説明

二次監視レーダ装置

【課題】給電系が変化した場合において、各チャンネル間の振幅・位相特性の調整を自動で行うことが可能となり、これにより運用における長期間の安定度の確保が可能な二次監視レーダ装置を提供する。
【解決手段】空中線装置3で得られる和パターンΣ及び差パターンΔに代えて、オムニパターンの給電系上のパイロット信号発生回路7で生成される既知の振幅・位相特性を有するパイロット信号をパイロット注入回路8にて和パターンΣのチャンネル及び差パターンΔのチャンネルに注入し、これらチャンネルの試験信号を利用して、振幅/位相検出回路12にて各チャンネル間の信号の振幅差及び位相差を検出し、比較回路14にて予め保持部13に保持されている基準値と比較することで、設置条件の変更等により給電系が変化したか否かを判断し、変化した場合には、変化したことによるチャンネル間の信号の振幅・位相特性を自動で調整するようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば航空管制用の二次監視レーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
航空管制用の二次監視レーダ装置は、例えば非特許文献1に示されているように、質問信号をターゲットとなる航空機上のトランスポンダ(応答装置)に送信し、このトランスポンダからの質問信号に対応する応答信号を受信することによって航空機の識別を行なうものである。この場合、モノパルス測角方式により航空機の距離及び方位を求めている。
【非特許文献1】二次レーダ理論。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記二次監視レーダ装置では、モノパルス測角方式で使用するマルチ受信機を備える場合に、測角精度を向上させるために、各チャンネル間(和パターン、差パターン)の振幅・位相特性を同一にする必要がある。この場合、各チャンネル間の振幅・位相特性を測定し、この測定結果に基づいて、振幅/位相調整回路の調整を人為的作業によって行なっている。このため、調整が完了するまでに多くの手間と時間がかかり、また調整精度の確保が難しく、運用における長期間の安定度の確保が難しい。
【0004】
また、設置条件の変更等により給電系が変化した場合には、振幅/位相調整回路における再調整が必要となる。
【0005】
そこで、この発明の目的は、給電系が変化した場合において、各チャンネル間の振幅・位相特性の調整を自動で行うことが可能となり、これにより運用における長期間の安定度の確保が可能な二次監視レーダ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明に係る二次監視レーダ装置は、目標対象物からの第1の信号を空中線装置にて受信し、空中線装置の複数エレメントで得られる各受信信号の和信号を第1系統へ、各受信信号の差信号を第2系統へ分岐して目標処理部に入力すると共に、目標対象物と目標処理部との間で第1の信号に対する誤応答を防止するための第2の信号を第3系統を介して送受信し、目標処理部にて和信号、差信号及び第2の信号から目標対象物に関する目標情報を得る二次監視レーダ装置において、第3系統に設けられ、和信号及び差信号に対しそれぞれ既知の振幅・位相特性を有する試験信号を発生する試験信号発生手段と、試験信号送出時に、和信号及び差信号に代わって試験信号を第1及び第2系統に注入する試験信号注入手段と、試験信号送出時に、第1及び第2系統間の試験信号の振幅差及び位相差を検出する検出手段と、この検出手段による検出結果から補償量を求める補償量演算手段と、この補償量演算手段で得られた補償量に基づいて、第1及び第2系統間の試験信号の振幅・位相特性を補償して目標処理部に出力する補償手段とを備えるようにしたものである。
【0007】
なお、補償量演算手段は、予め和信号と差信号との振幅差及び位相差が一意に定まる基準値を保持する基準値保持手段と、検出手段で検出される振幅差及び位相差と基準値保持手段で保持されている基準値とを比較することで、補償量を求める比較手段とを備える。
【0008】
この構成によれば、和信号及び差信号に代えて、第3系統から送られ既知の振幅・位相特性を有する試験信号を第1系統及び第2系統に注入し、これら第1系統及び第2系統の試験信号を利用して、各系統間の信号の振幅差及び位相差を検出して予め保持されている基準値と比較することで、設置条件の変更等により給電系が変化したか否かを判断し、変化した場合には、変化したことによる系統間の試験信号の振幅及び位相特性を自動で補償するようにしている。
【0009】
従って、新たに信号系統を設けたり、特別な測定器等を用いることなく、給電系が変化した場合において、各チャンネル間の振幅・位相特性の調整を自動で行うことが可能となり、これにより運用における長期間の安定度の確保が可能となる。
【発明の効果】
【0010】
以上詳述したようにこの発明によれば、給電系が変化した場合において、各チャンネル間の振幅・位相特性の調整を自動で行うことが可能となり、これにより運用における長期間の安定度の確保が可能な二次監視レーダ装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
まず、この発明に係る実施形態を説明するに先立ち、その動作原理について説明する。
【0012】
図1は、二次監視レーダ装置のモノパルス測角の原理を示す信号特性図である。
【0013】
二次監視レーダ装置のモノパルス測角方式における、モノパルス信号からターゲット(図1中では1T、2T、3Tを示す)の方位を測定する処理では、複数エレメントの受信信号を加算した和パターンΣと減算した差パターンΔを生成し、その和パターンΣと差パターンΔの振幅値からオフボアサイト角の計算を行い、受信ビームの中心からのターゲット方位のずれを求めている。
【0014】
例えば図1(a)に示すように、受信ビームの中心にターゲット2Tがいるときは、和パターンΣが最大の振幅となり、差パターンΔの振幅が最小になる。また、振幅差は、図1(b)に示すように、最大となる。さらに、位相差は、図1(c)に示すように、ゼロとなる。
【0015】
また、中心からx°傾く場合では、和パターンΣの振幅は中心時の振幅より小さくなり、差パターンΔの振幅はαになり、差パターンΔと和パターンΣの比率を計算し中心からのずれx°を求めている。
【0016】
上記の原理に基づき、以下にこの発明の実施形態について説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図2は、この発明に係る二次監視レーダ装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。図2において、送信機1から例えばターゲットとなる航空機(図示せず)の識別を行なうために必要なINT(インタロゲーション)送信信号が発生される。このINT送信信号は、サーキュレータ2を介して空中線装置3により航空機に向けて送出される。
【0018】
そして、航空機のトランスポンダから上記INT送信信号に対する応答信号が空中線装置3で受信される。空中線装置3は、複数エレメントにおける各受信信号を加算して和パターンΣのRF(無線周波数)信号を生成し、各受信信号を減算して差パターンΔのRF信号を生成する。
【0019】
上記空中線装置3で得られた和パターンΣのRF信号はサーキュレータ2を介して受信機4に供給され、差パターンのRF信号は直接受信機4に供給される。
【0020】
一方、送信機1から発生されるオムニパターンのSLS(サイドローブ・サプレッション)送信信号は、サーキュレータ6を介して空中線装置3にて航空機に向けて送出され、空中線装置3にて得られたオムニパターンのRF信号は、サーキュレータ6を介して受信機4に供給される。このオムニパターンのSLS送信信号は、INT送信信号に対する誤応答を防止するための信号である。
【0021】
各RF信号(和パターンΣ、差パターンΔ、オムニパターン)は、受信機4で増幅、周波数変換が行われてIF(中間周波数)信号となり、信号処理部5に入力される。信号処理部5で処理が施された和パターンΣ及び差パターンΔは、目標処理部9に供給される。
【0022】
上記目標処理部9は、和パターンΣ及び差パターンΔからオフポアサイト角つまりターゲット方向を検出する。また、目標処理部9には、オムニパターンのIF信号が供給され、ターゲットからの誤応答の防止に供される。
【0023】
ところで、本実施形態に係る信号処理部5には、各チャンネル間(和パターンΣ、差パターンΔ)の振幅/位相特性を調整するための振幅/位相調整回路11と、各チャンネル間(和パターンΣ、差パターンΔ)の振幅/位相の相対差を検出する振幅/位相検出回路12と、予め各チャンネル間(和パターンΣ、差パターンΔ)の振幅/位相が一意に定まる基準値を保持する保持部13と、振幅/位相検出回路12の検出結果と保持部13に保持される基準値とを比較する比較回路14とを備えている。
【0024】
また、オムニパターンの給電系には、パイロット信号発生回路7が設けられ、さらに空中線装置3と受信機4との間には、パイロット信号注入回路8が設けられる。パイロット信号発生回路7は、和パターンΣ及び差パターンΔに対し既知の振幅・位相特性を有するパイロット信号を発生する。このパイロット信号は、パイロット信号注入回路8により和パターンΣ及び差パターンΔそれぞれの給電系に注入されることになる。
【0025】
上記構成において、以下にその特徴となる処理動作について説明する。
以前に考えられていた二次監視レーダ装置では、図3に示すように、空中線装置3にて受信された各RF信号(和パターンΣ、差パターンΔ)は、受信機4に入力され受信信号の増幅、周波数変換が行われ、目標処理部21に入力される。
【0026】
目標処理部21では、各チャンネル間(和パターンΣ、差パターンΔ)の振幅/位相の相対差からモノパルス測角テーブルを作成し、航空機からの各受信信号をもとにモノパルス測角テーブルを参照することにより航空機の方位を決定する。
【0027】
適切なモノパルス測角を行うため振幅/位相調整回路22にて、和パターンΣ、差パターンΔについて振幅/位相特性の調整を行う。
【0028】
従来の回路方式では、設置条件の変更等により給電系が変化した場合には、振幅/位相調整回路22にて再調整が必要である。この調整は、人為的作業によって行なわれるため、手間及び時間を多く費やすことになる。
【0029】
そこで、本実施形態では、和パターンΣ及び差パターンΔに対し既知の振幅・位相特性を有するパイロット信号を利用して、給電系が変化した場合にチャンネル間の振幅・位相特性を自動で調整できるようにした。
【0030】
図4(a)は送信機1で生成される送信信号、図4(b)はパイロット信号発生回路7で生成されるパイロット信号、図4(c)、(d)は空中線装置3で得られる和パターンΣ、差パターンΔの例を示すものである。
【0031】
適切なモノパルス測角を行うため、和パターンΣ、差パターンΔについて振幅・位相特性の調整を行うが、これは試験用送信装置からの受信信号を基に、信号処理部5の振幅/位相調整回路11にて調整を行う。調整後における各チャンネル間(和パターンΣ、差パターンΔ)の振幅/位相の相対差は、振幅/位相検出回路12にて検出され、その結果を初期値とし保持部13に保存する。
【0032】
基準値が設定された以降の振幅・位相特性の調整は、パイロット信号発生回路7からのパイロット信号について各チャンネル間(和パターンΣ、差パターンΔ)の振幅・位相の相対差を検出し、比較回路14にて基準値との比較を行う。比較した結果、基準値との差が生じている場合には、振幅/位相調整回路11に対し基準値との差が0となるまで制御信号、つまり基準値との差に相当する補償量が出力される。
【0033】
振幅/位相調整回路11は、各チャンネルのパイロット信号と制御信号(補償量)とを入力し、制御信号に従って各チャンネルのパイロット信号の振幅・位相特性を補償し、補償後のパイロット信号を目標処理部9及び振幅/位相検出回路12に出力する。
【0034】
以上のように上記実施形態では、空中線装置3で得られる和パターンΣ及び差パターンΔに代えて、オムニパターンの給電系上のパイロット信号発生回路7で生成される既知の振幅・位相特性を有するパイロット信号をパイロット注入回路8にて和パターンΣのチャンネル及び差パターンΔのチャンネルに注入し、これらチャンネルのパイロット信号を利用して、振幅/位相検出回路12にて各チャンネル間の信号の振幅差及び位相差を検出し、比較回路14にて予め保持部13に保持されている基準値と比較することで、設置条件の変更等により給電系が変化したか否かを判断し、変化した場合には、変化したことによるチャンネル間の信号の振幅・位相特性を自動で調整するようにしている。
【0035】
従って、新たに給電系を設けたり、特別な測定器等を用いることなく、給電系が変化した場合において、各チャンネル間の振幅・位相特性の調整を自動で行うことが可能となり、これにより運用における長期間の安定度の確保が可能となる。
【0036】
また、信号処理部5は、振幅/位相調整回路11、振幅/位相検出回路12、保持部13及び比較回路14をデジタル処理により実現することで、経年変化にも対応できる。
【0037】
(第2の実施形態)
図5は、二次監視レーダ装置の第2の実施形態の構成を示すものである。なお、図5において、上記図2と同一部分には同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0038】
この二次監視レーダ装置では、第1の実施形態が振幅/位相調整回路11の出力を振幅/位相検出回路12に入力していたのに対し、受信機4の出力を振幅/位相検出回路12に入力するようにしている。
【0039】
(その他の実施形態)
なお、この発明は、上記各実施形態に限定されるものではない。例えば、パイロット信号注入回路にて適切な信号レベルに設定することにより、パイロット信号発生回路から発生されるパイロット信号に代えて、SLS送信信号を基準信号として使用することも可能である。この場合、パイロット信号注入回路にてSLS送信信号を和パターンのチャンネル及び差パターンのチャンネルにそれぞれ注入することになる。
【0040】
さらに、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明に係わる二次監視レーダ装置のモノパルス測角の原理を示す信号特性図。
【図2】この発明に係わる二次監視レーダ装置の第1の実施形態を示すブロック図。
【図3】以前に考えられた二次監視レーダ装置の構成を示すブロック図。
【図4】同第1の実施形態における送信信号、パイロット信号、和パターン及び差パターンの波形を示す図。
【図5】この発明に係わる二次監視レーダ装置の第2の実施形態を示すブロック図。
【符号の説明】
【0042】
1…送信機、2,6…サーキュレータ、3…空中線装置、4…受信機、5…信号処理部、7…パイロット信号発生回路、8…パイロット信号注入回路、9…目標処理部、11…振幅/位相調整回路、12…振幅/位相検出回路、13…保持部、14…比較回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標対象物からの第1の信号を空中線装置にて受信し、前記空中線装置の複数エレメントで得られる各受信信号の和信号を第1系統へ、各受信信号の差信号を第2系統へ分岐して目標処理部に入力すると共に、前記目標対象物と前記目標処理部との間で前記第1の信号に対する誤応答を防止するための第2の信号を第3系統を介して送受信し、前記目標処理部にて前記和信号、前記差信号及び前記第2の信号から前記目標対象物に関する目標情報を得る二次監視レーダ装置において、
前記第3系統に設けられ、前記和信号及び前記差信号に対しそれぞれ既知の振幅・位相特性を有する試験信号を発生する試験信号発生手段と、
前記試験信号送出時に、前記和信号及び前記差信号に代わって前記試験信号を前記第1及び第2系統に注入する試験信号注入手段と、
前記試験信号送出時に、前記第1及び第2系統間の試験信号の振幅差及び位相差を検出する検出手段と、
この検出手段による検出結果から補償量を求める補償量演算手段と、
この補償量演算手段で得られた補償量に基づいて、前記第1及び第2系統間の試験信号の振幅・位相特性を補償して前記目標処理部に出力する補償手段とを具備したことを特徴とする二次監視レーダ装置。
【請求項2】
目標対象物からの第1の信号を空中線装置にて受信し、前記空中線装置の複数エレメントで得られる各受信信号の和信号を第1系統へ、各受信信号の差信号を第2系統へ分岐して目標処理部に入力すると共に、前記目標対象物と前記目標処理部との間で前記第1の信号に対する誤応答を防止するための第2の信号を第3系統を介して送受信し、前記目標処理部にて前記和信号、前記差信号及び前記第2の信号から前記目標対象物に関する目標情報を得る二次監視レーダ装置において、
前記第3系統に設けられ、前記和信号及び前記差信号に対しそれぞれ既知の振幅・位相特性を有する試験信号を発生する試験信号発生手段と、
前記試験信号送出時に、前記和信号及び前記差信号に代わって前記試験信号を前記第1及び第2系統に注入する試験信号注入手段と、
この試験信号注入手段で得られた試験信号を入力し、与えられる補償量に基づいて前記第1及び第2系統間の試験信号の振幅・位相特性を補償して前記目標処理部に出力する補償手段と、
この補償手段で補償処理された第1及び第2系統間の試験信号の振幅差及び位相差を検出する検出手段と、
この検出手段による検出結果から、前記補償手段に与える補償量を求める補償量演算手段とを具備したことを特徴とする二次監視レーダ装置。
【請求項3】
目標対象物からの第1の信号を空中線装置にて受信し、前記空中線装置の複数エレメントで得られる各受信信号の和信号を第1系統へ、各受信信号の差信号を第2系統へ分岐して目標処理部に入力すると共に、前記目標対象物と前記目標処理部との間で前記第1の信号に対する誤応答を防止するための第2の信号を第3系統を介して送受信し、前記目標処理部にて前記和信号、前記差信号及び前記第2の信号から前記目標対象物に関する目標情報を得る二次監視レーダ装置において、
前記和信号及び前記差信号に代わって前記第2の信号を前記第1及び第2系統に注入する注入手段と、
前記第1及び第2系統間の信号の振幅差及び位相差を検出する検出手段と、
この検出手段による検出結果から補償量を求める補償量演算手段と、
この補償量演算手段で得られた補償量に基づいて、前記第1及び第2系統間の信号の振幅・位相特性を補償して前記目標処理部に出力する補償手段とを具備したことを特徴とする二次監視レーダ装置。
【請求項4】
目標対象物からの第1の信号を空中線装置にて受信し、前記空中線装置の複数エレメントで得られる各受信信号の和信号を第1系統へ、各受信信号の差信号を第2系統へ分岐して目標処理部に入力すると共に、前記目標対象物と前記目標処理部との間で前記第1の信号に対する誤応答を防止するための第2の信号を第3系統を介して送受信し、前記目標処理部にて前記和信号、前記差信号及び前記第2の信号から前記目標対象物に関する目標情報を得る二次監視レーダ装置において、
前記和信号及び前記差信号に代わって前記第2の信号を前記第1及び第2系統に注入する注入手段と、
この注入手段で得られた信号を入力し、与えられる補償量に基づいて前記第1及び第2系統間の信号の振幅・位相特性を補償して前記目標処理部に出力する補償手段と、
この補償手段で補償処理された第1及び第2系統間の信号の振幅差及び位相差を検出する検出手段と、
この検出手段による検出結果から、前記補償手段に与える補償量を求める補償量演算手段とを具備したことを特徴とする二次監視レーダ装置。
【請求項5】
前記補償量演算手段は、予め前記和信号と前記差信号との振幅差及び位相差が一意に定まる基準値を保持する基準値保持手段と、前記検出手段で検出される振幅差及び位相差と前記基準値保持手段で保持されている基準値とを比較することで、前記補償量を求める比較手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至4の少なくとも1つに記載の二次監視レーダ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−66069(P2010−66069A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−231173(P2008−231173)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】