説明

不正開封防止型の閉鎖体

ボトルをブロー成形することができるプリフォーム(90)を開示する。プリフォームは、本体と、本体を囲むフランジ(92)と、本体から突出するバンド(94)とを含む。フランジ(92)と、バンド(94)と、フランジ(92)上の本体の部分とがトラフ(106)を画成する。キャップ(102)が嵌められると、弱化線(108)に沿ってキャップのスカートの残りに結合するリング(112)、さらに、弱化線及びスカート(104)の残りの隣接する部分がトラフに入る。バンド(94)は、リング(112)上に熱収縮される。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、容器用の不正開封防止型(タンパエビデント)キャップに関する。
【発明の背景】
【0002】
不正開封の問題は、スナップ式で嵌めるキャップ又はねじ止め式のキャップを備えるボトル及び他の容器で製品を販売する企業には、大きな懸念になっている。しかし、既知のキャップが、不正開封証明(タンパプルーフ)型でも、不正開封防止(タンパエビデント)型でもないことは明らかとなってきた。
【0003】
最も普通に使用される種類の不正開封防止型のねじ式閉鎖体は一連の突起を有し、これらの突起は、スカートから内向きに突出し、容器のビードにインターロックする。突起は、スカートの一部を形成し且つスカートの他の部分へ弱化線に沿って結合されるバンド上にある。バンド自体は、これに沿って延びる横方向弱化線を有する。キャップを取り外そうと試みると、横方向弱化線に沿ってバンドが壊れるようになっている。しかし、そのような閉鎖体は、損傷を与えずに注意深く取り外すことが可能であり、損傷を与えずに再度ボトルに螺合させることも可能である。したがって、これでは、不正開封されていることがわからない。
【0004】
本発明は、キャップを取り外すと必然的にキャップ及び/又は容器の一部を破壊することになり、容器が開けられたことを明らかにするのを確実にする閉鎖体(これは、キャップの特徴ではなく、容器の特徴である)を提供しようとするものである。
【発明の簡単な説明】
【0005】
本発明の第1の態様によれば、容器をブロー成形することができる次のようなプリフォームが提供される。すなわち、このプリフォームは、熱収縮材料製であり、当該プリフォームのネックを囲み且つ突出する周方向に延びるフランジを有している。このフランジから立設されたバンドが設けられ、バンドは、ネックを囲むと共にフランジの一方の面に接続され、バンド、フランジ及びフランジに隣接する当該プリフォームの部分がトラフを画成する。
【0006】
ネックは、フランジに隣接するビードを有することができ、ビードは、バンドがネック上に収縮されると、バンドの一部がフランジから離れた側のビードの側面上にあるように、位置決めされる。この形態において、バンドは、周方向に間隔をおいた一連のブリッジによってフランジの前記面に接続され、隣合うブリッジ間に開口が設けられる。
【0007】
好ましいプリフォームの構造においては、前記バンドは中空であり、半径方向内側壁と半径方向外側壁とを有し、内側壁の一方の円形の縁がフランジに結合され、外側壁が内側壁から離隔され、外側壁の一方の円形の縁がフランジに結合され、内側壁と外側壁との間には円筒形のギャップが設けられ、ギャップの上部端を閉じるべく内側壁と外側壁との上部端が互いに結合され、ギャップの他方の端が開放されフランジに円形スロットを形成する。
【0008】
本発明の第2の態様によれば、次のような容器及びキャップが提供される。すなわち、容器は、前記三つの先行する段落(0005〜0007)に定義されたようなプリフォームからブロー成形され、キャップはスカートを有し、スカートの自由縁がバンドと容器との間で把持される。
【0009】
本発明の第3の態様によれば、容器をブロー成形することができるプリフォームであって、熱収縮材料製であり、周方向に延びているフランジを有し、フランジの半径方向内側部分がフランジの半径方向外側部分よりも厚くなっている、プリフォームが提供される。
【0010】
フランジの半径方向外側部分には半径方向に延びるギャップが設けられており、もって、フランジが不連続な形態となる。
【0011】
スカートは、その上にバンドが収縮される突出形のビードを有することができ、これにより、スカートは、破断することなくトラフから引き抜かれることが防止される。
【0012】
本発明の第4の態様によれば、次のような、プリフォーム製造方法が提供される。この方法は、ネックを囲むフランジを有するプリフォームを成形するステップと、
加熱され軟化した状態にある間にフランジに円筒形のツールを押し付けて、フランジの平面からフランジの材料を変位させ、フランジから突出する環状のバンドを提供するステップとを備えるものである。
【0013】
前記フランジは、半径方向外側部分よりも厚い半径方向内側部分を有することができ、前記ツールによって変位されてバンドを形成するのは半径方向外側部分である。
【0014】
本発明の第5の態様によれば、次のような、容器及びキャップの組合せが提供される。この組合せにおいては、容器は、フランジによって囲まれるネックを有し、フランジから突出するバンドが設けられており、このバンドと、バンドの半径方向内方にあるフランジの部分と、フランジに隣接するネックの表面の部分とがトラフを画成し、ネックに取り付けられたキャップのスカートの自由縁がトラフ内に位置する。
【0015】
スカートは、その周りに弱化線を有することができ、この弱化線はスカートを主要部分とリングとに仕切る。リングは、スカートの自由端部分を形成し、リングと弱化線とスカートの主要部分の隣接する部分とが、トラフ内に位置する。
【0016】
本発明の第6の態様によれば、中空である本体と、前記中空である本体を囲むフランジとを備えるプリフォームを成形する方法であって、フランジにバンドを成形するステップを備える方法が提供される。この方法においては、バンドと、フランジと、フランジに隣接する本体の部分とがトラフを形成し、バンドは、フランジとの接合部から本体に向けて傾斜するように成形され、バンドが、加熱されたときに収縮する能力を高めるために成形後に外方向に拡張される。
【0017】
この方法の好ましい形態において、バンドは、プリフォームを生成する型を開くときに前記型の一部によって拡張される。他の形態では、バンドは、トラフ内に空気を吹き込むことによって拡張される。
【0018】
本発明の第7の態様によれば、容器に蓋をする方法であって、横方向端壁と、周りに弱化線を備えるスカートとを備えるキャップを、容器本体とネックとを有する容器に取り付け、もって、横方向端壁から離れた側のキャップのスカートの縁部分及び弱化線が、プリフォームのフランジと、フランジから突出するバンドと、フランジに隣接するネックの部分とによって境界が付けられた容器のトラフに入り込むようにするステップを備える、方法が提供される。
【0019】
本発明の第8の態様によれば、次のような組合せが提供される。この組合せは、
横方向端壁及びスカートを備えるキャップと、容器本体及び前記容器の口へ延びるネックを備える熱収縮材料製の容器との組合せであって、
スカートの周りに延び、横方向端壁から離れた側のスカートの端で、スカートを主要部分とリングとに仕切る弱化線が設けられ、
ネックを囲むフランジと、フランジから容器の口へ向けて延びるバンドとが設けられ、フランジ、バンド及びフランジに隣接するネックの部分がトラフを画成し、
バンド、弱化線及び弱化線に隣接するスカートの主要部分の一部が、トラフ内に位置しており、バンドが加熱されてキャップ上に収縮され、リング、及びバンド自体と容器のネックとの間の部分を把持するものである。
【0020】
本発明の第9の態様によれば、容器のネックを形成する方法であり、ネックが、直径の異なる、端部と端部が接続した2つのスリーブを有し、大径のスリーブが、小径のスリーブと容器のネック以外の部分との間にあるものである、前記方法が提供される。この方法は、大径のスリーブを折り、大径のスリーブ内にある小径のスリーブの一部を囲むトラフを形成すべく、小径のスリーブを大径のスリーブ内に押圧するステップを備える。
【0021】
本発明をより良好に理解するために、且つ、これがどのように実行に移され得るかを示すために、次に、例として、添付の図面を参照する。
【図面に沿っての詳細な説明】
【0022】
図1はPETプリフォーム10を示し、このプリフォーム10からボトルがブロー成形され得る。プリフォーム10は、バンド14が一体的に成形されたフランジ12を有している。フランジ12とバンド14との間の接続部は、間にギャップ18を有する一連のブリッジ16の形態である。
【0023】
符号20で示されたキャップは、スカート24の自由縁に一連のスリット22を有する。スカートの外側には、突出リブ26がある。
【0024】
キャップ20がプリフォーム10からブロー成形された容器に螺合されると、スカート24の縁は、フランジ12の上方にある容器のネックと、バンド14とによって境界が付けられた環状のギャップに入り込む。
【0025】
バンド14を加熱すると、バンド14はリブ26の上方のスカート24上に収縮し、それによって、スカートを容器にしっかり固定する。キャップ20の螺合をゆるめることによって、リブ26は、今や脆弱化しているバンド14を外方向に押圧し、バンドを横切る線に沿ってバンドを破断し、又は、ブリッジ16を破断する。
【0026】
バンド14は、ネックに向けて内向きの傾斜部分を備えて成形されることが好ましい。バンド14の内側表面を成形するマンドレルの部分は、テーパが付けられている。これによって、型を開く際、バンド14は、外方向に拡張することによって確実に伸張される。そのような伸張は、バンド14がキャップ20のスカート24上に収縮されるときに、収縮を促進する。
【0027】
次に、図2〜図5を参照する。図示のねじ止め式キャップ28は、横方向端壁30と、符号32で示された円筒形スカートとを有する。スカート32は、主要部分34と、リング36の形態の補助部分とを備える。リング36は、一連のブリッジ38によってスカート部分34に結合されている。隣合うブリッジ38間に開口40がある。ブリッジ38及び開口40は、スカート32の周りに延びる弱化線を形成する。
【0028】
リング36は、その外側表面に一連のリブ42を有し、リブ42は、弱化線38,40からスカートの自由縁に延びている。図3に明示するように、リング36は、弱化線から自由縁にかけて外向きにフレア状となっている。
【0029】
図2はまた、PETプリフォーム44を示しており、このプリフォーム44からボトルがブロー成形され得る。プリフォーム44は、バンド48がフランジと一体的に成形されたフランジ46を有している。図3に明示するように、バンド48は円筒形であり、断面では、フランジ46よりも薄い。
【0030】
図3、図4及び図5において、キャップ28は、プリフォーム44に螺合された状態で示されている。これは純粋に、キャップとプリフォームとの間の関係を図示したものであり、実際にプリフォームがボトルの形態にブロー成形されボトル内が充填された後にキャップが螺合されるだけであることが理解されよう。
【0031】
プリフォームからブロー成形されボトルにキャップが螺合されると、スカート32は、弱化線38,40の丁度上の高さ位置まで、バンド48と、フランジ46の上方にあるボトルのネック部分とによって境界が付けられた環状のギャップに入り込む(特に図3を参照)。
【0032】
バンド48を加熱すると、このバンド48は、ブリッジ38及び開口40の上方及び下方の両方で、スカート上に収縮し(図5参照)、それによって、スカートをブロー成形されたボトルにしっかり固定する。リング36は、バンド48によって全体が覆われているため、完全にアクセス不能である。キャップ28の螺合をゆるめることによって、ブリッジ38及び開口40によって構成された弱化線に沿って、キャップは破断される。
【0033】
図6及び図7には、ブリッジ38及び開口40によって構成された弱化線も、リブも有していないねじ止め式キャップ50が示されている。これらの図のプリフォームは、バンド48が連続した線に沿ってフランジ46に接続されるのではなく、一連のブリッジ52によることが、上述のものとは異なる。ブリッジ52は、間にギャップ54を有している。したがって、バンド48とフランジ46との間の接続部は図2〜図5に示された接続部に対して弱められている。
【0034】
スカート32は、キャップが螺合されると、プリフォームのネックとバンド48との間のギャップに入り込む。バンド48が加熱されると、スカート32はリング36上に収縮し、上述と同様にリング36をしっかり把持する。
【0035】
螺合をゆるめるようにキャップを回すと、プリフォームのバンド48は、フランジ46に結合される弱化線に沿って破断される。したがって、バンド48は、キャップ50と共に、ブロー成形されたボトルから取り外される。
【0036】
図6及び図7の実施形態において、キャップ50が破断することのできる弱化ゾーンを有していないことは理解されよう。したがって、キャップを回し初期的な軸方向運動を生じさせるためにキャップに十分な力が加えられると、破断するのはプリフォームである。
【0037】
図8A、図8B及び図8Cにおいて、適用可能な場合には、上記に使用されたものと同一の参照符号を使用する。
【0038】
スリーブが図8Aに示され、符号56で示されている。スリーブ56は、フランジ46.1と切頭円錐形のバンド48.1とを備える。スリーブ56は、上から又は下から、プリフォーム上に滑り被される。このプリフォームは、図8Bに示され、符号58で示されている。プリフォーム58は、図2〜図7のフランジ46よりも小さいフランジ60を有する。スリーブ56がプリフォーム58上に置かれると、スリーブ56はプリフォーム58上に収縮する(図8C)。したがって、プリフォーム58及びスリーブ56の結果として得られた組み合わせは、図2〜図7のプリフォーム44と同一の構成となる。
【0039】
図9には、符号62で示され且つ横方向端壁64及びスカート66を有するキャップが示されている。スカート66は、その周りに弱化線68を有し、この弱化線68はスカート66を主要部分70とリング72とに仕切る。リング72内部には、内向きに突出する三角形フラグ74があり、これは、プリフォーム44のビード76下に嵌る。
【0040】
バンド48は、線68の上方の高さ位置まで上向きに延びており、バンド48が収縮されなくとも、リング72へのアクセスは、リング72がバンド48とフランジ46の上方にあるブロー成形されたボトルのネックとの間にぴったり嵌るのを確実にすることによって、防止される。バンド48を収縮することによって、さらに確実とされる。
【0041】
フランジ46及びバンド48は、必要な場合には、図8Aの符号56で示された種類のルーズ・スリーブの一部とすることができる。
【0042】
図10〜図12のプリフォーム78は、厚い半径方向内側部分82を有するフランジ80を備えており、厚い半径方向内側部分82には薄い半径方向外側部分84が外方向に延設されている。部分84はギャップ86(図11参照)を有し、そのため、部分84は連続的というよりはむしろ不連続となっている。部分82,84が結合するフランジ80の上部表面には、段差がある。
【0043】
製造段階の適当な時点で、フランジの部分84が、符号88で示された不連続バンドになるように、部分84は上方に押される(図12参照)。これは、ブロー成形が完了した後か、プリフォームの成形後であるがブロー成形が開始する前、ブロー成形段階のある時点で行うこともできる。バンド88は、内側部分82の半径方向外縁から上方に突出する。バンド88のギャップ86は、閉じずにそのままであり、排水溝として作用し、それを通して、バンド88とフランジ80の上方にあるプリフォームの部分との間のトラフ内のあらゆる液体を排出することができる。
【0044】
図13及び図14のプリフォーム90は、符号92で示された一般的な形状のフランジが射出成形で設けられている。ブロー成形段階中に、フランジ92は、これが軟化するような温度に加熱される。この状態にあるときに、多数の円筒形セクションから構成されるツールの一端が、フランジ92の下面に、上向きに押し付けられる。これは、材料を押し上げる効果を有し、それによって、プリフォームのネックを取り囲むバンド94を形成する。バンド94は、2つの間隔をおいた壁96,98から構成される中空円筒形の形態である。壁96,98間のギャップ100は、その下端で開放され、上端で閉じている。
【0045】
キャップ102(図15)がプリフォームのねじ部に螺合されると、キャップのスカート104の自由縁は、バンド94、フランジ92、及びフランジ92のすぐ上にあるプリフォームのネックの部分によって境界づけられた環状のトラフ106に入る。キャップのスカートの周りの弱化線108は、これを主要部分110とリング112とに仕切る。リング112の内側の固定用フラグ114は、プリフォームのビード116を通り過ぎる。弱化線108は、バンド94の上部縁の高さ位置より下にあり、したがって、アクセスできない。
【0046】
前述したタイプのキャップを、これを損傷することなく取り外すのに使用される一つの技術としては、スカートを粘着テープの層に巻くことが考えられる。固定用の突起物をビード上に押圧するために十分なトルクがかけられる間、テープは、キャップを一緒に保持する。これが達成されると、キャップを再び嵌めることができ、不正開封の証拠はない。
【0047】
バンド48,48.1,88,94は、この技術が使用されるのを防止する。したがって、スカートが弱化線に沿って破断することなく、キャップを取り外すことはできない。
【0048】
図16に示された閉鎖体構造物118は、液体を含む容器(図示せず)上に嵌合する蓋120を備えている。蓋120は差し口124を含み、この差し口124は中空であり、これを通って液体が容器から流出する。差し口124は、2つの外側ビード126及び128を有し、これらは差し口124に沿って間隔をおかれている。
【0049】
差し口124内のスパイダー(図示せず)は、差し口の内腔と同軸である閉鎖体要素を支持している。
【0050】
キャップ130は、差し口124上に嵌合される。キャップは、中央開口134を有する端壁132を含む。端壁132の開口134は、弁閉鎖体要素と協働する弁座によって囲まれている。キャップ130が差し口124上に完全に押し付けられているときには、閉鎖体要素は弁座に当接する。
【0051】
キャップ130はまた、弱化線138によって取り囲まれるスカート136を有する。弱化線138はスカートを主要部分140とリング142とに仕切る。
【0052】
キャップは、熱収縮可能材料製であり、符号144で示された線の下側で、製造中に外方向に引き延ばされている。
【0053】
差し口124へ嵌められた後に、キャップ130は加熱され、そのため、収縮する。リング142は、その内部に固定用フラグを有することができ、ビード126下で収縮して不正開封防止特徴を提供する。線138と線144との間のキャップの部分は、ビード126,128の間の差し口124上へ収縮し、結果として、ビード128上を摺動することができない。したがって、キャップは取り外されることはなく、誤って飲み込むこともない。
【0054】
例えばバンド48に類似したバンドを、蓋120上に成形することができ、したがって、蓋120は、上述のフランジ12,46,80,92と等価のフランジを構成する。バンドと差し口124との間の蓋の頂部表面と協同して、バンドと、蓋にすぐ隣接した差し口124の部分とは、リング142を受け取るためのトラフ(樋)を形成する。図16には、バンドの基部が、蓋120と融合するバンドの基部が示され、符号122で示されている(バンドのその他の部分は図示せず)。
【0055】
図17に示されたボトルは、従来の形態であり、オイル及び不凍液等の多くの液体製品用に使用される。これはまた、合成洗剤及び他の洗濯製品用にも使用される。
【0056】
ボトルの主要中空部分146は、ネック148によって及びハンドル150によって、上方に延ばされている。ハンドル150は、ハンドホール152を残した状態で、湾曲してネック148に結合している。
【0057】
ネック148は、ねじ山156を有する端スリーブ154(図18も参照)を備える。スリーブ154は、外方向に突出するビード158を経て、スリーブ154よりも大きな直径のさらなるスリーブ160に結合されている。スリーブ160の下側に、別のスリーブ162があり、これにハンドル150が接続し、溝164がネック148へ剛性を与える。溝164の下側で、ネック148は壁166に接続し、中空主要部分146の頂部を境界づけている。
【0058】
図19のネック148.1は、スリーブ162.1がスリーブ162よりも大きな軸方向範囲であるという点で、図17及び図18のものとは異なる。
【0059】
スリーブ160.1、スリーブ162.1は、端と端とがつながっており、スリーブ162.1は、スリーブ160.1よりも直径が大きく、より大きな直径のスリーブ162.1は、より小さな直径のスリーブ160.1と容器の残りの部分との間にある。
【0060】
ボトルがブロー成形された後に、スリーブ154.1,160.1は、スリーブ162.1を「折る」ようにスリーブ162.1内に変位され、周方向に延びているU字型カーブ170に沿って結合された外側壁166及び内側壁168(図20)を形成する。
【0061】
内側壁168とスリーブ160.1との間に、上向きに開口したトラフ172がある。
【0062】
キャップがネック148.1にねじ込まれると、スカートの弱化線とスカートの自由端との間にあるリングがトラフ172に入り込む。弱化線もまた、トラフに入る。キャップの固定用フラグは、ビード158.1によって捉えられる。バンドへ及び弱化線へのアクセスは、このようにして防止され、弱化線に沿って破断することなくキャップを取り外すことは不可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】プリフォーム及びキャップを示している。
【図2】別のプリフォーム及びキャップを示す斜視図である。
【図3】螺合されたキャップを備える図1のプリフォームを示す軸方向断面図である。
【図4】切り欠いて示す図2及び図3のキャップ及びプリフォームの斜視図である。
【図5】熱処理後の図2〜図4のプリフォーム及びキャップを示す断面図である。
【図6】キャップ及びプリフォームの別の形態を示す図である。
【図7】熱処理前の図6のキャップ及びプリフォームを示す断面図である。
【図8A】スリーブを示している。
【図8B】プリフォームを示している。
【図8C】プリフォームに嵌合したスリーブを示している。
【図9】別のキャップ及びプリフォームを示している。
【図10】半径方向外方に突出する延設フランジを備えるプレフォームの側面図である。
【図11】図10のプリフォームの平面図である。
【図12】バンドを構成するために円筒形形態に変形したフランジを備える図10及び図11のプリフォームの側面図である。
【図13】構造を明らかにするために四分円を切り欠いて示すさらなるプリフォームの斜視図である。
【図14】図13のプリフォームの詳細を示している。
【図15】嵌合してキャップを備える、四分円を切り欠いて示す図13及び図14のプリフォームの斜視図である。
【図16】流れ制御弁を含む閉鎖体構造物を示している。
【図17】現在商業的に使用されているボトルの側面図である。
【図18】図17のボトルのネックを通る縦断面図である。
【図19】ブロー成形後であるが製造段階の最終段階前の修正されたボトルネックを通る縦断面図である。
【図20】製造段階の最終段階を受けた後の図19のボトルネックを示す縦断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器をブロー成形することができるプリフォームであって、
熱収縮材料製であり、当該プリフォームのネックを囲み且つ突出する周方向に延びるフランジを有しており、前記フランジから立設されたバンドが設けられており、前記バンドが、前記ネックを囲むと共に前記フランジの一方の面に接続され、前記バンド、前記フランジ及び前記フランジに隣接する当該プリフォームの部分がトラフを画成している、プリフォーム。
【請求項2】
前記ネックが前記フランジに隣接するビードを有し、前記バンドが前記ネック上に収縮された際に前記バンドの一部が前記フランジから離れた側の前記ビードの側面上にあるように、前記ビードが位置決めされている、請求項1に記載のプリフォーム。
【請求項3】
前記バンドが、周方向に間隔をおいた一連のブリッジによって前記フランジの前記面に接続され、隣合うブリッジ間に開口が設けられている、請求項1又は2に記載のプリフォーム。
【請求項4】
前記バンドが中空であり、前記バンドが半径方向内側壁と半径方向外側壁とを有しており、前記内側壁の一方の円形の縁が前記フランジに結合されており、前記外側壁が前記内側壁から離隔されており、前記外側壁の一方の円形の縁が前記フランジに結合されており、前記内側壁と前記外側壁との間には円筒形のギャップが設けられており、前記ギャップの上部端を閉じるべく前記内側壁と前記外側壁との上部端が互いに結合されており、前記ギャップの他方の端が開放され前記フランジに円形スロットを形成している、請求項1又は2に記載のプリフォーム。
【請求項5】
容器をブロー成形することができるプリフォームであって、
熱収縮材料製であり、周方向に延びるフランジを有しており、前記フランジの半径方向内側部分が前記フランジの半径方向外側部分よりも厚い、プリフォーム。
【請求項6】
前記フランジの前記半径方向外側部分には半径方向に延びるギャップが設けられており、もって、前記フランジが不連続な形態となっている、請求項5に記載のプリフォーム。
【請求項7】
容器及びキャップであって、
前記容器が、請求項1〜4のいずれか一項に定義されたようなプリフォームからブロー成形されており、
前記キャップがスカートを有し、前記スカートの自由縁が前記バンドと前記容器との間で把持されている、容器及びキャップ。
【請求項8】
前記スカートが、突出形のビードを有しており、前記ビード上に前記バンドが収縮されており、前記スカートが、該スカートを破断することなく前記トラフから引き抜かれることを防止するようになっている、請求項7に記載の容器及びキャップ。
【請求項9】
プリフォームを製造する方法であって、
ネックを囲むフランジを有するプリフォームを成形するステップと、
加熱され軟化した状態にある間に前記フランジに円筒形のツールを押し付けて、前記フランジの平面から前記フランジの材料を変位させ、前記フランジから突出する環状のバンドを提供するステップと
を備える、方法。
【請求項10】
前記フランジが半径方向外側部分よりも厚い半径方向内側部分を有し、前記バンドを形成すべく前記ツールによって前記半径方向外側部分が変位される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
容器及びキャップの組合せであって、
前記容器がフランジによって囲まれるネックを有しており、前記フランジから突出するバンドが設けられており、前記バンドと、前記バンドの半径方向内方にある前記フランジの部分と、前記フランジに隣接する前記ネックの表面の部分とがトラフを画成しており、前記ネックに取り付けられた前記キャップのスカートの自由縁が前記トラフ内に位置している、組合せ。
【請求項12】
前記スカートがその周りに弱化線を有し、前記弱化線が前記スカートを主要部分とリングとに仕切っており、前記リングが前記スカートの自由端部分を形成しており、前記リングと前記弱化線と前記スカートの主要部分の隣接する部分とが前記トラフ内に位置している、請求項11に記載の組み合わせ。
【請求項13】
中空である本体と、前記中空である本体を囲むフランジとを備えるプリフォームを成形する方法であって、
前記フランジにバンドを成形するステップを備え、
前記バンドと、前記フランジと、前記フランジに隣接する前記本体の部分とがトラフを形成し、前記バンドが、前記フランジとの接合部から前記本体に向けて傾斜するように成形され、前記バンドが、加熱されたときに収縮する能力を高めるために成形後に外方向に拡張される、方法。
【請求項14】
前記バンドが、前記プリフォームを生成する型を開くときに前記型の一部によって拡張される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記バンドが、前記トラフ内に空気を吹き込むことによって拡張される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
容器に蓋をする方法であって、
横方向端壁と、周りに弱化線を備えるスカートとを備えるキャップを、容器本体とネックとを有する容器に取り付け、もって、前記横方向端壁から離れた側の前記キャップの前記スカートの縁部分及び前記弱化線が、前記プリフォームのフランジと、前記フランジから突出するバンドと、前記フランジに隣接する前記ネックの部分とによって境界が付けられた前記容器のトラフに入り込むようにするステップを備える、方法。
【請求項17】
横方向端壁及びスカートを備えるキャップと、容器本体及び前記容器の口へ延びるネックを備える、熱収縮材料製の容器との組合せにおいて、
前記スカートの周りに延び、前記横方向端壁から離れた側の前記スカートの端で、前記スカートを主要部分とリングとに仕切る弱化線が設けられており、
前記ネックを囲むフランジと、前記フランジから前記容器の口へ向けて延びるバンドとが設けられており、前記フランジ、前記バンド及び前記フランジに隣接する前記ネックの部分がトラフを画成しており、
前記バンド、前記弱化線及び前記弱化線に隣接する前記スカートの前記主要部分の一部が、前記トラフ内に位置しており、前記バンドが加熱されて前記キャップ上に収縮され、前記リング、及び前記バンド自体と前記容器の前記ネックとの間の前記部分を把持している、組み合わせ。
【請求項18】
容器のネックを形成する方法であり、前記ネックが、直径の異なる、端部と端部が接続した2つのスリーブを有し、大径のスリーブが、小径のスリーブと前記容器のネック以外の部分との間にあるものである、前記方法であって、
前記大径のスリーブを折り、前記大径のスリーブ内にある前記小径のスリーブの一部を囲むトラフを形成すべく、前記小径のスリーブを前記大径のスリーブ内に押圧するステップを備える、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8A】
image rotate

【図8B】
image rotate

【図8C】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公表番号】特表2007−533488(P2007−533488A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−551657(P2006−551657)
【出願日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【国際出願番号】PCT/ZA2004/000162
【国際公開番号】WO2005/070771
【国際公開日】平成17年8月4日(2005.8.4)
【出願人】(506257892)
【Fターム(参考)】