説明

二足歩行ロボット

【課題】簡単な構成で人間に近いスムーズな歩行、また外部からの衝撃にも倒れづらい二足歩行ロボットを実現する。
【解決手段】永久磁石4、4A、4B、4Cと鉄板9、9A、9B、9Cをそれぞれ吸着させる。永久磁石4、4Aを取り付けた板5をモーター3によって90度回転させ、永久磁石4は鉄板9からアルミ板8A、永久磁石4Aは鉄板9Aからアルミ板8Aの上にそれぞれスライドさせ、永久磁石4と鉄板9、永久磁石4Aと鉄板9Aによる吸着をとく。その状態からモーター3B、3Cを右足1の底面が床面10と平行に持ち上がるようそれぞれ30度回転させると重心移動を要さずに右足2を持ち上げる事が出来る。右足1を持ち上げた後、モーター3B、3Eを足1が床面10と平行に接するようにそれぞれ30度回転させると前進することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、足に永久磁石を設けた二足歩行ロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、二足歩行ロボットは重心移動を行わなければ歩行する事はできなかった。また歩行の安定化のためにジャイロや加速度センサー等を用いていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これらは次のような欠点があった。
ロボットは歩行する際に重心移動を行わなくては歩行できなかったため、重心移動するために足のモーターが多くなり構造が複雑化、また重心移動のための動作により人間の歩行動作に近いスムーズな歩行が行えなかった。
【0004】
またジャイロや加速度センサー等のセンサーは高価で、これらのセンサーを使用しても外部から衝撃に対しても殆ど倒れないロボットの実現は困難であった。
【0005】
本発明は、以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の目的を達成するために、足の内側にモーターを設置し、そのモーターの軸に板を取り付け、その板に永久磁石を取り付ける。
その永久磁石を床面に設けた鉄板に吸着させながら歩行することにより重心移動の要することのない歩行、ならびに歩行の安定化を実現することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の二足歩行ロボットは、重心移動を要さずに歩行できるため足の構造が簡単になるうえ人間の歩行動作に近いスムーズな歩行を実現することができる。
【0008】
また、ジャイロや加速度センサー等の高価なセンサーを要さず、さらにそれらを使用した時よりも歩行の際に高い安定性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 基本姿勢の正面図
【図2】 基本姿勢の側面図
【図3】 片足を上げた状態の正面図
【図4】 片足を上げた状態の側面図
【図5】 前進した状態の正面図
【図6】 前進した状態の側面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
二足歩行ロボット本体1の右足2の内側にモーター3を取り付け、左足2Aの内側にはモーター3Aを取り付ける。永久磁石4、4Aを取り付けた板5をモーター3の軸に取り付け、永久磁石4B、4Cを取り付けた板5Aはモーター3Aの軸に取り付ける。モーター3Bとモーター3Cの軸同士を板6、6Aで繋げ、それを右足2の上に取り付ける。この時モーター3Cが上側に来るようにする。モーター3Dとモーター3Eの軸同士を板6B、6Cで繋げ、左それを足2Aの上に取り付ける。この時モーター3Eが上側に来るように取り付ける。モーター3Cとモーター3Eを板7で繋げる。この時、正面から見て左側にモーター3Cが来るようにする。
本発明は、以上の構成よりなる二足歩行ロボットである。
【0011】
また、正面から見てアルミ板8、鉄板9、アルミ板8A、鉄板9A、アルミ板8B、鉄板9B、アルミ板8C、鉄板9C、アルミ板8Dの順に左から並べたものを床面10とする。
【0012】
以下、上記構成の動作を説明する。
永久磁石4と鉄板9、永久磁石4Aと鉄板9A、永久磁石4Bと鉄板9B、永久磁石4Cと鉄板9Cをそれぞれ吸着させる。またモーター3Bの軸とモーター3Cの軸、モーター3Dの軸とモーター3Eの軸をそれぞれ直線で結んだと仮定して、その結んだ直線のどちらもが側面から見て床面10に対し垂直に交わる状態を基本姿勢とする。
【0013】
基本姿勢から永久磁石4、4Aを取り付けた板5をモーター3によって90度回転させ、永久磁石4は鉄板9からアルミ板8A、永久磁石4Aは鉄板9Aからアルミ板8Aの上にそれぞれスライドさせ、永久磁石4と鉄板9、永久磁石4Aと鉄板9Aによる吸着をとく。その状態からモーター3B、3Cを右足1の底面が床面10と平行に持ち上がるようそれぞれ30度回転させると重心移動を要さずに右足2を持ち上げる事が出来る。
【0014】
右足1を持ち上げた後、モーター3D、3Eを足1が床面10と平行に接するようにそれぞれ30度回転させると前進することができる。
【符号の説明】
【0015】
1 ロボット本体
2 右足
2A 左足
3 モーター
3A モーター
3B モーター
3C モーター
3D モーター
3E モーター
4 永久磁石
4A 永久磁石
4B 永久磁石
4C 永久磁石
5 板
5A 板
6 板
6A 板
6B 板
6C 板
7 板
8 アルミ板
8A アルミ板
8B アルミ板
8C アルミ板
8D アルミ板
9 鉄板
9A 鉄板
9B 鉄板
9C 鉄板
10 床面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
足の内側にモーターを設置し、そのモーターの軸に板を取り付け、その板に永久磁石を取り付けた二足歩行ロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−125908(P2012−125908A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−294692(P2010−294692)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(511006292)
【Fターム(参考)】