説明

体腔の広域画像形成用のシステムおよび方法

【課題】体腔の広角画像を形成するためのシステムおよび装置が提供される。
【解決手段】システム(40)は、少なくとも1つの撮像装置(401)と、内視鏡、針または嚥下可能なカプセル等の体腔内に挿入されこれを通って進むように構成される装置に体腔内からの画像を形成するために複数の光路を有する光学的システム(44から47)とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生体内画像形成の分野に関する。より具体的には、本発明は、体腔を広角で見るかまたは画像形成するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生体内画像形成は、医者が最小の侵襲で体内の特徴および発生を安全且つ容易に見る能力を大幅に高める。体腔、すなわち典型的に容積の大きなキャビティは、広い視角または画像形成が得られるときに、もっとも効果的に見られるかまたは画像形成される。
【0003】
広角光学部品は、普通、交互に異なって形状づけられたミラーおよびレンズの複雑なセットを含む単一の光路を使用する。広域を撮影するための方法には、複数の視野をカバーするためにフィルムと画像形成装置との整列配置を要するものもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日まで、体腔を広角で見るかまたは画像形成するための簡単な方法またはシステムは存在しない。
【0005】
本発明は、体腔を広角画像形成するためのシステムおよび方法を提供する。広角画像形成は、単一の光路によってカバーされるよりも広い角度をカバーするように調整された複数の光路を使用することによって得られる。
【0006】
光路は、本発明では、内腔部位に入射し、それからCMOS撮像装置等の撮像装置へ発せられる光線が従うコースである。したがって、光路は、本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの内腔部位と撮像装置とを含む。光路は、発せられた光を収集し、これを撮像装置へ方向づけおよび/または焦点を合わせるために、レンズおよびミラー等の光線を収集し方向づけるための手段を更に含んでもよい。
【0007】
各光路は、少なくとも1つの撮像装置を具備してもよいが、同一の撮像装置が数種類の異なる光路の一部であることも可能であり、数種類の異なる内腔部位から発せられた光は、異なる部位から異なる光路を通って同一の撮像装置へ方向づけられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態によるシステムは、少なくとも1つの撮像装置と、体腔内からの画像を少なくとも1つの撮像装置上へと画像形成するために複数の光路を有する光学的システムと、を具備する。1つの実施形態において、当該システムは、体腔の広い視角を得るために体腔内に挿入される。得られた画像は、撮像装置かまたは追加記憶装置に格納されてもよい。当該システムは、信号を受信システムへ送信するために少なくとも1つの送信機を更に含んでもよく、それで画像がリアルタイムで受信され分析されるのを可能にする。受信システムは、その後の分析のために記録/処理装置を含んでもよい。
【0009】
当該システムは、本発明の実施形態によれば、たとえば、胃腸(GI)管を通って進むことができる装置、ステント、針、内視鏡等の体腔内に挿入されるように構成された装置に、組み込まれるかまたは取り付けられてもよい。
【0010】
本発明の1つの実施形態において、システムは単一の撮像装置と単一の送信機と複数の光路とを具備する。この実施形態において、複数の狭い域画像が単一の撮像装置に得られ、次いで、狭い域画像のいずれよりも広い角度域を有する単一の画像に結合される。
【0011】
本発明の別の実施形態において、システムは、複数の撮像装置と、送信の単一のチャネルまたは複数のチャネルに送信する少なくとも1つの送信機と、を具備する。この実施形態において、撮像装置が体腔の異なる部分の画像を捕らえるように撮像装置が位置決めされる。異なる撮像装置によって捕らえられた画像の結合された画像は、すべての個別に画像形成された部分を示し、それによって広域をカバーする。
【0012】
たとえば、GI管のいずれのセクションの広い視野は、GI管全体を通って進むことができる装置、たとえば、米国特許第5,604,531号明細書かまたは国際公開第01/65995号パンフレットに記載された嚥下可能なカプセルに類似したカプセル等、に本発明のシステムを封入することによって得ることができる。米国特許第5,604,531および国際公開第01/65995号は、本願の譲受人に譲渡されており、参照としてここに組み込まれる。
【0013】
1つの撮像装置およびその光路を装置の一方の端部に位置決めすることができ、他方の撮像装置およびその光路を装置の他方の端部に位置決めすることができる。あるいは、撮像装置およびその光路を、装置の円周に外向きに面する円に位置決めすることができる。
【0014】
本発明の更に別の実施形態において、当該システムは、複数の撮像装置を具備し、各々が光路を有し、各撮像装置およびその光路は隣接する撮像装置から仕切られている。この実施形態において、撮像装置操作の間の干渉は大幅に減少される。
【0015】
本発明は、体腔を画像形成するための装置を更に提供する。当該装置は、本発明の実施形態によれば、本発明のシステムを具備する。1つの実施形態において、この装置は、GI管内に挿入されることができ、GI管の特定の領域を見るためにたとえば内視鏡であり、または、GI管全体を見るためにたとえば嚥下可能なカプセルである。
【0016】
体腔の広域画像を得るための方法は、本発明の実施形態によれば、下記のステップを含む。すなわち、1.体腔内から画像を得るための少なくとも1つの撮像装置と複数の光路とを具備するシステムを体腔内に挿入するステップと、2.体腔内から複数の画像を得るステップと、である。この方法は、撮像装置から信号を送信する更なるステップと、送信された信号を受信する更なるステップと、複数の画像を単一の画像に結合する更なるステップと、を含んでもよい。得られた画像は、更なる分析のために記憶装置に格納されてもよい。
【0017】
本発明は、添付の図面に関連して取られた下記の詳細な説明からより完全に理解され認識される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施形態によるシステムおよび方法は、体腔を広角画像形成するのを可能にする。広い視角は、複数の光路を使用して、体腔の部分的に重なり合っている部分または重なり合っていない部分を画像形成することによって、得られる。体腔部分の画像は、単一の画像に結合されてもよい。
【0019】
体腔の異なる部分を画像形成することは、同時であってもなくてもよく、複数の光路を使用することによって行われ、その各々は、体腔の異なる部分をカバーする。本発明の様々な実施形態にしたがって、且つ、図面に示されるように、光線は、異なる光路を通って単一の撮像装置にまたは複数の撮像装置を通して平行にされてもよい。異なる光路は、物理的な仕切によって互いから分離していてもいなくてもよい。
【0020】
別個の送信機および送信のチャネルが、体腔から信号を同時に送信するために、各撮像装置に割り当てられてもよい。
【0021】
あるいは、数個の撮像装置の出力が、たとえば異なるキャリヤ周波数を使用することによって、単一の送信機および送信のチャネルによって結合されてもよい。1つの実施形態によると、単一のチャネルによる異なる撮像装置からの情報の結合は、毎回異なる撮像装置からビットを選択し、したがってほぼ同時にすべての画像を送信することによってか、または、画像ごとに送信することによってかのいずれかで、行われてもよい。
【0022】
本発明の実施形態によるシステムは、内腔画像形成用に、複数の光路と少なくとも1つの撮像装置とを具備する。1つの実施形態において、当該システムは、体腔内に挿入されるのに適切ないずれの装置またはプローブ、たとえば、針の先端部、内視鏡の挿入端部または嚥下可能なカプセル、に組み込まれるかまたは取り付けられてもよい。1つの実施形態において、このシステムは光学窓の背後に位置決めされてもよい。
【0023】
下記の記載では、本発明の様々な形態が述べられる。説明目的のために、本発明の徹底的な理解を提供するために、特定の構成および詳細が述べられる。しかし、ここに示される特定の詳細なしでも本発明を実施することができることは、当業者には明らかである。さらに、本発明を曖昧にしないために、公知の特徴は省略されるかまたは簡略にされている場合がある。
【0024】
GI管を画像形成するためのビデオカメラを具備する嚥下可能なカプセルは、上述の米国特許第5,604,531号明細書および国際公開第01/65995号パンフレットに記載されている。米国特許第5,604,531号明細書および国際公開第01/65995号明細書に記載されたカプセルに類似した要素を具備してもよいが、複数の光路を具備するカプセルが、図1に概略的に示される。カプセル10は、発光ダイオード(LEDs)等の照射源13と、レンズ11およびミラー18を具備しすべて光学窓12の背後に位置決めされるシステム19と、GI管内からの画像を得るためのCMOS撮像装置等の撮像装置14と、カプセルの電気要素全体に電力を供給するバッテリ等の電源15と、撮像装置14からビデオ信号を送信するためのアンテナ17および送信機16と、を具備する。信号は、様々なデジタルまたはアナログ変調技術を使用して送信されてもよい。たとえば、無線チャンネル上でデジタル画像の送信には、FSK(周波数偏移変調)変調技術を使用してもよい。
【0025】
本体の外部に、送信機16およびアンテナ17によって転送された信号を受信するための受信機(図示せず)がある。
【0026】
照射源13からの光線が、GI管内壁を照射する。発せられた光線は、レンズ11および11’によって収集され、ミラー18および18’によって撮像装置14へ方向づけられる。レンズ11は、角度αで光線を集め、角度αによって画成される画像域を得る。レンズ11’は、角度α1で光線を集め、角度α1によって画成される画像域を得る。したがって、両方のレンズ11および11’を使用することによって、角度(α+α1)によって画成される画像域をカバーすることができる。
【0027】
レンズ11およびミラー18およびレンズ11’およびミラー18’を含む光路に平行に更に2つの光路が位置することができ、そのため、2倍広い画像域をカバーすることができる。このようにして、図1Bに更に示されるように、異なる平面で広域を画像形成することができる。
【0028】
図1Bは、4つの光路11、11’、11’’および11’’’を具備するシステムの概略的な半径方向断面図であり、発せられた光のすべては、単一の撮像装置14へ方向づけられる。4つの光路11、11’、11’’および11’’’によってカバーされる4つの領域101、101’、101’’および101’’’が、撮像装置14に同時に画像形成される。図1Cに示されるように、領域101、101’、101’’および101’’’の各々は、撮像装置14の表面積の4分の1を占める(たとえば、撮像装置の256×256ピクセル領域の128×128ピクセル)。
【0029】
図1Aおよび1Bに例示される光学的な図解は、長手方向平面(図1A)では180度よりも大きく、長手方向平面に平行な平面(図1B)では360度画像形成する視角を提供する。
【0030】
同様に、本発明のシステムは、図2Aに示されるように、5つの光路を具備してもよい。図2Aは、レンズ21およびミラー28を含む光路と、レンズ21’およびミラー28’を含む光路と、レンズ25を含む光路と、具備するシステムを概略的に例示する。レンズ21およびミラー28およびレンズ21’およびミラー28’を含む光路に平行に位置する更に2つの光路と一緒に、広い画像域をカバーする5つの光路がある。
【0031】
図2Bは、5つの光路(4つの光路21、21’、21’’および21’’’のみが示される)を具備するシステムの概略的な半径方向断面図であり、発せられた光のすべては、単一の撮像装置24へ方向づけられる。5つの光路によってカバーされる5つの領域201、201’、201、’’201’’’および205は、撮像装置24上に同時に画像形成される。
【0032】
図2Aおよび2Bに示される5つの光路図解は、隣り合う光路域の縁の間に、4つの光路図解よりも良好な重なり合いを任意に提供し、したがって単一の結合された画像の良好な再現が可能である。
【0033】
図2Aおよび2Bに例示されたシステムは、GI管等を通って進むように設計された内視鏡、針、ステント、カプセルであってもよい装置20に、組み込まれるかまたは取り付けられることが可能である。
【0034】
本発明の実施形態によるシステムの構成要素は、システム用に特定的に設計されたものであってもよく、または、システムは、内腔内で作用する他のシステムからいくつかの構成要素を使用してもよく、したがって、既存の構成要素を経済的に利用する。たとえば、本発明のシステムは、たとえば、GI管全体を通って進むように設計された針、ステント、内視鏡またはカプセル等の体腔内に挿入されるための医療装置内に、組み込まれるかまたはこれに連結されてもよい。たとえば、内視鏡は、作動中に、光源を使用し、画像形成装置を使用することもある。このようにして、本発明のシステムは、内視鏡に組み込まれ、内視鏡の光源および画像形成装置を使用することができる。
【0035】
複数の画像を単一の画像に結合することは、図3に概略的に示される。撮像装置34上へと画像形成された4つの異なる領域301、301’、301’’および301’’’は、観察されている内腔の広角画像である単一の画像31に結合される。得られた画像は、医者の検査のために別個に示されてもよく、または、結合されて、単一の広角画像として結合され示されてもよい。
【0036】
図1Bおよび2Bに示されるように、異なる光路によって得られた領域の間には重なり合いがあってもよい。したがって、領域301、301’、301’’および301’’’の一部は同一であり得る。たとえば、点A1、A2、A3およびA4は、すべて同一のピクセルを表し、一方、点Bは、領域301’に独特なピクセルを表す。
【0037】
単一の画像31へと結合することは、たとえば、異なる領域301、301’、301’’および301’’’の各画像点(ピクセル)を単一の画像31の別の点(ピクセル)に割り当てるアルゴリズムを適用することによって実施されてもよい。したがって、点A1、A2、A3およびA4は、画像31の点Aに割り当てられ、点Bは画像31の点B1に割り当てられる。
【0038】
4つの異なる領域301、301’、301’’および301’’’は、複数の画像を単一の画像へと結合するように適合される受信システムの結合器によって結合されてもよい。画像を単一の画像へと結合する操作は、普通、かなりの処理労力およびコンピュータ処理リソースを必要とする。したがって、この操作は、普通、外部記録/処理装置(図示せず)でオフラインで(撮像装置から送信された画像を受信した後に)実施される。
【0039】
本発明の別の実施形態が図4に概略的に例示され、それには、装置40の長手方向断面図が概略的に示される。装置40は、2つの光学的ドーム42および402を具備し、その背後に、それぞれ、照射源43および403、および、光路41および401が位置する。光路41および401において、発せられた光は、それぞれ、撮像装置44および404へ方向づけられる。装置40は、装置の電気要素全体に電力を提供する電源45と、撮像装置44および404からビデオ信号を送信するための送信機46およびアンテナ47と、をさらに具備する。本発明のシステムは、装置40内で作動可能であるように、装置の2つの端部から、体腔のたとえばGI管の画像を同時に得ることができる。たとえば、装置40は、前端部と後端部とを有する円筒形カプセルであってもよく、これは、GI管全体を通ることができる。円筒形カプセルのシステムは、カプセルの前部および後部でGI管を画像形成することができる。
【0040】
1つの実施形態において、装置40は、体腔内にたとえば患者のGI管内に挿入される。患者は、装置を嚥下してもよく、装置は患者のGI管で移動を開始する。この移動のいくつかの部分は、GI管の容積の大きな領域たとえば胃または大腸を通り、その中で装置40は必ずしも「頭から先に」配向されず、装置の一方の端部が先導し他方の端部がそれに続く。GI管のより広い領域で、装置40は、GI管を通る回転運動で転回することもある。この場合、装置40の前部および後部の同時画像形成が、腔の広域で画像形成するのに有利である。また、異なる角度から同一部位を見るのに有利であり(前部撮像装置たとえば44によっておよび後部撮像装置たとえば404によって画像形成されるように)、特に、たとえばその部位がGI管の襞に取り囲まれているときに有利である。
【0041】
撮像装置44および404によって得られた両方の画像が、上述のように、順次にまたは同時に送信機46によって送信されてもよい。任意に、各撮像装置に、画像を送信するために別個の送信機およびチャネルが割り当てられてもよい。2つの画像(前部および後部)を別個にまたは単一の結合された画像として、ディスプレイすることができる。
【0042】
本発明の別の実施形態において、複数の光路および複数の撮像装置が使用される。図5に概略的に例示されたシステムは、複数の撮像装置たとえば54および54’を有する複数の光路たとえば52および52’を具備する。各光路52および52’において、これは、発せられた光を集め平行にするためにレンズおよびミラーを含んでもよく、発せられた光はそれぞれ別個の撮像装置54および54’に方向づけられ、体腔の異なる部分が異なる撮像装置で画像形成されるようにする。光路52および52’は、カプセル50に位置してもよく、これは、GI管全体を通って進みこれを画像形成するように設計される。
【0043】
異なる画像は、同時に獲得されてもよく、上述のように、単一のチャネルによってまたは複数のチャネルリンクによって、受信システムに転送することができる。
【0044】
単一のチャネルリンクにおいて、同時に獲得された画像が順次に転送され、マルチプレクサを使用して送信を行ってもよい。単一のチャネルリンクは、複数のチャネルリンクよりも高い周波数で作動する。複数のチャネルリンクにおいて、画像は、並行して且つより低い周波数で転送されることができ、したがって、より大きな帯域幅を有する。複数のチャネルリンクはしたがって、より大量のデータを転送するのにより適切であろう。また、より低い周波数の複数のチャネルリンクは、GI管全体を通って進みこれを画像形成するように設計されたカプセル50で使用されるのにより適切であると思われ、その中で、GI管から画像を送信するのに使用される周波数は、普通は200から500MHz範囲に限定される。
【0045】
本発明の別の実施形態が、図6および7に概略的に例示される。図6には、装置60の長手方向断面図が概略的に例示される。装置60は、複数の光路62、62’および62’’を具備し、その中で発せられた光はそれぞれ撮像装置64、64’および64’’に方向づけられる。各光路およびそれぞれの撮像装置は、仕切り601、602および603によって他の光路および撮像装置から仕切られ、各仕切られた光路は自己の照射源63、63’および63’’を具備する。1つの実施形態において、装置60は光学的ドームを具備し、これは、装置の大半にわたって延在してもよく、光路62、62’および62’’をカバーするか、または、当該装置は、光路62’をカバーする光学的ドームと、光路62および62’’をカバーする装置の側部の光学窓と、を含んでもよい。仕切り601、602および603は、不透明な材料から作られてもよく、異なる撮像装置の操作とその関連照射源との間の干渉を防止するように作用してもよい。
【0046】
互いから仕切られた複数の光路を具備する装置の半径方向断面図が、図7に示される。装置70は、嚥下可能なカプセルにまたは内視鏡先端部に類似した、円筒形形状であってもよく、または、透明な球形形状の装置であってもよく、または、体腔内に挿入されこれを通って進むのに適切ないずれの形状であってもよい。
【0047】
装置70において、撮像装置74の各々は、隣接する撮像装置に対して90度で体腔の一部に面する。体腔は、照射源73によって照射され、発せられた光は、光路72を通って撮像装置74上へと方向づけられる。このようにして、完全な360度域を画像形成することができる。機械的デバイダーすなわち仕切り701が、異なる撮像装置74と照射源73との間に干渉を有するのを避けるように作用する。
【0048】
本発明は、上記に特に示され述べられたものによって限定されないことが、当業者によって認識される。むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1A】本発明の実施形態による、単一の撮像装置を具備するシステムを具備する装置の概略的な長手方向断面図である。
【図1B】図1Aに示された装置の概略的な半径方向断面図である。
【図1C】図1Bに示された撮像装置のより詳細な図である。
【図2A】本発明の実施形態による、5つの光路を具備するシステムの概略的な長手方向断面図である。
【図2B】図2Aに示されたシステムの概略的な半径方向断面図である。
【図3】本発明の実施形態による、4つの画像を単一の結合された画像に結合する概略図である。
【図4】本発明の実施形態にしたがって、前部および後部の光路を具備するシステムを具備する装置の概略的な長手方向断面図である。
【図5】本発明の実施形態による、複数の撮像装置を具備するシステムの概略的な半径方向断面図である。
【図6】本発明の実施形態による、互いから仕切られた複数の光路を具備するシステムを具備する装置の概略的な長手方向断面図である。
【図7】本発明の実施形態による、互いから仕切られた複数の光路を具備するシステムを具備する装置の概略的な半径方向断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
体腔の広域画像を形成するためのシステムであって、
少なくとも1つの撮像装置と、
前記体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムと、
を具備するシステム。
【請求項2】
画像を格納するための記憶装置を更に具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記撮像装置からの信号を送信するために少なくとも1つの送信機を更に具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記信号を受信するために受信システムを更に具備する、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記受信システムは記録および/または処理装置を具備する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記受信システムは、複数の画像を単一の画像へと結合するように適合された結合器を具備する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
単一の撮像装置および単一の送信機を具備する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
複数の撮像装置および単一の送信機を具備し、前記複数の撮像装置は各々がそれぞれの光路を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記送信機は単一のチャネルに送信する、請求項3に記載のシステム。
【請求項10】
前記送信機は複数のチャネルに送信する、請求項3に記載のシステム。
【請求項11】
前記撮像装置およびそのそれぞれの光路は、互いから仕切られている、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
少なくとも1つの撮像装置と体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムを具備する、体腔を画像形成するための装置。
【請求項13】
光学窓を更に具備する、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記撮像装置は画像を格納するための記憶装置を更に具備する、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記システムは、前記撮像装置から信号を送信するために少なくとも1つの送信機を更に具備する、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記システムは、前記送信機から前記信号を受信するために受信システムを更に具備する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記受信システムは記録および/または処理装置を具備する、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記受信システムは、複数の画像を単一の画像へと結合するように適合された結合器を具備する、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
単一の撮像装置および単一の送信機を具備する、請求項12に記載の装置。
【請求項20】
複数の撮像装置および単一の送信機を具備し、前記複数の撮像装置は各々がそれぞれの光路を有する、請求項12に記載の装置。
【請求項21】
前記送信機は単一のチャネルに送信する、請求項15に記載の装置。
【請求項22】
前記送信機は複数のチャネルに送信する、請求項15に記載の装置。
【請求項23】
前記撮像装置およびそのそれぞれの光路は、互いから仕切られている、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
前記装置は、体腔内に挿入されるように構成される、請求項12に記載の装置。
【請求項25】
前記体腔は胃腸管である、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
光学窓と、少なくとも1つの撮像装置と体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムと、を具備するカプセル。
【請求項27】
前記システムは、前記光学窓の背後に位置する、請求項26に記載のカプセル。
【請求項28】
少なくとも1つの撮像装置と体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムを具備する内視鏡。
【請求項29】
体腔の広域画像を形成するための方法であって、
少なくとも1つの撮像装置と前記体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムを体腔内に挿入するステップと、
前記複数の光路から前記体腔内からの複数の画像を得るステップと、
を含む方法。
【請求項30】
前記複数の画像を単一の画像に結合するステップを更に含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記得られた画像を更なる分析のために記憶装置に格納するステップをさらに含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記撮像装置から信号を送信するステップを更に含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記送信された信号を受信するステップを更に含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記信号は単一のチャネルによって送信される、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記信号は複数のチャネルによって送信される、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記システムを体腔内に挿入することは、嚥下によってである、請求項29に記載の方法。
【請求項37】
胃腸管の広域画像を形成するための方法であって、
少なくとも1つの撮像装置と体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムを具備する装置を前記胃腸管内に挿入するステップと、
前記複数の光路から前記胃腸管内からの複数の画像を得るステップと、
を含む方法。
【請求項38】
前記胃腸管内に装置を挿入するステップは、前記装置を嚥下することによって達成される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
胃腸管の広域画像を形成するための方法であって、
少なくとも1つの撮像装置と体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムを具備する内視鏡を前記胃腸管内に挿入するステップと、
前記複数の光路から前記胃腸管内からの複数の画像を得るステップと、
を含む方法。
【請求項40】
体腔内から信号を送信するための送信機であって、少なくとも1つの撮像装置と前記体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムと操作可能である送信機。
【請求項41】
送信チャネルは無線チャネルである、請求項40に記載の送信機。
【請求項42】
前記信号はデジタル信号である、請求項40に記載の送信機。
【請求項43】
前記信号はアナログ信号である、請求項40に記載の送信機。
【請求項44】
単一の送信チャネルを有する、請求項40に記載の送信機。
【請求項45】
マルチプレクサを更に具備する、請求項44に記載の送信機。
【請求項46】
複数の送信チャネルを有する、請求項40に記載の送信機。
【請求項47】
200から500MHz範囲で送信する、請求項46に記載の送信機。
【請求項48】
体腔内から信号を送信する送信機から信号を受信するための受信システムであって、少なくとも1つの撮像装置と前記体腔内からの画像を前記少なくとも1つの撮像装置に画像形成するために複数の光路を有する光学的システムとを具備するシステムと動作可能である受信システム。
【請求項49】
記録および/または処理装置を具備する、請求項48に記載の受信システム。
【請求項50】
複数の画像を単一の画像に結合するように適合された結合器をさらに具備する、請求項48に記載の受信システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の照明源と、
複数の撮像装置と、
各光学窓の背後に前記複数の照明源のうちの一の照明源および前記複数の撮像装置のうちの一の撮像装置とが配置され、それぞれ異なる方向を向いている、複数の光学窓と、
複数の撮像装置の異なる画像から画像毎に次々に画像を送信することにより、単一の送信チャネル上で画像を送信する送信機と、を具える生体内画像形成装置。
【請求項2】
前記複数の光学窓が反対の方向に配置されている、請求項1に記載の生体内画像形成装置。
【請求項3】
各光学窓がドーム状である、請求項1に記載の生体内画像形成装置。
【請求項4】
生体内画像形成装置が、各撮像装置と各撮像装置が背後に位置する光学窓との間に配置されたレンズを具える、請求項1に記載の生体内画像形成装置。
【請求項5】
生体内画像形成装置が、嚥下可能なカプセルである、請求項1に記載の生体内画像形成装置。
【請求項6】
生体内画像形成装置と外部受信機とからなる生体内画像形成システムであって、
生体内画像形成装置が、
複数の照明源と、
複数の撮像装置と、
各光学窓の背後に前記複数の照明源のうちの一の照明源および前記複数の撮像装置のうちの一の撮像装置とが配置され、それぞれ異なる方向を向いている、複数の光学窓と、
生体内画像形成装置の複数の撮像装置の異なる撮像装置からの画像を、単一の送信チャネル上で外部受信機に送信する送信機と、を具える、生体内画像形成システム。
【請求項7】
前記複数の光学窓が反対の方向に配置されている、請求項6に記載の生体内画像形成システム。
【請求項8】
生体内画像形成装置がカプセル状である、請求項6に記載の生体内画像形成システム。
【請求項9】
光学窓が、生体内画像形成装置の前部と後部に位置する、請求項8に記載の生体内画像形成システム。
【請求項10】
生体内画像形成装置が、各撮像装置と各撮像装置が背後に位置する光学窓との間に配置されたレンズを具える、請求項6に記載の生体内画像形成システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−320760(P2006−320760A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−241092(P2006−241092)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【分割の表示】特願2002−555674(P2002−555674)の分割
【原出願日】平成14年1月16日(2002.1.16)
【出願人】(500277630)ギブン・イメージング・リミテツド (44)
【Fターム(参考)】