエア噴出装置として機能する。さらに時間が経過したときの状態を図15(a)(b)に示す。
【0069】
図15(a)(b)に示すように、ワークWは停止溝81a内の壁面81bに当接して停止し、停止溝81a内に収納される。この状態で、ワークWの長手方向両端面(図2におけるWdおよびWe)は、吸着ノズル85の先端部85aの長手方向両端面と略同一平面上にある。そして、停止溝81aの直上部分に形成されている透明なセンサ窓82の上側に配置された光センサ83から停止溝81a内に向けて当てられた光の反射が、ワークWが停止溝81aに収納されたことによって変化するので、光センサ83はこの変化を検出して、ワークWが停止溝81aに収納されたことを検知する。そして、切替弁87a、87bは中立になり、切替弁87cは真空源11に接続される。これにより、停止溝81a内のワークWは吸着ノズル85の先端部85aの上面85as(図10参照)に真空吸引される。この状態の直後の様子を図16(a)(b)に示す。
【0070】
(吸着ノズル85の退避位置)
図16(b)において、吸着ノズル85はワークWを吸着した状態で、図示されない駆動機構の作用により、回転シャフト84内を矢印Jの方向に下降する。すなわち吸着ノズル85はワークWを吸着した状態で、搬送テーブル2の搬送方向およびワークWの長手方向に直交する下方へ移動する。そして、ワークWの上面である発光面Waがテーブルベース1の上面よりもやや下に到達すると停止する。そして吸着ノズル85は退避位置をとる。この状態を図17(a)(b)に示す。
【0071】
次に、図示されない駆動機構の作用により、吸着ノズル85はワークWを吸着した状態で、回転シャフト84と一体に図18のように時計回り(矢印Kの方向)に90°回転する。回転が完了した状態を図19(a)(b)に示す。ここで、ワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbは、図6のように第1孔4aに収納された状態において図3に示す壁面4aに予め対向している。このため、このような時計回りの回転が完了すると、図19(a)(b)に示すように、面Wbが搬送テーブル2の外側に向けられることになる。また、図19(a)(b)において、テーブルベース1内のワークWの直上位置には、第2孔4bが位置しており、その長手方向はワークWの長手方向に一致している。
【0072】
このようにワークWの回転が完了すると、図20(a)(b)に示すように、吸着ノズル85はワークWを吸着した状態で、図示されない駆動機構の作用により、回転シャフト84内を矢印Yの方向に上昇する。そして、吸着ノズル85の先端部85aの上面85as(図10参照)がテーブルベース1の上面に一致すると停止し、切替弁87cは中立となる(吸着ノズル85の初期位置)。
【0073】
この状態を図21(a)(b)に示す。図21(a)(b)において、ワークWは第2孔4bに収納され、図21(a)に示す第2孔4b内の2個の連通溝4bは、上述のように図21(b)に示す真空源11に接続されている。これにより、第2孔4b内のワークWは真空吸引され、ワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbは搬送テーブル2の外側方向を向いている。また、ワークWの発光面Waは第2孔4bの上側に向いている。このように第2孔4b内に収納されたワークWの様子を、斜視図として図22に示す。図21(a)(b)に示すようにワークWが第2孔4bに収納されて真空吸引され、切替弁87cが中立となることによって、ワークWと吸着ノズル85の先端部85aの上面85as(図10参照)とは容易に離間するようになる。
【0074】
そして、図21(a)(b)の状態で、吸着ノズル85は回転シャフト84と一体に反時計回り(図18に示す矢印Kと逆の方向)に90°回転する。回転が完了すると、吸着ノズル85は図13(a)(b)に示す初期位置に戻る。
【0075】
以上の説明においては、ワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbが図6のように第1孔4aの壁面4aに対向しており、図18において吸着ノズル85及び回転シャフト84は時計回りであるとしたが、方向判別部7において、ワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbが図7のように第1孔4aの壁面4aに対向していると判別された場合には、方向変換部8においてワークWを吸着した吸着ノズル85及び回転シャフト84の回転方向は反時計回り(図18に示す矢印Kと逆の方向)となる。
【0076】
その後、搬送テーブル2が回転し、ワークWが検査部9へ送られる。この検査部9にワークWが到達すると、搬送テーブル2が停止し、検査部9において、プローブ92a及び92bをワークWの電極Wc1およびWc2に当接させて光学特性検査が実施される(図23乃至図29)。
【0077】
なお、検査部9における光学特性検査は、電極Wc1およびWc2との間に直流電圧を印加して発光面Waを発光させ、発光面Waに対向して設けられたセンサにより光の波長、輝度等の光学的特性を検査するものである。
【0078】
その後プローブ92a及び92bがワークWの電極Wc1及びWc2から離間して、搬送テーブル2が再び回転し、ワークWは分類排出部10に送られる。
【0079】
分類排出部10に到達したワークWは、検査部9において実施した光学的特性検査の結果に基づいてあらかじめ決定された所定の等級に分類される。そして、各等級に対応した図示されない排出箱に向けて、図示されない排出機構の作用により排出される。
【0080】
次に方向変換部8及び検査部9の動作についてさらに詳述する。
【0081】
図30は方向変換部8及び検査部9の動作に係るタイムチャートである。図30中の「テーブル回転/停止」がHレベルの間は搬送テーブル2が回転し、Lレベルの間は搬送テーブル2が停止している。また、「検査」がHレベルの間は図24乃至図28に示すように、検査部9においてプローブ92a及び92bをワークWの電極Wc1及びWc2に当接させて光学特性検査を実施し、プローブ92a及び92bをワークWの電極Wc1及びWc2から離間させる。また、「ワーク移動」がHレベルの間は図13乃至図15のように、方向変換部8においてワークWを第1孔4aから停止溝82aに移動させる。
【0082】
また、「ワーク下降」がHレベルの間は図15乃至図17のように、方向変換部8においてワークWが吸着ノズル85に吸着された状態で、回転シャフト84内を下降する。また、「ワーク回転」がHレベルの間は図17乃至図19のように、方向変換部8においてワークWが吸着ノズル85に吸着された状態で、回転シャフト84と一体で90°回転する。また、「ワーク上昇」がHレベルの間は図19乃至図21のように、方向変換部8においてワークWが吸着ノズル85に吸着された状態で、回転シャフト84内を上昇する。また、「ノズル回転戻り」がHレベルの間は図21から図13のように、方向変換部8においてワークWが第2孔4bに収納されて吸着ノズル85がワークWを開放した状態で、初期位置に戻る。
【0083】
図30において、検査部9における検査の所要時間t1は従来技術における所要時間t1(図46)と略同一で130msである。その理由は、いずれの所要時間も、プローブの進退に要する時間とプローブを電極に当接させた状態で測定に要する時間の合計であるためである。ここで、図30における所要時間t2の「ワーク移動」、所要時間t3の「ワーク下降」、所要時間t4の「ワーク回転」、所要時間t5の「ワーク上昇」、所要時間t6の「ノズル回転戻り」は、いずれも方向変換部8における動作である。そして、これらの動作は搬送テーブル2が停止している間に、検査部9における検査と並行して行われている。
【0084】
そして、方向変換部8における各動作の所要時間の一例として、t2=10ms、t3=20ms、t4=20ms、t5=20ms、t6=20msがあり、これらの合計はt2+t3+t4+t5+t6=90msとなる。この時間は、検査部9における検査の所要時間よりも短い。
【0085】
このように、本発明においては、方向変換部8の動作が検査部9の動作と並行して行われ、かつ方向変換部8の動作時間が検査部9の動作時間より短い。このため、図30において搬送テーブル2の停止時間であるT1、すなわち実質的な検査時間は、検査部9において検査自体を行う時間であるt1に等しい130msである。後述する比較例のタイムチャートを示す図46においては、搬送テーブル200の停止時間であるT2、すなわち実質的な検査時間が、検査部900において検査自体を行う時間であるt1に対してワークWをワーク収納孔400から移動させる時間t7およびt8を加算した時間となり、約38%増加する。
【0086】
これに対して本発明の場合は、上述のように、搬送テーブル2の停止時間であるT1、すなわち実質的な検査時間は、検査部9において検査自体を行う時間であるt1よりも増加することはない。このため全体の作業効率を向上させることができる。
【0087】
なお上記実施の形態においては、分離供給部6において第1孔4aに収納されたワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbは、壁面4a或いは4aのいずれかに対向するとして説明したが、リニアフィーダ5でワークWを搬送する際に、あらかじめ面Wbの方向を揃えておき、分離供給部6において第1孔4aに収納されたワークWの面Wbが、例えば壁面4aに常に対向するようにしておいてもよい。この場合、方向判別部7を省略し、方向変換部8において吸着ノズル85がワークWを吸着した状態で回転シャフト84とともに90°回転する方向を、常に時計回りにしておく。
【0088】
また、上記実施の形態においては、検査部9における検査項目を光学的特性として説明したが、検査部9における検査項目は、光学的特性に限定されるものではない。
【0089】
さらに、上記実施の形態においては、検査手段として検査部9を1個配置した装置について説明したが、検査部の個数は1個に限定されるものではない。
【0090】
また、上記実施の形態においては、検査部9の後に、検査部9において実施した検査の結果に基づいてワークをあらかじめ決定された所定の等級に分類して、各等級に対応した図示されない排出箱に向けて排出する分類排出部10を配置した装置について説明した。ここで、分類排出部10に代えて、検査の結果に基づいてワークWを良品と不良品とに分類して、それぞれに対応する排出箱に排出する排出部を配置しても良く、また同様にワークを分類して、不良品のみを排出した後で、良品をキャリアテープの凹部に挿入してカバーテープを貼付するテーピング部を配置しても良い。
【0091】
また、上記実施の形態においては、搬送テーブル2が水平に設置されている場合について説明したが、搬送テーブル2が垂直に設置された場合、或いは傾斜して設置された場合にも適用することが可能である。
【0092】
また、上記実施の形態においては、搬送体として回転する円形の搬送テーブル2を用いた例を示したが、搬送体として回動する無端搬送ベルトを用いてもよい。
【0093】
比較例
次に本発明の比較例について図31乃至図46により説明する。比較例によるワーク搬送検査装置の平面図を図31に示す。ワーク搬送検査装置X1は、固定されたテーブルベース1と、テーブルベース1上に配置された搬送手段としての搬送体である円形の搬送テーブル200とを有している。搬送テーブル200は図示されない駆動機構の作用により、中心軸3の周囲に時計回り(矢印Aの向き)に間歇移動すなわち間歇回転する。搬送テーブル200の周縁部にはワークWを個別に収納する複数のワーク収納孔400が設けられている。
【0094】
搬送テーブル200の外方には、ワークWを搬送テーブル200に向けて矢印Bの方向に搬送する直線状のリニアフィーダ500が配置されている。リニアフィーダ500の終端部分は搬送テーブル200の周縁部に位置し、そこにワークを個別にワーク収納孔400に収納する分離供給手段としての分離供給部600が設置されている。ワークがワーク収納孔400に収納された状態で搬送テーブル200が間歇回転すると、ワークは矢印Aの方向に搬送される。この搬送経路に沿って、検査手段としての検査部900及び分類排出手段としての分類排出部10が配置されている。検査部900はワークの特性検査を行い、分類排出部10は検査部900における検査結果に基づいてワークを所定の等級に分類して各等級に対応する図示されない排出箱に向けて排出する。
【0095】
ワーク収納孔400の上面は、分離供給部600から分類排出部10に至る搬送テーブル200の回転経路において、テーブルカバー21により覆われている。さらに、搬送テーブル200の周縁部の外側に沿って、搬送テーブル200を囲む形状のガード壁22が設置されている。
【0096】
ここでワークWは直方体形状の発光ダイオード(LED)であり、長手方向を形成する4面のうち1面に発光面Waが形成されるとともに、発光面Waに隣接する面Wbに電極Wc1及びWc2が形成されている(図2参照)。電極Wc1はアノードで、電極Wc2はカソードであり、電極Wc1とWc2との間に電極Wc1側がプラスになるように直流電圧を印加すると発光面Waが発光する。電極Wc1及びWc2の極性表示Wxが発光面Waの角部に設けられている。図2の場合、極性表示Wxに近い電極Wc2がカソードである。このように、発光面に隣接する面に電極が形成されているLEDをサイドビューLEDといい、多くの製品が市販されている。
【0097】
ワーク収納孔400の拡大斜視図を図32に示す。図32に示すように、ワーク収納孔400は搬送テーブル200の外方に向けた開口部401を有する。ワーク収納孔400の下面はテーブルベース1の上面となっている。また、壁面402、403、404により開口部401を形成することにより、ワークWは図2における長手方向の一方の端面Wd又はWeが開口部401から搬送テーブル200の外方を向いた姿勢で、ワーク収納孔400内に収納される。ここで、ワークWの発光面Waは透明樹脂製であるため、搬送する際に損傷しないように注意する必要がある。また、検査部における特性検査は、電極Wc1とWc2との間に直流電圧を印加して発光面Waを発光させ、光の波長、輝度等の光学的特性を検査するものである。従って、発光面Waに対向してこれらの検査を行うセンサを設置する必要がある。
【0098】
ここで、ワーク収納孔400を取り囲む各面のうち、下面に発光面Waが位置するようにワークWを収納すると、間歇回転時にテーブルベース1との摩擦が生じて発光面Waを損傷するおそれがある。また、壁面402や403に発光面Waが対向するようにワークWを収納すると、搬送テーブル200が矢印Aの方向に間歇回転するため、回転開始時や停止時に発光面Waが壁面402或いは403に衝突して、発光面Waを損傷するおそれがある。
【0099】
一方、検査部900において発光面Waに対向して波長や輝度等の検査を行うセンサを設置する位置は、搬送テーブル200の上側或いは下側が好ましい。これらの理由により、ワークWをワーク収納孔400内に収納する際には、ワーク収納孔400の上面に発光面Waが位置するように収納される。このとき、電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbは、端面WdとWeのうちいずれが開口部401から搬送テーブル200の外方を向くかによって、壁面402或いは403のいずれかに対向する。しかし、ここでは後述する検査部900に設置されたプローブ903a及び903bと電極Wc1及びWc2との位置関係から、図33のように、矢印Aで示される搬送テーブル200の回転方向に対して後方となる壁面403に面Wbが対向するように収納される。
【0100】
また、図32においてワーク収納孔400を構成する壁面のうち、開口部401の反対側に位置する壁面404のテーブルベース1に近接した箇所には連通孔405が開口している。連通孔405は、分離供給部600、検査部900、分類排出部10等において真空源或いは圧縮エア源に連通し、ワーク収納孔400内を真空吸引したり、ワーク収納孔400内に圧縮エアを供給したりする作用を有する。
【0101】
次にこのような構成からなる比較例の作用について以下に詳述する。図31において、ワークWが図示されないパーツフィーダに供給されると、その作用によりワークWは長手方向を進行方向としてリニアフィーダ500に移載される。そして、リニアフィーダ500は振動によりワークWを矢印Bの方向に搬送し、その途中で図示されない整列手段によって、図2に示されるワークWの発光面Waをリニアフィーダ500の上面側に揃えるとともに、図2においてワークWの電極Wc1及びWc2が形成されている面Wbを矢印Lから見た側に揃える。これらの様子を、図31中の領域Tの拡大平面透視図として図34に、また図31中の矢視L拡大透視図として図35に示す。図34及び図35の状態で面の方向を揃えてリニアフィーダ500により一列連続搬送されたワークWは、リニアフィーダ500の終端部分に到達して、停止している搬送テーブル200の周縁部においてワーク収納孔400の開口部401と対向する。
【0102】
そして、この対向部分に設置された分離供給部600の作用によりワークWは1個ずつに分離され、さらに搬送テーブル200が分離供給部600に停止している間は、図32に示す連通孔405が図示されない真空源に連通してワーク収納孔400の内部が真空吸引される。このためワークWが図34に示すようにワーク収納孔400に収納される。その際、上述のように分離供給部600に対向する搬送テーブル200の上面はテーブルカバー21により覆われているため、ワーク収納孔400の内部は密閉性が保たれ、真空吸引が効率的に行われる。
【0103】
次に搬送テーブル200が間歇回転し、ワークWが検査部900に到達すると搬送テーブル200が停止する。このような間歇回転は、分離供給部6、検査部900、分類排出部10の各部間において行われ、間歇回転中は、図32に示す連通孔405は真空源に連通することがないので、ワーク収納孔400内のワークWに遠心力が作用する。しかし、図31に示すガード壁22が設けられているので、ワークWはワーク収納孔400から搬送テーブル200の外方に飛び出すことはない。また、テーブルカバー21がワーク収納孔400の上面を覆っているため、間歇回転中に発生する振動によってワークWがワーク収納孔400から搬送テーブル200の上方に飛び出すことはない。
【0104】
検査部900の構成と動作を拡大平面図として図36乃至図45を用いて説明する。ここで、簡単のため、図36乃至図45においてテーブルカバー21及びガード壁22は省略してある。図36は搬送テーブル200が矢印Aの方向に間歇回転してワークWを検査部900に向けて搬送し、検査部900に停止する直前の様子を示す。検査部900において、搬送テーブル200の外方に検査部ブロック901が配置され、検査部ブロック901内には、搬送テーブル200が停止した際にワーク収納孔400の開口部401に対向する位置に、ワーク収納孔400からワークWを搬送テーブル200の外方に引き出して収納することが可能な形状を有する検査室902が形成されている。また、検査部ブロック901内には、検査室902に対して搬送テーブル200の回転方向(矢印A)の後側に、図示されない直流電圧源に接続され、図示されない駆動機構の作用により検査室902に向けて進退自在のプローブ903a及び903bが設置されている。
【0105】
検査室902の壁面のうち、ワーク収納孔400から最も遠い壁面904のテーブルベース1に隣接する位置には、連通孔905が設けられている。連通孔905はテーブルベース1内に設置された制御配管906を経由して切替弁907に接続され、切替弁907は制御配管906を真空源908又は圧縮エア源909に接続する。
【0106】
すなわち、切替弁907が制御配管906と真空源908とを接続すると検査室902内は真空吸引され、切替弁907が制御配管906と圧縮エア源909とを接続すると検査室902内に圧縮エアが供給される。また、切替弁907は制御配管906を真空源908又は圧縮エア源909のいずれにも接続しない状態にすることもできる。
【0107】
以下の説明において、この状態を中立と呼ぶ。中立の場合、検査室902内は真空吸引されず、また検査室902内に圧縮エアの供給も行われない。この場合、検査室902は検査部ブロック901内に設けられているため、その内部は密閉性が保たれ、真空吸引及び圧縮エア供給が効率的に行われる。また、ワーク収納孔400内の壁面404に設けられた連通孔405(図32参照)は、ワーク収納孔400が検査部900付近に位置する間に、テーブルベース1内に配置された制御配管910を経由して切替弁911に接続され、切替弁911は真空源908及び圧縮エア源909に接続されている。すなわち、切替弁911が制御配管910と真空源908とを接続するとワーク収納孔400内は真空吸引され、切替弁911が制御配管910と圧縮エア源909とを接続するとワーク収納孔400内に圧縮エアが供給される。また、切替弁911は制御配管910を真空源908又は圧縮エア源909のいずれにも接続しない状態にすることもできる。
【0108】
切替弁907の場合と同様に、以下の説明において、この状態を中立と呼ぶ。中立の場合、ワーク収納孔400内は真空吸引されず、またワーク収納孔400内に圧縮エアの供給も行われない。この場合、上述のようにテーブルカバー21がワーク収納孔400の上面を覆っているため、ワーク収納孔400の内部は密閉性が保たれ、真空吸引及び圧縮エア供給が効率的に行われる。
【0109】
図36において、プローブ903a及び903bは停止している。また、切替弁907は中立であり、切替弁911は真空源908に接続されている。図37は搬送テーブル200が検査部900に停止した直後の様子を示す。ワークWが収納されたワーク収納孔400の開口部401は検査室902と対向している。このとき、ワーク収納孔400内は真空吸引されているため、ワークWはワーク収納孔400内に保持されている。
【0110】
ここで、切替弁907を切り換えて真空源908に接続するとともに、切替弁911を切り換えて圧縮エア源909に接続する。図38にこの切り換えを実施した直後の様子を示す。切り換えにより、検査室902内は真空吸引され、ワーク収納孔400内には圧縮エアが供給されるため、ワークWはワーク収納孔400から検査室902に向けて矢印Cの方向に移動を開始する。
【0111】
この状態から更に時間が経過すると、図39に示すようにワークWはワーク収納孔400から取り出されて検査室902の壁面904に当接して停止する。ワークWが停止すると、切替弁911を切り換えて中立にする。
【0112】
次に、図40に示すように、プローブ903a及び903bが初期位置から検査室902に向けて矢印Dの方向に進出を開始する。
【0113】
そして、この状態から更に時間が経過すると、図41に示すように、プローブ903a及び903bは図2に示すワークWの電極Wc1及びWc2に当接する。ここで、プローブ903a及び903bが図40に示す矢印Dの方向に進出して、ワークWの電極Wc1及びWc2に確実に当接する。このため、ワークWをワーク収納孔400に収納する際には、上述のように電極Wc1及びWc2が設けられた面Wb(図2参照)が、図33に示すように、矢印Aで示される搬送テーブル200の回転方向に対して後方となる壁面403に対向するように収納される。
【0114】
プローブ903a及び903bがワークWの電極Wc1及びWc2に当接すると、ワークWに直流電圧が印加され、図2に示す発光面Waが発光する。上述のように発光面Waはワーク収納孔400の上面に向けて収納されており、ワークWが検査室902内に収容された状態では検査室902の上面に対向している。検査室902の上面側の検査ブロック901内には図示されないセンサが設置されており、発光面Waが発光するとその光を受光して波長、光度等の光学的特性の検査を行う。検査が終了すると、図42に示すようにプローブ903a及び903bが矢印Eの方向に退出を開始してワークWの電極Wc1及びWc2から離間する。そして、更に時間が経過すると、図43に示すようにプローブ903a及び903bは元の位置に戻って停止する。この状態で、切替弁907を切り換えて圧縮エア源909に接続するとともに、切替弁911を切り換えて真空源908に接続する。切り換えにより、検査室902内には圧縮エアが供給され、ワーク収納孔400内は真空吸引されるため、ワークWは検査室902からワーク収納孔400に向けて矢印Fの方向に移動を開始する。
【0115】
この状態から更に時間が経過すると、図44に示すようにワークWはワーク収納孔400の壁面404に当接して停止し、ワーク収納孔400に戻される。この状態で、切替弁907を切り換えて中立にする。この後、図45のように搬送テーブル200は矢印Aの方向に回転を開始し、ワークWは分類排出部10に向けて搬送される。分類排出部10に到達したワークWは、検査部900において実施した光学的特性検査の結果に対応してあらかじめ決定された所定の等級に分類される。そして、各等級に対応した図示されない排出箱に向けてワーク収納孔400内に圧縮エアを供給して排出される。
【0116】
以上のような比較例におけるワーク搬送検査装置X1には、以下の問題がある。
【0117】
すなわち、図46は検査部900の動作に係るタイムチャートであり、図46に示すように「テーブル回転/停止」がHレベルの間は搬送テーブル200が回転し、Lレベルの間は搬送テーブル200が停止している。また、「ワーク取り出し」がHレベルの間は図38乃至図39のようにワークWをワーク収納孔400から検査室902に取り出す。また、「検査」がHレベルの間は図40乃至図43のようにプローブ903a及び903bをワークWの電極Wc1及びWc2に当接させて光学特性検査を実施した後、プローブ903a及び903bをワークWの電極Wc1及びWc2から離間させる。また、「ワーク戻し」がHレベルの間は図43から図44のようにワークWを検査室902からワーク収納孔400に戻す。
【0118】
図46において、所要時間t7の「ワーク取り出し」、所要時間t1の「検査」、所要時間t8の「ワーク戻し」の3つの動作が行われ、それらの所要時間の合計が搬送テーブル200の停止時間T2であることがわかる。所要時間の一例として、t1=130ms、t7=25ms、t8=25msがあり、T2=t1+t7+t8=180msとなる。すなわち、「検査」の所要時間130msに「ワーク取り出し」と「ワーク戻し」の各所要時間が加算されて180msに増加し、搬送テーブル200の停止時間T2が「検査」のみの場合よりも180ms/130ms≒1.38、すなわち約38%長くなっていることを意味する。これは実質的な検査時間が約38%長くなっていることと同じである。検査部900において「ワーク取り出し」と「ワーク戻し」が必要な理由は、ワークWがサイドビューLEDであり、図2のように発光面Waと電極Wc1及びWc2が形成される面Wbとが隣接しているためである。
【0119】
サイドビューLEDは需要が多く、生産が急速に増加している部品であるため、検査時間の短縮が強く望まれているが、比較例に示すワーク搬送装置の場合、上記の数値例で言えば検査時間が約38%長くなり、検査時間の短縮という要求に応えることが困難である。
【0120】
これに対して本発明によれば、検査部において検査工程を中断することなく連続して行なうことができ、全体としての作業効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0121】
1 テーブルベース
2 搬送テーブル
3 中心軸
4 ワーク収納孔
4a 第1孔
4b 第2孔
5 リニアフィーダ
6 分離供給部
7 方向判別部
8 方向変換部
9 検査部
10 分類排出部
11 真空源
12 圧縮エア源
21 テーブルカバー
22 ガード壁
71 モニタ窓
72 撮像手段
81 センサ窓
82a 停止溝
83 光センサ
84 回転シャフト
85 吸着ノズル
92a、92b プローブ
W ワーク
Wa ワークの発光面
Wb ワークの電極面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体形状のワークを収納する複数のワーク収納孔を有し、間歇移動によりワークを搬送方向に沿って搬送する搬送体と、
搬送体に設けられ、ワークをワーク収納孔に収納する分離供給手段と、
搬送体に設けられ、ワーク収納孔内のワークの方向変換を行う方向変換手段と、
搬送体に設けられ、ワーク収納孔内のワークの特性検査を行う検査手段と、を備え、
各ワーク収納孔はそれぞれワークを異なる姿勢で収納する第1孔と第2孔とを有し、T字形に構成され、
第1孔は搬送体の外縁から内側に向って搬送方向に直交して延び、搬送方向に直交する姿勢をとるようワークを収納し、第2孔は搬送体の外縁に沿って搬送方向に平行に延び、搬送方向に平行する姿勢をとるようワークを収納し、
分離供給手段はワークを第1孔に収納し、方向変換手段は第1孔内のワークを搬送体の外方に移動させ、90°回転させて第2孔に収納し、検査手段は第2孔に収納されたワークのうち搬送体の外側方向を向く面に対して特性検査を行うことを特徴とするワーク搬送検査装置。
【請求項2】
方向変換手段は、第1孔内のワークを吸着して搬送体の搬送方向およびワークの長手方向に直交する方向外方に移動させ、ワークを90°回転させて第2孔内に収納する吸着ノズルを有することを特徴とする請求項1記載のワーク搬送検査装置。
【請求項3】
方向変換手段は第1孔内のワークをワークの長手方向外方へ引出すエア噴出装置を更に有することを特徴とする請求項2記載のワーク搬送検査装置。
【請求項4】
分離供給手段と方向変換手段との間に、第1孔内のワークの方向を判別する方向判別手段が配置されていることを特徴とする請求項1記載のワーク搬送検査装置。
【請求項5】
方向変換手段は、方向判別手段の判別結果に応じてワークを時計回り或いは反時計回りに90°回転させることを特徴とする請求項4記載のワーク搬送検査装置。
【請求項6】
搬送体は円形の搬送テーブルであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のワーク搬送検査装置。
【請求項7】
搬送体は無端の搬送ベルトであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のワーク搬送検査装置。
【請求項8】
請求項1記載のワーク搬送検査装置を用いたワーク搬送検査方法において、分離供給手段によりワークを搬送手段に設けられたワーク収納孔に収納する分離供給工程と、
搬送体の間歇移動によりワークを搬送する搬送工程と、
方向変換手段によりワークの方向変換を行う方向変換工程と、
検査手段によりワークの特性検査を行う検査工程とを備え、
分離供給工程において分離供給手段はワークを第1孔に収納し、方向変換工程において方向変換手段は第1孔内のワークを搬送体の外方に移動させ、90°回転させて第2孔に収納し、検査工程において検査手段は第2孔に収納されたワークのうち搬送体の外側方向を向く面に対して特性検査を行なうことを特徴とするワーク搬送検査方法。
【請求項9】
方向変換工程において、方向変換手段は、第1孔内のワークを吸着して搬送体の搬送方向およびワークの長手方向に直交する方向外方に移動させ、ワークを90°回転させて第2孔内に収納する吸着ノズルを有することを特徴とする請求項8記載のワーク搬送検査方法。
【請求項10】
方向変換工程において、方向変換手段は第1孔内のワークをエア噴出装置によりワークの長手方向外方へ引出すことを特徴とする請求項9記載のワーク搬送検査方法。
【請求項11】
分離供給工程と方向変換工程との間に、方向判別手段によって第1孔内のワークの方向を判別する方向判別工程が行なわれることを特徴とする請求項8記載のワーク搬送検査方法。
【請求項12】
方向変換工程において、方向変換手段は方向判別工程の判別結果に応じてワークを時計回り或いは反時計回りに90°回転させることを特徴とする請求項11記載のワーク搬送検査方法。
【請求項13】
搬送体は円形の搬送テーブルであることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか記載のワーク搬送検査方法。
【請求項14】
搬送体は無端の搬送ベルトであることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか記載のワーク搬送検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【公開番号】特開2012−246102(P2012−246102A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−119544(P2011−119544)
【出願日】平成23年5月27日(2011.5.27)
【出願人】(591009705)株式会社 東京ウエルズ (47)
【Fターム(参考)】