説明

位置決め装置

【課題】安価な構成により高精度でかつ短時間に原点復帰を行うことができる位置決め装置の実現を実現する。
【解決手段】X軸方向およびY軸方向に位置制御されるスライダ200,300と、このスライダ200,300と対向する面に磁極の歯が形成されてスライダ200,300と平面モータを構成するプラテン10とを備えた位置決め装置において、
スライダ200,300に設けられ、スライダ200,300のプラテン10に対する位置を検出するX軸レゾルバおよびY軸レゾルバと、
X軸レゾルバおよびY軸レゾルバで得られる位置検出信号に基づいて、スライダ200,300をプラテン10上に設定された原点位置にサーボ制御する原点復帰制御部402と、
を備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は位置決め装置に関し、詳しくは、平面モータを構成するプラテンに対するスライダの位置を制御する位置決め装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は、特許文献1に開示されている従来の位置決め装置構成例を示す平面図である。矩形状のプラテン10が、各辺をX軸またはY軸のいずれかに沿うように配置されている。プラテン10上には2個のスライダ20(図中左側)および30(図中右側)が配置されている。プラテン10とスライダ20,30のそれぞれの対向面には所定ピッチの格子状に磁極の歯が形成されており、平面モータを構成している。これらスライダ20,30には、それぞれ接続されたケーブル80および90を通して平面モータの駆動用電流やエアベアリング用エアーが供給される。
【0003】
これにより、スライダ20,30は、プラテン10上に空気浮上する。また、平面モータに発生する推力によりX軸,Y軸方向にプラテン10上を走行し、θ軸(z軸)周りにトルクを発生して回転することができる。
【0004】
プラテン10の周辺にはレーザ干渉計が複数個配置されている。プラテン10のY軸に沿う辺の一方(図中左側)にはレーザ干渉計41,42が配置され、対向する他方の辺(図中右側)にはレーザ干渉計43,44が配置されている。プラテン10のX軸に沿う辺の一方(図中下側)にはレーザ干渉計51,52,53が配置され、対向する他方の辺(図中上側)にはレーザ干渉計54,55,56が配置されている。
【0005】
スライダ20,30の3辺にはバーミラーが取り付けられている。レーザ干渉計から出力されたレーザ光をスライダのバーミラーで反射してレーザ干渉計に戻すことで、スライダのX軸,Y軸方向の変位を検出することができる。
【0006】
ただし、レーザ干渉計でスライダの変位を検出するためには、原則としてバーミラーがレーザ光に対して直角の姿勢でなければならない。直角の姿勢にするためには、後述する原点復帰動作を行ってθ軸を所定の角度に位置決め制御する必要がある。
【0007】
プラテン10の各辺の周端部には、スライダ20,30がプラテン端近傍に近づいたときに信号が変化するリミットセンサ(図示せず)が配置されている。リミットセンサは、透過型のレーザセンサであり、スライダがレーザ光をさえぎるとオンする。LX1,LX2はX軸方向の限界位置を検出するリミットセンサ光、LY1,LY2はY軸方向の限界位置を検出するリミットセンサ光である。
【0008】
プラテン10の対向する対角点の端部には原点センサが取り付けられている。X軸方向に沿って取り付けられた原点センサ61により、スライダ20のY軸方向の原点位置が検出される。また、Y軸方向に沿って取り付けられた一対の原点センサ62,63により、スライダ20のX軸方向の原点位置が検出される。
同様に、X軸方向に沿って取り付けられた原点センサ71およびY軸方向に沿って取り付けられた一対の原点センサ72,73により、スライダ30の原点位置が検出される。
【0009】
図6は、スライダ30側の原点センサの詳細構成を示す平面図である。原点センサ71〜73は、高精度のレーザ式側長器等で実現できるが、プラテン端からスライダまでの距離を測定できるものであれば特に方式を問わない。原点センサ71のレーザ光をRY,所定距離を隔て配置されている原点センサ72,73のレーザ光をRX1,RX2で示す。レーザ光LX,RX1,RX2による位置検出信号に基づいて、スライダ30は原点復帰を行う。また、レーザ光RX1,RX2による位置検出信号に基づいて、スライダ20のθ軸回転角度が検出される。スライダ20と原点センサ61〜63についても同一構成である。
【0010】
図5に示すようにX軸方向あるいはY軸方向に複数のレーザ干渉計を並列に並べてスライダの変位を検出する構成では、スライダの移動に伴って有効なレーザ干渉計を切り替えて使用する。
【0011】
例えば、スライダ20が図中左側から図中右側に移動する場合、まずレーザ干渉計51が有効であり、次にレーザ干渉計52が有効になって、レーザ干渉計51はそのレーザ光がバーミラーから反射されなくなるので無効になる。スライダがさらに右側に動くと、レーザ干渉計52のレーザ光がバーミラーから反射されなくなり、代わりにレーザ干渉計53のレーザ光がバーミラーから反射されるようになる。
【0012】
図7は、原点復帰動作を説明する遷移図である。電源オン状態では、スライダのθ軸変位は不定のため、レーザ干渉計で変位を検出できるとは限らない。このため、スライダをサーボ制御ではなく、ステッピングパルスモータ動作によって走行させる。
【0013】
図7の(A)は原点復帰動作の第1ステップを示したものである。スライダ20は、ステッピングパルスモードで矢印P1方向(Y軸方向)に移動する。そして、リミットセンサ光LY1位置まで動き、このY位置に位置決めする。同様に、スライダ30は、ステッピングパルスモードで矢印Q1方向(Y軸方向)に移動する。そして、リミットセンサ光LY2位置まで動き、このY位置に位置決めする。
【0014】
図7の(B)は第2ステップを示したものである。スライダ20は、ステッピングパルスモードで矢印P2方向(X軸方向)に移動する。そして、リミットセンサ光LX1位置まで動き、このX位置に位置決めする。同様に、スライダ30は、ステッピングパルスモードで矢印Q2方向(X軸方向)にリミットセンサ光X2位置まで動き、このX位置に位置決めする。
【0015】
図7の(C)は第3ステップを示したものである。スライダ20および30を、矢印P3方向およびQ3方向に、原点センサの検出範囲まで微速で移動させる。
【0016】
図7の(D)は第4ステップを示したものである。スライダ20,30の回転角を所定範囲の値にし、エアベアリングをエアーオフし、スライダ20,30をプラテン10上に着座させる。この状態では、原点センサによるスライダ位置検出値とレーザ干渉計による測定位置の両者が分かるので、サーボ運転に必要な転流制御の電気角を算出できる。そのとき必要なステージ固有値は、ステージ製造時に予め測定されているものとする。
【0017】
スライダ20,30は、同じプラテン上で動作するので、同じ座標系で管理されなければ衝突の危険がある。このため、製造時にスライダ20側の原点センサとスライダ30側の原点センサの相対距離を測定しておき、スライダ20と30の座標値を算出する。
【0018】
例えば、スライダ20の原点位置を基準とするならば、スライダ30の原点位置座標は、スライダ20の原点位置に原点センサ30とスライダ20の相対距離を加えた値とする。
その後、各スライダはサーボ制御にて任意の位置に移動する。サーボ制御では、レーザ干渉計の位置検出値を用いて位置制御を行う。
【0019】
スライダをプラテン上の原点位置に制御する手法については特許文献1に詳細な技術開示がある。また、特許文献2には、面モータにより1軸制御されるスライダの位置検出を行うレゾルバが記載されている。
【特許文献1】特開2007−127576号公報
【特許文献2】特開平4−127891号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
従来構成の位置決め装置では、次のような問題がある。
(1)レーザ干渉計が、高価であり、位置決め装置のコストアップ要因となっている。位置の制御精度がさほど必要ない用途では、安価な位置センサの採用が望ましい。
【0021】
(2)レーザ干渉計に用いるレーザ光源は寿命が比較的短く、1万〜数万時間程度で交換が必要となり、メンテナンス工数や部品交換によるコストアップ要因となっている。そのため、短寿命品を用いない位置センサの採用が望ましい。
【0022】
(3)現状の原点復帰の手法では、レーザ干渉計とは別に、スライダ端面とプラテン端との絶対距離を測定する原点センサが必要であり、位置決め装置のコストアップ要因となっている。
【0023】
(4)原点復帰でのスライダ走行をステッピングパルスモータ動作で行うため、スライダに生じる振動が大きい。
【0024】
(5)原点復帰でのスライダ走行をステッピングパルスモータ動作でおこなうため、走行速度を上げることができず、原点復帰に要する時間が長い。
【0025】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、安価な構成により高精度でかつ短時間に原点復帰を行うことができる位置決め装置の実現を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0026】
このような課題を達成するために、請求項1の発明は、
X軸方向およびY軸方向に位置制御されるスライダと、このスライダと対向する面に磁極の歯が形成されてスライダと平面モータを構成するプラテンとを備えた位置決め装置において、
スライダに設けられ、スライダのプラテンに対する位置を検出するX軸レゾルバおよびY軸レゾルバと、
X軸レゾルバおよびY軸レゾルバで得られる位置検出信号に基づいて、スライダをプラテン上に設定された原点位置にサーボ制御する原点復帰制御部と、
を備えることを特徴とする位置決め装置。
【0027】
請求項2の発明は、
請求項1に記載の位置決め装置において、プラテンのX軸方向およびY軸方向の原点粗位置を示すリミットセンサを備え、
原点復帰制御部は、このリミットセンサを利用してスライダを原点粗位置に移動制御し、その後、スライダを原点位置に位置制御することを特徴とする。
【0028】
請求項3の発明は、
請求項1または2に記載の位置決め装置において、X軸レゾルバおよびY軸レゾルバのそれぞれは、X軸方向またはY軸方向の少なくとも何れかの方向に所定距離を隔てて配置された一対のレゾルバから構成され、
原点復帰制御部は、一対のレゾルバの検出信号に基づいてスライダの回転角を算出するとともに、回転角が最小となるようにスライダを制御することを特徴とする。
【0029】
請求項4の発明は、
請求項1乃至3のいずれかに記載の位置決め装置において、スライダは、2個以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明の構成によれば、次のような効果を期待することができる。
(1)スライダの位置検出をレゾルバで行うとともに、スライダの原点復帰にこのレゾルバの位置検出信号を利用することにより、原点センサが不要となり、安価な構成により高精度かつ短時間に原点復帰を行うことができる位置決め装置を実現することができる。
【0031】
(2)スライダをサーボ制御で動かすので、ステッピングパルスモータ方式での駆動で行うのに比べて、より高速、かつ低振動でスライダを駆動できる。これにより、原点復帰処理時間が短縮できる上に、スライダ搭載物に与える振動を低減することができる。
【0032】
(3)原点復帰再現精度は、レゾルバ信号の再現精度と同等とすることができ、高精度な原点復帰を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1は、本発明による位置決め装置の一実施例を示す機能ブロック図である。図5で説明した従来構成と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0034】
プラテン10上には2個のスライダ200,300が配置されている。プラテン10とスライダ200,300のそれぞれの対向面には所定ピッチの格子状に磁極の歯が形成されており、平面モータを構成している。これらスライダ200,300には、それぞれ接続されたケーブル80および90を通して平面モータの駆動用電流やエアベアリング用エアーが供給される。
【0035】
これにより、スライダ200および300は、プラテン10上に空気浮上する。また、平面モータに発生する推力によりX軸,Y軸方向にプラテン10上を走行し、θ軸(z軸)周りにトルクを発生して回転することができる。
【0036】
スライダ200,300にはそれぞれ位置センサとしてレゾルバ部201,301が搭載されている。レゾルバ部201,301から出力される検出信号に基づいて、スライダ200,300の位置が検出される。
【0037】
スライダ200および300は、ケーブル80および90を介して制御処理ユニット400と通信して位置制御および原点復帰制御される。制御処理ユニット400は、サーボ制御を司るサーボ制御処理部401、原点復帰を司る原点復帰制御部402、スライダに搭載される平面モータの駆動電流を出力するモータ電流ドライバ403、レゾルバ信号を処理して位置信号を生成するレゾルバ信号処理部404の各サブユニットを内蔵している。
【0038】
図2は、レゾルバ部の構成例を示す機能ブロック図であり、代表としてスライダ200のレゾルバ部201の構成を示している。レゾルバ部201は、Y軸方向の位置検出を行うレゾルバ201a,201bと、X軸方向の位置検出を行うレゾルバ201c,201dから構成されている。レゾルバ201a,201bは、Y軸方向に距離Ay隔てて配置されている。レゾルバ201c,201dは、X軸方向に距離Ayよりも大きい距離Ax隔てて配置されている。
【0039】
Ax>Ayとすることで、レゾルバ201c,201dにより、スライダ200のY軸方向位置と高精度な回転角θの検出ができる。レゾルバ201a,201bにより、スライダ200のX軸方向位置と低精度な回転角θの検出ができる。
【0040】
レゾルバ201a〜201dの検出信号は、レゾルバ信号処理部404に入力され、位置信号Sおよび回転角θが算出される。スライダ300側に搭載されるレゾルバ301の構成および動作も、スライダ200側のレゾルバ201と同一である。
【0041】
図3の(A),(B)は、レゾルバ部201の位置Lと位置信号Sの関係を示す動作説明図である。レゾルバ部201から出力される位置信号Sは、図3の(A)に示すようにプラテン10の歯ピッチをPとするとき、図3の(B)に示すように歯ピッチPの周期で繰り返される形態となる。そのため、回転角の検出が可能なのは、レゾルバの距離<P/2の範囲に限られる。したがって、レゾルバ間隔Ax,Ayに応じて検出可能な回転角の範囲が定まる。
【0042】
スライダが、±P/2Ay以上回転している状態では、高精度で回転角θを検出するレゾルバ201c,201dの組み合わせでは正しく回転角θを検出することはできない。このため、レゾルバ201a,201bの組み合わせによる、低精度であるがより広い範囲を計測できる機構が必要となる。なお、レゾルバの動作原理については特許文献2に詳細が開示されている。
【0043】
レゾルバ201a,201bによるθ方向角度検出では、スライダ200の回転は、±P/2Ayまで許容される。式で表せば、|θ|<P/2Ayが、検出可能条件である。原点復帰開始時のスライダの姿勢は、この条件を満たす状態とする。
【0044】
ここで、距離Ayを十分小さくすれば、目視によってさえ確認できるので、これは実現可能である。一方、距離Axは、回転角θを高精度に検出できるよう、できるだけ大きな値とするのが望ましい。
【0045】
プラテン10四辺周端部には、従来構成と同様に、スライダ200,300がプラテン端近傍に近づいたときに信号が変化するリミットセンサが配置されている。そのリミットセンサのレーザ光が、LX1,LX2およびLY1,LY2であり、スライダ200,300がこれらのレーザ光をさえぎるとオンする。
【0046】
図4は、本発明の位置決め装置の原点復帰動作を説明する遷移図である。第1ステップでは、レゾルバ信号処理部404から出力される位置信号Sより、スライダの歯とプラテンの歯の位置関係を知ることができる。これをもとにサーボ制御を開始する。
【0047】
このとき、エアベアリング用エアーが供給されていない場合は、エアーを供給して、スライダをプラテン10上に空気浮上させる。スライダが回転している状態では、回転角θ=0の状態に比べて、同じモータ電流での推力が低下するので、位置制御サーボゲインは低めにする。
【0048】
第2ステップでは、レゾルバ201a,201bによるθ検出値と、レゾルバ201c,201dによるθ検出値をもとに、回転角θ=0となるよう、サーボ制御を行う。例えば、回転角θが±P/2Ax以上では、レゾルバ201a,201bによる検出値で制御を行い、回転角θが±P/2Ax未満では、レゾルバ201c,201dによる検出値で制御を行う。
【0049】
スライダの回転角θが大き過ぎる場合は、回転角θ=0となるよう、スライダを回転できない場合がある。その場合は、エラーとして、原点復帰処理を終了させる。
【0050】
第3ステップでは、回転角θ≒0にサーボ制御しながら、図4(A)に示すように、スライダ200および300をそれぞれP1方向およびQ1方向に移動させる。そして、リミットセンサ光LY1およびLY2位置まで動かし、このセンサY位置に位置決めする。
【0051】
第4ステップでは、回転角θ≒0にサーボ制御しながら、図4(B)に示すように、スライダ200および300をそれぞれP2方向およびQ2方向に移動させる。そして、リミットセンサ光LX1およびLX2位置まで動かし、図4(C)に示すように、このX位置に位置決めする。
【0052】
以上で、スライダ200および300は、X軸方向およびY軸方向のリミットセンサ光の交点で示される原点復帰位置(原点粗位置)に位置決めされる。
【0053】
ここで、リミットセンサによる検出位置はμmレベルでは原点復帰の度にばらつくので、さらに高精度な原点復帰を行うためには、レゾルバ信号処理が出力する位置信号Sを用いてサーボ制御する必要がある。
【0054】
第5ステップでは、レゾルバ部からの位置信号Sを検出して、設計的にあらかじめ決めておいた、原点復帰位置での位置信号Soとの差異を求める。位置信号Soと差異がある場合には、X軸方向およびY軸方向にサーボ制御でスライダを動かして、S=Soとなる位置に位置決めする。
以上で、原点復帰シーケンスを完了する。
【0055】
なお、リミットセンサの位置、スライダのサイズ、X座標、Y座標と位置信号Sの関係は、設計値により既知である。個体で大きくばらつくのであれば、製作時に測定すればよい。従って、原点復帰位置での、スライダ中心位置のX座標,Y座標は、算術的に求めることができる。
【0056】
図1の実施形態では、プラテン上のスライダが2個の構成を示したが、スライダが1個の場合でも、または3個以上の場合でも同様の手法で原点復帰を行うことで、同等の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明を適用した位置決め装置の一実施例を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明に適用されるレゾルバの構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】レゾルバの位置と位置信号の関係を示す動作説明図である。
【図4】本発明を適用した位置決め装置の原点復帰動作を説明する遷移図である。
【図5】従来の位置決め装置構成例を示す平面図である。
【図6】原点センサの詳細構成を示す平面図である。
【図7】原点復帰動作を説明する遷移図である。
【符号の説明】
【0058】
10 プラテン
200 スライダ
201 レゾルバ
300 スライダ
301 レゾルバ
400 制御処理ユニット
401 サーボ制御処理部
402 原点復帰制御部
403 モータ電流ドライバ
404 レゾルバ信号処理部
80,90 ケーブル
LX1,LX2 X軸方向のリミットセンサ光
LY1,LY2 Y軸方向のリミットセンサ光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
X軸方向およびY軸方向に位置制御されるスライダと、このスライダと対向する面に磁極の歯が形成されて前記スライダと平面モータを構成するプラテンとを備えた位置決め装置において、
前記スライダに設けられ、前記スライダの前記プラテンに対する位置を検出するX軸レゾルバおよびY軸レゾルバと、
前記X軸レゾルバおよびY軸レゾルバで得られる位置検出信号に基づいて、前記スライダを前記プラテン上に設定された原点位置にサーボ制御する原点復帰制御部と、
を備えることを特徴とする位置決め装置。
【請求項2】
前記プラテンのX軸方向およびY軸方向の原点粗位置を示すリミットセンサを備え、
前記原点復帰制御部は、このリミットセンサを利用して前記スライダを原点粗位置に移動制御し、その後、前記スライダを前記原点位置に位置制御することを特徴とする請求項1に記載の位置決め装置。
【請求項3】
前記X軸レゾルバおよびY軸レゾルバのそれぞれは、X軸方向またはY軸方向の少なくとも何れかの方向に所定距離を隔てて配置された一対のレゾルバから構成され、
前記原点復帰制御部は、前記一対のレゾルバの検出信号に基づいて前記スライダの回転角を算出するとともに、回転角が最小となるように前記スライダを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の位置決め装置。
【請求項4】
前記スライダは、2個以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の位置決め装置。

【図2】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−301342(P2009−301342A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155450(P2008−155450)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】