説明

位相差フィルムとその製造方法、長尺状偏光板、及び液晶表示装置

【課題】スジ故障の発生がなく、かつ環境耐久試験において幅手方向の光学特性の変動が殆ど無い位相差フィルムを提供する。また、当該位相差フィルムを長尺状延伸フィルムとして製造する製造方法を提供する。さらに、当該延伸フィルムが具備された長尺状偏光板及び液晶表示装置を提供する。
【解決手段】ハードコート層が設けられた位相差フィルムであって、(1)当該位相差フィルムの遅相軸の方向が、フィルムの長尺方向と幅手方向とは異なり、両方向の間に存在し、(2)所定条件下で測定した面内位相差値Roが特定範囲内にあり、かつ、(3)当該位相差フィルムを所定高温・高湿環境下に長時間保存し、保存後の当該位相差フィルムについて前記測定と同一条件下で横手方向の面内位相差値Roを測定したとき、保存前の面内位相差値Roを基準とした変動値の最大値と最小値の差が特定範囲内であることを特徴とする位相差フィルム。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハードコート層が設けられた位相差フィルムであって、(1)当該位相差フィルムの遅相軸の方向が、フィルムの長尺方向と幅手方向とは異なり、両方向の間に存在し、(2)温度23℃・相対湿度55%RHにおいて測定波長590nmで測定した面内位相差値Roが120〜170nmの範囲内にあり、かつ、(3)当該位相差フィルムを温度60℃・相対湿度90%RHである環境下に500時間保存し、保存後の当該位相差フィルムについて前記測定と同一条件下で横手方向の面内位相差値Roを測定したとき、保存前の面内位相差値Roを基準とした変動値の最大値と最小値の差が1〜10nmの範囲内であることを特徴とする位相差フィルム。
【請求項2】
前記ハードコート層が、活性エネルギー線硬化性樹脂を含有する樹脂を用いて形成されたことを特徴とする請求項1に記載の位相差フィルム。
【請求項3】
前記ハードコート層が、三個又は四個のアクリロイル基を有するアクリル酸エステルを含有する塗布液を用いて形成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位相差フィルム。
【請求項4】
前記塗布液が含有する溶媒量が、10質量%未満であることを特徴とする請求項3に記載の位相差フィルム。
【請求項5】
前記塗布液が含有する溶媒が、エタノール又はメタノールであることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の位相差フィルム。
【請求項6】
前記塗布液が、有機溶媒を含有していないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の位相差フィルム。
【請求項7】
前記位相差フィルムが、アセチル基置換度が2.0〜2.6の範囲内にあるセルロースエステルを含有していることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の位相差フィルム。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の位相差フィルムを製造する位相差フィルムの製造方法であって、長尺状フィルムの搬送方向に対して10〜45°の範囲内の角度で面内遅相軸を有するように斜め方向に延伸した後に、把持手段により、当該長尺状フィルムの両端を搬送方向に対して−90〜−70°の範囲内の角度で、かつ0〜20%の範囲内の延伸率で、延伸することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
【請求項9】
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の位相差フィルムを、長尺状の偏光子の少なくとも一方の面に積層して形成されたことを特徴とする長尺状偏光板。
【請求項10】
請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の位相差フィルムを断栽して形成された枚葉状フィルム、又は請求項9に記載の長尺状偏光板を断栽して形成された枚葉状偏光板が具備されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項11】
前記液晶表示装置が、立体画像表示装置であることを特徴とする請求項10に記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−173677(P2012−173677A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37987(P2011−37987)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(303000408)コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 (3,255)
【Fターム(参考)】