説明

低減されたポリマー堆積特性を有するプラズマ閉じ込めリング組立体

【課題】プラズマ閉じ込めリングのプラズマに露出する面上のポリマー堆積を回避するために、これらの面上が十分な高温に達するように構成されたプラズマ閉じ込めリング組立体を提供する。
【解決手段】プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20は、それぞれサーマルチョーク54、56、58および60を含む。プラズマエッチング処理中に、プラズマおよび他の加熱効果によって、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20に熱が供給される。サーマルチョーク54、56、58および60は、サーマルチョーク54、56、58および60の位置から外方向への放射状の熱伝導を低減し、それによって、サーマルチョーク54、56、58および60と内側リング状面34、36、38および40のそれぞれとの間に規定されたそれぞれのプラズマ閉じ込めリング14、16、18および20の内側部分の加熱を促進する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低減されたポリマー堆積特性を有するプラズマ閉じ込めリング組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ処理チャンバは、上部電極と下部電極を含むことができる。上部電極は、一般に、プラズマ処理中に半導体基板を支持するように構成された基板支持体に対向する。プラズマ処理中に、プロセスガスを活性化し、基板を処理するためのプラズマを生成するために、一方または両方の電極に電力が供給される。
【0003】
半導体基板上の層として与えられた選択された材料をエッチングするために、プラズマ処理チャンバ内でプラズマエッチングを行なうことができる。層の選択された部分内にプラズマが所望のフィーチャ(features)をエッチングするように、プロセス条件が選択される。
【0004】
発明の概要
プラズマ処理チャンバ用のプラズマ閉じ込めリング組立体の好ましい実施形態は、複数のプラズマ閉じ込めリングを備える。各プラズマ閉じ込めリングは、プラズマに露出する内側リング状面を有する内側部分と、内側部分から放射状に外側に配設された外側部分と、少なくとも1つのサーマルチョーク(熱絞り)を含む。サーマルチョークは、内側リング状面がプラズマ処理チャンバ内のプラズマに露出するときに、内側部分から外側部分への熱伝導を低減するように構成される。その結果、内側リング状面は十分な高温に達してその上のポリマー堆積を実質的に防ぐ。
【0005】
プラズマ処理チャンバ用のプラズマ閉じ込めリング組立体の別の好ましい実施形態は、取付けリングと、取付けリングの下に吊り下げられるように構成された複数のプラズマ閉じ込めリングとを備える。プラズマ閉じ込めリングは、上部プラズマ閉じ込めリングと、複数の下部プラズマ閉じ込めリングとを備える。上部プラズマ閉じ込めリングは、取付けリングに対向する上面と、第2のプラズマ閉じ込めリングから放射状に内側に配設されてプラズマに露出する底面とを含む。上部プラズマ閉じ込めリングの上面の少なくとも一部分は、上部プラズマ閉じ込めリングの加熱を促進するように、赤外線放射を通さない。その結果、底面がプラズマにさらされたとき、底面は十分な高温に達してその上のポリマー堆積を実質的に防ぐ。
【0006】
プラズマ処理チャンバ内の半導体基板を処理する方法の好ましい実施形態は、各々がプラズマに露出する面を含む複数のプラズマ閉じ込めリングを備えるプラズマ処理チャンバにプロセスガスを供給する工程と、プロセスガスからプラズマを生成してプラズマ処理チャンバ内の半導体基板をエッチングする工程とを含む。エッチング中に、プラズマ閉じ込めリングのプラズマに露出する面は、十分な高温に達してその上のポリマー堆積を実質的に防ぐ。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】プラズマ閉じ込めリング組立体の好ましい実施形態の一部を示す図である。
【図2】プラズマ閉じ込めリング組立体の、サーマルチョークを含むプラズマ閉じ込めリングの好ましい実施形態の一部の上面図である。
【図3】図2に示されたプラズマ閉じ込めリングの拡大部分上面図である。
【図4】プラズマ閉じ込めリング組立体のツーピース構造を有するプラズマ閉じ込めリングの別の好ましい実施形態の側面図である。
【図5】プラズマ閉じ込めリング組立体の好ましい実施形態を含むプラズマ処理チャンバを示す図である。
【図6】実施例1および実施例2で使用された、サーマルチョークのないプラズマ閉じ込めリング組立体の実施形態を示す図である。
【図7】実施例3で使用された、サーマルチョークを含むプラズマ閉じ込めリング組立体の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
容量結合型チャンバなどの平行平板型プラズマ処理チャンバは、シャワーヘッド電極などの上部電極と、下部電極とを含む。上部電極は、一般に、処理される半導体基板に対向する。プラズマ処理中に、プロセスガスを活性化し、基板を処理するためのプラズマを生成するために、一方または両方の電極に電力が供給される。
【0009】
そのようなプラズマ処理チャンバの内側面は、電力が供給される面(例えば「RF加熱面」)、アースされた面または浮動面(絶縁材料で構成される)であり得る。プラズマ処理中に、これらの様々なタイプの面上に、様々なエネルギーが供給されるかまたは当る。詳細には、平行平板型プラズマ処理チャンバ内のチャンバ部分の加熱は、その部分の露出面に供給されたイオンエネルギーおよびイオンフラックスならびにその部分の赤外線(IR)エネルギー吸収特性に依存する。アースされた(リターンパス)面および電力が供給される面は、プラズマからかなりのイオンエネルギーを受け取り、このことが、これらの面が浮動部分または浮動面以上に加熱し、著しく異なる温度に達する原因となる。
【0010】
フルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボンまたはそのようなガスの前駆物質を含むプロセスガスなどの高度に重合したプロセスガスの化学的性質は、酸化シリコンなどの誘電体材料をエッチングするために使用することができる。そのようなプラズマエッチング処理中に、プラズマ処理チャンバのいくつかの内側面にポリマーが堆積する傾向がある。それらが面から剥げ落ちることがあり、チャンバだけでなく処理された基板(例えば、処理されたウェハ)も汚染する恐れがあるので、ポリマー堆積は望ましくない。しかし、デバイスフィーチャの縮小が続くので、再現可能なプロセス結果を実現するために、ウェハからウェハへとプラズマに露出するチャンバ面を清浄に維持することがますます望ましくなる。したがって、そのようなポリマーがチャンバ部分の内側面に堆積するのを低減させ、好ましくは回避することが望ましい。
【0011】
一般に、ポリマー堆積は、プラズマ処理動作中に、プラズマ処理チャンバのプラズマに露出する面より低温の面上に形成されやすい。浮動面は、電力が供給される面またはアースされた面と比較してより低温になる傾向があり、したがって、一般に、その上にポリマーの蓄積がより成長しやすい。プラズマ処理中のプラズマに露出する部分または面の温度増加ΔTは、その部分または面に加えられた熱量Q、質量m、およびその部分の比熱cに依存し、次の関係に従う。Q=mcΔT。したがって、一部分に所定量の熱が加えられる場合、その部分の質量を増加するとその部分の温度上昇が低減する。したがって、大きな質量を有する部分は、プラズマ処理中に、プラズマに露出する部分の面上のポリマー堆積を回避するための十分な高温に達しない可能性がある。一部分の熱容量が増加することも、その部分に加えられた熱の所定量によって到達する温度を低下させる。
【0012】
さらに、プラズマ処理中に、熱伝導(その部分が別の面と物理的に接触しているとき)、放射(その部分からおよび/またはその部分へ電磁波が熱を伝えるとき)および対流(チャンバ内の動いている流体によって熱が伝えられるとき)によって、ある部分から他のチャンバ面へ、および/または他のチャンバ面からその部分へ熱が伝達され得る。チャンバ圧の増加につれて、部分からの対流による熱損失が増加する。
【0013】
プラズマ処理チャンバ内のいくつかの部分のプラズマに露出する面上のポリマー堆積の問題は、その部分を積極的に加熱することにより対処することができる。例えば、チャンバ壁は、プラズマに露出する内側面を面上のポリマー堆積を回避するための十分な高温に保つために加熱される。シャワーヘッド電極組立体および静電チャックの積極的な温度制御も利用することができる。しかし、そのような面は、電力が供給されるかアースされ、その結果、高イオンエネルギーにさらされるので、これらの面上では、積極的な面の加熱がなくても浮動面上よりポリマー堆積が起こりにくい。
【0014】
あるいは、ポリマー堆積問題は、形成されたポリマー堆積物として面から取り除くことにより対処することができる。例えば、ポリマー堆積物は、攻撃的なプラズマ化学を使用することによって除去することができる。あるいは、プラズマチャンバを開き、チャンバ面からポリマー堆積物を取り除くために湿式洗浄技術を使用することができる。しかし、そのような洗浄技術は、プロセス処理能力を低下させる。
【0015】
望ましいプロセス効率およびエッチング均一性を実現するために、平行平板型プラズマ処理チャンバの上部電極と下部電極との間に規定されたプラズマ閉じ込め区域内にプラズマを閉じ込めることができる。プラズマ閉じ込めリング組立体は、そのようなプラズマ閉じ込めを提供するために使用することができる。例示的なプラズマ閉じ込めリング組立体は、本出願人と同一人が所有する米国特許第5,534,751号、米国特許第5,998,932号、米国特許第6,019,060号、米国特許第6,178,919号および米国特許第6,527,911号に開示されており、その各々の全体を参照によって本明細書に合体する。米国特許第5,534,751号で説明されるように、プラズマ閉じ込めリング組立体は複数のプラズマ閉じ込めリングを含むことができ、これらはスタック内に配置されて、リングを通って内側から外側面へ放射状に延びる複数のガス通路を規定する。プラズマ内の荷電粒子は、この通路を通過するときに中和され、それによってプラズマ閉じ込め区域外で放電する(すなわちプラズマの「非閉じ込め」)傾向が最小限になる。
【0016】
米国特許第5,534,751号にも説明されたように、プラズマ閉じ込めリング組立体は、プラズマエッチング処理中に、プラズマ閉じ込めリング自体だけにポリマー堆積を閉じ込めてよい。しかし、チャンバおよび基板の汚染問題の可能性ばかりでなく、プラズマ閉じ込めリングから形成されたポリマー堆積物として除去するための余分なチャンバ洗浄工程を回避するために、閉じ込めリング上のそのようなポリマー堆積を回避することが望ましい。
【0017】
前述のポリマー堆積問題の点で、面の積極的な加熱を用いることなしに、これらの面上へのポリマー堆積を回避するために、リングのプラズマに露出する面上で十分な高温に達するように構成された閉じ込めリングを含むプラズマ閉じ込めリング組立体を提供することができることが確認された。より詳細には、プラズマ閉じ込めリングは、プラズマに露出した面を含むリングの選択された部分の加熱を局所化するように構成される。各リングの選択された位置に1つまたは複数のサーマルチョークを設けることにより、選択された部分で加熱が局所化され、それによって、それらの部分から、そうでなければサーマルチョークのない閉じ込めリングにおいてヒートシンクとして働くリングの他の部分への熱伝導を低減する。
【0018】
図1は、プラズマ閉じ込めリング組立体10の好ましい実施形態を示す。プラズマ閉じ込めリング組立体10は、同心配置において、取付けリング12と、取付けリング12から吊るされたプラズマ閉じ込めリング14、16、18および20とを備える。取付けリング12、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20は、調節するために垂直に移動可能である。組立体のプラズマ閉じ込めリングの数は、示されたように4つのリングに限定されるわけではなく、その代わりに、4つ未満、例えば3つのリング、あるいは4つ以上、例えば5つ、6つ、またはより多くのリングでもよい。
【0019】
取付けリング12、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20は、適当な電気的絶縁材料(絶縁体)からなる浮動部分である。絶縁材料は、例えば、石英、石英ガラス、窒化シリコン、アルミナまたはプラスチック材料であり得る。高純度石英は、エッチング処理で使用される誘電体材料用に好ましい材料である。この実施形態では、取付けリング12、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20の各々は、絶縁材料の単一体である。
【0020】
図1に示されるように、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20は、各プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20内の穴24を通って延びるように構成されたハンガ22によって取付けリング12に結合される。ハンガ22とプラズマ閉じ込めリング14、16、18および20との間の直接接触を防ぐために、それぞれの穴24に好ましくは挿入物26が与えられる。ハンガ22上の取付け具32に対してハンガ22に弾性的にバイアスをかけるために、ハンガ22の内側軸30上に、好ましくはスプリング28が設けられる。
【0021】
ウェハなど丸い半導体基板をエッチングするために、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20は、それぞれ内側リング状面34、36、38および40を含み、また、それぞれ外側リング状面42、44、46および48を含む。内側リング状面34、36、38および40は、プラズマに露出する面である。図1に示されるように、最上部のプラズマ閉じ込めリング14は、プラズマ閉じ込めリング16、18および20より半径方向に大きな幅を有する。また、プラズマ閉じ込めリング16、18および20のそれぞれの内側リング状面36、38および40は、好ましくは、示されるように垂直に整列される。
【0022】
プラズマ閉じ込めリング14の内側リング状面34は、好ましくは取付けリング12の内側リング状面50に対して垂直に整列される。この配置によって、プラズマ閉じ込めリング14は、取付けリング12の底面52に重なる。取付けリング12の比較的大きな熱質量のために、プラズマ閉じ込めリング14なしでは、取付けリング12の底面52が、プラズマ処理中に底面52上のポリマー堆積を防ぐのに十分な高温には達しないということが確認された。底面52から分離してプラズマ閉じ込めリング14を組み込むことによって、底面52はプラズマへの露出から保護され、底面52上のポリマー堆積が最小限になる。
【0023】
この実施形態では、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20は、それぞれサーマルチョーク54、56、58および60を含む。プラズマエッチング処理中に、プラズマおよび他の加熱効果によって、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20に熱が供給される。サーマルチョーク54、56、58および60は、サーマルチョーク54、56、58および60の位置から外方向への放射状の熱伝導を低減し、それによって、サーマルチョーク54、56、58および60と内側リング状面34、36、38および40のそれぞれとの間に規定されたそれぞれのプラズマ閉じ込めリング14、16、18および20の内側部分の加熱を促進する。したがって、内側リング状面34、36、38および40の各々は、十分な高温に達し、プラズマ処理中のこれらの面上のポリマー堆積を実質的に防ぐ。
【0024】
図2および図3は、サーマルチョーク160を含むプラズマ閉じ込めリング120の好ましい実施形態の一部を示す。この実施形態では、取付けリングおよび/またはプラズマ閉じ込めリング組立体の1つまたは複数の他のプラズマ閉じ込めリングも、図2および図3に示されるように構成されたサーマルチョークを含むことができる。
【0025】
図示されたサーマルチョーク160は、不連続な第1の円形パターンに配置された複数の内側溝161と、内側溝から外側に離隔され、同心で不連続な第2の円形パターンに配置された複数の外側溝163とを備える。隣接した内側溝161は、内側領域165によって分離され、隣接した外側溝163は、外側領域167によって分離される。図2に示されるように、内側領域165と外側領域167は、プラズマ閉じ込めリング120の近くで互いから中心をはずして配置される。内側溝161および外側溝163は、好ましくはプラズマ閉じ込めリング120の厚さを貫通して延びる。サーマルチョーク160のこの構造および配置は、プラズマ閉じ込めリング120の外側部分169への放射状の熱伝達を低減し、その結果、内側リング状面140が十分な高温に達して、プラズマ処理中にこの面上のポリマー堆積を実質的に防ぐ。
【0026】
内側溝161および外側溝163は、好ましくは約0.005インチから約0.020インチの幅を有する。好ましい実施形態では、内側溝161および外測溝163はレーザアブレーション技術によって形成される。
【0027】
別の好ましい実施形態では、プラズマ閉じ込めリング組立体10の1つまたは複数のプラズマ閉じ込めリングは、マルチピース構造を有する。例えば、図4に示されるプラズマ閉じ込めリング220の実施形態は、ツーピース構造を有し、内側のリング部分221と、外側のリング部分223とを備える。内側のリング部分221は、プラズマに露出する内側リング状面240を含む。内側のリング部分221および外側のリング部分223は、好ましくは同じ絶縁材料で構成される。
【0028】
プラズマ閉じ込めリング220では、内側のリング部分221および外側のリング部分223は、領域227での内側のリング部分221の面と外側のリング部分223の面との間の接触(重力のために生じる)を最小限にするように構成される。内側のリング部分221の対向面と外側のリング部分223との間に、少なくとも1つの間隙が規定される。この実施形態では、間隙225はサーマルチョークとして働く。プラズマ閉じ込めリング220のこの構造によって、内側のリング部分221から外側のリング部分223への熱伝導は、内側のリング部分221の内側リング状面240がプラズマに露出するとき面接触がある領域227でしか起こらない。したがって、内側リング状面240は十分な高温に達することができて、面上のポリマー堆積を実質的に防ぐ。
【0029】
好ましい実施形態では、プラズマ閉じ込めリング組立体の1つまたは複数のプラズマ閉じ込めリングの少なくとも1つの面は、粗面化されかつ/またはIR(赤外線)放射を通さない材料で被覆され、赤外線放射の伝達を阻止することができる。この実施形態では、閉じ込めリングに入射する赤外線放射は、閉じ込めリングの本体を通して伝えられるが、粗面化され、かつ/または被覆された面によって阻止される。例えば、閉じ込めリングは、石英または別の赤外線を通す絶縁材料で構成することができる。赤外線放射を阻止することによって、粗面化され、かつ/または被覆された面によって部分的に規定された閉じ込めリングの選択された部分の加熱が促進される。
【0030】
プラズマ閉じ込めリングの選択された面は、ショットピーニングまたは穴のあいた面を作製するダイアモンド工具を使用して面を機械加工するなど適当な技術によって粗面化することができる。赤外線を通さない適当な材料で面を被覆することができる。プラズマにさらされない面はアルミナで被覆することができる。
【0031】
例えば、図1に示されるように、プラズマ閉じ込めリング14の上部面62は、内側リング状34とサーマルチョーク54との間の領域で、粗面化され、かつ/または赤外線を通さない材料で被覆され得る。したがって、下部面64および/またはプラズマ閉じ込めリング14の内側リング状面34に入射する赤外線放射が、粗面化され、かつ/または被覆された上部面62によって阻止され、それによって内側リング状面34とサーマルチョーク54との間のプラズマ閉じ込めリング14の部分の加熱を促進する。下部面64がプラズマに直接さらされないので、赤外線を通さない材料は、プラズマを閉じ込める面上の用途には好まれないアルミナなどの材料であり得る。
【0032】
好ましい別の実施形態では、プラズマ閉じ込めリング内に形成された溝を規定する選択された面は、粗面化され、かつ/または赤外線放射を通さない材料で被覆することができる。例えば、図2および図3に示されたプラズマ閉じ込めリング120の実施形態では、面169および171の少なくとも1つは、粗面化され、かつ/または赤外線放射を通さない材料で被覆され得て、内側リング状面140のさらなる加熱に影響を及ぼす赤外線放射の伝達を阻止する。
【0033】
図5は、プラズマ閉じ込めリング組立体10が取り付けられる容量結合型プラズマ処理チャンバ300の例示的な実施形態を示す。プラズマ処理チャンバ300は、底面304を有する上部電極302を含む。この実施形態では、底面304は、米国特許第6,391,787号で説明されたように、上部電極302の露出した面と隣接して形成されたプラズマの局所的な密度を制御するように構成された段306を含む。この特許の全体を参照によって本明細書に合体する。この実施形態では、上部電極302は、プラズマ処理チャンバ300内へプロセスガスを分配するために配置されたガス通路308を含むシャワーヘッド電極である。上部電極302は、シリコン(例えば単結晶シリコンまたは多結晶シリコン)またはシリコンカーバイドで構成することができる。
【0034】
この実施形態では、上部電極302はシングルピース電極(例えば、200mmのウェハ処理用)である。上部電極302は、好ましくはグラファイトまたはシリコンカーバイドなど適当な材料の裏当部材310に取り付けられる(例えば、エラストマで接着される)。裏当部材は、上部電極302の対応するガス通路308と流体連接であるガス通路312を含む。
【0035】
別の実施形態では、本出願人と同一人が所有する米国特許出願第10/743,062号で説明されたように、上部電極はツーピース構造(例えば、300mmのウェハ処理用)を有することができ、シングルピースの内側電極部材、および内側電極部材を囲む外側電極部材を含むことができる。この特許出願の全体を参照によって本明細書に合体する。この実施形態では、米国特許出願第10/743,062号で説明されたように、裏当部材は、好ましくは、内側電極部材と同じ広がりをもつ裏当板と、外側電極部材と同じ広がりをもつ裏当輪とを含む。
【0036】
図5に示されたプラズマ処理チャンバ300のこの実施形態では、熱制御板314は、好ましくは裏当部材310上に設けられる。熱制御板314は、米国特許出願第10/743,062号で説明されたように、好ましくは上部電極302の温度を制御するように構成された1つまたは複数のヒータを含む。
【0037】
プラズマ処理チャンバ300は、上部電極302にプロセスガスを供給するためのガス源(図示せず)を含む。プロセスガスは、上部電極302内のガス通路308によってチャンバ内で分配される。上部電極302は、RF電源316によって整合回路網を介して電力を供給され得る。別の実施形態では、上部電極302は、プラズマ処理チャンバ300の基板支持体320の底部電極(bottom electrode)によって供給された電力のリターン経路を設けるために電気的にアースすることができる。
【0038】
この実施形態では、上部電極302と、例えば、基板支持体320上に支持された半導体ウェハである半導体基板322との間のスペースのプラズマ発生領域で、プロセスガスがプラズマ処理チャンバ300内へ供給される。基板支持体320は、好ましくは、静電クランプ力によって基板支持体上に半導体基板322を固定する静電チャック324を含む。静電チャック324は、底部電極として働き、好ましくはRF電源326および327の少なくとも1つによって(通常、整合回路網を介して)バイアスをかけられる。
【0039】
半導体基板322のプラズマ処理中に、プラズマ閉じ込めリング組立体10は、上部電極302と半導体基板322との間のプラズマ閉じ込め区域内にプラズマを閉じ込める。エッジリング326および328は、エッチングの均一性を改善するように、プラズマを集中させるために、好ましくは半導体基板322を囲む関係に配置される。
【0040】
真空ポンプ(図示せず)は、プラズマ処理チャンバ300内部の所望の真空圧を維持するように構成される。
【0041】
使用することができる例示的な平行平板型プラズマ反応装置は、デュアル周波数のプラズマエッチング反応装置(例えば、本出願人と同一人が所有する米国特許第6,090,304号を参照されたい。この特許全体を参照によって本明細書に合体する)である。そのような反応装置では、ガス供給からシャワーヘッド電極にエッチングガスを供給することができ、シャワーヘッド電極および/または底部電極に2つのRF源から異なる周波数でRFエネルギーを供給することにより、反応装置内にプラズマを発生させることができる。あるいは、シャワーヘッド電極は電気的にアースすることができ、底部電極に2つの異なる周波数のRFエネルギーを供給することができる。
【実施例1】
【0042】
実施例1では、図6に示されるようなプラズマ閉じ込めリング組立体400が、平行平板型、容量結合型プラズマ処理チャンバ内で使用された。図示のように、プラズマ閉じ込めリング組立体400は、全体的に図1に示された組立体10と同じ構造を有するが、プラズマ閉じ込めリング414、416、418および420は、サーマルチョークを含まない。プラズマ閉じ込めリングは、石英であった。
【0043】
実施例1では、以下の誘電性のエッチングプロセス条件が85枚のウェハを処理するのに用いられた。チャンバ圧45mT/底部電極に周波数2MHzの電力1100Wを供給/底部電極に周波数60MHzの電力800Wを供給/300sccmのアルゴン/15sccmのC/10sccmのO/上部電極温度140℃/底部電極温度20℃。各ウェハをエッチングした後に、次のプロセス条件を用いて酸素洗浄工程が行なわれた。チャンバ圧500mT/底部電極に周波数27MHzの電源200Wを供給/底部電極に周波数60MHzの電力300Wを供給/2000sccmのO/40秒。
【0044】
図6に示されるように、取付けリング412の底面452上の位置A、閉じ込めリング414の上面上の位置B、閉じ込めリング416の上面の位置C、および閉じ込めリング420の上面の位置Dに取り付けられた熱電対を使用して温度が測定された。
【0045】
以下の温度は、プラズマ処理中にこれらの位置で測定されたものである。位置A〜約66℃/位置B〜約110℃から約116℃/位置C〜約82℃/位置D〜約82℃から約104℃。ウェハのエッチングに後続してプラズマ処理チャンバが開かれ、閉じ込めリング組立体400は、ポリマー堆積の存在が目視で検査された。プラズマ閉じ込めリング414上にはポリマー堆積は観測されなかった。しかし、プラズマ閉じ込めリング416、418および420のプラズマに露出する内側リング状面436、438および440上でポリマー堆積が観測され、これらの面が十分な高温に到達せず、ポリマー堆積を防げなかったことを示していた。
【実施例2】
【0046】
実施例2は、図6に示される平行平板型、容量結合型プラズマ処理チャンバ内のプラズマ閉じ込めリング組立体400を使用し、以下の誘電性のエッチングプロセス条件を用いて、100枚のウェハをエッチングした。チャンバ圧45mT/底部電極に周波数2MHzの電力1100Wを供給/底部電極に周波数60MHzの電力800Wを供給/300sccmのアルゴン/28sccmのC/13sccmのO/上部電極温度140℃/底部電極温度20℃。各ウェハをエッチングした後に、次のプロセス条件を用いて酸素洗浄工程が行なわれた。チャンバ圧500mT/底部電極に周波数27MHzの電源250Wを供給/底部電極に周波数60MHzの電力125Wを供給/2000sccmのO/40秒。
【0047】
ウェハのエッチングに後続してプラズマ処理チャンバが開かれ、閉じ込めリング組立体400は、ポリマー堆積の存在が目視で検査された。プラズマ閉じ込めリング414上にはポリマー堆積は観測されなかった。しかし、プラズマ閉じ込めリング416、418および420のプラズマに露出する内側リング状面436、438および440上でポリマー堆積が観測され、これらの面が十分な高温に到達せず、ポリマー堆積を防げなかったことを示していた。
【実施例3】
【0048】
実施例3では、図7に示されるようなプラズマ閉じ込めリング組立体500が、平行平板型、容量結合型プラズマ処理チャンバ内で使用された。図示のように、プラズマ閉じ込めリング組立体500は、図1に示された組立体10と同じ構造を有し、プラズマ閉じ込めリング514、516、518および520上に、それぞれサーマルチョーク554、556、558および560を含む。サーマルチョーク554、556、558および560は、図2に示されたように、不連続な同心の円形の配置に形成された溝であった。溝は、約0.010インチから約0.015インチの幅を有し、プラズマ閉じ込めリング514、516、518および520の厚さを貫通して延びている。
【0049】
実施例3では、実施例2で用いられたのと同じエッチングプロセス条件が100枚のウェハを処理するのに用いられた。
【0050】
図7に示されるように、取付けリング512の底面552上の位置A、閉じ込めリング514の上面上でサーマルチョーク554から内側の位置B、閉じ込めリング514の上面でサーマルチョーク554から外側の位置C、閉じ込めリング516の上面でサーマルチョーク556から内側の位置D、および閉じ込めリング516の上面でサーマルチョーク556から外側の位置Eに取り付けられた熱電対を使用して温度が測定された。以下の温度は、これらの位置で測定されたものである。位置A〜約71℃から約77℃/位置B〜約127℃から約132℃/位置C〜約71℃から約77℃/位置D〜約116℃から約143℃/位置E〜約77℃から約82℃。
【0051】
ウェハのエッチングに後続してプラズマ処理チャンバが開かれ、閉じ込めリング組立体500は、ポリマー堆積の存在が目視で検査された。プラズマ閉じ込めリング514上あるいはプラズマ閉じ込めリング516、518および520のプラズマに露出する内側リング状面536、538および540上でポリマー堆積は観測されず、これらの面が十分な高温に達し、ポリマー堆積を防いだことを示していた。
【0052】
図1を参照すると、前述のテスト結果は、プラズマ閉じ込めリング組立体内に、最上部の拡大されたプラズマ閉じ込めリング14を組み込むことにより、厚い取付けリング12上のポリマー堆積が好ましく防がれることを実証する。さらに、プラズマ閉じ込めリング14、16、18および20内に1つまたは複数のサーマルチョークを設けることによって、リングのプラズマに露出する面上のポリマー堆積を好ましく防ぐことができる。
【0053】
これまで、本発明の原理、好ましい実施形態および実施例を説明してきた。しかし、本発明は論じられた特定の実施形態に限定されたものと解釈されるべきではない。したがって、前述の実施形態は限定的なものではなく例示的なものと見なされるべきであり、また、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によってそれらの実施形態に変更を加えることができることが理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理チャンバ用のプラズマ閉じ込めリング組立体であって、
複数のプラズマ閉じ込めリングを備え、
前記複数のプラズマ閉じ込めリングの各々は、プラズマに露出する内側リング状面(inner diametric surface)を有する内側部分と、前記内側部分から放射状に外側に配設された外側部分と、前記内側リング状面が前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマに露出するときに、前記内側リング状面が十分な高温に達してその上のポリマー堆積を実質的に防ぐように、前記内側部分から前記外側部分への熱伝導を低減するように構成された少なくとも1つのサーマルチョーク(thermal choke)とを含むことを特徴とするプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項2】
前記プラズマ閉じ込めリングの1つまたは複数は、一体構造を有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項3】
前記プラズマ閉じ込めリングの1つまたは複数は、別個の部分である内側部分および外側部分を備えることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項4】
前記内側部分は、前記内側リング状面を含む内側リングであり、
前記外側部分は、外側リングであり、
前記内側リングと前記外側リングとの間に少なくとも1つの間隙が規定されることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項5】
前記内側部分と前記外側部分とは、同じ誘電材料で構成されることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項6】
1つまたは複数の前記プラズマ閉じ込めリングの前記内側部分は、粗面化され、かつ/または赤外線放射を阻止する材料で被覆された少なくとも1つの面を有することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項7】
少なくとも1つの前記プラズマ閉じ込めリングの前記サーマルチョークは、複数の溝を備えることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項8】
少なくとも1つの前記溝は、粗面化され、かつ/または赤外線放射を阻止する材料で被覆された面によって部分的に規定されることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項9】
前記溝は、
不連続な第1の円のまわりに延びる複数の第1の溝と、
前記第1の円を囲む同心の不連続な第2の円のまわりに延びる複数の第2の溝とを備えることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項10】
前記溝の各々が、前記プラズマ閉じ込めリングの厚さを貫通して延びることを特徴とする請求項7に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項11】
上部電極と、
下部電極を含む基板支持体と、
前記上部電極と前記基板支持体との間のスペースにおけるプラズマの閉じ込めを促進するために配置された請求項1に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体とを備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項12】
プラズマ処理チャンバ用のプラズマ閉じ込めリング組立体であって、
取付けリングと、
前記取付けリングの下に吊り下げられた複数のプラズマ閉じ込めリングとを備え、
前記プラズマ閉じ込めリングは、上部プラズマ閉じ込めリングと、複数の下部プラズマ閉じ込めリングとを備え、
前記上部プラズマ閉じ込めリングは、前記取付けリングに面する上面と、前記下部プラズマ閉じ込めリングから放射状に内側に配設されてプラズマに露出する底面とを含み、
前記上部プラズマ閉じ込めリングの前記上面の少なくとも一部分は、前記底面が前記プラズマに露出するときに、前記底面が十分な高温に達してその上のポリマー堆積を実質的に防ぐように、前記上部プラズマ閉じ込めリングの加熱を促進して赤外線放射を阻止するように構成されていることを特徴とするプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項13】
前記上部プラズマ閉じ込めリングの前記上面は、粗面化され、かつ/または赤外線放射を阻止する材料で被覆されることを特徴とする請求項12に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項14】
前記上部プラズマ閉じ込めリングは、内側部分と、外側部分と、前記底面が前記プラズマに露出するときに前記内側部分から前記外側部分への熱伝導を低減する少なくとも1つのサーマルチョークとを備え、
前記下部プラズマ閉じ込めリングの各々は、プラズマに露出する面を含む内側部分と、外側部分と、前記プラズマに露出する面が前記プラズマに露出するときに前記内側部分から前記外側部分への熱伝導を低減するように構成された少なくとも1つのサーマルチョークとを備えることを特徴とする請求項12に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項15】
前記サーマルチョークは、前記底面および前記プラズマに露出する面が前記プラズマに露出するときに、前記上部プラズマ閉じ込めリングの前記底面および前記下部プラズマ閉じ込めリングの各々の前記プラズマに露出する面が十分な高温に達して前記底面および前記プラズマに露出する面の各々の上のポリマー堆積を実質的に防止するように構成されていることを特徴とする請求項14に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項16】
前記サーマルチョークの各々は、複数の溝を備えることを特徴とする請求項14に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項17】
前記溝は、
不連続な第1の円のまわりに延びる複数の第1の溝と、
前記第1の円を囲む同心の不連続な第2の円のまわりに延びる複数の第2の溝とを備えることを特徴とする請求項16に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項18】
前記溝の各々は、前記上部プラズマ閉じ込めリングの厚さおよび/または前記下部プラズマ閉じ込めリングの厚さを貫通して延び、
前記溝は、約0.005インチから0.020インチの幅を有することを特徴とする請求項16に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項19】
前記溝の少なくともいくつかは、粗面化され、かつ/または赤外線放射を阻止する材料で被覆された面によって部分的に規定されることを特徴とする請求項16に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項20】
前記プラズマ閉じ込めリングの各々は、一体構造を有することを特徴とする請求項12に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項21】
前記プラズマ閉じ込めリングの各々は、内側部分と、別個の外側部分とを含むことを特徴とする請求項12に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項22】
前記内側部分は、内側リングであり、
前記外側部分は、外側リングであり、
前記内側リングと前記外側リングとの間に少なくとも1つの間隙が規定されることを特徴とする請求項21に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項23】
前記内側部分と前記外側部分とは、同じ誘電材料で構成されることを特徴とする請求項21に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体。
【請求項24】
上部電極と、
下部電極を含む基板支持体と、
前記上部電極と前記基板支持体との間のスペースのプラズマの閉じ込めを促進するために配置された請求項12に記載のプラズマ閉じ込めリング組立体とを備えることを特徴とするプラズマ処理チャンバ。
【請求項25】
プラズマ処理チャンバ内において半導体基板を処理する方法であって、
各々がプラズマに露出する面を含む複数のプラズマ閉じ込めリングを備えるプラズマ処理チャンバの中へプロセスガスを供給する工程と、
前記プロセスガスからプラズマを生成して前記プラズマ処理チャンバ内の半導体基板をエッチングする工程とを含み、
前記エッチング中に、前記プラズマ閉じ込めリングの前記プラズマに露出する面は、十分な高温に達して実質的にその上のポリマー堆積を防ぐことを特徴とする方法。
【請求項26】
前記半導体基板は、プラズマによってエッチングされる誘電材料を含み、
前記プロセスガスは、フルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、フルオロカーボン前駆物質およびハイドロフルオロカーボン前駆物質から成るグループから選択された少なくとも1つの成分を含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記プラズマ処理チャンバは、アースされた上部電極と、2つの異なる周波数で電力が与えられる下部電極とを備えることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記上部電極は、シャワーヘッド電極であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記プラズマ閉じ込めリングの各々は、前記プラズマ処理チャンバ内のプラズマに露出するときに、前記プラズマ閉じ込めリングのプラズマに露出する面が十分な高温に達してその上のポリマー堆積を実質的に防ぐように前記プラズマ閉じ込めリングを通る熱伝導を低減する少なくとも1つのサーマルチョークを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記サーマルチョークは、溝であることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記プラズマ閉じ込めリングの1つまたは複数は、その間に少なくとも1つの間隙を規定する別個の部分を備えることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記プラズマ閉じ込めリングの1つまたは複数は、粗面化され、かつ/または赤外線放射を阻止する材料で被覆された少なくとも1つの面を有することを特徴とする請求項29に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−104847(P2012−104847A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−284358(P2011−284358)
【出願日】平成23年12月26日(2011.12.26)
【分割の表示】特願2008−501997(P2008−501997)の分割
【原出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(592010081)ラム リサーチ コーポレーション (467)
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
【Fターム(参考)】