説明

個人状態生理学的監視システム及び構造、及びモニタリング方法

患者を積極的に監視するシステムであって、少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる少なくとも一つのセンサを持つ少なくとも一つの身体装着監視装置を含む。第一無線ネットワークを用いて身体装着監視装置に接続される少なくとも一つの媒介装置と、第二無線ネットワークで前記少なくとも一つの媒介装置と接続する少なくとも一つの応答装置において、前記応答装置は、少なくとも一つの所定イベントが起こったとき自動的に特定の機能を実行するようプログラムされる。監視装置は周期的に患者状態データを、媒介装置に送信するが、前記システムは、周期的に静止状態で作動し、非常に低い電力消費を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、35USC§119(e)(1)の下で、2003年3月21日付で出願された「個人状態生理学的監視システム及び構造」USSN60/456,609および2004年3月20日付で出願された「個人状態生理学的監視システム及び構造、及び監視方法」USSN60/ (未定)を優先権主張する非仮特許出願であり、各内容はすべて本願に組み込まれる。
【0002】
本発明は一般に患者監視装置に関し、さらに詳細には改善した患者監視装置構造に関する。
【背景技術】
【0003】
110万人以上の米国国民が毎年、心臓停止を経験している。そのうち約500,000人、あるいは事故を含め他の原因で死ぬ数のおよそ2倍が死に至る。これらの出来事のおよそ半数は、病院内で起きる。
【0004】
心停止が始まって処置を施すまでの最初の4〜6分が、よい結果を得るのに重大である。従って、この出来事の早い発見、或いはより良い予測は患者の結果へ積極的な良い影響を与えるのに重大である。早期の発見のための伝統的な方法は、コストが高すぎて広くこれを利用することができない。現在の方法は、固定集中ケアモニタリングあるいは移動遠隔モニタリングのいずれかを介して設置する病院内での連続モニタリングを含む。最近の技術の主要な費用は装置一台に付きおよそ12,000ドルから30,000ドルもし、その装置および関連システムを効果的に使用するのに高い技術スキルが必要となる。
【0005】
連続生存徴候監視装置は当業者には公知である。病院は、集中治療室が看護の基準として出現した1960年代前半に、このようなシステムを広く採用している。これらの初期のシステムは、複数のベッドサイドモニタから中央観察ステーションまで専用のネットワーク接続を使用している。初期のシステムは、ハードワイヤードのアナログ及びデジタル通信方法の両方に基づいている。これらのシステムは、イーサネット(登録商標)技術が成熟し、実施するのに費用効率が高くなった1980年代にIEEE802.3 イーサネット(登録商標)を基礎とするデジタル通信システムに基づく基準に移り変わった。ハードワイヤードドシステムは、医療のケア専門異分野化が成長するにつれて病院に広がったが、一般に集中治療の設置に限られていた。
【0006】
ハードワイヤードシステムの発展と成長と同時に、一方通行の遠隔測定システムが創られ、これは心電計をして歩行中の患者のモニタリングをすることを許可した。初期のシステムは、1960年代前半に宇宙飛行士のモニタリングをする、NASAの開発から現れた。簡単な変調システムで未使用のVHF及びUHFスペクトルにおいて動作する簡単なアナログラジオは、心疾患集中治療室で発達した。これらのシステムは、テレビスペクトルの未使用部分における、FCC規則の部分15の下で作動した。
【0007】
遠隔測定技術は、1980年代に一方向のデジタル通信とともに改善された。付加的なパラメータが、最初はSiemensにより、血中の酸素飽和度(SPO2)にさらにその後は1980年代後半には他の人により付加された。
【0008】
1992年、Welchらは、初めて、中央監視モニタに集中治療あるいは心疾患のスラップダウン環境から切り離せるものとしたシステムで特許を取得した。このU.S.5,319,363特許は、中央監視が、装置をベッドに固定することなくベッドサイドの位置にアクセスすることを可能とした。前記特許は、さらに、双方向のハードワイヤード及びワイヤレス通信方法を提供した。ニューヨーク、スカニアトレスのWelch Allyn株式会社により獲得された後、プロトコルシステム株式会社はこの発明を商品化した。
【0009】
他の公知の先行技術に関して、DempseyのU.S.5,579,001、U.S.5,579,775および5,687,734特許は、それぞれ、専有のワイヤレスネットワークとベッドサイドモニタとの間の制御信号を運ぶため、バックチャネル受信器を使用する双方向の遠隔測定装置を記述している。加えて、Dempseyはさらに、従来の一方向の医療遠隔測定と従来の一方向の(反対方向の)呼び出しシステムを組み合わせて、双方向通信に到達するシステム装置を記述している。FlachらのU.S.5,767,791およびU.S.5,748,103特許は、周波数ホッピングのような変調方式で利用できる帯域幅を最大限利用する総合された双方向遠隔測定システムを記述している。後にGE Medical Systemsにより獲得された、VitalComは、以来ずっとこの後者の特許によって記述された主題を商品化している。
【0010】
WestらのU.S.6,544,173およびU.S.6,544,174特許は、企業規模のリアルタイムのモニタリングネットワークにおいて、複数の中央ステーションへの接続性を与える双方向標準に基づくワイヤレス患者モニタシステムを記述しているWelchのU.S.5,319,363を改善している。West特許はまた、接続状態か或いは非接続状態かのいずれでも設定できる患者装着可能装置を記述している。
【0011】
BessonらのU.S.5,682,803特許は、パッチ電極とベッドサイドモニタとの間でデータ通信を制御し、操作するのに用いられる誤り訂正手段を備えたワイヤレス双方向センサを記述している。Bessonの目的は、センサとベッドサイドモニタとの間のワイヤを除去することであった。
【0012】
DeLucaのU.S.6,440,067B1特許は、中央検査ステーションへの電話線或いはインターネットを介した送信のために、基地局に通信する身体装着のリピータに通信する身体装着のセンサを含む装置を記述している。DeLucaの装置は、特定の“非伝達”活動に関連する身体活動のモニタリングのために設計される。
【0013】
上記の公知の文献全て、及びこれらの特許によって参照されているその他のものは、一般に、リアルタイムの、連続的な生理学的モニタシステムを記述している。各特許によって記述された装置は、関連するシステムがと結合して設計されるとき、連続的な接続状況にあるように記述される。この要求の結果は、連続的に接続した器具を支持する十分な力を要求するネットワークである。従って、ワイヤレス接続の、十分な大きさのバッテリを、結合された装置の受け入れ可能な耐用年数を達成するために、内蔵しなければならない。
【0014】
上述のBessonのU.S.5,682,803特許およびその分化したものは、特にこの要求を認識し、センサ及びワイヤレスリンクを支持するためにワイヤレスセンサに電力供給をする手段を教示している。Bessonらは、最低RF電力レベルで最大データスループットの品質を達成するために、さらに誤り訂正手段と、通信データの制御及び操作を提供している。DeLucaも、この限定を認識し、彼が描いた装着センサの充電手段を提供している。
【0015】
従って、低価格で、使用の容易な診断用モニタ装置の分野において、一般的ニーズがある。このような装置の潜在市場は、なんらかの心疾患を持つと分類される6100万人以上の米国国民を越えるだろう。米軍も、配置された軍人のための個人状態モニタリングを積極的に研究している。軍隊の関係者は年間4万ユニットを予測している。従って、診察現場における上記の必要性を解決することが本発明の第一目的である。
【特許文献1】米国特許出願公開第2001−0023315号明細書
【特許文献2】国際公開第01/89362A2号パンフレット
【特許文献3】国際公開第01/97686A1号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一側面によると、患者を積極的に監視するための開示されたシステムがあり、前記システムは、
少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる、少なくとも一つのセンサをそれぞれに含む、少なくとも一つの身体装着監視装置と、
少なくとも一つのネットワークで前記少なくとも一つの身体装着監視装置に接続する少なくとも一つの媒介装置と、
少なくとも一つのネットワークで少なくとも一つの媒介装置に接続し、前記所定のイベントが起こったとき特定の機能を自動的に実行するようプログラムされる、少なくとも一つの応答装置と、を備える。少なくとも一つの実施の形態によれば、少なくとも一つの身体装着監視装置、少なくとも一つの媒介装置および少なくとも一つの応答装置のうち少なくとも一つは、所定のイベントが起こる場合に、使用者が不在でも、特定の機能を自動的に実行するようプログラムされる。例えば、少なくとも一つの応答装置は、所定のイベントの発生により緊急サービスに連絡するようプログラムされ得る。
【0017】
本発明の別の側面によると、患者を積極的に監視するための開示されたシステムがあり、前記システムは、
少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる、少なくとも一つのセンサをそれぞれ含む、少なくとも一つの身体装着監視装置と、
少なくとも一つのネットワークで少なくとも一つの着装式監視装置に接続する、少なくとも一つの媒介装置と、
少なくとも一つのネットワークで少なくとも一つの媒介装置に接続する、少なくとも一つのコンピュータと、
少なくとも一つのネットワークを介して、前記少なくとも一つのコンピュータに接続される少なくとも一つの応答装置と、を備え、少なくとも一つの身体装着監視装置、前記少なくとも一つの媒介装置および前記少なくとも一つの応答装置は、前記所定のイベントが起こったとき、特定の機能を自動的に実行するようプログラムされている。コンピュータは、例えば、イベント検出のために少なくとも一つのネットワークを介して身体装着監視装置への制御アルゴリズムの送信も許可するサーバである。
【0018】
本発明のさらに別の側面によると、患者を積極的に監視するための提供されたシステムがあり、前記システムは、
少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる少なくとも一つのセンサをそれぞれ含む、少なくとも一つの身体装着監視装置と、
第一無線ネットワークを用いて少なくとも一つの身体装着監視装置に接続される少なくとも一つの媒介装置と、
第二無線ネットワークで少なくとも一つの媒介装置に接続される少なくとも一つの応答装置と、を備え、少なくとも一つの身体装着監視装置、前記少なくとも一つの媒介装置、および前記少なくとも一つの応答装置は、前記所定イベントが起こったとき特定の機能を自動的に実行するようプログラムされる。一つの実施の形態において、第一無線ネットワークは局部低出力パーソナルエリアネットワークであり、第二無線ネットワークは広域エリアネットワーク或いは同等のものである。
【0019】
本発明のさらに別の側面によると、患者を積極的に監視するための記述されたシステムがあり、前記システムは、
少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる少なくとも一つのセンサをそれぞれ含む、少なくとも一つの身体装着監視装置と、
第一無線ネットワークを介して少なくとも一つの身体装着監視装置に接続される少なくとも一つの媒介装置と、
第二無線ネットワークを介して少なくとも一つの媒介装置に接続される、少なくとも一つの応答装置と、を備え、前記少なくとも一つの身体装着監視装置、前記少なくとも一つの媒介装置及び前記少なくとも一つの応答装置のうち、少なくとも一つは、前記所定イベントが起こったとき特定の機能を自動的に実行するようプログラムされる。
【0020】
本発明のもう一つの側面によると、患者を積極的に監視するための開示されたシステムがあり、前記システムは、
少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる、少なくとも一つのセンサをそれぞれに含む、少なくとも一つの身体装着監視装置と、
第一無線ネットワークを用いて前記少なくとも一つの身体装着監視装置に接続される少なくとも一つの媒介装置と、
第二無線ネットワークで前記少なくとも一つの媒介装置に接続されるコンピュータと、
前記第二無線ネットワークで前記少なくとも一つのコンピュータと接続される少なくとも一つの応答装置と、を備え、前記少なくとも一つの身体装着監視装置のうち一つ、前記少なくとも一つの媒介装置、および前記少なくとも一つの応答装置は、前記所定イベントが起こったとき特定の機能を自動的に実行するようプログラムされている。
【0021】
本発明のもう一つの側面によると、データを通信する、開示されたシステムがあり、前記システムは、
連続的に、少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出する少なくとも一つのセンサを持つ少なくとも一つの監視装置と、
前記少なくとも一つの監視装置を少なくとも一つの応答装置に接続する少なくとも一つのネットワークと、を備え、前記少なくとも一つのネットワークは、周期データが送信される場合を除き、ネットワークがオフである第一状態において通常、動作可能であり、前記少なくとも一つの所定イベントが起こるとデータが送信される第二の状態を持つ。周期的なデータは、測定される生理学的データストリームの圧縮されたデータ或いは部分になる。
【0022】
本発明のさらにもう一つの側面によると、患者に装置のコンテクスト管理を行う開示された方法があり、前記方法は、
監視装置で検出される、生理学的信号を生成するステップと、
固有監視装置識別子を固有患者識別子に関連させるステップと、
前記固有患者識別子を前記連続生理学的信号に追加するステップと、を備え、もはや連続的でない前記生理学的信号における変化は、固有間識別子を前記信号から分離させる。
【0023】
本発明のもう一つの側面によると、患者に環境コンテクスト管理を行う開示された方法があり、前記方法は、
監視装置で検出される、連続生理学的信号を生成するステップと、
固有監視装置識別子を固有患者識別子に関連させるステップと、
前記固有患者識別子を前記連続生理学的信号に追加するステップと、
固有配置装置識別子を少なくとも一つの固有監視装置識別子に関連させるステップと、を備え、これにより、患者配置を少なくとも一つの固有患者識別子に関連させる。
【0024】
本発明のもう一つの側面によると、患者を積極的に監視するための開示されたシステムがあり、前記システムは、
少なくとも一つのECG監視装置と、
前記ECG監視装置からのデータを受信する少なくとも一つのコンピュータと、
前記ECG監視装置がECG波形を送信しているか否かにかかわらず、前記少なくとも一つのECG監視装置が全てのR−R間隔を前記少なくとも一つのコンピュータに送信する、前記少なくとも一つのECG監視装置と前記少なくとも一つのコンピュータとを接続する少なくとも一つのネットワークと、を備える。
【0025】
本発明のもう一つの側面によると、生理学的イベントの検出において電力消費量、感度および特異性のバランスをとる、開示された方法があり、前記方法は、
システムの各計算要素の感度および特異性に応じて電力消費量を決定するステップと、
計算フローを、前記計算要素の最大の電力感度から、前記計算要素の最小の電力感度にするステップと、
第一の計算要素の感度を全てのイベントの検出を許可するよう設定するステップと、
第一計算要素から第二計算要素への少なくとも一つの波形に沿って検出されるイベントを送信するステップと、前記第一計算要素から受信される少なくとも幾つかの偽陽性検出を識別するため、第二の計算要素の感度を設定するステップと、を備える。
【0026】
現在開示されるシステム構造は、送受信兼用ラジオ、技術および進んだ信号処理先を固有的に使用して、先行技術のそれとは区別する。この構造は、主に少なくとも一つの所定のイベントが起こったときの“オフ”状態にある通信ネットワークに基づく。すなわち、整理センサの外部を連続監視する必要はない。この開発は、専用の無線ネットワーク機器をインストールする必要もなく、他のアプリケーションで無線ネットワーク資源を共有するため、現在記述されるシステムを容認する。例えば、好ましくは少なくとも一つの身体着装個人状態監視装置を含む本システムは、好ましくは身体装着であり、かつ、WiFi、IEEE802.11b、或いはすでに施設に取り付けられている他の新しい標準無線ネットワーク(例えば、IEEE802.11a或いはIEEE802.11gのようなもの)を用いる、媒介個人ゲートウェイ装置に通信し、かつ、または、携帯電話のような応答装置、または、TDMA、CDMA、GSM、G3或いはその他のWAN(Wide Area Network)の通信技術を用いる少なくとも一つの他の応答装置に通信する。
【0027】
好ましくは、本発明の個人状態監視装置は、全ネットワークを越えて患者の生命に関するデータを連続的に流すよりはむしろ、イベントを検出するように作られている、進歩した信号処理アルゴリズムを含む。同じ無線通信手段を用いるビーコンは、本個人状態監視装置上の生理学的データを移動するのに用いられるように、イベント促進送信と無関係の接続性の状態を保つ。ビーコンに組み込まれるバイタルサインのデータおよび信号処理データは、少なくとも一つの生理学的センサによって感知される重要な情報を効果的に再構築できる。データ表示は、好ましくは、損失が多い(現在の技術に発見される劣化の少ない形式とは対照的に)。あるいは、組み込まれるビーコンは、個人状態監視装置内に含まれるデータ圧縮能力に依存する、例えば、しかしこれらに限定されない、心拍数およびR-R間隔等の連続記録を保持するのに重要な生理学的データのサブセットを含むかもしれない。
【0028】
有利には、本発明の個人状態監視装置は、好ましくは、低購入原価に到達し、結果として、医療関係者の説明を必要とする信号分析機能を完了するために、十分な処理能力を含まなくてもよい。従って、信号処理は、好ましくは、ここで記述されるシステムを通じて流通される。流通により、個人状態監視装置は、そのイベント識別において高い感度になる。付加的な信号処理アルゴリズムおよびパターン認識は、誤認警報を減らす、および役立つ臨床情報のデータを減らす目的で、少なくとも一つの媒介装置(例、個人ゲートウェイ装置、および/または中央サーバ)および/又は、応答装置に組み込まれ、そこでは感度は、そこから受信される偽陽性検出を識別するために、各連続する装置において調節される。
【0029】
出願人の最善の知識として、本発明で記述されるシステム特徴を提供することを知る、現行のシステムは全くないと考える。すなわち、医療モニタリングに用いられる現行の公知であるWLANシステムは、データが、患者の状態にかかわらず、本システムを介して持続的に、或いは連続的に送信される連続的な“オン”状態において用いられる。現行のWLAN非医療用システムは、接続性状態を保持するためにビーコン特徴を持つイベントベースの監視モニタリングには用いられない。通信のための低電力消費を達成するために、損失を伴う生理学的データ削減を今日提供するシステムはないと考える。さらに、現行のいずれのシステムも、低電力および通常“オフ”或いは静かな通信最適化に最適化するために、分布した信号処理およびパターン認識を与えるものはないと信じられる。
【0030】
本発明の利点は、ここに記述される、ユニークなネットワーク構造の特徴が、少なくとも一つの個人状態監視装置および少なくとも一つの(好ましい実施形態による個人ゲートウェイ装置のような)媒介装置との間の、および少なくとも一つの媒介ゲートウェイ装置と無線ネットワークインフラとの間の任意の無線リンク(例、RF)の使用を最小化することで電池寿命を保持することである。この特徴は、監視装置および媒介装置(例、ゲートウェイ或いはその他)に、例えば、デジタル腕時計にあるような、より小さな電池を組み込むことを可能とすることであり、従って、それらを低コストのプラットフォームにするより小さなパッケージが、通常の患者の活動レベルにより多く組み入れられる。
【0031】
さらなる本発明の本質的な利点は、あらゆる所に置かれうることが、本発明の個人状態監視装置をして、例えばコンテクスト管理のような他の機能を遂行することを可能にすることである。コンテクスト管理によって、患者の、或いは患者の体に同様に取り付ける本発明の個人状態監視装置に組み込まれるその他のタイプの固有識別子の束縛は、装置の主要な個人状態監視機能に関係なく、患者の確実な確認に用いられる。従って、医療従事者は、イベント監視に用いるのと同じ応答装置で、患者の識別のための個人状態監視装置に問い合わせることができる。
【0032】
加えて、システムは、例えば、患者配置を患者識別子に関連させるために、患者と環境との間で、他の形式のコンテクスト管理を可能する。
【0033】
これら、およびその他のもの、特徴および利点は、添付の図面を伴わせて読む場合、当業者には容易に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
(実施例1)
以下、明細書は、本発明の好ましい実施の形態による、イベント監視システム構造に関連する。一定の用語、例えば、“上”、“下”、“上部”、“下部”などは、添付の図面に関する便利な枠組みを提供するために、議論の間中用いられる。しかしながら、これらの用語は、特に示さなければ、本発明の限定を超えることはない。
【0035】
議論の順序を通して、様々な用語が明確性の追加定義を要求するのに用いられる。
【0036】
“身体装着装置”により、装置は患者の肌に直接、貼られる、或いは取り付けられ、患者の体に完全に装着される。
【0037】
“ネットワーク”は、少なくとも二つの装置間の通信網に言及している。特に記述がない限り、この通信網は事実上、無線或いはハードワイヤード、またはその両方である。
【0038】
“患者装着”装置は、患者により或いは患者に取り付けて移動する装置に言及している。この定義に係る患者装着装置は、“身体装着”装置を含むがこれに限定されるものではない。
【0039】
“媒介装置”は、少なくとも一つの患者監視装置と少なくとも一つの応答装置との間に配列される中継無線リンク、コンピュータ或いはその他の機器などの装置に言及している。
【0040】
“応答装置”は本システムに従って所定のイベントを通知する装置に言及している。応答装置は、携帯電話やコンピュータであり、或いは本システム、応答データ、入力患者用データおよびその他の機能にアクセスするよう使用者によってさらにアクセス可能なその他の装置である。
【0041】
要するに、本発明は、適切な最初の応答機に対する、生命にかかわる生理学的イベントの早期検出および通信のためのシステムソリューションである。図1に関して、ここに記述されるシステムの基本構造は4つの主要構成要素を含む;
1) 少なくとも一つの低コスト、超低電力(例、長電池寿命)、個人用に用い易い、患者に直接取り付ける身体装着状態監視装置10;
2) 腕上や、ベルトその他の配置されるものの上に患者身体装着される、少なくとも一つの無線の、電池駆動される媒介装置或いは個人ゲートウェイ装置20。この特別な構造による少なくとも一つの個人ゲートウェイ装置20は、好ましくは、取り付けられた個人状態監視装置10と中央サーバ30との間で双方向性に、イベント、信号、および情報を中継するのに用いられる;
3) 上記のシステム構成要素及び少なくとも一つの応答装置へのルート情報に関して、複数のデータベース管理、ルール一式、高度な信号処理および表示レンダリングを提供する、中央サーバ30;及び
4) 患者状態に関する適切な情報を表示する少なくとも一つの応答装置40。各システム構成要素に関する付加的な詳細は、以下に提示される。
【0042】
図2に関して、上記の主要システム構成要素を含む本実施形態の無線接続性構造は、好ましくは、2つの分離された無線ネットワークによって定義される。すなわち、
i) 約1-10mの有効範囲を持つ低電力無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)24
【0043】
ii) 好ましくは、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)技術(例、IEEE802.11x)、無線エリアネットワーク(WAN)(例、携帯電話ネットワーク)、或いはその両方に基づく中/長距離無線ネットワーク28
【0044】
上記システムの構造は、電気消費量および実現可能性の目的に好ましいということは注目すべきである。しかしながら、ここで利用される多くのバリエーションがあることは指摘するべきである。例えば、一つのバリエーションによると、サーバは、個人状態監視装置と、コンピュータのような媒介装置と、およびコンピュータの方式で構成される応答装置と、を含む配置に従って取り除かれる。もう一つ別のバージョンによると、媒介装置は、完全にシステムから取り除かれ、単一無線ネットワークはここに記述された2つの無線ネットワークの代わりに利用される。同様に、以下の理由により、本システムは具体的に無線ネットワークの使用に必ずしも独占的に制限されない。すなわち、幾つかのハードワイヤード接続は発明概念内に予期される。
【0045】
引き続き図2に関して、本監視装置は、低コスト、広く適用された技術を利用する、分布されたハードウェア、ネットワークおよび論理構造によって定義される。先述の通り、本システム/ネットワーク構造の4つの主要な或いは初期の構成要素は、少なくとも一つの個人状態監視装置10と、少なくとも一つの個人ゲートウェイ或いは媒介装置20a、20b、20cと、データベース30を持つ少なくとも一つの中央サーバ30と、少なくとも一つの応答装置40a、40bを含む。媒介装置或いはゲートウェイ装置20は、20aに示されるような身体装着装置、PDA20b、携帯電話20c、或いは主にサーバ30aへの無線媒介または中継として作動する、PAN−TCP/UDP翻訳機のような、他の同様の装置である。
【0046】
サーバ30aは、保健施設にあるようなイーサネット(登録商標)接続等を介して、ラップトップコンピュータ6a、IBM或いは他の互換性のあるコンピュータ6b、および少なくとも一つのプリンター6cのような他の装置に対する分離した接続において設けられる。少なくとも一つの応答装置は、利用可能なコンピュータなどの他の装置を介して、携帯電話40aおよびPDA40bによって代表される。図のように、WAN28(b)は、媒介装置(携帯電話20c)を通してローカルネットワーク24を介して、患者状態監視装置10を家庭使用するためのサーバ30a入力を与える。
【0047】
本監視システムの基本的な仮説は、それぞれここに記述される、中央サーバ30a、媒介装置20a、20b、20cおよび応答装置40a、40bであり、よってシステム全体であり、これは、通常、少なくとも一つの個人状態監視装置10が患者からの生理学的信号および環境信号を連続的にサンプリングするかもしれないという事実を除いては、主に“オフ”或いは“静止”状態にあり、これらの特定イベントの信号を処理する。この“静止”状態の使用は、連続的な監視システムに基づいて従来の病院と正反対であり、ここで記述するシステムの重要な特徴である。
【0048】
加えて、患者コンテクスト管理は、少なくとも一つの個人状態監視装置10を通して効果的に管理されるここに記述されるシステムの重要な課題である。簡潔に言うと、各ゲートウェイ装置および患者状態監視装置の固有ハードウェア(HW)ID209、524(それぞれ図3、4に図示)は、それぞれ固有患者識別子206、図3,4にそれぞれ関連し、この固有識別子は、少なくとも一つの個人ゲートウェイ装置20a、20bおよび20cに送信される個人状態監視装置10によって検出される、連続生理学的信号に追加され、これにより結合関係をつくる。この“結合”関係は、本個人状態監視装置10が患者との積極的な連続生理学的信号関係を保持する限り、存在する。所定の時間の長さの連続信号認識における乱れは固有患者識別子を患者状態監視装置10から取り除く“解放”状態を生じさせる。
【0049】
好ましい形式において、各個人状態監視装置10および個人ゲートウェイ装置20は互いに同期化する。この同期化は患者に生じる、または生じない。2つの装置10,20の各々のハードウェアID209、524(それぞれ、図3、4に図示)は、その後、中央サーバ30aに送信され、固有患者識別子206が作られ、記憶のために、かつ、、測定された生理学的信号に追加するために、個人状態監視装置10によって送信される。同様に、媒介装置或いはゲートウェイ装置20も固有患者識別子206を保存する。この追加された患者識別子206は、周期的なビーコンとして患者状態監視装置の無線通信によって送信された各送信データパケットに見つけられる。固有患者識別子206は固有数あるいは他のシンボルであり、従って、患者の名前ではない。例えば、患者から不注意に取り外す本監視装置により起こるこの識別子206の解放は、例えば、同様に別の患者によって使用されない。
【0050】
不十分な背景を提供する先の概観に関して、より詳細な記述は、個人状態監視装置10で始まる、上記主要な各システム構成要素に関してなされる。図2および3に関して、個人状態監視装置10は、患者が着用可能な装置であり、好ましくは単一のフレキシブルカバー14に入れられる。この装置10は、好ましくは、内蔵型であり、複数の電極および/又は患者の肌に直接取り付けるために高フレキシブルカバー14に一体化する生理学的センサを含む、複数の構成要素を備え、これにより、装置を“身体装着”にする。個人状態監視装置10は、下記のように、望ましい測定に依拠する1つ以上の器具アプリケーションを含むかもしれない。このような測定は、低電力利用のために考案されている各アプリケーションとともに、ECG、聴覚、組織内濃度および血中酸素濃度、血液の化学的性質、表面温度或いは体内温度、および加速度測定法(例、患者の動作或いは患者配置の決定)を含むが、これに限定されない。例えば、一つのアプリケーションによれば、それぞれ特定の患者に関する固有機能性を持つ複数の個人状態監視装置10は、生理学的信号の獲得を最適化する任意の数の場所に同時に患者の上に配置される。これらの配置は、患者の身体上、直ちに互いに近接するかもしれない。
【0051】
図3に関して、個人状態監視装置10の好ましい実施の形態の適切な模式図を表わしている。全体を通じて本実施の形態において、個人状態監視装置10は使い捨てのECG電極集合体を含むが、当然のことながら、本装置は全体に或いは部分的に、使い捨てと再利用可能或いは半両利用可能否(即ち単一患者のみの)装着構成の両方の器具の集合体を含む。この図によれば、ECG集合体は、アナログECG前部103に接続される一対のECG電極50a、50bを含み、前記前部は、当業者に一般に公知であるような、好ましくは、ペースメーカー検出を含む。ここで記述される患者装着状態監視装置10の生理および測定パラメータは2つ或いは3つ、或いはそれ以上の電極配置も用いるECG測定の1チャネルを含む。2つの電極はこの実施の形態に従って説明され、それぞれ前部104、105を持つ、音響信号の一つの追加チャネルおよび加速度測定法の一つの追加チャネルも同様に説明される。また、個人状態監視装置10はさらに、拡張性を含み、これにより、体温、パルス酸素濃度計、患者配置および/又は追加するべきその他パラメータを含むがこれに限定しない、他のパラメータを決定するなどの追加チャネルを容認する。ECG前部103は、個人状態監視装置10と一体化されるECGおよびその他の信号をサンプリングするマルチプレクサ205に接続される。或いは、複数のA/D変換器が用いられる。たった一つのECGベクトルが個人状態監視装置10のみにより測定される場合、マルチプレクサ205は要求されない。
【0052】
A/D変換器201は、様々なセンサおよび電極からのアナログ信号を含まれたマイクロコントローラ202による操作、及び解析のためのデジタル値に変換する。Welch Allyn株式会社によって製造されるプロパック100シリーズの生命兆候モニタは、例えば、一つのリファレンス設計として役立つ。これらの構成要素の全て或いはいくつかは、マイクロコントローラの多くのファミリーにおいて見られるように、単一の集積システム半導体内に集積化しても良い。マイクロコントローラ202は、今度は、ASICチップなどの無線半導体に利用しても良い。
【0053】
マイクロコントローラ202はさらに、信号処理の特徴を提供し、および図1、第一無線ネットワーク24を介しての、図1、媒介ゲートウェイ装置20への、対応するRFアンテナ301へのRF無線トランシーバ300を通っての無線中継のためのECG信号の特徴およびイベント抽出を提供する。マイクロコントローラ202、RF無線トランシーバ300およびRFアンテナ301は単一半導体であってもよく、或いは個々の要素として設計されてもよい。さらに、前記マイクロコントローラ202は、装置データ獲得および削減のための第一のマイクロコントローラ(図示せず)と、無線通信にのみ用いられる第二マイクロコントローラ(図示せず)との2つのマイクロコントローラに分けてもよい。さらなる設計は、第一および第二マイクロコントローラとの一方向或いはニ方向(例、双方向)の通信を容認する。
【0054】
引き続き図3に関して、不揮発性記憶装置203および揮発性記憶装置204は、マイクロコントローラ202に一体化されるか、或いは別々に提供してもよい。不揮発性記憶装置203は、好ましくは、患者の氏名、ID、介護計画および/又は、下記のような患者に特定的なかつカテゴリー的に固有な他の情報の蓄積のために、FLASH或いは同様に利用される技術などの書換可能な記憶要素と、PROM(プログラム可能な読み取り専用メモリ)などの書換不可能な記憶要素とを含む。この情報およびデータの任意の或いは一部分の入力は、上記のRFアンテナ301とRF無線トランシーバ300、RFICアンテナ303とRFID無線トランシーバ302を介するか、或いは分離入出力ポート100を介して、エンターされる。
【0055】
現在定義されるシステムは、多目的であり、患者識別の多くの異なる形式を先行している。例えば、医療活動における患者識別は、典型的に、リストストラップ或いは患者が入院中に付けているブレスレットに印刷される固有英数字順を含む。幾つかの病院では、それに代わって或いは組み合わせて、ストラップ上のバーコードを可読性機械に認識させる。患者識別のさらにもう一つの方法は、前記リストストラップに直接低コストのRFID装置を埋め込むことである。本システム構造は患者識別の方法に関係なく、前記個人状態監視装置10と同じ患者に埋め込まれたRFIDタグの場合、個人状態監視装置10と互換性のある、或いは直接的に無線送信器を持つ補助検出装置(例、バーコードスキャナ(図示せず))を通して、この情報を転送するように設計されている。補助検出装置はさらに、例えば個人ゲートウェイ装置20を介して、ネットワークのサーバ30に間接的に接続される。
【0056】
患者識別に加えて、固有装置或いはハードウェア識別は不揮発性記憶装置203に保持され、この記憶は、好ましくは、製造時になされ、その書換不可能な記憶要素になされる。標識付けに関して、適切な調整ラベルが利用される。さらには、明確に認識できる固有製品識別子(例、シリアルNo.)も、好ましくは、個人状態監視装置10の外部の機械および人間が読み取り可能なフォーマット(例えば、バーコードなど)において符号化される。
【0057】
データ記憶は一般に、個人状態監視装置10で以下のように遂行される。
【0058】
まず、応答ハードウェアID209、524、図3、4のそれぞれ、および患者IDは、最初に装置のレベル(例、ゲートウェイ装置/個人状態監視装置インターフェイス)で構築されており、それぞれサーバ30に送信され、固有患者識別子206がつくられる。この識別子206はWLAN28を介してゲートウェイ装置20へ中継され、記憶のため個人状態監視装置10に中継される。この記憶は、ハードウェア識別子とは異なり、その書換可能な記憶要素内の不揮発性記憶装置で生じる。前手続の結果として、固有患者識別子206がサーバ30にのみ知られるということにおいて、暗号化は次に送信される患者データに必要ない。
【0059】
派生センサデータも、個人状態監視装置10のマイクロコントローラ202の不揮発性記憶装置203内に保存される。このデータは、デジタル化波形データのサンプル(例、およそ6−12秒のオーダーの)と、選択された圧縮データの記憶を含む。
【0060】
述べたように、コンテクスト管理は個人状態監視装置10の重要なタスクである。ハードウェアID209、524、図3、4のそれぞれと、固有患者識別子206と、派生センサデータ(例、連続生理学的信号)との間で融合が起こり、連続センサデータがないため融合の減衰或いは除去は、患者識別子206の結合を中止させる。連続センサデータの欠如は、多くの異なる方法で、例えば、個人状態監視装置10のバッテリが低い或いは死んでいる場合、媒介ゲートウェイ装置20がパーソナルエリアネットワーク24内の個人状態監視装置10から出る場合、個人状態監視装置10からのびる電極が患者から解かれたあるいは取り外された場合、或いは中央サーバ30の特定の指令に基づいて起こる。
【0061】
引き続き図3に関して、多くの任意のセンサ56も、付加的な機能性として、個人状態監視装置10のマイクロコントローラ202に接続される。また、多くの任意の作動装置もそこに追加される。これらの作動装置は、視覚的通知107、音声通知108および/又は同様に接続される使用者作動109など、それらを含む多くの出力機能を含む。これらの通知107,108,109は、装置作動および状態表示、アラームおよび/又は警報イベント、使用者注意表示、および特に使用者の注意要求を含むがこれらに限定しない様々な目的に用いられる。
【0062】
個人状態監視装置10に関連する任意の手段は、例えば、電力供給回路102aを介するデジタル時計に現在見つけられるような、機械的な、誘導的、或いは温度の充電メカニズム102aを介して、埋め込みバッテリ102bの再充電のためにさらに提供される。個人状態監視装置10が使い捨て可能な場合、これら再充電手段102aの幾つか或いは全ては必ずしも必要ではなく、使い捨て可能バッテリが利用される。
【0063】
引き続き図3に関して、前部103,104,105,106に配置する一連の増幅器は、好ましくは、環境の或いは不要な信号の除去の選択可能な或いは同調可能なフィルタを含む。さらに詳しいディスクリート回路は、増幅器103の代わりに利用され、この分野においては公知であり、ここでさらに議論する必要はない。増幅器103,104,105,106の制御の供給は含まれたマイクロコントローラ202上で提供されるポート(図示せず)を通して提供される。先述どおり、他の生体医学的信号もここで説明される装置10の同様の機能を提供する同じ或いは似ているパスに含まれる。
【0064】
上記の通り、ECG電極集合体に加えて、音響チャネルが提供され、それにより、例えばエレクトレット或いは圧電性、またはその他の適したセンサ52などの所定数の音響トランスデューサは、測定とイベント検出と送信の可聴式の生体医学的信号を順番に検出するのに用いられる。さらに、およびこの実施の形態によれば、予期せぬ落下など、活動的かつ危機的なイベント、身体方向を決定するための患者動作を測定する少なくとも一つの加速度計54を含む加速度測定チャネルも提供される。感度の高い3軸加速度計も、低周波の胸壁運動を介して、胸部の心拍或いは呼吸数を機械的に検出する監視装置10のフレキシブルカバー14に組み込まれる。組織内および血中酸素濃度値などの、その他の生体医学的測定は、低電力装置の解決策が利用可能になるにつれ、適切に追加されるかもしれない。これら付加的な測定は、全パッケージの内部或いはフレキシブルカバー14上のいずれかに形成される。
【0065】
少なくとも一つの患者配置センサ(図示せず)は、無線技術と共にネットワークインフラを利用して、さらに個人状態監視装置10に一体化され、IEEE802.15.4技術或いは、Radianse株式会社によって提供されるなどの他の配置特定技術において当業者にとって周知である。従って、電波探知技術は、能力を備えた設備内で固有患者配置を提供するため、患者識別と融合する。
【0066】
上記のように、ここに説明されたシステムの主要な目的は、個人状態監視装置が一つ以上の生理学的信号に基づいて取り付けられ、一つ以上のこれら信号が設定可能な閾値外であるときを検出して、人の状態を連続的に監視することである。本システムの実施の形態1は、心拍を検出し、検出された心拍を用いて心拍数を計算する。命にかかわる不整脈(LTAs)は、身体装着監視装置で検出される。心拍の検出において、以下の3つの方法が予想される。ECGチャネル、聴診(音声)チャネル、および/又は加速度測定チャネル。
【0067】
心拍検出の感度および特異性を改善するために、音声チャネルは、好ましくは、ECGチャネルに加えて提供される。この音声チャネルも呼吸などのその他生理学的イベントを検出するのに用いられる。音声チャネルおよびECGチャネルのいずれか一方或いは組み合わせで、少なくとも一つの加速度計54は体表上の機械的な動きを検出するのに用いられる。それぞれ異なる測定方法である3つ以上のチャネルの使用は、イベント決定の総合的な信頼性を向上させるが、含まれるマイクロコントローラ202の資源限界内にとどまる。
【0068】
ここに説明される実施の形態は、応答装置40を始動させる目的のための特定患者誘引イベント或いはイベンツに関して感知するECGのみを含む。少なくとも一つのイベント検出アルゴリズムは、高感度に設定される個人状態監視装置10のマイクロプロセッサ202内に保存されるが、好ましくは、本システムはさらに、最後に少なくとも一つの応答装置40a、40bを始動させる前に真陽性の要件のために、個人ゲートウェイ装置20および/又は中央サーバ30各々内の追加信号処理およびパターン認識に依拠する。信号処理における新しい技術が予想されることは直ちに明らかである。例えば、音声チャネルは、軍隊などの脅威的な状況において重要な大惨事の検出に用いられる。加速度測定チャネルの追加は、例えば、運動、或いはもっと著しいもの、患者が偶然或いは何らかにより倒れる場合などの環境イベントを測定する能力を提供する。この後者の特徴は、患者の転倒が著しく有害な事象かつ費用のかかる、健康施設において特に重要である。加速度計54は、また、高動作結果を検出するのに用いられ、ECGおよび/又は音声チャネル上のフィルタを制御する、或いはこれらのチャネルを、動作結果のため誤認警報が少なくとも一つの応答装置40,40bを通過しないように、切るのに用いられる。これらの、又は他のセンサ融合手段が、ここに説明された追加入力チャネルの能力によって示される総合的システム構造の範囲内で可能であることは、直ちに明らかである。
【0069】
イベント検出に加えて、ここに説明される個人状態監視装置10は、総合的システムと接続状態を維持し、データが遠隔測定されるのを許可する周期的無線ビーコン機能を支持する。一般に、この実施の形態によれば、ビーコンは、周期的な方法での個人状態監視装置10によって、或いは中央サーバ30或いは個人ゲートウェイ20による特定の要求に対する応答においての2つの方法のいずれかで生じる。本実施の形態によれば、ビーコンは、好ましくは、監視装置10及び個人ゲートウェイ装置20aに含まれる無線通信を用いる、最適化された低電力消費での総合的システムメンテナンスを許可する周期パターンに設定される。ここに説明されるシステムの好ましい目的は、入院期間の90パーセント以上或いは1週間のいずれか長い方と、同等あるいはそれ以上の期間の、個人状態監視装置10の最適化された電池寿命を作ることである。また、本発明の別の側面によれば、送信されているビーコンパターンの周期性は、それぞれの個人状態監視装置10によって監視されている生理学的パラメータのタイプを符号化するために、プログラムされる。例えば、本実施の形態などの“ECGのみ”のビーコンは、毎2秒ごとに、一つのビーコン送信の反復率を事前にプログラムされている一方で、分かれた個人状態監視装置10からの“呼吸速度”ビーコンは、毎11秒ごとの、一つのビーコン送信のビーコン反復率を持つ。その他の同種の符号化スキームも同じ目的に用いられる。
【0070】
本発明の低電力消費目的の重要なことは、R−R間隔、(ECG電極の場合の)バッテリ状態、及び生理学的又は装置データのいずれかの高水準指示器などの初期生理学的データのみが、好ましくは、ビーコン内の周期送信に組み込まれることが意図されていることである。
【0071】
ビーコンは、 好ましくは、例えば802.15.4基準を用いる、標準の、低電力トランシーバによって生成される(同程度の性能の他の無線通信が置き換えられることは、直ちに明らかである)。上記のように、このトランシーバは、普段は主に“オフ”状態である。すなわち、センサは、連続的に患者上を検出しているが、ビーコンは、ネットワークが主にオフ状態において“通常”の状態にある個人ゲートウェイ装置にそのプログラムされた間隔で、送信されるのみである。
【0072】
少なくとも一つの指示器は、各個人状態監視装置10に任意で提供される。最後まで、LED或いはLCD状態の指示器は、監視装置10は使用可能か否か、及び個人ゲートウェイ装置20との通信リンクは動作中か否かを判断するのに用いられる。また、状態指示器は、コンテクスト管理(例、連続生理学的信号、ハードウェアID209、524(図4)、および固有患者識別子206の結合)が、設定されているか或いは維持されているかを視覚的手段で示すことができる。視覚的手段の代わりに、少なくとも一つのLED及び/又はLCDなどの音声トランスデューサを、或いはそれを組み合わせたものを用いることもできる。各指示器は、アラーム条件を公表するのに用いられる。
【0073】
より詳しくは、総合的信号処理に関して、本実施の形態による個人状態監視装置は以下のタスクを行う。以下の各タスクは特定の実施の形態に関係し、イベント検出は、主要な生理学的パラメータとして、ECG測定に基づいて始動される。
i) ECG QRS複合体の検出に基づく、心拍検出。上記のように、付加的な音響チャネルは本実施の形態の個人状態監視装置10において使用され、心音を検出する。
ii) 心拍或いはR−R間隔測定
iii) プログラム可能な高/低心拍閾値交差
iv) VTACH、Vfib、心停止などのイベント検出
v) 心拍変動検出、例えば、心房細動
vi) 加速度測定チャネルを用いる動作或いは患者の活動検出
vii) ペースメーカー検出
【0074】
また、データ圧縮は、RF電力を保存するために、好ましくは、非線形データ圧縮スキームを用いるが、その他は同様に予期されるが、個人状態監視装置10において行われる。心拍検出器は、心拍および基準点を判断するためにサンプリングデータで作動する整合フィルタ(MF)の分野において公知であるものとして用いられる。基準点は、PQRS複合体を一括し、R−R間隔を決定するために用いられる。これらの間隔は、当業者に公知の手段で圧縮される。
【0075】
波形データも圧縮される。ECG信号データは適切なナイキスト率(例、200s/s)でサンプリングされる。抽出される波形拍は、損失のある或いは損失のない圧縮技術を用いて、圧縮される。その結果圧縮されたECGセンサデータは、ビーコン内の、あるいはデータ圧縮にかかるマイクロコントローラの電力消費を、個人ゲートウェイ装置20への移動にかかるRF部の電力消費とのトレードオフに周期的に依存して、のいずれかで、RFリンクを越えて移動するパケットに集められる。同様のデータ圧縮スキームは他の生理学的センサに適用される。
【0076】
個人状態監視装置10と媒介個人ゲートウェイ装置20との間の連携について、個人ゲートウェイ装置20は、実施の形態によれば、以下により詳細に論じられるように、中央サーバ30と双方向に接続される。好ましくは、他の利点の中でも、この連携は個人状態監視装置10が中央サーバ30から少なくとも一つのプログラムライブラリをダウンロードすることを許可する。このダウンロード能力は、個人状態監視装置10のマイクロプロセッサ202が、利用可能なイベント検出、信号処理、データ圧縮などのために、最新のアルゴリズムを、例えば患者に接続上或いは要求に応じて中央サーバ30にプログラムされる。
【0077】
上記及び図2にされるように、個人状態監視装置10は、低電力(WPAN)ネットワーク24を越えて、低コスト、低電力、好ましくは標準トランシーバを介し、例えばIEEE802.15.4基準を用いて、個人ゲートウェイ装置20a、20b、20cと無線で通信する(しかし、他の無線通信が置き換えられることは直ちに明らかである)。最初、個人状態監視装置によってゲートウェイ装置に送信され、その後中央サーバ30a、30bに送信される、データ表示、傾向保存、追加信号処理及びデータ無線中継は、好ましくは、今まで以上に詳しく説明されている個人ゲートウェイ装置20a、20b、20cによって実行されるタスクである。
【0078】
最初、個人ゲートウェイ装置20a、20b、20cも、好ましくは、例えば市場の魅力或いは他の要因により、例えば上述のPDA、携帯電話、或いは患者装着用バージョンなどの適した設計の多くのフォームファクタで具体化するよう設計される。個人ゲートウェイ装置20は、好ましくは、パーソナルエリアネットワーク24を越えると同時に双方向の通信を許可する個人状態監視装置10内に含まれる互換性のあるトランシーバを含む。
【0079】
本実施の形態によれば、個人ゲートウェイ装置20は、個人状態監視装置10から受信されるイベントに真陽性イベント候補としての資格を与えるために、好ましくは、付加的な信号処理及び統計的分析を行う。個人ゲートウェイ装置20によって資格を与えられた真陽性イベント候補は、その後、好ましくは標準の、例えば、中距離28aのIEEE802.11x或いは適切な携帯電話基準28bなどの、中距離或いは長距離の双方向無線リンク28a、28bを介して中央サーバ30aに中継される。ゲートウェイ装置20は、さらに、中央サーバ30への接続を維持するために、含有されるWLAN/WANトランシーバを介して周期的なビーコンを提供する。この実施の形態の媒介ゲートウェイ装置20は、個人状態監視装置10よりも大きな電源を持ち、よって、サーバにアクセスする前にネットワーク28a、28bのアクセスポイント(図示せず)を介してより大きなデータ記憶を許可する。従って、ゲートウェイ装置20は、中央サーバ30と同じ送信の前のバッファとして働く。前述の通り、ビーコンは、患者状態監視装置上のセンサが連続的に患者を監視するにもかかわらず、システムの状態が、周期的なビーコン送信を除いて、通常、主に“オフ”であるという、ここに説明されるシステムのネットワーク接続を維持する。例えば、個人状態監視装置10のビーコン率は、伝達長さが約0.2秒で、5秒におよそ一つの送信であり、個人ゲートウェイ装置20は、送信長さが約0.5秒で、毎2分に一つの中央サーバへの送信のビーコン送信率を持つ。前記は、ここに説明されるシステムの通常の“静止”状態の全体的な影響を読取機に与えるのに提供される。
【0080】
上記の特徴に加えて、分かれた配置無線通信550は、Radianse株式会社或いは同種の技術によって提供されるなどの個々の無線インフラに付加的なビーコンを提供する。この分かれたビーコンは、患者データ情報を中央サーバ30に移動する重複手段を提供し、主に“オフ”或いは“静止”状態でネットワーク接続を確立する。
【0081】
図2及び4に関して、個人ゲートウェイ装置20の主要な機能は、個人状態監視装置10から、媒介RFリンクを介して中央サーバ30への無線中継リピータとしてふるまう。システムによる室内使用の場合、IEEE802.11xの無線技術は、好ましくは、利用される。WiFi(IEEE802.11b)は、ヘルスケアIT設定におけるこの無線基準の全体的な普及のため、現在は好まれる。IT組織が、IEEE802.11(a)或いは(g)などの、他の標準無線通信に移行するかもしれないが、その他の装置形態は別に用いられる。室外での使用の場合、個人ゲートウェイ装置20の中間無線通信は、好ましくは、局地での利用及び受信範囲に応じて、GSM、TDMA、CDMA或いはG3などの利用可能な携帯電話技術に基づいている。また、個人ゲートウェイ装置20は、好ましくは、仮信号処理、パターン認識、状態表示、及び使用者の動作を提供する。仮信号処理は、好ましくは、個人状態監視装置10の感度に関する流通した方法において、提供される。それにより、ゲートウェイ装置20の処理感度は、個人状態監視装置10によって除去されない付加的な偽陽性を除去する。
【0082】
上記のように、体調及び媒介個人デートウェイ装置20の機械設計は、種々の多形、例えば、首に装着するペンダント、診察着につけるバッジフォームファクタ、服に装着可能なタグ、或いは腕に装着するブレスレット、とりわけ、好ましくは、極めて利用するのが単純で容易な総合的な設計で患者に取り付ける構成をしている、任意のイベントにおける装置を推測する目的がある。好ましくは、装置20の装着性は長い期間身に付ける装飾品を手本としている。また、個人ゲートウェイ装置20の総合的な設計は、従来のモニタのように耐久性があり、消毒可能であり、例えば、シャワー中に患者が装着可能である。個人状態監視装置10に関して、個人ゲートウェイ装置20は、好ましくは、不揮発性記憶装置522に保存される固有(ハードウェア)識別番号524、図4でプログラムされ、好ましくは、少なくとも一つのバーコード或いは/又は人間に解読可能な形式で、装置20の外面に表示される。
【0083】
本システムの個人ゲートウェイ装置20は、3つの主要な機能、すなわち、埋め込み無線調整器として働き、生理学的データに関する二次的信号処理として働き、さらに入力装置として作動するだけでなく初期情報表示を提供するという機能を持つ。個人ゲートウェイ装置20は、好ましくは、使い捨て或いは再充電可能なバッテリのいずれかにより作動する。
【0084】
図4に関して、配線図は、複数の含まれたトランシーバ或いは無線通信500,530,540,550が、含まれたマイクロコントローラ520を通して調整し、お互いの情報の中継を許可する。これらの無線通信500,530,540,550は、一つ以上のセミコンダクタチップを含む。追加無線通信或いはその他の無線通信手段、例えばIrDA手段などは、本設計に追加される。さらには、マイクロコントローラ520は、一つ以上の無線通信500,530,540に埋め込まれる。これらの無線通信は、利用可能となるシリコン要素として完全に組み合わされる。
【0085】
無線通信500,530,540,550の出力は、それぞれアンテナ501,531,541,551と連結する。これらのアンテナ501,531,541,551は、同じスペクトルが一つ以上の無線通信に用いられる幾つかの構造に組み合わされる。無線通信500,530,540,550の一部或いは全体はそれらが設計を同様に共有するところに組み合わされる。
【0086】
図4に説明される実施の形態は、遠隔操作及び図2のパーソナルネットワーク24での設備インフラによって、IEEE802.11,(a)(b)或いは(g)に基づくWLAN無線通信500間の通信中継を提供する。選択された無線中継は、このうち一つ以上の標準を含む。屋外使用の他の無線通信は、地域サービス提供により、TDMA、CDMA、GSM或いはG3などのWAN技術に基づいている。
【0087】
本実施の形態によれば、WPAN無線通信530は、一つ以上の個人状態監視装置10と無線通信500及び540を介して接続される他の装置との間の双方向通信を提供する。代わりの無線通信、例えば、Fitsense株式会社によって製造される装置に見られるようなものを、置き換えてもよい。また、極端に短距離の無線通信540は、患者に取り付けられるRFIDタグ(図示せず)、人口統計或いは他の患者に関する情報を含むタグを読取るために、提供される。その他の短距離の、標準でない無線通信もこの目的に利用される。
【0088】
個人ゲートウェイ装置20のための電力管理を要素511−513に表わす。個人ゲートウェイ20は、好ましくは、5日間以上の、あるいは患者の入院期間の予想される平均にほぼ等しい耐用年数のある再充電可能なバッテリを含む。より長い電池寿命は非常に望ましい。充電手段は、RF電力、AC本線から、或いは利用する機械数、体温、或いは、太陽電池511例えばデジタル腕時計に見られる或いは当業者に公知であるようにDC電力を生成する電源回路512を介して提供される。また、分離充電メカニズムは当業者にとって一般に公知であるとして使用される。電力供給512は、バッテリ513の充電を調整し、個人ゲートウェイ装置20の要素に所要電力を提供する。好ましくは、バッテリ513は、再充電され、AC本線によって充電される或いは他の電源を利用する際の電力損失より高い率で細流充電される場合、8時間以下(一晩)で完全に充電する。
【0089】
マイクロコントローラ520は、二次的信号処理及びパターン認識に無線通信500,530,540,550のルーティング制御を提供し、表示部529を介するユーザーインタフェースはその装置で任意に提供される。また、少なくとも一つの可聴警報器527、及びLED528などの可聴警報器527と組み合わされる一つ以上の視覚指示器、および接続状態の指示を提供すると共に、ローカルアラーム通知を提供する一つ或いは複数の入力アクチュエータ、及び中央サーバ30及び個人状態監視装置10からの視覚的表示、患者識別子、メッセージを行う場合、表示部529は、監視装置10のセンサからの生理学的データを表示するのに用いられる。上記ユーザーインターフェースの幾つか或いは全てが個人ゲートウェイ装置20に導入されることは当然のことである。好ましい実施の形態は、さらに、可聴及び可視警報器手段のみを含む。可聴警報器527は、好ましくは、個人ゲートウェイ20に、患者の直ぐ近くにアラーム警報器を提供することを要求される(例、個人状態監視装置10が任意のアラーム警報器能力を持たない場合、或いはアラームイベントが起こって個人ゲートウェイ装置20が中央サーバ30のへの通信を失う場合)。
【0090】
この実施の形態によれば、含まれたマイクロコントローラ520は、関連する揮発性記憶装置521及び不揮発性記憶装置522を持つ。製造時に不揮発性記憶装置522に好ましく組み込まれるのは、固有識別子No.524である。個人状態監視装置20との接続において、装置と最初に同期化するときの患者識別子は、活用される任意の利用可能な入力、例えば、手動でバーコード読み取り器(図示せず)を用いて、或いは他の適した手段など或いはバイオメトリック入力545を介して不揮発性記憶装置522に保存される。本発明によれば、後に得られる固有患者識別子206は、個人状態監視装置10に接続した少なくとも一人の患者との接続の積極的確認がある限り保存されたままであり、その装置は連続患者データを受信している(少なくとも一つの連続生理学的信号);すなわち、個人状態監視装置10は、該装置に関して前述されたような結合方法で、即ち、装置に電源が入ったまま、患者に取り付けられたままの上体にあり、これにより患者コンテクスト管理を提供する。
【0091】
個人ゲートウェイ装置20のマイクロコントローラ520は、さらに好ましくは、システム機能に特定のタスクを実行するために、ソフトウェアを含む。好ましい実施の形態によれば、これらのアプリケーションは、中央サーバ30a、30bからの同様のものを容易にダウンロードすることを許可する(例えば、Java(登録商標)スクリプトを用いる)アプリケーションモデルで書かれる。これらのアプリケーションは、例えば、患者データの秘密を確保し、保護する暗号化および認証ソフトウェアを含む。
【0092】
個人ゲートウェイ装置20のソフトウェア構造の好ましい実施の形態を、図5に説明する。本構造は模範であり、置換えられてもよい同機能に到達する当業者に公知の他の構造であることは注目すべきことである。ソフトウェア調整が組織化され、通信オブジェクト401を介して調整される。
【0093】
信号処理オブジェクト404は、任意のネットワーク化された個人状態監視装置10から、WPAN無線通信530を介してデータを受信し、中間信号処理及びパターン認識を行う。信号処理オブジェクト404の主要な目的は、WAN/WLAN無線通信420を介して中央サーバ30を通過する誤認警報イベントの発生を減らすために、個人状態監視装置10によって最初に始動されているイベントのさらなる資質化を提供することであり、これにより、個人ゲートウェイ装置20に含まれるバッテリ513の電力消費量を削減する。中間信号処理は、個人ゲートウェイ装置20及び中央サーバ30との間で周期的ビーコンイベントを判断し、制御することによって、相互接続ネットワークの通常主要な“オフ”状態を最適化し、さらに個人ゲートウェイ装置の電力消費を削減する。個人ゲートウェイ装置20の電力管理は、資源管理オブジェクト405を介して制御され、これはマイクロプロセッサのスリープ状態、タスク検出及びタスク優先順位、内部の診断及びその他のリソースなどの他のリソースも管理するが、これに限定しない。
【0094】
イベントは、アラーム報知オブジェクト402或いはサーバ30から提供される規則を経たローカルアラーム及び/又はローカル警報として、UIオブジェクト(ユーザーインタフェース)410を介して表示される或いは公表される。アラーム報知オブジェクト402は、アラーム及び警報イベント、報知の継続時間及び目標警報器(可聴、可視、表示、それらの組合せ、或いはその他)の優先順位を決定する。
【0095】
種々の内外ソースからのデータは、データ記憶オブジェクト403を通して個人ゲートウェイ装置20に保存される。このデータは、パフォーマンスデータだけでなく、ビーコン患者データ、生の生理学的波形のスナップ写真を含むイベント記憶、“N”がユーザー選択可能なつづく“N”イベント、個人ゲートウェイ装置20によって獲得されるジャーナル処理データ、及び接続されるゲートウェイ装置で患者に関連するその他の適切なデータを含むが、これに限定しない。
【0096】
無線モジュール500,530,540,550は、通信オブジェクト400で、アプリケーションプログラムインターフェース(API)を介して通信オブジェクト401に通信し、データを他のオブジェクトに送る。WPAN無線通信530は、一つ以上の個人状態監視装置10との接続を提供し、RFID無線通信540は、患者装着識別タグ装置との接続を提供する。WAN/WLAN無線通信500は、中央サーバ30との接続を提供し、無線配置通信550は、配置能力及び一つ以上のセンサによって提供される患者の状態に関連する付加的なコンテクスト管理を患者の環境配置に提供する。例えば、配置無線通信550は、患者が病室にいるか処置室にいるかどうかを判断する。このコンテクストデータは特定の患者のケアプランに関連させるのに用いられる。
【0097】
この実施の形態によれば、中央サーバ30a、30bは、分布のためのルールのセット又はエンジン及びメッセージの高まり及びデータ転送を与えること等により、応答装置40a、40bへの、装置管理の機能を遂行し、データベース管理、クライアント表示レンダリング、臨床情報システム(CIS)あるいは電子機器による医療記録(EMR)でのインターフェース、データのウェブハウジング、真陽性イベントの最終的決定、室内配置マッピング、及び、個人状態監視装置10或いは個人ゲートウェイ装置20のいずれかでは不可能な、より大きい処理電力、記憶あるいは通信を要求するその他のソフトウェア活動行う。公知の中央監視ステーション、例えば、Welch Allyn株式会社によって製造されるAcuity監視ステーションなどへのインターフェースは、システムが互いに補い合うという方法で現在の説明される監視ネットワークと装置の統合を許可することにおいて、好ましい。しかしながら、生理学的監視ステーションへのインターフェースは重要な要求ではない。中央サーバ30a(データベース30bを含む)は、最小の構造で低コストになるよう構築され、さらに装置及びアプリケーションが拡張するように拡張可能である。
【0098】
中央サーバ30のハードウェアは、好ましくは、最も費用効率が高い拡張可能なハードウェアプラットフォームに基づいている。パーソナルコンピュータに基づくIntelは、コストを理由に主要な候補である。Linuxは、同様の経費検討のため主要なオペレーティングシステム(OS)の候補である。しかしながら、その他のハードウェア及びソフトウェアのオペレーティングシステムは、それらが費用効果を提示する場合、或いは考慮する理由を強制するその他のビジネスがある場合、考慮される。
【0099】
中央サーバ30は、好ましくは、比較的、製造、構成及びインストールしやすい低コスト入力プラットフォームである。好ましくは、中央サーバ30は、既存の顧客コンピュータの作動中、例えば、マイクロソフト(OS)及び利用可能なウェブブラウザを持つ、グラフィカルユーザーインターフェース(GUIs)を含む。
【0100】
中央サーバ30は、又、好ましくは、既存の監視ステーション、例えば、Welch Allyn株式会社によって製造されるAcuity監視ステーションなどの、インストールされたベースとして働く、任意のインターフェースを含み、前記サーバは、応答装置をインストールされたベースとつなぎ、その上、好ましくは、モバイル患者IDを提供する。
【0101】
中央サーバ30は、また、好ましくは、選択携帯電話や、例えばコンパクトフラッシュ(登録商標)などの拡張可能なインターフェースを指示するMicrosoft或いはPalmOSが作動中のPDAなどの、モバイルコンピューティングプラットフォームを支持する。
【0102】
中央サーバ30によって処理されるタスク詳述に関して、中央サーバは、患者の指名・識別管理及び応答装置の任務を負う。中央サーバ30は、また、個人ゲートウェイ装置20の周期ビーコンによって、イベント送信によって、及び/又は、詳細要求を通して、送信された患者データ記憶の倉庫として働く。個人状態監視装置10から元々運ばれた静波形及び数的データを主として含むこのデータは、好ましくは、所定の機関に保存される(例、10日間)が、圧縮連続データは、前述のように、装置10のデータ圧縮の範囲によって保存される。
【0103】
本実施の形態による中央サーバ30は、アラーム報知を、例えば、表示された波形の一区分でのアラーム或いは警報イベントのテキスト表示、又は可聴信号のいずれか、或いは両方を介して、提供する。
【0104】
出力の観点から、個人状態監視装置10によって支持されれば、総計ECG波形(図示せず)は中央サーバ30によって表示される。好ましくは、中央サーバ30は、臨床情報システム(CIS)或いは電子機器による医療記録(EMR)倉庫の個々のインターフェースを維持し、その他の無線製品を支持するのに拡張可能である。
【0105】
応答装置40でのレンダリングを表示することは、好ましくは、例えば、java(登録商標)ビーンズ、アプレット或いは方法を移動するその他の適切なソフトウェアを用いて中央サーバ30からダウンロード可能である。データは、好ましくは、適切なデータ型及びスタイルシートと共にXMLを用いて、応答装置40a、40bに送信されるが、他のソフトウェア手段は、当業者に通常公知であるとして用いられる。
【0106】
この議論の中で記述されたように、バッテリ稼働時間はここに説明されるシステムの考慮すべき重要なことである。さらには、PDA或いは携帯電話のいずれかを備える応答装置の場合、メッセージの受信で他のアプリケーションを作動させ、先取りする能力は、考慮すべき重要な設計である。従って、アラームメッセージは、使用中のアプリケーション或いはアラームメッセ−ジが受信されたときの少なくともひとつの応答装置40a、40bよりも優先権を得る。PDA動作システムはさらに考慮されるべきであるとわかる。応答装置40の好ましい特徴は以下を含むことである。
【0107】
本実施の形態による応答装置40a、40bはそれぞれ、患者関連データにアクセス(して、HIPPAなどの基準を充足)するために、使用者(看護士、医師など)の認証の手段を提供する。さらに、応答装置40a、40bは、個人状態監視装置10への双方向リンクを超えて患者関連データの入力を許可するグラフィカルユーザーインターフェースを含む。
【0108】
この実施の形態による応答装置40a、40bは、患者コンテクストマネジャーを含む。このコンテクストマネジャーは、(結合及びコンテクスト管理を実行するために)ネットワークを介して、個人状態監視装置10と通信する。マネジャーは、個人状態監視装置の患者IDおよびその他の固有患者コンテクスト領域を容認し、着手し、患者コンテクストを考える。応答装置40a、40bはまた、好ましくは、臨床管理のマネジャーを含む。
【0109】
個人状態監視装置のデータ表示は、円柱状の表の様式に患者ID、氏名、最新のデータ、患者の配置、保存データを、さらに(個人状態監視装置からの利用が可能な場合)最新の数的な及びサンプリングされた波形と共にアラーム状態(自動開放)を、含む。
【0110】
応答装置40a、40bの上記特徴は、新しい患者状態監視装置が着想されたように(例、NIBP、パルス酸素濃度計)、パラメータの追加で拡張される。グラフィカルユーザーインターフェイスの拡大は、本発明の意図された範囲内での改良点である。
【0111】
応答装置40のソフトウェア構造は、比較的単純である。プラットフォームにかかわらず、少なくとも一つの応答装置40は、本質的に、主要な目的が2つの活動からなる軽量クライアントである。
【0112】
第一に、応答装置40は、応答装置上のスピーカ及びデータ表示部を介してアラーム報知を含む、中央サーバ30によって送信される情報を表示する目的がある。第二に、少なくとも一つの応答装置40は、臨床医の入力を読込み中央サーバ30へ送信する意図がある。
【0113】
前項に述べられた応答装置40の全機能は、これらのカテゴリのうち一つに入り、好ましくは、応答装置40a、40bで、或いは当業者に公知のその他の適切な手段で提供される、適切に装備されたブラウザを用いて実行される。
【0114】
この簡易な実施は、データ獲得の負担をシフトし、応答装置がその情報を得ることから、中央サーバ30上の応答装置40a、40bからフォーマットする。
【0115】
本発明の意図される範囲内には、その他のバリエーション及び修正があることは明らかである。一つの可能なネットワーク構成は、図6に示されており、患者数21が、パーソナルネットワーク(WPAN)を介して各ゲートウェイ装置(図示せず)に接続される監視装置(図示せず)と共にそれぞれ設定される。各ゲートウェイ装置は、サーバノード31に接続され、前述のように、中央サーバの総合的機能を提供する。この場合、複数のサーバノード31は、容量を減らすために処理される。この形態は、多くの患者21が監視される状況で特に役立つであろう。本明細書の目的として、患者21のブロックを処理するよう各々構成されているサーバノード31の患者数“N”を提供する。
【0116】
例えば、上記のように、それぞれ図1の身体装着患者状態監視装置10、及び図1の媒介(例ゲートウェイ)装置を装備している一連の患者(例、ベッド)、或いは、具体的なサーバノード31に配置されると同様に患者の所定の番号を持つ病院のフロアにおいて、前記廃止されたサーバノードは(イベント検出に関して)それらの患者を監視する。ロードが増えると、付加的なサーバノード31は、患者のこのブロックを処理するため追加される。このように、システムは、より多くの患者数により効果的に対応するために、拡大する。情況に応じて、ここに説明されたシステムの任意の或いは各サーバノード31は、33行目に示すように、協力して働く。これにより、必要なデータ或いはリソース35を共有する。共有リソース35は、他のリソースの中でもとりわけ、例えば、看護士/介護士の仕事、プリンター、そしてHIS/CISインターフェースを含む。
【0117】
上記システム及びその構造に関する先の背景及び詳細に関して、以下の使用ケースシナリオは、図2に描かれるように、説明されるシステムの意図される機能及び目的をここで要約する。患者が胸の痛みを感じ、病院の救急部へ搬送される。救急部に着くと、臨床医師が患者の左胸を覆って(心臓を覆う)患者の体に患者状態監視装置10を取り付け、患者の腕に、個人ゲートウェイ装置20aを巻き付ける。患者状態監視装置10は、個人ゲートウェイ装置20aとPAN24を介してリンクを始め、リンケージが完了すると、図3の識別子107及び図5の識別子528はそれぞれ、その間に起こった成功した通信を表示する。患者状態監視装置10が、個人ゲートウェイ装置20aとのリンケージをするのと同時に、患者のECGを測定、分析し、個人ゲートウェイ装置20aに無線PAN24を介して周期ビーコンを越え、HR及びR−R値を送る。代わりに、個人ゲートウェイ装置20は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)28を介して中央サーバ30aと通信し、心拍(HR)及びR−R間隔のデータベース30bを確立する。
【0118】
しばらくの間、技術者は、患者識別データおよび患者特定アラーム設定を応答装置40aへ入力する。識別データおよびアラーム設定は、中央サーバ30aに通信され、WLANリンク28を超えて、割り当てられた固有患者識別子206のあるデータベース30bへ通信される。アラーム設定及び固有患者識別子206は、ゲートウェイ装置に保存するためWLAN28aを越えて個人ゲートウェイ装置20aにダウンロードされ、個人ゲートウェイ装置20から、患者状態監視装置10に保存するためダウンロードされる。個人状態監視装置10及び個人ゲートウェイ装置20aから中央サーバ30aへのビーコンの次の送信は、図3,4の固有患者識別子206、図3のハードウェア識別子209及び図4の識別子524に組み込まれる。その他の実施の形態は、この能力が、TCP/IPなどの通信プロトコルに組み込まれるかもしれないため、ハードウェア識別子に加える必要はない。固有患者識別子206、図3,4の分離ハードウェア識別子209,524のそれぞれの組合せ、及び生理学的データの連続的検出は、患者と中央サーバ30a間のシステムに“結合”を引起す。
【0119】
ここで説明されるシステムは通常オフ状態で作動する。すなわち、第一無線リンク/ネットワーク24を超えての、患者状態監視装置10と個人ゲートウェイ装置20aとの間のビーコンおよび、第二無線ネットワーク28を越えての、個人ゲートウェイ装置20aと中央サーバ30aとの間の第二ビーコンは、可能な限り長い間隔で設定され、各患者状態監視装置10と媒介ゲートウェイ装置20aの電池電力を保持するために、患者状態監視装置10と中央サーバ30aとの間の積極的な通信リンクを保持する。介添え人は応答装置40a、40bで提供される種々の表示、或いは、ラップトップ6a、PC6b又はプリンタ6cなどのネットワークに接続される表示から患者データを検討する。
【0120】
中央サーバ30aは、介護士の患者割当及び介護時間を保存して、データベース30bの応答装置割当てに保存する。このような割当は特定の応答装置40a、40bに患者データを送信するのに用いられるかもしれない。中央サーバ30aは、最初の或いは主要な(配置された)応答装置40a、40bが所定時間内に利用可能である場合にアラーム報知の段階的拡大を許す規則設定を含む。
【0121】
患者がアラームイベントを経験する場合、患者状態監視装置10は、生理学的波形、アラーム及び個人ゲートウェイ装置20aへのその他の適切なデータを含むが、これに限定しない、データを直ちに通信する。図5の信号処理404は、さらに、人為的に引き起こされるアラームを減らすためデータを分析する。積極的なアラームは、第二無線ネットワーク(WLAN)28aを介して中央サーバ30aに送られる。中央サーバ30aは、割り当てられた応答で患者識別子に適合し、アラームデータを、第二無線リンク28aを介して応答装置40aへ送られる。中央サーバ30aは、一つ以上の応答装置40a、40bにアラームを通信する。介護士は、応答装置40a、40bを介してアラームを認識し、そのアラームの音を止める或いは一時停止する。
【0122】
本システムに含まれるのは、図5の配置装置550を通して、患者状態監視装置10、個人ゲートウェイ装置20a及び/又は応答装置40aを配置する手段である。配置装置550は、ここに示されるように、媒介装置に加えて、個人状態監視装置10及び応答装置40aに組み込まれる。図5の配置装置550は、中央サーバ30aと接続される配置受信器にビーコンを送信する。中央サーバ30aは、少なくとも一つの応答装置40a、40bへの通信のために、配置条件或いはその他の配置識別子を判断する。アラームの場合、配置情報は応答装置40a、40bに送られる。同様に、配置装置550は、患者が病院の一つのエリアから、或いは医療施設から別の場所へ搬送される場合に、識別できる。
【0123】
病院から退院すると、患者は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)28aに限定される個人ゲートウェイ装置20aをプログラム可能な携帯電話20cなど、すなわち、広域ネットワーク(WAN)28bを通って通信を行うことができる、個人ゲートウェイ装置に取り替える。さらには、当業者にとって公知であるように、個人ゲートウェイ装置20a、20cは、WLAN28a及びWAN28bの両方の能力がある。
【0124】
本発明は、図面に図示されるように好ましいモードに関して特に示され、説明されているが、詳細の種々の変化が、以下の請求項によって説明される発明の精神及び範囲から逸脱することなく生じる当業者によって理解される。
【図面の簡単な説明】
【0125】
【図1】本発明の好ましい実施の形態に従ったイベント監視装置の主要要素の簡単な線図である。
【図2】本発明の好ましいシステム/ネットワークの構造の線図である。
【図3】図1および2で描かれた前記システムの個人状態監視装置の要素の図解である。
【図4】本発明の図1および2で示された前記システム/ネットワークの好ましい人のゲートウェイ或いは中間装置のハードウェアの図解である。
【図5】図4の個人ゲートウェイ装置のソフトウェアの図解である。
【図6】医療施設或いは同様の環境で用いられるここに記述されたシステムを利用する図解である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
積極的に患者を監視するシステムであって、前記システムは、
少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定のイベントを検出できる少なくとも一つのセンサを含む身体装着監視装置のうち少なくとも一つと、
前記少なくとも一つの身体装着監視装置と少なくとも一つのネットワークによって接続する媒介装置のうちの少なくとも一つと、
少なくとも一つのネットワークを介して、前記少なくとも一つの媒介装置と接続される少なくとも一つの応答装置を備え、前記少なくとも一つの前記身体装着監視装置、前記少なくとも一つの媒介装置、および少なくとも一つの応答装置は、前記所定のイベントが起こったとき特定の機能を自動的に実行するようプログラムされている。
【請求項2】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの応答装置は携帯端末(PDA)である。
【請求項3】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの応答装置は携帯電話である。
【請求項4】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置はPAN−TCP/UDP翻訳機である。
【請求項5】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置はPDAである。
【請求項6】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置は携帯電話である。
【請求項7】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置は少なくとも一つはコンピュータである。
【請求項8】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置は患者に装着可能である。
【請求項9】
請求項1に係るシステムであって、前記少なくとも一つの媒介装置と少なくとも一つのネットワークによって接続されるコンピュータのうち少なくとも一つを含む。
【請求項10】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの生理学的センサはECG電極集合体を含む。
【請求項11】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの生理学的センサはパルス酸素濃度計を含む。
【請求項12】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの生理学的センサは体温を測定する体温計を含む。
【請求項13】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの患者監視装置および前記少なくとも一つの媒介装置は第一ネットワークによって接続される。
【請求項14】
請求項13に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置および前記少なくとも一つの応答装置は第二ネットワークによって接続される。
【請求項15】
請求項14に係るシステムにおいて、前記第一ネットワークおよび前記第二ネットワークは同じネットワークである。
【請求項16】
請求項14に係るシステムにおいて、前記第一ネットワークおよび前記第二ネットワークは分離したネットワークである。
【請求項17】
請求項14に係るシステムにおいて、少なくとも前記第一及び第二ネットワークは無線ネットワークである。
【請求項18】
請求項17に係るシステムにおいて、前記第一ネットワークはローカルパーソナルエリアネットワークであり、前記第二ネットワークは広域無線ネットワークである。
【請求項19】
請求項18に係るシステムにおいて、前記第二ネットワークはWi−LANである。
【請求項20】
請求項14に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの患者装着監視装置は、前記第一無線ネットワークを前記少なくとも一つの媒介装置で周期的に接続を維持するビーコンを含む。
【請求項21】
請求項20に係るシステムにおいて、患者データは前記ビーコンに埋め込まれたデータパケットに送信される。
【請求項22】
請求項14に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置は、前記第二の無線ネットワークを介して前記少なくとも一つの応答装置との接続を周期的に維持するために、ビーコンを送信するようプログラムされる。
【請求項23】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置および前記少なくとも一つの応答装置は各々、互いに双方向通信にある。
【請求項24】
請求項22に係るシステムにおいて、少なくとも一つの応答装置および前記少なくとも一つの媒介装置は各々、前記第二無線ネットワーク内で互いに双方向通信にある。
【請求項25】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの着装式監視装置は1つ以上の心理パラメータを測定するセンサを含む。
【請求項26】
請求項25に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの着装式監視装置および前記媒介装置のうち少なくとも一つは、測定された信号を多重化する手段を含む。
【請求項27】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置は表示部を含む。
【請求項28】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置はユーザーインターフェースを含む。
【請求項29】
請求項1に係るシステムにおいて、前記着装式監視装置および前記少なくとも一つの媒介装置のうち少なくとも一つは、患者の配置を判断する手段を含む。
【請求項30】
請求項29に係るシステムにおいて、前記患者配置判断手段は周期的な送信ビーコンを含む。
【請求項31】
請求項30に係るシステムにおいて、前記周期的な送信ビーコンは、患者から少なくとも一つの生理学的な信号の一部を含む送信データパケットを含むことができる。
【請求項32】
請求項20に係るシステムにおいて、前記ビーコンの周期的なレートは、前記少なくとも一つのセンサによって測定されている生理学的パラメータに基づいて変化できる。
【請求項33】
請求項22に係るシステムにおいて、前記ビーコンの前記周期的なレートは前記少なくとも一つのセンサによって測定されている生理学的パラメータに基づいて変化できる。
【請求項34】
請求項1に係るシステムであって、複数の応答装置を含み、始めの応答装置が所定のイベントが起こったことを示す信号を受信できない場合、少なくとも一つの副応答装置で通信する手段を含む。
【請求項35】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの応答装置は、所定のイベントの前記信号表示の受信で緊急サービスに自動的に連絡するようプログラムされる。
【請求項36】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの身体装着監視装置は、固有患者識別子を含み、前記固有患者識別子は生理学的データとともに前記少なくとも一つの媒介装置に送信されている。
【請求項37】
請求項36に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの身体装着監視装置は、前記固有患者識別子を得る手段を含み、前記患者識別子は前記生理学的信号に加えられている。
【請求項38】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの応答装置は、生理学的データを前記少なくとも一つの身体装着監視装置から選択的に要求できる。
【請求項39】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも身体装着監視装置はデータを前記少なくとも一つの媒介装置に送信し、前記少なくとも一つの媒介装置及び前記少なくとも一つの着装式監視装置のうち少なくとも一つは、前記生理学的データから前記所定のイベントが起こったかどうかを判断する処理手段を含む。
【請求項40】
請求項39に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置は、前記生理学的データを識別し、前記識別手段が前記所定のイベントが起こったと判断する場合にのみ、前記応答装置に送信する処理手段を含む。
【請求項41】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの身体装着監視装置は患者動作を検出する手段を含む。
【請求項42】
請求項41に係るシステムにおいて、前記患者動作検出手段は少なくとも一つの加速度計を含む。
【請求項43】
請求項41に係るシステムにおいて、前記患者動作手段は胸壁の動きを通して呼吸を検出する手段を含む。
【請求項44】
請求項41に係るシステムにおいて、前記患者動作手段は胸壁の動きを通して心拍数を検出する手段を含む。
【請求項45】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの整理センサは前記患者の呼吸及び心臓の音を検出する音声変換器手段を含む。
【請求項46】
請求項1に係るシステムにおいて、少なくとも一つの媒介装置および前記身体装着監視装置のうち少なくとも一つは、前記装置に電源を入れる少なくとも一つの充電式バッテリを含む。
【請求項47】
請求項46に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置および前記身体装着監視装置のうち少なくとも一つは、前記少なくとも一つのバッテリを充電する手段を含む。
【請求項48】
請求項1に係るシステムにおいて、前記少なくとも一つの媒介装置および前記少なくとも一つの身体装着監視装置のうち少なくとも一つは、前記所定のイベントが起こったときを示す手段を含む。
【請求項49】
請求項48に係るシステムにおいて、前記表示手段は少なくとも一つの音声警報器を含む。
【請求項50】
請求項48に係るシステムにおいて、前記表示手段は少なくとも一つのLED或いはLCDを含む。
【請求項51】
患者を積極的に監視するシステムであって、前記システムは、
それぞれ、少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定のイベントを検出できる、少なくとも一つのセンサを含む少なくとも一つの身体装着監視装置と、
少なくとも一つのネットワークで前記少なくとも一つの患者装着の監視装置に接続する、少なくとも一つの媒介装置と、
少なくとも一つのネットワークで少なくとも一つの媒介装置に接続する少なくとも一つのコンピュータと、
少なくとも一つのネットワークを介して、前記少なくとも一つのコンピュータに接続される少なくとも一つの応答装置を備え、前記少なくとも一つの身体装着監視装置、前記少なくとも一つの媒介装置、前記少なくとも一つのコンピュータおよび前記少なくとも一つの応答装置は、前記所定のイベントが起こったとき特定の機能を自動的に実行するようプログラムされている。
【請求項52】
患者を積極的に監視するシステムであって、前記システムは、
それぞれに、少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる、少なくとも一つのセンサを含む少なくとも一つの身体装着監視装置と、
第一無線ネットワークで前記少なくとも一つの身体装着監視装置に接続する、少なくとも一つの媒介装置と、
第二無線ネットワークで前記少なくとも一つの媒介装置に接続する、少なくとも一つの応答装置と、を備え、前記少なくとも一つの身体装着監視装置、前記少なくとも一つの媒介装置および前記一つの応答装置のうち少なくとも一つは、前記所定のイベントが起こったとき固定の機能を自動的に実行するようプログラムされる。
【請求項53】
請求項52に係るシステムにおいて、それぞれ前記第一及び第二無線ネットワークは異なるネットワークである。
【請求項54】
請求項52に係るシステムにおいて、前記第一ネットワークはパーソナルエリアネットワークであり、前記第二ネットワークは広域ネットワークおよびWi−LANのうち少なくとも一つである。
【請求項55】
患者を積極的に監視するシステムであって、前記システムは、
少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる少なくとも一つのセンサをそれぞれに含む、少なくとも一つの着装式監視装置と、
第一無線ネットワークで前記少なくとも一つの着装式監視装置に接続する、少なくとも一つの媒介装置と、
第二無線ネットワークで前記少なくとも一つの媒介装置に接続する少なくとも一つのコンピュータと、
前記第二無線ネットワークで前記コンピュータに接続する少なくとも一つの応答装置と、を備え、前記着装式監視装置のうち少なくとも一つ、前記少なくとも一つの媒介装置、前記少なくとも一つのコンピュータおよび前記少なくとも一つの応答装置は、前記所定のイベントが起こったとき特定の機能を自動的に実行するようプログラムされる。
【請求項56】
請求項55に係るシステムにおいて、各前記第一および第二無線ネットワークは異なるネットワークである。
【請求項57】
請求項55に係るシステムにおいて、前記第一ネットワークはパーソナルエリアネットワークであり、前記第二無線ネットワークは高位置ネットワーク及びWi−LANのうち少なくとも一つである。
【請求項58】
データを通信するシステムであって、前記システムは、
周期的に、少なくとも一つの生理学的パラメータを測定し、少なくとも一つの所定イベントを検出できる少なくとも一つのセンサを持つ、少なくとも一つの監視装置と、
少なくとも一つの監視装置を少なくとも一つの応答装置に接続する少なくとも一つのネットワークと、を備え、前記ネットワークは、通常、周期データが送信される際を除いてネットワークが切れる動作可能な第一の状態にあり、前記ネットワークは、前記少なくとも一つの所定イベントが起こってデータが送信される第二の状態を持つ。
【請求項59】
請求項58に係るシステムにおいて、前記周期的な送信データは患者状況およびセンサ状況を含む。
【請求項60】
請求項58に係るシステムにおいて、データ送信の前記負荷サイクルは前記少なくとも一つのネットワークの状態に基づいて変化する。
【請求項61】
少なくとも一つの応答装置を少なくとも一つの監視装置に接続する少なくとも一つのネットワークを用いてデータを通信する方法であって、前記方法は、
所定のイベントを検出する目的のため、前記少なくとも一つの監視装置を用いて少なくとも一つの生理学的パラメータを継続的に測定するステップと、
前記ネットワークが、前記所定のイベントが起こらない第一作動状態にある間、患者状況データの周期的な送信を除いて前記ネットワークがオフであるオフ状態のネットワークを作動させるステップと、
前記所定のイベントが起こった時に第二状態にある前記少なくとも一つのネットワークに沿って測定データを送信するステップと、を備える。
【請求項62】
コンテキスト管理を実行する方法であって、前記方法は、
監視装置によって検出される連続生理学的信号を生成するステップと、
少なくとも一つの固有ハードウェア識別子を前記連続生理学的信号に結合させるステップと、
固有患者識別子を前記連続信号に結びつけるステップと、を備え、もはや連続的でない前記信号の前記生理学的信号における変化は、固有患者識別子を引起し、前記信号からそれを解放する。
【請求項63】
請求項62に係る方法において、前記患者識別子のソースは生体測定の入力である。
【請求項64】
請求項62に係る方法において、前記患者識別子のソースはRFIDタグである。
【請求項65】
患者にコンテキスト管理をする方法であって、
監視装置によって検出される連続生理学的信号を生成するステップと、
固有監視装置識別子を固有患者識別子に関連させるステップと、
前記固有患者識別子を前記連続生理学的信号に加えるステップと、を備え、前記信号がもはや連続的でない前記生理学的信号における変化は固有患者識別子を引起し、前記信号からそれを分離する。
【請求項66】
請求項65に係る方法において、前記関連ステップは、前記追加ステップの前に、一つ以上の装置識別子の関連性を含む。
【請求項67】
請求項65に係る方法において、前記患者識別子と患者の身元は機密である。
【請求項68】
患者情報のプライバシーを保護する方法であって、
監視装置によって検出される連続生理学的信号を生成するステップと、
固有監視装置識別子を固有患者識別子に関連させるステップと、
前記固有患者識別子を前記連続生理学的信号に追加するステップと、を備え、患者の身元と前記固有患者識別子との関連性は機密である。
【請求項69】
介護者にコンテキスト管理をする方法であって、
少なくとも一つの固有監視装置識別子を固有患者識別子に関連させるステップと、
固有応答装置識別子を固有介護者識別子に関連させるステップと、
少なくとも一つの固有監視装置識別子を少なくとも一つの固有応答装置識別子に関連させるステップと、を備え、これにより、少なくとも一つの固有介護者識別子を少なくとも一つの固有患者識別子を関連させる。
【請求項70】
請求項69に係る方法であって、複数の介護者を含み、各前記介護者は固有介護者識別子を持つ。
【請求項71】
請求項70に係る方法であって、各前記介護者を前記識別子に同時に関連させるステップを含む。
【請求項72】
患者に環境コンテキスト管理を実行する方法であって、
監視装置によって検出される、連続生理学的信号を生成するステップと、
固有監視装置識別子を固有患者識別子に関連させるステップと、
前記固有患者識別子を前記連続生理学的信号に追加するステップと、
固有配置装置識別子を少なくとも一つの固有監視装置識別子に関連させるステップと、を備え、これにより、患者配置を固有患者識別子に関連させる。
【請求項73】
請求項73に係る方法において、もはや連続的ではない前記信号の前記生理学的信号における変化は、患者配置識別子を前記配置装置識別子から分離させる。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2006−520657(P2006−520657A)
【公表日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−507455(P2006−507455)
【出願日】平成16年3月22日(2004.3.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/008738
【国際公開番号】WO2004/084720
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
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【出願人】(598106809)ウェルチ・アリン・インコーポレーテッド (15)
【Fターム(参考)】