説明

保持部材

【課題】 被取付体の取付体に対する取付状態の安定化を図る。
【解決手段】 挿入突部を有する被取付体が取り付けられる取付体又は挿入突部を有する取付体に取り付けられる被取付体に形成された嵌合孔に挿入されると共に弾性変形可能な材料によって形成され、嵌合孔に嵌合される外筒部と、外筒部の内側において外筒部の内周面に離隔して位置され挿入突部が挿入される内筒部と、両端がそれぞれ外筒部の内周面と内筒部の外周面に連続され内筒部の周方向に離隔して位置された複数の連結部とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は保持部材についての技術分野に関する。詳しくは、取付体に対する被取付体の取付時に挿入突部が挿入されたときに挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレを吸収する構造を設けて被取付体の取付体に対する取付状態の安定化を図る技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
被取付体に形成された複数の挿入突部又は嵌合孔と取付体に形成された複数の嵌合孔又は挿入突部をそれぞれ嵌合することにより被取付体が取付体に取り付けられるようにされた構造がある。
【0003】
このような複数の挿入突部と嵌合孔をそれぞれ嵌合することにより被取付体が取付体に取り付けられるようにされた構造は、例えば、テレビジョン受像機、ディスクレコーダー等の記録再生装置、ビデオカメラやスチルカメラ等の撮像装置、パーソナルコンピューター等の情報処理装置等の各種の電子機器を収容又は載置するための電子機器用ラックに設けられている。
【0004】
また、被取付体が取付体に取り付けられるようにされた構造は、例えば、スピーカー装置等の各種の電子機器にも設けられている。
【0005】
例えば、スピーカー装置には、スピーカーユニットを有するスピーカーボックス(取付体)にスピーカーユニットの保護等を行うためのスピーカーグリル(被取付体)が取り付けられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
特許文献1に記載されたスピーカー装置においては、スピーカーグリルに形成された複数の嵌合孔(通孔)にスピーカーボックスに設けられた複数の挿入突部(突起部)がそれぞれ挿通されて嵌合されスピーカーグリルがスピーカーボックスに取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−124968号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、複数の挿入突部と嵌合孔をそれぞれ嵌合することにより被取付体が取付体に取り付けられるようにされた構造にあっては、加工精度によって複数の嵌合孔における各間隔(ピッチ)とそれらの嵌合孔に対応した複数の挿入突部における各間隔(ピッチ)とが異なっていると、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じるおそれがある。
【0009】
また、複数の嵌合孔における各間隔(ピッチ)とそれらの嵌合孔に対応した複数の挿入突部における各間隔(ピッチ)とが同一に形成された場合でも、被取付体の取付体に対する取付後に温度等の外部環境により被取付体や取付体に収縮や膨張が生じ、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じるおそれがある。
【0010】
挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じると、被取付体が取付体に取り付けられた状態において、嵌合された部分に不必要な力が加わり、被取付体や取付体に反り等の変形が生じたり被取付体が取付体に対して浮いてしまい被取付体の取付体に対する取付状態が不安定になることがある。
【0011】
特許文献1に記載されたスピーカー装置にあっても、上記と同様に、挿入突部が嵌合孔に嵌合されて被取付体が取付体に取り付けられる構造を有している。従って、上記した位置ズレが生じた場合には、被取付体であるスピーカーグリルに反り等の変形が生じたりスピーカーグリルが取付体であるスピーカーボックスに対して浮いてしまいスピーカーグリルのスピーカーボックスに対する取付状態が不安定になることがある。
【0012】
そこで、本技術保持部材は、上記した問題点を克服し、被取付体の取付体に対する取付状態の安定化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
第1に、保持部材は、上記した課題を解決するために、挿入突部を有する被取付体が取り付けられる取付体又は挿入突部を有する取付体に取り付けられる被取付体に形成された嵌合孔に挿入されると共に弾性変形可能な材料によって形成され、前記嵌合孔に嵌合される外筒部と、前記外筒部の内側において前記外筒部の内周面に離隔して位置され前記挿入突部が挿入される内筒部と、両端がそれぞれ前記外筒部の内周面と前記内筒部の外周面に連続され前記内筒部の周方向に離隔して位置された複数の連結部とを備えたものである。
【0014】
従って、保持部材にあっては、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じた場合に、保持部材の複数の連結部が弾性変形されて内筒部が外筒部に対して変位されて位置ズレが吸収される。
【0015】
第2に、上記した保持部材においては、前記複数の連結部が前記内筒部の中心軸を中心とした対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられることが望ましい。
【0016】
複数の連結部が内筒部の中心軸を中心とした対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられることにより、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じたときに内筒部の外筒部に対する変位が規制され難い。
【0017】
第3に、上記した保持部材においては、前記連結部が等間隔に位置され、前記連結部の個数が3以上の素数にされることが望ましい。
【0018】
連結部が等間隔に位置され連結部の個数が3以上の素数にされることにより、複数の連結部が内筒部の中心軸を中心とした対称な位置と異なる位置に存在する。
【0019】
第4に、上記した保持部材においては、前記連結部の個数が3個であることが望ましい。
【0020】
連結部の個数が3個であることにより、連結部による内筒部の外筒部に対する安定した連結状態が確保される。
【0021】
第5に、上記した保持部材においては、前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が直線状にされ、前記連結部が前記断面形状において前記内筒部の中心軸を中心とした放射方向と異なる方向に延びるように設けられることが望ましい。
【0022】
連結部は内筒部の軸方向に直交する断面形状が直線状にされ、連結部が断面形状において内筒部の中心軸を中心とした放射方向と異なる方向に延びるように設けられることにより、連結部が変形され易い。
【0023】
第6に、上記した保持部材においては、前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が曲線状にされることが望ましい。
【0024】
連結部は内筒部の軸方向に直交する断面形状が曲線状にされることにより、連結部が変形され易い。
【0025】
第7に、上記した保持部材においては、前記外筒部の外周面に、外方に張り出され前記嵌合孔を形成する周面に弾性変形された状態で接触される抜止突部が設けられることが望ましい。
【0026】
外筒部の外周面に、外方に張り出され嵌合孔を形成する周面に弾性変形された状態で接触される抜止突部が設けられることにより、抜止突部が嵌合孔を形成する周面に密着される。
【0027】
第8に、上記した保持部材においては、前記外筒部の軸方向における一端部に、外方に張り出され前記嵌合孔の外側開口縁に押し付けられるフランジ部が設けられることが望ましい。
【0028】
外筒部の軸方向における一端部に、外方に張り出され嵌合孔の外側開口縁に押し付けられるフランジ部が設けられることにより、保持部材が嵌合孔の軸方向において所定の位置に位置決めされる。
【発明の効果】
【0029】
本技術保持部材は、挿入突部を有する被取付体が取り付けられる取付体又は挿入突部を有する取付体に取り付けられる被取付体に形成された嵌合孔に挿入されると共に弾性変形可能な材料によって形成され、前記嵌合孔に嵌合される外筒部と、前記外筒部の内側において前記外筒部の内周面に離隔して位置され前記挿入突部が挿入される内筒部と、両端がそれぞれ前記外筒部の内周面と前記内筒部の外周面に連続され前記内筒部の周方向に離隔して位置された複数の連結部とを備えている。
【0030】
従って、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じた場合に、保持部材の複数の連結部が弾性変形されて内筒部が外筒部に対して変位されて位置ズレが吸収されるので、被取付体の取付対に対する取付状態の安定化を図ることができる。
【0031】
請求項2に記載した技術にあっては、前記複数の連結部が前記内筒部の中心軸を中心とした対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられている。
【0032】
従って、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じたときに内筒部の外筒部に対する変位が規制され難いので、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが確実に吸収され、被取付体の取付体に対する安定した取付状態を確保することができる。
【0033】
請求項3に記載した技術にあっては、前記連結部が等間隔に位置され、前記連結部の個数が3以上の素数にされている。
【0034】
従って、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じたときに内筒部を外筒部に対して容易に変位させることができると共に内筒部の外筒部に対する一層安定した連結状態を確保することができる。
【0035】
請求項4に記載した技術にあっては、前記連結部の個数が3個である。
【0036】
従って、連結部による内筒部の外筒部に対する安定した連結状態が確保されるので、保持部材の構造の簡素化を図った上で内筒部の外筒部に対する安定した連結状態を確保することができる。
【0037】
請求項5に記載した技術にあっては、前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が直線状にされ、前記連結部が前記断面形状において前記内筒部の中心軸を中心とした放射方向と異なる方向に延びるように設けられている。
【0038】
従って、連結部が変形し易いので、内筒部の外筒部に対する変位が規制され難く、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じたときに内筒部を外筒部に対して容易に変位させることができる。
【0039】
請求項6に記載した技術にあっては、前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が曲線状にされている。
【0040】
従って、連結部が変形し易いので、内筒部の外筒部に対する変位が規制され難く、挿入突部の嵌合孔に対する位置ズレが生じたときに内筒部を外筒部に対して容易に変位させることができる。
【0041】
請求項7に記載した技術にあっては、前記外筒部の外周面に、外方に張り出され前記嵌合孔を形成する周面に弾性変形された状態で接触される抜止突部が設けられている。
【0042】
従って、抜止突部の摩擦力及び弾力により保持部材の嵌合孔からの脱落を防止することができる。
【0043】
請求項8に記載した技術にあっては、前記外筒部の軸方向における一端部に、外方に張り出され前記嵌合孔の外側開口縁に押し付けられるフランジ部が設けられている。
【0044】
従って、保持部材が嵌合孔の軸方向において所定の位置に位置決めされるので、保持部材の嵌合孔への必要以上の挿入を防止することができると共に保持部材の取付体又は被取付体に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下に、本技術保持部材の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
【0046】
以下に示した最良の形態は、本技術保持部材をテレビジョン受像機が収容又は載置されるラックに用いられる保持部材に適用したものである。
【0047】
なお、本技術保持部材の適用範囲はテレビジョン受像機が収容又は載置されるラックに用いられる保持部材に限られることはない。本技術保持部材は、複数の挿入突部と嵌合孔をそれぞれ嵌合することにより被取付体が取付体に取り付けられるようにされた構造に用いられる保持部材に広く適用することができる。本技術保持部材は、例えば、テレビジョン受像機、ディスクレコーダー等の記録再生装置、ビデオカメラやスチルカメラ等の撮像装置、パーソナルコンピューター等の情報処理装置等の各種の電子機器を収容又は載置する電子機器用ラックに用いられる保持部材に広く適用することができる。また、本技術保持部材は、例えば、スピーカー装置等の各種の電子機器に用いられる保持部材にも広く適用することができる。
【0048】
[ラックの構成]
ラック1は、図1及び図2に示すように、図示しないテレビジョン受像機や記録再生装置等の電子機器を収容又は載置するベース体(取付体)2と、ベース体2の側面に組み付けられた側板(取付体)3、3と、ベース体2及び側板3、3に取り付けられたサイドパネル(被取付体)4、4(図1に左側のサイドパネルのみ示す。)とを備えている。側板3、3の間にはベース体2の下側に棚板5が設けられ、棚板5とベース体2はリアパネル6によって連結されている。
【0049】
ベース体2には、例えば、図示しないスピーカーやアンプ等が内蔵されている。ベース体2の両側面2a、2aには組付突部2b、2b、・・・(図2に左側面の二つのみ示す。)が前後に離隔して、例えば、二つずつ設けられ、組付突部2b、2b、・・・の後側に嵌合孔2c、2c、・・・(図2に左側面の二つのみ示す。)が上下に離隔して、例えば、二つずつ形成されている。
【0050】
側板3は左右方向を向き上下に延びる矩形状に形成され、前後方向における長さがベース体2の側面2aの前後方向における長さより短くされている。側板3の上端部7は他の部分より厚みが薄くされ下端に上方を向く段差面7aを有している。側板3の上端部7には組付孔7b、7bが前後に離隔して形成され、組付孔7b、7bにはそれぞれベース体2の組付突部2b、2bが挿入される。
【0051】
側板3の上端部7には嵌合孔8、8、・・・が上下及び前後に離隔して、例えば、四つ形成され、嵌合孔8、8・・・はそれぞれ上端部7の四つの角部に位置されている。嵌合孔8は左右方向において貫通され、小径部8aと大径部8bが連続されて成る。嵌合孔8は小径部8aと大径部8bの中心軸が一致され、ベース体2の側面2a側と反対側の端部が大径部8bとされている。従って、小径部8aは大径部8bより軸方向における長さが長くされている。
【0052】
サイドパネル4は左右方向を向く矩形状に形成され、前後方向における長さがベース体2の側面2aの前後方向における長さと略同じにされている。サイドパネル4は略平板状のパネル部9とパネル部9の外周部の一部からそれぞれベース体2側へ突出された突出部10とを有している(図2及び図3参照)。
【0053】
サイドパネル4のベース体2側を向く面(内面)は被取付面4aとして形成されている。サイドパネル4には被取付面4aからベース体2側へ突出された取付突部11、11、・・・が前後及び上下に離隔して設けられている。取付突部11、11、・・・はベース体2の一方の側面2aに形成された嵌合孔2c、2cと側板3の嵌合孔8、8、・・・とを合計した数と同数設けられ、上下にそれぞれ三つずつが設けられている。
【0054】
取付突部11は被取付面4aに連続する押さえ部11aと押さえ部11aからベース体2側へ突出された挿入突部11bとから成る。押さえ部11aと挿入突部11bは軸中心が一致され、押さえ部11aの径が挿入突部11bの径より大きくされている。
【0055】
後側に位置する取付突部11、11の押さえ部11a、11aは、他の取付突部11、11、・・・の押さえ部11a、11a、・・・より軸方向における長さが長くされ、挿入突部11b、11b、・・・は軸方向における長さが何れも同じにされている。
【0056】
サイドパネル4の突出部10が設けられた部分の厚みが側板3の上端部7以外の部分の厚みと同じにされ、前側突部10aと上側突部10bと後側突部10cと下側突部10dによって構成されている(図3参照)。前側突部10aはパネル部9の前端部における上端部から突出され、上側突部10bはパネル部9の上端部から突出され、後側突部10cはパネル部9の後端部から突出され、下側突部10dはパネル部9の下端部における略後半部から突出されている。パネル部9の外周部のうち突出部10が設けられていない部分にベース体2側へ突出された突条部9aが設けられている。
【0057】
サイドパネル4は、上下の長さのうち前側突部10aを除く部分の長さが側板3の上端部7の上下の長さと同じにされ、前後の長さのうち下側突部10dを除く部分の長さが側板3の上端部7の前後の長さと同じにされている。サイドパネル4はパネル部9の突条部9aが設けられた部分の厚みが側板3の段差面7aの左右の幅と略同じにされている。
【0058】
ベース体2の嵌合孔2c、2c及び側板3の嵌合孔8、8・・・にはそれぞれ保持部材12、12、・・・が挿入される(図2参照)。
【0059】
保持部材12はゴムやエラストマー等の弾性変形可能な材料によって形成されている。保持部材12は、図4乃至図7に示すように、ベース体2の嵌合孔2c又は側板3の嵌合孔8に嵌合される外筒部13と、外筒部13の内側に位置された内筒部14と、外筒部13と内筒部14の間に位置され両者に連続された、例えば、三つの連結部15、15、15とが一体に形成されて成る。
【0060】
外筒部13は略円筒状に形成され、軸方向における一端部が外方に張り出されたフランジ部16として設けられている。フランジ部16は外径がベース体2の嵌合孔2cの径より大きくされ、側板3の大径部8bの径より小さく小径部8aの径より大きくされている。外筒部13の軸方向における中間部には外周面13aから外方に張り出された抜止突部17、17が軸方向に離隔して設けられている。抜止突部17は外面がフランジ部16側を向く平面17aとフランジ部16から離隔するに従って内側に変位するように傾斜された傾斜面17bとから構成されている。
【0061】
内筒部14は円筒状に形成され、外径が外筒部13の内径より小さくされ、外周面14aが外筒部13の内周面13bから離隔して位置されている。内筒部14は内径がサイドパネル4の挿入突部11bの外径と略同じにされ、内筒部14には挿入突部11bが挿入される。内筒部14の軸方向における長さは外筒部13の軸方向における長さより稍短くされ、内筒部14は外筒部13の軸方向における一端部を除く部分の内側に位置されている。
【0062】
連結部15、15、15は、図7に示すように、内筒部14の周方向において等間隔に離隔して位置され、内筒部14の中心軸Lを中心とした対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられている。連結部15は外端が外筒部13の内周面13bに連続され、内端が内筒部14の外周面14aに連続されている。連結部15は、例えば、外筒部13及び内筒部14の軸方向に延び、延びる方向における長さが内筒部14の軸方向における長さと同じにされている。なお、連結部は内筒部14の軸方向に離隔して複数設けられていてもよい。連結部15は内筒部14の軸方向に直交する断面形状が所定の厚さを有した、例えば、直線状にされている。
【0063】
連結部15は内筒部14の軸方向に直交する断面形状において、内筒部14の中心軸Lを中心とした放射方向Rと異なる方向に延びるように設けられている。
【0064】
[ラックの組付作業]
以下に、上記したラック1において、ベース体2、側板3、3及びサイドパネル4、4の組付作業について説明する(図2、図8乃至図12参照)。
【0065】
先ず、側板3がベース体2に組み付けられる(図8参照)。側板3のベース体2への組付は、図2に示すように、組付突部2b、2bが組付孔7b、7bに圧入されることにより行われ、側板3はベース体2の前端側に寄った状態でベース体2に組み付けられる。
【0066】
次に、保持部材12、12、・・・がベース体2の嵌合孔2c、2c及び側板3の嵌合孔8、8・・・に外筒部13、13、・・・のフランジ部16、16、・・・がサイドパネル4側に位置された状態でそれぞれ挿入されて嵌合される(図2及び図9参照)。
【0067】
保持部材12はフランジ部16以外の部分が嵌合孔2cに挿入される。保持部材12が嵌合孔2cに挿入された状態においては、抜止突部17、17の外周側の端部が弾性変形され、傾斜面17b、17bが嵌合孔2cを形成する周面に密着される。また、フランジ部16は嵌合孔2cの外側開口縁に押し付けられた状態とされる。
【0068】
一方、保持部材12は全体が嵌合孔8に挿入され、フランジ部16以外の部分が小径部8aに挿入され、フランジ部16が大径部8bに挿入される。保持部材12が嵌合孔8に挿入された状態においては、抜止突部17、17の外周側の端部が弾性変形され、傾斜面17b、17bが小径部8aを形成する周面に密着される。また、フランジ部16は小径部8aの外側開口縁に押し付けられた状態とされる。このとき、フランジ部16におけるサイドパネル4側の面と側板3の上端部7における外面7cが略同一平面上に位置されている。
【0069】
上記したように、保持部材12にはフランジ部16が設けられ、フランジ部16が嵌合孔2c又は嵌合孔8の小径部8aの外側開口縁に押し付けられる。従って、保持部材12の嵌合孔2c及び嵌合孔8への必要以上の挿入を防止することができると共に保持部材12のベース体2又は側板3に対する良好な位置決め精度を確保することができる。
【0070】
また、保持部材12が嵌合孔2c又は嵌合孔8に嵌合された状態において、嵌合孔2c又は嵌合孔8を形成する周面に抜止突部17、17が弾性変形された状態で接触されるため、抜止突部17、17の摩擦力及び弾力により保持部材12の嵌合孔2c又は嵌合孔8からの脱落を防止することができる。
【0071】
なお、上記には、ベース体2に側板3を組み付けた後に嵌合孔2c、8に保持部材12を挿入する例を示したが、逆に、嵌合孔2c、8に保持部材12を挿入した後にベース体2に側板3を組み付けるようにしてもよい。
【0072】
次いで、サイドパネル4の挿入突部11b、11b、・・・が嵌合孔2c、2c及び嵌合孔8、8・・・に嵌合された保持部材12、12、・・・の内筒部14、14、・・・にそれぞれ圧入された状態で挿入され、サイドパネル4がベース体2及び側板3に取り付けられる(図10参照)。
【0073】
挿入突部11b、11b、・・・が内筒部14、14、・・・にそれぞれ挿入されると、保持部材12、12、・・・のフランジ部16、16、・・・にそれぞれ押さえ部11a、11a、・・・が接触され、保持部材12、12、・・・がそれぞれ押さえ部11a、11a、・・・によって押さえられた状態とされる。
【0074】
ラック1においては、上記したように、後側に位置する取付突部11、11の押さえ部11a、11aが他の取付突部11、11、・・・の押さえ部11a、11a、・・・より軸方向における長さが長くされている。従って、サイドパネル4がベース体2及び側板3に取り付けられ保持部材12、12、・・・が押さえ部11a、11a、・・・によって押さえられた状態においては、サイドパネル4の被取付面4aとベース体2の側面2aとの距離が前後方向において一定にされている。
【0075】
また、ラック1においては、上記したように、サイドパネル4の突出部10が設けられた部分の厚みが側板3の上端部7以外の部分の厚みと同じにされている。さらに、サイドパネル4は、上下の長さのうち前側突部10aを除く部分の長さが側板3の上端部7の上下の長さと同じにされ、前後の長さのうち下側突部10dを除く部分の長さが側板3の上端部7の前後の長さと同じにされている。従って、図11に示すように、サイドパネル4は突出部10及び突条部9aの突出方向における各端面10e、9bがそれぞれベース体2の側面2aと側板3の上端部7の外面7cに接し、ベース体2と側板3の間に隙間が生じない状態でサイドパネル4がベース体2及び側板3に取り付けられ、サイドパネル4によって取付突部11、11、・・・と保持部材12、12、・・・の結合された部分が閉塞される。
【0076】
さらにまた、ラック1においては、上記したように、サイドパネル4はパネル部9の突条部9aが設けられた部分の厚みが側板3の段差面7aの左右の幅と略同じにされており、サイドパネル4がベース体2及び側板3に取り付けられた状態においては、サイドパネル4の外面4bと側板3の外面3aが同一平面上に位置される。
【0077】
上記のように、サイドパネル4がベース体2と側板3に取り付けられた状態においては、取付突部11、11、・・・と保持部材12、12、・・・の結合された部分が閉塞されるため、保持部材12、12、・・・及び嵌合孔2c、2c、8、8・・・への塵埃の侵入を防止することができ、サイドパネル4のベース体2や側板3に対する取付状態の安定化を図ることができる。
【0078】
ラック1にあっては、加工精度により嵌合孔2c、2cや嵌合孔8、8・・・における各間隔とそれらの嵌合孔2c、2cや嵌合孔8、8・・・に挿入される挿入突部11b、11b、・・・における各間隔とが異なってしまうことがある。このような両者の間隔が異なった状態においてサイドパネル4がベース体2及び側板3に取り付けられると、挿入突部11b、11b、・・・の嵌合孔2c、2c又は嵌合孔8、8・・・に対する位置ズレが生じてしまう。
【0079】
しかしながら、保持部材12が弾性変形可能な材料によって形成され外筒部13と内筒部14が連結部15、15、15によって連結された構造にされているため、上記した位置ズレが生じた場合には、図12に示すように、保持部材12の少なくとも連結部15、15、15が弾性変形されて内筒部14が外筒部13に対して変位される。従って、挿入突部11bの嵌合孔2c、8に対する位置ズレが保持部材12によって吸収され、挿入突部11bに対して保持部材12から不必要な力が付与されることがない。
【0080】
ラック1においては、上記したように、保持部材12に連結部15、15、15が内筒部14の中心軸を中心とし対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられている。従って、上記した位置ズレが生じたときに内筒部14の外筒部13に対する変位が規制され難く、上記した位置ズレが確実に吸収されサイドパネル4のベース体2及び側板3に対する安定した取付状態を確保することができる。
【0081】
また、上記したように、保持部材12にあっては、三つの連結部15、15、15が内筒部14の周方向において等間隔に配置されているため、連結部15、15、15による内筒部14の外筒部13に対する安定した連結状態が確保される。従って、保持部材12の構造の簡素化を図った上で内筒部14の外筒部13に対する安定した連結状態を確保することができる。
【0082】
さらにまた、上記したように、連結部15、15、15は内筒部14の軸方向に直交する断面形状が直線状にされ、内筒部14の中心軸Lを中心とした放射方向Rと異なる方向に延びるように設けられている。従って、連結部15、15、15が変形し易いので、内筒部14の外筒部13に対する変位が規制され難く、挿入突部11bの嵌合孔2c又は嵌合孔8に対する位置ズレが生じたときに内筒部14を外筒部13に対して容易に変位させることができる。
【0083】
[保持部材の変形例]
以下に、保持部材の各変形例について説明する(図13至図15参照)。
【0084】
なお、以下に示す各変形例に係る保持部材は、上記した保持部材12と比較して、連結部の個数、形状や位置のみが相違するので、保持部材12と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分については保持部材12における同様の部分に付した符号を付して説明は省略する。
【0085】
<第1の変形例>
第1の変形例に係る保持部材12Aは、図13に示すように、外筒部13と内筒部14と、例えば、五つの連結部15、15、・・・とが一体に形成されて成る。
【0086】
連結部15は内筒部14の周方向において等間隔に離隔して位置され、内筒部14の軸方向に直交する断面形状において、内筒部14の中心軸Lを中心とした放射方向Rと異なる方向に延びる直線状にされている。
【0087】
なお、上記には、内筒部14の周方向において等間隔に離隔して位置された五つの連結部15、15、・・・を有する保持部材12Aを示したが、保持部材12Aは5より大きい素数の個数の連結部15、15、・・・が内筒部14の周方向において等間隔に離隔して位置されていてもよい。例えば、7個や11個等の連結部15、15、・・・を有するような保持部材12Aを構成することも可能である。
【0088】
上記したように、保持部材12Aにあっては、3より大きい素数の個数の連結部15、15、・・・が内筒部14の周方向において等間隔に配置されているため、連結部15、15、・・・による内筒部14の外筒部13に対する一層安定した連結状態が確保される。従って、挿入突部11bの嵌合孔2c又は嵌合孔8に対する位置ズレが生じたときに内筒部14を外筒部13に対して容易に変位させることができると共に内筒部14の外筒部13に対する一層安定した連結状態を確保することができる。
【0089】
<第2の変形例>
第2の変形例に係る保持部材12Bは、図14に示すように、外筒部13と内筒部14と、例えば、二つの連結部15、15とが一体に形成されて成る。
【0090】
連結部15、15は内筒部14の中心軸Lを中心とした対称な位置に設けられている。連結部15、15は、内筒部14の軸方向に直交する断面形状において、内筒部14の中心軸Lを中心とした放射方向Rと異なる方向に延びる直線状にされている。
【0091】
なお、上記には、内筒部14の中心軸Lを中心とした対称な位置に設けられた二つの連結部15、15を有する保持部材12Bを示したが、保持部材12Bは二つの連結部15、15が内筒部14の中心軸Lを中心とした対称な位置と異なる位置に設けられていてもよい。
【0092】
上記したように、保持部材12Bにあっては、外筒部13と内筒部14が二つの連結部15、15によって連結されている。従って、連結部15の数が少なく保持部材12Bの構造の簡素化及び使用する材料の低減による製造コストの低減を図った上でサイドパネル4のベース体2及び側板3に対する取付状態の安定化を図ることができる。
【0093】
<第3の変形例>
第3の変形例に係る保持部材12Cは、図15に示すように、外筒部13と内筒部14と、例えば、三つの連結部15C、15C、15Cとが一体に形成されて成る。
【0094】
連結部15C、15C、15Cは内筒部14の周方向において等間隔に離隔して位置され、内筒部14の中心軸Lを中心とした対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられている。連結部15Cは内筒部14の軸方向に直交する断面形状が所定の厚さを有した曲線状に形成されている。
【0095】
なお、上記には、内筒部14の周方向において等間隔に設けられた連結部15C、15C、15Cを有する保持部材12Cを示したが、保持部材12Cは連結部15Cが内筒部14の軸方向に直交する断面形状が曲線状にされていれば、連結部15C、15C、15Cが内筒部14の周方向において等間隔に設けられていなくてもよい。
【0096】
また、上記には、三つの連結部15C、15C、15Cを有する保持部材12Cを示したが、保持部材12Cに設けられる連結部15Cの数は任意の数でよい。
【0097】
さらにまた、上記には、内筒部14の中心軸Lを中心とした対称な位置と異なる位置に設けられた連結部15C、15C、15Cを有する保持部材12Cを示したが、保持部材12Cは連結部15C、15C、15Cが内筒部14の中心軸Lを中心とした対称な位置に設けられていてもよい。
【0098】
上記したように、保持部材12Cにあっては、連結部15Cが内筒部14の軸方向に直交する断面形状が曲線状にされているので、連結部15C、15C、15Cが変形し易い。従って、内筒部14の外筒部13に対する変位が規制され難く、挿入突部11bの嵌合孔2c又は嵌合孔8に対する位置ズレが生じたときに内筒部14を外筒部13に対して容易に変位させることができる。
【0099】
なお、上記した保持部材12、保持部材12A、保持部材12Bについては、連結部15が内筒部14の軸方向に直交する断面形状において内筒部14の中心軸Lを中心とした放射方向Rと異なる方向に延びるように設けられた例を示した。しかしながら、保持部材12、保持部材12A、保持部材12Bにおいては、連結部15が内筒部14の軸方向に直交する断面形状において内筒部14の中心軸Lを中心とした放射方向Rに延びるように設けられていてもよい。
【0100】
[まとめ]
以上に記載した通り、保持部材12、保持部材12A、保持部材12B及び保持部材12Cにあっては、弾性変形可能な材料によって形成され、外筒部13と外筒部13の内周面13bに離隔して位置された内筒部14とが複数の連結部15、15、・・・又は複数の連結部15C、15C、・・・によって連結された構造にされている。
【0101】
従って、挿入突部11b、11b、・・・の嵌合孔2c、2c又は嵌合孔8、8・・・に対する位置ズレが生じた場合に、保持部材12の少なくとも複数の連結部15、15、・・・又は複数の連結部15C、15C、・・・が弾性変形されて内筒部14が外筒部13に対して変位されて位置ズレが吸収されるので、サイドパネル4のベース体2及び側板3に対する取付状態の安定化を図ることができる。
【0102】
なお、上記では、サイドパネル(被取付体)4に設けられた複数の挿入突部11b、11b、・・・がベース体(取付体)2及び側板(取付体)3に形成された複数の嵌合孔2c、2c、8、8、・・・にそれぞれ挿入されてサイドパネル4がベース体2及び側板3に取り付けられる例を示した。しかしながら、逆に、被取付体に複数の嵌合孔が形成され取付体に複数の挿入突部が設けられ、挿入突部が嵌合孔に挿入されて被取付体が取付体に取り付けられるような構造であってもよい。
【0103】
[本技術]
なお、本技術は以下のような構成とすることができる。
【0104】
(1)挿入突部を有する被取付体が取り付けられる取付体又は挿入突部を有する取付体に取り付けられる被取付体に形成された嵌合孔に挿入されると共に弾性変形可能な材料によって形成され、前記嵌合孔に嵌合される外筒部と、前記外筒部の内側において前記外筒部の内周面に離隔して位置され前記挿入突部が挿入される内筒部と、両端がそれぞれ前記外筒部の内周面と前記内筒部の外周面に連続され前記内筒部の周方向に離隔して位置された複数の連結部とを備えた保持部材。
【0105】
(2)前記複数の連結部が前記内筒部の中心軸を中心とした対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられた前記(1)に記載の保持部材。
【0106】
(3)前記連結部が等間隔に位置され、前記連結部の個数が3以上の素数にされた前記(1)に記載の保持部材。
【0107】
(4)前記連結部の個数が3個である前記(3)に記載の保持部材。
【0108】
(5)前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が直線状にされ、前記連結部が前記断面形状において前記内筒部の中心軸を中心とした放射方向と異なる方向に延びるように設けられた前記(1)から前記(4)の何れかに記載の保持部材。
【0109】
(6)前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が曲線状にされた前記(1)から前記(4)の何れかに記載の保持部材。
【0110】
(7)前記外筒部の外周面に、外方に張り出され前記嵌合孔を形成する周面に弾性変形された状態で接触される抜止突部が設けられた前記(1)から前記(6)の何れかに記載の保持部材。
【0111】
(8)前記外筒部の軸方向における一端部に、外方に張り出され前記嵌合孔の外側開口縁に押し付けられるフランジ部が設けられた前記(1)から前記(7)の何れかに記載の保持部材。
【0112】
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本技術を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本技術の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】図2乃至図15と共に本技術保持部材の実施の形態を示すものであり、本図は、保持部材が用いられるラックの斜視図である。
【図2】ラックの一部を示す分解斜視図である。
【図3】サイドパネルの斜視図である。
【図4】保持部材の拡大斜視図である。
【図5】保持部材の半部を示す拡大斜視図である。
【図6】保持部材の拡大平面図である。
【図7】保持部材を軸方向から見た状態で示す拡大図である。
【図8】図9及び図10と共にベース体、側板及びサイドパネルの組付手順を示すものであり、本図は、側板がベース体に組み付けられた状態を示す断面図である。
【図9】保持部材がベース体の嵌合孔及び側板の嵌合孔に挿入された状態を示す断面図である。
【図10】サイドパネルの挿入突部が保持部材の内筒部に挿入されてサイドパネルがベース体及び側板に取り付けられた状態を示す断面図である。
【図11】サイドパネルがベース体及び側板に取り付けられて取付突部と保持部材の結合された部分が閉塞された状態を示す断面図である。
【図12】位置ズレが生じたときに保持部材の連結部が弾性変形されて内筒部が外筒部に対して変位された状態を一部を断面にして示す側面図である。
【図13】第1の変形例に係る保持部材を軸方向から見た状態で示す拡大図である。
【図14】第2の変形例に係る保持部材を軸方向から見た状態で示す拡大図である。
【図15】第3の変形例に係る保持部材を軸方向から見た状態で示す拡大図である。
【符号の説明】
【0114】
2…ベース体(取付体)、2c…嵌合孔、3…側板(取付体)、4…サイドパネル(被取付体)、8…嵌合孔、11b…挿入突部、12…保持部材、12A…保持部材、12B…保持部材、12C…保持部材、13…外筒部、13b…内周面、14…内筒部、14a…外周面、15…連結部、15C…連結部、16…フランジ部、17…抜止突部、L…内筒部の中心軸、R…放射方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入突部を有する被取付体が取り付けられる取付体又は挿入突部を有する取付体に取り付けられる被取付体に形成された嵌合孔に挿入されると共に弾性変形可能な材料によって形成され、
前記嵌合孔に嵌合される外筒部と、
前記外筒部の内側において前記外筒部の内周面に離隔して位置され前記挿入突部が挿入される内筒部と、
両端がそれぞれ前記外筒部の内周面と前記内筒部の外周面に連続され前記内筒部の周方向に離隔して位置された複数の連結部とを備えた
保持部材。
【請求項2】
前記複数の連結部が前記内筒部の中心軸を中心とした対称な位置と異なる位置にそれぞれ設けられた
請求項1に記載の保持部材。
【請求項3】
前記連結部が等間隔に位置され、
前記連結部の個数が3以上の素数にされた
請求項1に記載の保持部材。
【請求項4】
前記連結部の個数が3個である
請求項3に記載の保持部材。
【請求項5】
前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が直線状にされ、
前記連結部が前記断面形状において前記内筒部の中心軸を中心とした放射方向と異なる方向に延びるように設けられた
請求項1に記載の保持部材。
【請求項6】
前記連結部は前記内筒部の軸方向に直交する断面形状が曲線状にされた
請求項1に記載の保持部材。
【請求項7】
前記外筒部の外周面に、外方に張り出され前記嵌合孔を形成する周面に弾性変形された状態で接触される抜止突部が設けられた
請求項1に記載の保持部材。
【請求項8】
前記外筒部の軸方向における一端部に、外方に張り出され前記嵌合孔の外側開口縁に押し付けられるフランジ部が設けられた
請求項1に記載の保持部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−2498(P2013−2498A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132132(P2011−132132)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】