説明

二次電池

【課題】本発明は、外力によって変形されやすいケース領域とキャッププレートの厚さを異なるようにしてキャッププレートの強度を向上することができる二次電池に関する。
【解決手段】一例として、第1電極板、第2電極板、及び前記第1電極板と前記第2電極板との間に介在されるセパレーターを含む電極組立体と、前記第1電極板及び前記第2電極板にそれぞれ電気的に接続される第1集電板及び第2集電板と、前記電極組立体と前記第1集電板及び第2集電板を受容するケースと、前記電極組立体、ケース及び集電板を密封するように前記ケースを塞ぐキャッププレートと、を含み、前記キャッププレートには前記キャッププレートの中央領域と前記中央領域に対する両側領域の厚さが互いに異なって形成されるように補強段差部が形成されている二次電池が開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二次電池(Rechargeable battery)は、充電が不可能である一次電池とは異なり充電及び放電が可能である電池で、一つのバッテリセルがパック形態に梱包される低容量電池の場合、携帯電話及びカムコーダーのような形態が可能な小型電子機器に採用されて、バッテリセルが数十個接続される大容量電池の場合、電気スクーター、ハイブリッド自動車、電気自動車などのモーター駆動用の電源として広く採用されている。
【0003】
二次電池は、様々な形状に製造されているが、代表的な形状としては円筒形及び角形などが挙げられ、正・負極板の間に絶縁体であるセパレーター(separator)を介在して形成される電極組立体と、電解液を共にケースに受容して、ケースにキャッププレートを取り付けて構成される。もちろん、前記電極組立体には正極端子及び負極端子が接続され、これは前記キャッププレートを介して外部に露出及び突出される。
【0004】
一方、二次電池は外力により変形が生じる場合、内部短絡が発生し内部圧力が上昇して、発火されるか爆発する恐れがある。これによって、二次電池の剛性の確保が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の一実施例は、キャッププレートの強度を向上することができる二次電池を提供する。
【0006】
また、本発明の一実施例は、外力に対する安定性を向上することができる二次電池を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施例による二次電池は、第1電極板、第2電極板、及び前記第1電極板と前記第2電極板の間に介在されるセパレーターを含む電極組立体と、前記第1電極板及び前記第2電極板にそれぞれ電気的に接続される第1集電板及び第2集電板と、前記電極組立体と前記第1集電板及び第2集電板を受容するケースと、前記電極組立体、ケース及び集電板を密封するように前記ケースを塞ぐキャッププレートと、を含め、前記キャッププレートには前記キャッププレートの中央領域と前記中央領域に対する両側領域との厚さが互いに異なって形成されるように補強段差部が形成されている。
【0008】
ここで、前記補強段差部は、前記キャッププレートの下面に形成されている。また、前記補強段差部は、前記中央領域と前記両側領域の間に形成されている。また、前記補強段差部は、前記中央領域の厚さが前記両側領域の厚さより薄くなるように形成されている。そして、前記補強段差部は、前記キャッププレートの両端部から前記中央領域方向に50mmである位置に各々形成されている。すなわち、前記両側領域は、前記キャッププレートの長さに対して20%〜30%の長さを有する。
【0009】
前記補強段差部は、前記中央領域の下面と前記両側領域の下面とが所定の段差を有するように形成されている。ここで、前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面が前記キャッププレートの下面と垂直になるように形成されている。また、前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面が前記キャッププレートの下面に対して傾斜するように形成されている。
【0010】
前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面が上部領域がラウンド形状になるように形成されている。さらに、前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面の下部領域がラウンド形状になるように形成されてもよい。
【0011】
前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面が階段形状に形成されてもよい。また、前記補強段差部は、前記キャッププレートの下面を上方から見る場合、その中心が前記中央領域の下面に位置する弧形状に形成されてもよい。また、前記補強段差部は、前記キャッププレートの下面を上方から見る場合、その中心が前記両側領域の下面に位置する弧形状に形成されてもよい。
【0012】
前記第1集電板及び第2集電板にそれぞれ電気的に接続されて、前記キャッププレートを貫通する第1電極端子及び第2電極端子をさらに含めて、前記第1電極端子及び第2電極端子が前記キャッププレートの両測領域に貫通結合されている。また、前記キャッププレートの中央領域及び両側領域の下面は、平らに形成されている。
【0013】
一方、前記補強段差部は、前記キャッププレートの上面に形成されてもよく、または前記キャッププレートの上面及び下面ともに形成されてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の実施例による二次電池は、外力によって変形されやすいケース領域とキャッププレートの厚さを異なるようにしてキャッププレートの強度を向上することができる。
【0015】
また、本発明の実施例による二次電池は、外力に対する変形を減少して製品の安定性を向上することができる。
【0016】
また、本発明の実施例による二次電池は、キャッププレートの強度を向上するともに、製品の重さを減少することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施例による二次電池を示す斜視図である。
【図2】図1のI−I’線に沿って切り取った二次電池を示す断面図である。
【図3】図2のA領域を拡大した断面図である。
【図4】本発明の他の実施例による二次電池の中、図3のA領域を拡大した断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、図3のA領域を拡大した断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、図3のA領域を拡大した断面図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、図3のA領域を拡大した断面図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、キャッププレートの下面の構造を示す斜視図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、キャッププレートの下面の構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例による二次電池を示す斜視図である。図2は、図1のI−I’線に沿って切り取った二次電池を示す断面図である。図3は、図2のA領域を拡大示した断面図である。
【0020】
図1〜図3に示したように、本発明の一実施例による二次電池100は、電極組立体110、第1端子120、第2端子130、ケース140及びキャップ組立体150を含む。
【0021】
前記電極組立体110は、薄い板状或いは膜状で形成された第1電極板111、セパレーター113、第2電極板112の積層体を巻き取るか重ねて形成する。前記電極組立体110は、略ゼリーロール(Jelly Roll)形に巻き取られた形態を有する。ここで、第1電極板111は、負極として動作してもよく、第2電極板112は正極として動作してもよい。勿論、その逆も可能である。また、前記のような第1電極板111及び第2電極板112は、極性を異なるようにして配置されてもよい。
【0022】
前記第1電極板111は、銅又はニッケルのような金属箔で形成された第1電極集電板に黒鉛又は炭素などの第1電極活物質を塗布することで形成され、第1電極活物質が塗布されない領域である第1電極無地部111aを含む。しかし、本発明で前記第1電極板111の材質を限定するものではない。また、前記第1電極無地部111aは、第1電極板111と、第1電極板111の外部との間の電流の通路になる。
【0023】
前記第2電極板112もアルミニウムのような金属箔で形成された第2電極集電板に転移金属酸化物などの第2電極活物質を塗布することで形成され、第2電極活物質が塗布されない領域である第2電極無地部112aを含む。しかし、本発明で前記第2電極板112の材質を限定するものではない。また、前記第2電極無地部112aは、第2電極板112と、第2電極板112の外部との間の電流の通路になる。
【0024】
前記セパレーター113は、第1電極板111と第2電極板112との間に位置されて短絡を防止しリチウムイオンの移動を可能にする役割を果たし、ポリエチレンや、ポリプロピレンや、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルムからなってもよい。一方、本発明で前記セパレーター113の材質を限定するものではない。
【0025】
このような電極組立体110は、実質的に電解液と共にケース140に収納される。前記電解液は、EC(ethylene carbonate)、PC(propylene carbonate),DEC(diethyl carbonate),EMC(ethyl methyl carbonate),DMC(dimethyl carbonate)のような有機溶媒にLiPF、LiBFのようなリチウム塩からなってもよい。また、前記電解液は、液体、固体またはゲル状であってもよい。
【0026】
前記の電極組立体110の両側端部には、第1電極板111と第2電極板112の各々に電気的に接続される第1端子120及び第2端子130が結合される。すなわち、前記の電極組立体110の両側端部には、前記第1電極板111の第1電極無地部111a及び前記第2電極板112の第2電極無地部112aにそれぞれ接続される第1端子120及び第2端子130が結合される。
【0027】
前記第1端子120は、主に金属またはその等価物で形成され、第1電極板111と電気的に接続される。前記第1端子120は、第1集電板121、第1電極端子122及び第1端子プレート123を含む。
【0028】
前記第1集電板121は、電極組立体110の一側の上側端部へ突出された第1電極無地部111aと接触される。実質的に、前記第1集電板121は、前記第1電極無地部111aに溶接される。前記第1集電板121は、略“「”形状に形成され、上部には端子孔121dが形成される。前記端子孔121dには、前記第1電極端子122が挟んで結合される。この第1集電板121は、例えば、銅または銅合金で製造される。しかし、このような材質で第1集電板121を限定するものではない。
【0029】
前記第1電極端子122は、後述されるキャッププレート151を貫通して上部へ一定長さ突出及び延長され、また前記キャッププレート151の下部において前記第1集電板121と電気的に接続される。前記第1電極端子122は、キャッププレート151の上部へ一定長さ突出及び延長されると共に、キャッププレート151の下部においては、第1電極端子122が前記キャッププレート151から抜けないように側部方向に延長されたフランジ122aが形成されている。
【0030】
前記第1電極端子122のうちフランジ122aの下部に形成された領域は、前記第1集電板121の端子孔121dに挟まれて溶接される。また、前記第1電極端子122のうち前記フランジ122aの上部に形成された領域は、第1端子プレート123に固定される。すなわち、前記第1電極端子122のうち前記フランジ122aの上部に形成された領域は、前記キャッププレート151を貫通する第1本体部122bと、前記第1本体部122bの上端において前記第1端子プレート123にネジ結合される第1締結部122cとを含む。ここで、前記第1締結部122cの外周縁には、ネジ山が形成されている。なお、前記第1締結部122cは、前記第1端子プレート123にリベットされてもよい。また、前記第1電極端子122は、前記キャッププレート151と電気的に絶縁される。この第1電極端子122は、例えば、銅、銅合金及びその等価物のうちから選択された何れか一つで形成されてもよい。しかし、上述の材質で前記第1電極端子122が限定されるものではない。
【0031】
前記第1端子プレート123は、前記第1締結部122cに結合されるように略六角柱状のナットであってもよい。ここで、前記第1端子プレート123は、その中央に前記第1電極端子122が貫通結合されるように略垂直方向に貫通孔(図示せず)が形成され、略上部においては前記第1締結部122cが安着されるように一定深さの安着溝(図示せず)が形成された構造であってもよい。一方、前記第1端子プレート123は、ステンレス鋼、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金及びその等価物のうちから選択された何れか一つで形成されるが、ここでその材質が限定されるものではない。さらに、前記第1端子プレート123と前記キャッププレート151とは、互いに絶縁されている。
【0032】
前記第2端子130も主に金属またはその等価物で形成され、第2電極板112と電気的に接続される。前記第2端子130は、第2集電板131、第2電極端子132及び第2端子プレート133を含む。ここで、前記第2端子130の形状は、前記第1端子120の形状と同じであってもよい。従って、その形状の説明は略する。なお、前記第2集電板131及び第2電極端子132は、主にアルミニウム、アルミニウム合金及びその等価物のうちから選択された何れか一つであってもよいが、この材質で本発明を限定するものではない。また、前記第2端子プレート133は、主にステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金及びその等価物のうちから選択された何れか一つであってもよいが、ここでその材質を限定するものではない。
【0033】
また、前記第2端子プレート133は、前記キャッププレート151と電気的に接続されていてもよく、よって以下で説明するケース140及びキャッププレート151は前記第2端子130と同じ極性(例えば、正極)を有してもよい。
【0034】
前記ケース140は、電極組立体110と第1電極端子122及び第2電極端子132を受容する。このケース140には、前記電極組立体110が電解液と共に受容される。ここで、前記ケース140は、電極組立体110、第1端子120及び第2端子130が挿入安着できる開口部が形成された略六面体形状で形成される。図2には、前記ケース140とキャップ組立体150が結合された状態に示しているので開口部は図示されていないが、実際にはキャップ組立体150の縁部分が解放された部分である。また、前記ケース140は、アルミニウム、銅、鉄、サス(SUS)、セラミック、ポリマー及びその等価物のうちから選択された何れか一つであってもよいが、ここでその材質を限定するものではない。さらに、前記ケース140は、実質的に前記電極組立体110の第1電極板111または第2電極板112のうち何れか一つと電気的に接続されてもよい。すなわち、前記ケース140は、正極または負極のうちから選択された何れか一つの極性を有してもよい。
【0035】
前記キャップ組立体150は、前記ケース140に結合される。前記キャップ組立体150は、具体的に、キャッププレート151、シールガスケット152、栓153、安全ベント154、上部絶縁部材155及び下部絶縁部材156を含む。勿論、前記シールガスケット152、上部絶縁部材155及び下部絶縁部材156は、前記第1端子120及び第2端子130の構成要素としても考えられる。
【0036】
前記キャッププレート151は、前記ケース140の開口を密封し、前記ケース140と同じ材質で形成されてもよい。例えば、前記キャッププレート151は、レーザ溶接方式で前記ケース140に結合されてもよい。ここで、前記キャッププレート151は、上述のように第2端子130と同じ極性を有してもよいので、前記キャッププレート151及びケース140は同じ極性を有することがある。
【0037】
前記キャッププレート151の下面には、前記キャッププレート151の中央領域Cと前記中央領域Cに対する両測領域B、Bの間に補強段差部Sが形成されている。一方、本発明においては前記補強段差部Sが前記キャッププレート151の下面に形成されていることを一例として説明しているが、これに限定されるものではなく、前記補強段差部Sが前記キャッププレート151の上面に形成されるか、または前記キャッププレート151の上面及び下面に共に形成されてもよい。なお、この補強段差部Sが形成される領域は、以下の実施例においても適用可能である。この補強段差部Sによって前記中央領域Cと前記両側領域B、Bの厚さが互いに異なるように形成されている。すなわち、前記補強段差部Sは、前記中央領域Cの厚さが前記両側領域B、Bの厚さより薄くなるように、所定の厚さh1分だけ相違して形成されている。このように、本発明では前記キャッププレート151の下面のうちクラッシュ(crush)などによって集中的に変形しうる領域上に補強段差部Sが形成されて、前記キャッププレート151の上面に発生の恐れがあるクラッシュ(crush)などによってその安定性が低下する問題点を解消することができる。ここで、前記キャッププレート151の中央領域C及び両側領域B、Bの下面は、平らに形成されている。以下では、前記キャッププレートの中央領域Cと両側領域B、Bの図面符号を説明の便宜のために上述と同じく使用する。
【0038】
図3に示すように、前記補強段差部Sは、前記中央領域Cの下面151aと前記両側領域B、Bの下面151cが所定の段差を有するように形成されている。ここで、前記補強段差部Sは、前記段差の側面をなす段差側面151bが前記中央領域Cの下面151aと前記両側領域B、Bの下面151cが垂直になるように形成されてもよい。この補強段差部Sの形状に対する多様な実施例においては、図4〜図9に対する説明部分より更に詳しく説明する。また、前記補強段差部Sは、前記キャッププレート151の両端部から前記中央領域C方向に50mmである地点に各々形成されている。例えば、前記キャッププレート151の全体長さが170mmで有る場合に、前記補強段差部Sは前記キャッププレート151の両端部から50mmである地点に形成されてもよい。この際、前記中央領域Cにあたるキャッププレート151の長さは、70mm程度になり得る。また、前記両側領域B、Bは、前記キャッププレート151の長さに対して20%〜30%の長さを有するように形成される。この際、前記キャッププレート151の中央領域Cの厚さは、約0.85mmであって、両側領域の厚さは約3.0mmであってもよい。
【0039】
前記キャッププレート151の両側領域B、Bには、第1電極端子122及び第2電極端子132が貫通結合されている。
【0040】
このように、本発明においては前記キャッププレート151の下面に補強段差部Sを形成して外力によって変形されやすいキャッププレート151の中央領域Cと両測領域B、Bとの厚さを異なるように形成することで、キャッププレート151の強度を向上することができる。
【0041】
前記シールガスケット152は、絶縁性材質であって第1電極端子122及び第2電極端子132の各々とキャッププレート151との間に形成されて、第1電極端子122及び第2電極端子132の各々とキャッププレート151との間を密封する。このシールガスケット152は、外部の水分が二次電池100の内部へ浸透することができないようにするか、または二次電池100の内部に収容されている電解液が外部へ流出されることができないようにする。
【0042】
前記栓153は前記キャッププレート151の電解液注入口を密封し、前記安全ベント154はキャッププレート151のベント孔に取り付けられて、設定された圧力にて解放できるようにノッチ154aが形成されてもよい。
【0043】
前記上部絶縁部材155は、第1端子プレート123及び第2端子プレート133の各々とキャッププレート151との間に形成される。また、前記上部絶縁部材155は、前記キャッププレート151と密着される。さらに、前記上部絶縁部材155は、シールガスケット152にも密着されることがある。この上部絶縁部材155は、第1端子プレート123及び第2端子プレート133の各々とキャッププレート151とを絶縁する。
【0044】
前記下部絶縁部材156は、第1集電板121及び第2集電板131の各々とキャッププレート151との間に形成されて、不要な電気的短絡の発生を防止する。すなわち、前記下部絶縁部材156は、第1集電板121とキャッププレート151との間の短絡、そして前記第2集電板131とキャッププレート151との間の短絡を防止する。さらに、この下部絶縁部材156は、第1電極端子122と第2電極端子132の各々とキャッププレート151との間においても形成されることで、第1電極端子122と第2電極端子132の各々と前記キャッププレート151との間の不要な短絡の発生も防止する。
【0045】
以上で説明したように、本発明の一実施例による二次電池は、外力に対する変形を減少して製品の安定性を向上することができる。
【0046】
図4は、本発明の他の実施例による二次電池のうち、図3のA領域を拡大示した断面図である。
【0047】
図4に示すように、補強段差部Sは、キャッププレート251の中央領域Cの下面251aと両側領域B、Bの下面251cが一定した段差を有するように形成され、前記段差の側面をなす段差側面251bが傾斜するように形成されている。すなわち、前記補強段差部Sをなす中央領域Cの下面251a及び両側領域B、Bの下面251cは平らに形成されて、前記中央領域Cの下面251aと両測領域B、Bの下面251cを接続する段差側面251bが傾斜するように形成されている。ここで、前記段差側面251bの傾斜方向は、前記中央領域Cの方向であってもよく、前記中央領域Cの両側方向であってもよい。勿論、前記中央領域Cと両側領域B、Bの厚さの差h2は、図2〜図3に示した所定の厚さh1と同じく形成される。
【0048】
図5は、本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、図3のA領域を拡大示した断面図である。
【0049】
図5に示すように、補強段差部Sは、キャッププレート351の中央領域Cの下面351aと前記両側領域B、Bの下面351eが階段形状になるように形成されている。すなわち、前記補強段差部Sは、前記中央領域Cの下面351aと両側領域B、Bの下面351eとの間に段差側面が2段の段差側面351b、351dとその間の段差平面351cで構成された階段形状に形成されている。本発明においては前記階段形状を2段に限定するものではなく、2段以上の多段に形成されてもよい。勿論、前記中央領域Cと両側領域B、Bの厚さの差である前記2段の厚さh3a、h3bの和は、図2〜図3に示した所定の厚さh1と同じく形成される。
【0050】
図6は、本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、図3のA領域を拡大示した断面図である。
【0051】
図6に示すように、補強段差部Sは、キャッププレート451の中央領域Cの下面451aと接する部分がラウンド形状を有するように形成されている。すなわち、前記補強段差部Sは、前記中央領域Cの下面451aと両側領域B、Bの下面451cとの間に段差側面451bの上部領域がラウンド形状、すなわち“(”または“)”状となるように形成されてもよい。勿論、前記中央領域Cと両側領域B、Bの厚さの差である前記段差側面451bの厚さh4は、図2〜図3に示した所定の厚さh1と同じく形成される。
【0052】
図7は、本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、図3のA領域を拡大示した断面図である。
【0053】
図7を参照すると、補強段差部Sは、図6に示すように、キャッププレート551の中央領域Cの下面551aと接する部分がラウンド形状を有するように形成されていて、さらに前記両側領域B、Bの下面551eと接する部分がラウンド形状を有するように形成されている。すなわち、前記補強段差部Sは、前記中央領域Cの下面551aと両側領域B、Bの下面551eの間に段差側面が551cの上部領域551b及び下部領域551dがラウンド形状、すなわち“(”または“)”状に形成されてもよい。勿論、前記中央領域Cと両側領域B、Bの厚さの差である前記段差側面の厚さh5は、図2〜図3に示した所定の厚さh1と同じく形成される。
【0054】
図8は、本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、キャッププレートの下面の構造を示す斜視図である。
【0055】
図8に示すように、補強段差部Sは、キャッププレート651の下面を上方から見る場合、その中心が前記キャッププレート651の中央領域Cの下面651aに位置する弧状に形成されている。すなわち、前記補強段差部Sは、前記キャッププレート651の下面における前記中央領域Cの下面651aと両側領域B、Bの下面651cとの間の段差側面651bが弧状、すなわち“(”および“)”状になるように形成されてもよい。勿論、前記中央領域Cと両側領域B、Bの厚さの差である前記段差側面651bの厚さh6は、図2〜図3に示した所定の厚さh1と同じく形成される。
【0056】
図9は、本発明のさらに他の実施例による二次電池の中、キャッププレートの下面の構造を示す斜視図である。
【0057】
図9に示すように、補強段差部Sは、キャッププレート751の下面を上方から見る場合、その中心が前記キャッププレート751の両側領域B、Bの下面751cに位置する弧状に形成されている。すなわち、前記補強段差部Sは、前記キャッププレート751の下面においての前記中央領域Cの下面751aと両側領域B、Bの下面751cとの間の段差側面751bが弧状、すなわち“)”および“(”状になるように形成されてもよい。勿論、前記中央領域Cと両側領域B、Bの厚さの差である前記段差側面751bの厚さh7は、図2〜図3に示した所定の厚さh1と同じく形成される。
【0058】
以上で説明したように、上述の本発明の実施例による二次電池は、キャッププレートの中央領域の厚さが外力が中点的に作用する両側領域の厚さより薄くなるように補強段差部の形状を多様に形成して強度を向上すると共に、製品の重さを減少することができる。
【0059】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0060】
100:二次電池
110:電極組立体
120:第1端子
121:第1集電板
122:第1電極端子
123:第1端子プレート
130:第2端子
131:第2集電板
132:第2電極端子
133:第2端子プレート
140:ケース
150:キャップ組立体
151:キャッププレート
、B:両側領域
C:中央領域
S、S〜S:補強段差部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電極板、第2電極板、及び前記第1電極板と前記第2電極板との間に介在されたセパレーターを含む電極組立体と、
前記第1電極板及び前記第2電極板にそれぞれ電気的に接続される第1集電板及び第2集電板と、
前記電極組立体と前記第1集電板及び第2集電板とを受容するケースと、
前記電極組立体、ケース及び集電板を密封するように前記ケースを塞ぐキャッププレートと、を含み、
前記キャッププレートには、前記キャッププレートの中央領域と前記中央領域に対する両側領域との厚さが互いに異なって形成されるように補強段差部が形成されていることを特徴とする二次電池。
【請求項2】
前記補強段差部は、前記キャッププレートの下面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記補強段差部は、前記中央領域と前記両側領域との間に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記補強段差部は、前記中央領域の厚さが前記両側領域の厚さより薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
【請求項5】
前記補強段差部は、前記キャッププレートの両端部から前記中央領域方向に50mmである位置に各々形成されていることを特徴とする請求項4に記載の二次電池。
【請求項6】
前記両側領域は、前記キャッププレートの長さに対して20%〜30%の長さを有することを特徴とする請求項4に記載の二次電池。
【請求項7】
前記補強段差部は、前記中央領域の下面と前記両側領域の下面とが所定の段差を有するように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の二次電池。
【請求項8】
前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面が前記キャッププレートの下面と垂直になるように形成されることを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項9】
前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面が前記キャッププレートの下面に対して傾斜するように形成されることを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項10】
前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面の上部領域がラウンド形状を有するように形成されることを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項11】
前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面の下部領域がラウンド形状を有するように形成されることを特徴とする請求項10に記載の二次電池。
【請求項12】
前記補強段差部は、前記段差の側面をなす段差側面が階段形状に形成されることを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項13】
前記補強段差部は、前記キャッププレートの下面を上方から見る場合、その中心が前記中央領域の下面に位置する弧状に形成されることを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項14】
前記補強段差部は、前記キャッププレートの下面を上方から見る場合、その中心が前記両側領域の下面に位置する弧状に形成されることを特徴とする請求項7に記載の二次電池。
【請求項15】
前記第1集電板及び第2集電板にそれぞれ電気的に接続され、前記キャッププレートを貫通する第1電極端子及び第2電極端子を更に含み、
前記第1電極端子及び第2電極端子は、前記キャッププレートの両側領域に貫通結合されることを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
【請求項16】
前記キャッププレートの中央領域及び両側領域の下面は、平らに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の二次電池。
【請求項17】
前記補強段差部は、前記キャッププレートの上面、または前記キャッププレートの上面及び下面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の二次電池。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−169252(P2012−169252A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207074(P2011−207074)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】