説明

位置検出装置、及び、それを備えた液晶表示装置

【課題】位置指示装置によって選択された位置を安定して検出するとともに、位置検出装置、及び、それを用いた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】複数の表示画素PXがマトリクス状に配置された液晶表示パネル10と、液晶表示パネル10の背面に配置された面光源装置20と、面光源装置20の背面に配置された位置検出装置30と、を備え、位置検出装置30は、平面上に配列された複数のコイルセンサXn、Ymを備えたセンサ部302と、複数のコイルセンサXn、Ymを順次選択する選択回路304と、選択回路304によって選択されたコイルセンサに入力される出力信号を発生する発振器322と、選択回路304によって特定の位置に配置されたコイルセンサXn、Ymが選択されたときに、発振器322の出力信号を強くする手段と、を備えた液晶表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置指示装置等によって選択された位置を検出する位置検出装置、及び、その位置検出装置を備えた液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、通信機器の急激な成長により、屋外で移動しながら情報を授受するライフスタイルが普及している。それに伴い、モバイルコンピューティングの一つであるタブレットパーソナルコンピュータ(以下、タブレットPC)が注目されている。
【0003】
一般に、この種のタブレットPCに用いられる平面表示装置は、平面表示パネルとしての液晶表示パネルと、この液晶表示パネルに対向して配置される面光源装置とを備えている。液晶表示パネルと面光源装置とは、重ねられてフレームに収容されるとともに、液晶表示パネルの上方から取り付けられるベゼルカバーによって周囲を保持されている。また、この液晶表示装置は、液晶表示パネルの表示領域に対応する位置に配置される位置検出装置をさらに備えている。
【0004】
位置検出装置は、例えば、複数のコイルセンサを平面上に併設したセンサ部を有している。位置検出装置は、平面上の位置検出方向に並設された複数のコイルセンサの中から選択されたコイルセンサに電流を入力し、電波(例えば、磁界、電界、もしくは電磁界)を放射させる。
【0005】
一方で、複数のコイルセンサのいずれかの位置を指示する位置指示装置に備えられた共振回路が、共振すると、位置検出装置は位置指示装置の共振出力を対応するコイルセンサを介して受け取る。そして、位置検出装置は、受信信号強度の分布より位置指示装置が選択した位置の座標値を求める。
【0006】
このとき、コイルセンサに供給される信号レベルは、全ての平面位置で同じ強度であった。その為、外来ノイズ(例えば、液晶表示装置等が発生する、位置検出装置の使用周波数に近い周波数のノイズ)の影響を受ける位置では、位置検出の結果に誤差が生じることがあった。特に、ベゼルカバーが金属によって形成されている場合は、表示領域の端部領域において、位置検出に用いる電波の強度が弱くなる。このことによって、端部領域における位置検出に誤差が生じる場合があった。
【0007】
従来、上記のようなノイズによる誤差が生じないように、コイルセンサと位置指示装置との間の電波の送受信を少なくとも2回続けて行う位置指示装置が開発されている。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−67124号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、特許文献1に記載された位置検出装置では、表示領域の端部領域において電波の強度が弱くなることが考慮されておらず、全てのコイルセンサに対して同様の処理が行われている。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、ノイズ等による位置検出結果の誤差、特に、表示領域の端部領域での誤差を削減し、位置指示装置によって選択された位置を安定して検出する位置検出装置、及び、それを用いた液晶表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1態様による位置検出装置は、平面上に配列された複数のコイルセンサを備えたセンサ部と、前記複数のコイルセンサを順次選択する選択手段と、前記選択手段によって選択されたコイルセンサに入力される出力信号を発生する発振器と、前記選択手段によって特定の位置に配置された前記コイルセンサが選択されたときに、前記発振器の出力信号を強くする手段と、を備える。
【0011】
また、本発明の第2態様による液晶表示装置は、複数の表示画素がマトリクス状に配置された液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルの背面に配置された面光源装置と、前記面光源装置の背面に配置された位置検出装置と、を備え、前記位置検出装置は、平面上に配列された複数のコイルセンサを備えたセンサ部と、前記複数のコイルセンサを順次選択する選択手段と、前記選択手段によって選択されたコイルセンサに入力される出力信号を発生する発振器と、前記発振器からの信号が与えられたとき、特定の位置に配置された前記コイルセンサで共振状態を生じさせる手段と、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ノイズ等による位置検出結果の誤差、特に、表示領域の端部領域での誤差を削減し、位置指示装置によって選択された位置を安定して検出する位置検出装置、及び、それを用いた液晶表示装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、この発明の第1実施形態に係る液晶表示装置について、図面を参照して説明する。図1に示すように、液晶表示装置100は、液晶表示パネル10と、液晶表示パネル10を背面から照明する面光源装置20と、面光源装置20の背面側に配置された位置検出装置30と、液晶表示パネル10と面光源装置20との周囲を保持するベゼルカバー40と、を備えている。ベゼルカバー40は金属で形成されている。
【0014】
液晶表示パネル10は、対向配置された一対の基板すなわちアレイ基板12及び対向基板14と、アレイ基板12と対向基板14との間に保持された液晶層LQと、を備えている。液晶表示パネル10は、画像を表示する略矩形状の表示領域11を有している。
【0015】
表示領域11は、マトリクス状に配置された複数の画素PXによって構成されている。アレイ基板12は、表示領域11において、画素PXの行方向(X方向)に沿って延在する複数の走査線Sc、画素PXの列方向(Y方向)に沿って延在する複数の信号線Sg、これら走査線Scと信号線Sgとの交差部付近において画素PX毎に配置されたスイッチング素子SW、及び、スイッチング素子SWに接続された画素電極PE等を備えている。対向基板14は、表示領域11において、全画素PXに共通の対向電極CEなどを備えている。
【0016】
アレイ基板12、及び、対向基板14は、画素電極PEと対向電極CEとを対向させた状態で配設され、これらの間にギャップを形成している。液晶層LQは、アレイ基板12と対向基板14とのギャップに封止された液晶組成物によって形成されている。
【0017】
回路基板18は、フレキシブル基板16を介して、液晶表示パネル10の一側縁に電気的に接続され、液晶表示パネル10に駆動信号を供給する。回路基板18は、面光源装置20の背面側に向けてフレキシブル基板16を湾曲させることにより、面光源装置20の背面側に配置される。
【0018】
面光源装置20は、照明光を出射する略矩形状の出射領域20Aを有している。面光源装置20は、出射領域20Aと液晶表示パネル10の表示領域11とが対応するように液晶表示パネル10の背面に重ねられる。この状態で、液晶表示パネル10と面光源装置20とは、フレーム50に収容される。さらに、液晶表示パネル10、及び、面光源装置20は、上方からベゼルカバー40が取り付けられ、周囲を保持される。
【0019】
図1、及び図2に示すように、位置検出装置30は、液晶表示パネル10の表示領域に対応したセンサ部302と、センサ部302との間で信号を送受信する検出部310とを有している。
【0020】
センサ部302には、平面的に配列された複数のコイルセンサが備えられている。すなわち、Y方向に延在した複数のコイルセンサXn(n=1、2、…A、A:Y方向に延在するコイルセンサの総数)、及び、X方向に延在した複数のコイルセンサYm(m=1、2、…B、B:X方向に延在するコイルセンサの総数)が、センサ部302に備えられている。コイルセンサXn、Ymは図示しないプリント基板上にエッチング処理等によって形成されている。
【0021】
以下に、コイルセンサXnを用いた位置検出について説明する。本実施形態では、図2に示すように、Y方向に延在した8本のコイルセンサX1乃至X8が、センサ部302に備えられている。これらのコイルセンサX1乃至X8は、選択回路304に接続されている。選択回路304は、コイルセンサX1乃至X8の中から信号を送信または受信するコイルセンサを順次選択する選択手段である。
【0022】
このとき、センサ部302の端部領域Eに配置されているコイルセンサXnは、コンデンサA1を介して選択回路304に接続されている。コンデンサA1は、コイルセンサX1、X8に、直列に接続されている。
【0023】
選択回路304は、送受信切替回路340に接続されている。送受信切替回路340は検出部310に接続され、選択回路304と検出部310との間で信号の送信/受信を切替えている。
【0024】
検出部310は、コイルセンサに入力する信号を出力する信号発生部320と、コイルセンサXn、Ymから信号を受信する信号受信部330と、中央演算処理装置(以下、CPU)350と、を備えている。
【0025】
信号発生部320は、コイルセンサXn、Ymに入力される信号を発生する発振器322を備えている。発振器322は、一定周波数f1の交流信号を発生する。この周波数f1は、コイルセンサXn、YmのインダクタンスLと、コンデンサA1の容量Cとに対する共振周波数となっている。
【0026】
発振器322の出力端子は、電流ドライバ324に接続されている。電流ドライバ324は、発振器322から出力された出力信号を電流に変換する。電流ドライバ324の出力信号は、送受信切替回路340に入力される。
【0027】
一方、信号受信部330は、送受信切替回路340の出力信号を受信する受信バッファ332を有している。受信バッファ332の出力信号は、検波回路334に入力される。検波回路334は、受信バッファ332から入力された信号から特定の信号を取り出して出力する。検波回路334の出力端子は、ローパスフィルタ336に接続されている。ローパスフィルタ336は、入力された信号の高周波成分を除去する。ローパスフィルタ336の出力信号は、サンプルホールド回路338に入力される。
【0028】
サンプルホールド回路338は、サンプルホールド回路338の出力信号は、アナログ/ディジタル変換回路(以下A/D変換回路)339に入力される。A/D変換回路339の出力信号は、中央演算処理装置(以下、CPU)350に入力される。CPU350は、選択回路304、切替回路326、サンプルホールド回路338、A/D変換回路339、及び、送受信切替回路340の動作を制御している。
【0029】
次に、図2及び図3を用いて位置検出装置30の動作について説明する。
【0030】
発振器322は、特定周波数、例えば周波数がf1の交流信号を発生し、その交流信号を出力する。発振器322の出力信号は、電流ドライバ324に入力される。電流ドライバ324は、入力された交流信号を電流信号に変換し、電流信号を出力する。電流ドライバ324の出力信号は、送受信切替回路340に入力される。
【0031】
上記のように、電流ドライバ324から出力された出力信号は、信号発生部320の出力として送受信切替回路340に入力される。送受信切替回路340はCPU350に制御され、一定のタイミングで送信側と受信側とに接続が切替えられる。送受信切替回路340の接続が送信側に切替わると、信号発生部320から送受信切替回路340に入力された電流信号が、選択回路304に向けて出力する。
【0032】
送受信切替回路340から選択回路304に入力された電流信号は、選択回路304が選択しているコイルセンサに入力される。図3に示すように、選択回路304は、CPU350によって制御されて、コイルセンサX1乃至X8を、X1、X2、…X40の順に一定のタイミングで選択していく。
【0033】
ここで、センサ部302の端部領域Eに位置するコイルセンサX1、X8が選択されると、コイルセンサX1、X8に周波数f1の電流信号が入力される。コイルセンサX1、X8に入力される電流の周波数f1は、コイルセンサX1、X8のインダクタンスLとコンデンサA1の容量Cとに対する共振周波数となっているため、コイルセンサX1、X8で電流信号が共振する。すなわち、コンデンサA1は、コイルセンサX1、X8に電流信号が入力されたときに、コイルセンサX1、X8で共振状態を生じさせる手段である。
【0034】
図4及び図5を用いて、その原理を説明する。図4(a)は、直列に接続されたコイルと抵抗とに電流が入力されている。つまり、本実施形態のコイルセンサX2乃至X7に電流が入力される場合に相当する。一方、図4(b)は、直列に接続されたコイルと抵抗とコンデンサとに電流が入力されている。つまり、本実施形態のコイルセンサX1、X8に電流が入力される場合に相当する。
【0035】
図4(a)及び図4(b)に示す回路に入力される電流の周波数が、コイルのインダクタンスL、抵抗の抵抗値R、及びコンデンサの容量Cに対する共振周波数f1のとき、図5に示すように、図4(b)に示す回路、すなわち、コイルと抵抗とに、さらにコンデンサを接続した回路に流れる電流i2の方が、図4(a)に示す回路に流れる電流i1よりも大きくなる。
【0036】
上記の原理によって、コイルセンサX1、X8に電流が入力されると、コイルセンサX2乃至X7に電流が入力された場合よりも大きな電流が流れる。そして、電流が流れたコイルセンサで磁界が発生する。
【0037】
このとき、コイルセンサX1乃至X8のいずれかの位置を指示する位置指示装置32が、例えばコイルセンサX4の近くにあると、位置指示装置32の共振回路32AがコイルセンサX4で発生した磁界と共振する。すなわち、コイルセンサX4で生じた磁界の周波数f1は、共振回路32Aが有するコンデンサの容量C、及び、コイルのインダクタンスLに対する共振周波数となっている。共振回路32Aで発生した共振磁界は、コイルセンサX4を介して切替回路に入力される。
【0038】
選択回路304に入力された共振磁界は、送受信切替回路340に入力され、送受信切替回路340の接続が受信側に切替わると、送受信切替回路340から出力されて受信バッファ332に入力される。受信バッファ332は、入力された信号を検波回路334に向けて出力する。検波回路334は、入力された信号から、共振周波数の成分を取り出して、ローパスフィルタ336に向けて出力する。
【0039】
ローパスフィルタ336は、入力された信号の高周波成分を除去し、サンプルホールド回路338に向けて出力する。サンプルホールド回路338は、任意のタイミングで、入力された信号の値をサンプルして、所定の期間その値を保持する。サンプルホールド回路338はCPU350によって、信号の値をサンプルするタイミング、及び、その値を保持する期間を制御されている。
【0040】
サンプルホールド回路338から出力された信号は、A/D変換回路339に入力されて、ディジタル信号に変換される。A/D変換回路339から出力されたディジタル信号は、CPU350に入力される。
【0041】
上記で説明したコイルセンサX4が選択された場合と同様に、電流信号が入力されたコイルセンサから、位置指示装置32との距離に応じた強度の電界が出力される。コイルセンサから出力された電界は、信号受信部330を介してCPU350に入力される。
【0042】
なお、上記の第1実施形態では、Y方向に延在するコイルセンサXnによる位置検出について説明したが、X方向に延在するコイルセンサYmによる位置検出についても、コイルセンサXnの場合と同様に行われる。
【0043】
CPU350は、各コイルセンサXnから出力される電界と、コイルセンサYmから出力される電界との強度の分布から、位置指示装置が選択した位置の座標値を求める。
【0044】
一般に、金属によって形成されたベゼルカバー40がセンサ部300の周囲にあると、センサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8では、位置指示装置32が近くにある場合でも、その電界の強度が弱くなる場合があった。
【0045】
そのため、上記の第1実施形態では、センサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8に入力される電流信号の強度を、コンデンサA1によって強くしている。このことによって、センサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8で、電界の強度が弱くなることがなく、位置指示装置32の位置を安定して検出できる。
【0046】
さらに、本実施形態では、コイルセンサX1乃至X8に入力する電流を増大することなく、センサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8に流れる電流を共振させることによって増大させている。このことによって、位置検出装置30の電力消費を抑制することができる。
【0047】
次に、この発明の第2実施形態に係る液晶表示装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、上記の第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付けて説明を省略する。
【0048】
図6に示すように、位置検出装置30は、送受信切替回路340に可変抵抗A2を備えている。可変抵抗A2は、送受信切替回路340の送受信を切替えるスイッチと、出力端子との間に備えられているとともに、CPU350によってその抵抗値を制御されている。CPU350は、選択回路304がセンサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8を選択した時に、可変抵抗A2の抵抗値を小さくする。
【0049】
CPU350は、可変抵抗A2を制御することによって、コイルセンサX1、X8に入力される信号の減衰成分を調整し、図7に示すように、コイルセンサX1、X8に入力される送受信切替回路340の出力信号を強くしている。すなわち、可変抵抗A2は、コイルセンサX1、X8に入力される入力信号の減衰成分を調整する調整手段である。
【0050】
なお、第2実施形態についても、コイルセンサYmについて第1実施形態のコイルセンサXnの場合と同様に位置検索が行われ、CPU350が位置支持装置32の位置を検出する。
【0051】
上記の第2実施形態によれば、前述した第1実施形態と同様に、センサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8で、電界の強度が弱くなることがなく、位置指示装置32の位置を安定して検出できる。
【0052】
この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0053】
例えば、上記の第1実施形態では、センサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8に送信する電流信号の増大させる手段として、コンデンサA1を用いているが、可変抵抗を用いても良い。
【0054】
また、上記の第1及び第2実施形態では、センサ部302の端部領域Eに配置されたコイルセンサX1、X8に入力される電流の強度を強くしているが、コイルセンサX1乃至X8に加えられるノイズの特性に対応して、ノイズの影響を受けやすいコイルセンサに強い電流が入力されるようにしても良い。このことによって上記の実施形態と同様に、位置指示装置32の位置を安定して検出することができる。
【0055】
さらに、位置検出装置30は、1つの選択回路304によって、Y方向に延在するコイルセンサXnを順次選択しているが、Y方向に延在するコイルセンサXnと、X方向に延在するコイルセンサYmとの両方を、順次選択する選択回路を有しても良い。その場合は、さらに検出部310が、コイルセンサXnとコイルセンサYmとのそれぞれに備えられる必要がなく、回路を小型化することが可能になる。
【0056】
また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【0057】
例えば、第1実施形態の送受信切替回路340に、第2実施形態の可変抵抗A2を設けても良い。
【0058】
さらに安定した位置検出ができるように、CPU350に学習機能を持たせても良い。その場合、CPU350は、コイルセンサXn、Ymに与えられるノイズの特性情報を記憶し、その情報に応じて各コイルセンサXn、Ymに入力する信号の強さを決めることができる。このことによって、液晶表示装置を使用する環境によるノイズ特性の変化にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の一例を示す分解斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る位置検出装置の一構成例を示す図。
【図3】図2に示す位置検出装置の一動作例を説明する図。
【図4】図3に示す位置検出装置に用いた原理を説明する図。
【図5】図3に示す位置検出装置に用いた原理を説明する図。
【図6】本発明の第2実施形態に係る位置検出装置の一構成例を示す図。
【図7】図6に示す位置検出装置の一動作例を説明する図。
【符号の説明】
【0060】
10…液晶表示パネル、PX…表示画素、20…面光源装置、30…位置検出装置、32…位置指示装置、32A…共振回路、40…ベゼルカバー、100…液晶表示装置、302…センサ部、Xn、Ym…コイルセンサ、A1…コンデンサ、A2…可変抵抗、304…選択回路、310…検出部、320…信号発生部、322…発振器、330…信号受信部、340…送受信切替回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面上に配列された複数のコイルセンサを備えたセンサ部と、
前記複数のコイルセンサを順次選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択されたコイルセンサに入力される出力信号を発生する発振器と、
前記選択手段によって特定の位置に配置された前記コイルセンサが選択されたときに、前記発振器の出力信号を強くする手段と、を備えた位置検出装置。
【請求項2】
前記特定の位置に配置されたコイルセンサは、前記センサ部の端部領域に配置されたコイルセンサである請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項3】
発振器の出力信号を強くする手段は、前記発振器からの信号が与えられたときに前記特定の位置に配置されたコイルセンサで共振状態を生じさせる手段である請求項1記載の位置検出装置。
【請求項4】
前記平面の端部領域に配置された前記コイルセンサには、コンデンサが直列接続されている請求項3記載の位置検出装置。
【請求項5】
前記発振器の出力信号を強くする手段は、前記発振器からの信号が与えられたときに、前記コイルセンサに入力される入力信号の減衰成分を調整する、調整手段である請求項1記載の位置検出装置。
【請求項6】
前記調整手段は、可変抵抗である請求項5記載の位置検出装置。
【請求項7】
複数の表示画素がマトリクス状に配置された表示領域を有する液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルを照明する面光源装置と、
前記液晶表示パネルの前記表示領域に対応するように配置された位置検出装置と、を備え、
前記位置検出装置は、平面上に配列された複数のコイルセンサを備えたセンサ部と、
前記複数のコイルセンサを順次選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択されたコイルセンサに入力される出力信号を発生する発振器と、
前記発振器からの信号が与えられたとき、特定の位置に配置された前記コイルセンサで共振状態を生じさせる手段と、を備えた液晶表示装置。
【請求項8】
金属で形成されるとともに、前記液晶表示パネルと前記面光源装置との周囲を保持するベゼルカバーをさらに備えた請求項7記載の液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−47919(P2007−47919A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−229531(P2005−229531)
【出願日】平成17年8月8日(2005.8.8)
【出願人】(302020207)東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】