説明

乳化系、エマルション及び該エマルションを含有するウェットワイプ

油乳化剤並びにキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含む多糖類系乳化安定剤が油に分散されている水中油滴エマルションの製造方法を開示した。次に、好ましくは低温及び低せん断条件下で、そのようにして形成された油系分散体を水と混合して、水中油滴エマルションを形成する。多糖類系乳化安定剤及び所望により油乳化剤を比較的極性の油に直接分散して油系分散体を形成するか、代わりに、比較的極性の非水性液状媒質に直接分散して、次にこれを水と混合してエマルションを形成する前に油と混ぜてよい。水中油滴エマルションは、化粧品又は個人衛生のための洗浄に使用するスプレー、身体用保湿剤、日焼け止め及びウェットワイプのような個人医療及び化粧品の用途で特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乳化系、エマルション、該エマルションを含有するウェットワイプ及びエマルションの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
水中油滴エマルションは、皮膚及び髪へ乳液若しくはローションを直接塗布することによって又はウェットワイプ及び他の類似の塗布器などの媒質によって、皮膚及び髪に有効成分を供給する個人医療及び化粧品工業に広く使用される。
【0003】
クリーム及び乳液のような個人医療用エマルション製品は、組み合わせて複数の性質を有することが好ましい。例えば製造、配合、貯蔵、及び使用時の安定性、最終用途に適した粘度、並びに好ましくは良好な身体及び皮膚の感触である。通常は、身体及び皮膚の感触は主観的に判断され、また良好な身体及び/又は皮膚の感触は非ニュートンせん断減粘の粘度分布に主として関係するが、せん断減粘の粘度分布は良好な身体又は皮膚の感触を保証するものではない。典型的な従来の個人医療用エマルション製品には、乳化剤(乳化安定剤を含む)がエマルションの約3〜5質量%の量で使用される。近年、増粘剤が乳化安定剤として提案されている。また、恐らく液滴の挙動を制限することにより、増粘剤が低いせん断粘度を、エマルション液滴の凝集を妨げるくらいまで増加させるのが、それらを使用したときの安定化の機構であるようだ。
【0004】
欧州特許第1137396号明細書(参照によってその全てがここに含まれる)には、特に効果的な乳化系が開示されており、高分子量の多糖類の特定の組み合わせが、高い、或いは著しく増加した低せん断粘度を与えない及びその組み合わせを使用することにより、乳化剤、通常は比較的低い分子量の主に非イオン性の界面活性剤の量を、エマルション、特に美容スキンクリーム及び乳液のような個人医療用製品のエマルションに通常利用されるよりもはるかに少なくできる濃度で、良好なエマルション安定化を提供する。
【0005】
したがって、欧州特許第1137396号明細書には、乳化剤・安定剤系が、油の乳化剤並びにキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類のような多糖類の組み合わせを含む個人医療又は化粧品用水中油滴エマルションが開示されている。そのようなエマルション中の乳化剤及び多糖類安定剤の合計量は、従来の個人医療用エマルション系に主に使用される3〜5%よりもかなり低くてよい。特に、欧州特許第1137396号明細書には、乳化剤の量を約1.5%未満、特に約1%以下にできて、多糖類安定剤の量を約0.5%未満、時には約0.02%と同程度にできて、所望によりこれらの合計量を約1.5%未満、特に約1%以下にする多くのエマルションが開示されている。乳化剤の最小量は、典型的にはエマルションの約0.02%、より典型的には0.025質量%である。
【0006】
欧州特許第1137396号明細書に開示されているエマルションの調製には、水相で約60℃以上に加熱される及び/又は効率的に多糖類安定剤の機能を確保するために高強度で混合されるエマルション/多糖類安定剤の混合物が必要とされる。初めに乳化剤及び多糖類安定剤を油相に混合する相反転乳化が欧州特許第1137396号明細書に選択肢として示されているが、まだ乳化処理には加熱及び/又は高強度の混合の工程を必要とする。例えば米国特許出願公開第2005/0009431号明細書(実施例では、トリミキサーを用いて、欧州特許第1137396号明細書の範囲内のArlatone V 175(登録商標)乳化剤/多糖類安定剤材料を水相に混合する)に開示されているように、乳化剤及び多糖類安定剤を水相中に混合するのが通常の慣行である。
【0007】
欧州特許第1137396号明細書と類似した開示では、国際公開第01/96461号パンフレットが、初めに、キサンタン及び非ゲル化多糖類の水性混合物を50℃を超える温度まで加熱することにより、キサンタン並びにガラクトマンナン及びグルコマンナンのような1つ又は2つ以上の非ゲル化多糖類を用いる流体ゲルを製造する工程と、それをせん断している間にそれを冷却する工程を開示している。そして流体ゲルは、水中油滴エマルションを用いてそれらを含む個人医療製剤及び化粧品製剤に利用される。
【0008】
水中油滴エマルションの一利用法は、皮膚の洗浄用ウェットワイプの調製である。同日に公開された米国特許出願公開第2005/0008680号明細書及び米国特許出願公開第2005/0008681号明細書と前述の米国特許出願公開第2005/0009431号明細書(参照によってこれら全体がここに含まれる)は、ウェットワイプを置く利用法並びにそれらが作られる材料の有用な背景技術を提供する。
【0009】
米国特許出願公開第2005/0009431号明細書には、最初に皮膚軟化剤、界面活性剤及び約30質量%以下の水を含む濃縮されたエマルション組成物を製造し、次に、ワイプ支持体に塗布する前に濃縮物を追加の水で完全に希釈して水中油滴エマルションにするウェットワイプの製造方法が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
当然ながら、ウェットワイプは、幅広く様々な洗浄用途に使用される大量の消費者製品である。その結果、ワイプを作るのに使用する適切な水中油滴エマルションを製造するための高いエネルギー必要量には、米国特許出願公開第2005/0009431号明細書で認められているように、高い資本投資並びに高い製造原価が必要になる。米国特許出願公開第2005/0009431号明細書で説明された方法でさえも、より早い製造方法につきものの幾つかのコストを避けている間に、2段階の方法、(最初の濃縮物製造時の)追加的な乳化剤コスト及び追加の装置並びに(欧州特許第1137396号明細書で説明された種類の製品の含有物の)維持費を必要とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本出願人は、驚くべきことに、エマルションを加熱する又はそれを強くせん断する必要もなく、油乳化剤及び多糖類系乳化安定剤を用いる水中油滴エマルションを製造できる本発明を用いて、前述の不利点を著しく減らせる又は克服できることを今や発見している。
【0012】
より詳細には、本発明によれば、水中油滴エマルションの製造方法は、油乳化剤並びにキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含む多糖類系乳化安定剤を油に分散する工程、好ましくは低温及び低せん断条件下で、そのように形成された油系分散体を水と混合して水中油滴エマルションを形成する工程を含む。
【0013】
本出願人は、多糖類系乳化安定剤及び所望により油乳化剤を比較的極性の油に効率的に分散できることを発見した。また、油が比較的非極性の場合には、多糖類系乳化安定剤及び所望により油乳化剤を比較的極性の非水性液状媒質に効率的に分散してよく、その媒質は、油系分散体を水と混合してエマルションを形成する工程の前に油と混合させる。必要ならば、油が比較的極性の場合でも、比較的極性の非水性液状媒質中の多糖類系乳化安定剤及び所望により油乳化剤の分散体を使用してもよい。必要とされる非極性油、極性油及び/又は非水性液状媒質のそれぞれに油乳化剤を分散してよいが、同時に及び多糖類系乳化安定剤と同様の油/媒質に分散することが好ましい。
【0014】
油又は非水性媒質の極性の目安は、溶解度パラメータを用いて取得できる。広く使用される溶解度パラメータは、A F M Barton著「溶解度パラメータ及び他の凝集パラメータのCRCハンドブック」、CRC press、1983年、p.85〜87及びA F M Barton著「Chemical Reviews」、 1975年、第75巻第6号、p.731〜753で説明されたハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータである。
【0015】
したがって、本発明のより具体的な実施形態では、水中油滴エマルションの製造方法は、
(a)キサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含む多糖類系乳化安定剤と所望により油乳化剤を、
(i)19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有するエモリエント油に分散する、又は
(ii)19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する非水性液状媒質に分散して、前記媒質中の分散体を19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する油と混合する、又は
(iii)19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する非水性液状媒質に分散して、前記媒質中の分散体を19未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する油と混合する
いずれかの工程、
(b)水を工程(a)で形成された油系分散体と、好ましくは低温及び低せん断条件下で、混合して水中油滴エマルションを形成する工程、並びに
(c)工程(b)で形成されたエマルションを、好ましくは低せん断条件下で、均質になるまで混合し続ける工程
を含む。
【0016】
当然のことながら、例えばシリコーンオイルのような特定の種類のエモリエント油に、ハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを割り当てることは不可能である。そういった場合には、本発明の方法によって、そのエモリエント油が19未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有しているように扱い、前の段落の工程(a)(iii)によって分散液を製造する。誤解を避けるために、自身に割り当てられる又は割り当てることができるハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有していないエモリエント油は、本明細書のために、特許請求の範囲も含めて、19未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有するものとして扱い、したがって、特許請求の範囲を含めて、本明細書に使用される関連表現の範囲内にあるものとする。
【0017】
また、本発明によれば、ウェットワイプの製造方法は、
1.前述した本発明によって水中油滴エマルションを製造する工程、及び
2.ワイプ支持体を準備し、大量の水中油滴エマルションをそれに塗布する工程
を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の方法に用いる用語「低温」については、50℃以下、好ましくは40℃以下、特に30℃以下の温度を意味する。さらに、本発明の方法に用いる用語「低温」は、0℃を超える、好ましくは10℃以上、特に15℃以上の温度を意味する。本発明の方法に用いる好ましい温度は、15℃〜30℃の範囲、特に20℃〜25℃の範囲である。
【0019】
本発明の方法に用いる用語「低せん断」については、5000s−1以下のせん断速度を意味する。さらに、本発明の方法に用いる用語「低せん断」は、10s−1を超える、好ましくは50s−1以上のせん断速度を意味する。
【0020】
全容器体積の1000W/m未満の特定の電源入力によって、1000rpm未満、好ましくは500rpm未満の回転速度で作動している内部ローター(例えば、アンカー、平ブレード、傾斜ブレード、2つ以上のブレードを有するプロペラ撹拌器)を有する容器、又はポンプのラウンドループ上で若しくは連続流配置内で動いているジェット・ミキサー若しくは外部パイプ混合デバイスで作動している容器のような従来の「低せん断」混合デバイスを使用するときでさえ、特定の混合デバイスならば、乳化剤及び多糖類系乳化安定剤が(エモリエント油に、又は非水性媒質の次にエモリエント油に)容易に分散するので、固体添加物及びエモリエント油を混合する必要がない。同種の単純な混合システムは、最初の分散液調製から最終のエマルションまでの全処理工程を実行するのに十分である。
【0021】
乳化剤/安定剤、非水性液状媒質(存在する場合)及びエモリエント油の初期体積は、最終的なエマルション体積と比較して低い。したがって、初期製造工程では混合デバイスが液体と確実に接触する必要がある。これは、容器の上方に異なる高さで設置された幾つかの撹拌ブレードを使用して、最も低位置のブレードによって最初の分散液に必要な撹拌を提供することにより、単一羽根を初期の体積と接触するように、容器の底のかなり近くに取り付けることにより、製造工程に応じて順々に大きさを増加させていく幾つかの容器を使用することにより、ジェット混合又は他の直列混合デバイス(例えば、静的ミキサー、又は動力回転混合デバイス)によって容器の外部に異なる体積の1つ又は2つ以上のポンプのラウンドループを用いることにより、配管システム内の同様の連続的直列混合技術を用いることにより、又はこれらを共に若しくは分離して任意に組み合わせることにより行なうことができる。当然のことながら、使用される装置の配置によって決まる回分法又は連続法のいずれかでそれらのシステムを運転してよい。
【0022】
前述したように本発明に使用するのに適した非水性液状媒質は、比較的極性のエモリエント油(好ましくは19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する)、アルコール、グリコール及びグリセリン並びにこれらの混合物から選択してよい。適切なエモリエント油の例は、ステアリルアルコール15‐プロポキシレート(溶解度パラメータ20.8)、プロピレングリコールイソステアレート(溶解度パラメータ19.54)並びにトリエチルヘキサノイン及びイソプロピルイソステアレートの混合物(溶解度パラメータ19.04)である。他の非水性液状媒質の例は、グリセリン(溶解度パラメータ38)及びプロピレングリコール(溶解度パラメータ31)である。当然のことながら、そのような非水性媒質のいずれも個人医療用途に使用するのに適していなければならない。非水性媒質は、トイレ化粧品・香料工業協会によって溶媒として登録されたものが好ましい。特に好ましい非水性液状媒質はプロピレングリコールである。
【0023】
当然ながら、これらの成分には残留水(湿気)分が存在するであろうが、少量の水、すなわち1質量%以下の水が上記の工程(b)又は工程1(b)で作られた油相に存在してよいけれども、油相に実質的に水がないことが好ましい。
【0024】
また、必要に応じて、濃縮物、すなわち油中水滴エマルションを製造してよい。そのような濃縮物は、70質量%以上の油、より好ましくは80質量%以上の油を含んでよい。そのような濃縮されたエマルションは、エマルション製品を製造する本発明の方法を用いて、水、及び必要に応じて他の成分と組み合わせて製造前の濃縮物として使用してよい。
【0025】
好ましくは、本発明の方法のエモリエント油又は非水性媒質に加えられた乳化剤の量については、最終エマルション中の乳化剤の量が、最終エマルションの質量を基準として、約1.5%以下、特に約1%以下であるようだ。同様に、本発明の方法のエモリエント油又は非水性媒質に加えられた多糖類安定剤の量については、最終エマルション中の多糖類安定剤の量が多くて約0.5%、時には最終エマルションのわずか約0.01質量%であるようだ。好ましくは、本発明の方法のエモリエント油又は非水性媒質に加えられた乳化剤及び多糖類安定剤の合計量については、最終エマルション中の乳化剤及び多糖類安定剤の量が、約1.5質量%以下、特に約1質量%以下であるようだ。典型的には、最終エマルション中の乳化剤の最小量は、エマルションの約0.05質量%である。
【0026】
より詳細には、本発明の方法の非水性媒質に加えられた乳化剤/多糖類安定剤の組み合わせの量は、非水性媒質及びエモリエント油の質量を基準として1〜20質量%の範囲、より好ましくは、エモリエント油又は非水性媒質の質量を基準として5〜15質量%の範囲である。
【0027】
本発明の方法のエモリエント油に加えられた非水性媒質の量については、最終エマルション中の非水性媒質の量が、最終エマルションの質量を基準として、好ましくは約5%以下、より好ましくは約3%以下、特に約2%以下であるようだ。好ましくは、本発明の方法のエモリエント油に加えられた非水性媒質の量については、最終エマルション中の非水性媒質の量が、最終エマルションの質量を基準として、好ましくは約0.25%以上、より好ましくは約0.5%以上であるようだ。
【0028】
より詳細には、上記の工程(b)又は工程1(b)のエモリエント油に加えられた非水性媒質の量は、エモリエント油の質量を基準として10〜80質量%の範囲、より好ましくはエモリエント油の質量を基準として20〜50質量%の範囲である。
【0029】
本発明としては、エモリエント油と、油乳化剤並びにキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含む多糖類系乳化安定剤が分散されている非水性媒質とを含むエモリエント油組成物が挙げられる。
【0030】
最終エマルションを形成する本発明の方法において水が加えられる油の量は、そのエマルションを加える使用法によって決まるであろう。例えば、個人医療用エマルションは粘度によって、典型的に約10000mPa・s以下の低せん断粘度を有するのであれば乳液及びローションに、また典型的に約20000mPa・sを超える低せん断粘度を有するのであればクリームに分けられる。より高い粘度(例えば約10mPa・s以下)でも使用してよいが、典型的には乳液及びローションは約100〜10000mPa・s、より一般的には約500〜5000mPa・sの低せん断粘度を有し、また典型的にはクリームは約30000mPa・s以上、特に約30000〜80000mPa・sの低せん断粘度を有する。これに関しては、低せん断粘度とは、主にBrookfield粘度計に使用したときには約0.1〜10s−1のせん断速度で測定した粘度をいう。良好な皮膚感触のために、通常は個人医療及び化粧品エマルションがせん断減粘しているので、測定された低せん断粘度は、製造物が乳液(若しくはローション)又はクリームかどうかの唯一の指針になる。
【0031】
本発明の方法により製造された製品としては乳液(及びローション)並びにクリームの両方のエマルションが挙げられ、また詳細には、乳化剤・安定剤系として油及び多糖類安定剤のための乳化剤を含み、約10000mPa・s以下の低せん断粘度を有する個人医療又は化粧品用水中油滴エマルションの乳液又はローションが挙げられる。さらに、そのような製品としては、乳化剤・安定剤系として油及び多糖類安定剤ための乳化剤を含み、さらに増粘剤成分を含み、約20000mPa・sを超える低せん断粘度を有する個人医療又は化粧品用水中油滴クリームエマルションが挙げられる。
【0032】
より詳細には、本発明の方法で製造されたエマルションをワイプ支持体に塗布することを目的とする場合には、油及び多糖類安定剤ための乳化剤を含む水中油滴エマルションは、約5000mPa・s以下、とりわけ約4000mPa・s以下の低せん断粘度を有する。そのような水中油滴エマルションは約100mPa・s以上、とりわけ約200mPa・s以上の低せん断粘度を有する。
【0033】
著しく低い濃度の多糖類安定剤(例えば、エマルションの約0.01質量%と同程度に低い)を使用したときでさえもエマルション安定性に有用な向上点を与えられる。実際には、使用される多糖類安定剤の量は、安定性を拡大してエマルションを提供するように選択され、一般的にはエマルションの約0.02質量%以上であろう。一般に使用される最大濃度はエマルション系によって決まるが、典型的にはエマルションの約0.1質量%の濃度が採用される。したがって、適切な通常の濃度範囲は、エマルションの質量を基準として、約0.02〜0.5%、より一般的には0.025〜約0.25%、特に約0.2%以下、とりわけ0.025〜0.15%である。レオロジーは理想的ではないだろうが、例えば、これらを含んでいる特に困難なエマルションを著しく疎水性の油を用いて、若しくは特にクリーム製剤中で製造している場合には、又は電解質が存在するような場合(下記参照)には、これらの範囲で比較的高い濃度を使用してよい。
【0034】
本発明によって製造及び安定化されたエマルションは、例えば約50℃以下の高温でさえも例外的に高い安定性を有することができる。しかし、多糖類の組み合わせは、エマルションを不安定化するように働くイオン性物質に敏感である。この理由のために、イオン性物質(例えば、酸、塩基及び有機又は無機塩のような自然塩を含む塩)は、本発明のエマルションに低濃度でのみ存在する或いは存在しないことが望ましい。一般的には、イオン性物質の濃度は約0.05モル以下、望ましくは約0.02モル以下、特に約0.01モル以下であろう。同様に、乳化剤を含むアニオン性、カチオン性及び両イオン性の界面活性剤などのイオン性界面活性剤は、本発明のエマルションには顕著な濃度で存在しないことが望ましい。両性界面活性剤を使用できるが、通常はそれらが荷電種を支持しない条件下、及び両性界面活性剤が特に効果的でない環境になる傾向のときには、それらを含まないことが通常は好ましい。
【0035】
したがって、本発明に使用される油乳化剤は1つ又は2つ以上の非イオン性乳化剤であることが望ましい。適切な乳化剤としては、例えばアルコキシレート乳化剤及びポリヒドロキシル化合物の脂肪酸エステル、エーテル、ヘミアセタール又はアセタールのような天然物質から誘導できる界面活性剤などの従来の非イオン性の水中油滴乳化剤・界面活性剤が挙げられる。特定の例に使用される乳化剤・界面活性剤の特定の性質は、製造されているエマルションの種類、特に脂肪族の両親媒性増粘剤が使用されているかどうか、求められる安定性の程度、乳化されている油の性質及び乳化剤/安定剤系の好ましい総濃度によって決まる。
【0036】
用語「アルコキシレート乳化剤」は、疎水性物質、通常はヒドロカルビル基が、反応性水素原子を有する連結基の残基によってアルキレンオキサイド残基のオリゴマー又はポリマー鎖に連結している界面活性剤を意味するものとして使用される。典型的には、ヒドロカルビル基は8〜24、特に12〜22、主に14〜20の炭素原子を含む鎖、一般にアルキル鎖である。連結基は、酸素原子(ヒドロキシル基残基)、カルボキシル基(脂肪酸又はエステル残基)、アミノ基(アミノ基残基)、又はカルボキシアミド(カルボキシルアミド残基)でよい。典型的にはアルキレンオキサイド残基は、エチレンオキサイド(CO)若しくはプロピレンオキサイド(CO)の残基又はエチレン及びプロピレンオキサイド残基の組み合わせである。組み合わせを用いるときには、エチレンオキサイド残基の割合は、一般的には約50モル%以上、より一般的には75モル%以上であり、残余はプロピレンオキサイド残基であろう。特に好ましくは、実質的に全ての残基がエチレンオキサイド残基である。乳化剤分子中のアルキレン残基の数は2〜約200であることが好ましい。
【0037】
本態様では、本発明は高粘度の乳液エマルション及びより高い粘度のクリームエマルションを製造する工程を含む。具体的には、本発明は、乳化剤・安定剤系として、エマルションの約0.5〜1.5質量%の量のポリヒドロキシル化合物の脂肪酸エステル、エーテル、ヘミアセタール又はアセタールである油の乳化剤、及びエマルションの約0.02〜0.25質量%の量の多糖類安定剤を含み、約10000mPa・s以下の粘度を有する個人医療又は化粧品用水中油滴エマルション乳液を製造する工程を含む。さらに本発明は特に、乳化剤・安定剤系としてエマルションの約0.5〜1.5質量%の量のポリヒドロキシル化合物の脂肪酸エステル、エーテル、ヘミアセタール又はアセタールである油の乳化剤、及びエマルションの約0.02〜0.25質量%の量の多糖類安定剤を含み、さらに増粘剤成分を含み、約20000mPa・sを超える粘度を有する個人医療又は化粧品用水中油滴クリームエマルションを製造する工程を含む。
【0038】
本発明のエマルションを製造するには、異なる種類の乳化剤の組み合わせを使用すること並びに、特に親水性乳化剤(すなわち約12を超えるような高い親水親油バランス(Hydrophile Lipophile Balance、略してHLB)を有する)及び疎水性乳化剤(すなわち低HLB(例えば約8未満)を有する)を混合することが有用になり得る。比較的親水性の乳化剤としては、平均約10〜100のアルキレンオキサイド、特にエチレンオキサイド残基を有するアルコキシレート乳化剤、並びに糖モノエステル及びポリグリセロールモノエステル、ヒドロカルビル、特にアルキル、多糖類などの非アルコキシル化乳化剤、脂肪酸がグリセロールモノラウレート及びグルカミドなどの脂肪酸N糖アミドのように8〜12の炭素原子を有する脂肪酸グリセロールエステルが挙げられる。比較的親水性の乳化剤としては、平均2〜約10のアルキレンオキサイド、特にエチレンオキサイド残基を有するアルコキシレート乳化剤、脂肪酸がグリセロールモノステアレート、オレエート、又はラウレート及び、ソルビタンモノステアレート、オレエート、又はラウレートなどの無水糖類脂肪酸エステルのように14〜24の炭素原子を有するグリセロールエステルが挙げられる。
【0039】
典型的には、使用される乳化剤の量は、エマルションの質量を基準として、約0.02〜1.5%、より一般的には約0.025〜1.2%、特に約0.025〜1%である。
【0040】
親水性アルコキシレート乳化剤、特に約12を超えるHLBを有するものを使用する場合には、著しく低濃度の乳化剤(例えばエマルションの約0.04〜0.1質量%と同程度に低い)を有する十分なエマルションを得ることが可能であり、これは本発明の特定の機能を形成する。例えば約0.04〜0.8質量%、特に約0.1〜0.6質量%の全範囲で、より大量の前記乳化剤を使用できる。より少ない親水性アルコキシレート乳化剤を第一の乳化剤として使用する場合には、典型的には使用される濃度は、例えばエマルションの質量を基準として、約0.1〜1.5質量%、より一般的には約0.2〜1.2、特に約0.5〜1質量%の範囲のように、より高くなるであろう。同様に、ポリヒドロキシル化合物の脂肪酸エステル、エーテル、ヘミアセタール又はアセタールのような非アルコキシル化乳化剤を主要な乳化剤として使用する場合には、典型的には使用する量は、エマルションの質量を基準として、約0.2〜1.2質量%、より一般的には約0.3〜1質量%、特に約0.4〜0.8質量%になるであろう。
【0041】
一般的には、アルコキシレートの非イオン性乳化剤及び前述の非アルコキシル化種を自由に混合することは技術的に可能である。乳化剤系が親水性アルコキシレート乳化剤(例えば、組み合わせに低HLBの非アルコキシル化乳化剤を用いて)を含む場合には、そのような組み合わせは魅力的になり得る。しかし、親水性の非アルコキシル化乳化剤、特に糖モノエステル乳化剤は典型的なアルコキシレート乳化剤よりも高価であり、通常は、アルキレンオキサイドの誘導体を含まない乳化剤・安定剤系を有することが好ましいときにのみ使用されるであろう。
【0042】
典型的には、使用される油相は主に個人医療製品又は化粧品に広く使用される種類のエモリエント油であろう。通常、エモリエント油は、大気温度では液体である油状物質となり得る。
【0043】
適切な通常の液体エモリエント油としては、例えば、Uniqema社によりArlamol HDとして販売されているものなどの鉱油若しくはパラフィン、特にイソパラフィン、油のような非極性油;又は例えば、ホホバ油のような植物性グリセリド油、Uniqema社によりEstol 3609(登録商標)(トリエチルヘキサノイン)として販売されているもののような動物性グリセリド油、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えばUniqema社によりそれぞれPrisorine 2021(登録商標)及びPrisorine 2034(登録商標)として販売されているイソステアリル酸イソプロピル及びイソステアリル酸プロピレングリコールのような合成エステル油などの合成油、Henkel社によりEutanol G(オクチルドデカノール)として販売されているもののような特に2つの脂肪族(例えばC8〜C18アルキル残基)の安息香酸C12ーC15アルキル若しくはエーテル油、或いはDow Corning社によりDC2として販売されているもののようなジメチキオン油、Dow Corning社によりDC245として販売されているようなシクロメチコン油、若しくはそれらの親水性を高めるポリオキシアルキレン側鎖を有するシリコーンなどのシリコーンオイルなどの中間の極性の油;又は、例えばUniqema社よりArlamol E(ステアリルアルコール15プロポキシレート)として販売されているもののような脂肪酸アルコールプロポキシレート若しくはCognis社製のCetiol(登録商標)CC(INCI:炭酸ジカプリリル)のような炭酸アルキルなどのアルコキシレート皮膚軟化剤を含む高極性油が挙げられる。非極性油を使うとき、適切に十分な乳化を達成するために、特に小さな油滴を得るために、比較的高い濃度の乳化剤、特に高HLBの乳化剤を使用することが好ましいであろう。
【0044】
エモリエント油の混合物を使用できる及び頻繁に使用するであろうし、幾つかの場合には固体エモリエント油を液体エモリエント油に又は混合物の凝固点が適切に低い組み合わせに全体的に又は部分的に溶解することができる。エモリエント油組成物が大気温度で固体の場合に、生成する分散体は技術的にエマルションではないであろうが(ほとんどの場合には、油性分散相の緻密な相は容易に決定できないが)、そのような分散体は、まるでそれらが真のエマルションであるかのように振る舞い、用語「エマルション」はそれらの組成物を含むものとしてここでは使用される。
【0045】
油相の濃度は幅広く変わり得る。一般的に油相濃度は、最終エマルションの質量を基準として、約1%以上、より一般的には約3%以上であろう。また使用された製品では、油濃度は約30%と同じくらい高くなり得る。20質量%より上方の油相含有量では安定なエマルションが得られた。
【0046】
本発明のエマルションの組成は、主要成分に関して、典型的には下記表の範囲内に入る。
【0047】
【表1】

【0048】
本発明のエマルション及び配合物は、酸/塩基の中性‐前述のイオン性物質へのそれらの選択性が典型的に似通っている。本発明の安定性の利点を失うことなく、中性から適度に偏ることも可能である。好ましくは、pHは4〜9、より好ましくは4.5〜8、特に有効なのは6〜8である。
【0049】
多くの他の成分を本発明のエマルション組成物に含めて個人医療又は化粧品製剤を製造してよい。これらの成分は油溶性、水溶性又は不溶性であり得る。水溶性成分では、電解質を組成物に提供する又はpHの明らかな変動の原因となる(前記参照)物質を用いるときに注意を要するであろう。
【0050】
そのような物質の例としては下記が挙げられる。
パラベン(4‐ヒドロキシ安息香酸のアルキルエステル)、フェノキシエタノール、置換された尿素及びヒダントイン誘導体(例えば、Germaben II Nipaguard BPX及びNipaguard DMDMHの商標の下で市販されているもの)、イソチアゾリノン(例えばRohm and Haas社により販売されているKathon CG及びNeolone 950)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(例えば、Lonza社により販売されているGlycacil 2000)を主成分としたもののような防腐剤及び抗菌剤は、製造物及び使用の関連規制許容レベルによって決まるエマルションの約5ppmくらいの低濃度から2質量%までの濃度で主に使用してよい。
香料(典型的にはエマルションの0.1〜10%、より一般的には約5%以下、特に約2質量%以下の濃度で使用する)、
保湿剤又はアルコール、グリセロール及びポリエチレングリコールのようなポリオールなどの溶媒(典型的には、エマルションの1〜10質量%の濃度で使用する)
化学的日焼け止め及び二酸化チタン又は酸化亜鉛を主成分とするものなどの物理的日焼け止めを含む日焼け止め(sunfilter)又は日焼け止め(sunscreen)物質(典型的にはエマルションの0.1〜5質量%で使用する(ただし、自らが電解質を供給するのでエマルションを不安定化する傾向があるようなアクリルポリアニオン性ポリマーを用いて、物理的日焼け止め物質を主に分散することに留意するべきである))、
グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸及びそれらのエステルのようなαヒドロキシ酸、
ジヒドロキシアセトンのようなセルフタンニング剤、
ビタミン及び下記のそれらの前駆体、
a)ビタミンA(例えば、レチニルパルミテート及び他のトレチノイン前駆体分子)
b)ビタミンB(例えば、パンテノール及びその誘導体)、
c)ビタミンC(例えば、アスコルビン酸及びその誘導体)、
d)ビタミンE(例えば、酢酸トコフェロール)
e)ビタミンF(例えば、γ‐リノレン酸エステルのようなポリ不飽和脂肪酸エステル)
有益なスキンケア性を有するアロエのような植物抽出物
【0051】
本発明によって製造されたエマルションは前述の通り、化粧品又は個人医療用製品として、それ自体で使用できる又はそれらの製品に加工できる。例えば本発明のエマルションを、身体用保湿剤としてスプレー用途に、及び日焼け止め用途に使用してよい。
【0052】
特に、エマルションを使用して前述のワイプ支持体に染み込ませることもできる。そのようなワイプ支持体は、織布又は不織布の両方の天然又は合成材料か、それらの材料の組み合わせ及び/又は織布及び不織布層の両方の組み合わせから製造してよい。天然材料としてはセルロース繊維、また合成材料としてはポリオレフィン、ポリエステル、レーヨン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリビニルアルコール又はこれらの2つ以上の混合物から製造された繊維が挙げられる。好ましいワイプ支持体は不織布合成繊維系材料から選択する。
【0053】
ワイプ支持体への塗布については、典型的には、本発明を用いて製造されたエマルションは、エマルションの典型的には1〜10%、好ましくは2〜5%、より一般的には約3質量%の比較的低い割合の油相を含むであろう。ワイプ支持体の中に染み込ませたエマルションの量は最終製品の所望の性質によって決まるが、典型的にはワイプ支持体の100〜1000g・m−2であろう。典型的には、ワイプ支持体は30〜100g・m−2のベース荷重を有するであろう。
【0054】
例えば、本発明を用いて製造したワイプは、個人衛生のような洗浄用途に及びメーキャップ又は他の化粧品を取り除くのに使用してよい。
【0055】
皮膚の洗浄は、いつも容易に解決できない個人衛生の問題である。ドライティッシュ製品は、排便後又は排尿後の排出に通常使用される洗浄製品である。通常は、ドライティッシュ製品とは、「トイレットティッシュ」又は「トイレットペーパー」をいう。ドライティッシュの使用に対する代替品又は携行品として、排便後に肛門、会陰部、及び肛門周辺の身体部分を洗浄するためのウェットワイプの使用が次第に知れ渡り、一般的な衛生の懸念を最小にしている。幼児の代わりに子供及び大人によって、そのようなワイプが使用されている。
【0056】
それらの中で、適切な洗浄に失敗したときの欠点は炎症、発赤、落屑、感染、不愉快な臭気又は他の種類の個人的な不快感若しくは健康に関する問題である。
【0057】
病的状態(例えば痔、索裂、腺窩炎など)に悩む人々は、それらの問題及び不快感の影響をさらに受けやすい。彼らにとっても、いかなる人々にとっても、洗浄は糞便の残りを除去するのに効率的であり、その洗浄による炎症のない快適なものであるにちがいない。ウェットワイプは、その基本的な必要性に応えるものである。
【0058】
ドライトイレットペーパーと比較すると、ウェットワイプは下記の幾つかの利点を有する。
そのワイプを使用することで洗浄操作による摩損性を減少させる湿潤性、
残留物を軟化及び/又は水和させて、皮膚からのそれらの除去を増進すること、
皮膚組織の水和、及び
洗浄操作後に残るであろう皮膚に鎮痛ローションを運ぶ能力。
【0059】
本発明を用いて製造したエマルションもメーキャップ又は他の化粧品を落とすのに特に効果的であり、概して油性メーキャップ(例えばマスカラ、特に「ウォータープルーフマスカラ」)を落とすニートオイルと同程度に効果的であろう。これは、主としてこれに使用したエマルションはあまり高い割合の油を含まないという驚くべき結果になった。典型的な量はエマルションの1〜10、より一般的には2〜5質量%であろう。
【0060】
ワイプ用途では、エマルションを例えば、香料、鎮痛剤、防腐剤、レオロジー改質剤、保湿剤、テキスチャリング剤、色材、皮膚の保護成分及び回復促進剤のような医療的活性成分、並びにこれらの組み合わせなどの追加成分と配合してよい。
【0061】
ワイプ用途に使われる好ましいエモリエント油は、前述のシリコーンオイル、合成エステル油及び植物性グリセリド油である。
【0062】
ワイプ用途に使われる(本発明に使用される多糖類系乳化安定剤に含まれる)好ましい乳化剤はアルコキシレート、特にC16‐C18エトキシレートであり、特に低HLB成分として2モルのエトキシレート及び高HLB成分として>20モルのエトキシレート(特に100モルのエトキシレート)を用いる。
【0063】
好ましい鎮痛剤(すなわち、選択されたエモリエント油から発生した任意の鎮痛効果に加えて、化学物質による炎症又は刺激性/熱傷性/掻痒性の効果を減らす能力を有する成分)は、パラベン系の防腐剤系、酸化防止剤、緩衝成分及び界面活性剤を含んでよい。本発明の好ましい鎮痛剤は、エトキシル化表面活性化合物(より好ましくは、約60以下のエトキシル化度を有するもの)、(b)ポリマー、より好ましくは、ポリビニルピロリドン(PVP)及び/又はN‐ビニルカプロラクタムホモポリマー(PVC)、並びに(c)リン脂質、より好ましくは、例えば脂肪酸、オルガノシリコーンのような他の機能性原料と結合したリン脂質である。最も好ましくは、本発明の鎮痛剤は、PEG40水素化ヒマシ油、ソルビタンイソステアレート、isoceteth-20、sorbeth-30、ソルビタンモノオレエート、coceth-7、PPG-1-PEG-9ラウリルグリコールエーテル、PEG-45パーム核グリセリド、PEG-20アーモンドグリセリド、PEG-7水素化ヒマシ油、PEG-50水素化ヒマシ油、PEG-30ヒマシ油、PEG-24水素化ラノリン、PEG-20水素化ラノリン、PEG-6カプリル酸/カプリン酸グリセリド、PPG-1 PEG-9ラウリルグリコールエーテル、ラウリルグルコシドポリグリセリル‐2ジポリヒドロキシステアレート、グルタミン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、N‐ビニルカプロラクタムホモポリマー、ヤシ油アルキルPGジモニウムクロリドリン酸ナトリウム、リノールアミドプロピルPGジモニウムクロリドリン酸、ボラージアミドプロピルPGジモニウムクロリドリン酸ナトリウム、NリノールアミドプロピルPGジモニウムクロリドリン酸ジメチコン、コカミドプロピルPGジモニウムクロリドリン酸、ステアラミドプロピルPGジモニウムクロリドリン酸及びステアラミドプロピルPGジモニウムクロリドリン酸(+)セチルアルコール並びにこれらの組み合わせから選択される。
【0064】
好ましい防腐剤は、Clariant社製のPhenonip(登録商標、Clariant社製のNipaset及びPhenoxetolの組み合わせ)として販売されているものである。
【0065】
本発明としては、ここで説明したワイプ及び1つ又は2つ以上の本発明のウェットワイプを収納している容器を含む商品が挙げられる。
【0066】
本発明に使用される乳化剤及び多糖類系乳化安定剤成分を混合して、極性のエモリエント油に又は次にエモリエント油と組み合わせる非水性液状媒質に直接分散できる乾燥配合物を製造できる。典型的には、これらの乾燥配合物は、乳化剤及び多糖類系乳化安定剤などの固体成分を含む。そのような配合物には、高HLB及び低HLB乳化剤の両方を使用するのが有用である。
【0067】
典型的には、主成分についての固体配合物の組成は下記表の範囲内に入る。
【0068】
【表2】

【0069】
好ましくは、乾燥混合製品は、エモリエント油又は非水性液状媒質中でそれの分散を促進するために、約100〜500μmの平均粒径を有する粉末であることが望ましい。扱い易くするためには(例えば、粉末燃焼の危険を減らすためには)、粉末は著しく低い粒径の材料をほとんど又は全く含まないことが好ましい。特に、50μmより低い大きさの粒子の割合は、10質量%未満、好ましくは2%未満、特に1%未満である。
【実施例】
【0070】
今や本発明は下記実施例について説明することで、さらに説明されるであろう。
【0071】
実施例に使用した物質は下記の通りである。
乳化剤/多糖類系乳化安定剤(Uniqema社製のArlatone V-150(登録商標)として市販されている予め配合された乳化剤及び多糖類の粉末、Arlatone V-150(登録商標)物質は、Steareth-100、Steareth-2、マンナン、キサンタンガムを含む。)、
プロピレングリコール(BDH社から市販されている(溶解度パラメータ31))、
Pricerine 9091(登録商標)(Uniqema社から市販されているグリセリン(溶解度パラメータ38))
Arlamol E(登録商標)(Uniqema社から市販されているステアリルアルコール15-プロポキシレート油(溶解度パラメータ20.8))、
Arlamol HD(登録商標)(Uniqema社から市販されているイソパラフィン油(溶解度パラメータ15.51))、
Estol 3609(登録商標)(Uniqema社から市販されているトリエチルヘキサノイン油)、
Prisorine 2021(登録商標)(Uniqema社から市販されているイソプロピルイソステレート油)、
Prisorine 2034(登録商標)(Uniqema社から市販されているプロピレングリコールイソステレート油(溶解度パラメータ19.54))、
DC 245(Dow Corning社から市販されているシクロペンタシロキサン油)、
Nipaguard BPX(登録商標)(Clariant社製のフェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベン、2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパン)、
Nipasept(登録商標)(Clariant社製のメチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン)、
Phenoxetol(登録商標)(Clariant社製のフェノキシルエタノール)
【0072】
実施例1
大気温度で、Pricerine 9091(登録商標)グリセリン(1.0質量%、4.0g)(サンプル1)を、場合によってプロピレングリコール(1.0質量%、4.0g)(サンプル2)とともに、600mLの背の高いガラス製ビーカーに加えて、次にArlatone V-150(登録商標)物質(0.3質量%、1.2g)をそのビーカーに加えて、6枚のブレード(50mm直径)を有するパドル撹拌器を用いて300rpmの攪拌によって液相中でそれを分散することにより、エマルションを製造した。
【0073】
次に、Estol 3609(登録商標)油(1.5質量%、6.0g)とPricorine 2021(登録商標)油(1.5質量%、6.0g)の混合物(混合物の溶解度パラメータは19.04であった)からなるエモリエント油をミキサーに加えた。
【0074】
攪拌中のミキサーに水(95.4質量%、381.6g)を、相反転が起きて水中油滴エマルションを形成するまで静かに加え、その後に残りの水をより速い速度で加えた。次に、Nipaguard BPX物質(0.3質量%、1.2g)をミキサーに加えた。
【0075】
ミキサーはエマルションが均質のように見えるまで(約10分)運転した。
【0076】
生成したさらなるエマルションの組(サンプル3(Pricerine 9091(登録商標)物質)及び4(プロピレングリコール)並びにサンプル5(Pricerine 9091(登録商標)物質)及び6(プロピレングリコール))に対して、500〜700rpmの攪拌速度を用いること以外は、この手順を繰り返した。
【0077】
エマルションの粘度は、下記表1に示された条件でBrookfield DV II+粘度計を用いて、24時間後に測定した。
【0078】
エマルションの安定性も視覚的に検査して、それらを下記表1に示した。
【0079】
全ての場合に、Arlatone V-150(登録商標)物質は、Pricerine 9091(登録商標)グリセリン(サンプル1、3及び5)と比べて速くプロピレングリコール(サンプル2、4及び6)に分散され、より流動性の混合物が製造された。サンプル1、3及び5とは違って、サンプル2、4及び6も油相に混和性であった。視覚的には、サンプルの外見にほとんど差はなかった。
【0080】
【表3】

【0081】
実施例2
実施例1を繰り返し、プロピレングリコール中にArlatone V-150(登録商標)物質(サンプル7‐0.4質量%、1.6g、サンプル8‐0.5質量%、2.0g、サンプル9‐0.6質量%、2.4g)を含むサンプル7、8及び9を製造し、使用した水の量は使用したArlatone V-150(登録商標)物質の量の変化に合わせて調整した。500rpmの攪拌速度を用いた。結果を下記表2に示す。
【0082】
濃度の増加したArlatone V-150(登録商標)物質を含むそれらのサンプルはわずかに、より白く、半透明性も低かった。
【0083】
【表4】

【0084】
実施例3
実施例1のサンプル2を繰り返した(サンプル10)。Arlatone V-150(登録商標)物質/プロピレングリコールを別の容器で混合し、油、水及びNipaguard BPX(登録商標)物質を全て主ミキサーに加えて、その後にArlatone V-150(登録商標)物質/プロピレングリコール混合物を主ミキサーに加えたことを除いて、同じ配合及び撹拌速度(300rpm)を用いて比較用サンプル(サンプル11)を製造した。結果を表3に示す。
【0085】
【表5】

【0086】
サンプル10は実施例1のサンプル2と類似していた。しかし、サンプル11には裸眼で視認するのに十分な大きさの油滴があった。サンプル10はサンプル11に比べて、白く、半透明なようであった。
【0087】
実施例4
比較実験では、300rpmの攪拌で、Arlatone V-150(登録商標)物質(0.3質量%、1.2g)を、Nipasept(登録商標)物質(0.25質量%、1.0g)及びPhenoxetol(登録商標)物質(0.8質量%、3.2g)ともに、油相(DC245(登録商標)油(3.0質量%、12.0g))に直接加えた。水(95.65質量%、382.6g)を加えた。攪拌は約10分間続けた。
【0088】
この実験を繰り返し、300rpmの撹拌で、Arlatone V-150(登録商標)物質(0.3質量%、1.2g)を、Nipasept(登録商標)物質(0.25質量%、1.0g)及びPhenoxetol(登録商標)物質(0.8質量%、3.2g)ともに、油相(Arlamol HD(登録商標)((3.0質量%、12.0g)+)に直接加えた。水(95.65質量%、382.6g)を加えた。攪拌は約10分間続けた。
【0089】
第一の比較実験では、Nipasept(登録商標)物質にしたときのように、DC245シリコーンオイルに加えたときのArlatone V-150粒子は、水に浸り分散した。しかし、Phenoxetol(登録商標)物質を加えたときは、塊となったArlatone V-150粒子を含んでいる液体球の形成が起こった。水を加えると、Arlatone V-150粒子は膨潤し始めた。しかし湿っていない粒子の塊はまだ視認できた。三度目の水を簡単に加えた後でも、湿っていない粒子の塊はまだ視認できた。最終エマルションを10分撹拌した後、湿っていない粒子の大きな塊はまだ視認できた。実際のところ油滴は、それらを視認できるほど大きかった。
【0090】
油相にArlamol HD油を使用した第二の比較実験では、製造中に類似の効果が見られ、わずかに小さいが未だに視認できる油滴を有するエマルションを得た。24時間後、その湿っていない粒子は水に浸り、エマルション中で懸濁している透明なゲルクラスターを形成した。
【0091】
実施例5
より極性のエモリエント油を用いて実施例1を繰り返した。300rpmの撹拌速度を用いて、Arlatone V-150(登録商標)物質(0.3質量%、1.2g)、プロピレングリコール(1.0質量%、4.0g)、Prisorine 2034(3.0質量%、12.0g)、水(95.4質量%、381.6g)及びNipaguard BPX(登録商標)物質(0.3質量%、1.2g)を含むサンプル12を製造した。
【0092】
先の実施例で使用したEstol 3609(登録商標)及びPrisorine 2021(登録商標)エモリエント油混合物を用いて形成したエマルションより容易にサンプル12のエマルションを形成した。サンプル12は、より白く見えた(より小さな液滴の存在を示すものであろう)。結果を表4に示す。
【0093】
【表6】

【0094】
実施例6
シリコーンオイル(DC245)(3.0質量%、24.0g)‐サンプル13及びPrisorine 2034(3.0質量%、24.0g)‐サンプル14を用いて実施例1を繰り返した。300rpmの撹拌速度を用いて、各々Arlatone V-150(登録商標)物質(0.3質量%、2.4g)、プロピレングリコール(1.0質量%、8.0g)、Nipasept(登録商標)物質(0.225質量%、2.0g)及びフェノキシエタノール(0.8質量%、6.4g)を含んでいるサンプルを製造した。結果を表5に示す。
【0095】
部分的に溶解しただけのArlatone V-150物質及びプロピレングリコール分散液は、つまりDC245油(サンプル13)にほとんど混和せず、Prisorine 2034油の中に混合されたArlatone V-150物質及びプロピレングリコール分散液と比べて極めて混和性に乏しい。エマルションが均一に見える前に、大量の水をサンプル13に加える必要があった。Arlatone V-150物質は膨潤して最初にクラスターを形成し、2つの相が視認された。水をさらに加えて粘性を有する均一な半透明エマルションを形成し、比較的安定で均一であるようなものを作る。DC245油を含む配合物は、白く見えるPrisorine 2034油を含む配合物と比べて、皮膚上で透明に見えた。
【0096】
【表7】

【0097】
実施例7
Arlamol E油(3.0質量%、24.0g)‐サンプル15及びPrisorine 2034油(3.0質量%、12.0g)‐サンプル16を用いて実施例4を繰り返した。300rpmの撹拌速度でサンプルを作り、Arlatone V-150(登録商標)物質(0.3質量%、1.2g)をその油(Nipasept(登録商標)物質(0.25質量%、1.0g)及びフェノキシエタノール(0.8質量%、3.2g)を含んでいた)に加えた。加えた水の収支は、95.65質量%、382.6gであった。結果を表6に示す。
【0098】
サンプル15について、300rpmでの10分の攪拌後、Arlatone V-150粉末の大部分をArlamol E油の中に直接溶解させたが、油相混合物は未だに視認できるArlatone V-150粒子の幾つかの塊でわずかに濁っていた。水を加えるにつれて初期粘度は、より流動性の半透明エマルションを製造する反転時まで増加した(まだ流動性)。
【0099】
サンプル16については、10分の攪拌後にArlatone V-150粉末の大部分をPrisorine 2034油の中に直接溶解させた。この時、まだ残っているArlatone V-150粒子を有する透明な油の混合物を製造したが、サンプル15よりもよく分散されていた。水を加えるにつれて、また反転時までの初期粘度の増加が見られ、次に白いエマルションが形成された。
【0100】
両方のサンプルについて、油相に溶解しなかったArlatone V-150残留粒子のどれもが、水相を加えると直ぐに膨潤して含まれた。実験中、絶えず油相を撹拌して、どの未溶解のArlatone V-150粒子も沈殿しないようにした。
【0101】
【表8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
油乳化剤並びにキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含む多糖類系乳化安定剤を油に分散し、このようにして形成した油系分散体を、好ましくは低温及び低せん断条件下で水と混合して、水中油滴エマルションを製造することを特徴とする水中油滴エマルションの製造方法。
【請求項2】
油乳化剤及び多糖類系乳化安定剤成分を比較的極性の油に直接分散して油系分散体を形成する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
油が19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
多糖類系乳化安定剤及び所望により油乳化剤を比較的極性の非水性液状媒質に分散し、次に油系分散体を水と混合してエマルションを形成する工程の前に、その媒質を油と混合する請求項1に記載の方法。
【請求項5】
油が19未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有し、非水性液状媒質が19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
油がシリコーンオイルから選択される請求項5に記載の方法。
【請求項7】
油が19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有し、非水性液状媒質が19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する請求項4に記載の方法。
【請求項8】
(a)キサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含む多糖類系乳化安定剤と所望により油乳化剤を
(i)19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有するエモリエント油に分散する、又は
(ii)19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する非水性液状媒質に分散して、前記の非水性液状媒質中の分散体を19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する油と混合する、又は
(iii)19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する非水性液状媒質に分散して、前記の非水性液状媒質中の分散体を19未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する油と混合する
いずれかの工程、
(b)水を工程(a)で形成された油系分散体と、好ましくは低温及び低せん断条件下で、混合して水中油滴エマルションを形成する工程、並びに
(c)工程(b)で形成されたエマルションを、好ましくは低せん断条件下で、均質になるまで混合し続ける工程
を含む水中油滴エマルションの製造方法。
【請求項9】
工程(a)(iii)の油をシリコーンオイルから選択する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
(a)キサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含む多糖類系乳化安定剤並びに所望により油乳化剤を、19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する非水性液状媒質に分散し、前記媒質中の分散体をシリコーンオイルからなる群から選択された油と混合する工程、
(b)水を工程(a)で形成された油系分散体と、好ましくは低温及び低せん断条件下で、混合して水中油滴エマルションを形成する工程、
(c)工程(b)で形成されたエマルションを、好ましくは低せん断条件下で、均質になるまで混合し続ける工程
を含む水中油滴エマルションの製造方法。
【請求項11】
1.請求項1〜10いずれか1項に記載の方法により水中油滴エマルションを製造する工程、及び
2.ワイプ支持体を準備し、大量の水中油滴エマルションをそれに適用する工程
を含むウェットワイプの製造方法。
【請求項12】
油乳化剤及び多糖類系乳化安定剤が実質的に分散されているエモリエント油を含み、前記の多糖類系乳化安定剤がキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含むことを特徴とするエモリエント油組成物。
【請求項13】
エモリエント油並びに、油乳化剤及び多糖類系乳化安定剤が分散されていて、ハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータが19以上45未満の非水性液状媒質を含み、前記の多糖類系乳化安定剤がキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含むことを特徴とするエモリエント油組成物。
【請求項14】
エモリエント油が19未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する請求項12又は13に記載の組成物。
【請求項15】
油がシリコーンオイルから形成されている請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
エモリエント油が19以上45未満のハンセン・ビアーバウアー溶解度パラメータを有する請求項12又は13に記載の組成物。
【請求項17】
1質量%以下の水を含む請求項12〜16いずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
実質的に水のない請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
70質量%以上の油及び存在するならば非水性液状媒質、より好ましくは80質量%以上の油及び存在するならば非水性液状媒質を含み、残余は水及び所望により他の添加剤である請求項12〜16いずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
請求項1〜10いずれか1項に記載の方法により製造された水中油滴エマルションを染み込ませたワイプ支持体を含むワイプ。
【請求項21】
1〜10質量%、好ましくは2〜5質量%の油相エマルションを含み、さらに約0.1〜0.5質量%の油乳化剤及び多糖類系乳化安定剤成分のエマルションを含み、前記の多糖類系乳化安定剤がキサンタン多糖類及びポリグルコマンナン多糖類を含むことを特徴とする水中油滴エマルションを染み込ませたワイプ支持体を含むワイプ。
【請求項22】
容器及びそれに収容された請求項20又は21に記載のワイプを含む商品。

【公表番号】特表2009−526026(P2009−526026A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553813(P2008−553813)
【出願日】平成19年1月19日(2007.1.19)
【国際出願番号】PCT/GB2007/000143
【国際公開番号】WO2007/091016
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(506352278)クローダ インターナショナル パブリック リミティド カンパニー (24)
【出願人】(500154113)ユニケマ ベスローテン フェンノートシャップ (7)
【Fターム(参考)】