説明

使用権限生成装置、コンテンツ使用制限システム、コンテンツ使用権限生成方法及びプログラム

【課題】所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限を考慮してコンテンツの使用を制限できるようにすることにある。
【解決手段】使用権限生成端末装置20は、検知エリア60内に存在するユーザが所有する携帯端末装置10-1〜10-nと通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集し、それらから、検知エリア60内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成し、コンテンツ蓄積端末装置40に送信する。コンテンツ蓄積端末装置40は、コンテンツ表示端末装置50からコンテンツメニューが要求されると、使用権限生成端末装置20から送られてきた統合使用権限情報とコンテンツに付与されている使用制限情報とに基づいて、使用が制限されないコンテンツをアクセスするための情報のみが載ったコンテンツメニューを生成し、コンテンツ表示端末装置50へ送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの使用を制限するコンテンツ使用制限技術に関し、特に、所定エリア内に存在する各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報に基づいて、上記所定エリア内のユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成し、この統合使用権限情報に基づいてコンテンツの使用を制限するコンテンツ使用制限技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からコンテンツの使用を制限する技術として種々の技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1に記載されている従来の技術は、ユーザのプレゼンス情報に基づいてコンテンツの配信を制限するようにしている。また、特許文献2に記載されている従来の技術は、ユーザの年令に基づいてコンテンツの視聴を制限するようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−43998号公報
【特許文献2】特開2001−61112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来からコンテンツの使用を制限するということは行われているが、従来は、ユーザ個人のプレゼンス情報、年令といった、ユーザ個人のコンテンツに対する使用権限情報に基づいてコンテンツの使用を制限するようにしているため、次のような問題が発生する場合があった。所定エリア内(例えば、或る部屋内)に、例えば、コンテンツxに対する使用権限を有するユーザAと使用権限を有していないユーザBとが存在し、コンテンツxがユーザBには秘密にしなければならないコンテンツであるとする。ユーザBは、コンテンツxに対する使用権限を有していないので、ユーザB自身ではコンテンツxを閲覧することはできない。しかし、同じエリアにいるユーザAは、コンテンツxに対する使用権限を有しているのでコンテンツxを閲覧することができ、ユーザBは、ユーザAがコンテンツxを閲覧しているときに、それを盗み見ることができる。このように、従来は、所定のエリア内に複数のユーザが存在しても、個々のユーザの使用権限だけを考慮してコンテンツの利用を制限しているため、上記したような問題が発生するおそれがあった。
【0006】
〔発明の目的〕
そこで、本発明の目的は、所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限を考慮してコンテンツの使用を制限できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる第1の使用権限生成装置は、
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段と、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する生成手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる第2の使用権限生成装置は、第1の使用権限生成装置において、
前記生成手段が、前記収集手段で収集された各使用権限情報を列挙することにより統合使用権限情報を生成することを特徴とする。
【0009】
本発明にかかる第3の使用権限生成装置は、第1または第2の使用権限生成装置において、
前記使用権限情報が、ユーザのユーザID、ユーザの年令、あるいはユーザの使用権限レベルを示すものであることを特徴とする。
【0010】
本発明にかかる第4の使用権限生成装置は、第1の使用権限生成装置において、
前記使用権限情報が、使用権限レベルを示すものであり、且つ、
前記生成手段が、前記収集手段で収集された各使用権限情報の内の、最もレベルの高い使用権限情報あるいは最もレベルの低い使用権限情報を、統合使用権限情報とすることを特徴とする。
【0011】
本発明にかかる第5の使用権限生成装置は、第1〜第4の何れかの使用権限生成装置において、
前記携帯端末装置が、携帯電話装置、個人向け携帯型情報通信装置あるいはRFIDタグであることを特徴とする。
【0012】
本発明にかかる第6の使用権限生成装置は、第1〜第5の何れかの使用権限生成装置において、
前記生成手段で生成された統合使用権限情報とコンテンツに付与されている使用制限情報とに基づいて、コンテンツの使用を制限する使用制限手段とを備えたことを特徴とす。
【0013】
本発明にかかる第7の使用権限生成装置は、第6の使用権限生成装置において、
前記使用制限手段が、前記生成手段で生成された統合使用権限情報とコンテンツに付与されている使用制限情報とに基づいて、使用が制限されないコンテンツをアクセスするためのメニューを生成することを特徴とする。
【0014】
本発明にかかる第1のコンテンツ使用制限システムは、
使用権限生成端末装置と、使用制限付与端末装置と、コンテンツ蓄積端末装置と、コンテンツ表示端末装置とを備えたコンテンツ使用制限システムにおいて、
前記使用権限生成端末装置が、
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段と、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成し、前記コンテンツ蓄積端末装置へ送信する生成手段とを備え、
前記使用制限付与端末装置が、
前記コンテンツ蓄積端末装置に登録されているコンテンツに対する使用制限情報を生成して前記コンテンツ蓄積端末装置へ送信する制限付与側制御手段を備え、
前記コンテンツ表示端末装置が、
前記コンテンツ蓄積端末装置に対してメニュー表示要求を送信し、該メニュー表示要求に応答して前記コンテンツ蓄積端末装置から送られてきたメニューを表示部に表示する表示側制御手段を備え、
前記コンテンツ蓄積端末装置が、
コンテンツが登録されたコンテンツ記憶部と、
前記使用権限生成端末装置から送られてきた統合使用権限情報が登録される統合使用権限情報記憶部と、
前記使用制限付与端末装置から送られてきた使用制限情報が登録される使用制限情報記憶部と、
前記コンテンツ表示端末装置からメニュー表示要求が送られてきたとき、前記統合使用権限情報記憶部に登録されている統合使用権限情報と前記使用制限情報記憶部に登録されている使用制限情報とに基づいて、使用が制限されないコンテンツをアクセスするためのメニューを生成し、該生成したメニューを前記コンテンツ表示端末装置へ送信する蓄積側制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
本発明にかかる第2のコンテンツ使用制限システムは、
使用権限生成端末装置と、使用制限付与端末装置と、ポータル端末装置と、コンテンツ表示端末装置とを備えたコンテンツ使用制限システムにおいて、
前記使用権限生成端末装置が、
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段と、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成し、前記ポータル端末装置へ送信する生成手段とを備え、
前記使用制限付与端末装置が、
コンテンツに対する使用制限情報を生成して前記ポータル端末装置へ送信する制限付与側制御手段を備え、
前記コンテンツ表示端末装置が、
前記ポータル端末装置に対して、ポータルメニュー表示要求を送信し、該ポータルメニュー表示要求に応答して前記ポータル端末装置から送られてきたポータルメニューを表示部に表示する表示側制御手段を備え、
前記ポータル端末装置が、
前記使用権限生成端末装置から送られてきた統合使用権限情報が登録される統合使用権限情報記憶部と、
前記使用制限付与端末装置から送られてきた使用制限情報が登録される使用制限情報記憶部と、
前記コンテンツ表示端末装置からポータルメニュー表示要求が送られてきたとき、前記統合使用権限情報記憶部に登録されている統合使用権限情報と前記使用制限情報記憶部に登録されている使用制限情報とに基づいて、使用が制限されないコンテンツをアクセスするためのポータルメニューを生成し、該生成したポータルメニューを前記コンテンツ表示端末装置へ送信するポータル側制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
本発明にかかる第1のコンテンツ使用制限生成方法は、
収集手段が、所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集し、
生成手段が、前記収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成することを特徴とする。
【0017】
本発明にかかる第2のコンテンツ使用制限生成方法は、第1のコンテンツ使用権限生成方法において、
使用制限手段が、前記生成手段で生成された統合使用権限情報とコンテンツに付与されている使用制限情報とに基づいて、コンテンツの使用を制限することを特徴とする。
【0018】
本発明にかかるプログラムは、
コンピュータを、
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する生成手段として機能させる。
【0019】
〔作用〕
収集手段が、所定エリア内に存在するユーザが所有する携帯端末装置と通信を行い、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集し、生成手段が、収集手段で収集された各コンテンツに対する使用権限情報から、上記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する。この生成された統合使用権限情報によって、コンテンツの使用が制限される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、所定エリア内に存在する各ユーザのコンテンツに対する使用権限を考慮したユーザ全体のコンテンツに対する使用権限でコンテンツの使用を制限することができるという効果を得ることができる。その理由は、所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段と、収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する生成手段とを備えているからである。そして、所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限で、コンテンツの使用を制限することにより、例えば、所定エリア内に或るコンテンツxに対する使用権限を有するユーザAと使用権限を有していないユーザBが存在する場合、ユーザBによってコンテンツxが盗み見られないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
〔本発明の第1の実施の形態の構成の説明〕
先ず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0023】
図1は本発明にかかるコンテンツ使用制限システムの第1の実施の形態の全体構成例を示すブロック図である。同図を参照すると、本実施の形態にかかるコンテンツ使用制限システムは、各ユーザU1〜Unがそれぞれ所持する携帯端末装置10−1〜10−nと、使用権限生成端末装置20と、使用制限付与端末装置30と、コンテンツ蓄積端末装置40と、コンテンツ表示端末装置50とから構成されており、各端末装置20〜50は、ローカルエリアネットワーク等のネットワークNW1を介して相互に接続されている。また、端末装置20、30、50は、使用権限生成端末装置20の検知エリア(例えば部屋)60内に配置されている。
【0024】
各ユーザU1〜Unが所持する携帯端末装置10−1〜10−nは、携帯電話装置、RFIDタグ、個人向け携帯型情報通信装置(personal digital assistants)等である。
【0025】
図2は携帯端末装置10−1の構成例を示すブロック図であり、使用権限情報記憶部11と、携帯側制御手段12と、近距離通信手段13とを備えている。
【0026】
使用権限情報記憶部11には、携帯端末装置10−1のユーザU1のコンテンツに対する使用権限を示す使用権限情報が登録されている。
【0027】
近距離通信手段13は、使用権限生成端末装置20との間で無線や赤外線などによる近距離通信を行う機能を有する。
【0028】
携帯側制御手段12は、使用権限生成端末装置20から送られてきた使用権限取得要求に応答して使用権限情報記憶部11に登録されている使用権限情報を使用権限生成端末装置20に送信する機能を有する。携帯側制御手段12は、例えば、CPU(コンピュータ)によって実現されるものである。この場合、CPUは、ディスクなどに記録されたプログラムを読み取り、それに従って自身の動作を制御することにより、上記した機能を実現する。
【0029】
なお、他の携帯端末装置10−2〜10−nも携帯端末装置10−1と同様の構成を有する。
【0030】
使用権限生成端末装置20は、パーソナルコンピュータ等によって実現されるものであり、検知エリア60内に存在する各ユーザU1〜Unが所持する携帯端末装置10−1〜10−nから各ユーザU1〜Unのコンテンツに対する使用権限情報を収集し、収集した各使用権限情報に基づいて検知エリア60内に存在するユーザU1〜Un全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する機能を有する。
【0031】
図3は、使用権限生成端末装置20の構成例を示すブロック図であり、送受信手段21と、統合使用権限生成手段22と、収集手段23と、近距離通信手段24とを備えている。
【0032】
送受信手段21は、ネットワークNW1を介してデータを送受信する機能を有する。
【0033】
近距離通信手段24は、検知エリア60内に存在する携帯端末装置10−1〜10−nと近距離通信を行う機能を有する。
【0034】
収集手段23は、近距離通信手段24を利用して検知エリア60内の各ユーザU1〜Unが所持している各携帯端末装置10−1〜10−nと近距離通信を行い、各ユーザU1〜Unの使用権限情報を収集する機能を有する。
【0035】
統合使用権限生成手段22は、収集手段23が収集した各ユーザU1〜Unの使用権限情報に基づいて、ユーザU1〜Un全体のコンテンツに使用権限を示す統合使用権限情報を生成し、生成した統合使用権限情報をネットワークNW1を介してコンテンツ蓄積端末装置40へ送信する機能を有する。
【0036】
なお、使用権限生成端末装置20内の統合使用権限生成手段22及び収集手段23は、CPU(コンピュータ)によって実現可能であり、コンピュータによって実現する場合は、例えば、次のようにする。コンピュータを統合使用権限生成手段22、収集手段23として機能させるためのプログラムを記録したディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体を用意し、コンピュータに上記プログラムを読み取らせる。コンピュータは、読み取ったプログラムに従って自身の動作を制御することにより、自コンピュータ上に、統合使用権限生成手段22、収集手段23を実現する。
【0037】
使用制限付与端末装置30は、パーソナルコンピュータ等によって実現されるものであり、コンテンツ蓄積端末装置40に登録されているコンテンツに対する使用制限情報を生成し、生成した使用制限情報をコンテンツ蓄積端末装置40へ送信する機能を有している。
【0038】
図4は、使用制限付与端末装置30の構成例を示すブロック図であり、送受信手段31と、制限付与側制御手段32と、キーボード等の入力部33と、LCD等の表示部34とから構成されている。
【0039】
送受信手段31は、ネットワークNW1を介してデータを送受信する機能を有する。
【0040】
制限付与側制御手段32は、ユーザが入力部33から入力した使用制限情報及びコンテンツIDを含んだ使用制限情報登録要求をコンテンツ蓄積端末装置40へ送信する機能を有する。制限付与側制御手段32は、例えば、CPU(コンピュータ)によって実現されるものである。この場合、コンピュータは、ディスク等に記録されたプログラムを読み取り、それに従って自身の動作を制御することにより、上記した機能を実現する。
【0041】
コンテンツ蓄積端末装置40は、パーソナルコンピュータなどによって実現されるものであり、使用権限生成端末装置20から送られてきた統合使用権限情報と使用制限付与端末装置30から送られてきた使用制限情報とに基づいてコンテンツの利用を制限する機能を有する。
【0042】
図5はコンテンツ蓄積端末装置40の構成例を示すブロック図であり、送受信手段41と、蓄積側制御手段42と、記憶装置43とを備えている。
【0043】
記憶装置43には、コンテンツ記憶部44と、使用制限情報記憶部45と、統合使用権限情報記憶部46とが設けられている。コンテンツ記憶部44には、複数のコンテンツが格納されている。使用制限情報記憶部45は、コンテンツ記憶部44に登録されている各コンテンツに対応するエントリを有し、各エントリには、対応するコンテンツのコンテンツIDと使用制限情報とが登録される。統合使用権限情報記憶部46には、検知エリア60内に存在するユーザU1〜Un全体のコンテンツに対する使用権限を示す統合使用権限情報が登録される。
【0044】
送受信手段41は、ネットワークNW1を介してデータを送受信する機能を有する。
【0045】
蓄積側制御手段42は、使用権限生成端末装置20から統合使用権限情報登録要求が送られてきたとき、それに含まれている統合使用権限情報を統合使用権限情報記憶部46に登録する機能や、使用制限付与端末装置30から使用制限情報登録要求が送られてきたとき、それに含まれている使用制限情報を使用制限情報記憶部45の該当するエントリに登録する機能を有する。更に、蓄積側制御手段42は、コンテンツ表示端末装置50からコンテンツメニュー表示要求が送られてきたとき、使用制限情報記憶部45及び統合使用権限情報記憶部46の内容に基づいて、検知エリア60内に設置されたコンテンツ表示端末装置50において使用可能なコンテンツのみが載ったコンテンツメニューを生成し、コンテンツ表示端末装置50に返却する機能を有する。蓄積側制御手段42は、例えば、CPU(コンピュータ)によって実現可能であり、この場合、コンピュータは、ディスク等に記録されたプログラムを読み取り、それに従って自身の動作を制御することにより、上記した機能を実現する。
【0046】
コンテンツ表示端末装置50は、パーソナルコンピュータ等によって実現されるものであり、コンテンツ蓄積端末装置40に対してコンテンツメニュー表示要求を送信する機能や、コンテンツ蓄積端末装置40から送られてきたコンテンツメニューを表示する機能や、コンテンツ蓄積端末装置40に対してコンテンツ表示要求を送信する機能や、コンテンツ蓄積端末装置40から送られてきたコンテンツを表示する機能などを有する。
【0047】
図6は、コンテンツ表示端末装置50の構成例を示すブロック図であり、送受信手段51と、表示側制御手段52と、入力部53と、表示部54とを備えている。
【0048】
送受信手段51は、ネットワークNW1を介してデータを送受信する機能を有する。
【0049】
表示側制御手段52は、ユーザが入力部53を用いてメニュー表示操作を行ったとき、コンテンツ蓄積端末装置40に対してコンテンツメニュー表示要求を送信する機能や、この要求に応答してコンテンツ蓄積端末装置40から送られてきたコンテンツメニューを表示部54に表示する機能や、ユーザがコンテンツメニューを用いて使用するコンテンツを選択したとき、ユーザが選択したコンテンツの取得を要求するコンテンツ取得要求をコンテンツ蓄積端末装置40へ送信する機能や、コンテンツ蓄積端末装置40から送られてきたコンテンツを表示部54に表示する機能を有する。表示側制御手段52は、CPU(コンピュータ)によって実現でき、この場合、コンピュータはディスク等に記録されたプログラムを読み取り、それに従って自身の動作を制御することにより、上記した機能を実現する。
【0050】
〔第1の実施の形態の動作の説明〕
次に、本実施の形態の動作について詳細に説明する。
【0051】
先ず、使用制限情報をコンテンツ蓄積端末装置40に登録する場合の動作について説明する。
【0052】
使用制限情報を登録する場合、ユーザは、使用制限付与端末装置30の表示部34に使用制限情報登録画面を表示し、この画面を用いてコンテンツIDと、使用制限情報とを入力する(図7のステップS71)。本実施の形態では、使用制限情報として、上記コンテンツIDによって特定されるコンテンツを利用可能なユーザのユーザIDとを入力するものとする。今、例えば、コンテンツIDとして「0001」が、使用制限情報としてユーザID「U1」「U2」が入力されたとする。
【0053】
使用制限付与端末装置30内の制限付与側制御手段32は、入力されたコンテンツID及び使用制限情報を含んだ使用制限情報登録要求を、送受信手段31、ネットワークNW1を介してコンテンツ蓄積端末装置40へ送信する(ステップS72)。
【0054】
コンテンツ蓄積端末装置40内の蓄積側制御手段42は、ネットワークNW1、送受信手段41を介して使用制限情報登録要求を受信すると、使用制限情報記憶部45の該当するエントリに、使用制限情報を登録する(ステップS73)。この例の場合、図8に示すように、コンテンツIDが「0001」のエントリに、ユーザID「U1」「U2」が登録されることになる。なお、図8において使用制限情報が登録されていないコンテンツは、全てのユーザが使用可能であることを示している。
【0055】
次に、統合使用権限情報をコンテンツ蓄積端末装置40に登録する場合の動作について説明する。
【0056】
使用権限生成端末装置20内の収集手段23は、所定時間毎に、近距離通信手段24を使用して使用権限取得要求を送信する(ステップS91)。
【0057】
検知エリア60内に存在する各携帯端末装置10−1〜10−nの携帯側制御手段12は、近距離通信手段13を介して使用権限取得要求を受信すると、使用権限情報記憶部11から使用権限情報を読み出し、読み出した使用権限情報を近距離通信手段13を用いて送信する(ステップS92)。本実施の形態では、各携帯端末装置10−1〜10−n内の使用権限情報記憶部11には、使用権限情報として、携帯端末装置10−1〜10−nを所持しているユーザU1〜UnのユーザID「U1」〜「Un」が登録されているとする。
【0058】
使用権限生成端末装置20内の収集手段23は、近距離通信手段24を介して各携帯端末装置10−1〜10−nから送られてくるユーザID「U1」〜「Un」を受信すると、それらを統合使用権限生成手段22に渡し、統合使用権限生成手段22は、収集手段23から渡されたユーザIDに基づいて、ユーザU1〜Un全体のコンテンツに対する使用権限を示す統合使用権限情報を生成する(ステップS93)。本実施の形態では、統合使用権限生成手段22は、収集手段23から渡された各ユーザU1〜UnのユーザID「U1」〜「Un」を列挙することにより、統合使用権限情報を生成する。例えば、検知エリア60内に存在する携帯端末装置が、携帯端末装置10−1、10−2の2台であり、収集手段23から渡されたユーザIDが「U1」「U2」の2つである場合には、統合使用権限生成手段22は、統合使用権限情報として「U1、U2」を生成する。
【0059】
その後、統合使用権限生成手段22は、ステップS93で生成した統合使用権限情報を含む統合使用権限情報登録要求を、送受信手段21を使用してコンテンツ蓄積端末装置40へ送信する(ステップS94)。
【0060】
コンテンツ蓄積端末装置40内の蓄積側制御手段42は、送受信手段41を介して統合使用権限情報登録要求を受信すると、それに含まれている統合使用権限情報を統合使用権限情報記憶部46に登録する(ステップS95)。
【0061】
上記したステップS91〜S95の処理は、所定時間毎に行われ、統合使用権限情報記憶部46の内容も所定時間毎に更新される。
【0062】
次に、ユーザがコンテンツを使用する場合の動作を説明する。
【0063】
ユーザは、コンテンツを使用する場合、コンテンツ表示端末装置50の入力部53を用いてコンテンツメニュー表示操作を行う。これにより、コンテンツ表示端末装置50内の表示側制御手段52は、送受信手段51を介してコンテンツ蓄積端末装置40へコンテンツメニュー表示要求を送信する(図10のステップS101)。
【0064】
コンテンツ蓄積端末装置40内の蓄積側制御手段42は、送受信手段41を介してコンテンツメニュー表示要求を受信すると、使用制限情報記憶部45及び統合使用権限情報記憶部46の内容を考慮して、検知エリア60内にいるユーザU1〜Unが利用できるコンテンツのみが載ったコンテンツメニューを生成し、コンテンツ表示端末装置50に送信する(ステップS102、S103)。
【0065】
ここで、ステップS102で行うコンテンツメニューの生成処理について図11のフローチャートを参照して詳しく説明する。
【0066】
蓄積側制御手段42は、コンテンツ記憶部44に格納されているコンテンツの内の1つ(例えば、コンテンツID「0001」のコンテンツ)に注目する(ステップS111)。その後、蓄積側制御手段42は、注目しているコンテンツの使用制限情報(使用制限情報記憶部45にコンテンツID「0001」と対応付けられてる使用制限情報)と、統合使用権限情報記憶部46に登録されている統合使用権限情報とに基づいて、注目コンテンツをアクセスするための情報をコンテンツメニューに載せるか否かを判定する(ステップS113)。
【0067】
この判定は、例えば、統合使用権限情報に含まれているユーザIDの中に、使用制限情報には含まれていないユーザIDが存在するか否かを調べることにより行う。即ち、統合使用権限情報に含まれているユーザIDの中に、使用制限情報には含まれていないユーザIDが存在する場合には、注目コンテンツに対する使用権限を有していないユーザが検知エリア60内に存在することになるので、コンテンツメニューに載せないと判定する。これに対して、統合使用権限情報に含まれているユーザIDが、全て使用制限情報に含まれている場合には、検知エリア60内にいる全てのユーザは、注目コンテンツに対する使用権限を有していることになるので、メニューに載せると判定する。例えば、使用制限情報記憶部45に登録されている注目コンテンツに対する使用制限情報が「U1、U2」である場合、統合使用権限情報記憶部46に登録されている統合使用権限情が「U1、U2」、「U1」、「U2」であればコンテンツメニューに載せると判定し、それ以外の場合はコンテンツメニューに載せないと判定する。
【0068】
そして、コンテンツメニューに載せないと判定した場合(ステップS113がNO)は、次のコンテンツに注目する(ステップS111)。これに対して、コンテンツメニューに載せると判定した場合(ステップS113がYES)は、注目コンテンツをアクセスするための情報をメニューに追加した後、再び、ステップS111の処理を行う。蓄積側制御手段42は、未注目のコンテンツがなくなるまで(ステップS112がNOとなるまで)、上記した処理を繰り返し行う。以上が、図10のステップS102で行う処理の詳細である。
【0069】
再び、図10に戻り、コンテンツ表示端末装置50内の送受信手段51は、コンテンツ蓄積端末装置40から送られてきたコンテンツメニューを表示部54に表示し(ステップS103、S104)、ユーザがコンテンツメニューを用いて利用(表示)するコンテンツを選択すると、選択されたコンテンツの取得を要求するコンテンツ取得要求をコンテンツ蓄積端末装置40へ送信する(ステップS105)。
【0070】
これにより、コンテンツ蓄積端末装置40内の蓄積側制御手段42は、要求されたコンテンツをコンテンツ記憶部44から取り出してコンテンツ表示端末装置50に送信し(ステップS106)、コンテンツ表示端末装置50内の表示側制御手段52は、送られてきたコンテンツを表示部54に表示する(ステップS107)。
【0071】
なお、上述した説明では、使用権限情報としてユーザのユーザIDを使用するようにしたが、その代わりに、ユーザの年令や、ユーザに付与されている使用権限レベルを使用するようにしても良い。そして、使用権限情報としてユーザの年令を使用した場合には、例えば、コンテンツを利用可能なユーザの最低年令を使用制限情報とすれば良い。また、使用権限情報として使用権限レベルを使用した場合には、コンテンツを利用可能なユーザの最低使用権限レベルを使用制限情報とすれば良い。
【0072】
また、上述した図9のステップS93では、検知エリア60内に存在する各携帯端末装置10−1〜10−nから収集した使用権限情報を列挙することにより統合使用権限情報を生成するようにしたが、使用権限情報として使用権限レベルを使用するようにした場合には、各携帯端末装置10−1〜10−nから収集した使用権限レベルの内の、最低レベルのもの或いは最高レベルのものを統合使用権限情報としても良い。
【0073】
また、上述した図11のステップS113では、統合使用権限情報に含まれているユーザIDの中に、使用制限情報には含まれていないユーザIDが存在する場合には、注目コンテンツをコンテンツメニューに載せないと判定し、統合使用権限情報に含まれているユーザIDが、全て使用制限情報に含まれている場合には、メニューに載せると判定するようにしたが、統合使用権限情報に含まれているユーザIDが1つでも使用制限情報に含まれている場合にはメニューに載せると判定し、1つも使用制限情報に含まれていない場合には、メニューに載せないと判定するようにしても良い。即ち、検知エリア60内に注目コンテンツに対する使用権限を有しているユーザが一人でもいる場合にはコンテンツメニューに載せると判定し、使用権限を有しているユーザが一人もいない場合にはコンテンツメニューに載せないと判定するようにしても良い。
【0074】
また、上述した説明では、使用権限生成端末装置20が所定時間毎に使用権限取得要求を携帯端末装置10−1〜10−nに送信することにより、各ユーザU1〜Unの使用権限情報を収集するようにしたが、ユーザU1〜Unが検知エリア60に入ったとき、携帯端末装置10−1〜10−nを用いて使用権限情報を使用権限生成端末装置20へ送信するようにしても良い。
【0075】
また、上述した説明では、コンテンツをアクセスするための情報をコンテンツメニューに載せるか否かにより、コンテンツの利用を制限するようにしたが、図10のステップS102及びステップS106において、前述した処理の代わりに、次のような処理を行うことによりコンテンツの利用を制限するようにしても良い。ステップS102では、全てのコンテンツをアクセスするための情報が載ったコンテンツメニューを生成する。ステップS106では、先ず、コンテンツ取得要求によって取得が要求されているコンテンツに対する使用制限情報を使用制限情報記憶部45から入力する。その後、入力した使用制限情報と、統合使用権限情報記憶部46に登録されている統合使用権限情報とに基づいて、コンテンツを取得させるか否かを判定する。この判定基準は、コンテンツメニューに載せるか否かを判定する際の判定基準と同じである。そして、取得させると判定した場合には、コンテンツ記憶部44に格納されている該当するコンテンツをコンテンツ表示端末装置50へ送信し、取得させないと判定した場合には、使用権限がないことを示すメッセージをコンテンツ表示端末装置50へ送信する。
【0076】
また、上述した説明では、各携帯端末装置10−1〜10−nにユーザU1〜Unのコンテンツに対する使用権限情報が登録された使用権限情報記憶部11を設け、使用権限生成端末装置20が各携帯端末装置10−1〜10−nと通信を行うことにより各ユーザU1〜Unの使用権限情報を収集するようにしたが、次のようにしても良い。各携帯端末装置10−1〜10−nにはユーザU1〜Unの使用権限情報を識別するための使用権限情報IDを登録しておき、各ユーザU1〜Unの使用権限情報は、サーバに登録しておく。使用権限生成端末装置20は、携帯端末装置10−1〜10−nと通信を行って、各ユーザU1〜Unの使用権限情報IDを取得し、この取得した使用権限情報IDを利用してサーバから各ユーザU1〜Unの使用権限情報を取得する。
【0077】
〔第1の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、所定エリア内に存在する各ユーザのコンテンツに対する使用権限を考慮したユーザ全体のコンテンツに対する使用権限でコンテンツの使用を制限することができるという効果を得ることができる。その理由は、検知エリア60内に存在する各ユーザU1〜Unが所持する携帯端末装置10−1〜10−nと通信して、各ユーザU1〜Unのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段23と、収集手段23で収集された各ユーザU1〜Unのコンテンツに対する使用権限情報から、検知エリア60内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する統合使用権限生成手段22とを備えているからである。そして、所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限で、コンテンツの使用を制限することにより、例えば、所定エリア内に或るコンテンツxに対する使用権限を有するユーザAと使用権限を有していないユーザBが存在する場合、ユーザBによってコンテンツxが盗み見られないようにすることができる。
【0078】
〔本発明の第2の実施の形態の構成の説明〕
次に、本発明にかかるコンテンツ使用制限システムの第2の実施の形態について説明する。
【0079】
図12は本実施の形態のコンテンツ使用制限システムの全体構成例を示すブロック図である。本実施の形態と図1に示した第1の実施の形態との相違点は、コンテンツ蓄積端末装置40の代わりにポータル端末装置70を備えている点、及び各端末装置20、30、50、70がインターネット等のネットワークNW2を介して相互に接続されている点である。
【0080】
図13はポータル端末装置70の構成例を示すブロック図であり、送受信手段71と、ポータル側制御手段72と、記憶装置73とを備えている。
【0081】
記憶装置73には、使用制限情報記憶部74と、統合使用権限情報記憶部75とが設けられている。使用制限情報記憶部74には、図14に示すように、コンテンツの種別情報毎のエントリが設けられている。
【0082】
送受信手段71は、ネットワークNW2を介してデータを送受信する機能を有する。
【0083】
ポータル側制御手段72は、使用権限生成端末装置20から統合使用権限情報登録要求が送られてきたとき、それに含まれている統合使用権限情報を統合使用権限情報記憶部75に登録する機能や、使用制限付与端末装置30から使用制限情報登録要求が送られてきたとき、それに含まれている使用制限情報を使用制限情報記憶部74に登録する機能を有する。更に、ポータル側制御手段72は、コンテンツ表示端末装置50からポータルメニュー表示要求が送られてきたとき、使用制限情報記憶部74及び統合使用権限情報記憶部75の内容に基づいて、使用可能なコンテンツのみが載ったポータルメニューを生成し、コンテンツ表示端末装置50に返却する機能を有する。ポータル側制御手段72は、例えば、CPU(コンピュータ)によって実現可能であり、この場合、コンピュータは、ディスク等に記録されたプログラムを読み取り、それに従って自身の動作を制御することにより、上記した機能を実現する。
【0084】
〔第2の実施の形態の動作の説明〕
次に、本実施の形態の動作について詳細に説明する。なお、携帯端末装置10−1〜10−nの動作は、第1の実施の形態と同じであり、また、使用権限生成端末装置20、使用制限付与端末装置30コンテンツ表示端末装置50の動作は、通信相手がコンテンツ蓄積端末装置40からポータル端末装置70に代わるだけなので、ここでは、ポータル端末装置70の動作を中心に説明する。
【0085】
先ず、使用制限情報の登録時の動作について説明する。使用制限情報の登録時、ユーザは、使用制限付与端末装置30の表示部34に使用制限情報登録画面を表示し、この画面を用いてコンテンツの種別情報と、使用制限情報とを入力する。本実施の形態では、使用制限情報として、上記種別情報によって特定される種別のコンテンツを利用可能なユーザのユーザIDを入力するものとする。使用制限付与端末装置30は、上記コンテンツの種別情報と使用制限情報とを含んだ使用制限情報登録要求を送信する。これにより、ポータル端末装置70内のポータル側制御手段72は、使用制限情報登録要求に含まれている使用制限情報を使用制限情報記憶部74の該当するエントリに格納する。例えば、使用制限情報登録要求に含まれているコンテンツの種別情報が「スポーツ」で、使用制限情報がユーザID「U1」であるとすると、図14に示すように使用制限情報記憶部74の「スポーツ」に対応するエントリにユーザID「U1」が登録される。
【0086】
次に、エントリ使用権限情報の登録時の動作について説明する。使用権限生成端末装置20及び各携帯端末装置10−1〜10−nが前述したステップS91〜S93に示す処理を行うことにより、統合使用権限情報が生成される。使用権限生成端末装置20は生成した統合使用権限情報を含んだ統合使用権限情報登録要求をポータル端末装置70へ送信する。
【0087】
これにより、ポータル端末装置70内のポータル側制御手段72は、統合使用権限情報登録要求に含まれている統合使用権限情報を統合使用権限情報記憶部75に登録する。
【0088】
次に、ユーザがコンテンツを使用(表示)する場合の動作を説明する。
【0089】
ユーザは、コンテンツを使用する場合、コンテンツ表示端末装置50の入力部53を用いてポータルメニュー表示操作を行う。これにより、コンテンツ表示端末装置50内の表示側制御手段52は、送受信手段51を介してポータル端末装置70へポータルメニュー表示要求を送信する(図15のステップS151)。
【0090】
ポータル端末装置70内のポータル側制御手段72は、コンテンツメニュー表示要求を受信すると、使用制限情報記憶部74及び統合使用権限情報記憶部75の内容を考慮して、検知エリア60内にいるユーザU1〜Unが利用できる種別のコンテンツのみが載ったポータルメニューを生成し、コンテンツ表示端末装置50に送信する(ステップS152、S153)。即ち、使用制限情報記憶部74に登録されている各コンテンツ種別の使用制限情報と、統合使用権限情報記憶部75に登録されている統合使用権限情報とに基づいて、ポータルメニューに載せるコンテンツの種別を決定する。その後、上記決定した種別のコンテンツをアクセスするための情報のみが載ったポータルメニューを生成し、生成したポータルメニューをコンテンツ表示端末装置50へ送信する。ポータルメニューに載せるか否かの判定基準は、第1の実施の形態と同様である。
【0091】
コンテンツ表示端末装置50内の送受信手段51は、コンテンツ蓄積端末装置40から送られてきたポータルメニューを表示部54に表示し、ユーザがポータルメニューを用いて利用(表示)するコンテンツを選択すると、選択されたコンテンツの取得を要求するコンテンツ取得要求をポータル端末装置70へ送信する(ステップS154、S155)。
【0092】
これにより、ポータル側制御手段72は、要求されたコンテンツをコンテンツ表示端末装置50に送信し(ステップS156)、コンテンツ表示端末装置50内の表示側制御手段52は、送られてきたコンテンツを表示部54に表示する(ステップS157)。
【0093】
〔第2の実施の形態の効果〕
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、所定のエリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限を考慮してコンテンツの使用を制限することが必要になる場合に適用すると好適である。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】本発明にかかるコンテンツ使用制限システムの第1の実施の形態の全体構成例を示すブロック図である。
【図2】携帯端末装置10−1の構成例を示すブロック図である。
【図3】使用権限生成端末装置20の構成例を示すブロック図である。
【図4】使用制限付与端末装置30の構成例を示すブロック図である。
【図5】コンテンツ蓄積端末装置40の構成例を示すブロック図である。
【図6】コンテンツ表示端末装置50の構成例を示すブロック図である。
【図7】使用権限情報登録時の動作を示すフローチャートである。
【図8】使用制限情報記憶部45の内容の一例を示す図である。
【図9】統合使用権限情報登録時の動作を示すフローチャートである。
【図10】コンテンツメニュー表示時の動作を示すフローチャートである。
【図11】コンテンツメニュー生成処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】本発明にかかるコンテンツ使用制限システムの第2の実施の形態の全体構成例を示すブロック図である。
【図13】ポータル端末70の構成例を示すブロック図である。
【図14】使用制限情報記憶部74の内容の一例を示す図である。
【図15】コンテンツ利用時の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0096】
10−1〜10−n…携帯端末装置
11…使用権限情報記憶部
12…携帯側制御手段
13…近距離通信手段
20…使用権限生成端末装置
21…送受信手段
22…統合使用権限生成手段
23…収集手段
24…近距離通信手段
30…使用制限付与端末装置
31…送受信手段
32…制限付与側制御手段
33…入力部
34…表示部
40…コンテンツ蓄積端末装置
41…送受信手段
42…蓄積側制御手段
43…記憶装置
44…コンテンツ記憶部
45…使用制限情報記憶部
46…統合使用権限情報記憶部
50…コンテンツ表示端末装置
51…送受信手段
52…表示側制御手段
53…入力部
54…表示部
60…検知エリア
70…ポータル端末装置
71…送受信手段
72…ポータル側制御手段
73…記憶装置
74…使用制限情報記憶部
75…統合使用権限情報記憶部
NW1、NW2…ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段と、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する生成手段とを備えたことを特徴とする使用権限生成装置。
【請求項2】
請求項1記載の使用権限生成装置において、
前記生成手段が、前記収集手段で収集された各使用権限情報を列挙することにより統合使用権限情報を生成することを特徴とする使用権限生成装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の使用権限生成装置において、
前記使用権限情報が、ユーザのユーザID、ユーザの年令、あるいはユーザの使用権限レベルを示すものであることを特徴とする使用権限生成装置。
【請求項4】
請求項1記載の使用権限生成装置において、
前記使用権限情報が、使用権限レベルを示すものであり、且つ、
前記生成手段が、前記収集手段で収集された各使用権限情報の内の、最もレベルの高い使用権限情報あるいは最もレベルの低い使用権限情報を、統合使用権限情報とすることを特徴とする使用権限生成装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の使用権限生成装置において、
前記携帯端末装置が、携帯電話装置、個人向け携帯型情報通信装置あるいはRFIDタグであることを特徴とする使用権限生成装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の使用権限生成装置において、
前記生成手段で生成された統合使用権限情報とコンテンツに付与されている使用制限情報とに基づいて、コンテンツの使用を制限する使用制限手段とを備えたことを特徴とする使用権限生成装置。
【請求項7】
請求項6記載の使用権限生成装置において、
前記使用制限手段が、前記生成手段で生成された統合使用権限情報とコンテンツに付与されている使用制限情報とに基づいて、使用が制限されないコンテンツをアクセスするためのメニューを生成することを特徴とする使用権限生成装置。
【請求項8】
使用権限生成端末装置と、使用制限付与端末装置と、コンテンツ蓄積端末装置と、コンテンツ表示端末装置とを備えたコンテンツ使用制限システムにおいて、
前記使用権限生成端末装置が、
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段と、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成し、前記コンテンツ蓄積端末装置へ送信する生成手段とを備え、
前記使用制限付与端末装置が、
前記コンテンツ蓄積端末装置に登録されているコンテンツに対する使用制限情報を生成して前記コンテンツ蓄積端末装置へ送信する制限付与側制御手段を備え、
前記コンテンツ表示端末装置が、
前記コンテンツ蓄積端末装置に対してメニュー表示要求を送信し、該メニュー表示要求に応答して前記コンテンツ蓄積端末装置から送られてきたメニューを表示部に表示する表示側制御手段を備え、
前記コンテンツ蓄積端末装置が、
コンテンツが登録されたコンテンツ記憶部と、
前記使用権限生成端末装置から送られてきた統合使用権限情報が登録される統合使用権限情報記憶部と、
前記使用制限付与端末装置から送られてきた使用制限情報が登録される使用制限情報記憶部と、
前記コンテンツ表示端末装置からメニュー表示要求が送られてきたとき、前記統合使用権限情報記憶部に登録されている統合使用権限情報と前記使用制限情報記憶部に登録されている使用制限情報とに基づいて、使用が制限されないコンテンツをアクセスするためのメニューを生成し、該生成したメニューを前記コンテンツ表示端末装置へ送信する蓄積側制御手段とを備えたことを特徴とするコンテンツ使用制限システム。
【請求項9】
使用権限生成端末装置と、使用制限付与端末装置と、ポータル端末装置と、コンテンツ表示端末装置とを備えたコンテンツ使用制限システムにおいて、
前記使用権限生成端末装置が、
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段と、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成し、前記ポータル端末装置へ送信する生成手段とを備え、
前記使用制限付与端末装置が、
コンテンツに対する使用制限情報を生成して前記ポータル端末装置へ送信する制限付与側制御手段を備え、
前記コンテンツ表示端末装置が、
前記ポータル端末装置に対して、ポータルメニュー表示要求を送信し、該ポータルメニュー表示要求に応答して前記ポータル端末装置から送られてきたポータルメニューを表示部に表示する表示側制御手段を備え、
前記ポータル端末装置が、
前記使用権限生成端末装置から送られてきた統合使用権限情報が登録される統合使用権限情報記憶部と、
前記使用制限付与端末装置から送られてきた使用制限情報が登録される使用制限情報記憶部と、
前記コンテンツ表示端末装置からポータルメニュー表示要求が送られてきたとき、前記統合使用権限情報記憶部に登録されている統合使用権限情報と前記使用制限情報記憶部に登録されている使用制限情報とに基づいて、使用が制限されないコンテンツをアクセスするためのポータルメニューを生成し、該生成したポータルメニューを前記コンテンツ表示端末装置へ送信するポータル側制御手段とを備えたことを特徴とするコンテンツ使用制限システム。
【請求項10】
収集手段が、所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集し、
生成手段が、前記収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成することを特徴とするコンテンツ使用権限生成方法。
【請求項11】
請求項10記載のコンテンツ使用権限生成方法において、
使用制限手段が、前記生成手段で生成された統合使用権限情報とコンテンツに付与されている使用制限情報とに基づいて、コンテンツの使用を制限することを特徴とするコンテンツ使用権限生成方法。
【請求項12】
コンピュータを、
所定エリア内に存在する各ユーザが所持する携帯端末装置と通信して、各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報を収集する収集手段、
該収集手段で収集された各ユーザのコンテンツに対する使用権限情報から、前記所定エリア内に存在するユーザ全体のコンテンツに対する使用権限情報である統合使用権限情報を生成する生成手段として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−192104(P2008−192104A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−28880(P2007−28880)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】