説明

乾燥装置

【課題】材料としての粉粒体などの供給精度の向上を図ることができ、さらには、コスト性および作業性にも優れる乾燥装置を提供すること。
【解決手段】乾燥装置1が、乾燥ホッパ5および送風ユニット6を備える乾燥機2と、乾燥機2の鉛直方向上方に配置され、材料供給口19および材料供給口19を開放させる開閉弁20を備えるローダホッパ3と、吸引式ブロワ4と、ローダホッパ3に接続される分岐吸引ライン22と、乾燥ホッパ5に接続される分岐減圧ライン23と、分岐吸引ライン22および分岐減圧ライン23に接続される切替操作弁21と、切替操作弁21および吸引式ブロワ4に接続される吸引−減圧ライン24とを備える。この乾燥装置1では、切替操作弁21の切替操作により、必要に応じて、乾燥ホッパ5内を減圧し、ローダホッパ3内を吸引することができるため材料の供給精度の向上を図ることができ、材料を確実に作業性よく乾燥させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥装置、詳しくは、材料としての粉粒体などを乾燥させる乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、樹脂ペレットなどの成形加工においては、樹脂ペレットを一定レベルの水分量にまで減水するための乾燥工程が、その処理工程の1つとして含まれている。
そのような乾燥工程に使用される乾燥装置としては、例えば、乾燥空気を導入する乾燥空気導入手段である除湿装置および乾燥空気供給ダクトと、使用後の乾燥空気を排出する排気部である排気ダクトとを有する乾燥装置が、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
この乾燥装置は、押出機または射出成形機の原料投入部に設けられ、その原料投入部は、原料を空気搬送する原料供給配管と、搬送用空気と原料とを分離する集塵機と、搬送空気を吸引する送風機に接続した排気配管と、集塵機で分離した原料を、通気を遮断した状態で下方に落下させるロータリーバルブと、そのロータリーバルブと押出機または射出成形機の原料ホッパーとを接続するシュートとを有しており、そのシュートに、乾燥空気が導入される。
【0004】
このような装置では、原料が、原料供給配管から搬送用空気によって搬送され、集塵機で搬送空気から分離され、ロータリーバルブからシュート内に供給される。そして、その原料は、除湿装置および乾燥空気供給ダクトからシュート内に供給される乾燥空気によって乾燥されながら、原料ホッパーに落下する。また、原料ホッパー内に落下した原料も、乾燥空気によって、さらに乾燥される。
【0005】
また、このような装置においては、輸送された原料を、集塵機内で一時貯留した後に、必要に応じてシュートに供給することも実施されている。
そのような原料を一時貯留できる集塵機としては、例えば、気体によって輸送される粉粒体の貯留槽において、槽本体の下部に粉粒体排出口が設けられており、その粉粒体排出口には、開閉弁が、揺動アームによって粉粒体排出口を閉じるまたはほぼ閉じる位置において上下方向に動くように設けられている粉粒体の貯留槽が、提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
このような粉粒体の貯留槽において、乾燥材料としての粉粒体を搬送空気とともに吸引すると、粉粒体排出口の下部に設けられた開閉弁が、吸引力によって上方へと吸い上げられ、粉粒体排出口を閉じるとともに、槽本体が負圧となり、その内に粉粒体が貯留される。そして、槽本体内に所定量の粉粒体が貯留された後に、または、貯留開始から所定時間が経過した後に、吸引を停止すると、槽本体内の負圧が解消するため、槽本体に貯留された粉粒体の重量、および、開閉弁の自重によって、開閉弁が開き、粉粒体が粉粒体排出口から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−160218号公報
【特許文献2】特開平9−263333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の乾燥装置において、特許文献2に記載の貯留槽を用いると、特許文献1に記載の乾燥装置における原料ホッパー内の圧力が、原料ホッパー内に供給される乾燥空気によって大気圧よりも高くなっているため、その原料ホッパー内の圧力によって、粉粒体排出口の開閉弁が、粉粒体排出口側に押圧される。その結果、このような乾燥装置では、槽本体に貯留された粉粒体の重量、および、開閉弁の自重により粉粒体排出口を開放することができず、粉粒体を排出することができない場合があるため、材料の供給精度を低下させる場合がある。
【0009】
一方、このような不具合を解決するため、例えば、原料ホッパー上部に、原料ホッパー内の圧力を解放できるフィルターを取り付け、原料ホッパー内の加圧状態を緩和することが、提案される。しかしながら、このような方法では、原料ホッパー内に供給される原料によって、フィルターの目が詰まる場合があるため、定期的なメンテナンスを要し、作業性に劣るという不具合がある。
【0010】
また、例えば、粉粒体排出口の開閉弁をエアーシリンダーなどの自動式ダンパとする方法も提案されるが、自動式ダンパは高価であるため、このような方法ではコストがかかり、経済性に劣るという不具合がある。
本発明の目的は、材料としての粉粒体などの供給精度の向上を図ることができ、さらには、コスト性および作業性にも優れる乾燥装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するため、本発明の乾燥装置は、材料が供給される乾燥ホッパ、および、前記乾燥ホッパに乾燥媒体を供給するための送風手段を備える乾燥機と、前記乾燥機の鉛直方向上方に配置され、前記乾燥ホッパに連通する材料供給口と、自重および材料の重量により前記材料供給口を開放させる開閉弁とを備え、材料を貯留する一時貯留槽と、前記乾燥ホッパ内を減圧するための減圧手段とを備えることを特徴としている。
【0012】
このような乾燥装置によれば、送風手段によって乾燥ホッパ内が大気圧以上の加圧状態とされる場合にも、減圧手段により乾燥ホッパ内を減圧し、乾燥ホッパ内の圧力をコントロールすることができる。そのため、開閉弁の自重および材料の重量により、一時貯留槽に備えられる材料供給口を開放することができ、材料の供給精度の向上を図ることができるとともに、その材料を確実に乾燥させることができ、さらには、メンテナンスの負荷を低減することができるため、作業性にも優れる。
【0013】
また、本発明の乾燥装置では、前記一時貯留槽が、ローダホッパであり、前記ローダホッパ内を吸引して材料を気力輸送するための吸引手段を備えていることが好適である。
このような乾燥装置によれば、材料を気力輸送することができるため、材料を乾燥ホッパに精度よく供給することができ、さらには、吸引手段によりローダホッパ内が吸引されるため、開閉弁と材料供給口との密着性を向上することができ、より確実に材料供給口を閉塞することができる。
【0014】
また、本発明の乾燥装置では、前記吸引手段が、前記減圧手段を兼ねることが好適である。
このような乾燥装置によれば、単一の吸引手段により、ローダホッパ内を吸引させる一方で、乾燥ホッパ内を減圧させることができるため、吸引手段と減圧手段とを別々に設ける場合に比べて、低コスト化を図ることができる。
【0015】
また、本発明の乾燥装置は、前記ローダホッパに接続され、前記ローダホッパ内を吸引するための分岐吸引ラインと、前記乾燥ホッパに接続され、前記乾燥ホッパ内を減圧するための分岐減圧ラインと、前記分岐吸引ラインおよび前記分岐減圧ラインに接続され、前記乾燥ホッパの減圧と、前記ローダホッパの吸引とを切り替えるための切替手段と、前記切替手段と前記吸引手段とに接続される吸引−減圧ラインとを備えることが好適である。
【0016】
このような乾燥装置によれば、ローダホッパ内の吸引と、乾燥ホッパ内の減圧とを、切替手段によって切り替えることができるため、ローダホッパ内または乾燥ホッパ内を、選択的に吸引または減圧することができ、作業性の向上を図ることができる。
また、本発明の乾燥装置では、前記吸引−減圧ラインにおける、前記切替手段と前記吸引手段との間には、フィルタが設けられていることが好適である。
【0017】
このような乾燥装置によれば、材料や粉塵が、分岐吸引ラインおよび分岐減圧ラインのいずれに混入する場合にも、混入した材料や粉塵を、単一のフィルタで、効率よく捕集することができる。
また、本発明の乾燥装置では、前記乾燥ホッパが、鉛直方向上方に突出する取付部を有し、前記材料供給口が、前記取付部内に配置され、前記分岐減圧ラインが、前記取付部に接続されることが好適である。
【0018】
このような乾燥装置によれば、送風手段によって乾燥ホッパ内が大気圧以上の加圧状態とされる場合にも、材料供給口、および、分岐減圧ラインの乾燥ホッパに対する接続部が、取付部に囲まれているため、減圧手段により乾燥ホッパ内を減圧し、取付部に囲まれる材料供給口の周囲の圧力のみをコントロールすることができる。そのため、開閉弁の自重および材料の重量により、一時貯留槽に備えられる材料供給口を開放することができ、材料の供給精度の向上を、より一層図ることができる。
【0019】
また、本発明の乾燥装置は、前記乾燥ホッパ内の圧力を検知する圧力検知センサ、および、前記切替手段を制御するための制御手段を備え、前記制御手段が、前記圧力検知センサからの信号に基づいて前記切替手段を制御することが好適である。
このような乾燥装置によれば、乾燥ホッパ内を必要時にのみ減圧して、材料を精度よく供給することができる。
【0020】
また、本発明の乾燥装置では、前記制御手段は、輸送−乾燥切替プログラムを有しており、前記輸送−乾燥切替プログラムは、前記送風手段により、乾燥媒体を前記乾燥ホッパに供給する送風ステップと、前記切替手段により、前記分岐減圧ラインを閉塞するとともに、前記分岐吸引ラインを開放する吸引ライン開放ステップと、前記吸引手段により、前記ローダホッパを吸引し、前記材料供給口を前記開閉弁で閉塞するとともに、材料を前記ローダホッパに輸送する材料輸送ステップと、材料の輸送開始から所定時間経過後に、前記圧力検知センサにより前記乾燥ホッパ内の圧力を検知する圧力検知ステップと、前記圧力検知ステップにおいて検知される前記乾燥ホッパ内の圧力が所定の圧力以上である場合に、吸引を継続しながら、前記切替手段により、前記分岐吸引ラインを閉塞して、前記ローダホッパへの材料の輸送を停止するとともに、前記分岐減圧ラインを開放して、前記乾燥ホッパ内を減圧する減圧ステップと、前記圧力検知ステップにおいて検知される前記乾燥ホッパ内の圧力が所定の圧力未満である場合に、吸引を停止する吸引停止ステップと、前記減圧ステップまたは前記吸引停止ステップの後、前記開閉弁の自重および材料の重量により前記材料供給口を開放して、前記ローダホッパに貯留された材料を前記乾燥ホッパに供給し、材料を乾燥媒体により乾燥させる乾燥ステップとを備えることが好適である。
【0021】
このような乾燥装置によれば、制御手段によって、前記乾燥ホッパの減圧と、前記ローダホッパの吸引とを画一的に切り替え処理することができる。その結果、材料の供給精度の向上を図ることができ、材料を確実に、作業性よく乾燥させることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の乾燥装置によれば、材料としての粉粒体などの供給精度の向上を図ることができる。また、本発明の乾燥装置は、コスト性および作業性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の乾燥装置の一実施形態を示す概略図である。
【図2】図1に示す乾燥装置による乾燥工程の一実施形態のフロー図を示す。
【図3】本発明の乾燥装置の他の実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の乾燥装置の一実施形態を示す概略図である。
図1において、乾燥装置1は、材料(例えば、水分を含む粉粒体(樹脂ペレット)など)を乾燥させるために用いられる装置であって、乾燥機2と、一時貯留槽としてのローダホッパ3と、減圧手段を兼ねる吸引手段としての吸引式ブロワ4とを備えている。
乾燥機2は、材料に、熱風などの乾燥媒体を接触させ、乾燥させるための装置であって、材料が供給される乾燥ホッパ5と、乾燥ホッパ5に乾燥媒体を供給するための送風手段としての送風ユニット6とを備えている。
【0025】
乾燥ホッパ5は、乾燥容器部7と、乾燥上壁部8とを備えている。
乾燥容器部7は、ローダホッパ3(後述)から供給される材料を受け入れ、乾燥させるための容器であって、その上部が、略円筒形状に形成されており、その側壁には、送風ユニット6の乾燥媒体供給管11(後述)が、乾燥容器部7内に臨むように、接続されている。
【0026】
また、乾燥容器部7は、その下部が、上方から下方に向かうに従って内径が小さくなる略円錐筒形状に形成されており、その下端部には、材料を排出するための材料排出口9が、形成されている。この材料排出口9には、図示しないが、必要により他の処理装置(例えば、成形機、混合機など)が、接続される。
乾燥上壁部8は、乾燥ホッパ5の上部を閉塞する上蓋であって、乾燥容器部7と一体的に形成されている。
【0027】
この乾燥上壁部8には、ローダホッパ3(後述)の下端部が貫通するように接続されており、ローダホッパ3(後述)に形成される材料供給口19(後述)によって、乾燥ホッパ5とローダホッパ3(後述)とが連通されている。
また、乾燥上壁部8には、乾燥ホッパ5内に発生する粉塵を除去するためのサイクロン29が、接続されている。詳しくは後述するが、サイクロン29は大気に開放されており、これにより、乾燥ホッパ5内の圧力が、ほぼ解放される。
【0028】
また、乾燥ホッパ5には、材料供給口19(後述)の径方向外側において、乾燥ホッパ5内を減圧するための分岐減圧ライン23(後述)が接続され、乾燥ホッパ5内の圧力を検知するための圧力検知センサ25(後述)が設けられている。
送風ユニット6は、材料を乾燥させるための乾燥媒体を、乾燥ホッパ5内に供給するための装置であって、乾燥媒体発生装置10と、その乾燥媒体発生装置10に接続される乾燥媒体供給管11とを備えている。
【0029】
乾燥媒体発生装置10は、乾燥媒体を発生させる装置であって、図示しないが、例えば、空気を加熱するための加熱手段(例えば、ヒータなど)と、加熱された空気を送風するための送風式の気力源(例えば、ブロワなど)とを備えている。
乾燥媒体供給管11は、乾燥媒体発生装置10が発生させた乾燥媒体を、乾燥ホッパ5内に供給するための配管であって、乾燥ホッパ5の乾燥容器部7に、その側壁を貫通するように水平方向に接続され、その一端が、乾燥媒体発生装置10に接続されるとともに、他端が、乾燥ホッパ5内に収容されている。
【0030】
また、乾燥媒体供給管11の他方側の先端部は、乾燥ホッパ5内において、鉛直方向下方へ向かって屈曲している。
そして、乾燥媒体供給管11の先端部は、上方から下方に向かうに従って大径となる略円錐筒状に形成されており、その先端縁には、下方に向かって開口する乾燥媒体吹出口12が、形成されている。
【0031】
ローダホッパ3は、材料が気力輸送されるとともに、材料を乾燥機2に供給する前に一時的に貯留するための装置であって、乾燥機2の鉛直方向上方に配置され、乾燥ホッパ5に連通している。
このローダホッパ3は、貯留容器部13と、貯留上壁部14とを備えている。
貯留容器部13は、気力輸送されてきた材料を受け入れるための容器であって、略円筒形状に形成される上側円筒部15と、その上側円筒部15と一体的に形成され、鉛直方向下方に向かうに従って小径となる略円錐筒形状に形成される円錐筒部16と、その円錐筒部16と一体的に形成され、上側円筒部15よりも小径の略円筒形状に形成される下側円筒部17とを備えている。
【0032】
貯留容器部13の上側円筒部15には、その側壁に、材料を貯蔵する材料タンク(図示せず)に連通する材料輸送ライン18が、接続されている。
また、貯留容器部13は、下側円筒部17が乾燥ホッパ5内に収容されるように、乾燥上壁部8を貫通して、乾燥ホッパ5に接続されており、その下端部には、材料供給口19(後述)が、形成されている。
【0033】
貯留上壁部14は、ローダホッパ3の上部を閉塞する上蓋であって、貯留容器部13と一体的に形成されている。
また、貯留上壁部14には、ローダホッパ3内を吸引するための分岐吸引ライン22(後述)が、接続されており、材料輸送ライン18と分岐吸引ライン22(後述)との間には、パンチングフィルタなどの吸引ライン用フィルタ30が、介在されている。
【0034】
吸引ライン用フィルタ30は、貯留上壁部14と、その貯留上壁部14に接続される分岐吸引ライン22(後述)との接続部を被覆するように、貯留上壁部14の下側に配置されている。この吸引ライン用フィルタ30は、材料輸送ライン18からローダホッパ3内に輸送される材料が分岐吸引ライン22(後述)内に混入することを、抑制している。
そして、ローダホッパ3は、自重および材料の重量により材料供給口19を開放させる開閉弁20を備えている。
【0035】
材料供給口19は、ローダホッパ3の下端部において、下方に向かって開口する開口部であって、乾燥ホッパ5とローダホッパ3とを連通させている。
このような材料供給口19は、例えば、ローダホッパ3の下側円筒部17が水平方向および鉛直方向に対して交差する傾斜状に切断されることにより開口される、底面視略楕円形状の開口部として、形成される。
【0036】
開閉弁20は、ローダホッパ3の材料供給口19を開閉するための弁であって、貯留容器部13の外側において材料供給口19の近傍に、設けられている。
このような開閉弁20は、例えば、左右対称に形成された金属板が、その対称線に沿って、所定の角度で折り曲げられることによって、形成される。
より具体的には、開閉弁20は、例えば、材料供給口19よりわずかに大きい略楕円形状の2枚の金属板が左右対称となるように接続された平面視略8字形状の金属板によって製造され、その金属板が、その略楕円形状部分が所定の角度で交わるように、2枚の金属板の接続部分において、正面視略逆V字形状に折り曲げられることによって、形成される。
【0037】
このような開閉弁20は、貯留容器部13の外周面において、折り曲げられた部分が吊り下げられることにより、対称とされる左右が釣り合うようにして、対称とされる左右方向に揺動できるように設けられている。
そして、この乾燥装置1では、開閉弁20は、詳しくは後述するが、乾燥ホッパ5の内圧が、ローダホッパ3の内圧よりも高いとき(例えば、乾燥ホッパ5の内圧が大気圧以上であり、ローダホッパ3の内圧が大気圧未満であるときなど)には、ローダホッパ3の内圧により、ローダホッパ3の材料供給口19側へと吸引され(図1の破線参照。)、材料供給口19が閉塞される。一方、この開閉弁20は、乾燥ホッパ5の内圧が、ローダホッパ3の内圧以下であるとき(例えば、ローダホッパ3の内圧と、乾燥ホッパ5の内圧とがともに大気圧であるときなど)には、自重およびローダホッパ3内に貯留される材料の重量により揺動して、材料供給口19から離間されるため、材料供給口19を開放できる。
【0038】
吸引式ブロワ4は、吸引式の気力源であって、ローダホッパ3内を吸引して材料を気力輸送するための吸引手段と、乾燥ホッパ5内を吸引して減圧するための減圧手段とを兼ねている。
そして、この乾燥装置1には、切替手段としての切替操作弁21が備えられており、この切替操作弁21によって、吸引式ブロワ4によるローダホッパ3内の吸引と、乾燥ホッパ5内の減圧とが、切り替えられている。
【0039】
より具体的には、この乾燥装置1は、切替操作弁21と、切替操作弁21に接続される分岐吸引ライン22、分岐減圧ライン23および吸引−減圧ライン24とを備えている。
切替操作弁21は、吸引式ブロワ4による乾燥ホッパ5の減圧と、ローダホッパ3の吸引とを切り替えるための三方弁などからなる弁機構であって、分岐吸引ライン22および分岐減圧ライン23に接続されるとともに、吸引−減圧ライン24に接続されている。
【0040】
分岐吸引ライン22は、ローダホッパ3内を吸引するための配管であって、その一端がローダホッパ3の貯留上壁部14に接続されるとともに、他端が切替操作弁21に接続されている。
分岐減圧ライン23は、乾燥ホッパ5内を減圧するための配管であって、その一端が乾燥ホッパ5の乾燥上壁部8に接続されるとともに、他端が切替操作弁21に接続されている。
【0041】
吸引−減圧ライン24は、ローダホッパ3内を吸引、または、乾燥ホッパ5内を減圧するための中継配管であって、その一端が切替操作弁21に接続されるとともに、他端が吸引式ブロワ4に接続されている。
このようにして接続される切替操作弁21は、分岐吸引ライン22を閉塞するとともに分岐減圧ライン23を開放することができる一方で、分岐吸引ライン22を開放するとともに分岐減圧ライン23を閉塞することができる。
【0042】
切替操作弁21により、分岐吸引ライン22が開放されるとともに分岐減圧ライン23が閉塞される場合には、吸引式ブロワ4は、吸引−減圧ライン24、切替操作弁21および分岐吸引ライン22を介して、ローダホッパ3に連通する。
この状態において、吸引式ブロワ4を駆動させると、吸引式ブロワ4は、乾燥ホッパ5内を減圧せずに、ローダホッパ3内を吸引する。
【0043】
吸引式ブロワ4により、ローダホッパ3内が吸引されると、材料供給口19に設けられた開閉弁20が、吸引式ブロワ4の吸引力によって吸い上げられ、材料供給口19側へと揺動されて、材料供給口19を閉塞する。そして、吸引式ブロワ4の吸引によってローダホッパ3内が負圧となるため、材料が、材料タンク(図示せず)から、材料輸送ライン18を介して、ローダホッパ3内に気力輸送される。
【0044】
このような乾燥装置1によれば、材料を気力輸送することができるため、材料を乾燥ホッパ5に精度よく供給することができ、さらには、吸引式ブロワ4によりローダホッパ3内が吸引されるため、開閉弁20と材料供給口19との密着性を向上することができ、より確実に材料供給口19を閉塞することができる。
また、切替操作弁21により、分岐吸引ライン22が閉塞されるとともに分岐減圧ライン23が開放される場合には、吸引式ブロワ4は、吸引−減圧ライン24、切替操作弁21および分岐減圧ライン23を介して、乾燥ホッパ5に連通する。
【0045】
この状態において、吸引式ブロワ4を駆動させると、吸引式ブロワ4は、ローダホッパ3内を吸引せずに、乾燥ホッパ5内を吸引する。これにより、乾燥ホッパ5内が減圧される。
通常、乾燥ホッパ5内は、送風ユニット6による乾燥媒体の供給によって、加圧状態とされている。そのため、この状態においては、開閉弁20の自重およびローダホッパ3内に貯留される材料の重量によって材料供給口19を開放することができない場合がある。
【0046】
しかし、この乾燥装置1では、吸引式ブロワ4により、乾燥ホッパ5内を減圧することができる。
そのため、このような乾燥装置1によれば、送風ユニット6によって乾燥ホッパ5内が大気圧以上の加圧状態とされる場合にも、吸引式ブロワ4により乾燥ホッパ5内を減圧し、乾燥ホッパ5内の圧力をコントロール(加圧状態を低減)することができる。そのため、開閉弁20の自重およびローダホッパ3内に貯留される材料の重量により、ローダホッパ3に備えられる材料供給口19を開放することができ、材料の供給精度の向上を図ることができるとともに、その材料を確実に乾燥させることができ、さらには、メンテナンスの負荷を低減することができるため、作業性にも優れる。
【0047】
そして、この乾燥装置1では、1つの吸引式ブロワ4が、ローダホッパ3に連通し、ローダホッパ3内を吸引することにより材料を気力輸送する一方で、乾燥ホッパ5に連通し、乾燥ホッパ5内を吸引することによって、減圧している。
そのため、このような乾燥装置1によれば、吸引手段と減圧手段とを別々に設ける場合に比べて、低コスト化を図ることができる。
【0048】
さらに、このような乾燥装置1によれば、ローダホッパ3内の吸引と、乾燥ホッパ5内の減圧とを、切替操作弁21によって切り替えることができるため、ローダホッパ3内または乾燥ホッパ5内を、選択的に吸引または減圧することができ、作業性の向上を図ることができる。
また、この乾燥装置1では、吸引−減圧ライン24における、切替操作弁21と吸引式ブロワ4との間には、フィルタ27が設けられている。
【0049】
このような乾燥装置1によれば、材料や粉塵が、分岐吸引ライン22および分岐減圧ライン23のいずれに混入する場合にも、混入した材料や粉塵を、単一のフィルタ27で、効率よく捕集することができる。
また、この乾燥装置1は、さらに、乾燥ホッパ5内の圧力を検知する圧力検知センサ25と、切替操作弁21を制御するための制御手段としての制御装置26とを備えている。
【0050】
圧力検知センサ25は、乾燥ホッパ5内の圧力を検知するためセンサであって、乾燥ホッパ5内、より具体的には、材料供給口19の近傍に設けられている。
制御装置26は、圧力検知センサ25からの信号に基づいて、切替操作弁21を制御するための装置であって、切替操作弁21と圧力検知センサ25とに接続されている。
このような制御装置26は、輸送−乾燥切替プログラムを有しており、例えば、乾燥ホッパ5内の圧力が所定の設定値よりも高い場合に、分岐吸引ライン22を閉塞するとともに分岐減圧ライン23を開放して、乾燥ホッパ5内を減圧する一方で、乾燥ホッパ5内の圧力が所定の設定値よりも低い場合に、分岐吸引ライン22を開放するとともに分岐減圧ライン23を閉塞して、ローダホッパ3内を吸引するなど、任意の設定に従って、切替操作弁21を操作することができる。
【0051】
図2は、乾燥装置1による乾燥工程の一実施形態のフロー図である。
ここで、図2を参照して、輸送−乾燥切替プログラムによる、乾燥装置1での処理について説明する。
この乾燥装置1では、まず、送風ユニット6を駆動させることにより、乾燥媒体を、乾燥ホッパ5内に供給する(送風ステップ:送風開始)。
【0052】
次いで、この方法では、切替操作弁21により、分岐減圧ライン23を閉塞するとともに、分岐吸引ライン22を開放する(吸引ライン開放ステップ:S1)。
これにより、吸引式ブロワ4が、吸引−減圧ライン24、切替操作弁21および分岐吸引ライン22を介して、ローダホッパ3に連通する。
次いで、この方法では、吸引式ブロワ4により、ローダホッパ3を吸引し、材料供給口19を開閉弁20で閉塞するとともに、材料をローダホッパ3に輸送する(材料輸送ステップ:S2)。
【0053】
つまり、吸引式ブロワ4によりローダホッパ3内を吸引すると、その吸引力によって開閉弁20が材料供給口19側へと揺動され、これにより、材料供給口19が閉塞される。これによって、ローダホッパ3内が負圧となり、材料が、材料輸送ライン18によって、材料タンク(図示せず)からローダホッパ3内に、輸送される。
この状態においては、乾燥媒体が乾燥ホッパ5内に供給されるとともに、材料供給口19が閉塞されている。このとき、送風ユニット6から供給される乾燥媒体は、大気に連通するサイクロン29を介して、大気へと解放されている。
【0054】
しかしながら、例えば、乾燥ホッパ5を開口するとともに、その開口部にフィルターを取付けることにより、乾燥ホッパ5を直接大気に連通させ、供給される乾燥媒体を大気中に解放する(すなわち、乾燥ホッパ5内が大気圧とされる)場合などと比べると、この乾燥装置1では、サイクロン29の抵抗があるため、乾燥ホッパ5内を十分に減圧することができない。
【0055】
つまり、このような乾燥装置1では、乾燥ホッパ5内を大気圧にできず、乾燥ホッパ5内が、加圧状態とされる。
次いで、この方法では、材料の輸送開始から所定時間(輸送時間)経過(S3)後の輸送終了時に、圧力検知センサ25により乾燥ホッパ5内の圧力を検知する(圧力検知ステップ:S4)。
【0056】
そして、圧力検知ステップで検知される乾燥ホッパ5内の圧力に基づいて、制御装置26により切替操作弁21を操作する(S5)。
より具体的には、検知される乾燥ホッパ5内の圧力が、所定の圧力以上である場合には、減圧ステップを実施し、また、乾燥ホッパ5内の圧力が、所定の圧力未満である場合には、吸引停止ステップを実施する。
【0057】
つまり、減圧ステップでは、圧力検知ステップにおいて検知される乾燥ホッパ5内の圧力が、所定の圧力(例えば、1KPa)以上である場合(S5:YES)に、吸引式ブロワ4による吸引を継続しながら、切替操作弁21により、分岐吸引ライン22を閉塞して、ローダホッパ3への材料の輸送を停止するとともに、分岐減圧ライン23を開放して、乾燥ホッパ5内を減圧する(S6)。
【0058】
減圧ステップにより、乾燥ホッパ5内の圧力をコントロールし、例えば、乾燥ホッパ5の内圧を、ローダホッパ3の内圧以下(例えば、乾燥ホッパ5の内圧とローダホッパ3の内圧とが、ともに大気圧)とすることができる。
一方、吸引停止ステップでは、圧力検知ステップにおいて検知される乾燥ホッパ5内の圧力が所定の圧力未満(例えば、1KPa)である場合(S5:NO)に、切替操作弁21を操作することなく(すなわち、分岐吸引ライン22を開放するとともに、分岐減圧ライン23を閉塞した状態で)吸引式ブロワ4による吸引を停止する(S7)。
【0059】
次いで、この方法では、減圧ステップまたは吸引停止ステップの後、開閉弁の自重およびローダホッパ3に貯留された材料の重量により材料供給口19を開放して、ローダホッパ3に貯留された材料を乾燥ホッパ5に供給し、材料を乾燥媒体により乾燥させる(乾燥ステップ:S8)。
つまり、減圧ステップまたは吸引停止ステップの後には、吸引がなく、かつ、乾燥ホッパ5の内圧が、ローダホッパ3の内圧以下とされているため、開閉弁20はその自重およびローダホッパ3に貯留された材料の重量によって揺動し、材料供給口19が開放される。
【0060】
これにより、ローダホッパ3内に気力輸送された材料が、材料供給口19から、乾燥ホッパ5内に供給され、乾燥媒体(乾燥ホッパ5内に供給される乾燥媒体)と接触し、乾燥される。
そして、減圧ステップ(S6)または吸引停止ステップ(S7)から所定時間が経過した後に、乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達したかを、乾燥ホッパ5内に設けられる公知のレベル計(図示せず)によって測定する(S9)。
【0061】
乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達している場合(S9:YES)には、吸引式ブロワ4の駆動および切替操作弁21の操作を終了(処理終了)し、その一方で送風ユニット6による送風を継続することによって、乾燥ホッパ5内に供給された所定量の材料を、引き続き乾燥させる。
乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達していない場合(S9:NO)には、上記のプログラムを繰り返すことによって、材料を乾燥させながら、乾燥ホッパ5へ供給(追加)する。
【0062】
より具体的には、上記の減圧ステップ(S6)を採用した後に、乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達していない場合には、切替操作弁21を操作し、分岐吸引ライン22を開放するとともに、分岐減圧ライン23を閉塞する(S10)。
また、上記の吸引停止ステップ(S7)を採用した後に、乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達していない場合には、吸引式ブロワ4を駆動させる(S11)。
【0063】
すなわち、減圧ステップ(S6)および吸引停止ステップ(S7)のいずれを採用した場合においても、乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達していない場合には、分岐減圧ライン23が閉塞され、分岐吸引ライン22が開放され、吸引式ブロワ4が駆動した状態とされる。
これにより、吸引式ブロワ4の吸引力によって開閉弁20が材料供給口19側へと揺動され、材料供給口19が閉塞され、材料がローダホッパ3へ輸送される。
【0064】
そして、所定時間が経過(S3)した後に、上記と同様にして、乾燥ホッパ5内の圧力を検知し(S4)、検知される乾燥ホッパ5内の圧力に基づいて(S5)、減圧ステップ(S6)または吸引停止ステップ(S7)を採用し、材料を、乾燥ホッパ5へ供給し、乾燥させる(S8)。
その後、上記と同様にして、乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達したかを測定する(S9)。そして、乾燥ホッパ5に供給される材料の量が所定量に達するまで上記ステップを繰り返すことにより、所定量の材料を、乾燥ホッパ5内に貯留することができる。
【0065】
乾燥ホッパ5内の材料が所定量に達した後には、上記と同様にして、例えば、吸引式ブロワ4の駆動および切替操作弁21の操作を終了(処理終了)し、その一方で送風ユニット6による送風を継続することによって、乾燥ホッパ5内に供給された所定量の材料を、引き続き乾燥させる。
これにより、所定量の材料を、乾燥装置1で乾燥することができる。
【0066】
なお、材料の乾燥が終了した後には、図示しないが、必要により、材料排出口9から材料を排出し、材料排出口9に接続される処理装置(例えば、成形機、混合機など)に、材料を供給する。
このような乾燥装置1によれば、乾燥ホッパ5内を、必要時にのみ減圧して、材料を精度よく供給することができる。
【0067】
すなわち、このような乾燥装置1では、切替操作弁21を切替操作することにより、上記の各ステップによって、必要に応じて、乾燥ホッパ5内を減圧し、ローダホッパ3内を吸引することができる。そのため、材料を精度よく供給することができ、その材料を確実に、作業性よく乾燥させることができる。
また、このような乾燥装置1によれば、制御装置26によって、乾燥ホッパ5の減圧と、ローダホッパ3の吸引とを画一的に切り替え処理することができる。その結果、材料の供給精度の向上を図ることができ、材料を確実に、作業性よく乾燥させることができる。
【0068】
なお、この方法においては、例えば、減圧ステップにおいては、乾燥ホッパ5内を減圧した後、必要により、吸引式ブロワ4を停止することもできるが、好ましくは、吸引式ブロワ4の駆動を、継続させる。
このような乾燥装置1によれば、吸引式ブロワ4の駆動を継続しながら、材料を輸送し、供給することができるため、材料を、より作業性よく乾燥させることができる。
【0069】
そして、この乾燥装置1によれば、材料としての粉粒体などの供給精度の向上を図ることができる。また、この乾燥装置1は、コスト性および作業性に優れる。
図3は、本発明の乾燥装置の他の実施形態を示す概略図である。なお、上記した各部に対応する部材については、図3において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0070】
図3では、この乾燥装置1に、取付部28が形成されている。
取付部28は、乾燥ホッパ5が、鉛直方向上方に突出する部分として区画されている。
詳しくは、取付部28は、乾燥容器部7と軸線を共有する円筒形状に形成されており、乾燥容器部7内と連通し、乾燥上壁部8から上方に突出するように、乾燥上壁部8から連続して設けられている。なお、取付部28の上端部は、上壁により被覆されている。
【0071】
そして、ローダホッパ3の材料供給口19が、取付部28内の上下方向途中に配置されるとともに、分岐減圧ライン23が、取付部28の側壁に接続されている。
このような乾燥装置1によれば、送風ユニット6によって乾燥ホッパ5内が大気圧以上の加圧状態とされる場合にも、材料供給口19、および、分岐減圧ライン23の乾燥ホッパ5に対する接続部が、取付部28に囲まれているため、吸引式ブロワ4により乾燥ホッパ5内を減圧すれば、乾燥容器部7全体ではなく、取付部28に囲まれる材料供給口19の周囲の圧力のみをコントロールすることができる。そのため、開閉弁20の自重および材料の重量により、ローダホッパ3に備えられる材料供給口19を開放することができ、材料の供給精度の向上を、より一層図ることができる。
【0072】
また、この乾燥装置1では、乾燥ホッパ5内における、取付部28に囲まれる領域の圧力状態が、それ以外の領域の圧力状態へ近接することを抑制するため、必要に応じて、取付部28を、隔壁31で部分的に被覆し、取付部28を隔離することもできる(図3の破線参照。)。
このような隔壁31は、例えば、取付部28の下側において、取付部28を部分的に被覆するように形成される。より具体的には、隔壁31は、例えば、乾燥上壁部8と一体的に形成され、乾燥上壁部8の下面において、鉛直方向下方に向かうに従って小径となり、その下端部が開口される略円錐筒状として形成される。これにより、取付部28が部分的に被覆される。
【符号の説明】
【0073】
1 乾燥装置
2 乾燥機
3 ローダホッパ
4 吸引式ブロワ
5 乾燥ホッパ
6 送風ユニット
19 材料供給口
20 開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料が供給される乾燥ホッパ、および、前記乾燥ホッパに乾燥媒体を供給するための送風手段を備える乾燥機と、
前記乾燥機の鉛直方向上方に配置され、前記乾燥ホッパに連通する材料供給口と、自重および材料の重量により前記材料供給口を開放させる開閉弁とを備え、材料を貯留する一時貯留槽と、
前記乾燥ホッパ内を減圧するための減圧手段と
を備えることを特徴とする、乾燥装置。
【請求項2】
前記一時貯留槽が、ローダホッパであり、
前記ローダホッパ内を吸引して材料を気力輸送するための吸引手段を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記吸引手段が、前記減圧手段を兼ねることを特徴とする、請求項2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記ローダホッパに接続され、前記ローダホッパ内を吸引するための分岐吸引ラインと、
前記乾燥ホッパに接続され、前記乾燥ホッパ内を減圧するための分岐減圧ラインと、
前記分岐吸引ラインおよび前記分岐減圧ラインに接続され、前記乾燥ホッパの減圧と、前記ローダホッパの吸引とを切り替えるための切替手段と、
前記切替手段と前記吸引手段とに接続される吸引−減圧ラインと
を備えることを特徴とする、請求項3に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記吸引−減圧ラインにおける、前記切替手段と前記吸引手段との間には、フィルタが設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記乾燥ホッパが、鉛直方向上方に突出する取付部を有し、
前記材料供給口が、前記取付部内に配置され、
前記分岐減圧ラインが、前記取付部に接続されることを特徴とする、請求項4または5に記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記乾燥ホッパ内の圧力を検知する圧力検知センサ、および、前記切替手段を制御するための制御手段を備え、
前記制御手段が、前記圧力検知センサからの信号に基づいて前記切替手段を制御することを特徴とする、請求項4〜6のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項8】
前記制御手段は、輸送−乾燥切替プログラムを有しており、
前記輸送−乾燥切替プログラムは、
前記送風手段により、乾燥媒体を前記乾燥ホッパに供給する送風ステップと、
前記切替手段により、前記分岐減圧ラインを閉塞するとともに、前記分岐吸引ラインを開放する吸引ライン開放ステップと、
前記吸引手段により、前記ローダホッパを吸引し、前記材料供給口を前記開閉弁で閉塞するとともに、材料を前記ローダホッパに輸送する材料輸送ステップと、
材料の輸送開始から所定時間経過後に、前記圧力検知センサにより前記乾燥ホッパ内の圧力を検知する圧力検知ステップと、
前記圧力検知ステップにおいて検知される前記乾燥ホッパ内の圧力が所定の圧力以上である場合に、吸引を継続しながら、前記切替手段により、前記分岐吸引ラインを閉塞して、前記ローダホッパへの材料の輸送を停止するとともに、前記分岐減圧ラインを開放して、前記乾燥ホッパ内を減圧する減圧ステップと、
前記圧力検知ステップにおいて検知される前記乾燥ホッパ内の圧力が所定の圧力未満である場合に、吸引を停止する吸引停止ステップと、
前記減圧ステップまたは前記吸引停止ステップの後、前記開閉弁の自重および材料の重量により前記材料供給口を開放して、前記ローダホッパに貯留された材料を前記乾燥ホッパに供給し、材料を乾燥媒体により乾燥させる乾燥ステップと
を備えることを特徴とする、請求項7に記載の乾燥装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−260185(P2010−260185A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−110518(P2009−110518)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【出願人】(000129183)株式会社カワタ (120)
【Fターム(参考)】