説明

個人を追跡し、位置特定し、保護を提供するためのデバイスおよび方法

個人を追跡し、位置特定し、および/または保護を提供するためのデバイスおよび方法が、本明細書に記載される。このようなデバイスおよび方法は、その個人の衣類に設けられるRFIDタグを組み込む。RFIDリーダおよびデータ処理用のデバイスもまた、このようなデバイスおよび方法で使用され得る。該方法は、個人を追跡または位置特定する方法であって、RFIDタグを埋め込まれた衣類を個人に提供するステップと、デバイスを用いて、該RFIDタグから信号を読み取るステップと、該信号を処理し、該個人を追跡または位置特定するステップとを包含する。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(発明の背景)
行方不明になること、あるいは拉致されることから個人をさらに保護し、行方不明になっているか、あるいは拉致されている子供を追跡し、位置特定するための方法が必要とされている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
(発明の概要)
一局面において、個人を追跡して、位置特定し、そのような個人に保護を提供するための方法である。別の局面において、個人を追跡して、位置特定し、そのような個人に保護を提供するためのデバイスである。特定の実施形態において、これらの方法およびデバイスは、タグを組み込む。さらなる実施形態において、このタグは、RFIDタグである。さらなる実施形態において、このタグは、アンテナに接続されたマイクロチップを含む。さらなる実施形態において、これらの方法およびデバイスは、RFIDリーダを組み込む。さらなる実施形態において、これらの方法およびデバイスは、データを処理するデバイスを組み込む。さらなる実施形態において、このタグは、衣類に組み込まれる。さらなる実施形態において、これらの方法およびデバイスは、子供、高齢者、障害者、病人、および保護を必要とするその他の個人を追跡して、位置特定し、および/または保護を提供するために使用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0003】
本発明の特徴および利点のより良い理解は、本発明の原理が利用される例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明と、添付図面とを参照することによって得られる。
【0004】
(発明の詳細な説明)
(RFID技術の概観)
RFIDタグの内部は、アンテナに接続されたマイクロチップである。マイクロチップは、約2kビットまでの適度な量の情報を格納し得る。RFIDタグは、シンプルな識別番号を格納するために、しばしば使用される。より洗練されたシステムにおいて、タグは、そのタグが取り付けられているアイテムに対する携帯移動データベースとして機能し得る。タグは、様々な形状因子で、基本的に何にでも取り付けられ得る。
【0005】
RFIDリーダは、RFIDタグに格納される情報の無線による読み書きを制御する。RFIDリーダは、そのアンテナ周辺にRF場を生成する。このRF場は、タグと、そのリーダにデータを転送する手段とに電力を与える。タグは、このリーダのRF場を変調させ、リーダは、その変調を検出し得る。同様に、リーダは、タグを書き込むために、正しいシーケンスでRF場をオンオフにする。
【0006】
(回路コンポーネント)
タグは、回路網の1つのコンポーネントである。タグは、基本的に、集積小型フレキシブルアンテナを有する、小さなシリコンチップ上に堆積された集積回路である。この複合回路は、タグを生成する。このタグは、設計によって、様々な周波数範囲を処理することが可能で、受動のことも能動のこともあり得る。受動RFIDは、磁気誘導によって機能する。集積回路は、情報を記録して格納するデータ格納を提供する。
【0007】
リーダ:リーダは、信号をタグに送信する。タグは、RFエネルギの一部をリーダ信号から吸収し、次いで、RFエネルギをそのメモリからの情報を含んだ戻り無線信号として反射する。リーダデバイスは、ワイヤのコイルから交流磁場を生成する。タグはまた、磁場から電流を誘導するワイヤのコイルも有する。この電流は、受動タグに電力を提供する。このタグは、次いで、タグ自身の変動磁場を送り返し、この変動磁場は、リーダデバイスによって読み取られる。
【0008】
データ処理:一度、データがリーダから受信されると、信号が処理され、アラーム警告デバイスをトリガする。これは、可聴共鳴の繰り返し、点滅光、または同様の警告タイプのデバイスの形式であり得る。
【0009】
(典型的なRFIDシステムのブロック図(流れ図))
【0010】
【表1】

(RFID技術の用途)
(アパレルに識別タグを組み込む方法)
本明細書に記載されるデバイスおよび方法は、ユニークスマートタグと称されるRFIDタグを利用する。このタグは、本明細書に記載されるように構成され、着衣可能なアイテムに組み込まれる。
【0011】
衣類のアイテムにユニークスマートタグが組み込まれるようにするために、洗濯、折り畳み、および衣類自体の日常の使用による摩耗および引き裂きに耐えなくてはならない。戸外温度、体の熱、および衣服乾燥機のような熱源からの特定量の熱に耐えなくてはならない。このタグは、耐水性と、洗濯洗剤、塩素、ドライクリーニング処置などの耐薬品性とを有しなくてはならない。
【0012】
ユニークスマートタグは、1本または複数本の小さなフレキシブルアンテナに取り付けられるマイクロチップである。このマイクロチップは、小さなシリコンチップ上に堆積された集積回路からなる。ユニークスマートタグでクリティカルなコンポーネントは、このマイクロチップである。なぜなら、この回路網が何らかの損傷を受けると、このデバイスが使い物にならなくなってしまうことがあり得るからである。しかしながら、信号がマイクロチップに到達するようにするために、1本または複数本のアンテナに取り付けられなくてはならない。
【0013】
アンテナは、従来技術で公知の手段によって、マイクロチップに取り付けられる。ユニークスマートタグのマイクロチップ部分は、物理的酷使、熱、水、および化学的損傷によって傷つかない材料に内蔵される。図2は、内蔵マイクロチップを有するユニークスマートタグのアレイを示す。内蔵する「材料」は、樹脂またはラミネートであり得る。例として挙げると、樹脂は、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレアエラストマー樹脂、アルキル樹脂、カゼイン、またはこれらの混合物であり得る。
【0014】
ユニークスマートタグを樹脂またはラミネートに内蔵する製造方法は、基板上に所定の量の樹脂またはラミネートを置き、樹脂またはラミネートがゲル化または軟化することを可能にして、次いで、樹脂またはラミネート滴を中心とするマイクロチップコンポーネントを有する樹脂またはラミネート上にユニークスマートタグを置くことを含む。ユニークスマートタグを置いた後、最初にゲル化した樹脂またはラミネートの層が、完全に硬化することが可能になる前に、別の所定の量の樹脂またはラミネートが、マイクロチップコンポーネントの上に置かれる。この方法は、樹脂またはラミネートの中にマイクロチップを完全に密封する。
【0015】
耐久性を高め、それゆえ、物理的酷使、熱、および化学的損傷から保護されるユニークスマートタグは、様々な着衣可能なアイテムの中に組み込まれ得る。実質的にあらゆる着衣可能なアイテムは、製造中に、その中にユニークスマートタグを組み込ませることが可能である。外出着、寝間着、衣服、下着、ならびに履き物およびアクセサリさえも、ユニークスマートタグが取り付けられ得るか、あるいは持ち運ばれ得る場所を有する。
【0016】
ユニークスマートタグは、接着性の裏張り(adhesive backing)または他の取り付け手段で、実質的に任意の表面に取り付けられ得るが、個人の衣類にこのタグを取り付ける好ましい実施形態は、ユニークスマートタグは、「見えないところ」に組み込まれ、それゆえ、個人がその衣類を着ている間、普通に見ただけでは隠されている。このようにして、拉致者は、ユニークスマートタグを意識し得ず、そのタグを個人から取り外し得ない。さらに、ユニークスマートタグを隠すことで、タグは、さらに磨耗され、引き裂かれることから保護され、それゆえ、タグの寿命を伸ばす。さらに、ユニークスマートタグを隠すことは、タグとの物理的摩擦によって、あるいはアレルギーまたは接触性皮膚炎のような状況によってのいずれからも個人を刺激することから保護する。
【0017】
「着衣可能」なアイテムで、その中または上にユニークスマートタグが組み込まれ得るアイテムは、アパレル、宝飾品類、アクセサリ、パッチ、タグ、または個人に取り付けられ得るか、あるいは個人の身に着けて運ばれ得る任意の他の手段である。一つの実施形態において、着衣可能なアイテムは、衣類、履き物、下着、外出着、寝間着、およびアクセサリのような「アパレル」であり得る。着衣可能なアイテムは、衣類のパッチ、ファスナー、ストリング、襟、ポケット、またはアパレルのアイテムに縫い付け、アイロン貼り付け、結び付け、あるいは他の方法で取り付けられ得る他の任意のアイテムを備える。
【0018】
ユニークスマートタグは、十分小さく、繊維上に置かれ得て、裾、ウエストバンド、襟、または継ぎ目に縫い付けられ得る。一つの実施形態において、図3に示されるような上着に、ユニークスマートタグは、Aのような襟、Bのような継ぎ目、Cのようなウエストバンドの中に縫い付けられる。図3に示される一着のジーンズのような別の実施形態において、ユニークスマートタグは、Dのようなウエストバンドに、Eのような継ぎ目の中に縫い付けられる。一つの実施形態において、弾性的なウエストバンドがその衣類の中に組み込まれるとき、ユニークスマートタグは、衣類の中に縫い付けられる。別の実施形態において、ユニークスマートタグは、ポケットに縫い付けられる。さらに別の実施形態において、ユニークスマートタグは、図4に示されるように、履き物のかかと、インソール、ミッドソール、またはアッパー部分の一部である。
【0019】
SmartWear(著作所有権)の動作設計および使用は、個人の安全とセキュリティ、誘拐防止環境、および/または同様の拉致状況に対して、特に設計される。本明細書に記載されるデバイスおよび方法は、本明細書に記載されるように構成され、個人のアパレルに縫い付けられるユニークスマートタグ(トランスポンダ)を利用する。
【0020】
ユニークスマートタグはまた、より一時的な目的に対しても使用され得る。一つの実施形態において、ユニークスマートタグは、接着を有するパッチの中に組み込まれ得て、このパッチは、皮膚に直接置かれるか、あるいは人の衣類上に置かれるかのいずれかによって、その人に取り付けられ得る。ユニークスマートタグを有するパッチは、患者に関する情報をその本人に直接取り付けて、使用され得る。これは、多数の人々が負傷して、カルテが利用可能でなく、患者が頻繁に移動し得る大きなイベントの間のトリアージにおいて、特に有用であり得る。
【0021】
ユニークスマートタグは、2つの層の存在によって、パッチの中に組み込まれる。第一の層は、接着性の裏張りを有し、第二の層は、被覆層である。樹脂封入またはラミネートカバーされたユニークスマートタグは、これらの2つの層の間に置かれる。一つの実施形態において、ユニークスマートタグは、これらの層の一方を基板として使用して製造され、その上部層は、接着剤を用いて上に融合される。これらの層は、紙、繊維、フォーム(foam)、または他のシート状の材料で製造され得る。一つの実施形態において、材料は、綿のような天然由来のものであり得る。別の実施形態において、材料は、プラスチックのような合成品であり得る。別の実施形態において、これらの層は、天然材料と合成材料との組み合わせである。接着剤は、医療用包帯に使用されるものと同様であり、皮膚に優しく、容易に取り外し可能である。
【0022】
(ビジネスメソード)
消費者は、上記RFIDタグ可能な製品を購入するか、さもなくば、入手する。この段階において、販売箇所で、消費者は、加入契約に入り、上記RFIDタグを活性化する選択肢を有する。RFIDタグを活性化するために、RFIDタグコード化デバイスを用いて、一意的なコードがタグにプログラムされ、今や加入者となった消費者に割り当てられる。別の実施形態において、RFIDタグに事前に内蔵された一意的な識別コードが、RFIDタグリーダによって読み取られ、消費者に与えられる。次いで、このコードは、リテーラーまたは購入者によって、加入者の識別個人情報とともに、加入者ネットワークデータベースに、入力される。
【0023】
「加入者」は、RFIDタグ付き製品の一次購入者または消費者と、その購入者の配偶者、子供、または扶養家族のような購入者または消費者の家族構成員とである。別の実施形態において、RFIDタグ付き製品は、第三者に対する贈答品として購入され得、RFIDタグは、今や加入者となるその第三者によって、後にリテーラーで活性化され得る。別の実施形態において、RFIDタグ付き製品は、第三者に対する贈答品として購入され得、RFIDタグの一意的な識別コードは、今や加入者であるその第三者に提供される。加入者は、RFIDタグ可能な製品の購入がネットワークへの加入がなされた後に、販売箇所に返却する選択肢も有する。
【0024】
一つの実施形態において、RFIDタグは、自身に内蔵された情報を有しない。別の実施形態において、RFIDタグは、製品在庫追跡のためにSKU番号を有して既にプログラムされている。この番号は、販売箇所でRFIDタグから削除される。SKU番号は、消費者がネットワークに加入する際に、加入者コードで上書きされる。
【0025】
加入者「ネットワーク」は、RFIDタグに割り当てられた一意的な識別子の全てと、各コードに割り当てられた付随情報とのデータベースを含む安全なコンピュータネットワークである。「一意的な識別子」は、加入者の情報と関連するデータベース内のエントリである。一つの実施形態において、各RFIDタグ可能な製品は、一意的な識別子を含み、この識別子は、全ての他のRFIDタグ可能な製品とは異なる独自のものである。別の実施形態において、一意的な識別子が、任意の数のRFIDタグ可能な製品に対して使用される。この実施形態において、加入者に属する一意的な識別子は、全ての他の加入者とは異なり、独自なものであり、該加入者は、該加入者が保有する全てのRFIDタグ可能な製品をコード化するために、自分の一意的な識別子の記録を保持する。加入者は、RFIDタグが販売箇所で活性化されるとき、自分のコードを提供する。
【0026】
加入者は、いつでも上記コードに対応するデータベースエントリに追加関連情報を追加する選択肢を有する。加入者は、いつでもデータベースから自分のコードに関連する任意または全部の情報を削除する選択肢を有し、それによって、そのコードと自分との関係を終了する。データベースからの情報の削除には、加入者が、有資格ユーザとしてデータベースにアクセスすることが要求される。
【0027】
加入者が追加し得る情報の量および内容は、全く加入者の自由である。この情報は、(1)加入者(および扶養家族)の名前、(2)生年月日、(3)住所、(4)電話番号、(5)緊急コンタクト先情報、(6)近親者、(7)医療状態または要求、(8)社会保障番号、(9)身体的特徴、(10)写真、(11)加入者が関連していると考える任意の他の情報のうちの少なくとも一つを含むことになりそうである。
【0028】
一つの実施形態において、関連加入者情報は、販売方法により決定される手段によって、販売箇所で提供される。別の実施形態において、関連加入者情報は、販売後に、(1)ネットワークプロバイダ顧客サービスへの電話、(2)インターネット、(3)郵便、(4)ネットワーク代表者との対面での話し合いによる方法のうちの1つ以上によって提供される。
【0029】
一つの実施形態において、加入者は、関連加入者情報を、いつでも(1)ネットワークプロバイダ顧客サービスへの電話、(2)インターネット、(3)郵便、(4)ネットワーク代表者との対面での話し合いによる方法のうちの一つ以上によって追加または削除し得る。
【0030】
加入者ネットワークへのアクセスは、高度に安全にされ、有資格者のみに限定される。アクセスは、全ての有資格者に一意的なユーザ名とパスワードのシステムによってなされ、全てのアクセスは、ユーザ名、日付、時刻、およびアクセスされた情報によって記録される。
【0031】
加入者は、加入者自身の加入に関する個人情報のみへのアクセスを有する。この加入者は、ネットワーク内にある自分の加入者情報の各個々のアイテムへのアクセス権に対する管理を維持する。
【0032】
フルアクセスは、「有資格者」のみに利用可能であり、有資格者は、(1)ネットワークプロバイダ会社およびその関連会社の特定の従業員、(2)消防、警察、救急車、緊急医療スタッフ、医師、沿岸警備隊、および州軍の緊急サービススタッフ、(3)ケースバイケースで要求され、加入者によって資格を与えられる他の有資格スタッフとして規定される。
【0033】
有資格ユーザは、RFIDタグに割り当てられたコードを用いて、加入者の情報にアクセスして、閲覧することが可能である。RFIDタグに割り当てられたコードは、(1)電話、(2)インターネット、(3)ネットワーク代表者との話し合い、または(4)迅速に信頼性ある方法で、情報をネットワークからルーティングする他の安全な手段を介して、ネットワークにある識別情報と関連付けされ得る。
【0034】
(加入者ネットワーク)
図5に示されるような一つの実施形態において、リテーラーは、セールスのために、RFIDタグ可能な製品を提案する。一つの実施形態において、製品は、小売業者または小売店で販売される。別の実施形態において、製品は、ウェブサイトを介して、あるいはインターネットを介して販売される。別の実施形態において、カタログおよび郵便注文処理によって販売される。
【0035】
顧客は、上記RFIDタグ可能な製品を購入するか、さもなくば、入手する。この段階において、販売箇所で、消費者は、加入契約に入る選択肢を有し、上記RFIDタグを活性化する。RFIDタグを活性化するために、RFIDタグコード化デバイスを用いて、一意的なコードがタグにプログラムされ、今や加入者となった消費者に割り当てられる。別の実施形態において、RFIDタグに事前に内蔵された一意的な識別コードが、RFIDタグリーダによって読み取られ、消費者に与えられる。次いで、このコードは、リテーラーまたは消費者によって、加入者の識別個人情報とともに、加入者ネットワークデータベースに、入力される。
【0036】
「加入者」は、RFIDタグ付き製品の一次購入者または消費者と、その購入者の配偶者、子供、または扶養家族のような購入者または消費者の家族構成員とである。別の実施形態において、RFIDタグ付き製品は、第三者に対する贈答品として購入され得、RFIDタグは、今や加入者となるその第三者によって、後にリテーラーで活性化され得る。別の実施形態において、RFIDタグ付き製品は、第三者に対する贈答品として購入され得、RFIDタグの一意的な識別コードは、今や加入者となるその第三者に提供される。加入者は、RFIDタグ可能な製品の購入がネットワークへの加入がなされた後に、販売箇所に返却する選択肢も有する。
【0037】
一つの実施形態において、RFIDタグは、自身に内蔵された情報を有しない。別の実施形態において、RFIDタグは、製品在庫追跡のためにSKU番号を有して既にプログラムされている。この番号は、販売箇所でRFIDタグから削除される。SKU番号は、消費者がネットワークに加入する際に、加入者コードで上書きされる。
【0038】
RFIDタグリーダは、RFIDタグに格納されている情報を無線による読み書きを制御する。RFIDリーダは、自身のアンテナ周辺にRF場を生成する。RF場は、タグと、リーダにデータを転送する手段とに電力を与える。このタグは、リーダのRF場を変調し、リーダは、この変調を検出し得る。同様に、リーダは、タグを書き込むために、正しいシーケンスでRF場をオンオフする。
【0039】
加入者「ネットワーク」は、RFIDタグに割り当てられた一意的な識別子の全てと、各コードに割り当てられた付随情報とのデータベースを含む安全なコンピュータネットワークである。「一意的な識別子」は、加入者の情報と関連するデータベース内のエントリである。一つの実施形態において、各RFIDタグ可能な製品は、一意的な識別子を含み、この識別子は、全ての他のRFIDタグ可能な製品とは異なり、独自のものである。別の実施形態において、一意的な識別子は、任意の数のRFIDタグ可能な製品に対して使用される。この実施形態において、加入者に属する一意的な識別子は、全ての他の加入者とは異なる独自なものであり、加入者は、自分の一意的な識別子の記録を保持して、該加入者が保有する全てのRFIDタグ可能な製品をコード化する。加入者は、RFIDタグが販売箇所で活性化されるとき、自分のコードを提供する。
【0040】
加入者は、いつでも上記コードに対応するデータベースエントリに追加関連情報を追加する選択肢を有する。加入者は、いつでもデータベースから自分のコードに関連する任意または全部の情報を削除する選択肢を有し、それによって、そのコードと自分との関係を終了する。データベースからの情報の削除には、加入者が、有資格ユーザとしてデータベースにアクセスすることが要求される。
【0041】
加入者が追加または削除し得る情報の量および内容は、全く加入者の自由である。図6は、加入者が内容を追加したいと欲し得る可能な別々の情報フィールドを概略する。これらのフィールド全ては、メインの加入者プロファイルにリンクして、親フィールドの傘下にある情報のサブフィールドからなる。これらのフィールドは、以下に、さらに記載される。
【0042】
一つの実施形態において、投薬プロファイルフィールドは、各投薬で採られるような以下のセットのサブフィールド、すなわち、投薬の名称、治療される状態、強度、単位、形状(液体、丸薬など)、頻度、継続期間、指示、開始日、現在の服用(有/無)、処方医を含む。
【0043】
一つの実施形態において、医師/病院プロファイルフィールドは、加入者の医師のそれぞれに対する以下のセットのサブフィールド、すなわち、名、姓、タイトル、診療所または病院、住所1、住所2、都市、州、郵便番号、勤務先電話、モバイル電話、自宅電話、電子メールを含む。
【0044】
一つの実施形態において、アレルギープロファイルフィールドは、表示される各アレルギーに対する以下のセットのサブフィールド、すなわち、何に対するアレルギーか、アレルギー反応、他の反応、治療、医師を含む。
【0045】
一つの実施形態において、状況/病気プロファイルフィールドは、状態/病気の各セットに対する以下のサブフィールド、すなわち、状況または病気、活性(活性、不活性、消散済み(resolved))、発症日、診断日、消散日、治療方法、医師を含む。
【0046】
一つの実施形態において、免疫処置プロファイルは、実行された各免疫処置に対する以下のセットのサブフィールド、すなわち、何に対してか、免疫処置の日、医師を含む。
【0047】
一つの実施形態において、家族構成員プロファイルフィールドは、列挙された各家族構成員に対する以下のサブフィールド、すなわち、前置敬称、名、姓、後置敬称、生年月日、性別、人種、主言語、身長、体重、目の色、血液型、写真1(正面顔像)、写真2(横顔像)、緊急時の指示、医療認証、医療認証デジタルサイン、スマートウェアデジタルID、追加された日、ユーザID、加入者IDを含む。
【0048】
一つの実施形態において、緊急コンタクト先プロファイルフィールドは、列挙された各コンタクト先に対する以下のセットのサブフィールド、すなわち、前置敬称、名、姓、住所1、住所2、都市、州、郵便番号、関係、日中の電話、夜間の電話、モバイル電話、電子メールアドレスを含む。
【0049】
一つの実施形態において、手術および処置プロファイルフィールドは、各手術または処置に対する以下のセットのサブフィールド、すなわち、処置、日付、結果、医師を含む。
【0050】
一つの実施形態において、加入者プロファイルフィールドは、以下のサブフィールド、すなわち、ユーザ名、パスワード、名、姓、電子メール、勤務先電話、モバイル電話、重要な情報、参加した日、ステータス、請求コードを含む。
【0051】
一つの実施形態において、生体計測プロファイルフィールドは、以下のサブフィールド、すなわち、指紋スキャン、虹彩スキャン、DNAプロファイルを含む。
【0052】
一つの実施形態において、各フィールドは、各フィールドに共通な幾つかのサブフィールドを有する。これらのサブフィールドは、コメント、更新日、ユーザID、アクセスレベルを含み、アクセスレベルは、誰が各別々のフィールドにアクセス可能であるかを加入者が事前に決定することを許可する。例えば、加入者は、学校または同様の機関がコンタクト先情報のみにアクセス可能であるように、医師および病院が医療およびアレルギーにアクセス可能であるように、法執行機関が各フィールドにアクセス可能なようにし得る。
【0053】
一つの実施形態において、各情報フィールドは、データ制御およびアクセスにおいて、より高度なセキュリティ、より迅速なアクセス、改善された信頼性および融通性を促進するために、個別のロケーションにある個別のサーバに格納され得る。
【0054】
自動的で無制限のフルアクセスは、加入契約で指定された特定の個人のみに利用可能であり、その個人は、(1)ネットワークプロバイダ会社およびその関連会社の特定の従業員、(2)消防、警察、救急車、緊急医療スタッフおよび医師、沿岸警備隊、州軍のような緊急サービススタッフ、(3)ケースバイケースで要求され、加入者によって資格を与えられる他の有資格スタッフを含み得る。
【0055】
有資格スタッフは、ユーザ名およびパスワードが割り当てられ、これらによって、そのスタッフのアクセスレベル(医師、学校、法執行機関など)で、ネットワークへのアクセスを許可され、RFIDタグに割り当てられたコードを用いて、加入者の情報にアクセスして、閲覧することが可能になる。RFIDタグに割り当てられたコードは、(1)電話、(2)インターネット、(3)ネットワーク代表者との話し合い、または(4)迅速に信頼性ある方法で、情報をネットワークからルーティングする他の安全な手段のうちの一つ以上を介して、ネットワークにある識別情報と関連付けされ得る。
【0056】
(早期警告システムおよび位置特定デバイス)
特定の所定のエリアに出入りするような個人を追跡する方法もまた、本明細書に記載される。実際、この実施形態は、家またはビルの周囲に目に見えない電子フェンスを生成し、個人が出口の非常に近くに来るとき、可聴アラームまたは可視アラームがトリガされる。この監視システムは、個人が家および学校で拉致されるのを防ぎ、あるいは夢遊病者、精神障害者または高齢者が、家またはビルから出るのを防ぐのに有用である。このような監視システムは、監視されるべき必要のある個人が1人または数人のみの場合に、非常に貴重であり得、このシステムは、ペット、五体満足な大人、または訪問客によってはトリガされない。
【0057】
図7の例示は、早期警告システムおよび位置特定デバイスの一実施形態のコンポーネントの概観を提供する。一般に、本実施形態のシステムは、入口または出口2および4、あるいは窓3に位置する1つ以上のリモートRFIDリーダを介して、子供1に取り付けられたRFIDデバイスからのデータを収集する。
【0058】
所定のエリアは、家、アパート、マンション、または他の住居のような場所である。場所は、デイケア施設または学校のようなビルであることもあり得る。別の実施形態において、場所は、近隣、テーマパーク、自然保護区、キャンプ場、スポーツ競技場、デパート、ショッピングモール、スキーリゾートなどの地理的エリアを含む。地理的エリアは、行動範囲または物理的な境界によって規定され得る
監視システムは、サイズ的に小さく、新規または既存の家庭アラームシステムに組み込まれ得る。このように、このシステムは、人目に付きにくく、容易に勝手に変更され得ない。さらに、このシステムは、家庭アラームシステムが設置されるのと同時に家庭の同じエリア内に設置され得るので、同じアクションで、オンオフされ得る。アラームデバイスはまた、携帯電話技術にも採用可能である。
【0059】
本発明の監視システムは、RFIDリーダを含み、RFIDリーダは、RFIDタグ上に格納される情報を読み書きする無線を制御する。RFIDリーダは、そのアンテナ周辺にRF場を生成する。RF場は、タグと、リーダにデータを転送する手段とに電力を与える。このタグは、リーダのRF場を変調し、リーダは、この変調を検出し得る。同様に、リーダは、タグに書き込むために、正しいシーケンスでRF場をオンオフする。
【0060】
RFIDタグは、子供または個人の寝間着、アパレル、または履き物に組み込まれるか、さもなくば、リストバンド、包帯、またはアクセサリとして、人に着用され得るか、あるいは持ち運ばれ得る。
【0061】
RFIDタグは、RFIDリーダを用いて、タグの中に、一意的なコードをプログラムすることによって活性化される。一意的なコードは、シンプルな英数字コードであり得る。代替として、一意的なコードは、識別データであり得、識別データは、例えば、名前、住所、電話番号であり、あるいは写真ですらあり得る。
【0062】
RFIDリーダは、窓枠、ドア枠、車道、フェンス、または水源のような特定の戦略的な場所に埋め込まれる。水源は、スイミングプール、温泉、ジャクージ、ホットタブ、水生植物園、池、湖、小川、または河を含む。図8は、RFIDリーダ5がドア枠に隣接して位置し、RFIDデバイスが子供の衣類6に取り付けられている一つの実施形態の図である。
【0063】
コード化されたRFIDデバイスが、RFIDリーダの非常に近くを通るとき、システムは、格納されているIDと、システムに格納されているIDとを比較し、このIDがシステム内のIDのいずれかと合致する場合、可聴アラームおよび/または可視アラームをトリガする。代替として、仕様によって規定されるような特定の距離または範囲の外側に、個人が物理的に移動する場合、可聴アラームまたは点滅光の形式での検出通知が、活性化される。アラームは、イベントをトリガするソースで、家庭または親の寝室内の基地局のような別の場所で、あるいはシステム全体の複数の場所のいずれかで、可聴または可視であり得る。システムは、無線であるので、一度活性化されると、侵入者による不活性化は、事実上不可能である。
【0064】
一つの実施形態において、識別タグは、半受動デバイスである。半受動RFIDタグは、取り付けられた電源を使用することが可能であるが、その電源は、連続的に情報を送信しない。RFIDリーダは、受動RFIDタグへのデータの読み書きに比べ、より高速で、より遠隔で、半受動RFIDタグへのデータの読み書きをすることが可能である。
【0065】
特定のコード化されたRFIDデバイスが所定のエリアを横切るとき、そのRFIDデバイスを検出可能な小さくて効率的なセンサを生成することは、本明細書に記載される方法およびデバイスの一つの目的である。一つの用途において、この所定のエリアは、家または居住用ビルへの入口である。
【0066】
個人が所定のエリアから外に出たら、より広範な周囲内を追跡される必要がある場合に、その個人の位置に関する詳細な情報を提供することが、本明細書に記載される方法およびデバイスのさらなる目的である。
【0067】
本明細書に記載されるデバイスおよび方法は、コンスタントに監視するシステムを提供する。このシステムは、無線であり、個人のアパレルの検出不可能なパーツに置かれることが可能である。さらに、このシステムは、家庭または他の同様な環境において、通常遭遇する部屋の壁および同様の障害物を貫通する能力を有する。ユニークスマートタグは、非常に信頼性が高く、シビアな環境および極低温/極高温に耐え得る。
【0068】
(GPSデバイスおよび長距離受動/能動タグ)
本明細書にはまた、個人を位置特定する長距離受動/能動タグを有するGPSデバイスの使用を記載する。新たな技術によって、GPS可能なデバイスが、(本明細書の至るところに記載されているRFID可能なタグに対して記載された原理を用いて)衣類を含む着衣可能な物体の中に組み込まれることが可能になる。
【0069】
一つの実施形態において、識別タグは、より長距離の検出器に準拠する。人または子供に身に付けられているか、あるいは取り付けられているGPS可能なデバイスは、短距離RFIDリーダと通信可能であるだけでなく、GPSネットワークにデータを送信可能でもあり、より広範なエリア内の位置情報が、衛星ネットワークを介して通信され得る。
【0070】
図9に示されるような一つの実施形態において、開かれた環境下にいる行方不明になった人または拉致された人7は、GPS可能なデバイス(これもまた、RFID能力を有する)によってGPS衛星8に与えられる信号を介して、位置特定され得る。GPS衛星によって受信された信号は、GPS受信機9に送信され、行方不明になった人または拉致された人の位置に関する特定の情報とともに、1人または複数の人10に再送信される。
【0071】
一つの実施形態において、識別タグは、能動デバイスである。GPS可能な能動デバイスシステムは、タグと連携する電源をさらに有する受動システムと同じ特徴および機能からなる。この電源は、より高速で、より離れた距離で、GPS可能なデバイス(これもまた、RFID能力を有する)に対する読み書きを可能にし、タグがRFIDリーダに情報を送信することを可能にする。能動識別タグが使用される場合、能動RFIDシステムは、セルラ電話タワーのような恒久的な構造に統合され得る。
【0072】
本発明の実施形態が、本明細書に図示され、記載されてきたが、このような実施形態は、単に例示のために提供されていることは、当業者には明らかである。本発明から逸脱することなく、当業者は、幾つかの変更、変化、代替を、今や想到し得る。本明細書に記載された発明の実施形態に対する様々な代替が、本発明を実行するために使用され得ることは、理解されるべきである。以下の請求項が本発明の範囲を規定し、これらの請求項およびその均等物の範囲内の方法および構造が、これによってカバーされるということが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】図1は、個人を追跡し、位置特定し、保護を提供するための本明細書に記載されるデバイスおよび方法の一つの実施形態を提供する。
【図2】図2は、内蔵マイクロチップを有するユニークスマートタグの非限定的な例示的な実施形態を提供する。
【図3】図3は、本明細書に記載されるRFIDタグを組み込んでいるアパレルの非限定的な例示的な実施形態を提供する。
【図4】図4は、本明細書に記載されるRFIDタグを組み込んでいるアパレルの非限定的な例示的な実施形態を提供する。
【図5】図5は、本明細書に記載される加入者ネットワークの加入者を得る方法の非限定的な例示的な実施形態を提供する。
【図6】図6は、本明細書に記載される加入者ネットワークの非限定的な例示的な実施形態を提供する。
【図7】図7は、本明細書に記載されるRFIDタグの使用の非限定的な例示的な実施形態を提供する。
【図8】図8は、本明細書に記載されるRFIDタグの使用の非限定的な例示的な実施形態を提供する。
【図9】図9は、本明細書に記載されるRFIDタグの使用の非限定的な例示的な実施形態を提供する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人を追跡または位置特定する方法であって、
RFIDタグを埋め込まれた衣類を該個人に提供するステップと、
デバイスを用いて、該RFIDタグから信号を読み取るステップと、
該信号を処理して、該個人を追跡または位置特定するステップと
を包含する、方法。
【請求項2】
前記RFIDタグは、一意的な識別番号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一意的な識別番号を提供することによって、アクセスされ得る前記個人に関する情報のネットワークをさらに包含する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記個人は、子供である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記RFIDタグは、樹脂で完全に覆われている、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
衣類に埋め込まれたRFIDタグと、
該RFIDタグを読み取り得るデバイスと、
該RFIDタグの位置を決定し得るデバイスと
を備えている、個人を追跡または位置特定するための集合体。
【請求項7】
前記RFIDタグは、一意的な識別番号を含む、請求項6に記載の集合体。
【請求項8】
前記一意的な識別番号を提供することによって、アクセスされ得る前記個人に関する情報のネットワークをさらに備えている、請求項7に記載の集合体。
【請求項9】
前記個人は、子供である、請求項8に記載の集合体。
【請求項10】
前記RFIDタグは、樹脂で完全に覆われている、請求項9に記載の集合体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−541244(P2008−541244A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−510313(P2008−510313)
【出願日】平成18年5月5日(2006.5.5)
【国際出願番号】PCT/US2006/017753
【国際公開番号】WO2006/122041
【国際公開日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【出願人】(507359904)スマートウェア テクノロジーズ (1)
【Fターム(参考)】