信号伝送機構および電子機器
【課題】光ファイバを目立たなくすることと、光ファイバの断線を防止することとを、同時に、満たす信号伝送機構を提供する。
【解決手段】画像表示装置1に画像表示側光ファイバ3が接続され、映像送受信装置2に映像送受信側光ファイバ4が接続される。画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とは、中継コネクタ11を介して、光学的に接続されて、信号を伝送する。映像送受信側光ファイバ4の機械的強度は、画像表示側光ファイバ3の機械的強度よりも、強い。
【解決手段】画像表示装置1に画像表示側光ファイバ3が接続され、映像送受信装置2に映像送受信側光ファイバ4が接続される。画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とは、中継コネクタ11を介して、光学的に接続されて、信号を伝送する。映像送受信側光ファイバ4の機械的強度は、画像表示側光ファイバ3の機械的強度よりも、強い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、信号伝送機構および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、壁掛けテレビのように、テレビのモニター部分である画像表示装置を、単独で設置する使い方を想定して開発が進められている。
【0003】
従来、画像表示装置と、テレビのチューナー部分である映像送受信装置との間に、信号を伝送する信号伝送機構としては、同軸ケーブルや電源コードによる複数のコード配線を必要としていた。
【0004】
また、特開平9−9155号公報(特許文献1)に示されるように、光電複合ケーブルによる信号伝送も見受けられるが、画像表示装置を単独で設置する使い方を想定した場合、光電複合ケーブルは、目立ちすぎるという難点がある。また、信号帯域が高周波域であることから、電気ケ−ブルによる伝送距離には限界がある。そこで、光ファイバによる信号伝送の検討が進んでいる。
【特許文献1】特開平9−9155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、光ファイバを目立たなくするためには、光ファイバをより細く無色透明にする必要があった。そのために、光ファイバの樹脂被覆膜を透明な膜にし、また、光ファイバを抗張力繊維やシ−スで被うことができず、光ファイバの機械的強度が弱くなって、断線による通信不具合が心配される問題があった。
【0006】
このように、光ファイバを目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことはできなかった。そして、この課題は、分離した画像表示装置と映像送受信装置との間の信号伝送機構において、新たな課題である。
【0007】
そこで、この発明の課題は、光ファイバを目立たなくすることと、光ファイバの断線を防止することとを、同時に、満たす信号伝送機構および電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この発明の信号伝送機構は、
画像表示装置に接続された画像表示側光ファイバと、
映像送受信装置に接続された映像送受信側光ファイバと
を備え、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、接続されて、信号を伝送し、
上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いことを特徴としている。
【0009】
ここで、この明細書では、「画像表示装置」とは、例えば、液晶テレビやプラズマテレビ等の薄型テレビのモニター部分をいう。「映像送受信装置」とは、例えば、セットトップボックス(STB)、チューナーまたはブルーレイレコーダーをいう。
【0010】
この発明の信号伝送機構によれば、上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いので、画像表示側光ファイバを、機械的強度を犠牲にし、細くかつ無色透明にして、目立たないように形成できる一方、映像送受信側光ファイバを、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0011】
したがって、画像表示装置と映像送受信装置とを接続する光ファイバにおいて、光ファイバを目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0012】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継コネクタを介して接続され、
この中継コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0013】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継コネクタを介して接続されているので、画像表示側光ファイバおよび映像送受信側光ファイバを、中継コネクタから取り外しが可能となり、画像表示側光ファイバおよび映像送受信側光ファイバの交換が容易となる。
【0014】
また、上記中継コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。
【0015】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0016】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0017】
また、上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、画像表示側光ファイバの雄型コネクタを、映像送受信側光ファイバの雌型コネクタから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバの交換が容易となる。
【0018】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0019】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0020】
また、上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバのコネクタを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、映像送受信側光ファイバの雌型コネクタを、画像表示側光ファイバの雄型コネクタから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバの交換が容易となる。
【0021】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0022】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0023】
また、上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、画像表示側光ファイバの雌型コネクタを、映像送受信側光ファイバの雄型コネクタから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバの交換が容易となる。
【0024】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0025】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0026】
また、上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバのコネクタを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、映像送受信側光ファイバの雄型コネクタを、画像表示側光ファイバの雌型コネクタから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバの交換が容易となる。
【0027】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層および樹脂層を有し、
上記映像送受信側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層、樹脂層、抗張力繊維層およびシース層を有する。
【0028】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層および樹脂層を有する一方、上記映像送受信側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層、樹脂層、抗張力繊維層およびシース層を有するので、簡単な構成で、上記映像送受信側光ファイバの機械的強度を、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強くできる。
【0029】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継ホルダを介して、接続され、
この中継ホルダは、一定の位置に固定され、
この中継ホルダは、一方側から上記画像表示側光ファイバが挿入されると共に他方側から上記映像送受信側光ファイバが挿入される貫通孔を有し、
この貫通孔には、上記画像表示側光ファイバにおける上記全ての層が挿入される一方、上記映像送受信側光ファイバにおけるコア層、クラッド層および樹脂層が挿入され、上記映像送受信側光ファイバにおける抗張力繊維層およびシース層は、上記中継ホルダの外側を覆うように配置され、
上記映像送受信側光ファイバの上記シース層の外側に締め付けリングが配置され、この締め付けリングは、内側から順に、上記画像表示側光ファイバ、上記中継ホルダ、上記映像送受信側光ファイバの上記抗張力繊維層および上記映像送受信側光ファイバの上記シース層を、一体に締め付ける。
【0030】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記中継ホルダは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。
【0031】
また、上記締め付けリングは、内側から順に、上記画像表示側光ファイバ、上記中継ホルダ、上記映像送受信側光ファイバの上記抗張力繊維層および上記映像送受信側光ファイバの上記シース層を、一体に締め付けるので、上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとを簡単な構成で接続できる。
【0032】
また、この発明の信号伝送機構は、
画像表示装置に設けられた画像表示側受発光部と、
映像送受信装置に接続された光ファイバと、
この光ファイバに接続された中継装置と
を備え、
この中継装置は、中継側受発光部を有し、
上記画像表示側受発光部と上記中継側受発光部とは、光空間伝送により、信号を伝送することを特徴としている。
【0033】
この発明の信号伝送機構によれば、上記画像表示装置に上記画像表示側受発光部を設け、上記映像送受信装置に上記光ファイバを接続するので、画像表示装置側に光ファイバを設けないため画像表示装置側の外観を損なわないようにできる一方、映像送受信装置側の光ファイバを、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0034】
したがって、画像表示装置側の外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0035】
また、この発明の電子機器は、上記信号伝送機構を備えることを特徴としている。
【0036】
この発明の電子機器によれば、上記信号伝送機構を備えるので、外観を損なわずに伝送不具合を防止した電子機器を実現できる。
【発明の効果】
【0037】
この発明の信号伝送機構によれば、上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いので、光ファイバを目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0038】
この発明の電子機器によれば、上記信号伝送機構を備えるので、外観を損なわずに伝送不具合を防止した電子機器を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0040】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の信号伝送機構および電子機器の一実施形態である簡略構成図を示している。この電子機器は、液晶テレビやプラズマテレビ等の薄型テレビである。この電子機器は、画像表示装置1と、映像送受信装置2と、画像表示装置1と映像送受信装置2とを接続する信号伝送機構とを有する。
【0041】
画像表示装置1は、テレビのモニター部分である。映像送受信装置2は、例えば、セットトップボックス(STB)、チューナーまたはブルーレイレコーダーである。
【0042】
上記信号伝送機構は、画像表示装置1に接続された画像表示側光ファイバ3と、映像送受信装置2に接続された映像送受信側光ファイバ4とを有する。
【0043】
上記画像表示側光ファイバ3と上記映像送受信側光ファイバ4とは、中継コネクタ11を介して、光学的に接続されて、信号を伝送する。この中継コネクタ11は、一定の位置としての壁に固定されている。画像表示側光ファイバ3は、例えばUバンドにて、壁に固定されている。
【0044】
図2に示すように、上記画像表示側光ファイバ3は、内側から順に、コア層31、クラッド層32および樹脂層33を有する。コア層31およびクラッド層32は、石英からなる。光は、コア層31を通る。樹脂層33は、無色透明に形成されている。
【0045】
図3に示すように、上記映像送受信側光ファイバ4は、内側から順に、コア層41、クラッド層42、樹脂層43、抗張力繊維層44およびシース層45を有する。このコア層41、クラッド層42および樹脂層43は、画像表示側光ファイバ3のコア層31、クラッド層32および樹脂層33と同じ構成である。抗張力繊維層44およびシース層45は、映像送受信側光ファイバ4の機械的強度を高める。
【0046】
映像送受信側光ファイバ4の機械的強度は、画像表示側光ファイバ3の機械的強度よりも、強い。映像送受信側光ファイバ4の最大許容張力は、例えば、数十N以上であり、画像表示側光ファイバ3の最大許容張力は、例えば、数N以上である。
【0047】
画像表示側光ファイバ3は、抗張力繊維層やシース層に覆われていないため、細くかつ無色透明にして、目立たないように形成できる。
【0048】
このように、画像表示側光ファイバ3を、機械的強度を犠牲にし、細くかつ無色透明にして、目立たないように形成できる一方、映像送受信側光ファイバ4を、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0049】
したがって、画像表示装置1と映像送受信装置2とを接続する光ファイバ3,4において、光ファイバ3を目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバ4の断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0050】
要するに、画像表示装置1と映像送受信装置2を光ファイバで接続する場合、できるだけ目立たなくすべき箇所は、画像表示装置1付近である。また、この箇所は、画像表示装置1を設置する際、光ファイバ自体も、強い機械的衝撃が与えられないように設置することが可能である。
【0051】
一方、映像送受信装置2付近の箇所は、映像送受信装置2の移動等を考慮すると、光ファイバを完全に固定して設置することが困難である。従って、光ファイバに対する機械的衝撃を考慮する必要があり、光ファイバの機械的強度が必要となる。
【0052】
このように、画像表示装置1付近には目立たない光ファイバ3を接続し、映像送受信装置2付近には機械的強度の強い光ファイバ4を接続する。
【0053】
また、この電子機器によれば、上記構成の信号伝送機構を備えるので、外観を損なわずに伝送不具合を防止した電子機器を実現できる。
【0054】
図4に示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雄型コネクタ3aを有し、映像送受信側光ファイバ4の先端は、雄型コネクタ4aを有する。両方の雄型コネクタ3a,4aは、中継コネクタ11を介して、光接続される。
【0055】
したがって、画像表示側光ファイバ3および映像送受信側光ファイバ4を、中継コネクタ11から取り外しが可能となり、画像表示側光ファイバ3および映像送受信側光ファイバ4の交換が容易となる。
【0056】
また、中継コネクタ11は、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。
【0057】
なお、図示しないが、画像表示装置1および映像送受信装置2における光ファイバに接続するコネクタは、共に、雌型コネクタである。また、画像表示側光ファイバ3における画像表示装置1と接続する先端は、雄型コネクタを有し、映像送受信側光ファイバ4における映像送受信装置2と接続する先端は、雄型コネクタを有する。
【0058】
次に、図5A〜図5Dに、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4との他の接続方法を示す。
【0059】
図5Aに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雄型コネクタ3aを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雌型コネクタ4bを有する。雄型コネクタ3aと雌型コネクタ4bとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雌型コネクタ4bは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0060】
したがって、雌型コネクタ4bは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雄型コネクタ3aを、雌型コネクタ4bから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバ3の交換が容易となる。なお、画像表示側光ファイバ3の雄型コネクタ3aを、直接に、映像送受信装置2の雌型コネクタへ接続することが可能となる。
【0061】
図5Bに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雄型コネクタ3aを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雌型コネクタ4bを有する。雄型コネクタ3aと雌型コネクタ4bとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雄型コネクタ3aは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0062】
したがって、雄型コネクタ3aは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3のコネクタ3aを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雌型コネクタ4bを、雄型コネクタ3aから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバ4の交換が容易となる。
【0063】
図5Cに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雌型コネクタ3bを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雄型コネクタ4aを有する。雌型コネクタ3bと雄型コネクタ4aとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雄型コネクタ4aは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0064】
したがって、雄型コネクタ4aは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雌型コネクタ3bを、雄型コネクタ4aから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバ3の交換が容易となる。
【0065】
図5Dに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雌型コネクタ3bを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雄型コネクタ4aを有する。雌型コネクタ3bと雄型コネクタ4aとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雌型コネクタ3bは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0066】
したがって、雌型コネクタ3bは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3のコネクタ3bを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雄型コネクタ4aを、雌型コネクタ3bから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバ4の交換が容易となる。なお、映像送受信側光ファイバ4の雄型コネクタ4aを、直接に、画像表示装置1の雌型コネクタへ接続することが可能となる。
【0067】
次に、図6A、図6Bおよび図7に、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4との別の接続方法を示す。画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とは、中継ホルダ14を介して、接続される。この中継ホルダ14は、一定の位置としての壁に固定される。
【0068】
図6Aと図6Bに示すように、中継ホルダ14は、貫通孔15を有し、中継ホルダ14の一部は、この貫通孔15に沿って、段付筒部16を有する。図6Bは、図6Aの矢印X方向からみた矢視図である。
【0069】
図7に示すように、中継ホルダ14の貫通孔15には、一方側から画像表示側光ファイバ3が挿入されると共に他方側から映像送受信側光ファイバ4が挿入される。
【0070】
つまり、画像表示側光ファイバ3における全ての層(図2のコア層31、クラッド層32および樹脂層33)が、貫通孔15に挿入される。一方、映像送受信側光ファイバ4におけるコア層41、クラッド層42および樹脂層43が、貫通孔15に挿入される。映像送受信側光ファイバ4における抗張力繊維層44およびシース層45は、中継ホルダ14の段付筒部16の外側を覆うように配置される。
【0071】
シース層45の外側に締め付けリング17が配置され、この締め付けリング17は、例えば、カシメリングであり、内側から順に、画像表示側光ファイバ3、中継ホルダ14の段付筒部16、抗張力繊維層44およびシース層45を、一体に締め付ける。
【0072】
したがって、中継ホルダ14は、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。
【0073】
また、締め付けリング17は、内側から順に、画像表示側光ファイバ3、中継ホルダ14、抗張力繊維層44およびシース層45を、一体に締め付けるので、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とを簡単な構成で接続できる。
【0074】
(第2の実施形態)
図8は、この発明の信号伝送機構の第2の実施形態を示している。なお、この第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0075】
図8に示すように、この信号伝送機構は、画像表示装置1に設けられた画像表示側受発光部18と、映像送受信装置2に接続された映像送受信側光ファイバ4と、この光ファイバ4に接続された中継装置19とを有する。
【0076】
この中継装置19は、例えば、IrDAの赤外線を使用した送受信装置であり、中継側受発光部20を有する。画像表示側受発光部18と中継側受発光部20とは、光空間伝送により、信号を伝送する。
【0077】
したがって、画像表示装置1に画像表示側受発光部18を設け、映像送受信装置2に光ファイバ4を接続するので、画像表示装置1側に光ファイバ4を設けないため画像表示装置1側の外観を損なわないようにできる一方、映像送受信装置2側の光ファイバ4を、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0078】
要するに、画像表示装置1側の外観を損なわないことと、光ファイバ4の断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0079】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、光ファイバ3,4は、石英以外の構成の光ファイバであってもよい。また、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とは、機械的または光学的のうちの少なくとも光学的に接続されていればよく、画像表示側光ファイバ3の先端に画像表示側受発光部を接続し、映像送受信側光ファイバ4の先端に映像送受信側受発光部を接続して、画像表示側受発光部と映像送受信側受発光部とを、光空間伝送により、信号を伝送するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の信号伝送機構および電子機器の第1実施形態を示す簡略構成図である。
【図2】画像表示側光ファイバの横断面図である。
【図3】映像送受信側光ファイバの横断面図である。
【図4】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5A】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5B】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5C】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5D】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図6A】中継ホルダの正面図である。
【図6B】図6Aの矢印X方向からみた矢視図である。
【図7】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図8】本発明の信号伝送機構および電子機器の第2実施形態を示す簡略構成図である。
【符号の説明】
【0081】
1 画像表示装置
2 映像送受信装置
3 画像表示側光ファイバ
3a 雄型コネクタ
3b 雌型コネクタ
31 コア層
32 クラッド層
33 樹脂層
4 映像送受信側光ファイバ
4a 雄型コネクタ
4b 雌型コネクタ
41 コア層
42 クラッド層
43 樹脂層
44 抗張力繊維層
45 シ−ス層
11 中継コネクタ
14 中継ホルダ
15 貫通孔
16 段付筒部
17 締め付けリング
18 画像表示側受発光部
19 中継装置
20 中継側受発光部
【技術分野】
【0001】
この発明は、信号伝送機構および電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、壁掛けテレビのように、テレビのモニター部分である画像表示装置を、単独で設置する使い方を想定して開発が進められている。
【0003】
従来、画像表示装置と、テレビのチューナー部分である映像送受信装置との間に、信号を伝送する信号伝送機構としては、同軸ケーブルや電源コードによる複数のコード配線を必要としていた。
【0004】
また、特開平9−9155号公報(特許文献1)に示されるように、光電複合ケーブルによる信号伝送も見受けられるが、画像表示装置を単独で設置する使い方を想定した場合、光電複合ケーブルは、目立ちすぎるという難点がある。また、信号帯域が高周波域であることから、電気ケ−ブルによる伝送距離には限界がある。そこで、光ファイバによる信号伝送の検討が進んでいる。
【特許文献1】特開平9−9155号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、光ファイバを目立たなくするためには、光ファイバをより細く無色透明にする必要があった。そのために、光ファイバの樹脂被覆膜を透明な膜にし、また、光ファイバを抗張力繊維やシ−スで被うことができず、光ファイバの機械的強度が弱くなって、断線による通信不具合が心配される問題があった。
【0006】
このように、光ファイバを目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことはできなかった。そして、この課題は、分離した画像表示装置と映像送受信装置との間の信号伝送機構において、新たな課題である。
【0007】
そこで、この発明の課題は、光ファイバを目立たなくすることと、光ファイバの断線を防止することとを、同時に、満たす信号伝送機構および電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この発明の信号伝送機構は、
画像表示装置に接続された画像表示側光ファイバと、
映像送受信装置に接続された映像送受信側光ファイバと
を備え、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、接続されて、信号を伝送し、
上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いことを特徴としている。
【0009】
ここで、この明細書では、「画像表示装置」とは、例えば、液晶テレビやプラズマテレビ等の薄型テレビのモニター部分をいう。「映像送受信装置」とは、例えば、セットトップボックス(STB)、チューナーまたはブルーレイレコーダーをいう。
【0010】
この発明の信号伝送機構によれば、上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いので、画像表示側光ファイバを、機械的強度を犠牲にし、細くかつ無色透明にして、目立たないように形成できる一方、映像送受信側光ファイバを、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0011】
したがって、画像表示装置と映像送受信装置とを接続する光ファイバにおいて、光ファイバを目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0012】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継コネクタを介して接続され、
この中継コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0013】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継コネクタを介して接続されているので、画像表示側光ファイバおよび映像送受信側光ファイバを、中継コネクタから取り外しが可能となり、画像表示側光ファイバおよび映像送受信側光ファイバの交換が容易となる。
【0014】
また、上記中継コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。
【0015】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0016】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0017】
また、上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、画像表示側光ファイバの雄型コネクタを、映像送受信側光ファイバの雌型コネクタから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバの交換が容易となる。
【0018】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0019】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0020】
また、上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバのコネクタを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、映像送受信側光ファイバの雌型コネクタを、画像表示側光ファイバの雄型コネクタから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバの交換が容易となる。
【0021】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0022】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0023】
また、上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、画像表示側光ファイバの雌型コネクタを、映像送受信側光ファイバの雄型コネクタから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバの交換が容易となる。
【0024】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されている。
【0025】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続されているので、中継コネクタを必要としない。
【0026】
また、上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバのコネクタを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。また、映像送受信側光ファイバの雄型コネクタを、画像表示側光ファイバの雌型コネクタから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバの交換が容易となる。
【0027】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層および樹脂層を有し、
上記映像送受信側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層、樹脂層、抗張力繊維層およびシース層を有する。
【0028】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記画像表示側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層および樹脂層を有する一方、上記映像送受信側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層、樹脂層、抗張力繊維層およびシース層を有するので、簡単な構成で、上記映像送受信側光ファイバの機械的強度を、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強くできる。
【0029】
また、一実施形態の信号伝送機構では、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継ホルダを介して、接続され、
この中継ホルダは、一定の位置に固定され、
この中継ホルダは、一方側から上記画像表示側光ファイバが挿入されると共に他方側から上記映像送受信側光ファイバが挿入される貫通孔を有し、
この貫通孔には、上記画像表示側光ファイバにおける上記全ての層が挿入される一方、上記映像送受信側光ファイバにおけるコア層、クラッド層および樹脂層が挿入され、上記映像送受信側光ファイバにおける抗張力繊維層およびシース層は、上記中継ホルダの外側を覆うように配置され、
上記映像送受信側光ファイバの上記シース層の外側に締め付けリングが配置され、この締め付けリングは、内側から順に、上記画像表示側光ファイバ、上記中継ホルダ、上記映像送受信側光ファイバの上記抗張力繊維層および上記映像送受信側光ファイバの上記シース層を、一体に締め付ける。
【0030】
この実施形態の信号伝送機構によれば、上記中継ホルダは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバに与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバに伝わることがなくて、画像表示側光ファイバの損傷を一層確実に防止できる。
【0031】
また、上記締め付けリングは、内側から順に、上記画像表示側光ファイバ、上記中継ホルダ、上記映像送受信側光ファイバの上記抗張力繊維層および上記映像送受信側光ファイバの上記シース層を、一体に締め付けるので、上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとを簡単な構成で接続できる。
【0032】
また、この発明の信号伝送機構は、
画像表示装置に設けられた画像表示側受発光部と、
映像送受信装置に接続された光ファイバと、
この光ファイバに接続された中継装置と
を備え、
この中継装置は、中継側受発光部を有し、
上記画像表示側受発光部と上記中継側受発光部とは、光空間伝送により、信号を伝送することを特徴としている。
【0033】
この発明の信号伝送機構によれば、上記画像表示装置に上記画像表示側受発光部を設け、上記映像送受信装置に上記光ファイバを接続するので、画像表示装置側に光ファイバを設けないため画像表示装置側の外観を損なわないようにできる一方、映像送受信装置側の光ファイバを、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0034】
したがって、画像表示装置側の外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0035】
また、この発明の電子機器は、上記信号伝送機構を備えることを特徴としている。
【0036】
この発明の電子機器によれば、上記信号伝送機構を備えるので、外観を損なわずに伝送不具合を防止した電子機器を実現できる。
【発明の効果】
【0037】
この発明の信号伝送機構によれば、上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いので、光ファイバを目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバの断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0038】
この発明の電子機器によれば、上記信号伝送機構を備えるので、外観を損なわずに伝送不具合を防止した電子機器を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0040】
(第1の実施形態)
図1は、この発明の信号伝送機構および電子機器の一実施形態である簡略構成図を示している。この電子機器は、液晶テレビやプラズマテレビ等の薄型テレビである。この電子機器は、画像表示装置1と、映像送受信装置2と、画像表示装置1と映像送受信装置2とを接続する信号伝送機構とを有する。
【0041】
画像表示装置1は、テレビのモニター部分である。映像送受信装置2は、例えば、セットトップボックス(STB)、チューナーまたはブルーレイレコーダーである。
【0042】
上記信号伝送機構は、画像表示装置1に接続された画像表示側光ファイバ3と、映像送受信装置2に接続された映像送受信側光ファイバ4とを有する。
【0043】
上記画像表示側光ファイバ3と上記映像送受信側光ファイバ4とは、中継コネクタ11を介して、光学的に接続されて、信号を伝送する。この中継コネクタ11は、一定の位置としての壁に固定されている。画像表示側光ファイバ3は、例えばUバンドにて、壁に固定されている。
【0044】
図2に示すように、上記画像表示側光ファイバ3は、内側から順に、コア層31、クラッド層32および樹脂層33を有する。コア層31およびクラッド層32は、石英からなる。光は、コア層31を通る。樹脂層33は、無色透明に形成されている。
【0045】
図3に示すように、上記映像送受信側光ファイバ4は、内側から順に、コア層41、クラッド層42、樹脂層43、抗張力繊維層44およびシース層45を有する。このコア層41、クラッド層42および樹脂層43は、画像表示側光ファイバ3のコア層31、クラッド層32および樹脂層33と同じ構成である。抗張力繊維層44およびシース層45は、映像送受信側光ファイバ4の機械的強度を高める。
【0046】
映像送受信側光ファイバ4の機械的強度は、画像表示側光ファイバ3の機械的強度よりも、強い。映像送受信側光ファイバ4の最大許容張力は、例えば、数十N以上であり、画像表示側光ファイバ3の最大許容張力は、例えば、数N以上である。
【0047】
画像表示側光ファイバ3は、抗張力繊維層やシース層に覆われていないため、細くかつ無色透明にして、目立たないように形成できる。
【0048】
このように、画像表示側光ファイバ3を、機械的強度を犠牲にし、細くかつ無色透明にして、目立たないように形成できる一方、映像送受信側光ファイバ4を、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0049】
したがって、画像表示装置1と映像送受信装置2とを接続する光ファイバ3,4において、光ファイバ3を目立たなくして外観を損なわないことと、光ファイバ4の断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0050】
要するに、画像表示装置1と映像送受信装置2を光ファイバで接続する場合、できるだけ目立たなくすべき箇所は、画像表示装置1付近である。また、この箇所は、画像表示装置1を設置する際、光ファイバ自体も、強い機械的衝撃が与えられないように設置することが可能である。
【0051】
一方、映像送受信装置2付近の箇所は、映像送受信装置2の移動等を考慮すると、光ファイバを完全に固定して設置することが困難である。従って、光ファイバに対する機械的衝撃を考慮する必要があり、光ファイバの機械的強度が必要となる。
【0052】
このように、画像表示装置1付近には目立たない光ファイバ3を接続し、映像送受信装置2付近には機械的強度の強い光ファイバ4を接続する。
【0053】
また、この電子機器によれば、上記構成の信号伝送機構を備えるので、外観を損なわずに伝送不具合を防止した電子機器を実現できる。
【0054】
図4に示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雄型コネクタ3aを有し、映像送受信側光ファイバ4の先端は、雄型コネクタ4aを有する。両方の雄型コネクタ3a,4aは、中継コネクタ11を介して、光接続される。
【0055】
したがって、画像表示側光ファイバ3および映像送受信側光ファイバ4を、中継コネクタ11から取り外しが可能となり、画像表示側光ファイバ3および映像送受信側光ファイバ4の交換が容易となる。
【0056】
また、中継コネクタ11は、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。
【0057】
なお、図示しないが、画像表示装置1および映像送受信装置2における光ファイバに接続するコネクタは、共に、雌型コネクタである。また、画像表示側光ファイバ3における画像表示装置1と接続する先端は、雄型コネクタを有し、映像送受信側光ファイバ4における映像送受信装置2と接続する先端は、雄型コネクタを有する。
【0058】
次に、図5A〜図5Dに、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4との他の接続方法を示す。
【0059】
図5Aに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雄型コネクタ3aを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雌型コネクタ4bを有する。雄型コネクタ3aと雌型コネクタ4bとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雌型コネクタ4bは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0060】
したがって、雌型コネクタ4bは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雄型コネクタ3aを、雌型コネクタ4bから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバ3の交換が容易となる。なお、画像表示側光ファイバ3の雄型コネクタ3aを、直接に、映像送受信装置2の雌型コネクタへ接続することが可能となる。
【0061】
図5Bに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雄型コネクタ3aを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雌型コネクタ4bを有する。雄型コネクタ3aと雌型コネクタ4bとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雄型コネクタ3aは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0062】
したがって、雄型コネクタ3aは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3のコネクタ3aを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雌型コネクタ4bを、雄型コネクタ3aから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバ4の交換が容易となる。
【0063】
図5Cに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雌型コネクタ3bを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雄型コネクタ4aを有する。雌型コネクタ3bと雄型コネクタ4aとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雄型コネクタ4aは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0064】
したがって、雄型コネクタ4aは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雌型コネクタ3bを、雄型コネクタ4aから取り外すことが可能となり、画像表示側光ファイバ3の交換が容易となる。
【0065】
図5Dに示すように、画像表示側光ファイバ3の先端は、雌型コネクタ3bを有する。映像送受信側光ファイバ4の先端は、雄型コネクタ4aを有する。雌型コネクタ3bと雄型コネクタ4aとは、中継コネクタを介さずに、光接続される。雌型コネクタ3bは、一定の位置としての壁に固定されている。
【0066】
したがって、雌型コネクタ3bは、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3のコネクタ3bを除いた本体部に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。また、雄型コネクタ4aを、雌型コネクタ3bから取り外すことが可能となり、映像送受信側光ファイバ4の交換が容易となる。なお、映像送受信側光ファイバ4の雄型コネクタ4aを、直接に、画像表示装置1の雌型コネクタへ接続することが可能となる。
【0067】
次に、図6A、図6Bおよび図7に、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4との別の接続方法を示す。画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とは、中継ホルダ14を介して、接続される。この中継ホルダ14は、一定の位置としての壁に固定される。
【0068】
図6Aと図6Bに示すように、中継ホルダ14は、貫通孔15を有し、中継ホルダ14の一部は、この貫通孔15に沿って、段付筒部16を有する。図6Bは、図6Aの矢印X方向からみた矢視図である。
【0069】
図7に示すように、中継ホルダ14の貫通孔15には、一方側から画像表示側光ファイバ3が挿入されると共に他方側から映像送受信側光ファイバ4が挿入される。
【0070】
つまり、画像表示側光ファイバ3における全ての層(図2のコア層31、クラッド層32および樹脂層33)が、貫通孔15に挿入される。一方、映像送受信側光ファイバ4におけるコア層41、クラッド層42および樹脂層43が、貫通孔15に挿入される。映像送受信側光ファイバ4における抗張力繊維層44およびシース層45は、中継ホルダ14の段付筒部16の外側を覆うように配置される。
【0071】
シース層45の外側に締め付けリング17が配置され、この締め付けリング17は、例えば、カシメリングであり、内側から順に、画像表示側光ファイバ3、中継ホルダ14の段付筒部16、抗張力繊維層44およびシース層45を、一体に締め付ける。
【0072】
したがって、中継ホルダ14は、一定の位置に固定されているので、映像送受信側光ファイバ4に与えられた機械的衝撃は、画像表示側光ファイバ3に伝わることがなくて、画像表示側光ファイバ3の損傷を一層確実に防止できる。
【0073】
また、締め付けリング17は、内側から順に、画像表示側光ファイバ3、中継ホルダ14、抗張力繊維層44およびシース層45を、一体に締め付けるので、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とを簡単な構成で接続できる。
【0074】
(第2の実施形態)
図8は、この発明の信号伝送機構の第2の実施形態を示している。なお、この第2の実施形態において、上記第1の実施形態と同一の部分には、同一の参照番号を付して、詳細な説明を省略する。
【0075】
図8に示すように、この信号伝送機構は、画像表示装置1に設けられた画像表示側受発光部18と、映像送受信装置2に接続された映像送受信側光ファイバ4と、この光ファイバ4に接続された中継装置19とを有する。
【0076】
この中継装置19は、例えば、IrDAの赤外線を使用した送受信装置であり、中継側受発光部20を有する。画像表示側受発光部18と中継側受発光部20とは、光空間伝送により、信号を伝送する。
【0077】
したがって、画像表示装置1に画像表示側受発光部18を設け、映像送受信装置2に光ファイバ4を接続するので、画像表示装置1側に光ファイバ4を設けないため画像表示装置1側の外観を損なわないようにできる一方、映像送受信装置2側の光ファイバ4を、外観よりも機械的強度を考慮して、機械的衝撃に強いものとできる。
【0078】
要するに、画像表示装置1側の外観を損なわないことと、光ファイバ4の断線を防止して伝送不具合を発生させないこととを、同時に、満たすことができる。
【0079】
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、光ファイバ3,4は、石英以外の構成の光ファイバであってもよい。また、画像表示側光ファイバ3と映像送受信側光ファイバ4とは、機械的または光学的のうちの少なくとも光学的に接続されていればよく、画像表示側光ファイバ3の先端に画像表示側受発光部を接続し、映像送受信側光ファイバ4の先端に映像送受信側受発光部を接続して、画像表示側受発光部と映像送受信側受発光部とを、光空間伝送により、信号を伝送するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の信号伝送機構および電子機器の第1実施形態を示す簡略構成図である。
【図2】画像表示側光ファイバの横断面図である。
【図3】映像送受信側光ファイバの横断面図である。
【図4】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5A】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5B】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5C】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図5D】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図6A】中継ホルダの正面図である。
【図6B】図6Aの矢印X方向からみた矢視図である。
【図7】光ファイバの接続を説明する説明図である。
【図8】本発明の信号伝送機構および電子機器の第2実施形態を示す簡略構成図である。
【符号の説明】
【0081】
1 画像表示装置
2 映像送受信装置
3 画像表示側光ファイバ
3a 雄型コネクタ
3b 雌型コネクタ
31 コア層
32 クラッド層
33 樹脂層
4 映像送受信側光ファイバ
4a 雄型コネクタ
4b 雌型コネクタ
41 コア層
42 クラッド層
43 樹脂層
44 抗張力繊維層
45 シ−ス層
11 中継コネクタ
14 中継ホルダ
15 貫通孔
16 段付筒部
17 締め付けリング
18 画像表示側受発光部
19 中継装置
20 中継側受発光部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像表示装置に接続された画像表示側光ファイバと、
映像送受信装置に接続された映像送受信側光ファイバと
を備え、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、接続されて、信号を伝送し、
上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いことを特徴とする信号伝送機構。
【請求項2】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継コネクタを介して接続され、
この中継コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項3】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項4】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項5】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項6】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項7】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層および樹脂層を有し、
上記映像送受信側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層、樹脂層、抗張力繊維層およびシース層を有することを特徴とする信号伝送機構。
【請求項8】
請求項7に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継ホルダを介して、接続され、
この中継ホルダは、一定の位置に固定され、
この中継ホルダは、一方側から上記画像表示側光ファイバが挿入されると共に他方側から上記映像送受信側光ファイバが挿入される貫通孔を有し、
この貫通孔には、上記画像表示側光ファイバにおける上記全ての層が挿入される一方、上記映像送受信側光ファイバにおけるコア層、クラッド層および樹脂層が挿入され、上記映像送受信側光ファイバにおける抗張力繊維層およびシース層は、上記中継ホルダの外側を覆うように配置され、
上記映像送受信側光ファイバの上記シース層の外側に締め付けリングが配置され、この締め付けリングは、内側から順に、上記画像表示側光ファイバ、上記中継ホルダ、上記映像送受信側光ファイバの上記抗張力繊維層および上記映像送受信側光ファイバの上記シース層を、一体に締め付けることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項9】
画像表示装置に設けられた画像表示側受発光部と、
映像送受信装置に接続された光ファイバと、
この光ファイバに接続された中継装置と
を備え、
この中継装置は、中継側受発光部を有し、
上記画像表示側受発光部と上記中継側受発光部とは、光空間伝送により、信号を伝送することを特徴とする信号伝送機構。
【請求項10】
請求項1から9の何れか一つに記載の信号伝送機構を備えることを特徴とする電子機器。
【請求項1】
画像表示装置に接続された画像表示側光ファイバと、
映像送受信装置に接続された映像送受信側光ファイバと
を備え、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、接続されて、信号を伝送し、
上記映像送受信側光ファイバの機械的強度は、上記画像表示側光ファイバの機械的強度よりも、強いことを特徴とする信号伝送機構。
【請求項2】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継コネクタを介して接続され、
この中継コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項3】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項4】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雌型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項5】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項6】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバの先端は、雌型コネクタを有し、
上記映像送受信側光ファイバの先端は、雄型コネクタを有し、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタと上記映像送受信側光ファイバの上記雄型コネクタとは、接続され、
上記画像表示側光ファイバの上記雌型コネクタは、一定の位置に固定されていることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項7】
請求項1に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層および樹脂層を有し、
上記映像送受信側光ファイバは、内側から順に、コア層、クラッド層、樹脂層、抗張力繊維層およびシース層を有することを特徴とする信号伝送機構。
【請求項8】
請求項7に記載の信号伝送機構において、
上記画像表示側光ファイバと上記映像送受信側光ファイバとは、中継ホルダを介して、接続され、
この中継ホルダは、一定の位置に固定され、
この中継ホルダは、一方側から上記画像表示側光ファイバが挿入されると共に他方側から上記映像送受信側光ファイバが挿入される貫通孔を有し、
この貫通孔には、上記画像表示側光ファイバにおける上記全ての層が挿入される一方、上記映像送受信側光ファイバにおけるコア層、クラッド層および樹脂層が挿入され、上記映像送受信側光ファイバにおける抗張力繊維層およびシース層は、上記中継ホルダの外側を覆うように配置され、
上記映像送受信側光ファイバの上記シース層の外側に締め付けリングが配置され、この締め付けリングは、内側から順に、上記画像表示側光ファイバ、上記中継ホルダ、上記映像送受信側光ファイバの上記抗張力繊維層および上記映像送受信側光ファイバの上記シース層を、一体に締め付けることを特徴とする信号伝送機構。
【請求項9】
画像表示装置に設けられた画像表示側受発光部と、
映像送受信装置に接続された光ファイバと、
この光ファイバに接続された中継装置と
を備え、
この中継装置は、中継側受発光部を有し、
上記画像表示側受発光部と上記中継側受発光部とは、光空間伝送により、信号を伝送することを特徴とする信号伝送機構。
【請求項10】
請求項1から9の何れか一つに記載の信号伝送機構を備えることを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2010−72163(P2010−72163A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237636(P2008−237636)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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