説明

侵入検知システム

【課題】万一妨害波を受けても、侵入検知システムにおける侵入検知装置が誤動作しないようにする。
【解決手段】侵入検知装置1およびこの侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路(2−1)とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路(2−2)とからなる漏洩伝送路対を備え、前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の有無および侵入地点の検知を行う侵入検知システムであって、前記受信側漏洩伝送路に侵入する妨害波を除去或いは低減させる対妨害波機能部(4−3)が、前記侵入検知装置の、前記侵入検知装置が前記侵入の有無および侵入地点の侵入検知判定をする前に前記妨害波が当該妨害波機能部により除去或いは低減させられる位置に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路とからなる漏洩伝送路対を備え、前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の検知を行う侵入検知システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路とからなる漏洩伝送路対を備え、前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の検知を行う侵入検知システムは、例えば、下記特許文献1乃至3に見られるように比較的最近の技術であり、従って、その実際の使用も比較的最近である。その用途は、例えば工場や、飛行場の滑走路への人の侵入検知等であり、ノイズの原因となる電気機器近傍には敷設されないことから他の電気機器に起因するノイズ対策は通常は必要ないことから、ノイズ対策は講じられていない。
【0003】
【特許文献1】特開2007−179402号公報(全図及びその説明)
【特許文献2】特開2007−179401号公報(全図及びその説明)
【特許文献3】特開2007−189521号公報(全図及びその説明)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路とからなる漏洩伝送路対を備え、前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の検知を行う侵入検知システムは、前述のように、その用途が、例えば工場や、飛行場の滑走路への人の侵入検知等であり、ノイズの原因となる電気機器近傍には敷設されないことから他の電気機器に起因するノイズ対策は通常は必要ないことから、ノイズ対策は講じられていないが、しかし、人の侵入検知を対象にした場合、高度な専門的知識を有する侵入者が侵入することも想定しておくことも必要であり、その場合、もし侵入者が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波に近い妨害電波を発しながら侵入すれば前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出する侵入検知装置は誤動作することも考えられる。
【0005】
この発明は前述のような実情に鑑みてなされたもので、万一妨害波を受けても、侵入検知装置が誤動作しないようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る侵入検知システムは、侵入検知装置およびこの侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路とからなる漏洩伝送路対を備え、前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の有無および侵入地点の検知を行う侵入検知システムであって、前記受信側漏洩伝送路に侵入する妨害波を除去或いは低減させる対妨害波機能部が、前記侵入検知装置の、前記侵入検知装置が前記侵入の有無および侵入地点の侵入検知判定をする前に前記妨害波が当該妨害波機能部により除去或いは低減させられる位置に設けられているものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、侵入検知装置およびこの侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路とからなる漏洩伝送路対を備え、前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の有無および侵入地点の検知を行う侵入検知システムであって、前記受信側漏洩伝送路に侵入する妨害波を除去或いは低減させる対妨害波機能部が、前記侵入検知装置の、前記侵入検知装置が前記侵入の有無および侵入地点の侵入検知判定をする前に前記妨害波が当該妨害波機能部により除去或いは低減させられる位置に設けられているので、万一妨害波を受けても、侵入検知装置が誤動作しないようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
以下この発明の実施に形態1を図1〜図7により説明する。図1は侵入検知システムのシステム構成の事例を示す図、図2は侵入位置の検知概念の一例を示す図、図3は送信信号の具体例を示す図、図4は図1における侵入者検知装置の内部構成の事例を示すブロック図、図5は検知テーブルの事例を示す図、図6は動作フローの事例を示す図、図7は図1及び図4における侵入検知装置に対妨害波機能部としてアナログフィルタを搭載した侵入検知システムの事例の概念図である。
【0009】
図1は、侵入者検知装置1に、送信側の漏洩伝送路(2−1)および前記送信側の漏洩伝送路(2−1)と並設され、前記送信側の漏洩伝送路(2−1)からの漏洩電波を受信する受信側の漏洩伝送路(2−2)が接続され、前記受信側の漏洩伝送路(2−2)で受信した電波が変化すれば侵入者があったものと判定する侵入者検知システムであり、前記送信側の漏洩伝送路(2−1)および前記受信側の漏洩伝送路(2−2)はそれら漏洩伝送路が延在する方向に沿って点在する複数個の漏洩箇所21TH、21TH、21TH、・・・22TH、22TH、22TH、・・・を有し、各前記漏洩箇所21TH、21TH、21TH、・・・22TH、22TH、22TH、・・・での漏洩電波による前記受信側の受信回路4での各受信信号の状態から侵入者の侵入位置を検知する侵入位置検知機能51(後述の図4参照)を有し、検知可能な侵入位置と検知エリアとを関連付けた検知テーブル521を有し、前記侵入位置検知機能部51での侵入位置検知情報が前記検知テーブル521における検知のエリアに該当する場合は、検知結果出力部54(後述の図4参照)から検知結果を出力する。
【0010】
前記侵入者検知装置1は、送信回路3、受信回路4、及び侵入検知部5で構成されている。前記送信側の漏洩伝送路(2−1)および前記受信側の漏洩伝送路(2−2)は、たとえば市販の漏洩同軸ケーブルなどを使用する。前記送信側の漏洩伝送路(2−1)および前記受信側の漏洩伝送路(2−2)の前記漏洩箇所21TH、21TH、21TH、・・・22TH、22TH、22TH、・・・は、市販の漏洩同軸ケーブルでは数メートル間隔にその外皮を貫通する貫通スロットである。
【0011】
ここで侵入位置の検知概念の一例を説明する。
【0012】
前記送信側の漏洩伝送路(2−1)および前記受信側の漏洩伝送路(2−2)として市販の漏洩同軸ケーブルを使用し、前記送信側の漏洩伝送路2−1および前記受信側の漏洩伝送路(2−2)との間隔を数メートル離間して敷設し、図2に示すように、例えば、前記送信回路3から1個の送信パルスを送信した場合、前記送信側の漏洩伝送路(2−1)の第1番目(最初)の孔(貫通スロット)からの漏洩電波は前記受信側の漏洩伝送路(2−2)の第1番目(最初)の孔(貫通スロット)を介して受信され前記受信回路4に受信信号として到達するが、その到達時間は送信信号発信からΔT1後である。
同様に、前記送信回路3から1個の送信パルスを送信した場合、前記送信側の漏洩伝送路(2−1)の第2番目の孔からの漏洩電波は前記受信側の漏洩伝送路(2−2)の第2番目の孔を介して受信され前記受信回路4に受信信号として到達するが、その到達時間は送信信号発信からΔT2後である。
同様に第3番目の孔を経た受信信号の到達時間は送信信号発信からΔT3後である。
そして、これらΔT1、ΔT2、ΔT3・・・、つまり前記到達時間ΔTは、信号伝送路の長さがわかれば、信号の伝播速度が30万km/秒(空気中の場合)であることから演算により容易に求められる。
従って、前記受信回路4においては、システム構成から事前に演算した到達時間ΔTのデータを保存しておくことにより、受信した実受信信号を当該保存データと照合すれば、どの孔(貫通スロット)を経由してきた受信信号であるか判別できる。
また、前記漏洩電波の存在領域に人が侵入した場合、侵入者により、当該漏洩電波が、形状が変わるなど変化する。
従って、前記受信回路4が受信した信号の変化を前記侵入検知部5で検知すれば、前記送信側の漏洩伝送路(2−1)および前記受信側の漏洩伝送路(2−2)に沿ったどの位置に侵入したのか、検知し、報知することができる。
【0013】
尤も、信号速度は極めて速いので、また、受信回路の検出動作速度との関係もあり、実際には、送信信号は単一パルスを数秒に1度程度発信するのではなく、例えば図3に例示するようなPN符号と言われている擬似拡散符号、例えば数万個のランダムパルス列からなるコード化信号を使えば、検知精度を上げることができる。同一のPN符号を繰り返し発信してもよいし、異なるPN符号を次々に発信してもよい。PN符号自体は一般的に知られている公知の符合である。
図1に例示の侵入検知システムで、PN符号を使う場合は侵入者検知装置1は、拡散符号を発生する送信回路3の出力で、高周波の搬送波を位相変調し、送信側漏洩伝送路(2−1)に対して出力する。送信側漏洩伝送路(2−1)から出力された電波は、受信側漏洩伝送路(2−2)で受信され、受信回路4を経由して、侵入検知部5へ伝達される。侵入検知部5では、受信電波が侵入距離に関連した参照拡散符号と位相演算され、(これを復調という。)演算結果として得られた受信電波の電界強度の変化により侵入距離に対応する侵入者検知が行われる。
【0014】
送信側の漏洩伝送回路(2−1)および前記送信側の漏洩伝送路(2−1)と並設され前記送信側の漏洩伝送路(2−1)からの漏洩電波を受信する受信側の漏洩伝送路(2−2)を備え前記受信側の漏洩伝送路(2−2)で受信した電波が変化すれば侵入者はあったものと判定する侵入者検知システムでは、発明者などの試験研究では、漏洩伝送路(2−1)、(2−2)を600m前後敷設して、漏洩伝送路(2−1)、(2−2)への人の侵入の有無および侵入位置を、600m前後の長距離に渡って検知できることがわかっている。
【0015】
人の侵入の有無および侵入位置を600m前後の長距離に亘って検知できれば一般の工場、変電所、空港、駐車場、・・・等にも適用可能である。ところで、600m前後の長距離に亘って検知できるようになれば、600m前後の長距離になるが故に検知領域に、たとえば通用門があったり、一般道が介在したりするケースが出てくる。このような場合は、非検知領域を設定して、通用門や一般道を通る人を、侵入者と見なさないようにシステム上で工夫することも必要となる。例えば、通用門や一般道を通る人により漏洩電波は乱れて受信信号は変化するが、受信側では侵入者と見なさない処理が行われるようにすることも必要となる。
【0016】
そこで、この発明の実施の形態1では、図4に示すように、前記侵入者検知装置1における侵入検知部5に、侵入位置検知機能部51以外に、非検知領域を設定できる検知テーブル521を格納した記憶部52を設け、侵入位置検知機能部51で検知した侵入位置の情報と検知テーブル521の設定情報とを、CPU53で照合し、侵入位置検知機能部51で検知した侵入位置の情報が、前記検知テーブル521に設定された検知領域外であれば、検知結果出力部54から検知結果を出力しないようにしてある。
【0017】
前記検知テーブル521の具体例を図5に例示してある。
【0018】
図5および前述の図1において、X1、X2、X3は侵入者を検知したい範囲(位置)であり、Y1、Y2は侵入者を検知したくない範囲(位置)である。図5に例示の検知テーブル521は、検知可能な侵入位置X1、X2、X3、Y1、Y2と検知エリア、非検知エリアとを関連付けた検知テーブルである。
前記侵入位置検知機能部51での侵入位置検知情報が、前記検知テーブル521における検知エリアに該当する場合は、検知結果を検知結果出力部54から出力し、前記検知テーブル521における非検知エリアに該当する場合は、検知結果を検知結果出力部54から出力することはしない。
【0019】
次に、図6に示す動作フローチャートを使って、図1、図4を参照しながら動作を説明する。
【0020】
図1における漏洩伝送路2−1、2−2間に侵入者が入ると、侵入検知装置1は、電磁波の変化「有り」かどうか判別し、電磁波の変化から侵入者の有無を判別する(図6のステップST12)。
【0021】
図6のステップST12での判定結果、電磁波の変化はあった場合(侵入者があった場合)は、その侵入位置が、侵入位置検知機能部51(図4参照)において、X1、X2、X3が検知される(ステップST13−1)。
【0022】
次にステップST13−1で検知された受信信号(侵入位置検知機能部での侵入位置検知情報)と検知テーブル521のデータとを比較し、侵入検知エリアでの侵入検知であれば、最終的に、侵入者ありと判断し、侵入者の侵入位置を、検知結果出力部54から出力する(ステップST14)。
【0023】
尚、前記PN符号を使用した場合は、前記範囲X1、X2、X3は、参照拡散符号により、関係付けられている。例えば範囲X1は特定の参照拡散符号PNX1〜特定の参照拡散符号PNXXの範囲となる。
【0024】
受信電波が、特定の参照拡散符号と位相演算され、特定の参照拡散符号に対する電界強度計算がされ、その電界強度の変化が大きい場合に、特定の参照拡散符号での侵入、即ち、範囲X1内での侵入と関係づけられる。
【0025】
この発明の実施の形態1では、前述のように、検知テーブル521と照合するだけで、容易に、かつ高精度に、侵入検知でき、しかも検知エリア、非検知エリアを設定でき、設定変更もでき、また、長距離に亘って、例えば、2m間隔で侵入検知したり、5m間隔で侵入検知したりすることもできる。侵入者検知システムの適用範囲も格段に拡大される。
【0026】
なお、端的には、この発明の実施の形態1では、図1において、侵入検知装置1は、送信回路3で高周波の搬送波を位相変調し、漏洩伝送路(2−1)に対して出力する。漏洩伝送路(2−1)から出力された電波は、漏洩伝送路(2−2)で受信され、受信回路4に伝えられる。受信回路4に伝えられた電波は、更に侵入検知部5に伝えられ。侵入検知部5で侵入距離に関連した参照拡散符号と位相演算され(復調)、電界強度の変化により侵入距離に対応する侵入検知が行われる(即ち、侵入の有無と侵入地点とが検知される)。
【0027】
図7は、前述の図1及び図4における侵入検知装置1に対妨害波機能部としてアナログフィルタを搭載した侵入検知システムの事例の概念図である。
【0028】
本実施の形態1では、図7に示すように、漏洩伝送路(2−2)を接続した侵入検知装置1の受信回路4に、対妨害波機能部として、アナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)を搭載することにより、妨害波を除去/低減することを可能とするものである。
【0029】
受信回路4まではアナログ回路であり、侵入検知部5がデジタル回路である。このため両回路の間に、アナログ信号をデジタル信号に変換するADコンバータ7を設けてある。
【0030】
図7において、妨害波を受けた漏洩伝送路(2−2)の出力(図7(a)のb点)の波形は、図7(b)に示すような波形で、検知信号のそばに一つ、少し高周波側にもう一つの妨害波があるものとする。
【0031】
図7(c)に示すように、アナログフィルタ(4−1)は、検知信号、二つの妨害波を十分包含する周波数帯域でフィルタを掛け、以後の信号処理をこの帯域に絞り込むものである。
【0032】
アンプ(4−2)は回路整合用のアンプである。ミキサ(4−4)は周波数を変換するものである。アナログフィルタ(4−5)はミキサ(4−4)で周波数が変更された信号から不要な周波数の信号を除去するものである。
【0033】
SAWフィルタ(4−3)は、検知信号及びそのそばの一つの妨害波を含む帯域により、アナログフィルタ(4−1)におけるよりも急峻な形でフィルタをかけるものである。これにより、高周波側の妨害波は抑圧される。この様子を図7(d)に示す。
【0034】
図7(d)に示すように、SAWフィルタ(4−3)によって、検知信号から少し離れた妨害波は抑圧するが、検知信号付近の妨害波は通過する。この通過した妨害波は、侵入検知部5における復調で、図7(e)に示すように、抑圧される。但し、図7(e)に示すように、強力な妨害波は検知性能に影響を及ぼす可能性が残る。
【0035】
なお、アンプ(4−6)により、デジタル回路である侵入検知部5に入力するため、適宜増幅して後、ADコンバータ7へ出力する。
【0036】
また、侵入検知部5のミキサ(5−1)では、検知信号を相関器(5−2)で解析しうるベースバンドの周波数に変換する。
【0037】
以上のように、本実施の形態1によれば、妨害波を低減することが可能である。
【0038】
なお、上記実施の形態1では,受信回路4のアナログフィルタ及び復調による妨害波を除去/低減できる侵入検知システムを得ることができる。
【0039】
実施の形態2.
以下、この発明の実施の形態2を、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの他の事例の概念図である図8により説明する。
【0040】
前述の実施の形態1では、対妨害波機能部として受信回路にアナログフィルタを設けることにより妨害波を除去/低減する侵入検知システムの構成を述べたが、本実施の形態2では、図8に示すように、図7の侵入検知システムに加え、対妨害波機能部として侵入検知部5にデジタルフィルタ(5−3)を搭載し、妨害波を更に除去/低減することを可能とするものである。デジタルフィルタ(5−3)には、少ないフィルタ次数で減衰量の大きな無限インパルス応答(IIR)を適用する。
【0041】
なお、対妨害波機能を有した侵入検知システムの基本動作については,実施形態1と同様である。
【0042】
図8は、アナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)とデジタルフィルタ(5−3)を用いた侵入検知システムである。
【0043】
ここで、デジタルフィルタ(5−3)により、アナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)で除去/低減できなかった妨害波を、更に抑圧することができる。この様子を図8(d)に示す。
【0044】
図8(d)に示すように、受信回路4にアナログフィルタ(4−1)、SAWフィルタ(4−3)、アナログフィルタ(4−5)を設けることに加え、相関器(5−2)とCPU(図4のCPU53)との間にデジタルフィルタ(5−3)を設けることにより、図8(e)に示すように、検知信号付近の妨害波は更に抑圧するため、検知性能に影響を与えない。
【0045】
なお、本実施の形態2では、デジタルフィルタ(5−3)を搭載した構成となっても、妨害波を除去/低減できる侵入検知システムを得ることができる。
【0046】
実施の形態3.
以下、この発明の実施の形態3を、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの更に他の事例の概念図である図9により説明する。
【0047】
前述の実施の形態1では、対妨害波機能部として受信回路にアナログフィルタを設けることにより妨害波を除去/低減した侵入検知システムの構成を述べたが、本実施の形態3では、図9に示すように、図7の侵入検知システム加え、対妨害波機能部として侵入検知部5にデジタルフィルタ(5−3)を搭載し、妨害波を更に除去/低減することを可能とするものである。デジタルフィルタ(5−3)には、群遅延が一定で特異な共振周波数がない有限インパルス応答(FIR)を適用する。
【0048】
なお、妨害波対策機能を有した侵入検知システムの基本動作については,実施形態1と同様である。
【0049】
図9は、アナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)とデジタルフィルタ(5−3)を用いた侵入検知システムである。
【0050】
ここで、デジタルフィルタ(5−3)にてアナログフィルタ(4−1)、SAWフィルタ(4−3)、アナログフィルタ(4−5)で除去/低減できなかった妨害波を、更に抑圧することができる。この様子を図9(d)に示す。
【0051】
図9(d)に示すように、受信回路4にアナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)を設けることに加え、相関器(5−2)とCPU(図4のCPU53)との間にデジタルフィルタ(5−1)を設けることにより、図8(e)に示すように、検知信号付近の妨害波は更に抑圧するため、検知性能に影響を与えない。
【0052】
なお、本実施の形態3では、デジタルフィルタ(5−3)を搭載した構成となっても、妨害波を除去/低減できる侵入検知システムを得ることができる。
【0053】
実施の形態4.
以下、この発明の実施の形態4を、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの更に他の事例の概念図である図10により説明する。
【0054】
前述の実施の形態1では、対妨害波機能部として受信回路にアナログフィルタを設けることにより妨害波を除去/低減した侵入検知システムの構成を述べたが、本実施の形態3では、図10に示すように、図7の侵入検知システム加え、対妨害波機能部として受信回路4にアナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)を、侵入検知部5にデジタルフィルタ(5−3)を搭載し、更に妨害波が検知信号付近であれば、妨害波をフィルタの帯域外にするため、検知信号の周波数を切り替える複数のミキサ(4−4)(4−7)を搭載し、妨害波を更に除去/低減することを可能とするものである。
【0055】
なお、妨害波対策機能を有した侵入検知システムの基本動作については,実施形態1と同様である。
【0056】
図10は、アナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)とデジタルフィルタ(5−3)及び複数のミキサ(4−4)(4−7)を用いた侵入検知システムである。
【0057】
ここで、アナログフィルタ(4−1)(4−3)(4−5)とデジタルフィルタ(5−3)で検知信号付近の妨害波を除去/低減できなかった検知信号の周波数範囲内の妨害波を、複数のミキサ(4−4)(4−7)にて周波数を変更し、前記妨害波を通過帯域外とし抑圧することができる。
【0058】
なお、本実施の形態4では、複数のミキサ(4−4)(4−7)を搭載した構成となっても、妨害波を除去/低減できる侵入検知システムを得ることができる。
【0059】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5を、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの更に他の事例を示す図11により説明する。
【0060】
上記実施の形態1では、受信回路のアナログフィルタによる妨害波を除去/低減した侵入検知システムの構成の事例について述べたが、本実施の形態5では、図11に示すように、漏洩伝送路(2−2)と侵入検知装置(2)の間に外付けフィルタまたは外付け共振器6を接続し,妨害波を除去/低減を可能としたものである。外付けフィルタまたは共振器6には、損失が少ない空洞共振器や誘電体共振器などを適用する。
【0061】
なお、妨害波対策機能を有した侵入検知システムの基本動作については,実施形態1と同様である。
【0062】
本実施の形態5では、外付け共振器6を用いて、デジタルフィルタ(5−3)が搭載されていない侵入検知装置1で妨害波を抑圧することができるようにするものである。
【0063】
なお、上記実施の形態5では、外付けフィルタや共振器6を搭載した構成となっても、妨害波を除去/低減できる侵入検知システムを得ることができる。
【0064】
実施の形態1ないし5における技術的特徴点は前述のように次の特徴点1ないし18等である。
【0065】
特徴点1は、
侵入検知装置およびこの侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路とからなる漏洩伝送路対を備え、前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の有無および侵入地点の検知を行う侵入検知システムであって、前記受信側漏洩伝送路に侵入する妨害波を除去或いは低減させる対妨害波機能部が、前記侵入検知装置の、前記侵入検知装置が前記侵入の有無および侵入地点の侵入検知判定をする前に前記妨害波が当該妨害波機能部により除去或いは低減させられる位置に設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0066】
特徴点2は、
前記特徴点1に記載の侵入検知システムにおいて、前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力される侵入検知電波であるアナログの受信信号が前記侵入検知装置でデジタル信号に変換され、このデジタル信号に基づいて前記侵入検知判定が行われ、前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号および前記でデジタル信号の少なくとも一方に対する対妨害波フィルタであることを特徴とする侵入検知システムである。
【0067】
特徴点3は、
前記特徴点2に記載の侵入検知システムにおいて、前記アナログの受信信号に対する対妨害波フィルタとしてフィルタ特性の異なる複数の対妨害波フィルタが設けられ、これら複数の対妨害波フィルタにより周波数の異なる複数の妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システムである。
【0068】
特徴点4は、
前記特徴点3に記載の侵入検知システムにおいて、フィルタ特性の異なる複数の対妨害波フィルタの一つとしてSAWフィルタが設けられ、このSAWフィルタにより前記アナログの受信信号の周波数より高周波側の妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システムである。
【0069】
特徴点5は、
前記特徴点1に記載の侵入検知システムにおいて、前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力されるアナログの受信信号が前記侵入検知装置でデジタル信号に変換され、このデジタル信号に基づいて前記侵入検知判定が行われ、前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号に対する少なくとも一つのアナログ対応の対妨害波フィルタおよび前記でデジタル信号に対するデジタル対応の対妨害波フィルタであり、前記デジタル対応の対妨害波フィルタとして無限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0070】
特徴点6は、
前記特徴点1に記載の侵入検知システムにおいて、前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力されるアナログの受信信号が前記侵入検知装置でデジタル信号に変換され、このデジタル信号に基づいて前記侵入検知判定が行われ、前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号に対する少なくとも一つのアナログ対応の対妨害波フィルタおよび前記でデジタル信号に対するデジタル対応の対妨害波フィルタであり、前記デジタル対応の対妨害波フィルタとして有限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0071】
特徴点7は、
前記特徴点1ないし特徴点6の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、前記侵入検知装置受信部の前段に外付けフィルタが設けられ、この外付けフィルタにより前記妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システムである。
【0072】
特徴点8は、
前記特徴点1ないし特徴点6の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、前記侵入検知装置受信部の前段に外付け共振器が設けられ、この外付け共振器により前記妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システムである。
【0073】
特徴点9は、
前記特徴点1ないし特徴点6の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力されるアナログの受信信号の周波数を変更する機能を有していることを特徴とする侵入検知システムである。
【0074】
特徴点10は、
電波が漏洩する送信側漏洩伝送路、該送信側漏洩伝送路に並設された前記送信側漏洩伝送路が漏洩する電波を受信する受信側漏洩伝送路を有する受信側漏洩伝送路対と、前記送信側漏洩伝送路に所定の電気信号を出力する送信回路、前記受信側漏洩伝送路が受信する漏洩電波を受信する受信回路、および該受信回路が受信した漏洩電波の変化から侵入の有無及び侵入地点を検知する侵入検知部を有する侵入検知装置とを備える侵入検知システムであって、前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路が受信する妨害波を除去あるいは低減するために前記受信回路が受信した信号を処理して前記侵入検知部に出力する対妨害波機能部を有することを特徴とする侵入検知システムである。
【0075】
特徴点11は、
前記特徴点10に記載の侵入検知システムにおいて、前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路から前記受信回路が受信するアナログの受信信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器を有し、前記侵入検知部にはデジタル信号が入力され、前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号または前記デジタル信号を処理する対妨害波フィルタを少なくとも1つ有することを特徴とする侵入検知システムである。
【0076】
特徴点12は、
前記特徴点11に記載の侵入検知システムにおいて、前記アナログの受信信号を処理する対妨害波フィルタとしてフィルタ特性が異なる複数の対妨害波フィルタが設けられ、これら複数の対妨害波フィルタにより周波数の異なる複数の妨害波が除去あるいは低減させられることを特徴とする侵入検知システムである。
【0077】
特徴点13は、
前記特徴点12に記載の侵入検知システムにおいて、フィルタ特性が異なる複数の対妨害波フィルタの一つとしてSAWフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0078】
特徴点14は、
前記特徴点11に記載の侵入検知システムにおいて、前記対妨害波機能部が、少なくとも一つの前記アナログの受信信号を処理する対妨害波フィルタ、前記前記デジタル信号を処理する対妨害波フィルタとして、無限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0079】
特徴点15は、
前記特徴点11に記載の侵入検知システムにおいて、前記対妨害波機能部が、少なくとも一つの前記アナログの受信信号を処理する対妨害波フィルタ、前記前記デジタル信号を処理する対妨害波フィルタとして、有限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0080】
特徴点16は、
前記特徴点10ないし特徴点15の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、前記受信側漏洩伝送路と前記侵入検知装置の間に、前記妨害波を除去あるいは低減する外付けフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0081】
特徴点17は、
前記特徴点10ないし特徴点15の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、前記受信側漏洩伝送路と前記侵入検知装置の間に、前記妨害波を除去あるいは低減する外付け共振器が設けられていることを特徴とする侵入検知システムである。
【0082】
特徴点18は、
前記特徴点10ないし特徴点15の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路から入力されるアナログの信号の周波数を変更する機能を有することを特徴とする侵入検知システムである。
【0083】
なお、図1〜図11の各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】この発明の実施の形態1を示す図で、侵入検知システムのシステム構成の事例を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1を示す図で、侵入位置の検知概念の一例を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1を示す図で、送信信号の具体例を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1を示す図で、図1における侵入者検知装置の内部構成の事例を示すブロック図である。
【図5】この発明の実施の形態1を示す図で、検知テーブルの事例を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1を示す図で、動作フローの事例を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1を示す図で、図1及び図4における侵入検知装置に対妨害波機能部としてアナログフィルタを搭載した侵入検知システムの事例の概念図である。
【図8】この発明の実施の形態2を示す図で、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの他の事例の概念図である。
【図9】この発明の実施の形態3を示す図で、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの更に他の事例の概念図である。
【図10】この発明の実施の形態4を示す図で、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの更に他の事例の概念図である。
【図11】この発明の実施の形態1を示す図で、侵入検知装置に対妨害波機能部を搭載した侵入検知システムの更に他の事例を示す図である。
【符号の説明】
【0085】
1 侵入検知装置、
2−1 送信側の漏洩伝送路、
2−2 受信側の漏洩伝送路、
3 送信回路、
4 受信回路、
4−1 アナログフィルタ(対妨害波機能部)、
4−2 アンプ、
4−3 アナログフィルタ(SAWフィルタ)(対妨害波機能部)、
4−4 ミキサ、
4−5 アナログフィルタ(対妨害波機能部)、
4−6 アンプ、
4−7 ミキサ、
5 侵入検知部、
5−1 ミキサ、
5−2 相関器、
5−3 デジタルフィルタ(対妨害波機能部)、
6 外付けフィルタまたは外付け共振器。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
侵入検知装置およびこの侵入検知装置に接続され該侵入検知装置からの出力に基づき漏洩電波を出力する送信側漏洩伝送路とこの送信側漏洩伝送路から出力された漏洩電波を受信する受信側漏洩伝送路とからなる漏洩伝送路対を備え、
前記侵入検知装置が前記受信側漏洩伝送路で受信された漏洩電波の変化を検出することにより侵入の有無および侵入地点の検知を行う侵入検知システムであって、
前記受信側漏洩伝送路に侵入する妨害波を除去或いは低減させる対妨害波機能部が、前記侵入検知装置の、前記侵入検知装置が前記侵入の有無および侵入地点の侵入検知判定をする前に前記妨害波が当該妨害波機能部により除去或いは低減させられる位置に設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項2】
請求項1に記載の侵入検知システムにおいて、
前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力される侵入検知電波であるアナログの受信信号が前記侵入検知装置でデジタル信号に変換され、
このデジタル信号に基づいて前記侵入検知判定が行われ、
前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号および前記でデジタル信号の少なくとも一方に対する対妨害波フィルタであることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項3】
請求項2に記載の侵入検知システムにおいて、
前記アナログの受信信号に対する対妨害波フィルタとしてフィルタ特性の異なる複数の対妨害波フィルタが設けられ、これら複数の対妨害波フィルタにより周波数の異なる複数の妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項4】
請求項3に記載の侵入検知システムにおいて、
フィルタ特性の異なる複数の対妨害波フィルタの一つとしてSAWフィルタが設けられ、このSAWフィルタにより前記アナログの受信信号の周波数より高周波側の妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項5】
請求項1に記載の侵入検知システムにおいて、
前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力されるアナログの受信信号が前記侵入検知装置でデジタル信号に変換され、
このデジタル信号に基づいて前記侵入検知判定が行われ、
前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号に対する少なくとも一つのアナログ対応の対妨害波フィルタおよび前記でデジタル信号に対するデジタル対応の対妨害波フィルタであり、
前記デジタル対応の対妨害波フィルタとして無限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項6】
請求項1に記載の侵入検知システムにおいて、
前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力されるアナログの受信信号が前記侵入検知装置でデジタル信号に変換され、
このデジタル信号に基づいて前記侵入検知判定が行われ、
前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号に対する少なくとも一つのアナログ対応の対妨害波フィルタおよび前記でデジタル信号に対するデジタル対応の対妨害波フィルタであり、
前記デジタル対応の対妨害波フィルタとして有限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、
前記侵入検知装置受信部の前段に外付けフィルタが設けられ、この外付けフィルタにより前記妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項8】
請求項1ないし請求項6の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、
前記侵入検知装置受信部の前段に外付け共振器が設けられ、この外付け共振器により前記妨害波が除去或いは低減させられることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項9】
請求項1ないし請求項6の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、
前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路から前記侵入検知装置に入力されるアナログの受信信号の周波数を変更する機能を有していることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項10】
電波が漏洩する送信側漏洩伝送路、該送信側漏洩伝送路に並設された前記送信側漏洩伝送路が漏洩する電波を受信する受信側漏洩伝送路を有する受信側漏洩伝送路対と、
前記送信側漏洩伝送路に所定の電気信号を出力する送信回路、前記受信側漏洩伝送路が受信する漏洩電波を受信する受信回路、および該受信回路が受信した漏洩電波の変化から侵入の有無及び侵入地点を検知する侵入検知部を有する侵入検知装置とを備える侵入検知システムであって、
前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路が受信する妨害波を除去あるいは低減するために前記受信回路が受信した信号を処理して前記侵入検知部に出力する対妨害波機能部を有することを特徴とする侵入検知システム。
【請求項11】
請求項10に記載の侵入検知システムにおいて、
前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路から前記受信回路が受信するアナログの受信信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器を有し、
前記侵入検知部にはデジタル信号が入力され、
前記対妨害波機能部が、前記アナログの受信信号または前記デジタル信号を処理する対妨害波フィルタを少なくとも1つ有することを特徴とする侵入検知システム。
【請求項12】
請求項11に記載の侵入検知システムにおいて、
前記アナログの受信信号を処理する対妨害波フィルタとしてフィルタ特性が異なる複数の対妨害波フィルタが設けられ、これら複数の対妨害波フィルタにより周波数の異なる複数の妨害波が除去あるいは低減させられることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項13】
請求項12に記載の侵入検知システムにおいて、
フィルタ特性が異なる複数の対妨害波フィルタの一つとしてSAWフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項14】
請求項11に記載の侵入検知システムにおいて、
前記対妨害波機能部が、少なくとも一つの前記アナログの受信信号を処理する対妨害波フィルタ、前記前記デジタル信号を処理する対妨害波フィルタとして、無限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項15】
請求項11に記載の侵入検知システムにおいて、
前記対妨害波機能部が、少なくとも一つの前記アナログの受信信号を処理する対妨害波フィルタ、前記前記デジタル信号を処理する対妨害波フィルタとして、有限インパルス応答のデジタルフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項16】
請求項10ないし請求項15の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、
前記受信側漏洩伝送路と前記侵入検知装置の間に、前記妨害波を除去あるいは低減する外付けフィルタが設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項17】
請求項10ないし請求項15の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、
前記受信側漏洩伝送路と前記侵入検知装置の間に、前記妨害波を除去あるいは低減する外付け共振器が設けられていることを特徴とする侵入検知システム。
【請求項18】
請求項10ないし請求項15の何れか一に記載の侵入検知システムにおいて、
前記侵入検知装置が、前記受信側漏洩伝送路から入力されるアナログの信号の周波数を変更する機能を有することを特徴とする侵入検知システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−146282(P2009−146282A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324777(P2007−324777)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】