説明

代謝型グルタミン酸受容体の正のアロステリック調節因子としての置換されたオキシジアゾール誘導体

本発明は、式(I)のオキサジアゾール誘導体[式中、B、P、Q、W、R1及びR2は明細書中に記載される]である新規化合物に関する。本発明の化合物は、中枢又は抹消神経系障害、並びにmGluR5受容体により調節されるほかの障害の予防又は治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【化1】

本発明は、代謝型受容体-サブタイプ5(mGluR5)の正のアロステリック調節因子として、式Iの新規化合物を提供する。当該化合物は、例えば認知低下、統合失調症における正及び負の両方の症状、並びに代謝型グルタミン酸受容体のmGluR5サブタイプが関与する他の様々な中枢又は抹消神経系障害などの中枢神経障害の治療又は予防に有用である。本発明はまた、mGluR5が関与する当該疾患の予防又は治療における医薬品及び医薬組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
哺乳動物の中枢神経系(CNS)において主要なアミノ酸伝達物質であるグルタミン酸は、イオンチャネル型のグルタミン酸受容体受容体-チャネル(iGluR、つまりNMDA、AMPA及びカイニン酸)及び代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)の活性化を通して興奮性シナプス神経伝達を媒介する。iGluRは、迅速な興奮伝達に寄与する(Nakanishiら、(1998) Brain Res. Rev., 26:230- 235)一方、mGluRは、シナプス効力を微調節することに寄与するさらに調節的な役割を有する。グルタミン酸は、長期増強電位(LTP)、つまり、学習と記憶ばかりでなく、心血管調節、知覚、及びシナプス可塑性の発達の基礎をなすと信じられている過程、などの多くの生理学的機能を発揮する。さらに、グルタミン酸は、特にグルタミン酸作動性の神経伝達の不均衡が生じる場合、種々の神経疾患及び精神疾患の病態生理学において重要な役割を果たす。
【0003】
mGluRは、7回膜貫通型Gタンパク質共役型受容体である。当該ファミリーの8個のメンバーは、その配列相同性及び薬理学的特性に従って3つの群(群I、II、及びIII)に分類される(Schoepp DDら、(1999) Neuropharmacology、38:1431-1476)。mGluRの活性化は、多様な細胞内応答を導き、そして種々の伝達カスケードの活性化を導く。mGluRのメンバーのなかで、mGluR5サブタイプが神経精神学的疾患において神経伝達物質の欠乏又は過剰量を平衡化させることについて高い関心がある。mGluR5は、群Iに属し、そしてその活性化は、Gタンパク質媒介性のメカニズムを通して細胞応答を開始する。mGluR5は、ホスホリパーゼCに結合し、そしてホスホイノシチドの加水分解及び細胞内カルシウム動態化を刺激する。
【0004】
mGluR5タンパク質は、シナプス後肥厚に隣接するシナプス後要素に局在することが示されてきており(Lujan Rら、(1996) Eur. J. Neurosci., 8:1488-500; Lujan Rら、(1997) J. Chem. Neuroanat., 13:219-41)、そしてシナプス前要素においてほとんど検出されない(Romano Cら、(1995) J. Comp. Neurol, 355:455-69)。mGluR5受容体は、その結果、神経伝達物質に対するシナプス後応答を調節することができるか又は神経伝達物質の放出を調節できる。
【0005】
CNSにおいて、mGluR5受容体は、主に大脳皮質、海馬、尾状核被殻、及び側坐核に豊富に存在する。これらの脳領域は、感情、動機付け過程、及び認知機能の多くの態様に関与することが示されてきたので、mGluR5調節因子は、治療上関心が高いと予測される。
【0006】
様々な潜在的な臨床適応症が、サブタイプ選択的mGluR調節因子の開発の標的であると示唆されてきた。これらは、てんかん、神経病及び炎症性疼痛、多くの精神病理学の障害(例えば、不安症及び統合失調症)、動作障害(例えば、パーキンソン病)、神経保護(脳卒中及び脳損傷)、偏頭痛及び中毒/薬剤依存症を含む(総説については、Brauner- Osborne Hら、(2000) J. Med. Chem., 43:2609-45; Bordi F及び Ugolini A. (1999) Prog. Neurobiol., 59:55-79; Spooren Wら、(2003) Behav. Pharmacol、14:257-77を参照のこと)。
【0007】
NMDA受容体機能低下により反映されるグルタミン酸作動性システムの機能低下が、統合失調症の推定の原因であるという仮説は、過去数年に渡り多くの支持を受けてきた(Goff及びCoyle JT (2001) Am. J. Psychiatry、158:1367-1377;総説として、Carlsson Aら、(2001) Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol、41:237-260)。グルタミン酸作動性神経伝達の機能低下が関与しているという証拠は、グルタミン酸受容体のNMDAサブタイプのアンタゴニストが、統合失調症の全ての症状並びに生理学的兆候、例えば前頭葉機能低下、プレパルス抑制の低下、皮質下のドーパミン放出の亢進、を再現することによって支持されている。さらに、臨床研究により、特定のコホートにおいてmGluR5アレル頻度が統合失調症と関連すること(Devon RSら、(2001) Mol. Psychiatry., 6:311-4)、並びに統合失調症の脳の皮質錐体細胞層においてmGluR5のメッセンジャーRNAの増加がみれられたということが示唆された(Ohnuma Tら、(1998) Brain Res. Mol. Brain Res., 56:207-17)。
【0008】
mGluR5が神経障害及び精神障害に関与することは、群IのmGluRのin vivo活性化が、mGluR5受容体の活性化を主に通して様々な脳領域においてNMDA受容体機能の増強を誘導するということを示す証拠により支持される(Mannaioni Gら、(2001) Neurosci., 21:5925-34; Awad Hら、(2000) J. Neurosci., 20:7871-7879; Pisani Aら、(2001) Neuroscience、106:579-87; Benquet Pら、(2002) J. Neurosci., 22:9679-86)。
【0009】
記憶過程におけるグルタミン酸の役割は、過去十数年間に確かに確立されてきた(Martin SJら、(2000) Annu. Rev. Neurosci., 23:649-711; Baudry M and Lynch G. (2001) Neurobiol. Learn. Mem., 76:284-297)。mGluR5ヌル突然変異体マウスは、学習及び記憶におけるmGluR5の役割を強く支持してきた。これらのマウスは、空間学習と記憶の両方のタスクにおいて選択的な低下を示し、そしてCA1 LTPの低下を示す(Luら、(1997) J. Neurosci., 17:5196-5205; Schulz Bら、(2001) Neuropharmacology、41 :1-7; Jia Zら、(2001) Physiol. Behav、73:793-802; Rodriguesら、(2002) J. Neurosci、22:5219-5229)。
【0010】
mGluR5がNMDA受容体媒介性の電流の増強に関連するという発見は、当該受容体のアゴニストが認知増強薬剤として有用であるばかりか、NMDA受容体機能を選択的に高めることにより作用する新規の抗精神病薬としても有用であるという可能性を高める。
【0011】
NMDARの活性化は、統合失調症に関連する神経回路におけるNMDARの機能低下を増強することができる。近年のin vivoデーターにより、mGluR5の活性化が認知低下並びに統合失調症における正及び負の両方の症状を治療する新規かつ効果的なアプローチでありうるということが強く示唆される(Kinney GGら、(2003) J. Pharmacol. Exp. Ther., 306(1):1 16-123)。
【0012】
mGluR5受容体は、その結果、精神障害及び神経障害用の潜在的な薬剤標的として考えられており、当該障害は、この関係で、不安障害、注意障害、摂食障害、気分障害、精神病、認知障害、人格障害、及び化学物質関連障害である治療可能な疾患を含む。
【0013】
mGluR5機能の現在の調節因子の多くは、グルタミン酸の構造アナログ、例えばキスカル酸又はフェニルグリシンとして開発された(Schoepp DDら、(1999) Neuropharmacology、38:1431-1476)。グルタミン酸結合部位に作用し、in vivoにおいて活性であり選択的であるmGluR5調節因子を開発することはかなり大変なことである。選択的調節因子を開発するための新たな道のりは、アロステリック・メカニズムを通して作用し、高度に保存されたオルソステリック(orthosteric)結合部位とは異なる部位に結合することにより受容体を調節する分子を同定することである。
【0014】
mGluRの正のアロステリック調節因子は、新規の医薬品として最近現れてきており、この魅力的な代替手段を提示する。このタイプの分子は、mGluR1、mGluR2、mGluR4、及びmGluR5について発見された(Knoflach Fら、(2001) Proc. Natl. Acad. Sci. U S A., 98:13402-13407; O'Brien JAら、(2003) MoI. Pharmacol., 64:731-40 ; Johnson Kら、(2002) Neuropharmacology、43:291; Johnson MPら、(2003) J. Med. Chem., 46:3189-92; Marino MJら、(2003) Proc. Natl. Acad. Sci. U S A., 100(23):13668-73; for a review see Mutel V (2002) Expert Opin. Ther. Patents、12:1-8; Kew JN (2004) Pharmacol. Ther., 104(3):233-44; Johnson MPら、(2004) Biochem. Soc. Trans., 32:881-7)。DFB及び関連分子は、in vitroにおいてmGluR5の正のアロステリック調節因子として記載されたが、低い効力しか有さなかった(O'Brien JAら、(2003) MoI. Pharmacol., 64:731-40)。ベンズアミド誘導体に特許付与され(WO 2004/087048; O'Brien JA (2004) J. Pharmacol. Exp. Ther., 309:568-77)、そして最近、アミノピラゾール誘導体がmGluR5の正のアロステリック調節因子として開示された(Lindsleyら、(2004) J. Med. Chem., 47:5825-8; WO 2005/087048)。アミノピラゾール誘導体の中で、CDPPBは、ラットの行動モデルにおいて抗精神病様効果を示した(Kinney GGら、(2005) J. Pharmacol. Exp. Ther., 313:199-206)。この報告は、mGluR5のアロステリック増強が抗精神病薬の開発に新たなアプローチを提供しうるという仮定と一致している。近年、mGluR5受容体の正のアロステリック調節因子の新たなシリーズが開示された(WO2005/044797)。アリールオキサジサゾールが開示された(WO 04/014902及びWO 04/014370);これらの化合物は、mGluR5受容体の負のアロステリック調節因子である。国際公開第WO 04/054973号は、アリールオキシオキサジアゾールをヒスタミンH3受容体アンタゴニストとして記載した。2-ピペリジニルアリールオキサジアゾールの別のクラスは、WO99/45006号に開示されている。これらの誘導体は、ロタマーゼ(rotamase)酵素阻害剤である。シクロプロピルオキサジアゾール化合物は、US 3966748に開示されている。
【0015】
具体的に開示された化合物のどれも、本発明の化合物と構造的に関連していない。
【発明の開示】
【0016】
本発明は、ヒトを含む哺乳動物において病気を治療又は予防する方法であって、当該治療又は予防が、mGluR5の正のアロステリック調節因子の神経調節効果により影響又は促進される、前記方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明に従って、一般式I:
【化2】

[式中、
Wは、(C5-C7)シクロアルキル、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル-(C1-C3)アルキル又は(C3-C7)ヘテロシクロアルケニル環を表し;
1及びR2は、独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、-(C1-C6)アルコキシを表し、又はR1及びR2は一緒になって、(C3-C7)シクロアルキル環、カルボニル結合C=O又は炭素二重結合を形成でき;
P及びQは、各々独立して選ばれ、そしてシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、以下の式:
【化3】

(基中、
3、R4、R5、R6、及びR7は、独立して水素、ハロゲン、-NO2、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル、アリール、-OR8、-NR89、-C(=NR10)NR89、-NR8COR9、NR8CO29、NR8SO29、-NR10CONR89、-SR8、-S(=O)R8、-S(=O)28、-S(=O)2NR89、-C(=O)R8、-C(=O)-O-R8、-C(=O)NR89、-(=NR8)R9、又はC(=NOR8)R9置換基であり;ここで場合により2個の置換基は、介在原子にまとめられて、二環ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環を形成し;ここで、各環が、場合により、1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O-(-C1-C3)アルキルアリール、-O-(C1-C3)アルキルヘテロアリール、-N((-C0-C6)アルキル)((C0-C3)アルキルアリール)又は-N((C0-C6)アルキル)((C0-C3-)アルキルヘテロアリール)基でさらに置換され;
8、R9、R10は各々独立して水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C3-C7)シクロアルキルアルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;これらのいずれも、場合により1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N(C0-C6-アルキル)2,-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7-)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基であり;
D、E、F、G及びHは独立して-C(R3)=、-C(R3)=C(R4)-、-C(=O)-、-C(=S)-、-O-、-N=、-N(R3)-又は-S-を表す)
で表されるアリール又はヘテロアリール基を指し;
Bは、単結合、-C(=O)-(C0-C2)アルキル-、-C(=O)-(C2-C6)アルケニル-、-C(=O)-(C2-C6)アルキニル-、-C(=O)-O-、-C(=O)NR8-(C0-C2)アルキル-、-C(=NR8)NR9-S(=O)-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2NR8-(C0-C2)アルキル-、C(=NR8)-(C0-C2)アルキル-、-C(=NOR8)-(C0-C2)アルキル-又は-C(=NOR8)NR9-(C0-C2)アルキル-を表し;
ここで、
8とR9は、独立して上で定義されるとおりであり;
任意のNはN-オキシドでありうる]
で表される新規の化合物、或いは当該化合物の医薬として許容される塩、水和物又は溶媒和物が提供される。
【0018】
本発明は、可能な立体異性体の両方を含み、そしてラセミ化合物のみならず、個々のエナンチオマーも同様に含む。
【0019】
誤解を避けるために、本明細書において、「(C1-C6)」は、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する炭素基を意味する。「(C0-C6)」は、0、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する炭素基を意味する。本明細書において「C」は炭素原子を意味する。
【0020】
上記定義において、「(C1-C6)アルキル」として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、ヘキシルなどの基が挙げられる。
【0021】
「(C2-C6)アルケニル」として、エテニル、1-プロペニル、アリル、イソプロペニル、1-ブテニル、3-ブテニル、4-ペンテニルなどの基が挙げられる。
【0022】
「(C2-C6)アルキニル」として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルなどが挙げられる。
【0023】
「ハロゲン」として、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
「シクロアルキル」は、場合により置換されるヘテロ原子を含まない炭素環を指し、単環、二環、及び三環の飽和炭素環、並びに融合環系を含む。このような融合環系は、環上に部分的または完全に不飽和である環、例えばベンゼン環を含むことができて、ベンゾ融合炭素環などの融合環系を形成する。シクロアルキルは、スピロ融合環系などの融合環系を含む。シクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、デカヒドロナフタレン、アダマンタン、インダニル、フルオレニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレンなどが挙げられる。
【0024】
「ヘテロシクロアルキル」は、O、N、Sから独立して選ばれる少なくとも1のヘテロ原子を含有する場合により置換される炭素環を指す。ヘテロシクロアルキルは、単環、二環、三環の飽和炭素環、並びに融合環系を含む。このような融合環系は、部分的又は完全に不飽和1の環、例えばベンゼン環を含むことができて、ベンゾ融合炭素環などの融合環系を形成する。ヘテロシクロアルキルの例として、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、テトラヒドロチオフェン、インドリン、イソキノリンなどが挙げられる。
【0025】
「アリール」として、(C6-C10)アリール基、例えばフェニル、1-ナフチル、2-ナフチルなどが挙げられる。
「アリールアルキル」として、(C6-C10)アリール-(C1-C3)アルキル基、例えばベンジル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、1-フェニルプロピル基、2-フェニルプロピル基、3-フェニルプロピル基、1-ナフチルメチル基、2-ナフチルメチル基などが挙げられる。
【0026】
「ヘテロアリール」は、酸素、窒素、又は硫黄から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含む5〜10員の複素環基を含み、フリル(フラン環)、ベンゾフラニル(ベンゾフラン環)、チエニル(チオフェン環)、ベンゾチオフェニル(ベンゾチオフェン環)、ピロリル(ピロール環)、イミダゾリル(イミダゾール環)、ピラゾリル(ピラゾール環)、チアゾリル(チアゾール環)、イソチアゾリル(イソチアゾール環)、トリアゾリル(トリアゾール環)、テトラゾリル(テトラゾール環)、ピリジル(ピリジン環)、ピラジニル(ピラジン環)、ピリミジニル(ピリミジン環)、ピリダジニル(ピリダジン環)、インドリル(インドール環)、イソインドリル(イソインドール環)、ベンゾイミダゾリル(ベンズイミダゾール環)、プリニル基(プリン環)、キノリル(キノリン環)、フタラジニル(フタラジン環)、ナフチリジニル(ナフチリジン環)、キノキサリニル(キノキサリン環)、シンノリル(シンノリン環)、プテリジニル(プテリジン環)、オキサゾリル(オキサゾール環)、イソオキサゾリル(イソオキサゾール環)、ベンズオキサゾリル(ベンズオキサゾール環)、ベンゾチアゾリル(ベンゾチアゾール環)、フラザニル(フラザン環)などの環を形成する。
【0027】
「ヘテロアリールアルキル」として、ヘテロアリール-(C1-C3-アルキル)基が挙げられ、ここでヘテロアリールの例は、上の定義に記載されるヘテロアリールと同じであり、例えば2-フリルメチル基、3-フリルメチル基、2-チエニルメチル基、3-チエニルメチル基、1-イミダゾリルメチル基、2-イミダゾリルメチル基、2-チアゾリルメチル基、2-ピリジルメチル基、3-ピリジルメチル基、1-キノリルメチル基などである。
【0028】
「溶媒和物」は、溶質(例えば、式Iの化合物)と溶媒により形成される様々な化学量論的複合体を指す。溶媒は、好ましくは水などの医薬として許容される溶媒であり;このような溶媒は、当該溶質の生物活性に影響を与えることはない。
【0029】
「場合により」は、次に記載される事象(単数又は複数)が、起こらなくとも起こってもよいことを意味し、そして起こった事象と起こっていない事象の両方を含む。
【0030】
「置換」という用語は、指定された置換基(単数又は複数)で置換されることを指し、他に記載がない限り、多重置換が許容される。
【0031】
本発明の好ましい化合物は、以下の式I-A:
【化4】

[式中、
1及びR2は、独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、-(C1-C6)アルコキシを表すか、又はR1及びR2は一緒になって、(C3-C7)シクロアルキル環、カルボニル結合C=O又は炭素二重結合を形成でき;
P及びQは、各々独立して選ばれ、そしてシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、以下の式:
【化5】

(基中、
3、R4、R5、R6、及びR7は独立して水素、ハロゲン、-NO2、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル、アリール、-OR8、-NR89、-C(=NR10)NR89、-NR8COR9、NR8CO29、NR8SO29、-NR10CONR89、-SR8、-S(=O)R8、-S(=O)28、-S(=O)2NR89、-C(=O)R8、-C(=O)-O-R8、-C(=O)NR89、-C(=NR8)R9、又はC(=NOR8)R9置換基であり;ここで場合により2個の置換基は、介在原子にまとめられて二環ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環を形成し;ここで、各環は、場合により、1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O-(-C1-C3)アルキルアリール、-O-(C1-C3)アルキルヘテロアリール、-N((-C0-C6)アルキル)((C0-C3)アルキルアリール)又は-N((C0-C6)アルキル)((C0-C3-)アルキルヘテロアリール) 基でさらに置換され;
8、R9、R10は各々独立して水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C3-C7)シクロアルキルアルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1−C6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;これらのいずれも、場合により1〜5個の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N(C0-C6-アルキル)2、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7-)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基で置換され;
D、E、F、G及びHは、独立して-C(R3)=、-C(R3)=C(R4)-、-C(=O)-、-C(=S)-、-O-、-N=、-N(R3)-又は-S-を表す)
で表されるアリール又はヘテロアリール基を指し、
Bは、単結合、-C(=O)-(C0-C2)アルキル-、-C(=O)-(C2-C6)アルケニル-、-C(=O)-(C2-C6)アルキニル-、-C(=O)-O-、-C(=O)NR8-(C0-C2)アルキル-、-C(=NR8)NR9-S(=O)-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2NR8-(C0-C2)アルキル-、C(=NR8)-(C0-C2)アルキル-、-C(=NOR8)-(C0-C2)アルキル-又は-C(=NOR8)NR9-(C0-C2)アルキル-を表し;
ここで、R8及びR9は、独立して上で定義されたとおりであり;
Jは、単結合、-C(R11)(R12)、-O-、-N(R11)-又は-S-を表し;
ここで、R11、R12は独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;これらのいずれも、場合により1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O(C0-C6)アルキル、-O(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N((C0-C6)アルキル)((C0-C6)アルキル)、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基で置換され;
任意のNはN-オキシドでありうる]
で表される化合物、或いは当該化合物の医薬として許容される塩、水和物又は溶媒和物である。
【0032】
本発明は、可能な立体異性体の両方を含み、そしてラセミ化合物ばかりでなく、個々のエナンチオマーも同様に含む。
【0033】
本発明のより好ましい化合物は、以下の式I-B:
【化6】

[式中、
P及びQは、各々独立して選択され、そしてシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、以下の式:
【化7】

(式中、
3、R4、R5、R6、及びR7は独立して水素、ハロゲン、-NO2、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル、アリール、-OR8、-NR89、-C(=NR10)NR89、-NR8COR9、NR8CO29、NR8SO29、-NR10CONR89、-SR8、-S(=O)R8、-S(=O)28、-S(=O)2NR89、-C(=O)R8、-C(=O)-O-R8、-C(=O)NR89、-C(=NR8)R9、又はC(=NOR8)R9置換基であり;ここで場合により2個の置換基は介在原子にまとめられて、二環ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環を形成し;ここで各環は、場合によりさらに1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O-(-C1-C3)アルキルアリール、-O-(C1-C3)アルキルヘテロアリール、-N((-C0-C6)アルキル)((C0-C3)アルキルアリール)又は-N((C0-C6)アルキル)((C0-C3-)アルキルヘテロアリール)基でさらに置換され;
8、R9、R10は各々独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;このいずれかは、場合により、1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N(C0-C6-アルキル)2、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7-)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基で置換され;
D、E、F、G及びHは、独立して-C(R3)=、-C(R3)=C(R4)-、-C(=O)-、-C(=S)-、-O-、-N=、-N(R3)-又は-S-を表す)
で表されるアリール又はヘテロアリール基を指し、
Jは、単結合、-C(R11)(R12)、-O-、-N(R11)-又は-S-を表し;
ここで、R11、R12は独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;これらのいずれかは、場合により1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O(C0-C6)アルキル、-O(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N((C0-C6)アルキル)((C0-C6)アルキル)、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基で置換され;
任意のNはN-オキシドでありうる]
で表される化合物、或いは当該化合物の医薬として許容される塩、水和物又は溶媒和物である。
【0034】
本発明は、可能な立体異性体の両方を含み、そしてラセミ化合物ばかりでなく、個々のエナンチオマーも同様に含む。
【0035】
特に好ましい化合物は、以下の:
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-{(R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチルアミノ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-メタノン、
{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
【0036】
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(4-フルオロ-フェニル)-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[l,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
【0037】
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
【0038】
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(3,5-ジメチル-イソオキサゾール-4-イル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(2-フルオロ-ピリジン-4-イル)-メタノン、
【0039】
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(S)-(3,4-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(S)-(3,4-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
【0040】
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-メタノン、
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,3,4-トリフルオロ-フェニル)-メタノン、
(2,6-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,5-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,3-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノンである。
【0041】
本発明は、式Iの化合物の医薬として許容される酸添加塩又は医薬として許容される担体又は賦形剤に関する。
【0042】
本発明は、ヒトを含む哺乳動物において病気を治療又は予防する方法であって、その治療又は予防が、mGluR5アロステリック調節因子及び特に正のアロステリック調節因子の神経調節効果により影響されるか又は促進される、前記方法に関する。
【0043】
本発明は、添付の特許請求の範囲に規定されているように、末梢性及び中枢神経系障害、例えば抵抗性又は依存性、不安症、うつ病、精神障害、例えば精神病、炎症性又は神経因性疼痛、記憶機能障害、アルツハイマー病、虚血、薬物乱用、及び薬物中毒の治療又は予防に有用な方法に関する。
【0044】
本発明は、単位用量あたり約0.01〜1000mgの活性成分を提供する医薬組成物に関する。組成物は、任意の適切な経路:例えば、カプセル又は錠剤の形態で経口により、注射溶液の形態で非経口的に、軟膏剤又はローションの形態で局所的に、点眼薬の形態で眼に、坐剤の形態で直腸から投与されてもよい。
【0045】
本発明の医薬製剤は、当該技術分野において慣用される方法により製造されてもよい。使用される医薬組成物の性質は、所望の投与経路に依存するであろう。一日の総用量は、通常約0.05〜2000mgの範囲である。
【0046】
合成方法
一般式Iの化合物は、以下の合成スキームにより部分的に記載される有機合成の技術において知られている方法により製造することができる。以下に記載されるスキームの全てにおいて、感受性又は反応性である基についての保護基は、化学の一般原則に従って必須である場合に使用されることがよく理解されよう。保護基は、有機合成の標準方法に従って操作される(Green T. W.及び Wuts P.G.M. (1991) Protecting Groups in Organic Synthesis、John Wiley et Sons)。これらの基は、当業者に自明である方法を用いて化合物合成の都合のよい段階で取り除かれる。製造方法の選別、並びに反応条件、及びその実行順序は、式Iの化合物の製造に対応するであろう。
【0047】
式Iの化合物はエナンチオマーの混合物として表されてもよく、当該混合物は、個々の純粋なR又はS-エナンチオマーに分離されてもよい。例えば、式Iの化合物の特定のエナンチオマーが望ましい場合、不斉合成により製造されてもよいし、又はキラル補助基を用いた誘導体化により製造されてもよい。ここで、得られたジアステレオ混合物を分離し、そして当該補助基を切断して、純粋な所望されるエナンチオマーを提供する。或いは、分子がアミノ基などの塩基性官能基又はカルボキシル基などの酸性官能基を含む場合、この分離は、光学活性な酸と式Iの化合物の塩を様々な溶媒から分画結晶化することによりうまく行われてもよいし、又は文献に知られている他の方法、例えばキラルカラムクロマトグラフィーにより行われてもよい。最終生成物、中間体、又は開始物質の分離は、Eliel E.L., Wilen S.H.及びMander L.N. (1984) 「Stereochemistry of Organic Compounds、Wiley - Interscience」により記載されるように当該技術分野に知られている適切な方法のいずれかにより行われてもよい。
【0048】
式Iの複素環化合物の多くは、当該技術分野に周知の合成経路を用いて製造することができる(Katrizky A.R. 及び Rees CW. (1984) Comprehensive Heterocyclic Chemistry、Pergamon Press)。
【0049】
標準技術、例えば抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留などの標準技術を用いて当該反応からえた生成物を単離及び精製できる。
【0050】
式Iの化合物[式中、Wは、3置換ピペリジン環である]は、スキーム1に記載される合成順序に従って調製されうる。
ここで、
P及びQは、各々独立して、上記のアリール又はへテロアリールであり、
Bが、-C(=O)-(C0-C2)アルキル-;-S(=O)2-(C0-C2)アルキル-を表す。
【0051】
以下に記載されるオキサジアゾール環は、当該技術分野に周知の合成経路に従って調製される(Katrizky A.R. and Rees CW. (1984) Comprehensive Heterocyclic Chemistry, Pergamon Press)。
【化8】

【0052】
開始ニトリル誘導体は、スキーム1に概説されるように対応するN-保護ニペコチン酸から開始して、2段階で調製できる。N-保護ニペコチン酸の対応する一級アミドへの変換は、カルボン酸を適切な活性化試薬で活性化し、次にアンモニアと反応させることにより行うことができる。例えば、具体的な方法では、カルボン酸は、適切な溶媒(例えばアセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフランなど)の中に溶解され、そして適切な活性試薬、例えばカルボニルジイミダゾール、クロロギ酸エチルなどを、0℃〜室温の範囲で加える。ある場合、適切な有機塩基、例えばトリエチルアミン又はジイソプロピルエチルアミンの添加が必須でありうる。次に、反応混合液を0℃〜室温の範囲で、10分から最大1時間の範囲で攪拌し、そしてアンモニア(ガス)又は濃アンモニア水を加える。一般的に反応は、約1時間〜12時間の範囲のあいだ室温で進行する。
【0053】
一級アミドを、適切な溶媒(例えばアセトニトリル、ピリジンなど)中で、又は溶媒なしで、オキシ塩化リン、塩化チオニルなどの適切な脱水剤と反応させる。一般的に、3時間〜1晩の間、室温〜溶媒の還流温度の温度で反応を進行させる。
【0054】
ニトリル誘導体を適切な溶媒(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール)中で、中性又は塩基性条件、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピル-エチルアミン、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムの下でヒドロキシルアミンと反応させる。約1時間〜最大48時間の範囲の時間のあいだ、70℃〜最大80℃の範囲の温度に室温からゆっくりと暖めることにより、一般的に反応が進行する(例えば、Lucca, George V. De; Kim, Ui T.; Liang, Jing; Cordova、Beverly; Klabe, Ronald M.ら、; J.Med.Chem.; EN; 41; 13; 1998; 2411-2423, Lila, Christine; Gloanec, Philippe; Cadet, Laurence; Herve, Yolande; Founder, Jean ら、; Synth.Commun.; EN; 28; 23; 1998; 4419-4430 そして、 Sendzik, Martin; Hui, Hon C; Tetrahedron Lett.; EN; 44; 2003; 8697-8700並びに中性条件下についてそこでの参考文献を参照のこと)。
【0055】
置換アミドキシム誘導体は、スキーム1に概説されるアプローチを用いてアシル-アミドオキシム誘導体に変換されてもよい。スキーム1において、PG1は、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、ベンジルなどのアミノ保護基である。カップリング反応は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン)中で、適切な塩基、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピル-エチルアミンなどの存在下で、EDCI(1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド)、DCC(N,N'-ジシクロヘキシル-カルボジイミド)などの有機合成の分野で知られているカップリング試薬により行われてもよい。一般的に、HOBT(ヒドロキシ-ベンゾトリアゾール)、HOAT(1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール)などの共触媒は、反応混合液中に存在してもよい。当該反応は、一般的に、室温〜60℃の範囲の温度で、約2時間〜12時間の範囲の時間を含んで進行して、中間体であるアシル-アミドキシムを生成する。環化反応は、約2時間〜18時間の範囲の温度で、約80℃から約150度の温度範囲で熱的に影響されてもよい(例えば、Suzuki, Takeshi; Iwaoka, Kiyoshi; Imanishi, Naoki; Nagakura, Yukinori; Miyata, Keijiら、; Chem.Pharm.Bull; EN; 47; 1; 1999; 120 - 122を参照のこと)。環化反応は、約2時間〜5時間の範囲の時間のあいだ、約80℃〜約150℃の範囲の温度にマイクロ波の照射下で加熱することにより行われてもよい。当該反応からの生成物は、標準技術、例えば抽出、クロマトグラフィー、結晶化、蒸留などを行うことにより単離及び精製できる。
【0056】
次に、保護基PG1は、標準方法を用いて取り除かれる。スキーム1において、Bは上で定義されるとおりであり、Xはハロゲン又は水酸基であり;例えばピペリジン誘導体は、当業者に自明である方法を用いて、アリール又は塩化ヘテロアリールと反応される。当該反応は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン)中のトリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ピリジンなどの塩基により促進されてもよい。一般的に、当該反応は、約4〜12時間の範囲の時間をかけて反応温度を0℃から室温にゆっくり暖めることにより一般的に行われる。
XがOHである場合、カップリング反応は、有機合成の分野に知られているカップリング試薬、例えばEDCI(1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド)、DCC(N,N'-ジシクロヘキシル-カルボジイミド)などにより、又は適切な溶媒(例えばテトラヒドロフラン、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン)中で、トリエチルアミン、ジイソプロピル-エチルアミンなどの適切な塩基の存在下で、ポリマー支持カップリング試薬、例えばポリマー支持カルボジイミド(PS-DCC、例えば、Argonaut Technologies)により促進される。典型的に、共触媒、例えばHOBT(1-ヒドロキシ-ベンゾトリアゾール)、HOAT(1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール)などが反応混合液中に存在してもよい。当該反応は、典型的に、約2時間〜約12時間の範囲の間、室温で進行する。
【0057】
本来的に塩基性である式Iの化合物は、無機及び有機酸との様々な異なる医薬として許容される塩を形成できる。これらの塩は、適切な有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、又はイソプロパノール中において、実質的に等しい量の選択されたミネラル又は有機酸で塩基性化合物を処理することにより容易に製造できる(Stahl P.H., Wermuth C. G., Handbook of Pharmaceuticals Salts, Properties, Selection and Use, Wiley, 2002を参照のこと)。
【0058】
以下の非限定的な実施例は、本発明を説明することを意図する。例示された化合物について与えられた物理データーは、これらの化合物の割り当てられた構造に一致する。
【実施例】
【0059】
他に記載がない限り、全ての開始物質は、販売元から得ることができ、そしてさらに精製することなく用いられる。
具体的に、以下の省略語が実施例及び本明細書の全体において使用される。
【0060】
【表1】

【0061】
塩類溶液についての全ての記載は、NaClの飽和水溶液を指す。他に記載がない限り、全ての温度は℃(摂氏)で表現される。全ての反応は、他に記載がない限り室温で不活性雰囲気下で行われる。
1H NMRスペクトルは、Brucker500MHz又はBrucker300MHzで記録した。化学シフトは、100万分の1(ppm、δ単位)で表現される。カップリング定数は、へルツ(Hz)の単位である。分離パターンとして見かけ上の多重度を記載し、そしてs(一重線)、d(二重線)、t(三重線)、q(四重線)、q(五重線)、m(多重線)と記す。
【0062】
LCMSを以下の条件の下で記録した:
方法 A) Waters Alliance 2795 HT Micromass ZQ. カラム:Waters XTerra MS C18(50×4.6mm、2.5μm)。流速1ml/分、移動相: A相=水:CH3CN(95:5)+0.05%のTFA、B相=水:CH3CN(5:95)+0.05%のTFA。
0〜1分(A:95%、B:5%)、1〜4分(A:0%、B:100%)、4〜6分(A:0%、B:100%)、6〜6.1分(A:95%、B:5%)。T=35℃;UV検出:Waters Photodiode array 996、200〜400nm。
【0063】
方法 B) Waters Alliance 2795 HT Micromass ZQ。カラム:Waters XTerra MS C18(50×4.6mm、2.5μm)。流速1.2ml/分。移動層:A相=水:CH3CN(95:5)+0.05%TFA、B相=水:CH3CN(5:95)+0.05%TFA。
0〜0.8分(A:95%、B:5%)、0.8〜3.3分(A:0%、B:100%)、3.3〜5分(A:0%、B:100%)、5〜5.1分(A:95%、B:5%)。T=35℃;UV検出:Waters Photodiodeアレイ996、200〜400nm。
【0064】
方法 C) Waters Alliance 2795 HT Micromass ZQ。カラム:Waters Symmetry C18(75×4.6mm、3.5μm)。流速1ml/分。移動相:A相=水:CH3CN(95:5)+0.05%TFA、B相=水:CH3CN(5:95)+0.05%TFA。
0〜0.1分(A:95%、B:5%)、1〜11分(A:0%、B:100%)、11〜12分(A:0%、B:100%)、12〜12.1分(A:95%、B:5%)。T=35℃;UV検出:Waters Photodiodeアレイ996、200〜400nm。
【0065】
方法 D) Waters Alliance2795 HT Micromass ZQ。カラム:Waters Symmetry C18(75×4.6mm、3.5μm)。流速1.5ml/分。移動相:A相=水:CH3CN(95:5)+0.05%TFA、B相=水:CH3CN(5:95)+0.05%TFA。
0〜0.5分(A:95%、B:5%)、0.5〜7分(A:0%、B:100%)、7〜8分(A:0%、B:100%)、8〜8.1分(A:95%、B:5%)。T=35℃;UV検出:Waters Photodiodeアレイ996、200〜400nm。
【0066】
方法 E):Pump515、2777 Sample Manager、Micromass ZQ Single quadrupole(Waters)。カラム:3.5μmSunFireRP C-18(Waters)が充填された2.1×50mmステンレス鋼;流速0.25ml/分。分割比、MS:廃液(1:4)。移動相:A相=水:アセトニトリル(95:5)+0.1%TFA、B相=水:アセトニトリル(5:95)+0.1%TFA。
0〜1.0分(A:98%、B:2%)、1.0〜5.0分(A:0%、B:100%)、5.0〜9.0分(A:0%、B:100%)、9.1〜12分(A:98%、B:2%);UV検出波長254nm;注入体積:5μl
【0067】
方法F) Waters Alliance 2795HT MicromassZQ。カラム:WatersXTerraMSC18(50×4.6mm、2.5μm)。流速1.2ml/分。移動相:A相=水:CH3CN(95:5)+0.05%TFA、B相=水:CH3CN(5:95)+0.05%TFA。
0〜0.5分(A:90%、B:10%)、0.5〜3.5分(A:0%、B:100%)、3.5〜5.5分(A:0%、B:100%)、5.5〜5.51分(A:90%、B:10%)。T=35℃;UV検出:Waters Photodiodeアレイ996、200〜400nm。
【0068】
方法G):Pump1525u(Waters)、2777Sample Manager、MicromassZQ2000 Single quadrupole(Waters);PDA検出器:2996(Waters)。カラム:3.0μmのLunaC18を充填された2.1×30mmステンレス鋼;流速0.25ml/分。分割比、MS:廃液(1:4);移動相:A相=水:アセトニトリル(95:5)+0.1%TFA、B相=水:アセトニトリル(5:95)+0.1%TFA。
0〜1.5分(A:98%、B:2%)、1.0〜8.0分(A:0%、B:100%)、8.0-11.0分(A:0%、B:100%)、11.1-13分(A:98%、B:2%);UV検出波長254nm;注入体積5μl。
【0069】
方法 H) UPLCシステム:Waters Acquity、MicromassZQ2000 Single quadrupole(Waters)。カラム:1.7μmAcquity UPLC-BEHで充填された2.1×50mmのステンレス鋼;流速0.40ml/分;移動相:A相=水:アセトニトリル(95:5)+0.1%TFA、B相=水:アセトニトリル(5:95)+0.1%TFA。
0〜0.25分(A:98%、B:2%)、0.25〜4.0分(A:0%、B:100%)、4.0〜5.0分(A:0%、B:100%)、5.1〜6分(A:98%、B:2%);UV検出波長254nm。
【0070】
方法 I) HPLCシステム:Waters Acquity、MS検出器:WatersZQ2000。カラム:Acquity UPLC-BEHC18、50×2.1mm×l.7μm;流速0.4ml/分;移動相:A相=水:アセトニトリル(95:5)+0.1%TFA、B相=水:アセトニトリル(5:95)+0.1%TFA。
0〜0.25分(A:98%、B:2%)、0.25〜4.0分(A:0%、B:100%)、4.0〜5.0分(A:0%、B:100%)、5.1〜6分(A:98%、B:2%);UV検出波長254nm。
【0071】
方法 L):HPLCシステム:Waters Acquity、MS検出器:WatersZQ2000。カラム:Acquity UPLC-BEH C18 50×2.1mm×1.7μm;流速0.3ml/分;移動相:A相=水:アセトニトリル(95:5)+0.1%TFA、B相=水:アセトニトリル(5:95)+0.1%TFA。
0〜0.5分(A:98%、B:2%)、2.0分(A:20%、B:80%)、6.0分(A:0%、B:100%)、6.0-9.5分(A:0%、B:100%)、9.6分(A:98%、B:2%)、9.6〜11.0分(A:98%、B:2%);UV検出波長254nm。
【0072】
方法 M) Waters Alliance 2795 HT Micromass ZQ。カラム:WatersSymmetryC18(75×4.6mm、3.5μm)。流速1.5ml/分、移動相:A相=水:CH3CN(95:5)+0.05%TFA、B相=水:CH3CN(5:95)+0.05%TFA。
0〜2分(A:95%、B:5%)、6分(A:0%、B:100%)、6〜8分(A:0%、B:100%)、8〜8.1分(A:95%、B:5%)。T=35℃;UV検出:Waters Photodiodeアレイ996、200〜400nm。
【0073】
方法 N) UPLCシステムWaters Acquity、MicromassZQ2000Single quadrupole(Waters).カラム:1.7μmAcquityUPLC-BEHを充填された2.1×50mmステンレス鋼;流速0.50ml/分;移動相:A相=水:アセトニトリル(95:5)+0.05%TFA、B相=水:アセトニトリル(5:95)+0.05%TFA。
0〜0.1分(A:95%、B:5%)、1.6分(A:0%、B:100%)、1.6〜1.9分(A:0%、B:100%)、2.4分(A:95%、B:5%);UV検出波長254nm。
【0074】
全ての質量スペクトルを、エレクトロスプレーイオン化(ESI)モードの下で得た。
【0075】
0.25mmのMacherey‐Nagel シリカゲル・プレート(60F‐2254)上で薄層クロマトグラフィーし、UV光で可視化することにより多くの反応をモニターした。フラッシュカラムクロマトグラフィーを、シリカゲル上で行った(220〜440メッシュ、Fluka)。
Buchi B‐540装置上で融点を決定した。
【0076】
実施例1
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化9】

【0077】
1(A). (S)-3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
トリエチルアミン(1.21mL、8.72mmol)次にクロロギ酸エチル(0.8mL、8.30mmol)を0℃で窒素雰囲気下において(S)-1-Boc-ピペリジン-3-カルボン酸(2g、8.72mmol)を含むクロロホルム(40mL)の溶液に滴下して加えた。0℃で10分間攪拌後、NH3(ガス)を1時間溶液にバブリングした。次に反応混合液を室温で3時間攪拌し、5%NaHCO3(aq)を加え、そして相を分離した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で蒸発させて表題の化合物を与えた。当該化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量(quantitative);LCMS(RT):3.31分(方法A);MS(ES+)はm/z:229.0を与えた。
【0078】
1(B). (S)-3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル・エステル
オキシ塩化リン(812μL、8.72mmol)を、窒素雰囲気下で0℃において(S)-3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(2g、8.72mmol)を含むピリジン(20mL)の溶液に滴下して加えた。一晩室温で攪拌した後に、酢酸エチルを加え、そして溶液を10%HClで洗浄し(2回)した。相を分離し、そして有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で乾燥するまで蒸発させた。表題の化合物を、更に精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):4.48分(方法A);MS(ES+)はm/z:211.1を与えた。
【0079】
1(C). (S)-3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
(S)-3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.8g、8.72mmol)及び水性ヒドロキシルアミン(水中に50%、2.1mL、34.88mmol)を含むエタノール(20mL)を2時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発させて、表題の化合物を得た。当該化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):2.71分(方法A);MS(ES+)はm/z:244.0を与えた。
【0080】
1(D). (S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
(S)-3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(500mg、2.05mmol)、4-フルオロ安息香酸(0.288g、2.05mmol)、HOBT(0.277g、2.05mmol)、EDCI.HCl(0.590g、3.08mmol)及び乾燥トリエチルアミン(0.571mL、4.1mmol)を含む乾燥ジオキサン(5mL)の混合液を室温で20時間窒素雰囲気下で攪拌した。反応混合液を次に2時間還流し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を水(40ml)及び酢酸エチル(40ml)で希釈し、相を分離し、そして有機相を水(40ml、2回)、1NのNa2CO3(40mL、2回)、そして塩類溶液で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で取り除いて、フラッシュクロマトグラフィーにより精製された残渣を与え(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、9:1)て、純粋な表題の化合物を与える(161 mg)。
収率:23%;LCMS(RT):6.65分(方法A);MS(ES+)は、m/z:348.0を与えた。
【0081】
1(E). (S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド
(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(0.160g、0.46mmol)を含むジクロロメタン(5mL)、1.5mLの4N・HCl(ジオキサン溶液)を0℃で加え、そして反応混合液を室温におき、そして1.5時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、表題の化合物を白色固体として与える。当該化合物をさらに精製することなく次のステップで用いる。
収率:定量;LCMS(RT):3.03分(方法A);MS(ES+)は、m/z:248.0を与えた。
【0082】
1(F). (4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(114mg、0.46mmol)を含む乾燥ジクロロメタン(10mL)の懸濁液に、トリエチルアミン(128μL、0.92mmol)及び4-フルオロ塩化ベンゾイル(65μL、0.55mmol)を0℃で滴下して加えた。反応混合液を室温に暖め、そして窒素雰囲気下で2時間攪拌した。溶液を次に水(5ml)で処理し、そして相を分離した。有機相を1N・HCl(10mL、2回)、5%NaHCO3(10mL、2回)で順次洗浄し、次にNa2SO4で乾燥し、そして減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、7:3)で精製して純粋な表題の化合物(79mg)を白色固体として与えた。
収率: 47%;mp=157〜160℃;[α]D20 =+65.4°(c=0.4、MeOH);LCMS(RT):7.54分(方法E);MS(ES+)はm/z:370.1を与えた。
【0083】
【化10】

【0084】
実施例2
(4-フルオロ-フェニル)-{(R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化11】

【0085】
2(A).(R)-3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル・エステル
トリエチルアミン(304μL、2.18mmol)及び次にクロロギ酸エチル(0.22mL、2.29mmol)を0℃で減圧下において(R)-1-Boc-ピペリジン-3-カルボン酸(0.5g、2.18mmol)を含むクロロホルム(10mL)の溶液に滴下して加えた。10分間0℃で攪拌後、NH3(ガス)を溶液に1時間バブリングした。次に反応混合液を室温で3時間攪拌し、5%NaHCO3(aq)を加え、そして相を分離した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で蒸発させて、表題の化合物を与えた。当該化合物を、さらに精製することなく次のステップで用いた。収率:定量;LCMS(RT):3.31分(方法A);MS(ES+)は、m/z:229.0を与えた。
【0086】
2(B). (R)-3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル・エステル
オキシ塩化リン(203μL、2.18mmol)を、窒素雰囲気下で0℃にて(R)-3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル・エステル(0.5g、2.18mmol)を含むピリジン(10mL)の溶液に滴下して加えた。一晩室温で攪拌後、酢酸エチルを加え、そして溶液を10%HCl(2回)で洗浄した。当該相を分離し、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で乾燥するまで蒸発させた。
表題の化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):4.48分(方法A);MS(ES+)は、m/z:211.1を与えた。
【0087】
2(C). (R)-3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
(R)-3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(457g、2.18mmol)及び水性ヒドロキシルアミン(水中に50%、0.534mL、8.72mmol)を含むエタノール(10mL)の溶液を2時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発させて、さらに精製することなく次のステップで使用される表題の化合物を与えた。
収率:80%;LCMS(RT):2.71分(方法A);MS(ES+)は、m/z:244.0を与えた。
【0088】
2(D). (R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
(R)-3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(423mg、1.74mmol)、4-フルオロ安息香酸(0.244g、1.74mmol)、HOBT(235mg、1.74mmol)、EDCI.HCl(500mg、2.61mmol)及び乾燥トリエチルアミン(0.485mL、3.48mmol)を含む乾燥ジオキサン(5mL)の混合物を窒素雰囲気下で、室温で20時間攪拌して維持した。反応混合液を次に2時間攪拌し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を水(40ml)及び酢酸エチル(40ml)で希釈し、相を分離し、そして有機相を水(40ml、2回)、1N・Na2CO3(40ml、2回)、そして塩類溶液で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で取り除いて残渣を与えた。当該残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル9:1)により精製して、純粋な表題の化合物を与えた(263mg)。
収率:44%;LCMS(RT):6.65分(方法A);MS(ES+)は、m/z:348.0を与えた。
【0089】
2(E). (R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド
(R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(100mg、0.29mmol)を含むジクロロメタン(5mL)の溶液に1mlの4N・HCl(ジオキサン溶液)を0℃で加え、そして反応混合液を室温に暖め、そして1.5時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、表題の化合物を白色固体として与え、当該化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。収率:定量;LCMS(RT):3.03分 (方法A);MS(ES+)はm/z:248.0を与えた。
【0090】
2(F). (4-フルオロ-フェニル)-{(R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
(R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(71mg、0.29mmol)を含む乾燥ジクロロメタン(5mL)の懸濁液に、トリエチルアミン(0.121mL、0.87mmol)及び4-フルオロ塩化ベンゾイル(41μL、0.35mmol)を0℃で滴下して加えた。反応混合液を室温に暖め、そして2時間窒素雰囲気下で攪拌した。次に溶液を水で処理し(5ml)、そして相を分離した。有機相を1N・HCl(10ml、2回)、5%NaHCO3(10mL、2回)で洗浄し、次にNa2SO4で乾燥し、そして減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、7:3)により精製して、純粋な表題の化合物(79mg)を白色固体として与えた。
収率:51%;mp=120〜123℃;[α]D20=-76.38°(c=0.7、MeOH);LCMS(RT):7.17分(方法E);MS(ES+)は、m/z:370.1を与えた。
【0091】
【化12】

【0092】
実施例3
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化13】

【0093】
3(A). 3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
トリエチルアミン(0.96mL、6.89mmol)そして次にクロロギ酸エチル(0.69mL、7.23mmol)を窒素雰囲気下で0℃にて1-Boc-ピペリジン-3-カルボン酸(1.58g、6.89mmol)を含むクロロホルム(10mL)の溶液に滴下して加えた。10分間0℃で攪拌後、NH3(気体)を当該溶液に1時間通気した。次に反応混合液を室温で3時間攪拌し、5%NaHCO3(aq)を加え、そして相を分離した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で蒸発させて、表題の化合物を与えた。当該化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):3.31分(方法A);MS(ES+)は、m/z:229.0を与えた。
【0094】
3(B). 3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル・エステル
オキシ塩化リン(0.64mL、6.89mmol)を窒素雰囲気下で0℃にて3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル・エステル(1.58g、6.89mmol)を含むピリジン(15mL)の溶液に滴下して加えた。一晩室温で攪拌後に、酢酸エチルを加え、そして溶液を10%HClで洗浄した(2回)。相を分離し、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で乾燥するまで蒸発させた。表題の化合物を、さらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):4.48分(方法A);MS(ES+)はm/z:211.1を与えた。
【0095】
3(C). 3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.4g、6.89mmol)及び水性ヒドロキシルアミン(水中に50%、1.7mL、27.5mmol)を含むエタノール(15mL)を2時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発させて、表題の化合物を得た。当該化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。収率:定量;LCMS(RT):2.71分(方法A);MS(ES+)は、m/z:244.0を与えた。
【0096】
3(D). 3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(1g、4.1mmol)、2-フルオロ安息香酸(574mg、4.1mmol)、HOBT(554mg、4.1mmol)、EDCI.HCl(1.18g、6.15mmol)及び乾燥トリエチルアミン(1.14mL、8.2mmol)を含む乾燥ジオキサン(15mL)を窒素雰囲気下で室温にて20時間攪拌を維持した。反応混合液を次に2時間還流し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を水(40ml)及び酢酸エチル(40ml)で希釈し、相を分離し、そして有機相を水(40mL、2回)、1N・Na2CO3(40mL、2回)、そして塩類溶液で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で蒸発させて残渣を得た。当該残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、9:1)により精製して純粋な表題の化合物(524mg)を与えた。
収率:35%;LCMS(RT):6.48分(方法A);MS(ES+)はm/z:370.0を与えた。
【0097】
3(E). 3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド
3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(0.524g、1.5mmol)を含むジクロロメタン(5mL)の溶液に、1.5mLの4N・HCl(ジオキサン溶液)を0℃で加え、そして反応混合液を室温に暖め、そして1.5時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、表題の化合物を白色固体として与える。当該化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):2.84分(方法A);MS(ES+)は、m/z:248.0を与えた。
【0098】
3(F). (3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(51mg、0.21mmol)を含む乾燥ジクロロメタン(5ml)の懸濁液に、トリエチルアミン(88μL、0.63mmol)及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイル(65μL、0.55mmol)を0℃で滴下して加えた。反応混合液を室温に暖め、そして2時間窒素雰囲気下で攪拌した。次に溶液を水(5ml)で処理し、そして層を分離した。有機相を1N・HCl((10ml、2回)、5%NaHCO3(10mL、2回)で順次洗浄し、次にNa2SO4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、7:3)、純粋な表題の化合物(79mg)を白色固体として与えた。
収率:47%;mp=80〜83℃;LCMS(RT):7.64分(方法E);MS(ES+)は、m/z:388.1を与えた。
【化14】

【0099】
実施例4
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化15】

【0100】
当該化合物を実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例3(E)に記載されるように調製)及び2,4-ジフルオロベンゾイル・クロリドを用いて製造した。最終化合物の精製を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt、ヘキサン、5:5)。
収率:定量(白色粘性固体);LCMS(RT):7.62分(方法E);MS(ES+)は、m/z: 388.1を与えた。
【0101】
【化16】

【0102】
実施例5
(4-フルオロ-2-メチルアミノ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化17】

【0103】
3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(51mg、0.21mmol、実施例3(E)に記載されるように調製される)、4-フルオロ-2-メチルアミノ-安息香酸(43mg、0.25mmol)、EDCI.HCl(60mg、0.32mmol)、HOBT(28mg、0.21mmol)及びTEA(0.088mL、0.63mmol)を含むジオキサン(10mL)の混合液を、窒素雰囲気下で室温いて一晩攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を水(5ml)で希釈し、そして酢酸エチル(10ml)で希釈し、相を分離し、そして有機相を2N・Na2CO3(5mL×2回)で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥させた。減圧下で溶媒を蒸発させて、粗製固体を与え、当該固体をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、溶出勾配:石油エーテル/酢酸エチル、7:3から石油エーテル/酢酸エチル、1:1)。
(4-フルオロ-2-メチルアミノ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノンを無色の油として得た(64mg)。
収率:75%(無色の油);LCMS(RT):7.95分(方法E);MS(ES+)はm/z:399.2を与えた。
【0104】
【化18】

【0105】
実施例6
{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-メタノン
【化19】

【0106】
当該化合物を、6-フルオロニコチン酸を選択した酸として用い、そして3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例3(E)に記載されるように調製される)から始めることにより、実施例5に記載される方法に従って製造した。最終化合物の精製は、シリカゲル上のクロマトグラフィーにより製造した(溶出勾配:石油エーテル/酢酸エチル、7:3〜石油エーテル/酢酸エチル、1:1)。
収率:定量(白色粘性固体);LCMS(RT):7.07分(方法E);MS(ES+)は、m/z:371.2を与えた。
【0107】
【化20】

【0108】
実施例7
{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン
【化21】

【0109】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、5-メチル-イソオキサゾール-4-カルボン酸を選択した酸として用い、そして3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例3(E)に記載されるように調製される)から開始して製造した。当該最終化合物の精製は、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行われた(溶出勾配:石油エーテル/酢酸エチル7:3〜石油エーテル/酢酸エチル1:1)。
収率:95%(白色粘性固体);LCMS(RT):6.90分(方法E);MS(ES+)はm/z:357.1を与えた。
【0110】
【化22】

【0111】
実施例8
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化23】

【0112】
8(A). 3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
当該化合物を、実施例3(D)に記載される方法に従って、3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例3(C)に記載される様に調整される)及びチアゾール-4-カルボン酸から製造した。最終化合物の精製は、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行われた(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、1:1)。
収率:63%(無色油);LCMS(RT):5.1分(方法A);MS(ES+)は、m/z:337.0を与える。
【0113】
8(B). 3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン・ヒドロクロリド
当該化合物を実施例3(E)に記載される方法に従って、3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例8(A)に記載されるとおりに調製される)
収率: 定量的(白色粉末);LCMS(RT):1.24分(方法A);MS(ES+)は、m/z:237.0を与えた。
【0114】
8(C). (4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジンヒドロクロリド(実施例8(B)に記載される様に記載された)と4-フルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、4:l)
収率:63%(白色固体);mp=128℃;LCMS(RT):6.18分(方法E);MS(ES+)は、m/z:359.1を与えた。
【0115】
【化24】

【0116】
実施例9
{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン
【化25】

【0117】
9(A). 3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
当該化合物を、実施例3(D)に記載される方法に従って、3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例3(C)に記載されるとおりに調製される)及び4-フルオロ安息香酸を用いて製造した。最終化合物の精製を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM/MeOH、99:1)。
収率:51%(黄色油);LCMS(RT):4.8分(方法D);MS(ES+)は、m/z:348.1を与えた。
9(B). 3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド
化合物を、実施例3(E)に記載される方法に従って、3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例9(A)に記載される様に製造した)から初めて製造した。
収率:79%(白色粉末);LCMS(RT):4.6分(方法C);MS(ES+)は、m/z:248.1を与えた。
【0118】
9(C). {3-[5-(4-フルオロ〜フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、6-フルオロ-ニコチン酸を選択した酸として、及び3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例9(B)に記載される様に製造した)を用いて製造した。最終化合物の精製を、ジイソプロピルエーテルを用いてトリチュレーションすることにより行った。
収率:71%(白色固体);mp=131〜134℃;LCMS(RT):6.77分(方法E);MS(ES+)は、m/z:371.1を与えた。
【0119】
【化26】

【0120】
実施例10
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化27】

【0121】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例9(B)に記載される様に製造される)及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製を、ジイソプロピルエーテルを用いてトリチュレーションすることにより行った。
収率:81%(白色固体);mp=149〜152℃;LCMS(RT):7.42分(方法E);MS(ES+)は、m/z:388.1を与えた。
【0122】
【化28】

【0123】
実施例11
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化29】

【0124】
11(A). 3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
当該化合物を、実施例3(D)に記載される方法に従って、3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例3(C)に記載されるように製造される)及びピリジン-2-カルボン酸を用いて製造した。最終化合物の精製を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt/ヘキサン、4:6)。
収率:51%(白色固体);LCMS(RT):4.79分(方法A);MS(ES+)は、m/z:331.0を与えた。
【0125】
11(B). 2-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジンジヒドロクロリド
当該化合物を、実施例3(E)に記載される方法に従って、3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例11(A)に記載されるとおりに調製される)から初めて製造した。
収率:定量(白色粉末);LCMS(RT):0.71分(方法A);MS(ES+)は、m/z:231.1を与えた。
【0126】
11(C). (4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、2-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ジヒドロクロリド(実施例11(B)に記載される様に調製される)及び4-フルオロ塩化ベンゾイルを用いて、製造した。最終化合物をシリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:ヘキサン:ACOEt、3:7)。
収率:64%(白色固体);mp=126〜129℃;LCMS(RT):6.23分(方法E);MS(ES+)は、m/z:353.1を与えた。
【0127】
【化30】

【0128】
実施例12
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化31】

【0129】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、6-フルオロ-ニコチン酸を選択された酸として用い、そして2-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ジヒドロクロリド(実施例11(B)に記載される様に製造される)を用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤: ヘキサン:ACOEt、3:7)。
収率:50%(白色固体);mp=124〜126℃;LCMS(RT):5.78分(方法E);MS(ES+)は、m/z: 354.1を与えた。
【0130】
【化32】

【0131】
実施例13
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(4-フルオロ-フェニル)-メタノン
【化33】

【0132】
13(A). 3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
当該化合物を、実施例3(D)に記載される方法に従って、3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例3(C)に記載される様に製造される)及び2,4-ジフルオロ-安息香酸を用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤: AcOEt:ヘキサン1:4)。
収率:55%(無色油);LCMS(RT):6.61分(方法A);MS(ES+)は、m/z:366.0を与えた。
【0133】
13(B). 3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド
当該化合物を、実施例3(E)に記載される方法に従って、3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例13(A)に記載される様に製造される)から開始して製造した。
収率:定量(白色粉末);LCMS(RT):2.8分(方法A);MS(ES+)はm/z:266.0を与えた。
【0134】
13(C). {3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(4-フルオロ-フェニル)-メタノン
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例13(B)に記載される様に製造される)及び4-フルオロ塩化ベンゾイルから初めて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、1:3)。
収率:71%(白色固体);mp=88℃;LCMS(RT):7.21分(方法E);MS(ES+)は、m/z:388.1を与えた。
【0135】
【化34】

【0136】
実施例14
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化35】

【0137】
14(A). 3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
当該化合物を、実施例3(D)に記載される方法に従って、3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例3(C)に記載される様に製造される)及びピリジン-4-カルボン酸を用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、4:6)。
収率:44%(白色固体);LCMS(RT):5.27分(方法A);MS(ES+)は、m/z:331.1を与えた。
【0138】
14(B). 4-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ジヒドロクロリド
当該化合物を、実施例3(E)に記載される方法に従って、3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例14(A)に記載される様に製造される)から開始して製造した。収率:定量(白色粉末);LCMS(RT):0.81分(方法A);MS (ES+)は、m/z:231.1を与えた。
【0139】
14(C). (4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、4-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ジヒドロクロリド(実施例14(B)に記載される様に製造される)及び4-フルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:ヘキサン:ACOEt、3:7)。
収率:65%(白色固体);mp=149〜151℃;LCMS(RT):5.79分(方法E);MS(ES+)は、m/z:353.1を与えた。
【0140】
【化36】

【0141】
実施例15
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化37】

【0142】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、4-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ジヒドロクロリド(実施例14(B)に記載される様に製造した)及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:ヘキサン:AcOEt、3:7)。
収率:45%(白色固体);mp=132〜134℃;LCMS(RT):5.96分(方法E);MS(ES+)は、m/z:371.1を与えた。
【0143】
【化38】

【0144】
実施例16
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化39】

【0145】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、4-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(実施例14(B)に記載される様に製造される)及び2,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:ヘキサン:AcOEt、3:7)。
収率:71%(白色固体);mp=137〜139℃;LCMS(RT):5.89分(方法E);MS(ES+)は、m/z:371.1を与えた。
【0146】
【化40】

【0147】
実施例17
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化41】

【0148】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例13(B)に記載される様に製造される)及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルから開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、1:3)。
収率:70%(白色固体);mp=91℃;LCMS(RT):7.37分(方法E);MS(ES+)は、m/z:406.1を与えた。
【0149】
【化42】

【0150】
実施例18
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化43】

【0151】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例9(B)に記載される様に製造される)及び2,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製を、ジイソプロピルエーテルを用いてトリチュレーションすることにより行った。
収率:81%(白色固体);mp=137〜139℃;LCMS(RT):7.37分(方法E);MS(ES+)は、m/z:388.1を与えた。
【0152】
【化44】

【0153】
実施例19
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化45】

【0154】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例13(B)に記載されるように製造される)及び2,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルから開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、1:3)。
収率:74%(白色固体); mp=101℃;LCMS(RT):7.32分(方法E);MS(ES+)は、m/z:406.1を与えた。
【0155】
【化46】

【0156】
実施例20
(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化47】

【0157】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、5-メチル-イソオキサゾール-4-カルボン酸を選択された酸として用いて、そして4-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(実施例14(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:ヘキサン:AcOEt、3:7)。
収率:55%(灰白色固体);LCMS(RT):5.32分(方法E);MS(ES+)はm/z:340.1を与えた。
【0158】
【化48】

【0159】
実施例21
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化49】

【0160】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、6-フルオロ-ニコチン酸を選択された酸として用い、そして4-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジンジヒドロクロリド(実施例14(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:ヘキサン:AcOEt、3:7)。
収率:47%(白色固体);mp=132〜134℃;LCMS(RT):5.38分(方法E);MS(ES+)は、m/z:354.1を与えた。
【0161】
【化50】

【0162】
実施例22
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化51】

【0163】
当該化合物は、実施例5に記載される方法に従って、4-フルオロ-2-メチル-安息香酸を選択された酸として用い、そして4-(3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジンジヒドロクロリド(実施例14(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:ヘキサン:AcOEt、3:7)。
収率:37%(白色粘性固体);LCMS(RT):5.96分(方法E);MS(ES+)は、m/z:367.1を与えた。
【0164】
【化52】

【0165】
実施例23
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化53】

【0166】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、4-フルオロ-2-メチル-安息香酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(2-フルオロフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例3(E)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出勾配:石油エーテル/酢酸エチル、7:3〜石油エーテル/酢酸エチル、1:1)。
収率:77%(無色油);LCMS(RT):7.8分(方法E);MS(ES+)は、m/z:384.1を与えた。
【0167】
【化54】

【0168】
実施例24
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン
【化55】

【0169】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、5-メチル-イソオキサゾール-4-カルボン酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例13(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、1:1)。
収率:46%(白色固体);mp=79℃;LCMS(RT):6.67分(方法E);MS(ES+)は、m/z:375.2を与えた。
【0170】
【化56】

【0171】
実施例25
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン
【化57】

【0172】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、6-フルオロ-ニコチン酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例13(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、1:1)。
収率:56%(白色固体);mp=87℃;LCMS(RT):6.74分(方法E);MS(ES+)は、m/z:389.1を与えた。
【0173】
【化58】

【0174】
実施例26
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化59】

【0175】
26(A). 3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
当該化合物を、実施例3(D)に記載される方法に従って、3-(N-ヒドロキシカルバミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例3(C)に記載される様に製造される)及び安息香酸を用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM/MeOH、99:1)。
収率:47%(白色固体);LCMS(RT):4.1分(方法D);MS(ES+)は、m/z:330.1を与えた。
【0176】
26(B). 3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド
当該化合物を、実施例3(E)に記載される方法に従って、3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例26(A)に記載される様に製造される)から開始して製造した。
収率:定量(白色粉末);LCMS(RT):4.4分(方法C);MS(ES+)は、m/z:230.1を与えた。
【0177】
26(C). (4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例26(B)に記載される様に製造される)及び4-フルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM:MeOH、99:1)。
収率:8%(白色固体);LCMS(RT):7.16分(方法E);MS(ES+)は、m/z:352.1を与えた。
【0178】
【化60】

【0179】
実施例27
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化61】

【0180】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、4-フルオロ-2-メチル-安息香酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例9(B)に記載される様に製造される)から開始して、製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM:MeOH、99:1)。
収率:23%(白色固体);mp=129〜131℃;LCMS(RT):7.45分(方法E);MS(ES+)は、m/z:384.1を与えた。
【0181】
【化62】

【0182】
実施例28
{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン
【化63】

【0183】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、5-メチル-イソオキサゾール-4-カルボン酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例9(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM:MeOH、99:1)。
収率:44%;mp=105〜107℃;LCMS(RT):6.7分(方法E);MS(ES+)は、m/z:357.1を与えた。
【0184】
【化64】

【0185】
実施例29
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化65】

【0186】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、6-フルオロ-ニコチン酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例26(B)に記載される様に製造される)を用いて製造した。当該最終化合物の精製は、ジイソプロピルエーテルを用いてトリチュレーションすることにより行われた。収率:79%(白色固体);mp=109〜111℃;LCMS(RT):6.6分(方法E);MS(ES+)は、m/z:353.1を与えた。
【0187】
【化66】

【0188】
実施例30
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化67】

【0189】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、6-フルオロ-ニコチン酸を選択された酸として用い、そして3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例8(B)に記載される様に製造される)を用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:AcOEt:ヘキサン、4:1)。
収率:65%(白色固体);mp=90℃;LCMS(RT):5.75分(方法E);MS(ES+)は、m/z:360.1を与えた。
【0190】
【化68】

【0191】
実施例31
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-メタノン
【化69】

【0192】
当該化合物は、実施例5に記載される方法に従って、4-フルオロ-2-メチル-安息香酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(2,4-ジフルオロフェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例13(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤、AcOEt:ヘキサン、1:3)。
収率:58%(白色固体);mp=110℃;LCMS(RT):7.29分(方法E);MS(ES+)をm/z:402.2として与えた。
【0193】
【化70】

【0194】
実施例32
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化71】

【0195】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例26(B)に記載されるように製造される)及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM:MeOH、99:1)。
収率:78%(白色固体);mp=116〜118℃;LCMS(RT):7.27分(方法E);MS(ES+)は、m/z:370.1を与えた。
【化72】

【0196】
実施例33
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化73】

【0197】
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例26(B)に記載される様に製造される)及び2,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM:MeOH、99:1)。
収率:78%(白色固体);mp:116〜117℃;LCMS(RT):7.27分(方法E);MS(ES+)は、m/z:370.1を与えた。
【0198】
【化74】

【0199】
実施例34
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化75】

【0200】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、4-フルオロ-2-メチル-安息香酸を選択された酸として用い、そして3-[5-(フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例26(B)に記載される様に製造される)から開始して製造した。最終化合物の精製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーにより行った(溶出剤:DCM:MeOH、99:1)。
収率:78%(淡黄色油);LCMS(RT):7.10分(方法E);MS(ES+)は、m/z:366.2を与えた。
【0201】
【化76】

【0202】
実施例35
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化77】

35(A). 3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
当該化合物を、実施例3(D)に記載される方法に従って、3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例3(C)に記載される様に製造される)及びシクロペンタンカルボン酸を用いて製造した。最終化合物の精製は、粗生成物をシリカゲルカートリッジを通過させることにより行われた(溶出剤:DCM:MeOH、99.5:0.5)。
【0203】
35(B). 3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン・ヒドロクロリド
当該化合物を、実施例3(E)に記載される方法に従って、3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(実施例35(A)に記載される様に製造される)から開始して製造した。収率:定量(淡黄色油);LCMS(RT):3.03分(方法F);MS(ES+)は、m/z:222.3を与えた。
【0204】
35(C). (4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例35(B)に記載される様に製造される)及び4-フルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製は、粗生成物をシリカゲルカートリッジに通し(溶出剤:DCM:MeOH、99:1)、そして続いてペンタンを用いてトリチュエーションすることから行われる。収率:34%(白色固体);mp=74〜76℃;LCMS(RT):11.6分(方法G);MS(ES+)は、m/z:362.2を与える。
【0205】
【化78】

【0206】
実施例36
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン
【化79】

【0207】
(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(103mg、0.36mmol、実施例1(E)において記載される様に製造される)、6-フルオロニコチン酸(61mg、0.44mmol)、EDCI.HCl(104mg、0.55mmol)、HOBT(82mg、0.55mmol)及びTEA(0.102mL、0.73mmol)を含むジクロロメタン(5mL)の混合液を、室温で5時間窒素雰囲気下で攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を水(5ml)及び酢酸エチル(10ml)で希釈し、相を分離し、そして有機相を5%NaHCO3水溶液で洗浄し(5ml×2回)、次に塩類溶液で洗浄し、そしてNa2SO4で乾燥した。当該溶媒を減圧下で蒸発させることは、フラッシュクロマトグラフィーにより精製された粗製固体を与え、当該固体をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル1:1)。
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノンを白色固体として得た(104 mg)。
収率:77%(白色固体);mp=103〜104℃;[α]D20=+95.80°(c=0.95、MeOH);LCMS(RT):7.07分(方法E);MS(ES+)は、m/z:371.2を与えた。
【0208】
【化80】

【0209】
実施例37
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化81】

当該化合物を、実施例3(F)に記載される方法に従って、(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例1(E)に記載される様に製造される)及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルを用いて製造した。最終化合物の精製は、ジエチルエーテルから結晶化することにより行われた。
収率:69%(白色固体);mp=120℃;[α]D20=+78.75°(c=0.995、MeOH);LCMS(RT):8.38分(方法G);MS(ES+)は、m/z:388.2を与えた。
【0210】
【化82】

【0211】
実施例38
(3,5-ジメチル-イソオキサゾール-4-イル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化83】

【0212】
当該化合物を、実施例36に記載される方法に従って、(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例1(E)に記載される様に製造される)及び3,5-ジメチル-イソオキサゾール-4-カルボン酸を用いて製造した。最終化合物の精製を、フラッシュクロマトグラフィーにより行った(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:1)。
収率:67%(白色固体);mp=85℃;[α]D20=+73.65°(c=1.015、MeOH);LCMS(RT):9.28分(方法G);MS(ES+)は、m/z:371.2を与えた。
【0213】
【化84】

【0214】
実施例39
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン
【化85】

【0215】
当該化合物を、実施例36において記載された方法に従って、(S)-3-[5-(4〜フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例1(E)に記載される様に製造される)及び5-メチルイソオキサゾール-4-カルボン酸を用いて製造した。最終化合物の精製を、フラッシュクロマトグラフィーにより行った(シリカゲル、溶出剤: 石油エーテル/酢酸エチル 1:1)。
収率:69%(白色固体);mp=65℃;[α]D20=+83.11°(c=1.01、MeOH);LCMS(RT):6.98分(方法E);MS(ES+)は、m/z:357.2を与えた。
【0216】
【化86】

【0217】
実施例40
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(2-フルオロ-ピリジン-4-イル)-メタノン
【化87】

【0218】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例1(E)に記載される様に製造される)及び2-フルオロイソニコチン酸を用いて製造した。表題の化合物を、精密検査後に純粋な物として得た。
収率:定量(白色固体);mp=117-119℃;[α]D20=+74.49°(c=0.52、MeOH);LCMS(RT):2.93分(方法H);MS(ES+)は、m/z:371.2を与えた。
【0219】
【化88】

【0220】
実施例41
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-メタノン
【化89】

【0221】
当該化合物を、実施例5に記載される方法に従って、(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例1(E)に記載される様に製造される)及び3-フルオロイソニコチン酸を用いて製造できる。表題の化合物を、精密検査後に純粋な物として得た。
収率:定量(粘性黄色固体);[α]D20=+66.67°(c=0.58、MeOH);LCMS(RT):2.76分(方法H);MS(ES+)は、m/z:371.2を与えた。
【0222】
【化90】

【0223】
実施例42
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-メタノン
【化91】

【0224】
当該化合物を実施例5に記載される方法に従って、(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例1(E)に記載される様に製造される)及び5-フルオロピリジン-2-カルボン酸を用いて製造した。表題の化合物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:DCM/MeOH/NH4OH、98/2/0.2)により精製し、次にヘキサン/ジエチルエーテル、1:1でトリチュレーションすることにより得た。
収率:16%(白色粉末);mp=93〜95℃;LCMS(RT):2.92分(方法H);MS(ES+)は、m/z:371.1を与えた。
【0225】
【化92】

【0226】
実施例43
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン
【化93】

【0227】
当該化合物を、実施例36に記載される方法に従って、(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン・ヒドロクロリド(実施例1(E)に記載される様に製造される)及び5-フルオロピリジン-3-カルボン酸を用いて製造した。当該化合物を、一回目のフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:1)を行い、次に二回目のフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、6:4)を行い精製したのちに純粋な物質として得た。
収率:43%(粘着性白色固体);[α]D20=+79.3°(c=0.995MeOH);LCMS(RT):2.81分(方法I);MS(ES+)は、m/z:371.2を与えた。
【0228】
【化94】

【0229】
実施例44
(S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化95】

【0230】
44(A). (S)-3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
トリエチルアミン(1.21mL、8.72mmol)及び次にクロロギ酸エチル(0.8mL、8.30mmol)を、窒素雰囲気下で、(S)-1-Boc-ピペリジン-3-カルボン酸(2g、8.72mmol)を含むクロロホルム(40mL)の溶液に0℃で滴下して加えた。10分間0℃で攪拌したのちに、NH3(気体)を1時間当該溶液にバブリングした。次に反応混合液を室温で3時間攪拌し、5%NaHCO3(aq)を加え、そして相を分離した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして減圧下で蒸発させて、表題の化合物を与えた。当該化合物をさらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):3.31分(方法A);MS(ES+)は、m/z:229.0を与えた。
【0231】
44(B). (S)-3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
オキシ塩化リン(812μL、8.72mmol)を、窒素雰囲気下で(S)-3-カルバモイル-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(2g、8.72mmol)を含むピリジン(20mL)の溶液に0℃で滴下して加えた。室温で一晩攪拌した後に、酢酸エチルを加え、そして溶液を10%HClで洗浄した(2回)。当該相を分離し、そして有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下で乾燥するまで蒸発させた。
表題の化合物を、さらに精製することなく次のステップに用いた。
収率:定量;LCMS(RT):4.48分(方法A);MS(ES+)は、m/z:211.1を与えた。
【0232】
44(C). (S)-1-(4-フルオロ-ベンゾイル)-ピペリジン-3-カルボニトリル
(S)-3-シアノ-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(1.5g、7.14mmol)をジオキサン(15mL)に溶解し、そして10mLの4N・HCl(ジオキサン溶液)を0℃で滴下して加えた。得られた混合液を室温で5時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、(S)-ピペリジン-(S)-ピペリジン-3-カルボニトリル・ヒドロクロリド(7.14mmol)を含む乾燥ジクロロメタン(100mL)、トリエチルアミン(3mL、21.4mmol)、及び4-フルオロ塩化ベンゾイル(930μL、7.85mmol)を、0℃で滴下して加える。反応混合液を室温に暖め、そして3時間窒素雰囲気下で攪拌した。次に溶液を5%NaHCO3で処理し(50ml、2回)、そして相を分離した。有機相を1N・HCl(50ml)で洗浄し、そして塩類溶液(50ml)で洗浄し、次にNa2SO4で乾燥し、そして減圧下で蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、溶出勾配:石油エーテル/酢酸エチル、7:3〜石油エーテル/酢酸エチル、1:1)、1.01gの表題の化合物を与えた。
収率:61%(黄色油);LCMS(RT):3.7分(方法D);MS(ES+)は、m/z:233.1を与えた。
【0233】
44(D). (S)-1-(4-フルオロ-ベンゾイル)-N-ヒドロキシ-ピペリジン-3-カルボキサミジン
(S)-1-(4-フルオロ-ベンゾイル)-ピペリジン-3-カルボニトリル(1.01g、4.35mmol)及び水性ヒドロキシルアミン(水中に50%、1.1mL、17.4mmol)を含むエタノール(10mL)を4時間還流した。当該溶媒を減圧下で蒸発させて、表題の化合物(1.15g)を与えた。当該化合物は、さらに精製することなく次のステップに使用された。収率:定量
【0234】
【化96】

【0235】
44(E). (S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
(S)-1-(4-フルオロ-ベンゾイル)-N-ヒドロキシ-ピペリジン-3-カルボキサミジン(150mg、0.56mmol)、5-フルオロ-ピリジン-2-カルボン酸(79mg、0.56mmol)、HOAT(76mg、0.56mmol)、EDCI.HCl(163mg、0.85mmol)を含む乾燥ジオキサン(15mL)を窒素雰囲気下で一晩室温にて攪拌下で維持した。次に反応混合液を80℃で5時間熱し、そして溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を水(40ml)と酢酸エチル(40ml)で希釈し、相を分離し、そして有機相を水(40ml、2回)、1N・NaOH(40ml、2回)、及び塩類溶液で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を吸引下で取り除いて残渣を与え、当該残渣は、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより(シリカゲル、溶出剤:ヘキサン/酢酸エチル、1:1)そして続いて調製的HPLCにより精製されて、純粋な表題の化合物を与えた(50mg)。
収率:24%(白色粉末);[α]D20=+67.5°(c=1.MeOH);mp=108〜110℃;LCMS(RT):2.70分(方法I);MS(ES+)は、m/z:371.1を与えた。
【0236】
【化97】

【0237】
実施例45
(S)-(3,4-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化98】

【0238】
45(A). (S)-3-[5-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
3-フルオロ-ピリジン-6-カルボン酸(0.2g、1.43mmol)、HOAT(0.195g、1.43mmol)、EDCI.HCl(0.415g、2.14mmol)を含む乾燥ジオキサン(30mL)の混合液を50℃で2時間、窒素雰囲気下で加熱し、次に(S)-3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(350mg、1.43mmol)、は、実施例1(C)に記載される様に製造される)を加え、そして反応混合液を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を水(40ml)と酢酸エチル(40ml)で希釈し、相を分離し、そして有機相を水(40ml、2回)、1N・Na2CO3(40ml、2回)、そして塩類溶液で順次洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、そして溶媒を減圧下で取り除いて、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、溶出勾配:ヘキサン/酢酸エチル、8:2〜ヘキサン/酢酸エチル、6:4)、純粋な表題の化合物(70mg)を与えた。
収率:14%;LCMS(RT):4.3分(方法A);MS(ES+)は、m/z:349.0を与えた。
【0239】
45(B). 5-フルオロ-2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド
(S)-3-[5-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル(70mg、0.2mmol)をDCM(10ml)中に溶解し、そして2mlの4N・HCl(ジオキサン溶液)を0℃で滴下して加えた。残りの混合液を室温で3時間攪拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、5-フルオロ-2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(68mg)を淡黄色油として与え、当該化合物をさらに精製することなく次のステップで用いた。
収率:定量;LCMS(RT):0.81分(方法N);MS(ES+)は、m/z:249.0.を与えた。
【0240】
45(C). (S)-(3,4-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
5-フルオロ-2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(0.20mmol)を含む乾燥ジクロロメタン(10mL)の懸濁液に、トリエチルアミン(45μL、0.30mmol)及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイル(35μL、0.26mmol)を0℃で滴下して加えた。反応混合液を室温に暖め、そして一晩窒素雰囲気下で攪拌した。溶媒を減圧下で取り除いた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより(シリカゲル、溶出剤:ヘキサン/酢酸エチル、1:1)そして次に調製的HPLCにより精製して、純粋な表題の化合物(10mg)を白色固体として与えた。
収率:13%(白色固体);LCMS(RT):2.81分(方法I);MS(ES+)は、m/z:389.3を与えた。
【0241】
【化99】

【0242】
実施例46
(S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化100】

【0243】
46(A). (S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステル
(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルを、実施例45(A)に記載される実験方法に従って、ピリジン-2-カルボン酸及び(S)-3-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルから開始して得た。精製を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出勾配:石油エーテル/酢酸エチル、8:2〜石油エーテル/酢酸エチル、7:3)により精製して純粋な表題の化合物を与えた。
【0244】
収率:54%;LCMS(RT):5.31分(方法D);MS(ES+)は、m/z:331.1を与えた。
【0245】
46(B). 2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド
2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリドを、実施例45(B)に記載される方法に従って、(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルエステルから開始して得た。
収率:定量;LCMS(RT):0.75分(方法M);MS(ES+)は、m/z:231.0を与えた。
【0246】
46(C). (S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
(S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノンを、実施例45(C)に記載される実験方法に従って、2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド及び4-フルオロ塩化ベンゾイルから開始して得た。精製を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:2)により行われて、純粋な表題の化合物を与える。
収率:67%(白色粘性固体);LCMS(RT):3.14分(方法I);MS(ES+)は、m/z:353.5を与えた。
【0247】
【化101】

【0248】
実施例47
(S)-(3,4-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[l,254]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化102】

【0249】
(S)-(3,4-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノンを、実施例45(C)に記載される実験方法に従って、2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(実施例46(B)に記載されるように製造される)、及び3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルから開始して得た。精製を、フラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、溶出剤: 石油エーテル/酢酸エチル、1:2)により、そして次に調製的HPLCにより精製して、純粋な表題の化合物を与えた。
収率:15%(無色粘性固体);LCMS(RT):2.61分(方法I);MS(ES+)は、m/z:371.3を与えた。
【0250】
【化103】

【0251】
実施例48
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化104】

【0252】
1-メチル-イミダゾール-4-カルボン酸(0.15g、1.2mmol)、HOAT(0.136g、1mmol)、EDCI.HCl(0.192g、1mmol)及びトリエチルアミン(400μL)を含む乾燥DCM(10mL)及びDMF(5mL)の混合液を室温で15分間攪拌し、次に(S)-1-(4-フルオロ-ベンゾイル)-N-ヒドロキシ-ピペリジン-3-カルボキサミジン(265mg、1mmol)(実施例44(D)に記載される様に製造される)を加えた。反応混合液をRTで2時間攪拌した。混合液をDCMで希釈し、そして0.2N・NaOHで洗浄した。溶媒を取り除き、そして粗残渣をシリカゲルカートリッジを通過させることにより精製した(溶出勾配:酢酸エチル〜メタノール/酢酸エチル、1:9)。こうして得られた白色個体をアセトニトリル(2ml)中で溶解し、そして電子レンジ中で80℃で1時間熱し、次に95℃で1時間熱し、次に120℃で1時間熱した。溶媒を取り除き、そして残渣をシリカゲルカートリッジにロードして(溶出勾配:酢酸エチル〜メタノール/酢酸エチル、6:94)、(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノンを無色のガラスとして与えた(120mg)。
【0253】
収率:57%;[α]D20=+86°(c=0.55、MeOH);LCMS(RT):2.02分(方法I);MS(ES+)はm/z:356.2を与えた。
【0254】
【化105】

【0255】
実施例49
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化106】

【0256】
3-フルオロ-ピリジン-4-カルボン酸(0.133g、0.94mmol)、(S)-1-(4-フルオロ-ベンゾイル)-N-ヒドロキシ-ピペリジン-3-カルボキサミジン(250mg、0.94mmol)(実施例44(D)に記載される様に製造される)、HOBT(0.127g、0.94mmol)、EDCI.HCl(0.270g、1.41mmol)及びトリエチルアミン(262μL)を含む乾燥ジオキサン(30mL)の混合液を室温で4時間攪拌し、次に反応混合液を80℃で4時間熱した。溶媒を減圧下で蒸発させた。粗残基をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、6:4)純粋な表題の化合物を与えた(146mg)。
収率:42%;[α]d20=+65.5°(c=0.61、MeOH);LCMS(RT):3.42分(方法I);MS(ES+)はm/z:371.1を与えた。
【0257】
【化107】

【0258】
実施例50
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
【化108】

50(A). (S)-1-(3,4-ジフルオロ-ベンゾイル)-ピペリジン-3-カルボニトリル
【0259】
(S)-1-(3,4-ジフルオロ-ベンゾイル)-ピペリジン-3-カルボニトリルを実施例44(C)に記載される実験方法に従って、3,4-ジフルオロ塩化ベンゾイルをアシル化試薬として使用して得た。
粗生成物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製した(シリカゲル、溶出勾配:石油エーテル/酢酸エチル、7:3〜石油エーテル/酢酸エチル、1:1)。
収率:18%;LCMS(RT):4.0分(方法D);MS(ES+)は、m/z:251.0を与えた。
【0260】
50(B). (S)-1-(354-ジフルオロ-ベンゾイル)-N-ヒドロキシ-ピペリジン-3-カルボキサミジン
(S)-1-(3,4-ジフルオロ-ベンゾイル)-N-ヒドロキシ-ピペリジン-3-カルボキサミジンを、実施例44(D)に記載される実験方法に従って、(S)-1-(3,4-ジフルオロ-ベンゾイル)-ピペリジン-3-カルボニトリルから始めて得た。
LCMS(RT):1.19分(方法D);MS(ES+)は、m/z:284.2を与えた。
50(C). (3,4-ジフルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン
表題の化合物を、実施例49に記載される実験方法に従って(S)-1-(3,4-ジフルオロ-ベンゾイル)-N-ヒドロキシ-ピペリジン-3-カルボキサミジン及び3-フルオロ-ピリジン-4-カルボン酸から初めて得た。精製をフラッシュクロマトグラフィーにより行った(シリカゲル;溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、6:4)。
収率:44%;[α]D20=+60.4°(c=0.55、MeOH);LCMS(RT):2.78分(方法I);MS(ES+)はm/z:389.1を与えた。
【0261】
【化109】

【0262】
実施例51
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-メタノン
【化110】

【0263】
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-メタノンを、実施例45(C)に記載される実験方法に従って、2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(実施例46(B)に記載される様に製造される)、及び2,4,6-トリフルオロ塩化ベンゾイルから始めて得た。精製をフラッシュクロマトグラフィーにより行い(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:2)、純粋な表題の化合物を与えた。
収率:42%(無色粘性固体);[α]D20=+68.28°(c=0.63、MeOH);LCMS(RT):2.68分(方法I);MS(ES+)は、m/z:389.2を与えた。
【0264】
【化111】

【0265】
実施例52
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,3,4-トリフルオロ-フェニル)-メタノン
【化112】

【0266】
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,3,4-トリフルオロ-フェニル)-メタノンを、実施例45(C)に記載される実験方法に従って、2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(実施例46(B)に記載される様に製造される)、及び2,3,4-トリフルオロ塩化ベンゾイルから開始して得た。精製をフラッシュクロマトグラフィーにより行い(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:2)、純粋な表題の化合物を与えた。
収率:54%(白色粘性固体);[α]D20=+62.9°(c=1.8、MeOH);LCMS(RT):2.70分(方法I);MS(ES+)は、m/z:389.2を与えた。
【0267】
【化113】

【0268】
実施例53
(2,6-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化114】

【0269】
(2,6-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノンを、実施例45(C)に記載される実験方法に従って、2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジンヒドロクロリド(実施例46(B)に記載される様に製造される)及び2,6-ジフルオロ塩化ベンゾイルから始めて得た。. 精製をフラッシュクロマトグラフィーにより行い(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:2)、純粋な表題の化合物を与えた。
収率:42%(無色粘性固体);[α]D20=+70.76°(c=O.52、MeOH);LCMS(RT):2.53分(方法I);MS(ES+)は、m/z:371.3を与えた。
【0270】
【化115】

【0271】
実施例54
(2,5-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化116】

【0272】
(2,5-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノンを、実施例45(C)に記載される実験方法に従って、2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン・ヒドロクロリド(実施例46(B)に記載される様に製造される)、及び2,5-ジフルオロ塩化ベンゾイルから製造した。精製をフラッシュクロマトグラフィーにより行い(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:2)、純粋な表題の化合物を与えた。
収率:30%(無色の粘性固体);LCMS(RT):3.27分(方法L);MS(ES+)は、m/z:371.3を与えた。
【0273】
【化117】

【0274】
実施例55
(2,3-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン
【化118】

【0275】
(2,3-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノンを、実施例45(C)に記載される実験方法に従って、2-((S)-3-ピペリジン-3-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-ピリジンヒドロクロリド(実施例46(B)に記載される様に製造される)、及び2,6-ジフルオロ塩化ベンゾイルから始めて得た。精製をフラッシュクロマトグラフィーにより行い(シリカゲル、溶出剤:石油エーテル/酢酸エチル、1:2)、純粋な表題の化合物を与えた。
収率:37%(無色粘性固体);[α]D20=+64.76°(c=0.875、MeOH);LCMS(RT):2.58分(方法I);MS(ES+)は、m/z:371.3を与えた。
【0276】
【化119】

【0277】
薬効薬理:
本発明に提供される化合物は、mGluR5の正のアロステリック調節因子である。そのようなものとして、これらの化合物はオルソステリック・グルタミン酸認識部位に結合しないようであり、そしてそれ自身によりmGluR5を活性化することはない。その代わりに、グルタミン酸又はmGluR5アゴニストの濃度に対するmGluR5の応答は、式Iの化合物が存在する場合に増加する。式Iの化合物は、当該受容体の機能を高める能力によって、mGluR5でその効果を有すると予期されている。
【0278】
実施例A:ラット培養皮質星状細胞でのmGluR5アッセイ
増殖因子(塩基性線維芽細胞成長因子、上皮成長因子)への暴露下で、ラット培養星状細胞は、I-Gq群が結合されたmGluR転写産物、つまりmGluR5、を発現するが、mGluR1のスプライスバリアントを発現せず、そして結果として、mGluR5受容体の機能発現である(Millerら、(1995) J. Neurosci. 15:6103-9)。mGluR5受容体を選択的アゴニストCHPGで刺激すること、及び特定のアンタゴニストとしてMPEPを用いてグルタミン酸誘導性のホスホイノシチド(PI)加水分解の完全な阻害し、そしてそれに続く細胞内カルシウムの動態化を阻害することによって、この標本におけるmGluR5受容体の固有の発現が確認される。
この標本は、本発明の化合物が、グルタミン酸により誘導されるCa2+動態化を増加させるが、グルタミン酸の不存在下で適用された場合には有意な活性を全く示すことがないという性質を評価するために構築され、そして用いられた。
【0279】
皮質星状細胞の初代培養:
グリアの初代培養を、16〜19日齢のスプログ-ドーリーの胎児の大脳皮質から、Mc Carthy 及び de Vellis (1980) J. Cell Biol. 85:890-902 並びに Millerら、(1995) J. Neurosci. 15 (9):6103-9により記載される方法を改変して用いて調製した。大脳皮質を細かく切り、次に5.36mM・KCl、0.44mM・NaHCO3、4.17mM・KH2PO4、137mM・NaCl、0.34mM・NaH2PO4、1g/Lグルコースを含む滅菌緩衝液中でトリチュエーションすることによりばらばらにした。25mM・HEPES及び22.7mM・NaHCO3で緩衝化され、そして4.5g/Lグルコース、1mMピルビン酸、及び15%胎児ウシ血清(FBS、Invitrogen、Basel、Switzerland)、ペニシリン及びストレプトマイシンを添加したダルベッコ改変イーグル培地(D-MEM GlutaMAX(登録商標)I、Invitrogen、Basel、Switzerland)を入れたポリ-D-リジンでプレコートされたT175フラスコ(BIOCOAT, Becton Dickinson Biosciences, Erembodegem, Belgium) 中に得られた細胞ホモジェネートを蒔き、そして5%CO2で37℃にてインキュベートした。次の継代のために、FBS添加量を10%に低減した。12日後、細胞をトリプシン処理して、培養緩衝液中に1ウェルあたり20000細胞の密度で、ポリ-D-リジンでプレコートされた384ウェルプレートに蒔いた。
【0280】
ラット大脳星状細胞を用いたCa2+動態化アッセイ:
1日インキュベートした後に、142mM・NaCl、6mM・KCl、1mM・Mg2SO4、1mM・CaCl2、20mM・HEPES、1g/Lグルコース、0.125mMスルフィンピラゾンを含むアッセイ緩衝液(pH7.4)で細胞を洗浄した。4μM・フルオ-4(TefLabs, Austin, TX)を60分間取込ませた後に、細胞を50μlのPBS緩衝液で3回洗浄し、そして45μlのアッセイ緩衝液中に懸濁した。次に、細胞内カルシウム・フラックスの評価のために、プレートをフルオロメトリック・イメージング・プレート・リーダー(FLIPR、Molecular Devices, Sunnyvale, CA)に移した。基準となる蛍光を10秒間モニターしたのちに、アッセイ緩衝液中に希釈された(15μlの4倍希釈液)本発明の代表的な化合物10μMを含む溶液を、300nMのグルタミン酸の存在下又は不存在下で細胞プレートに加えた。これらの実験条件下で、この濃度は、グルタミン酸の最大応答の20%未満を誘導し、そして本発明の化合物の正のアロステリック調節性質を検出するために使用された濃度であった。アッセイ溶液中の最終DMSO濃度は0.3%であった。各実験において、次に蛍光を時間の関数として3分間モニターし、そしてMicrosoft(登録商標)Excel及びGraphPadPrismを用いてデータを分析した。各データポイントを2回計測した。
【0281】
図1の結果は、300nMのグルタミン酸の存在下又は不存在下で、大脳皮質mGluR5発現細胞の初代培養における10μMの実施例1の化合物の効果を示す。データを、30μMのグルタミン酸を細胞に適用して観測される最大応答に対する割合として示した。各棒グラフは、重複するデータの平均とS.E.Mであり、そして3個の独立した実験を表す。
【0282】
実施例Aに示される結果により、本発明に記載される化合物が、それ自身ではmGluR5に効果を有さないということが示された。その代わり、化合物がグルタミン酸などのmGluR5アゴニストと一緒に加えられる場合、同じ濃度のアゴニストのみの効果に比べて、計測された効果が有意に増強される。このデータにより、本発明の化合物が、天然標本において、mGlurR5受容体の正のアロステリック調節因子であるということが示される。
【0283】
実施例B
HEK発現ラットmGluR5でのmGluR5アッセイ
細胞培養
ラットmGluR5受容体を安定的に発現するHEK-293細胞の正の機能的発現を、蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR、Molecular Devices、Sunnyvale、CA)を用いて、グルタミン酸又は既知の選択的mGluR5アゴニスト及びアンタゴニストに応答した細胞内Ca2+の変化を計測することによって測定した。HEK293細胞におけるラットmGluR5のRT-PCR産物をシーケンスし、そしてラットmGluR5GenBank参照配列(NM_017012)と100%同一であるということを調べた。rmGluR5を発現するHEK-293細胞を、DMEM、透析胎児ウシ血清(10%)、Glutamax(商標)(2mM)、ペニシリン(100ユニット/ml)、ストレプトマイシン(100μg/ml)、ジェネティシン(100μg/ml)及びハイグロマイシン-B(40μg/ml)を含む培地中で37℃/5%CO2で維持した
【0284】
蛍光細胞に基づくCa2+動態化アッセイ
1日インキュベートした後に、細胞を142mM・NaCl、6mM・KCl、1mM・Mg2SO4、1mM・CaCl2、20mM・HEPES、1g/Lグルコース、0.125mMのスルフィンピラゾンを含むアッセイ緩衝液(pH7.4)で洗浄した。4μM・フルオ-4(TefLabs, Austin, TX)を60分間取込ませた後、細胞を50μlのPBS緩衝液で3回洗浄し、そして45μlのアッセイ緩衝液中に再懸濁した。次に細胞内カルシウムフラックスを評価するために、プレートを蛍光イメージングプレートリーダー(FLIPR、Molecular Devices, Sunnyvale, CA)に移した。基準の蛍光を10秒間モニターした後に、アッセイ緩衝液(15μlの4×希釈液)に希釈された本発明の代表的な化合物を、濃度を増加させて細胞に加えた(0.01〜60μM)。アッセイ中の最終DMSO濃度は0.3%であった。各実験において、時間の関数として3分間蛍光をモニターし、そしてデータを、Microsoft Excel及びGraph Pad Prismを用いて分析した。各データポイントを2回計測した。
【0285】
これらの実験条件下において、当該HEK-ラットmGlunR5細胞系列は、グルタミン酸又はmGluR5アゴニストの共投与を必要とすることなく正のアロステリック調節因子を直接検出できる。こうして、公開されている正の参照アロステリック調節因子であるDFB、CPPHA、及びCDPPBであって、添加グルタミン酸の不存在下ではラット皮質星状細胞培養物において不活性である調節因子( (Liuら、(2006) Eur. J. Pharmacol. 536:262-268; Zhangら、(2005); J. Pharmacol. Exp. Ther. 315:1212-1219)は、当該システムにおいてラットmGluR5受容体を活性化する。
【0286】
本発明の代表的な化合物の濃度-応答曲線が、Prism GraphPadソフトウェア(Graph Pad Inc, Sandiego, USA)を用いて生成される。当該曲線を4個のパラメーターのロジスティック方程式:
(Y = 下端 +(上端 - 下端) / 1 + 10^((Log EC50 - X)*傾き(Hill Slope))
に近似させて、EC50値を決定した。
以下の表1は、重複して行われた選択分子についての少なくとも3回の独立した実験から得た平均EC50値を表す。
【0287】
【表2】

【0288】
実施例C
mGluR5結合アッセイ
本発明の化合物の活性を、ラットの全脳及びトリチウム化された2-メチル-6-(フェニルエチニル)-ピリジン([3H]-MPEP)をリガンドとして用いた放射性リガンド結合技術に従い、そしてGaspariniら、(2002) Bioorg. Med. Chem. Lett. 12:407-409 and in Andersonら、(2002) J. Pharmacol. Exp. Ther. 303 (3) 1044-1051に記載される方法に類似する方法に従って試験した。
【0289】
膜調製品
200〜300gのスプログ-ドーリーラット(Charles River Laboratories, L'Arbresle, France)の脳から大脳皮質を切り出した。ポリトロン破壊機(Kinematica AG, Luzern, Switzerland)を用いて、10体積(vol/wt)の氷冷50mM・Hepes-NaOH(pH7.4)中で組織をホモジェナイズし、そして30分間40000gで遠心した(4℃)。上清を捨て、そして10体積の50mM・HEPES-NaOH中に再懸濁することによりペレットを2回洗浄した。次に膜を遠心により集め、洗浄し、次に10体積の20mM・HEPES-NaOH、pH7.4中に最後に懸濁した。タンパク質濃度を、ウシ血清アルブミンを標準として用いて、ブラッドフォード法(Bio-Rad タンパク質アッセイ、Reinach, Switzerland)により測定した。
【0290】
[3H]-MPEP結合実験:
膜を融解させ、そして20mM・HEPES-NaOH、3mM・MgCl2、3mM・CaCl2、100mM・NaClを含む結合緩衝液(pH7.4)中に懸濁した。3nM[3H]-MPEP(39Ci/mmol、Tocris, Cookson Ltd, U.K.)、50μgの膜、及び0.003nM〜30μMの濃度範囲の化合物を含む合計体積300μlの反応液を1時間4℃でインキュベートすることにより競合実験を行った。非特異的結合を30μM・MPEPを用いて定義した。4×400μlの氷冷緩衝液、細胞回収器(Filtermate, Perkin-Elmer, Downers Grove, USA)を用いてグラスファイバーフィルタープレート(Unifilter 96ウェルGF/Bフィルター・プレート、Perkin Elmer, Schwerzenbach, Switzerland)上で急速ろ過をすることにより反応を終結させた。96ウェルプレートリーダー(TopCount, Perkin-Elmer, Downers Grove, USA)を用いて液体シンチレーションスペクトロメーターにより放射活性を測定した。
【0291】
データ分析
Prism GraphPad プログラム(Graph Pad Software Inc, San Diego, USA)を用いて阻害曲線を作成した。非線形回帰分析を用いて、8点の濃度応答曲線から得たデータからIC50を測定した。2回行われた選択された分子の少なくとも3回の独立実験から得たIC50の平均を計算した。
【0292】
本出願の化合物は、100μM未満の範囲でIC50値を有する。実施例1の化合物は、30μM未満のIC50値を有する。
【0293】
実施例A、B、及びCに示される結果は、本発明に記載される化合物が、ラットmGluR5受容体の正のアロステリック調節因子であるということを示す。これらの化合物が、自然の系において活性であり、そしてグルタミン酸結合部位から離れて結合すると知られているmGluR5アロステリック調節因子[3H]-MPEPの、mGluR5受容体の膜貫通ドメインへの結合を阻害できる(Malherbeら(2003)Mol. Pharmacol. 64(4):823-32)。
【0294】
こうして、本発明に提供される正のアロステリック調節因子は、mGluR5受容体におけるグルタミン酸又はmGluR5アゴニストの有効性を増加させることが予期される。その結果、これらの正のアロステリック調節因子は、本明細書に治療されると記載されているグルタミン酸の機能不全に関連する様々な神経病及び精神障害、並びにこのような正のアロステリック調節因子により治療することができるほかの疾患の治療に有用であることが予期される。
【0295】
実施例D
統合失調症のアンフェタミンモデル
アンフェタミン誘導性の運動歩行(locomotor ambulation)は周知であり、そして統合失調症の正の症状のモデルとして広く使用されている。アンフェタミンが運動行動を増加させ、そして人において精神病状態を誘導できるという証拠に当該モデルは基づいている(Yuiら、(2000)Ann. N.Y. Acad. Sci. 914:1-12)。さらに、アンフェタミン誘導性の運動活性の増加が、統合失調症の治療に有効である抗精神病薬により阻害されるということが周知である(Arnt (1995) Eur. J. Pharmacol. 283:55-62)。これらの結果により、アンフェタミンにより誘導される運動活性が、統合失調症の治療に有用である化合物をスクリーニングするための有用なモデルであるということが示される。
【0296】
対象:
本実験は、Addex Pharmaceuticalsの動物飼育と使用の方針、並びにスイス国の運営する動物飼育と使用の法律及び指針に従って行われた。デリバリーの際に7週齢である雄のC57Bl6/jマウス(20〜30g)を、使用前に12時間の明暗サイクルで温度及び湿度が制御された設備で少なくとも7日間集団で飼育した。マウスは、運動活性実験の間を除いて、水及び食料を自由に摂取させた。
【0297】
運動(歩行)活性の評価:
マウスにおけるアンフェタミン誘導性の運動活性化についての化合物の効果を試験した。マウスの運動活性を、40cmの高さの壁を有する35cm×35cmの白色プラスチックボックス中で試験した。運動(歩行)活性は、マウスの歩行移動を記録するビデオ追跡システム(VideoTrack, Viewpoint, Champagne au Mont d'Or、France)によりモニターした。マウスを試験前に当該装置に慣れさせた。試験の日に、試験化合物(10、30、50、又は100mg/kgi.p.(腹腔内))又はビヒクルをアンフェタミン(3.0mg/kg s.c.)又は生理食塩水の注射の120分前に投与した。アンフェタミン又は生理食塩水ビヒクルを注射した後にすぐにマウスを運動ボックス内に入れ、そして移動距離(cm)で定義されるその運動活性を60分間計測した。
【0298】
化合物の投与:
試験化合物を5%DMSO/20%Tween80/75%生理食塩水ビヒクル中に溶解し、そして10ml/kgの体積で投与した。化合物-ビヒクル処理されたマウスは、添加化合物の不存在下で等量のビヒクル溶液を腹腔内投与された。硫酸D-アンフェタミン(Amino AG、Neuenhof, Switzerland)を、生理食塩水に溶解し、そして3.0mg/kg(塩基として表される)の用量を10ml/kgの体積で皮下投与された。D-アンフェタミン-ビヒクル処理されたマウスは、皮下注射された生理食塩水ビヒクルと等しい体積を注射された。
【0299】
統計分析:
GraphPad PRISM統計ソフトウェア(GraphPad, San Diego, CA, USA)を用いて統計分析を行った。対応のないt検定を用いてデータを分析した。
【0300】
マウスにおけるアンフェタミン誘導性の運動活性についての化合物の効果
代表的な化合物を用いたこのような実験から得たデータを図2に示す。
図2は、30mg/kgの用量で腹腔内投与された本発明の代表的な化合物が、60分の運動活性試験の最初の30分の間アンフェタミンにより誘導される運動活性の増加を有意に低減することを示す(p<0.01、t=3.338、df=13、ビヒクル-アンフェタミン群についてn=7、及び実施例1-アンフェタミン群についてn=8)。
【0301】
in vivoデータの要約
上で示されるデータにより、代表的な実施例1が、統合失調症の広く認められた動物モデルあるアンフェタミンの高い運動活性効果を有意に低減することが示される。これらの結果は、統合失調症及び関連する障害の治療において式Iの化合物の潜在能力を支持する。
【0302】
本発明の化合物は、mGluR5受容体のアロステリック調節因子であり、これらは、医薬品、特に中枢神経系障害、並びに当該受容体により調節されるほかの障害の予防又は治療用の医薬品の製造に有用である。
【0303】
本発明の化合物は、単独で、又は上で記載された病気の治療に有効である他の医薬品と組み合わせて投与することができる。
【0304】
製剤例
本発明の製剤のための一般的処方例は以下のとおりである:
1)錠剤
実施例1の化合物 5〜50mg
リン酸二カルシウム 20mg
ラクトース 30mg
タルク 10mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
ジャガイモでんぷん 200mgにする
【0305】
この例では、実施例1の化合物は、同じ量の実施例1〜55に記載されるいずれかの化合物と置き換えることができる。
【0306】
2)懸濁液
1mlあたり、1〜5mgの実施例に記載される化合物、50mgのカルボキシメチルセルロース・ナトリウム、1mgの安息香酸ナトリウム、500mgのソルビトール、1mlにする量の水を含むように、水性懸濁液を経口投与用に製造できる。
【0307】
3)注射液
10体積%プロピレングリコール及び水に本発明の活性成分を1.5重量%を攪拌することにより非経口組成物を調製する。
【0308】
4)軟膏
実施例1の化合物 5〜1000mg
ステアリルアルコール 3g
ラノリン 5g
白色ワセリン 15g
水 100gにする
【0309】
この実施例では、化合物1は、同じ量の実施例1〜55に記載されるいずれかの化合物に置換することができる。
【0310】
少しの変更によって、本発明の範囲から外れるとみなされるべきではない。こうして記載された発明が、当業者により多くの方法を用いて変更されうるということが明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0311】
【図1】図1は、300nMのグルタミン酸の存在下又は不存在下における一次皮質mGluR5発現細胞培養への本発明の実施例1の化合物(10μM)の効果を示す。
【図2】図2は、本発明の代表的な化合物1が、30mg/kg ipの用量のアンフェタミンにより誘導される自発運動の増加を有意に低下させたことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の一般式I:
【化1】

[式中、
Wは、(C5-C7)シクロアルキル、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル、(C3-C7)ヘテロシクロアルキル-(C1-C3)アルキル又は(C3-C7)ヘテロシクロアルケニル環を表し;
1及びR2は、独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、-(C1-C6)アルコキシを表すか、又はR1及びR2は一緒になって(C3-C7)シクロアルキル環、カルボニル結合C=O又は炭素二重結合を形成でき;
P及びQは各々独立して選択され、そしてシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、以下の:
【化2】

(基中、
3、R4、R5、R6、及びR7は独立して水素、ハロゲン、-NO2、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル、アリール、-OR8、-NR89、-C(=NR10)NR89、-NR8COR9、NR8CO29、NR8SO29、-NR10CONR89、-SR8、-S(=O)R8、-S(=O)28、-S(=O)2NR89、-C(=O)R8、-C(=O)-O-R8、-C(=O)NR89、-C(=NR8)R9、又はC(=NOR8)R9置換基であり、ここで、場合により2個の置換基は介在原子と一緒になって二環ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環を形成し;ここで各環は場合により、1〜5個の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O-(-C1-C3)アルキルアリール、-O-(C1-C3)アルキルヘテロアリール、-N((-C0-C6)アルキル)((C0-C3)アルキルアリール)又は-N((C0-C6)アルキル)((C0-C3-)アルキルヘテロアリール)基でさらに置換され;
8、R9、R10は各々独立して水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C3-C7)シクロアルキルアルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;そのいずれかは、場合により1〜5個の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N(C0-C6-アルキル)2、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7-)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基で場合により置換され;
D、E、F、G及びHは、独立して-C(R3)=、-C(R3)=C(R4)-、-C(=O)-、-C(=S)-、-O-、-N=、-N(R3)-又は-S-を表す)
で表されるアリール又はヘテロアリール基を指し;
Bは、単結合、-C(=O)-(C0-C2)アルキル-、-C(=O)-(C2-C6)アルケニル-、-C(=O)-(C2-C6)アルキニル-、-C(=O)-O-、-C(=O)NR8-(C0-C2)アルキル-、-C(=NR8)NR9-S(=O)-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2NR8-(C0-C2)アルキル-、C(=NR8)-(C0-C2)アルキル-、-C(=NOR8)-(C0-C2)アルキル-又は-C(=NOR8)NR9-(C0-C2)アルキル-を表し;
8及びR9は、独立して上で定義される通りであり;
任意のNはN‐オキシドでありうる]
で表される化合物、或いは当該化合物の医薬として許容される塩、水和物又は溶媒和物。
【請求項2】
以下の式I‐A:
【化3】

[式中、
1及びR2は独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、ヒドロキシ、アミノ、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、-(C1‐C6)アルコキシを表すか、又はR1及びR2は一緒になって(C3-C7)シクロアルキル環、カルボニル結合C=O、又は炭素二重結合を形成することができ;
P及びQは、各々独立して選択され、そしてシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、以下の式:
【化4】

(式中、
3、R4、R5、R6、及びR7は独立して水素、ハロゲン、-NO2、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル、アリール、-OR8、-NR89、-C(=NR10)NR89、-NR8COR9、NR8CO29、NR8SO29、-NR10CONR89、-SR8、-S(=O)R8、-S(=O)28、-S(=O)2NR89、-C(=O)R8、-C(=O)-O-R8、-C(=O)NR89、-C(=NR8)R9、又はC(=NOR8)R9置換基であり;ここで、場合により2個の置換基が、介在性原子と一緒になって二環ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環を形成し;ここで各環は場合により、1〜5個の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O-(-C1-C3)アルキルアリール、-O-(C1-C3)アルキルヘテロアリール、-N((-C0-C6)アルキル)((C0-C3)アルキルアリール)又は-N((C0-C6)アルキル)((C0-C3-)アルキルヘテロアリール)基でさらに置換され;
8、R9、R10は各々独立して水素、(C1-C6)アルキル、(C3-C6)シクロアルキル、(C3‐C7)シクロアルキルアルキル、(C2-C6)アルケニル、(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;これらのいずれかは、場合により1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル;-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N(C0-C6-アルキル)2、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7-)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基で置換され;
D、E、F、G及びHは、独立して-C(R3)=、-C(R3)=C(R4)-、-C(=O)-、-C(=S)-、-O-、-N=、-N(R3)-又は-S-を表す)
で表されるアリール又はヘテロアリール基を指し;
Bは、単結合、-C(=O)-(C0-C2)アルキル-、-C(=O)-(C2-C6)アルケニル-、-C(=O)-(C2-C6)アルキニル-、-C(=O)-O-、-C(=O)NR8-(C0-C2)アルキル-、-C(=NR8)NR9-S(=O)-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2-(C0-C2)アルキル-、-S(=O)2NR8-(C0-C2)アルキル-、C(=NR8)-(C0-C2)アルキル-、-C(=NOR8)-(C0-C2)アルキル-、又は-C(=NOR8)NR9-(C0-C2)アルキル-を表し;
8及びR9は独立して上で定義される通りであり;
Jは、単結合、-C(R11)(R12)、-O-、-N(R11)-又は-S-を表し;
11、R12は、独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;これらのいずれかは、場合により、1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O(C0-C6)アルキル、-O(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N((C0-C6)アルキル)((C0-C6)アルキル)、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基であり;
任意のNはN‐オキシドでありうる]
を有する、請求項1に記載される化合物、或いは当該化合物の医薬として許容される塩、水和物又は溶媒和物。
【請求項3】
以下の式I‐B:
【化5】

[式中、
P及びQは各々独立して選択され、そしてシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、以下の式:
【化6】

(基中、
3、R4、R5、R6、及びR7は独立して水素、ハロゲン、-NO2、-(C1‐C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル、アリール、-OR8、-NR89、-C(=NR10)NR89、-NR8COR9、NR8CO29、NR8SO29、-NR10CONR89、-SR8、-S(=O))R8、-S(=O)28、-S(=O)2NR89、-C(=O)R8、-C(=O)-O-R8、-C(=O)NR89、-C(=NR8)R9、又はC(=NOR8)R9置換基であり;ここで場合により2個の置換基は介在原子と一緒になって二環ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール環を形成し;ここで各環は、場合により1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-O-(-C1-C3)アルキルアリール、-O-(C1-C3)アルキルヘテロアリール、-N((-C0-C6)アルキル)((C0-C3)アルキルアリール)又は-N((C0-C6)アルキル)((C0-C3-)アルキルヘテロアリール)基でさらに置換され;
8、R9、R10は、各々独立して水素、-(C1-C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ-(C1-C6)アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;そのいずれかが、場合により1〜5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O-(C0-C6)アルキル、-O-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N(C0-C6-アルキル)2、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7-)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基で置換され;
D、E、F、G及びHは独立して-C(R3)=、-C(R3)=C(R4)-、-C(=O)-、-C(=S)-、-O-、-N=、-N(R3)-又は-S-を表す]
で表されるアリール又はヘテロアリール基を指し;
Jは、単結合、-C(R11)(R12)、-O-、-N(R11)-又は-S-を表し;
11、R12は独立して水素、-(C1‐C6)アルキル、-(C3-C6)シクロアルキル、-(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-(C2-C6)アルケニル、-(C2-C6)アルキニル、ハロ(C1-C6)アルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アリールアルキル又はアリールであり;そのいずれかは、場合により1-5の独立したハロゲン、-CN、-(C1-C6)アルキル、-O(C0-C6)アルキル、-O(C3-C7)シクロアルキルアルキル、-O(アリール)、-O(ヘテロアリール)、-N((C0-C6)アルキル)((C0-C6)アルキル)、-N((C0-C6)アルキル)((C3-C7)シクロアルキル)又は-N((C0-C6)アルキル)(アリール)置換基であり;
任意のNはN‐オキシドでありうる]
を有する、請求項1又は2に記載される化合物、或いは当該化合物の医薬として許容される塩、水和物又は溶媒和物。
【請求項4】
光学異性体として存在することができ、ここで当該化合物がラセミ混合物又は個々の光学異性体である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
前記化合物が以下の:
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-{(R)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチルアミノ-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-メタノン、
{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(4-フルオロ-フェニル)-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-[3-(5-ピリジン-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-{3-[5-(2-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}‐(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-[3-(5-チアゾール-4-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
{3-[5-(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,4-ジフルオロ-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-2-メチル-フェニル)-[3-(5-フェニル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-[3-(5-シクロペンチル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(6-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(3,5-ジメチル-イソオキサゾール-4-イル)-{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-メチル-イソオキサゾール-4-イル)-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(2-フルオロ-ピリジン-4-イル)-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-2-イル)-メタノン、
{(S)-3-[5-(4-フルオロ-フェニル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-(5-フルオロ-ピリジン-3-イル)-メタノン、
(S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(S)-(354-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(5-フルオロピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(S)-(4-フルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(S)-(3,4-ジフルオロフェニル)-{3-[5-(ピリジン-2-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(3,4-ジフルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
(4-フルオロ-フェニル)-{(S)-3-[5-(3-フルオロ-ピリジン-4-イル)-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル]-ピペリジン-1-イル}-メタノン、
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,4,6-トリフルオロ-フェニル)-メタノン、
[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-(2,3,4-トリフルオロ-フェニル)-メタノン、
(2.6-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,5-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
(2,3-ジフルオロ-フェニル)-[(S)-3-(5-ピリジン-2-イル-[1,2,4]オキサジアゾール-3-イル)-ピペリジン-1-イル]-メタノン、
から選ばれる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
治療有効量の請求項1〜5のいずれか一項に記載される化合物、及び医薬として許容される担体及び/又は賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項7】
ヒトを含む哺乳動物において病気を治療又は予防する方法であって、当該治療又は予防が、mGluR5のアロステリック調節因子の神経調節効果により影響されるか又は促進され、当該方法が、当該治療又は予防を必要とする哺乳動物に、請求項1〜6に記載される化合物/組成物の有効量を投与することを含む、前記方法。
【請求項8】
ヒトを含む哺乳動物において病気を治療又は予防する方法であって、当該治療又は予防が、mGluR5正のアロステリック調節因子(エンハンサー)の神経調節効果により作用されるか又は促進され、当該方法が、当該治療又は予防を必要とする哺乳動物に、請求項1〜6に記載される化合物/組成物の有効量を投与することを含む、前記方法。
【請求項9】
不安障害:広場恐怖、全般性不安障害(GAD)、強迫神経症(OCD)、パニック障害、外傷後ストレス障害(PTSD)、社会恐怖症、他の恐怖症、物質誘導性不安障害からなる群から選ばれる中枢神経系障害を治療又は予防するために有用な方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項10】
小児障害:注意欠陥多動性障害からなる群から選ばれる中枢神経系障害を治療又は予防するために有用な方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項11】
摂食障害(神経性無食欲症、神経性大食症)からなる群から選ばれる中枢神経系障害を治療又は予防するために有用な方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項12】
気分障害:双極性障害(I型及びII型)、気分循環性障害、うつ病、気分変調性障害、大うつ病、物質誘導性気分障害からなる群から選ばれる中枢神経系障害を治療又は予防するために有用である方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項13】
精神病:統合失調症、妄想性障害、統合失調性感情障害、統合失調症様障害、物質誘導性精神病障害からなる群から選ばれる中枢神経系障害を治療又は予防するために有用な方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項14】
認知障害:譫妄、物質誘導性持続性譫妄、認知症、HIV疾患のため生じる認知症、ハンチントン病のため生じる認知症、パーキンソン病のため生じる認知症、アルツハイマー型認知症、物質誘導性持続性認知症、軽度認知機能障害からなる群から選ばれる中枢神経系障害の治療又は予防のために有用な方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項15】
人格障害:強迫性人格障害、統合失調症、統合失調症型障害からなる群から選ばれる、中枢神経系障害の治療又は予防のために有用な方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項16】
物質関連障害:アルコール乱用、アルコール依存症、アルコール退薬症候、アルコール離脱性譫妄、アルコール誘導性精神病、アンフェタミン依存症、アンフェタミン退薬症候、コカイン依存症、コカイン退薬症候、ニコチン依存症、ニコチン退薬症候、オピオイド依存症、オピオイド退薬症候からなる群から選ばれる中枢神経系を治療又は予防するために有用な方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項17】
良性多発性硬化症、再発寛解型多発性硬化症、続発性進行性多発性硬化症、原発性進行性多発性硬化症、進行性再発多発性硬化症などの多発性硬化症から選ばれる炎症性中枢神経系障害を治療又は予防するための方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物/組成物を投与することを含む、前記方法。
【請求項18】
請求項9〜17のいずれか一項に定義される治療又は予防用の医薬の製造における、請求項1〜6のいずれか一項に記載される化合物の使用。
【請求項19】
代謝型グルタミン酸受容体のイメージング用のトレーサーを製造するための本発明の化合物の使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−540635(P2008−540635A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511821(P2008−511821)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【国際出願番号】PCT/IB2006/001881
【国際公開番号】WO2006/123255
【国際公開日】平成18年11月23日(2006.11.23)
【出願人】(506417670)アデックス ファーマ ソシエテ アノニム (13)
【Fターム(参考)】