説明

乾燥ドラム

【目的】乾燥処理すべき被処理材を収容する乾燥ドラムにおいて被処理材が回りの空気、とりわけ上部に滞留する高温の空気と積極的に触れることを可能にする新規な構造を提供する。
【構成】多角形の断面形状を有する筒形形状の乾燥ドラム10を略水平の回転軸14を中心として回転させることにより、内部に収容した被処理材を撹拌しながら空気に接触させて乾燥させる。乾燥ドラムの多角形断面の各面は該多角形断面の頂点近くにおいて略水平に延長する軸16を中心として回転自在である回転蓋151として形成され、この乾燥ドラムを回転軸を中心として原点位置からそれぞれ所定回転角度だけ正逆回転を繰り返すように駆動源により回転駆動することにより、上方に到達した回転蓋が順次に自重によりその支軸を中心として回転して垂下状態となり、上方の側面を実質的に開放して空気が入り込むスペースを与える構造とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は乾燥ドラムに関し、特に乾燥効率に優れた乾燥ドラムの新規構造に関する。
【背景技術】
【0002】
野菜・果物・海産物・キノコなどの食材や花をその本来の新鮮な風味や色合いを損なうことなく商品価値の高い乾燥物に仕上げるために、被処理材を収容させたドラムを実質的に密閉した乾燥装置内に収容し、ドラムを回転させながら乾燥装置内で乾燥処理を進行させることが行われている。
【0003】
このような乾燥装置としては高温で短時間に乾燥処理を行う装置が多用されてきたが、特に野菜や果物などを高温で乾燥させるとその本来の新鮮な風味や色合いが損なわれてしまい、また、魚介類などにあっては腐食を進行させてしまうという問題があったため、常温(一般に40℃程度以下)において風を利用した乾燥を行うことが提案されるに至っている。たとえば、下記特許文献1には、乾燥室内に一定時間間隔でランダム流となるランダム風を生成し、この対流効果を利用して乾燥室内に配置した被処理材を乾燥する乾燥装置が提案されている。
【特許文献1】特開2006−132855号公報
【0004】
上記を含む任意の構成の乾燥装置において、被処理材を収容するための手段として乾燥ドラムを用いることができる。ドラムに収容された被処理材はドラム回転に伴って撹拌されるので、乾燥効果をより高めるとともに均一化を実現する。
【0005】
従来用いられてきた乾燥ドラムは、略水平に延長する回転軸の回りを回転可能に設けられた断面円形や多角形などの横長筒状を有しており、モータなどの駆動源によって回転軸を駆動することにより所定の一方向に回転され、または両方向に正逆回転制御されて、内部に収容した被処理材に対して撹拌効果を与えるように設計されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
乾燥ドラムに収容した被処理材には乾燥のための空気が十分に接触する必要があるので、筒状を有するドラムの各面はメッシュ状に形成されることが好ましいが、該メッシュは被処理材の大きさより小さく形成せざるを得ないため、メッシュから乾燥空気が入り込むことが阻害され、結果として被処理材が乾燥空気に触れる機会が少なくなって乾燥効果が減少するという問題があった。
【0007】
特に、乾燥効果の大きい高温の空気ほど乾燥装置内の上部に滞留しがちになるので、この高温乾燥空気がドラムの上方からドラム内に入り込むことを許容するようなドラム構造とすることが好ましいが、従来技術ではそのようなドラム構造を採用することができなかった。
【0008】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、乾燥処理すべき被処理材を収容する乾燥ドラムにおいて被処理材が回りの空気、とりわけ上部に滞留する高温の空気と積極的に触れることを可能にする新規な構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、略水平の回転軸を中心として回転可能な中空筒形を有し、モータなどの駆動源を回転軸に接続して回転させることにより内部に収容した被処理材を撹拌しながら空気に接触させて乾燥させる乾燥ドラムにおいて、多角形の断面形状を有する筒形形状を有し、該多角形断面の各面は該多角形断面の頂点近くにおいて略水平に延長する軸を中心として回転自在である回転蓋からなり、この乾燥ドラムを回転軸を中心として原点位置からそれぞれ所定回転角度だけ正逆回転を繰り返すように前記駆動源により駆動することにより、上方に到達した回転蓋が順次に自重によりその支軸を中心として回転して垂下状態となり、上方の側面を実質的に開放して空気が入り込むスペースを与える構造とされていることを特徴とする乾燥ドラムである。
【0010】
請求項2に係る本発明は、請求項1記載の乾燥ドラムにおいて、複数の回転蓋のうち原点位置において最下面となる蓋を回転不能な固定蓋とすることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る本発明は、請求項2記載の乾燥ドラムにおいて、固定蓋の内側面から内部に突出する突起を形成して被処理材に対する撹拌効果を高めることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、乾燥ドラムが多角形の断面形状を有する筒形形状を有し、該多角形断面の各面は該多角形断面の頂点近くにおいて略水平に延長する軸を中心として回転自在である回転蓋からなるため、この乾燥ドラムを回転軸を中心として原点位置からそれぞれ所定回転角度だけ正逆回転を繰り返すように駆動源により駆動することにより、上方に到達した回転蓋が順次に自重によりその支軸を中心として回転して垂下状態となり、上方の側面を実質的に開放して空気が入り込むスペースを与える構造とされている。したがって、乾燥ドラムに収容された被処理材が回りの空気、とりわけ上部に滞留する高温の空気と積極的に触れることが可能となり、乾燥効率を大幅に向上させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下添付図を参照して本発明の一実施形態による乾燥ドラム10について説明する。
【0014】
まず図1を参照して、この乾燥ドラム10は長手方向両端に正10角形状の端部材11,11を有し、これら端部材11,11間を各頂点部で略棒状の連結部材12,12・・・で連結して枠体13を構成している。また、端部材11,11の中心には長手方向に延長する回転軸14が設けられている。回転軸14は図示しないモータなどの駆動源に連結され、後述するようにして正逆回転駆動される。なお、この実施形態では端部材11,11が板状の部材として示されているが、実際的には一部または略全般に亘ってメッシュ状に形成されることが好ましい。
【0015】
枠体13の側面には蓋部材15,15・・・が設けられる。蓋部材15の必要個数は枠体13の端部材11がn角形を有するとして(n−1)個であり、この実施形態では正10角形の端部材11が用いられているので、全部で9個の蓋部材15を必要とする。そして、9個の蓋部材15のうちの8個は回転可能な回転蓋151とされ、1個のみが固定蓋152とされる。この点については追って詳述する。
【0016】
回転可能な回転蓋151の具体例が図2に示されている。この回転蓋151は、支軸16にブランケット17を介してメッシュ状の板状体18を吊り下げた構成を有する。支軸16の両端は端部材11,11の各頂点近くにおいて内側に形成された穴(図示せず)のいずれかに回転自在に挿入される。
【0017】
固定蓋152の具体例が図3に示されている。この固定蓋152は回転蓋151と略同様の構成であるが、メッシュ状の板状体18の両側にブランケット17を介して支軸16,16が設けられている。支軸16,16の両端は端部材11,11の隣接する2つの頂点近くにおいて内側に形成された穴(図示せず)に回転自在に挿入される。
【0018】
これら回転蓋151,固定蓋152において、メッシュ状の板状体18の大きさは、上記のように支軸18を穴に挿入したときに連結部材12,12間のスペースより若干大きく該スペースを実質的に覆うに十分な大きさに設定されている。板状体18は乾燥ドラム10の内側に装着されており、その寸法関係から、連結部材12,12間のスペースから乾燥ドラム10の外側に通り抜けることはない。また、板状体18のメッシュの大きさは、乾燥ドラム10に収容して乾燥処理を行おうとする被処理材の大きさに応じて適宜設定される。
【0019】
この乾燥ドラム10は回転軸14の回りを原点位置を基準として正逆両方向に所定角度範囲(この実施形態では±124度またはそれよりも小さい角度範囲)の回転を繰り返すように制御される。原点位置において固定蓋152が最下方に位置しており、その両側に各々4個の回転蓋151が設けられる。回転蓋151は支軸16の両端が端部材11,11の内側頂点近くに設けられる穴に挿入されることによりその自重によって垂下しようとするが、常に乾燥ドラム10の内側に存在するので、その回転角度位置によっては自由に回転することができずに枠体13の内側に沿った状態に維持される。
【0020】
回転蓋151の取付状態について図4を参照して説明すると、原点位置において、最下方位置の固定蓋152の同図において右側に位置している4個の回転蓋151a〜151dは固定蓋152から離れた側に支軸16が設けられている。同様に、左側に位置している4個の回転蓋151e〜151hも固定蓋152から離れた側に支軸16が設けられている、固定蓋152は2本の支軸16,16(図3)が端部材11,11の2つの隣接する頂点近くの内側に設けられる穴に挿入されているので回転不能であり、固定状態を維持する。
【0021】
上記のように構成された乾燥ドラム10の動作および作用について図4および図5を参照して説明する。既述のように、この実施形態による乾燥ドラム10は原点位置を基準として回転軸14を中心として正逆両方向に±124度またはそれよりも小さい角度範囲の回転を繰り返すように制御される。図4は原点位置から時計方向に124度まで回転させるときの各蓋部材15(固定蓋152および回転蓋151a〜151h)の状態を示す。時計方向回転における回転角度を+(図4)、半時計方向回転における回転角度を−(図5)とする。
【0022】
なお、図4および図5には示されていないが、実際に乾燥処理を行うために乾燥ドラム10を作動させる場合には、その中に乾燥処理を行うべき食品などの被処理材が適当量収容されていることは言うまでもない。被処理材の収容量は被処理材の種類や含水状態などによって適宜選定するが、一般に乾燥ドラム10の略半分の高さ程度まで収容することができる。
【0023】
原点位置においては前述のように固定蓋152が最下方に位置しており、その両側に各々4個の回転蓋151a〜151d;151e〜151hが位置している。回転蓋151a〜151dについて見ると、回転蓋151aの支軸16は最上方に位置しているので、回転蓋151aはその自重によって垂下した状態となっている。回転蓋151bもその支軸16が上方に位置していてその自重によって垂下した状態が許容されるので、同様に垂下状態となっている。回転蓋151cはその支軸16に吊り下げられた状態であるが、枠体13の側面を越えて垂下状態を取ることができないので、側面に沿って内側に傾斜した状態となっている。回転蓋151dも同様であって、側面に沿って内側に傾斜した状態となっている。
【0024】
一方、回転蓋151e〜151hについて見ると、回転蓋151hは回転蓋151aと同様の垂下状態、回転蓋151gは回転蓋151bと同様の垂下状態、回転蓋151fは回転蓋151cと同様の傾斜状態、回転蓋151eは回転蓋151dと同様の傾斜状態となっている。
【0025】
この原点位置から時計方向に36度回転させた状態が+36度位置、さらに36度(計72度)回転させた状態が+72度位置、さらに36度(計108度)回転させた状態が+108度位置として示されている。+36度位置における回転蓋151dおよび+72度位置における回転蓋151c,151dはそれらの支軸が回転方向の下流側に位置して傾斜状態となるが、乾燥ドラム10の内側に倒れ込むことはないので、各々側面(連結部材12,12間のスペース)に密着した状態を維持する。また、+72度位置において固定蓋152は図示のように上方位置に到達するが、固定蓋152は回転することなく固定状態に維持されるので、この位置にあっても回転蓋151(151a〜151h)のように垂下状態になることはない。
【0026】
+72度位置からさらに18度回転させた状態が+124度位置として示されている。この位置において、固定蓋152の回転方向下流側に隣接する回転蓋151dは下方に位置する支軸に支持されて直立した状態となっており、これ以上時計方向に回転すると回転蓋151dは内側に倒れ込むように回転してしまう。したがって、この実施形態では、+124度位置が時計方向回転の極限位置となる。実際にはこの+124度位置で停止させるように厳密に制御することは困難であるし、同位置に厳密に停止させることができたとしても慣性モーメントが働いて回転蓋151dが内側に倒れ込んでしまう恐れがあるので、同位置よりも若干手前で停止させることが好ましく、たとえば+108度位置近辺で停止させるように制御することが好ましい。
【0027】
図5はこの乾燥ドラム10を原点位置から反時計方向に回転させたときの−36度位置、−72度位置、−108度位置および−124度位置における各蓋部材の位置および状態を示す。これらは図4を参照した時計方向回転時の各位置および状態と対称的であるので、詳細な説明を割愛する。
【0028】
以上に詳述したように、乾燥ドラム10は、原点位置から回転軸14を中心として時計方向に最大124度、反時計方向に最大124度の正逆回転を繰り返すように回転駆動される。この正逆回転により、乾燥ドラム10に収容された被処理材は撹拌されながら乾燥空気に接触して均一に乾燥されていく。蓋部材15の大半はメッシュ状の板状体18で構成されているので蓋部材15に覆われている下方域の蓋部材15を通過して乾燥ドラム10内に入り込む空気によっても被処理材は乾燥されていくが、上方域に位置する回転蓋151が垂下状態となるため、乾燥ドラム10が収容配置されている乾燥室(図示せず)内の上方に滞留している高温の空気が枠体13の隙間から乾燥ドラム10内に入り込むことを許容し、より一層効果的な乾燥処理を行うことができる。
【0029】
図4および図5に示されるように、固定蓋152の内側面から乾燥ドラム10の内部に向けて突出する突起153を設けておくことが好ましい。突起153は乾燥ドラム10に収容された被処理材の中に入り込み、乾燥ドラム10の正逆回転中に被処理材を効率的に撹拌し、均一な乾燥を促進する効果がある。突起153の形状や突出長などは任意である。
【0030】
本発明の乾燥ドラムは上記実施形態に限定されることなく種々の変形態様を取り得る。たとえば、上記実施形態では回転蓋151の支軸16の両端を端部材11,11の隣接する2つの頂点近くにおいて内側に形成された穴に回転自在に挿入して回転蓋151の回転を許容しているが、支軸16を端部材11,11に固定しておいて板状体18を支軸16に対して回転自在とすることにより回転蓋151の回転を許容するように構成しても良い。
【0031】
また、上記実施形態における乾燥ドラムは正10角筒形状を有していて1枚の固定蓋152と8枚の回転蓋151を用いて構成されているが、乾燥ドラムの大きさや被処理材の性質、目的とする乾燥効率などに応じて適宜正n角筒形状の乾燥ドラムとして設計することができる。乾燥ドラムの筒形状は正四角筒形状すなわちn≧4であっても良いが、この場合、頂点の内角が90度となって該内角部に被処理材が溜まりやすくなり、また乾燥ドラムの回転中に尖った頂点が乾燥室内の壁面や設置物とぶつかりやすくなるので、一般に正六角形以上の多角形筒形状すなわちn≧6とすることが好ましく、n≧8とすることがより好ましく、さらにはすなわちn≧10が好ましい、乾燥ドラムを正n角筒形状とした場合、蓋部材の必要枚数は(n−1)であり、そのうちの1枚を固定蓋152とし、残りを回転蓋とすることが好ましい。
【0032】
図6は、正12角筒形状に構成された乾燥ドラム10’を回転軸14を中心として原点位置から時計方向に+120度まで回転させたときの30度ごとの状態変化および動作・作用を示す説明図である。上記の通り、この場合は全部で11枚の蓋部材が用いられ、そのうちの1枚が固定蓋152(図4)、残りの10枚が回転蓋151(151a〜151j)である。
【0033】
そして、既述実施形態と同じように、原点位置においては固定蓋152が最下方に位置しており、その両側に各々5個の回転蓋151a〜151e;151f〜151jが位置しており、これらはいずれも固定蓋152から遠い側に位置する支軸16に回転自在に軸支されている。
【0034】
この乾燥ドラム10’の時計方向回転に伴う回転蓋151a〜151jの開閉動作については、既述実施形態について図4を参照して説明したと同様であり、図6を参照すれば容易に理解できることであるので、説明を省略する。+120度位置に到達すると、固定蓋152の回転方向下流側に隣接する回転蓋151eは下方に位置する支軸に支持されて直立した状態となっており、これ以上時計方向に回転すると回転蓋151eは内側に倒れ込むように回転してしまうので、この実施形態では、+120度位置が時計方向回転の極限位置となる。既述のように、実際には同位置よりも若干手前で停止させることが好ましく、たとえば+90度位置〜+100度位置近辺で停止させるように制御することが好ましい。
【0035】
反時計回転の場合はこれと対称的であり、乾燥ドラム10’は、原点位置から回転軸14を中心として時計方向に最大120度、反時計方向に最大120度の正逆回転を繰り返すように回転駆動され、この間に、乾燥ドラム10’に収容された被処理材は撹拌されながら乾燥空気に接触して均一に乾燥されていく。上方域に位置する回転蓋151が垂下状態となるため、高温の空気が乾燥ドラム10内に入り込むことを促進し、より一層効果的な乾燥処理を行うことができる作用効果についても既述実施形態と同様である。
【0036】
なお、上記実施形態において乾燥ドラムの正逆回転角度の限界を、図4および図5の実施形態では±124度とし、図6の実施形態では±120度として、それ以上回転させたときに回転蓋151d(図4)、151e(図5)、151e(図6)が内側に倒れ込むことを防止しているが、これは本発明に必須の要件ではない。これらの回転角度を超えてさらに回転させると、上記回転蓋が内側に倒れこむこととなるが、仮にそうなったとしても上方に高温の空気が入り込むスペースを与えることになるので、乾燥ドラムとしての作用に格別の悪影響を与えることはない。ただし、原点位置から180度回転させると固定蓋152が最上方位置に到達することとなって上方からの空気流入を阻害する恐れがあるので、乾燥ドラムの回転角度は±180度未満とすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の一実施形態による乾燥ドラムの枠体構造を示す正面図(a)および端面図(B)である。
【図2】この乾燥ドラムに用いる回転蓋の正面図である。
【図3】この乾燥ドラムに用いる固定蓋の正面図である。
【図4】この乾燥ドラムを一方向に所定角度まで回転させたときの状態変化および動作・作用を示す説明図である。
【図5】この乾燥ドラムを他方向に所定角度まで回転させたときの状態変化および動作・作用を示す説明図である。
【図6】本発明の別の実施形態による乾燥ドラムを一方向に所定角度まで回転させたときの状態変化および動作・作用を示す説明図である。
【符号の説明】
【0038】
10,10’ 乾燥ドラム
11 端部材
12 連結部材
13 枠体
14 回転軸
15 蓋部材
151(151a〜151h,151a〜151j) 回転蓋
152 固定蓋
153 突起
16 支軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略水平の回転軸を中心として回転可能な中空筒形を有し、モータなどの駆動源を回転軸に接続して回転させることにより内部に収容した被処理材を撹拌しながら空気に接触させて乾燥させる乾燥ドラムにおいて、多角形の断面形状を有する筒形形状を有し、該多角形断面の各面は該多角形断面の頂点近くにおいて略水平に延長する軸を中心として回転自在である回転蓋からなり、この乾燥ドラムを回転軸を中心として原点位置からそれぞれ所定回転角度だけ正逆回転を繰り返すように前記駆動源により駆動することにより、上方に到達した回転蓋が順次に自重によりその支軸を中心として回転して垂下状態となり、上方の側面を実質的に開放して空気が入り込むスペースを与える構造とされていることを特徴とする乾燥ドラム。
【請求項2】
複数の回転蓋のうち原点位置において最下面となる蓋を回転不能な固定蓋とすることを特徴とする請求項1記載の乾燥ドラム。
【請求項3】
固定蓋の内側面から内部に突出する突起を形成して被処理材に対する撹拌効果を高めることを特徴とする請求項2記載の乾燥ドラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−92311(P2009−92311A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−263390(P2007−263390)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【出願人】(504412244)有限会社 サント電業 (5)
【Fターム(参考)】