説明

二量体ベンジリデンマロネート類

【化1】


UV線に対してヒトおよび動物の毛および皮膚を保護するための、式(1)[式中、
R1およびR2は、互いに独立して、水素、OH、C1-C12アルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12アルキルアミノもしくはC1-C12ジアルキルアミノであるか、または、カルボキシレート基、スルホネート基およびアンモニウム基から選択される水溶性化基であり;
R3は、COOR5、COR5、CONR5R6、CNまたはSO2R7であり;
R4は、COOR8、COR9、CONR8R9、CNまたはSO2R10であり;
R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、互いに独立して、C1-C18アルキル、置換されていないかもしくは1以上のC1-C4アルキルで置換されているC3-C12-シクロアルキル、置換されていないかもしくはC1-C6アルキルで置換されているC6-C20アリール、有機シラニルまたは有機シロキサニルであり;
Aは、-C1-C20アルキレン-、-CH2CH(OH)CH2-、-C5-C20シクロアルキレン、-C2-C20アルケニレン-、-C5-C10アリーレン-または-C5-C10アリーレン-(C1-C10アルキレン)-であって、これらは、置換されていないかまたは置換されており、直鎖または分枝鎖であり、-O、-S-および-NH-から選択される1以上のヘテロ原子で場合により中断されていてもよい]
で表されるベンジリデンマロネートの使用が開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品調製物のための二量体ベンジリデンマロネート類の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトの皮膚にとって紫外線(紫外光)が有害であることは周知である。UV線は、その波長に応じて、皮膚の異なったタイプの損傷を引き起こす。UV-B線(約290nm〜約320nm)は、日光皮膚炎(sunburn)に関与し、そして、皮膚癌の原因となり得る。UV-A線(約320nm〜約400nm)は、皮膚を日焼けさせるが、日光皮膚炎および皮膚癌誘発の一因にもなる。さらに、UV-B線の有害な効果は、UV-A線によって増大され得る。
【0003】
従って、効果的な日焼け止め製剤は、ヒトの皮膚が太陽光によって損傷されるのを防止するために、好ましくは、少なくとも1種のUV-AおよびUV-Bフィルターと約290nmから約400nmまでの全範囲にわたる広帯域UVフィルターの両方を含む。
【0004】
UVフィルターは、太陽放射に対する遮蔽能力に加えて、水および汗に対する優れた耐性も有していなくてはならず、さらに、充分な光安定性も有していなくてはならない。
【0005】
残念なことに、多くの効果的な有機UVフィルターは、特定の濃度において油溶性に乏しく、結晶化する傾向を有する。結果として、UV保護効力は、著しく低減される。
【0006】
さらに、油溶性UVフィルターは、日焼け防止用化粧品(cosmetic sun care product)の中に、そのエマルションの感覚的特性に対していかなる影響も及ぼすことなく含まれているべきである。そのような理由により、薄く塗った後に皮膚上に残された水-脂質被膜(hydro-lipid film)内において、紫外線吸収剤が最適に分布することが保証されるべきである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明の目的は、紫外線吸収剤に関して改善された特性を有する紫外線吸収製剤を見いだすことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
驚くべきことに、特定の二量体ベンジリデンマロネート類が化粧用UV-B吸収剤として極めて良好な特性を有しているということが分かった。
【0009】
従って、本発明は、UV線に対してヒトおよび動物の毛および皮膚を保護するための、式(1)
【化1】

【0010】
[式中、
R1およびR2は、互いに独立して、水素、OH、C1-C12アルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12アルキルアミノもしくはC1-C12ジアルキルアミノであるか、または、カルボキシレート基、スルホネート基およびアンモニウム基から選択される水溶性化基であり;
R3は、COOR5、COR5、CONR5R6、CNまたはSO2R7であり;
R4は、COOR8、COR9、CONR8R9、CNまたはSO2R10であり;
R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、互いに独立して、C1-C18アルキル、置換されていないかもしくは1以上のC1-C4アルキルで置換されているC3-C12-シクロアルキル、置換されていないかもしくはC1-C6アルキルで置換されているC6-C20アリール、有機シラニルまたは有機シロキサニルであり;
Aは、-C1-C20アルキレン-、-CH2CH(OH)CH2-、-C5-C20シクロアルキレン、-C2-C20アルケニレン-、-C5-C10アリーレン-または-C5-C10アリーレン-(C1-C10アルキレン)-であって、これらは、置換されていないかまたは置換されており、直鎖または分枝鎖であり、-O、-S-および-NH-から選択される1以上のヘテロ原子で場合により中断されていてもよい]
で表されるベンジリデンマロネートの使用に関する。
【発明を実施するための形態】
【0011】
C1-C18アルキルは、直鎖および分枝鎖の炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、2-エチルブチル、n-ペンチル、イソペンチル、1-メチルペンチル、1,3-ジメチルブチル、n-ヘキシル、1-メチルヘキシル、n-ヘプチル、イソヘプチル、1,1,3,3-テトラ-メチルブチル、1-メチルヘプチル、3-メチルヘプチル、n-オクチル、2-エチルヘキシル、1,1,3-トリメチルヘキシル、1,1,3,3-テトラメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、1-メチルウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシルまたはオクタデシルなどを意味する。
【0012】
シクロアルキルは、置換されていないかまたは1以上のC1-C4アルキルで置換されているC3-C12-シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシル、1-イソプロピル-4-メチル-シクロヘキシル(DL-メンチル)などであり、最も好ましくは、シクロヘキシルである。
【0013】
C1-C20アルキレンは、直鎖、分枝鎖またはC5アルキルより上の単環式もしくは多環式であることができ、そして、-O-、-S-、-CO-、-NH-、NRx、-OCO-、-CO(ORx)-、-CONRx-、-(Rx)NC(O)-[ここで、RxはC1-C12アルキルである]などのような、ヘテロ原子で中断されていてもよい。
【0014】
C1-C20アルキレンは、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、n-ブチレン、sec-ブチレン、tert-ブチレン、n-ペンチレン、2-ペンチレン 3-ペンチレン、2,2'-ジメチルプロピレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、n-ヘキシレン、n-オクチレン、1,1',3,3'-テトラメチルブチレン、2-エチルヘキシレン、ノニレン、デシレン、ドデシレン、ウンデシレン、エイコシレン、
【化2】

【0015】
[ここで、pは、0〜12の数である]
などである。
【0016】
C6-C10アリーレンは、例えば、フェニルまたはナフチルなどである。
【0017】
アリール-アルキレンは、例えば、C5-C10アリール-C1-C10アルキレンまたはC6-C10アリール-C1-C2アルキレンなどであり、アルキル-アリーレンは、例えば、C1-C10アルキル-C5-C10アリーレンまたはC1-C2アルキル-C6-C10アリーレンなどである。
【0018】
C5-C10シクロアルキレンは、例えば、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、モルホリレンまたはピペリジニレンなどである。
【0019】
式(1)において、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、好ましくは、C1-C10アルキルである。
【0020】
式(1)中のR1およびR2は、好ましくは、水素であるか、または、カルボキシレート残基、スルホネート残基およびアンモニウム残基から選択される可溶化基である。
【0021】
好ましい化合物は、式(2)
【化3】

【0022】
[式中、
R5およびR8は、式(1)中で定義されているのと同様に定義され;および、
nは、1〜20の数である]
に対応する。
【0023】
式(2)[式中、R5およびR8は、互いに独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、2-メチルブチル、2-エチルヘキシル、SiMe3、CH2SiMe3、CH2CH2SiMe3、CH2CH2CH2SiMe3またはCH2CH2CH2Si(OSiMe3)2Meであり;および、nは1である]で表される化合物が最も好ましい。
【0024】
式(2)[式中、R5およびR8は、メチル、エチル、2-メチルブチルまたは2-エチルヘキシルである]で表される化合物が最も好ましく、式(2)中においてR5とR8が同じ意味を有する本発明の化合物が、さらに一層好ましい。
【0025】
式(2')
【化4】

【0026】
[式中、R'5は、メチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、2-メチルブチル、2-エチルヘキシル、SiMe3、CH2SiMe3、CH2CH2SiMe3、CH2CH2CH2SiMe3またはCH2CH2CH2Si(OSiMe3)2Meである]
で表される化合物は、新規であって、本発明のさらなる対象を代表する。
【0027】
式(2)で表される化合物の例を、下記表1中に記載する。
【表1】

【0028】

【0029】
本発明によるベンジリデンマロネート類は、例えば「US3706700」または「Khimiko-Farmatsevticheskii Zhurnal 17(7), 801-6 (1983)」に記載されているように、それ自体が公知の方法で調製する。
【0030】
好ましいのは、式(2')で表される化合物を調製する方法であり、ここで、該方法は、下記反応スキーム:
【化5】

【0031】
[ここで、
Xは、Cl、BrまたはIであり;および、
R5およびnは、式(2)において定義されているのと同様に定義される]
に従って、クネベナーゲル縮合((a))においてマロネート(2a)をp-ヒドロキシベンズアルデヒド(2b)と反応させてフェノール中間体(2c)とすること、および、この中間体の2つの単位をジハロアルカン(2d)で連結して化合物(2')とすること(ステップ(b))を含む。
【0032】
反応ステップ(a)は、触媒の存在下において、水の共沸除去下で実施する[文献:Jones, Gurnos. Knoevenagel condensation. Organic Reactions (New York) 15, 204-599 (1967)]。
【0033】
このステップにおいて使用する溶媒は、例えば、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、CCl4、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-ペンタンなどであるか、または、例えば1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムブロミドなどのようなイオン液体である。溶媒の混合物も使用することができる。
【0034】
反応温度は、好ましくは、0℃〜当該溶媒混合物の還流温度であり、好ましくは、0℃〜180℃、さらに好ましくは、20℃〜150℃である。
【0035】
反応時間は、好ましくは、5分間〜72時間、さらに好ましくは、1時間〜10時間である。
【0036】
この反応ステップにおいて使用する触媒は、好ましくは、ピペリジン、n-ヘキシルアミン、ピリジンまたはトリエチルアミンのような第一級アミン、第二級アミンまたは第三級アミンである。該塩基性アミンは、そのままで使用することができるか、または、酢酸、安息香酸またはHClのような酸性化合物と組み合わせて使用することができる。適切な触媒は、クネベナーゲル反応において通常使用される任意の触媒である。好ましくは、有機塩基と有機酸の塩(例えば、酢酸ピペリジン)のような触媒を使用する。
【0037】
反応ステップ(b)は、好ましくは、塩基(例えば、K2CO3、KOH、NaOH、Na2CO3、CsCO3、K3PO4、Na3PO4、CaCO3、LiOH、NaH、KH、LiH、または、アミン、例えば、トリエチルアミン、ピリジンもしくはジイソプロピルエチルアミン)および触媒の存在下で実施する。
【0038】
このステップで使用するアルキル化剤 X(CH2)nX[Xは、Cl、IまたはBrである]は、例えば、1,2-ジブロモエタン、1,3-ジブロモプロパン、1,4-ジブロモブタン、1,5-ジブロモペンタン、ジクロロメタン、ジブロモメタン、ブロモクロロメタンまたはジヨードメタンなどである。
【0039】
このステップで使用する溶媒は、例えば、CH2Cl2、DMF、NMP、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、ジオキサン、THF、HMPA、ジエチルエーテル、水などであるか、または、例えば1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムブロミドなどのようなイオン液体であるか、または、ここで挙げた溶媒の組合せである。
【0040】
反応温度は、好ましくは、-10℃〜選択された溶媒の還流温度であり、さらに好ましくは、0℃〜180℃、最も好ましくは、20℃〜150℃である。
【0041】
反応時間は、好ましくは、5分間〜150時間、さらに好ましくは、1時間〜72時間である。
【0042】
このステップで使用する触媒は、好ましくは、クラウンエーテル[18]クラウン-6またはポリエチレングリコールのような相関移動触媒、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド(TBAB)、トリブチルメチルアンモニウムクロリドまたはアルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリドのような塩、テトラメチルホスホニウムブロミドまたはテトラブチルホスホニウムブロミドのような第四級ホスホニウムである。
【0043】
反応ステップ(b)は、アルキル化剤としてジブロモメタンまたはブロモクロロメタンを使用する場合、触媒を使用しないで実施することができる。反応ステップ(b)は、その反応を1barを超える圧力p下で実施する場合、例えば、その反応をオートフレーブを用いて実施する場合、触媒を使用しないで実施することができる。
【0044】
さらにまた、好ましいのは、式(2')で表される化合物を調製する方法であり、ここで、該方法は、下記反応スキーム:
【化6】

【0045】
[ここで、
Xは、Cl、BrまたはIであり;および、
R5、R8およびnは、式(2)において定義されているのと同様に定義される]
に従って、クネベナーゲル縮合(ステップ(a))においてマロネート(2a)をp-ヒドロキシベンズアルデヒド(2b)と反応させてフェノール中間体(2c)とすること、および、この中間体の2つの単位をジハロアルカン(2d)で連結して化合物(2')とすること(ステップ(b))、および、次に、アルコールR8OHを用いたエステル交換反応に付して化合物(2')とすること(ステップ(c))を含む。
【0046】
ステップ(a)およびステップ(b)は、上記で記載した反応ステップに対応する。
【0047】
ステップ(c)は、触媒の存在下で適切なアルコールを用いたエステル交換反応である。
【0048】
ステップ(c)において使用する溶媒は、例えば、アルコール、ベンゼン、トルエン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、クロロホルム、ジクロロメタン、エタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、CCl4、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-ペンタンなどであるか、または、例えば1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムブロミドなどのようなイオン液体、または、それらの混合物である。
【0049】
反応温度は、好ましくは、0℃〜250℃であり、さらに好ましくは、30℃〜180℃である。
【0050】
反応時間は、好ましくは、5分間〜72時間、さらに好ましくは、1時間〜10時間である。
【0051】
このステップで使用する触媒は、好ましくは、HCl、H2SO4、p-トルエンスルホン酸もしくは酢酸のようなブレンステッド酸、または、酸性イオン交換樹脂、または、Ti(OiPr)4、Ti(OEt)4もしくはBu2SnOのようなルイス酸、または、NaOMe、NaOEt、LiOH、NaNH2、酢酸リチウムもしくはAl(OiPr)3のようなブレンステッド塩基である。適しているものは、エステル交換反応に通常使用される任意の触媒である。
【0052】
好ましいのは、さらにまた、式(2')で表される化合物を調製する方法であり、ここで、該方法は、下記反応スキーム:
【化7】

【0053】
[ここで、
Xは、Cl、BrまたはIであり;および、
R5およびnは、式(2)において定義されているのと同様に定義される]
に従って、p-ヒドロキシベンズアルデヒド(2b)の2分子をジハロアルカン(2d)で連結して中間体(2e)を生成させること(ステップ(a))、および、次に、この中間体をマロネート(2a)とのクネベナーゲル縮合に付すこと(ステップ(b))を含む。
【0054】
p-ヒドロキシベンズアルデヒドとジハロアルカンX(CH2)nXの反応(ステップ(a))は、上記で記載したように実施することが可能であり、また、「H.B. Donahoe et al, Journal of Organic Chemistry 26, 474-6 (1961)」に記載されている。
【0055】
ステップ(b)は、上記で記載したクネベナーゲル縮合に対応する。
【0056】
式(1)で表される二量体ベンジリデンマロネートは、UVフィルターとして特に適している。換言すれば、式(1)で表される二量体ベンジリデンマロネートは、紫外線の影響を受けやすい有機物質(特に、ヒトおよび動物の皮膚および毛)をUV線の作用に対して保護するのに特に適している。そのような化合物は、従って、化粧品調製物、医薬調製物および獣医薬調製物の中の光防護剤(light-protective agent)として適している。そのような化合物は、好ましくは、溶解した状態で使用する。
【0057】
従って、本発明は、式(1)で表される少なくとも1種の化合物と化粧品的に許容される担体または補助剤を含む化粧品調製物にも関する。
【0058】
該化粧品調製物は、本発明によるUV吸収剤に加えて、以下の物質群からなる1種以上のさらなるUV防護剤も含有することができる。
【0059】
1. p-アミノ安息香酸誘導体、サリチル酸誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ジベンゾイルメタン誘導体、ジフェニルアクリレート類、3-イミダゾール-4-イルアクリル酸およびエステル;ベンゾフラン誘導体、高分子UV吸収剤、ケイ皮酸誘導体、カンファー誘導体、ヒドロキシフェニルトリアジン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、トリアニリノ-s-トリアジン誘導体、2-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸およびその塩;o-アミノ安息香酸メンチル;または、TiO2(さまざまにカプセル化されたもの)、ZnOおよび雲母。
【0060】
「"Sunscreens", Eds. N.J. Lowe, N.A.Shaath, Marcel Dekker, Inc., New York and Basle」または「Cosmetics & Toiletries (107), 50ff (1992)」に記載されているUV吸収剤も、付加的なUV防護物質として使用することができる。
【0061】
下記表中に示されている光防護剤が、特に好ましい。
【表2】

【0062】

【0063】

【0064】

【0065】
上記光防護剤のそれぞれは、特に、好ましいものとして上記表中に示されている光防護剤は、本発明によるUV吸収剤と混合させて使用することができる。その点に関して、本発明のUV吸収剤に加えて上記付加的な光防護剤のうちの2種以上を使用することも可能であること、例えば、2種、3種、4種、5種または6種のさらなる光防護剤を使用することも可能であることは、理解されるであろう。重量基準で、1:99〜99:1、特に、1:95〜95:1、好ましくは、10:90〜90:10の本発明のUV吸収剤/さらなる光防護剤の混合比を用いるのが好ましい。特に興味深いのは、20:80〜80:20の混合比、特に、40:60〜60:40の混合比であり、好ましくは、約50:50の混合比である。そのような混合物を使用して、とりわけ、溶解性を改善することが可能であるか、または、UV吸収を増大させることが可能である。
【0066】
適切な混合物は、本発明による化粧品組成物の中において、特に有利に使用することができる。
【0067】
適切な新規UVフィルターは、表1に記載されている(化合物DBM-01〜化合物DBM-24)。
【0068】
そのような製剤中の別の典型的な成分は、防腐剤、殺菌剤および静菌剤、香料、染料、顔料、増粘剤、保湿剤、湿潤剤、脂肪、油、蝋であるか、または、化粧品製剤およびパーソナルケア製剤の別の典型的な成分、例えば、アルコール、多価アルコール、ポリマー、電解質、有機溶媒、ケイ素誘導体、皮膚軟化剤、乳化剤もしくは乳化性界面活性剤、界面活性剤、分散剤、酸化防止剤、抗刺激剤(anti-irritant)および抗炎症剤などである。
【0069】
上記した化粧品調製物または医薬調製物は、太陽光の有害な効果に対してヒトの皮膚を極めて良好に保護する点で区別される。
【0070】
以下の可溶性UVフィルターの混合物(表2)は、本発明のベンジリデンマロネート類と一緒に混合させることができる。
【表3】

【0071】

【0072】

【0073】

【0074】

【0075】

【表4】

【0076】
以下の油混和性有機UVフィルターの混合物(表3)は、本発明のベンジリデンマロネート類と一緒に混合させることができる。
【表5】

【0077】

【0078】

【表6】

【0079】
以下の水溶性または水分散性UVフィルターの混合物(表4)は、本発明のベンジリデンマロネート類と一緒に混合させることができる。
【表7】

【0080】

【0081】

【0082】

【0083】

【0084】

【0085】

【0086】

【0087】

【0088】

【表8】

【0089】
UVフィルター組合せの例
上記表中で先に挙げたUVフィルター組合せの全てにおいて、「X」は、特定のUVフィルターを表す。特定の各UV吸収剤の重量比(当該組合せ中のUV吸収剤全体の重量を基準とする)は、例えば、0.01から0.99、特に、0.1から0.9、好ましくは、0.2から0.8の範囲である(例えば、0.3)。
【0090】
UVフィルター組合せのさらなる例は、以下のとおりである:
先に挙げたUVフィルター組合せの全てにおいて、UV吸収剤の重量比(当該組合せ中のUV吸収剤全体の重量を基準とする)は、以下のとおりである:
(a)2種のUV吸収剤の組合せ:
1:1または1:2または2:1または1:3または3:1。
【0091】
(b)3種のUV吸収剤の組合せ:
1:1:1または1:2:1または1:1:2または2:1:1または1:2:2または2:1:2または2:2:1
または1:3:1または1:1:3または3:1:1または1:3:3または3:1:3または3:3:1
または1:2:3または1:3:2または2:1:3または2:3:1または3:1:2または3:2:1。
【0092】
(c)4種のUV吸収剤の組合せ:
1:1:1:1または1:1:2:1または1:1:1:2または1:2:1:1または2:1:1:1または1:1:1:3または1:1:3:1
または1:3:1:1または3:1:1:1または1:2:2:1または2:1:2:1または2:2:1:1または2:1:1:2
または1:3:3:1または3:1:3:1または3:3:1:1または3:1:1:3または1:2:3:1または1:3:2:1または1:1:2:3
または1:1:3:2または2:1:1:3または2:1:3:1または2:3:1:1または3:1:1.2または3:2:1:1
または3:1:2:1。
【0093】
製剤の例
以下の製剤例において:
新規のUVフィルターは(表1に記載されるように)、DBM-01またはDBM-02またはDBM-03またはDBM-04またはDBM-05またはDBM-06またはDBM-07またはDBM-081またはDBM-09またはDBM-10またはDBM-11またはDBM-12またはDBM-13またはDBM-14またはDBM-15またはDBM-16またはDBM-17またはDBM-18またはDBM-19またはDBM-20またはDBM-21であってよい。
【0094】
「UV SOL」は(表2に記載されるように)、UV SOL 1、またはUV SOL 2、またはUV SOL 3、またはUV SOL 4、またはUV SOL 5、またはUV SOL 6、またはUV SOL 7、またはUV SOL 8、またはUV SOL 9、またはUV SOL 10、またはUV SOL 11、またはUV SOL 12、またはUV SOL 13、またはUV SOL 14、またはUV SOL 15、またはUV SOL 16、またはUV SOL 17、またはUV SOL 18、またはUV SOL 19、またはUV SOL 20、またはUV SOL 21、またはUV SOL 22、またはUV SOL 23、またはUV SOL 24、またはUV SOL 25、またはUV SOL 26、またはUV SOL 27、またはUV SOL 28、またはUV SOL 29、またはUV SOL 30、またはUV SOL 31、またはUV SOL 32、またはUV SOL 33、またはUV SOL 34、またはUV SOL 35、またはUV SOL 36、またはUV SOL 37、またはUV SOL 38、またはUV SOL 39、またはUV SOL 40、またはUV SOL 41、またはUV SOL 42、またはUV SOL 43、またはUV SOL 44、またはUV SOL 45、またはUV SOL 46、またはUV SOL 47、またはUV SOL 48、またはUV SOL 49、またはUV SOL 50、またはUV SOL 51、またはUV SOL 52、またはUV SOL 53、またはUV SOL 54、またはUV SOL 55、またはUV SOL 56、またはUV SOL 57、またはUV SOL 58、またはUV SOL 59、またはUV SOL 60、またはUV SOL 61、またはUV SOL 62、またはUV SOL 63、またはUV SOL 64、またはUV SOL 65、またはUV SOL 66、またはUV SOL 67、またはUV SOL 68、またはUV SOL 69、またはUV SOL 70、またはUV SOL 71、またはUV SOL 72、またはUV SOL 73、またはUV SOL 74、またはUV SOL 75、またはUV SOL 76、またはUV SOL 77、またはUV SOL 78、またはUV SOL 79、またはUV SOL 80、またはUV SOL 81、またはUV SOL 82、またはUV SOL 83、またはUV SOL 84、またはUV SOL 85、またはUV SOL 86、またはUV SOL 87、またはUV SOL 88、またはUV SOL 89、またはUV SOL 90、またはUV SOL 91、またはUV SOL 92、またはUV SOL 93、またはUV SOL 94、またはUV SOL 95、またはUV SOL 96、またはUV SOL 97、またはUV SOL 98、またはUV SOL 99、またはUV SOL 100、またはUV SOL 101、またはUV SOL 102、またはUV SOL 103、またはUV SOL 104、またはUV SOL 105、またはUV SOL 106、またはUV SOL 107、またはUV SOL 108、またはUV SOL 109、またはUV SOL 110、またはUV SOL 111、またはUV SOL 112、またはUV SOL 113、またはUV SOL 114、またはUV SOL 115、またはUV SOL 116、またはUV SOL 117、またはUV SOL 118、またはUV SOL 119、またはUV SOL 120、またはUV SOL 121、またはUV SOL 122、またはUV SOL 123、またはUV SOL 124、またはUV SOL 125、またはUV SOL 126、またはUV SOL 127、またはUV SOL 128、またはUV SOL 129、またはUV SOL 130、またはUV SOL 131、またはUV SOL 132、またはUV SOL 133、またはUV SOL 134、またはUV SOL 135、またはUV SOL 136、またはUV SOL 137、またはUV SOL 138、またはUV SOL 139、またはUV SOL 140、またはUV SOL 141、またはUV SOL 142、またはUV SOL 143、またはUV SOL 144、またはUV SOL 145、またはUV SOL 146、またはUV SOL 147、またはUV SOL 148、またはUV SOL 149、またはUV SOL 150、またはUV SOL 151、またはUV SOL 152、またはUV SOL 153、またはUV SOL 154、またはUV SOL 155、またはUV SOL 156、またはUV SOL 157、またはUV SOL 158、またはUV SOL 159、またはUV SOL 160、またはUV SOL 161、またはUV SOL 162、またはUV SOL 163、またはUV SOL 164、またはUV SOL 165、またはUV SOL 166、またはUV SOL 167、またはUV SOL 168、またはUV SOL 169、またはUV SOL 170、またはUV SOL 171、またはUV SOL 172、またはUV SOL 173、またはUV SOL 174、またはUV SOL 175、またはUV SOL 176、またはUV SOL 177、またはUV SOL 178、またはUV SOL 179、またはUV SOL 180、またはUV SOL 181、またはUV SOL 182、またはUV SOL 183、またはUV SOL 184、またはUV SOL 185、またはUV SOL 186、またはUV SOL 187、またはUV SOL 188、またはUV SOL 189、またはUV SOL 190、またはUV SOL 191、またはUV SOL 192、またはUV SOL 193、またはUV SOL 194、またはUV SOL 195、またはUV SOL 196、またはUV SOL 197、またはUV SOL 198、またはUV SOL 199、または UV SOL 200、またはUV SOL 201、またはUV SOL 202、またはUV SOL 203、またはUV SOL 204、またはUV SOL 205、またはUV SOL 206、またはUV SOL 207、またはUV SOL 208、またはUV SOL 209、またはUV SOL 210、またはUV SOL 211、またはUV SOL 212、またはUV SOL 213、またはUV SOL 214、またはUV SOL 215、またはUV SOL 216、またはUV SOL 217、またはUV SOL 218、またはUV SOL 219、またはUV SOL 220、またはUV SOL 221、またはUV SOL 222、またはUV SOL 223、またはUV SOL 224、またはUV SOL 225、またはUV SOL 226、またはUV SOL 227、またはUV SOL 228、またはUV SOL 229、またはUV SOL 230、またはUV SOL 231、またはUV SOL 232、またはUV SOL 233、またはUV SOL 234、またはUV SOL 235、またはUV SOL 236、またはUV SOL 237、またはUV SOL 238、またはUV SOL 239、またはUV SOL 240、またはUV SOL 241、またはUV SOL 242、またはUV SOL 243、またはUV SOL 244、またはUV SOL 245、またはUV SOL 246、またはUV SOL 247、またはUV SOL 248、またはUV SOL 249、またはUV SOL 250、またはUV SOL 251、またはUV SOL 252、またはUV SOL 253であってよく;
「UV LIQ」は(表3に記載されるように)、UV LIQ 1、またはUV LIQ 2、またはUV LIQ 3、またはUV LIQ 4、またはUV LIQ 5、またはUV LIQ 6、またはUV LIQ 7、またはUV LIQ 8、またはUV LIQ 9、またはUV LIQ 10、またはUV LIQ 11、またはUV LIQ 12、またはUV LIQ 13、またはUV LIQ 14、またはUV LIQ 15、またはUV LIQ 16、またはUV LIQ 17、またはUV LIQ 18、またはUV LIQ 19、またはUV LIQ 20、またはUV LIQ 21、またはUV LIQ 22、またはUV LIQ 23、またはUV LIQ 24、またはUV LIQ 25、またはUV LIQ 26、またはUV LIQ 27、またはUV LIQ 28、またはUV LIQ 29、またはUV LIQ 30、またはUV LIQ 31、またはUV LIQ 32、またはUV LIQ 33、またはUV LIQ 34、またはUV LIQ 35、またはUV LIQ 36、またはUV LIQ 37、またはUV LIQ 38、またはUV LIQ 39、またはUV LIQ 40、またはUV LIQ 41、またはUV LIQ 42、またはUV LIQ 43、またはUV LIQ 44、またはUV LIQ 45、またはUV LIQ 46、またはUV LIQ 47、またはUV LIQ 48、またはUV LIQ 49、またはUV LIQ 50、またはUV LIQ 51、またはUV LIQ 52、またはUV LIQ 53、またはUV LIQ 54、またはUV LIQ 55、またはUV LIQ 56、またはUV LIQ 57、またはUV LIQ 58、またはUV LIQ 59、またはUV LIQ 60、またはUV LIQ 61、またはUV LIQ 62、またはUV LIQ 63、またはUV LIQ 64、またはUV LIQ 65、またはUV LIQ 66、またはUV LIQ 67、またはUV LIQ 68、またはUV LIQ 69、またはUV LIQ 70、またはUV LIQ 71、またはUV LIQ 72、またはUV LIQ 73、またはUV LIQ 74、またはUV LIQ 75、またはUV LIQ 76、またはUV LIQ 77、またはUV LIQ 78、またはUV LIQ 79、またはUV LIQ 80、またはUV LIQ 81、またはUV LIQ 82、またはUV LIQ 83、またはUV LIQ 84、またはUV LIQ 85、またはUV LIQ 86、またはUV LIQ 87、またはUV LIQ 88、またはUV LIQ 89、またはUV LIQ 90、またはUV LIQ 91、またはUV LIQ 92、またはUV LIQ 93、またはUV LIQ 94、またはUV LIQ 95、またはUV LIQ 96、またはUV LIQ 97、またはUV LIQ 98、またはUV LIQ 99、またはUV LIQ 100、またはUV LIQ 101、またはUV LIQ 102、またはUV LIQ 103、またはUV LIQ 104、またはUV LIQ 105、またはUV LIQ 106、またはUV LIQ 107、またはUV LIQ 108、またはUV LIQ 109、またはUV LIQ 110、またはUV LIQ 111、またはUV LIQ 112、またはUV LIQ 113、またはUV LIQ 114、またはUV LIQ 115、またはUV LIQ 116、またはUV LIQ 117、またはUV LIQ 118、またはUV LIQ 119、またはUV LIQ 120、またはUV LIQ 121、またはUV LIQ 122、またはUV LIQ 123であってよく;
「UV WAT」は(表4に記載されるように)、UV WAT 1、またはUV WAT 2、またはUV WAT 3、またはUV WAT 4、またはUV WAT 5、またはUV WAT 6、またはUV WAT 7、またはUV WAT 8、またはUV WAT 9、またはUV WAT 10、またはUV WAT 11、またはUV WAT 12、またはUV WAT 13、またはUV WAT 14、またはUV WAT 15、またはUV WAT 16、またはUV WAT 17、またはUV WAT 18、またはUV WAT 19、またはUV WAT 20、またはUV WAT 21、またはUV WAT 22、またはUV WAT 23、またはUV WAT 24、またはUV WAT 25、またはUV WAT 26、またはUV WAT 27、またはUV WAT 28、またはUV WAT 29、またはUV WAT 30、またはUV WAT 31、またはUV WAT 32、またはUV WAT 33、またはUV WAT 34、またはUV WAT 35、またはUV WAT 36、またはUV WAT 37、またはUV WAT 38、またはUV WAT 39、またはUV WAT 40、またはUV WAT 41、またはUV WAT 42、またはUV WAT 43、またはUV WAT 44、またはUV WAT 45、またはUV WAT 46、またはUV WAT 47、またはUV WAT 48、またはUV WAT 49、またはUV WAT 50、またはUV WAT 51、またはUV WAT 52、またはUV WAT 53、またはUV WAT 54、またはUV WAT 55、またはUV WAT 56、またはUV WAT 57、またはUV WAT 58、またはUV WAT 59、またはUV WAT 60、またはUV WAT 61、またはUV WAT 62、またはUV WAT 63、またはUV WAT 64、またはUV WAT 65、またはUV WAT 66、またはUV WAT 67、またはUV WAT 68、またはUV WAT 69、またはUV WAT 70、またはUV WAT 71、またはUV WAT 72、またはUV WAT 73、またはUV WAT 74、またはUV WAT 75、またはUV WAT 76、またはUV WAT 77、またはUV WAT 78、またはUV WAT 79、またはUV WAT 80、またはUV WAT 81、またはUV WAT 82、またはUV WAT 83、またはUV WAT 84、またはUV WAT 85、またはUV WAT 86、またはUV WAT 87、またはUV WAT 88、またはUV WAT 89、またはUV WAT 90、またはUV WAT 91、またはUV WAT 92、またはUV WAT 93、またはUV WAT 94、またはUV WAT 95、またはUV WAT 96、またはUV WAT 97、またはUV WAT 98、またはUV WAT 99、またはUV WAT 100、またはUV WAT 101、またはUV WAT 102、またはUV WAT 103、またはUV WAT 104、またはUV WAT 105、またはUV WAT 106、またはUV WAT 107、またはUV WAT 108、またはUV WAT 109、またはUV WAT 110、またはUV WAT 111、またはUV WAT 112、またはUV WAT 113、またはUV WAT 114、またはUV WAT 115、またはUV WAT 116、またはUV WAT 117、またはUV WAT 118、またはUV WAT 119、またはUV WAT 120、またはUV WAT 121、またはUV WAT 122、またはUV WAT 123、またはUV WAT 124、またはUV WAT 125、またはUV WAT 126、またはUV WAT 127、またはUV WAT 128、またはUV WAT 129、またはUV WAT 130、またはUV WAT 131、またはUV WAT 132、またはUV WAT 133、またはUV WAT 134、またはUV WAT 135、またはUV WAT 136、またはUV WAT 137、またはUV WAT 138、またはUV WAT 139、またはUV WAT 140、またはUV WAT 141、またはUV WAT 142、またはUV WAT 143、またはUV WAT 144、またはUV WAT 145、またはUV WAT 146、またはUV WAT 147、またはUV WAT 148、またはUV WAT 149、またはUV WAT 150、またはUV WAT 151、またはUV WAT 152、またはUV WAT 153、またはUV WAT 154、またはUV WAT 155、またはUV WAT 156、またはUV WAT 157、またはUV WAT 158、またはUV WAT 159、またはUV WAT 160、またはUV WAT 161、またはUV WAT 162、またはUV WAT 163、またはUV WAT 164、またはUV WAT 165、またはUV WAT 166、またはUV WAT 167、またはUV WAT 168、またはUV WAT 169、またはUV WAT 170、またはUV WAT 171、またはUV WAT 172、またはUV WAT 173、またはUV WAT 174、またはUV WAT 175、またはUV WAT 176、またはUV WAT 177、またはUV WAT 178、またはUV WAT 179、またはUV WAT 180、またはUV WAT 181、またはUV WAT 182、またはUV WAT 183、またはUV WAT 184、またはUV WAT 185、またはUV WAT 186、またはUV WAT 187、またはUV WAT 188、またはUV WAT 189、またはUV WAT 190、またはUV WAT 191、またはUV WAT 192、またはUV WAT 193、またはUV WAT 194、またはUV WAT 195、またはUV WAT 196、またはUV WAT 197、またはUV WAT 198、またはUV WAT 199、または UV WAT 200、またはUV WAT 201、またはUV WAT 202、またはUV WAT 203、またはUV WAT 204、またはUV WAT 205、またはUV WAT 206、またはUV WAT 207、またはUV WAT 208、またはUV WAT 209、またはUV WAT 210、またはUV WAT 211、またはUV WAT 212、またはUV WAT 213、またはUV WAT 214、またはUV WAT 215、またはUV WAT 216、またはUV WAT 217、またはUV WAT 218、またはUV WAT 219、またはUV WAT 220、またはUV WAT 221、またはUV WAT 222、またはUV WAT 223、またはUV WAT 224、またはUV WAT 225、またはUV WAT 226、またはUV WAT 227、またはUV WAT 228、またはUV WAT 229、またはUV WAT 230、またはUV WAT 231、またはUV WAT 232、またはUV WAT 233、またはUV WAT 234、またはUV WAT 235、またはUV WAT 236、またはUV WAT 237、またはUV WAT 238、またはUV WAT 239、またはUV WAT 240、またはUV WAT 241、またはUV WAT 242、またはUV WAT 243、またはUV WAT 244、またはUV WAT 245、またはUV WAT 246、またはUV WAT 247、またはUV WAT 248、またはUV WAT 249、またはUV WAT 250、またはUV WAT 251、またはUV WAT 252、またはUV WAT 253、またはUV WAT 254、またはUV WAT 255、またはUV WAT 256、またはUV WAT 257、またはUV WAT 258、またはUV WAT 259、またはUV WAT 260、またはUV WAT 261、またはUV WAT 262、またはUV WAT 263、またはUV WAT 264、またはUV WAT 265、またはUV WAT 266、またはUV WAT 267、またはUV WAT 268、またはUV WAT 269、またはUV WAT 270、またはUV WAT 271、またはUV WAT 272、またはUV WAT 273、またはUV WAT 274、またはUV WAT 275、またはUV WAT 276、またはUV WAT 277、またはUV WAT 278、またはUV WAT 279、またはUV WAT 280、またはUV WAT 281、またはUV WAT 282、またはUV WAT 283、またはUV WAT 284、またはUV WAT 285、またはUV WAT 286、またはUV WAT 287、またはUV WAT 288、またはUV WAT 289、または UV WAT 290、またはUV WAT 291、またはUV WAT 292、またはUV WAT 293、またはUV WAT 294、またはUV WAT 295、またはUV WAT 296、またはUV WAT 297、またはUV WAT 298、またはUV WAT 299、またはUV WAT 300、またはUV WAT 301、またはUV WAT 302、またはUV WAT 303、またはUV WAT 304、またはUV WAT 305、またはUV WAT 306、またはUV WAT 307、またはUV WAT 308、またはUV WAT 309、またはUV WAT 310、またはUV WAT 311、またはUV WAT 312、またはUV WAT 313、またはUV WAT 314、またはUV WAT 315、またはUV WAT 316、またはUV WAT 317、またはUV WAT 318、またはUV WAT 319、またはUV WAT 320、またはUV WAT 321、またはUV WAT 322、またはUV WAT 323、またはUV WAT 324、またはUV WAT 325、またはUV WAT 326、またはUV WAT 327、またはUV WAT 328、またはUV WAT 329、またはUV WAT 330、またはUV WAT 331、またはUV WAT 332、またはUV WAT 333、またはUV WAT 334、またはUV WAT 335、またはUV WAT 336、またはUV WAT 337、またはUV WAT 338、またはUV WAT 339、またはUV WAT 340、またはUV WAT 341、またはUV WAT 342、またはUV WAT 343、またはUV WAT 344、またはUV WAT 345、またはUV WAT 346、またはUV WAT 347、またはUV WAT 348、またはUV WAT 349、またはUV WAT 350、またはUV WAT 351、またはUV WAT 352、またはUV WAT 353、またはUV WAT 354、またはUV WAT 355、またはUV WAT 356、またはUV WAT 357、またはUV WAT 358、またはUV WAT 359、またはUV WAT 360、またはUV WAT 361、またはUV WAT 362、またはUV WAT 363、またはUV WAT 364、またはUV WAT 365、またはUV WAT 366、またはUV WAT 367、またはUV WAT 368、またはUV WAT 369、またはUV WAT 370、またはUV WAT 371、またはUV WAT 372、またはUV WAT 373、またはUV WAT 374、またはUV WAT 375、またはUV WAT 376、またはUV WAT 377であってよい。
【0095】
製剤例
【表9】

【表10】

【表11】

【表12】

【表13】

【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

【表28】

【表29】

【0096】
本発明は、さらにまた、本発明による少なくとも1種のUV吸収剤を含む化粧品組成物にも関する。該化粧品組成物は、UVフィルターとして特に適している。換言すれば、該化粧品組成物は、紫外線の影響を受けやすい有機物質(特に、皮膚および毛)をUV線の有害作用に対してを保護するのに特に適している。
【0097】
該UV吸収剤は、溶解した状態で使用することができるか、または、微粉化された状態で使用することができる。
【0098】
該化粧品組成物は、その組成物の総重量に基づいて、例えば、0.1〜30重量%、好ましくは、0.1〜15重量%、特に、0.5〜10重量%の、1種以上のUV吸収剤および少なくとも1種の化粧品的に許容される補助剤を含む。
【0099】
該化粧品組成物は、慣習的な方法を用いて、例えば、個々の成分を単に一緒に撹拌することによって、特に、既に知られている化粧品用UV吸収剤(例えば、とりわけ、OMC、サリチル酸イソオクチルエステルなど)の溶解特性を用いて、UV吸収剤(1種または複数種)を補助剤と物理的に混合させることによって調製することができる。該UV吸収剤は、例えば、さらなる処理に付すことなく使用することができるか、または、微粉化状態で使用することができるか、または、粉末の形態で使用することができる。
【0100】
該化粧品組成物は、例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール溶液および水/アルコール溶液、エマルション、蝋/脂肪組成物、棒状調製物、粉末または軟膏などであることができる。
【0101】
本発明による組成物(例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール溶液および水/アルコール溶液、エマルション、蝋/脂肪組成物、棒状調製物、粉末または軟膏など)は、さらなる補助剤および添加剤として、低刺激性界面活性剤、過脂肪剤、真珠光沢ワックス(pearlescent wax)、稠度調節剤、増粘剤、ポリマー、シリコーン化合物、脂肪、蝋、安定剤、生物起源活性成分、脱臭活性成分、抗フケ剤、被膜剤、膨潤剤、さらなるUV線保護因子、酸化防止剤、ヒドロトロピー剤(hydrotropic agent)、防腐剤、昆虫忌避剤、セルフタンニング剤、可溶化剤、香油、着色剤、細菌抑制剤などをさらに含有することもできる。
【0102】
本発明による化粧品製剤は、多種多様の化粧品調製物の中に含まれる。例えば、特に以下の調製物が考慮される:スキンケア調製物、浴用調製物、スキンケア調製物、化粧用パーソナルケア調製物、フットケア調製物、光防護調製物、スキンタンニング調製物、脱色調製物、昆虫忌避剤、脱臭剤、発汗抑制剤、傷ついた皮膚を洗浄およびケアするための調製物、化学形態にある除毛(脱毛)調製物、シェービング調製物、芳香調製物、化粧用ヘアトリートメント調製物。
【0103】
挙げられている最終的な製剤は、多種多様な調製物の形態で存在することができ、例えば、
・ W/O、O/W、O/W/O、W/O/WまたはPITエマルションおよび全ての種類のマイクロエマルションとしての液体調製物の形態;
・ ゲルの形態
・ オイル、クリーム、乳液またはローションの形態;
・ 粉末、ラッカー、錠剤またはメーキャップの形態;
・ 棒状物の形態;
・ スプレー(噴射剤ガスを用いるスプレーまたはポンプアクションスプレー)またはエーロゾルの形態;
・ フォームの形態;または、
・ ペーストの形態;
で存在することができる。
【0104】
皮膚用の化粧品組成物として特に重要なものは、光防護調製物、例えば、サンミルク、ローション、クリーム、オイル、サンブロックもしくはトロピカル、日焼け前用調製物(pretanning preparation)または日焼け後用調製物(after-sun preparation)、さらに、皮膚日焼け用調製物(skin-tanning preparation)、例えば、セルフタンニングクリームである。特に興味深いのは、サンプロテクションクリーム、サンプロテクションローション、サンプロテクションオイル、サンプロテクションミルクおよびスプレーの形態にあるサンプロテクション調製物である。
【0105】
毛髪用の化粧品組成物として特に重要なものは、上記で記載したヘアトリートメント用の調製物、特に、シャンプーの形態にある毛髪洗浄調製物、ヘアコンディショナー、ヘアケア調製物、例えば、プレトリートメント調製物、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、インテンシブヘアトリートメント、ヘアストレートニング調製物、液体ヘアセッティング調製物、ヘアフォームおよびヘアスプレーである。特に興味深いのは、シャンプーの形態にある毛髪洗浄調製物である。
【0106】
本発明による化粧品調製物は、該組成物の総重量に基づいて、0.1〜15重量%、好ましくは、0.5〜10重量%の、式(1)で表されるUV吸収剤を含むかまたはUV吸収剤と化粧品的に許容される補助剤の混合物を含む。
【0107】
該化粧品調製物は、慣習的な方法を用いて、例えば、個々の成分を単に一緒に撹拌することにより、該UV吸収剤(1種または複数種)を補助剤と物理的に混合させることによって調製することができる。
【0108】
本発明による化粧品調製物は、油中水型エマルションもしくは水中油型エマルションとして、アルコール中油型ローションとして、イオン性もしくは非イオン性の両親媒性脂質のベシクル分散液(vesicular dispersion)として、ゲル、固体棒状物として、または、エーロゾル製剤として、製剤化することができる。
【0109】
油中水型エマルションまたは水中油型エマルションとして、化粧品的に許容される補助剤は、好ましくは、5〜50%の油相、5〜20%の乳化剤および30〜90%の水を含む。該油相は、化粧品製剤に適する任意の油、例えば、1種以上の炭化水素油、蝋、天然油、シリコーン油、脂肪酸エステルまたは脂肪アルコールなどを含有することができる。好ましいモノオールまたはポリオールは、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロールおよびソルビトールである。
【0110】
本発明による化粧品調製物に関して、慣習的に使用され得る任意の乳化剤、例えば、以下のものを使用することができる:天然の誘導体の1以上のエトキシル化エステル、例えば、硬化ヒマシ油のポリエトキシル化エステル、または、シリコーン油乳化剤、例えば、シリコーンポリオール;非エトキシル化脂肪酸石鹸もしくはエトキシル化脂肪酸石鹸;エトキシル化脂肪アルコール;非エトキシル化ソルビタンエステルもしくはエトキシル化ソルビタンエステル;エトキシル化脂肪酸;または、エトキシル化グリセリド。
【0111】
本発明による化粧品調製物は、太陽光の有害な効果に対してヒトの皮膚を極めて良好に保護する点で区別される。
【0112】
本発明によるベンジリデンマロネート類は、例えばWO2007/093252またはWO2009/012871またはWO2009/007264に記述されているような、当業者には知られている方法に従って、カプセル化することもできる。そのようにして得られたカプセル化ベンジリデンマロネート類は、本発明による元のベンジリデンマロネート類と同じ方法で使用することもできる。
【0113】
本発明によるベンジリデンマロネート類は、上記で記載されている化粧品製剤の一般的な成分を安定化させるために使用することもできる。例えば、本発明によるベンジリデンマロネート類は、UV-Aフィルターであるブチルメトキシジベンゾイルメタンを安定化させるために使用することもできる(Parsol 1789, CAS No. 70356-09-1)。
【0114】
式(1)で表される二量体ベンジリデンマロネート類は、高分子材料を保護するためのUVフィルターとして特に適している。該UVフィルターは、好ましくは、WO 2006/058856の第4頁第20行〜第10頁第15行において開示されているような高分子基体中で使用する。
【0115】
本発明による高分子基体には、例えば、以下のものが包含される:
モノオレフィンとジオレフィンのポリマーおよびそれらの混合物、モノオレフィンとジオレフィンの互いのコポリマーもしくは別のビニルモノマーとのコポリマー、炭化水素樹脂、ポリスチレン、ビニル芳香族モノマーに由来する芳香族ホモポリマーおよび芳香族コポリマー、ポリマーを水素化することにより生じた水素化芳香族ポリマー、挙げられているポリマーを水素化することにより生じた水素化芳香族ポリマー、ビニル芳香族モノマーのグラフトコポリマー、ハロゲン含有ポリマー、例えば、不飽和酸およびその誘導体に由来するポリマー、不飽和アルコールとアミンもしくはそのアシル誘導体もしくはアセタールに由来するポリマー、環状エーテルのホモポリマーおよびコポリマー、ポリアセタール、ポリフェニレンオキシドとポリフェニレンスルフィド、およびポリフェニレンオキシドとスチレンポリマーもしくはポリアミドとの混合物、ポリウレタン、ポリアミドおよびコポリアミド、ポリ尿素、ポリイミド、ポリアミド-イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントインおよびポリベンゾイミダゾール、ポリエステル、ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート、ポリケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンおよびポリエーテルケトン、一方はアルデヒドに由来し且つ他方はフェノール、尿素およびメラミンに由来する架橋ポリマー、乾性アルキド樹脂および非乾性アルキド樹脂、飽和ジカルボン酸および不飽和ジカルボン酸と多価アルコールおよび架橋剤としてのビニル化合物のコポリエステルに由来する不飽和ポリエステル樹脂ならびにそれらのハロゲン含有難燃性変形形態、置換アクリレートに由来する架橋性アクリル樹脂、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレートもしくはポリエステルアクリレート、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネートもしくはエポキシ樹脂で架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂およびアクリル樹脂、脂肪族、脂環式、ヘテロ環式もしくは芳香族グリシジル化合物に由来する架橋エポキシ樹脂、または、天然ポリマー。
【0116】
本発明による高分子基体は、例えば、成形物、回転成形物品(rotomolded article)、射出成形物品、ブロー成形物品、フィルム、テープ、モノフィラメント、繊維、不織布、形材(profile)、接着剤もしくはパテまたは表面塗料などの中に入れて使用する。
【0117】
例えば、本発明によるPVC塗装は、屋根葺き材および羽目板などの建築用物品に対して使用される。本発明による高分子基体は、自動車のフロントガラス、自動車の別のガラスならびに家およびオフィスの窓の中の高分子フィルムの中に使用する。
【0118】
本発明によるベンジリデンマロネート類は、ボディーケア製品および家庭用品を安定化させるのにも有用であり、特に、スキンケア製品、浴用添加剤およびシャワー用添加剤、香料および芳香性物質を含む調製物、ヘアケア製品、歯磨剤、脱臭および制汗用調製物、装飾用調製物(decorative preparation)、光防護製剤ならびに活性成分含有調製物に用いられる。
【0119】
該ボディーケア製品は、クリーム、軟膏、ペースト、フォーム、ゲル、ローション、粉末、メーキャップ、スプレー、棒状物またはエーロゾルの形態であり得る。それらは、好ましくは、油相または水相または水/アルコール相の中に、本発明によるベンジリデンマロネート類を含有しており、そして、場合により、別の光安定剤と混合された状態で含有している。
【0120】
下記表には、本発明のボディケア製品の典型的な例とそれらの成分が記載されている。
【表30】

【0121】
新規家庭用洗浄剤および処理剤(treating agent)の典型的な例は、以下のとおりである:
【表31】

【0122】
該ベンジリデンマロネート類は、必要に応じて高温下で、通常、油相またはアルコールもしくは水相に溶解させることによって組み入れる。
【0123】
下記実施例において、百分率は重量に関するものである。使用するベンジリデンマロネート化合物の量は、その純粋な物質に関するものである。
【実施例】
【0124】
新規化合物の調製実施例
実施例1: 式(101)で表される化合物の調製
【化8】

【0125】
US 2007/059258に記載されているように、H2SO4(濃)を添加することによって、ジエチルマロネートを2-エチルヘキサノールとのエステル交換反応に付すことにより、ジ-(2-エチルヘキシル)-マロネートが得られる。
【0126】
15.0gのジ-(2-エチルヘキシル)マロネートと6.63gの4-ヒドロキシベンズアルデヒドと0.45mLのピペリジンと0.28mLの酢酸を還流下に4時間加熱する。
【0127】
冷却後、その有機相を水で洗浄し、減圧下に溶媒を除去する。
【0128】
その残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン/酢酸エチル(3:1))で精製する。
【0129】
13.0gの式(101a)
【化9】

【0130】
で表される(4-ヒドロキシベンジリデン)-マロン酸-ジ-(2-エチルヘキシル)-エステルが得られる。
【0131】
1H-NMR(360MHz, CDCl3)δ= 0.86(t, J=7.0Hz, 6H), 0.90(t, J=7.0Hz, 6H), 1.19-1.41(m, 16H), 1.55-1.68(m, 2H), 4.10-4.22(m, 4H), 6.08(bs, 1H), 6.79(d, J=8.0Hz, 2H), 7.32(d, J=8.0Hz, 2H), 7.64(s, 1H)。
【0132】
150mLのCH2Cl2中の6.05gの(4-ヒドロキシベンジリデン)-マロン酸-ジ-(2-エチルヘキシル)-エステル(化合物(101a))と1.85gのクラウンエーテル[18]-クラウン-6の溶液に、2.35gの炭酸カリウムを添加し、得られた懸濁液を還流下に20時間加熱する。
【0133】
減圧下に溶媒を除去する。その残渣を、tert-ブチル-メチルエーテルに溶解させ、水およびNaCl飽和水溶液で順次洗浄する。
【0134】
その有機相をNa2SO4で乾燥し、減圧下に溶媒を除去する。
【0135】
5.3gの式(101)で表される2-(4-(4-(2,2-ビス-エトキシカルボニル-ビニル)-フェノキシメトキシ)-ベンジリデン)-マロン酸-ジ-(2-エチルヘキシル)-エステルが得られる。
【0136】
1H-NMR(360MHz, CDCl3)δ= 0.84(t, J=7.0Hz, 12H), 0.90(t, J=7.0Hz, 12H), 1.15-1.42(m, 32H), 1.52-1.68(m, 4H), 4.10-4.20(m, 8H), 5.75(s, 2H), 7.07(d, J=8.5Hz, 4H), 7.41(d, J=8.5Hz, 4H), 7.65(s, 2H)。
【0137】
実施例2: 式(102)で表される化合物の調製
【化10】

【0138】
実施例1と同様にして、ジメチルマロネート(59.7g)と4-ヒドロキシベンズアルデヒド(55.8g)のクネベナーゲル縮合により、式(I02a)
【化11】

【0139】
で表される化合物が収量55.7gで得られる。
【0140】
1H-NMR(360MHz, d6-アセトン)δ= 3.78(s, 3H), 3.83(s, 3H), 6.91(d, J=8.5Hz, 2H), 7.41(d, J=8.5Hz, 2H), 7.64(s, 1H), 9.08bs, 1H)。
【0141】
実施例1と同様にして、40.0gの化合物(102a)を反応させることにより、39.0gの化合物(102)が得られる。
【0142】
1H-NMR(360MHz, d6-アセトン)δ= 3.80(s, 6H), 3.83(s, 6H), 5.98(s, 2H), 7.21(d, J=8.5Hz, 4H), 7.52(d, J=8.5Hz, 4H), 7.68(s, 2H)。
【0143】
実施例3: 式(103)で表される化合物の調製
【化12】

【0144】
実施例1と同様にして、ジエチルマロネート(116g)と4-ヒドロキシベンズアルデヒド(90.0g)のクネベナーゲル縮合により、式(103a)
【化13】

【0145】
で表される化合物が収量112gで得られる。
【0146】
1H-NMR(CDCl3)δ= 1.32(t, J=7.0Hz, 6H), 4.29(q, J=7.5Hz, 2H), 4.36(q, J=7.5Hz, 2H), 6.43(bs, 1H), 6.78(d, J=8.5Hz, 2H), 7.32(d, J=8.5Hz, 2H), 7.66(s, 1H)。
【0147】
実施例1と同様にして、40.0gの化合物(103a)を反応させることにより、化合物(103)が収量39.0gで得られる。
【0148】
1H-NMR(CDCl3)δ= 1.30(t, J=7.0Hz, 6H), 1.32(t, J=7.0Hz, 6H), 4.29(q, J=7.5Hz, 4H), 4.34(q, J=7.5Hz, 4H), 5.76(s, 2H), 7.08(d, J=8.5Hz, 4H), 7.43(d, J=8.5Hz, 4H), 7.66(s, 2H)。
【0149】
実施例4: 式(104)で表される化合物の調製
【化14】

【0150】
実施例1と同様にして、ジ-n-プロピルマロネート(20.0g)と4-ヒドロキシベンズアルデヒド(10.6g)のクネベナーゲル縮合により、式(104a)
【化15】

【0151】
で表される化合物が収量13.5gで得られる。
【0152】
1H-NMR(CDCl3)δ= 0.93(t, J=7.0Hz, 3H), 0.96(t, J=7.0Hz, 3H), 1.71(mc, 4H), 4.19(q, J=7.5Hz, 2H), 4.25(q, J=7.5Hz, 2H), 6.31(bs, 1H), 6.79(d, J=8.5Hz, 2H), 7.32(d, J=8.5Hz, 2H), 7.66(s, 1H)。
【0153】
実施例1と同様にして、13.0gの化合物(104a)を反応させることにより、化合物(104)が収量12gで得られる。
【0154】
1H-NMR(CDCl3)δ= 0.91(t, J=7.0Hz, 6H), 0.97(t, J=7.0Hz, 6H), 1.7(mc, 8H), 4.19(q, J=7.5Hz, 4H), 4.23(q, J=7.5Hz, 4H), 5.76(s, 2H), 7.08(d, J=8.5Hz, 4H), 7.43(d, J=8.5Hz, 4H), 7.66(s, 2H)。
【0155】
実施例5: 式(105)で表される化合物の調製
【化16】

【0156】
実施例1と同様にして、H2SO4(濃)を添加することによって、ジエチルマロネートを2-メチルブタノールとのエステル交換反応に付すことにより、ジ-(2-メチルブチル)-マロネートが得られる。
【0157】
実施例1と同様にして、ジ-(2-メチルブチル)-マロネート(100g)と4-ヒドロキシベンズアルデヒド(50g)のクネベナーゲル縮合により、式(105a)
【化17】

【0158】
で表される化合物が収量96gで得られる。
【0159】
1H-NMR(CDCl3)δ= 0.86-0.96(m, 12H), 1.11-1.27(m, 2H), 1.36-1.51(m, 2H), 1.74-1.81(m, 2H), 4.01-4.18(m, 4H), 6.08(bs, 1H), 6.79(d, J=8.5Hz, 2H), 7.32(d, J=8.5Hz, 2H), 7.65(s, 1H)。
【0160】
実施例1と同様にして、13.0gの化合物(105a)を反応させることにより、化合物(105)が収量12gで得られる。
【0161】
1H-NMR(CDCl3)δ= 0.84-0.95(m, 24H), 1.09-1.28(m, 4H), 1.34-1.51(m, 4H), 1.70-1.82(m, 4H), 4.01-4.16(m, 8H), 5.76(s, 2H), 7.08(d, J=8.5Hz, 4H), 7.42(d, J=8.5Hz, 4H), 7.66(s, 2H)。
【0162】
応用例
【表32】

【0163】
製造についての説明
部分Aと部分Bを別々に調製し、75℃に加熱する。撹拌を強めながら、部分Bを部分Aの中に入れ、Ultra Turraxを用いて10000rpmで10秒間均質化する。撹拌しながら室温まで冷却させる。室温で、pHを5.80〜6.20に調節する。
【0164】
サンドブラストを掛けたPMMAプレート(供給元:Helioscience, Marseille, France)の表面上に1.4mg/cm2の濃度でサンプルを塗布し、Atlas CPS+ Irradiatorを用いて照射し、Optometrics SPF 290分析器内で試験する。試験手順は、DIN 67502に従って実施する。インビトロSPFの計算は、M.Wlokaら(Proceedings of the 8th International Conference, The Royal Society, London, Paper12)に準じて行う。インビトロSPFは、5.2であると決定される。
【0165】
ブチルメトキシジベンゾイルメタンの光安定性は、当該エマルションを石英プレートの表面上に厚さ20μmの塗膜として塗布することによって決定する。その塗膜に、ソーラーシミュレーターを用いて2時間照射する(5400kJ/m2)。照射後、その石英プレートを5mLのテトラヒドロフランの中に浸す。次いで、高性能液体クロマトグラフィーを用いて、UV-Aフィルターであるブチルメトキシジベンゾイルメタンの量を求める。残留しているブチルメトキシジベンゾイルメタンは、19%であると決定される。
【表33】

【0166】
上記製剤は、製剤Aについて記載されているのと同様にして調製する。
【0167】
比較製剤B中のブチルメトキシジベンゾイルメタンの光安定性は、製剤Aについて上記で記載されているのと同様にして決定する。残留しているブチルメトキシジベンゾイルメタンは、4%であると決定される。
【0168】
このことは、照射された本発明の製剤A[ここで、該製剤Aは、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(BMDBM)とベンジリデンマロネートを含む]が、照射された製剤B[ここで、該製剤Bは、BMDBMのみを含む]と比較して、4.75倍という著しく多い量のBMDBMを含むということを意味する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
UV線に対してヒトおよび動物の毛および皮膚を保護するための、式(1)
【化1】

[式中、
R1およびR2は、互いに独立して、水素、OH、C1-C12アルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12アルキルアミノもしくはC1-C12ジアルキルアミノであるか、または、カルボキシレート基、スルホネート基およびアンモニウム基から選択される水溶性化基であり;
R3は、COOR5、COR5、CONR5R6、CNまたはSO2R7であり;
R4は、COOR8、COR9、CONR8R9、CNまたはSO2R10であり;
R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、互いに独立して、C1-C18アルキル、置換されていないかもしくは1以上のC1-C4アルキルで置換されているC3-C12-シクロアルキル、置換されていないかもしくはC1-C6アルキルで置換されているC6-C20アリール、有機シラニルまたは有機シロキサニルであり;
Aは、-C1-C20アルキレン-、-CH2CH(OH)CH2-、-C5-C20シクロアルキレン、-C2-C20アルケニレン-、-C5-C10アリーレン-または-C5-C10アリーレン-(C1-C10アルキレン)-であって、これらは、置換されていないかまたは置換されており、直鎖または分枝鎖であり、-O、-S-および-NH-から選択される1以上のヘテロ原子で場合により中断されていてもよい]
で表されるベンジリデンマロネートの使用。
【請求項2】
R5、R6、R7、R8、R9およびR10がC1-C12アルキルである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
R1およびR2が、水素であるか、または、カルボキシレート残基、スルホネート残基およびアンモニウム残基から選択される可溶化基である、請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
ベンジリデンマロネートが、式(2)
【化2】

[式中、
R5およびR8は、請求項1で定義されているのと同様に定義され;および、
nは、1〜20の数である]
に対応する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
【請求項5】
R5およびR8が、互いに独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、2-メチルブチル、2-エチルヘキシル、SiMe3、CH2SiMe3、CH2CH2SiMe3、CH2CH2CH2SiMe3またはCH2CH2CH2Si(OSiMe3)2Meであり;および、
nが1である;
請求項4に記載の使用。
【請求項6】
R5およびR8が、メチル、エチル、2-メチルブチルまたは2-エチルヘキシルである、請求項5に記載の使用。
【請求項7】
R5とR8が同じ意味を有する、請求項4〜6のいずれか1項に記載の使用。
【請求項8】
式(2')で表される化合物を調製する方法であって、下記反応スキーム
【化3】

[ここで、
Xは、Cl、BrまたはIであり;および、
nは、請求項2で定義されているのと同様に定義される]
に従って、クネベナーゲル縮合(ステップ(a))においてマロネート(2a)をp-ヒドロキシベンズアルデヒド(2b)と反応させてフェノール中間体(2c)とすること、および、この中間体の2つの分子をジハロアルカン(2d)と反応させて化合物(2')とすること(ステップ(b))を含む、上記方法。
【請求項9】
式(2')で表される化合物を調製する方法であって、下記反応スキーム:
【化4】

に従って、クネベナーゲル縮合(ステップ(a))においてマロネート(2a)をp-ヒドロキシベンズアルデヒド(2b)と反応させてフェノール中間体(2c)とすること、および、この中間体の2つの分子をジハロアルカン(2d)で連結して化合物(2')とすること(ステップ(b))、および、アルコールR8OHとのエステル交換反応に付して化合物(2')とすること(ステップ(c))を含む、上記方法。
【請求項10】
式(2')で表される化合物を調製する方法であって、下記反応スキーム:
【化5】

に従って、p-ヒドロキシベンズアルデヒド(2b)の2分子をジハロアルカン(2d)と反応させて中間体(2e)を生成させること(ステップ(a))、および、次に、この中間体をマロネート(2a)とのクネベナーゲル縮合に付すこと(ステップ(b))を含む、上記方法。
【請求項11】
化粧品的に許容される担体または補助剤と一緒に、少なくとも1種の請求項1に記載の式(1)で表される化合物を含む、化粧品調製物。
【請求項12】
さらなるUV防護剤も含む、請求項11に記載の調製物。
【請求項13】
別のUVフィルターを安定化させるための、化粧品製剤中における請求項1で定義されているベンジリデンマロネート類の使用。
【請求項14】
式(2')
【化6】

[式中、R'5は、メチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、2-メチルブチル、2-エチルヘキシル、SiMe3、CH2SiMe3、CH2CH2SiMe3、CH2CH2CH2SiMe3またはCH2CH2CH2Si(OSiMe3)2Meである]
で表される化合物。

【公表番号】特表2011−517321(P2011−517321A)
【公表日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−550134(P2010−550134)
【出願日】平成21年3月4日(2009.3.4)
【国際出願番号】PCT/EP2009/052531
【国際公開番号】WO2009/112403
【国際公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】