説明

健康管理支援システム

【課題】乗員に有用性をより感じさせることが可能な健康管理支援システムを提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置2が、健康状態センサ1から収集した身体データの変化をもとに推定したドライバの生活習慣の状態に応じて、少なくともその生活習慣の状態に関する質問を音声出力するとともに、その質問に対するドライバからの回答の入力を受け付けることによって、少なくともドライバの生活習慣の状態に関するデータを対話処理によって収集する。そして、健康状態センサ1から収集した身体データおよび対話処理で収集したドライバの生活習慣の状態に関するデータをもとに、ドライバの健康状態を診断するとともに、健康状態センサ1から収集した身体データや診断で得た健康状態データを、通信装置36を介して家庭用ゲーム機4との間で共有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康管理支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両の運転者の健康状態を診断する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車両のステアリングホイールに設けられた体脂肪計、体温計、および血圧計での測定結果や車両の運転席シートに設けられた体重計での測定結果(つまり、身体データ)を蓄積し、この蓄積したデータに基づいて運転者の健康状態を診断する技術が開示されている。また、特許文献1には、診断結果が健康状態の異常を示すものであった場合に限り、その診断結果や体調不良状態にあることを報知したり、自宅等の連絡先に通報したりする対症動作を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−148967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の技術では、診断結果が健康状態の異常を示すものであった場合に限り対症動作を行うが、健康状態に異常が生じながら運転を行う頻度は、一般的な運転者にとって決して高いものではない。よって、特許文献1に開示の技術においては、測定された身体データや診断結果が有効に利用される頻度が低く、運転者が車両において身体データを測定したり健康状態を診断したりすることに対して十分なメリットを感じることができないという問題点があった。また、十分なメリットを感じることができないにも関わらず、車両において身体データの測定や健康状態の診断が行われるため、運転者が抵抗感を感じるという問題点もあった。つまり、従来の技術では、運転者に十分な有用性および快適性を感じさせることができないという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、乗員に有用性および快適性をより感じさせることが可能な健康管理支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の健康管理支援システムによれば、車載器の身体データ収集手段で収集した乗員の身体データを、ユーザの身体データを利用した健康管理に関するアプリケーションを実行するコンピュータ機器との間で共有することができる。そして、車両において得られた乗員の身体データを、車両においてだけでなく、コンピュータ機器における健康管理に関するアプリケーションにも利用することが可能となるので、車両において身体データの測定が行われることに対して乗員がよりメリットを感じやすくなる。
【0007】
また、以上の構成によれば、身体データ収集手段で身体データを収集するだけでなく、対話手段によって、その身体データをもとに推定手段で推定した乗員の状態に応じて、少なくともその状態に関する質問を音声出力するとともに、その質問に対する乗員からの回答の入力を受け付け、少なくとも乗員の状態に関するデータを収集する。よって、乗員にとって、健康状態を診断するためのデータが対話の中で自然に収集されることになり、抵抗感を感じにくい。
【0008】
さらに、身体データ収集手段で収集した身体データだけでなく、対話手段で収集した乗員の状態に関するデータをもとに、乗員の健康状態を診断するので、より正確な乗員の健康状態を診断することが可能になる。その結果、乗員に有用性および快適性をより感じさせることが可能な健康管理支援システムを提供することが可能になる。
【0009】
また、請求項2のように、推定手段が、身体データ収集手段で収集した身体データの変化をもとに乗員の状態として乗員の生活習慣の状態を推定し、対話手段が、推定手段で推定した乗員の生活習慣の状態に応じて、少なくともその生活習慣の状態に関する質問を音声出力するとともに、その質問に対する乗員からの回答の入力を受け付けることによって、少なくとも乗員の生活習慣の状態に関するデータを収集する態様としてもよい。
【0010】
また、請求項1および2のように、身体データ収集手段で収集した身体データを、通信手段を介してコンピュータ機器との間で共有する場合には、請求項3のように、車載器が、身体データ収集手段で収集した身体データを、通信手段を介してサーバ装置に送り、当該身体データをサーバ装置に蓄積させ、コンピュータ機器が、サーバ装置に蓄積された車載器由来の身体データを取得し、その身体データを利用して健康管理に関するアプリケーションを実行する態様としてもよい。
【0011】
また、請求項4のように、コンピュータ機器が、身体データ測定手段で測定した乗員の身体データをサーバ装置に送り、当該身体データをサーバ装置に蓄積させ、車載器が、サーバ装置に蓄積されたコンピュータ機器由来の身体データを、通信手段を介して取得し、その身体データを利用して乗員の健康状態を診断する態様としてもよい。これによれば、コンピュータ機器において得られた乗員の身体データを、車載器における健康状態の診断にも利用することが可能となるので、車両において健康状態の診断が行われることに対して乗員がよりメリットを感じやすくなる。
【0012】
また、請求項5の構成によれば、車両において得られた乗員の身体データだけでなく、健康状態の診断結果も、コンピュータ機器における健康管理に関するアプリケーションに利用することが可能となるので、車両において健康状態の診断が行われることに対しても乗員がよりメリットを感じやすくなる。
【0013】
また、請求項6の構成によれば、車両において得られた健康状態の診断結果をもとに、コンピュータ機器におけるアプリケーションの実行を勧めるので、車両において健康状態の診断が行われることに対して乗員がよりメリットを感じやすくなる。
【0014】
また、請求項7の構成によれば、コンピュータ機器において、車載器の身体データ収集手段で収集した乗員の身体データをもとに、複数種類の運動のうちから当該乗員に適した運動を選択し、選択した運動のメニューを提供するので、車両において身体データの測定が行われることに対して乗員がよりメリットを感じやすくなる。
【0015】
また、請求項8のように、目的地を設定するとともに、車両が設定した目的地に到達できる移動経路を探索して案内する経路案内装置を含み、経路案内装置が、車載器での診断によって得た健康状態のデータを取得する健康状態データ取得手段を備え、健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータを利用する態様としてもよい。これによれば、車載器での診断によって得た健康状態のデータを経路案内装置でも利用することができるので、車両において健康状態の診断が行われることに対して乗員がよりメリットを感じやすくなる。
【0016】
また、請求項8のように、車載器での診断によって得た健康状態のデータを経路案内装置で利用する場合には、請求項9のように、経路案内装置は、目的地として推奨する推奨目的地を抽出して乗員に提示する推奨目的地抽出手段を備え、推奨目的地抽出手段は、健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータをもとに、当該健康状態に応じた推奨目的地を抽出して乗員に提示する態様とすることが好ましい。これによれば、乗員の健康状態に応じた推奨目的地が提示されるので、利便性が向上する。
【0017】
また、請求項9のように、車載器での診断によって得た健康状態のデータをもとに、経路案内装置で当該健康状態に応じた推奨目的地を抽出して乗員に提示する場合であって、目的地が飲食店である場合には、請求項10のように、健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータをもとに、当該健康状態に応じたジャンルの食事を提供する飲食店を推奨目的地として抽出して乗員に提示する態様とすることが好ましい。これによれば、例えば健康状態が高血圧のような場合に塩分の少ないジャンルの食事を提供する飲食店を推奨目的地として抽出して乗員に提示したり、健康状態が肥満のような場合に脂肪分の少ないジャンルの食事を提供する飲食店を推奨目的地として抽出して乗員に提示したりすることが可能となる。
【0018】
また、請求項8のように、車載器での診断によって得た健康状態のデータを経路案内装置で利用する場合には、請求項11のように、推奨目的地抽出手段は、健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータが体調不良を示すものであった場合に、周辺の病院を推奨目的地として抽出して乗員に提示する態様とすることが好ましい。これによれば、乗員が体調不良であった場合に病院にすぐに向かうことが可能となる。
【0019】
また、請求項9〜11のように、推奨目的地を抽出して乗員に提示する場合には、請求項12のように、経路案内装置は、推奨目的地抽出手段で抽出した推奨目的地から目的地を選択する乗員からの入力を受け付ける入力手段を備え、入力手段で受け付けた入力に従った推奨目的地に到達できる移動経路を探索して案内する態様とすることが好ましい。
【0020】
また、請求項13のように、経路案内装置は、健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータが体調不良を示すものであった場合に、登録手段に登録されている乗員の行きつけの病院の情報をもとに、当該病院に到達できる移動経路を探索して案内するとともに、登録手段に登録されている当該乗員を特定するための識別情報を用いて、当該病院での診察の予約に関する処理を行う態様とすることが好ましい。これによれば、乗員が体調不良であった場合に行きつけの病院にすぐに向かうことが可能となるとともに、診察の予約を速やかに行うことが可能になる。
【0021】
また、請求項14の構成によれば、車両における運転負荷が少ないタイミングにおいて乗員に対する質問を音声出力するので、乗員が質問の回答を行いやすいとともに、車両の運転の邪魔になりにくい。
【0022】
また、請求項15のように、前述のコンピュータ機器が家庭用ゲーム機である態様としてもよいし、請求項16のように、前述のコンピュータ機器がパーソナルコンピュータである態様としてもよいし、請求項17のように、前述のコンピュータ機器が携帯機器である態様としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】健康管理支援システム100の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】ナビゲーション装置2の概略的な構成を示すブロック図である。
【図3】健康診断機能としての処理に関連する処理のフローの一例を示すフローチャートである。
【図4】状態推定処理のフローの一例を示すフローチャートである。
【図5】健康診断機能としての処理に応じた対話処理のフローの一例を示すフローチャートである。
【図6】(a)および(b)は、健康管理支援システム100におけるナビゲーション装置2と健康管理サーバ3と家庭用ゲーム機4との間でのデータの流れの一例を示すシーケンス図である。
【図7】推奨目的地抽出処理から目的地の設定までのフローの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された健康管理支援システム100の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示す健康管理支援システム100は、健康状態センサ1、ナビゲーション装置2、健康管理サーバ3、および家庭用ゲーム機4を含んでいる。また、健康状態センサ1およびナビゲーション装置2は車両に搭載される。なお、以降では、健康状態センサ1およびナビゲーション装置2を搭載する車両を自車両と呼ぶものとする。
【0025】
健康状態センサ1は、上述したように車両に設けられて、自車両のドライバや同乗者などの乗員の身体データを測定するセンサである。なお、ここでは、例えば乗員はドライバであるものとして以降の説明を続ける。また、健康状態センサ1としては、例えばドライバの体重を測定する体重計、ドライバの体脂肪率を測定する体脂肪計、ドライバの体温を測定する体温計、ドライバの血圧を測定する血圧計などを用いる構成とすればよい。
【0026】
体重計は、例えば自車両の運転席シートに設置された圧力センサからなるものとすればよい。また、体脂肪計、温度計、血圧計は、例えば車両のステアリングホイールリングに設けられ、ステアリングホイールを握っているドライバの手から体脂肪、体温、血圧を測定するものとすればよい。
【0027】
より詳しくは、体脂肪計は、ステアリングホイールリングの左右両側部(直進位置での左右両側部)に配置された一対の電極を有するもので、各電極がドライバの左右の手によりそれぞれ握られた状態で体脂肪率を測定するものとすればよい。また、体温計は、例えば上記体脂肪計用の電極の温度を測定することでドライバの体温を測定するものとすればよい。
【0028】
さらに、血圧計は、例えば人体において心臓の収縮に伴う血液の脈波が心臓から指先に到達するまでの脈波伝播時間(PWTT:Pulse Wave Transmit Time)を利用して血圧測定を行うものとすればよい。具体的には、心臓の拍動時に発生する電位変化を検知して心臓の収縮タイミングを検知するための電極センサと、指先の血流量の変化を赤外線により検知して脈波が指先に到達したタイミングを捉えるための赤外線センサとにより検知した脈波伝播時間に基づいた演算により血圧を測定する構成とすればよい。
【0029】
なお、本実施形態では、健康状態センサ1の一例として体重計、体脂肪計、温度計、血圧計を示したが、必ずしもこれに限らず、例えば脈拍など、体重、体脂肪率、体温、血圧以外のドライバの身体データを測定するセンサを用いる構成としてもよい。
【0030】
ナビゲーション装置2は、前述したように車両に搭載されるものであって、目的地設定、経路探索や経路案内等のナビゲーション機能を有している他に、後述する音声認識機能、健康診断機能、対話機能、家庭用ゲーム機4との連携機能等を有している。なお、ナビゲーション装置2の詳細については後述する。
【0031】
健康管理サーバ3は、サーバから構成されており、ネットワークや携帯電話網等の通信網を介してナビゲーション装置2および家庭用ゲーム機4と通信することが可能なものである。また、健康管理サーバ3は、ナビゲーション装置2や家庭用ゲーム機4から送信されてくる情報(詳しくは、身体データや健康状態の診断結果等)を蓄積するものである。なお、健康管理サーバ3は、1つのサーバからなるものであってもよいし、複数のサーバからなっているものであってもよい。なお、健康管理サーバ3が請求項のサーバ装置に相当する。
【0032】
家庭用ゲーム機4は、例えば体重やボディマス指数(BMI)などのユーザの身体データを測定する装置を含む家庭用のゲーム機であって、健康管理に関するアプリケーションソフトウェア(以下、アプリケーション)を実行することが可能なものとする。よって、このユーザの身体データを測定する装置が請求項の身体データ測定手段に相当する。なお、健康管理に関するアプリケーションは、例えばユーザの身体データの変化をグラフで表示したり、健康管理のための運動のメニューをユーザに提供したりするものとする。また、この健康管理に関するアプリケーションは、家庭用ゲーム機4に内蔵されているHDD等のメモリに記録されているものであってもよいし、家庭用ゲーム機4のメディアドライブで読み取ることが可能な、リムーバブルなメモリに記録されているものであってもよい。
【0033】
さらに、家庭用ゲーム機4は、健康管理サーバ3との間で通信を行う通信機能を有しており、測定によって得られた身体データを健康管理サーバ3に送信して健康管理サーバ3に蓄積したり、健康管理サーバ3に蓄積されているナビゲーション装置2由来の身体データや健康状態の診断結果等を取得したりすることが可能なものである。なお、家庭用ゲーム機4が請求項のコンピュータ機器に相当する。
【0034】
続いて、図2を用いてナビゲーション装置2の概略的な構成について説明を行う。図2は、ナビゲーション装置2の概略的な構成を示すブロック図である。図2に示すようにナビゲーション装置2は、位置検出器21、地図データ入力器26、記憶媒体27、外部メモリ28、表示装置29、音声出力装置30、音声入力装置31、操作スイッチ群32、リモートコントロール端末(以下リモコン)33、リモコンセンサ34、外部入力部35、通信装置36、および制御部37を備えている。
【0035】
位置検出器21は、車両の加速度を検出する加速度センサ22、車両の鉛直方向周りの角速度を検出するジャイロスコープ23、各転動輪の回転速度から車両の速度を検出する車輪速センサ24、および人工衛星からの電波に基づいて車両の現在位置を検出するGPS(Global Positioning System)のためのGPS受信機25を有しており、定期的に自車両の現在位置の検出を行う。
【0036】
また、これらの各センサ22〜25は、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、各センサの精度によっては位置検出器21を上述したうちの一部で構成してもよく、さらに、図示しない地磁気センサ、ステアリングの回転センサ等を用いてもよい。
【0037】
地図データ入力器26は、記憶媒体27が装着され、その記憶媒体27に格納されている位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ、および目印データを含む各種データを入力するための装置である。なお、記憶媒体27としては、CD−ROMまたはDVD−ROM、メモリカード、HDD等が用いられる。
【0038】
また、地図データには、前述した道路データ、背景データ、および文字データなどが含まれるものとする。例えば、背景データは、地図上の各施設や地形等と、それに対応する地図上の座標とを関連付けたデータである。なお、施設に関しては、各種施設の種類、施設で提供するサービスの種類(例えば、飲食店の場合には食事のジャンル等)、名称、住所、電話番号やサーバのアドレス等のアクセス先のデータなども含まれる。また、文字データは、地名、施設名、道路名等を地図上に表示するためのデータであって、その表示すべき位置に対応する座標データと関連付けられている。
【0039】
外部メモリ28は、書き込み可能なHDD等の大容量記憶装置である。外部メモリ28には大量のデータや電源をオフしても消去してはいけないデータを記憶したり、頻繁に使用するデータを地図データ入力器26からコピーして利用したりする等の用途がある。なお、外部メモリ28は、比較的記憶容量の小さいリムーバブルなメモリであってもよい。
【0040】
表示装置29は、自車両の走行を案内するための地図、目的地選択画面、健康状態の診断結果等を表示するものであって、例えばフルカラー表示が可能なものであり、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等を用いて構成することができる。また、表示装置29は、複数の選択肢を表示するメニュー画面やその中の選択肢を選んだ場合に、さらに複数の選択肢を表示するコマンド入力画面なども表示することができる。
【0041】
さらに、音声出力装置30は、制御部37の指示に基づいて、経路案内時の案内音声、音声対話時のメッセージ等を出力するものであって、スピーカ等を用いて構成することができる。また、音声入力装置31は、音声コマンド等のドライバの発話音を集音し、その集音した音声をディジタルの音声信号(つまり、発話データ)に変換して制御部37に出力するものであって、ディジタルマイク等を用いて構成することができる。
【0042】
操作スイッチ群32は、例えば表示装置29と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルなスイッチ等が用いられ、スイッチ操作により制御部37へ各種機能の操作指示を行う。また、操作スイッチ群32は、出発地および目的地を設定するためのスイッチを含んでいる。そのスイッチを操作することによって、ドライバは、予め登録しておいた地点、施設名、電話番号、住所などから、出発地および目的地を設定することができる。
【0043】
また、ドライバは、例えば食事・宿泊・遊びなどの目的のジャンルを、操作スイッチ群32を操作して選択することによって、目的別での施設検索をして、検索で得られた目的地の候補から目的地を設定することもできる。さらに、ドライバは、後述する推奨目的地抽出処理で抽出された推奨目的地から、操作スイッチ群32を操作して目的地を選択することによって目的地を設定することもできる。
【0044】
リモコン33には複数の操作スイッチ(図示せず)が設けられ、スイッチ操作によりリモコンセンサ34を介して各種指令信号を制御部37に入力することにより、操作スイッチ群32と同じ機能を制御部37に対して実行させることが可能である。
【0045】
外部入力部35は、健康状態センサ1で測定したドライバの身体データを健康状態センサ1から制御部37が取得するためのインターフェースである。例えば、外部入力部35には、CAN(controller areanetwork)などの通信プロトコルに準拠した車内LAN等を介して健康状態センサ1から身体データが入力されてくるものとしてもよいし、Bluetooth(登録商標)等の無線通信によって健康状態センサ1から身体データが入力されてくるものとしてもよい。
【0046】
通信装置36は、ネットワークや携帯電話網等の通信網を介して健康管理サーバ3との間で通信を行うものである。また、通信装置36は、無線通信を介してネットワークに接続するものとする。よって、例えば通信装置36は、通信モジュールを介してネットワークに接続する構成としてもよい。ここで言うところの通信モジュールとしては、例えば車両に搭載されるDCM(data communication module)等のテレマティクス通信に用いられる車載通信モジュールや例えばBluetooth等で接続した携帯電話機等がある。なお、通信装置36が請求項の通信手段に相当する。
【0047】
制御部37は通常のコンピュータとして構成されており、内部には周知のCPU、ROMやRAMなどのメモリ、I/O及びこれらの構成を接続するバスライン(いずれも図示せず)が備えられている。制御部37は、位置検出器21、地図データ入力器26、外部メモリ28、音声入力装置31、操作スイッチ群32、リモコンセンサ34、外部入力部35、通信装置36から入力された各種情報に基づき、ナビゲーション機能としての処理(例えば、地図縮尺変更処理、メニュー表示選択処理、マップマッチング処理、推奨目的地抽出処理、経路探索実行処理、経路案内処理、現在位置修正処理、表示画面変更処理、音量調整処理等)、音声認識機能としての処理(音声認識処理)、健康診断機能としての処理(例えば、身体データ収集処理、状態推定処理、健康状態診断処理等)、対話機能としての処理(対話処理)、および家庭用ゲーム機4との連携機能としての処理(連携処理)等を実行する。
【0048】
例えば、経路探索実行処理においては、制御部37は、操作スイッチ群32、リモコンセンサ34、音声入力装置31から目的地が入力されると、距離優先、時間優先等の予め設定された条件を満たす移動経路を、公知のダイクストラ法を用いて探索する。そして、経路案内処理では、経路探索実行処理で得られた移動経路に沿った走行を案内する周知の経路案内を行う。
【0049】
また、音声認識処理においては、制御部37は、音声入力装置31から入力されてくる発話データをもとに、音声認識用の辞書を用いて音声認識を行う。なお、制御部37では、音声認識処理の結果に応じた処理が行われる。例えば、発話データが音声コマンドであった場合には、その音声コマンドに従った処理が行われる。
【0050】
なお、音声認識については、周知の手法を用いて行う構成とすればよく、例えば隠れマルコフモデル等を用いて行うことが可能である。また、音声認識用の辞書については、音声認識に用いられる周知の辞書と同様の辞書を用いる構成とすればよく、例えば単語とその単語の発音を表記する音素や発音記号などとが対応付けられた辞書等を用いることが可能である。さらに、音声認識用の辞書については、制御部37のROM等のメモリや外部メモリ28に格納しておく構成とすればよい。
【0051】
また、健康診断機能としての処理においては、制御部37は、ドライバの身体データを収集し、収集したその身体データの経時的な変化をもとにドライバの生活習慣等の状態を推定するとともに、推定したドライバの生活習慣等の状態に応じた質問およびその回答の受け付けを前述の対話処理によって行う。そして、収集した身体データおよび対話処理で収集したドライバの生活習慣等の状態に関するデータをもとに、ドライバの健康状態を診断する。
【0052】
ここで、図3を用いて、この健康診断機能としての処理に関連する処理についての詳細な説明を行う。なお、図3は、健康診断機能としての処理に関連する処理のフローの一例を示すフローチャートである。また、図3のフローは、例えばナビゲーション装置2の電源がオンになったときに開始したりするものとすればよい。
【0053】
まず、ステップS1では、制御部37が身体データ収集処理を行い、ステップS2に移る。身体データ収集処理では、外部入力部35を介して健康状態センサ1から逐次入力される身体データを収集する。よって、制御部37が請求項の身体データ収集手段に相当する。なお、制御部37で収集した身体データは、後述する制御部37での連携処理によって、通信装置36を介して健康管理サーバ3に送られ、健康管理サーバ3に蓄積される。
【0054】
ステップS2では、制御部37が状態推定処理を行い、ステップS3に移る。ここで、図4を用いて状態推定処理についての詳細な説明を行う。なお、図4は、状態推定処理のフローの一例を示すフローチャートである。
【0055】
まず、ステップS21では、健康管理サーバ3に蓄積された身体データを、通信装置36を介して取得し、ステップS22に移る。ステップS22では、蓄積された身体データの経時的な変化をもとに、ドライバの生活習慣等の状態を推定し、ステップS3に移る。よって、制御部37が請求項の推定手段に相当する。
【0056】
なお、身体データについては、例えば健康状態センサ1でその身体データが測定された日時の情報が紐付けられるものとし、状態推定処理では、この日時の情報を指標にして各身体データを比較することによって、蓄積した身体データの経時的な変化を考慮することができるものとする。
【0057】
また、自車両を利用するドライバが複数存在する場合に、運転中のドライバを例えば操作スイッチ群32やリモコン33や音声入力装置31などを介して設定可能とするとともに、各ドライバを特定する識別情報(例えばユーザIDとする)を身体データに紐付けすることによって、ドライバごとに身体データを管理する構成としてもよい。以降では、身体データに前述の日時の情報およびユーザIDが紐付けられる場合を例に挙げて説明を続ける。
【0058】
なお、身体データの経時的な変化をもとにしたドライバの生活習慣等の状態の推定の一例としては、体重と体脂肪率との両方が増加している場合に食事のとり過ぎや運動不足を推定したり、体脂肪率が減少している場合に食事制限や運動の実施を推定したりすることが挙げられる。他にも、体温が増加している場合に風邪等の体調不良を推定したり、血圧が増加している場合に塩分の摂取し過ぎや睡眠不足を推定したりすることも挙げられる。また、身体データの経時的な変化をもとにしたドライバの生活習慣の状態の推定は、例えば各種身体データの増減とその原因と考えられる生活習慣等の状態とを予め対応付けておいたテーブル等を参照することによって行う構成とすればよい。
【0059】
また、本実施形態では、制御部37が収集した身体データを健康管理サーバ3に蓄積する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、制御部37が収集した身体データを制御部37のEEPROM等のメモリや外部メモリ28等の書き込み可能な不揮発性メモリに蓄積する構成としてもよい。なお、蓄積される身体データについては、例えば直近の1週間や1ヶ月等の一定の期間についての身体データが蓄積され、古い身体データから消去されていく構成とすればよい。
【0060】
図3に戻って、ステップS3では、制御部37が健康診断機能としての処理に応じた対話処理を行い、ステップS4に移る。ここで、図5を用いて、健康診断機能としての処理に応じた対話処理についての詳細な説明を行う。なお、図5は、健康診断機能としての処理に応じた対話処理のフローの一例を示すフローチャートである。
【0061】
まず、ステップS31では、タイミング判定処理を行い、ステップS32に移る。タイミング判定処理では、自車両が信号待ちをしている等の停車中の状態や高速道路などの交差点のない直線路を走行中の状態といった運転負荷の少ないタイミングであるか否かを制御部37が判定する。よって、制御部37が請求項のタイミング判定手段に相当する。なお、制御部37は、例えば自車両が停車中であることを車輪速センサ24で検出した自車両の速度から判定したり、交差点のない直線路を走行中であることを地図データ入力器26から入力される道路データから判定したりする構成とすればよい。
【0062】
そして、ステップS32では、運転負荷の少ないタイミングであると判定した場合(ステップS32でYES)には、ステップS33に移る。また、運転負荷の少ないタイミングであると判定しなかった場合(ステップS32でNO)には、ステップS31に戻ってフローを繰り返す。
【0063】
ステップS33では、ステップS2の状態推定処理で推定したドライバの生活習慣等の状態に応じて、その生活習慣等の状態に関する質問を音声出力装置30から音声出力させ、ステップS34に移る。なお、生活習慣の状態に関する質問については、例えば状態推定処理で推定したドライバの生活習慣等の状態ごとにVoiceXMLで記述された対話シナリオを予め用意しておくことによって、状態推定処理で推定したドライバの生活習慣等の状態に応じた質問が行われるようにすればよい。また、質問の文章には、「おはようございます。」といった挨拶などの日常会話的な文章を挿入することによって、ドライバが質問に答えやすい状況を作り出すようにするものとする。また、質問はYES、NOといった例えば肯定と否定との二択で答えられる簡単なものとし、ドライバの対話負荷を減らすものとする。
【0064】
ステップS34では、音声出力装置30から音声出力させた上記質問に対するドライバからの回答の入力を操作スイッチ群32やリモコン33や音声入力装置31を介して受け付けた場合(ステップS34でYES)には、ステップS35に移る。また、回答の入力を受け付けていない場合(ステップS34でNO)には、ステップS34のフローを繰り返す。
【0065】
ステップS35では、上記質問に対するドライバからの回答の入力に応じてドライバの生活習慣等の状態に関するデータを収集し、ステップS4に移る。よって、音声出力装置30、音声入力装置31、操作スイッチ群32、リモコン33、リモコンセンサ34、および制御部37が請求項の対話手段に相当する。なお、ドライバからの回答の入力を受け付ける手段としては、運転負荷を考慮すると音声入力装置31やステアリングスイッチに適用した操作スイッチ群32が好ましい。
【0066】
対話処理の一例としては、体脂肪率が減少していることから食事制限や運動の実施を状態推定処理で推定した場合に、「おはようございます。最近調子が良いようですね。何か運動をしていますか?」といったような日常会話的な質問を音声出力させる。そして、「はい」といったように肯定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの生活習慣の状態に関するデータとして、運動をしている旨のデータを収集する構成とすればよい。
【0067】
一方、「いいえ」といったように否定する回答の入力を受け付けた場合に、「それでは、食事制限をしていますか?」といったような質問を音声出力し、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの生活習慣の状態に関するデータとして、食事制限をしている旨のデータを収集する構成とすればよい。これによれば、対話処理によって、生活習慣の状態を制御部37でより正確に把握することが可能になる。なお、生活習慣の状態に関する質問は、例えば生活習慣の状態をより正確に特定するための質問とすればよい。
【0068】
さらに、血圧が増加していることから塩分の摂取し過ぎや睡眠不足を推定した場合に、「おはようございます。最近はよく眠れていますか?」といったような質問を音声出力し、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの生活習慣の状態に関するデータとして、寝不足である旨のデータを収集したりする構成とすればよい。
【0069】
他にも、体温が上昇していることから風邪等の体調不良を推定した場合に、「今朝は熱っぽいですね。鼻水や咳はありますか?」といったような質問を音声出力し、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの状態に関するデータとして、風邪である旨のデータを収集したりする構成とすればよい。
【0070】
なお、ここでは、健康診断機能としての処理に応じた対話処理についての説明を行なったが、対話処理は、このようなドライバの生活習慣等の状態に関するデータを収集するために行う構成に限られるものではなく、例えばドライバの意思の確認のために行う構成としてもよい。
【0071】
ステップS4では、制御部37が健康状態診断処理を行い、フローを終了する。健康状態診断処理では、健康管理サーバ3に蓄積した身体データ(つまり、身体データ収集手段で収集した身体データ)および対話処理で収集したドライバの生活習慣等の状態に関するデータをもとに、ドライバの健康状態を診断する。健康状態診断処理の一例としては、蓄積した身体データから体脂肪率が減少していることが把握されたとともに、対話処理で食事制限をしている旨のデータが収集されていた場合に、蓄積した身体データを「食事制限によって体脂肪率が減少」と診断する構成とすればよい。また、蓄積した身体データから血圧が増加していることが把握されたとともに、対話処理で寝不足である旨のデータが収集されていた場合に、ドライバの健康状態を「寝不足によって血圧が上昇」と診断する構成とすればよい。
【0072】
これによれば、ドライバにとって、健康状態を診断するためのデータが対話の中で自然に収集されることになり、抵抗感を感じにくい。また、身体データ収集処理で収集した身体データだけでなく、対話処理で収集したドライバの生活習慣等の状態に関するデータをもとに、ドライバの健康状態を診断するので、より正確なドライバの健康状態を診断することが可能になる。その結果、ドライバに有用性および快適性をより感じさせることができる。
【0073】
なお、健康状態診断処理では、蓄積した身体データから体温が上昇していることが把握された場合に、ドライバの健康状態を「体調不調」と診断するといったように、身体データ収集処理で収集した身体データのみからドライバの健康状態を診断する構成としてもよい。
【0074】
また、連携処理においては、ナビゲーション装置2と家庭用ゲーム機4との間で身体データ等を共有することができるようにする。連携処理において、制御部37は、身体データ収集処理で収集した身体データや健康状態診断処理で診断したドライバの健康状態の診断結果(以下、健康状態データ)を、通信装置36を介して健康管理サーバ3に送り、健康管理サーバ3に蓄積することによって、このナビゲーション装置2由来の身体データや健康状態データを家庭用ゲーム機4でも利用可能にする。
【0075】
ここで、図6(a)を用いて、ナビゲーション装置2から家庭用ゲーム機4へのデータの流れについての説明を行う。なお、図6(a)は、健康管理支援システム100におけるナビゲーション装置2と健康管理サーバ3と家庭用ゲーム機4との間でのデータの流れの一例を示すシーケンス図である。
【0076】
まず、図6(a)に示すように、ナビゲーション装置2から健康管理サーバ3に身体データや健康状態データ等が送信されると、健康管理サーバ3ではそのデータを蓄積する。その後、家庭用ゲーム機4から健康管理サーバ3に蓄積されているナビゲーション装置2由来のデータの送信要求があった場合に、健康管理サーバ3からそのナビゲーション装置2由来のデータを家庭用ゲーム機4に送信し、そのナビゲーション装置2由来のデータを家庭用ゲーム機4が取得することになる。
【0077】
これによれば、家庭用ゲーム機4において、ナビゲーション装置2由来の身体データを取得し、その身体データを利用してドライバの身体データの変化をグラフで表示するアプリケーションを実行したりすることが可能になる。また、ナビゲーション装置2由来の健康状態データを取得し、その健康状態データが示す健康状態に応じた運動のメニューをユーザ(つまり、降車後のドライバ)に提供したりすることも可能になる。具体的には、健康状態データが示す健康状態が「食事制限によって体脂肪率が減少」であった場合には、健康状態が「運動によって体脂肪率が減少」の場合よりもドライバが激しい運動に慣れていなかったり、運動に対する欲求が低かったりするものとして、緩めの運動のメニューを提供したりするなどの例が挙げられる。
【0078】
また、家庭用ゲーム機4において、ナビゲーション装置2由来の身体データをもとに、複数種類の運動のうちからドライバに適した運動を選択し、選択した運動のメニューを提供することも可能になる。例えば、体重や体脂肪率の増加量が大きくなるほど激しい運動のメニューを選択して提供したり、体重や体脂肪率が増加しているものの血圧の上昇量が大きい場合には緩めの運動のメニューを選択して提供したりすることが可能になる。
【0079】
以上の構成によれば、ナビゲーション装置2において得られたドライバの身体データや健康状態データを、家庭用ゲーム機4における健康管理に関するアプリケーションに利用することが可能となるので、自車両において健康状態の診断が行われることに対してドライバがよりメリットを感じやすくなる。
【0080】
さらに、連携処理では、家庭用ゲーム機4で測定されて健康管理サーバ3に蓄積された家庭用ゲーム機4由来の身体データを取得し、状態推定処理や健康状態診断処理等で利用可能にする。
【0081】
ここで、図6(b)を用いて、家庭用ゲーム機4からナビゲーション装置2へのデータの流れについての説明を行う。なお、図6(b)は、健康管理支援システム100におけるナビゲーション装置2と健康管理サーバ3と家庭用ゲーム機4との間でのデータの流れの一例を示すシーケンス図である。
【0082】
まず、図6(b)に示すように、家庭用ゲーム機4から健康管理サーバ3に身体データ等が送信されると、健康管理サーバ3ではそのデータを蓄積する。その後、ナビゲーション装置2から健康管理サーバ3に蓄積されている家庭用ゲーム機4由来のデータの送信要求があった場合に、健康管理サーバ3からその家庭用ゲーム機4由来のデータをナビゲーション装置2に送信し、その家庭用ゲーム機4由来のデータをナビゲーション装置2が取得することになる。
【0083】
これによれば、ナビゲーション装置2由来の身体データだけでなく、家庭用ゲーム機4由来の身体データも状態推定処理や健康状態診断処理に利用することができるので、ドライバの生活習慣等の状態の推定や健康状態の診断をより正確に行うことが可能になる。
【0084】
また、連携処理において、身体データ以外の家庭用ゲーム機4由来のデータも利用可能にする構成としてもよい。例えば、家庭用ゲーム機4の利用状況についてのデータ(以下、利用状況データ)も利用可能にする構成としてもよい。この場合、利用状況データは、身体データと同様に健康管理サーバ3に送られて健康管理サーバ3に蓄積され、ナビゲーション装置2から取得可能となっているものとする。ここで、利用状況データとは、例えば健康管理に関するアプリケーションにおけるどのメニューをドライバが実行したか、どの程度の時間利用したか、いつ利用したか等のデータとすればよい。
【0085】
ここで、連携処理において、利用状況データを健康状態診断処理で利用可能とした場合の利用例について説明を行う。例えば、健康管理に関するアプリケーションにおける運動についてのメニューをドライバが前日に30分以上実行したことを示す利用状況データを制御部37が取得した場合に、対話処理において、例えば「昨日はよく運動しましたね。ダイエット中ですか?」といった質問を音声出力する。
【0086】
例えば、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの生活習慣の状態に関するデータとして、運動によってダイエットしている旨のデータを収集する。一方、否定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの生活習慣の状態に関するデータとして、ダイエット目的でなく運動している旨のデータを収集する。そして、ここでの対話処理で収集したドライバの生活習慣の状態に関するデータを利用して健康状態診断処理を行う構成とすればよい。なお、対話処理で収集したドライバの生活習慣等の状態に関するデータは、前述した通り、健康状態診断処理以外に利用する構成としても構わない。
【0087】
また、連携処理において、制御部37が健康状態診断処理によって得た健康状態データをもとに、ドライバの運動の必要性の有無を判断し、運動の必要性ありと判断した場合に、家庭用ゲーム機4で健康管理に関するアプリケーションを実行して健康管理のための運動を行うこと促す報知を行う構成としてもよい。よって、制御部37が請求項の運動必要性判断手段に相当する。例えば、健康状態データが示す健康状態が体脂肪率の増加や体重の増加といった適度な運動が必要な状態であった場合に、制御部37が運動の必要性ありと判断する構成とすればよい。
【0088】
具体的には、健康状態データが示す健康状態が「運動不足で体重増加」であった場合に運動の必要性ありと判断し、「体重が増えていますよ!XXXゲームでもいかがですか?」などといった健康管理に関するアプリケーションを実行して健康管理のための運動を行うこと促すメッセージを表示装置29に表示させたり、音声出力装置30から音声出力させたりする構成とすればよい。
【0089】
これによれば、自車両において得られた健康状態の診断結果をもとに、家庭用ゲーム機4におけるアプリケーションの実行を勧めるので、自車両において健康状態の診断が行われることに対してドライバがよりメリットを感じやすくなる。
【0090】
なお、前述の実施形態では、ナビゲーション装置2と家庭用ゲーム機4との間で共有するデータの一例として、身体データ、健康状態データ、利用状況データを示したが、必ずしもこれに限らない。他にも、例えば体重XXキロ、減量XXキロ、体脂肪率XX%など身体データに関連する目標値のデータ(以下、目標データ)を共有する構成としてもよい。なお、目標データについては、ナビゲーション装置2であれば操作スイッチ群32やリモコン33や音声入力装置31などを介して、家庭用ゲーム機4であれば図示しない操作部を介して設定可能な構成とすればよい。
【0091】
また、目標データをナビゲーション装置2と家庭用ゲーム機4との間で共有する構成の一例としては、家庭用ゲーム機4由来の体重の目標値と身体データ収集処理で収集した体重とをもとに、制御部37がドライバの体重が目標値に達していないと判断した場合に、ダイエット中であることを推定する。そして、対話処理において、「最近ダイエットをしていますか?」などといったような質問を音声出力し、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの生活習慣の状態に関するデータとして、ダイエットをしている旨のデータを収集し、健康状態診断処理等に利用する構成とすればよい。
【0092】
さらに、推奨目的地抽出処理においては、制御部37は、健康状態診断処理によって得た健康状態データをもとに、当該健康状態データが示す健康状態に応じた推奨目的地を抽出してドライバに提示する。なお、制御部37は、表示装置29に表示した複数の推奨目的地のうちから目的地を選択するドライバからの入力を操作スイッチ群32、リモコン33、音声入力装置31を介して受け付けた場合に、受け付けた入力に応じた推奨目的地を目的地として設定する。そして、設定した目的地をもとに経路探索実行処理を行い、推奨目的地に到達できる移動経路を探索する。よって、制御部37が請求項の健康状態データ取得手段および推奨目的地抽出手段に相当し、操作スイッチ群32、リモコン33、音声入力装置31が請求項の入力手段に相当する。
【0093】
ここで、図7を用いて、推奨目的地抽出処理から目的地の設定までについての詳細な説明を行う。なお、図7は、推奨目的地抽出処理から目的地の設定までのフローの一例を示すフローチャートである。また、図7のフローは、例えば操作スイッチ群32、リモコン33、音声入力装置31を介してドライバから目的地設定の開始を要求する旨の入力を受け付けた場合に開始するものとする。
【0094】
さらに、ここでは、目的地設定において目的のジャンルとして食事をドライバが選択した場合を例に挙げて説明を行う。
【0095】
まず、ステップS51では、推奨目的地抽出処理を行い、健康状態診断処理によって得た健康状態データが示す健康状態に応じたジャンルの食事を提供する飲食店を推奨目的地として抽出し、ステップS52に移る。
【0096】
例えば健康状態が「血圧が上昇」のような場合に塩分の少ないジャンルの食事を提供する飲食店を推奨目的地として抽出したり、健康状態が「体脂肪率が増加」のような場合に油や脂肪分の少ないジャンルの食事を提供する飲食店を推奨目的地として抽出したりする構成とすればよい。
【0097】
なお、健康状態に応じたジャンルの食事を提供する飲食店の抽出では、例えば各種健康状態と推奨される食事のジャンルとを予め対応付けておいたテーブル等を参照することによって、健康状態に応じたジャンルの食事を選択する構成とすればよい。そして、選択したジャンルの食事を提供する飲食店を、地図データ入力器26から入力される背景データのうちの飲食店で提供する食事のジャンルのデータをもとに抽出する構成とすればよい。
【0098】
また、ここでは、飲食店で提供する食事のジャンルのデータをもとに推奨目的地としての飲食店を抽出する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、飲食店で提供する食事のメニューやカロリー等のデータも背景データに含まれている場合には、食事のメニューやカロリー等のデータをもとに推奨目的地としての飲食店を抽出する構成としてもよい。
【0099】
さらに、飲食店で提供する食事のジャンルのデータを地図データ入力器26から得る構成だけでなく、図示しない通信手段で情報センタやインターネットのサイト等から得る構成としてもよい。
【0100】
続いて、ステップS52では、ステップS51で抽出した推奨目的地を表示装置29に表示させ、ステップS53に移る。ステップS53では、表示装置29に表示した複数の推奨目的地のうちから目的地を選択するドライバからの入力を操作スイッチ群32、リモコン33、音声入力装置31を介して受け付けた場合(ステップS53でYES)には、ステップS54に移る。また、目的地を選択する入力を受け付けていない場合(ステップS53でNO)には、ステップS53のフローを繰り返す。
【0101】
ステップS54では、受け付けた入力に応じた推奨目的地(つまり、ドライバから目的地として選択された推奨目的地)を目的地として設定し、フローを終了する。なお、目的地を設定した後は、設定した目的地をもとに経路探索実行処理を行い、推奨目的地に到達できる移動経路を探索することになる。
【0102】
ここでは、ドライバが目的地設定を行う場合に推奨目的地抽出処理を開始する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、対話処理の結果に応じて推奨目的地抽出処理を開始する構成としてもよい。具体例としては、食事どきの所定の時間を跨いで一定時間以上ドライバが乗車中の場合に、「そろそろおなかがすいてきましたか?」といった質問を音声出力装置30から音声出力させる。そして、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、推奨目的地抽出処理を開始する構成とすればよい。
【0103】
なお、ここで言うところの所定の時間および一定時間は任意に設定可能なものである。さらに、ドライバが乗車中であることは、例えば座席シートに設置された前述の体重計を利用して制御部37が判別する構成とすればよい。
【0104】
また、推奨目的地抽出処理において、制御部37は、健康状態診断処理によって得た健康状態データが体調不良を示すものであった場合に、周辺の病院を推奨目的地として抽出してドライバに提示する構成としてもよい。なお、ここで言うところの周辺の病院とは、自車両の現在位置から所定範囲内に存在する病院としてもよいし、自車両の現在位置から所定時間以内に到達可能な病院としてもよい。また、ここで言うところの所定範囲および所定時間は任意に設定可能である。
【0105】
具体例としては、状態推定処理において体温が37.5度まで上昇しており体調不良であることが推定された場合に、「体温が37.5度ありますよ。体調が悪いのではないですか?」といった質問を音声出力し、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、ドライバの生活習慣等の状態に関するデータとして、体調不良である旨のデータを収集する。そして、「病院を探しますか?」といった質問を音声出力するとともに、周辺の病院を検索する処理を開始し、肯定する回答の入力を受け付けた場合に、抽出された周辺の病院を推奨目的地としてドライバに提示する構成とすればよい。
【0106】
また、制御部37は、「病院を探しますか?」といった質問を音声出力するとともに、周辺の病院を検索する処理を開始する構成以外にも、ドライバの行きつけの病院の情報をもとに、当該病院に到達できる移動経路を探索して案内するとともに、当該ドライバを特定するための診察番号等の識別情報を用いて、当該病院での診察の予約に関する処理を行う構成としてもよい。なお、ドライバの行きつけの病院の情報および診察番号等の識別情報は、制御部37のEEPROM等のメモリや外部メモリ28等の書き込み可能な不揮発性メモリに予め格納(登録)しておく構成とすればよい。よって、制御部37や外部メモリ28が請求項の登録手段に相当する。
【0107】
なお、病院での診察の予約に関する処理としては、診察番号等の識別情報を図示しない通信手段でインターネット等の通信網を介してドライバの行きつけの病院のサーバ装置に送信するとともに、診察の予約を自動的に行う構成としてもよい。また、診察番号等の識別情報を図示しない通信手段でインターネット等の通信網を介してドライバの行きつけの病院のサーバ装置に送信するとともに、その病院の受付の電話とのハンズフリー通話を開始し、ハンズフリー通話でドライバが診察の予約を行うことができるようにする構成としてもよい。
【0108】
なお、病院に行った後は、病院にかかったことを示すデータを健康管理サーバ3に送って蓄積することで、病院にかかったことを示すデータをナビゲーション装置2と家庭用ゲーム機4との間で共有可能とし、家庭用ゲーム機4において「XXXさん、先日病院に行きましたが体調はいかがですか?」といった問いかけを行わせる構成としてもよい。
【0109】
以上の構成によれば、ゲーム感覚の対話の中で健康状態を診断してドライバの健康状態に合わせた目的地を自然に推奨することが可能になるため、利便性がさらに向上する。
【0110】
なお、ナビゲーション装置2のナビゲーション機能としての処理に関わる部分が請求項の経路案内装置に相当し、制御部37の音声認識機能としての処理、健康診断機能としての処理、対話機能としての処理(対話処理)、および家庭用ゲーム機4との連携機能としての処理に関わる部分が請求項の車載器に相当する。
【0111】
また、前述の実施形態では、健康管理支援システム100に健康管理サーバ3を含む構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、ナビゲーション装置2や家庭用ゲーム機4が、健康管理サーバ3を介さずに生体データや健康状態のデータをやり取りする構成としてもよい。
【0112】
なお、前述の実施形態では、請求項のコンピュータ機器として家庭用ゲーム機4を用いる場合の例を示したが、必ずしもこれに限らない。請求項のコンピュータ機器としては、ナビゲーション装置2との間で直接的あるいは間接的にデータのやり取りを行うことが可能であるとともに、生体データや健康状態データを利用した健康管理に関するアプリケーションを実行することが可能なあらゆる機器を用いることができる。例えば、請求項のコンピュータ機器としてパーソナルコンピュータを用いる構成としてもよいし、携帯電話機や携帯ゲーム機等の携帯機器を用いる構成としてもよい。
【0113】
また、請求項のコンピュータ機器として携帯電話機を用いる構成とした場合などは、ナビゲーション装置2との間で生体データや健康状態データをBluetooth等の無線通信によって直接やり取りする構成としてもよい。
【0114】
さらに、前述の実施形態では、ナビゲーション装置2に請求項の経路案内装置に相当する部分と車載器に相当する部分との両方が含まれる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、請求項の車載器に相当する部分がナビゲーション装置2とは別体に設けられている構成としてもよい。
【0115】
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0116】
1 健康状態センサ、2 ナビゲーション装置(車載器、経路案内装置)、3 健康管理サーバ(サーバ装置)、4 家庭用ゲーム機(コンピュータ機器、身体データ測定手段)、21 位置検出器、22 加速度センサ、23 ジャイロスコープ、24 車輪速センサ、25 GPS受信機、26 地図データ入力器、27 記憶媒体、28 外部メモリ(登録手段)、29 表示装置、30 音声出力装置(対話手段)、31 音声入力装置(対話手段、入力手段)、32 操作スイッチ群(対話手段、入力手段)、33 リモコン(対話手段、入力手段)、34 リモコンセンサ(対話手段)、35 外部入力部、36 通信装置(通信手段)、37 制御部(身体データ収集手段、推定手段、対話手段、タイミング判定手段、運動必要性判断手段、健康状態データ取得手段、推奨目的地抽出手段、登録手段)、100 健康管理支援システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されるとともに、前記車両の乗員の身体データを収集する身体データ収集手段を備え、前記身体データ収集手段で収集した身体データをもとに、前記乗員の健康状態を診断する車載器を含む健康管理支援システムであって、
前記車両の外部に存在し、ユーザの身体データを利用した健康管理に関するアプリケーションを実行するコンピュータ機器を含み、
前記車載器は、
前記コンピュータ機器との間でデータのやり取りを行うことが可能な通信手段と、
前記身体データ収集手段で収集した身体データをもとに前記乗員の状態を推定する推定手段と、
前記推定手段で推定した前記乗員の状態に応じて、少なくともその状態に関する質問を音声出力するとともに、その質問に対する前記乗員からの回答の入力を受け付けることによって、少なくとも前記乗員の状態に関するデータを収集する対話手段と、を備え、
前記身体データ収集手段で収集した身体データおよび前記対話手段で収集した前記乗員の状態に関するデータをもとに、前記乗員の健康状態を診断するとともに、少なくとも前記身体データ収集手段で収集した身体データを、前記通信手段を介して前記コンピュータ機器との間で共有することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記推定手段は、前記身体データ収集手段で収集した身体データの変化をもとに前記乗員の状態として前記乗員の生活習慣の状態を推定し、
前記対話手段は、前記推定手段で推定した前記乗員の生活習慣の状態に応じて、少なくともその生活習慣の状態に関する質問を音声出力するとともに、その質問に対する前記乗員からの回答の入力を受け付けることによって、少なくとも前記乗員の生活習慣の状態に関するデータを収集することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記車載器および前記コンピュータ機器のいずれとの間でもデータのやり取りを行うことが可能であるとともに、当該データを格納するサーバ装置を含み、
前記車載器は、
前記身体データ収集手段で収集した身体データを、前記通信手段を介して前記サーバ装置に送り、当該身体データを前記サーバ装置に蓄積させ、
前記コンピュータ機器は、
前記サーバ装置に蓄積された前記車載器由来の前記身体データを取得し、その身体データを利用して前記アプリケーションを実行することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項において、
前記車載器および前記コンピュータ機器のいずれとの間でもデータのやり取りを行うことが可能であるとともに、当該データを格納するサーバ装置を含むものであって、
前記コンピュータ機器は、
ユーザの身体データを測定する身体データ測定手段を備えており、
前記身体データ測定手段で測定した前記乗員の身体データを前記サーバ装置に送り、当該身体データを前記サーバ装置に蓄積させ、
前記車載器は、
前記サーバ装置に蓄積された前記コンピュータ機器由来の前記身体データを、前記通信手段を介して取得し、その身体データを利用して前記乗員の健康状態を診断することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項において、
前記アプリケーションは、ユーザの身体データの他にもユーザの健康状態のデータも健康管理に利用することが可能なものであって、
前記車載器は、
前記身体データ収集手段で収集した身体データおよび前記診断によって得た健康状態のデータを、前記通信手段を介して前記コンピュータ機器との間で共有することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項において、
前記アプリケーションは、健康管理のための運動のメニューをユーザに提供することも可能なものであって、
前記車載器は、
前記診断によって得た前記乗員の健康状態のデータをもとに、当該乗員の運動の必要性の有無を判断する運動必要性判断手段を備え、
前記運動必要性判断手段で運動の必要性ありと判断した場合に、前記コンピュータ機器において前記アプリケーションを実行して前記健康管理のための運動を行うことを当該乗員に促す報知を行うことを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項において、
前記アプリケーションは、健康管理のための複数種類の運動のメニューをユーザに提供することも可能なものであって、
前記コンピュータ機器は、
前記車載器の身体データ収集手段で収集した前記乗員の身体データを取得し、その身体データをもとに、前記複数種類の運動のうちから当該乗員に適した運動を選択し、選択した運動のメニューを提供することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項において、
前記車両が目的地に到達できる移動経路を探索して案内する経路案内装置を含み、
前記経路案内装置は、
前記車載器での前記診断によって得た健康状態のデータを取得する健康状態データ取得手段を備え、
前記健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータを利用することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項9】
請求項8において、
前記経路案内装置は、
前記目的地として推奨する推奨目的地を抽出して前記乗員に提示する推奨目的地抽出手段を備え、
前記推奨目的地抽出手段は、前記健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータをもとに、当該健康状態に応じた推奨目的地を抽出して前記乗員に提示することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項10】
請求項9において、
前記目的地が飲食店である場合に、前記推奨目的地抽出手段は、前記健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータをもとに、当該健康状態に応じたジャンルの食事を提供する飲食店を推奨目的地として抽出して前記乗員に提示することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項11】
請求項9または10において、
前記推奨目的地抽出手段は、前記健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータが体調不良を示すものであった場合に、周辺の病院を推奨目的地として抽出して前記乗員に提示することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項12】
請求項9〜11のいずれか1項において、
前記経路案内装置は、
前記推奨目的地抽出手段で抽出した推奨目的地から前記目的地を選択する前記乗員からの入力を受け付ける入力手段を備え、
前記入力手段で受け付けた入力に従った前記推奨目的地に到達できる移動経路を探索して案内することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項13】
請求項9または10において、
前記経路案内装置は、
前記乗員の行きつけの病院の情報および当該乗員を特定するための識別情報を予め登録している登録手段を備え、
前記健康状態データ取得手段で取得した健康状態のデータが体調不良を示すものであった場合に、前記登録手段に登録されている前記乗員の行きつけの病院の情報をもとに、当該病院に到達できる移動経路を探索して案内するとともに、前記登録手段に登録されている識別情報を用いて、当該病院での診察の予約に関する処理を行うことを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項において、
前記車載器は、
前記車両における運転負荷が少ないタイミングを判定するタイミング判定手段を備え、
前記対話手段は、前記タイミング判定手段で運転負荷が少ないタイミングと判定したタイミングにおいて前記質問を音声出力することを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項において、
前記コンピュータ機器は、家庭用ゲーム機であることを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項16】
請求項1〜14のいずれか1項において、
前記コンピュータ機器は、パーソナルコンピュータであることを特徴とする健康管理支援システム。
【請求項17】
請求項1〜14のいずれか1項において、
前記コンピュータ機器は、携帯機器であることを特徴とする健康管理支援システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−24481(P2012−24481A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−168477(P2010−168477)
【出願日】平成22年7月27日(2010.7.27)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】