説明

位置指示手段用カップリング

【課題】蒸気弁位置指示システムのロッド端軸受機構において、ロッドエンド軸受機構とスタッドの結合の摩耗による相対移動を防止する。
【解決手段】装置の位置を測定する位置指示システムは、前記装置に結合され、第1の接続部材60を含むブラケット32と、第2の接続部材50を含む位置指示手段26と、前記第1の接続部材60を前記第2の接続部材50に結合するように構成される軸受手段(70)とを含み、該軸受手段70が、第1の開口86が形成された軸受ハウジング72と、第2の開口90が形成され、前記第1の開口86内に位置するように構成され、前記第1の接続部材60が前記第2の開口90を貫通し且つ該軸受手段70を前記ブラケット32に結合するように構成されるグロメット74と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の実施形態は概して位置指示システムに関し、特に位置指示システムに用いる振動耐性軸受機構に関する。
【背景技術】
【0002】
線形アクチュエータの閉ループ制御には、通常、正確な検出位置フィードバック信号を必要とする。線形アクチュエータは、多くの住宅用途及び商業用途で用いられている。例えば、線形アクチュエータを用いて、蒸気タービンに内蔵された弁の位置を調節できる。また、位置指示手段、例えば線形可変差動変圧器(LVDT)を用いて、弁の位置を測定できる。蒸気弁位置指示システムでは、蒸気弁に結合されるスタッドをロッド端軸受機構と一緒に用いて、LVDTの線形変換器ロッドを蒸気弁に固定する。ロッド端軸受機構は、軸受玉と軸受ハウジングを含む。
【0003】
顕著な振動レベルが大型蒸気タービン弁にみられるが、これがロッド端軸受機構の、例えば軸受玉と軸受ハウジングの間を激しく摩耗させることがある。この激しい摩耗によりロッド端軸受ハウジングが軸受玉から外れてしまう場合もある。ロッド端軸受機構の自由度も、線形変換器ロッドの軸周りにおける顕著な回転振動を可能にするので、摩耗増大の一因となる。この摩耗は、金属どうしの、グリース処理されたロッド端軸受機構とグリース処理されないロッド端軸受機構のいずれでも生じ得る。また、軸受玉ライナ、例えば軸受玉と軸受ハウジングとの間のテフロン(登録商標)織ライナはこうした摩耗を防ぐことができない。テフロン(登録商標)はデュポン社(E.I. du Pont de Nemours and Company)の登録商標である。更に、ライナが過度な振動により変形して、結果的に軸受玉と軸受ハウジングの間に過大な隙間が生じることがある。
【0004】
ロッドエンド軸受機構が摩耗すると、ロッドエンド軸受機構とスタッドの結合が不安定になることがある。これによって、金属スタッドと金属のロッドエンド軸受ハウジングが相対移動する。この相対移動によって、スタッドにフレッティング摩耗が生じ、究極的にはスタッドの故障に繋がりかねない。また、この相対移動によって、LVDTから制御システムへのフィードバック信号にノイズが混入する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7296487号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
位置指示システムの耐用寿命を延ばすためには、ロッドエンド軸受機構をグリース処理すること及び/又は軸受玉及び軸受ハウジングの形成に用いる材料を変更することができる。例えば、弾性ロッドエンド軸受機構が市販されているが、典型的な弾性ロッドエンド軸受機構の特性を予圧レベルに基づいて調節することはできない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、装置の位置を測定する位置指示システムを提供する。このシステムは、装置に結合された、第1の接続部材を有するブラケットを含む。このシステムは更に、第2の接続部材を有する位置指示手段を含む。システムはまた、第1の接続部材を第2の接続部材に結合するように構成された軸受手段も含む。軸受手段は、第1の開口が形成された軸受ハウジングを含む。軸受手段は更に、第2の開口が形成されたグロメットを含む。このグロメットは、第1の開口内に位置するように構成され、第1の部材は、第2の開口を貫通して軸受手段をブラケットに結合するように構成される。
【0008】
別の態様において、装置の位置を測定する位置指示手段をこの装置に結合する、軸受手段を提供する。装置は第1の接続部材を含む。軸受手段は軸受ハウジングを含み、この軸受ハウジングには、第1の接続部材を受けるように構成された第1の開口が形成され、且つ、位置指示手段の少なくとも一部分を受けるように構成された第2に開口が形成される。軸受手段は更に、第1の開口内に配置され且つ第1の接続部材の周りに位置するように構成されたグロメットを含む。
【0009】
また別の態様において、軸受手段を用いて装置を位置指示手段に結合する方法を提供する。装置は、この装置から延在して共働部材と相互作用するように構成された片持ちスタッドを含む。軸受手段は、軸受ハウジングとグロメットを含む。軸受ハウジングには、軸受ハウジング開口が形成され、グロメットには、グロメット開口が形成される。この方法は、片持ちスタッドを受けるようにグロメットと軸受ハウジングを構成するステップであって、グロメットが片持ちスタッドと軸受ハウジングの間に配置されるステップを含む。この方法は更に、グロメットに圧縮力を加えるように共働部材と片持ちスタッドを構成するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】典型的な軸受手段を含む位置指示システムの図である。
【図2】図1に示す軸受手段の図である。
【図3】図1に示す軸受手段の分解図である。
【図4】図1に示す位置指示システムに含まれる部品を結合する方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に記載の方法、システム、及び手段は、位置指示手段と装置を適正に整合できるように、軸受手段を用いて位置指示手段を装置に結合させ易くする。適正な整合により、位置指示手段の正確な動作と摩耗の低減が可能になる。更に、本明細書に記載の方法、システム、及び手段は、軸受手段の固有振動数を調節することにより、この固有振動数が装置の強制振動数と合致しにくくする。また、振動減衰機能を含まないその他の軸受手段に比べて、軸受手段の耐用寿命が長くなる。本開示は、実施例に当てはめて、即ち位置フィードバック手段を蒸気タービンに関連する制御弁に結合する方法、システム、及び手段に適用する場合について記述されている。しかし、あらゆる適当な装置に関連する位置指示手段への幅広い適用を、本開示は企図している。
【0012】
本明細書に記載の方法、システム、及び手段の技術的効果には、(a)軸受ハウジング開口とグロメット開口とが整合して単一のスタッド開口を形成し、この単一のスタッド開口を貫通するように片持ちスタッドが構成されるように、グロメットと軸受ハウジングを構成すること、(b)グロメットに圧縮力を加えるように共働部材と片持ちスタッドを構成することの少なくとも一方が含まれる。
【0013】
図1は典型的な位置指示システム10の図である。位置指示システム10の説明用に、X軸14とY軸16とZ軸18を含む直交座標12を定める。本実施例では、位置指示システム10は、蒸気タービンに内蔵され、蒸気弁20の位置を測定する。本実施例では、位置指示システム10は、制御弁ハウジング24に結合される複数の位置指示手段22を含む。例えば、複数の位置指示手段22は、第1の位置指示手段26、第2の位置指示手段28、第3の位置指示手段30を含む。位置指示手段26、28、30は、例えば線形可変差動変圧器(LVDT)、回転可変差動変圧器(RVDT)及び/又は何れかのその他の変位測定手段を含み得る。本実施例では、複数の位置指示手段22が更に、制御弁ブラケット32に結合される。制御弁ブラケット32は蒸気弁20に結合される。本実施例では、制御弁ブラケット32は、蒸気弁20が開位置と閉位置との間で作動すると、Y軸16に沿って並進移動する。位置指示システム10は、本明細書では蒸気タービンに内蔵されるものとして説明されているが、システム及び/又は手段内の部品の位置を測定するにあたり、いかなるシステム及び/又は手段内に含まれたものであってもよい。
【0014】
本実施例では、第1の位置指示手段26が第1の接続部材、例えば第1の線形変換器ロッド50を含む。本実施例では、第1の線形変換器ロッド50が、第1の位置指示手段26からY軸16に対して平行な方向に延在する。制御弁ブラケット32が、第2の接続部材、例えば第1のスタッド60を含む。本実施例では、第1のスタッド60が、制御弁ブラケット32からX軸14に対して平行な方向に延在する。本実施例では、位置指示システム10は、第1の線形変換器ロッド50を第1のスタッド60に結合する軸受手段70を含む。
【0015】
図2は軸受手段70の別の図である。図3は軸受手段70の分解図である。上述したように、軸受手段70は、位置指示システム10(図1に示す)と一緒に用いられる。本実施例では、軸受手段70が位置指示手段(例えば位置指示手段26)を装置(例えば制御弁ブラケット32)に結合する。本実施例では、軸受手段70が、軸受ハウジング72とグロメット74を含む。軸受ハウジング72には、第1の開口86と第2の開口88が形成される。グロメット74には、グロメット開口90が形成される。本実施例では、グロメット74が、軸受ハウジング72の第1の開口86内に配置される。第1のスタッド60が、グロメット開口90を貫通している。組立後、グロメット74は、軸受ハウジング72と第1のスタッド60の間に配置される。
【0016】
本実施例では、第1のスタッド60が、螺部分100と制止部分102を含む。例えば、制止部分102が、第1のスタッド60から半径方向外方に延在するフランジの形態をとってもよい。或いは、制止部分102が、第1のスタッド60を半径方向に貫通し且つ第1のスタッド60から外方に延在するピン(図示せず)を含むものでもよい。加えて、制止部分102は、第1の座金106も含んでよく、第1の座金106は、フランジ及び/又はピンと一緒に、第1のスタッド60に対してグロメット74の位置を固定する。また、本実施例では、螺部分100が、グロメット開口90を貫通するように構成される。更に、例えばロックナット又は何れかのその他の適当な締結具の形態をとる共働部材104が、第1のスタッド60の螺部分100と相互作用して、軸受手段70を第1のスタッド60に固着する。
【0017】
本実施例では、グロメット74が、制止部分102と共働部材104の間に配置される。一部の実施形態では、軸受手段70が更に、第2の座金108を含んでよく、第2の座金108は、共働部材104とグロメット74の間に配置される。共働部材104と第1のスタッド60の少なくとも一方に加わるトルクが、グロメット74に対する圧縮力に変換される。この圧縮力は、X軸14に対して平行な方向にグロメット74に作用する。グロメット74に加える圧縮力を変えることにより、軸受手段70の固有振動数を容易に制御できる。軸受手段70の固有周波数が、例えば制御弁20及び/又は制御弁ハウジング24から軸受手段70に加わる強制振動数と実質的に同様の場合は、問題が生じることがある。軸受手段70の固有振動数が強制振動数と合致すると、共振によって位置指示システム10内で振動が増大し、システム10内の部品の摩耗が増大しかねない。グロメット74は更に、軸受ハウジング72が制止部分102に接触しないようにする第1のショルダ部110、及び/又は軸受ハウジング72が第2の座金108又は共働部材104のいずれにも接触しないようにする第2のショルダ部112を含んでよい。或いは、グロメット74が、ショルダ部を有さない平滑なグロメットであってよい。グロメット74に作用する圧縮力は、軸受ハウジング72と制止部分102の間でグロメットをX軸14から半径方向外方に膨張させるので、これもまた軸受ハウジング72が制止部分102に接触することを防ぐ。
【0018】
本実施例では、第1の線形変換器ロッド50を第2の開口88内に挿入することにより、第1の線形変換器ロッド50を軸受ハウジング72に結合する。第1の線形変換器ロッド50を、螺を有し、第2の開口88が内蔵する共働螺(図示せず)と結合するように構成してよい。或いは、軸受ハウジング72が、線形変換器ロッド50を第2の開口88内に固着する止め螺114を含んでよい。また、第1の線形変換器ロッド50を軸受ハウジング72に結合する態様は、いかなる適当な態様であってもよい。本実施例では、第1のスタッド60が、軸受ハウジング72の位置をX軸14に対して平行な方向に調節可能にするように構成される。軸受ハウジング72は、第2の開口88が変換器ロッド50と適正に整合するように、X軸14に対して平行な方向に調節される。変換器ロッド50と第2の開口88を適正に整合させることにより、変換器ロッド50をY軸16に対して平行な方向に移動自在にすることができる。
【0019】
また、本実施例では、第1の位置指示手段26及び第1のスタッド60に加えて、位置指示システム10が更に、第2の位置指示手段28、第3の位置指示手段30、及び複数の軸受手段70を含む。制御弁ブラケット32が更に、第2のスタッド116と第3のスタッド118を含む。例えば、軸受手段70が、第2の位置指示手段28を第2のスタッド116に結合し、また別の軸受手段70が、第3の位置指示手段30を第3のスタッド118に結合する。
【0020】
本実施例では、グロメット74が、軸受ハウジング72と第1のスタッド60の間の接触を防ぐ。本実施例では、軸受ハウジング72及び第1のスタッド60は、金属である。蒸気タービン弁アクチュエータ等の高振動用途における金属どうしの接触は、部品の早期摩耗に繋がりかねない。本実施例では、グロメット74が重合体により作製され、軸受ハウジング72と第1のスタッド60の間の金属どうしの接触を解消するように構成される。例えば、グロメット74は、一例としてバイトン(登録商標)があるがこれに制限されないフッ素エラストマーにより作製される。バイトン(登録商標)は、デュポンエラストマー社(DuPont Performance Elastomers LLC)の登録商標である。また、グロメット74は、第1のスタッド60の振動を減衰させる。第1の位置指示手段26に加わる振動を低減することにより、手段26によって得られる測定値の精度が増す。更に、グロメット74がもたらす可撓性は、変換器ロッド50と軸受ハウジング72の間の軽微な不整合を補償する。但し、グロメット74は、Y軸16周りにおける軸受ハウジング72の回転を制限し、位置指示手段26の出力にノイズを混入させない程度に十分に頑強である。また、グロメット74は、軸受手段70を原子力用途、例えば原子力発電設備に内蔵される蒸気タービンに使用できるように、耐放射線性を有してよい。更に、グロメット74は、蒸気タービン用途にみられる流体に対する耐損傷性、例えばリン酸エステル作動油に対する耐損傷性を有してよい。
【0021】
図4は、位置指示システム、例えば位置指示システム10(図1に示す)に含まれる部品を結合する方法、具体的には、軸受手段を用いて装置を位置指示手段に結合する方法152の流れ図150である。上述したように、本実施例では、位置指示システム10が、軸受ハウジング72とグロメット74を含む軸受手段70を含む(いずれも図2に示す)。軸受ハウジング72には、第1の開口86が形成され、グロメット74には、グロメット開口90が形成される(いずれも図2に示す)。本実施例では、方法152が、接続部材(例えば第1のスタッド60)を受けるようにグロメット74と軸受ハウジング72を構成するステップ160を含む。グロメット74は、第1のスタッド60と軸受ハウジング72の間に配置される。
【0022】
本実施例では、方法152が更に、グロメット74に圧縮力を加えるように共働部材、例えば共働部材104(図2に示す)と第1のスタッド60を構成するステップ162を含む。例えば、グロメット74は制止部分(例えば第1のスタッド60の制止部分102(図2に示す))と共働部材104の間に配置される。共働部材104は、ステップ162において、制止部分102とこの共働部材104により、グロメット74に圧縮力が加わるように構成される。
【0023】
本実施例では、グロメット74のデュロメータが、軸受手段70の固有振動数と例えば蒸気弁20(図1に示す)の強制振動数が合致しないように選択される。具体的には、蒸気タービンの運転時は、複数の一次周波数を有する振動に蒸気弁20が曝される。グロメット74のデュロメータは、軸受手段70と蒸気弁20の間の共振を防ぐために、軸受手段70の固有振動数とこれらの一次周波数の少なくとも1つとを合致させないように選択される。本実施例では、方法152は更に、グロメット74に対する圧縮力を調節することにより、軸受手段70と位置指示手段26の少なくとも一方の固有振動数を調節するステップ164を含んでよい。例えば、グロメット74に対する圧縮力が増大すると、圧縮下にあるグロメット74の頑強度が高まることが少なくとも一因となって、軸受手段70の固有周波数が高くなる。逆に、グロメット74に対する圧縮力が低下すると、軸受手段70の固有周波数は低くなる。少なくとも1つの例では、共働部材104を完全に一回転させることによりグロメット74に対する圧縮力が増加すると、軸受手段70の固有周波数は100ヘルツを超える増加を示す。
【0024】
本実施例では、まず最初に、グロメット74のデュロメータを、軸受手段70の固有振動数と蒸気弁20の少なくとも1つの一次周波数とが合致しないように選択するが、軸受手段70の固有振動数を調節可能にすると、例えば蒸気タービン及び/又は蒸気弁20の変更によって蒸気弁20の強制振動数が変化した場合に調節を行えるようになる。軸受手段70の固有振動数と蒸気弁20の強制振動数の間の差を維持し、共振状態を防ぐことによって、蒸気タービンの部品の損傷及び/又は摩耗を低減できる。
【0025】
更に、方法152は、位置指示手段26の少なくとも一部分を受けるように軸受ハウジング72内の位置指示手段開口を構成するステップ166も含んでよい。例えば、ステップ166において、第2の開口88(図2に示す)を、線形変換器ロッド50(図2に示す)を受けるように構成する。
【0026】
また、方法152は、第1のスタッド60に対する軸受手段70の位置をX軸14に対して平行な方向に調節するステップ168も含んでよい。軸受ハウジング72の位置をX軸14に対して平行な方向に調節するステップ168によって、第2の開口88と変換器ロッド50の適正な整合が容易になる。変換器ロッド50と第2の開口88を適正に整合させることにより、変換器ロッド50をY軸16に対して平行方向に移動自在にできる。
【0027】
更に、方法152は、軸受ハウジング72と第1のスタッド60の間の接触を防ぎ、第1のスタッド60と位置指示手段26の少なくとも一方の振動を減衰させ、軸受ハウジング72の回転を制限するようにグロメット74を構成するステップ170を含んでよい。
【0028】
本明細書では、装置を位置指示手段に結合する典型的な方法、システム、及び手段を説明した。具体的には、本明細書に記載の方法、システム、及び手段によって、位置指示手段と装置の適正な整合が容易になるように、軸受手段を用いて位置指示手段をこの装置に結合することができる。適正な整合は、位置指示手段を正確に動作させる。また、本明細書に記載の方法、システム、及び手段によって、この固有周波数と装置の強制周波数が合致しないように、軸受手段の固有周波数を調節することができる。更に、振動減衰機能を含まないその他の軸受手段と比べると、軸受手段の耐用寿命が長くなる。
【0029】
本明細書に記載の方法、システム、及び手段によって、位置指示システム内の部品を効率的且つ経済的に結合できる。本明細書では、方法、システム、及び手段の実施例を詳細に記述及び/又は図示した。これらの方法、システム、及び手段は、本明細書に記載の具体的な実施形態に限定されることはなく、各システム又は手段の部品、並びに各方法ステップを、本明細書に記載の別の部品及びステップから別個独立に用いてもよい。各部品、各方法ステップを、別の部品及び/又は方法ステップと組み合わせて用いることもできる。
【0030】
本明細書に記載の方法及び装置の要素/部品等を紹介するとき、単数名詞及び定冠詞は、その要素/部品等が1つ以上あることを意味している。「備える」「含む」「有する」といった表現は、包括的であり、列挙した要素/部品等以外にも更に要素/部品が存在し得ることを意味している。
【0031】
本明細書では、最適な態様を含め、例を用いて本発明を開示しているが、これによってまた、任意の手段又はシステムの作製及び使用、並びに任意の付随する方法の実施を含め、当業者が本発明を実施できるようになる。本発明の特許請求の範囲は請求項により定義されているが、当業者に想到可能なその他の例も包含し得る。こうしたその他の例は、請求項の文言と相違ない構成要素を有する場合、又は請求項の文言と実質的に相違ない等価の構成要素を含む場合、本発明の特許請求の範囲に含まれることとする。
【符号の説明】
【0032】
10 位置指示システム
12 座標系
14 X軸
16 Y軸
18 Z軸
20 制御弁
22 複数の位置指示手段
24 制御弁ハウジング
26 第1の位置指示手段
28 第2の位置指示手段
30 第3の位置指示手段
32 制御弁ブラケット
50 第1の線形変換器ロッド
60 第1のスタッド
70 軸受手段
72 軸受ハウジング
74 グロメット
86 第1の開口
88 第2の開口
90 グロメット開口
100 螺部分
102 制止部分
104 共働部材
106 第1の座金
108 第2の座金
110 第1のショルダ部
112 第2のショルダ部
114 止め螺
116 第2のスタッド
118 第3のスタッド
150 流れ図
152 位置指示システムに含まれる部品を結合する方法
160 グロメットを構成する
162 共働部材を構成する
164 軸受手段の固有周波数を調節する
166 位置指示手段開口を構成する
168 軸受ハウジングの位置を調節する
170 軸受ハウジングと第1の接続部材との間の接触を防ぐようにグロメットを構成する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置(20)の位置を測定する位置指示システム(10)であって、
前記装置に結合され、第1の接続部材(60)を含むブラケット(32)と、
第2の接続部材(50)を含む位置指示手段(26)と、
前記第1の接続部材を前記第2の接続部材に結合するように構成される軸受手段(70)であって、
第1の開口(86)が形成された軸受ハウジング(72)と、
第2の開口(90)が形成されたグロメット(74)であって、前記第1の開口内に位置するように構成され、前記第1の接続部材が前記第2の開口を貫通し且つ該軸受手段を前記ブラケットに結合するように構成される、グロメット(74)と、を含む軸受手段(70)と、
を備える位置指示システム(10)。
【請求項2】
前記グロメット(74)が、前記軸受ハウジング(72)と前記第1の接続部材(60)との間に位置するように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の接続部材(60)が、螺部分(100)と制止部分(102)を含み、前記螺部分が前記第2の開口(90)を貫通するように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
共働部材(104)を更に備え、前記グロメット(74)が前記制止部分(102)と前記共働部材との間に位置するように構成された、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記共働部材(104)と前記第1の接続部材(60)が、前記共働部材に加わるトルクを前記グロメット(74)に対する圧縮力に変換するように構成された、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記軸受手段(70)が、少なくとも部分的には前記グロメット(74)に対する圧縮力に基づいて調節可能な固有周波数を備えるように構成された、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記位置指示手段(26)が、変換器ロッド(50)を含む線形可変差動変換器を含み、前記線形可変差動変換器が、少なくとも1つの蒸気弁(20)を含む蒸気タービンに内蔵され、前記少なくとも1つの蒸気弁の位置を判定するために用いられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記グロメット(74)が、
前記軸受ハウジング(72)と前記第1の接続部材(60)の間の接触の防止と、
前記第1の接続部材と前記第2の接続部材(50)との少なくとも一方の振動の減衰と、
前記第2の接続部材に対して平行な軸(16)周りにおける回転の制限と、
を行うように構成された、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の接続部材(60)が、前記軸受手段(70)を第1の方向に調節可能にするように構成され、前記第1の方向が、前記第1の接続部材の長さに対して平行な軸(14)に沿う方向である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記グロメット(74)が、前記軸受手段(70)と前記少なくとも1つの蒸気弁(20)の間の共振を防ぐように選択されたデュロメータを有する、請求項7に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−189212(P2012−189212A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−47506(P2012−47506)
【出願日】平成24年3月5日(2012.3.5)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】