説明

一置換及び二置換のオキシコドン化合物及び組成物

本発明は医薬化合物及び組成物に関し、それはオキシコドンに結合した化学的部分を含み、過剰摂取の可能性を大きく減少させるようになっている。適正な用量で投与されたとき、その医薬的組成物はオキシコドンと同等の治療的活性を与え、また、持続放出特性及び/又は小さい副作用を与えることもできる。さらに、本発明の化合物と組成物は、オキシコドンの中毒及び中毒になりやすいことを防止するために有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学的部分をオキシコドンに付加してなる医薬的化合物、組成物及びその使用方法に関する。これらの発明は、様々な有益な効果を与える。ある発明は、オキシコドンが過剰摂取されたり乱用されたりする可能性を大きく減少させる。例えば、ある発明は、一般的な用量範囲で投与されたときに親オキシコドンと同様の治療活性を与えるが、高用量で投与されたときに過剰摂取の可能性が減少する。これは、何も結合していない形態で投与されるオキシコドンと比較して、オキシコドンの生物学的利用能が制限されるためである。また、急性疼痛や慢性疼痛のために、その使用に応じて速く又はゆっくり放出されるように、プロドラッグを設計することができる。さらに、本発明の化合物と組成物により、オキシコドンの服用に伴う副作用を減少させることができる。
【背景技術】
【0002】
処方せん及びカウンタードラッグによる偶然又は故意の過剰摂取は、重大な健康問題であり、その結果として毎年数千人の死者が出ている。薬物の過剰摂取は、深刻で高まりつつある問題である。それは、子供が重大さを知らずに錠剤を飲み込んだときなどに偶然に起こり、又は、自殺企図などで故意に起こる。また、違法薬物ユーザーにおける著しく強いストリートドラッグによる偶然の過剰摂取は、極めてありふれている。救急診療部は、およそ1994年から2000年までに増大した多数の薬物について報告している。これらには、アンフェタミン(10,118から18,555、83.4%増)、カルバマゼピンなどの抗痙攣薬(9,358から14,642、56.5%増)、カリソプロドールなどの筋肉弛緩剤(12,223から19,001、55.5%増)、SSRI抗鬱薬、三環系抗鬱薬などの精神治療薬(190,467から220,289、15.7%増)、ベンゾジアゼピンなどの抗不安薬、鎮静剤、睡眠薬(74,637から103,972、27.7%増)、及び、コデイン、ヒドロコデイン、メタドン、オキシコドン、プロポキシフェンなどの麻薬性鎮痛薬(44,518から99,317、123.1%増)が含まれている。
【0003】
さまざまな処方を通じて、過剰摂取の潜在的な有害な影響を妨げようと模索がなされている。例えば、オピオイドは、経口投与の前に剤形が崩壊した場合、又は非経口で与えられた場合に、オピオイドの影響を弱めるように設計された特別の処方で拮抗薬と組み合わされている。徐放性のコンセルタ(メチルフェニデート)は、鼻吸入又は注射による投与を不可能にするために、ペーストで処方されている。組成物は、適度に投与されたときに嘔吐が起こらず、過剰量が摂取されたときに嘔吐が誘発される量の催吐薬で被覆されており、その結果、過剰摂取が防止される。これらの方法は、従来の放出制御処方と同様に、効果がなく回避されることが多い。
【0004】
オピオイドオキシコドンは、ペルコダン、ペルコセット、ロキシセット、チロックスの原料である。これは、半合成の麻薬性鎮痛薬であり、テバインから誘導される。経口剤形において、多くはアスピリン、フェナセチン、カフェインと組み合わせて利用される。通常の成人用量は、6時間毎に塩酸塩又はテレフタル酸塩として2.5〜5mgである。これは通常、中程度に激しい痛みを緩和するために用いられるが、これはまた、モルヒネ型の薬物依存を生起させる。治療上の血漿濃度は、10〜100ng/mLであり、有害な血漿濃度は、200ng/mL超である。
【0005】
したがって、過剰摂取の可能性を低減させ、及び/又は、巧みな操作を妨害し、その上、さまざまなタイプの痛みのために必要とされる痛覚消失を与える、薬学的に効果的なオキシコドン化合物、組成物及びその使用方法を作り出すための改善された方法が必要とされる。好ましくは、脳への組成物の吸収は、防止、又は十分に弱められ、及び/又は、経口投与以外の経路で投与されたときに遅延される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】オキシコドンの番号付与の仕組みを示す。
【図2】6位に結合したオキシコドンを示す。
【図3】6位と14位に結合したオキシコドンを示す。
【図4】14位に結合したオキシコドンを示す。
【図5】二置換のペプチドオキシコドン化合物の経口投与の生物学的利用能を示す。
【図6】一置換のペプチドオキシコドン化合物の経口投与の生物学的利用能を示す。
【図7】非天然型単独アミノ酸オキシコドン化合物の経口投与の生物学的利用能を示す。
【図8】二置換のペプチドオキシコドン化合物の経鼻投与の生物学的利用能を示す。
【図9】二置換のペプチドオキシコドン化合物の経鼻投与の生物学的利用能を示す。
【図10】二置換のペプチドオキシコドン化合物の経鼻投与の生物学的利用能を示す。
【図11】二置換のペプチドオキシコドン化合物の静脈投与の生物学的利用能を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、共有結合修飾を通してオキシコドンの薬物動態学的特性と薬理学的特性を変化させることに関する。オキシコドンへの化学的部分の共有結合により、以下の1つ以上を変化させることができる:オキシコドンの吸収速度、吸収範囲、代謝、分布、排泄(ADME薬物動態学的特性)。したがって、急性疼痛や慢性疼痛のために、その使用に応じて速く又はゆっくり放出されるように、これらの性質の1つ以上の変更を設計することができる。さらに、これらの性質の1つ以上の変更により、オキシコドンの服用に伴う副作用を減少させることができる。
【0008】
本発明の1つの特徴には、通常の治療的用量が投与されたときにオキシコドンの生物学的利用能(濃度−時間曲線下面積;AUC)が薬学的効果量のオキシコドンを与える、オキシコドン結合体が含まれる。しかし、用量を増加させると、親オキシコドンと比較して共有結合修飾されたオキシコドンの生物学的利用能は減少し始め、これは経口投与の形態において顕著である。薬理学的用量を超えると、オキシコドン結合体の生物学的利用能は、親オキシコドンと比較して大きく減少する。高用量時の生物不学的利用能の相対的減少は、オキシコドン結合体の用量が意図された処方の用量を超えたときに得られる強い高揚感を減少させる。これは言い換えると、偶然又は意図的とにかかわらず、乱用の可能性を減少させる。
【0009】
本発明は、化学的部分に共有結合したオキシコドンからなるオキシコドンプロドラッグを提供する。そのオキシコドンプロドラッグは、共有結合を有する結合体としても特徴付けられる。それらは、条件付生物可逆誘導体(「CBD」)としても特徴付けられる。
【0010】
一実施形態において、オキシコドンプロドラッグ(ここで説明する1つの式の化合物)は、遊離オキシコドンを超える以下の利点の1つ以上を有している。オキシコドンプロドラッグは、治療的用量よりも多く投与されたとき、例えば処方された用量より多く投与されたときに低い薬理的活性を示すことによって、過剰摂取を防止することができる。しかし、オキシコドンプロドラッグが治療的用量で投与されたとき、オキシコドンプロドラッグは、非結合オキシコドンを投与したときに得られるのと同様な薬理的活性を保持することができる。また、オキシコドンプロドラッグは、オキシコドンを放出させようと企てる不正な薬屋によって用いられるような条件下で安定性を示すことによって、乱用を防止することができる。オキシコドンプロドラッグは、非経口の経路、特に不正使用時によく用いられる静脈注射(「シューティング」」)、経鼻(「スノーティング」)、及び/又は、吸入(「スモーキング」)の経路、を経由して投与されたときに低い生物学的利用能を示すことによって、乱用を防止することができる。したがって、オキシコドンプロドラッグは、オキシコドン乱用に伴う陶酔効果を減らすことができる。このように、オキシコドンプロドラッグは、オキシコドンプロドラッグが製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたとき、例えばオキシコドンプロドラッグを治療的用量を超えて、又は非経口の投与経路を経由して使用したときに、乱用及び/又は過剰摂取の可能性を防止し及び/又は減少させることができる。
【0011】
好ましくは、オキシコドンプロドラッグは、治療的用量を超えて投与されたときに、オキシコドンの毒性基準を超えて増加しない血清放出曲線を有している。オキシコドンプロドラッグは、遊離オキシコドンと比較して、低いオキシコドン吸収速度及び/又は高いクリアランス速度を示すことができる。オキシコドンプロドラッグは、定常状態の血清放出曲線を示すこともできる。好ましくは、オキシコドンプロドラッグは、生物学的利用能を与えるが、Cmaxスパイキング又は高い血清濃度を防止する。
【0012】
オキシコドンは、X、Zと称する1つ以上の化学的部分に結合することができる。化学的部分は、化学的部分に結合しているときのオキシコドンの薬理学的活性を、非結合(遊離)オキシコドンよりも減少させる部分であれば何でもよい。結合した化学的部分は、自然発生的であってもよく合成物質であってもよい。一実施形態において、本発明は、式IA又はIBのオキシコドンプロドラッグを提供する。
O−X−Z (IA)
O−Z−X (IA)
ここで、Oはオキシコドンであり;
それぞれのXは独立して、化学的部分であり;
それぞれのZは独立して、アジュバントとして振る舞い少なくとも1つのXと異なる化学的部分であり;
nは1から50、好ましくは1から10のインクリメントであり;及び
mは0から50、好ましくは0のインクリメントである。
mが0のとき、オキシコドンプロドラッグは式(II)の化合物である。
O−X (II)
ここで、それぞれのXは独立して、化学的部分である。
【0013】
式(II)は、オキシコドンに物理的に結合した化学的部分を表すように書くこともできる。
O−X−(X)n−l (III)
ここで、Oはオキシコドンであり;Xは化学的部分であり、好ましくは単独のアミノ酸であり;それぞれのXは独立して、Xと同じ又は異なる化学的部分であり;及びnは1から50のインクレメントである。
【0014】
OはオキシコドンでありXで置換されており、下記の構造IV、V、又はVIを有していてもよく、ここでAとBはXの結合可能位置を表している。
【0015】
【化1】

【0016】
別の実施形態において、オキシコドンの3位及び/又はN位は、リンカーを有し又は有しない化学的部分で置換されていてもよい。オピオイドをこれらの位置で置換する方法については米国特許第5,610,283号を参照せよ。化学的部分には、限定されるものではないが、下記の表1に掲載された任意のキャリアペプチドが含まれる。
【0017】
本発明の化合物、組成物及び方法は、過剰摂取の可能性を減少させ、乱用又は依存症の可能性を減少させ、及び/又は、高い毒性又は最適状態に及ばない放出特性に関してオキシコドンの特性を改善する。以下の理論に限定されることを望むことなく、我々は、いくつかの場合において、過剰摂取予防が、治療的に処方された量よりも多いプロドラッグからオキシコドンの放出を制限する、加水分解の位置における自然通門機序に起因すると考えている。したがって、乱用防止は、プロドラッグにより放出されるオキシコドンから得られる「ラッシュ」と「ハイ」を制限し、特定の化学的部分に対して投与の代替経路の有効性を制限することによって与えられる。
【0018】
本発明は、オキシコドンの共有結合修飾を利用して、特定の投与経路、例えば経口以外の経路におけるADMEを変更し、過剰摂取を生じさせ又は乱用される可能性を減少させる。オキシコドンは、非修飾オキシコドンと比べて、治療的であるとみなされた用量を超えた用量、例えば製造業者の使用説明書に整合しない用量において、その薬理学的活性を減少させるように共有結合修飾される。治療を意図した低い用量で投与されたとき、共有結合修飾されたオキシコドンは、効果的な薬理学的活性を保持している。オキシコドンの共有結合修飾は、従来の化学による任意の化学的部分の結合を含む。好ましくは、その化学的部分はキャリアペプチドである。
【0019】
さらに、オキシコドン結合体の具体的な実施形態を説明するために、時には本発明は、アミノ酸、ジペプチド、トリペプチド、テトラペプチド、ペンタペプチド、又はヘキサペプチドに結合したオキシコドンであると説明される。結合の好適な長さと他の好適な実施形態は、ここで説明される。好適なキャリアは表1と表2に掲載されている。
【0020】
処方された薬を乱用する者は、通常、薬を鼻から吸い込むか注射することによって、強い高揚感を増大させようと努める。これらの投与の経路は、薬の吸収速度と吸収範囲を増大させ、より急速な瞬時に近い効果を与える。これは、その効果を受ける中枢神経系に達する薬の量を増大させる。本発明の特定の実施形態において、共有結合修飾されたオキシコドンの生物学的利用能は、親オキシコドンと比較して、経鼻投与及び静脈注射の経路により摂取されるときに大きく減少する。したがって、薬を鼻で吸い込み注射する違法な手法はその利点を失い、すなわち中枢神経系の効果は弱められる。
【0021】
本発明の別の実施形態において、その組成物の溶解度と溶出速度は、腸内で、粘膜表面で、又は血流内で遭遇する生理学的条件下において大きく変更される。別の実施形態において、溶解度と溶出速度は、オキシコドンプロドラッグの生物学的利用能を大きく減少させ、それは治療を意図した用量を超えたときに顕著である。別の実施形態において、生物学的利用能の減少は、経口投与において発生する。別の実施形態において、生物学的利用能の減少は、経鼻投与において発生する。別の実施形態において、生物学的利用能の減少は、静脈注射において発生する。
【0022】
本発明の別の特定の実施形態において、共有結合修飾されたオキシコドンは経口投与形態(例えば、錠剤、カプセル、カプレット、液体分散など)で提供されたときに、不正な処理に対する大きな抵抗力を有する。例えば、錠剤の粉砕又はカプセルの崩壊は、本発明の組成物が摂取されたときのオキシコドンの吸収速度と吸収量を実質的に増加させない。
【0023】
本発明の別の実施形態は、患者に本発明の化合物と組成物を投与することからなる痛覚消失を与える組成物と方法を提供する。別の実施形態は、患者の痛み、すなわち激しい慢性的な痛みを治療するための組成物又は方法を提供する−ただし、異なった結合体が激しい痛みと慢性的な痛みに用いられる可能性がある。
【0024】
オキシコドンは、キャリアペプチドにC−末端、N−末端、又はキャリアペプチドの側鎖を通じて結合してもよい。好ましくは、オキシコドンは、キャリアペプチドのC−末端に結合する。キャリアペプチドのオキシコドンへの結合を除いて、さらに置換されたり保護されたりはしないことが望ましい。一実施形態において、化学的部分は、オキシコドンへの結合点以外に、1以上の遊離型のカルボキシ及び/又はアミン末端及び/又は側鎖基を有している。化学的部分は、このような遊離型の状態であってもよく、エステルやその塩であってもよい。
【0025】
本発明の別の実施形態は、安全にオキシコドンを送達するための組成物又は方法であり、治療的効果量の前記オキシコドンを与えることを含み、そのオキシコドンは、化学的部分に共有結合しており、ここで前記化学的部分は、非結合オキシコドンを送達したときと比較して、オキシコドンの吸収速度を減少させる。
【0026】
本発明の別の実施形態は、薬物毒性を減少させるための組成物と方法であり、患者に化学的部分に結合したオキシコドンを与えることを含み、ここで前記化学的部分は、前記オキシコドンの治療的範囲内を超えた用量で与えられたときに、オキシコドンのクリアランス速度を増加させる。
【0027】
別の実施形態は、薬物毒性を減少させる組成物と方法を提供し、それは患者に化学的部分に共有結合したオキシコドンを与えることを含み、ここで前記化学的部分は、非結合オキシコドンの治療的範囲内を超えた用量で与えられたときに、オキシコドンの毒性基準を超えて増加しない血清放出曲線を与える。
【0028】
別の実施形態は、50%致死量(LD50)の毒性範囲を減少又は排除する組成物を提供し、それは化学的部分に共有結合したオキシコドンを含む組成物を与えることを含む。
【0029】
本発明の別の実施形態は、持続放出オキシコドン組成物のための組成物と方法であり、化学的部分に共有結合したオキシコドンを与えることを含み、ここで前記化学的部分は、長期間、例えば8〜24時間又はそれ以上にわたって、オキシコドンの濃度が治療的範囲内にあって毒性範囲未満であるような速度におけるオキシコドンの放出を与える。
【0030】
本発明の別の実施形態は、オキシコドンの生物学的利用能を減少させ又は中毒放出特性を妨げるための組成物と方法であり、化学的部分に共有結合したオキシコドンを含み、ここで前記結合オキシコドンは定常状態の血清放出曲線を保持し、その曲線は治療的に効果的な生物学的利用能を与え、前記オキシコドンの治療的範囲内を超えた用量で与えられたときに、非結合オキシコドンと比較して、スパイキング又は血清濃度の上昇を防止する。
【0031】
本発明の別の実施形態は、オキシコドンのCmaxスパイクを防止する一方、さらに治療的に効果的な生物学的利用能曲線を与えるための組成と方法であり、化学的部分に共有結合したオキシコドンからなる。
【0032】
別の実施形態において、組成物は非結合オキシコドンと比較して大幅に低い毒性を有する。別の実施形態において、組成物は経口投与による過剰摂取の可能性を減少又は排除する。別の実施形態において、組成物は注射による過剰摂取の可能性を減少又は排除する。
【0033】
本発明はさらに、乱用の可能性を減少させるようにオキシコドンを改造するための組成と方法を提供する。本発明の組成物と方法は、オキシコドンの異なった化学的部分への共有結合を通じて、薬学的用量を調節するためのさまざまな方法を提供する。一実施形態は、過剰摂取を防止する方法を提供し、それは個人に化学的部分に共有結合したオキシコドンを投与することを含む。
【0034】
本発明の別の実施形態は、薬学的組成物の乱用と陶酔効果を減少させ又は防止するための方法であり、前記組成物を必要とするヒトにそれを投与又は処方することを含み、ここで前記組成物は、オキシコドンに共有結合した化学的部分を有しており、それは組成物が製造業者の取扱説明書に整合しない方法で、又は、オキシコドンから過剰摂取の可能性を大幅に増大させる方法で使用されたときに、オキシコドンの薬学活性が大きく減少するようになっている。
【0035】
本発明の別の実施形態は、薬学的組成物の乱用と陶酔効果を減少させ又は防止するための方法であり、前記組成物を摂取することを含み、ここで前記組成物は、オキシコドンに共有結合した化学的部分を有しており、それは組成物が製造業者の取扱説明書に整合しない方法で、又は、オキシコドンから過剰摂取の可能性を大幅に減少させる方法で使用されたときに、オキシコドンの薬学活性が大きく減少するようになっている。
【0036】
本発明の別の実施形態は、前記のいずれかの方法であって、ここで前記薬学的組成物は経口投与に適合し、及びここで前記オキシコドンは、組成物が経鼻や静脈注射などの非経口で投与されたとき前記化学的部分から開放されにくい。好ましくは、前記オキシコドンは、胃、腸管、又は血清に存在する酸及び/又は酵素の存在下で前記化学的部分から開放されてもよい。
【0037】
本発明の別の実施形態は、ここで説明される任意の方法であって、ここで前記組成物は、実質的な陶酔感なしで治療効果をもたらす。好ましくは、前記オキシコドンは、治療的にオキシコドン単独と比較したときと生物学的に同等なAUCを与え、陶酔感を引き起こすCmaxを与えない。
【0038】
本発明の別の実施形態は、薬学的組成物の乱用を減少させ又は防止するための方法であり、前記組成物を必要とするヒトにそれを経口投与することを含み、ここで前記組成物は、オキシコドンに共有結合したアミノ酸又はペプチドを含み、それは組成物が製造業者の取扱説明書に整合しない方法で使用されたときに、オキシコドンの薬学活性が大きく減少するようになっている。
【0039】
別の実施形態は、薬学的組成物の過剰摂取を防止する方法であり、前記薬学的組成物を必要とするヒトにそれを経口投与することを含み、ここで前記組成物はオキシコドンの過剰摂取を引き起こす可能性を大きく減少させるようにオキシコドンに共有結合したキャリアペプチドを含む。
【0040】
別の実施形態は、薬学的組成物の陶酔効果を減少させ又は防止するための方法であり、前記組成物を必要とするヒトにそれを経口投与することを含み、ここで前記組成物は、組成物が製造業者の取扱説明書に整合しない方法で使用されたときに、オキシコドンの薬学活性が大きく減少するようにオキシコドンに共有結合したキャリアペプチドを含む。
【0041】
本発明の列挙されたそれぞれの方法のために、化学的部分へオキシコドンを結合させることを通じて下記の特性を獲得してもよい。一実施形態において、化合物の毒性は、非結合状態のオキシコドン又はその塩として送達されたときよりも大幅に低くてもよい。別の実施形態において、経口投与による過剰摂取の可能性は減少し又は排除される。別の実施形態において、経鼻投与による過剰摂取の可能性は減少し又は排除される。別の実施形態において、注射投与による過剰摂取の可能性は減少し又は排除される。
【0042】
本発明の別の実施形態において、前記結合はエステル結合又は炭酸結合である。本発明の別の実施形態において、前記オキシコドンは化学的部分にケトン及び/又はヒドロキシルを通じて共有結合している。
【0043】
本発明の組成物と方法はオキシコドンを提供し、それは、化学的部分に結合したときに、改善された生物学的利用能曲線及び/又はより安全なCmax及び/又は生物学的利用能の小さい曲線下面積を通じて、オキシコドンのより安全な及び/又はより効果的な用量を与え、それは治療的濃度を超えた用量で摂取された乱用薬物において顕著である。結果として、本発明の組成物と方法は、改善された痛覚消失に関する治療方法を提供することができる。
【0044】
好ましくは、オキシコドンプロドラッグは、非結合オキシコドンと比較して、少なくとも約60%、より好ましくは、少なくとも約70%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、99%のAUC(曲線下面積)のオキシコドンの経口生物学的利用能を示す。好ましくは、非結合オキシコドンと比較して、約70%より少ない、より好ましくは、約50%、30%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1%より少ないAUCの非経口生物学的利用能、例えば、経鼻生物学的利用能を示す。
【0045】
一実施形態において、オキシコドンプロドラッグは、非結合オキシコドンの80%から125%、80%から120%、85%から125%、90%から110%、又はそのインクレメントの薬理学的パラメータ(AUC、Cmax、Tmax、Cmin、及び/又はt1/2)を与える。その範囲は、対称であってもよいが対称である必要はなく、例えば85%から105%である。
【0046】
別の実施形態において、オキシコドンプロドラッグの毒性は、非結合オキシコドンよりも十分に小さい。例えば、好適な実施形態において、非結合オキシコドンの経口投与よりも、急性毒性は1倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、10倍少なく、又はそのインクレメントだけ少ない致死量である。
【0047】
上述の各実施形態について、明細書の全体にわたって説明された1以上の特徴は、明確に理解されるだろう。明細書の全体にわたって説明された化合物と組成物が、さまざまな新規の治療の方法、乱用の可能性の低減、毒性の低減、放出特性の改善などに用いることができることも理解されるべきである。一実施例は、1以上の:非結合オキシコドンよりも大幅に低いオキシコドンの毒性を有する結合体;共有結合した化学的部分が経口投与による過剰摂取の可能性を減少させ又は排除する結合体;共有結合した化学的部分が経鼻投与による過剰摂取の可能性を減少させ又は排除する結合体;及び/又は共有結合した化学的部分が注射による過剰摂取の可能性を減少させ又は排除する結合体:を得ることができる。
【0048】
本発明に基づいて、及びここで用いられるように、以下の用語は、別に明示的に示さなければ、以下の意味に定義される。
【0049】
本発明の化合物、組成物及び方法は「オキシコドン結合体」を使用するが、これはオキシコドンプロドラッグとも称される。
【0050】
本出願の全体を通じて、「化学的部分」−ときには「結合体」又は「キャリア」と称する−の使用は、オキシコドンが放出されるまで薬理学的活性を減少させる、天然又は合成の任意の化学物質を含むことを意味し、少なくともキャリアペプチド、グリコペプチド、炭水化物、脂質、核酸、ヌクレオシド、又はビタミンを含む。好ましくは、化学的部分は、一般に安全と認められる(「GRAS」)。
【0051】
本出願の全体を通じて、「キャリアペプチド」の使用は、天然アミノ酸、合成アミノ酸、及びそれらの結合を含むことを意味する。特に、キャリアペプチドは、少なくとも単独アミノ酸、ジペプチド、トリペプチド、オリゴペプチド、ポリペプチド、又は核酸−アミノ酸ペプチドを含むことを意味する。キャリアペプチドは、天然又は合成のアミノ酸のホモポリマー又はヘテロポリマーを構成することができる。
【0052】
用語「直鎖キャリアペプチド」の使用は、−C(O)−NH−結合、ここでは「ペプチド結合」とも称する、を介して結合しているが、キャリアペプチドの側鎖に沿って置換されていてもよい、アミノ酸を含むことを意味する。ペプチド結合を介して同時に挿入されていないアミノ酸、又はペプチド結合を通じて単独で挿入されていないアミノ酸は、直鎖キャリアペプチドの定義に含まれないことを意味する。
【0053】
用語「非置換キャリアペプチド」の使用は、−C(O)−NH−結合を介して結合し、キャリアペプチドの側鎖に沿ってほかには置換されていない、アミノ酸を含むことを意味する。ペプチド結合を介して同時に挿入されていないアミノ酸、又はペプチド結合を通じて単独で挿入されていないアミノ酸は、非置換キャリアペプチドの定義に含まれないことを意味する。
【0054】
「オリゴペプチド」は、2アミノ酸から10アミノ酸を含むことを意味する。「ポリペプチド」は、2から50のアミノ酸を含むことを意味する。
【0055】
「炭水化物」は、糖、スターチ、セルロース、及び関係する化合物を含む。より具体的な例としては、例えば、フルクトース、グルコース、ラクトース、マルトース、スクロース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン、エリトロース、リボース、リブロース、キシルロース、ガラクトース、マンノース、セドヘプツロース、ノイラミン酸、デキシトリン、及びグリコーゲンがある。
【0056】
「糖蛋白質」は、蛋白質に共有結合した炭水化物(又はグリカン)を含む化合物である。炭水化物は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類、又はその誘導体(例えば、スルホ基、又はリン酸基で置換された)であってもよい。
【0057】
「糖ペプチド」は、L−アミノ酸及び/又はD−アミノ酸からなるオリゴペプチドに結合した炭水化物を含む化合物である。糖アミノ酸は、任意の種類の共有結合によって単独アミノ酸に結合した糖類である。グリコシルアミノ酸は、グリコシル結合(O−、N−又はS−)を介してアミノ酸に結合した糖類を含む化合物である。
【0058】
「キャリア範囲」又は「キャリアサイズ」は、必要とされる効果に基づいて決定される。それは好適には1から12の化学的部分であり、1から8の部分が好ましい。別の実施形態において、結合する化学的部分の数は、特定の数字、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10などである。その代わりに、化学的部分は、その分子量に基づいて説明されてもよい。結合体の分子量は好ましくは約2,500kD未満であり、より好ましくは約1,500kD未満である。
【0059】
ここで用いられる「組成物」とは、オキシコドン結合体を含む任意の組成物を広く称するものである。「医薬組成物」とは、例えば免疫学的目的のオキシコドン結合体を除いた、医薬用途の条件に合った成分のみからなるオキシコドン結合体を含む任意の組成物のことをいう。
【0060】
「減少した」、「低減した」、「軽減した」、「低下した」などの語句の使用は、少なくとも1つのADME特性、又はAUC、Cmax、Tmax、Cmin、t1/2のうちの少なくとも1つに関して、薬理学的活性が少なくとも10%変化したことをいい、乱用の可能性及び過剰摂取の可能性を減らすために好ましいより大きい変化率を有することをいう。例えば、変化は、25%、35%、45%、55%、65%、75%、85%、95%、96%、97%、98%、99%、又はその他のインクレメントよりも大きくてもよい。
【0061】
語句「類似の薬理学的活性」の使用は、2つの化合物が実質的に同じAUC、Cmax、Tmax、Cmin、及び/又はt1/2パラメータを有することを意味し、好ましくは相互に約30%以内であり、より好ましくは約25%、20%、10%、5%、2%、1%、又はその他のインクレメント以内である。
【0062】
「Cmax」は、投与間隔の間に得られる体内の遊離オキシコドンの最大濃度として定義される。
【0063】
「Tmax」は、最大濃度の時間として定義される。
【0064】
「Cmin」は、投与後の体内のオキシコドンの最小濃度として定義される。
【0065】
「t1/2」は、体内のオキシコドンの量が半分の値に減少するのに必要な時間として定義される。
【0066】
この出願の全体を通じて、用語「インクレメント」は、例えば、10、1、0.1、0.01、などに最も近い、正確な度合いで変化する数値を定義するために用いられる。インクレメントは、任意の測定可能な正確な度合いで切り上げられてもよい。例えば、1から100の範囲又はそのインクレメントは、20から80、50から50、0.4から98、及び0.04から98.05などの範囲を含む。
【0067】
「急性の痛み」は、短時間続く鋭い又は激しい痛み又は不快感として定義される。好ましくは、短時間は、損傷性又は神経性の痛みは3か月未満、心因性の痛みは6か月未満である。
【0068】
「慢性の痛み」は、長期間続く穏やかから激しい痛みとして定義される。好ましくは、長期間は、損傷性又は神経性の痛みは3か月超、心因性の痛みは6か月超である。
【0069】
ここで用いられる「患者」とは、最も好適には治療を要する任意の動物と、痛みを有する動物を広く指す。患者は、ヒトなどの臨床患者、又はコンパニオン動物、飼い動物、家畜、外来動物、動物園の動物などの獣医の患者であってもよい。動物は、哺乳類、爬虫類、鳥類、両生類、又は無脊椎動物であってもよい。
【0070】
ここで用いられる「哺乳類」とは、ヒト、ヒトではない霊長類、ネコ科、イヌ科、ブタ、ウマ、ヒツジなどの、哺乳類の分類に含まれる任意のすべての温血脊椎動物を広く指す。
【0071】
ここで用いられる「前処理」とは、本発明のオキシコドン化合物又は組成物を受け入れる前に行われる任意のすべての準備、処理、又は手順を広く差す。
【0072】
ここで用いられる「治療する」又は「治療」とは、病気を防止すること、すなわち、病気にさらされ又は病気にかかりやすくなっているが、未だに病気の症状を経験せず表していない患者において、病気の臨床症状を発展させないようにすること、病気を抑制すること、すなわち、病気の発展又はその臨床症状を停止させ又は減少させること、及び/又は病気を取り除くこと、すなわち、病気の発展又はその臨床症状を後退させること、を広く差す。治療は、兆候及び/又は症状の緩和も含む。
【0073】
ここで用いられる「治療的効果量」とは、痛みを治療するために患者に投与されたとき、その痛みの治療に効果をもたらすのに十分な化合物の量のことを広く指す。「治療的効果量」は、化合物、病気及びその重症度、治療される患者の年齢、体重などに応じて変化する。オキシコドン化合物及び組成物の「効果的用量」及び「効果的量」とは、オキシコドンについて、治療又は予防に必要な量のことである。
【0074】
ここで用いられる「患者の選択」又は「患者のスクリーニング」とは、ここで説明される治療を受けるのに適した患者を選択することを広く差す。年齢、体重、病歴、投薬、手術、負傷、健康状態、疾患、病気、感染、性別、民族、遺伝子マーカー、多形性、皮膚色、ヒドロモルフォン治療に対する感受性に限られず、さまざまな因子が含まれる。なお、患者がここで説明される治療を受けるのに適しているかどうか決定するために、医師によって用いられるその他の因子が含まれる。
【0075】
ここで用いられる「診断」とは、患者が痛みを有しているかどうか、試験、評価、分析、決定することを広く差す。
【0076】
立体化学に関しては、本発明は、絶対立体配置に関係なく議論したすべての化合物を対象とすることを意図している。したがって、天然のL−アミノ酸が議論されれば、好ましくなくとも、D−アミノ酸の使用も含まれる。
【0077】
ここで列挙された各実施形態について、キャリアペプチドは1以上の天然(L−)アミノ酸:アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、プロリン、フェニルアラニン、セリン、トリプトファン、トレオニン、チロシン、及びバリン:を含んでいてもよい。その他の好適なアミノ酸としては、ベータアラニン、ベータロイシン、及び第三ロイシンがある。別の実施形態において、アミノ酸又はペプチドは、1以上のD−型の天然アミノ酸からなる。別の実施形態において、アミノ酸又はペプチドは、1以上の非天然、非標準的、又は合成の、アミノヘキサン酸、ビフェニルアラニン、シクロヘキシルアラニン、シクロヘキシルグリシン、ジエチルグリシン、ジプロピルグリシン、2,3−ジアミノプロピオン酸、ホモフェニルアラニン、ホモセリン、ホモチロシン、ナフチルアラニン、ノルロイシン、オルニチン、フェニルアラニン(4−フルオロ)、フェニルアラニン(2,3,4,5,6−ペンタフルオロ)、フェニルアラニン(4−ニトロ)、フェニルグリシン、ピペコリン酸、サルコシン、テトラヒドロイソキノリン−3−カルボン酸、及び第三ロイシンなどのアミノ酸からなる。別の実施形態において、アミノ酸又はペプチドは、1以上のアミノ酸アルコールからなる。別の実施形態において、アミノ酸又はペプチドは、1以上のN−メチルアミノ酸からなる。
【0078】
別の実施形態において、表に掲載された特定のキャリアは、20の天然アミノ酸の1つで置換された1以上のアミノ酸を有していてもよい。置換は、配列中のアミノ酸と比較して構造又は電荷が類似したアミノ酸でなされることが望ましい。例えば、イソロイシン(Ile)[I]はロイシン(Leu)[L]と非常に構造が類似しており、それに対してチロシン(Tyr)[Y]はフェニルアラニン(Phe)[F]と類似しており、それに対してセリン(Ser)[S]はトレオニン(Thr)[T]と類似しており、それに対してシステイン(Cys)[C]はメチオニン(Met)[M]と類似しており、それに対してアラニン(Ala)[A]はバリン(Val)[V]に類似しており、それに対してリジン(Lys)[K]はアルギニン(Arg)[R]に類似しており、それに対してアスパラギン(Asn)[N]はグルタミン(Gln)[Q]に類似しており、それに対してアスパラギン酸(Asp)[D]はグルタミン酸(Glu)[E]に類似しており、それに対してヒスチジン(His)[H]はプロリン(Pro)[P]に類似しており、及びグリシン(Gly)[G]はトリプトファン(Trp)[W]に類似している。別の実施形態では、好ましいアミノ酸置換は、20の必須アミノ酸に関連した親水性(すなわち、極性)又はその他の一般的特性にしたがって選択されてもよい。好適な実施形態が20の天然アミノ酸のGRAS特性を用いる一方、アミノ酸の本質的な特性に影響を与えないアミノ酸鎖に沿った重要でない置換も熟慮されることが理解される。
【0079】
オキシコドン結合体は、塩の形態であってもよい。薬学的に許容可能な塩、例えば、無毒の無機酸及び有機酸を添加した塩は、この分野で知られている。典型的な塩としては、限定するものではないが、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アムソン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カルシウムエデト酸塩、ショウノウ酸塩、カンフルスルホン酸塩、クエン酸塩、クラブラン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシルスルホン酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストル酸塩、エシル酸塩、エタンスルホン酸塩、フィンナル酸塩、グルセプト酸塩、グルコヘプタン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、グリコニルアルサニル酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン(hydrabamine)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、ラウリルスルホン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、ムケート(mucate)、ナフチル酸塩、ナプシレート(napsylate)、ニコチン酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、パモエート(pamoate)、パントテン酸塩、ペクチン酸塩、リン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ピバリン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、サッカリン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、スルホサリクレート(sulfosaliculate)、スラメート(suramate)、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクラート(teoclate)、トシラート(tosylate)、トリエチオジド(triethiodide)、ウンデカン酸塩、及び吉草酸塩などがある。
【0080】
本発明において、オキシコドンはケトン基とリンカーを経由してペプチドへ共有結合されてもよい。このリンカーは、1以上のヘテロ原子(O、S、Nなど)及び1以上の官能基(アミン、アミド、アルコール又は酸)を有している2〜6の原子を含む小さい直鎖又は環状の分子であってもよく、或いは、アミノ酸又は炭水化物のいずれかの短い鎖から構成されてもよい。例えば、グルコースがリンカーとして適している。
【0081】
本発明のさらに別の実施形態において、リンカーは、実質的にはペプチドの任意の側鎖が結合できる、すべての化学種の化合物からなるグループから選択されることができる。リンカーは、キャリアペプチドに共有結合するために、カルボン酸基、アルコール基、チオール基、オキシム基、ヒドラゾン基、又はアミン基などの官能性のペンダント基を有していなければならない。好適な一実施形態において、オキシコドンのアルコール基は、リンカーを経由してペプチドのN−末端に共有結合する。好適な別の実施形態において、オキシコドンのケトン基は、ケタールの構造を通じてリンカーに結合し、リンカーはキャリアペプチドに結合するペンダント基を有している。
【0082】
オキシコドンなどの活性剤のキャリアへの結合に関する付加的な情報は、それぞれ引用されることによってその全体がここに組み込まれる、米国特許第7,060,708号、及び/又は、PCT/US03/05524(WO 03/079972 A1)、及び/又は、PCT/US03/05525(WO 03/072046 A1)、及び/又は、米国特許出願公開US 2005/0176644 A1に見出すことができる。
【0083】
オキシコドンプロドラッグに加えて、本発明の医薬的組成物は、さらに1つ以上の医薬的添加物を含んでいてもよい。医薬的添加物としては、限定されるものではないが、賦形剤及び充填剤、結合剤及び固着剤、潤滑剤、滑走剤(glidants)、流動化剤、崩壊剤、キャリア溶媒、緩衝液、着色料、香味料、甘味料、防腐剤及び安定剤、吸着剤、及びこの分野で知られているその他の医薬的添加物、などの広い範囲の材料が含まれる。
【0084】
潤滑剤としては、これらに限定されないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸粉末、モノステアリン酸グリセリン、ベヘン酸グリセリン、シリカ、ケイ酸マグネシウム、コロイド状に酸化ケイ素、二酸化チタン、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、硬化植物油、タルク、ポリエチレングリコール、及び鉱物油、などがある。
【0085】
製剤用の表面剤としては、これらに限定されないが、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンソルビタン、ポロキサルコール(poloxalkol)、及び第四アンモニウム塩;ラクトース、マンニトール、グルコース、フルクトース、キシロース、ガラクトース、スクロース、マルトース、キシリトール、ソルビトール、カリウム、ナトリウム及びマグネシウムの塩化物、硫酸塩及びリン酸塩などの賦形剤;コロイド粘土などのゲル化剤;ゴムトラガカント又はアルギン酸ナトリウム、発泡混合物などの増粘剤;及びレシチン、ポリソルベート又はラウリル硫酸塩などの加湿剤などがある。
【0086】
着色料は、外観を改善するため、又は医薬的組成物の識別を助けるために使用されてもよい。21 C.F.R., Part 74を参照。典型的な着色料としては、D&C Red No.28、D&C Yellow No.10、FD&C Blue No.1、FD&C Red No.40、FD&C Green #3、FD&C Yellow No.6、及び食用インクがある。
【0087】
医薬的組成物が固形の剤形中、例えば、錠剤中に圧縮された実施形態において、結合剤は成分の結合を促進させることができる。結合剤としては、これらに限定されないが、当業者によって知られているその他の従来の結合剤と同様に、スクロース、ラクトース、及びグルコースなどの糖類;コーンシロップ;大豆多糖類、ゼラチン;ポビドン(例えば、Kollidon(登録商標)、Plasdone(登録商標));プルラン;微結晶性セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、Methocel(登録商標))、ヒドロキシプロピルセルロース(例えば、Klucel(登録商標))、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、及びメチルセルロースなどのセルロース誘導体;アクリル酸及びメタクリル酸の共重合体;カルボマー(例えば、Carbopol(登録商標));ポリビニルポリピロリジン、ポリエチレングリコール(Carbowax(登録商標));医薬の光沢剤;アルギン酸及びアルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩;アカシア、グアールガム、及びアラビアゴムなどのゴム;トラガカント;デキシトリン及びマルトデキシトリン;乳清などの牛乳誘導体;前ゼラチン化(pregelatinated)澱粉及び澱粉糊などの澱粉;硬化植物油;及びケイ酸マグネシウムアルミニウムがある。典型的な限定されない充填剤としては、糖、ラクトース、ゼラチン、澱粉、及び二酸化珪素がある。
【0088】
滑走剤(glidants)は、圧縮されていない固形剤形の流動性を改善することができ、投与の精度を改善することができる。滑走剤としては、これらに限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素、煙霧二酸化ケイ素、シリカゲル、タルク、三ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム又はカルシウム、粉末セルロース、澱粉、及び三塩基リン酸カルシウムがある。
【0089】
流動化剤としては、これらに限定されないが、フタル酸ジエチル、フタル酸ブチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クロノチック酸(cronotic acid)、プロピレングリコール、ヒマシ油、トリアセチン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン及びソルビトールなどの、疎水性流動化剤又は親水性流動化剤がある。流動化剤は、ポリマーを含む医薬組成物において、及び、軟カプセル剤及びフィルムで被覆された錠剤中で、特に有用である。
【0090】
香味料は、おいしさを改善し、特にチュアブル錠又は液状の剤形において有用であるかもしれない。香味料としては、これらに限定されないが、マルトール、バニリン、エチルバニリン、メントール、クエン酸、フマル酸、エチルマルトール、及び酒石酸がある。甘味料としては、これらに限定されないが、ソルビトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクロース、アスパルテーム、フルクトース、マンニトール、及び転化糖がある。
【0091】
防腐剤及び/又は安定剤は、保存性を改善し、これらに限定されないが、アルコール、安息香酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、及びエチレンジアミン四酢酸がある。
【0092】
崩壊剤は、医薬組成物の分解速度を増すことができる。崩壊剤としては、これらに限定されないが、アルギン酸とアルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸塩、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えば、Ac-Di-Sol(登録商標)、Primellose(登録商標))、コロイド状二酸化シリコン、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン(例えば、Kollidon(登録商標)、Polyplasdone(登録商標))、ポリビニルポリピロリジン(Plasone-XL(登録商標))、グアールガム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、メチルセルロース、微結晶性セルロース、ポラクリリン(polacrilin)カリウム、粉末セルロース、澱粉、前ゼラチン化(pregelatinized)澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウム(例えば、Explotab(登録商標)、Primogel(登録商標))がある。
【0093】
賦形剤は、剤形の体積を大きくして、剤形の取り扱いを容易にすることができる。典型的な賦形剤としては、これらに限定されないが、固形の剤形、例えば、錠剤とカプセルにおいて、ラクトース、デキシトロース、サッカロース、セルロース、澱粉、及びリン酸カルシウム;軟カプセル剤において、オリーブ油及びオレイン酸エチル;液状の剤形、例えば、懸濁液及び乳濁液において、水及び植物油、がある。別の好適な賦形剤としては、これらに限定されないが、スクロース、デキストレート(dextrates)、デキシトリン、マルトデキシトリン、微結晶性セルロース(例えば、Avicel(登録商標))、ミクロファイン(microfine)セルロース、粉状セルロース、前ゼラチン化(pregelatinized)澱粉(例えば、Starch 1500(登録商標))、リン酸カルシウム二水和物、大豆多糖類(例えば、Emcosoy(登録商標))、ゼラチン、二酸化ケイ素、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、ソルビトール、マンニトール、カオリン、ポリメタクリル酸塩(例えば、Eudragit(登録商標))、塩化カリウム、塩化ナトリウム、及びタルクがある。
【0094】
医薬組成物が液状の剤形で形成された実施形態において、医薬組成物は1以上の溶媒を含んでいてもよい。好適な溶媒としては、これらに限定されないが、水;エタノール及びイソプロピルアルコールなどのアルコール;植物油;ポリエチレングリコール;プロピレングリコール;及びグリセリン又はこれらの混合及び組み合わせがある。
【0095】
医薬組成物は、緩衝液を含んでいてもよい。緩衝液としては、これらに限定されないが、乳酸、クエン酸、酢酸、乳酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、及び酢酸ナトリウムがある。
【0096】
持続放出剤形に好適に用いられる親水性ポリマーとしては、1以上の天然の又は部分的又は全体的に合成の、アカシア、トラガカント、イナゴマメゴム、グアールガム、又はカラヤゴムなどの親水性ゴム;メチルセルロース、ヒドロキソメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボシキメチルメチルセルロースなどの修飾されたセルロース系物質;寒天、ペクチン、カラギーン、及びアルギン酸塩などのタンパク性物質;カルボキシポリメチレン、ゼラチン、カゼイン、ゼイン、ベントナイト、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、多糖類、修飾された澱粉誘導体などのその他の親水性ポリマー;及び当業者により知られたその他の親水性ポリマー又はこれらのポリマーの組み合わせ、がある。
【0097】
当業者は、特定の放出特性を獲得するために有用な、ビーズ構造(bead construction)及び被覆などのさまざまな構造を理解している。剤形に、当業者によって知られた任意の放出形式を組み合わせることも可能である。これらには、即時放出、延長放出、パルス放出、可変放出、制御放出、時限放出、持続放出、遅延放出、長時間作用型、及びこれらの組み合わせが含まれる。即時放出、延長放出、パルス放出、可変放出、制御放出、時限放出、持続放出、遅延放出、長時間作用型の特性、及びこれらの組み合わせを得ることができることは、この分野で知られている。例えば、米国特許第6,913,768号を参照。
【0098】
しかし、オキシコドン結合体が長時間にわたってオキシコドンの消化管への放出を制御し、結果として、即時放出の組み合わせと比較した場合に特性が改善され、上記の添加剤を添加せずとも乱用が減少し及び/又は防止されることは、注目されるべきである。好適な実施形態において、治療的に効果的な量のオキシコドンが放出されたときに、鈍い又は緩和された薬物動態学的曲線(例えば、縮小した陶酔効果)もたらすために、さらなる持続放出添加剤は要求されない。
【0099】
成人の投与量範囲は、年齢、体重及び患者の状態などの多数の因子と、投与経路に依存する。不連続単位で与えられる錠剤及びその他の剤形は、都合が良いように、オキシコドン結合体の、毎日の用量、又はその適切な一部分を含んでいる。剤形は、約2.5mgから約500mg、約10mgから約250mg、約10mgから約100mg、約25mgから約75mg、又はその中のインクレメントの用量を含んでいてもよい。好適な実施形態において、剤形は、30mg、50mg、又は70mgのオキシコドンプロドラッグを含んでいる。
【0100】
不連続単位で与えられる錠剤及びその他の剤形は、1以上のオキシコドンプロドラッグの、毎日の用量、又はその適切な一部分を含んでいてもよい。
【0101】
本発明の組成物は、24時間中に部分的用量、すなわち一部分用量を1回以上の回数で、24時間中に単回用量で、24時間中に2回用量で、又は24時間中に2回を超える用量で、投与されてもよい。一部分、2回又はその他の複数回用量は、24時間中に、同時に、又は異なった時刻に摂取されてもよい。その用量は、相互に関して、又は異なった投与時間における個々の組成物に関して、不均一な用量であってもよい。好適には、単回用量は、1日に1回投与される。
【0102】
その上、本発明の組成物は、ブリスター包装又はその他の同様な医薬的包装中に準備されてもよい。さらに、本発明の対象物である組成物は、指示された治療のための製品として組成物を個人が識別できるように、印が含まれ又は添付されていてもよい。印は、上記の指定された組成物の投与の時間の表示をさらに付加的に含んでいてもよい。例えば、印は組成物の投与の特定又は一般の日時を表示する時間の印であってもよく、又は印は組成物の投与の曜日を表示する日の印であってもよい。ブリスター包装又はその他の組み合わせ包装は、第2の医薬製品を含んでいてもよい。
【0103】
本発明の化合物は、さまざまな投与形態によって投与されることができる。当業者により知られている生物学的に許容可能な任意の投与形態、及びその組み合わせが検討されている。このような投与形態の例としては、限定なしに、チュアブル錠、急速溶解錠、発泡錠、再生性粉末、エリキシル剤、液体、溶液、水溶液中又は非水溶液中の懸濁液、乳濁液、錠剤、注射器、多層錠、2層錠、カプセル、軟ゼラチンカプセル、硬ゼラチンカプセル、カプレット(caplets)、菱形錠、チュアブル菱形錠、ビーズ、粉末、顆粒、粒子、微粒子、分散性顆粒、カチェット(cachets)、輸液、乳濁液、健康バー、糖菓、動物飼料、シリアル、ヨーグルト、シリアルコーティング、食物、栄養食品、機能食品及びこれらの組み合わせがある。好ましくは、前記組成物は、既知のさまざまな錠剤(例えば、チュアブル錠、従来型の錠剤、フィルム被覆錠、圧縮錠)、カプセル、経口投与用の液体分散(例えば、シロップ剤、乳濁液、溶液又は懸濁液)のいずれの形態であってもよい。
【0104】
しかし、本発明の乱用耐性オキシコドン化合物を投与する最も効果的な方法は経口であり、オキシコドンの最大放出を可能にし、乱用耐性を保持している間に治療効果及び/又は持続放出を提供する。経口経路で投与されたとき、オキシコドンは、オキシコドン単独と比較して好適に長時間にわたって循環の中へ放出される。
【0105】
全体的に投与サイズを小さくすることを十分に可能にするために、オキシコドン結合体はコンパクトにされるのが好ましい。オキシコドンプロドラッグ剤形のより小さいサイズによって、嚥下の容易さが促進される。
【0106】
経口投与のために、賦形剤、分散剤及び/又は表面活性剤を含む細末又は顆粒は、水薬中、水又はシロップ中、乾燥状態でカプセル又はサチェット(sachets)中、懸濁した薬剤が含まれた非水懸濁液中、又は水又はシロップ中の懸濁液中で提供されることができる。望ましい又は必要な場合は、香味料、保存料、懸濁化剤、増粘剤又は乳化剤が含まれてもよい。
【0107】
その結果、本発明は、オキシコドンプロドラッグを提供し、投与し、処方し、又は消費することを含む方法をもまた提供する。本発明は、オキシコドンプロドラッグを含む医薬組成物をもまた提供する。この医薬組成物の剤形は、望ましい放出特性を状況に応じて強化し又は達成する。
【0108】
[実施例]
上述の実施形態の任意の特性は、上述の実施形態のその他の任意の特性と組み合せて用いることができる。
【0109】
本発明をより完全に理解することを容易にするために、実施例を以下に記載する。しかし、本発明の範囲は、説明のみの目的のための、これらの実施例に開示された特定の実施形態に限定されない。
【0110】
表1、2にオキシコドンが共有結合可能な典型的なキャリアペプチドを示す。
【0111】
【表1】

【0112】
【表2】

【0113】
表1、2を参照すると、二置換の結合体について、上記の配列のそれぞれは、二置換オキシコドン結合体を形成するために、任意のその他の配列と共に存在していてもよい。さらに、二置換オキシコドン結合体は、2つ存在する上記配列のうちの1つにより、2つの位置で置換されて形成されてもよい。
【0114】
以下の表は、本発明により構成された好適なオキシコドン結合体を掲載している。[ペプチド]−OCという表示は、上述の構造(V)の二置換オキシコドン結合体を参照するものである。さらに、[ペプチド]−OC−[ペプチド]という表示は、OCに先行するペプチドがオキシコドンの6位に、OCに続くペプチドが14位に結合した、二置換オキシコドン結合体を参照するものである。
【0115】
【表3】

【0116】
【表4】

【0117】
【表5】

【0118】
オキシコドン結合体は、上記結合体(単一結合体の場合において)のOAc及びOEt誘導体も含んでいる。
【0119】
ペプチド結合体は、以下に述べる一般的な方法により合成された。
【0120】
【化2】

【0121】
上記の一般的な合成スキームは、以下のアミノ酸の好適な配列をオキシコドンに付与し、表6、7に示す生物学的利用能を付与するために適用された。
【0122】
【表6】

【0123】
【表7】

【0124】
反復アプローチは、単独アミノ酸結合体を合成して試験し、及び、つぎに、ジペプチド及びトリペプチド結合体などを得るために、1回に1つのアミノ酸、又はペプチドの結合を通じてペプチドを延長することによって、本命の結合体を特定するために用いられ得る。親の単独アミノ酸プロドラッグ候補は、そのジペプチド又はトリペプチド子孫候補よりも、望ましい性質を大きく又は小さく示す可能性がある。
【0125】
≪I.一置換オキシコドン結合体≫
≪単独アミノ酸≫
<例1.6位におけるPhe−オキシコドン置換>
テトラヒドロフラン(THF)中のオキシコドン遊離塩基(1.0eq)の溶液(10ml/mmol)に、K−O−t−ブトキシド(1.1eq)又はLiN(TMS)を加えた。5分後、Boc−Phe−Osu(1.1eq)を加えた。室温で18時間撹拌して反応を行い、NHClで失活させ、EtOAcで希釈し、そして溶媒を除去した。粗製の保護された化合物をクロマトグラフィーを用いて精製した。ジオキサン中の4N HCl(20ml/mmol)で脱保護し、Phe−オキシコドンを得た。上記の方法によって以下の結合体を製造することができる。
例:β−Leu−OC
【0126】
≪トリペプチド≫
<例2.一置換トリペプチドオキシコドン結合体:Boc−Z−Y−X−O−オキシコドンの一般的合成>
DMF中のX−O−オキシコドン・2HCl(1mmol)の溶液に、NMM(10mmol)とBoc−Z−Y−OSu(1.2mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶媒を濃縮して残渣に飽和NaHCO溶液を加え、1時間撹拌した。沈殿物をろ過し、十分に水で洗浄し、乾燥して表題の化合物を得た。
【0127】
Boc−Z−Y−X−O−オキシコドンの脱保護:
脱保護を上述の一般的方法と同じ方法で行い、Z−Y−X−O−オキシコドン・2HClを得た。
【0128】
上記の方法によって以下のトリペプチド結合体を製造することができる。
例:Phe−Tyr−Val−OC、Leu−Tyr−Val−OC
【0129】
≪II.二置換オキシコドン結合体≫
≪二置換単独アミノ酸オキシコドン結合体≫
<例3.同一のアミノ酸を含む二置換オキシコドン結合体:[Boc−X]−オキシコドンの一般的合成>
THF(〜35ml)中のオキシコドン遊離塩基(2.04g、6.47mmol)の溶液に、LiN(TMS)(19.41ml、19.41mmol)を加え、〜30分間撹拌した。これに固体のBoc−X−OSu(X=アミノ酸、21mmol)を一度に加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を1N HClで中和し、THFを減圧下で除去した。残渣をEtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO(150mL)を加えて1時間撹拌した。EtOAc相をNaHCOと食塩水で洗浄した。NaSOで乾燥させるとともに、濃縮して乾燥させた。シリカゲルカラム(30%EtOAc/ヘキサン)に通して精製することで化合物を得た。
【0130】
[Boc−X]−オキシコドンの脱保護:
脱保護の一般的方法:上記化合物を4N HCl/ジオキサン(25mL/g)と室温で4時間反応させた。溶媒を濃縮し、真空で乾燥させ、X−オキシコドン・3HClを得た。
【0131】
<例4.異なったアミノ酸を含む二置換オキシコドン結合体:Boc−X−O−オキシコドン−O14−Y−Cbzの一般的合成>
THF(10mL)中のBoc−X−オキシコドン(1mmol)の溶液に、0℃でLiN(TMS)(1.1mmol)を加え、溶液を30分間撹拌し、つぎにCbz−Y−OSu(1.25mmol)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を0℃に冷却し、1N HClで中和し、有機相を濃縮した。残渣にEtOAc(50mL)と飽和NaHCO(50ml)を加え、1時間撹拌した。有機相を水、食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させるとともに、濃縮して乾燥させた。残渣をシリカゲルに通して精製して、表題の化合物を得た。
【0132】
Boc−X−O−オキシコドン−O14−Y−Cbz・2HClの脱保護:
上述の一般的方法にしたがってBoc−X−O−オキシコドン−O14−Y−Cbzを脱保護し、X−O−オキシコドン−O14−Y−Cbz・2HClを得た。
【0133】
≪二置換トリペプチドオキシコドン結合体≫
<例5.それぞれ個別に同一のアミノ酸配列を有する2つのトリペプチドを含むトリペプチド−OC−トリペプチド結合体の合成>
<[Boc−Val]-OCの合成>
テトラヒドロフラン(THF)(〜35ml)中のOC(2.04g、6.47mmol)の溶液に、LiN(TMS)(19.41ml、19.41mmol)を加え、〜30分間撹拌した。これに固体のBoc−Val−OSu(6.72g、21mmol)を一度に加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を1N HClで中和し、THFを減圧下で除去した。残渣をEtOAc(200mL)で希釈し、飽和NaHCO(150mL)を加えて1時間撹拌した。EtOAc相をNaHCOと食塩水で洗浄した。NaSOで乾燥させるとともに、濃縮して乾燥させた。粗製物をシリカゲルカラム(30%EtOAc/ヘキサン)で精製した。
【0134】
脱保護:2.5gの[Boc−Val]-OC、75−80mLの4N HCl/ジオキサンを脱保護に用いた。反応は3−4時間以内に終わった。ジオキサンを濃縮して真空で乾燥させた。
【0135】
カップリング:DMF(10−12ml)中のVal-OC・3HCl(250mg、0.4mmol)の溶液に、NMM(10−12eq)とBoc−X−Y−OSu(2.6eq)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を減圧下で濃縮した。残渣へ飽和NaHCO(〜30mL)を加えて1時間撹拌した。白色/黄白色の残渣をろ過し、十分に水で洗浄し、真空オーブン中、室温で乾燥させた。
【0136】
脱保護:脱保護は、上記の方法と同じであった。100−200mgのトリペプチド誘導体と10−15mlの4N HCl/ジオキサンを用いた。
【0137】
トレオニンとセリンを含むトリペプチド誘導体の脱保護:トリペプチド誘導体を95%TFA(5%水)に溶解し、室温で4時間撹拌した。溶媒を濃縮し、残渣を2回トルエンで共濃縮(co-evaporated)し、真空で乾燥した。4N HCl/ジオキサンを加え、一晩撹拌した。生成物を濃縮して乾燥させるとともに、真空で乾燥させた。
【0138】
<例6.それぞれ個別に異なったアミノ酸配列を有する2つのトリペプチドを含むトリペプチド−OC−トリペプチド結合体の合成>
DMF(10−12ml)中のX−OC・3HCl(1mmol)の溶液に、NMM(10−12eq)とBoc−Z−Y−OSu(2.6eq)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を減圧下で濃縮した。残渣へ飽和NaHCO(〜30mL)を加えて1−2時間撹拌した。白色/黄白色の残渣をろ過し、十分に水で洗浄し、真空オーブン中、室温で乾燥させた。
【0139】
[Boc−X−Y−Z]−オキシコドンの脱保護:
脱保護は、上記の一般的方法と同じであった。100−200mgのトリペプチド誘導体と10−15mlの4N HCl/ジオキサンを用いた。脱保護を一晩行い、[X−Y−Z]−オキシコドン・3HClを得た。
【0140】
トレオニンとセリンを含むトリペプチド誘導体の脱保護:
はじめにトリペプチド誘導体を95%TFA(5%水)に溶解し、室温で4時間撹拌した。溶媒を濃縮し、残渣を2回トルエンで共濃縮(co-evaporated)し、真空で乾燥した。4N HCl/ジオキサンを加え、一晩撹拌した。残渣を濃縮して乾燥させるとともに、真空で乾燥させた。
【0141】
<Boc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−B−A−Boc(A、B、X、Y=アミノ酸)の合成>
DMF(10ml)中のX−O−オキシコドン−O14−Y・3HCl(1mmol)とNMM(10mmol)の溶液に、Boc−A−B−OSu(2.5mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣へ飽和NaHCO(15mL)を加えて1時間撹拌した。沈殿をろ別し、残渣を十分に水で洗浄して乾燥させた。
【0142】
Boc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−B−A−Bocの脱保護:
脱保護は、上記の一般的方法と同じであった。脱保護を一晩行い、A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−B−A・3HClを得た。
【0143】
<Boc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−C−D−Boc(A、B、C、D、X、Y=アミノ酸)の合成>
DMF(10ml)中のBoc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−NH(1mmol)の溶液に、NMM(5mmol)とBoc−D−C−OSu(1.1mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣へ飽和NaHCOを加えて1時間撹拌した。白色の沈殿をろ過し、水で洗浄して乾燥させた。
【0144】
Boc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−C−D−Bocの脱保護:
脱保護は、上記の一般的方法と同じであった。脱保護を一晩行い、A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−C−D・3HClを得た。
【0145】
≪二置換トリペプチド−オキシコドン−単独アミノ酸結合体≫
<例7.異なったアミノ酸配列を有するトリペプチドを含むトリペプチド−OC−単独アミノ酸結合体の合成>
<Boc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−Cbzの合成>
DMF(10ml)中のX−O−オキシコドン−O14−Y−Cbz・2HCl(1mmol)とNMM(10mmol)の溶液に、Boc−A−B−OSu(1.1mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。溶液を減圧下で濃縮し、残渣へ飽和NaHCO(20mL)を加えて活発に2−3時間撹拌した。沈殿をろ別し、残渣を十分に水で洗浄して乾燥させた。
【0146】
<Boc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−NHの合成>
EtOH(20ml/g)とシクロヘキセン(10ml/g)中の、Boc−A−B−X−O−オキシコドン−O14−Y−CbzとPd/C(25質量%)の懸濁液を還流下で30分間加熱した。反応混合物を室温まで冷却してろ過した。ろ液を濃縮して乾燥させ、表題の化合物を得た。
【0147】
≪二置換ペンタペプチドオキシコドン結合体≫
<例8.それぞれ異なったアミノ酸配列を有する2つのペンタペプチドを含むペンタペプチド−OC−ペンタペプチド結合体の合成>
<[Gly−Lys(−Gly)[配列識別番号:36]]−オキシコドンの合成>
ジメチルホルムアミド(1ml/mmol)中の(Gly)−オキシコドン(1.0eq)の溶液に、4−メチルモルフォリン(5.5eq)、続いてBoc−Gly−Lys−Gly−OSu[配列識別番号:37](4.1eq)を加えた。室温で24時間撹拌して反応させた。溶媒を除去し、粗製生成物を逆相HPLCで精製し、続いてHCl脱保護して表題の化合物を得た。
【0148】
[(l)−Lys−(d)−Lys-Leu]−オキシコドン
ジメチルホルムアミド(1ml/mmol)中の(Leu)−オキシコドン(1.0eq)の溶液に、4−メチルモルフォリン(10eq)、続いてBoc−(l)−Lys(Boc)−(d)−Lys(Boc)−OSu(3eq)を加えた。室温で24時間撹拌して反応させた。溶媒を除去し、粗製生成物を逆相HPLCで精製した。
【0149】
<オキシコドン結合体の生物学的利用能の検討>
本発明は、単一のアミノ酸、特定の短鎖のジペプチド、トリペプチド、及びペンタペプチドなどのアミノ酸配列、又はリボースなどの炭水化物、などのさまざまな部分への結合により共有結合的に修飾されたオキシコドンの薬物動態学的検討によって明らかにされる。検討は、経口、経鼻、及び静脈注射の経路で投与されたさまざまな薬物結合体の薬物動態学的評価を含んでいる。総合的に、化合物は、活性な薬剤がさまざまな部分への共有結合によって修飾され、過剰摂取の可能性を回避し、経鼻及び静脈注射投与を通じた乱用を防止しながら、通常の用量におけるその治療上の価値を保持することができることを示す。
【0150】
例は、治療上の価値を維持しながら過剰摂取の可能性を減少させるために、さまざまな部分をオキシコドンへ結合する適用例を示している。本発明は、さまざまなペプチドオピオイド結合体の薬物動態学的検討によって明らかにされる。例は、治療上の価値を維持しながら過剰摂取と乱用の可能性を減少させるための化合物と組成物を説明し、ここで活性な薬剤であるオキシコドン(OC)が化学的部分に共有結合している。オキシコドンの6位と14位に二置換した化合物を[PPL]−OCと称する。
【0151】
オキシコドンとオキシコドン結合体の経口、経鼻、及び静脈注射の生物学的利用能の検討は、オスのスプラーグドーリーラットで行われた。同量のオキシコドンを含むオキシコドン塩酸塩とオキシコドン結合体を、脱イオン水中で投与した。経口投与は、経管栄養(gavage)針により0.5mlで投与された。経鼻用量は、イソフルレンで麻酔したラットの鼻孔(nasal flares)の中へ20マイクロリットル配置することによって投与された。静脈注射投与は、尾部静脈の注射により0.1mlで投与された。イソフルレン麻酔下で眼窩洞穿刺(retroorbital sinus puncture)により血漿を採取した。オキシコドンとオキシモルホン(主な活性な代謝体)の濃度を、LS/MS/MSによって測定した。
【0152】
<例9.オキシコドン結合体の経口Cmaxの減少>
オスのスプラーグドーリーラットに、自由に水を与え、一晩断食させて、オキシコドン結合体又はオキシコドンHClを経口経管により投与した。すべての用量は等量のオキシコドン塩基を含んでいた。血漿オキシコドン濃度を、ELISA(オキシモルホン、102919、ネオゲン、コーポレーション、レキシントン、ケンタッキー州)及び/又はLC/MSで測定した。分析はオキシモルホン(主なオキシコドンの代謝物)とオキシコドンに特異的である。これらの例は、経口投与されたとき、等モル量(オキシコドン塩基)のオキシコドンHClの用量による場合と比較して、オキシコドン結合体の用量がオキシコドンにオキシモルホンを加算した最高濃度(Cmax)を減少させることを示している。
【0153】
<例10.治療的なヒトの用量に近い用量(2.5mg/kg)におけるペプチド−オキシコドン結合体の経口生物学的利用能>
この実施例は、ペプチドPPLが活性な薬剤であるオキシコドンへ結合(6位と14位に置換)した場合に、投与される用量が1mg/kgのときの等モルのオキシコドン用量と比較して、経口生物学的利用能が維持されていることを示している。この用量は、チョウ(Chou)らによれば、体重70kg(148lbs)の個体に対する25mgから35mgのヒトの用量と等価である。
【0154】
【表8】

【0155】
<例11.経鼻経路による[PPL]−オキシコドンの生物学的利用能>
この実施例は、ペプチドPPLが活性な薬剤であるオキシコドンへ結合した場合に、経鼻経路による生物学的利用能が大きく減少し、それによって過剰摂取の可能性が減少することを示している。
【0156】
<例12.静脈注射経路による[PPL]−オキシコドンの生物学的利用能>
この実施例は、ペプチドPPLが活性な薬剤であるオキシコドンへ結合した場合に、静脈注射経路による生物学的利用能が大きく減少し、それによって過剰摂取の可能性が減少することを示している。
【0157】
<乱用防止オキシコドン結合体のインビボ試験の要約>
オキシコドン結合体のインビボ試験は、例えば、減少した経口Cmax、減少した経鼻生物学的利用能(AUCとCmax)、及び減少した静脈注射生物学的利用能(AUCとCmax)を示し、その詳細を以下に説明する。
【0158】
<例13.オキシコドン結合体の減少した経鼻生物学的利用能(AUCとCmax)>
オスのスプラーグドーリーラットに、自由に水を与え、0.02mlの水を含有するオキシコドン結合体又はオキシコドン酸性酒石酸塩を鼻孔に配置することによって、用量を投与した。すべての用量は等量のオキシコドン塩基を含んでいた。血漿オキシコドン濃度は、血漿オキシコドン濃度を、ELISA(オキシモルホン、102919、ネオゲン、コーポレーション、レキシントン、ケンタッキー州)及び/又はLC/MSで測定した。分析はオキシモルホン(主なオキシコドンの代謝物)とオキシコドンに特異的である。これらの例は、経鼻投与されたとき、等モル量(オキシコドン塩基)のオキシコドンHClの用量による場合と比較して、オキシコドンにオキシモルホンを加算した最高濃度(Cmax)と全吸収(AUC)を減少させることを示している。
【0159】
<例14.オキシコドン結合体の減少した静脈注射生物学的利用能(AUCとCmax)>
オスのスプラーグドーリーラットに、自由に水を与え、オキシコドン結合体又はオキシコドンHClを含む0.1mlの水を尾部に静脈注射することによって、用量を投与した。すべての用量は等量のオキシコドン塩基を含んでいた。血漿オキシコドン濃度は、血漿オキシコドン濃度を、ELISA(オキシモルホン、102919、ネオゲン、コーポレーション、レキシントン、ケンタッキー州)及び/又はLC/MSで測定した。分析はオキシモルホン(主なオキシコドンの代謝物)とオキシコドンに特異的である。これらの例は、静脈注射されたとき、等モル量(オキシコドン塩基)のオキシコドンHClの用量による場合と比較して、オキシコドンにオキシモルホンを加算した最高濃度(Cmax)と全吸収(AUC)を減少させることを示している。
【0160】
追加の生物学的利用能データを、いくつかの典型的な化合物について、表9〜11に提供する。
【0161】
【表9】

【0162】
【表10】

【0163】
【表11】

【0164】
総合的に、実施例は麻薬性鎮痛薬の過剰摂取の可能性を減少させるための本発明の適用について説明している。これらの実施例は、通常の用量範囲の間で治療的価値を維持する一方、活性薬剤を投与する経口、経鼻、又は静脈注射の経路による過剰摂取の可能性が排除されない場合に治療的価値を大幅に減少させるように、化学的部分の付加によって活性薬剤が共有的に修飾されることが可能であることを証明している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
オキシコドンとこのオキシコドンに共有結合した化学的部分とから構成され、意図された処方用量を超えた用量で経口投与されたときに前記オキシコドン又はその活性代謝体の生物学的利用能を減少させることによって前記オキシコドンの乱用を減少させるようにした医薬組成物。
【請求項2】
前記オキシコドン又はその活性代謝体についての広範な放出薬物動態学を備えた請求項1記載の組成物。
【請求項3】
同じ用量と剤形で、経口、経鼻、又は静脈注射経路により単独で与えられたときの前記オキシコドン又はその活性代謝体と比較して、前記オキシコドン又はその活性代謝体の最大濃度が減少した請求項1記載の組成物。
【請求項4】
オキシコドンとこのオキシコドンに共有結合した化学的部分とから構成され、非経口経路で投与されたときに前記オキシコドン又はその活性代謝体の生物学的利用能を減少させることによって前記オキシコドンの乱用を減少させるようにした医薬組成物。
【請求項5】
オキシコドンとこのオキシコドンに共有結合した化学的部分とから構成され、経鼻投与されたときに前記オキシコドン又はその活性代謝体の生物学的利用能を減少させることによって前記オキシコドンの乱用を減少させるようにした医薬組成物。
【請求項6】
オキシコドンとこのオキシコドンに共有結合した化学的部分とから構成され、吸入されたときに前記オキシコドン又はその活性代謝体の生物学的利用能を減少させることによって前記オキシコドンの乱用を減少させるようにした医薬組成物。
【請求項7】
高用量における低生物学的利用能のために用量の拡大が妨げられ、患者のオキシコドン依存症の可能性を減少させる請求項1記載の組成物。
【請求項8】
前記化学的部分がアミノ酸、又は、2以上のアミノ酸からなるポリペプチドである請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項9】
前記アミノ酸が20の天然型アミノ酸から選択される請求項8記載の組成物。
【請求項10】
前記アミノ酸が20の天然型D−アミノ酸から選択される請求項8記載の組成物。
【請求項11】
前記アミノ酸が天然型アミノ酸のL−異性体から選択される請求項8記載の組成物。
【請求項12】
前記アミノ酸がD−アミノ酸とL−アミノ酸の混合である請求項8記載の組成物。
【請求項13】
前記アミノ酸が合成又は非標準である請求項8記載の組成物。
【請求項14】
前記化学的部分が糖ペプチドである請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項15】
前記化学的部分が炭水化物である請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項16】
前記化学的部分がビタミンである請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項17】
前記化学的部分が薬学的に許容可能な合成高分子である請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項18】
酵素分解されたときに薬理学的に活性な形態で前記オキシコドン又はその活性代謝体を放出する請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項19】
経口経路でヒトを含む動物に投与されたときに薬理学的に活性な形態で前記オキシコドン又はその活性代謝体を放出する請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項20】
前記組成物又はその代謝体の血液脳関門を越えた吸収が妨げられ、又は、量又は率において大きく減少する請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項21】
静脈注射投与後の薬理学的に活性な形態のオキシコドンの放出が特定の賦形剤の添加によってさらに減少する請求項9〜11のいずれか1項記載の組成物。
【請求項22】
経鼻投与後の薬理学的に活性な形態のオキシコドンの放出が特定の賦形剤の添加によってさらに減少する請求項9〜11のいずれか1項記載の組成物。
【請求項23】
意図された処方用量を超えた用量で経口投与された後の薬理学的に活性な形態のオキシコドンの放出が特定の賦形剤の添加によってさらに減少する請求項9〜11のいずれか1項記載の組成物。
【請求項24】
薬学的に許容可能な経口投薬形態のケトン及び/又はヒドロキシルを介して化学的部分に共有結合したオキシコドンを含む組成物。
【請求項25】
前記化学的部分が2以上のアミノ酸からなるポリペプチドである請求項24記載の組成物。
【請求項26】
前記オキシコドンに隣接したアミノ酸が非極性アミノ酸である請求項25記載の組成物。
【請求項27】
前記オキシコドンに隣接したアミノ酸が分岐した非極性アミノ酸である請求項26記載の組成物。
【請求項28】
前記オキシコドンに隣接したアミノ酸が天然型アミノ酸であるバリン、ロイシン、又はイソロイシンから選択される分岐した非極性アミノ酸である請求項27記載の組成物。
【請求項29】
前記ポリペプチドが1以上の天然型アミノ酸からなる請求項25記載の組成物。
【請求項30】
前記化学的部分が1以上の天然型アミノ酸のD−異性体からなる請求項25記載の組成物。
【請求項31】
前記化学的部分が1以上の天然型アミノ酸のL−異性体からなる請求項25記載の組成物。
【請求項32】
前記化学的部分が1以上の天然型アミノ酸のD−異性体とL−異性体の混合からなる請求項25記載の組成物。
【請求項33】
前記化学的部分が炭水化物である請求項25記載の組成物。
【請求項34】
前記化学的部分が糖ペプチドである請求項25記載の組成物。
【請求項35】
前記化学的部分がビタミンである請求項25記載の組成物。
【請求項36】
前記ポリペプチドがPro−Pro−Leu、Pro−Pro−Ile、Val−Val、Lys−Lys、Gly−Gly−Ile、Phe−Phe−Ile、Phe−Phe−Leu、Thr−Thr−Val、Tyr−Tyr−Val、Tyr−Tyr−Phe、Glu−Glu−Val、Asp−Asp−Val、Lys−Lys−Val、Glu−Glu−Phe−Phe−Ile[配列識別番号:34]、Glu−Glu−Phe−Phe−Phe[配列識別番号:15]、Tyr−Tyr−Ile、Asp−Asp−Ile、Tyr−Tyr−Phe−Phe−Ile[配列識別番号:27]、Tyr−Tyr−Lys−Tyr−Tyr[配列識別番号:33]、Phe−Phe−Lys−Phe−Phe[配列識別番号:31]、Glu−Glu−Phe−Phe−Leu[配列識別番号:10]、(Lys−Lys−Gly−Gly[配列識別番号:35])、及び[(l)−Lys−(d)−Lys−Leu]からなる群から選択されたアミノ酸配列を含む請求項25記載の組成物。
【請求項37】
剤形が錠剤、カプセル、経口溶液、及び経口懸濁液から選択される請求項25記載の組成物。
【請求項38】
前記剤形がさらに制御放出処方からなる請求項25記載の組成物。
【請求項39】
ケトン及び/又はヒドロキシルを介してポリペプチドに共有結合したオキシコドンを含み、前記ポリペプチドが8未満のアミノ酸を含む組成物。
【請求項40】
前記ポリペプチドが6未満のアミノ酸を含む請求項29記載の組成物。
【請求項41】
医薬組成物の乱用を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに提供することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項42】
医薬組成物の乱用を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに投与することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項43】
医薬組成物の乱用を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに処方することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項44】
医薬組成物の乱用を減少又は防止するための方法であって、前記組成物を摂取することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項45】
医薬組成物の過剰摂取を防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに提供することを含み、オキシコドンから過剰摂取の可能性を大きく減少させるように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項46】
医薬組成物の過剰摂取を防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに投与することを含み、オキシコドンから過剰摂取の可能性を大きく減少させるように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項47】
医薬組成物の過剰摂取を防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに処方することを含み、オキシコドンから過剰摂取の可能性を大きく減少させるように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項48】
医薬組成物の過剰摂取を防止するための方法であって、前記組成物を摂取することを含み、オキシコドンから過剰摂取の可能性を大きく減少させるように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項49】
医薬組成物の陶酔効果を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに提供することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項50】
医薬組成物の陶酔効果を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに投与することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項51】
医薬組成物の陶酔効果を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに処方することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項52】
医薬組成物の陶酔効果を減少又は防止するための方法であって、前記組成物を摂取することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項53】
前記医薬組成物が経口投与に適合しており、前記組成物が経鼻又は静脈注射などの非経口で投与されたときに前記オキシコドンが前記化学的部分から放出されにくい請求項41〜52のいずれか1項記載の方法。
【請求項54】
胃中、腸管中、又は血清中に存在する酸及び/又は酵素の存在下で前記オキシコドンが前記化学的部分から放出される請求項53記載の方法。
【請求項55】
前記組成物が錠剤、カプセル、経口溶液、又は経口懸濁液の形態である請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記化学的部分がアミノ酸、オリゴペプチド、ポリペプチド、炭水化物、糖ペプチド、核酸、又はビタミンである請求項41〜52のいずれか1項記載の方法。
【請求項57】
前記化学的部分がアミノ酸、オリゴペプチド、又はポリペプチドである請求項56記載の方法。
【請求項58】
前記ポリペプチドが70未満のアミノ酸からなる請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記ポリペプチドが50未満のアミノ酸からなる請求項58記載の方法。
【請求項60】
前記ポリペプチドが10未満のアミノ酸からなる請求項59記載の方法。
【請求項61】
前記ポリペプチドが6未満のアミノ酸からなる請求項60記載の方法。
【請求項62】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Pro−Pro−Ileからなる請求項57記載の方法。
【請求項63】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Phe−Phe−Lys−Phe−Phe[配列識別番号:31]からなる請求項57記載の方法。
【請求項64】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Tyr−Tyr−Lys−Tyr−Tyr[配列識別番号:33]からなる請求項57記載の方法。
【請求項65】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Tyr−Tyr−Pheからなる請求項57記載の方法。
【請求項66】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Phe−Phe−Leuからなる請求項57記載の方法。
【請求項67】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Phe−Phe−Valからなる請求項57記載の方法。
【請求項68】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Phe−Phe−Ileからなる請求項57記載の方法。
【請求項69】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Glu−Glu−Phe−Phe−Ile[配列識別番号:34]からなる請求項57記載の方法。
【請求項70】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Tyr−Tyr−Ileからなる請求項57記載の方法。
【請求項71】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Lys−Lys−Valからなる請求項57記載の方法。
【請求項72】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Asp−Asp−Valからなる請求項57記載の方法。
【請求項73】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Tyr−Tyr−Valからなる請求項57記載の方法。
【請求項74】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Pro−Pro−Valからなる請求項57記載の方法。
【請求項75】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Glu−Glu−Valからなる請求項57記載の方法。
【請求項76】
前記ポリペプチドがアミノ酸配列Thr−Thr−Valからなる請求項57記載の方法。
【請求項77】
前記共有結合がエステル結合又は炭酸結合からなる請求項41〜52のいずれか1項記載の方法。
【請求項78】
前記共有結合がケトン官能基及び/又はヒドロキシル官能基からなる請求項41〜52のいずれか1項記載の方法。
【請求項79】
前記組成物が実質的な陶酔感をもたらさずに治療効果をもたらす請求項41〜52のいずれか1項記載の方法。
【請求項80】
前記オキシコドンが治療的にオキシコドン単独と比較したときと生物学的に同等なAUCを与え、陶酔感を引き起こすCmaxを与えない請求項79記載の方法。
【請求項81】
医薬組成物の乱用を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに経口投与することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項82】
医薬組成物の過剰摂取を防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに経口投与することを含み、オキシコドンから過剰摂取の可能性を大きく減少させるように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項83】
医薬組成物の陶酔効果を減少又は防止するための方法であって、前記組成物をそれを必要とするヒトに経口投与することを含み、前記組成が製造業者の取扱説明書と整合しない方法で用いられたときにオキシコドンの薬理学的活性が大きく減少するように、前記組成物はオキシコドンに共有結合した化学的部分を含む方法。
【請求項84】
前記ペプチドがPro−Pro−Ile、Phe−Phe−Lys−Phe−Phe、Tyr−Tyr−Lys−Tyr−Tyr[配列識別番号:33]、Tyr−Tyr−Phe、Phe−Phe−Leu、Phe−Phe−Val、Phe−Phe−Ile、Glu−Glu−Phe−Phe−Ile[配列識別番号:34]、Tyr−Tyr−Ile、Lys−Lys−Val、Asp−Asp−Val、Tyr−Tyr−Val、Pro−Pro−Val、Glu−Glu−Val、及びThr−Thr−Valから選択されるアミノ酸配列からなる請求項82又は83記載の方法。
【請求項85】
前記ペプチドがアミノ酸配列Pro−Pro−Ileからなる請求項76記載の方法。
【請求項86】
ペプチドに共有結合したオキシコドンからなる化合物。
【請求項87】
Pro−Pro−Ile、Phe−Phe−Lys−Phe−Phe[配列識別番号:31]、Tyr−Tyr−Lys−Tyr−Tyr[配列識別番号:33]、Tyr−Tyr−Phe、Phe−Phe−Leu、Phe−Phe−Val、Phe−Phe−Ile、Glu−Glu−Phe−Phe−Ile[配列識別番号:34]Tyr−Tyr−Ile、Lys−Lys−Val、Asp−Asp−Val、Tyr−Tyr−Val、Pro−Pro−Val、Glu−Glu−Val、及びThr−Thr−Valからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1以上のペプチドに共有結合したオキシコドンからなる化合物。
【請求項88】
前記1以上のペプチドがアミノ酸配列Pro−Pro−Ileからなる請求項87記載の化合物。
【請求項89】
ペプチドに共有結合したオキシコドンからなる組成物。
【請求項90】
Pro−Pro−Ile、Phe−Phe−Lys−Phe−Phe[配列識別番号:31]、Tyr−Tyr−Lys−Tyr−Tyr[配列識別番号:33]、Tyr−Tyr−Phe、Phe−Phe−Leu、Phe−Phe−Val、Phe−Phe−Ile、Glu−Glu−Phe−Phe−Ile、Tyr−Tyr−Ile、Lys−Lys−Val、Asp−Asp−Val、Tyr−Tyr−Val、Pro−Pro−Val、Glu−Glu−Val、及びThr−Thr−Valからなる群から選択されるアミノ酸配列からなる1以上のペプチドに共有結合したオキシコドンからなる組成物。
【請求項91】
前記1以上のペプチドがアミノ酸配列Pro−Pro−Ileからなる請求項82記載の方法。
【請求項92】
請求項1〜40、89〜91のいずれか1項記載の組成物を患者へ投与することを含む急性疼痛又は慢性疼痛を治療する方法。
【請求項93】
請求項1〜40、86〜88のいずれか1項記載の化合物を患者へ投与することを含む急性疼痛又は慢性疼痛を治療する方法。
【請求項94】
単独アミノ酸に共有結合したオキシコドンからなる化合物。
【請求項95】
ジペプチドに共有結合したオキシコドンからなる化合物。
【請求項96】
トリペプチドに共有結合したオキシコドンからなる化合物。
【請求項97】
テトラペプチドに共有結合したオキシコドンからなる化合物。
【請求項98】
ペンタペプチドに共有結合したオキシコドンからなる化合物。
【請求項99】
経口投与形態の請求項94〜98のいずれか1項記載の化合物からなる医薬組成物。
【請求項100】
(Bio−Gly−Ile)−オキシコドン。
【請求項101】
(Bio−Gly−Leu)−オキシコドン。
【請求項102】
(Gal−Gly−Ile)−オキシコドン。
【請求項103】
(Gal−Gly−Leu)−オキシコドン。
【請求項104】
(Gal−Pro−Ile)−オキシコドン。
【請求項105】
(Gal−Pro−Leu)−オキシコドン。
【請求項106】
(Glu)−オキシコドン。
【請求項107】
(Glu−Asp−Val)−オキシコドン。
【請求項108】
(Gly−Leu−Val)−オキシコドン。
【請求項109】
(Ile)−オキシコドン。
【請求項110】
(Ile−Tyr−Val)−オキシコドン。
【請求項111】
(Ile−Tyr−Val)−オキシコドン−(Gly−Tyr−Ile)。
【請求項112】
(Ile−Tyr−Val)−オキシコドン−(Val−Glu−Gly)。
【請求項113】
(Leu)−オキシコドン。
【請求項114】
(Leu−Tyr−Val)−オキシコドン−(Gly−Tyr−Leu)。
【請求項115】
(Leu−Tyr−Val)−オキシコドン−(Val−Glu−Gly)。
【請求項116】
(Lys)−オキシコドン。
【請求項117】
(Lys)−オキシコドン。
【請求項118】
(Lys−Lys−Gly−Gly)−オキシコドン[配列識別番号:35]。
【請求項119】
(Lys−Ser−Val)−オキシコドン。
【請求項120】
(Nia−Gly−Ile)−オキシコドン。
【請求項121】
(Nia−Gly−Leu)−オキシコドン。
【請求項122】
(Phe)−オキシコドン。
【請求項123】
(Phe−Val−Val)−オキシコドン。
【請求項124】
(Ser−Thr−Val)−オキシコドン。
【請求項125】
(Tyr−Pro−Val)−オキシコドン。
【請求項126】
(Val)−オキシコドン。
【請求項127】
[(l)−Lys−(d)−Lys−Leu]
【請求項128】
[(l)−Lys−(d)−Lys−Leu]−オキシコドン。
【請求項129】
[Glu−Pro−Val]−オキシコドン。
【請求項130】
[Glu−Tyr−Val]−オキシコドン。
【請求項131】
[Gly−Lys(−Gly)]−オキシコドン[配列識別番号:36]。
【請求項132】
[Gly−Glu−Val]−オキシコドン。
【請求項133】
[Gly−Tyr−Val]−オキシコドン。
【請求項134】
[Ile−Tyr−Val]−オキシコドン。
【請求項135】
[Leu−Tyr−Val]−オキシコドン。
【請求項136】
[Pro−Glu−Val]−オキシコドン。
【請求項137】
[Ser−Gly−Val]−オキシコドン。
【請求項138】
[Tyr−Tyr−Val]−オキシコドン。
【請求項139】
[Val−Glu−Val]−オキシコドン。
【請求項140】
Ala−Ala−Val−オキシコドン。
【請求項141】
Asp−Asp−Ile−オキシコドン。
【請求項142】
Asp−Asp−Val−オキシコドン。
【請求項143】
Glu−Glu−Ala−オキシコドン。
【請求項144】
Glu−Glu−Ile−オキシコドン。
【請求項145】
Glu−Glu−Leu−オキシコドン。
【請求項146】
Glu−Glu−Phe−オキシコドン。
【請求項147】
Glu−Glu−Phe−Phe−Ile−オキシコドン[配列識別番号:34]。
【請求項148】
Glu−Glu−Phe−Phe−Phe−オキシコドン[配列識別番号:15]。
【請求項149】
Glu−Glu−Pro−オキシコドン。
【請求項150】
Glu−Glu−β−Ala−オキシコドン。
【請求項151】
Glu−Glu−Val−オキシコドン。
【請求項152】
Glu−Leu−Val−オキシコドン。
【請求項153】
Glu−Tyr−Val−オキシコドン。
【請求項154】
Gly−Gly−Ile−オキシコドン。
【請求項155】
Gly−Gly−Leu−オキシコドン。
【請求項156】
Gly−Gly−Phe−オキシコドン。
【請求項157】
Gly−Gly−β−Ala−オキシコドン。
【請求項158】
Gly−Gly−Val−オキシコドン。
【請求項159】
Ile−Ile−Ile−オキシコドン。
【請求項160】
Ile−オキシコドン。
【請求項161】
Ile−Tyr−Val−オキシコドン。
【請求項162】
Leu−Leu−Ala−オキシコドン。
【請求項163】
Leu−Leu−Leu−オキシコドン。
【請求項164】
Leu−Leu−Val−オキシコドン。
【請求項165】
Leu−Leu−β−Ala−オキシコドン。
【請求項166】
Leu−オキシコドン。
【請求項167】
Lys−Lys−Ala−オキシコドン。
【請求項168】
Lys−Lys−Ile−オキシコドン。
【請求項169】
Lys−Lys−Leu−オキシコドン。
【請求項170】
Lys−Lys−オキシコドン。
【請求項171】
Lys−Lys−Phe−オキシコドン。
【請求項172】
Lys−Lys−Val−オキシコドン。
【請求項173】
Lys−Lys−β−Ala−オキシコドン。
【請求項174】
オキシコドン−コハク酸塩。
【請求項175】
オキシコドン−β−アラニン。
【請求項176】
Phe−オキシコドン。
【請求項177】
Phe−Phe−Ile−オキシコドン。
【請求項178】
Phe−Phe−Leu−オキシコドン。
【請求項179】
Phe−Phe−Lys−Phe−Phe−オキシコドン[配列識別番号:31]。
【請求項180】
Phe−Phe−Val−オキシコドン。
【請求項181】
Pro−Ile−オキシコドン。
【請求項182】
Pro−Leu−オキシコドン。
【請求項183】
Pro−Glu−Val−オキシコドン。
【請求項184】
Pro−Pro−Ala−オキシコドン。
【請求項185】
Pro−Pro−Ile−オキシコドン。
【請求項186】
Pro−Pro−Leu−オキシコドン。
【請求項187】
Pro−Pro−Val−オキシコドン。
【請求項188】
Thr−Thr−Val−オキシコドン。
【請求項189】
Tyr−Tyr−Ala−オキシコドン。
【請求項190】
Tyr−Tyr−Ile−オキシコドン。
【請求項191】
Tyr−Tyr−Leu−オキシコドン。
【請求項192】
Tyr−Tyr−Lys−Tyr−Tyr−オキシコドン[配列識別番号:33]。
【請求項193】
Tyr−Tyr−Phe−オキシコドン。
【請求項194】
Tyr−Tyr−Phe−Phe−Ile−オキシコドン[配列識別番号:27]。
【請求項195】
Tyr−Tyr−Pro−オキシコドン。
【請求項196】
Tyr−Tyr−β−Ala−オキシコドン。
【請求項197】
Tyr−Tyr−Val−オキシコドン。
【請求項198】
Val−オキシコドン。
【請求項199】
Val−オキシコドン−Gly。
【請求項200】
Val−Val−Leu−オキシコドン。
【請求項201】
Val−Val−オキシコドン。
【請求項202】
Val−Val−Phe−オキシコドン。
【請求項203】
Val−Val−Val−オキシコドン。
【請求項204】
キャリアペプチドに共有結合したオキシコドン(OC)からなる化合物であって、その化合物が
【化1】

であってA及びBがキャリアペプチドを表す化合物。
【請求項205】
前記化合物が[Asp−Asp−Cha]−OC、[Asp−Asp−Nle]−OC、[Asp−Asp−Phe]−OC、[Asp−Asp−Val]−OC、[Asp−d−Asp−Ile]−OC、[Glu−Glu−Cha]−OC、[Glu−Glu−hPhe]−OC、[Glu−Glu−Nle]−OC、[Glu−Glu−Phe]−OC、[Gly−Gly−Cha]−OC、[Gly−Gly−hPhe]−OC、[Gly−Gly−Nle]−OC、[Gly−Gly−Phe]−OC、[Gly−Gly−Val]−OC、[Lys−Lys−Val]−OC、[Phe−Phe−Cha]−OC、[Phe−Phe−hPhe]−OC、[Phe−Phe−Nle]−OC、[Phe−Phe−Phe]−OC、[Phe−Phe−Val]−OC、[Pro−Pro−Cha]−OC、[Pro−Pro−Ile]−OC、[Pro−Pro−Nle]−OC、[Pro−Pro−Phe]−OC、[Pro−Pro−Val]−OC、[Thr−Thr−Val]−OC、[Tyr−Tyr−Cha]−OC、[Tyr−Tyr−hPhe]−OC、[Tyr−Tyr−Nle]−OC、[Tyr−Tyr−Phe]−OC、[Asp−Lys(Asp)[配列識別番号:29]]−OC、[Asp−Glu−Val]−OC、[Asp−Gly−Val]−OC、[Asp−Ile−Val]−OC、[Asp−Leu−Val]−OC、[Asp−Lys−Val]−OC、[Asp−Phe−Val]−OC、[Asp−Pro−Val]−OC、[Asp−Ser−Val]−OC、[Asp−Thr−Val]−OC、[Asp−Tyr−Val]−OC、[Asp−Val−Val]−OC、[Gln−Gln−Val]−OC、[Gln−Pro−Val]−OC、[Glu−Lys(Glu」)[配列識別番号:30]]−OC、[Glu−Gly−Val]−OC、[Glu−Leu−Val]−OC[Glu−Lys−Val]−OC、[Glu−Phe−Val]−OC、[Glu−Ser−Val]−OC、[Glu−Thr−Val]−OC、[Glu−Val−Val]−OC、[Gly−Asp−Val]−OC、[Gly−Lys−Val]−OC、[Gly−Phe−Val]−OC、[Gly−Pro−Val]−OC、[Gly−Ser−Val]−OC、[Gly−Thr−Val]−OC、[Gly−Val−Val]−OC、[Ile−Asp−Val]−OC、[Ile−Glu−Val]−OC、[Ile−Gly−Val]−OC、[Ile−Phe−Val]−OC、[Ile−Ser−Val]−OC、[Ile−Thr−Val]−OC、[Leu−Asp−Val]−OC、[Leu−Glu−Val]−OC、[Leu−Gly−Val]−OC、[Leu−Lys−Val]−OC、[Leu−Phe−Val]−OC、[Leu−Pro−Val]−OC、[Leu−Thr−Val]−OC、[Lys−Asp−Val]−OC、[Lys−Glu−Val]−OC、[Lys−Gly−Val]−OC、[Lys−Ile−Val]−OC、[Lys−Leu−Val]−OC、[Lys−Phe−Val]−OC、[Lys−Pro−Val]−OC、[Lys−Thr−Val]−OC、[Lys−Tyr−Val]−OC、[Lys−Val−Val]−OC、[Phe−Lys(Phe)[配列識別番号:31]]−OC、[Phe−Asp−Val]−OC、[Phe−Glu−Val]−OC、[Phe−Gly−Val]−OC、[Phe−Ile−Val]−OC、[Phe−Leu−Val]−OC、[Phe−Lys−Val]−OC、[Phe−Pro−Val]−OC、[Phe−Ser−Val]−OC、[Phe−Thr−Val]−OC、[Phe−Tyr−Val]−OC、[Pro−Lys(Pro)[配列識別番号:32]]−OC、[Pro−Asp−Val]−OC、[Pro−Gly−Val]−OC、[Pro−Ile−Val]−OC、[Pro−Lys−Val]−OC、[Pro−Phe−Val]−OC、[Pro−Ser−Val]−OC、[Pro−Thr−Val]−OC、[Pro−Tyr−Val]−OC、[Pro−Val−Val]−OC、[Ser−Asp−Val]−OC、[Ser−Glu−Val]−OC、[Ser−Ile−Val]−OC、[Ser−Leu−Val]−OC、[Ser−Lys−Val]−OC、[Ser−Phe−Val]−OC、[Ser−Pro−Val]−OC、[Ser−Tyr−Val]−OC、[Ser−Val−Val]−OC、[Thr−Asp−Val]−OC、[Thr−Glu−Val]−OC、[Thr−Gly−Val]−OC、[Thr−Leu−Val]−OC、[Thr−Lys−Val]−OC、[Thr−Phe−Val]−OC、[Thr−Pro−Val]−OC、[Thr−Ser−Val]−OC、[Thr−Tyr−Val]−OC、[Thr−Val−Val]−OC、[Tyr−Lys(Tyr)[配列識別番号:33]]−OC、[Tyr−Asp−Val]−OC、[Tyr−Glu−Val]−OC、[Tyr−Gly−Val]−OC、[Tyr−Ile−Val]−OC、[Tyr−Leu−Val]−OC、[Tyr−Lys−Val]−OC、[Tyr−Phe−Val]−OC、[Tyr−Ser−Val]−OC、[Tyr−Thr−Val]−OC、[Tyr−Val−Val]−OC、[Val−Asp−Val]−OC、[Val−Gln−Val]−OC、[Val−Gly−Val]−OC、[Val−Phe−Val]−OC、[Val−Pro−Val]−OC、[Val−Thr−Val]−OC、[Val−Tyr−Val]−OC、[β−Ala]−OC、Phe−Tyr−Val−OC−Val−Glu−Gly、Phe−Tyr−Val−OC−Val−Gly−Glu、Phe−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Asp、Phe−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Glu、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Glu−Leu、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Glu−Val、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Gly−Glu、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Pro−Tyr、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Asp、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Glu、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Gly、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Lys、Ile−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Pro、Lys−Tyr−Val−lle−OC、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Phe、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Ile、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Leu、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Val、Leu−Tyr−Val−OC−Val−Glu−Leu、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Glu−Val、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Gly−Glu、Leu−Tyr−Val−OC−Val−Pro−Tyr、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Asp、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Glu、Leu−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Gly、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Lys、Lys−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Pro、Pro−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Glu、Pro−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Ile、Pro−Tyr−Val−OC−Val−Tyr−Leu、Tyr−Pro−Val−OC−Val−Tyr−Glu、Tyr−Pro−Val−OC−Val−Tyr−Ile、Tyr−Pro−Val−OC−Val−Tyr−Leu、又はその塩である請求項204記載の化合物。
【請求項206】
キャリアペプチドに共有結合したオキシコドン(OC)からなる化合物であって、その化合物が
【化2】

であってAがキャリアペプチドを表す化合物。
【請求項207】
前記化合物がβ−Ala−β−Ala−OC、Tyr−β−Ala−OC、β−Leu−OC、Glu−Tyr−Val−OC−OAc、Glu−Tyr−Val−OC−OCOOEt、Gln−Gln−Ile−OC、Gln−Gln−β−Ala−OC、Phe−Tyr−Val−OC、Ile−Tyr−Val−OC−OAc、Ile−Tyr−Val−OC−OCOOEt、Leu−Leu−Ile−OC、Leu−Tyr−Val−OC、Lys−Tyr−Val−OC−OAc、Lys−Tyr−Val−OC−OCOOEt、Pro−Pro−Ile−OC、Pro−Pro−Leu−OC、Pro−Tyr−Val−OC、Tyr−Pro−Val−lle−OC[配列識別番号:2]、Tyr−Tyr−Phe−Phe−Val−OC[配列識別番号:28]、又はその塩である請求項206記載の化合物。
【請求項208】
キャリアペプチドに共有結合したオキシコドン(OC)からなる化合物であって、その化合物が
【化3】

であってBがキャリアペプチドを表す化合物。
【請求項209】
請求項204、206、208のいずれか1項記載の化合物からなる組成物。
【請求項210】
前記化合物又はその塩が、非結合オキシコドンの治療的範囲内の用量を超えた用量で摂取されたときに、オキシコドンの毒性基準を超えて増加しない血清放出曲線を与える請求項209記載の組成物。
【請求項211】
前記化合物又はその塩が、治療的に効果的な生物学的利用能を与えるが、前記オキシコドンの治療的範囲内を超えた用量で与えられたときに非結合オキシコドンと比較してスパイキング又は血清濃度の上昇を防止する、定常状態の血清放出曲線を保持する請求項209記載の組成物。
【請求項212】
前記組成物が経口投与されたとき前記化合物又は塩の生物学的利用能が保持され、一方、静脈注射又は経鼻投与されたとき前記オキシコドンの生物学的利用能が大きく減少する請求項209記載の組成物。
【請求項213】
前記組成物が経口投与に適した形態である請求項209記載の組成物。
【請求項214】
前記組成物が非経口投与のために操作されたときに前記オキシコドンが前記キャリアペプチドから放出されない請求項209記載の組成物。
【請求項215】
請求項209記載の組成物を患者へ経口投与することを含むオキシコドンの投与方法。
【請求項216】
請求項209記載の組成物を患者へ経口投与することを含む疼痛の治療方法。
【請求項217】
前記キャリアペプチドがアミノ酸である請求項204、206、208のいずれか1項記載の化合物。
【請求項218】
前記キャリアペプチドがジペプチドである請求項204、206、208のいずれか1項記載の化合物。
【請求項219】
前記キャリアペプチドがトリペプチドである請求項204、206、208のいずれか1項記載の化合物。
【請求項220】
前記キャリアペプチドがテトラペプチドである請求項204、206、208のいずれか1項記載の化合物。
【請求項221】
前記キャリアペプチドがペンタペプチドである請求項204、206、208のいずれか1項記載の化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2009−533443(P2009−533443A)
【公表日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−505431(P2009−505431)
【出願日】平成19年4月10日(2007.4.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/008821
【国際公開番号】WO2007/120648
【国際公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【出願人】(507055017)シャイア エルエルシー (29)
【Fターム(参考)】