説明

位置決定を備えた無線ゲームシステム

本発明の教示によれば、位置決定を備えた無線ゲームシステムが提供される。本発明の特定の実施例では、システムは、ゲームサーバと、敷地を少なくとも部分的にカバーし、複数の信号検出装置を有する無線ネットワークと、無線ネットワークを介してゲーム情報をゲームサーバに送信し、ゲームサーバから受信するように動作可能なゲーム通信装置とを有する。敷地でのゲーム通信装置の位置は、ゲーム通信装置から複数の信号検出装置により受信された信号に基づいて決定されてもよい。敷地でのゲーム通信装置の位置に基づいて、ゲーム通信装置の所定の機能が有効にされてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に無線ネットワークの分野に関し、特に位置決定を備えた無線ゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ゲーム業界は、州法及び連邦法の制限内で様々なゲーム活動に参加することを可能にしている。可能なゲーム活動は、カジノにより提供されるようなギャンブルを含む。カジノ型ギャンブル活動は、スロットマシン、テーブルゲーム、ポーカー、キノ、及び賭けを可能にする他のゲーム活動を含み、これらに限定されない。イベントも賭けの対象になってもよく、例えば、スポーツイベント(競馬又はオートレース等)と、競技試合(フットボール、バスケットボール、野球、ボクシング、ゴルフ等)とを含んでもよい。ゲームはまた、宝くじコンテストのような賭けではないゲーム及びイベントを含んでもよい。カジノ環境では、このようなゲーム活動の参加者は、一般的に参加者の物理的位置により制限される。例えば、カジノ型ギャンブル活動の参加者は、賭けを行うために、カジノ内のゲーム機械又はゲームテーブルに存在しなければならない。同様に、カジノ環境でスポーツイベント又は競技試合に賭けを行うことに関心のある人は、カジノにあるスポーツブック(sports book)を通じて賭けを行わなければならない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の教示によれば、位置決定を備えた無線ゲームシステムが提供される。本発明の特定の実施例では、システムは、ゲームサーバと、敷地を少なくとも部分的にカバーし、複数の信号検出装置を有する無線ネットワークと、無線ネットワークを介してゲーム情報をゲームサーバに送信し、ゲームサーバから受信するように動作可能なゲーム通信装置とを有する。敷地でのゲーム通信装置の位置は、ゲーム通信装置から複数の信号検出装置により受信された信号に基づいて決定されてもよい。敷地でのゲーム通信装置の位置に基づいて、ゲーム通信装置の所定の機能が有効にされてもよい。
【0004】
他の実施例では、位置決定を備えた無線ゲーム方法は、複数の信号検出装置を有し、敷地を少なくとも部分的にカバーする無線ネットワークを提供し、複数の信号検出装置で少なくとも1つの無線通信装置から信号を受信し、複数の信号検出装置により受信された信号に基づいて少なくとも1つの無線通信装置の位置を決定し、無線通信装置の位置に基づいて、無線通信装置の所定の機能を有効にすることを有する。
【発明の効果】
【0005】
本発明の特定の実施例の技術的利点は、敷地での装置の位置に基づいて、無線通信装置の異なる機能を有効又は無効にする機能を有する。例えば、装置のゲーム機能は、装置がカジノのホテルの部屋にあるときに無効にされてもよいが、装置がカジノの他の部分にあるときに有効にされてもよい。
【0006】
本発明の特定の実施例の他の技術的利点は、敷地での装置の位置に基づいて無線通信装置のユーザに異なる情報を通信する機能を有してもよい。例えば、ユーザは、敷地でのユーザの位置に対して調整されたメッセージ(敷地のどこかで生じたイベントについての情報及びこれらのイベントへの方向等)を送信されてもよい。
【0007】
本発明の他の利点は、以下の図面と説明と特許請求の範囲とから当業者に容易に明らかになる。更に、特定の利点が前述されているが、様々な実施例は、前記の利点のうち全部又は一部を有してもよく、有さなくてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の更に完全な理解のため、また、更なる特徴及び利点のため、添付図面と共に検討される以下の説明に言及が行われる。
【0009】
分散型ゲームシステムにより、参加者は、遠隔及び/又は移動位置からゲーム活動に参加することが可能になる。可能なゲーム活動は、カジノにより提供されるようなギャンブルを含む。ギャンブル活動は、スロットマシン、ビデオポーカー、テーブルゲーム(例えば、クラップス(craps)、ルーレット、ブラックジャック、パイゴウポーカー(pai gow poker)、カリブ・スタッドポーカー(Caribbean stud poker)、バカラ等)、ウィール・オブ・フォーチュン(wheel of fortune)ゲーム、キノ、スポーツくじ、競馬、ドッグレース、ハイアライ、及び他のギャンブル活動に限定されず、如何なる種類のカジノ型ギャンブル活動を含んでもよい。ゲーム活動はまた、如何なる形式のイベントでの賭けを含んでもよい。例えば、イベントは、スポーツイベント(競馬又はオートレース等)と、競技試合(フットボール、バスケットボール、野球、ゴルフ等)とを含んでもよい。イベントはまた、通常では賭けを含まないようなものを含んでもよい。このようなイベントは、非限定的に、政治選挙と娯楽産業の賞と映画の興行成績とを含んでもよい。ゲームはまた、賭けでないゲーム及びイベントを含んでもよい。ゲームはまた、州くじ及び州間くじのような宝くじ又は宝くじ型活動を含んでもよい。これらは、全ての形式の数字選択くじ、“スクラッチ式”宝くじ及び他の宝くじコンテストを含んでもよい。ゲームシステムは、セルラネットワーク又はプライベート無線及び/又は有線ネットワークのような通信ネットワークで実施されてもよい。後者の例は、WiFi及びWiMaxネットワークを含む。一実施例では、ゲームシステムの通信ネットワークは、完全にインターネットと無関係である。他の実施例では、ゲームシステム動作は、セキュリティ問題がない情報のみがインターネットを介して送信されるように、及び/又は情報が暗号化され得るように、インターネットの最小限の使用を行う。通信ネットワークにより、プレイヤが遠隔位置(例えばカジノのゲーム地域の外側)からゲームに参加することが可能になることが好ましい。また、システムにより、ゲーム活動に参加中にプレイヤが移動することを可能にしてもよい。システムは、位置確認又は決定機能を有することが好ましい。この位置確認又は決定機能は、位置が1つ以上の基準を満たすか否かに応じて、遠隔位置からのゲームを許可又は却下するように動作可能である。例えば、基準は、ゲームが法律によって許可されている所定の範囲に位置があるか否かでもよい。
【0010】
例えば図1に示すように、ゲームシステム10は、少なくとも1人のユーザ12を有する。システムは、第1のユーザ12と第2のユーザ14とが少なくとも存在するように、更なるユーザを有してもよい。複数のユーザは、第1のゲームシステム10にアクセスしてもよく、一方で他の複数のユーザは、第1のゲームシステム10と通信する第2のゲームシステム(図示せず)にアクセスしてもよい。ユーザ12及び14は、ゲーム通信装置13を用いてシステム10にアクセスすることが好ましい。ゲーム通信装置13は、電子通信を送受信する如何なる適切な装置を有してもよい。このような装置の例には、移動電話、携帯情報端末(PDA)、コンピュータ、ミニコンピュータ等が非限定的に含まれる。ゲーム通信装置13は、通信ネットワーク16にゲーム情報を送信し、通信ネットワーク16からゲーム情報を受信する。ゲーム情報はまた、ネットワーク16とコンピュータ18(サーバ等)との間で送信される。コンピュータ18は、ゲームサービスプロバイダ20の領域内に存在し得る。コンピュータ18の位置は重要ではないが、コンピュータ18はゲームサービスプロバイダ20の領域に隣接して存在してもよく、領域から離れて存在してもよい。更に、特定の実施例では、ゲームサービスプロバイダは必要ではない。コンピュータ18及び/又はゲームサービスプロバイダ20は、ゲームプロバイダ(図1に図示せず)内に存在してもよく、ゲームプロバイダに隣接して存在してもよく、又はゲームプロバイダから離れて存在してもよい。ゲームプロバイダはまた、カジノのようなゲームの実際のコントローラでもよい。一例として、ゲームサービスプロバイダは、カジノの敷地に位置してもよく、コンピュータ18は物理的にゲームサービスプロバイダの地理的境界内に存在してもよい。しかし、前記のように、コンピュータ18及びゲームサービスプロバイダ20の遠隔位置について他の可能性も存在する。コンピュータ18は、ゲームサーバとして機能してもよい。更なるコンピュータ(明示的に図示せず)は、例えばデータベース管理コンピュータ及び冗長サーバとして機能してもよい。
【0011】
ソフトウェアはゲーム通信装置13とコンピュータ18との双方に存在することが好ましい。ゲーム通信装置13に存在するソフトウェアは、ゲーム活動(ここで説明するギャンブル活動と非ギャンブル活動とを含む)に対応する情報をユーザに提示するように動作可能であることが好ましい。情報は、活動に関する対象の地理的表示と、活動に関するオプションの提示と、ユーザによる選択肢とを非限定的に含む。ゲーム通信装置ソフトウェアはまた、コンピュータからのデータとユーザにより入力されたデータとを受信するように動作可能であることが好ましい。コンピュータに存在するソフトウェアは、ゲーム通信装置とデータを交換し、更なるコンピュータ及びデータ記憶装置にアクセスし、ここで説明する全ての機能及び既知の電子ゲームシステムに共通の機能を実行することができることが好ましい。
【0012】
ネットワーク16を通じて送信されるゲーム情報は、ユーザが参加するゲーム経験の動作に必要又は望ましい如何なるフォーマットの如何なる情報を有してもよい。情報は、例えば有線又は無線技術を含んでもよい如何なる既知の又は将来の転送技術に従って、全体として又は組み合わせで、デジタル若しくはアナログ、テキスト又は音声を含む如何なる形式で送信されてもよい。無線技術は、例えばライセンス又はライセンス免除技術を含んでもよい。使用され得るいくつかの特定の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、GSM(Global System for Mobile Communication)、GPRS(General Packet Radio Service)、WiFi(802.11x)、WiMax(802.16x)、PSTN(Public Switched Telephone Network)、DSL(Digital Subscriber Line)、ISDN(Integrated Services Digital Network)又はケーブルモデム技術を非限定的に含む。これらは単なる例であり、当業者は、他の種類の通信技術が本発明の範囲内であることを認識する。更に、更なる構成要素がユーザとゲームサーバとの間の情報の通信に使用されてもよいことがわかる。このような更なる構成要素は、回線、トランク、アンテナ、スイッチ、ケーブル、送信機、受信機、コンピュータ、ルータ、サーバ、光ファイバ伝送装置、リピータ、増幅器等を非限定的に有してもよい。
【0013】
少なくとも1つの実施例では、ゲーム情報の通信は、インターネットの関与なしに行われる。しかし、特定の実施例では、ゲーム情報の部分は、インターネットで送信されてもよい。また、ゲーム情報の一部又は全部は、部分的にインターネット通信パスで送信されてもよい。特定の実施例では、ある情報は完全に又は部分的にインターネットで送信されるが、この情報はゲーム情報ではなく、安全に保持される必要のないゲーム情報である。例えば、ユーザのゲーム通信装置でテーブルゲームのグラフィック表示を生じるデータは、少なくとも部分的にインターネットで送信されてもよいが、ユーザにより送信される賭け情報は、完全に非インターネット通信ネットワークで送信され得る。
【0014】
例えば図2に示す一実施例によれば、通信ネットワークはセルラネットワーク22を有する。セルラネットワーク22は、複数の基地局23を有し、この基地局のそれぞれは、対応するサービスエリア25を有する。基地局技術は一般的に知られており、基地局は典型的なセルラネットワークにある如何なる種類のものでもよい。基地局は重複するサービスエリアを有してもよい。更に、サービスエリアはセクタ化されてもよく、セクタ化されなくてもよい。ネットワークはまた、移動局24を有する。移動局24は、ユーザによりゲームシステムにアクセスし、ゲームシステムで利用可能な活動に参加するために使用されるゲーム通信装置として機能する。ユーザは、無線信号の送信及び受信を介して、基地局のネットワークに接続される。通信ネットワークはまた、少なくとも1つの音声/データスイッチを有する。少なくとも1つの音声/データスイッチは、専用のセキュア地上線を介してネットワークの無線部分に接続されることが好ましい。通信ネットワークはまた、ゲームサービスプロバイダを有する。ゲームサービスプロバイダも同様に、専用のセキュア地上線を介して音声/データスイッチに接続される。音声/データスイッチは、例えば移動交換センタ(MSC:mobile switching center)を介して基地局の無線ネットワークに接続されてもよく、地上線は音声/データスイッチとMSCとの間に提供されてもよい。
【0015】
ユーザは、通信ネットワークと通信する移動局を用いて、従って通信ネットワークの一部である移動局を用いてゲームシステムにアクセスする。移動局は、前記のネットワークと接続して動作可能な如何なる電子通信装置でもよい。例えば、特定の実施例では、移動局は携帯電話を有してもよい。
【0016】
例えばセルラネットワークの場合、ゲームシステムは、プライベート・ラベル・キャリア・ネットワークの使用を通じて可能になることが好ましい。各基地局は、プライベート・セキュア音声及び/データ伝送を移動局のハンドセットに対して送受信するように、セルラキャリアによりプログラムされる。ハンドセットは、ゲームソフトウェアとキャリアの認証ソフトウェアとの双方で予めプログラムされることが好ましい。基地局は、スイッチへのプライベートT1回線を介して通信する。ゲームサービスプロバイダは、ゲームサービスプロバイダにより制御されるゲームサーバに呼を中継するプライベートT1又はT3回線をリースする。ゲーム委員会のようなゲーム規則機関により必要な場合には、暗号化が電話に導入されてもよい。
【0017】
セルラネットワークは、プライベートの閉鎖システムであることが好ましい。移動局は基地局と通信し、基地局はゲーム管轄内にある中央スイッチに接続されている。スイッチでは、音声電話はローカル又は長距離を介して転送される。特定のサービスプロバイダのゲームトラヒックは、中央スイッチからホスト位置のゲームサーバに転送される。ホスト位置はカジノでもよく、他の位置でもよい。
【0018】
加入者が特定のゲームアプリケーションを開始すると、ハンドセットは、完全にゲーム管轄内になるように設計されたセル又はセクタを備えた特定の基地局のみと通話する。例えば、基地局が州境を通じて信号を受信又は送信するのに十分に近い場合、装置と通信することはできなくなる。顧客がゲーム用の装置を使用する場合、必要に応じてシステムは音声電話の発信又は受信を妨げてもよい。更に、必要に応じて音声は完全に除去されてもよい。更に、装置はインターネットに“接続”することを許可されないことが好ましい。このことは、賭けがゲーム管轄の境界内で生じて終了し、“プライベート”無線システムが回避又は迂回され得ないという高度の確実性を確保する。特定の実施例では、何らかのデータ及び/音声トラヒックは少なくとも部分的にインターネットで通信されてもよいが、通信パスはインターネットを含まないことが好ましい。代替として、ある実施例では、特定の非ゲーム情報は、インターネットを含むパスで転送されてもよいが、システムのゲーム活動に関する他の情報は、インターネットを含まないパスで転送される。
【0019】
図3に示すように、ゲーム通信装置32はネットワーク34でゲームサービスプロバイダと通信している。ゲームサービスプロバイダは、1つ以上のサーバを有することが好ましく、1つ以上のサーバに様々なゲーム及び他のアプリケーションが存在する。図3に示すように、ある例のゲームアプリケーションは、競馬及び他のスポーツ、金融取引所、カジノ及び/又は仮想カジノ、娯楽及び他のイベント交換、並びにニュース及びリアルタイム娯楽を含む。これらのアプリケーションのそれぞれは、1つ以上のソフトウェアモジュールで具現されてもよい。アプリケーションは如何なる可能な組み合わせで組み合わされてもよい。更に、これらのアプリケーションは網羅的ではなく、記述した又は潜在的な活動のいずれかに関連する環境をユーザに提供するために、他のアプリケーションが存在してもよいことがわかる。
【0020】
例えば図4に示すように、他の実施例では、通信ネットワークはプライベート無線ネットワークを有する。例えば、プライベート無線ネットワークは、“ゲームスポット”又は“娯楽スポット”をカバーする802.11x(WiFi)ネットワーク技術を有してもよい。図4では、様々なWiFiネットワークがネットワーク41として示されている。ネットワーク41は、802.16x(WiMax)技術に限定されず、これを含むプライベート無線ネットワークを提供するために、他の通信プロトコルを使用する。更に、ネットワーク41は、相互接続されてもよい。また、ゲームシステムは、図4に示すネットワークの組み合わせを有してもよい。例えば、プライベート無線ネットワーク16と、マルチチャネルアクセスユニット又はセクタ化基地局42を有するセルラネットワークと、1つ以上の衛星46を有する衛星ネットワークとの組み合わせが図示されている。
【0021】
プライベート無線ネットワークに関して、好ましい技術は小さい地域をカバーし、非常に高速のスループットを提供するため、プライベート無線ネットワークは、ゲームサービスプロバイダ製品の位置及び識別確認についてのゲーム委員会のニーズに特に非常に適している。ネットワーク41により可能になるゲームスポットは、現在のカジノ地域48、新しい地域(スイミングプール、湖又は他のリクリエーション地域)49、カジノ48又はホテル45及び47にあるようなゲストルーム及びレストラン、住宅地域40、及び他の遠隔ゲーム地域43を有してもよい。図4に示す全体のゲームシステムの構成は、例のみとして示されており、本発明の範囲内で変更されてもよい。
【0022】
一実施例では、ゲームシステムのシステムアーキテクチャは以下のものを有する。
(1)大部分は802.11x(WiFi)及び/又は802.16x WiMax技術と、ロバストなセキュリティ及び認証ソフトウェアと、ゲームソフトウェアと、Windows(登録商標)又はSymbianオペレーティングシステムが統合された移動キャリア認証済ハンドセットと以下のものとで構成される無線LAN(Local Access Network)構成要素
(a)無線データ保護に対して安全なCDMA技術
(b)少なくとも2つのレイヤのユーザ認証(移動キャリアにより提供されるもの及びゲームサービスプロバイダにより提供されるもの)
(c)ゲームサーバへの強制トンネリング(スタティックルーティング)
(d)アプリケーションレイヤでのエンド・ツー・エンド暗号化
(e)最新技術のファイヤウォール及びDMZ技術
(2)ライセンス及びライセンス免除のポイント・ツー・ポイント・リンクと、ライセンス及びライセンス免除のポイント・ツー・マルチポイント技術とで構成されるMWAN(Metropolitan Wireless Access Network)
(3)無線サービスが到達できない場所に接続性を提供するプライベートMAN(Metropolitan Access Network)T1及びT3回線
(4)移動スイッチからゲームサーバへの冗長プライベート回線通信
【0023】
それぞれの“ゲームスポット”又は“娯楽スポット”は、MWAN/MANを介して中央の冗長ゲームサーバに接続されることが好ましい。プライベート無線ネットワーク41にアクセスするために、ゲーム通信装置は、WiFi若しくはWiMax可能PDA又はミニラップトップであることが好ましく、第3者のパートナーにより管理される必要はない。
【0024】
ゲームシステムは、位置確認機能を有することが好ましい。位置確認機能は、位置が1つ以上の基準を満たすか否かに応じて、遠隔位置からのゲームを許可又は無効にするように動作可能である。例えば、基準は、ゲームが法律により許可されている所定の地域内に位置があるか否かでもよい。他の例として、基準は、位置が学校のようなゲーム禁止地域であるか否かでもよい。システムで使用される位置確認技術は、“ネットワーク型”及び/又は“衛星型”技術を非限定的に有してもよい。ネットワーク型技術は、例えば多角測量、三角測量及びジオフェンシング(geo-fencing)のような技術を有してもよい。衛星型技術は、例えばグローバル・ポジショニング衛星(GPS:global positioning satellite)技術を有してもよい。
【0025】
前述のように、セルラ手法は、少なくとも1つのセルラ、移動、音声及びデータネットワークの使用を有することが好ましい。例えばNevada州のような特定の管轄でのゲームでは、Nevada州境の外で賭けが行われる可能性を避けるため、この技術は、三角測量、グローバル・ポジショニング衛星(GPS)技術及び/又はジオフェンシングを有してもよい。一実施例では、ネットワークはNevada州のような特定の管轄の全てをカバーするとは限らない。例えば、ネットワークは、特定の基地局のセルラ範囲が州境又は管轄の他の境界をまたぐ地域をカバーしない。これは、賭けが州の外から開始又は終了する機会を予防するために、位置確認の使用を許容するために行われる。三角測量は、無許可の位置からのゲームを妨げる方法として使用され得る。三角測量は、例えばそれぞれGPS座標を有する複数の基地局で受信される単一の移動局からの信号強度を比較することにより、実現され得る。この技術は、移動局の位置を正確に示すために使用され得る。位置は、地図又は他のリソースと比較され、移動局のユーザが学校のような無許可の地域にあるか否かを決定し得る。代替として、GPS技術がこれらの目的に使用されてもよい。
【0026】
図5に示すように、ゲームシステムは、複数のゲーム通信装置54、55及び56を有する。装置54はゲーム管轄58の外側にある。装置55及び56は双方ともにゲーム管轄58の内側にある。しかし、装置56のみが、複数の基地局53のサービスエリアにより確立されるジオフェンス(geo-fence)57内にある。従って、装置56を介したゲームを可能にするが、装置54及び55を介したゲームを無効にするために、ジオフェンシングが使用され得る。ゲーム管轄58内にあるいくつかのゲーム通信装置(装置55等)は、ゲームシステムへのアクセスを許可されていない場合であっても、ジオフェンス57は、管轄58の外側のゲーム通信装置がアクセスを許可されないことを確保する。
【0027】
ジオフェンシングは位置を指定しない。むしろ、移動局が特定の境界内にあることを確保する。例えば、ジオフェンシングは、州境の外側の移動局がゲームシステムにアクセスしないことを確保するために使用され得る。他方、三角測量は正確な位置又はほぼ正確な位置を指定する。例えば、図5に示すように、装置56は、装置56の位置を決定するために、3つの基地局53の間で三角測量される。三角測量は、ギャンブルが許可されていない特定のスポット(例えば学校等)に移動局のような装置があるか否かを特定するために使用されてもよい。本発明と共に使用される位置決定技術は、Federal Communication Commission(FCC)のPhase 2 E911の要件を満たすことが好ましい。ゲーム通信装置の特定座標とGISマップ機能又は要素を比較し、装置がゲームに許可されていない地域にあるか否かを決定するために、GIS(Geological Institute Survey)マッピングも使用されてもよい。三角測量、ジオフェンシング、グローバル・ポジショニング衛星(GPS)技術又は他の種類の位置決定技術のように、如何なる種類の位置確認が使用されてもよい点に留意すべきである。位置決定技術は、ユーザが許可されたゲーム地域内にいるという許容程度の信頼性を確保又は提供するために使用され得る。
【0028】
他の実施例では、位置確認は、その他の識別番号又はネットワーク若しくはネットワークの一部がゲーム通信装置にアクセスされていることを示す情報を使用して、チャネルアドレス検査又は位置確認を使用して実現される。この目的に識別番号を使用することを仮定すると、一例として位置検査の一方法によれば、参加者は移動電話を介してゲームシステムにアクセスする。移動電話の識別番号又は移動電話によりアクセスされているネットワーク構成要素の識別番号は、移動ネットワークへの発信者の接続を特定する。番号は、発信者が所定の地域内に存在し、特定の移動ネットワークにいるという事実を示す。サーバアプリケーションは、ネットワークを介してこの情報をゲームサービスプロバイダに通信するために、移動電話に存在してもよい。関連の実施例では、識別番号又は情報は、第1のネットワークプロバイダから第2のネットワークプロバイダに渡される。例えば、発信者のホームネットワークは、第2のプロバイダにより提供されるものでもよいが、発信者は第1のプロバイダにより提供されるネットワーク(及び管轄内)でローミングする。第1のプロバイダは、識別情報を第2のプロバイダに渡し、発信者が関連のゲーム活動を許可されている所定の地域内にいるか、許可されていない所定の地域内にいるかを第2のプロバイダが決定することを可能にする。ゲームサービスプロバイダは、様々な可能な世界中の移動ネットワークの識別番号を地理的範囲にマッピングするデータベースを保持する、又はデータベースにアクセスする。本発明は、移動電話と接続されているネットワーク、ネットワークの一部又はネットワーク構成要素を示す何らかの番号又はプロキシを使用することを考慮する。識別番号は、基地局又は基地局のグループ、回線、チャネル、トランク、スイッチ、ルータ、リピータ等のうち1つ以上を示してもよい。
【0029】
他の実施例では、ユーザが移動電話をゲームサーバに接続するときに、ゲームサーバは、ネットワーク識別情報を引き出し、この情報をゲームサービスプロバイダに通信する。ゲーム通信装置に存在するソフトウェアは、ユーザによるログイン又はアクセスのときに(少なくとも部分的に識別情報に基づいて)ユーザの位置を決定し、メッセージをゲームサービスプロバイダに送信する機能を組み込んでもよい。位置を決定するために使用される識別番号又は情報は、国特有、州特有、町特有又は他の定義可能な境界に特有でもよい。
【0030】
いずれかの位置決定方法に関連して、ゲームシステムは定期的に位置決定情報を更新してもよい。例えば、このことは、無許可の地域へのゲーム通信装置の移動がログイン又は初期アクセス時だけではなく、ゲーム中に検出されることを確保するために、所定の時間間隔でゲームセッション中に行われてもよい。
【0031】
従って、使用される位置決定技術に応じて、ゲーム活動を許可又は抑制するか否かの決定は、ゲーム通信装置、ゲームサーバ、又はゲーム通信装置とゲームサーバ(例えば基地局等)との間で情報を送信するために使用されている通信ネットワークの他の構成要素で行われてもよい。
【0032】
無許可の地域でのゲームを妨げることに関するプライベート無線ネットワークの態様は、ゲーム通信装置へのRFID(Radio Frequency Identification)のようなセンサの配置である。ユーザが装置を許可されたゲーム地域の外側に持ち出すと、センサはアラームを起動する。更に、装置は不動の物体に“束縛”されてもよい。ユーザはID及びパスワードを使用して、このような装置に単にログインしてもよい。
【0033】
特定の実施例では、本発明のゲームシステムはまた、大きい敷地(カジノ複合施設等)内でのゲーム通信装置の位置を決定する機能を有してもよい。このことにより、装置の特定の機能が敷地内の装置の位置に基づいて有効又は無効にされることが可能になり得る。例えば、政府の規則は、カジノ複合施設のゲストルームからギャンブルするために装置を使用することを禁止してもよい。従って、本発明の特定の実施例は、敷地内で装置の位置を決定し、ゲストルーム又はギャンブルが禁止されている他の地域からの装置のギャンブル機能を無効にする機能を有してもよい。図6は、ゲーム通信装置604の位置が本発明の特定の実施例に従って決定され得る無線ゲームシステムの例を示している。
【0034】
図6に示すように、無線ゲームシステムは、カジノ複合施設600を少なくとも部分的にカバーする無線ネットワークを有し、カジノ複合施設600で、1つ以上のゲーム通信装置604が様々なゲーム活動に参加するために使用され得る。無線ネットワークは、少なくとも3つの信号検出装置602を有することが好ましいが、本発明の特定の実施例は、3つより多い又は3つより少ない信号検出装置を有してもよく、依然として本発明の教示の中に入る。図6に示すように、無線ネットワークは、カジノ複合施設600の1つの角にそれぞれある4つの信号検出装置602を有する。本発明の特定の実施例では、これらの信号検出装置は、無線アクセスポイント、無線ルータ、無線基地局、衛星又は他の適切な信号検出装置を有してもよい。更に、信号検出装置602がカジノ複合施設600の境界にあるものとして図示されているが、信号検出装置がカジノ複合施設600の内部のゲーム通信装置604から生じた信号を受信するように動作可能であることを前提として、信号検出装置は、カジノ複合施設600の内部又は外部のどこにあってもよい。本発明の特定の実施例では、信号検出装置602はまた、ゲーム通信装置604に対して信号を送受信するために使用されてもよい。
【0035】
特定の実施例では、カジノ複合施設600は、1つ以上のゾーン608に分割されてもよい。1つ以上のゾーン608は、カジノ複合施設の異なる地域(ロビー、ゲストルーム、レストラン、店、娯楽会場、及びプール地域等)を表す。例えば、図6に示すように、ゾーン608aはカジノのロビーに対応してもよく、ゾーン608bはゲストルームに対応してもよく、ゾーン608cはレストランに対応してもよく、ゾーン608dはカジノのゲームフロアに対応してもよい。各ゾーン608は、ゾーン608内の特定の位置をそれぞれ指定する1つ以上のサブゾーン606に更に分割されてもよい。典型的には、サブゾーン606は格子構造に構成され、各サブゾーン606は一定のサイズを有する。ある実施例では、各サブゾーンは9平方フィート(すなわち、3フィート×3フィート)を有してもよい。他の実施例では、各サブゾーンは100平方フィート(すなわち、10フィート×10フィート)を有してもよい。一般的に、サブゾーンによりカバーされる地域のサイズの選択は、管理上の嗜好、無線ネットワークの技術的制約、及び政府の規則、並びに他の検討事項に依存してもよい。
【0036】
本発明の特定の実施例は、複合施設内のゲーム通信装置604の位置を決定するために、複数のゾーン608及びサブゾーン606へのカジノ複合施設600のこのマッピングを使用してもよい。一般的に、これらの実施例は、装置の位置を決定するために、ゲーム通信装置604から信号検出装置602により受信された信号を利用する。
【0037】
特定の実施例では、ゲーム通信装置604の位置は、装置604から各信号検出装置602により受信された信号の強度に基づいて決定されてもよい。特定の実施例では、これは、受信信号強度測定(RSSI:Received Signal Strength Indication)値又は他の適切な信号強度の指標を使用して実現されてもよい。一般的に、サブゾーンが信号検出装置に近いほど、信号検出装置はそのサブゾーンにあるゲーム通信装置から強い信号を受信する。従って、カジノ複合施設の異なるポイント(すなわち、信号検出装置602)から行われた複数の信号強度の読み取りが与えられると、これらの異なる信号強度の読み取りは、装置の位置を決定するために使用され得る。
【0038】
この点を考慮して、カジノ複合施設600の各サブゾーン606は、その特定のサブゾーンにある装置から信号検出装置により受信された信号強度の基準セットに関連付けられてもよい。典型的には、これらの値は、そのサブゾーンにあるゲーム通信装置から基準の読み取りを行うことにより生成され、定期的に再測定される。各サブゾーンが信号強度の基準セットに関連付けられた後に、これらの基準信号強度は、ゲーム通信装置から信号検出装置により受信された信号強度と比較されてもよい。各サブゾーンは信号強度の固有のセットを有するため、この比較は、ゲーム通信装置がある特定のゾーンを識別するために使用され得る。
【0039】
本発明の他の実施例では、ゲーム通信装置604の位置は、装置604からの信号の送信と、各信号検出装置602による信号の受信との間の経過時間に基づいて決定されてもよい。特定の実施例では、経過時間は、到達時間差(TDOA:Time Difference of Arrival)又は他の適切な技術に基づいて決定されてもよい。信号強度の場合と同様に、各サブゾーン606は、ゲーム通信装置からの信号の送信から受信までの経過時間の所定のセット又は基準セットに関連付けられてもよい。各信号検出装置に到達する信号が要する時間は各基地局へのサブゾーンの近さに依存するため、この経過時間のセットは、カジノ複合施設のサブゾーン毎に異なる。ゲーム通信装置から信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの時間を比較することにより、装置があるサブゾーンが決定されてもよい。
【0040】
ゲーム通信装置の位置が決定されると、本発明の特定の実施例は、この決定に基づいて装置の特定の機能を有効及び/又は無効にしてもよい。例えば、前述のように、特定の実施例は、ユーザが他の装置機能(商品又はサービスの購入、娯楽イベントへのチケットの購入等)を使用することを可能にしつつ、ユーザのゲストルームからのゲーム通信装置のギャンブル機能を無効にしてもよい。ユーザがゲストルームから離れると、ゲーム通信装置のギャンブル機能は有効にされてもよい。同様に、本発明の特定の実施例は、ゲーム通信装置がカジノフロアから金融トランザクションを行うために使用されることを妨げてもよい。ユーザがカジノフロアを離れると、このような機能は有効にされてもよい。同様に、ゲーム通信装置の他の機能も、本発明の様々な実施例に従って、敷地内での装置の位置に基づいて有効又は無効にされてもよい。
【0041】
本発明の特定の実施例では、ゲーム通信装置の様々な機能は、装置のあるゾーン608に基づいて有効又は無効にされてもよい。このような実施例では、カジノ複合施設の各ゾーン608は、一式の許可された活動に関連してもよい。例えば、カジノ複合施設の“ロビー”のゾーン608aは、全ての活動を許可されてもよく、敷地の“ゲストルーム”のゾーン608bは、ギャンブル以外全ての活動を許可されもよい。ゲーム通信装置の位置に基づいて、ゲーム通信装置の機能は、装置のあるゾーンについて一式の許可された活動に制限されてもよい。ゲーム通信装置がゾーンを移動すると、装置の位置は再決定されてもよく、装置の機能は、装置が現在あるゾーンについて一式の許可された活動を反映するように更新されてもよい。
【0042】
本発明の特定の実施例はまた、位置特有の情報をゲーム通信装置に送信するために位置決定を使用してもよい。例えば、装置(従ってユーザ)がカジノ複合施設の異なる部分にいる場合に、ユーザがチケットを有する娯楽イベントが始まろうとしている催促がユーザの装置に送信されてもよい。他の実施例では、ユーザがゲストルームにいる場合、ユーザは、ユーザの好みのディーラがカジノフロアにいることを警告されてもよい。
【0043】
ある実施例では、ゲーム通信装置の位置は、装置のユーザにより購入又は注文された商品及びサービスを配送するために使用されてもよい。例えば、本発明の特定の実施例では、ユーザは、装置を使用して食べ物と飲み物とを購入してもよい。ユーザが注文をした後に他のサブゾーンに移動した場合であっても、装置の位置は、食べ物と飲み物とをユーザに配送するために使用されてもよい。
【0044】
ゲーム通信装置の位置の決定はまた、カジノ複合施設の他の部分への方向をユーザに提供するために使用されてもよい。例えば、カジノフロアにいて、複合施設内の特定のレストランに行こうとするユーザは、ユーザの位置に基づいて方向を提供されてもよい。これらの方向は、ユーザが所望の位置に進むと共に更新されてもよい。ユーザが進路から外れた場合に、ユーザの移動中に更新され得る位置決定は、進路を外れていることをユーザに警告し、所望の目的地への新しい進路を決定するために使用されてもよい。
【0045】
カジノ複合施設内でゲーム通信装置の位置を決定するために無線ゲームシステムを使用し、装置の位置に基づいて機能を有効又は無効にする例示的な方法が、図7に示されている。図7は、本発明の特定の実施例による位置確認方法を記載したフローチャート700を示している。フローチャート700は、ステップ702で始まる。フローチャート700が始まった後に、ステップ704において無線ネットワークが測定される。一般的には、これは、カジノ複合施設又は他の敷地の各サブゾーンを特定するために使用される一式の基準値を定めることを伴う。本発明の特定の実施例では、これらの値は、そのサブゾーンにあるゲーム通信装置から各信号検出装置により受信された信号強度を有してもよい。他の実施例では、これらの値は、サブゾーンにあるゲーム通信装置からの信号検出装置による信号の送信から受信までの経過時間を有してもよい。更に、本発明の更なる実施例では、これらの基準値は、信号強度と信号の送信から受信までの経過時間との組み合わせを有する。
【0046】
無線ネットワークが測定されると、敷地の各サブゾーンに関連する一式の基準値を用いて、1つ以上のゲーム通信装置は、情報を1つ以上のゲームサーバに送信して1つ以上のゲーム装置から情報を受信するために、無線ネットワークを使用してもよい。ステップ706において、無線ネットワークを有する複数の信号検出装置は、ゲーム通信装置から信号を受信する。ステップ708において、このゲーム通信装置の位置が決定される。本発明の特定の実施例では、このことは、各信号検出装置により受信した信号の強度を決定し、この信号強度のセットと測定中に決定された信号強度の基準セットとを比較することにより、実現される。他の実施例では、ゲーム通信装置の位置は、ゲーム通信装置からの信号の送信と、各信号検出装置によるその受信との間に経過した時間を決定することにより、決定されてもよい。この経過時間のセットは、測定中に決定された各ゾーンの信号の送信と受信との間の経過時間の基準セットと比較されてもよい。測定中に決定された基準値と各信号検出装置により受信された信号との比較に基づいて、ゲーム通信装置があるサブゾーン(従ってゾーン)が決定されてもよい。
【0047】
ステップ710において、装置があるゾーンに基づいて、ゲーム通信装置の異なる機能が有効又は無効にされてもよい。特定の実施例では、各ゾーンは、一式の許可された活動に関連する。例えば、カジノ複合施設のロビーを有するゾーンは、全ての活動を許可され、ゲストルームを有するゾーンは、ギャンブル以外の全ての活動を許可される。ゲーム通信装置が特定のゾーンにあることを決定されると、これらの実施例は、その特定のゾーンについて一式の許可された活動に合致するように装置の機能を有効又は無効にしてもよい。他の機能も、図6に関して前述したように有効又は無効にされてもよい。
【0048】
本発明の特定の実施例によれば、ゲーム通信装置は移動体でもよいため、本発明の特定の実施例は、装置の位置を定期的に再決定する。このことにより、ユーザは敷地の至る所に装置を運びつつ、ゲーム通信装置を使用し、それに従ってその機能を更新させることが可能になる。従って、ステップ712において、位置決定を繰り返すか否かの決定が行われる。このことは、設定された間隔で自動的に実行されてもよく、何らかのイベント(ユーザからの要求又は装置からの更なる信号の受信等)の発生時に実行されてもよい。位置が再決定されると、フローチャート700はステップ706に戻り、他の信号が通信装置から受信され、その位置及び機能がそれに従って更新される。そうでない場合、フローチャート700は単にステップ714で終了する。
【0049】
敷地内でゲーム通信装置の位置を決定することにより、特定の実施例は、装置の機能が装置の位置に対して調整されることを可能にする。更に、装置の位置に基づいて、位置特有の情報又は方向情報がゲーム通信装置に送信されてもよい。このことにより、更にカスタマイズ可能なユーザ経験が可能になり、ゲーム管理者が装置の位置と何らかの適用可能な政府の規則とに基づいて装置の機能を調整することが可能になる。
【0050】
図8は、本発明の特定の実施例によるゲーム通信装置の動作方法を示している。前記のように、ソフトウェアはゲーム通信装置にロードされることが好ましく、ゲーム用の入力データを受信するように動作可能である。入力データは、ゲームサーバに存在する関連のゲームソフトウェアで発生してもよく、ゲーム通信装置のユーザにより入力されてもよい。装置のソフトウェアは、ゲーム環境の表示を提示するように動作可能である。このことは、とりわけ、ブラックジャックテーブル又はスロットマシンのようなテーブルゲームの表示を有してもよい。ゲーム環境の表示の他の例は、ここに記載した他のアプリケーションのいずれかのグラフィック表示を有する。
【0051】
図8に示す方法の例では、第1のステップ802において、ゲーム通信装置が起動される。これは、電話、PDA又はこのどこかに記載した他の通信装置をオンにする機能として行われてもよい。起動は、ゲーム通信装置をプライベートデータネットワークに接続することを有することが好ましい。起動の一部は、プロンプトでのログインを有する。このことは、ゲーム通信装置のユーザ認証の第1レベルとして考えられてもよい。ユーザ認証の第2レベルは、ゲーム通信装置自体の認証を有する。このことは、例えば移動キャリアによる移動局の認証により生じてもよい。ユーザ認証の第3レベルは生体測定を有してもよい。様々な例の生体測定は、指紋識別、写真識別、網膜スキャン、声紋照合等を非限定的に有してもよい。
【0052】
次のステップ804において、ユーザはゲーム環境を提示される。ゲーム環境は様々な段階で提示されてもよい。例えば、第1の段階では、ゲーム環境は、ユーザが特定のゲームオプション(例えば、ゲーブルゲーム、スロット、スポーツブック(sports book)、ビデオポーカー及びカジノの会計を含む)を提示されるカジノのロビーを有してもよい。次の段階では、ユーザはカジノのロビーから選択された活動の形式の任意選択のインスタンスを提示されてもよい。
【0053】
次のステップ806において、ユーザは特定のカジノのテーブルゲームのような活動を選択する。ステップ808において、ユーザは選択された活動に関する1つ以上のオプションを提示される。ステップ810において、ユーザはオプションを選択する。例えば、この時点で、ユーザは賭けを行い、カードを引き、レストラン又はレストランのメニュー項目を選択し、ニュースソース又はニュース記事を選択し、金融取引所で売買購入を行い、所定の映画について金額以上/以下の特定のボックスオフィス興行について賭けを行う等する。ユーザ入力のオプションは無数である。ステップ812において、ゲーム通信装置に存在するソフトウェアは、ユーザにより入力されたオプションを受け入れ、ゲームサーバに存在するソフトウェアに入力データを送信する。ステップ814において、ゲームサーバソフトウェアは、入力データで動作する。
【0054】
この時点の動作は、結果及び/又は金額を決定すること、他のサーバ及び/又はソフトウェアアプリケーションにアクセスすること、情報を取り出すこと、ユーザに応答を準備すること等を有してもよい。結果及び/又は金額を決定する動作は、例えばユーザがギャンブル活動に関して賭けを行うために装置を使用しているときに行われてもよい。テーブルゲーム又はスロットマシンのような特定のギャンブル活動では、結果(すなわち、ユーザが勝ちであるか負けであるか)を決定するために乱数生成器が組み込まれてもよく、ゲームサーバソフトウェアはまた、賭けた金額と何らかの適用可能なオッズとに基づいて、勝ちの金額又は負けの金額を決定する。他のサーバ及び/又はソフトウェアアプリケーションにアクセスする動作は、例えばユーザがサービス活動(ニュースサービスにアクセスすること、予約を行うこと、レストランで食事及び飲み物の注文を行うこと、又は小売を行うこと等)に関与したときに生じてもよい。情報を取り出す動作は、ゲームサーバソフトウェアがユーザにより要求された特定の種類の情報を取り出す目的で他のサーバにアクセスすることを促されたときに生じてもよい。
【0055】
ステップ816において、ゲームサーバソフトウェアは、ユーザの入力データへの応答を準備することが好ましい。ステップ818において、ユーザは応答を確認する。例えば、ギャンブルの場合、ユーザはディーラが降参したためブラックジャックの持ち札で勝ち、五分五分の賭け率で$50の賭けに基づいて支払いが$100であることを確認してもよい。ステップ820において、ユーザはログアウトする。
【0056】
ユーザがギャンブルしている状況で、図8に関して説明した一連のステップ(又はサブセット若しくは変更した一連のステップ)の後に、ユーザはカジノに物理的に入り、支払い及び/又は精算(例えばクレジットの拡大又は事前のデポジットを含み得る)のためにカジノの会計に進む。一実施例では、ユーザが賞金を収集することができる前に、待ち時間(例えば24時間)が存在する。待ち時間の目的は、不正監視の時間を許容するためである。待ち時間は差引勘定の金額に依存してもよい。例えば、ユーザが$5,000未満を借りている場合、待ち時間は12時間でもよい。ユーザが$5,000と$10,000との間で借りている場合、待ち時間は24時間でもよい。ユーザが$10,000より多く借りている場合、待ち時間は48時間でもよい。
【0057】
ゲーム通信装置の動作継続期間、特定のセッションの継続期間及び/又は特定の活動の継続期間は、如何なる数の異なるパラメータに従って制御されてもよい。例えば、継続期間は、所定量の時間又は期間に基づいてもよい。ゲーム通信装置の動作は、所定の期間の終了時に終了してもよい。他の例として、動作は、特定の日時の発生までのみ許可されてもよい。代替によれば、管理者又は様々な活動のうちいずれかでのトランザクションへの他の関係者が、期間又は時間量を決定してもよい。更に他の代替によれば、継続期間は、ユーザが特定の場所に出入りするようなイベントの発生時に終了してもよい。動作の継続期間は、未使用の期間に基づいて動的に決定されてもよい。換言すると、使用されていない所定の時間の後に、装置は“タイムアウト”して停止してもよい。期間又は時間量は、累積的に決定されてもよい。例えば、活動は、併せて5時間の期間のみ許可されてもよい。5時間への時間のカウントは、ユーザの位置に応じて中止及び開始してもよい。他の例として、ユーザが所定の期間より長く特定の位置に出入りしない限り、活動が許可されてもよい。
【0058】
同様に、ゲーム通信装置の動作及び/又はユーザが特定の活動に関与する能力は、特定の日時の間若しくはイベントの前の特定の期間又はユーザへの通知後の特定の期間にのみ許可されてもよい。また、動作及び/又はアクセスは、ユーザの位置に基づいて制御されてもよい。例えば、ユーザが特定のショーが夕方に行われる特定のカジノにいる場合、ユーザは、ショーのチケットがショーの前の指定の期間に入手可能になることを通知されてもよい。ユーザがショーの前の指定の期間の間にカジノにいる場合にのみ、ユーザはショーのチケットを購入する活動に関与することを許可されてもよい。例えば、ユーザは、ショーの開始時間前の5分までカジノにいる場合に、チケットを購入することができてもよい。同様に、装置の動作は、ユーザの位置及び対応する期間に基づいて制限されてもよい。例えば、ショーが行われている又は行われようとしている場所にユーザがいる場合、ショーの前の5分から始まりショーの終了の5分で終わる期間の間に、装置は(自動的に又はユーザ以外の関係者により)停止されてもよい。
【0059】
他の代替によれば、1つの活動の継続期間又は実施可能性は、他の活動をしているユーザの参加により決定されてもよい。例えば、ユーザが所定のカジノで十分にギャンブルをしている場合に、ユーザは特定のレストランで夕食の予約を行うことを許可されてもよい。このように、ゲーム通信装置を介したユーザの活動に基づいて、ボーナス又は無料招待券が決定又は管理されてもよい。
【0060】
データは、ゲーム通信装置とゲームサービスプロバイダにより制御されるサーバとの間でのゲーム活動の間に往復して送信されることが好ましい。通信のパスの例を図9に示す。ゲームデータ(ユーザにより行われた賭け)は、ゲーム通信装置901から基地局902(又はWiFi若しくはWiMaxネットワークのようなプライベート無線ネットワークの場合には送信機)に送信される。基地局902は、ネットワーク903を通じてハブ又はゲートウェイ904にデータを中継する。次に、ハブ又はゲートウェイ904は、ゲームサービスプロバイダにより動作されるゲームサーバ905にデータを中継する。ゲーム通信装置901からネットワーク903への通信は、無線通信を有することが好ましい。これは、如何なる種類の既知の無線通信又は如何なる種類の将来利用可能な無線通信でもよい。許容される無線通信プロトコルの例には、CDMA、GSM及びGPRSが含まれる。
【0061】
ネットワーク903からゲートウェイ904及びサーバ905への通信は、安全な地上回線で行われることが好ましい。図9は、一例の通信ネットワークにすぎず、本発明は、データがゲーム通信装置901からサーバ905に送信され得る他のネットワークをカバーすることがわかる。データがゲーム通信装置901からサーバ905に送信されることに応じて、データは最初の送信のパスと基本的に反対のパスを通じてゲーム通信装置901に返信されることが好ましい。ここに記載する方法及び装置の少なくとも特定の実施例では、ユーザは実際にはゲーム通信装置でゲームを行っていない点に留意すべきである。むしろ、ユーザは実際にはゲームサービスプロバイダにより制御されるサーバでゲームを行っている。このサーバはカジノ内に存在してもよい。
【0062】
勝ち負けの支払い及び/又は受領に関して、1つの可能な手法は以下の通りである。カジノのホテルにチェックインすると、ホテルの代表者は、ゲストがゲーム通信装置にアクセスしたいか否かについて、ゲストに尋ねてもよい。ゲストがこのようなアクセスを希望する場合、ホテルの代表者は、クレジット型デポジット又は他のデポジットと交換に、ゲーム通信装置をゲストに提供してもよい。ゲストは無線ゲームのアカウントにお金を預ける。ゲストのアカウントの差引勘定情報は、ゲストのアカウントファイルにロードされ、このゲストのアカウントファイルは、ゲームサーバにより保持されることが好ましい。ユーザは、例えばカジノの会計でクレジットアカウントを確立することにより、及び/又は現金をカジノの会計で支払うことにより、金をゲームアカウントにロードしてもよい。多数の他の選択肢が存在し、この処理は単なる例である。ゲストアカウント又はゲーム通信装置は、資金を予めロードされてもよい。資金は、ゲームセッション中に預けられてもよい。例えばユーザがゲーム環境からカジノの会計活動を選択し、アカウントに資金を追加するように会計に指示したときに、このことが生じてもよい。金融サブシステムはまた、ユーザのアカウントに関連する金融トランザクションを行うために、アカウントカード技術(ATMカード、クレジットカード、価格記憶カード、ギフトカード等)を利用してもよい。更に、ユーザは、ゲーム通信装置を介して又は他の遠隔装置(現金自動預払機(ATM))で命令を入力することにより、遠隔で支払いを受領してもよく、支払いを行ってもよい。他の遠隔装置は、カジノ、ホテル、ゲームサービスプロバイダ又はゲーム活動に関与する他のエンティティにより動作されるゲームサーバ又は他のサーバと電子通信する。例えば、ユーザは遠隔から(例えばゲーム通信装置を介して)レストランで注文を行ってもよい。次に、ユーザは、食事の注文の活動の金融トランザクション要件に対応する命令を受領するように動作可能なATM型機械で、食事の前払いを行ってもよい。
【0063】
本発明の固有の態様は、ユーザにより着手されたゲームトランザクションの電子記録を確立することを有する。これは、ユーザにより行われた全てのキーストロークの電子記録であるキーストロークのログの利用により実現されることが好ましい。これに関するキーストロークのログの利用により、前例のないユーザのゲーム活動の監視が可能になる。論争のときに、キーストロークのログを参照し、例えばユーザが実際に特定の賭けを行ったか否かを容易に決定し得る。
【0064】
電子記録の更なる可能な態様は、ゲーム制御委員会又は他の監督機関が、システムで行われたゲーム活動の定期的な自主監視を行うために、直接的に電子記録にアクセスすることを可能にすることである。他の可能な態様は、操作機械に対してポリシーを可能にすることである。例えば、ゲーム制御委員会(又は他の監督機関)は、ゲーム通信装置を取得し、(例えばキーストロークのログで示す結果を比較することにより)電子記録データベースの記録に対して長期でのテスト結果を比較することが可能になる。このことは、基本的にテスト用の電子アクセスを有する。
【0065】
図10に示す本発明の他の実施例では、船型ゲームシステムが提供される。このシステムは、客船1002(例えばクルーズ船等)を有する。このシステムは、通信ネットワークに接続された1つ以上のゲーム通信装置1006を有する。図10に示すネットワークは、LANを介して基地局コントローラ(BSC:base station controller)1010に接続された基地局1008を備えた移動ネットワークを有する。BSC1010はT1インタフェースを介して第1のVSAT(Very Small Aperture Terminal)モデム1012に接続され、第1のVSATモデム1012は第1の衛星1014と通信する。第1の衛星1014は第2の衛星1014から信号を送受信するように動作可能であり、第2の衛星1014は第2のVSATモデム1012と通信する。第2のVSATモデム1012はゲームサービスプロバイダ1016にあるゲームサーバ1018と通信する。ゲームサーバはゲームデータベース1020に結合される。この場合にも同様に、図10に示すネットワーク構成は単なる例であり、他の構成も本発明の範囲内である。船上事務処理部門1022が提供されることが好ましい。データは、(好ましくは陸上の)第2のVSAT受信機及びモデムに中継するために、船上VSATモデム及び送信機により第1の衛星に通信される。次に、データは移動局コントローラ(図示せず)を介してサーバ及び/又は中央データベースに通信される。
【0066】
対応するビジネスモデルは、クルーズ船と契約しているゲームサービスプロバイダを含む。クルーズ船は、例えばリピータを使用することにより、ゲームサービスプロバイダがクルーズ船を通じてサービスエリアを提供することを許可することに同意する。ゲームサービスプロバイダは、プライベート無線ネットワークを提供してもよく、この場合に、プライベート無線ネットワークの使用又はアクセスから生じる何らかの収益、及びゲーム活動からの収益は、クルーズ船とゲームサービスプロバイダとの全て又は何らかのサブセットに割り当てられてもよい。代替として、ゲームサービスプロバイダは、移動キャリア及び衛星プロバイダと契約してもよい。この場合、携帯電話からの収益及びゲーム活動からの収益は、クルーズ船と移動キャリアとゲームサービスプロバイダとの全て又は何らかのサブセットに割り当てられてもよい。
【0067】
ゲームシステムで行われるトランザクションに関するユーザ活動について複数のシナリオが存在する。一例のシナリオでは、ユーザは固定の位置にいるが、カジノの敷地に配置され得るゲームサーバから遠隔の位置にいる。例えばこのことは、ゲーム通信装置が特定の範囲を超えて移動することができないように、ゲーム通信装置が、固定の位置にある又は固定の位置に拘束されているキオスク又は他の通信装置である場合を含んでもよい。他の例のシナリオでは、ユーザは第1の位置でゲームトランザクションを開始し、第1の位置と異なる第2の位置でトランザクションを終了する。他の例のシナリオでは、ユーザは単一のゲームトランザクション中に移動している。他の例のシナリオでは、ユーザは第1の許可地域内を移動しており、(ゲームトランザクション中に)ユーザは第1の許可地域の外に許可されていない地域を通じて遠隔の第2の許可地域まで移動する。
【0068】
代替実施例では、ゲームシステムは、“カーブ・ツー・カーブ(curb-to-curb)”ゲームシステムとして動作するように構成されてもよい。このようなシステムでは、通信パスは、ユーザが特定のサーバに対応する位置にいるか否かに基づいて、装置と特定のサーバとの間に確立されてもよい。例えば、ユーザが第1のカジノ又は第1のカジノに関連する許可地域に入り、これによって、第1のカジノにあるサーバ及び/又は第1のカジノにより制御されるサーバと装置との間の通信パスの確立を起動してもよい。ユーザが第1のカジノの敷地にいる場合、ユーザは、第1のカジノでブラックジャックを行うことのような活動に参加することが可能になる。次に、ユーザが第1のカジノを離れると、ゲームシステムは、第1の通信パス(すなわち、装置と第1のカジノのサーバとの間)を終了し、若しくは装置を停止し、及び/又は第1のカジノに関連する活動に参加するために装置を使用するユーザ機能を終了するように構成されてもよい。ユーザが第2のカジノ又は第2のカジノに関連する許可地域に入ると、第2の通信パス(例えば第2のカジノにある第2のサーバ又は第2のカジノにより制御される第2のサーバと装置との間)が確立されてもよい。このように、ユーザは第1のカジノではなく、第2のカジノでブラックジャックを行うこと(又は他の活動に関与すること)が可能になる。
【0069】
他の例として、管轄内又は指定の地域内で、特定のカジノはしばしば他のカジノに関連している。このようなシナリオでは、ユーザが関連のカジノのいずれかに入ると、ゲーム通信装置と関連のカジノのグループ内の1つ以上のカジノとの間に適切な通信パスが確立され、これによって、ユーザが関連のカジノのグループ内の1つ以上のカジノでカジノゲームを行うこと(又は他の活動に関与すること)が可能になる。規制要件に応じて、好ましい構成は、ユーザが参加しようとするグループ内の特定のカジノでのサーバと通信パスを確立することでもよい。次に、ユーザが他のカジノに参加しようとすると、次のカジノで異なる通信パスが確立されてもよい。特定の状況で、及び同様に規制要件に応じて、ユーザ活動に関連する何らかの情報は、グループ内の1つより多くのカジノによりアクセス可能な中央サーバで保持されてもよい。
【0070】
他の例の実施例では、ゲームシステムは、相互作用する複数の無線ユーザを含むゲーム活動を可能にするために使用されてもよい。例えば、このシステムは、第1のユーザ及び第2のユーザが同じテーブルでゲームトランザクションを行い、第1のユーザにより選択されたオプションが第2のユーザに関する結果及びオプションに直接に影響を与えるテーブルゲーム(ブラックジャック等)を可能にしてもよい。第1及び第2のユーザのゲーム通信装置に提示されるゲーム環境は、他のそれぞれのユーザの存在及び活動を示すことが好ましい。ゲームシステムで相互作用する複数ユーザの他の例は、カジノに対して賭けを行う代わりに、又はこれに加えて、ユーザが相互に賭けを行うポーカーゲームの提供である。ユーザ間での相互作用の他の例は、第1のユーザがレストランの予約を行い、又はイベントのチケットを購入し、これによって第2のユーザに利用可能なオプションを減少させるこれによって第2のユーザに利用可能なオプションを減少させる場合である。
【0071】
ゲームサービスプロバイダは少なくとも以下の機能を提供することが好ましい。まず、ゲームサービスプロバイダは、1つ以上のゲームサーバを提供及び制御する。これらのサーバは、ゲームサービスプロバイダの範囲内に物理的に配置されてもよく、遠隔の位置に存在してもよい。前述のように、ゲームサーバはまた、カジノ、カジノのホテル、ラシノ(racino)、クルーズ船、競馬場等のように、ゲームプロバイダに存在してもよく、この近くに存在してもよい。ゲームサービスプロバイダはまた、トランザクション監視及びキーストロークのログ管理サービスのような監視サービスを提供してもよい。ゲームサービスプロバイダはまた、データ管理及びセキュリティサービスを提供してもよい。これらのサービスは網羅的であることを意図するのではなく、ゲームサービスプロバイダは、ゲーム処理を促進する他のサービスを提供してもよい。
【0072】
本発明は、電子的に行われ得る他の活動のための何らかのゲーム環境又は環境に関連して実装され得る点に留意すべきである。本発明は、Nevada州又は他の特定のゲーム管轄に限定されない。例えば、本発明は、New Jersey州のAtlantic City、国際管轄、ネイティブアメリカン・ゲーム施設(Native American gaming facility)、及びスロットマシン、ビデオくじ端末又は他のギャンブル装置も有する競馬場である“ラシノ(racino)”に関して用いられてもよい。例えば“ラシノ”に関して、本発明は、パドック地域で競走馬を見ている間に、スロットマシンゲームを行いたい参加者により使用されてもよい。このことは、スロットマシン地域が喫煙を許容しておらず、参加者が室外の喫煙地域からギャンブルをしたい場合に、望ましいことがある。代替として、スロットマシン地域が喫煙を許容し、ギャンブラが受動喫煙をすることを回避し得る地域からスロットマシンを行いたいと考える。ゲーム施設から離れた位置で何らかの主な活動を楽しみつつ、ゲーム参加者が遠隔ゲームに参加するために本発明を使用し得る多数の他のシナリオが考えられ得る。更に、本発明はゲームに限定されず、取引金融商品及び他の形式のイベント(選挙、受賞イベント又は他の活動等)での賭けのように、他のアプリケーションをも含み得る。
【0073】
他の例の実施例は、金融トランザクションを行う活動へのここに記載した方法及びシステムの1つ以上の適用を含む。従って、ゲーム通信装置は、ユーザがこのような金融トランザクションを行うことを可能にするように構成されてもよい。金融トランザクションは、金融機関を含む何らかのトランザクション(銀行取引、売買目的有価証券、又は管理401K等)又は他の投資ファンド資産を非限定的に含んでもよい。通信パスは、サーバ又は金融トランザクションを行うために必要な他のコンピュータのうちいずれかとユーザとの間に確立されることが好ましい。特定の他の実施例に関して、この活動に関与する能力は、位置及び/又は識別確認と時間又は継続期間の制限とを含む1つ以上のパラメータにより制御されてもよい。
【0074】
金融トランザクションを行うことは、ゲーム通信装置のユーザに提示される活動の1つでもよい。可能な金融トランザクションのいずれかは、下位活動として提示されてもよい。一例として、ユーザは特定の取引所に挙げられている有価証券を取引したいと考える。規則は、取引所で取引を実行するために、取引者が特定の管轄内にいることを要求する。取引所は自分の規則を有しており、取引者が敷地にいることを必要としてもよい。このどこかで記載した位置確認技術で、例えばユーザが特定の地理的範囲にいる場合にのみ、特定の金融トランザクション活動が可能になる。
【0075】
関連の特徴として、システムは、ユーザの信用力がトランザクションの関係者により検査され得ることに従って、又はユーザがクレジットに申し込んだことにより、クレジット確認機能を提供するように構成されてもよい。例えば、ユーザが$10,000の価値の特定の株式を購入しようとする場合、株式が取引されるときに、取引所にあるサーバ及び/又は取引所により制御されるサーバとユーザとの間に通信パスが確立されてもよい。ユーザのアカウントを管理するアカウントマネージャのサーバと取引所のサーバとの間に更なる通信パスが確立されてもよい。これらの通信パスにより、基本トランザクション(ユーザが株式を購入するもの)が可能になる。しかし、販売者のサーバ、取引所のサーバ及び/又はアカウントマネージャのサーバと、信用調査機関にあるサーバ及び/又は信用調査機関により制御されるサーバとの間に、更に他の通信パスが確立されてもよい。このパスにより、トランザクションへの関心のある関係者がトランザクションを可能にする前に、ユーザのクレジットを検査及び/又は許可することが可能になる。
【0076】
特定の実施例の一態様によれば、ゲーム通信装置のユーザは、装置から金融サービスプロバイダのサーバに接続し、“プッシュ・ツー・トレード(Push to Trade)”機能を提供し得る。この機能を可能にするために、装置は、“プッシュ・ツー・トーク(Push to Talk)”プロトコルを促進することができるように構成され、これにより、装置はトランシーバ(walkie-talkie)のように動作する。従って、装置は、プッシュ・ツー・トーク機能を可能にする如何なる適切なプログラム又はアプリケーションを有してもよい。ここで用いられる“プッシュ・ツー・トーク”という用語は、エンドユーザへの直接の接続機能を可能にする何らかのプロトコルを含む。広域の即座の交信を提供する全てのこのようなプロトコル(例えば、インスタント・トーク(Instant Talk)、Fastchat等)が“プッシュ・ツー・トーク”の広い意味に含まれる。
【0077】
プッシュ・ツー・トーク・プロトコルにより、所定の装置が如何なる数の他の装置(他の電話(移動又は固定電話)、パーソナルコンピュータ、ラップトップ等)に即座に接続することが可能になる。エンドユーザの接続は、何らかの従来のダイヤルにより、又は何らかの形式の自動ダイヤルを起動することにより、生じる必要はない。必要な接続を提供するために、簡単なボタンが押下されてもよい。タイミングに関して、(オリジナルのプッシュ・ツー・トーク技術を開発した)Nextelは、プッシュ・ツー・トーク・プロトコルが2秒以内に接続されることを示唆する。
【0078】
関連技術は、PoC(Push to Talk Over Cellular)である。PoCサービスは、トランシーバ(walkie-talkie)と携帯電話の接続性とを結合した一種のインタラクティブ・ボイス・メッセージングであり、ユーザがPoC可能ハンドセットでボタンを押下することで、他人又は友人と連絡先との全グループに迅速に接続することを可能にする。
【0079】
プッシュ・ツー・トーク・プロトコルにより、ユーザは、IP又はセルラネットワークでトランシーバ(walkie-talkie)の枠組みを使用することが可能になり、従来の双方向無線の境界の制限を減少させる。プッシュ・ツー・トーク・サービスは、分断的技術に基づく。何らかの従来の移動電話の会話中の待ち時間は問題である。従来の電話を行うことと比較したときに、プッシュ・ツー・トーク・プラットフォームの1つの魅力は、待ち時間の問題により誰かが回答するのを待つのではなく、個人又は個人のグループに直ちに話すことが可能になる点である。プッシュ・ツー・トーク機能の他の利点は、通常の電話より短い点であり、対応するエンドユーザの電話コストを削減する。Nextelは、平均のプッシュ・ツー・トーク電話は40秒間続くと推定している。プッシュ・ツー・トーク技術は、実質的に如何なるネットワーク通信とも互換性がある。例えば、プッシュ・ツー・トーク・プロトコルは、GSM及びCDMAを含むセルラ電話ネットワークに関して容易に用いられ得る。プッシュ・ツー・トーク機能に使用されるネットワーク装置は、現在Ericsson、Motrola、Siemens、Sony Ericsson及びNextelにより提供されている。
【0080】
プッシュ・ツー・トークは、ハンドヘルド装置をトランシーバ(walkie-talkie)に効率的に変えるため、エンドユーザがボイスメッセージをうまく送信することが可能になるだけでなく、即時データテキスト(一般的に“ダイレクトメッセージング”と呼ばれる)も可能になる。プッシュ・ツー・トークのメッセージングは、電話キーボードを介したテキストの遅くて扱いにくい入力処理を迂回することで、ショートメッセージングシステムに対してかなりの改善を示す。このことは、テキストメッセージングを迅速且つ効率的にする。
【0081】
“プッシュ・ツー・トレード”機能によれば、エンドユーザが電話を開始すると、金融サービスプロバイダは直ちにエンドユーザに接続される。一実施例では、金融サービスプロバイダは、顧客に対してこの機能に専用の1つ以上の電子取引デスクを有する。従って、全ての“プッシュ・ツー・トレード”要求がこの場所で受信され得る。他の実施例では、如何なる適切なエンティティ、仲介者、標準的な取引デスク、又は電子装置がこのようなプッシュ・ツー・トレード通信を受信してもよい。
【0082】
接続が確立されると、金融サービスプロバイダは、単にエンドユーザにより指示されたように取引を行ってもよい。例えば、接続時に、エンドユーザは参加しようとしている金融環境又は市場環境を提示されてもよい。取引デスクの代表者又は装置は、電子取引又は仲介支援取引を実行するために、エンドユーザに照会し得る。更に、金融環境は様々な段階で提示されてもよい。例えば、第1の段階では、金融環境は、ユーザが特定の金融オプションを提示される場合の全ての市場の金融の要約(例えば特定の市場の要約、選択された資産(例えば、商品、株式、債権等)の特定の価格、運転資本状態、購買力等を含む)を有してもよい。次の段階で、ユーザは、市場プラットフォームから選択された活動の種類の最適な実例を提示されてもよい。
【0083】
このプラットフォームから、エンドユーザは活動(特定の種類の取引等)を選択することができる。従って、ユーザは選択された活動に関する1つ以上のオプションを提示される。例えば、この時点で、ユーザは金融取引所で買い注文又は売り注文を行ってもよい。装置、サーバ又はこれらの双方に存在し得るソフトウェアは、ユーザにより入力されたオプションを受け取り、入力データを金融サービスプロバイダに送信する。次に、金融サービスプロバイダは、入力データで動作する。プッシュ・ツー・トーク技術は、監査又は確認目的で、トランザクションの音声ログに容易に対応する。従って、デジタル音声記憶装置が提供されてもよく、これにより、トランザクション(例えば、買い呼び値及び売り呼び値を含む)が記録される。更に、自動音声ログは(例えば電子メール又は従来の郵便サービスを介して)この情報をエンドユーザに戻してもよい。このことは、エンドユーザが全ての取引活動について適切な確認の受領を定期的に提供されるように、当然のように生じてもよい。
【0084】
この時点の動作は、取引の結果及び/又は金額を決定すること、他のサービス及び/又はソフトウェアアプリケーションにアクセスすること、更なる情報を取り出すこと、ユーザに適切な応答を準備すること等を非限定的に有してもよい。例えばユーザがアカウント及び所定の取引所に関して取引を行うために装置を使用している場合に、結果及び/又は金額を決定する動作が行われてもよい。従って、このことは、請求手数料、取引をカバーするためにアカウントから引き出された金額等を含み、実行された取引の正式な勘定を含んでもよい。例えばユーザがニュースサービスへのアクセスのようなサービス活動に関与する場合に、他のサーバ及び/又はソフトウェアアプリケーションにアクセスする動作が行われてもよい。ユーザにより要求された特定の種類の情報を取り出す目的で金融ソフトウェアが他のサーバにアクセスすることを促された場合に、情報を取り出す動作が行われてもよい。次に、金融サービスプロバイダはユーザの入力データへの応答を準備し得る。この動作が終了すると、ユーザは応答を確認し、セッションをログアウトして終了することができる。
【0085】
ここに記載したゲーム技術の他の用途で、“プッシュ・ツー・トレード”機能が使用され得る点に留意すべきである。例えば、ゲーム通信装置のユーザがカジノのゲーム範囲の外側の許可地域からブラックジャックを行う用途では、プッシュ・ツー・トレード機能により、ユーザがカジノのゲーム地域内で実際に行われているブラックジャックゲームに音声認識可能に参加することが可能になる。プッシュ・ツー・トーク技術により、ユーザは、従来の設定により生じる遅延なしに、特定の従来の通信プロトコルを壊す処理なしに、実際のブラックジャックのテーブルに迅速且つ仮想的に“座る”ことが可能になる。また、ユーザがゲームに参加しているときに、特定の移動通信システムの遅延問題を生じずに、ユーザは口頭でディーラ又は物理的にテーブルにいる他のプレイヤと通信することができる。
【0086】
少なくとも1つの実施例では、本発明は管轄制御を提供する。管轄制御は、ゲームを許可される地理的範囲に制限する。本発明はまた、年齢/身元確認機能をも提供し得る。このことは、網膜走査、指紋識別、声紋照合、又は他の生物測定を含む何らかの適切な技術を通じて実現され得る。身元確認もまた、(例えばデジタル写真電話を用いて)顧客に自分の写真を撮らせて、予め許可されたユーザの記憶写真との比較のために写真をゲームサービスプロバイダに送信することにより実現され得る。身元確認はまた、記憶データと参加者の提供データとの比較と、参加者の電子合意又は契約の実行とによって実現され得る。身元確認はまた、ユーザのキーストロークの特性(例えば、リズム、パターン又は拍子)又はユーザに固有に関連するパラメータが観測され得る他の方法を監視することにより実現され得る。本発明はまた、キーストロークのログを提供してもよい。少なくとも1つの実施例では、全ての通信はインターネットにアクセスせずに実現される。
【0087】
移動の遠隔ゲームが多数の理由で望ましいことがある。このいくつかは既に説明した。本発明により、賭けを行う人が他の余暇活動(ゴルフ、水泳、食事及びショー等)を楽しみつつ、賭けをすることを可能にすることにより、既存の家の中でのゲーム収益の追加が可能になる。本発明は、賭けを行う人がカジノの外で好みのゲームを行うことができるため、新しいコインのない賭け環境を補間し得る。本発明は、キーストロークのログを生成する機能で、賭けを行う人の識別及び位置確認の規制要件に準拠する高速の信頼性のある正確且つ安全な移動ゲーム環境を提供する。本発明は、地理的な観点からの無許可の使用を制限してもよく、ゲーム活動を法的パラメータに従わせるために位置確認技術(例えばジオフェンシング)の使用を実装することができる。
【0088】
顧客は、ゲーム環境の更なる機会から利益を受け得る。顧客は、好みの如何なる環境でも賭けを行うことができ、家の中でのカジノ環境内で生じ得るもののような外部からの影響を受けずに、選択した速度でゲーム経験を楽しみつつ、結果が合法、公平及び安全であるという認識から利益を受ける。ゲームビジネスは、新しい規制の移動の遠隔チャネルを通じて収益基盤を増加させるために本発明を用いることができる。カジノの中断時間中に又は外部から楽しみたい顧客は、ゲーム通信装置でゲームを行うことができ、従来のカジノ環境に威圧されている顧客もプライベートで行うことが可能になる。顧客が更に楽しい経験を有するため、ゲーム管轄は、ゲームで補助的な収益の成長の増加から利益を受け得る。
【0089】
本発明はまた、従来の通信システムと比較して、更なる速度でコンテンツを配信するために使用され得る。例えば、コンテンツは、生のレポート、娯楽、ニュース、広告及び宣伝を有してもよい。
【0090】
前述のように、本発明は、賭けを行う人の身元及び位置確認の規制要件に準拠する移動ゲーム環境を提供する。更に、このシステムは、規制の観点から100%“公正”であるように設計される。ソフトウェアは、不正にビジネスを行う人又は“グレー”地域で動作する人に対して許可されておらず、許可されないであろうという点で公正である。例えば、好ましい実施例では、ソフトウェアは、ソフトウェアを不正に動作するエンティティ又はインターネットで不正にビジネスを行うエンティティに許可されない。このことは、特定のゲーム管轄が不正の動作に関与していると知られている他のエンティティとビジネスを行う会社又はそれと技術をライセンスする会社に対してゲーム認可又は許可を認めないという点で、望ましいことがある。
【0091】
ゲームソフトウェア(又はシステムで動作する他のアプリケーションソフトウェア)もまた、規制の観点から100%公正であるように、システムが設計されることが好ましい。例えば、許可を与える前に、ゲーム管轄は、何らかの法律に違反して許可申請者により使用されておらず、不正目的でソフトウェアを使用している他人又は不正な活動に関与している他人に許可又は配布若しくは宣伝していないという点で、使用されているソフトウェアに汚点がないことを要求してもよい。従って、ゲームソフトウェアは公平であり、この観点から汚点がないことが好ましい。
【0092】
ここに記載したシステム及び方法はまた、例えばスポーツビデオ(生又はほぼ生)及びオーディオコメントのような“リッチメディア”コンテンツを配信及び/又はアクセスするために使用されてもよい。このようなものは、しばしば特定の管轄内でのみ配信され得る。従って、配信はここで説明した本発明の態様、特にジオフェンシングのような位置確認の態様から利益を受け得る。
【0093】
ここで説明したゲームシステム及び方法は、とりわけ、賭け券(pari-mutuel wagering)、スポーツの賭け、並びにニュース及び他のコンテンツの配信を可能にし得る。本発明により、カジノ又は他のゲームプロバイダは、ショー、バー及びレストランのような補助的なサービスを広告することが可能になる。また、本発明により、これらのサービスに関する遠隔予約及び購入も可能になる。
【0094】
本発明の実施例によれば、ゲームシステムは、システムにアクセスするユーザにリアルタイムの賭けの普及を提供する。
【0095】
他の実施例では、1つのトランザクションの結果は、第2のトランザクションのオプションをユーザに提示することを起動し得る。例えば、ユーザがブラックジャックを行い、所定の金額を勝ち取ると、ユーザはカジノの店で小売品を購入するオプションを提示されてもよく、クラブでの特定のサービスの予約を行うオプションを提示されてもよい。他の例として、ユーザがショーのチケットを購入するためにシステムを使用する場合、ユーザは、ショーの特定の近くの複数のレストランのうち1つで予約を行うように提示されてもよい。
【0096】
この開示は特定の実施例及び一般的に関連する方法について説明したが、これらの実施例及び方法の代替及び置換が当業者に明らかになる。従って、実施例の前記の説明は、この開示を定義又は制限しない。本発明の要旨及び範囲を逸脱することなく、他の変更、置換及び代替も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の実施例によるゲームシステム
【図2】本発明の実施例による無線ゲームシステム
【図3】本発明の実施例による様々なゲーム活動を示したゲームシステムのブロック図
【図4】本発明の実施例によるサービスエリアを示すゲームシステム
【図5】本発明の実施例による三角測量位置決定を示す無線ゲームシステム
【図6】本発明の実施例による位置決定を有する無線ゲームシステム
【図7】本発明の実施例による位置決定を有する無線ゲーム方法を示すフローチャート
【図8】本発明の実施例によるゲーム方法のステップを示すフローチャート
【図9】本発明の実施例による通信パスを示す無線ゲームシステム
【図10】本発明の実施例による船型ゲームシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームサーバと、敷地を少なくとも部分的にカバーし、複数の信号検出装置を有する無線ネットワークと、前記無線ネットワークを介してゲーム情報を前記ゲームサーバに送信し、前記ゲームサーバから受信するように動作可能なゲーム通信装置とを有する無線ゲームシステムであって、
前記敷地での前記ゲーム通信装置の位置は、前記ゲーム通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号に基づいて決定され、
前記敷地での前記ゲーム通信装置の位置に基づいて、前記ゲーム通信装置の所定の機能が有効にされ得るシステム。
【請求項2】
前記敷地は、複数のゾーンを有し、
前記敷地での前記ゲーム通信装置の位置は、前記ゲーム装置があるゾーンを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
各ゾーンは、1つ以上のサブゾーンを有し、
各サブゾーンは、前記サブゾーンのゲーム通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号強度の基準セットに関連する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ゲーム通信装置があるサブゾーンは、前記ゲーム通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号強度のセットと、各サブゾーンの信号強度の前記基準セットとの比較に基づいて決定される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
各ゾーンは、1つ以上のサブゾーンを有し、
各サブゾーンは、前記サブゾーンのゲーム通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの経過時間の基準セットに関連する、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
前記ゲーム通信装置があるサブゾーンは、前記ゲーム通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの経過時間のセットと、各サブゾーンの信号の送信から受信までの経過時間の前記基準セットとの比較に基づいて決定される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
各ゾーンは、少なくとも1つの許可された活動に関連し、
前記ゲーム通信装置の位置に基づいて有効にされ得る前記ゲーム通信装置の前記所定の機能は、前記ゲーム通信装置があるゾーンに関連する少なくとも1つの許可された活動を行うことを有する、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの許可された活動は、ギャンブルを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの許可された活動は、予約を行うことを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの許可された活動は、商品を購入することを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの許可された活動は、サービスを購入することを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの許可された活動は、食べ物を購入することを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの許可された活動は、飲み物を購入することを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの許可された活動は、娯楽イベントへのチケットを購入することを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの許可された活動は、交通機関を購入することを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項16】
前記少なくとも1つの許可された活動は、金融トランザクションを行うことを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項17】
前記少なくとも1つの許可された活動は、情報を受信することを有する、請求項7に記載のシステム。
【請求項18】
サーバと、敷地を少なくとも部分的にカバーし、複数の信号検出装置を有する無線ネットワークと、前記無線ネットワークを介して情報を前記サーバに送信し、前記サーバから受信するように動作可能な無線通信装置とを有する無線通信システムであって、
前記敷地での前記無線通信装置の位置は、前記無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号に基づいて決定され、
前記無線通信装置の位置に基づいて、前記無線通信装置の所定の機能が有効にされ得るシステム。
【請求項19】
前記敷地は、複数のゾーンを有し、
前記敷地での前記無線通信装置の位置は、前記無線装置があるゾーンを有する、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
各ゾーンは、1つ以上のサブゾーンを有し、
各サブゾーンは、前記サブゾーンの無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号強度の基準セットに関連する、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記無線通信装置があるサブゾーンは、前記無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号強度のセットと、各サブゾーンの信号強度の前記基準セットとの比較に基づいて決定される、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
各ゾーンは、1つ以上のサブゾーンを有し、
各サブゾーンは、前記サブゾーンの無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの経過時間の基準セットに関連する、請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記無線通信装置があるサブゾーンは、前記無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの経過時間のセットと、各サブゾーンの信号の送信から受信までの経過時間の前記基準セットとの比較に基づいて決定される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
各ゾーンは、少なくとも1つの許可された活動に関連し、
前記無線通信装置の位置に基づいて有効にされ得る前記無線通信装置の前記所定の機能は、前記無線通信装置があるゾーンに関連する少なくとも1つの許可された活動を行うことを有する、請求項19に記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも1つの許可された活動は、ギャンブルを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記少なくとも1つの許可された活動は、予約を行うことを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記少なくとも1つの許可された活動は、商品を購入することを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項28】
前記少なくとも1つの許可された活動は、サービスを購入することを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1つの許可された活動は、食べ物を購入することを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項30】
前記少なくとも1つの許可された活動は、飲み物を購入することを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項31】
前記少なくとも1つの許可された活動は、娯楽イベントへのチケットを購入することを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項32】
前記少なくとも1つの許可された活動は、交通機関を購入することを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項33】
前記少なくとも1つの許可された活動は、金融トランザクションを行うことを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項34】
前記少なくとも1つの許可された活動は、情報を受信することを有する、請求項24に記載のシステム。
【請求項35】
複数の信号検出装置を有し、敷地を少なくとも部分的にカバーする無線ネットワークを使用し、
前記複数の信号検出装置で少なくとも1つの無線通信装置から信号を受信し、
前記複数の信号検出装置により受信された信号に基づいて前記少なくとも1つの無線通信装置の位置を決定し、
前記無線通信装置の位置に基づいて、前記無線通信装置の所定の機能を有効にすることを有する無線ゲーム方法。
【請求項36】
前記敷地は、複数のゾーンを有し、
前記敷地での前記少なくとも1つの無線通信装置の位置を決定することは、前記無線装置があるゾーンを決定することを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
各ゾーンは、少なくとも1つの許可された活動に関連し、
前記無線通信装置の機能を有効にすることは、前記無線通信装置があるゾーンに関連する少なくとも1つの許可された活動を前記無線通信装置が行うことを可能にすることを有する、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
各ゾーンは、1つ以上のサブゾーンを有し、
各サブゾーンは、前記サブゾーンの無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号強度の基準セットに関連する、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記複数の信号検出装置により受信された信号に基づいて前記敷地での前記少なくとも1つの無線通信装置の位置を決定することは、
前記無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号強度のセットを決定し、
前記無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号強度のセットと、各サブゾーンの信号強度の前記基準セットとの比較に基づいて、前記無線通信装置があるサブゾーンを決定することを有する、請求項38に記載の方法
【請求項40】
各ゾーンは、1つ以上のサブゾーンを有し、
各サブゾーンは、前記ゾーンの無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの経過時間の基準セットに関連する、請求項36に記載のシステム。
【請求項41】
前記敷地での前記無線通信装置の位置を決定することは、
前記無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの経過時間のセットを決定し、
前記無線通信装置から前記複数の信号検出装置により受信された信号の送信から受信までの経過時間のセットと、各サブゾーンの信号の送信から受信までの経過時間の前記基準セットとの比較に基づいて、前記無線通信装置があるサブゾーンを決定することを有する、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記所定の機能は、ギャンブルを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
前記所定の機能は、予約を行うことを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項44】
前記所定の機能は、商品を購入することを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項45】
前記所定の機能は、サービスを購入することを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項46】
前記所定の機能は、食べ物を購入することを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項47】
前記所定の機能は、飲み物を購入することを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項48】
前記所定の機能は、娯楽イベントへのチケットを購入することを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項49】
前記所定の機能は、交通機関を購入することを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項50】
前記所定の機能は、金融トランザクションを行うことを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項51】
前記所定の機能は、情報を受信することを有する、請求項35に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2009−502217(P2009−502217A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−520393(P2008−520393)
【出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【国際出願番号】PCT/US2006/026348
【国際公開番号】WO2007/008599
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(506361856)シーエフピーエイチ, エル.エル.シー. (75)
【Fターム(参考)】