説明

便座用除菌洗浄剤組成物およびこれを含有する除菌洗浄材、ならびにこれらを用いた除菌洗浄方法

【課題】ウイルスおよび細菌の双方に効果を発現する便座用除菌洗浄剤組成物およびこれを含有する除菌洗浄材、ならびにこれらを用いた除菌洗浄方法の提供。
【解決手段】下記の(A)〜(C)成分を、組成物全体に対し下記の割合で含有するとともに、(D)成分として水を含有し、且つ組成物の原液のpHが、25℃で8〜12の範囲に設定されている便座用除菌洗浄剤組成物。(A)低級アルコール35〜75質量%(B)(b1)有機酸およびそのアルカリ金属塩、および/または(b2)無機酸およびそのアルカリ金属塩0.05〜10質量%(C)モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一種の非イオン界面活性剤0.05〜5質量%。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウイルスおよび細菌の双方に効果を発現する便座用除菌洗浄剤組成物およびこれを含有する除菌洗浄材、ならびにこれらを用いた除菌洗浄方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ノロウイルスによる食中毒の増加が問題になっている。平成18年度は発生件数、患者数共にノロウイルスによる食中毒の発生率が最も高く、その発生件数は約500件であり、その患者数は約27600人と非常に多く、その感染力の強さに起因して大規模な食中毒の発生につながっている。また、ノロウイルスによる食中毒の原因は、カキなどの2枚貝を食することにあるといわれていたが、最近では、食品、糞便や嘔吐物に含まれるノロウイルスが、人から人へ感染すること、さらに、汚染された食品や水を介して清浄な表面に接触することなどにより広がってしまうといった二次汚染が主原因であることがわかってきた。
【0003】
ノロウイルスに感染すると、糞便や嘔吐物にはかなりの量のノロウイルスが存在することになる。トイレで嘔吐したり、下痢の糞便を排出した際には、その多くは浄化槽等へと流れていくが、その一部は多量のノロウイルスとともに便器や便座に付着することになる。また、ノロウイルスは小さいので、トイレットペーパーをすり抜けて手指にも大量に付着することになり、ノロウイルスの付着した手でトイレのドアノブや洗面化粧台の水道の蛇口等を握ることになり、ノロウイルスによる汚染の範囲は拡大することになる。これらを防ぐためには、トイレ使用後の手洗いの徹底はもとより、トイレの便座やドアノブ等に付着したウイルスの除去を行うことが二次感染を防ぐ上で重要となる。
【0004】
ところで、「ノロウイルス」とは、以前はノーウォークウイルスや小型球形ウイルスと呼ばれていたが、国際ウイルス学会でカリシウイルス科のノロウイルス属と決定された。つまり、ノロウイルスは、RNAのみを持ったRNA型ウイルスで、RNAの周りをカプシドと呼ばれるたんぱく質の殻で覆われており、エンベロープと呼ばれる糖と脂質からなる膜を持っていない。
【0005】
一般的にエンベロープを持っているウイルスは、薬剤により簡単にエンベロープが破壊され、宿主細胞のレセプターと結合できなくなるので不活化できる。しかし、ノロウイルスはこのエンベロープを持っていないために、薬剤に対しての抵抗性を有している。
【0006】
ノロウイルスの不活化の方法としては、次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いる方法や、熱湯消毒による方法が知られている(非特許文献1を参照)。しかし、熱湯消毒では、85℃以上の温度を保持することが望ましいが、被消毒物に熱湯をかけると、被消毒物との接触によって温度が低下してしまい、所望の温度を保持することが困難であることや、被消毒物の材質への影響、作業時におけるやけどの危険性等から作業性に乏しいものとなる。
【0007】
また、次亜塩素酸ナトリウム溶液による消毒方法では、被消毒物が金属硬表面やプラスチック硬表面である場合には、さび、劣化および腐蝕等が生じることがある。さらに被消毒物によっては、次亜塩素酸ナトリウムの漂白作用・効果により脱色されてしまうといった問題がある。また、トイレ内等に次亜塩素酸ナトリウムの臭いが蔓延してしまうといった問題や、万が一、誤ってトイレ用酸性洗剤等と併用して用いてしまった場合には、毒性の高い塩素ガスが発生し、最悪の場合は死に至るという恐れもある。
【0008】
そこで、通常、トイレの便座等の除菌洗浄には、アルコールを主成分とする除菌洗浄剤が用いられている。
【0009】
アルコールは、ノロウイルスの代替ウイルスであるネコカリシウイルスF9株に対しての不活化効果に乏しいことが知られている(非特許文献2および3を参照)。なお、ノロウイルスは培養細胞や動物実験への感染が成功していないために、アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)のノロウイルス試験法では、ネコカリシウイルスF9株が代替ウイルスとして用いられているのが現状であり、抗ウイルス試験や実験等の場合には、日本国内外でノロウイルスの代替ウイルスとしてネコカリシウイルスが用いられている。
【0010】
特開平9−202900号公報には、(A)非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤の中から選ばれる1種又は2種以上の界面活性剤0.01重量%〜5.0重量%、(B)20℃における蒸気圧が2mmHg以上の1価アルコール、多価アルコール及びその誘導体の中から選ばれる1種又は2種以上の溶剤、10〜50重量%、(C)リン酸、炭酸、ホウ酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、グルタル酸、安息香酸、酢酸からなる酸及びそれらの塩の中から選ばれる1種又は2種以上の化合物0.0002〜2.0重量%、及び(D)水残部を含有し、硬表面に吹きかけて、トイレットペーパー等の紙により手軽にふきとることによって、汚れの除去ができ、硬表面に使用後の残存感や光沢を残すことなく洗浄面自体が本来有している色彩を鮮やかに回復させる液体洗浄剤組成物が開示されている(特許文献1を参照)。
【0011】
また、特開平10−1697号公報には、(A)エチレンオキサイド平均付加モル数1〜50のポリオキシエチレンC8〜20アルキルエ−テル硫酸、C8〜20アルキル硫酸エステル等のアニオン界面活性剤(A1)と、特定の両性界面活性剤(A2)を、A1/A2の重量比で99/1〜25/75の割合で含有させてなる界面活性剤混合物0.01〜20(重量)%、及び(B)1〜3価C1〜5アルコール、そのアルキルエーテル化合物等の水溶性溶剤0.1〜20%、場合により、さらに(C)シュウ酸、エチレンジアミン四酢酸等のキレート剤0.1〜10%、を含有し、高い洗浄力と便の付着を防止する防汚性を有し、かつ便器周りの洗浄時に便座等に使用されている樹脂を損傷する事のないトイレ用洗浄剤組成物が開示されている(特許文献2を参照)。
【0012】
特開平11−1700号公報には、低分子量で脱アセチル化度が80%以上のキトサン0.01〜1重量%、第4級アンモニウム塩0.01〜0.5重量%、及びアルコール系溶媒を局方精製水に対して0.5〜2容量部を含有して座席クリーナー用薬剤組成物と、この組成物を紙、ガーゼ、脱脂綿、不織布等の担体に対し、担体乾燥重量の5倍以下の量を含浸させて、ポリ袋または缶などの容器に収めて便座クリーナー用ウエットティッシュとして用いる方法やアルコール等の有機溶媒と共に噴霧容器に収容して、便座表面に直接噴霧したり、ティッシュペーパー等に噴霧して清拭したりする便座クリーナー用殺菌スプレーとして用いる方法が開示されている(特許文献3を参照)。
【0013】
特開平11−61199号公報には、(A)ポリオキシアルキレン鎖を有しない、糖脂肪酸エステル等の非イオン界面活性剤及び、アルキルベタイン型等の両性界面活性剤の中から選ばれる1種または2種以上の界面活性剤の好ましくは0.1〜2.0(重量)%、(B)20°Cにおける蒸気圧が2mmHg以上の、エチルアルコール等の1価アルコール、エチレングリコール等の多価アルコールから選ばれる1種または2種以上の溶剤の好ましくは20.0%以上、(C)リン酸等の酸及びそれらの塩の中から選ばれる1種または2種以上の化合物の好ましくは0.0001〜5.0%、及び(D)塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤の好ましくは0.001〜5.0%を含有し、住宅内の器具、機器類の汚れの除去性、細菌の繁殖を抑制及び保存安定性を有する液体洗浄剤組成物が開示されている(特許文献4を参照)。
【0014】
特開平11−209202号公報には、除菌成分としてエタノール、増粘剤としてカルボキシビニルポリマー、中和剤としてトリエタノールアミン、そのほかに保湿性と消炎のためにカミツレ抽出液を配合し、イオン交換水に溶解してなる便座用粘稠性除菌剤組成物が開示されている(特許文献5を参照)。
【0015】
特開2007−45732号公報には、ポリヘキサメチレンビグアナイド系化合物を0.05〜0.5重量%、アルコールを40〜80重量%、更に塩化ベンザルコニウム、塩化セチルビリジニウム、フエノキシエタノール、グルコン酸クロロヘキシジン、ラウリル硫酸塩等の他の抗菌成分を含有し、且つpHが9〜12の範囲にある消毒液および消毒用物品が開示されている(特許文献6を参照)。
【0016】
特開2007−320924号公報には、グレープフルーツ種子抽出液を水に溶かし、フイチン酸を加えた上で、醸造用アルコールを加えてなり、且つ、pHが5.8乃至6.4の範囲に調整されたノロウイルスの不活化効果を有する除菌液及びその製造方法が開示されている(特許文献7を参照)。
【0017】
【非特許文献1】「ノロウイルス食中毒対策について(提言)」薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部(平成19年10月12日)
【非特許文献2】「Inactivation of Caliciviruses」、American Society for Microbiology、Vol.70、No.8、4538−4543(2004)
【非特許文献3】「Inactivation of feline calicivirus, a Norwalk virus surrogate」、J.Hosp.Infect、41,51−57(1999)
【特許文献1】特開平9−202900号公報
【特許文献2】特開平10−1697号公報
【特許文献3】特開平11−1700号公報
【特許文献4】特開平11−61199号公報
【特許文献5】特開平11−209202号公報
【特許文献6】特開2007−45732号公報
【特許文献7】特開2007−320924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、これらの文献に記載された技術内容や組成物は、それぞれが特定の性能を満たすに過ぎず、総合的に満足のいくものが得られていないのが実情である。
【0019】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、ウイルスおよび細菌の双方に効果を発現する便座用除菌洗浄剤組成物およびこれを含有する除菌洗浄材、ならびにこれらを用いた除菌洗浄方法の提供を目的とする。なかでも、組成物の安全性、毒性等の点から、食品添加物で構成される便座用除菌洗浄剤組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記の目的を達成するため、本発明は、下記の(A)〜(C)成分を、組成物全体に対し下記の割合で含有するとともに、(D)成分として水を含有し、且つ組成物の原液のpH(JIS Z−8802:1984「pH測定方法」)が、25℃で8〜12の範囲に設定されている便座用除菌洗浄剤組成物を第1の要旨とする。
(A)低級アルコール35〜75質量%
(B)(b1)有機酸およびそのアルカリ金属塩、および/または(b2)無機酸およびそのアルカリ金属塩0.05〜10質量%
(C)モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一種の非イオン界面活性剤0.05〜5質量%。
【0021】
このうち、上記(A)成分がエチルアルコールである上記便座用除菌洗浄剤組成物を第2の要旨とする。
【0022】
また、上記(B)成分のうちの(b1)成分が、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸およびこれらのアルカリ金属塩から選ばれる少なくとも一種である上記便座用除菌洗浄剤組成物を第3の要旨とし、さらに、上記(B)成分のうちの(b2)成分が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムから選ばれる少なくとも一種である上記便座用除菌洗浄剤組成物を第4の要旨とする。
【0023】
なかでも、上記(A)〜(C)成分のいずれもが、食品添加物から選択されるものである上記便座用除菌洗浄剤組成物を第5の要旨とする。
【0024】
そして、上記要旨1〜5のいずれか一項の便座用除菌洗浄剤組成物を、不織布に含浸させてなる除菌洗浄材を第6の要旨とする。また、当該除菌洗浄材を用いて除菌洗浄するものである除菌洗浄方法を第7の要旨とする。
【0025】
また、上記要旨1〜5のいずれか一項の便座用除菌洗浄剤組成物を、被除菌洗浄物の表面に噴霧させてなる除菌洗浄方法を第8の要旨とする。
【発明の効果】
【0026】
すなわち、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物は、ウイルスおよび細菌の双方に効果を発現する便座用除菌洗浄剤組成物およびこれを含有する除菌洗浄材、ならびにこれらを用いた除菌洗浄方法を提供することができる。なかでも、組成物の安全性、毒性等の点から、食品添加物で構成される便座用除菌洗浄剤組成物を提供することができる。
【0027】
更に詳しくは、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物は、特に、トイレの便座、便器、ドアノブ等の硬表面の除菌洗浄に好適であり、これら便座用除菌洗浄剤組成物はスプレー等に内填され、トイレの便房、洗面化粧台等に配置されて使用される。例えば、使用時毎に、約6〜12ml/mの割合でトイレの便座、便器、ドアノブ等に直接噴霧し、放置乾燥あるいはトイレットペーパー等で適宜拭き取ることによりトイレの便座、便器、ドアノブ等の硬表面のに対して、除菌洗浄を行うことができる。また、便座用除菌洗浄剤組成物をスプレーしたトイレットペーパーにより、トイレの便座を拭き取ることで除菌洗浄をおこなうことができる。
【0028】
このほか、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物を不織布に含浸させた除菌洗浄材は、トイレの便座、便器、ドアノブ等の硬表面に対して、拭き取り作業による除菌洗浄をおこなうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
つぎに、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0030】
本発明の便座用除菌洗浄剤組成物は、(A)低級アルコールと、(B)(b1)有機酸およびそのアルカリ金属塩、および/または(b2)無機酸およびそのアルカリ金属塩と、(C)モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一種の非イオン界面活性剤と、(D)水とを用いて得られる。
【0031】
本発明の便座用除菌洗浄剤組成物に用いられる(A)成分の低級アルコールとしては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、変性アルコール等が挙げられる。このうち、変性アルコールとしては、例えば、ゲラニオール,八アセチル化ショ糖,フェニルエチルアルコール,ブルシン,リナノール,ジエチルフタレート,リナリールアセテート,ベンジルアセテート,10質量%安息香酸デナトニウムアルコール溶液,フレーバーH−No.11やH−13等の変性剤により変性された各種変性エチルアルコール等が挙げられる。これらは単独で用いても、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、市販品であれば、アルコール濃度が60〜100質量%のものが好ましく用いられる。特に、安全性、毒性の点から、エチルアルコールが好適に用いられる。
【0032】
上記(A)成分の低級アルコールは、便座用除菌洗浄剤組成物中に、35〜75質量%、好ましくは、皮膚刺激、貯蔵安定性の観点から、45〜70質量%の範囲に設定することが好ましい。35質量%未満では、細菌に対する除菌力に乏しく、特にウイルスの不活化効果に乏しい。75質量%を超えて配合した場合には、他の配合成分とのバランスから、沈殿、析出または分離し、貯蔵安定性が得らないことに起因して、ウイルスの不活化力に欠けることにつながるだけでなく、洗浄力の低下も起こしやすくなり好ましくない。
【0033】
本発明の便座用除菌洗浄剤組成物に用いられる(B)成分は、(b1)有機酸およびそのアルカリ金属塩、および/または(b2)無機酸およびそのアルカリ金属塩である。
【0034】
上記(b1)成分である有機酸およびそのアルカリ金属塩としては、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸およびこれらのアルカリ金属塩から選ばれる少なくとも一種であって、アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられる。さらに詳しくは、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、リンゴ酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等が挙げられる。これらは単独で用いても、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、殺菌、消毒の効果の点、入手の容易さの点から、特にクエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウムが好ましい。
【0035】
また、(b2)成分である無機酸およびそのアルカリ金属塩としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、セスキ炭酸ナトリウム、セスキ炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。これらは単独で用いても、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムが好ましく、特に皮膚刺激を緩和させる点から、重炭酸ナトリウムが好ましい。
【0036】
上記(B)成分の(b1)有機酸およびそのアルカリ金属塩、および/または(b2)無機酸およびそのアルカリ金属塩は、便座用除菌洗浄剤組成物中に、0.05〜10質量%、好ましくは、細菌に対する除菌力、洗浄効果および貯蔵安定性の観点から、0.5〜2質量%の範囲に設定することが好ましい。0.05質量%未満では、ウイルスに対する不活化力に欠けるばかりでなく、洗浄力の乏しいものとなる。また、10質量%を超えて配合した場合には、他の配合成分とのバランスから貯蔵安定性に欠け、沈殿、析出または分離するなどして好ましくない。
【0037】
本発明に用いられる(C)成分としては、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一種の非イオン界面活性剤が挙げられる。詳しくは、モノグリセリンカプリル酸モノエステル,モノグリセリンカプリル酸ジエステル,モノグリセリンカプリン酸モノエステル,モノグリセリンカプリン酸ジエステル,モノグリセリンラウリン酸モノエステル,モノグリセリンラウリン酸ジエステル,モノグリセリンミリスチン酸モノエステル,モノグリセリンミリスチン酸ジエステル等のモノグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリンカプリル酸モノエステル,ジグリセリンカプリル酸ジエステル,ジグリセリンカプリン酸モノエステル,ジグリセリンカプリン酸ジエステル,ジグリセリンラウリン酸モノエステル,ジグリセリンラウリン酸ジエステル,ジグリセリンミリスチン酸モノエステル,ジグリセリンミリスチン酸ジエステル,トリグリセリンカプリル酸モノエステル,トリグリセリンカプリル酸ジエステル,トリグリセリンカプリン酸モノエステル,トリグリセリンカプリン酸ジエステル,トリグリセリンラウリン酸モノエステル,トリグリセリンラウリン酸ジエステル,ペンタグリセリンカプリル酸モノエステル,ペンタグリセリンカプリル酸ジエステル,ペンタグリセリンカプリン酸モノエステル,ペンタグリセリンカプリン酸ジエステル,ペンタグリセリンラウリン酸モノエステル,ペンタグリセリンラウリン酸ジエステル,ペンタグリセリンミリスチン酸モノエステル,ペンタグリセリンミリスチン酸ジエステル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタンカプリル酸モノエステル,ソルビタンカプリル酸ジエステル,ソルビタンカプロン酸モノエステル,ソルビタンカプロン酸ジエステル,ソルビタンカプリン酸モノエステル,ソルビタンカプリン酸ジエステル,ソルビタンラウリン酸モノエステル,ソルビタンラウリン酸ジエステル,ソルビタンミリスチン酸モノエステル,ソルビタンミリスチン酸ジエステル等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(10Eo)モノラウリン酸エステル,ポリエチレングリコール(10〜55Eo)モノステアリン酸エステル等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖ラウリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。これらは単独で用いても、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、モノグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレン脂肪酸エステルが好ましく、特に殺菌・消毒効果の点からは、モノグリセリンカプリン酸エステル,モノグリセリンラウリン酸エステル等のモノグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
【0038】
上記(C)成分の非イオン界面活性剤は、便座用除菌洗浄剤組成物中に、0.05〜5質量%、好ましくは、洗浄力の観点から、0.1〜3質量%の範囲に設定することが好ましく、なかでも、洗浄力、他の配合成分とのバランスによる被除菌洗浄物へのヌルつきの観点から、0.1〜1質量%の範囲とすることが特に好ましい。0.05質量%未満では、洗浄力に欠け、5質量%を超えて配合した場合には、被除菌洗浄物にヌルつき、べたつきが生じて好ましくない。
【0039】
本発明の便座用除菌洗浄剤組成物に用いられる(D)成分の水としては、水道水、軟水、イオン交換水、純水、精製水等があげられるが、組成物の貯蔵安定性の点から、軟水、イオン交換水、純水、精製水等の使用が好ましい。
【0040】
上記(D)成分の水は、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物中において、他の配合成分との総和が100質量%になるのに必要な量として残質量%配合される。
【0041】
また、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物においては、必要に応じて他の添加剤、例えば、皮膚刺激緩和剤、水溶性溶剤、染料、香料、防腐剤、金属腐食抑制剤、ホップ抽出物,ポリリジン等の殺菌剤、他の界面活性剤を本発明の効果を損わない範囲で、適宜、配合することができる。なお、皮膚刺激緩和剤としては、保湿効果のある抽出液等が挙げられ、例えば、アロエ抽出液、ヘチマ抽出液、シソ抽出液、セージ抽出液、グリセリン、ソルビトール等が挙げられる。
【0042】
本発明の便座用除菌洗浄剤組成物の製造は、各成分が液体である場合には混合攪拌する方法によりおこなうことができる。このとき、固形成分を含む場合には水等に溶解後、他の液体成分を添加し混合攪拌することといった一般的手法を取ることができる。なお、各成分の添加順序、溶解順序、必要に応じて行われる加温/冷却等の製造手順については、特段の制限を受けるものではない。
【0043】
そして、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物の原液のpH(JISZ−8802:1984「pH測定方法」) は、25℃で、8〜12の範囲であることが好ましく、特に、作業時における取り扱い性、すすぎ性等の点から、8〜11の範囲であることが好ましい。
【0044】
また、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物が食品添加物のみで構成されるとき、特に、皮膚が直接触れるトイレの便座等において、水拭き等による拭き取り(すすぎ作業)を行うことなく用いることができるため、組成物の安全性や毒性はもとより、簡便な作業性を提供できるため特に好ましい。
【0045】
本発明の便座用除菌洗浄剤組成物を用い、ウイルスや細菌の付着した被除菌洗浄物を除菌洗浄することができる。このとき、除菌洗浄方法は以下の方法により行うことができる。
【0046】
(1)本発明の便座用除菌洗浄剤組成物は不織布に含浸させて除菌洗浄材とすることができ、これを殺菌消毒を行う被殺菌消毒物に対してふき取り作業を行うことにより、除菌洗浄することができる。被除菌洗浄物としては、例えば、トイレの便座、便器、ドアノブ等の硬表面を有するもの等があげられる。また、本発明の除菌洗浄材は、除菌洗浄のためのウエットティッシュ等としても使用可能である。
【0047】
また、本発明の除菌洗浄材を構成する不織布の原材料としては、木綿のようなセルロース系材料、羊毛または絹のようなタンパク質系材料、レーヨン、ポリエステル、アクリル等の化学重合系材料等があげられる。なかでも、セルロース系材料、化学重合系材料が好ましい。
【0048】
(2)本発明の便座用除菌洗浄剤組成物は、上記のほか、適宜の方法により使用することができ、例えばスプレー等により被殺菌物の表面に噴霧し、所定時間後、概ね1〜5分間程度放置し、適宜、水ですすいだ後に、乾燥させる。
具体的には、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物の原液を内填した専用のディスペンサーを、トイレの便房、洗面化粧台等に配置されて使用される。そして、使用時毎に、約6〜12ml/mの割合でトイレの便座、便器、ドアノブ等に直接噴霧し、放置乾燥あるいはトイレットペーパー等で、適宜、拭き取ることによりトイレの便座、便器、ドアノブ等の硬表面に対して、除菌洗浄を行うことができる。
また、便座用除菌洗浄剤組成物をスプレーしたトイレットペーパーにより、トイレの便座を拭き取ることで除菌洗浄をおこなうこともできる。
【0049】
そして、本発明の便座用除菌洗浄剤組成物は、プラスチック容器、ポンプ付き容器、パウチ、チューブ等に充填されて提供される。また、1回毎に使用される相当量で、個包装し、携帯性をもたせて提供することもできる。
【実施例】
【0050】
つぎに、本発明の実施例および比較例を説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0051】
後記の表1〜表8に示す組成により、実施例1〜18および比較例1〜18の便座用除菌洗浄剤組成物(以下、供試薬剤ともいう。)を調製した。そして、得られた各種供試薬剤毎について、ウイルスに対する不活化力、細菌に対する除菌力、pH、貯蔵安定性、洗浄力、材質への影響性の試験項目について、以下の試験方法と判定基準により評価し、その結果を後記の表1〜表8に併せて示した。
【0052】
(1)ウイルスに対する不活化力
〔試験方法〕
各種供試薬剤の原液270μLとネコカリシウイルスF9株(FCV)30μLを60秒間接触させた後、α−Minimum Essential Medium(α−MEM)(和光純薬社製)で10倍に希釈し、更に段階的に10倍希釈を行った。あらかじめ96穴マイクロプレートに培養しておいた猫腎臓細胞(CRFK)に、50μLのα−MEMを加え、そこに先に段階希釈した液を加える。37℃、5%CO存在下で4日間培養し、細胞変性有無を確認した。
供試薬剤の代わりに超純水を用いたものをブランクとし、これらの差から各種供試薬剤によるFCVのLogReductionを算出し、以下の判定基準で評価した。
〔判定基準〕
◎:LogReductionが4以上
○:LogReductionが3以上、4未満
×:LogReductionが3未満
なお、◎と○を実用性のあるものと判断した。
【0053】
(2)細菌に対する除菌力
〔試験方法〕
Association of Official Agricultural Chemists(AOAC)のサニタイザー試験法に準じて行なった。詳しくは、各種供試薬剤の原液9.9mlに、Nutrient Broth(NB)培地(MERCK社製)に10〜10個の菌数になるよう調整した菌液を0.1ml加える。30秒接触させた後、その1mlを不活化剤入りリン酸緩衝液9mlに加え、その後すぐに段階希釈を行う。Plate Count Agar(PCA)培地(MERCK社製)で混釈し、37℃で48時間培養後に生存菌数を測定した。接種菌数と生存菌数の対数差からLogReductionを算出し、以下の判定基準で評価した。
なお、供試菌としては、大腸菌(Escherichia coli IFO−12734)と黄色ブドウ球菌(Staphylococus aureus IFO−12732)を用いた。
〔判定基準〕
○:LogReductionが5以上
×:LogReductionが5未満
【0054】
(3)pH
pHメーター(型式:pH METER F−12、堀場製作所社製)を用いて、JIS Z−8802:1984「pH測定方法」にしたがって、各種供試薬剤の原液のpHを測定し、以下の判定基準で評価した。
〔判定基準〕
○:pHが8以上、12以下
×:pHが8未満或いは12を超える
【0055】
(4)貯蔵安定性
〔試験方法〕
各種供試薬剤の原液80mLを、100mL容量の透明プラスチック瓶に入れ、恒温槽(形式:冷凍冷蔵庫HRF、ホシザキ社製)により、5℃の雰囲気下に2週間保管後、その外観を目視により観察し、以下の判定基準で評価した。
〔判定基準〕
○:沈殿、析出、分離が生じない
×:沈殿、析出、分離のいずれかが多く生じる。
【0056】
(5)洗浄力
〔試験方法〕
ポリプロピレン製のプラスチック板(縦7.6cm×横2.6cm)に、Synthetic Sebum10g、クロロホルム90gを調整して作成した人工皮脂汚れ0.05gを付着させ、室温にて1時間乾燥させたものを試験片とした。
この試験片の表面を、各種供試薬剤の原液を染み込ませたキムワイプ(登録商標)で拭き取ったときの汚れの除去度合いを、目視にて以下の判定基準で評価した。
〔判定基準〕
○:きれいに落ちた
△:僅かに汚れが残るが、ほぼ落ちた。
×:ほとんど汚れが落ちない
なお、○と△を実用性のあるものと評価した。
【0057】
(6)材質への影響性
〔試験方法〕
ABS製樹脂板を、幅1cm×長さ14cmに切断したものを試験片とした。この試験片が弓なりになるように設置する。そして、試験片全体に対して、各種供試薬剤の原液を染み込ませたキムワイプ(登録商標)をのせ、50℃のインキュベーターに1分間配置してから取りだすといった一連の操作を、各種供試薬剤の原液を染み込ませたキムワイプ(登録商標)を交換しながら20回繰り返す。その後、水拭きし、30分間の放置乾燥後に、試験片の状態を目視で観察して、以下の判定基準で評価した。
〔判定基準〕
○:ほとんど影響が見られない
△:ひび割れがわずかに表面に生じている
×:ひび割れが顕著に生じている
××:試験片が割れている
なお、○と△を実用性のあるものと評価した。
【0058】
後記の表1〜表8に示す便座用除菌洗浄剤組成物における各成分の配合量は、有り姿で示した。また、各成分の有効成分量(質量%。以下、%と略す)について以下の通り示した。
【0059】
〔(A)成分〕
・エチルアルコール
製品名:「特定アルコール95度1級発酵」、日本アルコール販売株式会社製、有効成分量95%
・イソプロピルアルコール
製品名:「イソプロピルアルコール」、関東化学社製(試薬1級)、有効成分量95%
【0060】
〔(B)成分のうちの(b1)成分〕
・クエン酸
製品名:「クエン酸(結晶)」、磐田化学社製、有効成分量100%
・クエン酸三ナトリウム
製品名:「クエン酸三ナトリウム」、磐田化学社製、有効成分量100%
・クエン酸三カリウム
製品名:「クエン酸三カリウム」、磐田化学社製、有効成分量100%
・リンゴ酸ナトリウム
製品名:「リンゴ酸ソルト 120」、扶桑化学工業社製、有効成分量80%
・乳酸ナトリウム
製品名:「乳酸ナトリウム 60%」、扶桑化学工業社製、有効成分量60%
・グルコン酸ナトリウム
製品名:「ヘクシャスA」、扶桑化学工業社製、有効成分量100%
・酒石酸ナトリウム
製品名:「L−酒石酸ナトリウム」、扶桑化学工業社製、有効成分量100%
・エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム(比較例用)
製品名:「TrilonB powder」、BASF社製、有効成分量100%
【0061】
〔(B)成分のうちの(b2)成分〕
・重炭酸ナトリウム
製品名:「重曹(食品添加物)」、株式会社トクヤマ社製、有効成分量100%
・炭酸ナトリウム
製品名:「ソーダ灰(デンス)」、株式会社トクヤマ社製、有効成分量100%
・メタ珪酸ナトリウム(比較例用)
製品名:「メタ珪酸ナトリウム・9水塩」、ADEKA社製、有効成分量100%
【0062】
〔(C)成分〕
・モノグリセリン脂肪酸エステル
製品名:「サンソフト No700P2」、太陽化学社製、有効成分量100%
・ポリグリセリン脂肪酸エステル
製品名:「サンソフト M−12J」、太陽化学社製、有効成分量100%
・ソルビタン脂肪酸エステル
製品名:「サンソフト No.81S」、太陽化学社製、有効成分量100%
・ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
製品名:「レオドール TW−L120」、花王社製、有効成分量100%
・ショ糖脂肪酸エステル
製品名:「リョートーシュガーエステル O−1570」、三菱化学フーズ社製、有効成分100%
【0063】
〔任意成分〕
・ポリリジン
ε−ポリリジン
製品名:「ポリリジン 25%水溶液」、チッソ社製、有効成分量25%
・STPP
:トリポリリン酸ナトリウム
製品名:「ワンデットB」、日本化学社製、有効成分量100%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル
:炭素数12〜15高級アルコールのエチレンオキサイド9モル付加物
製品名:「サンノニック SS90」、三洋化成工業社製、有効成分量100%
【0064】
〔その他の成分〕
・水酸化ナトリウム
製品名:「トーソーパールカセイソーダ(食品添加物)」、東ソー株式会社製、有効成分量99%
・DDAC
ジデシルジメチルアンモニウムクロライド
製品名:「Arquard 210−80E」、ライオンアクゾ社製、有効成分量80%
【0065】
【表1】

【0066】
【表2】

【0067】
【表3】

【0068】
【表4】

【0069】
【表5】

【0070】
【表6】

【0071】
【表7】

【0072】
【表8】


【0073】
上記実施例1〜18から、各種便座用除菌洗浄剤組成物において、ウイルスに対する不活化力、細菌に対する殺菌力、pH、貯蔵安定性、洗浄力、材質への影響性のすべての試験項目において良好な結果が得られていることがわかる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の(A)〜(C)成分を、組成物全体に対し下記の割合で含有するとともに、(D)成分として水を含有し、且つ組成物の原液のpH(JIS Z−8802:1984「pH測定方法」)が、25℃で8〜12の範囲に設定されていることを特徴とする便座用除菌洗浄剤組成物。
(A)低級アルコール35〜75質量%
(B)(b1)有機酸およびそのアルカリ金属塩、および/または(b2)無機酸およびそのアルカリ金属塩0.05〜10質量%
(C)モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも一種の非イオン界面活性剤0.05〜5質量%。
【請求項2】
上記(A)成分がエチルアルコールであることを特徴とする請求項1記載の便座用除菌洗浄剤組成物。
【請求項3】
上記(B)成分のうちの(b1)成分が、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸およびこれらのアルカリ金属塩から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1または2に記載の便座用除菌洗浄剤組成物。
【請求項4】
上記(B)成分のうちの(b2)成分が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の便座用除菌洗浄剤組成物。
【請求項5】
上記(A)〜(C)成分のいずれもが、食品添加物から選択されるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の便座用除菌洗浄剤組成物。
【請求項6】
上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の便座用除菌洗浄剤組成物を、不織布に含浸させてなることを特徴とする除菌洗浄材。
【請求項7】
請求項6記載の除菌洗浄材を用いて除菌洗浄することを特徴とする除菌洗浄方法。
【請求項8】
上記請求項1〜5のいずれか一項に記載の便座用除菌洗浄剤組成物を、被除菌洗浄物の表面に噴霧させてなることを特徴とする除菌洗浄方法。

【公開番号】特開2009−173768(P2009−173768A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13785(P2008−13785)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(598028648)ジョンソンディバーシー株式会社 (30)
【Fターム(参考)】