説明

乾燥装置

【課題】基板上の溶液を乾燥させ、乾燥後の発光層の形状を均一にすることができ、しかも安価に製造することができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】溶液を塗布した基板Pをチャンバー100にて乾燥させる。このチャンバー100内に、乾燥時に蒸発する溶液中の溶媒を吸着する多孔質の吸着部材102を基板Pと相対向させて配置する。吸着部材102の開口率は、吸着部材102の中央部が外周部よりも大きいように設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に塗布された溶液中の溶媒を蒸発させて乾燥する乾燥装置に係り、特に、ウエットプロセスによって機能性素子を製造する工程に適用される乾燥装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、種々の発光素子が使用されているが、その中で軽量,低消費電力,高画質、かつ広視野角という特徴を持つ有機EL素子が注目されている。有機EL素子は、陰極および陽極との間に少なくとも発光材料を含む有機薄膜が挟持された構造であり、発光材料の種類により、低分子材料を用いる低分子型と、高分子材料を用いる高分子型とに大別される。
【0003】
低分子型の素子の場合は、主に真空蒸着法などのドライプロセスにより有機薄膜を形成し、高分子型の素子の場合は、主に溶媒に溶解または分散させてからスピンコート法やインクジェット法などのウエットプロセスにより有機薄膜を形成する。
【0004】
低分子型の素子の製造において使用される真空蒸着法は、大型の設備を必要とする高真空プロセスであるため、製造コストが高く、生産性が低いなどの課題を有している。
【0005】
これに対し高分子型の素子の製造では、大気下でスピンコート法またはインクジェット法により成膜するため、低分子型の素子の製造と比較して、設備コストが安く、かつ大画面化が可能という利点を有している。
【0006】
一般に、スピンコート法またはインクジェット法などのウエットプロセスでは、高分子材料を溶媒へ溶解させた溶液を、素子基板の所定の位置へ塗布し、溶液中の溶媒を乾燥させることにより成膜される。基板上には、通常、高分子材料を溶解させた溶液が均一に塗布される。しかしながら、基板に均一に必要量の溶液を塗布したにも関らず、成膜した膜の均一性は悪い。
【0007】
以下に、その理由を説明する。
【0008】
有機EL素子において、その基板中央部の画素周囲には、溶液が塗布された画素が多く存在するが、基板外周部の画素周囲には、溶液が塗布されていない領域ができる。このため、溶媒の乾燥時、基板上の溶媒の蒸気濃度は、基板中央部が外周部に比較して高くなる。
【0009】
そもそも、乾燥後の膜形状は乾燥中の溶液の流れにより決まり、溶液の流れは乾燥速度によって決まる。ところが、上述したように基板中央部は、外周部と比較して溶媒の蒸気濃度が高いために、溶液の乾燥速度が中央部の方が遅い。それゆえ、乾燥後の中央部と外周部において有機層の形状に差異が生じると考えられる。
【0010】
特許文献1には、有効領域内、有効領域外周あるいは画素内におけるドット以外の領域に、先ず溶媒を塗布し、次いでインクを塗布することにより、有効領域内の溶媒の蒸気濃度差の発生を軽減させて溶媒の乾燥速度を均一化し、乾燥後の機能層の形状差を減少させるようにする技術が記載されている。ここで有効領域とは、ディスプレイにおいて画像を表示する領域のことである。
【特許文献1】特開2004−31070号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、基板内における有効領域が狭くなり、かつ有効領域外に溶媒を塗布することにより、機能層を形成するために必要な材料,設備,工数が多く必要となり、製造コストが高くなる。
【0012】
本発明は、前記従来の技術に鑑み、乾燥後の基板における層膜の形状を均一にし、しかも安価に有機EL素子などを製造することができる乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、基板上に塗布された溶液中の溶媒を蒸発させ、かつ吸収する構成の乾燥装置であって、前記基板が収納される密閉可能なチャンバーと、前記チャンバー内に前記基板に対向設置されて前記溶媒を吸着する多孔質吸着部材とを備え、前記多孔質吸着部材における中央部の開口率を外周部の開口率よりも大きく設定したことを特徴とする。
【0014】
本乾燥装置によれば、基板に塗布された溶液が乾燥する際、蒸発した溶媒は多孔質吸着部材へ吸着されながら排気される。すなわち、多孔質吸着部材は通気性を有しており、ほとんどの溶媒が一時的に多孔質吸着部材へ吸着される。
【0015】
多孔質吸着部材における基板中央部に対向する中央部は、多孔質吸着部材の外周部と比較して多孔質吸着部材の開口率が大きいため、該中央部の溶媒吸着量が外周部の吸着量と比較して少ない。これによって、多孔質吸着部材がない場合に生じる基板中央部上の蒸気濃度が高く、基板外周部上の蒸気濃度が低いという蒸気濃度の差を補正することができる。
【0016】
この結果、基板上の蒸気濃度が均一となり、基板の中央部と外周部との乾燥速度のバラツキを軽減することができる。つまり、乾燥後の膜形状差を減少することができる。しかも、有効領域外への溶媒の塗布を必要としないため、前記従来技術の課題である材料、工数を減らすことができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の乾燥装置において、多孔質吸着部材が無機多孔質材であることを特徴とし、吸着部材を加熱して再生することができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の乾燥装置において、チャンバーの上部に排気口を設け、かつ排気口からチャンバーの雰囲気を排気して減圧する排気部を設置したことを特徴とし、排気部を設けたことにより、溶液の乾燥を効率を上げることができる。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の乾燥装置において、排気口を基板の中央部に対向させて設置したことを特徴とし、排気口を基板中央部に対向したことにより、基板中央部の蒸発速度を速めることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、乾燥工程において溶媒を吸着する多孔質吸着部材における中央部の開口率を外周部の開口率よりも大きく設定したことにより、乾燥後の発光層の形状を均一にすることができ、しかも、製造コストが安価になるという実際上の効果が大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0022】
先ず、本発明に係る乾燥装置を用いて機能性素子を製造する方法について、その概要を説明する。
【0023】
機能性素子の製造方法は機能層形成工程を有する。前記工程にて、フルオレン系高分子材料などの機能性有機材料をトルエンやシクロヘキシルベンゼンのような溶媒に溶解した溶液を、スピンコート法またはインクジェット法のようなウエットプロセスを用いて、基板上へ塗布する。塗布する溶液量は、形成する有機機能層の目的に応じた厚さ、塗布部の形状、溶液中の高分子材料の濃度により決定される。
【0024】
次に、乾燥処理を行うことにより有機機能層が形成される。この乾燥工程にて、溶液中に含まれる溶媒が蒸発し、有機機能層が得られる。
【0025】
本実施の形態における乾燥方法では、機能性素子の温度制御をする工程とチャンバーの圧力を制御する工程の少なくともいずれかと、蒸発した溶媒を吸着する工程とを有し、それを実現するための温度制御を行うことができる載置台と、圧力を調整する装置と、溶媒を吸着する多孔質の吸着部材とを有する。
【0026】
本乾燥装置において、基板に塗布された溶液が乾燥する際、蒸発した溶媒は多孔質の吸着部材に吸着されながら排気される。すなわち、多孔質の吸着部材は通気性を有しており、ほとんどの溶媒が一時的に吸着部材へ吸着される。
【0027】
また、前記吸着部材には基板中央部と基板外周部で開口率の異なるものを使用する。基板中央部に対向する吸着部材の中央部は、吸着部材の外周部と比較して吸着部材の開口率が大きいため、中央部の吸着量が外周部の吸着量と比較して少ない。これによって、吸着部材がない場合に生じる基板中央部上の蒸気濃度が高く、基板外周部上の蒸気濃度が低いという蒸気濃度の差を補正することができる。
【0028】
その結果、基板上の蒸気濃度が均一となり、基板の中央部と外周部との乾燥速度のバラツキを軽減することができる。つまり、乾燥後の膜形状差を減少することができる。しかも、有効領域外への溶媒の塗布を必要としないため、従来技術の課題である材料、工数を減らすことができる。
【0029】
また、前記溶媒を吸着した多孔質の吸着部材は、それ自体を真空乾燥装置にて乾燥させることにより、吸着した溶媒を除去でき、再度使用することができる。
【0030】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る乾燥装置について説明する。
【0031】
図1は本発明の実施の形態である乾燥装置の概略構成を示す断面図であり、乾燥装置1は、基板Pを収容して気密に密閉可能な処理室を形成するチャンバー100を有している。チャンバー100は、基板Pを載置する載置台101と、載置台101の上方に対向設置された多孔質の吸着部材102とを備えている。
【0032】
吸着部材102としては、例えば、ニッケルのような金属やジルコニアのようなセラミックなどの無機材からなるものを用いる。吸着部材102を無機多孔質とすることにより、加熱して再生することができる。
【0033】
また、吸着部材102は、開口率が中央部よりも外周部が小さいように設定している。吸着部材102における外周部の開口率に対して中央部の開口率は、気体吸着BET法での評価を行い、2〜20倍であるとよい。吸着部材102には、吸着部材102を上下動させる昇降機構110が設けられている。
【0034】
昇降機構110は、モータなどによって吸着部材102を昇降させる駆動部111と、駆動部111を制御する制御部112とから構成されている。これによって、吸着部材102が上下方向に移動可能となり、吸着部材102を下降させることにより、吸着部材102が載置台101と一体化する。
【0035】
吸着部材102の上方の中央部には、処理室内の雰囲気を排気する排気部としての排気管120が設けられている。排気管120は、処理室内の雰囲気を所定の圧力で吸引する吸引ポンプ121に連結されている。吸引ポンプ121は、ポンプ制御部122によって、その吸引力が制御されている。吸引ポンプ121が作動し、排気管120からチャンバー100内の雰囲気を排気し吸引することによって、チャンバー100内を真空状態にすることができる。
【0036】
排気管120には、排気管120を介してチャンバー100内に気体(例えば、窒素ガス)を供給するガス供給部123が接続されている。これによって、減圧真空処理後にチャンバー100内に気体を供給し、真空状態から回復させ、またはチャンバー100内の雰囲気をパージすることができる。
【0037】
排気管120によるチャンバー100内の雰囲気の排気は、吸着部材102を介して行われる。多孔質の吸着部材102により、乾燥時に蒸発する溶媒を吸着することができる。
【0038】
次に、本乾燥装置を使用した乾燥方法について説明する。
【0039】
先ず、基板Pを載置台101に載置し、吸着部材102を基板P上面から0.5〜10mmの位置まで下降させる。その後、チャンバー100内の雰囲気を0.5分〜60分間かけて大気圧から104〜10−2Paまで排気し、膜形状を決定する。
【0040】
本乾燥装置1によれば、基板Pに塗布された溶液が乾燥する際、蒸発した溶媒は多孔質の吸着部材102に吸着されながら排気される。すなわち、多孔質の吸着部材102は通気性を有しており、ほとんどの溶媒は一時的に吸着部材に吸着される。
【0041】
基板Pの中央部に対向する吸着部材102の中央部102aは、吸着部材102の外周部102bと比較して開口率が大きい。このため吸着部材102の中央部102aにおける溶媒の吸着量は外周部の吸着量と比較して少ない。
【0042】
これによって、吸着部材がない場合に生じる基板中央部上の蒸気濃度が高く、基板外周部上の蒸気濃度が低いという蒸気濃度の差を補正することができる。
【0043】
その結果、基板P上の蒸気濃度が均一となり、基板Pの中央部と外周部の乾燥速度のバラツキを軽減することができる。つまり、乾燥後の膜形状差を減少することができる。しかも、有効領域外への溶媒の塗布を必要としないため、従来の課題である材料,工数を減らすことができる。
【0044】
膜形状が形成された後、残存溶媒を完全に除去するために、吸着部材102を基板Pより十分に離した位置に上昇させる。この距離は100〜200mmとし、吸着部材102から離脱した溶媒が基板Pに再吸着しない距離に保つのが望ましい。このとき、基板P内の溶媒を除去すると同時に、吸着部材102に吸着したままの溶媒も除去することができ、吸着部材102は再度使用することができる。
【0045】
なお、載置台101として、温度範囲が10〜200℃の温度制御機構を有する載置台を使用してもよい。この温度制御機構を有する載置台を使用することによって、さらに基板面内の乾燥速度の均一化を図ることができる。
【0046】
前記実施の形態1では減圧乾燥を例として説明したが、本発明はこれに限らず、常圧または加圧雰囲気における加熱乾燥にも適用できる。
【0047】
次に、多面取りを採用した実施の形態について説明する。多面取りとは、図2に示すように、1枚の基板Pに複数の有効領域310を作製する方式のことである。図2において、(a)は吸着部材の平面図、(b)は基板の平面図、(c)は吸着部材と基板との組み付け状態を示す断面図である。
【0048】
図2において、多面取り方式を採用した基板Pの有効領域310に溶液を塗布し、乾燥させる場合、使用する多孔質の吸着部材300は、図2に示すように、基板Pの各有効領域中央部311に対向する吸着部材領域301の開口率が最も大きく、次いで各有効領域外周部312に対向する吸着部材領域302の開口率が大きく、基板上の各有効領域に間の領域313に対向する吸着部材領域303、基板外周部314に対向する吸着部材領域304の順に開口率が小さくなるように設定されている。
【0049】
前記吸着部材300を使用することにより、基板Pの各有効領域に塗布された溶液が乾燥する際、蒸発した溶媒は、多孔質の吸着部材300に吸着されながら排気される。すなわち、実施の形態1と同様に、多孔質の吸着部材は、通気性を有しており、ほとんどの溶媒は、一時的に吸着部材へ吸着される。
【0050】
基板Pの各有効領域中央部311に対向する吸着部材領域301、基板Pの各有効領域外周部312に対向する吸着部材領域302、基板Pの各有効領域の間の領域313に対向する吸着部材領域303、そして、基板Pの外周部314に対向する吸着部材領域304の順に、吸着部材300の開口率が小さくなるため、吸着量もその順に多くなる。
【0051】
これによって、吸着部材がない場合に生じる基板の各有効領域中央部上の蒸気濃度が高く、基板外周部上の蒸気濃度が低いという蒸気濃度の差を補正することができる。
【0052】
その結果、基板P上の蒸気濃度が均一となり、基板Pの中央部と外周部の乾燥速度のバラツキを軽減することができる。つまり、乾燥後の膜形状差を減少することができる。しかも、有効領域外への溶媒の塗布を必要としないため、従来の課題である材料,工数を減らすことができる。
【0053】
図3は溶媒を吸着した吸着部材を再利用する方法について説明する。
【0054】
図3に示すように、図1に示す乾燥装置と同一構成である第1の乾燥装置1および第2の乾燥装置2を併設する。本例では第1の乾燥装置1に溶媒を吸着した吸着部材102がある。この吸着部材102に吸着した溶媒を第2の乾燥装置2で除去する。
【0055】
第2の乾燥装置2は、気密に密閉可能な処理室であるチャンバー200を有している。チャンバー200は、吸着部材202を載置する載置台201と、載置台201の上方に設けられた後述する排気部とにより構成されている。
【0056】
載置台201の上方中央部に、チャンバー200内の雰囲気を排気する排気部としての排気管220が設けられている。排気管220は、チャンバー200内の雰囲気を所定の圧力で吸引する吸引ポンプ221に連結されており、吸引ポンプ221は、ポンプ制御部222によって、その吸引力が制御されている。吸引ポンプ221が作動し、排気管220からチャンバ200内の雰囲気を排気し吸引することにより、チャンバー200内を真空状態にすることができる。なお、図中の223は図1のガス供給部123と同一機能のガス供給部である。
【0057】
排気管220によるチャンバー200内の雰囲気の排気を行うことにより、吸着部材202に吸着した溶媒を除去することができる。
【0058】
また、載置台201には、温度制御を行うことができる温度制御部を設ける。温度制御部を設けることにより、溶媒の蒸発を促進させ、排気のみの場合より早く、完全に溶媒を除去することができる。
【0059】
また、図1を参照して説明したように、第2の乾燥装置2の吸着部材202にも無機多孔質材を用いるため、耐熱性があり、加熱することによる吸着部材202の変形,劣化が起こりにくい。
【0060】
次に、本乾燥装置を使用した吸着部材の乾燥方法を説明する。
【0061】
第1の乾燥装置1で溶媒を吸着した吸着部材102を、吸着処理が終わった後、第2の乾燥装置2へ移動させ、第2の乾燥装置2の吸着部材202と取り替える。そして第2の乾燥装置2において第1の乾燥装置1より低い圧力にて、吸着部材102に、さらに温度を加えて溶媒を完全に除去させる。このように排気しながら加熱することにより、短時間で完全に溶媒を除去することができる。このようにすることにより吸着部材を再度、何回も使用することができる。
【0062】
前記乾燥方法により吸着部材に吸着した溶媒を完全に除去することにより、溶液を塗布した次の基板を乾燥する際に、均一に乾燥することができる。
【0063】
なお、吸着部材へ吸着した溶媒を除去する際、溶媒除去の完了のタイミングを圧力変化にて管理するようにしてもよい。なお、前述では吸着部材を取り替える内容としたが、一つの吸着部材を使用し、膜形状決定後、吸着部材を乾燥装置2に移載させても良い。
【0064】
このように、吸着部材102を、基板Pを乾燥する第1の乾燥装置1とは別の第2の乾燥装置2を用いて吸着部材に吸着した溶媒を除去することにより、基板Pに塗布した溶液が乾燥次第、順次、次のプロセスへ進むことができる。これにより基板1枚当たりに要する乾燥時間を短縮することができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、有機半導体などの機能性膜の均一性を要求されるデバイスの製造、特に有機EL素子の製造に用いて有効である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施の形態である乾燥装置の概略構成を示す一部断面図
【図2】多面取りを採用した本実施の形態の要部を示し、(a)は吸着部材の平面図、(b)は基板の平面図、(c)は吸着部材と基板との組み付け状態を示す断面図
【図3】本実施の形態における吸着部材再生方法の一例の説明図
【符号の説明】
【0067】
1,2 乾燥装置
100,200 チャンバー
101,201 載置台
102,202 吸着部材
102a 吸着部材の中央部
102b 吸着部材の外周部
110 昇降機構
111 駆動部
112 制御部
120,220 排気管
121,221 吸引ポンプ
122,222 ポンプ制御部
123,223 ガス供給部
P 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に塗布された溶液中の溶媒を蒸発させ、かつ吸収する構成の乾燥装置であって、
前記基板が収納される密閉可能なチャンバーと、前記チャンバー内に前記基板に対向設置されて前記溶媒を吸着する多孔質吸着部材とを備え、前記多孔質吸着部材における中央部の開口率を外周部の開口率よりも大きく設定したことを特徴とする乾燥装置。
【請求項2】
前記多孔質吸着部材が無機多孔質材であることを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記チャンバーの上部に排気口を設け、かつ前記排気口から前記チャンバーの雰囲気を排気して減圧する排気部を設置したことを特徴とする請求項1記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記排気口を前記基板の中央部に対向させて設置したことを特徴とする請求項3記載の乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−169308(P2010−169308A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−11851(P2009−11851)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】