説明

位相同期ループ回路

【課題】出力周波数レンジの広いPLL回路を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様は、入力パルス信号と出力側からフィードバックされたフィードバックパルス信号との位相差に基づいて生成された電圧を、制御電流Icへ変換する電圧電流変換回路104と、制御電流Icに応じた周波数のパルス信号を生成する電流制御発振器105と、制御電流Icを検出する電流検出部108と、検出された前記制御電流に基づいて、電流制御発振器105から発振される出力パルス信号の周波数レンジを切り替える周波数レンジ切替回路106と、を備えた位相同期ループ回路である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は位相同期ループ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
位相同期ループ(PLL:Phase-locked loop)回路は最も一般的なクロック生成回路である。図7は、特許文献1の図1に記載のPLL回路である。このPLL回路は、位相/周波数検出器(PFD:Phase Frequency Detector)14、ループフィルタ18、VCO(Voltage Controlled Oscillator)20、クロック分周器22、判定回路30及び制御ユニット32を備えている。
【0003】
このPLL回路では、入力信号がPFD14に入力される。PFD14では、入力信号と出力側からフィードバックされた信号とに基づいた信号が生成され、その信号がループフィルタ18へ出力される。そして、ループフィルタ18から出力される制御電圧に基づいて、VCO20から出力信号が出力される。この出力信号は、クロック分周器22を介して、PFD14へフィードバックされる。
【0004】
また、特許文献1に記載のPLL回路では、判定回路30により制御電圧を検出している。そして、判定回路30の判定結果に基づき、制御ユニット32がクロック分周器22の分周比を決定している。同様の先行技術が、特許文献2にも開示されている。
【特許文献1】特表2001−520471号公報
【特許文献2】特開平9−191247号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、通常、VCOは、制御電圧を制御電流へ変換する電圧電流変換回路と、電流制御発振器とから構成されている。ここで、電圧電流変換回路における電圧電流変換特性は、当該電圧電流変換回路の製造条件やその使用温度環境などの影響を受け易く、ばらつきが大きい。従って、制御電圧を検出しても、出力信号の周波数を精度良く知ることができないという問題があった。すなわち、特許文献1や特許文献2では、分周器の分周比を精度良く設定することができない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、
入力パルス信号と出力側からフィードバックされたフィードバックパルス信号との位相差に基づいて生成された電圧を、制御電流へ変換する電圧電流変換回路と、
前記制御電流に応じた周波数のパルス信号を生成する電流制御発振器と、
前記制御電流を検出する電流検出部と、
検出された前記制御電流に基づいて、前記電流制御発振器から発振される出力パルス信号の周波数レンジを切り替える周波数レンジ切替回路と、を備えた位相同期ループ回路である。
制御電流を検出することにより、出力信号の周波数を精度良く知ることができる。そのため、出力パルス信号の周波数レンジを精度良く切り替えることができる。これにより、出力周波数レンジを拡大することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、出力周波数レンジの広い位相同期ループ回路を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0009】
実施の形態1
実施の形態1に係るPLL回路のブロック図を図1に示す。図1に示すように、実施の形態1に係るPLL回路は、位相周波数比較器(PFD)101、チャージポンプ(CP)102、ローパスフィルター(LPF)103、電圧電流変換回路(VIC)104、電流制御発振器(CCO)105、周波数レンジ切替回路(FRS)106、分周器(DIV)107、電流判定回路108、周波数レンジ制御部109、ロック検出回路110、オフセット電流生成回路111を備えている。
【0010】
位相周波数比較器101は、基準信号の位相と出力側からフィードバックされた帰還信号の位相とを比較する。帰還信号の位相が基準信号の位相よりも遅れていれば、発振周波数を上昇させるためのUP信号をチャージポンプ102へ出力する。一方、帰還信号の位相が基準信号の位相よりも進んでいれば、発振周波数を降下させるためのDOWN信号をチャージポンプ102へ出力する。ここで、本発明において、当該PLL回路に入力される基準信号は唯一である。
【0011】
チャージポンプ102は、位相周波数比較器101からのUP信号又はDOWN信号を電流に変換する。この電流がローパスフィルター(LPF)103へ入力される。
ローパスフィルター(LPF)103は、チャージポンプ102により生成された電流を制御電圧に変換する。この制御電圧が、電圧電流変換回路(VIC)104へ入力される。
電圧電流変換回路(VIC)104は制御電圧を電流へ変換し、オフセット電流生成回路111が生成したオフセット電流±iを加減することにより、制御電流Icを生成する。この制御電流Icは、電流制御発振器105及び電流判定回路108へ入力される。
【0012】
電流制御発振器105は、制御電流Icに応じた周波数の出力信号を生成し、出力する。ここで、電流制御発振器105は、周波数レンジ切替回路106を備えている。この周波数レンジ切替回路106により、出力信号の周波数レンジを切り替えることができる。そのため、出力可能な周波数レンジを拡大することができる。本実施の形態では、この周波数レンジ切替回路106は分周器である。分周器は、単一又は複数のフリップフロップから構成される。なお、上記周波数レンジ拡大の原理の詳細については後述する。
【0013】
また、出力信号は分周器107により分周される。そして、分周された信号が帰還信号として位相周波数比較器101へフィードバックされる。ここで、分周器107の分周比により、当該PLL回路の逓倍率が決定される。なお、分周器107は必須ではない。また、基準信号を分周する基準信号分周器があってもよい。
【0014】
一方、電流判定回路108は、入力された制御電流Icのレベルを判定する回路である。この制御電流Icのレベル判定結果は周波数レンジ制御部109へ入力される。
また、ロック検出回路111は、基準信号と帰還信号とに基づいてロック状態であるか否かを判定する回路である。具体的には、基準信号のカウント値と帰還信号のカウント値とを比較し、ロック状態であるか否かを検出する。例えば、ロック検出回路111は、ロック状態であれば1(High)を、ロック状態でなければ0(Low)を出力する。ロック検出回路111から出力されるデジタル信号は、周波数レンジ制御部109へ入力される。このロック検出回路111としては、発明者により特開2002−314409号公報に開示されたロック検出回路を用いるのが好適である。
【0015】
周波数レンジ制御部109は、制御電流Icのレベル判定結果とロック検出結果とに基づいた制御信号を周波数レンジ切替回路106へ出力する。この制御信号に基づいて、周波数レンジ切替回路106において最適な周波数レンジが選択される。本実施の形態では、制御信号に基づいて、周波数レンジ切替回路106である分周器の分周比が決定される。
【0016】
図2は、電流判定回路108の一例を示す回路図である。電流判定回路108は、比較器CMP1〜CMP3、分圧抵抗R1〜R4、制御電圧生成抵抗R0を備えている。制御電圧生成抵抗R0により、制御電流Icに基づいた制御電圧V0が生成され、比較器CMP1〜3のそれぞれの一方の入力端子に入力される。分圧抵抗R1〜R4は、グランド−電源(VDD)間に、この順に直列に接続され、3つの参照電圧Vref1〜Vref3を生成している。
【0017】
具体的には、分圧抵抗R1とR2との間のノードで参照電圧Vref1が、分圧抵抗R2とR3との間のノードで参照電圧Vref2が、分圧抵抗R3とR4との間のノードで参照電圧Vref3が生成されている。この参照電圧Vref1は、比較器CMP1の他方の入力端子に入力される。同様に、参照電圧Vref2は比較器CMP2の他方の入力端子に、参照電圧Vref3は比較器CMP3の他方の入力端子に入力されている。
【0018】
このような構成により、制御電圧V0を、V0<Vref1、Vref1<V0<Vref2、Vref2<V0<Vref3、Vref3<V0の4段階に区分することできる。すなわち、制御電流Icを4つの電流レンジに区分して判定することができる。
【0019】
例えば、比較器CMP1〜CMP3が、それぞれの参照電圧より大きければ1(High)を、参照電圧より小さければ0(Low)を出力とする。各電流レンジは、CMP1〜CMP3が出力するデジタル信号の組み合わせ(CMP1の出力、CMP2の出力、CMP3の出力)により表すことができる。図2の場合、例えば、低電流レンジから順に、(000)を電流レンジ0、(100)を電流レンジ1、(110)を電流レンジ2、(111)を電流レンジ3などと表すことができる。このような各電流レンジを示すデジタル信号が、周波数レンジ制御部109に入力される。なお、この電流レンジ数を適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0020】
次に、図3のフローチャートを用いて、電流制御発振器105の周波数レンジの切替方法について説明する。本実施の形態は、周波数レンジ切替回路106が分周器であって、その分周比が1又は2である場合である。なお、分周比の数値及び個数は適宜選択することができ、1、2に限定されるものではない。例えば、1、2、4、8などとしてもよく、5、10などとしてもよい。また、1、1.25、1.5、1.75、2など分周比が分数であるものがあってもよい。
【0021】
まず、周波数レンジ制御部109は、周波数レンジ切替回路106の分周比を1に固定する(ST1)。そして、ロック検出回路110においてロック検出を行うと共に、電流判定回路108において制御電流Icの電流レンジを判定する(ST2)。そして、当該ロック検出結果と電流判定結果とを記憶部(不図示)に格納する(ST3)。
【0022】
次に、周波数レンジ制御部109は、周波数レンジ切替回路106の分周比を2に固定する(ST4)。そして、ロック検出回路110においてロック検出を行うと共に、電流判定回路108において制御電流Icの電流レンジを判定する(ST5)。そして、当該ロック検出結果と電流判定結果とを記憶部(不図示)に格納する(ST6)。
【0023】
周波数レンジ制御部109は、記憶部に格納された分周比1の場合のロック検出結果及び電流判定結果と、分周比2の場合のロック検出結果及び電流判定結果とに基づいて、演算する(ST7)。最後に、周波数レンジ制御部109は、この演算結果に基づいて、最適周波数レンジを判定する(ST8)。
【0024】
次に、図4及び図5A〜5Gを用いて、最適周波数レンジの判定方法について説明する。図4に示すグラフの横軸は電流制御発振器(CCO)105の制御電流Ic、縦軸は出力周波数である。分周比1の場合、ロック可能な出力周波数はF1〜F2である。F1〜F2の周波数レンジをHIGHレンジとする。一方、分周比2の場合、ロック可能な出力周波数はF0〜F1である。F0〜F1の周波数レンジをLOWレンジとする。また、周波数F0とF1との中間の周波数をF3とし、周波数F1とF2との中間の周波数をF4とする。
【0025】
図5Aは、出力周波数がF2より大きい場合である。この場合、分周比1及び分周比2のいずれであっても、電流レンジ3となり、ロックが検出されない(LOCK NG)。そのため、最適な周波数レンジが存在せず、異常を示している。本発明によれば、このような場合でも検出可能であって、異常を知ることができる。
【0026】
図5Bは、出力周波数がF4〜F2の場合である。この場合、分周比1では、電流レンジ2となりロックも検出される(LOCK OK)。一方、分周比2では、電流レンジ3となり、ロックが検出されない(LOCK NG)。そのため、最適な周波数レンジは分周比1のHIGHレンジとなる。
【0027】
図5Cは、出力周波数がF1〜F4の場合である。この場合、分周比1では、電流レンジ1となりロックも検出される(LOCK OK)。一方、分周比2では、電流レンジは3となり、ロックが検出されない(LOCK NG)。そのため、最適な周波数レンジは分周比1のHIGHレンジとなる。
【0028】
図5Dは、出力周波数がF1の場合である。この場合、分周比1では、電流レンジ0又は1となりロックが検出される(LOCK OK)。一方、分周比2では、電流レンジは2又は3となり、ロックが検出される(LOCK OK)。そのため、最適な周波数レンジは分周比1のHIGHレンジ又は分周比2のLOWレンジのいずれでもよいこととなる。このような場合、特性に基づいた優先順位を設定し、いずれか一方を選択する。
【0029】
図5Eは、出力周波数がF3〜F1の場合である。この場合、分周比1では、電流レンジ0となりロックが検出されない(LOCK NG)。一方、分周比2では、電流レンジは2となり、ロックが検出される(LOCK OK)。そのため、最適な周波数レンジは分周比2のLOWレンジとなる。
【0030】
図5Fは、出力周波数がF0〜F3の場合である。この場合、分周比1では、電流レンジ0となりロックが検出されない(LOCK NG)。一方、分周比2では、電流レンジは1となり、ロックが検出される(LOCK OK)。そのため、最適な周波数レンジは分周比2のLOWレンジとなる。
【0031】
図5Gは、出力周波数がF0よりも小さい場合である。この場合、分周比1及び分周比2のいずれであっても、電流レンジ0となり、ロックが検出されない(LOCK NG)。そのため、最適な周波数レンジが存在せず、異常を示している。本発明によれば、このような場合でも検出可能であって、異常を知ることができる。
【0032】
図5A〜Gに示した場合の判定結果を表1に示す。
【表1】

【0033】
本実施の形態1では、電流制御発振器105を制御するための制御電流を検出することにより、出力信号の周波数を精度良く知ることができる。そのため、出力パルス信号の周波数レンジを精度良く切り替えることができる。そして、このような出力周波数レンジの切替により、図4に示すように、LOWレンジ分、出力周波数レンジを拡大することができる。
【0034】
また、制御電流を用いているため、オフセット電流を加減することによる誤差の補正も容易である。
さらに、ロック検出を組み合わせることにより、最適周波数レンジ判定における時間短縮が可能となる。また、いずれの分周比においてもロックが検出できないような異常を検出することができる。
また、制御電流のオフセット電流を加減して、その場合のロック検出を行うことにより、より的確に最適周波数レンジを判定することや、選択した最適周波数レンジ内においてより良好なPLL特性が得られる方向へシフトさせることもできる。
【0035】
実施の形態2
次に、実施の形態2に係るPLL回路について説明する。実施の形態1と異なる点は、電流制御発振器(CCO)105における周波数レンジ切替回路(FRS)106である。その他の点は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。図6は実施の形態2に係るPLL回路における電流制御発振器105の回路図である。実施の形態1では、周波数レンジ切替回路106が分周器であったのに対し、実施の形態2では、複数の容量及びスイッチから構成されている。
【0036】
電流制御発振器105における発振器はリングオシュレータであり、図6ではリング状に接続された3つのインバータINV1〜INV3から構成されている。各インバータは制御電流Icに応じた遅延でパルス信号を伝達する。すなわち、制御電流Icにより発振周波数が制御される。なお、インバータは遅延素子の一例であり、他の遅延素子を用いてもよい。また、インバータの個数3も例示であって、これに限定されるものではない。
【0037】
本実施の形態2では、インバータINV1とインバータINV2との間のノードに、スイッチSW1を介して容量C1が接続されている。容量C1の他端はグランドに接続されている。同様に、インバータINV2とインバータINV3との間のノードに、スイッチSW2を介して容量C2が接続されている。容量C2の他端はグランドに接続されている。同様に、インバータINV3とインバータINV1との間のノードに、スイッチSW3を介して容量C3が接続されている。容量C3の他端はグランドに接続されている。容量C1〜C3の容量値は同一であっても、異なっていてもよい。これら、スイッチSW1〜3及び容量C1〜C3が周波数レンジ切替回路106を構成している。
【0038】
ここで、発振器に接続される容量の個数を可変することにより、発振周波数レンジを切り替えることができる。具体的には、容量を1つも接続しない場合がもっとも高い周波数のレンジとなる。接続する容量の個数を増やすことにより、低い周波数レンジとすることができる。実施の形態1での分周器に比べ、分数の分周比を実現するのが容易である。また、実施の形態1で用いた分周器と本実施の形態2における容量とを組み合わせることもできる。
【0039】
以上説明したように、本発明では、周波数の不明な基準信号のみが入力される状況下において、電流制御発振器105を制御するための制御電流を検出することにより、出力信号の周波数を精度良く知ることができる。なぜなら、電圧電流変換回路の製造条件やその使用温度環境などの影響を受けることがないためである。そのため、出力パルス信号の周波数レンジを精度良く切り替えることができる。そして、このような出力周波数レンジの切替により、図4に示すように、LOWレンジ分、出力周波数レンジを拡大することができる。
【0040】
また、制御電流を用いているため、オフセット電流を加減することによる誤差の補正も容易である。他方、従来のように、制御電圧を用いた場合、誤差の補正が難しい。
さらに、ロック検出を組み合わせることにより、最適周波数レンジ判定における時間短縮が可能となる。また、いずれの分周比においてもロックが検出できないような異常を検出することができる。
また、制御電流のオフセット電流を加減して、その場合のロック検出を行うことにより、より的確に最適周波数レンジを判定することや、選択した最適周波数レンジ内においてより良好なPLL特性が得られる方向へシフトさせることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】実施の形態1に係るPLL回路のブロック図である。
【図2】電流判定回路108の一例を示す回路図である。
【図3】実施の形態1に係る周波数レンジの切替方法を示すフローチャートである。
【図4】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図5A】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図5B】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図5C】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図5D】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図5E】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図5F】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図5G】最適周波数レンジの判定方法を説明するための図である。
【図6】実施の形態1に係る電流制御発振器105の回路図である。
【図7】特許文献1の図1である。
【符号の説明】
【0042】
101 位相周波数比較器(PFD)
102 チャージポンプ(CP)
103 ローパスフィルター(LPF)
104 電圧電流変換回路(VIC)
105 電流制御発振器(CCO)
106 周波数レンジ切替回路(FRS)
107 分周器(DIV)
108 電流判定回路
109 周波数レンジ制御部
110 ロック検出回路
111 オフセット電流生成回路
R0 制御電圧生成抵抗
R1〜R4 分圧抵抗
CMP1〜CMP4 比較器
INV1〜INV3 インバータ
SW1〜SW3 スイッチ
C1〜C3 容量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力パルス信号と出力側からフィードバックされたフィードバックパルス信号との位相差に基づいて生成された電圧を、制御電流へ変換する電圧電流変換回路と、
前記制御電流に応じた周波数のパルス信号を生成する電流制御発振器と、
前記制御電流を検出する電流検出部と、
検出された前記制御電流に基づいて、前記電流制御発振器から発振される出力パルス信号の周波数レンジを切り替える周波数レンジ切替回路と、を備えた位相同期ループ回路。
【請求項2】
前記周波数レンジ切替回路は、検出された前記制御電流に基づいて分周比が決定される分周器であることを特徴とする請求項1に記載の位相同期ループ回路。
【請求項3】
前記出力パルス信号が前記入力パルス信号に対しロック状態であるか否かを検出するロック検出回路をさらに備え、
前記ロック検出回路の検出結果と前記制御電流とに基づいて、前記分周器の分周比が決定されることを特徴とする請求項2に記載の位相同期ループ回路。
【請求項4】
前記周波数レンジ切替回路は、前記電流制御発振器における発振器とスイッチにより接続された1又は複数の容量を備えることを特徴とする請求項1に記載の位相同期ループ回路。
【請求項5】
前記出力パルス信号が前記入力パルス信号に対しロック状態であるか否かを検出するロック検出回路をさらに備え、
前記ロック検出回路の検出結果と前記制御電流とに基づいて、前記スイッチのオンオフが制御されることを特徴とする請求項4に記載の位相同期ループ回路。
【請求項6】
前記入力パルス信号の周波数が未知であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の位相同期ループ回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−62707(P2010−62707A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−224442(P2008−224442)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】