説明

作業車両

【課題】昇降可能に装架した苗植付部や播種機等の作業装置の上昇操作を忘れた場合においても、機体後進による作溝機の詰まりや破損等の事態を招くことなく、圃場作業を円滑に進めることができる作業車両を提供する。
【解決手段】苗移植機は、作業装置4を昇降自在に支持するリンク機構およびその昇降位置検知部材と、作業装置4に設けた作溝器に粒状体を供給する粒状体供給装置5と、前後進の車速選択とリンク機構の支持高さ調節とを行う走行操作レバー73およびその走行操作検知部材73Sと、後輪回転検知部材と、報知部材71と、作業装置4に配置された報知停止スイッチ72とを走行車体に備えて構成され、リンク機構が所定高さ以下、走行操作レバー73が後進車速位置、後輪11が回転の3条件全てに該当した時に、報知停止スイッチ72の操作まで報知部材71を作動する制御を構成したものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業装置を昇降可能に装架して圃場作業を行う作業車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
先行技術文献1に記載の播種機、および、先行技術文献2に記載の苗移植機は、いずれもリンク機構によって昇降可能に支持した作業装置の下部に作溝器を突設し、作業装置を作業高さ位置まで下降した状態で、機体の走行に従って圃場に種子や肥料が入り込む溝を作溝器により形成しつつ、施肥ホッパや播種ホッパから供給される種子や肥料を溝内に投入することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−193727号公報
【特許文献2】特開2009−268418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、先行技術文献1及び2に記載の播種機及び苗移植機は、苗植付部や播種機等の作業装置の上昇操作を忘れた状態で後進しても、そのまま後進できてしまうので、圃場面に接する作溝器に泥土が詰まってしまい、種子や肥料が送り出せなくなったり、作溝器が破損したりする問題がある。その結果、圃場作業の中断によって以後の作業行程の混乱を招くこととなる。
【0005】
本発明の目的は、昇降可能に装架した苗植付部や播種機等の作業装置の上昇操作を忘れた場合においても、機体後進による作溝機の詰まりや破損等の事態を招くことなく、圃場作業を円滑に進めることができる作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、圃場を走行する前輪と後輪を備えた走行車体2と、該走行車体2の後部に圃場作業用の作業装置4を昇降自在に支持するリンク機構3と、上記作業装置4に粒状体を供給する粒状体供給装置5と、上記作業装置4の下部に突設して圃場に溝を形成しつつ粒状体供給装置5から受けた粒状体を溝内に投入する作溝器57と、前後進の車速選択とリンク機構3の支持高さ調節とを行う走行操作レバー73と、後輪の回転を検知する後輪回転検知部材11aとを設けた作業車両において、上記リンク機構3の昇降位置を検知する昇降位置検知部材3sと、走行操作レバー73の操作位置を検知する走行操作検知部材73sと、搭乗の作業者に対する報知部材71と、作業装置4に配置されて報知部材71の報知動作を停止操作するための報知停止スイッチ72とを設け、上記昇降位置検知部材3sによりリンク機構3が所定高さ以下、走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が後進車速位置、後輪回転検知部材11aにより後輪11が回転の3条件全てに該当した時に、上記報知停止スイッチ72の操作まで報知部材71を作動させる構成としたことを特徴とする。
【0007】
上記作業車両は、リンク機構が所定高さまで上昇しない状態で後進のレバー操作で機体が後進を開始するとスイッチを操作するまで報知部材が作動することから、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者にリンク機構の上げ忘れが報知される。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の構成において、前記作業装置4は積載苗を圃場に植え付ける苗移植装置とし、この苗移植装置に積載苗の減少を検知する苗減少検知部材51sを設け、該苗減少検知部材51sにより積載苗の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が前進操作位置に続く中立操作位置であるとき、および、同様に積載苗の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材11aにより後輪11が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材71を作動させる構成としたことを特徴とする。
【0009】
上記作業車両は、苗移植装置の苗の減少を苗減少検知部材が検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動し、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪の回転が検知されると報知部材が作動することから、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に苗の補充を促し、また、補充忘れを報知する。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のいずれかの構成において、前記粒状体供給装置5に粒状体の減少を検知する粒状体検知部材5sを設け、この粒状体検知部材5sにより粒状体の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が前進操作位置に続く中立操作位置のとき、及び、同様に粒状体の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材11aにより後輪11が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材71を作動させる構成としたことを特徴とする。
【0011】
上記作業車両は、粒状体を供給する粒状体供給装置に貯留した粒状体が減少したことを粒状体検知部材が検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動し、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材が後輪の回転を検知すると報知部材が作動することから、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に粒状体の補充を促し、また、補充忘れを報知する。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれかの構成において、粒状体を供給する粒状体供給装置5に粒状体の詰まりを検知する詰まり検知部材5tを設け、この詰まり検知部材5tにより粒状体の詰まりを検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が前進操作位置に続く中立操作位置のとき、及び、同様に粒状体の詰まりを検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材11aにより後輪11が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材71を作動させる構成としたことを特徴とする。
【0013】
上記作業車両は、粒状体供給装置に貯留した粒状体が詰まったことを詰まり検知部材が検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動する構成とし、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材が後輪の回転を検知すると報知部材が作動することから、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に粒状体の詰まり解消を促し、また、詰まり解消忘れを報知する。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれかの構成において、前記走行車体2に燃料タンクおよびその残量の減少を検知する残量検知部材20sを設け、この残量検知部材20sにより燃料の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が前進操作位置に続く中立操作位置のとき、及び、同様に燃料の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材11aにより後輪11が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材71を作動させる構成としたことを特徴とする。
【0015】
残量検知部材が燃料の残量の減少を検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動する構成とし、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材が後輪の回転を検知すると報知部材が作動することから、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に燃料の補充を促し、また、燃料の補充忘れを報知する。
【発明の効果】
【0016】
請求項1の発明により、リンク機構が所定高さまで上昇しない状態で後進のレバー操作で機体が後進を開始するとスイッチを操作するまで報知部材が作動することにより、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者にリンク機構の上げ忘れが報知されるので、上記作業車両は、レバーの誤操作による場合を含め、ブレーキ操作による走行停止や走行操作レバー操作による作業機上昇等によって即時対応が可能となり、作業装置の下部に設ける作溝器が圃場面に接触あるいは圃場面に接近した状態で後進する事態を回避して、泥土による作溝器の詰まりや圃場面との接触による作溝器の破損を防止しつつ、圃場作業の円滑化を図ることができる。
【0017】
請求項2の発明により、請求項1の効果に加え、苗移植装置の苗の減少を苗減少検知部材が検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動し、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪の回転が検知されると報知部材が作動することにより、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に苗の補充を促し、また、補充忘れを報知することから、対応措置によって以後の圃場作業の円滑化を図ることができる。
【0018】
請求項3に係る発明により、請求項1または請求項2の効果に加え、粒状体を供給する粒状体供給装置に貯留した粒状体が減少したことを粒状体検知部材が検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動し、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材が後輪の回転を検知すると報知部材が作動することにより、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に粒状体の補充を促し、また、補充忘れを報知することから、対応措置によって以後の圃場作業の円滑化を図ることができる。
【0019】
請求項4に係る発明により、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の効果に加え、粒状体供給装置に貯留した粒状体が詰まったことを詰まり検知部材が検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動する構成とし、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材が後輪の回転を検知すると報知部材が作動することにより、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に粒状体の詰まり解消を促し、また、詰まり解消忘れを報知することから、対応措置によって以後の圃場作業の円滑化を図ることができる。
【0020】
請求項5に係る発明により、請求項1から請求項4いずれか1項に記載の効果に加え、残量検知部材が燃料の残量の減少を検知した場合に、走行操作レバーが「前進」から「中立」に操作されると報知部材が作動する構成とし、また、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材が後輪の回転を検知すると報知部材が作動することにより、圃場端で停止する際および、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に、作業者に燃料の補充を促し、また、燃料の補充忘れを報知することから、対応措置によって以後の圃場作業の円滑化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】苗移植機の側面図
【図2】苗移植機の平面図
【図3】報知システムのブロック図(a)および変速レバーガイドの展開図(b)
【図4】報知システムの制御処理のフローチャート
【図5】警告システムのブロック図
【図6】制御処理のフローチャート
【図7】トップカバー付きの苗移植機の側面図
【図8】図7の苗移植機の平面図
【図9】図7の苗移植機の要部正面図
【図10】バイザーを備えた苗移植機の斜視図
【図11】別構成の苗移植装置の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
まず、本発明の適用対象となる作業車両の一例である苗移植機について説明する。
図1及び図2は苗移植機の側面図と平面図である。この苗移植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク機構3を介して苗移植装置4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。苗移植装置4は、施肥装置5から粒状体を圃場に投入する作業装置である。以下において、搭乗オペレータが苗移植機の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向と後進方向をそれぞれ前、後という。
【0023】
走行車体2は、駆動輪である左右一対の前輪10,10及び左右一対の後輪11,11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、該左右前輪ファイナルケース13,13の操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右前輪車軸に左右前輪10,10が各々取り付けられている。また、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸を支点にして後輪ギヤケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース18,18から外向きに突出する後輪車軸に後輪11,11が取り付けられている。
【0024】
エンジン20はメインフレーム15の上に搭載されており、該エンジン20の回転動力が、ベルト伝動装置21及びHST23を介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ケース12内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13,13に伝達されて前輪10,10を駆動すると共に、残りが後輪ギヤケース18,18に伝達されて後輪11,11を駆動する。また、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース25に伝達され、それから植付伝動軸26によって苗移植装置4へ伝動されるとともに、施肥伝動機構28 によって施肥装置5へ伝動される。
【0025】
エンジン20の上部はエンジンカバー30で覆われており、その上に座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー32があり、その上方に前輪10,10を操向操作するハンドル34が設けられている。エンジンカバー30及びフロントカバー32の下端左右両側は水平状のフロアステップ35になっている。フロアステップ35は一部格子状になっており(図2参照)、該ステップ35を歩く作業者の靴についた泥などが圃場に落下するようになっている。フロアステップ35上の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ36となっている。
【0026】
昇降リンク機構3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41,41を備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク43が連結されている。そして、縦リンク43の下端部に苗移植装置4に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、連結軸44を中心として苗移植装置4がローリング自在に連結されている。メインフレーム15に固着した支持部材と上リンク40に一体形成したスイングアーム(図示せず)の先端部との間に昇降油圧シリンダ46が設けられており、該シリンダ46を油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、苗移植装置4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
【0027】
苗移植装置4は6条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース50、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分づつ各条の苗取出口51a、…に供給するとともに横一列分の苗を全て苗取出口51a、…に供給すると苗送りベルト51b、…により苗を下方に移送する供給台51、苗取出口51a、…に供給された苗を植込杆52aによって圃場に植付ける苗移植装置52、…、次行程における機体進路を表土面に線引きする左右一対の線引きマーカ184等を備えている。苗移植装置4の下部には中央にセンターフロート55、その左右両側にサイドフロート56,56がそれぞれ設けられている。これらフロート55,56,56を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、フロート55,56,56が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗移植装置52、…により苗が植付けられる。各フロート55,56,56は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンターフロート55の前部の上下動が迎角制御センサ(図示せず)により検出され、その検出結果に応じ前記昇降油圧シリンダ46を制御する油圧バルブを切り替えて苗移植装置4を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
【0028】
施肥装置5は、肥料ホッパ60に貯留されている粒状の肥料を繰出部61、…によって一定量づつ繰り出し、その肥料を施肥ホース62、…でフロート55,56,56の左右両側に取り付けた施肥ガイド(図示せず)、…まで導き、施肥ガイド、…の前側に設けた作溝体(図示せず)、…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。ブロア用電動モータ53で駆動するブロア58で発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ59を経由して施肥ホース62、…に吹き込まれ、施肥ホース62、…内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。施肥ホース62の先端端は苗移植装置4と接続し、後述の作溝器57により粒状の肥料を圃場に投下する。
【0029】
苗移植装置4には整地装置の一例であるロータ27(第1ロータ27aと第2ロータ27bの組み合わせを単にロータ27ということがある)が取り付けられている。また、供給台51は苗移植装置4の全体を支持する左右方向と上下方向に幅一杯の矩形の支持枠体65の支持ローラ65aをレールとして左右方向にスライドする構成である。
【0030】
また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく一対の予備苗枠38,38が鉛直方向に伸びた回動軸49aを中心に機体よりも側方に張り出す位置と内側に収納した位置とに回動可能に設けられている。予備苗枠38,38は、上下三段に配置の第1苗載台38a,第2苗載台38b,第3苗載台38cを前後に電動展開可能に構成する。
【0031】
(作溝器)
昇降可能に支持した作業装置である苗移植装置4には、その下部に設けたフロート55,56のそれぞれの底面から作溝器57を圃場面に突設して施肥ホース62を連通接続し、施肥走行により作溝器57の後端側に溝を形成しつつ粒状の肥料を溝内に投入するように後面側が開放して構成される。
【0032】
(作溝器作業)
次に、作溝器57による圃場作業のための報知システムについて説明する。
作溝器57による圃場作業のための報知システムは、図3(a)のブロック図に示すように、搭乗の作業者に対して注意喚起するためのブザー等の報知部材71を制御部Cによって動作制御可能に構成し、また、苗移植機4の苗タンク51に配置されて報知部材71の報知動作を停止するための報知停止スイッチ72と、走行操作レバー73についての走行操作検知部材である後進感知スイッチ73sと、作業装置4を昇降自在に支持するリンク機構3の昇降位置を検知するポテンショメータ等による昇降位置検知部材3sと、後輪11の回転を検知する後輪回転検知部材11sと、昇降信号によってリンク機構3を昇降駆動する油圧昇降バルブ3vについて、それぞれの信号を制御部Cに入力する。
【0033】
走行操作レバー73は、中立Nを挟んで前進Fと後進Bの車速操作範囲を無段変速するHSTレバーであり、車速選択とともにリンク機構3の支持高さ調節を行い、また、後進感知スイッチ73sは、図3(b)のレバーガイドの展開図に示すように、走行操作レバー73の後進Bの車速操作位置を検知するスイッチ等によって構成される走行操作検知部材である。
【0034】
制御部Cによる制御処理は、図4のフローチャートに示すように、走行操作検知部材73sによる後進位置の判定処理の第1のステップ(以下において、「S1」の如く略記する。)により後進位置に該当し、油圧昇降バルブ3vが上昇(S2)に該当し、昇降位置検知部材3sが所定値(例えば10cm)以下の判定(S3)に該当し、後輪回転センサ11sが「回転」の判定(S4)に該当した場合に、報知部材71によって警告ブザー動作させ(S5)、ブザー停止スイッチ72の操作によりブザーを停止する(S6a,S6b)。
【0035】
このように、圃場端におけるバック旋回時に、リンク機構3が所定高さまで上昇していないときに機体が後進操作され、機体が後進を開始すると作業装置4に配置のスイッチ72で停止操作するまで報知部材が作動して作業者にリンク機構3の上げ忘れを警告することから、作業装置の下部に設ける作溝器が圃場面に接触あるいは圃場面に接近した状態で後進することを防止できるので、作溝器が圃場面との接触で破損することが防止され、作溝器の耐久性が向上する。また、粒状体供給装置から供給される粒状体が作溝器に付着した泥土で作溝器から出なくなり、圃場に粒状体が供給されなくなることが防止されるので、粒状体の供給が途切れることがなく、手作業で粒状体を供給する必要がなくなり、作業者の労力が軽減される。
【0036】
また、後進中にリンク機構3が所定高さ以上に上昇していないと報知部材71が作動する構成としたことにより、作業装置4の下部に設ける作溝器57が圃場面に接触あるいは圃場面に接近した状態で後進することを防止できるので、作溝器57が圃場面との接触で破損することが防止され、作溝器の耐久性が向上する。
【0037】
そして、作溝器57に泥土が付着し、粒状体供給装置である施肥装置5から供給される肥料等の粒状体が作溝器57から出なくなり、圃場に粒状体が供給されなくなる事態が防止されるので、粒状体の供給が途切れることがなく、手作業で粒状体を供給する必要がなくなり、作業者の労力が軽減される。
【0038】
さらに、後進中に走行操作レバー73を誤って操作し、リンク機構3が下降することがあっても、所定高さ未満になると報知部材が作動して作業者にリンク機構3の下降を知らせることができるので、作業者は速やかに走行操作レバー73を操作してリンク機構3を上昇させることにより、作溝器57が圃場面に接近することを防止できる。
【0039】
(苗補充警告)
次に、苗補充を含む各種対応措置のための警告システムについて説明する。
各種措置のための警告システムは、図5のブロック図に示すように、主変速ポテンショメータ等による走行操作検知部材73sと、苗タンク51の苗減少スイッチ51sと、施肥装置5の肥料切れセンサ5sおよび肥料詰まりセンサ5tと、燃料残量センサ20sの入力信号を制御部Cに入力し、この制御部Cにより報知部材である警報ブザー71を制御可能に構成する。
【0040】
走行操作検知部材73sは、走行操作レバー73である主変速の「前進」、「中立」、「後進」の車速操作位置におよぶポテンショメータ等により検知する。苗減少スイッチ51sは、苗タンク51上の供給苗が所定量まで減少したことを検出する。肥料切れセンサ5sは、粒状体検知部材によって構成し、粒状体供給装置である施肥装置5の肥料の減少を検知する。肥料詰まりセンサ5tは、粒状体についての詰まり検知部材によって構成し、粒状体供給装置である施肥装置5から送出される肥料の詰まりを検知する。燃料残量センサ20sは、燃料タンクの残量検知部材によって構成し、残留燃料の減少を検知する。
【0041】
制御部Cによる制御処理は、図6のフローチャートに示すように、苗減少スイッチ51s、肥料切れセンサ5s、肥料詰まりセンサ5t、燃料残量センサ20sについての減少判定(S11)により、いずれかが該当の場合に、走行操作検知部材73sが「前進」に続く「中立」であることの判定(S12)で該当すれば、その範囲で警報ブザー71を作動させる(S13a〜S13c)。
【0042】
すなわち、苗減少の際は、苗減少スイッチ51sによる苗減少検出によりセンターマスコットが点滅する状態において、前進走行の終端となる畦際でバック旋回する時の前進走行が停止した時点から、苗減少検出の範囲で警報ブザー71が作動するので、畦際における苗補充忘れを防止することができる。
【0043】
このように、作業装置が苗移植装置4である場合に、苗減少検知部材51sが苗の減少を検知すると共に、走行操作レバー73が「前進」から「中立」に操作されると報知部材71が作動する構成としたことにより、圃場端で停止する際に作業者に苗の補充を促すことができるので、作業者が苗の補充を忘れて作業を再開することが防止され、圃場の途中から苗の補充に戻る必要が無くなり、作業能率が向上する。
【0044】
また、苗減少検知部材51sが検知状態であるときに、走行操作レバー73が「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材11sが後輪11の回転を検知すると報知部材71が作動するように構成することにより、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に苗の補充忘れを作業者に知らせることができるので、すぐに圃場端に機体を戻して苗の補充が行なえるため、作業能率が向上する。
【0045】
(肥料補充警告)
同様にして、肥料切れの際は、肥料切れセンサ5sによる肥料減少の検出に伴い、施肥装置5の肥料の減少であって、走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が「前進」に続く「中立」のとき、及び、走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が「後進」であって後輪回転検知部材11sにより後輪11が回転のときのいずれでも、その範囲で前記報知部材71を作動させる制御を構成することにより、圃場端で停止する際に作業者に肥料の補充を促すことができるので、作業者が肥料の補充を忘れて作業を再開することが防止され、圃場の途中から粒状体の補充に戻る必要が無くなり、また、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に肥料の補充忘れを作業者に知らせることができるので、すぐに圃場端に機体を戻して肥料の補充が行なえるため、いずれも作業能率の向上を図ることができる。
【0046】
(肥料詰まり警告)
同様にして、肥料詰まりの際は、詰まり検知部材5tによる肥料詰まりの検出に伴い、施肥装置5の肥料の詰まりであって、走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が「前進」に続く「中立」のとき、及び、走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が「後進」であって後輪回転検知部材11sにより後輪11が回転のときのいずれでも、その範囲で前記報知部材71を作動させる構成とすることにより、圃場端で停止する際に、点検と洗浄が可能な水路のある畦際で作業者に粒状体の詰まりを解消することを促すことができるので、作業者が粒状体の詰まりの解消を忘れて作業を再開することが防止され、粒状体が供給されない区間の発生が防止され、作業者が手作業で粒状体を供給する必要が無く、また、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に粒状体の詰まりが解消されていないことを作業者に知らせることができるので、すぐに圃場端に機体を戻して粒状体の詰まりの解消が行なえるため、粒状体が供給されない区間の発生が防止され、作業者が手作業で肥料を供給する必要が無く、いずれの場合も作業者の労力が軽減される。
【0047】
(燃料補充警告)
同様にして、燃料減少の際は、詰まり検知部材5tによる燃料減少の検出に伴い、燃料の減少であって、走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が「前進」に続く「中立」のとき、及び、走行操作検知部材73sにより走行操作レバー73が「後進」であって後輪回転検知部材11sにより後輪11が回転のときのいずれでも、その範囲で前記報知部材71を作動させる構成とすることにより、圃場端で停止する際に作業者に燃料の補充を促すことができるので、作業者が燃料の補充を忘れて作業を再開することが防止され、圃場の途中で機体が停止してしまうことがなく、駆動力の停止した機体を圃場端まで移動させる必要がなく、また、残量検知部材が検知状態であるときに、走行操作レバーが「中立」から「後進」に切り替えられ、且つ後輪回転検知部材が後輪の回転を検知すると報知部材が作動することにより、旋回開始位置に戻るべく機体を後進させた際に燃料の補充忘れを作業者に知らせることができるので、すぐに圃場端に機体を戻して燃料の補充が行なえるため、いずれの場合も作業能率が向上する。
さらに、圃場内に燃料の入ったポリタンク等を持ち込んで燃料の供給作業を行う必要が無く、圃場に燃料が落ちて水や土壌が汚染されることが防止される。
【0048】
上述した制御構成による苗移植機に対して、苗や肥料、種子の減少を検知してその場で警報を発する構成としたものにあっては、苗や肥料、種子、燃料等が減少した状態、あるいは詰まった状態で圃場端に到達しても、機体旋回とそれに伴う煩雑な操作に気をとられて、措置するべきことを失念することがあり、その結果、対応措置が容易な圃場端を離れてから苗や肥料、種子、燃料等が切れてしまい、圃場の途中から圃場端に戻らねばならず、移動距離が長くなって以後の作業行程に支障を招くという問題を効果的に解決することができる。
【0049】
以上に述べた構成は、粒状体の供給動作の点で共通する播種機についても同様に適用できることが明らかであり、例えば、報知停止スイッチ72を直播機の後部に配置した上で、肥料切れセンサ5sと同様に粒状体切れを検出する種子切れセンサ、肥料詰まりと同様に種子の詰まりを検出する粒状体の詰まり検知部材によって同様に構成することができ、その作用効果も同様であることから、その詳細な説明を省略する。
【0050】
(トップカバー)
次に、トップカバー付きの苗移植機について説明する。
図7乃至図9の側面図、平面図、要部正面図に示すように、苗移植機の操縦席31の上方および前後左右の全周を覆うトップカバー81を設ける。トップカバー81は、軟質透明の樹脂シートを操縦席31を中心に構成した略箱状フレームを82によって支持し、操縦席31の両側面部にファスナーまたはストッパボタンによって開閉可能に縦方向の出入口83を形成する。
【0051】
操縦席31およびメーターや操作具等の操縦機器を囲んで前後左右に垂れ下がる軟質透明の樹脂シートによるトップカバー81は、周囲の視界を確保しつつ、日除け、雨除けが可能となる。このトップカバー81により、作業者のコンディションが安定し、作業能率の確保が可能となる。また、トップカバー81の出入口83が必要により容易に開閉可能で、その可撓性によりレバー操作の際に操作部材や作業者の体の接触しても安全を確保することができる上に、周面に下垂するトップカバー81の裾部をフロアステップ35のフロアマットに垂れて余るまで十分にとることにより、強い押し引きにも対応することができる。
【0052】
また、予備苗枠38の前後展開時の後端位置の第3苗載台38cと苗移植装置4の供給台51の上端部に及ぶ範囲にトップカバー81を構成し、供給台51に合わせて切り込みを形成することにより、苗補給時の雨濡れを回避することができる。
【0053】
(バイザー)
次に、苗移植機用のバイザーについて説明する。
苗移植機用のバイザー91は、図10の斜視図に示すように、透明板によるフロント部92aと後半側のルーフ部92部とをポリカーボネート樹脂等によって一体に構成し、フロント部92aの先端を機体に固定し、ルーフ部92bの後端を支柱93によって支持することにより、軽量で堅固なサンバイザー兼レインバイザーを構成し、乗降補助用のグリップハンドル94を取付ける。支柱93は、中段部93bをクランク状に屈曲して形成し、上下を軸支してその軸線について回動可能に苗移植装置4の供給台51の近傍に配置する。
なお、図10、図11に示す苗移植機は、要部であるバイザー91を明確に示すべく、左右の予備苗枠38,38や施肥装置5などを取り除いているが、実際に使用する際は、図1及び図2で示す苗移植機に装着することが可能である。
【0054】
苗移植装置4の供給台51に対する苗補給の際は、支柱93の中段部93bを適宜の位置に回動することによって操縦席31の側方から後方に続く大きな空間を確保することができる。このように、支柱93によって確実に支持された軽量のバイザー91により、前方視界を確保しつつ、ルーフ部92bのカバー範囲内において、操縦席31の両側部から後方の苗移植装置4まで確保される空間により、苗補給の作業を支障なく進めることが可能となる。
【0055】
したがって、従来のバイザーが、様々な気象条件下で操業せざるを得ない苗移植機にあって、苗の取扱いのために操縦席31の両側部から後方の苗移植装置4までの連続空間を確保するために、バイザー先端を片持ち固定して構成せざるを得ず、その剛性確保のために重量増加と大きなコスト負担を強いられるという従来構成の問題点が、上記バイザー支持構成により解決されて、苗移植機の作業環境の改善を図ることができる。
【0056】
また、図11の別構成の苗移植装置4の斜視図に示すように、上記バイザー91の透明なフロント部92aに印刷や貼付シール等によって直進走行時のマーカーとして機能する指標部95を一体に設けることにより、従来の如くの機体前端位置に立設するロッド状マーカーを要することなく、シンプルでメンテナンスフリーのマーカーを低コストで構成することができる。
【符号の説明】
【0057】
1 作業車両(苗移植機)
2 走行車体
3 昇降リンク機構
3s 昇降位置検知部材
4 作業装置(苗移植装置)
5s 肥料減少センサ
5t 肥料詰まりセンサ
5 粒状体供給装置(施肥装置)
10 前輪
11 後輪
11s 後輪回転検知部材
20s 燃料残量センサ
31 操縦席
46 昇降油圧シリンダ
51 供給台(苗タンク)
51s 苗減少スイッチ(苗減少検知部材)
52 苗移植装置
55 センターフロート
56 サイドフロート
57 作溝器
60 肥料ホッパ
71 報知部材(警報ブザー)
72 報知停止スイッチ
73 走行操作レバー
73s 走行操作検知部材
C 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場を走行する前輪と後輪を備えた走行車体(2)と、該走行車体(2)の後部に圃場作業用の作業装置(4)を昇降自在に支持するリンク機構(3)と、上記作業装置(4)に粒状体を供給する粒状体供給装置(5)と、上記作業装置(4)の下部に突設して圃場に溝を形成しつつ粒状体供給装置(5)から受けた粒状体を溝内に投入する作溝器(57)と、前後進の車速選択とリンク機構(3)の支持高さ調節とを行う走行操作レバー(73)と、後輪の回転を検知する後輪回転検知部材(11a)とを設けた作業車両において、
上記リンク機構(3)の昇降位置を検知する昇降位置検知部材(3s)と、走行操作レバー(73)の操作位置を検知する走行操作検知部材(73s)と、搭乗の作業者に対する報知部材(71)と、作業装置(4)に配置されて報知部材(71)の報知動作を停止操作するための報知停止スイッチ(72)とを設け、上記昇降位置検知部材(3s)によりリンク機構(3)が所定高さ以下、走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が後進車速位置、後輪回転検知部材(11a)により後輪(11)が回転の3条件全てに該当した時に、上記報知停止スイッチ(72)の操作まで報知部材(71)を作動させる構成としたことを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記作業装置(4)は積載苗を圃場に植え付ける苗移植装置とし、この苗移植装置に積載苗の減少を検知する苗減少検知部材(51s)を設け、該苗減少検知部材(51s)により積載苗の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が前進操作位置に続く中立操作位置であるとき、および、同様に積載苗の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材(11a)により後輪(11)が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材(71)を作動させる構成としたことを特徴とする請求項1記載の作業車両。
【請求項3】
前記粒状体供給装置(5)に粒状体の減少を検知する粒状体検知部材(5s)を設け、この粒状体検知部材(5s)により粒状体の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が前進操作位置に続く中立操作位置のとき、及び、同様に粒状体の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材(11a)により後輪(11)が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材(71)を作動させる構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項4】
粒状体を供給する粒状体供給装置(5)に粒状体の詰まりを検知する詰まり検知部材(5t)を設け、この詰まり検知部材(5t)により粒状体の詰まりを検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が前進操作位置に続く中立操作位置のとき、及び、同様に粒状体の詰まりを検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材(11a)により後輪(11)が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材(71)を作動させる構成としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作業車両。
【請求項5】
前記走行車体(2)に燃料タンクおよびその残量の減少を検知する残量検知部材(20s)を設け、この残量検知部材(20s)により燃料の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が前進操作位置に続く中立操作位置のとき、及び、同様に燃料の減少を検出した場合にあって走行操作検知部材(73s)により走行操作レバー(73)が後進操作位置であり、かつ後輪回転検知部材(11a)により後輪(11)が回転であるときのいずれについても、その範囲で前記報知部材(71)を作動させる構成としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の作業車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−196150(P2012−196150A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−60941(P2011−60941)
【出願日】平成23年3月18日(2011.3.18)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】